特表2017-537857(P2017-537857A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-537857(P2017-537857A)
(43)【公表日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】剥離を含む加工の方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 41/00 20060101AFI20171124BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20171124BHJP
【FI】
   B65H41/00 Z
   H01L21/02 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-526849(P2017-526849)
(86)(22)【出願日】2015年11月16日
(85)【翻訳文提出日】2017年7月18日
(86)【国際出願番号】US2015060799
(87)【国際公開番号】WO2016081337
(87)【国際公開日】20160526
(31)【優先権主張番号】62/081,892
(32)【優先日】2014年11月19日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】アリントン,エリック ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ベルマン,ロバート アラン
(72)【発明者】
【氏名】マンリー,ロバート ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】メーロトラ,カラン
【テーマコード(参考)】
3F108
【Fターム(参考)】
3F108JA05
(57)【要約】
方法は、第1の基材の第1の主表面が第2の基材の第1の主表面に取り外し可能に結合される、第1の基材を加工するステップを含む。本方法は、可撓性膜を上記第1の基材の第2の主表面に結合するステップ(I)であって、上記可撓性膜は、上記第1の基材の前端周縁部から延在するタブを含む、ステップ(I)を含む。本方法は更に、上記タブに力を印加することによって、上記第1の基材の上記前端周縁部を上記第2の基材から剥離するステップ(II)を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基材を加工する方法であって、前記第1の基材の第1の主表面が、第2の基材の第1の主表面に、取り外し可能に結合される、方法において、前記方法は:
(I)前記第1の基材の第2の主表面に、該第1の基材の前端周縁部から延在するタブを含む可撓性膜を結合するステップ;及び
(II)前記タブに力を印加することによって前記第1の基材の前記前端周縁部を前記第2の基材から剥離するステップ
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の基材は、約100マイクロメートル〜約300マイクロメートルの厚さを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記前端周縁部は、前記第1の基材の第1の側縁部と第2の側縁部との間に画定される長さを含み、
前記ステップ(I)は、前記第1の基材の前記第2の主表面に、前記可撓性膜を、前記可撓性膜が前記前端周縁部の略全長に沿って延在するように結合させるステップを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップ(II)は、前記前端周縁部の前記長さに沿って、前記タブに力を均一に印加する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ(II)の後に、前記第1の基材を前記第2の基材から完全に取り外すステップを更に含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の基材の最小曲率半径を事前選択するステップと、前記第1の基材を前記第2の基材から剥離する間、前記第1の基材の曲率半径を前記最小曲率半径より大きく維持するために、前記第1の基材の有効剛度を増大させるよう、可撓性膜を選択するステップとを更に含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の基材を前記第2の基材から剥離する間、前記第1の基材の曲率半径を制御するステップを更に含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ステップ(I)は、前記第1の基材の前記第2の主表面の略全体を被覆するように、前記可撓性膜を結合させる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ステップ(I)は、前記タブが前記第1の基材の前記前端周縁部から約5cm〜約20cmの距離だけ延在するように、前記可撓性膜を前記第1の基材の前記第2の主表面に結合させる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ステップ(II)の後に、前記可撓性膜を前記第1の基材から取り外すステップを更に含み、
前記可撓性膜を前記第1の基材から取り外す前記ステップは、前記可撓性膜を紫外光に曝露することによって、前記可撓性膜を前記第1の基材の前記第2の主表面から解放するステップを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、米国特許法第119条の下で、2014年11月19日出願の米国仮特許出願第62/081,892号の優先権を主張するものであり、上記仮特許出願の内容は信頼できるものであり、その全体が参照により本出願に援用される。
【技術分野】
【0002】
本開示は一般に、剥離を含む加工の方法に関し、より詳細には、第2の基材から第1の基材の前端周縁部を剥離するステップを含み、かつ上記基材のうちの少なくとも一方は、ガラス基材及び/又はシリコンウェハを含んでよい、加工の方法に関する。
【背景技術】
【0003】
可撓性電子機器又は他のデバイスの製造における、薄型可撓性ガラスの使用が関心を集めている。可撓性ガラスは、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、タッチセンサ、光電池等の電子デバイスの製造又は性能に関連する、複数の有益な特性を有することができる。可撓性ガラスの使用の1つの構成要素は、ガラスをロール形態でなくシート形態で扱うことができることである。
【0004】
可撓性ガラスの加工中に可撓性ガラスを操作できるようにするために、上記可撓性ガラスは典型的には、ポリマー結合剤を用いて、比較的剛性のキャリア基材に結合される。上記キャリア基材に結合すると、上記キャリア基材の比較的剛性の特徴、及びサイズにより、上記可撓性ガラスに望ましくない屈曲又は損傷を引き起こすことなく、結合構造体を製造中に操作できるようになる。例えば、LCDの製造時、薄膜トランジスタ(TFT)構成部品を可撓性ガラスに取り付けてよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
加工後、上記可撓性ガラスを上記キャリア基材から取り外す。しかしながら、上記可撓性ガラスが繊細な性質を有する場合、上記可撓性ガラスを上記キャリア基材から引き離すために印加される力は、上記可撓性ガラスを損傷させ得る。更に、典型的には可撓性ガラス‐キャリア界面への用具の挿入を含む分離プロセスは、同様にキャリア基材を損傷させる場合があり、上記キャリア基材はそれ以降使用できなくなる。従って、可撓性ガラス及び/又はキャリア基材を損傷させる可能性を低減する、キャリア基材から薄型可撓性ガラスを引き離すための実用的な解決策に対して、需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
「発明を実施するための形態」に記載されるいくつかの例示的態様の基本的理解を提供するために、本開示の簡潔な概要を以下に提示する。
【0007】
本開示のある態様では、第1の基材を加工するための方法であって、上記第1の基材の第1の主表面が、第2の基材の第1の主表面に、取り外し可能に結合される、方法を提供する。本方法は、上記第1の基材の第2の主表面に可撓性膜を結合するステップ(I)を含み、上記可撓性膜は、上記第1の基材の前端周縁部から延在するタブを含む。上記方法は、上記タブに力を印加することによって上記第1の基材の上記前端周縁部を上記第2の基材から剥離するステップ(II)を更に含む。
【0008】
上記態様の一例では、上記第1の基材は、ガラス基材及びシリコンウェハからなる群から選択される基材を含む。
【0009】
上記態様の別の例では、上記第1の基材は、約100マイクロメートル〜約300マイクロメートルの厚さを含む。
【0010】
上記態様の更に別の例では、上記第2の基材は、約300マイクロメートル〜約700マイクロメートルの厚さを含むキャリア基材を含む。
【0011】
上記態様の更に別の例では、上記第2の基材は、上記第1の基材のフットプリントより大きいフットプリントを含むキャリア基材を含む。
【0012】
上記態様の更なる例では、本方法は、ステップ(II)の前に、上記第1の基材を上記第2の基材に結合したまま、上記第1の基材を加工するステップを更に含む。ある特定の例では、上記第1の基材を加工する上記ステップは、ステップ(I)の前に行われる。
【0013】
上記態様のまた更なる例では、上記前端周縁部は、上記第1の基材の第1の側縁部と第2の側縁部との間に画定される長さを含み、またステップ(I)は、上記第1の基材の上記第2の主表面に、上記可撓性膜を、上記可撓性膜が上記前端周縁部の略全長に沿って延在するように結合させるステップを含む。ある特定の例では、ステップ(II)は、上記前端周縁部の上記長さに沿って、上記タブに力を均一に印加する。別の特定の例では、ステップ(II)は、上記前端周縁部の上記全長に沿って、上記第1の基材の上記前端周縁部を上記第2の基材から略同時に剥離する。
【0014】
上記態様の更に別の例では、本方法は、ステップ(II)の後に、上記第1の基材を上記第2の基材から完全に取り外すステップを更に含む。ある特定の例では、上記第1の基材を上記第2の基材から完全に取り外す上記ステップは、上記第1の基材を上記第2の基材から完全に剥離するステップを含む。
【0015】
上記態様の別の例では、本方法はまた任意に、上記第1の基材の最小曲率半径を事前選択するステップと、上記第1の基材を上記第2の基材から剥離するステップの間、上記第1の基材の曲率半径を上記最小曲率半径より大きく維持するために、上記第1の基材の有効剛度を増大させるよう、可撓性膜を選択するステップとを含むことができる。
【0016】
上記態様の更に別の例では、本方法は、上記第1の基材を上記第2の基材から剥離するステップの間、上記第1の基材の曲率半径を制御するステップを更に含む。
【0017】
上記態様のまた更に別の例では、ステップ(I)は、上記第1の基材の上記第2の主表面の略全体を被覆するように、上記可撓性膜を結合させる。
【0018】
上記態様の更なる例では、ステップ(I)は、上記タブが上記第1の基材の上記前端周縁部から約5cm〜約20cmの距離だけ延在するように、上記可撓性膜を上記第1の基材の上記第2の主表面に結合させる。
【0019】
上記態様の更に別の例では、本方法は、ステップ(II)の後に、上記可撓性膜を上記第1の基材から取り外すステップを更に含む。ある特定の例では、上記可撓性膜を上記第1の基材から取り外す上記ステップは、上記可撓性膜を紫外光に曝露することによって、上記可撓性膜を上記第1の基材の上記第2の主表面から解放するステップを含む。
【0020】
上記態様のまた更なる例では、ステップ(II)は、上記タブを真空取り付け部材に真空取り付けするステップと、その後、上記真空取り付け部材を用いて、上記タブに力を印加するステップとを含む。
【0021】
上記態様の別の例では、本方法は、上記第1の基材の上記前端周縁部と上記第2の基材との間の結合強度を、ステップ(II)の間に得られる情報に基づいて決定するステップを更に含む。
【0022】
上記態様は、単独で、又は上で議論した上記態様の複数の例のうちの1つ若しくはいずれの組み合わせにおいて、実施してよい。
【0023】
これらの及びその他の態様は、添付の図面を参照して以下の「発明を実施するための形態」を読むと、より十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】例示的な剥離装置の概略側面図
図2図1の線2‐2に沿った、剥離装置の正面図
図3図2の線3‐3に沿った、剥離装置の真空プレートの上面図
図4図2の線4‐4に沿った、剥離装置の真空取り付け部材及びアームの底面図
図5】開放配向における図1の剥離装置の概略側面図
図6】キャリア基材が真空プレートに真空取り付けされた状態の、開放配向における図1の剥離装置の概略側面図
図7】キャリア基材が真空プレートに真空取り付けされ、取り付け部材が、第1の基材の前端周縁部から延在するタブに取り付けられた状態の、閉鎖配向における図1の剥離装置の概略側面図
図8】前端周縁部の長さに沿ってタブに力が均一に印加されている状態の概略図
図9図8の線9‐9に沿った、剥離装置の部分拡大断面図
図10】タブに力を印加することによって、第1の基材の前端周縁部をキャリア基材から剥離するステップを示す、図9の部分図
図11】第1の基材をキャリア基材から剥離するステップの間、第1の基材の曲率半径を制御するステップを示す図
図12】第1の基材がキャリア基材から完全に剥離された状態を示す図
図13】第1の基材が真空プレートに真空取り付けされた状態の、開放配向における図1の剥離装置の概略側面図
図14】第1の基材が真空プレートに真空取り付けされ、取り付け部材が、キャリア基材の前端周縁部から延在するタブに取り付けられた状態の、閉鎖配向における図1の剥離装置の概略側面図
図15】キャリア基材を第1の基材から剥離するステップの間、キャリア基材の曲率半径を制御するステップを示す図
図16】第2のキャリア基材が真空プレートに真空取り付けされた状態の、開放配向における図1の剥離装置の概略側面図
図17】第2の基材が真空プレートに真空取り付けされ、取り付け部材が、第1のキャリア基材の前端周縁部から延在するタブに取り付けられた状態の、閉鎖配向における図1の剥離装置の概略側面図
図18】第1のキャリア基材を中間基材及び第2のキャリア基材から剥離するステップの間、第1のキャリア基材の曲率半径を制御するステップを示す図
図19】第1の基材の第1の主表面が、第2の基材の第1の主表面に取り外し可能に結合された状態で、第1の基材を加工する方法の、例示的なステップ
【発明を実施するための形態】
【0025】
これより、例示的実施形態を示す添付の図面を参照して、実施例をより完全に説明する。可能な場合は常に、図面全体を通して、同一又は同様の部品を指すために同一の参照番号を使用する。しかしながら、態様は多数の異なる形態で実現してよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものと解釈してはならない。
【0026】
本開示の剥離装置は、第2の基材に結合された第1の基材の取り外しを促進するために使用される。一例では、上記剥離装置は、キャリア基材からのシリコンウェハ又はガラス基材の初期分離又は完全な分離を促進できる。例えば上記剥離装置は、ガラス基材をキャリア基材から初期剥離又は完全に剥離するために有用であり得るが、更なる例では、上記キャリア基材を、上記ガラス基材及び/又は別のキャリア基材から初期剥離又は完全に剥離できる。
【0027】
可撓性ガラスシートは、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、タッチセンサ、光電池等の製造に使用されることが多い。加工中に可撓性ガラスシートを操作できるようにするために、上記可撓性ガラスシートを、結合剤、例えばポリマー結合剤を用いて、剛性のキャリア基材に結合してよい。上記キャリア基材は、ガラス、樹脂、又は上記キャリア基材に取り外し可能に結合された基材(例えばガラス基材、シリコンウェハ等)の加工中の条件に耐えることができる他の材料から製作してよい。いくつかの例では、上記キャリア基材及び上記キャリア基材に結合された基材はそれぞれ、上記基材の各主表面間に画定される厚さを含むことができる。上記キャリア基材は任意に、上記キャリア基材に、上記キャリア基材に取り外し可能に結合された上記基材の厚さよりも大きい厚さを設けることによって、所望のレベルの剛性を導入できる。更に、いくつかの例では、上記キャリア基材は、その厚さについて、上記キャリア基材及び上記キャリア基材に結合された上記基材の全体の厚さが、上記キャリア基材及び上記キャリア基材に結合された上記基材の全体の厚さの範囲内の厚さを有する比較的厚いガラス基材を加工するために構成された既存の加工機械構成と共に使用できる範囲内となるように、選択できる。
【0028】
いくつかの例では、上記第1の基材は、厚さ約100マイクロメートル〜約300マイクロメートルのガラス基材又はシリコンウェハを含むことができる。更なる例では、上記キャリア基材は、約300マイクロメートル〜約700マイクロメートルの厚さを含むことができる。このような例では、上記キャリア基材は、上記キャリア基材に結合された上記基材(例えばガラス基材又はシリコンウェハ)の厚さよりも大きい厚さを含んでよい。
【0029】
上記キャリア基材の剛性の特徴、及びサイズにより、上記可撓性ガラスシート及び/又は上記可撓性ガラスシートに設置した構成部品に損傷を引き起こし得る有意な屈曲なしに、結合したガラスシートを製造中に操作できるようになる。加工(例えば操作、構成部品の追加、処理等)後、本開示の剥離装置を用いて、上記キャリア基材を、上記結合した基材(例えばガラス基材若しくはシリコンウェハ)から、又は上記1つ若しくは複数の結合した基材を、上記キャリア基材から、初期剥離又は完全に剥離できる。
【0030】
図1及び2に移ると、第1の基材を第2の基材から剥離するよう構成された例示的な剥離装置101が示されている。本開示全体を通して、上記第1の基材は、シリコンウェハ、ガラス基材(例えば薄型可撓性ガラス基材)、又はキャリア基材等の第2の基材に取り外し可能に結合される他の基材を含むことができる。更なる例では、上記第2の基材は、シリコンウェハ、ガラス基材、又は上記キャリア基材を含む上記第1の基材に取り外し可能に結合される他の基材を含むことができる。
【0031】
剥離装置101は、上記基材のうちの1つを所定の位置に解放可能に固定するよう構成された真空プレート103を更に含む。例えば、上記真空プレートは、上記第2の基材の主表面に真空取り付けでき、これによって上記第2の基材を所定の位置に解放可能に固定する。真空プレート103は、長さ「L1」(図1参照)及び幅「W1」(参照図2)を含む。図示されている例では、上記長さ「L1」は上記幅「W1」より大きいが、上記長さ及び幅は略同一であってよく、又は更なる例では、上記幅が上記長さより大きくてよい。
【0032】
図3に示すように、真空プレート103は、表面303(例えば略平面の表面)に開いた、図示されている複数の真空ポート301等の、1つ又は複数の真空ポートを含むことができる。複数の真空ポート301は、真空タンク、真空ポンプ等の真空源104と流体連通してよい。図1及び9に示すように、可撓性ホース等の真空導管901によって、複数の真空ポート301と真空源104との間に流体連通を設けてよい。一例では、図9に示すように、複数の真空ポート301が真空導管901と流体連通するように、真空チャンバ903を複数の真空ポート301と流体連通させて配置してよい。
【0033】
図示されていないが、上記基材の上記主表面と、真空プレート103の表面303との間が実際に係合するのを防止するために、1つ又は複数のスタンドオフを設けてよい。このようなスタンドオフは、複数の真空ポート301を取り囲むリングのような、周縁スタンドオフを含んでよい。更に、又はあるいは、上記スタンドオフは、真空ポート301のパターン全体にわたって上記真空ポート間に分配された、ピラーを含むことができる。上記ピラーは、ポリマー材料等の様々な材料を含むことができる。上記スタンドオフは約1.6mm(例えば1/16インチ)の距離だけ延在してよいが、更なる例では他の距離を用いてよい。
【0034】
図1を参照すると、真空プレート103は任意に、第1の方向107a及び上記第1の方向とは反対の第2の方向107bのうちの一方に、並進軸105に沿って並進するよう構成できる。例えば、概略的に示されているように、複数の軸受109は、並進軸105に沿って延在する並進レール111を受承してよい。いくつかの例では、真空プレート103は、上記軸受が並進レール111に沿って滑走するに従って、方向107a、107bのうちの一方に自由に並進してよい。任意に、図示されている止めねじ113のようなロック部材が、真空プレート103を、並進レール111に対して選択的にロックしてよい。ロックされた配向では、真空プレート103は、並進レール111に対する移動を防止され得る。あるいはロック解除された配向では、真空プレート103は、方向107a、107bのうちの一方に沿って、並進レール111に対して並進できてよい。真空プレート103は、異なる複数の剥離手順に適応するために、選択的にロック又はロック解除できる。ロックされた配向のみを考慮する用途では、並進機構は完全に排除してよい。このような例では、真空プレート103を、床、テーブルトップ、スタンド又は他の支持表面115に固定して設置してよい。
【0035】
剥離装置101は更に、上記第1の基材の前端周縁部に対して解放可能に真空取り付けされるよう構成された、真空取り付け部材117を含む。上記真空取り付けを促進するために、上記真空取り付け部材は、1つ又は複数の真空ポートを含むことができる。例えば図4に示すように、上記1つ又は複数の真空ポートは、真空取り付け部材117の表面403(例えば略平面の表面)に開いた、複数の真空ポート401を含むことができる。一例では、複数の真空ポート401は、真空取り付け部材117の幅「W2」に沿って力を分配するよう、あるパターンで配設してよい。
【0036】
複数の真空ポート401は、真空タンク、真空ポンプ等の真空源118と流体連通してよい。図1及び9に示すように、可撓性ホース等の真空導管905によって、複数の真空ポート401と真空源118との間に流体連通を設けてよい。一例では、図9に示すように、複数の真空ポート401が真空導管905と流体連通するように、真空チャンバ907を複数の真空ポート401と流体連通させて配置してよい。
【0037】
真空取り付け部材117は更にスタンドオフを含んでよく、いくつかの例では、上記スタンドオフは、真空取り付け部材117と基材表面との間が実際に係合するのを防止できる。例えば、真空取り付け部材117を、上記第1の基材(例えばガラス基材、シリコンウェハ、キャリア基材)に直接真空取り付けした場合、上記スタンドオフは、上記真空取り付け部材と上記第1の基材との直接的な接触による損傷から上記ガラス表面を保護するためのバンパとして作用できる。図4に概略的に示すように、スタンドオフが設けられる場合、その一例は、複数の真空ポート401を取り囲む周縁リング状スタンドオフ405を含んでよい。スタンドオフ405は、ポリマー材料等の様々な材料を含むことができ、またいくつかの例では、真空取り付け部材117の表面403から約1.6mm(例えば1/16インチ)の距離だけ延在できる。
【0038】
図1及び4を参照すると、剥離装置101は更に、真空取り付け部材117を支持するアーム119を含む。図示されているように、アーム119はプレートを含むことができるが、上記アームは、フレーム、はり、又は真空取り付け部材117を支持するよう構成された他の構造体を含んでよい。いくつかの例では、アーム119は更に、真空プレート103の長さ「L1」よりも大きい長さ「L2」を含むことができる。アーム119に比較的長い長さ「L2」を設けることにより、真空取り付け部材117を、真空プレート103の表面から側方に、及び上記真空プレートの前端周縁部121を超えて、離間させることができるようになる。真空取り付け部材117を真空プレート103の表面303から側方に離間させることにより、真空プレート103の表面303にタブを真空取り付けすることなく、真空取り付け部材117を上記タブに真空取り付けできるようになる。
【0039】
図示されていないが、代替例では、アーム119は、真空プレート103の長さ「L1」以下の長さ「L2」を有してよい。このような構成により、上記第2の基材を真空プレート103に真空取り付けしながら、真空取り付け部材117を上記第1の基材の主表面に直接真空取り付けできるようになる。
【0040】
アーム119はまた、真空プレート103に対して枢動可能に取り付けられる。例えば図1に示すように、真空プレート103の後端123を、アーム119の後端125に対して、ヒンジを用いて枢動可能に取り付けることができる。いくつかの例では、上記ヒンジはフローティングヒンジ127を含むことができるが、代替例では固定ヒンジ構成を使用してよい。フローティングヒンジ127は、スロット131内で並進及び回転するよう構成されたヒンジピン129を含むことができる。その結果、フローティングヒンジ127により、剥離装置101を用いて異なる厚さの基材積層体を加工できるようになる。
【0041】
図1に示すように、剥離装置101はまた、真空取り付け部材117に力「F」を印加して真空取り付け部材117を持ち上げ、結果としてアーム119を、フローティングヒンジ127の周りで方向135に枢動させるよう構成された、アクチュエータ133も含むことができる。単なる一例として、力「F」は、可撓性フィラメント139(例えばワイヤ、ケーブル等)に(例えばフック138を用いて)接続されたリンク137によって印加できる。例えば図2に示すように、フィラメント139の一方の端部139aを、真空取り付け部材117の第1の側部から延在する第1のピン201aに取り付けることができ、その一方で、フィラメント139のもう一方の端部139bを、真空取り付け部材117の第2の側部から延在する第1のピン201bに取り付けることができる。リンク137による力「F」の印加により、第1のピン201a及び第2のピン201bに対する、引張力「F1」、「F2」の印加を得ることができる。更に、図1に示すように、第1のピン201a及び第2のピン201bは真空取り付け部材117の最外部の前端に位置決めされているため、フローティングヒンジ127の周りのモーメントアームは最大化される。従って、てこの作用を最大化でき、上記基材の剥離を開始するための力「F」をより効率的に適用できる。
【0042】
図1及び2に更に示すように、剥離装置101はまた、アクチュエータ133によって印加される力「F」を感知するよう構成された荷重センサ141も含んでよい。荷重センサ141からの情報は、通信ライン141aを用いて制御デバイス143(例えばプログラマブル論理コントローラ)に戻るように送信してよい。制御デバイス143は、通信ライン133aを用いてアクチュエータ133を、及び各通信ライン104a、118aを用いて真空源104、118を、制御するよう構成(例えば「プログラム」、「エンコード」、「設計」及び/又は「作製」)できる。
【0043】
これより、加工方法について、まず図19を参照して説明する。本方法は、第1の基材の第1の主表面を含む第1の基材が、第2の基材の第1の主表面に結合されている、ステップ1901で開始できる。本出願全体を通して、上記第1の基材は、ポリマー結合剤、又は加工条件に耐えられる一方で後に基材を少なくとも部分的に離れるように剥離できる他の材料によって、上記第2の基材に取り外し可能に結合できる。
【0044】
図6〜12に示すように、ステップ1901の一例において、本方法は、ガラス基材(例えば薄型可撓性ガラス基材)又はシリコンウェハを含む第1の基材601と、キャリア基材(例えばガラスキャリア基材)を含む第2の基材603とを用いて開始できる。図9に示すように、いくつかの例では、第1の基材601は、第1の基材601の第1の主表面601aと第2の主表面601bとの間に、約100マイクロメートル〜約300マイクロメートルの厚さT1を含むことができる。図9に更に示すように、いくつかの例では、第2の基材603は、第2の基材603の第1の主表面603aと第2の主表面603bとの間に、約300マイクロメートル〜約700マイクロメートルの厚さT2を含むことができる。図9に更に示すように、いくつかの例では、第2の基材603(例えばキャリア基材)の厚さT2は、第1の基材601の厚さT1よりも大きくすることができる。比較的厚いキャリア基材を提供することにより、上記第1の基材(例えばガラス基材又はシリコンウェハ)の有効剛度の増大を支援して、上記第1の基材の加工を容易にすることができる。比較的厚いキャリア基材はまた、上記第2の基材に結合された上記第1の基材の有効剛度の増大にも大いに寄与できる。
【0045】
図9に示すように、第1の基材601の第1の主表面601aは、第2の基材603の第1の主表面603aに取り外し可能に結合できる。また図9に更に示すように、第2の基材603は、第1の基材601のフットプリントより大きいフットプリントを含むことができる。実際、第2の基材603の前端周縁部909は、第1の基材601の前端周縁部911を超えて延在する。更に、第2の基材603の後端周縁部913は、第1の基材601の後端周縁部915を超えて延在できる。実際、いくつかの例では、第2の基材603の周縁部は全て任意に、例えば約0.5mm〜約3mmである様々な距離だけ、第1の基材601の対応する周縁部を超えて延在できる。第2の基材603に、第1の基材601より大きいフットプリントを設けることにより、加工中、上記第1の基材の比較的脆性の周縁部の、損傷からの保護を支援できる。実際、結合された基材の縁部に対するいずれの衝撃は、第2の基材603の外向きに延在する周縁部において発生する傾向があり、これは、第1の基材601の比較的脆性の外側周縁部を保護するように作用する。
【0046】
図6〜12には図示されていないが、更なる例では、第1の基材601及び第2の基材603のフットプリントは、略同一であってよい。略同一のフットプリントを提供することにより、製造を簡略化できる。例えば、上記第1及び第2の基材をまず一体に結合した後、共通の分離経路に沿って分離でき、上記基材はその結果、略同一のフットプリントを有する。
【0047】
更に別の例では、図6〜12には図示されていないが、上記第1の基材は、上記第2の基材より大きいフットプリントを有してよく、これにより、上記第1の基材の外側周縁部のうちの1つ又は全てが上記第2の基材を超えて延在する。あるいは、図示されていないが、相対的なフットプリントサイズに関係なく、上記第1の基材の前端周縁部911は任意に、例えば約50マイクロメートル〜約150マイクロメートル、例えば約100マイクロメートル等、上記第2の基材の前端周縁部909を超えて延在する張り出し部分(例えばタブ)を含むことができる。このような例は、上記第1の基材の上記前端周縁部の、上記第2の基材からの剥離を支援するために有益となり得る。
【0048】
図19に更に示すように、本開示の方法のいずれは任意に、第1の基材601が第2の基材603に結合されている間に、矢印1903に沿って第1の基材601の加工のステップ1905へと進行できる。第1の基材601を加工して、例えば電子機器、色フィルタ、タッチセンサ、液晶ウェル、及びディスプレイ用途の他の電子機器を含めることができる。別の例では、加工は、ガラスのエッチング、又はガラス基材にその他の作業を行うステップを含むことができる。シリコンウェハを使用する場合、加工は、上記シリコンウェハを複数の小片に切断するステップ、又はシリコンウェハにその他の加工を行って、電子構成部品を製造するステップを含むことができる。
【0049】
図19の矢印1907で示すように、加工のステップ1905の後、本方法は任意に、上記第1の基材の第2の主表面に可撓性膜を結合させるステップ1909へと進行でき、ここで上記可撓性膜は、上記第1の基材の前端周縁部から延在するタブを含む。例えば図9及び10に示すように、可撓性膜917は、第1の基材601の第2の主表面601bに結合される。可撓性膜917は、例えば約75マイクロメートル〜約150マイクロメートルといった広い範囲の厚さを有することができるが、更なる例では他の厚さを設けてもよい。上記可撓性膜は、ポリマー材料等の樹脂(例えば透明樹脂)から製作できる。一例では、上記可撓性膜は、高温に耐えられるよう構成され、かつ比較的高い力を張力に変化させるよう構成された、ポリマー材料から製作できる。特定の例では、上記可撓性膜は、PVC、ポリオレフィン、ポリエチレン又は他の材料から製作できる。
【0050】
上記可撓性膜はまた、上記第2の基材からの上記第1の基材の剥離プロセスを促進するための有意な強度を提供できる一方で、後続の、上記第1の基材上に残留材料を残さない除去も可能とする、圧力感受性接着材も含むことができる。一例では、上記接着材料は、紫外光への曝露によって崩壊させることができる。UV感受性接着材料を有する可撓性材料の具体例は、シリコンウェハのダイシング中に裏張りテープとして一般に使用される、ダイシングテープを含むことができる。
【0051】
図8に示すように、第1の基材601の前端周縁部911は、第1の基材601の第1の側縁部801aと第2の側縁部801bとの間に画定される長さ「L3」を含むことができる。図示されているように、長さ「L3」は、真空プレート103の幅「W1」と同一方向に延在する。任意に、可撓性膜917を結合するステップは、可撓性膜917が、第1の基材601の前端周縁部911の略全長「L3」に沿って延在するように、上記可撓性膜を、第1の基材601の第2の主表面601bに結合させるステップを含むことができる。更なる例では、可撓性膜917は、長さ「L3」の約70%〜約100%、例えば長さ「L3」の約85%〜約100%、例えば約90%〜約100%、例えば約95%〜約100%だけ延在してよい。可撓性膜917が長さ「L3」に沿って延在する範囲を増大させることにより、前端周縁部911の長さ「L3」にわたる力の均一な分配を支援でき、これにより、応力集中を低減して、可撓性膜917の全長「L3」に沿った同時剥離を可能とすることができる。
【0052】
可撓性膜917を結合するステップ1909は任意に、第1の基材601の第2の主表面601bの略全体を被覆するように可撓性膜917を結合させることができる。実際、図9に示すように、可撓性膜917は、第1の基材601の前端周縁部911から後端周縁部917まで、第1の基材601の全長にわたって延在する。第1の基材601の第2の主表面601bの略全体を被覆するように可撓性膜917を結合させることにより、第2の主表面601bの保護を支援でき、また第1の基材601の全体的な有効剛度の調整も支援できる。図示されていないが、更なる例では、可撓性膜917を、第2の主表面601bの一部分のみにわたって結合させてもよい。例えば、可撓性膜917は、第1の基材601の前端周縁部911から後端周縁部915への方向に、少なくとも約8cm(例えば約3インチ)の距離だけ延在できる。可撓性膜917を第2の主表面601bの一部のみにわたって延在させることにより、可撓性膜917を第1の基材601の第2の主表面601bの一部に結合させたまま加工するために、第2の主表面601bの一部分を露出させることができる。また、可撓性膜917を第2の主表面601bの一部のみにわたって延在させることにより、材料コストを削減でき、また後に第1の基材601から可撓性膜917を実質的に取り外すための時間を削減できる。可撓性膜917を第2の主表面601bの一部のみにわたって延在させることは、特定のプロセス用途に十分な剛度を既に有し得る第1の基材601の一部分を硬化させる必要がない場合に有用となり得る。
【0053】
図10に示すように、可撓性膜917は、第1の基材601の前端周縁部911から距離「D」だけ延在するタブ1001を含む。タブ1001の下面1003は圧力感受性接着材を含むことができるため、上記タブの端部を折り畳んで上記圧力感受性接着材を被覆でき、これによってタブ1001が、第2の基材603又は剥離装置101の隣接する部分に不注意に結合してしまうのを防止できる。例えばいくつかの例では、上記可撓性膜は距離「D」の約2倍延在してよく、その後折り畳んでそれ自体に接着させることにより、有効距離「D」を有する折り畳まれたタブを形成できる。いくつかの例では、第1の基材601の前端周縁部911から延在するタブ1001の距離「D」は、約5cm(2インチ)〜約20cm(8インチ)とすることができるが、更なる例では他のサイズのタブを設けてよい。更に、図示されているタブは、前端周縁部911の全長「L3」にわたって延在できる。
【0054】
図19の矢印1907で示されているように、結合するステップ1909は、加工するステップ1905の後で実施できる。更なる例では、矢印1911によって示されているように、本方法は、結合するステップ1909に直接進行できる。例えば本方法は、加工ステップが既に実施された状態で、ステップ1901において開始できる。例えば本方法は、上記第1の基材を上記第2の基材に結合させた状態で開始してよく、ここで上記第1の基材は、上記第2の基材上に結合されたまま加工済みである。このような例では、本方法はステップ1901で開始でき、結合するステップ1909に直接進行できる。別の例では、上述の通り、矢印1913で示されているように、加工するステップ1905を、結合するステップ1909の後で実施してよい。このようなステップの順序は、例えば可撓性膜917が加工するステップ1905に干渉しない場合に進行させることができる。
【0055】
矢印1915、1917で示されているように、本方法は最終的に、タブ1001に力「F」を印加することによって、第1の基材601の前端周縁部911を第2の基材603から剥離するステップ1919に進行できる。図5に示すように、剥離するステップ1919の準備のために、その遠位端に取り付けられた真空取り付け部材117と一体のアーム119を、フローティングヒンジ127の周りで開放配向まで方向501に枢動させることができる。
【0056】
次に、図6に示すように、第2の基材603を真空プレート103上に位置決めした後、真空源104は、複数の真空ポート301を通して真空及びその結果生じる吸引を印加できる。その後、第2の基材603の第2の主表面603bは、真空プレート103の表面303に真空取り付けされる。真空取り付け後、第2の基材603は固定された形状を有する。図示されている例では、第2の基材603を、略平坦な平面形状で固定できるが、更なる例では他の形状が望ましい場合もある。形状の固定により、剥離プロセスを容易にするための第2の基材603の堅固な固定を支援できる。
【0057】
第2の基材603を真空プレート103に真空取り付けする前、間又は後に、真空取り付け部材117と一体のアーム119を、フローティングヒンジ127の周りで、図7に示す閉鎖配向まで方向605に枢動させることができる。図7に示す閉鎖配向では、アーム119は、第1の基材601の後端周縁部915から前端周縁部911への方向に、第1の基材601にわたって延在する。図7に更に示すように、ヒンジピン129は、上記アームが上記第1及び第2の基材の厚さ全体にわたって閉鎖されるのに応答して、フローティングヒンジ127のスロット131まで移動してよい。
【0058】
図7に示すように、剥離するステップ1919は、タブ1001を真空取り付け部材117に真空取り付けするステップを含むことができる。実際、真空源118は、複数の真空ポート401を通して真空及びその結果生じる吸引を印加でき、これによりタブ1001は、真空取り付け部材117の表面403に取り付けられる。剥離するステップ1919は次に、真空取り付け部材117を用いて、タブ1001に力「F」を印加できる。実際、図2を参照すると、アクチュエータ133は力「F」を上方に印加でき、これにより、真空取り付け部材117のピン201a、201bに引張力「F1」及び「F2」が印加される。
【0059】
図8の複数の平行な矢印の列によって概略的に表される力の分配によって示されているように、本方法は、第1の基材601の前端周縁部911の長さ「L3」に沿って、タブ1001に力「F」を均一に印加できる。従って、前端周縁部911にわたって応力を均一に分配でき、これにより、上記前端周縁部に沿った不必要な高応力集中を回避できる。図10に示すように、上記力は前端周縁部911から距離「D」において印加されているため、上記力を、前端周縁部911と第2の基材603との間の界面に集中させることができる。最終的に、前端周縁部911の応力は、前端周縁部911と第2の基材603との間の初期分離1005をもたらす。初期分離は、上記前端周縁部の一端において開始し得る。あるいはいくつかの例では、剥離するステップは、第1の基材601の前端周縁部911を、第2の基材603から、前端周縁部911の全長「L3」に沿って略同時に剥離できる。前端周縁部911の全長「L3」に沿った同時剥離は、上記前端周縁部の全長に沿った力の均一な印加によって達成でき、またこれは、上記第1の基材を損傷させ得る、上記長さに沿った不必要な応力のスパイクの低減を支援できる。
【0060】
第1の基材601の前端周縁部911を剥離するステップ1919からある程度後に、本方法は任意に、第1の基材601の前端周縁部911と、第2の基材603との間の結合強度を、剥離するステップ1919中に得られた情報に基づいて決定するステップ1921を含むことができる。例えば、荷重センサ141からの情報(例えば力測定値)を、通信ライン141aによって制御デバイス143に伝送できる。制御デバイス143は、荷重センサ141からの情報を監視するよう構成でき、また更に、初期分離1005の際に発生する力測定値等の情報のスパイクによって、初期分離1005がいつ発生するかを識別するよう構成してよい。初期分離1005の際に荷重センサ141が提供する情報を用いて、第1の基材601の前端周縁部911と第2の基材603との間の結合強度を決定(例えば計算)できる。上記結合強度は、様々な方法で使用できる。例えば上記結合強度の決定を用いて、上記第2の基材に結合された上記第1の基材の詳細の決定を支援できる。この情報は、上記第1の基材の適切な更なる加工のためにこの情報を好む場合がある販売元に提供できる。上記結合強度はまた、後続の第1の基材を後続の第2の基材から分離する後続のプロセスを修正するための、制御デバイス143へのフィードバックとしても提供できる。実際、一連の分離手順は、同様の結合強度の基材を必要とすると考えることができる。従って、結合強度のフィードバックを用いて、分離の効率及び有効性を増大させるためのプロセスの微調整(例えば初期分離時間の削減、分離中の最小曲率半径の維持等)を支援できる。
【0061】
前端周縁部911を剥離するステップ1919の後、本方法は更に、第1の基材601を第2の基材603から完全に取り外すステップ1923を含むことができる。更に別の例では、図11及び12に示すように、第1の基材601を第2の基材603から完全に取り外すステップ1923は、上記第1の基材を上記第2の基材から完全に剥離するステップを含む。実際、真空取り付け部材117を持ち上げることができ、ここでアーム119はフローティングヒンジ127の周りで方向135に枢動し、これによって剥離装置101は開放配向を達成する。図12に示す開放配向では、図12は第1の基材601の外側隅部が第2の基材603の外側部分上に(接着することなく)静置されている状態を示しているものの、第1の基材601は第2の基材603から完全に剥離される。
【0062】
いくつかの例では、上記第1の基材を上記第2の基材から剥離する(例えば初期剥離する、部分的に剥離する、完全に剥離する)ステップの間、本方法は更に、第1の基材601の曲率半径「R」(図11参照)を制御するステップ1925を含むことができる。例えば、上記曲率半径が所定の最小曲率半径未満となるような方法で第1の基材601を剥離させないことを保証する必要がある場合がある。上記所定の最小曲率半径は、第1の基材601を、破壊又はその他の損傷の有意な蓋然性なく、安全に屈曲させることができる半径であってよい。一例では、制御デバイス143は、初期分離1005後、経時的に所定の変化を示す力「F」を提供するよう、アクチュエータ133を制御してよい。力「F」を制御された様式で経時的に変化させるよう設計することによって、曲率半径「R」が所定の最小曲率半径未満とならないことを保証できる。更なる例では、図示されていないが、上記第1の基材の実際の曲率半径を感知する近接度センサを設けてよく、制御デバイス143は、上記近接度センサからのフィードバックに基づいて、上記アクチュエータが印加する力「F」を適切に修正できる。
【0063】
更なる例では、最小曲率半径を事前選択することに加えて、曲率半径「R」を制御するステップ1925は更に、上記第1の基材を上記第2の基材から剥離する(例えば初期剥離する、部分的に剥離する、完全に剥離する)ステップの間、第1の基材601の曲率半径「R」を上記最小曲率半径より大きく維持するために、第1の基材601の有効剛度を増大させるよう、可撓性膜917を選択するステップを含むことができる。例えば、第1の基材601の第2の主表面601b全体にわたって適用した場合の第1の基材601の有効剛度を調整するために十分な剛性を有する可撓性膜917のために、ダイシングテープを選択できる。第1の基材601の剛性は、例えば(裏張り及び/又は接着材を含む)ダイシングテープの材料及び/又は厚さを選択することによって調整してよい。第1の基材601の剛性を増大させることにより、上記第1の基材が屈曲に耐えるのを支援でき、従って、第1の基材601を第2の基材603から剥離する(例えば初期剥離する、部分的に剥離する、完全に剥離する)ステップの間、曲率半径「R」を上記所定の最小曲率半径より大きく維持するのを支援できる。
【0064】
第1の基材601を第2の基材603から完全に取り外すステップ1923が完了した後、本方法は、矢印1927、1929、1931及び1933で示されているような、プロセスのいずれのポイントにおいて終了できる。一例では、本方法を終了する前に、本方法は更に、矢印1937で示されているような、第1の基材601を加工する任意のステップ1935によって続行できる。実際、更なる加工ステップを実施してよく、ここで可撓性膜917は、第1の基材601の第2の主表面601bに対して保護を提供してよい。更なる例では、タブ1001を用いて、上記第1の基材を損傷させ得る上記第1の基材の把持を行わずに、上記第1の基材の加工(例えば上記第1の基材の操作)を支援してよい。
【0065】
本方法は終了前に、可撓性膜917を第1の基材601から取り外すステップ1939も含むことができる。可撓性膜917を第1の基材601に結合するために使用された接着材の特徴に応じて、様々な取り外し技法を用いてよい。一例では、可撓性膜917を第1の基材601から取り外すステップ1939は、上記可撓性膜の接着材がUV感受性である場合に、上記可撓性膜を紫外光に曝露することによって、可撓性膜917を第1の基材601の第2の主表面601bから解放するステップを含むことができる。
【0066】
図19及び図1〜12を参照して説明された本方法は、広い範囲の基材を用いて実施できる。図13〜15は、そうでないことが注記されていない限り、図19及び図1〜12を参照して上で議論されたものと同一のステップ及び/又は同等のステップを含むことができる、別の例を示す。しかしながら、図13〜15に図示されている例では、第1の基材1301はキャリア基材を含み、また第2の基材1302(例えばガラス基材又はシリコンウェハ)は、真空プレート103に真空取り付けできる。上での議論と同様に、第1の基材1301は、図13及び15に示すように、第2の基材1302から剥離する(例えば完全に剥離する)ことができる。
【0067】
図16〜18は、そうでないことが注記されていない限り、図19及び図1〜15を参照して上で議論されたものと同一のステップ及び/又は同等のステップを含むことができる、更に別の例を示す。しかしながら、図16〜18に図示されている例では、第1の基材1601aは第1のキャリア基材を含み、第2の基材1601bは、真空プレート103に真空取り付けできる第2のキャリア基材を含む。中間基材1603を、第1のキャリア基材1601aと第2のキャリア基材1601bとの間に挟んで、第1のキャリア基材1601a及び第2のキャリア基材1601bに取り外し可能に結合できる。上での議論と同様に、第1の基材1601aは、中間基材1603から剥離する(例えば完全に剥離する)ことによって、第2の基材1601bから剥離する(例えば完全に剥離する)ことができる。完全に剥離した後、中間基材1603を、図5〜12又は図13〜15に示す方法のうちの1つによって、第2のキャリア基材1601bから剥離してよい。上記中間基材は、1つ又は複数の層で作製してよい。例えば上記中間基材は、背面基材、カバー基材、及びこれらの間に配置されるディスプレイ素子を含む、ディスプレイパネルであってよい。
【0068】
これらは、上述の装置及び方法に対して実施できる変形のいくつかの例に過ぎない。請求項の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な修正及び変形を実施できる。
【0069】
以下、本発明の実施形態を項分け記載する。
【0070】
実施形態1
第1の基材を加工する方法であって、上記第1の基材の第1の主表面が、第2の基材の第1の主表面に、取り外し可能に結合される、方法において、上記方法は:
(I)上記第1の基材の第2の主表面に、上記第1の基材の前端周縁部から延在するタブを含む可撓性膜を結合するステップ;及び
(II)上記タブに力を印加することによって上記第1の基材の上記前端周縁部を上記第2の基材から剥離するステップ
を含む、方法。
【0071】
実施形態2
上記第1の基材は、ガラス基材及びシリコンウェハからなる群から選択される基材を含む、実施形態1に記載の方法。
【0072】
実施形態3
上記第1の基材は、約100マイクロメートル〜約300マイクロメートルの厚さを含む、実施形態1に記載の方法。
【0073】
実施形態4
上記第2の基材は、約300マイクロメートル〜約700マイクロメートルの厚さを含むキャリア基材を含む、実施形態1に記載の方法。
【0074】
実施形態5
上記第2の基材は、上記第1の基材のフットプリントより大きいフットプリントを含むキャリア基材を含む、実施形態1に記載の方法。
【0075】
実施形態6
上記ステップ(II)の前に、上記第1の基材を上記第2の基材に結合したまま、上記第1の基材を加工するステップを更に含む、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0076】
実施形態7
上記第1の基材を加工する上記ステップは、上記ステップ(I)の前に行われる、実施形態6に記載の方法。
【0077】
実施形態8
上記前端周縁部は、上記第1の基材の第1の側縁部と第2の側縁部との間に画定される長さを含み、
上記ステップ(I)は、上記第1の基材の上記第2の主表面に、上記可撓性膜を、上記可撓性膜が上記前端周縁部の略全長に沿って延在するように結合させるステップを含む、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0078】
実施形態9
上記ステップ(II)は、上記前端周縁部の上記長さに沿って、上記タブに力を均一に印加する、実施形態8に記載の方法。
【0079】
実施形態10
上記ステップ(II)は、上記前端周縁部の上記全長に沿って、上記第1の基材の上記前端周縁部を上記第2の基材から略同時に剥離する、実施形態8に記載の方法。
【0080】
実施形態11
上記ステップ(II)の後に、上記第1の基材を上記第2の基材から完全に取り外すステップを更に含む、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0081】
実施形態12
上記第1の基材を上記第2の基材から完全に取り外す上記ステップは、上記第1の基材を上記第2の基材から完全に剥離するステップを含む、実施形態11に記載の方法。
【0082】
実施形態13
上記第1の基材の最小曲率半径を事前選択するステップと、上記第1の基材を上記第2の基材から剥離する間、上記第1の基材の曲率半径を上記最小曲率半径より大きく維持するために、上記第1の基材の有効剛度を増大させるよう、可撓性膜を選択するステップとを更に含む、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0083】
実施形態14
上記第1の基材を上記第2の基材から剥離する間、上記第1の基材の曲率半径を制御するステップを更に含む、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0084】
実施形態15
上記ステップ(I)は、上記第1の基材の上記第2の主表面の略全体を被覆するように、上記可撓性膜を結合させる、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0085】
実施形態16
上記ステップ(I)は、上記タブが上記第1の基材の上記前端周縁部から約5cm〜約20cmの距離だけ延在するように、上記可撓性膜を上記第1の基材の上記第2の主表面に結合させる、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0086】
実施形態17
上記ステップ(II)の後に、上記可撓性膜を上記第1の基材から取り外すステップを更に含む、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0087】
実施形態18
上記可撓性膜を上記第1の基材から取り外す上記ステップは、上記可撓性膜を紫外光に曝露することによって、上記可撓性膜を上記第1の基材の上記第2の主表面から解放するステップを含む、実施形態17に記載の方法。
【0088】
実施形態19
上記ステップ(II)は、上記タブを真空取り付け部材に真空取り付けするステップと、その後、上記真空取り付け部材を用いて、上記タブに力を印加するステップとを含む、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【0089】
実施形態20
上記第1の基材の上記前端周縁部と上記第2の基材との間の結合強度を、上記ステップ(II)の間に得られる情報に基づいて決定するステップを更に含む、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【符号の説明】
【0090】
101 剥離装置
103 真空プレート
104 真空源
104a 通信ライン
105 並進軸
107a 第1の方向
107b 第2の方向
109 軸受
111 並進レール
113 止めねじ
115 支持表面
117 真空取り付け部材
118 真空源
118a 通信ライン
119 アーム
121 前端周縁部
123 真空プレート103の後端
125 アーム119の後端
127 フローティングヒンジ
129 ヒンジピン
131 スロット
133 アクチュエータ
133a 通信ライン
135 方向
137 リンク
138 フック
139 フィラメント
139a フィラメント139の一方の端部
139b フィラメント139のもう一方の端部
141 荷重センサ
141a 通信ライン
143 制御デバイス
201a 第1のピン
201b 第2のピン
301 真空ポート
303 真空プレート103の表面
401 真空ポート
403 真空取り付け部材117の表面
405 周縁リング状スタンドオフ
501 方向
601 第1の基材
601a 第1の基材601の第1の主表面
601b 第1の基材601の第2の主表面
603 第2の基材
603a 第2の基材603の第1の主表面
603b 第2の基材603の第2の主表面
605 方向
801a 第1の基材601の第1の側縁部
801b 第1の基材601の第2の側縁部
901 真空導管
903 真空チャンバ
905 真空導管
907 真空チャンバ
909 第2の基材603の前端周縁部
911 第1の基材601の前端周縁部
913 第2の基材603の後端周縁部
915 第1の基材601の後端周縁部
917 可撓性膜
1001 タブ
1003 タブ1001の下面
1005 前端周縁部911と第2の基材603との間の初期分離
1301 第1の基材
1302 第2の基材
1601a 第1の基材、第1のキャリア基材
1601b 第2の基材、第2のキャリア基材
1603 中間基材
D 距離
F 力
F1 引張力
F2 引張力
L1 真空プレート103の長さ
L2 アーム119の長さ
L3 前端周縁部911の長さ
R 第1の基材601の曲率半径
T1 第1の基材601の厚さ
T2 第2の基材603の厚さ
W1 真空プレート103の幅
W2 真空取り付け部材117の幅
図1
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【国際調査報告】