特表2017-537858(P2017-537858A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-537858サブストレートを処理するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-537858(P2017-537858A)
(43)【公表日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】サブストレートを処理するための装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 49/02 20060101AFI20171124BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20171124BHJP
   H01L 21/304 20060101ALN20171124BHJP
【FI】
   B65G49/02 H
   H01L21/68 A
   H01L21/304 621B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-529255(P2017-529255)
(86)(22)【出願日】2015年12月3日
(85)【翻訳文提出日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】DE2015100517
(87)【国際公開番号】WO2016086924
(87)【国際公開日】20160609
(31)【優先権主張番号】102014118039.9
(32)【優先日】2014年12月5日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517184129
【氏名又は名称】レナ テクノロジー ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】RENA Technologies GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】ハンセン・ステファン=ハインリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】ウフリン・マルクス
(72)【発明者】
【氏名】サンダー・ベルント=ウヴェ
(72)【発明者】
【氏名】ペディアディタキス・ステファン・アレクシス
【テーマコード(参考)】
5F057
5F131
【Fターム(参考)】
5F057BB03
5F057BC09
5F057CA11
5F057DA03
5F057FA31
5F131AA02
5F131AA34
5F131BA05
5F131BA18
5F131BA33
5F131CA12
5F131DC19
5F131DC22
5F131EA06
(57)【要約】
液体(4)によりサブストレート(14)を処理するための装置(24,24a−d)は、搬送装置(26)を有する装置(24,24a−d)であり、これによってサブストレート(14)を液体(4)を含む容器(28)を通過させて搬送方向(18)に搬送することができ、そしてサブストレート(14)が乗り越え可能な、少なくとも部分的にサブストレート(14)の搬送方向(18)に対して斜めに伸びる1つのエッジ(32,44,54,60,74)を有する堰(30,40,52,58,64,70)、ならびにサブストレート(14)を液体(4)で処理するための装置(24,24a−d)内で使用される、少なくとも部分的に斜めに伸びるエッジ(32,44,54,60,74)を有する堰(30,40,52,58,64,64,70)を備えた装置(24,24a−d)内で堰(30,40,52,58,64,70)を使用して、サブストレートエッジ(22)から液体薄膜(38)を除去する方法。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体(4)によりサブストレート(14)を処理するための装置(24,24a−d)であって、前記装置は、
− サブストレート(14)を搬送方向(18)に、液体(4)を含む容器(28)を通過して搬送することができる搬送装置(26)、
− 少なくとも部分的にサブストレート(14)の搬送方向(18)に対して斜めに伸びる、サブストレート(14)が乗り越え可能なエッジ(32,44,54,60,74)を示す堰(30,40,52,58,64,70)を有することを特徴とする、
装置。
【請求項2】
エッジ(44)が少なくとも2つの搬送経路(36)を越えて伸びており、その間に不規則なエッジ輪郭を有していることを特徴とする、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
エッジ(54)が少なくとも2つの搬送経路(36)を越えて伸びており、その間に規則的なエッジ輪郭(56)を有していることを特徴とする、
請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
エッジ(60)が、どの点においても微分可能なエッジ輪郭(62)を有していることを特徴とする、
請求項1乃至3の何れか一項に記載の装置。
【請求項5】
エッジ(44)が少なくとも1つの搬送経路内で1つの不規則なエッジ輪郭(42)を有していることを特徴とする、
請求項1乃至4の何れか一項に記載の装置。
【請求項6】
エッジ(60)が少なくとも部分的に丸みを付けた、好ましくは正弦波状のエッジ輪郭(62)を有していることを特徴とする、
請求項1乃至5の何れか一項に記載の装置。
【請求項7】
エッジ(44,54,60)が2つ以上の搬送経路(36)を越えて、好ましくは少なくとも3つの搬送経路(36)を越えて、特に好ましくは全ての搬送経路(36)を越えて伸びていることを特徴とする、
請求項1乃至6の何れか一項に記載の装置。
【請求項8】
搬送方向(18)に堰(30,40,52,58,64,70)の前後に搬送ローラ(34)が配置され、これによりサブストレート(14)が液体(4)を含む容器(28)を通過して搬送されることを特徴とする、
請求項1乃至7の何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
エッジ(32,44,54,60,74)が、搬送方向(18)に向いて、最後に堰(30,40,52,58,64,70)の前に配置される搬送ローラ(34)と最初に堰(30,40,52,58,64,70)の後ろに配置される搬送ローラ(34)との内法間隔(A)を最低50%、好ましくは最低75%、そして特に好ましくは最低95%以上にわたって伸びていることを特徴とする、
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
回転軸(66)が堰(64)の搬送ローラ(34)の少なくとも1つを貫通していることを特徴とする、
請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
液体(4)でサブストレート(14)を処理するための装置(24,24a−d)で使用する堰(30,40,52,58,64,64,70)であって、前記堰は、
少なくとも部分的に斜めに伸びるエッジ(32,44,54,60,)を特徴とする、
堰。
【請求項12】
エッジ(44,54,60,74)が少なくとも1つの前突出部(46)または少なくとも1つの後突出部、好ましくは前突出部(46)を有していることを特徴とする、
請求項11に記載の堰。
【請求項13】
エッジ(44,74)が少なくとも部分的に鋸歯形状を有していることを特徴とする、請求項11または12に記載の堰。
【請求項14】
エッジ(74)が平坦ではない、好ましくは波形の高さ形状(76)を有していることを特徴とする、
請求項11乃至13の何れか一項に記載の堰。
【請求項15】
堰(30,40,52,58,64,70)が一体物で、好ましくは1つの基本の材料除去によって仕上げられていることを特徴とする、
請求項11乃至14の何れか一項に記載の堰。
【請求項16】
軸(66)を固定するための開口部(68)を少なくとも1つ有していることを特徴とする、
請求項11乃至15の何れか一項に記載の堰。
【請求項17】
請求項1〜10の何れか一項に記載の装置(24,24a−d)内で使用される、
請求項11乃至16の何れか一項に記載の堰。
【請求項18】
液体薄膜(38)の少なくとも一点において剥離フロント(39)が形成され、
前記剥離フロント(39)がサブストレートエッジ(22)に沿って進むことで液体薄膜(38)の幅を縮小させることができる、
サブストレートエッジ(22)から液体薄膜(38)を剥がす方法。
【請求項19】
サブストレートのエッジ(22)から液体薄膜(38)が剥がれる前に、液体薄膜(38)の幅が、元の幅の最低50%、好ましくは最低80%、そして特に好ましくは最低97%ほど縮小されることを特徴とする、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
サブストレートエッジ(22)のコーナー(23a)で剥離フロント(39)が形成されることを特徴とする、
請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
剥離フロントがサブストレートエッジ(22)のコーナーまで進むことを特徴とする、
請求項18乃至20の何れか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念による装置および請求項11の上位概念による堰に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの領域において、特に半導体産業、より正確にはソーラーセル産業においては、多くの用途でサブストレートの片側のみに施すサブストレートの処理、特にウェハーの処理が必要となる。このような片側処理プロセスでは、処理される側に対するサブストレートの反対側は、通常処理による影響を受けることはない。湿式処理の領域においては、例えば湿式化学エッジ絶縁(拡散によって裏側に塗布された寄生エミッタの片側エッチング)、研磨(テクスチャ処理を施したサブストレート前面またはサブストレート裏面の化学的平滑化)、金属化の電気化学的析出などのめっき処理、またはサブストレートのエッジの疎水処理など、その他の処理前に行う片側の事前処理工程がある。
【0003】
システム上サブストレートの両側が影響を被るバッチ方式とは異なり、インライン方式では様々な方法で片側処理を実現することが可能である。これを目的としたEP1733418B1で知られている方法では、いわゆるメニスカスを形成してサブストレート下側の全面積を処理液と接触させることができる。別の既知の方法では、サブストレートと処理液との片側接触は、サブストレート下側に処理液を供給する構造化ローラによって確立される。
【0004】
上記および下記ではサブストレートに言及する。ここには半導体基板、特にシリコンウェハーのようなウェハーも含まれる。ソーラーセルウェハーとは、ソーラーセルの製造を目的としたウェハーのことをいう。
【0005】
液体によるサブストレートの処理では、特に湿式化学インライン片側プロセスにおいて、サブストレートと処理液の間にメニスカスを形成して下側の全面積接触を確立させる上記の方法は一連の長所を有する。サブストレート下側の均等な処理、および処理液表面とのサブストレートの全面積の熱接触は、通常プロセス制御の改善をもたらすが、この他にもサブストレートの永続的接触により、処理液を下側からローラで塗布する場合よりも濃度の低い処理液を使用することができる(同じプロセスラインであるが、より長いプロセス時間)。薬品コストが低いだけでなく、これは起こり得るサブストレート上側の気相反応を減少させることもできる。また、装置の費用も比較すると大幅に低くなる。
【0006】
しかし、メニスカス形成によるサブストレート下側の全面接触の原理には欠点も伴う。考えられる欠点はメニスカスの破損時に生じ、通常は処理液を含む容器を離れるときに、出発堰の上部でそのような欠点が表れるが、サブストレートと槽表面の間の処理液の表面張力が原因で液体薄膜が引っ張られ、サブストレートが先送りされる際に破断する。この場合、薄膜の主たる伸長方向は、通常サブストレートの走行方向を示しており、サブストレートの搬送方向として理解することもできる。このような破損が起こると、処理液の液滴がサブストレート上側に飛散することが多々ある。このような不都合な効果の度合いは、処理液の表面張力、その粘度ならびにプロセス実施(堰の水頭に対する槽または容器の充填レベルの関係および/またはそれに起因する再循環フローの関係)に依存する。
【0007】
このような飛沫によって生じる問題に対処するためは、例えば粘度に変化を与える他の物質を添加するなどして、液体の特性を変化させることを検討することができる。しかし、これは必ずしも可能ではない、または望ましくない、あるいは他の問題を伴うと言える。また、サブストレートの上側に1つまたは複数の保護層を施して、この飛沫の影響から保護することもできる。しかし、これについては、しばしば処理作業を著しく増加させる必要が生じるか、またはこの方法をその他のプロセス実施と両立させることが不可能あるいは困難となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような背景から、本発明の課題は、サブストレート上側に対する前記の形態の飛沫を減少させることができる装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1の特徴を有する装置により解決される。
【0010】
さらに本発明の課題は、前述の形態の飛沫を減少させることができる堰を提供することにある。
【0011】
この課題は、請求項11の特徴を有する堰により解決される。
【0012】
また、本発明の課題は、サブストレートのエッジから液体薄膜が剥離する際に飛沫の形成を減少することができる方法を提供することにある。
【0013】
この課題は、併記する方法請求項の特徴を有する方法により解決される。
【0014】
有利な発展形態は、それぞれ従属する下位請求項の対象とする。
【0015】
液体を使用してサブストレートを処理するための本発明による装置には、サブストレートを液体を含む容器を通過させて搬送方向に搬送できる搬送装置と、サブストレートが乗り越え可能な、少なくとも部分的にサブストレートの搬送方向に対して斜めに伸びる1つのエッジを有する堰が備わっている。
【0016】
本発明は、サブストレートが乗り越え可能な堰のエッジが、特にサブストレートの搬送方向と直交している場合に上述の飛沫が発生するという考察に依拠する。なぜなら、この場合、サブストレートが先送りされる際に液体とサブストレートの後部エッジとの間に形成される液体薄膜上への機械的力が最高に達するためである。液体薄膜の応力限界を超えると、これは幾何学的に未定義の点で破断し始め、飛沫がサブストレートの上側に、または後続するサブストレート上側へ飛散する可能性が生じる。
【0017】
これに対して、サブストレートが乗り越え可能な堰のエッジが、少なくとも部分的にサブストレートの搬送方向に対して斜めに形成されている場合、サブストレートの前進中に発生する液体薄膜の負荷は、最初にエッジを乗り越えるサブストレート後部エッジのコーナーで最大となるため、液体薄膜の後退がこのコーナーで始まる。その結果、液体薄膜の後退フロントが形成される。サブストレートが搬送方向に先送りされると、この後退フロントがサブストレート後部エッジの反対側にあるコーナーに向かって移動する。このような方法により、液体薄膜に対する力の作用を軽減させることができる。液体薄膜はあまり引っ張られなくなる。サブストレート後部エッジのコーナーから他方のコーナーに移動する後退フロントは、同時に剥離フロントでもあり、これにより「緩やかな」剥離が引き起こされる。その結果、処理対象ではないサブストレート上側または後続するサブストレート上側への飛沫を回避できるか、少なくとも減少させることができる。
【0018】
前記の効果は、乗り越える堰のエッジに対してサブストレートが斜め方向であっても達成され、あるいはサブストレートをねじって搬送装置に配置しても可能である。しかし、これは数々の理由により実践においては欠点を伴う。
【0019】
一つは、サブストレートをそのようにねじった配置は、全ての現行の処理システムを使用して実現できるものではないという点である。現行の処理システムでは、むしろサブストレートの一面を搬送方向に対して平行にし、サブストレートを搬送装置に載せるようにできている。ねじり配置を原則的に許容するシステムでは、複雑な方法でこの目的のために調整し、特に習得させなければならない。
【0020】
もう一つは、このようにねじって配置したサブストレートを搬送経路で中心合わせすることは困難で、簡単な手段で行うことはできないという点である。手作業で搬送装置上のサブストレートをねじって配置する場合、ねじった位置決めを再現することは補助手段なしでは達成困難である。また実施においては、サブストレートのねじり配置は破損しやすく、その結果コストの増加を伴うということを示した。
【0021】
とりわけ、サブストレートのねじり配置によりサブストレートの有効長および有効幅が増加することから、必要な通過幅と通過長さも増加し、結果として同じ処理能力の装置の場合、コストが高くなる。
【0022】
このような欠点があるため、サブストレートの2つのエッジが搬送方向と平行している状態で、しかし堰は本発明により実現された、少なくとも部分的にサブストレートの搬送方向に対して斜めに伸びるエッジを有している状態で、サブストレートが搬送装置を手段として搬送されるのが好ましい。
【0023】
有利な構成では、このエッジは少なくとも2つの搬送経路を越えて伸びており、これらの間に1つの不規則なエッジ輪郭が生じる。本発明で言う搬送経路とは、サブストレートが移動する軌道を意味しており、搬送装置を手段として、サブストレートをこの軌道上で液体を含む容器を通過させて搬送することができる。本出願においてサブストレートを液体を含む容器を「通過」させて搬送させるということに言及する場合、「通過」という概念を広く解釈する必要がある。従って、サブストレートが文字通りの意味で容器を通り抜けて搬送されるのか、あるいはむしろ容器の上を通過して搬送されるのかは、具体的な搬送装置の構成に依存する。例えばサブストレートが容器内の容器壁面の上端の下部を一定の高さで容器を通過して搬送され、その際それらの下側が液体と接触させられる前に、まず最初にサブストレートが搬送ローラによって容器の壁面を超えて向こう側に搬送されるとする。このような例では、サブストレートは文字通り容器を通り抜けて搬送される。特にこの容器内では、液体の表面が容器壁面の上端より下に位置する場合がある。もう一つの構成態様では、容器内の液体表面は、容器壁面の上端より高く位置する場合がある。その結果、液体は容器壁面を超えて流れ出し、オーバーフロー容器に回収され、再び元の容器に供給される。この場合、サブストレートが容器壁面を超えて搬送される際に上に持ち上げられる必要はなく、容器の外側と同じ高さで容器壁面と内部に液体を含む容器を超えてサブストレートを搬送、すなわちサブストレートが容器を超えて搬送される最中に、サブストレート下側を液体と接触させることができるように搬送することができる。この構成態様では、幾人かの観察者はサブストレートが容器を「通過」しているとは言わず、その代わりにサブストレートが容器の上を超えて向こう側に搬送されていると言う可能性がある。しかし、本出願および本発明においては、この構成態様および同様の効果をもたらす構成形態においても、「通過」という用語で記述されるため、これらの場合は、サブストレートの搬送が容器を通過して行われることを意味している。
【0024】
少なくとも2つの搬送経路が互いに平行し整列し、複数のサブストレートの列が互いに隣り合って、液体を含む容器を同時に通過して搬送されるのが好ましい。
【0025】
搬送経路の幅とは、主にこの搬送経路内で搬送されるサブストレートの最大幅のことを指す。搬送されるサブストレートのこの幅は、搬送方向に対して直交して伸びている。本発明でいう2つの搬送経路の間には,少なくとも1つの搬送経路によって覆われることがない限り、1つの領域が存在する。実施においては、サブストレート測定の誤差または搬送装置上でのサブストレートの位置決めの不正確さを考慮するために、より幅広い搬送経路を選択できる。
【0026】
本発明で言う不規則なエッジ輪郭とは、搬送方向または反対方向に少なくとも1つの突出部が認められるエッジ輪郭のことをいう。
【0027】
好ましくは、不規則なエッジ輪郭は、少なくとも2つの搬送経路内の2つの間において、1つの突出部を有する。エッジが2つ以上の搬送経路を越えて伸びている場合には、エッジ輪郭が各搬送経路の間で突出部を示すことが好ましい。このようなエッジ輪郭が鋸歯形状を形成すれば効果的である。
【0028】
このようなエッジ輪郭は簡単に形成でき、例えばそれぞれ直線的に経過し、従ってより容易に確立可能な複数の堰またはエッジ要素をつなぎ合わせることによって可能である。
【0029】
有利な発展形態に従うと、エッジが少なくとも2つの搬送経路を越えて伸びており、その間の1つが規則的なエッジ輪郭を示す。
【0030】
本発明で言う規則的とは、エッジ輪郭の搬送方向にも反対方向にもまったく突出部がないエッジ輪郭を意味する。好ましくは規則的なエッジ輪郭が三角形状で搬送経路にわたって伸びており、従って搬送経路間にそれぞれ1つの屈曲が配置される。このような方法では、搬送経路の間に1つの不規則エッジ輪郭を有する1つの堰と比較して、材料が減少されるため、それ故により容易な製造を達成することが可能となる。
【0031】
1つの有利な実施形態では、エッジが各点で数学的意味における微分可能なエッジ輪郭を示す。エッジ輪郭が正弦波状に形成されるのが好ましい。エッジ輪郭は任意の曲線として、あるいは多項式関数に従って形成されることも考えられる。実施においては、このようなエッジ輪郭によって、サブストレートの液体薄膜が特にゆるやかに剥離され、その結果サブストレート上側への飛沫をさらに減少させることが可能であると示された。
【0032】
サブストレートが乗り越え可能なエッジの特に高い傾斜角度を搬送経路内で達成するためには、エッジがこの搬送経路内で不規則なエッジ輪郭を示していることが好ましい。搬送経路内でこのように最大化された傾斜角によって、サブストレートの後部エッジでの液体薄膜の負荷はさらに軽減され、これによりもっとゆるやかな剥離を達成でき、そして最終的にサブストレート上側に意図せずに飛び散る液体の量をさらに減少することができる。
【0033】
別の構成では、エッジは、少なくとも部分的に丸みをつけた、好ましくは正弦波状のエッジ輪郭を示している。丸み形状を対応して適合させることにより、それ以外のプロセスパラメータ、例えば液体の粘度またはその他同様のパラメータを考慮して、サブストレート後部エッジからの液膜の剥離挙動に有利な影響を与えることができる。
【0034】
堰を装置内に簡単に設置することができることから、エッジが2つ以上の搬送経路、好ましくは少なくとも3つの搬送経路を超えて、そして特に好ましくは全ての搬送経路を越えて伸びることができれば効果的である可能性がある。このようにして、搬送経路ごとに個別の堰またはエッジ要素の設置にかかる追加的な設置作業を回避することができる。
【0035】
搬送装置の搬送方向において堰の前後に配置された搬送ローラが備わっており、これを使用してサブストレートを液体を含む容器を通過させて搬送することができる場合、特に容易かつ材料を節約できるサブストレートの搬送を達成することができる。
【0036】
有利な構成においては、エッジは、搬送方向を見て、最後に堰の前に配置される搬送ローラと最初に堰の後ろに配置される搬送ローラとの内法間隔を最低50%以上にわたって搬送方向に伸びている。実施においては、このようにすでに充分に大きなエッジの傾斜角があれば、その結果としてサブストレート上側への飛沫の効果的回避を達成できることが示された。2つの搬送ローラの間で搬送方向に対するエッジ傾斜角をさらに増大させるためには、エッジが搬送方向に、上記の内法間隔の最低75%以上、特に好ましくは最低95%以上にわたって伸びていることが好ましい。
【0037】
個々の使用状態においては、搬送ローラの間に堰を配置したときに、充分に傾斜したエッジ輪郭はもはや不可能であるほど搬送ローラを堰の前後にわずかな間隔で配置しすることが必要となる場合がある。このような場合には、少なくとも1つの搬送ローラの回転軸が堰を貫通していることが好ましい。搬送ローラの間隔がごくわずかであるにもかかわらず、堰のエッジを十分に傾斜させることができるため、このようにしてサブストレート上側への飛沫を回避することができる。
【0038】
本発明による装置は、液体を使用したサブストレート、好ましくはソーラーセルウェハーの湿式化学下側処理に効果的に使用することができる。その場合、容器内の液体表面とサブストレートとの間にメニスカスが形成されるように、サブストレートの下側を容器内に投入した液体と接触させることが好ましい。
【0039】
さらに本発明の対象となるのは、サブストレートを液体で処理するための装置において使用する堰である。本発明による堰は、少なくとも部分的に傾斜するエッジを有する。
【0040】
本来、堰の主たる延長方向に対して直角に飛び出たエッジの部分は、この場合堰の前突出部または堰のエッジの前突出部として記される。同様に、反対方向に飛び出している堰またはエッジの部分は、この場合堰の後突出部または堰のエッジの後突出部と記される。有利な発展形態では、エッジが少なくとも1つの前突出部または少なくとも1つの後突出部を有しており、前突出部を有している方が好ましい。
【0041】
有利な実施形態では、エッジは少なくとも部分的に鋸歯形状を有する。その場合、鋸歯形状を形成するエッジの前突出部および/または後突出部は本質的に堰の主たる延長方向に対して垂直に経過する。
【0042】
堰を装置で使用するための特殊なパラメータに応じて、エッジが少なくとも部分的に三角形状および/または波形状を示していると有利である場合がある。
【0043】
堰のエッジからの均等な液体流出に関しては、エッジが特に波形の高さ形状を有すると好ましい。高さ形状とは、この場合少なくとも一部ごとに傾斜したエッジ輪郭に対して垂直方向に伸びる堰のエッジ輪郭を意味する。
【0044】
好ましくは、堰は一体物から作製され、特にフライス加工などによる材料除去により、一体物の基本体から作製すると良い。実施においては、このような方法により、改善された堰エッジの寸法の正確さ(真直性)を保証できることが示された。加えて、より少ない加工工程で堰を作製することができる。このことは、特にプラスチックプレートを折り畳んでエッジを形成し、次いで溶接継ぎ目により固定を実現する別の堰の作製方法と比較した場合に当てはまる。単一の、事後接合されたプレートによる堰の作製方法と比較した場合でも、上記の長所を得ることができる。その上、実施においては、前記の材料除去、特にフライス加工による堰の作製方法では、より容易な工程で適切な固定要素を堰の下側に形成できることが示された。この固定要素は、高い信頼性で簡単に堰を関連装置に固定することを可能にする。
【0045】
もう1つの実施形態では、堰には軸を固定するための開口部が備わっている。堰を使用する装置に、サブストレートを搬送するために搬送ローラが実装されている限り、これらの搬送ローラの少なくとも1つの軸を、堰の少なくとも1つの開口部に固定することができる。堰は、少なくとも1つの開口部に装着されている密閉要素を示していることが好ましい。
【0046】
また、本発明は、本発明による堰の本発明による装置での使用を対象としている。
【0047】
サブストレートのエッジから液体薄膜を剥がすための本発明による方法は、少なくとも液体のある一点において剥離フロントを形成することを意図している。この剥離フロントは、サブストレートのエッジに沿って進み、そしてこのような方法で、液体薄膜の幅(20)が縮小される。ここで述べる液体薄膜の幅は、サブストレートのエッジに対して本質的に平行に伸びていると理解する。サブストレートのエッジから液体薄膜が剥がれる前に、液体薄膜の幅が縮小することにより、上述したとおり、液体薄膜に対する力の作用を減少させることができ、このような方法で飛沫を形成する危険を低減されることができる。
【0048】
液体薄膜の幅は、サブストレートのエッジから液体薄膜が剥離する前に、その元の幅の最低50%、好ましくは最低80%、そして特に好ましくは最低97%ほど減少すると好ましい。このような方法で、飛沫形成の危険を次第に低減させることができ、最良の場合は完全に回避することができる。
【0049】
有利な様態では、サブストレートエッジのコーナーに剥離フロントが形成される。これは実施において実証されている。
【0050】
好ましくは、剥離フロントがサブストレートエッジのコーナーに至るまで形成されると良い。これにより、方法を容易に高い信頼性で実施できるようになる。
【0051】
以下では、図示に基づいて詳しく説明する。目的に合う限り、ここに同等に作用する要素を同様の参照記号で示す。本発明は、図によって示される実施例に限定されるものではなく、これは機能的特徴に関しても同様である。これまでの説明および以下の図示説明には、以下に従属する下位請求項で部分的に複数に要約して再現されている特徴が含まれる。但し、専門家はこれらの特徴およびその他の上記および以下の図示説明に開示されるすべての特徴を個別に検討し、これ以外の有意な組み合わせを形成すると思われる。特にこれらの特徴は、それぞれ個別かつ任意の適切な組み合わせで、独立請求項の装置ならびに堰と組み合わせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】第1(a)、第2(b)、第3(c)の状態における従来技術による部分側面図の模式図。
図2】従来技術による、サブストレート後部エッジと直線形状のエッジを有する堰との間の液体薄膜の形成を明確化するための原理図。
図3】模式図による装置および少なくとも部分的に斜めに伸びるエッジを有する堰の第1の実施例。
図4】第1(a)および第2(b)の状態で少なくとも部分的に斜めに伸びるエッジにおける液膜の形成を明確化する原理図、ならびに本発明による実施例。
図5図3による装置の発展形態の模式図。
図6図3による装置のさらなる実施形態の模式図。
図7図3による装置のさらなる構成の模式図。
図8図3による装置の発展形態の模式図。
図9図8による部分側面図。
図10】堰の透視図を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0053】
図1は、従来の技術により、第1(a)、第2(b)および第3(c)の状態における液体を用いたサブストレートの処理を行うための装置を示す。装置2は断面図であり、図示上の理由から、部分的にのみ、すなわち装置2のその他の要素を省略した形で示されている。装置2は、片側が堰8によって仕切られた液体4を含む容器6を有している。堰8は、容器6からの液体4の流出を阻止または制限する。さらに、堰8は、サブストレート14が乗り越え可能な真っ直ぐなエッジ10を有している。堰8の両側には、搬送ローラ12が配置されており、これを使用してサブストレートは液体4または堰8のエッジ10の上を搬送される。
【0054】
このような搬送状態を図1(b)に模式的に示している。これは、サブストレート14が、その下側に液膜16を形成して、搬送ローラ12により堰8およびそのエッジ10の上を搬送方向18に沿って搬送される様子を示している。図1(c)で認識できるように、サブストレート14が先送りされるときに、液体4の表面張力に起因して液体薄膜20がサブストレート14の後部エッジ22に形成される。これは、真っ直ぐなエッジ10を乗り越える時に直ぐに剥がれるのではなく伸びる。
【0055】
図2は、サブストレート後部エッジ22と堰8または直線エッジ10の間における液体薄膜20の形成を明確化する原理図を示している。ここでは、図2は、図1(c)が示す状態の上面図に相当するが、装置24のいくつかの要素は、明瞭性を保つために表示されていない。サブストレート14が搬送方向18に沿って先送りされるときに、液体薄膜20がその負荷限界を超えるまでさらに伸び、その結果液体薄膜20がサブストレート後部エッジ22からの剥離するに至る。堰8のエッジ10の搬送方向18への真っ直ぐな経過によって、液体薄膜20の本質的に均一な伸長が搬送方向18に沿って生じる。単純化して図示されているため、液体薄膜20に沿って過大応力を示す箇所は表示されていない。故に、液体薄膜20の剥離は、幾何学的に明確に確定された地点から生じるわけではない。このような定義されていない液体薄膜20の剥離では、飛沫が形成されることが多く、この場合、液体4が望ましくない形でサブストレートの上側またはプロセスで後続するサブストレートに飛散する。
【0056】
図3は、液体4によりサブストレート14を処理するための装置24の模式図を示している。装置24は搬送装置26を有し、これによってサブストレート14が、液体4を含む容器28を通過して搬送される。さらに、装置24には、少なくとも部分的にサブストレート14の搬送方向18に対して斜めに伸びる、サブストレート14が乗り越え可能なエッジ32を有する堰30がある。
【0057】
搬送装置26は、搬送方向18で堰30の前後に配置された搬送ローラ34を有しており、これによって複数のサブストレートまたは1枚のサブストレート14が、液体4を含む容器28を通って搬送される。
【0058】
本実施例においては、搬送方向18におけるエッジ32の最大延長長さEは、搬送方向18において堰30の直接前後に配置される搬送ローラ34の間隔Aの95%以上となる。
【0059】
図3においては、サブストレートは装置24の構成部品ではないことから、点線で示されている。本例において図示されている個々のサブストレート14の搬送ローラ34上への載せ方により、搬送方向18に沿って単一の搬送経路36が形成され、それに沿ってサブストレート14が、液体4を含む容器28を通過して移動する。図3の図例では、搬送経路36のみに制限されているが、ここでは、複数の、例えば小さなおよび/または細長いサブストレート14を載せたり、および/または通より幅の広い搬送ローラを使用したりすることによって、さらなる搬送経路を形成されている場合がある。基本的に、装置24は、複数の互いに隣接して配置された搬送方向26または搬送ローラ34を有している場合があるため、隣り合って並ぶ搬送ローラの各列に沿って搬送経路が形成されている場合がある。
【0060】
図4は、搬送方向18に対して斜めに伸びる堰30のエッジ32を乗り越える時に、サブストレート後部エッジ22からの液体薄膜38の剥離を明確化するための原理図を第1(a)および第2(b)の状態で示している。このような方法で、図4は同時に、本発明による方法の実施例を示している。すでに図2の原理図に関連して明確化したように、液体薄膜38はエッジ32を乗り越えるときに、まず搬送方向18に沿って伸び、機械的負荷がかかる。堰30のエッジ32は搬送方向18に対して斜めに伸びているため、液体薄膜38には、サブストレート14の下部左端23aにおいて、またはサブストレートエッジ22のコーナー23aにおいて、まず最大の機械的負荷がかかる。図4(b)で例示されているように、この箇所には剥離フロント39が形成され、この箇所から出発して液体薄膜38の後退がサブストレート14の右下コーナー23bの方向に始まる。この剥離フロント39は、サブストレートのエッジ22に沿って形成され、このような方法で液体薄膜38の幅が縮小される。エッジ32が斜めに伸びていることにより、剥離フロント39は、サブストレートエッジ22のコーナー23bにまで至り、そしてそこで目的とする液体薄膜38の剥離が達成され、この際には飛沫の形成およびサブストレート14の上側への望ましくない液体4の塗布を回避することができる。
【0061】
図5はさらに別の装置24aを示しているが、ここでは3つの互いに平行し、かつサブストレート14の搬送方向18に沿って経過する搬送経路36が形成される。また、装置24aは本質的に装置24の堰とそのエッジの形状よって区別されることから、装置24aのその他の要素は図5には表示されていない。
【0062】
図5の実施例で使用される堰40は、少なくとも2つの搬送経路36を越えて伸びており、これらの間に不規則なエッジ輪郭42を示すエッジ44を有している。エッジ輪郭42は、搬送方向18に沿って複数の前突出部46を有する。基本的には、別の方法としてこれを後突出部として実施されることもできる。前突出部46は、本質的にエッジの主たる伸長方向48に対して垂直方向に伸びている。それに応じ、エッジ44は鋸歯形状50を示している。搬送経路内の傾斜角度をさらに最大化させるため、エッジ44は右側の搬送経路36内で、複数の前突出部を持つ不規則なエッジ輪郭を示している。
【0063】
図6は、エッジ54を持つ堰52を有するさらに別の装置24bを示している。エッジ54は、3つの搬送経路36を超えて伸びており、これらの間に規則的なエッジ輪郭56を示している。装置24bのその他の要素の図示については、図5の形態と同様の方法が適用される。
【0064】
図7にはさらに別の装置24cが図示されている。これはエッジ60を有する堰58を示しているが、これもまた3つの搬送経路36を越えて伸びている。この場合このエッジ60は、どの点においても微分可能なエッジ輪郭62を有する。エッジ輪郭62には突出部も屈曲部もない。エッジ60は丸みが付けられ、この場合正弦波状のエッジ輪郭を有する。装置24bのその他の要素の図示については、図5の形態と同様の方法が適用される。
【0065】
使用状態によっては、1つの同じエッジが、図5、6および7による実施例に含まれるエッジ輪郭42、56および62の部分ごとの組み合わせを有していることもある。言い換えると、1つの同じ堰が、部分的に規則的、不規則および/または微分可能なエッジ輪郭を有していることがある。
【0066】
図8はさらに別の装置24dの模式図を示している。装置24dは、搬送ローラ34の回転軸66が貫通している堰64を示している。この目的のため、堰64には軸を固定するための開口部68が設けられている。図9は、図8の部分側面図を示しており、搬送ローラ34の軸66を固定するための開口部の配置を明確に示している。
【0067】
図10は、前記の実施例による装置で使用する堰70の透過図の模式図を示している。この場合堰70は、材料除去、正確に言えば破線で示す基本体72のフライス加工によって作製される。堰70は部分的に波形の高さ形状76を示すエッジ74を有している。主として高さ形状76は、この場合より分かりやすく図示するために1つの高さ形状の部分的な輪郭しか例示していないが、堰70のエッジ74全体に沿って形成することができる。
【符号の説明】
【0068】
2 従来の技術による装置
4 液体
6 容器
8 堰
10 直線エッジ
12 搬送ローラ
14 サブストレート
16 液膜
18 搬送方向
20 液体薄膜
22 サブストレート後部エッジ
23a,23b コーナー
24,24a−d 装置
26 搬送装置
28 容器
30 堰
32 傾斜エッジ
34 搬送ローラ
36 搬送経路
38 液体薄膜
39 剥離フロント
40 堰
42 不規則なエッジ輪郭
44 規則的なエッジ
46 前突出部
48 主たる伸長方向
50 鋸歯形状
52 堰
54 規則的なエッジ
56 規則的なエッジ輪郭
58 堰
60 エッジ
62 エッジ輪郭
64 堰
66 回転軸
68 開口部
70 堰
72 基本体
74 エッジ
76 高さ形状
A 間隔
E 延長長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】