【実施例】
【0137】
一般合成スキーム
別段に述べない限り、スキームA〜Iにおける変項は、本明細書において定義された意味と同じ意味を有する。
【0138】
【化10】
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スキームAにおいて例示されているとおり、官能化ピペリジンを、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOHなどの反応溶媒中で市販のメチル−2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(A−1)と反応させて、A−2を得る。典型的には、この反応物を、油浴下またはマイクロ波条件下で、60〜100℃の範囲の温度で加熱する。所望の4−置換誘導体A−2を、少量の対応する位置異性体(5〜10%)から、シリカゲルクロマトグラフィーまたは再結晶化によって精製する。A−2を、触媒量のメタノールなどの溶媒の存在下でアミンと共に撹拌して、メチルエステルのアミド化を行い、所望のアミド、A−3を形成する。典型的には、A−2からA−3への変換を周囲温度で実施して、A−2の2−クロロ置換基の随伴する置換を防止する。A−3を、高温で、NaOMe、NaH、K
3PO
4(クラウンエーテル触媒の添加を伴うか、または伴わない)またはLiHMDSなどの塩基の存在下で、MeOHまたはDMFなどの溶媒中でアルコールと反応させて、A−4を得る。この反応を典型的には、60〜120℃の範囲の温度で実施し、加熱を、従来の油浴を使用するか、またはマイクロ波照射によって得る。A−4の精製を、カラムクロマトグラフィー、結晶化または逆相HPLCなどの標準的な技術によって実施する。別法では、反応の順番を変更することができ、A−2を、高温で、NaOMe、NaH、K
3PO
4(クラウンエーテル触媒を伴うか、または伴わない)またはLiHMDSなどの塩基の存在下で、MeOHまたはDMFなどの溶媒中でアルコールと反応させて、A−5を得る。この反応を典型的には、60〜120℃の範囲の温度で実施し、加熱を、従来の油浴を使用するか、またはマイクロ波照射によって得る。熱条件下で(典型的には、周囲温度から60℃の範囲の温度で)、または触媒量のメタノールなどの溶媒の存在下で、A−5をアミンで処理して、メチルエステルの直接的なアミド化を行って、A−4を得、これを、前記した標準的な技術によって精製することができる。別法では、A−5の加水分解を塩基性条件下で実施して、A−6を得ることができる。典型的には、NaOH、LiOH、またはKOHなどの塩基を、MeOH、THFおよび水の組合せを含有する溶媒系中で利用する。A−6を、適切なカップリング剤(HBTU、T3PまたはHATUなど)および塩基(TEAまたはDIPEAなど)の存在下で、DMFなどの適切な溶媒中でアミンと縮合させて、A−4を得、これを、本明細書において前記した標準的な技術によって精製することができる。必要な場合には、A−4の鏡像異性体の分離を、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、A−4の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0139】
【化11】
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スキームBにおいて例示されているとおり、市販の2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボン酸(B−1)を、触媒量のDMFの存在下または非存在下でPOCl
3またはSOCl
2などの適切な塩素化剤で処理して、後処理および蒸留の後に、酸塩化物B−2を得る。別法では、B−2は、POCl
3およびPCl
5の組合せを使用して市販のオロチン酸を塩素化することによって得ることができる。B−2を、TEAまたはNaHなどの塩基の存在下で、DCMまたはDMFなどの溶媒中で適切なアミンで処理して、アミドB−3を得る。B−2からB−3への変換を典型的には、0〜60℃の範囲の温度で実施する。この変換のために使用される塩基および温度の選択は、アミン成分の反応性に依存する。B−3を、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOHなどの反応溶媒中で官能化ピペリジンで処理して、A−3を得る。典型的には、この反応物を、油浴またはマイクロ波条件下で、60〜100℃の範囲の温度で加熱する。所望の4−置換誘導体A−3を、少量の対応する位置異性体(5〜10%)から、シリカゲルクロマトグラフィーまたは再結晶化によって精製する。A−3を、高温で、NaOMe、NaH、K
3PO
4(クラウンエーテル触媒を伴うか、または伴わない)またはLiHMDSなどの塩基の存在下で、MeOHまたはDMFなどの溶媒中でアルコールで処理して、A−4を得る。この反応を典型的には60〜120℃の範囲の温度で実施し、加熱を、従来の油浴を使用するか、またはマイクロ波照射によって得る。A−4の精製を、カラムクロマトグラフィー、結晶化または逆相HPLCなどの標準的な技術によって実施する。別法では、反応の順番を変更することができ、B−1を、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOHなどの反応溶媒中で官能化ピペリジンと反応させて、B−4を得る。典型的には、この反応物を、油浴下またはマイクロ波条件下で、60〜100℃の範囲の温度で加熱する。所望の4−置換誘導体B−4を、少量の対応する位置異性体(5〜10%)からシリカゲルクロマトグラフィーまたは再結晶化によって精製する。B−4を、適切なカップリング剤(HBTU、T3PまたはHATUなど)および塩基(TEAまたはDIPEAなど)の存在下で、DMFなどの適切な溶媒中でアミンと縮合させて、A−3を得、これを、前記の手法と類似の手法でアルコールで処理して、A−4を得る。必要な場合には、A−4の鏡像異性体の分離を、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、A−4の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0140】
【化12】
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スキームCにおいて例示されているとおり、市販の2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボン酸(B−1)を、触媒量のDMFの存在下または非存在下でPOCl
3またはSOCl
2などの適切な塩素化剤で処理して、後処理および蒸留の後に、酸塩化物B−2を得る。B−2を、TEAまたはNaHなどの塩基の存在下で、DCMまたはDMFなどの溶媒中で適切なアミンで処理して、アミドB−3を得る。B−2からB−3への変換は典型的には、0〜60℃の範囲の温度で実施する。この変換のために使用される塩基および温度の選択は、アミン成分の反応性に依存する。B−3を、DMFまたはTHFなどの溶媒中で、0〜25℃の範囲の温度でNaSMe(商業的に得られるか、またはMeSHおよびNaHなどの塩基からその場で得られる)で処理して、C−1を得、これをそのまま、次のステップにおいて使用するか、またはシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。C−1を、高温で、NaOMe、NaH、K
3PO
4(クラウンエーテル触媒の添加を伴うか、または伴わない)またはLiHMDSなどの塩基の存在下で、MeOHまたはDMFなどの溶媒中でアルコールで処理して、C−2を得る。この反応を典型的には、60〜120℃の範囲の温度で実施し、加熱を、従来の油浴を使用するか、またはマイクロ波照射によって得る。C−2を、典型的にはMeOH、THFおよび水からなる溶媒系中でオキソンなどの酸化剤で処理して、スルホンC−3を得る。この反応を典型的には、周囲温度で行い、C−3を精製せずにそのまま使用する。C−3を、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOHなどの反応溶媒中で官能化ピペリジンで処理して、A−4を得る。典型的には、この反応を、油浴下またはマイクロ波条件下で、60〜100℃の範囲の温度で加熱する。A−4の精製を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、塩形成または逆相HPLCなどの標準的な技術によって実施する。別法では、DCMまたはMeCNなどの溶媒中で塩化スルフリルなどの試薬を使用する酸化−ハロゲン化タイプの順番でのC−2の処理によって、C−4を得る(例えば、Tetrahedron Lett.、2010、51、4609を参照されたい)。C−4を、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOHなどの反応溶媒中で、典型的には60〜100℃の範囲の温度で官能化ピペリジンで同様に処置して、A−4を得、これを、上記の標準的な技術を使用して精製することができる。必要な場合には、A−4の鏡像異性体の分離を、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、A−4の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0141】
【化13】
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スキームDにおいて例示されているとおり、市販の4,6−ジクロロ−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(D−1)を、周囲温度で、LiHMDSなどの塩基の存在下で、THFなどの溶媒中でアルコールで処理して、D−2を得る。典型的には、D−2を次のステップにそのまま入れ、LiHMDS、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOH、THFまたはMeCNなどの反応溶媒中で官能化ピペリジンで処理して、D−3を得る。D−2からD−3への変換は典型的には、25〜80℃の範囲の温度で実施する。D−3を、標準的なカルボアミド化条件下で適切なアミンで処理して、A−4を得る。典型的には、D−3からA−4へと変換するために、酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒を、BINAP、DPE−PhosまたはDPPPなどのリガンドと組み合わせて使用する。加えて、過剰のアミンを使用するか、またはDIPEAまたはTEAなどの追加の塩基を系に添加し、反応を典型的には、MeOH、トルエンまたはMeCNなどの溶媒中で行う。反応を、適切な圧力のCO(通常は2〜8バール)下で、密閉圧力容器内で、60〜80℃の範囲の高温で実施する。A−4の精製を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、塩形成または逆相HPLCなどの標準的な技術によって実施する。別法では、D−3を、求核試薬としてMeOHを使用するカルボニル化条件下でD−4に変換する。D−3からD−4への変換のために、酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒を、BINAP、DPE−PhosまたはDPPPなどのリガンドとの組合せで使用する。加えて、DIPEAまたはTEAなどの塩基を系に添加し、反応を典型的には、溶媒としてのMeOH、またはトルエンもしくはMeCNなどの補助溶媒と併せたMeOH中で行う。反応を、適切な圧力のCO(通常は2〜8バール)下で、密閉圧力容器内で、60〜80℃の範囲の高温で実施する(アリールハロゲン化物のカルボニル化についての総説については、Angew. Chem. Int.編、2009、48、4114を参照されたい)。D−4を、熱条件下(典型的には、周囲温度から60℃の範囲の温度で)、または触媒量のメタノールなどの溶媒の存在下でアミンで処理して、メチルエステルの直接的なアミド化を行い、A−4を得、これを、前記の標準的な技術によって精製することができる。別法では、D−4の加水分解を塩基性条件下で実施して、D−5を得ることができる。典型的には、NaOH、LiOH、またはKOHなどの塩基を、MeOH、THFおよび水の組合せを含有する溶媒系中で利用する。D−5を、適切なカップリング剤(HBTU、T3PまたはHATUなど)および塩基(TEAまたはDIPEAなど)の存在下で、DMFなどの適切な溶媒中でアミンと縮合させて、A−4を得、これを、本明細書において前記した標準的な技術によって精製することができる。必要な場合には、A−4の鏡像異性体の分離を、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、A−4の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0142】
【化14】
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スキームEにおいて例示されているとおり、市販の塩化シアヌル(E−1)を、周囲温度(0〜25℃)で、LiHMDSなどの塩基の存在下で、THFなどの溶媒中でアルコールで処理して、E−2を得る。典型的には、E−2を、そのまま次のステップに入れ、LiHMDS、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOH、THFまたはMeCNなどの反応溶媒中で官能化ピペリジンで処理して、E−3を得る。E−3を、MeCNなどの溶媒中でマロノニトリルおよびK
2CO
3などの塩基で処理して、E−4を得、これを多くの場合に、そのまま次のステップに入れる。E−4を、m−CPBAまたはペルオキシ酢酸などの酸化剤の存在下で、MeCNなどの溶媒(溶解を促進するための追加のDMSOを伴うか、または伴わずに)中でアミンで処理して、E−5を得、これを、カラムクロマトグラフィー、結晶化、塩形成または逆相HPLCなどの標準的な技術によって精製することができる(カルボニルシントンとしてのマロニトリルの使用の例については、Tetrahedron Lett.、2004、45、5909を参照されたい)。必要な場合には、E−5の鏡像異性体の分離は、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、E−5の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0143】
【化15】
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スキームFにおいて例示されているとおり、市販の塩化シアヌル(E−1)を、周囲温度(0〜25℃)で、LiHMDSなどの塩基の存在下で、THFなどの溶媒中でアルコールで処理して、E−2を得る。典型的には、E−2をそのまま次のステップに入れ、LiHMDS、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOH、THFまたはMeCNなどの反応溶媒中で、官能化ピペリジンで処理して、E−3を得る。別法では、これらの2つのステップの順番を逆にして、E−3を得ることができる。この手法では、市販の塩化シアヌル(E−1)を、LiHMDS、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOH、THFまたはMeCNなどの反応溶媒中で官能化ピペリジンで処理して、F−1を得る。典型的には、F−1をそのまま次のステップに入れ、周囲温度(0〜25℃)で、LiHMDSなどの塩基の存在下で、THFなどの溶媒中でアルコールで処理して、E−3を得る。E−3を、標準的なカルボアミド化条件下で適切なアミンで処理して、E−5を得る。典型的には、E−3からE−5へと変換するために、酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒をBINAP、DPE−PhosまたはDPPPなどのリガンドと組み合わせて使用する。加えて、過剰のアミンを使用するか、またはDIPEAまたはTEAなどの追加の塩基を系に加え、反応を典型的には、MeOH、トルエンまたはMeCNなどの溶媒中で行う。反応を、適切な圧力のCO(通常、2〜8バール)下で、密閉圧力容器内で、60〜80℃の範囲の高温で実施する。この変換では、利用するアミンの直接的なSnAr置換から観察されるものに対する、所望の生成物E−5の比を最大化するために、温度制御が重要である。E−5の精製を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、塩形成または逆相HPLCなどの標準的な技術によって実施する。別法では、求核試薬としてMeOHを使用するカルボニル化条件下で、E−3をF−2に変換する。E−3からF−2への変換のために、酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒を、BINAP、DPE−PhosまたはDPPPなどのリガンドと組み合わせて使用する。加えて、DIPEAまたはTEAなどの塩基を系に添加し、反応を典型的には、溶媒としてのMeOH、またはトルエンもしくはMeCNなどの補助溶媒と併せたMeOH中で行う。反応を、適切な圧力のCO(通常、2〜8バール)下で、密閉圧力容器内で、60〜80℃の範囲の高温で実施する。この場合も、この変換では、観察される直接的なメタノール置換の量を最小化するために、温度制御が重要である(アリールハロゲン化物のカルボニル化についての総説については、Angew.Chem.Int.編、2009、48、4114を参照されたい)。F−2を、熱条件下で(典型的には、周囲温度から60℃の範囲の温度で)、または触媒量のメタノールなどの溶媒の存在下でアミンで処理して、メチルエステルの直接的なアミド化を行い、E−5を得、これを、前記の標準的な技術によって精製することができる。別法では、F−2の加水分解を塩基性条件下で実施して、F−3を得ることができる。典型的には、NaOH、LiOH、またはKOHなどの塩基を、MeOH、THFおよび水の組合せを含有する溶媒系中で利用する。F−3を、適切なカップリング剤(HBTU、T3PまたはHATUなど)および塩基(TEAまたはDIPEAなど)の存在下で、DMFなどの適切な溶媒中でアミンと縮合させて、E−5を得、これを、本明細書において前記した標準的な技術によって精製することができる。必要な場合には、E−5の鏡像異性体の分離を、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、E−5の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0144】
【化16】
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スキームGにおいて例示されているとおり、官能化ピペリジンを、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOHなどの反応溶媒中で市販の2,4,6−トリクロロピリミジン(G−1)と反応させて、G−2を得る。典型的には、反応を、油浴またはマイクロ波条件下で、60〜100℃の範囲の温度で加熱する。所望の4−置換誘導体G−2を少量の対応する位置異性体(5〜10%)から、シリカゲルクロマトグラフィーまたは再結晶化から精製する。G−2を、MeCNなどの溶媒中でマロノニトリルおよびK
2CO
3などの塩基で処理して、G−3を得、これを多くの場合に、そのまま次のステップに入れる。G−3を、m−CPBAまたはペルオキシ酢酸などの酸化剤の存在下で、MeCNなどの溶媒(溶解を促進するための追加のDMSOを伴うか、または伴わない)中でアミンで処理して、G−4を得る(カルボニルシントンとしてのマロニトリルの使用の例については、Tetrahedron Lett.、2004、45、5909を参照されたい)。G−4を、高温で、NaOMe、NaH、K
3PO
4(クラウンエーテル触媒の添加を伴うか、または伴わない)またはLiHMDSなどの塩基の存在下で、MeOHまたはDMFなどの溶媒中でアルコールと反応させて、G−5を得る。反応を典型的には、60〜120℃の範囲の温度で実施し、加熱を、従来の油浴を使用するか、またはマイクロ波照射によって得る。G−5の精製を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、塩形成または逆相HPLCなどの標準的な技術によって実施する。必要な場合には、G−5の鏡像異性体の分離を、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、G−5の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0145】
【化17】
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スキームHにおいて例示されているとおり、官能化ピペリジンを、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOHなどの反応溶媒中で市販の4,6−ジクロロ−2−(チオメチル)−ピリミジン(H−1)と反応させて、H−2を得る。典型的には、反応を、油浴またはマイクロ波条件下で60〜100℃の範囲の温度で加熱する。H−2を、高温で、NaOMe、NaH、K
3PO
4(クラウンエーテル触媒の添加を伴うか、または伴わない)またはLiHMDSなどの塩基の存在下で、MeOHまたはDMFなどの溶媒中でアルコールと反応させて、H−3を得る。反応を典型的には、60〜120℃の範囲の温度で実施し、加熱を、従来の油浴を使用するか、またはマイクロ波照射によって得る。H−3を、典型的にはMeOH、THFおよび水からなる溶媒系中でオキソンなどの酸化剤で処理して、スルホンH−4を得る。反応を典型的には、周囲温度で行い、H−4を精製せずにそのまま使用する。H−4を、MeCNなどの溶媒中でマロノニトリルおよびK
2CO
3などの塩基で処理して、G−3を得、これを多くの場合に、そのまま次のステップに入れる。H−5を、m−CPBAまたはペルオキシ酢酸などの酸化剤の存在下で、MeCN(溶解を促進するために追加のDMSOを伴うか、伴わない)などの溶媒中でアミンで処理して、G−5を得る(カルボニルシントンとしてのマロニトリルの使用の例については、Tetrahedron Lett.、2004、45、5909を参照されたい)。G−5の精製を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、塩形成または逆相HPLCなどの標準的な技術によって実施する。必要な場合には、G−5の鏡像異性体の分離を、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、G−5の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0146】
【化18】
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スキームIにおいて例示されているとおり、官能化ピペリジンを、TEAまたはDIPEAなどの適切な塩基の存在下で、MeOHなどの反応溶媒中で市販の4,6−ジクロロ−2−(チオメチル)−ピリミジン(I−1)と反応させて、I−2を得る。典型的には、この反応を、油浴またはマイクロ波条件下で、60〜100℃の範囲の温度で加熱する。I−2を、典型的にはMeOH、THFおよび水からなる溶媒系中でオキソンなどの酸化剤と反応させて、スルホンI−3を得る。反応を典型的には、周囲温度で行い、I−3を精製せずにそのまま使用する。I−3を、高温で、NaOMe、NaH、K
3PO
4(クラウンエーテル触媒の添加を伴うか、または伴わない)またはLiHMDSなどの塩基の存在下で、MeOHまたはDMFなどの溶媒中でアルコールと反応させて、D−4を得る。この反応を典型的には、60〜120℃の範囲の温度で実施し、加熱を、従来の油浴を使用するか、またはマイクロ波照射によって得る。D−4の加水分解を塩基性条件下で実施して、D−5を得ることができる。典型的には、NaOH、LiOH、またはKOHなどの塩基を、MeOH、THFおよび水の組合せを含有する溶媒系において利用する。D−5を、適切なカップリング剤(HBTU、T3PまたはHATUなど)および塩基(TEAまたはDIPEAなど)の存在下で、DMFなどの適切な溶媒中でアミンと縮合させて、A−4を得、これを、カラムクロマトグラフィー、結晶化、塩形成または逆相HPLCなどの標準的な技術によって精製することができる。必要な場合には、A−4の鏡像異性体の分離を、キラルSFCまたはHPLCなどの当技術分野で知られている標準的な方法のもとで実施して、A−4の単一の鏡像異性体を得ることができる。
【0147】
本発明の化合物を調製する本明細書において上記したプロセスのステップのいくつかについては、反応することが望ましくない潜在的な反応性官能基を保護し、後で、前記保護基を切断する必要があることがある。そのような場合、任意の適合性の保護ラジカルを使用してよい。特に、T.W.Greene(Protective Groups in Organic Synthesis、A.Wiley−Interscience Publication、1981)またはP.J.Kocienski(Protecting groups、Georg Thieme Verlag、1994)によって記載されている方法などの保護および脱保護の方法を使用してよい。
【0148】
先行する方法において使用される新規の出発物質の上記の反応および調製はすべて、従来のものであり、それらを実行または調製するための適切な試薬および反応条件、さらには、所望の生成物を単離するための手順は、文献の先例および本明細書に記載の実施例および調製例を参照すれば、当業者にはよく分かるであろう。
【0149】
下記の実施例において、「Et」はエチルを意味し、「Ac」はアセチルを意味し、「Me」はメチルを意味し、「Ms」はメタンスルホニル(CH
3SO
2)を意味し、「iPr」はイソプロピルを意味し、「Ph」はフェニルを意味し、「Boc」または「boc」はtert−ブトキシカルボニルを意味し、「EtOAc」は酢酸エチルを意味し、「HOAc」は酢酸を意味し、「TEA」、「NEt
3」または「Et
3N」はトリエチルアミンを意味し、「THF」はテトラヒドロフランを意味し、「DIC」はジイソプロピルカルボジイミドを意味し、「HOBt」はヒドロキシベンゾトリアゾールを意味し、「MeOH」はメタノールを意味し、「i−PrOAc」は酢酸イソプロピルを意味し、「KOAc」は酢酸カリウムを意味し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを意味し、「AcCl」は塩化アセチルを意味し、「CDCl
3」は重水素化クロロホルムを意味し、「TBME」または「MTBE」はメチルt−ブチルエーテルを意味し、「DMF」はジメチルホルムアミドを意味し、「Ac
2O」は無水酢酸を意味し、「Me
3SOI」はトリメチルスルホキソニウムヨージドを意味し、「DMAP」は4−ジメチルアミノピリジンを意味し、「dppf」はジフェニルホスフィノフェロセンを意味し、「DME」はエチレングリコールジメチルエーテルを意味し、「KHMDS」はカリウムビス(トリメチルシリル)アミドを意味し、「HOBT」は1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを意味し、「EDC」は1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミドを意味し、「LiHMDS」はリチウムビス(トリメチルシリル)アミドを意味し、「TLC」は薄層クロマトグラフィーを意味し、「n−BuLi」はn−ブチルリチウムを意味し、「h」、「hr」または「hrs」は時間を意味し、「min.」または「mins.」は分を意味し、「DCM」または「CH
2Cl
2」は塩化メチレンを意味し、「SEMCl」は2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリドを意味し、「SEM」は2−(トリメチルシリル)エトキシメチルを意味し、「Et
2O」はジエチルエーテルを意味し、「LC−MS」は液体クロマトグラフィー−質量分析法を意味し、「rt」は室温を意味し、「conc.」は濃縮を意味し、「NBS」はN−ブロモスクシンイミドを意味し、「MeCN」または「CH
3CN」はアセトニトリルを意味し、「ブライン」は飽和塩化ナトリウム水溶液を意味し、「Bn」または「Bz」はベンジルを意味し、「Tos」はトシル(すなわち、4−トルエンスルホニル)を意味し、「LAH」は水素化アルミニウムリチウムを意味し、「PPTS」はピリジニウムp−トルエンスルホナートを意味し、「PTSA」はp−トルエンスルホン酸を意味し、「DHP」はジヒドロピランを意味し、「DMP」は2,2−ジメトキシ−プロパンを意味し、「TMS」はトリメチルシリルを意味し、「NMP」はN−メチル−2−ピロリドンを意味し、「sat.」は飽和を意味し、「HATU」は2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスファートを意味し、「18−クラウン−6」は1,4,7,10,13,16−ヘキサオキサシクロオクタデカンを意味し、「Si−チオール」は3−メルカプトプロピルシリカゲルを意味する。
【0150】
実施例
次の略語を本明細書では使用することがある:Ac(アセチル);ACOH(酢酸);Ac
2O(無水酢酸);aq.(水性);Boc(tert−ブトキシカルボニル);ca.(約またはおよそ);CH
2Cl
2(ジクロロメタン);DAST(三フッ化ジエチルアミノ硫黄);DEA(ジエチルアミン);DIPEAまたはヒューニッヒ塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミン);DMA(ジメチルアセトアミド);DMF(ジメチルホルムアミド);DMSO(ジメチルスルホキシド);Et(エチル);Et
3NまたはTEA(トリエチルアミン);EtOH(エタノール);EtOAc(酢酸エチル);Et
2O(ジエチルエーテル);HATU(2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロフォスファート);HBTU(o−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロフォスファート);HPLC(高速液体クロマトグラフィー);hr(適切に、時間または時間(複数));IPA(イソ−プロピルアルコール);LCMS(液体クロマトグラフィー−質量分析法);;Me(メチル);MeOH(メタノール);MeCN(アセトニトリル);min(適切に、分または分(複数));MsCl(塩化メタンスルホニル);N(規定);NMR(核磁気共鳴);Pd/C(炭素上のパラジウム);Pd
2(dba)
3(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0));Pd(dppf)Cl
2([1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II));Ph(フェニル);Rt(保持時間);sec(適切に、秒または秒(複数));SEM(2−トリメチルシリルエトキシメトキシ);SFC(超臨界流体クロマトグラフィー);Si−チオール(シリカ1−プロパンチオール);T3P(プロピルホスホン酸無水物);TBME(tert−ブチルメチルエーテル);t−BuOH(2−メチル−2−プロパノール、tert−ブタノールまたはtert−ブチルアルコール);THF(テトラヒドロフラン);TLC(薄層クロマトグラフィー);およびTMSCl(塩化トリメチルシリル)。
【0151】
中間体の合成
3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)の合成
【0152】
【化19】
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ステップ1 − tert−ブチル4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−2)の合成
THF(800mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(I−1)(80g、0.402mol)の溶液を、−78℃でLiHMDSの溶液(THF中の1M、406mL)に添加した。添加の後に、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。次いで、THF(400mL)中のN−フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(156.4g、0.438mol)の溶液を、−78℃で混合物に添加した。添加の後に、反応物を室温で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc、V/V=1:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1:0から20:1への石油エーテル/EtOAc勾配)によって精製して、tert−ブチル4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−2)(120g、90%)を黄色の油状物として得、これをそのまま、次のステップのために使用した。
【0153】
ステップ2 − tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)の合成
フラスコに、1,4−ジオキサン(1L)中のビス(ピナコラト)ジボロン(101.28g、0.399mol)、KOAc(106.56g、1.087mol)、Pd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(8.88g、0.0109mol)およびdppf(6g、0.0109mol)を添加し、次いで、N
2で3回脱気した。次いで、1,4−ジオキサン(600mL)中のtert−ブチル4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−2)(120g、0.363mol)の溶液を、上記混合物に添加した。添加の後に、反応混合物を80℃で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=30:1)は、出発物質の完全な消費を示した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 10:1)によって精製し、EtOAcから再結晶化させて、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)(95g、85%)を白色の固体として得た。
【0154】
ステップ3 − 2−クロロニコチンアルデヒド(I−5)の合成
無水THF(300mL)中のジイソプロピルアミン(35g、0.349mol)の溶液に、0℃でN
2雰囲気下でヘキサン中の2.5M n−BuLi(140mL、0.349mol)を滴下添加した。添加の後に、得られた混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、−65℃に冷却した。次いで、2−クロロピリジン(I−4)(36g、0.317mol)を滴下添加した。混合物を−65℃で2時間撹拌し、その時点で、無水DMF(46g、0.634mol)を−65℃で混合物に滴下添加した。添加の後に、反応混合物を室温に加温し、終夜撹拌した。混合物をH
2O(200mL)でクエンチした。水層をEtOAc(200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、2−クロロニコチンアルデヒド(I−5)を得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0155】
ステップ4 − 1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−6)の合成
EtOH(100mL)およびNH
2NH
2(H
2O中の85%、50mL)中の2−クロロニコチンアルデヒド(I−5)(5.1g、36mmol)の撹拌溶液を24時間、加熱還流した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、H
2O(100mL)とEtOAc(200mL)との間で分離した。水層をEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−6)(4g、93%)を黄色の固体として得た。
【0156】
ステップ5 − 3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−7)の合成
DMF(150mL)中の1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−6)(4g、34mmol)の溶液に、0℃でKOH(7.6g、136mmol)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。得られた混合物に、0℃でヨウ素(15g、61mmol)を少しずつ添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を氷水に注ぎ入れ、CH
2Cl
2(300mL×2)で抽出した。合わせた有機層を飽和Na
2SO
3水溶液(300mL×2)、ブライン(200mL×3)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−7)(7g、84%)を黄色の固体として得た。
【0157】
ステップ6 − 3−ヨード−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−8)の合成
DMF(250mL)中の3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−7)(7.2g、29mmol)の溶液に、0℃でN
2下でNaH(60%、1.76g、44mmol)を少しずつ添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。得られた混合物に、0℃でSEM−Cl(5.9g、35mmol)を滴下添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を水(300mL)に注ぎ入れ、Et
2O(400mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×3)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 50:1)によって精製して、3−ヨード−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−8)(7g、64%)を白色の固体として得た。
【0158】
ステップ7 − tert−ブチル4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(A−9)の合成
DME(100mL)中の3−ヨード−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−8)(4.4g、11.56mmol)およびtert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)、(5g、16.18mmol)の混合物に、Cs
2CO
3(11g、34.67mmol)、水(25mL)およびPdCl
2(dppf)(200mg)を添加した。混合物をN
2によって3回脱気し、N
2雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、水(200mL)に注ぎ入れ、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 50:1)によって精製して、tert−ブチル4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−9)(2g、40%)を黄色の固体として得た。
【0159】
ステップ8 − tert−ブチル4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−10)の合成
MeOH(100mL)中のtert−ブチル4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−9)(2g、4.65mmol)および10%Pd/C(0.5g)の混合物をH
2バルーン下、55℃で48時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、粗製の油状物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 20:1)によって精製して、tert−ブチル4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−10)(1g、50%)を無色の油状物として得た。
【0160】
ステップ9 − 3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)の合成
濃HCl(200mL)中のtert−ブチル4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−10)(1g、2.31mmol)の溶液を96時間、加熱還流した。混合物を真空中で濃縮して、3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)(480mg、収率78%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.10 (s, 2 H), 8.51 (d, 1 H), 8.40 (d, 1 H), 7.16 - 7.18 (m, 1
H), 3.38 (d, 3 H), 3.06 (s, 2 H), 2.13 (m, 4 H).
【0161】
6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド二塩酸塩(I−17)の合成
【0162】
【化20】
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ステップ1 − 6−ブロモピコリノイルクロリド(I−13)の合成
反応を2つのバッチ(2×49g)で行った。無水トルエン(300mL)中の6−ブロモピコリン酸(I−12)(49g、0.24mol)の撹拌溶液に、SOCl
2(100mL)を室温で滴下添加した。混合物を2時間、加熱還流した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH 10:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、6−ブロモピコリノイルクロリド(I−13)を黄色の固体として得た。2つのバッチでの合計収量92g(89%)。
【0163】
ステップ2 − 6−ブロモピコリンアミド(I−14)の合成
反応を2つのバッチ(2×46g)で行った。撹拌されているNH
3・H
2O(180mL)に、0℃でTHF(250mL)中の6−ブロモピコリノイルクロリド(I−13)(46g、0.21mol)の溶液を添加した。添加の後に、混合物を終夜、室温に加温した。TLC(石油エーテル:EtOAc 2:1)は、反応が完了したことを示した。混合物をEtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(400mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、6−ブロモピコリンアミド(I−14)を黄色の固体として得た。2つのバッチでの合計収量、79g(94%)。
【0164】
ステップ3 − tert−ブチル4−(6−カルバモイルピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−15)の合成
反応を2つのバッチ(2×25g)で行った。H
2O(124mL)およびジオキサン(620mL)の混合物中の6−ブロモピコリンアミド(I−14)(25g、0.124mol)の撹拌溶液に、N
2雰囲気下、室温でtert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)(42g、0.136mol)、CsCO
3(122g、0.6mol)およびPd(dppf)Cl
2(2.5g、3mmol)を添加した。添加の後に、反応物を終夜、加熱還流した。TLC(石油エーテル:EtOAc 2:1)は、反応が完了したことを示した。混合物をEtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(400mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc 5:1から2:1へ)によって精製して、tert−ブチル4−(6−カルバモイルピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−15)を白色の固体として得た。2つのバッチでの合計収量、74g(90%)。
【0165】
ステップ4 − tert−ブチル4−(6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−16)の合成
反応を2つのバッチ(2×37g)で行った。MeOH(500mL)中のtert−ブチル4−(6−カルバモイルピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−15)(37g、0.12mol)の撹拌溶液に、H
2バルーン下、室温でPd/C(9.0g、10%)を添加した。混合物を終夜室温で撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、tert−ブチル4−(6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−16)を黄色の油状物として得た。2つのバッチでの合計収量、70g(95%)。
【0166】
ステップ5 − 6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド二塩酸塩(I−17)の合成
EtOAc(300mL)中のtert−ブチル4−(6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−16)(10g、0.033mol)の撹拌溶液に、室温でHCl(ガス)/EtOAc(約5N、400mL)を滴下添加した。添加の後に、混合物を1.5時間撹拌した。TLC(MeOH:CH
2Cl
2 1:10)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過して、6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド二塩酸塩(I−17)(50.03g、83%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, D
2O) δ ppm 8.08 (t, 1 H), 7.97 (d, 1 H), 7.66 (d, 1 H), 3.55 (d, 2 H),
3.14 - 3.27 (m, 3 H), 3.21 (d, 2 H) 2.03 - 2.10 (m, 2 H).
【0167】
3−アミノ−6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド塩酸塩(I−24)の合成
【0168】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 −3−アミノピコリン酸エチル(C−2)の合成
EtOH(800mL)中の3−アミノピコリン酸(I−18)(28g、200mmoL、1.0当量)の懸濁液に、室温でHCl(g)を10分間吹き込んだ。反応物は、透明な黄色の溶液になった。100℃で1日撹拌した後に、LCMSは、出発物質の約50%が残っていることを示した。反応混合物を室温に冷却し、HCl(g)を10分間吹き込んだ。次いで、混合物を100℃に再加熱した。100℃で1日撹拌した後に、LCMSは、出発物質の約50%が残っていることを示した。反応混合物を室温に冷却し、すべての溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtOH(800mL)に溶かし、HCl(g)を10分間吹き込んだ。得られた混合物を100℃油浴で1日還流した。LCMSは、約70〜75%の変換率を示した。反応混合物を室温に冷却し、すべての溶媒を減圧下で除去した。固体を水250mLに溶かし、溶液を、飽和Na
2CO
3水溶液でpH=8〜9にクエンチした。ガスが発生し、白色の固体が形成した。懸濁液を濾過し、水で洗浄し、真空下で65℃で乾燥して、3−アミノピコリン酸エチル(I−19)22gを収率65%で白色の固体として得た。LCMS (APCI, M
++1) = 167.0.
1H NMR (300 MHz,
DMSO-d
6) δ ppm 7.84 (dd, J = 4.05, 1.60 Hz,
1 H), 7.23 - 7.30 (m, 1 H), 7.16 - 7.23 (m, 1 H), 6.65 (br. s., 2 H), 4.27 (q,
J = 7.10 Hz, 2 H), 1.30 (t, J = 7.06 Hz, 3 H).
【0169】
ステップ2 − エチル3−アミノ−6−ブロモピコリナート(I−20)の合成
CH
3CN(300mL)中のエチル3−アミノピコリナート(I−19)(21.3g、128mmol、1.0当量)、NBS(23g、129mmol、1.01当量)の混合物を、完了するまで室温で1.5時間撹拌した。反応混合物をDCM(300mL)で希釈し、水およびNa
2S
2O
3で洗浄した。有機層を収集し、MgSO
4およびNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、エチル3−アミノ−6−ブロモピコリナート(I−20)29.5gを茶色の固体として収率94%で得た。LCMS (APCI, M
+ +1) 245.0;
1H NMR (300 MHz,
DMSO-d
6) δ ppm 7.44 (d, J = 8.67 Hz, 1 H),
7.21 (d, J = 8.85 Hz, 1 H), 6.87 (s, 2 H), 4.29 (q, J = 7.03 Hz, 2 H), 1.31 (t,
J = 7.16 Hz, 3 H).
【0170】
ステップ3 − エチル3−アミノ−6−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)ピコリナート(I−21)の合成
エチル3−アミノ−6−ブロモピコリナート(I−20)(26g、110mmol、1.0当量)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(I−3)(37.7g、122mmol、1.15当量)、Pd(PPh
3)
4(6.13g、5.30mmol、0.05当量)、K
2CO
3(44g、318mmol、3.0当量)、DMF(300mL)および水(50mL)の混合物をN
2下で85℃に加熱した。反応物を85℃で2時間撹拌し、その時点で、Si−チオールを添加し、懸濁液を30分間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、短いシリカゲルカラムを通して濾過した。濾液を濃縮して、粗生成物(I−21)を、これをさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。LCMS (APCI, M
++1) = 347.2.
【0171】
ステップ4 − エチル3−アミノ−6−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)ピコリナート(I−22)の合成
MeOH(200mL)中のエチル3−アミノ−6−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)ピコリナート(I−21)(25g、72mmol、1.0当量)およびPd/C(炭素上10%、10mol%)の混合物をH
2(50psi)下でParrシェーカー内で水素化した。反応物を50〜55psiで2時間撹拌した。混合物をEt
2Oで希釈し、セライトを通して濾過し、真空中で濃縮して、エチル3−アミノ−6−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)ピコリナート(I−22)を定量的収率で得た。粗生成物をさらに精製せずに、次のステップに入れた。LCMS (APCI, M+1) 350.2.
【0172】
ステップ5 − tert−ブチル4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−23)の合成
エチル3−アミノ−6−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)ピコリナート(I−22)(25g、72mmol)およびNH
3溶液(MeOH中の7.0M、300mL)の混合物を100℃でParr反応器内で18時間反応させた。反応物を室温に冷却し、すべての溶媒を真空中で除去した。固体をEtOAc/ヘプタンで摩砕して、tert−ブチル4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−23)18gを3ステップで収率72%で淡黄色の固体として得た。LCMS (APCI, M
+ + 1) 321.2;
1H NMR (300 MHz,
DMSO-d
6) δ ppm 7.82 (d, J = 2.45 Hz, 1 H),
7.25 (d, J = 2.64 Hz, 1 H), 7.12 - 7.19 (m, 1 H), 7.04 - 7.12 (m, 1 H), 6.66
(s, 2 H), 3.95 - 4.11 (m, 2 H), 2.60 - 2.89 (m, 3 H), 1.79 (d, J = 11.11 Hz, 2
H), 1.54 (dd, J = 12.53, 4.05 Hz, 2 H), 1.41 (s, 9 H).
【0173】
ステップ6 − 3−アミノ−6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド塩酸塩(I−24)の合成
tert−ブチル4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−23)(8.0g、20mmol、1.0当量)、ジオキサン中の4.0M HCl(15.6mL、62.4mmol、2.5当量)、ジオキサン(20mL)の混合物を室温で14時間撹拌し、黄色の懸濁液を得た。混合物を真空中で濃縮して、3−アミノ−6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド塩酸塩(I−24)6.0gを収率93%で黄色の固体として得た。LCMS (APCI, M+1): 220.2;
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6)
δppm 8.82 - 9.01 (m, 1 H), 8.49 - 8.76 (m, 1 H), 7.65 -
7.90 (m, 1 H), 7.31 - 7.51 (m, 1 H), 7.16 (d, J = 3.58 Hz, 2 H), 3.23 - 3.41
(m, 2 H), 2.74 - 3.06 (m, 3 H), 1.77 - 2.11 (m, 4 H).1つのN−Hプロトンが、ジュウテリウム交換によって失われている。
【0174】
4−メチル−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−34)の合成
【0175】
【化22】
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ステップ1 − 2−フルオロ−3−ヨードピリジン(I−26)の合成
無水THF(2.6L)中のジイソプロピルアミン(104g、1.03mol)の溶液に、ヘキサン中のn−BuLiの2.5M溶液(392mL、0.98mol)を−30〜−40℃で、N
2下で滴下添加した。得られた混合物を0℃で35分間撹拌した。混合物を−70℃に冷却し、無水THF(800mL)中の2−フルオロピリジン(I−25)(100g、1.03mol)の溶液を添加した。−70℃で2時間撹拌した後に、混合物を、−20℃で、N
2下で無水THF(800mL)中のI
2(261.6g、1.03mol)の溶液に添加した。反応が完了した後に、混合物を氷水(4L)でクエンチした。混合物をEtOAc(4L)で希釈し、Na
2S
2O
3水溶液(500mL)およびブライン(500mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を真空中で蒸留によって精製して、2−フルオロ−3−ヨードピリジン(I−26)(140g、61%)を黄色の固体として得た。
【0176】
ステップ2 − 2−フルオロ−4−ヨードニコチンアルデヒド(I−27)の合成
無水THF(3L)中のジイソプロピルアミン(174.4g、1.73mol)の溶液に、ヘキサン中のn−BuLiの2.5M溶液(685mL、1.71mol)を−10℃で滴下添加した。得られた混合物を0℃で35分間撹拌した。混合物を−70℃に冷却し、無水THF(1L)中の2−フルオロ−3−ヨードピリジン(I−26)(350g、1.57mol)の溶液を添加した。混合物を−70℃で2時間撹拌した。HCOOEt(128g、1.73mol)を−70℃で滴下添加した。添加の後に、混合物を室温に加温し、氷水(4L)でクエンチした。混合物をEtOAc(4L)で希釈し、ブライン(500mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、石油:EtOAc=10:1で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−フルオロ−4−ヨードニコチンアルデヒド(I−27)(180g、46%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 10.08 (s, 1 H), 7.91 (d, 1 H), 7.81 (d, 1 H).
【0177】
ステップ3 − 2−フルオロ−4−メチルニコチンアルデヒド(I−28)の合成
無水ジオキサン(1.2L)中の2−フルオロ−4−ヨードニコチンアルデヒド(I−27)(75g、0.3mol)、2,4,6−トリメチル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリボリナン(188.3g、1.5mol)、K
3PO
4(127.2g、0.6mol)およびPd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(4.9g、6mmol)の混合物をN
2で4回脱気し、次いで、還流状態で2時間加熱した。混合物を冷却し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残渣を石油エーテル:EtOAc=10:1で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−フルオロ−4−メチルニコチンアルデヒド(I−28)(41.5g、99%)を僅かに黄色の油状物として得た。
【0178】
ステップ4 − 4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−29)の合成
2−フルオロ−4−メチルニコチンアルデヒド(I−28)(83g、0.59mol)およびN
2H
4.H
2O(水中の85%、810mL)の混合物を6時間、加熱還流した。TLC(石油エーテル:EtOAc=3:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で約200mLに濃縮し、氷水(1L)に注ぎ入れ、EtOAc(500mL×3)で抽出した。抽出物を真空中で濃縮して、4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−29)(70g、88%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 12.45 (br. s., 1 H), 8.42 (d, 1 H), 8.07 (s, 1 H), 6.91 (d, 1
H), 2.59 (s, 3 H).
【0179】
ステップ5 − 3−ヨード−4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−30)の合成
DMF(1L)中の4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−29)(44g、0.33mol)の懸濁液に、0℃でKOH(74g、1.32mol)を添加した。添加の後に、混合物を室温で30分間撹拌した。I
2(168g、0.66mol)を0℃で少しずつ添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を氷水(2L)に注ぎ入れ、EtOAc(1L×6)で抽出した。抽出物をNa
2S
2O
3水溶液(200mL)で洗浄し、真空中で濃縮して、3−ヨード−4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−30)(66g、77%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 10.14 (s, 1 H), 8.23 (d, 1 H), 7.12 (d, 1 H), 2.68 (s, 3 H).
【0180】
ステップ6 − 3−ヨード−4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−31)の合成
DMF(1.3L)中の3−ヨード−4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−30)(45g、0.17mol)の溶液に、0℃で60%NaH(10.5g、0.26mol)を少しずつ添加した。0℃で30分間撹拌した後に、SEM−Cl(34.8g、0.21mol)を0℃で混合物に添加した。添加の後に、混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=3:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を氷水(1L)に注ぎ入れ、EtOAc(3×1L)で抽出した。抽出物をブライン(500mL×2)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、石油エーテル:EtOAc=10:1で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−ヨード−4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、(I−31)(45g、66%)をわずかに黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ ppm 8.42 (d, 1 H), 6.94 (d, 1 H), 5.81 (s, 2 H), 3.66 (t, 2 H),
2.84 (s, 3 H), 0.94 (t, 2 H), -0.05 (s, 9 H).
【0181】
ステップ7 − tert−ブチル4−(4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−32)の合成
ジオキサン(420mL)および水(105mL)の混合物中の3−ヨード−4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−31)(21g、53.8mmol)、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)(19g、61.5mmol)、K
3PO
4.3H
2O(28.6g、107.6mmol)およびPd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(0.88g、1.1mmol)の混合物をN
2で4回脱気し、2時間、加熱還流した。TLC(石油エーテル:EtOAc=3:1)は、反応が完了したことを示した。混合物をEtOAc(1.5L)で希釈し、水(50mL)およびブライン(500mL×2)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、石油エーテル:EtOAc=4:1で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル4−(4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−32)(22.9g、95.8%)をわずかに黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.40 (d, 1 H), 6.92 (d, 1 H), 5.95 (br, 1 H), 5.82 (s, 2 H),
4.12 (m, 2 H), 3.69 (m, 4 H), 2.63 (m, 5 H), 1.50 (s, 9 H), 0.94 (t, 2 H),
-0.07 (s, 9 H).
【0182】
ステップ8 − tert−ブチル4−(4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−33)の合成
MeOH(400mL)中のtert−ブチル4−(4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリンジン(pyrindin)−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−32)(22g、49.5mmol)およびPd/C(3g)の混合物をH
2で4回脱気した。混合物を50℃でH
2バルーン下で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=8:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、tert−ブチル4−(4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−33)(22g、99%)をわずかに黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.36 (d, 1 H), 6.88 (d, 1 H), 5.78 (s, 2 H), 4.24 (br. s., 2
H), 3.63 (t, 2 H), 3.48 (m, 1 H), 2.90 (br. s., 2 H), 2.69 (s, 3 H), 1.96 (br.
s., 4 H), 1.47 (s, 9 H), 0.92 (t, 2 H), -0.08 (s, 9 H).
【0183】
ステップ9 − 4−メチル−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−34)の合成
tert−ブチル4−(4−メチル−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−33)(20g、45mmol)および濃HCl(300mL)の混合物を終夜、加熱還流した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、反応が完了していないことを示した。混合物を真空中で濃縮乾固した。残渣を濃HCl(300mL)中に溶かし、終夜、加熱還流した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、反応が完了していないことを示した。混合物を真空中で濃縮乾固した。残渣を濃HCl(500mL)中に溶かし、終夜、加熱還流した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。濃HClを真空中で蒸発させた。残渣をCH
2Cl
2(100mL)およびMeOH(5mL)の混合物で摩砕した。形成した固体を収集し、真空中で40℃で乾燥して、4−メチル−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−34)(10g、80%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, D
2O) δ ppm 8.46 (d, 1 H), 7.35 (d, 1 H), 3.76 (m, 1 H), 3.60 (d, 2H ),
3.27 (t, 2 H), 2.89 (s, 3 H), 2.34 (d, 2 H), 2.15 (m, 2 H). MS: m/z 217.5 [M+H]
+.
【0184】
3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−37)の合成
【0185】
【化23】
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ステップ1 − 3−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−36)の合成
メタノール(35.3mL)中の7−アザインドール(I−35)(1.5g、13mmol)および4−ピペリドン(3.12g、20.3mmol)の混合物をKOH水溶液(2M、25.4mL)で処理した。得られた混合物を80℃で18時間加熱した。暗色の溶液を濃縮して、メタノールを除去し、ブラインで希釈し、次いで、EtOAcで5回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、真空中で最小体積まで減少させた。残渣をTBMEで摩砕して、3−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−36)1.9g(75%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 9.23 (br. s., 1 H), 8.32 (dd, J = 4.80, 1.26 Hz, 1 H), 8.21
(dd, J = 7.96, 1.39 Hz, 1 H), 7.29 (s, 1 H), 7.12 (dd, J=7.83, 4.80 Hz, 1 H),
6.14 - 6.33 (m, 1 H), 3.60 (q, J = 2.61 Hz, 2 H), 3.16 (t, J = 5.81 Hz, 2 H),
2.46 - 2.57 (m, 2 H).
【0186】
ステップ2 − 3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−37)の合成
EtOH(100mL)および酢酸(4mL)中の3−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−36)(4g、20mmol)の溶液に、炭素上の20%水酸化パラジウム(1.6g)を添加した。混合物をParr水素化装置に密閉し、排気し、N
2を3回装入し、排気し、H
2を3回装入した。装置にH
2を100psiまで装入し、撹拌しながら28時間、50℃で加熱した。混合物を、セライトを通して濾過し、濾過ケーキをEtOHですすいだ。濾液を最小体積まで減少させて、3−ピペリジン−4−イル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの酢酸塩5.7gを黄褐色の固体(I−37)として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 10.17 (br. s., 1 H), 8.22 (d, J = 4.29 Hz, 1 H), 8.06 (dd, J =
7.83, 1.01 Hz, 1 H), 7.15 (s, 1 H), 7.10 (dd, J = 7.83, 4.80 Hz, 1 H), 3.51 (d,
J = 12.63 Hz, 2 H), 2.87 - 3.14 (m, 3 H), 2.09 - 2.18 (m, 4 H, 酢酸により一部不明確).
【0187】
5−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド塩酸塩(I−42)の合成
【0188】
【化24】
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ステップ1 − tert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−39)の合成
6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド(I−38)(200mg、0.9mmol)を、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)(310mg)およびPd(dppf)Cl
2(74.3mg、0.09mmol)および炭酸セシウム(892mg、2.74mmol)および水(1mL)および1,2−ジメトキシエタン(10mL)と合わせた。反応混合物を3回脱気した。反応混合物を室温で終夜撹拌し、45分間100℃で加熱した後に、LCMSは、出発物質の完全な消費を示した。反応混合物をChem Eluteに通し、カラムを酢酸エチルで洗浄した。溶離液を濃縮し、40gカラムを介して0〜100%EtOAc:ヘプタンで溶離して精製して、tert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−39)(220mg、75%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.11 (dd, J = 8.34, 3.54 Hz, 1 H), 7.65 (br. s., 1 H), 7.49 -
7.59 (m, 1 H), 6.65 (br. s., 1 H), 5.57 (br. s., 1 H), 4.18 (d, J = 2.02 Hz, 2
H), 3.67 (t, J = 5.68 Hz, 2 H), 2.72 (br. s., 2 H), 1.52 (s, 9 H).
【0189】
ステップ2 − tert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−40)の合成
MeOH2.0mL中のtert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−39)(20mg、0.062mmol)の溶液を、ThalesNano H Cubeで室温で、かつH
2圧力10バールで、10%Pd(OH)
2カートリッジを使用して水素化した。最初の通過の後に、LCMSは、所望の生成物を示した。反応混合物を濃縮して、tert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート;20mg(I−40)(定量的収率)を得た。
【0190】
ステップ3 − tert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−41)の合成
乾燥フラスコに、2−ジメチルアミノエタノール(110mg、0.31mmol)およびNMP91.24mL)を添加した。反応物に、鉱油中の60%NaH(49.5mg、1.24mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間、窒素下で撹拌した後に、tert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−フルオロピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−40)(100mg、0.31mmol)を添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで、マイクロ波中で、30分間、80℃で加熱した。LCMSは、所望の生成物への変換の完了を示した。粗製の反応混合物をアセトニトリル中の0.1%酢酸および水中の0.1%酢酸で溶離する逆相HPLCによって精製して、tert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−41)を白色の固体として得た(85mg、70%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.04 (d, J = 8.59 Hz, 1 H), 7.72 (br. s., 1 H), 7.21 (d, J =
8.59 Hz, 1 H), 5.42 (br. s., 1 H), 4.19 - 4.35 (m, 2 H), 4.15 (t, J = 5.81 Hz,
2 H), 3.28 (s, 1 H), 2.83 - 2.93 (m, 2 H), 2.80 (t, J = 5.81 Hz, 2 H), 2.37 (s,
6 H), 1.75 - 1.90 (m, 4 H), 1.49 (s, 9 H).
【0191】
ステップ4 − 5−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド塩酸塩(I−42)の合成
MeOH10mL中のtert−ブチル4−(6−カルバモイル−3−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−41)(75mg、0.19mmol)の撹拌溶液に、室温でジオキサン中の4N HCl1mLを添加した。反応混合物を50℃で2時間撹拌した後に、LCMSは、完全な反応を示した。反応混合物を真空中で濃縮して、5−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド塩酸塩56mg(I−42)(定量的収率)を白色の固体として得た。
【0192】
6−メトキシ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン(I−46)の合成
【0193】
【化25】
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ステップ1 − tert−ブチル4−(2−シアノ−3−フルオロ−5−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−44)の合成
DMSO(20mL)中のtert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシラート(I−43)(10g、0.049mol)、2,6−ジフルオロ−4−メトキシベンゾニトリル(8.4g、0.049mol)およびCs
2CO
3(47g、0.147mol)の溶液を80℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3/1)は、反応が完了したことを示した。ブライン(20mL)を添加し、反応物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×3)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=3/1)によって精製して、tert−ブチル4−(2−シアノ−3−フルオロ−5−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−44)(9.5g、55%)を黄色の固体として得た。
【0194】
ステップ2 − tert−ブチル4−[(3−アミノ−6−メトキシ−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−45)の合成
n−BuOH(50mL)中のtert−ブチル4−(2−シアノ−3−フルオロ−5−メトキシフェノキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−44)(9.5g、0.027mol)およびNH
2NH
2・H
2O(2.71g、0.054mol)の溶液を終夜、加熱還流した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc)によって精製して、tert−ブチル4−[(3−アミノ−6−メトキシ−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−45)(7g、72%)を黄色の固体として得た。
【0195】
ステップ3 − 6−メトキシ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン(I−46)の合成
HCl(g)/EtOAc(30mL、約4N)中のtert−ブチル4−[(3−アミノ−6−メトキシ−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−45)(7g、19.3mmol)の混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/2)は、反応が完了したことを示した。沈澱物を濾過し、真空下で乾燥して、6−メトキシ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン塩酸塩(I−46)(3.9g、60%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI, M+1): 263.2;
1H NMR (400 MHz, D
2O)
δppm 6.34 (s, 1 H), 6.18 (s, 1 H), 4.76 (s, 1 H), 3.77
(s, 3 H), 3.37 - 3.40 (m, 2 H), 3.16 - 3.20 (m, 2 H), 2.21 - 2.25 (m, 2 H),
1.97 - 2.06 (m, 2 H).
【0196】
tert−ブチル4−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−48)の合成
【0197】
【化26】
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ステップ1 − tert−ブチル4−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−48)の合成
無水CH
2Cl
2(600mL)中のtert−ブチル4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−47)(100.0g、464mmol)およびTEA(94.0g、929mmol)の混合物に、0℃でN
2下でMsCl(81.57g、712.1mmol)を滴下添加した。得られた混合物を0℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を水150mLでクエンチし、分離した有機層をブライン(100mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮乾固して、tert−ブチル4−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−48)(143g、>100%)を無色の固体として得、これを、さらに精製せずに使用した。
【0198】
tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−55)の合成
【0199】
【化27】
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ステップ1 − エチル(3−ヒドロキシピリジン−2−イル)カルバマート(I−50)の合成
無水CH
2Cl
2(1L)中の3−ヒドロキシ−2−アミノピリジン(I−49)(100g、0.9mol)の撹拌溶液に、TEA(182g、1.8mol)およびDMAP(7.3g、0.06mol)を0℃で添加した。次いで、ClCOOEt(100.4g、0.93mol)を滴下添加した。添加の後に、反応混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(EtOAc/ヘキサン=1:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を水(3×100m)および3N HCl水溶液(300mL)で洗浄した。分離した水層を、NaHCO
3粉末でpH約7に中和し、CH
2Cl
2(3×1L)で再抽出した。合わせた有機層をブライン(0.8L)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、エチル(3−ヒドロキシピリジン−2−イル)カルバマート(I−50)(106g、64%)を黄色の固体として得、これを、さらに精製せずに使用した。
【0200】
ステップ2 − [1,3]オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン(I−51)の合成
ジフェニルエーテル(1L)中のエチル(3−ヒドロキシピリジン−2−イル)カルバマート(I−50)(106g、0.58mol)の溶液を還流状態で2時間撹拌した。TLC(EtOAc/ヘキサン=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、形成した沈澱物を濾取し、石油エーテル(0.5L)で洗浄し、真空中で乾燥して、[1,3]オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン(I−51)(68g、86%)を黄色−緑色の固体として得、これを、さらに精製せずに使用した。
【0201】
ステップ3 − 6−ブロモ[1,3]オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン(I−52)の合成
MeCN(0.35L)中の[1,3]オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン(I−51)(34g、0.25mol)の撹拌懸濁液に、0℃でNBS(47.6g、0.275mol)を少量ずつ添加した。添加の後に、反応混合物を室温で3時間撹拌した。TLC(EtOAc/ヘキサン=1:1)は、反応が完了したことを示した。沈殿物を濾過し、冷MeCN(150mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、6−ブロモ[1,3]オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン(I−52)(45g、84%)を黄色の固体としてを得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0202】
ステップ4 − 2−アミノ−5−ブロモピリジン−3−オール(I−53)の合成
6−ブロモ[1,3]オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン(I−52)(69g、0.3mol)を10%水酸化ナトリウム水溶液(600mL)に添加し、混合物を4時間還流した。TLC(EtOAc/ヘキサン=1:2)は、反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、10%HCl(300mL)を滴下添加することによってpH約7に酸性化した。形成した沈殿物を濾過し、水(100mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、2−アミノ−5−ブロモピリジン−3−オール(I−53)(58g、73%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0203】
ステップ5 − tert−ブチル4−{[(2−アミノ−5−ブロモピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−54)の合成
DMF(400mL)中のtert−ブチル4−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−48)(54.6g、186mmol)およびCs
2CO
3(110g、339mmol)の混合物に、2−アミノ−5−ブロモピリジン−3−オール(I−53)(32.0g、169.3mol)を室温で添加した。得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、高真空下で濃縮乾固した。残渣を水200mLで希釈し、CH
2Cl
2(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥した。混合物を真空下で濃縮して、粗生成物を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=3/1〜1/2)によって精製して、tert−ブチル4−{[(2−アミノ−5−ブロモピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−54)(59.0g、90%)を白色の固体として得た。
【0204】
ステップ6 − tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−55)の合成
無水DMSO(200mL)中のtert−ブチル4−{[(2−アミノ−5−ブロモピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−54)(20.00g、51.78mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(13.1g、51.8mmol)、KOAc(12.7g、129mmol)の混合物に、Pd(dppf)Cl
2(5.68g、7.77mmol)を添加した。混合物を完全に脱気し、その後、窒素下で14時間80℃で加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は、反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、水300mLで希釈し、CH
2Cl
2(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空下で濃縮して、粗製の化合物を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=1:1〜0:1)によって精製して、tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−55)(10.13g、48%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI, M+1): 434.3;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δppm 8.07 (s, 1 H), 7.18 (s, 1 H), 4.87 (s, 2 H), 4.17
(s, 2 H), 3.87 - 3.89 (d, 2 H), 2.76 (s, 2 H), 1.96 (s, 1 H), 1.83 - 1.88 (d, 2
H), 1.47 (s, 9 H), 1.34 (s, 12 H), 1.27 - 1.31 (m, 2 H).
【0205】
5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−57)の合成
【0206】
【化28】
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ステップ1 − tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−56)の合成
EtOH(6mL)およびトルエン(2mL)中のtert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−55)(414mg、0.995mmol)、5−ヨード−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール(200mg、0.995mmol)およびCs
2CO
3(2N、1mL)の溶液に、Pd(PPh
3)
4(110mg、0.0995mmol)をAr下で添加した。反応混合物をArで3回パージし、80℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=0:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮して、粗生成物を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:MeOH=10:1で溶離)によって精製して、tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−56)(310mg、84%)を黄色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0207】
ステップ2 − 5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−57)の合成
CH
2Cl
2(5mL)中のtert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−56)(310mg、0.541mmol)の溶液に、HCl(g)/EtOAc(4N、15mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮して、粗製の5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−57)を得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップのために使用した。
【0208】
5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−59)
の合成
【0209】
【化29】
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ステップ1 − tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−58)の合成
トルエン(1mL)およびEtOH(3mL)中のtert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−55)(500mg、1.15mmol)、4−ブロモ−1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール(203mg、1.15mmol)、Cs
2CO
3(水中の2M、1.15mL、2.31mmol)の混合物に、Pd(PPh
3)
4(20.3mg、0.115mmol)を添加した。混合物を完全に脱気し、その後、窒素下で14時間、90℃で加熱した。混合物を真空下で濃縮乾固して、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/1〜0/1)によって精製して、tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−58)(300mg、86%)を黄色の固体として得、これを、さらに精製せずに次のステップにおいて使用した。
【0210】
ステップ2 − 5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−59)の合成
CH
2Cl
2(10mL)中のtert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−58)(400mg、0.994mmol)の混合物に、HCl(4N、3mL、10mmol、ジオキサン中)を0℃で添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮乾固して、粗製の5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−59)(330mg、粗製)を黄色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0211】
5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−61)の合成
【0212】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−60)の合成
トルエン(2mL)およびEtOH(6mL)中のtert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−55)(580mg、1.34mmol)、4−ブロモ−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール(260mg、1.61mmol)、Cs
2CO
3(2N、1.34mL、2.68mmol)の混合物に、Pd(PPh
3)
4(30.9mg、0.0268mmol)を添加した。混合物を完全に脱気し、その後、窒素下で18時間、80℃で加熱した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空下で濃縮乾固して、残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/1〜0/1)によって精製して、tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−60)(503mg、97%)を白色の固体として得た。
【0213】
ステップ2 − 5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−61)の合成
CH
2Cl
2(10mL)中のtert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−60)(569mg、1.46mmol)の混合物に、HCl(4N、10mL、40mmol、ジオキサン中)を0℃で添加し、反応物を18時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応物を真空下で濃縮乾固して、5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−61)(407mg、96%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0214】
4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−69)の合成
【0215】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 4−クロロ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−63)の合成
DMF(150mL)中の4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−62)(9g、58.6mmol)、KOH(9.86g、176mmol)およびI
2(19.3g、76.2mmol)の混合物を14時間、50℃で加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3:1)は、4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンがまだ残っていることを示した。次いで、I
2(6.4g、25.2mmol)を混合物に添加し、得られた混合物をさらに15時間、50℃で加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3:1)は、すべての4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンが消費されたことを示した。混合物を氷水(500mL)に注ぎ入れ、EtOAc(900mL)で抽出した。有機抽出物を飽和Na
2SO
3(500mL)、ブライン(500mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、4−クロロ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−63)(16.4g、100%)を黄色の固体として得た。
【0216】
ステップ2 − −クロロ−3−ヨード−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−64)の合成
DMF(100mL)中の4−クロロ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−63)(5g、17.89mmol)の撹拌溶液に、0℃でNaH(油中の60%、2.15g、53.7mmol)を添加した。混合物を0℃で60分間撹拌し、次いで、SEMCl(3.28g、19.7mmol)を混合物に滴下添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3:1)は、反応が完了したことを示した。混合物をH
2O(150mL)によってクエンチし、EtOAc(2×100mL)によって抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×5)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=100:1〜50:1)によって精製して、4−クロロ−3−ヨード−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−64)(5.11g、70%)を白色の固体として得た。
【0217】
ステップ3 − tert−ブチル4−(4−クロロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−65)の合成
MeCN(75mL)、THF(75mL)およびH
2O(15mL)の混合物中の4−クロロ−3−ヨード−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−64)(5.11g、12.47mmol)、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)(4.24g、13.7mmol)およびNa
2CO
3(2.64g、24.9mmol)の撹拌混合物に、N
2下でPd(dppf)Cl
2(913mg、1.25mmol)を添加した。混合物を10時間、加熱還流した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10:1)は、4−クロロ−3−ヨード−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの大部分が消費されたことを示した。混合物を濃縮して、THFおよびMeCNを除去した。残渣に、EtOAc(100mL)およびH
2O(100mL)を添加した。水層をEtOAc(100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10:1〜6:1)によって精製して、tert−ブチル4−(4−クロロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−65)(3.9g、67%)を黄色のゴム状物として得、粗製のtert−ブチル4−(4−クロロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(0.7g、純度約70%)の第2のバッチも、黄色のゴム状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.42 (d, J = 4.8 Hz, 1 H), 7.17 (d, J = 4.8 Hz, 1 H), 6.15 (br.
s., 1 H), 5.83 (s, 2 H), 4.14 - 4.16 (m, 2 H), 3.64 - 3.69 (m, 4 H), 2.66 -
2.68 (m, 3H), 1.50 (s, 9 H), 0.93 (t, J = 8.2 Hz, 2 H), -0.03 (s, 9 H).
【0218】
ステップ4 − tert−ブチル4−(4−メトキシ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−66)の合成
Na(282mg、12.3mmol)を無水MeOH(30mL)に添加し、混合物が透明になるまで、室温で撹拌した。MeOH(20mL)中のtert−ブチル4−(4−クロロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−65)(1.9g、4.085mmol)の溶液を、その溶液に添加した。混合物を3.5時間、加熱還流した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮して、MeOHを除去した。残渣に、EtOAc(50mL)およびH
2O(50mL)を添加した。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=3:1)によって精製して、tert−ブチル4−(4−メトキシ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−66)(1.6g、85%)を無色のシロップ状物として得た。
【0219】
ステップ5 − tert−ブチル4−(4−メトキシ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−67)の合成
EtOAc(20mL)中のtert−ブチル4−(4−メトキシ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−66)(0.58g、1.26mmol)および10%Pd/C(174mg)の混合物を、H
2バルーン下で室温で終夜水素化した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1:1)は、tert−ブチル4−(4−メトキシ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラートがまだ残っていることを示した。混合物を濾過し、10%Pd/C(174mg)を混合物に添加し、得られた混合物をH
2バルーン下で30℃で終夜水素化した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、tert−ブチル4−(4−メトキシ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−67)(0.52g、89%)を黄色のゴム状物として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0220】
ステップ6 − [4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−1−イル]メタノール(I−68)の合成
CH
2Cl
2(5mL)中のtert−ブチル4−(4−メトキシ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−67)(0.52g、1.12mmol)の撹拌溶液に、TFA(5mL)を5℃で添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮して、粗製の[4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−1−イル]メタノール(I−68)(約1.12mmol、100%)を黄色のシロップ状物として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0221】
ステップ7 − 4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−69)の合成
ジオキサン(5mL)およびNH
3.H
2O(5mL、28%)中の[4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−1−イル]メタノール(I−68)(295mg、1.12mmol)の混合物を室温で4時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2:MeOH=5:1)によって精製して、粗製の4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−69)(260mg、約100%)を黄色の固体として得て、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0222】
2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−(ピペリジン−4−イル)キノキサリン(I−77)の合成
【0223】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 7−ブロモキノキサリン−2(1H)−オン(I−71)の合成
酢酸(800mL)中のキノキサリン−2(1H)−オン(I−70)(50g、342.2mmol)の冷却された0℃溶液に、酢酸(200mL)中の臭素(32mL)の溶液を30分間かけて滴下添加した。臭素を添加すると、固体が反応物内に形成し、反応物を、さらに90分間、ゆっくり撹拌した。固体を濾過し、MeOHおよびエーテルで洗浄し、高真空下で乾燥して、7−ブロモキノキサリン−2(1H)−オン(I−71)(45g、58%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 224.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 12.46 (s, 1 H), 8.16 -
8.18 (m, 1 H), 7.69 - 7.72 (d, 1 H), 7.44 - 7.46 (m, 2 H).
【0224】
ステップ2 − 7−ブロモ−2−クロロキノキサリン(I−72)の合成
POCl
3(500mL)中の7−ブロモキノキサリン−2(1H)−オン(I−71)(50g、222.1mmol)の撹拌溶液を撹拌し、1時間、加熱還流した。基質は、溶解するのに約30分かかり、反応が完了に達するのにさらに30分かかった。反応物を冷却し、過剰のPOCl
3を真空下で除去した。反応物残渣を砕氷に注ぎ、固体NaHCO
3で中和した。水溶液をEtOAc(3×250mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色がかった固体を得、これを、ヘキサン中の5%エーテルで洗浄して、7−ブロモ−2−クロロキノキサリン(I−72)(40g、70%)を茶色がかった固体として得た。LCMS (APCI), m/z 242.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.04 (s, 1 H), 8.33 (d,
J = 2.0 Hz, 1 H), 8.03 - 8.11 (m, 2 H).
【0225】
ステップ3 − 7−ブロモ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン(I−73)の合成
DMF中の1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(8.54g、41.31mmol)、7−ブロモ−2−クロロキノキサリン(I−72)(10g、41.31mmol)、および炭酸セシウム(30g、103.26mmol)の混合物に、Pd(dppf)Cl
2(1.7g、2.08mmol)を添加した。反応物を16時間110℃に加熱し、その後、冷却した。反応混合物を水(250mL)に注ぎ入れ、EtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中の0〜100%EtOAc)によって精製した。得られた固体をエーテルで洗浄して、7−ブロモ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン(I−73)(10g、84%)を無色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 289/291 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.33 (s, 1H), 8.63 (s, 1
H), 8.29 (s, 1 H), 8.18 - 8.19 (d, 1 H), 7.92 - 7.97 (m, 1 H), 7.85 - 7.88 (d,
1 H), 3.96 (s, 3 H).
【0226】
ステップ4 − tert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−74)の合成
ジオキサンおよび水中の7−ブロモ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン(I−73)(76、24,2mmol)、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)(5g、24.2mmol)、および炭酸ナトリウム(7.6g、72.64mmol)の混合物に、Pd(PPh
3)
4(690mg、0.59mmol)を添加した。反応物を12時間、100℃に加熱し、その後、冷却した。反応混合物をEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中の0〜5%MeOH)によって精製して、tert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−74)(5g、53%)をわずかに黄色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 392.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.23 (s, 1H), 8.60 (s, 1
H), 8.26 (s, 1 H), 7.90 - 7.96 (m, 3 H), 6.51 (s, 1 H), 4,03 (s, 2 H), 3.95 (s,
3 H), 3.59 - 3.61 (m, 1 H), 2.63 (s, 2 H), 1.44 (s, 9 H).
【0227】
ステップ5 − tert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−75)の合成
tert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−74)(4.7g、12.02mmol)を、500mL Parrシェーカー容器内でMeOH中に入れた。溶液を5分間脱気し、続いて、窒素雰囲気下でPd/C(2.5g、10%)を添加した。反応物を水素圧力50psi下で16時間撹拌した。反応物を、セライトパッドを通して濾過し、濾液を蒸発乾固して、tert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−75)(4.6g)を得、これを次のステップにおいてさらに精製せずに使用した。LCMS (APCI), m/z 396.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.39 - 7.57 (m, 1 H),
6.30 - 6.31 (d, 2 H), 6.22 - 6.24 (d, 2 H), 5.39 (s, 1 H), 5.29 (s, 1 H), 4.24
- 4.25 (d, 1 H), 3.95 - 4.02 (m, 2 H), 3.78 (s, 3 H), 3.25 (s, 1 H), 3.02 -
3.06 (m, 1 H), 2,73 (s, 2 H), 2.34 - 2.40 (m, 1 H), 1.63 - 1.66 (d, 2 H), 1.40
(s, 9 H).
【0228】
ステップ6 − tert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−76)の合成
MeCN(50mL)中のtert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−75)(4.6g、11.64mmol)の溶液に、活性化MnO
2(10g、116.42mmol)を添加した。反応物を3時間撹拌し、その後、セライトプラグを通して濾過した。溶媒を真空中で除去して、tert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−76)(4.5g)を得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。LCMS (APCI), m/z 394.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.23 (s, 1 H), 8.59 (s,
1 H), 8.25 (s, 1 H), 7.94 - 7.96 (d, 1 H), 7.78 (s, 1 H), 7.66 - 7.67 (d, 1 H),
4.13 (s, 2 H), 3.95 (s, 3 H), 2.87 - 2.95 (m, 3 H), 1.87 - 1.91 (m, 2 H), 1.51
- 1.63 (m, 2 H), 1.43 (s, 9 H).
【0229】
ステップ7 − 2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−(ピペリジン−4−イル)キノキサリン(I−77)の合成
ジオキサン中のtert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−76)(4.5g、11.45mmol)の溶液に、氷冷温度で、ジオキサン中の4N HCl溶液(20mL)を添加した。反応物を4時間撹拌した。過剰のジオキサンを真空中で除去し、形成した黄色の固体をエーテルで洗浄し、高真空下で乾燥して、tert−ブチル4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−77)(4.1g、100%)を塩酸塩として得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS (APCI), m/z 294.4 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.26 (s, 1 H), 8.82 (br.
s., 2 H), 8.62 (s, 1 H), 8.01 (s, 1 H), 7.78 (s, 1 H), 7.63 - 7.65 (d, 1 H),
3.95 (s, 3 H), 3.40 - 3.43 (m, 2 H), 3.06 - 3.11 (m, 3 H), 2.01 - 2.09 (m, 2
H), 1.92 - 1.98 (m, 2 H).
【0230】
4−(ジメチルアミノ)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(I−84)の合成
【0231】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − tert−ブチル4−アミノ−6−クロロ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’(2’H)−カルボキシラート(I−79)の合成
DME(270mL)およびH
2O(90mL)中の2,6−ジクロロピリジン−4−アミン(I−78)(15g、92mmol)、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−3)(28.44g、92mmol)およびCs
2CO
3(89g、276mmol)の混合物に、室温でN
2下でPd(dppf)Cl
2(1.93g、2.76mmol)を添加した。得られた混合物を12時間、80℃で加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3:1)は、2,6−ジクロロピリジン−4−アミンの大部分が消費されたことを示した。混合物をEtOAc(300mL)とH
2O(50mL)との間で分配した。有機層を分離し、ブライン(25mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5:1〜2:1)によって精製して、tert−ブチル4−アミノ−6−クロロ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’(2’H)−カルボキシラート(I−79)(6g、21%)を白色の固体として得た。
【0232】
ステップ2 − 1’−tert−ブチル6−メチル4−アミノ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’,6(2’H)−ジカルボキシラート(I−80)の合成
この反応を、3つの2gバッチで実行した:MeOH(30mL)中のtert−ブチル4−アミノ−6−クロロ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’(2’H)−カルボキシラート(I−79)(2g、6.48mmol)の溶液に、室温でTEA(1.308g、12.96mmol)およびPd(dppf)Cl
2(0.136g、0.168mmol)を添加した。得られた混合物をCO圧力(2MPa)下で12時間、100℃で加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1:1)は、tert−ブチル4−アミノ−6−クロロ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’(2’H)−カルボキシラートの大部分が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=4:1〜2:1)によって精製して、1’−tert−ブチル6−メチル4−アミノ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’,6(2’H)−ジカルボキシラート(I−80)(7.5g、39%、3つのバッチでの合計)を白色の固体として得た。
【0233】
ステップ3 − tert−ブチル4−アミノ−6−カルバモイル−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’(2’H)−カルボキシラート(I−81)の合成
MeOH(25mL)中の1’−tert−ブチル6−メチル4−アミノ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’,6(2’H)−ジカルボキシラート(I−80)(2.5g、7.51mmol)の溶液に、室温でNH
3−MeOH(4M、30mL)を添加した。得られた混合物を密閉し、12時間、80℃で加熱した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=4:1〜CH
2Cl
2/MeOH=20:1)によって精製して、tert−ブチル4−アミノ−6−カルバモイル−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’(2’H)−カルボキシラート(I−81)(2.4g、100%)を白色の固体として得た。
【0234】
ステップ4 − tert−ブチル4−(4−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−82)の合成
MeOH(300mL)中のtert−ブチル4−アミノ−6−カルバモイル−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’(2’H)−カルボキシラート(I−81)(2.4g、7.55mmol)の溶液に、室温で10%Pd/C(800mg)を添加した。得られた混合物を室温でH
2のバルーン圧力(15Psi)下で、12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を、セライトを通して濾過し、MeOH(100mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、tert−ブチル4−(4−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−82)(2.2g、91%)を白色の固体として得た。
【0235】
ステップ5 − tert−ブチル4−[6−カルバモイル−4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−83)の合成
MeOH(10mL)中のtert−ブチル4−(4−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−82)(0.2g、0.625mmol)の溶液に、室温でTEA(63mg、0.625mmol)、ACOH(37.5mg、0.625mmol)およびHCHO(152mg、1.875mmol)を添加し、反応物を15分間撹拌した。15分後に、NaBH
3CN(114mg、1.875mmol)を混合物に添加した。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)は、多少のtert−ブチル4−(4−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートがまだ残っていることを示した。HCHO(152mg、1.875mmol)およびNaBH
3CN(114mg、1.875mmol)の別のバッチを混合物に添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=50:1〜20:1)によって精製して、tert−ブチル4−[6−カルバモイル−4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−83)(0.13g、59%)を無色の油状物として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0236】
ステップ6 − 4−(ジメチルアミノ)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(I−84)の合成
EtOAc(20mL)中のtert−ブチル4−[6−カルバモイル−4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−83)(0.13g、0.374mmol)の溶液に、室温でHCl−EtOAc(4M、10mL)を添加した。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、4−(ジメチルアミノ)−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(I−84)(0.075g、80%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0237】
tert−ブチル4−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−85)の合成
【0238】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − tert−ブチル4−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラートの合成
CH
2Cl
2(300mL)中のtert−ブチル4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−47)(60g、46mmol)およびTEA(42.3g、418mmol)の撹拌溶液に、0〜5℃でTsCl(55.8g、293mmol)を少しずつ添加した。得られた混合物を15℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3:1、Rf約0.7)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を飽和NaHCO
3(3×300mL)およびブライン(3×300mL)で洗浄した。有機相をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これを石油エーテル(50mL)中で10分間撹拌し、次いで、濾過し、真空中で乾燥して、tert−ブチル4−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−85)(80g、78%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.77 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 4.08 (br.
s., 2 H), 3.84 (d, J = 6.4 Hz, 2 H), 2.45 (s, 3 H), 1.81 - 1.83 (m, 1 H), 1.61
- 1.69 (m, 2 H), 1.43 (s, 9 H), 1.06 - 1.14 (m, 2 H).
【0239】
5−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリミジン−4−アミン(I−93)の合成
【0240】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − メチル(2E)−2,3−ジメトキシプロパ−2−エノアート(I−87)の合成
H
2ガスの発生に注意すべきことに留意されたい。無水THF(3.5L)中のメチルメトキシアセタート(I−86)(249.6g、2.40mol)およびギ酸メチル(173g、2.88mol)の混合物に、5〜10℃でNaH(134g、3.36mol、油中の60%)を1時間かけて少しずつ添加した。得られた混合物を15〜20℃で12時間撹拌した。白色の固体の形成が観察され、TBME(1.5L)を添加し、得られた懸濁液を濾過した。濾過ケーキを空気中で乾燥して、粗製のメチル(2E)−2,3−ジメトキシプロパ−2−エノアート(I−87)(2.4mol、100%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。
【0241】
ステップ2 − 5−メトキシピリミジン−4−オール(I−88)の合成
EtOH(3L)中のメチル(2E)−2,3−ジメトキシプロパ−2−エノアート(I−87)(351g、2.4mol)およびホルムアミジンアセタート(250g、2.4mol)の混合物を室温で12時間撹拌し、次いで、空気冷却しながら24時間還流した(ホルムアミジンアセタートが昇華して、凝縮器の詰まりをもたらし得る問題に留意されたい)。水(500mL)を添加し、混合物をACOH(750mL)で、pH=10から5に酸性化した。混合物を真空中で濃縮して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=50:1〜10:1)によって精製して、5−メトキシピリミジン−4−オール(I−88)(80g、26%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 12.47 (br. s., 1 H), 7.81 (s, 1 H), 7.52 (s, 1 H), 3.70 (s, 3
H).
【0242】
ステップ3 − 4−クロロ−5−メトキシピリミジン(I−89)の合成
POCl
3(540mL)中の5−メトキシピリミジン−4−オール(I−88)(57g、0.452mol)の懸濁液を6時間、加熱還流した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。POCl
3の大部分を減圧下で除去し、残渣を氷水(2L)に注ぎ入れ、K
2CO
3(250g)でpH約7まで塩基性にした。次いで、混合物をEtOAc:TBME(3:1、4×250mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、4−クロロ−5−メトキシピリミジン(I−89)(38g、58%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.63 (s, 1 H), 8.32 (s, 1 H), 4.02 (s, 3 H).
【0243】
ステップ4 − 4−アミノ−5−メトキシピリミジン(I−90)の合成
NH
3(g)/EtOH(4M、2000mL)中の4−クロロ−5−メトキシピリミジン(I−89)(40g、280mmol)の懸濁液を、室温でオートクレーブに注ぎ入れ、130℃で12時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮して、残渣を得、これに、CH
2Cl
2(100mL)を添加し、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。得られた懸濁液を濾過して、NH
4Cl塩を除去し、濾液を真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をEtOAc/CH
2Cl
2(50mL、4:1)の混合溶媒中で30分間撹拌し、濾過し、真空中で濃縮して、4−アミノ−5−メトキシピリミジン(I−90)(30g、87%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.01 (s, 1 H), 7.81 (s, 1 H), 6.75 (br. s., 2 H), 3.81 (s, 3
H).
【0244】
ステップ5 − 4−アミノ−5−ヒドロキシピリミジン(I−91)の合成
無水DMF(2500mL)中の4−アミノ−5−メトキシピリミジン(I−90)(40g、319.67mmol)の溶液に、室温でCH
3SNa(40.3g、575mmol、Aldrich純度95%、粉末化固体)を添加した。得られた混合物を12時間、120℃で加熱した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、残渣を得、これに、ACOH(35mL)およびH
2O(100mL)を添加した。次いで、混合物を真空中で蒸発させて、粗生成物を得た。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=50:1〜5:1)によって精製して、4−アミノ−5−ヒドロキシピリミジン(I−91)(29g、82%)を茶色の固体として得た。これは、多少の無機固体を含有することがあるが、さらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.90 (s,1 H), 7.62 (s, 1 H), 6.46 (br. s., 2 H).
【0245】
ステップ6 − tert−ブチル4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−92)の合成
無水DMF(1000mL)中のtert−ブチル4−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−85)(66.5g、180.01mmol)および4−アミノ−5−ヒドロキシピリミジン(I−91)(20g、180.01mol)の混合物に、室温で、N
2雰囲気下でCs
2CO
3(117g、360mmol)を添加した。得られた混合物を12時間60℃で加熱した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を0℃に冷却し、H
2O(350mL)およびCH
2Cl
2(300mL)を添加した。有機層を分離し、水層をCH
2Cl
2(3×250mL)で抽出した。有機層を合わせ、H
2O(4×150mL)、ブライン(2×100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これを、石油エーテル/EtOAcの混合溶媒(1:1、150mL)中で10分間撹拌し、次いで、濾過し、真空中で乾燥して、tert−ブチル4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−92)(36g、65%)を白色の固体として得た。
【0246】
ステップ7 − 5−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリミジン−4−アミン(I−93)の合成
CH
2Cl
2(1500mL)およびMeOH(200mL)中のtert−ブチル4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−92)(85g、275.64mmol)の撹拌溶液に、室温でHCl(g)/EtOAc(4M、1000mL)を添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、5−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリミジン−4−アミン(I−93)(77g、99%)のHCl塩を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.41 (s, 1 H), 7.93 (s, 1 H), 4.07 (d, J= 6.4 Hz, 2 H), 3.46 -
3.49 (m, 2 H), 3.04 - 3.10 (m, 2 H), 2.19 - 2.31 (m, 1 H), 2.14 - 2.17 (m, 2
H), 1.61 - 1.70 (m, 2 H).
【0247】
【化36】
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ステップ1 − 2−アミノ−3−クロロピラジン(I−95)の合成
NH
3・H
2O(1000mL)中の2,3−ジクロロピラジン(I−94)(45g、300mmol)の混合物を120℃で、2Lオートクレーブ内で終夜撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキを水(400mL)およびCH
2Cl
2(400mL)で洗浄し、真空乾燥して、2−アミノ−3−クロロピラジン(I−95)(36.85g、94%)を灰色の固体として得、これをさらに精製せずにそのまま使用した。
【0248】
ステップ2 − 3−[(トリメチルシリル)エチニル]ピラジン−2−アミン(I−96)の合成
THF(200ml)およびTEA(200mL)の混合物中の2−アミノ−3−クロロピラジン(I−95)(30g、250mmol)の溶液に、0℃でN
2下でCuI(1g、5.2mmol)、Pd(PPh
3)
4(2g、1.7mmol)およびTMS−アセチレン(30mL、480mmol)を添加した。反応混合物を室温で2日間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=2:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空下で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=30:1)によって精製して、3−[(トリメチルシリル)エチニル]ピラジン−2−アミン(I−96)(14g、32%)をかすかに黄色の固体として得た。
【0249】
ステップ3 − 5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(I−97)の合成
無水NMP(30mL)中のt−BuOK(24g、230mmol)の溶液に、10分かけて80℃でNMP(60mL)中の3−[(トリメチルシリル)エチニル]ピラジン−2−アミン(I−96)(15g、78mmol)の溶液を滴下添加した。混合物を80℃で1.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=2:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、次いで、EtOAc(500mL)および水(100mL)で希釈した。EtOAc層を水(6×50mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥し(Na
2SO
4)、濾過し、真空下で濃縮して、5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(I−97)(5g、54%)を暗茶色の固体として得た。
【0250】
ステップ4 − tert−ブチル4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−98)の合成
MeOH(100mL)中の5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(I−97)(4.3g、36.1mmol)の溶液に、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(8.7g、43.3mmol)およびKOH(8.1g、144.4mmol)を添加した。混合物を終夜80℃に加熱した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=1:1)によって精製して、tert−ブチル4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−98)(8g、74%)を黄色の固体として得た。
【0251】
ステップ5 − tert−ブチル4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−99)の合成
MeOH(150)中のtert−ブチル4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−98)(5g、16.7mmol)の溶液に、室温で10%Pd/C(1.4g)を添加した。次いで、混合物を50℃で8時間、H
2バルーン下で撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/石油エーテル)によって精製して、tert−ブチル4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−99)(3.4g、70%)を黄色の固体として得た。
【0252】
ステップ6 − 7−(ピペリジン−4−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(I−100)の合成
CH
2Cl
2(15mL)中のtert−ブチル4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−99)(3.4g、11.2mmol)の溶液に、室温でHCl/EtOAc(4N、30mL)を添加した。次いで、混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮して、粗生成物を得、これをEtOAc(50mL)およびCH
2Cl
2(50mL)で洗浄して、7−(ピペリジン−4−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(I−100)(2.4g、90%)を黄色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 203.3 [M + H]
+; 1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ ppm 8.73 - 8.74 (d, 1 H), 8.55 - 8.56 (d, 1 H), 8.26
(s, 1 H), 3.58 - 3.59 (m, 2 H), 3.44 - 3.45 (m, 1 H), 3.25 - 3.27 (m, 2 H),
2.34 - 2.38 (m, 2 H), 2.07 - 2.11 (m, 2 H).
【0253】
5−アミノ−2−(ピペリジン−4−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−105)の合成
【0254】
【化37】
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ステップ1 − 5−アミノ−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−102)の合成
CH
2Cl
2(25mL)中の5−アミノ−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸(I−101)(500mg、2.88mmol)の冷却された0℃溶液に、TEA(1.2mL、8.64mmol)を、続いて、クロロギ酸メチル(0.45mmol、5.76mmol)を添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。この時間の後に、NH
3(20mL、MeOH中の7N、140mmol)を添加し、反応物を室温で5日間撹拌した。混合物を最小体積まで減少させ、残渣をMeOHで摩砕して、5−アミノ−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−102)(334mg、67%)を淡黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.27 (s, 1 H), 7.66 (br. s., 1 H), 5.94 (br. s., 2 H), 5.53
(br. s., 1 H).
【0255】
ステップ2 − tert−ブチル4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−103)の合成
5−アミノ−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−102)(330mg、1.91mmol)、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(828mg、2.68mmol)、および炭酸セシウム(1.87g、5.74mmol)の混合物をジオキサン(25mL)に入れ、窒素で5分間脱気した。Pd(dppf)Cl
2(78.4mg、0.096mmol)を添加し、容器を密閉し、18時間、80℃に加熱した。LCMSは、所望の生成物への完全な変換を示した(質量イオンは、264を示し、これは、t−ブチルを除いた生成物である)。混合物をEtOAc(50mL)とブライン(50mL)との間で分配した。水層をEtOAc(2×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得、これをヘプタン中の20〜100%EtOAcで溶離するシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−103)を淡黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.34 (s, 1 H), 7.83 (br. s., 1 H), 6.94 (br. s., 1 H), 5.85
(br. s., 2 H), 5.48 (br. s., 1 H), 3.97 - 4.25 (m, 2 H), 3.64 (t, J = 5.56 Hz,
2 H), 2.68 (br. s., 2 H), 1.50 (s, 9 H).
【0256】
ステップ3 − tert−ブチル4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−104)の合成
MeOH(30mL)中のtert−ブチル4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−103)(470mg、1.47mmol)の溶液に、Pd/C(100mg、10%)を添加した。反応物を、Parrシェーカー上に30psi水素圧力で18時間置いた。水素中での僅かな取り込みを観察した。LCMSをチェックすると、質量は、生成物または出発物質のいずれにも対応しない。MeOH(10mL)で洗浄して、マイクロファイバー濾紙を通して濾過する。乾燥までストリッピングして、泡状の残渣を得る。初めにヘプタンで、続いて、エーテルで摩砕して、自由流動粉末を得る。ヘプタン/エーテルで洗浄して濾過し、第2の収量を収集する。固体を合わせて、tert−ブチル4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−104)(397mg、84%)を無色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 222.2 [M - Boc]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.38 (s, 1 H), 8.02 (br.
s., 1 H), 7.61 (br. s., 1 H), 6.66 (br. s., 2 H), 4.00 (d, J = 12.8 Hz, 3 H),
2.75 - 2.93 (m, 2 H), 1.89 (d, J = 10.7 Hz, 2 H), 1.61 (dd, J = 12.3, 3.5 Hz, 2
H), 1.41 (s, 9 H).
【0257】
ステップ4 − 5−アミノ−2−(ピペリジン−4−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−105)の合成
MeOH(5mL)中のtert−ブチル4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−104)(395mg、1.23mmol)の溶液に、HCl(5mL、ジオキサン中の4N、20mmol)を添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。溶媒を最小体積まで蒸発させて、残渣を高真空下で乾燥して、5−アミノ−2−(ピペリジン−4−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−105)(364mg、ビス−HCl塩で定量と推測)を塩酸塩として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0258】
5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−107)の合成
【0259】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−106)の合成
トルエン(50mL)およびEtOH(150mL)中のtert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−55)(11.08g、27.2mmol)、4−ブロモ−1−メチル−1H−イミダゾール(5.26g、32.7mmol)、Cs
2CO
3(H
2O中の2N、27.2mL、54.5mmol)の懸濁液に、Pd(PPh
3)
4(4.72g、4.08mmol)を添加した。混合物をN
2で3回完全に脱気し、次いで、茶色の懸濁液を85℃で16時間、N
2下で撹拌した。LCMSは、質量によると、所望の生成物が形成したことを示した。反応混合物を真空下で濃縮して、残渣を得、これをCH
2Cl
2(300mL)で希釈し、水(50mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中の0〜5%MeOH、続いて、CH
2Cl
2/MeOH=1/0〜20/1)によって2回精製して、tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(茶色の固体として約5.9g、純度約90%)を得た。この物質を、EtOAc/CH
2Cl
2(5:1、60mL)で希釈し、透明な溶液が得られるまで、60℃に加熱した。同時に体積を減圧下で減少させながら(約10mL)、溶液を25℃に冷却すると、沈澱物が形成する。懸濁液を濾過し、濾過ケーキをEtOAc/石油エーテル(1:1、10mL)で洗浄し、真空下で乾燥して、tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−106)(4.38g、42%)を紫色の固体として得た。
【0260】
ステップ2 − 5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−107)の合成
tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−106)(10.6g、26.6mmol)をCH
2Cl
2/メタノール(66mL)に溶かした。黄色の溶液を氷浴で0℃に冷却し、EtOAc中のHCl(g)(50mL、4M)を5分かけてゆっくりと滴下添加した。ほぼすぐに、黄色の沈澱物が現れた。添加が完了した後に、氷浴を取り外した。懸濁液を25℃で20時間撹拌した。次いで、薄黄色の懸濁液を真空下で濃縮して、5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−107)(11.69g、>100%)の塩酸塩を薄黄色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS (APCI), m/z 288.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 9.08 (s, 1 H), 8.12 (s, 1
H), 7.94 (s, 1 H), 7.84 (s, 1 H), 4.25 - 4.27 (d, 2 H), 4.03 (s, 3 H), 3.49 -
3.53 (d, 2 H), 3.12 (t, 2 H), 2.28 - 2.46 (m, 1 H), 2.14 - 2.27 (m, 2 H), 1.67
- 1.83 (m, 2 H).
【0261】
5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−109)の合成
【0262】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−108)の合成
MeOH(8mL)中のtert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−55)(22mg、0.51mmol)、5−ブロモ−1−メチル−1H−イミダゾール(124mg、0.77mmol)、CsF(273mg、1.80mmol)の懸濁液に、Pd(dppf)Cl
2(21.2mg、0.026mmol)を添加した。混合物をN
2で3回完全に脱気し、次いで、茶色の懸濁液を85℃で16時間N
2下で撹拌した。LCMSは、質量によると、所望の生成物が形成したことを示した。反応混合物を真空下で濃縮して、残渣を得、これを希釈し、EtOAc(20mL)とH
2O(10mL)との間で分配した。水層をEtOAc(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得、これを逆相HPLCによって精製して、tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−108)(97mg、49%)を無色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 388.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.62 (s, 1 H), 7.58 (d,
J = 1.76 Hz, 1 H), 7.06 (d, J = 1.76 Hz, 1 H), 6.90 (d, J = 1.01 Hz, 1 H), 5.82
(s, 2 H), 3.97 (d, J = 12.09 Hz, 3.87 (d, J = 6.55 Hz, 2 H), 3.60 (s, 3 H),
2.67 - 2.79 (m, 2 H), 1.89 - 2.00 (m, 1 H), 1.80 (d, J = 10.83 Hz, 2 H), 1.39
(s, 9 H), 1.17 (dd, J = 12.21, 3.90 Hz, 1 H).
【0263】
ステップ2 − 5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−109)の合成
tert−ブチル4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−108)(95mg、0.24mmol)をCH
2Cl
2(3mL)に溶かした。黄色の溶液を、氷浴で0℃に冷却し、ジオキサン中のHCl(g)(0.61mL、4M、2.45mmol)をゆっくりと滴下添加した。添加が完了した後に、氷浴を取り外した。懸濁液を25℃で20時間撹拌した。次いで、薄黄色の懸濁液を真空下で濃縮して、5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−109)の塩酸塩(88mg、>100%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS (APCI), m/z 288.3 [M + H]
+.
【0264】
3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(I−116)の合成
【0265】
【化40】
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ステップ1 − 5−ブロモピリミジン−4−オール(I−111)の合成
AcOH(800mL)中のピリミジン−4−オール(I−110)(50g、0.52mol)の溶液に、AcOH(100mL)中のBr
2(88g、0.55mol)の溶液を30分かけて室温で滴下添加した。次いで、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を濾過し、ケーキを石油エーテル(200mL)で洗浄し、飽和NaHCO
3水溶液(500mL)で慎重に中和した。懸濁液を濾過し、ケーキをH
2O(100mL)で洗浄し、高真空下で乾燥して、5−ブロモピリミジン−4−オール(I−111)(45g、50%)を淡白色の固体として得た。
【0266】
ステップ2 − 5−ブロモ−4−クロロピリミジン(I−112)の合成
POCl
3(300mL)中の5−ブロモピリミジン−4−オール(I−111)(40g、0.22mol)の混合物に、室温でDIPEA(29g、0.22mol)を滴下添加した。次いで、得られた混合物を3時間、加熱還流した。TLC(石油エーテル/EtOAc 1:1)は、反応が完了したことを示した。過剰のPOCl
3を減圧下での蒸留によって除去した。残渣を撹拌しながら、氷水(300mL)にゆっくり注ぎ入れた。混合物をEtOAc(2×300mL)で抽出し、合わせた有機層を水(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、20:1〜10:1)によって精製して、5−ブロモ−4−クロロピリミジン(I−112)(25g、60%)を黄色の油状物として得た。
【0267】
ステップ3 − tert−ブチル4−[(4−クロロピリミジン−5−イル)(ヒドロキシ)メチル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−113)の合成
無水THF(130mL)中の5−ブロモ−4−クロロピリミジン(I−112)(13g、0.07mol)の−30℃溶液に、i−PrMgClの溶液(50mL、0.1mol、THF中の2M)を滴下添加した。次いで、得られた混合物を−30℃で30分間撹拌した。THF(20mL)中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシラート(15g、0.07mol)の溶液を、−30℃で上記の溶液に添加した。添加の後に、混合物を室温にし、さらに4時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)は、反応が完了したことを示した。飽和NH
4Cl水溶液(200mL)を添加して、反応物を0℃でクエンチした。混合物をEtOAc(2×200mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、10:1から3:1へ)によって精製して、tert−ブチル4−[(4−クロロピリミジン−5−イル)(ヒドロキシ)メチル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−113)(13.7g、60%)を淡白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.91 (s, 1 H), 8.83 (s, 1 H), 4.85 - 4.93 (m, 1 H), 4.14 (br.
s., 2 H), 2.55 - 2.62 (m, 3 H), 1.83 - 1.92 (m, 1 H), 1.41 - 1.46 (m, 15 H).
【0268】
ステップ4 − tert−ブチル4−[(4−クロロピリミジン−5−イル)カルボニル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−114)の合成
CH
2Cl
2(150mL)中のtert−ブチル4−[(4−クロロピリミジン−5−イル)(ヒドロキシ)メチル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−113)(4g、0.012mol)の混合物に、PDC(5.9g、0.016mol)を少しずつ添加した。次いで、混合物を室温で14時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で室温で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、6:1から3:1へ)によって精製して、tert−ブチル4−[(4−クロロピリミジン−5−イル)カルボニル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−114)(1.1g、28%)を淡黄色の油状物として得た。
【0269】
ステップ5 − tert−ブチル4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−115)の合成
THF(10mL)中のtert−ブチル4−[(4−クロロピリミジン−5−イル)カルボニル]ピペリジン−1−カルボキシラート(I−114)(1.5g、4.6mmol)の混合物に、N
2H
4.H
2O(0.25g、5.1mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、反応混合物をさらに30分間、50℃に加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc 2:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を高真空下で濃縮した。残渣をEtOAc(30mL)で溶かし、次いで、H
2O(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空下で濃縮して、tert−ブチル4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−115)(1.1g、78%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップにおいて使用した。
【0270】
ステップ6 − 3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(I−116)の合成
CH
2Cl
2(10mL)中のtert−ブチル4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−115)(1.2g、3.9mmol)の氷浴冷却された溶液に、4M HCl/EtOAc(20mL)を添加した。次いで、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をH
2O(20mL)に溶かした。溶液をEtOAc(15mL)で洗浄し、真空下で凍結乾燥して、3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(I−116)の塩酸塩(0.7g、87%)を黄色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 204.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, D
2O) δ ppm 9.55 (s, 1 H), 9.06 (s, 1
H), 3.50 - 3.54 (m, 2 H), 3.15 - 3.22 (m, 2 H), 2.31 - 2.35 (m, 2 H), 2.03 -
2.14 (m, 3 H).
【0271】
3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−118)の合成
【0272】
【化41】
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ステップ1 − tert−ブチル4−{[(2−アミノピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−117)の合成
DMF(120m:)中のtert−ブチル4−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−48)(12.08g、41.2mmol)、2−アミノピリジン−3−オール(I−49)(4.32g、39.2mmol)およびCs
2CO
3(25.5g、78.4mmol)の混合物を80℃で2時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10/1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮乾固した。残渣を水100mLで希釈し、CH
2Cl
2(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を酢酸エチル(20mL)で洗浄して、tert−ブチル4−{[(2−アミノピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−117)(9.37g、78%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.65 - 7.66 (m, 1 H), 6.81 (d, J = 6.8 Hz, 1 H), 6.58 - 6.61
(m, 1 H), 4.62 (br. s., 2 H), 4.17 (br. s., 2 H), 3.82 (d, J = 6.0 Hz, 2 H),
2.65 - 2.85 (m, 2 H), 1.97 - 2.01 (m, 1 H), 1.79 - 1.85 (m, 2 H), 1.46 (s, 9
H), 1.27 - 1.31 (m, 2 H).
【0273】
ステップ2 − 3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−118)の合成
EtOAc中の4N HClの溶液(45mL)を、0℃でCH
2Cl
2(45mL)中のtert−ブチル4−{[(2−アミノピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−117)(9.37g、29.5mmol)の混合物に添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を凍結乾燥して、3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−118)の塩酸塩(8.57g、収率95%)を灰色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 208.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 7.47 - 7.50 (m, 2 H), 6.88
- 6.91 (m, 1 H), 4.11 (d, J = 6.4 Hz, 2 H), 3.49 (d, J = 12.4 Hz, 2 H), 3.07 -
3.13 (m, 2 H), 2.25 - 2.35 (m, 1H), 2.18 (d, J = 14.0 Hz, 2 H), 1.67 - 1.77 (m,
2 H).
【0274】
4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−123)の合成
【0275】
【化42】
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ステップ1 − 4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−120)の合成
MeOH(600mL)に、Na(22.6g、983mmol)を1時間かけて少しずつ添加し、混合物を撹拌して、透明な溶液を得た。次いで、4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−119)(50g、327.69mmol)を添加した。反応混合物を140℃で44時間、1Lオートクレーブ内で撹拌した。多少の黄色の固体が反応混合物中で形成し、LCMSは、出発物質の約30%が残っていることを示した。反応混合物を真空下で濃縮して、MeOHを除去した。残渣を水(200mL)に希釈し、EtOAc/THF(2×300mL/50mL)で抽出した。抽出物を飽和NH
4Cl(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄した。抽出物を乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc:THF=3:1:0.2〜1:1:0.2)によって精製し、石油エーテル/CH
2Cl
2/EtOH(600mL/100mL/10mL)から再結晶化させて、4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−120)(22g、45%)を白色の固体として得た。
【0276】
ステップ2 − tert−ブチル4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−121)の合成
MeOH(1.5L)に、Na(57g、2.48mol)を2時間かけて少しずつ添加し、混合物を撹拌して、透明な溶液を得た。4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−120)(64.4g、410mmol)およびtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(165.0g、826mmol)を、25℃でNaOMe溶液(1.5L)に添加した。反応混合物を80℃で3日間撹拌した。LCMSは、出発物質の約30%が残っていることを示した。反応混合物を濃縮して、MeOHを除去した。残渣を水(1.5L)中に希釈し、EtOAc/THF(2×1.5L/150mL)で抽出した。抽出物をブライン(2×2L)で洗浄した。抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、残渣(300g)を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc:THF=3:1:0.15〜1:1:0.15)によって精製して、tert−ブチル4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−121)(49g、35%)を黄色の固体として得た。
【0277】
ステップ3 − tert−ブチル4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−122)の合成
MeOH(800mL)/THF(50mL)中のtert−ブチル4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシラート(I−121)(38g、110mmol)の薄黄色の懸濁液に、Ar雰囲気下で10%Pd/C(20g、50%H
2O)を添加した。混合物をAr(15psi)で3回、H
2(15psi)で3回パージした。次いで、反応混合物を30psiのH
2圧力下で撹拌し、40時間、60℃に加熱した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、tert−ブチル4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−122)(37g、96%)を灰色の固体として得た。
【0278】
ステップ4 − 4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−123)の合成
CH
2Cl
2(200mL)中のtert−ブチル4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−122)(37g、110mmol)の黄色の溶液に、10〜20℃の温度を維持しながら、4N HCl(g)/EtOAc(200mL)を滴下添加した。かなりの量の固体が形成した。混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=2:3)は、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、固体を真空下で乾燥して、4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−123)(33.6g、100%)を灰色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 231.8 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 8.34 - 8.35 (d, 1 H), 7.35
(s, 1 H), 7.20 - 7.21 (d, 1 H), 4.28 (s, 3 H), 3.51 - 3.54 (d, 2 H), 3.36 -
3.42 (m, 1 H), 3.18 - 3.24 (t, 2 H), 2.27 - 2.31 (d, 2 H), 1.88 - 1.98 (m, 2
H).
【0279】
N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(I−126)の合成
【0280】
【化43】
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ステップ1 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(I−126)の合成
THF(23mL)中のN−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−124)(55mg、0.21mmol)の溶液に、−5〜0℃で窒素雰囲気下でKHMDS(0.42mL、0.42mmol、THF中の1M)を滴下添加した。添加の後に、混合物を−5〜0℃で30分間撹拌し、その後、THF(2mL)中の(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)(41mg、0.42mmol)の溶液を次いで、−5〜0℃で反応混合物に滴下添加した。この添加の後に、混合物を室温に加温し、室温で14時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を室温でAcOH(38mg、0.63mmol)で中和した。得られた混合物をブライン(10mL)およびH
2O(2mL)で希釈した。混合物を室温で15分間撹拌した。有機層を混合物から分離し、水層をEtOAc(2×10mL)で再抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=3:1)によって精製して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(I−126)(30mg、44.8%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.07 (br. s. 1 H), 7.45 (s, 1 H), 4.65 - 4.71 (m, 1 H), 4.37 -
4.42 (m, 1 H), 2.51 (s, 1 H), 1.87 - 2.19 (m, 6 H), 1.73 - 1.87 (m, 1 H), 1.69
- 1.71 (m, 1 H), 1.36 - 1.38 (m, 1 H), 1.13 - 1.15 (m, 1 H).
【0281】
1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−128)の合成
【0282】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0283】
ステップ1:1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−128)の合成
DME/MeOH(80mL/8mL)中のエチル1−シアノシクロプロパンカルボキシラート(I−127)(5g、36mmol)の溶液に、NaBH
4(10.65g、0.288mol)を0〜5℃で少量ずつ添加した。混合物を室温で4時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液(60mL)で希釈し、次いで、10%MeOH/CH
2Cl
2(8×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−128)(3g、85%)を薄黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0284】
(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)の合成
【0285】
【化45】
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ステップ1:(S)−3−(オキシラン−2−イル)プロパンニトリル(I−130)の合成
CH
3CN(340mL)およびTHF(500mL)中の(S)−2−(クロロメチル)オキシラン(I−129)(100g、1.11mol)の混合物に、−65℃でヘキサン中のn−BuLi(500mL、1.3mol)を滴下添加した。混合物を−65℃で4時間撹拌し、室温に加温した。室温で終夜撹拌した後に、NH
4Cl(150mL)を添加し、得られた混合物をEtOAc(3×250mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(250mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=10:1〜4:1)で精製して、(S)−3−(オキシラン−2−イル)プロパンニトリル(I−130)(60g、56.2%)を黄色の油状物として得た。
【0286】
ステップ2 − (1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)の合成
THF(1.0L)中の(S)−3−(オキシラン−2−イル)プロパンニトリル(I−130)(50g、0.52mol)の混合物に、N
2下で、−65℃でTHF(1M)中のLiHMDS(1000mL、1.0mol)の溶液を添加し、得られた混合物を同じ温度で2時間撹拌し、次いで、室温に加温した。H
2O200mLを0℃で添加して、反応をクエンチした。有機層を分離し、水層をEtOAc(3×500mL)で再抽出した。合わせた有機相を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=4:1〜1:1)で精製して、(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)−シクロプロパンカルボニトリル(I−125)(6g、12%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 4.76 - 4.78 (m, 1 H), 3.44 - 3.50 (m, 1 H), 3.22 - 3.26 (m, 1
H), 1.66 - 1.69 (m, 1 H), 1.33 - 1.39 (m, 1 H), 0.99 - 1.04 (m, 1 H), 0.75 -
0.77 (m, 1H).
【0287】
[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メタノール(I−133)の合成
【0288】
【化46】
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ステップ1 − [(2S)−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(I−132)の合成
CH
2Cl
2(30mL)中の(5S)−5−(ヒドロキシメチル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン(I−131)(4.0g、34.45mmol)およびTEA(9.6mL、68.9mmol)の薄黄色の溶液に、0℃でCH
2Cl
2(15mL)中のTsCl(9850mg、51.7mmol)を添加した。溶液は、0℃で2時間撹拌した後に、灰色の懸濁液になった。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:2)は、出発物質が消費されたことを示した。反応混合物をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、NH
4Cl水溶液(3×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル=0%〜50%)で精製して、[(2S)−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(I−132)(7.5g、81%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0289】
ステップ2 − [(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メタノール(I−133)の合成
−90℃に冷却された無水THF(90mL)中の[(2S)−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(I−132)(5.0g、18.5mmol)の溶液に、ジエチルエーテル中のメチルリチウムの溶液(23.1mL、37.0mmol、1.6M)を滴下添加した。反応混合物を−90℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を4時間かけて−90℃から20℃に加温した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:2)は、出発物質が完全に消費され、新たな生成物が形成したことを示した。反応を飽和ブライン(100mL)でクエンチした。反応混合物は、黄色の懸濁液になり、これは、1M HCl(30mL)を添加すると透明になった。反応混合物をNaClで飽和させ、EtOAc(4×80mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=0%〜50%)によって精製して、[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メタノール(I−133)(620mg、25.7%)を薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.08 - 4.11 (m, 1 H), 3.66 - 3.70 (m, 1 H), 3.47 - 3.50 (m, 1
H), 1.95 - 2.01 (m, 1 H), 1.73 - 1.81 (m, 3 H), 1.25 - 1.27 (d, 6 H).
【0290】
[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メタノール(I−141)および[(1S)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メタノール(I−142)の合成
【0291】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:ブチル2,2−ジフルオロシクロプロパンカルボキシラート(I−136)の合成
無水トルエン(800mL)中のブチルプロパ−2−エノアート(80g、6.24mol)および触媒量のNaF(1.57g、375mmol)の溶液を窒素で3回脱気し、次いで、1時間還流した。次いで、トリメチルシリルジフルオロ(フルオロスルホニル)アセタート(250g、9.99mol)を40分かけて還流溶液に滴下添加した。添加の後に、得られた淡い無色の溶液をN
2下でさらに8時間還流した。反応溶液を室温に冷却し、淡黄色の溶液を得た。溶媒を真空下で約45℃で除去し、合わせた残渣(約130mL)を初めは、130℃で大気圧下で蒸留して、残留トルエンを除去し、次いで、減圧(約0.02atm)下で同じ温度で蒸留して、ブチル2,2−ジフルオロシクロプロパンカルボキシラート(I−136)(65g、59%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.09 - 4.21 (m, 2 H), 2.36 - 2.47 (m, 1 H), 2.04 - 2.07 (m, 1 H),
1.60 - 1.66 (m, 3 H), 1.36 - 1.42 (m, 2 H), 0.94 (t, J = 7.2 Hz, 3 H).
【0292】
ステップ2 − 2,2−ジフルオロシクロプロパンカルボン酸(I−137)の合成
NaOH水溶液(H
2O750mL、NaOH52.5g)中のブチル2,2−ジフルオロシクロプロパンカルボキシラート(I−136)(65.0g、330mmol)の無色の溶液を、約14時間還流した。淡黄色溶液が形成した。反応溶液を室温に冷却し、次いで、約250mL体積に真空中で濃縮した。氷浴(約0〜5℃)内で、残渣を、濃HCl水溶液(約70mL)を使用してpH約3〜4に調節した。得られた溶液をEtOAc(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、高真空下で濃縮して、2,2−ジフルオロシクロプロパンカルボン酸(I−137)(30g、75%)を黄色の油状物として得たが、これは、放置すると徐々に固化して、淡黄色の固体を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 10.78 (s, 1 H), 2.41 - 2.47 (m, 1 H), 2.05 - 2.08 (m, 1 H),
1.80 - 1.83 (m, 1 H).
【0293】
ステップ3 − (2,2−ジフルオロシクロプロピル)メタノール(I−138)の合成
氷浴で冷却されている無水Et
2O(30mL)中の2,2−ジフルオロシクロプロパンカルボン酸(I−137)(1.00g、8.19mmol)の溶液に、20分かけてLiAlH
4の溶液(12.3mL、THF中の1M)を滴下添加した。添加の後に、得られた無色の懸濁液を室温に加温し、さらに18時間撹拌した。次いで、反応混合物を氷浴内で冷却し、次いで、2M NaOH(約1mL)を滴下添加して、反応をクエンチし、続いて、H
2O(1mL)を添加した。混合物を濾過し、Et
2O(2×10mL)ですすいだ。濾液をブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、真空下で5〜10℃で濃縮して、(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メタノール(I−138)(2.0g、>100%、残留THFで汚染)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.67 - 3.81 (m, 2 H), 1.83 - 1.87 (m, 1 H), 1.45 - 1.48 (m, 1
H), 1.14 - 1.18 (m, 1 H).
【0294】
ステップ4 − [(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メチルベンゾアート(I−139)および[(1S)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メチルベンゾアート(I−140)の合成
無水CH
2Cl
2(20mL)中の(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メタノール(I−138)(5.00g、46.3mmol)の溶液に、TEA(1.12g、11.1mmol)を0℃で、続いて、CH
2Cl
2(10mL)中の塩化ベンゾイル(1.18mL、10.2mmol)の溶液を添加した。反応混合物を16時間、室温で撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1)は、反応が完了したことを示した。反応を飽和NaHCO
3水溶液(15mL)でクエンチした後に、反応混合物をCH
2Cl
2(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空下で濃縮乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル=0/100〜1/24)によって精製して、ラセミの2,2−ジフルオロシクロプロピル]メチルベンゾアート(8.2g、84%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.99 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.70 (t, J = 6.0 Hz, 1 H), 7.56 (t,
J = 8.0 Hz, 2 H), 4.46 - 4.50 (m, 1 H), 4.23 - 4.28 (m, 1 H), 2.25 - 2.26 (m, 1
H), 1.73 - 1.77 (m, 1 H), 1.54 - 1.59 (m, 1 H).
2,2−ジフルオロシクロプロピル]メチルベンゾアート(18g)をSFCによるキラル分離に掛けて、両方の鏡像異性体を得た。SFCによるキラル分離を、100バールに保持された、ヘプタンを含むCO
2中の1%IPAで溶離されるChiralCel OJ−H(4.6mm×250mmカラム、5ミクロン粒径)を使用して行った。1.0mL/分の流速は、Rt
(ピーク1)=9.80分およびRt
(ピーク2)=10.32分をもたらした。
[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メチルベンゾアート(I−139)(ピーク1):6.05g、約95%ee。(+)。LCMS (APCI), m/z 212.9 [M + H]
+. [α]
D = + 8.6°(c = 0.6,
MeOH, 22℃).
[(1S)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メチルベンゾアート(I−140)(ピーク2):5.98g、約90%ee。(−)。LCMS (APCI), m/z 212.9 [M + H]
+; [α]
D = - 8.4°(c = 0.5,
MeOH, 22℃).
【0295】
ステップ5:[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メタノール(I−141)の合成
10%NaOH/H
2O(12.5mL)中の[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メチルベンゾアート(I−139)(2.45g、11.56mmol)(約95%ee(+))の薄黄色の溶液を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで、Et
2O(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、20℃で真空中で濃縮して、[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メタノール(I−141)(1.10g、88%)を薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.76 - 3.78 (m, 1 H), 3.67 - 3.70 (m, 1 H), 1.89 - 1.92 (m, 1
H), 1.45 - 1.48 (m, 1 H), 1.14 - 1.18 (m, 1 H) ; [α]
D
= + 13.3°(c = 0.003, MeOH, 22℃).
【0296】
ステップ6:[(1S)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メタノール(I−142)の合成
10%NaOH/H
2O(13mL)中の[(1S)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メチルベンゾアート(I−140)(2.63g、12.39mmol)(約90%ee、(−))の薄黄色の溶液を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで、Et
2O(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、20℃で真空中で濃縮して、[(1S)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メタノール(I−142)(1.15g、86%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.76 - 3.78 (m, 1 H), 3.65 - 3.69 (m, 1 H), 1.89 - 1.92 (m, 1
H), 1.45 - 1.48 (m, 1 H), 1.14 - 1.18 (m, 1 H) ; [α]
D
= - 10.3°(c = 0.003, MeOH, 22℃).
【0297】
ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン塩酸塩(I−146)の合成
【0298】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − ジ−tert−ブチル1−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)ヒドラジン−1,2−ジカルボキシラート(I−144)の合成
2−プロパノール(200mL)中のトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)−マンガン(III)[Mn(TMHD)
3](533mg、0.873mmol)の撹拌溶液を0℃に冷却した。冷却溶液に、フェニルシラン(4.87g、43.6mmol)、CH
2Cl
2(200mL)中のジ−tert−ブチルアゾジカルボキシラート(15.40g、65.5mmol)の溶液を、次いで、[1.1.1]プロペラン(Org.Synth.1998、75、98〜105およびJ.Am.Chem.Soc.2001、3484)(I−143)(エーテル/ペンタン溶液、2.89g、43.6mmol、90.0mL、0.485M)を添加した。反応混合物を0℃で21時間維持し、次いで、水20mLを、続いて、ブライン溶液50mLを添加した。反応混合物を5分間撹拌し、次いで、追加の水100mLおよび飽和ブライン溶液100mL(200mL)を添加した。次いで、混合物をEtOAc(約400mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥し、濃縮した。粗製の残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜25%EtOAc/ヘプタン)に掛けて、ジ−tert−ブチル1−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)ヒドラジン−1,2−ジカルボキシラート(I−144)12.87g(99%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.95 - 6.48 (m, 1 H), 2.38 (s, 1 H), 2.03 (s, 6 H), 1.46 (s, 18
H).
【0299】
ステップ2 − ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルヒドラジン二塩酸塩(I−145)の合成
酢酸エチル(200mL)中のジ−tert−ブチル1−(ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)ヒドラジン−1,2−ジカルボキシラート(I−144)(11.03g、36.97mmol)の撹拌溶液に、HCl(300mL、1.11mol、ジオキサン中の4M)を室温で添加した。反応物を室温で撹拌し、LCMSによってモニターした。18時間後に、反応が完了し、混合物を濃縮して、粗製のビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルヒドラジン二塩酸塩(I−145)5.99g(95%)を薄黄色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.57 (br. s., 5 H), 2.45 (s, 1 H), 1.83 (s, 6 H).
【0300】
ステップ3 − ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン塩酸塩(I−146)の合成
MeOH(1mL)中の酸化白金(IV)(795mg、3.50mmol)のスラリーに、メタノール(350mL)中のビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イルヒドラジン二塩酸塩(I−145)(5.99g、35.0mmol)の溶液を添加した。混合物を25℃で24時間、3バールの水素に掛けた。次いで、混合物を、Whatman1濾紙を通して濾過し、濾液を濃縮した。粗製の残渣をエーテルで洗浄し、次いで、2−プロパノール:DCM(10:1)中で摩砕した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン塩酸塩(I−146)3.35g(80%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.89 (br. s., 3 H), 2.58 (s, 1 H), 1.98 (s, 6 H).
【0301】
3,3−ジフルオロブタン−2−アミン(I−151)の合成
【0302】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − N
2−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メトキシ−N−メチルアラニンアミド(I−148)の合成
DMF(100mL)中のN−(tert−ブトキシカルボニル)アラニン(I−147)(5.0g、26.43mmol)の無色の溶液に、HATU(1.51g、39.6mmol)およびTEA(8.02g、79.3mmol)を添加した。色は、黄色である。10分間、25℃で撹拌した後に、化合物N−メトキシメタンアミン塩酸塩(3.23g、52.9mmol)を0℃で添加した。得られた黄色の溶液を25℃で25時間撹拌した。反応混合物は、黄色の懸濁液になった。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、出発物質が消費されたこと、新たなメジャーなスポットが存在することを示した。水(60mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層を水(80mL)、NH
4Cl水溶液(80mL)、NaHCO
3水溶液(80mL)、ブライン(80mL)で洗浄し、次いで、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=30%〜80%)によって精製して、N
2−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メトキシ−N−メチルアラニンアミド(I−148)(5.0g、82%)を白色の固体として得た。
【0303】
ステップ2 − tert−ブチル(3−オキソブタン−2−イル)カルバマート(I−149)の合成
無水THF(100mL)中のN
2−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メトキシ−N−メチルアラニンアミド(I−148)(3.0g、12.92mmol)の無色の溶液に、−15℃でMeMgBr(12mL、36mmol、Et
2O中の3M)を20分かけて滴下添加した。無色の溶液は、薄黄色の懸濁液になった。添加の後に、反応混合物を25℃にゆっくり加温し、20時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、NH
4Cl水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル=0%〜20%)によって精製して、tert−ブチル(3−オキソブタン−2−イル)カルバマート(I−149)(2.0g、83%)を薄黄色の油状物として得、これは、放置すると30分以内に固化した。
【0304】
ステップ3 − tert−ブチル(3,3−ジフルオロブタン−2−イル)カルバマート(I−150)の合成
無水CH
2Cl
2(30mL)中のtert−ブチル(3−オキソブタン−2−イル)カルバマート(I−149)(600mg、3.2mmol)の無色の溶液に、DAST(1.2mL、9.61mmol、1.2g/mL)を25℃で20分かけて滴下添加した。無色の溶液は、薄黄色の溶液になった。添加の後に、反応混合物を25℃で20時間撹拌した。さらなるDAST(1.2mL、9.61mmol、1.2g/mL)を25℃で20分かけて滴下添加し、薄茶色の溶液を24時間還流した。反応混合物を20〜25℃に冷却し、飽和NaHCO
3(60mL)でクエンチし、CH
2Cl
2(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物(800mg)を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル=0%〜5%)によって精製して、tert−ブチル(3,3−ジフルオロブタン−2−イル)カルバマート(I−150)(270mg、40%)を薄黄色の固体として得た。
【0305】
ステップ4 − 3,3−ジフルオロブタン−2−アミン(I−151)の合成
無水CH
2Cl
2(3mL)中のtert−ブチル(3,3−ジフルオロブタン−2−イル)カルバマート(I−150)(100mg、0.478mmol)の透明な溶液に、0〜5℃でTFA(1.5mL)を添加した。色が、薄黄色に変化した。得られた薄黄色の溶液を、25℃で2時間撹拌した。NMRは、出発物質が消費されたことを示した。溶媒を蒸発させて、3,3−ジフルオロブタン−2−アミン(I−151)(170mg、収率>100%、TFA塩)を粘稠性黄色のゴムとして得、これをさらに精製せずに使用した。
【0306】
代表的な実施例の合成
(実施例1)(スキームA)
N−エチル−2−(2−フルオロプロポキシ)−6−{4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0307】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − メチル2−クロロ−6−{4−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−2−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキシラート(I−153)の合成
MeOH(15mL)中の2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−(ピペリジン−4−イル)キノキサリン塩酸塩(I−77)(250mg、0.76mmol)の溶液に、0℃でメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−152)(176mg、0.83mmol)を、続いて、DIPEA(588mg、0.79mL、4.55mmol)を添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1、R
f=0.5)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、大部分の溶媒を除去した。残渣を、CH
2Cl
2で摩砕して、メチル2−クロロ−6−{4−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−2−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキシラート(I−153)(183mg、52%)を茶色がかった固体として得た。LCMS (APCI), m/z 464.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 9.02 (br. s., 1 H), 8.19
(s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.84 (s, 1 H), 8.56 (d, J =
8.5 Hz, 1 H), 4.02 (d, J = 10.9 Hz, 6 H), 3.01 - 3.17 (m, 3 H), 2.17 (d, J =
14.9 Hz, 2 H), 1.86 (d, J = 12.8 Hz, 2 H), 1.56 (br. s., 10 H).
【0308】
ステップ2 − 2−クロロ−N−エチル−6−{4−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−2−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド(I−154)の合成
MeOH(5mL)中のメチル2−クロロ−6−{4−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−2−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキシラート(I−153)(183mg、0.39mmol)の溶液に、DIPEA(255mg、0.34mL、1.97mmol)およびエチルアミン(89mg、0.99mL、1.97mmol)を添加した。反応物を室温で40時間撹拌した。LCMSは、所望の生成物への完全な変換を示した。溶媒を真空中で除去して、2−クロロ−N−エチル−6−{4−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−2−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド(I−154)を茶色の固体(188mg、100%)として得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS(APCI)、m/z 477.2 [M + H]
+。
【0309】
ステップ3 − N−エチル−2−(2−フルオロプロポキシ)−6−{4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例1)
THF(3mL)中の2−フルオロプロパン−1−オール(154mg、1.97mmol)の溶液に、NaH(78.8mg、鉱油中の60%、1.97mmol)を添加した。混合物を室温で20分間撹拌した。次いで、THF(3mL)中の2−クロロ−N−エチル−6−{4−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−2−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド(I−154)(188mg、0.39mmol)を添加し、反応混合物を55℃で30分間加熱した。LCMSは、所望の生成物が形成したことを示した。反応を水(10mL)でクエンチし、水層をEtOAc(2×15mL)で抽出した。有機層を水(10mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを、キラル分離に掛けた。
【0310】
200mgを、SFCによるキラル分離に掛けて、両方の鏡像異性体を得た。140バールに保持されたCO
2中の35%MeOH(0.1%DEAを含む)で溶離されるRegis Whelk−O1(R、R)(4.6mm×250mmカラム、3ミクロン粒径)を使用して、SFCによる分析的キラル分離を行った。2.5mL/分の流速は、Rt
(ピーク1)=15.77分およびRt
(ピーク2)=17.38分間をもたらした。
N−エチル−2−(2−フルオロプロポキシ)−6−{4−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−6−イル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例1)(ピーク1):35mg、99%ee.(−)。LCMS (APCI), m/z 519.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 9.01 (s, 1 H), 8.18 (s, 1
H), 8.14 (s, 1 H), 8.01 (d, J = 8.67 Hz, 1 H), 7.88 (br. s., 1 H), 7.83 (d, J =
1.88 Hz, 1 H), 7.56 (dd, J = 8.57, 1.98 Hz, 1 H), 7.18 (s, 1 H), 4.99 (td, J =
6.50, 3.58 Hz, 1 H), 4.71 (br. s., 1 H), 4.30 - 4.57 (m, 2 H), 4.03 (s, 3 H),
3.41 - 3.55 (m, 2 H), 3.11 (d, J = 12.81 Hz, 3 H), 2.12 (d, J = 12.81 Hz, 2 H),
1.81 - 1.93 (m, 1 H), 1.77 (d, J = 4.33 Hz, 1 H), 1.53 (d, J = 6.40 Hz, 2 H),
1.41 - 1.48 (m, 2 H), 1.20 - 1.31 (m, 4 H).
【0311】
(実施例10)(スキームA)
N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0312】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − メチル2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−155)の合成
MeOH(340mL)中の3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)(12g、45.11mmol)の溶液に、0℃でメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−152)(9.33g、45.11mmol)を、続いて、DIPEA(29.10g、39mL、228mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1、R
f=0.5)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、溶媒の大部分を除去した。次いで、残渣を濾過し、MeOH(20mL)およびTBME(50mL)で洗浄し、空気中で乾燥して、メチル2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−155)(14g、83%)を黄褐色の固体として得た。
【0313】
ステップ2 − 2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボン酸(I−156)の合成
NMP(390mL)中のメチル2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−155)(28g、75.10mmol)の溶液に、H
2O(2.7g、2.7mL、150.2mmol)を、続いて、THF(150mL)中のt−BuOK(16.8g、150.2mmol)の懸濁液を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1、R
f=0.1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、次いで、濾過ケーキをH
2O(500mL)に溶かした。次いで、懸濁液をHCl水溶液(2N、200mL)でpH約4に酸性化した。次いで、得られた懸濁液を濾過し、真空炉内で乾燥して、2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボン酸(I−156)(24g、89%)を黄褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD/CDCl
3)
δ ppm 8.46 (d, J = 4.0 Hz, 1 H), 8.19 (d, J = 7.6 Hz, 1
H), 7.55 (s, 1 H), 7.13 - 7.16 (m, 1 H), 4.51 - 4.61 (m, 2 H), 3.39 - 3.50 (m,
1 H), 3.31 (s, 2 H), 2.19 (d, J = 12.4 Hz, 2 H), 1.99 - 2.02 (m, 2 H).
【0314】
ステップ3 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−157)の合成
DMF(360mL)中の2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボン酸(I−156)(24g、67.04mmol)、ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン塩酸塩(I−146)(8.82g、73.74mmol)およびHATU(30.57g、80.45mmol)の混合物に、室温でTEA(22.34g、30.77mL、221.23mmol)を添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、混合物をHCl水溶液(2N、2L)に注ぎ入れた。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキを取り出し、CH
2Cl
2(400mL)中で1時間撹拌した。懸濁液を濾過し、真空中で乾燥して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−157)(18g、63%)を茶色の固体として得た。LCMS (ESI), m/z 424.0 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 8.58 - 8.59 (m, 1 H), 8.11
- 8.13 (m, 2 H), 7.34 (s, 1 H), 7.16 (dd, J = 8.0, 4.4 Hz, 1 H), 4.57 (br. s.,
2 H), 3.40 - 3.45 (m, 1 H), 3.30 - 3.31 (m, 2 H), 2.52 (s, 1 H), 2.20 - 2.23
(m, 8 H), 2.02 - 2.07 (m, 2 H).
【0315】
ステップ4 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例10)の合成
DMAc(64mL)およびMeCN(198mL)中のN−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−157)(11g、25.95mmol)および(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)(5.04g、51.90mmol)の溶液に、室温で18−クラウン−6(6.85g、25.95mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を氷水浴(15〜20℃)内で冷却し、その間に、KHMDS(20.5g、0.104mol)を複数バッチで30分かけて添加した。得られた混合物を室温で5時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1:2、R
f=0.4)は、大部分のN−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドが消費されたことを示した。混合物をHCl水溶液(1N、2L)にゆっくり注ぎ入れた。得られた懸濁液をEtOAc(3×500mL)で抽出した。有機層を合わせ、飽和NaHCO
3(200mL)、H
2O(2×200mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1:4から無溶媒EtOAc)によって精製し、次いで、キラルSFC(カラム:AD(300mm×50mm、10μm、移動相:50%MeOH(NH
3を含む)/H
2O200mL/分、波長:220nm)によって再精製して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例10)(3.06g、24%)をオフホワイト色の固体として、および対応するトランスジアステレオマー(6.5g)を得た。LCMS (ESI), m/z 485.2 [M + H]
+; 1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 12.15 (br. s., 1 H), 8.47 -8.48 (m, 1 H), 8.60 -
8.61 (m, 1 H), 8.21 (s, 1 H), 8.11 - 8.13 (m, 1 H), 7.13 - 7.16 (m, 2 H), 4.43
- 4.53 (m, 4 H), 3.40 - 3.45 (m, 1 H), 3.24 (t, J = 11.4 Hz, 2 H), 2.49 (s, 1
H), 2.05 - 2.22 (m, 8 H), 2.00 - 2.10 (m, 2 H), 1.86 - 1.88 (m, 1 H), 1.67
-1.69 (m, 1 H), 1.33 - 1.34 (m, 1 H), 1.13 - 1.15 (m, 1 H).
【0316】
(実施例26)(スキームC)
6−{4−[(3−アミノ−1,6−ジメチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0317】
【化52】
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ステップ1 − 2,6−ジクロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−159)の合成
無水THF(30mL)中の2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(I−158)(3.1g、14.76mmol)の撹拌溶液に、NaH(油中の60%、1.18g、29.52mmol)を添加し、続いて、0℃で窒素雰囲気下でエチルアミン(0.66g、THF中の2M、14.76mmol)を滴下添加した。添加が完了した後に、混合物を0℃で1.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=8/1)は、反応が完了したことを示した。混合物に、酢酸(1mL)を滴下添加し、反応物をH
2O(50mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣を石油エーテル/EtOAc(100%から50/50)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2,6−ジクロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−159)(2.0g、62%)を黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0318】
ステップ2 − 2−クロロ−N−エチル−6−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−160)の合成
無水THF(50mL)中の2,6−ジクロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−159)(2.0g、9.13mmol)の撹拌溶液に、−20℃で窒素雰囲気下でMeSNa(溶媒中17%、3.76g、9.13mmol)を添加した。添加が完了した後に、混合物を室温に加温し、終夜撹拌した。HPLCは、2,6−ジクロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミドが消費されたことを示した。H
2O(50mL)を混合物に添加し、これをEtOAc(50mL)で抽出した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の2−クロロ−N−エチル−6−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−160)(1.7g、81%)を黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに、次のステップにおいて使用した。
【0319】
ステップ3 − N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−161)の合成
無水THF(30mL)中の化合物(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(0.9g、11.0mmol)の撹拌溶液に、5℃〜10℃で窒素雰囲気下でNaH(油中の60%、0.88g、22.0mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後に、THF(10mL)中の2−クロロ−N−エチル−6−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−160)(1.7g、7.36mmol)の溶液を混合物に添加した。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3/1)は、反応が完了したことを示した。混合物をH
2O(50mL)でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣を、石油エーテル/EtOAc(3/1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−161)(1.65g、78.6%)を黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに、次のステップにおいて使用した。
【0320】
ステップ4 − N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−162)の合成
THF/MeOH/H
2O(1/1/1、60mL)中のN−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−161)(1.65g、5.79mmol)およびオキソン(9.96g、16.2mmol)の混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3/1)は、反応が完了したことを示した。H
2O(50mL)を混合物に添加し、次いで、これを、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製のN−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−162)(1.7g、92.6%)を無色の油状物として得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0321】
ステップ5 − 6−{4−[(3−アミノ−1,6−ジメチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例26)の合成
無水DMF(3mL)中のN−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−(メチルスルホニル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−162)(0.35g、1.1mmol)、6−メトキシ−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)−1H−インダゾール−3−アミン(I−46)(0.25g、0.75mmol)およびK
2CO
3(0.3g、2.2mmol)の混合物を室温で終夜撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。H
2O(5mL)を混合物に添加し、これを、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、6−{4−[(3−アミノ−1,6−ジメチル−1H−インダゾール−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例26)(0.16g、42%)を白色の固体として得た。LCMS (ESI), m/z 484.4 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 7.10 (s, 1 H), 6.65 (s, 1
H), 6.35 (s, 1 H), 5.40 - 5.44 (m, 1 H), 4.07 (s, 2 H), 3.78 (s, 2 H), 3.50 -
3.68 (m, 2 H), 3.41 -3.46 (m, 5 H), 2.41 (s, 3 H), 2.46 (s, 2 H), 1.97 (s, 2
H), 1.36 (d, J = 6.4 Hz, 3 H), 1.25 (t, J = 7.6 Hz, 3 H).
【0322】
(実施例27)(スキームC)
6−{4−[6−カルバモイル−4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0323】
【化53】
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ステップ1 − 2,6−ジクロロ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−163)の合成
THF(100mL)中の2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(I−158)(13g、61.5mmol)およびNaH(4.4g、鉱油中の60%分散液、110mmol)の溶液に、0℃で2,2,2−トリフルオロエタンアミン(5.5g、55mmol)を滴下添加した。添加の後に、混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)は、出発物質の完全な消費を示した。反応混合物をHOAc(3.5g)および水(75mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=10:1)によって精製して、2,6−ジクロロ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−163)(13g、80%)を黄色のゴム状物として得た。
【0324】
ステップ2 − 2−クロロ−6−(メチルチオ)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−ピリミジン−4−カルボキサミド(I−164)の合成
THF(150mL)中の2,6−ジクロロ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−163)(13g、47.6mmol)の溶液に、−10℃でNaSMe水溶液(22mL、49mmol)を滴下添加した。添加の後に、反応物を−10℃で1時間撹拌した。HPLCは、出発物質の完全な消費を示した。溶液を真空中で濃縮した。残渣をTBME(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これを石油エーテルから再結晶化させて、2−クロロ−6−(メチルチオ)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−164)(8.8g、65%)を白色の固体として得た。
【0325】
ステップ3 − (R)−2−(1−メトキシプロパン−2−イルオキシ)−6−(メチルチオ)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−165)の合成
THF(100mL)中のR−(−)−1−メトキシ−2−プロパノール(3.3g、36.8mmol)の溶液に、NaH(1.96g、鉱油中の60%分散液、49mmol)を0℃で添加した。2−クロロ−6−(メチルチオ)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−164)(7g、24.5mmol)を溶液に添加した。添加の後に、反応物を終夜、加熱還流した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)は、出発物質の完全な消費を示した。溶液を真空中で濃縮した。残渣をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=40:1〜10:1)によって精製して、(R)−2−(1−メトキシプロパン−2−イルオキシ)−6−(メチルチオ)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−165)(5.0g、60.2%)を薄黄色のゴム状物として得た。
【0326】
ステップ4 − (R)−2−(1−メトキシプロパン−2−イルオキシ)−6−(メチルスルホニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−166)の合成
THF(60mL)、MeOH(60mL)およびH
2O(60mL)中の(R)−2−(1−メトキシプロパン−2−イルオキシ)−6−(メチルチオ)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−165)(3.6g、10.5mmol)の溶液に、オキソン(18.1g、29.4mmol)を0℃で添加した。添加の後に、混合物を室温で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、出発物質の完全な消費を示した。反応混合物をCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(75mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=5:1)によって精製して、(R)−2−(1−メトキシプロパン−2−イルオキシ)−6−(メチルスルホニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−166)(3.4g、87%)を白色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.39 (s, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 5.48 - 5.52 (m, 1 H), 4.09 - 4.18 (m,
2 H), 3.60 - 3.72 (m, 2 H), 3.42 (s, 3 H), 3.27 (s, 3 H), 1.48 (d, J = 8.0 Hz,
3 H).
【0327】
ステップ5 − (6−{4−[6−カルバモイル−4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例27)の合成
DMF(3mL)中の3−アミノ−6−(ピペリジン−4−イル)ピコリンアミド(I−84)(75mg、0.34mmol)、および(R)−2−(1−メトキシプロパン−2−イルオキシ)−6−(メチルスルホニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミド(I−166)(86mg、0.34mmol)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(129mg、9.36mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。固体を濾別し、濾液を真空中で濃縮した。残渣を、逆相HPLCによって精製して、6−{4−[6−カルバモイル−4−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−イル]ピペリジン−1−イル}−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリミジン−4−カルボキサミドを白色の固体として得た(実施例27)(23mg、18%)。LCMS (APCI), m/z 540.3 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 7.21 - 7.29 (m, 1 H), 7.12
(s, 1 H), 6.62 - 6.65 (m, 1 H), 5.35 - 5.45 (m, 1 H), 4.10 (q, J = 6.6 Hz, 2
H), 3.45 - 3.65 (m, 3 H), 3.39 (s, 3 H), 3.15 - 3.20 (m, 2 H), 3.06 (s, 3 H),
2.95 - 3.02 (m, 1 H), 1.95 - 2.05 (m, 2 H), 1.82 -1.97 (m, 2 H), 1.35 (d, J =
6.4 Hz, 3 H).
【0328】
(実施例29)(スキームB)
6−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0329】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(I−158)の合成
撹拌されているPOCl
3(300ml)に、室温で2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリミジン−4−カルボン酸(I−167)(60g、308mmol)を少しずつ添加した。添加の後に、PCl
5(264g、1.27mol)を室温で混合物に少しずつ添加した。この添加が完了した後に、反応混合物を加熱還流し、19時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した(LCMS分析の前に、サンプルをMeOHでクエンチした)。過剰のPOCl
3の大部分を蒸留によって除去し、残渣を減圧下で蒸留して、2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(I−158)(沸点:158〜160℃/1mm/Hg、53g、45.5%、TLCによって決定された純度約70%を有する)を黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0330】
ステップ2 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−124)の合成
無水THF(300mL)中のビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン(I−146)(4g、48.2mmol)の溶液に、0℃で窒素雰囲気下でNaH(油中の60%、5.8g、145mmol)を少しずつ添加した。添加が完了した後に、混合物を0℃で30分間撹拌した。2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(I−158)(純度70%、21.8g、72.3mmol)を反応混合物に滴下添加した。添加が完了したら、反応混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10:1、R
f〜0.6)は、反応が完了したことを示した。混合物を、10℃でAcOH(約40mL)を滴下添加することによってクエンチした。次いで、反応混合物を濾別し、EtOAc(100mL)で洗浄した。濾液を濃縮した。残渣を初めに、飽和NaHCO
3で中和し(さらなる泡が生じなくなるまで)、次いで、濾別した。濾液をEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×200mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテルから石油エーテル/EtOAc=300:1、10:1の石油エーテル/EtOAc中でR
f約0.6)によって精製して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−124)(6.5g、47%)を黄色のゴム状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0331】
ステップ3 − 6−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−168)の合成
MeOH(120ml)中の5−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリミジン−4−アミン(I−93)(7.98g、28.30mmol、2.04当量のHClを含有)およびN−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−124)(7.3g、28.30mmol)の混合物に、室温でEt
3N(14.29g、141.5mmol)を添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1、R
f=0.5)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、残渣を得、これをCH
2Cl
2(150mL)中に溶かし、H
2O(20mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をEtOAc(50mL)中で30分間撹拌し、次いで、濾過し、真空中で乾燥して、6−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−168)(10g、82%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0332】
ステップ4 − 6−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例29)の合成
この反応を4つのバッチで実施し、バッチを、後処理および精製のために一緒に合わせた(2.6g×4):無水ジオキサン(50mL)中の6−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−168)(2.6g、6.06mmol)および(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(1.2g、12.12mmol)の混合物に、室温でアルゴン雰囲気下でK
3PO
4(3.85g、18.18mmol)を添加した。得られた混合物を120℃で18時間撹拌した。LCMSは、6−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミドの大部分が消費されたことを示した。混合物を室温に冷却し、EtOAc(100mL)およびH
2O(30mL)を添加した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル上、CH
2Cl
2/MeOH=50:1〜10:1、10:1のCH
2Cl
2/MeOH中でR
f=0.6)によって精製し、次いで、TFA−媒介条件下での分取HPLC(SYNERGI 250×50 10μm、80mlL/分の流速で水中の15%MeCN(0.1%TFA)から水中の45%MeCN(0.1%TFA)へ)によって再精製し、得られた物質をNaHCO
3水溶液で塩基性にし、EtOAcで抽出して、6−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例29)(4.56g、38%)を白色の固体として得た。LCMS (ESI), m/z 491.0 [M + H]
+; (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 8.24 (s, 1 H), 8.18 (s, 1 H), 7.81 (s, 1 H), 7.11
(s, 1 H), 5.13 (s, 2 H), 4.40 - 4.52 (m, 4 H), 3.92 (d, J = 6.0 Hz, 2 H), 3.00
(m, 2 H), 2.49 (s, 1 H), 2.18 (s, 7 H), 1.93 - 1.96 (m, 2 H), 1.84 - 1.86 (m, 1
H), 1.68 - 1.75 (m, 2H), 1.32 -1.40 (m, 3H), 1.12 - 1.17 (m, 1 H).
【0333】
(実施例30)(スキームB)
N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0334】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−156)の合成
MeOH(5ml)中の7−(ピペリジン−4−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン塩酸塩(I−100)(138mg、0.58mmol)およびN−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−122)(149mg、0.58mmol)の混合物に、室温でDIEPA(374mg、0.574mL、2.9mmol)を添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で約1mLに濃縮して、懸濁液を得、これを濾過し、MeOHで洗浄して、黄褐色の固体143mgを得た。NMRは、DIEPA.HClの存在を示した。固体をMeOHで摩砕して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−156)(88mg、36%)を黄褐色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS (APCI), m/z 424.0 [M + H]
+; (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 8.67 (br. s., 1 H), 8.44 (d, J = 2.53 Hz, 1 H),
8.26 (d, J = 2.53 Hz, 1 H), 8.12 (s, 1 H), 7.34 (d, J = 2.78 Hz, 1 H), 7.32 (s,
1 H), 3.81 - 5.62 (br. m., 2 H), 3.38 (tt, J = 11.84, 3.95 Hz, 1 H), 3.19 (br.
s., 2 H), 2.51 (s, 1 H), 2.30 (d, J = 12.88 Hz, 2 H), 2.20 (s, 6 H), 1.81 (qd,
J = 12.63, 4.04 Hz, 2 H).
【0335】
ステップ2 − 6−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例30)の合成
無水ジオキサン(50mL)中のN−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−156)(84mg、0.2mmol)および(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−123)(79mg、0.79mmol)の混合物に、室温で、アルゴン雰囲気下で、K
3PO
4(168mg、0.79mmol)を添加した。得られた混合物を120℃で36時間撹拌した。LCMSは、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロ−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの大部分が消費されたことを示した。混合物を希HCl(H
2O15mL中の1N HCl1mL)に滴加し、得られた沈澱物を濾取した。沈殿物をMeOH中に入れ、逆相分取HPLCによって精製して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例30)(4.56g、38.4%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 485.2 [M + H]
+; (400 MHz, CDCl
3)
δppm 8.49 (br. s., 1 H), 8.44 (d, J = 2.78 Hz, 1 H),
8.25 (d, J = 2.53 Hz, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.33 (d, J = 2.78 Hz, 1 H), 7.14 (s,
1 H), 4.28 - 5.13 (m, 4 H), 3.31 - 3.45 (m, 1 H), 3.18 (t, J = 12.88 Hz, 2 H),
2.50 (s, 1 H), 2.28 (d, J = 13.39 Hz, 2 H), 2.19 (s, 6 H), 1.73 - 1.94 (m, 3
H), 1.68 (td, J = 8.34, 5.56 Hz, 1 H), 1.34 (td, J = 8.53, 5.68 Hz, 1 H), 1.09
- 1.18 (m, 1 H).
【0336】
(実施例32)(スキームB)
N−6−[4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0337】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 6−[4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−170)の合成
MeOH(10ml)中の5−アミノ−2−(ピペリジン−4−イル)ピリミジン−4−カルボキサミド塩酸塩(I−105)(350mg、1.19mmol)およびN−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−124)(307mg、1.19mmol)の混合物に、室温でDIEPA(769mg、1.04mL、2.9mmol)を添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で約2mLに濃縮して、懸濁液を得、これを濾過し、TBMEで洗浄して、6−[4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−クロロピリミジン−4−カルボキサミド(I−170)(309mg、57%)をわずかに茶色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS (APCI), m/z 443.0 [M + H]
+; (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 8.32 (s, 1 H), 8.12 (br. s., 1 H), 7.78 (br. s.,
1 H), 7.31 (s, 1 H), 5.78 (br. s., 2 H), 5.46 (br. s., 1 H), 3.86 - 5.24 (m, 2
H), 3.01 - 3.26 (m, 3 H), 2.51 (s, 1 H), 2.06 - 2.24 (m, 8 H), 1.75 - 1.91 (m,
2 H).
【0338】
ステップ2 − N−6−[4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例32)の合成
DMAc(1.5mL)中のクロロピリミジン(I−170)(200mg、0.45mmol)の溶液をMeCN(3mL)で希釈した。得られた黄褐色の懸濁液に、18−クラウン−6(120mg、0.45mmol)を添加した。KMDS(475mg、2.25mmol)を単一のポーションで添加した。(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)(88mg、0.91mmol)を添加し、混合物が自由撹拌懸濁液になるまで、混合物を音波処理した。混合物を周囲温度で26時間撹拌した。この時間の後に、LCMSは、反応が約95%完了したことを示した。混合物を、HCl水溶液(水50mL中の1N HCl4mL)に滴加し、得られた固体を濾取した。固体をCH
2Cl
2に入れ、初めは、溶離液として20%〜100%EtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。所望のフラクションを合わせ、最小体積まで減少させた。残渣を最少量のアセトニトリル中に溶かし、所望の生成物が晶出するまで音波処理した。固体を濾取して、N−6−[4−(5−アミノ−4−カルバモイルピリミジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例32)(78mg、34%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 504.2 [M + H]
+; (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 8.32 (s, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.80 (br. s., 1 H),
7.13 (s, 1 H), 5.77 (s, 2 H), 5.46 (br. s., 1 H), 4.30 - 5.04 (m, 4 H), 2.91 -
3.28 (m, 3 H), 2.50 (s, 1 H), 2.19 (s, 6 H), 2.07 - 2.15 (m, 2 H), 1.74 - 1.93
(m, 3 H), 1.68 (td, J = 8.21, 5.56 Hz, 1 H), 1.34 (td, J = 8.53, 5.68 Hz, 1 H),
1.14 (q, J = 5.81 Hz, 1 H).
【0339】
(実施例35)(スキームA)
6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−(シクロプロピルメトキシ)−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0340】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸(I−171)の合成
MeOH(24.2mL)中の3−アミノ−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(I−24)(735mg、2.35mmol)の溶液に、0℃でメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−152)(500mg、2.42mmol)を、続いて、TEA(1.22g、1.68mL、12.1mmol)を添加した。得られた混合物を加温し、室温で18時間撹拌した。混合物に、KOH(678mg、12.1mmol)および水(12mL)を添加した。反応物を2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応物を1N HClでpH約4に酸性化し、MeOHを真空中で除去した。固体を濾取し、真空炉内で乾燥して、6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸(I−171)(575mg、63%)を黄褐色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS(APCI)、m/z 377.1 [M + H]
+.
【0341】
ステップ2 − 6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−172)の合成
6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸(I−171)(700mg、1.86mmol)および(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(279mg、3.72mmol)を含有するフラスコに、DMF(12.4mL)を、続いて、T3P(2.21mL、DMF中の50%、3.72mmol)およびTEA(940mg、1.30mL、9.29mmol)を添加した。反応物を18時間、室温で撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。固体を濾過によって除去し、母液を濃縮した。残渣を、0〜10%MeOH/CH
2Cl
2で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−172)(206mg、26%)を白色の固体として得た。LCMS(APCI)、m/z 434.2 [M + H]
+.
【0342】
ステップ3 − 6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−(シクロプロピルメトキシ)−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例35)の合成
THF(5mL)中の6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(I−172)(205mg、0.47mmol)の混合物に、固体KHMDS(753mg、3.78mmol)を少量ずつ添加して、オレンジ色の懸濁液を得た。これに、THF(2mL)中のシクロプロピルメタノール(102mg、1.42mmol)の溶液を添加し、得られた溶液を18時間、50℃に加熱した。反応物を冷却し、1N HClで中和した。混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を初めに、0〜5%MeOH/CH
2Cl
2で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、物質84mgを得、これを、逆相HPLCによってさらに精製して、6−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−(シクロプロピルメトキシ)−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例35)(37mg、17%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 470.2 [M + H]
+; (400 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 8.14 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.82 (d, J = 2.8 Hz, 1
H), 7.21 (d, J = 2.8 Hz, 1 H), 7.15 - 7.20 (m, 1 H), 7.09 (d, J = 8.6 Hz,1 H),
6.98 (s, 1 H), 6.65 (s, 2 H), 4.84 (t, J = 5.3 Hz, 1 H), 4.50 (br. s., 2 H),
4.11 (d, J = 7.3 Hz, 2 H), 3.89 - 4.02 (m, 1 H), 3.43 (qd, J = 5.5, 11.2 Hz, 2
H), 3.06 (t, J = 12.2 Hz, 2 H), 2.88 (t, J = 11.8 Hz, 1 H), 1.92 (dd, J = 2.1,
12.7 Hz, 2H), 1.66 (dq, J = 4.2, 12.5 Hz, 2 H), 1.17 - 1.27 (m, 1 H), 1.13 (d,
J = 6.8 Hz, 3H), 0.48 - 0.64 (m, 2 H), 0.27 - 0.38 (m, 2H).
【0343】
(実施例38)(スキームD)
6−(4−{6−カルバモイル−3−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]ピリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−N−シクロブチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0344】
【化58】
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ステップ1 − 4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)の合成
THF(5mL)中の4,6−ジクロロ−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(I−174)(200mg、0.881mmol)および(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(79.4mg、0.881mmol)の溶液を0℃に冷却し(5分)、LiHMDS(0.969mL、1M、THF)を滴下添加した。得られた懸濁液を0℃でさらに20分間撹拌した。氷浴を除去し、混合物を30分かけて室温に加温した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、EtOAc(8mL)に入れ、飽和水溶液NH
4Cl(4mL)、およびブライン(4mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、粗製の4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)(210mg、100%)を黄色の油状物として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0345】
ステップ2 − 6−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−5−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]ピリジン−2−カルボキサミド(I−176)の合成
MeOH(5mL)中の4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)(209mg、0.882mmol)および5−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−カルボキサミド塩酸塩(I−42)(290mg、0.882mmol)の溶液に、DIPEA(342mg、2.64mmol)をゆっくり添加した。次いで、反応混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、EtOAc(10mL)で希釈し、飽和水溶液NH
4Cl(2×10mL)、H
2O(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=1:0〜10:1)によって精製して、6−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−5−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]ピリジン−2−カルボキサミド(I−176)(300mg、69%)を薄黄色の油状物として得た。
【0346】
ステップ3 − 6−(4−{6−カルバモイル−3−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]ピリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−N−シクロブチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例38)の合成
MeOH(10mL)中の6−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−5−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]ピリジン−2−カルボキサミド(I−176)(310mg、0.629mmol)、シクロブチルアミン(134mg、1.89mmol)、DIPEA(244mg、1.89mmol)の溶液を、50mLステンレス鋼容器に入れ、次いで、Pd(OAc)
2(14.1mg、0.0629mmol)およびDPPP(51.9mg、0.126mmol)を添加した。撹拌を開始し(900rpm)、混合物をアルゴン(2バール)で3回およびCO(1MPa)で3回でパージした。次いで、反応混合物を1.5MPaのCO圧力下で撹拌し、18時間、100℃に加熱した。LCMSは、出発物質が消費されたことを示し、所望の生成物の43%が検出された(220nm)。混合物を、セライトプラグを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(12g HP Biotageカラム、CH
2Cl
2中の10%MeOH)によって精製して、粗生成物(300mg、LCMSによると純度79%)を薄赤色の油状物として得、これを、分取HPLCによってさらに精製した。分取HPLC精製の後に、溶離液を濃縮して、有機溶媒を除去した。残留水溶液を凍結乾燥して、6−(4−{6−カルバモイル−3−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]ピリジン−2−イル}ピペリジン−1−イル)−N−シクロブチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例38)(125mg、36%)を白色の固体として得た。LCMS (ESI), m/z 556.3 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 8.01 - 8.05 (m, 2 H), 7.63
(d, J = 4.0 Hz, 1 H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.09 (s, 1 H), 5.48 (d, J =
4.0 Hz, 1 H), 5.31 - 5.35 (m, 1 H), 5.51 - 5.53 (m, 3 H), 4.13 (t, J = 5.6 Hz,
2 H), 3.66 - 3.69 (m, 1 H), 3.42 - 3.52 (m, 5 H), 3.09 - 3.11 (m, 2 H), 2.80
(t, J = 5.6 Hz, 2 H), 2.36 - 2.38 (m, 8 H), 1.93 - 2.00 (m, 8 H, 水により一部不明確), 1.40-1.38 (d, J = 6.4 Hz, 3 H).
【0347】
(実施例55)(スキームE)
4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0348】
【化59】
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ステップ1 − 3−アミノ−6−[1−(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−178)の合成
氷浴で冷却されているTHF(27mL)中の塩化シアヌル(I−177)(500mg、2.71mmol)の溶液に、3−アミノ−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(I−24)(786mg、2.71mmol)を、続いて、DIPEA(1.4g、1.89mL、10.8mmol)を少量ずつ添加した。溶解を促進するために、MeOH(2.5mL)を添加して、黄色の反応混合物を得た。氷浴温度での20分後に、LCMSは、所望のビス−およびトリ−置換生成物の混合物を示した。反応物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘプタン)によって精製して、3−アミノ−6−[1−(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−178)(620mg、62%)をわずかに黄色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 368.1 [M + H]
+; (400 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 7.87 (br. s., 1 H), 7.25 (br. s., 1 H), 7.18 (d,
J = 8.56 Hz, 1 H), 7.10 (d, J = 8.44 Hz, 1 H), 6.67 (s, 2 H), 4.61 (d, J =
13.33 Hz, 2 H), 3.09 - 3.22 (m, 2 H), 2.90 (s, 1 H), 1.93 (d, J = 10.76 Hz, 2
H), 1.74 (dd, J = 12.53, 3.61 Hz, 2 H).
【0349】
ステップ2 − 3−アミノ−6−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−179)の合成
氷浴内に浸されている丸底フラスコに、窒素下で(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(98mg、1.1mmol)を、続いて、THF(12ml)およびNaH(92mg、鉱油中の60%、2.17mmol)を添加した。氷浴温度で20分間撹拌した後に、THF(12mL)中の3−アミノ−6−[1−(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−178)(400mg、1.09mmol)の懸濁液を添加した。10分後に、LCMSは、反応が完了したことを示した。反応を飽和NaHCO
3溶液(0.5mL)でクエンチし、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘプタン)によって精製して、3−アミノ−6−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−179)(340mg、74%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 422.2 [M + H]
+.
【0350】
ステップ3 − 4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例55)の合成
3−アミノ−6−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−179)(71mg、0.17mmol)、2,2,2−トリフルオロエチルアミン(46mg、0.34mmol)、DIPEA(0.11g、0.15mL、0.84mmol)およびDMA(2.5mL)を10mL圧力容器内で合わせた。この溶液に、DPE−Phos(18.3mg、0.034mmol)およびPd(OAc)
2(3.8mg、0.017mmol)を添加した。容器を密閉し、窒素で、続いて、COで3回パージした。次いで、容器を8バールCO圧力下に置き、4時間、100℃に加熱した。反応を冷却し、容器を開放した。LCMSは、所望の生成物と、アミンの直接的置換から得られたものとの3:1の混合物を示した。反応物を濃縮し、SFC(4−Pyr−AXPカラム、18%分間で5〜50%MeOH、5.6mL/分、140バール)によって精製して、4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例55)(7.8mg、9%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 513.1 [M + H]
+; (700 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 9.31 (t, J = 6.66 Hz, 1 H), 7.87 - 7.96 (m, 1 H),
7.19 (d, J = 8.54 Hz, 1 H), 7.06 - 7.12 (m, 2 H), 6.55 (br. s., 2 H), 5.37 (td,
J = 6.15, 4.10 Hz, 1 H), 4.92 (d, J = 12.81 Hz, 1 H), 4.70 (d, J = 12.13 Hz, 1
H), 3.42 - 3.53 (m, 2 H), 3.25 (s, 3 H), 3.05 (t, J=12.81 Hz, 2 H), 2.89 (t, J
= 11.70 Hz, 1 H), 1.86 - 1.95 (m, 2 H), 1.57 - 1.69 (m, 2 H), 1.23 (dd, J = 6.41,
1.11 Hz, 3 H).
【0351】
(実施例64)(スキームD)
N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0352】
【化60】
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ステップ1 − 4,6−ジクロロ−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(I−174)の合成
THF(450mL)およびH
2O(150mL)中の4,6−ジクロロ−2−(メチルスルファニル)ピリミジン(I−180)(20.0g、102.53mmol)およびオキソン(189.0g、308mmol)の混合物を室温で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、出発物質が消費されたことを示した。反応混合物を濾過し、THF(100mL)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、EtOAc(500mL)中に溶かし、H
2O(2×300mL)およびブライン(300mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=10:1から純粋なEtOAc)によって精製して、4,6−ジクロロ−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(I−174)(20g、86%)を白色の固体として得た。
【0353】
ステップ2 − 4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)の合成
THF(680mL)中の4,6−ジクロロ−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(I−174)(20.0g、88.08mmol)および(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(7.94g、88.1mmol)の溶液を0℃に冷却し(10分間)、LiHMDS(96.9mL、THF中の1M)を、付加漏斗を介して30分かけて滴下添加した。得られた懸濁液を0℃でさらに20分間撹拌した。氷浴を取り外し、混合物を30分かけて室温に加温した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、EtOAc(800mL)に入れ、飽和NH
4Cl水溶液(400mL)、およびブライン(400mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、粗製の3−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−175)(23g、100%)を黄色の油状物として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0354】
ステップ3 − 3−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−181)の合成
MeOH(900mL)中の4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)(20.9g、88.155mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン塩酸塩(I−37)(21.4g、79.3mmol)の溶液に、DIPEA(39.9g、309mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、出発物質が消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、EtOAc(700mL)で希釈し、飽和NH
4Cl水溶液(2×700mL)、H
2O(700mL)およびブライン(700mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=2:1〜0:1)によって精製して、3−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−181)(23.0g、65%)を薄黄色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0355】
ステップ4 − N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例64)の合成
MeOH(180mL)中の3−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−181)(10.0g、24.88mmol)、(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(5.61gg、74.6mmol)、DIPEA(9.65g、74.6mmol)の黄色の溶液を250mLステンレス鋼容器に入れ、次いで、Pd(OAc)
2(559mg、2.49mmol)およびDPPP(2050mg、4.98mmol)を添加した。撹拌を開始し(900rpm)、混合物をアルゴン(2バール)で3回、およびCO(1MPa)で3回パージした。反応混合物を1MPaのCO圧力下で撹拌し、18時間、100℃に加熱した。容器を開放して採取すると、多少の黄色の固体が反応混合物中に存在することが示された。TLC(EtOAc、R
f=0.2)は、出発物質が消費されたことを示し、所望の生成物の約93%がLCMSによって検出された。混合物を、セライトプラグを通して濾過し、濃縮した。残渣を初めは、シリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2中の10%MeOH)によって精製して、粗製のN−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(10.0g、純度90.22%)を薄赤色の固体として得、これを、分取HPLCによってさらに精製した。分取HPLC精製の後に、溶離液を濃縮して、有機溶媒を除去した。残留水溶液を凍結乾燥して、N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例64)(5.56g、48%)を薄黄色の固体として得た。LCMS (ESI), m/z 469.1 [M + H]
+; (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 9.69 (s, 1 H), 8.30 (d, J = 4.4 Hz, 1 H), 7.93 -
7.98 (m, 2 H), 7.06 -7.11 (m, 3 H), 5.30 - 5.35 (m, 1 H), 4.58 (br. s., 2 H),
4.21 - 4.23 (m, 1 H), 3.65 - 3.72 (m, 3 H), 3.49 - 3.52 (m, 2 H), 3.41 (s, 3
H), 3.13 - 3.15 (m, 4 H), 2.14 (d, J = 11.6 Hz, 2 H), 1.68 - 1.77 (m, 2 H),
1.38 (d, J = 6.4 Hz, 3 H), 1.27 (d, J = 6.4 Hz, 3 H).
【0356】
ステップ5 − N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドベンゼンスルホナート(実施例64)の合成
別法では、カルボアミド化の後に、粗製の物質を、セライトでの濾過後の水からの沈殿によって溶液から沈殿させ、本明細書に記載のとおりの塩形成によって精製することができる。
【0357】
粗製のN−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(25.5g、54.4mmol)をIPA(110mL)中に溶かし、ベンゼンスルホン酸(8.78g、54.4mmol)を添加した。溶液を65℃に加熱し、その後、撹拌せずに、終夜、室温にゆっくり冷却した。形成した固体を30分間スラリー化し、次いで、濾過し、IPA(20mL)ですすいだ。固体を濾取し、真空下で終夜乾燥して、N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドベンゼンスルホナート(実施例64)(29g、85%)を薄黄色の固体として得た。(400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 11.99
(br. s., 1 H), 8.42 (d, J = 7.70 Hz, 1 H), 8.31 - 8.37 (m, 1 H), 8.22 (d, J =
8.56 Hz, 1 H), 7.57 - 7.64 (m, 2 H), 7.44 (d, J = 2.08 Hz, 1 H), 7.24 - 7.37
(m, 4 H), 7.05 (s, 1 H), 5.30 (td, J = 6.24, 4.16 Hz, 1 H), 4.57 (br. s., 1 H),
3.38 - 3.57 (m, 4 H), 3.30 (s, 3 H), 3.11 - 3.28 (m, 4 H), 2.09 (d, J = 11.86
Hz, 2 H), 1.67 (qd, J = 12.45, 3.61 Hz, 2 H), 1.27 (d, J = 6.36 Hz, 3 H), 1.15
(d, J = 6.72 Hz, 3 H).
【0358】
(実施例80)(スキームB)
N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0359】
【化61】
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ステップ1 − (2R)−2−{[(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)カルボニル]アミノ}プロピルベンゾアート(I−182)の合成
CH
2Cl
2(30mL)中の2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボニルクロリド(I−158)(500mg、2.37mmol)、およびTEA(718mg、7.11mmol)の溶液に、0℃で窒素雰囲気下で(2R)−2−アミノプロピルベンゾアート塩酸塩(354mg、1.98mmol)を少しずつ添加し、混合物を0〜10℃で1時間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。混合物をH
2O(20mL)でクエンチし、CH
2Cl
2(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=6/1、Rf=0.4)によって精製して、(2R)−2−{[(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)カルボニル]アミノ}プロピルベンゾアート(I−182)(385mg、46%)を油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0360】
ステップ2 − (2R)−2−[({2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]プロピルベンゾアート(I−183)の合成
MeOH(10mL)中の(2R)−2−{[(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)カルボニル]アミノ}プロピルベンゾアート(I−182)(342mg、0.97mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)(232mg、0.97mmol)の溶液に、TEA(294g、2.91mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮して、残渣を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 1/1、Rf約0.2)によって精製して、(2R)−2−[({2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]プロピルベンゾアート(I−183)(370mg、73%)を白色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0361】
ステップ3 − N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例80)の合成
無水DMF(5mL)中の(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメタノール(58mg、0.57mmol)の溶液に、N
2雰囲気下でNaH(23mg、鉱油中60%、0.57mmol)を添加した。添加の後に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、混合物に、(2R)−2−[({2−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]プロピルベンゾアート(I−183)(100mg、0.19mmol)を添加した。添加の後に、得られた混合物を4時間、50℃で加熱した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、H
2O(20mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4×50mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、残渣を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=10/1、Rf約0.6)によって精製して、粗生成物を得、これを、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250×21.2mm、8μm。移動相:水中の20%MeCN(0.225%HCOOH)から水中の40%MeCN(0.225%HCOOH)へ。波長:220nm)でさらに精製した。凍結乾燥して、N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例80)(20.1mg、22%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 482.2 [M + H]
+; (400 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 13.29 (br. s., 1 H), 8.48 - 8.49 (m, 1 H), 8.31
(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 8.18 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.13 -7.16 (m, 1 H), 7.04 (s,
1 H), 4.89 (t, J = 5.5 Hz, 1 H), 4.50 (br. s., 1 H), 4.26 (d, J = 5.5 Hz, 2 H),
4.12 - 4.18 (m, 1 H), 4.03 - 4.04 (m, 1 H), 3.77 - 3.82 (m, 1 H), 3.65 -3.70
(m, 1 H), 3.42 - 3.47 (m, 3 H), 3.16 - 3.23 (m, 2 H), 3.00 (br. s., 1 H), 2.12
(d, J = 11 Hz, 2 H), 1.96 - 2.04 (m, 1 H), 1.81-1.88 (m, 4 H), 1.62 - 1.71 (m,
1 H), 1.15 (d, J = 6.5 Hz, 3 H).
【0362】
(実施例92)(スキームF)
4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−エチル−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0363】
【化62】
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ステップ1 − (1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)の合成
THF(50mL)中の(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)(1.06g、0.011mol)、塩化シアヌル(I−164)(2g、0.011mol)およびDIPEA(2.82g、0.022mol)の混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、室温で終夜撹拌した。溶媒を蒸発させ、次いで、シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage.、石油エーテル:EtOAc=1:4)によって精製して、(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(400mg、15%)を白色の固体として得た。
【0364】
ステップ2 − (1R,2S)−2−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−185)の合成
THF(15mL)およびMeOH(5mL)中の(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(300mg、1.23mmol)および5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン塩酸塩(I−107)(467mg、1.23mmol)の溶液に、0℃でTEA(745mg、7.38mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=15:1)は、反応が完了したことを示した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2:MeOH=25:2)によって精製して、(1R,2S)−2−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−185)(560mg、92%)を灰色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0365】
ステップ3 − メチル4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−186)の合成
MeOH(30mL)中の(1R,2S)−2−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−185)(300mg、0.6mmol)、DPPP(50mg、0.12mmol)、Pd(OAc)
2(13.5mg、0.06mmol)およびTEA(121mg、1.2mmol)の混合物を、密閉管内で、CO雰囲気(2MPa)下で、90〜100℃で20時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=15:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CH
2Cl
2=5%〜8%)によって精製して、メチル4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−186)(180mg、57%)を灰色の固体として得た。
【0366】
ステップ4 − 4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−エチル−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例92)の合成
DMF(1mL)中のメチル4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−86)(50mg、0.096mmol)、エチルアミン塩酸塩(34mg、0.289mmol)およびTEA(145mg、1.44mmol)の混合物を100℃で終夜撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=15:1)は、出発物質の大部分が消費されたことを示した。溶媒を蒸発させた。残渣をCH
2Cl
2(20mL)中に溶かし、NH
4Cl水溶液、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)によって精製して、4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−エチル−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例92)(7.6mg、15%)を黄色の固体として得た。LCMS (ESI), m/z 533.1 [M + H]
+; (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 7.95 (s, 1 H), 7.61 - 7.72 (m, 1 H), 7.45 (s, 2
H), 7.10 (s, 1 H), 5.04 - 5.13 (m, 1 H), 4.81 - 4.90 (m, 1 H), 4.71 (s, 1 H),
4.56 - 4.61 (m, 1 H), 4.45 - 4.50 (m, 1 H), 3.96 - 3.97 (m, 2 H), 3.45 - 3.49
(m, 2 H), 2.96 - 3.06 (m, 1 H), 2.18 - 2.20 (m, 1 H), 1.80 - 1.97 (m, 2 H), 1.40
- 1.45 (m, 2 H), 1.20 - 1.35 (m, 6 H), 0.80 - 0.88 (m, 1 H).
【0367】
(実施例93)(スキームF)
4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0368】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − (1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)の合成
無水THF(30mL)中の塩化シアヌル(I−167)(4.2g、0.022mol)およびDIPEA(3.3g、0.026mol)の溶液に、0℃で(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)(2g、0.022mol)を添加した。反応物を室温で14時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、2つの新たなスポットを示した。混合物を真空下で濃縮して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=1:1 R
f約0.5)によって精製して、(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(2g、38%)を白色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0369】
ステップ2 − 3−アミノ−6−[1−(4−クロロ−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−187)の合成
THF(30mL)およびMeOH(10mL)中の(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(160.7mg、0.6557mmol)および3−アミノ−6−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(I−24)(144mg、0.656mmol)の溶液に、0℃でDIPEA(339mg、2.62mmol)を添加した。反応物を0℃で30分間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=1:1〜0:1)によって精製して、3−アミノ−6−[1−(4−クロロ−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−187)(255.5mg、91%)を白色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0370】
ステップ3 − メチル4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−188)の合成
COで飽和させたMeOH(15mL)中の3−アミノ−6−[1−(4−クロロ−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(I−187)(255.5mg、0.5957mmol)、DPPP(24.6mg、0.0596mmol)、Pd(OAc)
2(13.4mg、0.0596)およびTEA(121mg、1.19mmol)の混合物を2MPa下で、90℃で、12時間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、MeOH(5mL)で洗浄した。有機層を真空中で濃縮乾固して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc)によって精製して、メチル4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−188)(210mg、78%)を白色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0371】
ステップ4 − 4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−189)の合成
MeOH(10mL)中のメチル4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−188)(100mg、0.22mmol)の溶液に、LiOH水溶液(0.22mL、2N、0.44mmol)を添加した。混合物を室温で2.5時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、反応混合物を、1N HCl水溶液でpH=5に調節した。溶媒を蒸発させて、粗製の4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−189)を得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0372】
ステップ5 − 4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例93)の合成
無水DMF(2mL)中の4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−189)(97mg、0.22mmol)の溶液に、0℃でHATU(84.1mmg、0.221mmol)およびEt
3N(56mg、0.553mmol)を添加した。(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−アミン(50mmg、0.442mmol)を添加した。添加の後に、混合物を室温で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を水(10mL)に注ぎ入れ、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、分取HPLCによって精製して、4−[4−(5−アミノ−6−カルバモイルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例93)(15.4mg、13%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 534.1 [M + H]
+; (400 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 9.06 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 7.88 (s, 1 H), 7.21
- 7.25 (m, 2 H), 7.10 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 6.68 (s, 2 H), 4.95 (d, J =
13.6 Hz, 1 H), 4.69 - 4.80 (m, 3 H), 4.11 - 4.16 (m, 1 H), 3.09 (t, J = 12.8
Hz, 2 H), 2.91 (t, J = 10.7 Hz, 1 H), 1.81 - 2.01 (m, 4 H), 1.70 - 1.72 (m, 2
H), 1.38 (d, J = 7.2 Hz, 3 H), 1.28 - 1.30 (m, 1 H), 1.17 - 1.19 (m, 1 H).
【0373】
(実施例98)(スキームF)
4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0374】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − (1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−190)の合成
THF(20mL)およびMeOH(5mL)中の(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(150mg、0.612mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン塩酸塩(I−37)(123mg、0.612mmol)の溶液に、DIPEA(316mg、2.45mmol)を0℃で添加した。反応物を0℃で30分間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=1:1〜0:1)によって精製して、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−190)(140mg、56%)を白色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0375】
ステップ2 − ステップ5の合成:(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−191)の合成
MeOH(15mL)中の(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−190)(100mg、0.244mmol)、DPPP(10.1mg、0.0244mmol)、Pd(OAc)
2(5.48mg、0.0244)およびTEA(49.4mg、0.488mmol)の混合物をCO(2MPa)下で、90℃で、12時間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、MeOH(5mL)で洗浄した。有機層を真空下で濃縮乾固して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc)によって精製して、メチル4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−191)(83mg、78%)を白色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0376】
ステップ3 − 4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例98)の合成
ジオキサン(1mL)中のメチル4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−191)(83mg、0.19mmol)および(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(43.1mg、0.574mmol)の混合物を100℃で16時間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、分取TLC(EtOAc)によって精製して、4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例98)(7.4mg、8%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 477.1 [M + H]
+; (400 MHz, CD
3OD)
δ ppm 8.17 (d, J = 4.8 Hz, 1 H), 8.11 (d, J = 6.4 Hz, 1
H), 7.21 (s, 1 H), 7.09 - 7.12 (m, 1 H), 5.16 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.97 (d, J
= 12.8 Hz, 1 H), 4.76 - 4.79 (m, 1 H), 4.32 (t, J = 10.7 Hz, 1 H), 4.16 (d, J =
6.8 Hz, 1 H), 3.64 (d, J = 5.2 Hz, 2 H), 3.22 (t, J = 12.8 Hz, 2 H), 2.20 (d, J
= 13.6 Hz, 2 H), 1.90 - 1.93 (m, 2 H), 1.79 (d, J = 12.4 Hz, 2 H), 1.36 (d, J =
6.8 Hz, 3 H), 1.27 (d, J = 6.8 Hz, 3 H).
【0377】
(実施例101)(スキームF)
N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0378】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(I−192)の合成
THF(20mL)中の(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(3g、33.29mmol)の混合物に、NaH(2.66g、鉱油中の60%、66.6mmol)を10分間かけて少しずつ添加した。添加の後に、混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで、塩化シアヌル(I−177)(6.14g、33.3mmol)を添加した。添加の後に、反応混合物を0℃でさらに1時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を水(10mL)に注ぎ入れ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空下で濃縮乾固して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1〜1/1)によって精製して、2,4−ジクロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン(I−192)(1.1g、14%)を無色の油状物として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0379】
ステップ2 − 3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−193)の合成
THF(10mL)およびMeOH(2mL)中の2,4−ジクロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン(I−192)(500mg、2.1mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン塩酸塩(I−37)(549mg、2.31mmol)の溶液に、DIPEA(1090mg、8.40mmol)を0℃で添加した。反応物を0℃で30分間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1:1〜0:1)によって精製して、3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−193)(600mg、71%)を固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0380】
ステップ3 − 4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−194)の合成
ジオキサン(20mL)およびH
2O(4mL)中の3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−193)(100mg、0.248mmol)、DPPP(15.4mg、0.0372mmol)、Pd(OAc)
2(8.36mg、0.0372)およびDIPEA(160mg、1.24mmol)の混合物をCO(2MPa)下で、90℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、MeOH(5mL)で洗浄した。有機層を真空下で濃縮乾固して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=15/1〜10/1)によって精製して、4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−194)(85mg、83%)を白色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0381】
ステップ4 − 4メチル4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−195)の合成
MeOH(2mL)中の4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−194)(85mg、0.21mmol)の溶液に、H
2SO
4(4.04mg、0.0412mmol)を添加した。混合物を65℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、出発物質の6%のみが残っていることを示した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(1mL)で希釈し、飽和炭酸ナトリウム溶液でpH=8に調節した。混合物をCH
2Cl
2/MeOH=10:1(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、メチル4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−195)(61mg)を得、これを精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0382】
ステップ5 − N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例101)の合成
ジオキサン(1mL)中のメチル4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキシラート(I−195)(61mg、0.14mmol)および(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(26.9mg、0.358mmol)の混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製して、N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例101)(15.5mg、23%)を白色の固体として得た。LCMS (ESI), m/z 470.1 [M + H]
+; (400 MHz, CD
3OD)
δ ppm 8.18 (d, J = 4.8 Hz, 1 H), 8.11 (d, J = 6.4 Hz, 1
H), 7.22 (s, 1 H), 7.09 - 7.12 (m, 1 H), 5.46 - 5.50 (m, 1 H), 5.15 (d, J =
10.8 Hz, 1 H), 4.92 - 4.96 (m, 1 H), 4.15 - 4.16 (m, 1 H), 3.57 - 3.65 (m, 4
H), 3.40 (s, 3 H), 3.19 - 3.25 (m, 3 H), 2.21 (d, J = 13.6 Hz, 2 H), 1.76 -1.79
(m, 2 H), 1.37 (d, J = 6.8 Hz 3 H), 1.7 (d, J = 6.8 Hz, 3 H).
【0383】
(実施例102)(スキームD)
2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0384】
【化66】
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ステップ1 − 1−{[(4,6−ジクロロピリミジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−196)の合成
THF(450mL)中の4,6−ジクロロ−2−(メチルスルホニル)ピリミジン(I−174)(15.9g、70mmol)および1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−128)(7.0g、70mmol)の溶液に、LiHMDS(77mL、1N、1.1当量)を滴下添加し、その間、内部温度を−5〜0℃に維持した。1時間撹拌した後に、反応混合物を30分かけて室温(20℃)に加温した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1、R
f〜0.6)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮し、EtOAc(300mL)に再懸濁させ、飽和NH
4Cl水溶液(150mL)、ブライン(150mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗製の1−{[(4,6−ジクロロピリミジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−196)(16.0g)を得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0385】
ステップ2 − 1−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−197)の合成
MeOH(525mL)中の1−{[(4,6−ジクロロピリミジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−196)(16g、66mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン塩酸塩(I−37)(17.7g、65.6mmol)の懸濁液に、室温(20℃)でDIPEA(42.4g、328mmol)を添加した。DIPEAの添加の後に、反応混合物は透明な黄色の溶液になった。反応混合物を室温(20℃)で3時間撹拌し、その間に、固体がゆっくり生成した。TLC(EtOAc、R
f約0.2)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮して、MeOH約40mLを残した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをMeOH(30mL)で洗浄して、粗生成物(14.3g、粗製、HPLCによると純度93.89%)を得た。粗生成物をMeOH(50mL)から再結晶化させて、1−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−197)(13.3g、50%)を淡白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 408.1 [M + H]
+; (400 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 11.36 (br. s., 1 H), 8.19 (d, J = 3.2 Hz, 1 H),
8.02 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.24 (s, 1 H), 7.01 - 7.04 (m, 1 H), 6.73 (s, 1 H),
4.51 (br. s., 2 H), 4.26 (s, 2 H), 3.11 - 3.18 (m, 3 H), 2.04 (d, J =
12.8 Hz 2 H), 1.61 - 1.63 (m, 2 H),1.34 - 1.37 (m, 2 H),1.20 - 1.22 (m, 2 H).
【0386】
ステップ3 − 2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例102)の合成
ジオキサン(50mL)中の1−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−197)(3.5g、8.6mmol)、(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(1.61g、21.4mmol)、DIPEA(3.32g、25.7mmol)の黄色の懸濁液を100mLステンレス鋼容器に入れた。容器に、Pd(OAc)
2(120mg、0.535mmol)およびBINAP(666mg、1.07mmol)を添加した。撹拌を開始し、混合物をAr(2バール)で3回、続いて、CO(1MPa)で3回パージした。次いで、反応混合物を18バールのCO圧力下で、100℃で、17時間撹拌した。反応混合物はオレンジ色になり、沈降すると多少の暗色の沈澱物を示した。TLC(EtOAc:MeOH=10:1、R
f〜0.3)は、出発物質約25%がまだ残っていることを示した。次いで、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、粗生成物(3.6g)を得た。粗生成物を、EtOAcで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、粗製の物質5g(HPLCによると純度86.8%)を得た。この物質を、分取HPLC(0.05%NH
4OHを含む水中の20%MeCNから、0.05%NH
4OHを含む水中の50%MeCN)によってさらに精製した。HPLC精製の後に、溶液を濃縮して、有機溶媒を除去した。残りの水溶液を凍結乾燥して、2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例102)(3.5g、50%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 476.2 [M + H]
+; (400 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 11.36 (s, 1 H), 8.18 - 8.22 (m, 2 H), 8.01 - 8.03
(m, 1 H), 7.24 (d, J = 5.6 Hz, 1 H), 7.03 - 7.06(m, 2 H),4.86 - 4.89(m, 1
H),4.70 (br. s., 1 H), 4.36 (s, 2 H), 3.98 - 4.00 (m, 1 H), 3.43 - 3.47 (m, 3
H), 3.13 - 3.40 (m, 3 H),2.05 - 2.09 (m, 2 H), 1.62 - 1.65 (m, 2 H),1.37 - 1.39
(m, 2 H) , 1.22 - 1.24 (m, 2 H), 1.14 - 1.16 (m, 3 H).
【0387】
(実施例107)(スキームF)
4−(シクロプロピルメトキシ)−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0388】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 2,4−ジクロロ−6−(シクロプロピルメトキシ)−1,3,5−トリアジン(I−198)の合成
無水THF(30mL)中のシクロプロピルメタノール(0.4g、5.55mmol)の溶液に、0℃でNaH(0.266g、鉱油中の60%、6.66mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、混合物を0℃に冷却し、塩化シアヌル(I−177)(0.93g、5.05mmol)を添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。混合物を氷水(5mL)でクエンチし、次いで、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機層を合わせ、H
2O(5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10:1、R
f=0.7)によって精製して、2,4−ジクロロ−6−(シクロプロピルメトキシ)−1,3,5−トリアジン(I−198)(0.5g、45%)を無色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0389】
ステップ2 − 3−{1−[4−クロロ−6−(シクロプロピルメトキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−199)の合成
アセトン(60mL)中の2,4−ジクロロ−6−(シクロプロピルメトキシ)−1,3,5−トリアジン(I−198)(0.9g、4.091mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)(0.906g、3.409mmol)の混合物に、−20℃でDIPEA(1.266g、1.71mmol)を添加した。得られた混合物を−20℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=2:1、R
f=0.7)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=2:1)によって精製して、3−{1−[4−クロロ−6−(シクロプロピルメトキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−199)(0.9g、68%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0390】
ステップ3 − 4−(シクロプロピルメトキシ)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−200)の合成
ジオキサン(45mL)およびH
2O(15mL)中の3−{1−[4−クロロ−6−(シクロプロピルメトキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−199)(0.3g、0.779mmol)、DPPP(64mg、0.156mmol)およびEt
3N(0.393g、0.5ml)の混合物に、室温でPd(OAc)
2(17.5mg、0.0779mmol)を添加した。得られた混合物をCOで3回パージし、次いで、CO圧力(2.5MPa)下で24時間、80℃で加熱した。TLC(石油エーテル/EtOAc=2:1)は、反応が完了したことを示した。混合物をEtOAc(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=2:1からCH
2Cl
2/MeOH=10:1、CH
2Cl
2/MeOH=10:1中でR
f=0.1)によって精製して、4−(シクロプロピルメトキシ)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−200)(0.28g、91%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 13.28 (br. s., 1 H), 8.43 (s, 1 H), 8.31 - 8.32 (m, 1 H), 7.08
- 7.10 (m, 1 H), 4.61 - 4.72 (m, 2 H), 4.03 - 4.05 (m, 2 H), 2.93 - 2.96 (m, 4
H), 2.02 - 2.11 (m, 2 H), 1.71 - 1.80 (m, 2 H), 0.51 - 0.55 (m, 2 H), 0.31 -
0.33 (m, 2 H).
【0391】
ステップ4 − 4−(シクロプロピルメトキシ)−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例107)の合成
DMF(10mL)中の4−(シクロプロピルメトキシ)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボン酸(I−200)(0.25g、0.634mmol)、(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(0.057g、0.76mmol)およびHATU(0.28g、0.75mmol)の混合物に、10℃でTEA(0.192g、0.26mL)を添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物をEtOAc(30mL)およびH
2O(20mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層を合わせ、H
2O(3×8mL)、ブライン(8mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1、R
f=0.4)によって精製して、4−(シクロプロピルメトキシ)−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例107)(25.5mg、9%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 453.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 13.35 (s, 1 H), 8.47 -
8.48 (m, 1 H), 8.30 - 8.34 (m, 2 H), 7.12 -7.15 (m, 1 H), 4.86 - 4.90 (m, 2 H),
4.72 - 4.75(m, 1 H), 4.18 - 4.19 (m, 2 H), 3.85 -3.95 (m, 2 H), 3.40 - 3.44 (m,
2 H), 3.21 - 3.23 (m, 2 H), 2.10 - 2.14 (m, 2 H), 1.80 - 1.83 (m, 2 H), 1.23 -
1.25 (m, 2 H), 1.11 - 1.13 (m, 3 H), 0.54 - 0.57 (m, 2 H), 0.33 - 0.37 (m, 2
H).
【0392】
(実施例108)(スキームG)
N−シクロブチル−4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミドの合成
【0393】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 3−[1−(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−202)の合成
MeOH(40.9mL)中の2,4,6−トリクロロピリミジン(I−201)(750mg、4.09mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)(1.12g、4.70mmol)の混合物に、TEA(2.07g、2.85mL、20.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を25%MeOH/H
2O中でスラリー化した。固体を濾取し、真空炉内で終夜、乾燥して、3−[1−(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−202)(1.28g、90%)を茶色の固体として得た。NMRは、これが、所望の物質に有利なように、3.2:1比の位置異性体であったことを示し、これをさらに精製せずに、次のステップにおいて使用した。LCMS(APCI)、m/z 349.1 [M + H]
+,
【0394】
ステップ2 − 4−クロロ−N−シクロブチル−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミド(I−203)の合成
MeCN(4.3mL)中のマロノニトリル(170mg、2.58mmol)の溶液に、K
2CO
3(712mg、5.15mmol)を添加した。次いで、3−[1−(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−202)の混合物(位置異性体の3:1混合物、300mg、0.86mmol)をDMSO(2.0mL)中の溶液として添加した。反応混合物を18時間、50℃に加熱した。LCMSは、所望の質量を有する3つのピークおよびまだ残っている多少の出発物質を示した。マロノニトリル(57mg、0.86mmol)およびK
2CO
3(237mg、1.72mmol)を添加し、反応物をさらに4時間、60℃に加熱した。反応物はかなり濃厚な混合物であり、出発物質は減少していたが、まだ観察することができた。MeCN(4mL)およびDMSO(4ML)を添加し、その後、シクロブチルアミン塩酸塩(495mg、3.44mmol)を添加し、続いて、過酢酸(4.62mL、AcOH中の30%、6.87mmol)を滴下添加した。ガスが発生し、発熱が観察された。約30分後に、LCMSは、アミドに対応する所望の質量を示した。混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(2×10mL)、飽和Na
2SO
3(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮し、その後、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン 0〜100%)によって精製して、4−クロロ−N−シクロブチル−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミド(I−203)(155mg、44%)を無色の固体、および単一の位置異性体として得た。LCMS (APCI), m/z 412.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 13.26 (br. s., 1 H),
8.65 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 8.48 (d, J = 4.3 Hz, 1 H), 8.32 (d, J = 7.8 Hz, 1
H), 7.14 (dd, J = 8.1, 4.5 Hz, 1 H), 7.10 (s, 1 H), 4.56 (br. s., 2 H), 4.30 -
4.43 (m, 1 H), 3.44 (t, J = 11.0 Hz, 1 H), 3.13 - 3.25 (m, 2 H), 2.05 - 2.24
(m, 6 H), 1.84 (dq, J = 12.3, 3.3 Hz, 2 H), 1.57 - 1.71 (m, 2 H).
【0395】
ステップ3 − N−シクロブチル−4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミド(実施例108)の合成
THF(3mL)中の4−クロロ−N−シクロブチル−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミド(I−203)(50mg、0.12mmol)の溶液に、THF(1mL)中の(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(32.7mg、0.36mmol)を添加し、続いて、固体KHMDS(121mg、0.61mmol)を5分かけて少量ずつ添加した。添加が完了したら、反応物を18時間、50℃に加熱した。反応物をEtOAc(10mL)で希釈し、飽和NH
4Cl溶液(2×5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥した。反応物を濾過し、濃縮し、残渣をSFC(ZymorSPHER HADP カラム150×4.6mm、10〜50%MeOH、160バール、4.5mL/分)によって精製して、N−シクロブチル−4−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミド(実施例108)(5mg、9%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 466.3 [M + H]
+;
1H NMR (600
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.56 (d, J = 8.2 Hz, 1
H), 8.47 (dd, J = 4.5, 1.0 Hz, 1 H), 8.30 (dd, J = 8.0, 1.0 Hz, 1 H), 7.13 (dd,
J = 8.0, 4.5 Hz, 1 H), 6.17 (s, 1H), 5.42 - 5.51 (m, 1 H), 4.53 (br. s., 2 H),
4.37 (六重線, J = 8.3 Hz, 1 H), 3.46 - 3.52 (m, 1 H), 3.34
- 3.46 (m, 2 H), 3.11 (t, J = 11.9 Hz, 2 H), 2.55 - 2.52 (m, 3 H), 2.22 - 2.16
(m, 2 H), 2.13 (t, J = 9.4 Hz, 2 H), 2.07 (d, J=11.4 Hz, 2 H), 1.74 - 1.86 (m,
2 H), 1.61 - 1.69 (m, 2 H), 1.23 (d, J = 6.4 Hz, 3 H).
【0396】
(実施例110)(スキームH)
N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミドの合成
【0397】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 3−{1−[6−クロロ−2−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−204)の合成
MeOH(50.3mL)中の4,6−ジクロロ−2−(メチルスルファニル)ピリミジン(I−180)(1.0g、5.1mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)(1.41g、5.90mmol、乳鉢および乳棒において摩砕)の混合物に、TEA(3.57mL、25.6mmol)を添加して、茶色の溶液を得た。反応物を18時間撹拌し、その時間の間に、黄褐色の沈澱物の形成が観察された。反応物をEtOAc(200mL)で希釈し、水(100mL)、および飽和ブライン(100mL)で洗浄した。合わせた水性抽出物をEtOAc(2×100mL)で洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、黄褐色の固体を得、これを、Et
2O/EtOAcで摩砕した。固体を濾取し、真空炉内で乾燥して、3−{1−[6−クロロ−2−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−204)(1.59g、86%)を黄褐色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 361.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 13.25 (s, 1 H), 8.48
(dd, J = 4.5, 1.5 Hz, 1 H), 8.31 (dd, J = 8.1, 1.0 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.1,
4.3 Hz, 1 H), 6.73 (s, 1 H), 4.48 (br. s., 2 H), 3.35 - 3.47 (m, 1 H), 3.19 (t,
J = 11.5 Hz, 2 H), 2.44 (s, 3 H), 2.01 - 2.13 (m, 2 H), 1.70 - 1.88 (m, 2 H).
【0398】
ステップ2 − (1R,2S)−2−[({2−(メチルスルファニル)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−205)の合成
THF(20.8mL)中の3−{1−[6−クロロ−2−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−イル]ピペリジン−4−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−204)(750mg、2.08mmol)の混合物に、固体KHMDS(1.45g、7.27mmol)を、続いて、(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)(303mg、3.12mmol)を20分かけて少量ずつ添加した。反応物を18時間、50℃に加熱した。LCMS上での出発物質および生成物の同時溶離によって、反応物の分析が困難であることが判明した。反応混合物を1N HClで中和し、EtOAc(150mL)で希釈し、ブライン(75mL)で洗浄した。有機抽出物をMgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得、これを0〜100%EtOAc/ヘプタンで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、回収された出発物質(204mg)、および(1R,2S)−2−[({2−(メチルスルファニル)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−205)(383mg、44%)を無色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 422.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 13.25 (s, 1 H), 8.48
(dd, J = 4.5, 1.3 Hz, 1 H), 8.30 (dd, J = 8.1, 1.3 Hz, 1 H), 7.14 (dd, J = 8.1,
4.3 Hz, 1 H), 5.93 (s,1 H), 4.58 (dd, J = 11.8, 5.5 Hz, 1 H), 4.44 (d, J = 13.1
Hz, 2 H), 4.04 (dd, J= 11.7, 8.9 Hz, 1 H), 3.39 (tdd, J = 11.6, 7.7, 3.8 Hz, 1
H), 3.12 (t, J = 11.6 Hz, 2 H), 2.45 (s, 3 H), 2.06 (d, J = 10.8 Hz, 2 H), 1.96
(dt, J = 8.2, 5.5 Hz, 1 H), 1.70 - 1.90 (m, 3 H), 1.27 (dt, J = 8.5, 4.9 Hz, 1
H), 1.07 - 1.17 (m, 1 H).
【0399】
ステップ3 − (1R,2S)−2−[({2−(メチルスルホニル)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−206)の合成
THF(3.2mL)中の(1R,2S)−2−[({2−(メチルスルファニル)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−205)(200mg、0.474mmol)の冷却溶液に、濃HCl(45.6 μL、0.474mmol)を、続いて、水(3.2mL)中のオキソン(589mg、0.948mmol)の混合物を添加した。反応物を30分間、0℃で撹拌すると、その後、LCMSは、メインのピークがスルホキシドであることを示した。反応物をさらに1時間、0℃で撹拌し、次いで、30分かけて室温に加温した。LCMSは、所望のスルホンがメジャーな生成物であるが、生成物のN−オキシドおよび塩素化バージョンなどの不純物が形成していることを示した。反応物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(25mL)、飽和Na
2SO
3(25mL)、およびブライン(25mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、濃縮して、残渣を得、これを、0〜100%EtOAc/ヘプタンで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1R,2S)−2−[({2−(メチルスルホニル)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−206)(92mg、43%)を無色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 454.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 13.26 (s, 1 H), 8.48
(dd, J = 4.5, 1.5 Hz, 1 H), 8.32 (dd, J = 8.0, 1.4 Hz, 1 H), 7.14 (dd, J = 8.0,
4.5 Hz, 1 H), 6.42 (s,1 H), 4.65 (dd, J = 11.8, 5.6 Hz, 1 H), 4.49 (d, J = 12.7
Hz, 2 H), 4.11 (dd, J= 11.7, 8.9 Hz, 1 H), 3.37 - 3.50 (m, 1 H), 3.31 (s, 3 H),
3.22 (t, J = 11.9 Hz, 2 H), 2.10 (d, J = 10.8 Hz, 2 H), 1.95 - 2.03 (m, 1 H),
1.73 - 1.93 (m, 3 H), 1.29 (dt, J = 8.4, 5.0 Hz, 1 H), 1.13 - 1.19 (m, 1 H).
【0400】
ステップ4 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミド(実施例110)の合成
MeCN(0.707mL)中の(1R,2S)−2−[({2−(メチルスルホニル)−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−206)(48mg、0.11mmol)、マロノニトリル(21mg、0.318mmol)、K
2CO
3(87.9mg、0.636mmol)の混合物を14時間、50℃に加熱した。LCMSは、メジャーな生成物として所望の中間体(M+H=440)の形成を示した。反応物を室温に冷却し、ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン塩酸塩(I−146)(25.7mg、0.212mmol)を添加し、続いて、過酢酸(89.2μL、酢酸中の30%、0.424mmol)を室温で滴下添加した。ガスの発生が観察され、反応物を4時間撹拌した。LCMSは、中間体の消費、およびメジャーなピークとしての所望のアミド(M+H=485)の出現を示した。反応物をEtOAc(10mL)で希釈し、飽和NaHCO
3(2×5mL)およびブライン(5mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濃縮して、残渣を得、これを逆相HPLCによって精製して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−2−カルボキサミド(実施例110)(12.8mg、25%)を無色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 485.1 [M + H]
+;
1H NMR (600
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.47 (dd, J = 4.4, 1.5
Hz, 1 H), 8.30 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 8.0, 4.4 Hz, 1 H),
6.27 (s, 1 H), 4.68 (dd, J = 11.8, 5.5 Hz, 1 H), 4.55 (br. s., 2 H), 4.08 (dd,
J = 11.7, 9.1 Hz, 1 H), 3.12 (t, J = 11.9 Hz, 2 H), 2.45 (s, 1 H), 2.07 (br.
s., 9 H), 1.93 - 2.01 (m, 1 H),1.74 - 1.89 (m, 3 H), 1.28 (dt, J = 8.5, 5.0 Hz,
1 H), 1.13 (q, J = 5.5 Hz, 1 H).
【0401】
(実施例117)(スキームE)
4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0402】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 1−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−207)の合成
THF(120mL)中の塩化シアヌル(I−177)(7.43g、46.40mmol)、DIPEA(26.47mL、37.12mmol)の溶液に0℃で、THF(30mL)中の1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−128)(3.0g、30.93mmol)の溶液を2時間かけて滴下添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=4:1〜2:1)によって精製して、純度約72%の1−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−207)(4.16g、55%)を白色の固体としてを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0403】
ステップ2 − 1−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−208)の合成
THF(15mL)およびMeOH(5mL)中の1−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−207)(420mg、純度72%、1.24mmol)および5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン塩酸塩(I−107)(496mg、1.24mmol)の溶液に、0℃でDIPEA(959mg、7.44mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:メタノール=15:1)は、反応が完了したことを示した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2:MeOH=25:2)によって精製して、1−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−208)(400mg、65%)を灰色の固体として得た。
【0404】
ステップ3 − 4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例117)の合成
MeCN(6mL)中のマロノニトリル(27mg 0.4mmol)の溶液に、K
2CO
3(167mg、1.2mmol)を添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。DMSO(3mL)中の1−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−208)(100mg、0.2mmol)を添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が、クロリドのマロノニトリル置換から生じる中間体に変換されたことを示した。混合物を氷浴で冷却し、ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン塩酸塩(I−146)(97.2mg、0.8mmol)を、続いて、m−CPBA(345mg、2mmol)およびMeCN(2mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、凍結乾燥後に、4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例117)(17.3mg、15%)を黄色の固体として得た。LCMS (ESI), m/z 533.1 [M + H]
+; (400 MHz, CD
3OD)
δ ppm 7.88 (s, 1 H), 7.74 (s, 1 H), 7.50 (s, 1 H), 7.44
(s, 1 H), 5.10 - 5.11 (br. s., 1 H), 4.44 - 4.50 (m, 2 H), 4.03 - 4.05 (m, 2
H), 3.78 (s, 3 H), 3.10 - 3.12 (m, 2 H), 2.50 (s, 1 H), 2.00 - 2.30 (m, 10 H),
1.35 - 1.45 (m, 4 H), 1.24 (s, 2 H).
【0405】
(実施例119)(スキームE)
N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0406】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 1−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−207)の合成
無水THF(20mL)中の塩化シアヌル(I−177)(1g、5.5mmol)およびDIPEA(0.8g、6mmol)の溶液に、氷浴温度で1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−128)(0.5g、5.5mmol)を添加した。得られた混合物を室温で14時間撹拌した。2つのメインのスポットが、TLC(石油エーテル/EtOAc 1:1)によって検出された。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 1:1、R
f約0.4)によって精製して、1−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−207)(0.5g、40%)を無色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0407】
ステップ2 − 1−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−209)の合成
氷浴中で冷却されているTHF(15mL)中の1−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−207)(0.2g、0.82mmol)、3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン塩酸塩(0.2g、0.84mmol、市販のMatrix Chemical)およびDIPEA(0.4mL、2.3mmol)の溶液に、MeOH(5mL)を添加した。添加の後に、反応混合物を室温で約30分間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を真空中で濃縮して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc R
f約0.5)によって精製して、1−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−209)(0.3g、90%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0408】
ステップ3 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例119)の合成
MeCN(5mL)中のマロノニトリル(30mg、0.45mmol)の溶液に、K
2CO
3(0.19g、1.4mmol)を添加し、次いで、反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、1−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−209)(80mg、0.19mmol)を上記混合物に添加し、これを、室温でさらに2時間撹拌した。得られた混合物を0〜5℃に冷却し、ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン(I−146)(100mg、0.84mmol)およびm−CPBA(0.2g、85%、1mmol)を添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。混合物をH
2O(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、残渣を得、これを、分取HPLCで精製して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例119)(20mg、21%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 487.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 9.38 (s, 1 H), 8.93 (s, 1
H), 5.13 -5.16 (m, 1 H), 4.45 - 4.63 (m, 3 H), 3.57 - 3.60 (m, 1 H), 3.20 -
3.23 (m, 1 H), 2.50 (s, 1 H), 2.21 - 2.28 (m, 8 H), 2.00 - 2.03 (m, 2 H), 1.38
- 1.41 (m, 2 H), 1.25 - 1.28 (m, 3 H).
【0409】
(実施例121)(スキームE)
N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0410】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − (1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)の合成
氷浴中で冷却されている無水THF(40mL)中の塩化シアヌル(I−177)(5.3g、29mmol)および(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−125)(2.8g、29mmol)の溶液に、DIPEA(5g、36mmol)を添加した。得られた混合物を室温で14時間撹拌した。2つのメインのスポットがTLC(石油エーテル/EtOAc 3:1)によって検出された。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 3:1、R
f約0.3)によって精製して、(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(4.8g、68%)を無色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0411】
ステップ2 − (1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピラジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−210)の合成
氷浴中で冷却されているTHF(15mL)中の(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(0.2g、0.92mmol)、3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピラジン塩酸塩(I−100)(0.2g、0.84mmol)およびDIPEA(0.5mL、2.3mmol)の溶液に、MeOH(5mL)を添加した。添加の後に、反応混合物を、その温度で約30分間撹拌した。TLC(EtOAc)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を真空中で濃縮して、残渣を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc Rf約0.6)によって精製して、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピラジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−210)(0.2g、58%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0412】
ステップ3 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例121)の合成
MeCN(5mL)中のマロノニトリル(30mg、0.45mmol)の溶液に、K
2CO
3(0.19g、1.4mmol)を添加し、次いで、反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピラジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−210)(80mg、0.19mmol)およびDMSO(1mL)を混合物に添加し、次いで、これを室温でさらに2時間撹拌した。得られた混合物を0〜5℃に冷却し、ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン(I−146)(100mg、0.84mmol)およびm−CPBA(0.3g、85%、1.5mmol)を添加した。添加の後に、得られた混合物を室温で約3時間撹拌した。混合物をH
2O(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、残渣を得、これを分取HPLCによって精製して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例121)(25mg、27%)をオフホワイト色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 486.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 8.35 (s, 1 H), 8.24 (s, 1
H), 7.61 (s, 1 H), 5.16 - 5.20 (m, 1 H), 4.56 - 4.62 (m, 2 H), 4.29 - 4.36 (m,
1 H), 3.19 - 3.25 (m, 1 H), 2.49 (s, 1 H), 1.95 - 2.21 (m, 8 H), 1.87 -1.92 (m,
4 H), 1.34 - 1.37 (m, 2 H), 1.14 - 1.15 (m, 1 H).
【0413】
(実施例135)(スキームE)
N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0414】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − (1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル] シクロプロパンカルボニトリル(I−211)の合成
アセトン(40mL)中の(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(424mg、1.73mmol)および4−メチル−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−34)(500mg、1.73mmol、2当量のHCl))の混合物に、−30℃でDIPEA(1.12g、8.64mmol)を添加した。得られた混合物を−30℃で2時間撹拌した。TLC(EtOAc、R
f=0.3)は、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル上、EtOAc/CH
2Cl
2=1:1)によって精製して、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−211)(0.7g、95%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0415】
ステップ2 − (4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−212)の合成
MeCN(35ml)中のマロノニトリル(218mg、3.29mmol)の懸濁液に、K
2CO
3(1.37g、9.88mmol)を添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。1時間後に、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−211)(700mg、1.65mmol)を反応物に添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。LCMSは、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリルの約55%量がまだ残っていることを示した。DMSO(10mL)を添加し、反応物を室温でさらに5時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1、R
f=0.3)は、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリルの大部分が消費されたことを示した。混合物を濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル上、CH
2Cl
2/MeOH=50:1〜10:1)によって精製して、(4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−212)(710mg、93.5%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS(APCI)、m/z 455.1 [M + H]
+.
【0416】
ステップ3 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例135)の合成
MeCN(25mL)およびDMSO(5mL)中の(4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−212)(400mg、1.54mmol)の溶液に、0℃でm−CPBA(536mg、85%、2.64mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、混合物を0℃に冷却し、ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン塩酸塩(421mg、3.52mmol)を添加した。得られた混合物を室温で18時間撹拌した。LCMSは、(4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリルの約30%が残っていることを示し、m−CPBA(268mg、85%、1.32mmol)を反応混合物に添加した。次いで、混合物を室温で4時間撹拌した。LCMSは、反応物が完了したことを示した。混合物に、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)を添加し、次いで、反応物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を分離し、ブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これを分取TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1、R
f=0.5)によって精製して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例135)(46.6mg、11%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 500.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 8.31 (d, J = 4.8 Hz, 1 H),
6.98 (d, J = 4.8 Hz, 1 H), 5.13 - 5.16 (m, 1 H), 4.88 - 4.93 (m, 1 H), 4.77 -
4.88 (m, 1 H), 4.28 - 4.31 (m, 1 H), 3.60 - 3.63 (m, 1 H), 3.24 - 3.31 (m, 2
H), 2.80 (s, 3 H), 2.48 (s, 1 H), 2.16 - 2.20 (m, 8 H), 1.85 - 1.94 (m, 4 H),
1.34 - 1.36 (m, 1 H), 1.12 - 1.13 (m, 1 H).
【0417】
(実施例136/137)(スキームC)
6−[(3R,4R)−4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}−3−フルオロピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0418】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − tert−ブチル3−フルオロ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−214)の合成
無水THF(10mL)中のtert−ブチル3−フルオロ−4−メチリデンピペリジン−1−カルボキシラート(I−213)(430mg、2mmol)の溶液に0℃で、BH
3.Me
2S(0.3mL、10M)を滴下添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、室温で終夜撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次いで、1N NaOH(3.4mL、3.4mmol)およびH
2O
2(3mL、30%)を滴下添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=20:1)は、2つの新たなスポットが存在することを示した。混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=20:1)は変化しなかった。H
2O(30mL)を添加した。混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2:MeOH=100:1〜50:1)によって精製して、tert−ブチル3−フルオロ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−214)のcis/trans混合物(320mg、69%)を薄黄色の油状物として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0419】
ステップ2 − tert−ブチル3−フルオロ−4−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−215)の合成
CH
2Cl
2(10mL)中のtert−ブチル3−フルオロ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(I−214)のcis/trans混合物(320mg、1.37mmol)およびTEA(278mg、2.74mmol)の溶液に、0℃で、塩化メタンスルホニル(236mg、2.06mmol)を滴下添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=20:1)は、反応が完了したことを示した。混合物をCH
2Cl
2(15mL)で希釈し、飽和NH
4Cl水溶液(15mL)、飽和NaHCO
3(15mL)水溶液、ブライン(10mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、tert−ブチル3−フルオロ−4−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−215)のcis/trans混合物(380mg、94%)を薄黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0420】
ステップ3 − tert−ブチル(trans)−4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}−3−フルオロピペリジン−1−カルボキシラート(I−216)の合成
DMF(3mL)中のtert−ブチル3−フルオロ−4−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−カルボキシラート(I−215)のcis/trans混合物(320mg、1.03mmol)、2−アミノ−3−ヒドロキシピリミジン(I−91)(114mg、1.03mmol)およびCs
2CO
3(670mg、2.06mmol)を100℃で1時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2:MeOH=50:1〜10:1)によって精製して、transおよびcis生成物の混合物を得た。次いで、混合物を分取TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)によって分離して、tert−ブチル(trans)−4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}−3−フルオロピペリジン−1−カルボキシラート(I−216)(60mg、18%)を白色の固体、および単一のジアステレオマーとして得た。
【0421】
ステップ4 − 5−{[(trans)−3−フルオロピペリジン−4−イル]メトキシ}ピリミジン−4−アミン(I−217)の合成
CH
2Cl
2(6mL)中のtert−ブチル(trans)−4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}−3−フルオロピペリジン−1−カルボキシラート(I−216)(60mg、0.18mmol)の溶液に、0℃でTFA(2mL)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、出発物質が消費されたことを示した。反応混合物を濃縮して、5−{[(trans)−3−フルオロピペリジン−4−イル]メトキシ}ピリミジン−4−アミン(I−217)(60mg、TFA塩)を薄黄色の油状物として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0422】
ステップ5 − 6−[(3R,4R)−4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}−3−フルオロピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例136/137)の合成
THF(5mL)中の5−{[(trans)−3−フルオロピペリジン−4−イル]メトキシ}ピリミジン−4−アミン(I−217)(60mg、TFA塩、0.18mmol)、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−6−クロロ−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(I−126)(63.5mg、0.199mmol)およびTEA(91.7mg、0.906mmol)の混合物を40℃で2時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NH
4Cl水溶液(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを分取TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)によって精製して、ラセミの6−[(trans)−4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}−3−フルオロピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(42mg、HPLCによると純度92%)を白色の固体として得た。
【0423】
この物質をSFCによって分離して、両方の鏡像異性体を得た。SFCによる分析的分離を、120バールに保持されたCO
2中の5〜40%MeOH(0.05%DEAを含む)で溶離するChiralpak OJ−3カラム(4.6mm×150mmカラム、5ミクロン粒径)を使用して行った。4mL/分の流速は、Rt
(ピーク1)=1.62分およびRt
(ピーク2)=1.94分間をもたらした。
白色の粉末としての6−[(3R,4R)−4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}−3−フルオロピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例136)>99%ee(10.5mg、11%)。LCMS (APCI), m/z 531.0 [M + Na]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 8.26 (s, 1 H), 8.16 (s, 1
H), 7.90 (s, 1 H), 7.13 (s, 1 H), 5.13 (s, 2 H), 4.85 - 4.90 (m, 0.5 H), 4.52 -
4.57 (m, 1.5 H), 4.38 - 4.43 (m, 2 H), 4.18 (s, 2 H), 3.02 - 3.07 (m, 2 H),
2.49 (s, 2 H), 2.28 - 2.32 (m, 1 H), 2.18 (s, 6 H), 2.05 - 2.08 (m, 1 H), 1.84
- 1.86 (m, 1 H), 1.68 - 1.70 (m, 2 H), 1.57 -1.59 (m, 1 H), 1.33 - 1.35 (m, 1
H), 1.13 - 1.15 (m, 1H).
白色の粉末としての6−[(3R,4R)−4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}−3−フルオロピペリジン−1−イル]−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例137)>99%ee(9.7mg、10%)。LCMS (APCI), m/z 509.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 8.26 (s, 1 H), 8.16 (s, 1
H), 7.90 (s, 1 H), 7.13 (s, 1 H), 5.13 (s, 2 H), 4.85 - 4.90 (m, 0.5 H), 4.52 -
4.57 (m, 1.5 H), 4.38 - 4.43 (m, 2 H), 4.18 (s, 2 H), 3.02 - 3.07 (m, 2 H),
2.49 (s, 2 H), 2.28 - 2.32 (m, 1 H), 2.18 (s, 6 H), 2.05 - 2.08 (m, 1 H), 1.84
- 1.86 (m, 1 H), 1.68 - 1.70 (m, 2 H), 1.57 -1.59 (m, 1 H), 1.33 - 1.35 (m, 1
H), 1.13 - 1.15 (m, 1H).
【0424】
(実施例138)(スキームA)
6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0425】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − メチル−6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−218)の合成
無水THF(10mL)およびMeOH(20mL)中の5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−61)(407mg、1.13mmol)およびメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−152)(233mg、1.13mmol)の混合物に、0℃でDIPEA(582mg、4.52mml)を添加した。添加が完了した後に、混合物を0℃で30分間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=20/1〜10/1)によって精製して、メチル6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−218)(410mg、79%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0426】
ステップ2 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−219)の合成
無水EtOH(5mL)中のメチル6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−218)(360mg、0.784mmol)、エチルアミン塩酸塩(640mg、7.84mmol)の混合物に、Et
3N(794mg、7.84mmol)を添加した。混合物を60℃で18時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、有機層を濃縮乾固して、生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=20/1〜10/1)によって精製して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−219)(329mg、89%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0427】
ステップ3 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例138)の合成
DMF(3mL)中の(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(43.0mg、0.477mmol)の溶液に、0℃でNaH(50.8mg、鉱油中の60%、1.27mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−219)(150mg、0.318mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、50℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を水(10mL)に注ぎ入れ、CH
2Cl
2/MeOH=10/1(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これを分取HPLCによって精製して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例138)(6.8mg、4%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 548.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 7.96 (s, 1 H), 7.86 - 7.94
(m, 1 H), 7.71 (s, 1 H), 7.59 (s, 1 H), 7.09 (s, 1 H), 5.33 - 5.38 (m, 1 H),
4.78 (s, 2 H), 4.44 - 4.68 (m, 2 H), 4.15 (s, 3 H), 3.98 (d, J = 6.4 Hz, 2 H),
3.66 - 3.70 (m, 1 H), 3.42 - 3.52 (m, 6 H), 2.92 - 3.09 (m, 2 H), 2.18 -
2.31 (m, 1 H), 1.99 (d, J = 13.2 Hz, 2 H), 1.34 - 1.46 (m, 5 H), 1.23 (t, J =
7.6 Hz, 3 H).
【0428】
(実施例139)(スキームC)
6−(4−{[(2−アミノピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0429】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 6−(4−{[(2−アミノピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例139)の合成
無水THF(4mL)中の3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン塩酸塩(I−118)(50mg、0.21mmol)、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−6−クロロ−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(I−126)(50mg、0.16mmol)およびTEA(95mg、0.94mmol)の混合物を35℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3/1、R
f約0.65)は、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−6−クロロ−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの20%がまだ残っていることを示し、TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1。R
f約0.55)によって、生成物の形成が確認された。混合物をH
2O(10mL)でクエンチし、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、残渣を得、これを分取TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1。R
f約0.55)によって精製して、6−(4−{[(2−アミノピリジン−3−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−2−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例139)(25.3mg、33%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 490.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.93 (s, 1 H), 7.49 (d,
J = 4.4 Hz, 1 H), 6.98 - 7.00 (m, 2 H), 6.48 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 5.65 (s, 2
H), 4.30 - 4.70 (m, 3 H), 4.05 (d, J= 12.0 Hz, 1 H), 3.84 (d, J = 6.4 Hz, 2 H),
3.01 (br. s., 2 H), 2.46 (s, 1 H), 2.10 (s, 6 H), 1.92 - 2.02 (m, 3 H), 1.76 -
1.87 (m, 1 H), 1.24 - 1.31 (m, 4 H), 1.12 -1.14 (m, 1 H).
【0430】
(実施例141)(スキームA)
6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0431】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸(I−220)の合成
MeOH(3mL)中の5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−109)(88mg、0.24mmol)およびメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−152)(55mg、0.26mmol)の撹拌中の混合物に、TEA(0.17mL、1.22mmol)を0℃で添加した。反応物を16時間撹拌した。LCMSは、出発物質の約35%が残っていて、位置異性体の約10%が形成したことを示した。メチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラートのさらなるポーション(21mg、0.1mmol)を添加し、反応物を3時間撹拌した。LCMSは、約10%の出発物質をまだ示したので、さらなるポーションのメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(12mg、0.06mmol))を添加し、反応物を1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。NaOH(1.22mL、1M、1.22mmol)を0℃で添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。さらなるアリコットのNaOH(0.2mL、1M、0.2mmol)を添加し、反応物を6時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。揮発性物質を真空中で除去し、残りの粗製の固体6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸(I−220)を真空炉内で60℃で24時間乾燥し、その後、そのまま、次のステップにおいて使用した。
【0432】
ステップ2 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−221)の合成
DMF(2mL)中の6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸(I−220)(110mg、0.25mmol)の溶液に、エチルアミン塩酸塩(27mg、0.32mmol)、TEA(0.173mL、1.22mmol)を、続いて、HATU(113mg、0.29mmol)を添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌した。H
2O(5mL)を添加し、反応物をEtOAc(2×10mL)で抽出した。有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−221)(110mg、94%)を黄色の油状物として得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0433】
ステップ3 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例141)
THF(2mL)中の6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−221)(55mg、0.12mmol)および(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(42mg、0.47mmol)の混合物に、KHMDS(93mg、0.47mmol)を添加し、得られた懸濁液を室温で18時間撹拌した。LCMSは、反応物が主に出発物質であることを示し、両方の追加のアリコットのKHMDS(93mg、0.47mmol)および(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(22mg、0.23mmol)を添加した。反応物をさらに24時間撹拌し、その後、再び追加のKHMDS(200mg、1.01mmol)および(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(95mg、0.94mmol)を添加した。さらに60時間撹拌した後に、LCMSは、反応が完了したことを示した。H
2O(5mL)を添加し、反応物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これを分取HPLCによって精製して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例141)(61mg、33%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 525.2 [M + H]
+;
1H NMR (600
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.58 (t, J = 6.15 Hz, 1
H), 7.63 (s, 1 H), 7.58 (d, J = 1.90 Hz, 1 H), 7.07 (d, J = 1.76 Hz, 1 H), 6.95
(s, 1 H), 6.91 (s, 1 H), 5.87 (s, 2 H), 5.33 (五重線の二重線,
J = 6.31, 4.17 Hz, 1 H), 3.90 (d, J = 6.29 Hz, 3 H), 3.60 (s, 3 H), 3.42 - 3.52
(m, 1 H), 3.24 - 3.30 (m, 3 H), 3.01 (br. s., 1 H), 2.07 - 2.18 (m, 1 H), 1.93
(d, J = 12.29 Hz, 3 H), 1.87 (s, 2 H), 1.26 - 1.32 (m, 2 H), 1.21 - 1.26 (m, 4
H), 1.04 - 1.11 (m, 4 H).
【0434】
(実施例161)(スキームA)
6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0435】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − メチル6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−222)の合成
MeOH(4ml)およびTHF(4mL)中の5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−57)(310mg、1.08mmol)およびメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−152)(223mg、1.08mmol)の溶液に、0℃でDIPEA(417mg、3.23mmol)を添加した。次いで、反応混合物を0℃で20分間撹拌した。TLC(EtOAc:MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:CH
2Cl
2:MeOH=10:10:1)によって精製して、メチル6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−222)(290mg、59%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0436】
ステップ2 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−223)の合成
EtOH(8ml)中のメチル6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−222)(290mg、0.632mmol)およびTEA(639mg、6.32mmol)の溶液に、エチルアミン塩酸塩(515mg、6.32mmol)を添加した。反応混合物を50℃で終夜撹拌した。LCMSは、出発エステルの約50%がまだ残っていることを示し、反応混合物を50℃でさらに24時間撹拌した。LCMSは、エステルの約20%がまだ残っていることを示した。反応混合物を濃縮して、粗生成物を得、これをH
2O(20ml)、ブライン(20ml)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc:CH
2Cl
2:MeOH=10:10:1)によって精製して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−223)を得、これをさらに精製せずにそのまま使用した。
【0437】
ステップ3 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例161)の合成
DMF(8mL)中の(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(84mg、0.932mmol)の溶液に、0℃でNaH(67.1mg、鉱油中の60%、2.80mmol)を添加した。次いで、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−223)(220mg、0.466mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間、次いで、50℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を水(10mL)に注ぎ入れ、CH
2Cl
2(3×20ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗生成物を得、これを分取HPLCによって精製して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例161)(20mg、8%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 526.1 [M + NH]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 7.88 (t, J = 5.6 Hz, 1 H),
7.73 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 7.68 (s, 1 H), 7.10 (s, 1 H), 6.86 (d, J = 1.6 Hz, 1
H), 5.30 - 5.35 (m, 1 H), 4.96 (s, 2 H), 4.60 (br. s., 2 H), 4.05 (s, 3 H),
3.89 - 3.91 (m, 2 H), 3.52 - 3.67 (m, 1 H), 3.47 - 3.51 (m, 6 H), 3.30 - 3.42
(m, 2 H), 2.22 (br. s. 1 H), 1.96 - 1.99 (m, 2 H), 1.38 - 1.42 (m, 5 H),
1.21-1.23 (m, 3 H).
【0438】
(実施例162)(スキームA)
6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0439】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − メチル6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−224)の合成
THF(10mL)およびMeOH(2mL)中の5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン(I−59)(310mg、1.09mmol)およびメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−152)(226mg、1.09mmol)の溶液に、0℃でDIPEA(423mg、3.27mmol)を添加した。反応物を0℃で30分間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=1:1〜0:1)によって精製して、メチル6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−224)(320mg、62%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに、次のステップにおいて使用した。
【0440】
ステップ2 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−225)の合成
無水EtOH(10mL)中のメチル6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロピリミジン−4−カルボキシラート(I−224)(320mg、0.68mmol)、エチルアミン塩酸塩(552mg、6.77mmol)の混合物に、TEA(685mg、6.77mmol)を添加した。混合物を60℃で24時間撹拌した。混合物を濾過し、有機層を濃縮乾固して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−225)(300mg、91%)を黄色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0441】
ステップ3 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例162)の合成
DMF(10mL)中の(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(90.12mg、55.6mmol)の懸濁液に、NaH(30.9mg、鉱油中の60%、0.77mmol)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−2−クロロ−N−エチルピリミジン−4−カルボキサミド(I−225)(150mg、0.31mmol)を室温で添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応をNH
4Cl水溶液(1mL)でクエンチし、濃縮して、DMFを除去した。残渣を分取TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10/1)によって精製して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−エチル−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例162)(7mg、4%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 562.1 [M + Na]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 7.82 - 7.88 (m, 1 H), 7.82
(s, 1H), 7.47 (s, 1 H), 7.08 (s, 1 H), 5.30 - 5.34 (m, 1 H), 4.90 (br. s., 2
H), 4.46 - 4.76( m, 1 H), 4.01 (s, 3 H), 3.96 (d, J = 6.0 Hz, 2 H), 3.65 - 3.69
(m, 1 H), 3.41 - 3.51 (m, 2 H), 3.41 (s 3 H), 2.95 - 2.99 (m, 2 H), 2.53 (s, 3
H), 2.15 - 2.25 (m, 1 H), 1.95 - 1.97 (m, 2 H), 1.30 - 1.40 (m, 5 H), 1.19 -
1.20 (m, 3 H).
【0442】
(実施例167)(スキームE)
4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0443】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 2,4−ジクロロ−6−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン(I−226)の合成
無水THF(20mL)中の塩化シアヌル(I−177)(2.20g、11.93mmol)の懸濁液に、0℃で[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メタノール(I−141)(1.17g、10.8mmol)を添加し、続いて、DIPEA(2.10g、16.3mmol)を滴下添加した。得られた無色の混合物を室温(25℃)で16時間撹拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc=5:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。得られた白色の懸濁液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル=0〜10%)によって精製して、2,4−ジクロロ−6−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン(I−226)(1.31g、43%)を無色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0444】
ステップ2 − 3−[1−(4−クロロ−6−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−227)の合成
無水THF(20mL)およびMeOH(10mL)中の2,4−ジクロロ−6−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン(I−226)(1.30g、5.08mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン塩酸塩(I−11)(1.21g、5.08mmol)の0℃に冷却された懸濁液に、DIPEA(2.62g、3.12mmol)をゆっくりと滴下添加した。添加の後に、混合物を0〜20℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は、出発物質が完全に消費されたことを示し、単一の新たなスポットが形成された。茶色の反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)で希釈した。混合物を水(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/CH
2Cl
2=0〜5%)によって精製して、3−[1−(4−クロロ−6−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−227)(1.80g、84%)を薄黄色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0445】
ステップ3− (4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−228)の合成
MeCN(10mL)中のマロノニトリル(203mg、3.07mmol)およびK
2CO
3(424mg、3.07mmol)の懸濁液を室温(25℃)で10分間撹拌した。MeCN(5mL)中の3−[1−(4−クロロ−6−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−227)(300mg、0.61mmol)を室温(25℃)で撹拌しながら滴下添加した。得られたオレンジ色の懸濁液を室温(25℃)で16時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、出発物質が消費されたことを示し、単一の新たなスポットが観察された。LCMSはまた、反応物が清浄であることを示し、メインのピークは、所望の生成物質量(451.9)を示している。(4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−228)(193mg、100%、MeCN中の38.5mg/mL)の得られた薄黄色の溶液を次の反応においてそのまま使用した。
【0446】
ステップ4 − 4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例167)の合成
(4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−228)(1.50g、MeCN40mL中の3.4mmol)の溶液に、0℃で(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−アミン(1.54g、13.6mmol)を添加し、続いて、m−CPBA(5.89g、85%、34.1mmol)を滴下添加した。得られた白色の懸濁液を室温(25℃)で40時間撹拌した。LCMSは、出発物質が消費されたことを示し、観察されたメインのピークは、所望の生成物の質量を示す。薄黄色の懸濁液を濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、水(50mL)、飽和NaHCO
3(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥した。溶媒を蒸発させて、薄黄色の固体を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル=20〜80%)によって精製して、4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(1.40g、75%)を薄黄色の固体として得、これを、分取HPLCによってさらに精製して、4−{[(1R)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例167)(1.06g、2ステップで59%)を薄黄色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 527.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 11.87 (br. s., 1 H), 8.59
(d, J = 3.2 Hz, 1 H), 8.11 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.91 (d, J = 10.0 Hz, 1 H),
7.13 - 7.16 (m, 1 H), 5.03 (t, J = 3.8 Hz, 1 H), 4.83 - 4.89 (m, 2 H), 4.51 -
4.53 (m, 1 H), 4.44 - 4.46 (m, 1 H), 3.40 - 3.43 (m, 1 H), 3.25 - 3.28 (m, 2
H), 2.02 - 2.21 (m, 5 H), 1.59 - 1.72 (m, 1 H), 1.43 (d, J = 6.8 Hz, 3 H), 1.32
- 1.34 (m, 1H).キラル分析。Rt(ピーク1)=8.08分、Chiralcel OJ−H 4.6×250mmカラム5〜40%EtOH(0.05%DEAを含む)、120バールCO
2、2.4mL/分で。鏡像異性体(ピーク2−実施例166)の保持時間は8.69分である。
【0447】
(実施例173)(スキームE)
N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0448】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − (1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−229)の合成
アセトン(10mL)中の4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−69)(261mg、1.12mmol)およびDIPEA(435mg、3.37mmol)の撹拌混合物に、−30℃で、窒素雰囲気下で(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(275mg、1.12mmol)を添加した。混合物を−30℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を室温で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=10:1、R
f=0.42)によって精製して、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−229)(490mg、99%)を黄色のシロップ状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0449】
ステップ2 − (4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−230)の合成
MeCN(10mL)中のマロノニトリル(65.9mg、0.998mmol)およびK
2CO
3(276mg、2.0mmol)の混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−229)(220mg、0.499mmol)を混合物に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。LCMSは、(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリルがまだ残っていることを示し、DMSO(1mL)を混合物に添加した。混合物を室温で24時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH、R
f=0.42)によって精製して、(4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−230)(80mg、34%)を薄黄色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0450】
ステップ3 − N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例173)の合成
MeCN(5mL)およびTHF(5mL)中の(4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−230)(80mg、0.17mmol)の撹拌混合物に、0℃でm−CPBA(88mg、85%、0.51mmol)およびビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン(I−146)(81.4mg、0.68mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。LCMSは、(4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリルがほとんど消費されたことを示した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(1mL)の添加によってクエンチし、混合物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(Phenomenex Gemini C−18カラム250×21.2mm×10μm。NH
4OHを含む33%MeCN/水から、NH
4OHを含む53%MeCN/水で溶離。検出波長220nm)によって精製した。凍結乾燥して、N−(ビシクロ[1.1.1]ペンタ−1−イル)−4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例173)(15mg、17%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 538.5 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 13.15 (s, 1 H), 9.17 (s,
1 H), 8.32 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 7.17 (d, J = 6.4 Hz, 1 H), 4.92 - 4.95 (m, 1
H), 4.68 - 4.72 (m, 2 H), 4.04 - 4.06 (m, 1 H), 3.95 (s, 3 H), 3.32 - 3.34 (m,
2 H), 3.16 - 3.20 (m, 2 H), 2.45 (s, 1 H), 2.09 (s, 6 H), 1.99 - 2.05 (m, 2 H),
1.81 - 1.83 (m, 3 H), 1.27 - 1.28 (m, 1 H), 1.16 - 1.17 (m, 1 H).
【0451】
(実施例189)(スキームE)
4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(2,2−ジメチルプロピル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0452】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 1−({[4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−231)の合成
THF(120mL)およびMeOH(30mL)中の5−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリミジン−4−アミン塩酸塩(I−93)(8.0g、28.44mmol、2当量のHCl)および1−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−207)(9.06g、37mmol)の溶液に、0℃で、DIPEA(25.3mL、142mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NH
4Cl水溶液(3×60mL)、ブライン(60mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CH
2Cl
2=8%)によって精製して、1−({[4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−231)(4.66g、39%)を灰色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 417.0 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.96 (s, 1 H), 7.77 (s,
1 H), 6.67 (br. s., 2 H), 4.56 - 4.66 (m, 2 H), 4.31 - 4.38 (m, 2 H), 3.89 (d,
J = 6.0 Hz, 2 H), 2.97 - 3.04 (m, 2 H), 2.08 - 2.09 (m, 1 H), 1.88 - 1.91 (m, 2
H), 1.31 - 1.37 (m, 4 H), 1.19 - 1.22 (m, 2 H).
【0453】
ステップ2 − {4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−232)の合成
MeCN(5mL)中のマロノニトリル(31.7mg 0.48mmol)の溶液に、K
2CO
3(133mg、0.96mmol)を添加した。混合物を室温(15℃)で1時間撹拌した。DMSO(2mL)中の1−({[4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル]オキシ}メチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−231)(100mg、0.24mmol)を添加し、得られた混合物を室温(15℃)で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。{4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−232)を含有する反応混合物をさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0454】
ステップ3 − 4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(2,2−ジメチルプロピル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例189)の合成
{4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−232)を含有する溶液に、0℃で2,2−ジメチルプロパン−1−アミン(83.7mg、0.96mmol)およびm−CPBA(331mg、85%、1.92mmol)を添加した。MeCN(5mL)を添加し、得られた混合物を室温(15℃)で20時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=12:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(40mL)、飽和Na
2SO
3水溶液(40mL)、飽和NaHCO
3水溶液(40mL)、飽和NH
4Cl水溶液(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを分取HPLCによって精製して、4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(2,2−ジメチルプロピル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例189)(10.9mg、9%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 518.1 [M + Na]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 8.16 (s, 1 H), 7.84 (t, J =
6.4 Hz, 1H), 7.74 (s, 1 H), 4.96 - 5.01 (m, 1 H), 4.81 - 4.85 (m, 1 H), 4.40
(d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.30 (d, J = 11.6 Hz, 1 H), 3.86 (d, J = 6.4 Hz, 2 H),
3.17 - 3.19 (m, 2 H), 2.89 - 2.99 (m, 2 H), 2.10 - 2.11 (m, 1 H), 1.88 - 1.91
(m, 2 H), 1.33 - 1.37 (m, 4 H), 1.11 - 1.14 (m, 2 H), 0.90 (s, 9 H).
【0455】
(実施例205)(スキームE)
4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0456】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 2,4−ジクロロ−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン(I−233)の合成
無水THF(10mL)中の(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メタノール(I−138)(1.0g、9.25mmol)および塩化シアヌル(I−177)(1.71g、9.25mmol)の混合物に、DIPEA(1.79g、13.9mmol)を0℃で30分かけてゆっくり滴下添加した。混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=10/1、R
f=0.7)は、2つの新たなスポットを示した。懸濁液を濾過し、残渣を濃縮して、残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/0〜97/3)によって精製して、2,4−ジクロロ−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン(I−233)(1.42g、60%)を無色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0457】
ステップ2 − 5−[(1−{4−クロロ−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}ピペリジン−4−イル)メトキシ]ピリミジン−4−アミン(I−234)の合成
THF(30mL)中の5−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリミジン−4−アミン(I−93)(1.16g、5.55mmol)および2,4−ジクロロ−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン(I−233)(1.42g、5.55mmol)の懸濁液に、0℃で20分かけてDIPEA(2.87g、22.2mmol)をゆっくり滴下添加した。懸濁液を0℃で30分間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10/1、R
f=0.65)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。MeOH(10mL)を添加すると、反応物は透明になった。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=100/1〜50/1)によって精製して、5−[(1−{4−クロロ−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}ピペリジン−4−イル)メトキシ]ピリミジン−4−アミン(I−234)(1.01g、42%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0458】
ステップ3 − {4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−235)の合成
MeCN(20mL)中のマロノニトリル(309mg、4.67mmol)の溶液に、K
2CO
3(1.29g、9.35mmol)を添加した。混合物を15℃で1時間撹拌した。MeCN(20mL)およびDMSO(5mL)中の5−[(1−{4−クロロ−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}ピペリジン−4−イル)メトキシ]ピリミジン−4−アミン(I−234)(1.01g、2.34mmol)を添加した。得られた混合物を15℃で60時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをMeCN(2×10mL)で洗浄した。残渣を真空中で濃縮乾固して、{4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−235)を得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0459】
ステップ4 − 4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例205)の合成
MeCN(20mL)中の{4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−235)(200mg、0.44mmol)の溶液に、0℃で撹拌しながら3,3−ジフルオロシクロブタンアミン(140mg、1.31mmol)を、続いて、単一ポーションのm−CPBA(453mg、85%、2.62mmol)を添加した。添加が完了した後に、混合物を約15℃で16時間撹拌した。LCMSは、{4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリルが完全に消費されたことを示した。混合物を水(50mL)に注ぎ入れ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機抽出物をNaHCO
3水溶液(20mL)、Na
2SO
3水溶液(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)によって、続いて、分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 250×21.2mm×8μm、NH
4OHを含む31%MeCN/水から、NH
4OHを含む51%MeCN/水で溶離)によって精製して、4−(4−{[(4−アミノピリミジン−5−イル)オキシ]メチル}ピペリジン−1−イル)−N−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−6−[(2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例205)(53.96mg、23%)を無色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 527.2 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.12 (d, J = 7.6 Hz, 1
H), 7.99 (s, 1 H), 7.79 (s, 1 H), 6.69 (br. s., 2 H), 4.88 (d, J = 12.0 Hz, 1
H), 4.69 (d, J = 13.6 Hz, 1 H), 4.53 - 4.58 (m, 1 H), 4.24 - 4.29 (m, 2 H),
3.91 (d, J = 6.0 Hz, 2 H), 2.97 - 3.03 (m, 2 H), 2.87 - 2.92 (m, 4 H) 2.23 -
2.26 (m, 1 H), 2.08 - 2.13 (m, 1 H), 1.94 (d, J = 12.8 Hz, 2 H), 1.73 - 1.78 (m,
1 H), 1.52 - 1.57 (m, 1 H), 1.31 - 1.34 (m, 2 H).
【0460】
(実施例223)(スキームE)
4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(2,2−ジフルオロプロピル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0461】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 1−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−236)の合成
THF(80mL)およびMeOH(20mL)中の5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン塩酸塩(I−107)(2.20g、5.54mmol、3×HCl塩)および1−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−207)(2.04g、6.65mmol)の溶液に、0℃でDIPEA(4.93mL、27.7mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)は、反応が完了したことを示した。溶媒を蒸発させた。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NH
4Cl水溶液(60mL×3)、ブライン(60mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH=92:8)によって精製して、1−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−236)(2.01g、73.%)を灰色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 518.2 [M + Na]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.90 (s, 1 H), 7.55 (s,
1 H), 7.42 (s, 1 H), 7.30 (s, 1 H), 5.61 (s, 2 H), 4.58 - 4.67 (m, 2 H), 4.31 -
4.38 (m, 2 H), 3.88 (d, J = 6.0 Hz, 2 H), 3.64 (s, 3 H), 3.00 - 3.06 (m, 2 H),
2.12 - 2.13 (m, 1 H),1.93 - 1.95 (m, 2 H), 1.32 - 1.37 (m, 4 H), 1.20 - 1.23
(m, 2 H).
【0462】
ステップ2 − {4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−237)の合成
MeCN(25mL)中のマロノニトリル(320mg、4.84mmol)の無色の溶液に、25℃でK
2CO
3(1.34g、9.68mmol)を添加した。白色の反応懸濁液を25℃で1時間撹拌した。DMSO(40mL)中の1−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−236)(1.20g、2.42mmol)を添加した。得られた茶色の懸濁液を25℃で20時間撹拌した。LCMSは、1−[({4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリルが消費されたことを示し、メジャーなピークは、生成物の所望の質量を表示した。茶色の懸濁液を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CH
2Cl
2=0%〜15%)によって精製して、{4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−237)(1.20g、94.%)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0463】
ステップ3 − 4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(3,3−ジフルオロブタン−2−イル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例223)の合成
MeCN(10mL)およびDMSO(1mL)中の{4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−237)(180mg、0.342mmol)の茶色の懸濁液に、25℃で3,3−ジフルオロブタン−2−アミン(I−151)(173mg、0.514mmol)を添加した。次いで、m−CPBA(695mg、85%、3.04mmol)を0℃で添加した。懸濁液は、茶色の溶液に変化した。得られた茶色の溶液を25℃で20時間撹拌した。LCMSは、{4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリルが消費されたことを示し、メジャーなピークは、生成物の所望の質量を表示した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(40mL)、飽和Na
2SO
3水溶液(40mL)、飽和NaHCO
3水溶液(40mL)、飽和NH
4Cl水溶液(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物(200mg、LCMSにおいて純度56%)を得、これを、分取HPLC(Agella Durashell C−18 250×21.2mm×5μm、pH=10の24%MeCN/H
2Oから、pH=10の44%MeCN/H
2Oで溶離)によってさらに精製して、4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(3,3−ジフルオロブタン−2−イル)−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例223)(30.28mg、15%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 583.3 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.05 (t, J = 6.8 Hz, 1
H), 7.90 (d, J = 1.2 Hz, 1 H), 7.57 (s, 1 H), 7.43 (s, 1 H), 7.32 (s, 1 H),
5.64 (br. s., 2 H), 4.91 (d, J = 12.4 Hz, 1 H), 4.72 (d, J = 11.2 Hz, 1 H),
4.38 - 4.41 (m, 2 H), 3.90 (d, J = 5.6 Hz, 2 H), 3.67 - 3.69 (m, 1 H), 3.64 (s,
3 H), 3.00 - 3.05 (m, 2 H), 2.14 - 2.18 (m, 1 H),1.97 (d, J = 12.0 Hz, 2 H),
1.60 (t, J = 18.8 Hz, 3 H), 1.35 - 1.38 (m, 4 H), 1.21 - 1.24 (m, 2 H).
【0464】
(実施例234)(スキームE)
4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0465】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例234)の合成
MeCN(10mL)およびDMSO(1mL)中の{4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリル(I−237)(160mg、0.30mmol)の茶色の溶液に、25℃で(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−アミン(170mg、0.913mmol)を添加した。次いで、m−CPBA(618mg、85%、3.04mmol)を0℃で添加した。溶液は、茶色の懸濁液になり、これを、25℃で20時間撹拌した。LCMSは、{4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}プロパンジニトリルが消費されたことを示し、メジャーなピークは、生成物の所望の質量を表示した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(40mL)、飽和Na
2SO
3水溶液(40mL)、飽和NaHCO
3水溶液(40mL)、飽和NH
4Cl水溶液(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CH
2Cl
2=0%〜10%)によって精製して、所望の生成物(90mg、LCMSによると純度57%)を得、これを、分取HPLC((Agella Durashell C−18 250×21.2mm×5μm、pH=10の32%MeCN/H
2Oから、pH=10の52%MeCN/H
2Oで溶離)によってさらに精製して、4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−[(2S)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例234)(29.23mg、16%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 601.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 9.09 (d, J = 9.2 Hz, 1
H), 7.92 (s, 1 H), 7.56 (s, 1 H), 7.44 (s, 1H), 7.32 (s, 1 H), 5.63 (s, 2 H),
4.86 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.73 (d, J = 13.6 Hz, 2 H), 4.42 - 4.46 (m, 2 H),
3.90 - 3.92 (m, 2 H), 3.65 (s, 3 H), 3.01 - 3.09 (m, 2 H), 2.14 - 2.17 (m, 1
H), 1.99 (d, J = 11.6 Hz, 2 H), 1.63 (t, J = 19.2 Hz, 3 H), 1.33 - 1.39 (m, 7
H), 1.23 - 1.25 (m, 2 H).
【0466】
(実施例244)(スキームE)
4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0467】
【化86】
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ステップ1 − 3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−238)の合成
無水2−MeTHF(5mL)中の[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メタノール(I−133)(150mg、1.15mmol)および塩化シアヌル(I−177)(212mg、1.15mmol)の無色の溶液に、0℃でLiHMDS(1.09mL、THF中の1M、1.09mmol)を滴下添加した。反応混合物は変化して、薄黄色の溶液が得られた。混合物を0℃で1時間撹拌した。3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン二塩酸塩(I−11)(285mg、1.04mmol)を、続いて、DIPEA(0.602mL、3.46mmol)およびMeOH(2mL)を添加した。反応混合物は、茶色の懸濁液になった。3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン二塩酸塩は完全には溶けない。さらに1時間、25℃で撹拌した後に、LCMSは、メジャーなピークが生成物の所望の質量を有することを示した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CH
2Cl
2=0%〜5%)によって精製して、3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−238)(180mg、35%)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0468】
ステップ2 − (4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−239)の合成
MeCN(3mL)中のマロノニトリル(53.6mg、0.81mmol)の無色の溶液に、25℃でK
2CO
3(224mg、1.62mmol)を添加した。白色の懸濁液を25℃で1時間撹拌した。DMSO(5mL)中の3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(I−238)(180mg、0.41mmol)を添加した。得られた茶色の懸濁液を25℃で28時間撹拌した。LCMSは、出発物質が消費されたことを示し、メジャーなピークは、所望の生成物の質量を表示した。茶色の懸濁液を濾過し、濃縮して、粗製の(4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−239)(220mg)を茶色のゴム状物として得、これをさらに精製せずに、次のステップにおいて使用した。
【0469】
ステップ3 − 4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
MeCN(10mL)およびDMSO(1mL)中の(4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−239)(192mg、0.405mmol)の黄色の懸濁液に、25℃で(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(91.4mg、1.22mmol)を添加した。反応混合物は変化して、薄黄色の溶液が得られた。m−CPBA(823mg、85%、4.05mmol)を0℃で添加した。得られた薄黄色の溶液を25℃で20時間撹拌した。LCMSは、出発物質が消費されたことを示し、メジャーなピークは、所望の生成物の質量を表示した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(40mL)、飽和Na
2SO
3水溶液(40mL)、飽和NaHCO
3水溶液(40mL)、飽和NH
4Cl水溶液(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、濃縮して、粗生成物(210mg、86%)を得、これを、分取HPLC(Agella Durashell C−18 250×21.2mm×5μm、pH10の20%MeCN/H
2OからpH10の40%MeCN/H
2Oで溶離)によってさらに精製して、4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例244)(90.72mg、44%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 511.3 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 13.29 (s, 1 H), 8.48 (d,
J = 4.4 Hz, 1H), 8.30 -8.35 (m, 2 H), 7.14 (t, J = 4.4 Hz, 1 H), 4.84 - 4.91
(m, 2 H), 4.72 - 4.73 (m, 1 H), 4.23 - 4.31 (m, 3 H), 3.93 - 3.95 (m, 1 H),
3.37 - 3.45 (m, 3 H), 3.12 - 3.15 (m, 2 H), 2.10 - 2.14 (m, 3 H), 1.71 - 1.77
(m, 5 H), 1.18 (d, J = 9.6 Hz, 6 H), 1.13 (d, J = 6.8 Hz, 3 H).
【0470】
(実施例245)(スキームE)
4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0471】
【化87】
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ステップ1 − 3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−240)の合成
無水2−MeTHF(5mL)中の[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メタノール(I−133)(150mg、1.15mmol)および塩化シアヌル(I−177)(212mg、1.15mmol)の無色の溶液に、0℃でLiHMDS(1.09mL、THF中の1.0M、1.09mmol)を滴下添加した。反応混合物は変化して、薄黄色の溶液が得られた。混合物を0℃で1時間撹拌した。3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン二塩酸塩(I−37)(280mg、1.04mmol)を、続いて、DIPEA(0.602mL、3.46mmol)およびMeOH(2mL)を添加した。反応混合物は、黄色の懸濁液になり、3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン二塩酸塩が完全には溶けないことが観察された。反応混合物を0℃でさらに1時間撹拌した。LCMSは、出発物質が消費されたことを示し、メジャーなピークは、所望の生成物の質量を表示した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CH
2Cl
2=0%〜5%)によって精製して、3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−240)(150mg、29%)を白色の固体として得た。
【0472】
ステップ2 − (4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−241)の合成
MeCN(3mL)中のマロノニトリル(44.7mg、0.61mmol)の無色の溶液に、25℃でK
2CO
3(187mg、1.21mmol)を添加した。得られた白色の懸濁液を25℃で1時間撹拌した。DMSO(5mL)中の3−[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−240)(150mg、0.34mmol)を添加した。得られた茶色の懸濁液を25℃で28時間撹拌した。LCMSは、出発物質が消費されたことを示し、メジャーなピークは、所望の生成物の質量を表示した。茶色の懸濁液を濾過し、濃縮して、粗製の(4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−241)(180mg)を茶色のゴム状物として得、これをさらに精製せずに、次のステップにおいて使用した。
【0473】
ステップ3 − 4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例245)の合成
MeCN(10mL)およびDMSO(1mL)中の(4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−241)(160mg、0.34mmol)の茶色の懸濁液に、25℃で(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(76.3mg、1.02mmol)を添加した。反応混合物は変化して、茶色の溶液が得られた。次いで、m−CPBA(687mg、85%、3.39mmol)を0℃で添加した。得られた薄黄色の溶液を、25℃で20時間撹拌した。LCMSは、出発物質が消費されたことを示し、メジャーなピークは、所望の生成物の質量を表示した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(40mL)、飽和Na
2SO
3水溶液(40mL)、飽和NaHCO
3水溶液(40mL)、飽和NH
4Cl水溶液(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物(152mg、LCMSで純度55%)を得、これを分取HPLC(Agella Durashell C−18 250×21.2mm×5μm、pH10の26%MeCN/H
2Oから、pH10の46%MeCN/H
2Oで溶離)によって精製して、4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例245)(41.55mg、24%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 532.2 [M + Na]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 11.38 (s, 1 H), 8.31 (d,
J = 8.4 Hz, 1 H), 8.19 (d, J = 3.6 Hz, 1 H), 8.04 (d, J = 7.6 Hz,1 H), 7.26 (s,
1 H), 7.03 (t, J = 4.8 Hz, 1 H), 4.90 - 4.93 (m, 1 H), 4.83 - 4.86 (m, 2 H),
4.24 - 4.31 (m, 3 H), 3.93 - 3.95 (m, 1 H), 3.37 - 3.45 (m, 2 H), 3.12 - 3.15
(m, 3 H), 2.07 - 2.09 (m, 3 H), 1.66 - 1.77 (m, 5 H), 1.19 (d, J = 10.0 Hz, 6
H), 1.13 (d, J = 6.8 Hz, 3 H).
【0474】
(実施例272)(スキームD)
6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0475】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 4,6−ジクロロ−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン(I−242)の合成
THF(5mL)中の2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニル)ピリミジン(I−174)(200mg、0.88mmol)および(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメタノール(90mg、0.88mmol)の氷浴冷却された透明な溶液に、1分かけてLiHMDS(0.969mL、THF中の1M、0.97mmol)を滴下添加した。得られた薄黄色の懸濁液を0℃でさらに10分間撹拌した。氷浴を取り外し、混合物を室温(25℃)に加温し、2時間撹拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc=5:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。混合物を濃縮し、EtOAc(20mL)に入れ、飽和NH
4Cl水溶液(10mL)、およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、4,6−ジクロロ−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン(I−242)(120mg、55%)を薄黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0476】
ステップ2 − 3−[(1−{6−クロロ−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−イル}ピペリジン−4−イル)メトキシ]−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−243)の合成
MeOH(5mL)中の4,6−ジクロロ−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン(I−242)(120mg、0.48mmol)および5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(I−107)(176mg、0.484mmol)の薄黄色の懸濁液に、0℃でDIPEA(217mg、1.68mmol)をゆっくり添加した。透明な薄黄色の反応混合物を室温(25℃)で16時間撹拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc=5:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、EtOAc20mLで希釈した。有機抽出物を飽和NH
4Cl水溶液(10mL)、H
2O(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。薄黄色の残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/CH
2Cl
2=0〜10%、20CV)によって精製して、3−[(1−{6−クロロ−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−イル}ピペリジン−4−イル)メトキシ]−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−243)(140mg、58%)を薄黄色の固体として得た。
【0477】
ステップ3 − 6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例272)の合成
50mLステンレス鋼容器に入れられたMeOH(10mL)中の3−[(1−{6−クロロ−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−イル}ピペリジン−4−イル)メトキシ]−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−243)(160mg、0.32mmol)、(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(179mg、1.6mmol)、DIPEA(207mg、1.6mmol)の溶液に、Pd(OAc)
2(3.6mg、0.016mmol)およびBINAP(19.9mg、0.0320mmol)を添加した。撹拌を開始し(900rpm)、混合物をAr(2バール)で3回、続いて、CO(1MPa)で3回パージした。反応混合物を2MPaのCO圧力下で撹拌し、18時間、100℃に加熱した。黄色の固体が、反応混合物中に観察され、LCMSは、出発物質の約10%が残っていて、所望の質量を有する生成物の64%が形成していることを示した。反応混合物を、セライトプラグを通して濾過し、濾液を濃縮した。薄黄色の粗製の残渣を分取HPLCによって精製して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例272)(82mg、45%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 567.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.15 (d, J = 8.4 Hz, 1
H), 7.92 (d, J = 1.2 Hz, 1 H), 7.55 (s, 1 H), 7.43 (s, 1 H), 7.32 (s, 1 H),6.99
(s,1 H), 5.57 (br. s., 2 H), 4.86(t, J = 5.6 Hz, 1 H), 4.35 - 4.65 (m, 1 H),
4.25 - 4.38 (m, 2 H), 4.11 - 4.18 (m, 1 H), 3.92 - 4.05 (m, 1 H), 3.90 (d, J =
6.4 Hz, 2 H), 3.72 - 3.85 (m, 1 H), 3.60 - 3.72 (m, 4 H), 3.35 - 3.48 (m, 2 H),
2.98 - 3.06 (m, 3 H), 2.08 - 2.18 (m, 1 H), 1.91 - 2.05 (m, 2 H), 1.73 - 1.91
(m, 3 H), 1.62 - 1.72 (m, 1 H), 1.20 - 1.38 (m, 2 H), 1.12 (d, J = 6.8 Hz, 3
H).
【0478】
(実施例286)(スキームD)
6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0479】
【化89】
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ステップ1 − 4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)の合成
氷浴を使用して0℃に冷却されたTHF(5mL)中の2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニル)ピリミジン(I−174)(200mg、0.88mmol)および(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(79.4mg、0.88mmol)の透明な溶液に、1分かけてLiHMDS(0.97mL、THF中の1M、0.97mmol)を滴下添加した。得られた薄黄色の懸濁液を、0℃でさらに10分間撹拌した。氷浴を除去し、混合物を室温(25℃)に加温し、2時間撹拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc=5:1)は、2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニル)ピリミジンが完全に消費されたことを示した。混合物を濃縮し、EtOAc(20mL)に入れ、飽和NH
4Cl水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)(110mg、53%)を薄黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0480】
ステップ2 − 3−{[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]メトキシ}−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−244)の合成
MeOH(5mL)中の4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)(110mg、0.46mmol)および5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(I−107)(171mg、0.46mmol)の薄黄色の懸濁液に、0℃でDIPEA(247mg、1.91mmol)をゆっくりと添加した。次いで、清浄な薄黄色の反応混合物を室温(25℃)で16時間撹拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc=10:1)は、4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジンが完全に消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、EtOAc(20mL)で希釈し、飽和水溶液NH
4Cl(10mL)、H
2O(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。薄黄色の残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/CH
2Cl
2=0〜10%)によって精製して、3−{[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]メトキシ}−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−244)(150mg、66%)を薄黄色の固体として得た。
【0481】
ステップ3 − 4−{[(2R)−5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル]メトキシ}−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例286)の合成
50mLステンレス鋼容器に入れたMeOH(10mL)中の3−{[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]メトキシ}−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−244)(80mg、0.16mmol)、(2R)−2−アミノプロパン−1−オール(61.6mg、0.82mmol)、DIPEA(102mg、0.164mmol)の溶液に、Pd(OAc)
2(3.68mg、0.0164mmol)およびBINAP(20.4mg、0.0328mmol)を添加した。撹拌を開始し(900rpm)、混合物をAr(2バール)で3回、続いて、CO(1MPa)で3回でパージした。反応混合物を2MPaのCO圧力下で撹拌し、18時間、100℃に加熱した。容器を開放すると、多少の黄色の固体が反応混合物中で観察された。反応混合物を、セライトプラグを通して濾過し、濾液を濃縮した。薄黄色の残渣を分取HPLCによって精製して、6−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル]−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例286)(10mg、11%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 555.1 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 7.94 - 7.96 (m, 2 H), 7.45
(s, 1 H), 7.09 (s, 1 H), 7.06 (s, 1 H), 5.28 - 5.34 (m, 1 H), 4.48 - 4.88 (br.
s., 4 H), 4.18 - 4.21 (m, 1 H), 3.95 (d, J = 6.4 Hz, 2 H), 3.55 - 3.74 (m, 6
H), 3.45 - 3.55 (m, 1 H), 3.41 (s, 1 H), 2.96 - 3.03 (m, 2 H), 2.16 - 2.23 (m,
1 H), 1.93 - 1.98 (m, 2 H), 1.34 - 1.41 (m, 5 H), 1.26 (d, J = 6.8 Hz, 3 H).
【0482】
(実施例293)(スキームE)
(1R,2S)−2−[({4−[(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)カルボニル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリルの合成
【0483】
【化90】
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ステップ1 − (1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−245)の合成
THF(10mL)中の(1R,2S)−2−{[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)オキシ]メチル}シクロプロパンカルボニトリル(I−184)(1g、純度85%、3.0mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン二塩酸塩(I−11)(955mg、3.47mmol)の氷浴冷却された薄黄色の懸濁液に、DIPEA(2.24g、17.3mmol)を添加した。次いで、MeOH(1mL)を添加し、反応混合物を氷水浴内で3時間撹拌した。反応混合物は黄色になった。TLC(EtOAc/MeOH=10:1、R
f〜0.5)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮し、CH
2Cl
2(300mL)で希釈し、NH
4Cl水溶液(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc)によって精製して、化合物(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−245)(1.1g、80%)を白色の固体として得た。
【0484】
ステップ2 − (4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−246)の合成
MeCN(10mL)中のマロノニトリル(322mg、4.87mmol)の溶液に、室温(25℃)でK
2CO
3(1.35g、9.74mmol)を添加した。白色の懸濁液を室温(25℃)で1時間撹拌した。DMSO(1.5mL)中の(1R,2S)−2−[({4−クロロ−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(I−245)(1g、2mmol)を反応混合物に添加した。添加すると、反応混合物はただちに、ピンク色の溶液になった。反応混合物を室温(22〜26℃)で20時間撹拌すると、ピンク色の懸濁液になった。TLC(EtOAc/MeOH=10:1、R
f約0.1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を高真空下で濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH=1:0〜10:1)によって精製して、(4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−246)(670mg、60%)をピンク色の固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0485】
ステップ3 − (1R,2S)−2−[({4−[(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)カルボニル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(実施例293)の合成
MeCN(7mL)およびDMSO(1mL)中の(4−{[(1S,2R)−2−シアノシクロプロピル]メトキシ}−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−246)(100mg、0.23mmol)および3,3−ジフルオロアゼチジン(63.4mg、0.68mmol)の冷却(氷−EtOH浴)された薄黄色の懸濁液に、m−CPPA(392mg、85%、2.27mmol)を添加した。反応混合物を室温(25℃)にゆっくり加温し、20時間撹拌すると、わずかに黄色の懸濁液になった。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物をEtOAc(60mL)で希釈し、Na
2SO
3水溶液(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc)によって精製して、黄色の固体を得、これを、分取HPLC(Agella Durashell C−18 250×21.2mm×5μm、pH10の26%MeCN/H
2OからpH10の46%MeCN/H
2Oで溶離)によってさらに精製した。真空中で濃縮して有機溶媒を除去した後に、残りの溶液を凍結乾燥して、(1R,2S)−2−[({4−[(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)カルボニル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(実施例293)(16mg、14%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 496.0 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ ppm 8.50 (d, J = 3.6 Hz, 1 H),
8.34 (d, J = 7.2 Hz, 1 H), 7.18 - 7.21 (m, 1 H), 5.04 (t, J = 8.4 Hz, 2 H),
4.89 - 4.93 (m, 2 H), 4.73 - 4.76 (m, 1 H), 4.54 (t, J = 12.0 Hz, 2 H), 4.32 -
4.33 (m, 1 H), 3.48 - 3.54 (m, 1 H), 3.37 (s, 1 H), 3.29 (s, 1 H), 2.19 - 2.22
(m, 2 H), 1.88 - 2.00 (m, 4 H), 1.36 - 1.38 (m, 1 H), 1.14 - 1.16 (m, 1 H).
【0486】
(実施例326)(スキームD)
2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−メチル−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0487】
【化91】
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ステップ1 − メチル2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−247)の合成
100mLステンレス鋼容器中の3−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−181)(5.02g、12.5mmol)に、MeOH(50mL)、DIPEA(4.85g、37.5mmol)、ラセミBINAP(234mg、0.375mmol)およびPd(OAc)
2三量体(84.2mg、0.375mmol)を添加した。容器を密閉し、撹拌を開始し(900rpm)、3回の窒素1.5〜4バールパージの後に、反応物を8バールのCO下で加圧し、18時間、100℃で放置した。18時間後に、チャンバーを放圧し、3回の窒素1.5〜4バールパージでパージし、反応物を、セライトを通して濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中の2%EtOH)によって精製して、メチル2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−247)(2.84g、54%)を黄色の泡として得た。LCMS (APCI), m/z 425.8 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 11.34 (br. s., 1 H),
8.18 (dd, J = 4.52, 1.34 Hz, 1 H), 8.02 (d, J = 7.70 Hz, 1 H), 7.25 (d, J =
2.32 Hz, 1 H), 6.97 - 7.08 (m, 2 H), 5.19 - 5.30 (m, 1 H), 4.53 (br. s., 2 H),
3.85 (s, 3 H), 3.41 - 3.55 (m, 2 H), 3.29 (s, 3 H), 3.08 - 3.21 (m, 3 H), 2.06
(d, J = 11.49 Hz, 2 H), 1.64 (qd, J = 12.43, 3.55 Hz, 2 H), 1.25 (d, J = 6.36
Hz, 3 H).
【0488】
ステップ2 − 2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−メチル−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例326)の合成
【0489】
メチルアミン(5.59mL、MeOH中の0.5M、11.2mmol)を、メチル2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−247)(476mg、1.12mmol)に添加し、バイアルを密閉し、18時間、65℃に加熱した。反応物を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%EtOH/EtOAc)によって精製して、2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−N−メチル−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例326)(340mg、72%)を白色の固体340mgとして得た。LCMS (APCI), m/z 425.3 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 11.33 (br. s., 1 H),
8.57 (d, J = 4.77 Hz, 1 H), 8.18 (d, J = 4.52 Hz, 1 H), 8.02 (d, J = 7.58 Hz, 1
H), 7.25 (d, J = 2.08 Hz, 1 H), 6.94 - 7.06 (m, 2 H), 5.32 - 5.44 (m, 1 H),
4.53 (br. s., 2 H), 3.42 - 3.56 (m, 2 H), 3.29 (s, 3 H), 3.08 - 3.21 (m, 3 H),
2.79 (d, J = 4.77 Hz, 3 H), 2.07 (d, J = 12.96 Hz, 2 H), 1.56 - 1.70 (m, 2 H),
1.25 (d, J = 6.36 Hz, 3 H).
【0490】
(実施例345)(スキームE)
4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2R)−3−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル]−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミドの合成
【0491】
【化92】
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ステップ1 − 2,4−ジクロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン(I−192)の合成
無水THF(10mL)中の(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(489mg、5.42mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で0〜10℃でNaH(260mg、鉱油中の60%、6.51mmol)を少しずつ添加した。室温(25℃)で10分間撹拌した後に、灰色の懸濁液を0℃に冷却し、塩化シアヌル(I−177)(1.00g、5.42mmol)を10分かけて少しずつ添加し、その間、温度を10℃未満に維持した。得られた灰色の懸濁液を室温(25℃)で2時間撹拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc=5:1)は、2つの新たなメインのスポットが形成したことを示した。薄黄色の懸濁液を0℃に冷却し、水(20mL)で希釈した。混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル=0〜15%)によって精製して、2,4−ジクロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン(I−192)(500mg、39%)を無色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0492】
ステップ2 − 3−{[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]メトキシ}−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−247)の合成
無水THF(10mL)中の2,4−ジクロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン(I−192)(200mg、0.84mmol)および5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(I−107)(303mg、0.84mmol)の懸濁液に、0℃でDIPEA(380mg、2.94mmol)を滴下添加した。薄黄色の懸濁液を0℃で5分間撹拌し、その後、MeOH(2mL)を滴下添加した。濁った黄色の混合物を室温(25℃)で2時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2/MeOH=10:1)は、新たなスポットが形成されたことを示し、LCMSは、メジャーなピークが所望の生成物の質量を有することを示した。薄黄色の混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/CH
2Cl
2=0〜8%)によって精製して、3−{[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]メトキシ}−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−247)(300mg、73%)を薄黄色の固体として得た。
【0493】
ステップ3 − (4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−248)の合成
MeCN(10mL)中のマロノニトリル(203mg、3.07mmol)およびK
2CO
3(424mg、3.07mmol)の懸濁液を室温(25℃)で10分間撹拌した。MeCN(5mL)中の3−{[1−(4−クロロ−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピペリジン−4−イル]メトキシ}−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−2−アミン(I−247)(300mg、0.61mmol)を室温(25℃)で撹拌しながら滴下添加した。オレンジ色の懸濁液を室温(25℃)で16時間撹拌した。TLC(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)は、出発物質が消費され、新たなスポットが形成されたことを示した。薄黄色の混合物を濾過し、濾液を濃縮した。薄黄色の残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/CH
2Cl
2=0〜10%)によって精製して、(4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−248)(200mg、63%)を薄黄色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
【0494】
ステップ4 − (1R,2S)−2−[({4−[(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)カルボニル]−6−[4−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}オキシ)メチル]シクロプロパンカルボニトリル(実施例345)の合成
MeCN(5mL)およびDMSO(0.2mL)中の(4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)プロパンジニトリル(I−248)(70mg、0.13mmol)および(3R)−3−アミノ−2−メチルブタン−2−オール(151mg、1.08mmol)の薄黄色の懸濁液に、室温(25℃)でDIPEA(87.2mg、0.675mmol)を添加した。添加の後に、m−CPBA(274mg、85%、1.35mmol)を、0〜10℃で撹拌しながら薄茶色の溶液に少しずつ添加した(発熱に注意)。赤茶色の透明な溶液を室温(25℃)で2時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されて、メジャーなピークが所望の生成物の質量を有することを示した。赤茶色の混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/CH
2Cl
2=0〜10%)によって精製して、純度約80%の生成物を薄茶色の固体として得た。この粗生成物を、分取HPLCによってさらに精製して、4−[4−({[2−アミノ−5−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)ピリジン−3−イル]オキシ}メチル)ピペリジン−1−イル]−N−[(2R)−3−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル]−6−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−1,3,5−トリアジン−2−カルボキサミド(実施例345)(18mg、23%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 583.9 [M + H]
+;
1H NMR (400
MHz, CDCl
3) δ ppm 8.30 (d, J = 9.6 Hz, 1 H),
7.96 (s, 1 H), 7.43 - 7.47 (m, 2 H), 7.10 (s, 1 H), 5.38 - 5.46 (m, 1 H), 5.06
(d, J = 12.8 Hz, 1 H), 4.85 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.70 (br. S., 2 H), 4.02 -
4.08 (m, 1 H), 3.93 - 4.02 (m, 2 H), 3.72 (s, 3 H), 3.66 - 3.71 (m, 1 H), 3.48
- 3.55 (m, 1 H), 3.41 (s, 3 H), 2.95 - 3.08 (m, 1 H), 2.15 - 2.25 (m, 1 H),
1.92 - 2.02 (m, 2 H), 1.32 - 1.43 (m, 5 H), 1.18 - 1.25 (m, 9 H).
【0495】
(実施例348/349)(スキームI)
2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(3−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0496】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − メチル2−(メチルスルファニル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−250)の合成
メチル6−クロロ−2−(メチルスルファニル)ピリミジン−4−カルボキシラート(I−249)(193mg、0.883mmol)および3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン塩酸塩(I−37)(238mg、0.883mmol)をMeOH(10mL)中で合わせ、DIPEA(0.538mL、3.09mmol)を添加した。次いで、反応物を室温で14時間撹拌した。溶媒を除去して、メチル2−(メチルスルファニル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−250)を黄褐色の固体として得、これをさらに精製せずにそのまま、次のステップにおいて使用した。LCMS(APCI)、m/z 384.2 [M + H]
+
【0497】
ステップ2 − メチル2−(メチルスルホニル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−251)の合成
EtOAc(12.8mL)および水(0.5mL)中のメチル2−(メチルスルファニル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−250)(338mg、0.881mmol)およびNa
2WO
4.2H
2O(29.1mg、0.0881mmol)の溶液に、過酸化水素(0.254mL、30%、2.64mmol)を添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、反応を示さず、さらなるアリコットの過酸化水素(0.4mL)を添加し、反応物を14時間撹拌した。LCMSは、所望の生成物の約20%が形成したことを示し、さらなる過酸化水素0.3mLを添加し、反応物を3時間撹拌した。反応はこの時点で、LCMSによると、約50%完了したことを示した。過酸化水素0.6mLを添加し、反応物を14時間撹拌した。LCMSはこの時点で、所望の生成物のみを示し、N−オキシドへの過酸化は伴わなかった。反応物を0℃で飽和Na
2SO
3(10mL)で希釈し、EtOAc(25mL)で抽出した。有機抽出物をMgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、メチル2−(メチルスルホニル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−251)(297mg、81%)をオフホワイト色の固体として得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。LCMS(APCI)、m/z 416.2 [M + H]
+
【0498】
ステップ3 − 2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボン酸(I−252)の合成
THF(10mL)中のメチル2−(メチルスルホニル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキシラート(I−151)(234mg、0.563mmol)および1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボニトリル(I−128)(82mg、0.845mmol)の冷却された0℃溶液に、LiHMDS(1.18mL、THF中の1M、1.18mmol)を20分間かけて滴下添加した。反応物を0℃で30分間撹拌し、その後、室温に加温し、12時間撹拌した。LCMSは、酸性生成物のみが形成し(M+H=419)、出発物質約25%が残ったことを示した。さらなるアリコットのLiHMDS(0.5mL)を0℃で添加し、反応物を再び室温に加温し、3時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣をEtOAc中で再懸濁させた。有機層を飽和NH
4Cl、飽和ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、生成物を黄色の油状物として得た。LCMSは、生成物がまだ水層にあることを示し、これを、1N HClでpH約6に酸性化し、EtOAc(3×25mL)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮し、先に得られた油状物と合わせて、2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボン酸(I−252)(69mg、29%)を黄色の固体として得、これを次のステップにおいて使用した。多少の固体残渣がまだ残っており、これは、生成物、およびより高いMW(652/653)の未同定の生成物の両方を含有した。LCMS(APCI)、m/z 419.2 [M + H]
+
【0499】
ステップ4 − 2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(3−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
DMF(3.5mL)中の2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボン酸(I−252)(69mg、0.16mmol)および3−アミノ−2−メチルブタン−2−オール(23.8mg、0.231mmol)の溶液に、DIPEA(0.09mL、0.495mmol)を、続いて、DMF(2mL)中のHATU(87.8mg、0.231mmol)の溶液を添加した。反応物を15時間、室温で撹拌した。溶媒を除去して、粗製の残渣を得、これを、SFCによるキラル分離に掛けて、両方の鏡像異性体を得た。SFCによる分析用キラル分離を、120バールに保持されたCO
2中の10%MeOHで溶離するChiralCel OJ−3(4.6mm×1000mmカラム、3ミクロン粒径)を使用して行った。4.0mL/分の流速は、Rt
(ピーク1)=1.80分およびRt
(ピーク2)=2.48分間をもたらした。
2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(3−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例348)(ピーク1):10.62mg、約99%ee.(+)。LCMS (APCI), m/z 504.0 [M + H]
+;
1H NMR (700
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 11.31 (br. s., 1 H),
8.09 - 8.22 (m, 2 H), 8.01 (br. s., 1 H), 7.22 (br. s., 1 H), 6.96 - 7.07 (m, 2
H), 4.78 (s, 1 H), 4.29 - 4.39 (m, 2 H), 3.84 (d, J = 2.73 Hz, 1 H), 3.45 -
3.57 (m, 3 H), 3.15 (br. s., 1 H), 2.05 (d, J = 11.61 Hz, 2 H), 1.62 (d, J =
11.27 Hz, 2 H), 1.35 (br. s., 3 H), 1.03 - 1.16 (m, 11 H).
2−[(1−シアノシクロプロピル)メトキシ]−N−(3−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−[4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例349)(ピーク2):9.57mg、約98%ee.(−)。LCMS (APCI), m/z 504.0 [M + H]
+;
1H NMR (700
MHz, DMSO-d
6) δ ppm 11.30 (br. s., 1 H),
8.08 - 8.22 (m, 2 H), 8.01 (d, J = 6.49 Hz, 1 H), 7.21 (br. s., 1 H), 6.96 -
7.07 (m, 2 H), 4.78 (d, J = 10.25 Hz, 1 H), 4.26 - 4.38 (m, 2 H), 3.84 (dd, J =
9.31, 6.58 Hz, 1 H), 3.47 (d, J = 4.27 Hz, 3 H), 3.15 (br. s., 1 H), 2.05 (d, J
= 11.96 Hz, 2 H), 1.61 (d, J = 12.13 Hz, 2 H), 1.30 - 1.39 (m, 3 H), 1.03 -
1.15 (m, 11 H).
【0500】
(実施例375)(スキームD)
N−(2−メトキシエチル)−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミドの合成
【0501】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1 − 4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)の合成
氷浴を使用して0℃に冷却されているTHF(5mL)中の2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニル)ピリミジン(I−174)(13.0g、57.3mmol)および(2R)−1−メトキシプロパン−2−オール(5.16g、57.3mmol)の透明な溶液に、LiHMDS(63mL、THF中の1M、63mmol)を10分間かけて滴下添加した。得られた薄黄色の懸濁液を0℃でさらに30分間撹拌した。氷浴を取り外し、混合物を室温(25℃)に加温し、2時間撹拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc=5:1)は、2,4−ジクロロ−6−(メチルスルホニル)ピリミジンが完全に消費されたことを示した。混合物を濃縮し、EtOAc(20mL)に入れ、飽和NH
4Cl水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)(13.0g、96%)を薄黄色の油状物として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0502】
ステップ2 − 3−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−253)の合成
THF/MeOH(10mL/5mL)中の4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン(I−175)(300mg、1.27mmol)および4−メトキシ−3−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン二塩酸塩(I−123)(565mg、1.27mmol)の薄黄色の懸濁液に、0℃でDIPEA(2.18g、16.9mmol)をゆっくりと添加した。次いで、透明な薄黄色の反応混合物を室温(25℃)で30分間撹拌した。LCMSは、4,6−ジクロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジンが完全に消費されたことを示した。混合物を真空中で濃縮し、薄黄色の残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル、0〜80%)によって精製して、3−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−253)(410mg、75%)を薄黄色の固体として得た。
【0503】
ステップ3 − N−(2−メトキシエチル)−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例375)の合成
50mLステンレス鋼容器中に入れられたジオキサン(5mL)中の3−[1−(6−クロロ−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(I−253)(100mg、0.23mmol)、2−メトキシエタンアミン(34.4mg、0.46mmol)、DIPEA(104mg、0..82mmol)の溶液に、Pd(OAc)
2(7.72mg、0.0344mmol)およびBINAP(28.5mg、0.0458mmol)を添加した。撹拌を開始し(900rpm)、混合物をAr(2バール)3回で、続いて、CO(1MPa)で3回パージした。反応混合物を2MPaのCO圧力下で撹拌し、16時間、120℃に加熱した。反応混合物を、セライトプラグを通して濾過し、濾液を濃縮した。薄黄色の残渣を分取HPLCによって精製して、N−(2−メトキシエチル)−2−{[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]オキシ}−6−[4−(4−メトキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル]ピリミジン−4−カルボキサミド(実施例375)(36mg、32%)を白色の固体として得た。LCMS (APCI), m/z 499.1 [M + H]
+; (400 MHz, DMSO-d
6)
δ ppm 11.25 (s, 1 H), 8.52 (d, J = 5.6 Hz, 1 H), 8.07
(d, J = 5.6 Hz, 1 H), 7.03 (d, J = 2.0 Hz, 1 H) 6.99 (s, 1 H), 6.60 (d, J = 5.6
Hz, 1 H), 5.31 - 5.35 (m, 1 H), 4.28 - 4.72 (m, 2 H), 3.88 - 3.93 (m, 3 H),
3.43 - 3.57 (m, 6 H), 3.21 - 3.32 (m, 6 H), 3.04 - 3.17 (m, 2 H), 2.42 - 2.47
(m, 1 H), 2.03 (d, J = 13.2 Hz, 2 H), 1.56 - 1.64 (m,2 H), 1.27 (d, J = 6.4 Hz,
3 H).
【0504】
本発明の化合物の合成例を、化合物番号を示すことによって下記の表1にまとめる(表1は、調製の方法/スキームおよびその方法で番号付けされた実施例、化学構造、化学名、ならびに
1H NMRデータを包含する)。
【0505】
【表2-1】
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【0506】
【表2-2】
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【0507】
【表2-3】
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【0508】
【表2-4】
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【0509】
【表2-5】
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【0510】
【表2-6】
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【0511】
【表2-7】
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【0512】
【表2-8】
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【0513】
【表2-9】
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【0514】
【表2-10】
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【0515】
【表2-11】
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【0516】
【表2-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0517】
【表2-13】
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【0518】
【表2-14】
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【0519】
【表2-15】
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【0520】
【表2-16】
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【0521】
【表2-17】
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【0522】
【表2-18】
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【0523】
【表2-19】
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【0524】
【表2-20】
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【0525】
【表2-21】
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【0526】
【表2-22】
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【0527】
【表2-23】
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【0528】
【表2-24】
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【0529】
【表2-25】
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【0530】
【表2-26】
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【0531】
【表2-27】
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【0532】
【表2-28】
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【0533】
【表2-29】
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【0534】
【表2-30】
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【0535】
【表2-31】
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【0536】
【表2-32】
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【0537】
【表2-33】
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【0538】
【表2-34】
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【0539】
【表2-35】
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【0540】
【表2-36】
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【0541】
【表2-37】
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【0542】
【表2-38】
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【0543】
【表2-39】
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【0544】
【表2-40】
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【0545】
【表2-41】
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【0546】
【表2-42】
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【0547】
【表2-43】
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【0548】
【表2-44】
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【0549】
【表2-45】
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【0550】
【表2-46】
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【0551】
【表2-47】
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【0552】
【表2-48】
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【0553】
【表2-49】
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【0554】
【表2-50】
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【0555】
【表2-51】
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【0556】
【表2-52】
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【0557】
【表2-53】
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【0558】
【表2-54】
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【0559】
【表2-55】
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【0560】
【表2-56】
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【0561】
【表2-57】
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【0562】
【表2-58】
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【0563】
【表2-59】
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【0564】
【表2-60】
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【0565】
【表2-61】
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【0566】
【表2-62】
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【0567】
【表2-63】
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【0568】
【表2-64】
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【0569】
【表2-65】
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【0570】
【表2-66】
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【0571】
【表2-67】
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【0572】
【表2-68】
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【0573】
【表2-69】
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【0574】
【表2-70】
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【0575】
【表2-71】
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【0576】
【表2-72】
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【0577】
【表2-73】
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【0578】
【表2-74】
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【0579】
【表2-75】
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【0580】
【表2-76】
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【0581】
【表2-77】
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【0582】
【表2-78】
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【0583】
【表2-79】
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【0584】
【表2-80】
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【0585】
【表2-81】
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【0586】
【表2-82】
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【0587】
【表2-83】
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【0588】
【表2-84】
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【0589】
【表2-85】
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【0590】
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【0591】
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【表2-95】
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【0600】
【表2-96】
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【0601】
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【表2-98】
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【表2-99】
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【0604】
【表2-100】
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【0605】
【表2-101】
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【0606】
【表2-102】
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【表2-103】
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【表2-104】
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【0609】
【表2-105】
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【0610】
【表2-106】
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【0611】
【表2-107】
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【0612】
【表2-108】
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【0613】
【表2-109】
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【0614】
【表2-110】
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【0615】
【表2-111】
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【0616】
【表2-112】
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【0617】
【表2-113】
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【0618】
【表2-114】
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【0619】
【表2-115】
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【0620】
【表2-116】
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【0621】
【表2-117】
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【0622】
【表2-118】
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【0623】
【表2-119】
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【0624】
【表2-120】
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【0625】
【表2-121】
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【0626】
【表2-122】
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【0627】
【表2-123】
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【0628】
【表2-124】
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【0629】
【表2-125】
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【0630】
【表2-126】
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【0631】
【表2-127】
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【0632】
【表2-128】
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【0633】
【表2-129】
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【0634】
【表2-130】
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【0635】
【表2-131】
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【0636】
【表2-132】
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【0637】
【表2-133】
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【0638】
【表2-134】
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【0639】
【表2-135】
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【0640】
【表2-136】
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【0641】
【表2-137】
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【0642】
【表2-138】
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【0643】
【表2-139】
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【0644】
【表2-140】
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【0645】
【表2-141】
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【0646】
【表2-142】
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【0647】
【表2-143】
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【0648】
本発明の化合物の追加の実施例を、下記の表2においてまとめる(スキームは、丸括弧内に示されている)。
【0649】
【表3-1】
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【0650】
【表3-2】
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【0651】
【表3-3】
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【0652】
【表3-4】
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【0653】
【表3-5】
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【0654】
【表3-6】
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【0655】
【表3-7】
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【0656】
【表3-8】
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【0657】
【表3-9】
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【0658】
【表3-10】
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【0659】
【表3-11】
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【0660】
【表3-12】
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【0661】
【表3-13】
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【0662】
【表3-14】
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【0663】
【表3-15】
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【0664】
【表3-16】
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【0665】
【表3-17】
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【0666】
【表3-18】
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【0667】
【表3-19】
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【0668】
【表3-20】
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【0669】
キラル分離条件
キラル精製のための一般方法
マルチモードソースを備えたシングル四重極LC/MSD VL質量分析計(Agilent、Palo Alto、CA、USA)に連結した分析スケール超臨界流体クロマトグラフを備えたBerger Analytical SFC/MSシステム(Waters SFC,Inc.、Milford、MA、USA)を使用して、キラル法の展開を行った。MeOH中でサンプル1mg/mL溶液を調製し、15μLを、キラル固定相を選択して注入した。表3に指定されている条件を利用して、鏡像異性体の分離を関連実施例で達成した。精製のために、UVトリガー画分収集能力を備えたBerger Multigram II半分取SFCシステムを使用した。サンプル約10mg/mLをMeOH中に溶かした。完全な溶解が達成されなかったら、次いで、ジクロロメタンまたはDMSOなどの補助溶媒を溶液に添加して、約11mg/mLの溶液の最終濃度を得た。サンプル溶液の注入体積は0.3mLであり、表3において記載するとおりに、50〜70mL/分の典型的な流速で、240nmで可能なピークのUV検出で、半分取キラルカラムを利用した。鏡像異性体の完全な分割が生じなかった場合、その後の精製の試みを、同じSFC条件下で実施した。すべての精製画分を、分析用SFC−MSによってチェックし、蒸発させ、凍結乾燥した。
【0670】
本明細書において開示する化合物のキラル分離を表3においてまとめる:
【0671】
【表4-1】
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【0672】
【表4-2】
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【0673】
【表4-3】
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【0674】
【表4-4】
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【0675】
生物学的実施例
生物学的実施例の結果を表4においてまとめ、μMでKIおよび/またはIC
50値として示す。
【0676】
組換えAXL酵素アッセイ
蛍光ベースのマイクロ流体移動度シフトアッセイを使用して、低分子阻害薬によるAXL酵素阻害(阻害%、K
iappおよびK
i値)を評価した。AXLは、基質ペプチドであるFL−ペプチド−30へのホスホリル転移を伴うATPからのADPの生成を触媒する(5−FAM−KKKKEEIYFFF−CONH
2、CPC Scientific、Sunnyvale、CA)。移動度シフトアッセイは、キナーゼ反応に従って、蛍光標識されたペプチド(基質およびリン酸化生成物)を電気泳動により分離する。基質および生成物の両方を測定し、これらの値の比を使用して、LabChip EZ Readerによって、生成物への基質の変換%を生成する。残基505〜811を含むヒト野生型受容体チロシンキナーゼタンパク質Axlは、ヘキサヒスチジン親和性タグをタンパク質に組み込んだバキュロウイルス発現ベクター系(LJIC−1916B1.1)を使用して社内で生産した。酵素を、20mM HEPES、pH7.3中の2mM ATP、4mM MgCl
2、50mM NaClおよび1mM TCEPの存在下で、4℃で30分間、34uM非活性化酵素の自己リン酸化によって事前活性化させた。典型的な反応溶液(50μL最終反応体積)は、2%DMSO(±阻害薬)、10mM MgCl
2、1mM DTT、120μM ATP(ATP K
m=70.4μM)、0.01%Tween−20、3μM FL−ペプチド−30、および0.5nMリン酸化AXL酵素を100mM HEPES緩衝液、pH7.3中に含有した。室温で、反応混合物中での酵素および阻害薬の15分の予備インキュベーション後に、アッセイをATPの添加で開始した。25℃で、200mM EDTA、pH7.5の50μLの添加によって、反応を30分後に停止した。K
i値を、変項として酵素濃度を用いて、モリソン強結合競合阻害式(Morrison tight−binding competitive inhibition equation)へのデータのフィットから決定した(Morrison,J.F.(1969) Kinetics of the reversible inhibition of enzyme−catalysed reactions by tight−binding inhibitors, Biochimica et biophysica acta 185、269〜286;およびMurphy,D.J.(2004) Determination of accurate KI values for tight−binding enzyme inhibitors: an in silico study of experimental error and assay design, Analytical biochemistry 327、61〜67を参照されたい)。
【0677】
細胞Axlリン酸化ELISAアッセイ
293MSR−AxlWT6細胞を、40,000細胞/ウェルの密度で、96ウェルプレート内で、1%ペニシリンおよびストレプトマイシン、0.5mg/mL G418、10μg/mLブラストサイジンおよび10%ウシ胎児血清(FBS)を補充されたDMEM培地中に播種した。37℃、5%CO
2の組織培養インキュベーター内での6〜7時間後に、培地を除去し、血清非含有培地を添加し(0.04%ウシ血清アルブミンを含む)、プレートをインキュベーターに戻し、そこで終夜そのままにした。組織培養インキュベーター内での20時間後に、培地を除去し、細胞を血清非含有培地中、37℃で、0.0024uM〜10uMの範囲の指定の化合物濃度の本発明の化合物または対照の存在下で、1時間培養した。本発明の化合物と共にインキュベーションした後に、細胞を、飢餓培地内で、20分間、37℃、5%CO
2で200ng/mlヒト組換えGas6(R&D Systems)および0.5倍ホスファターゼ阻害薬カクテルで刺激した。次いで、培地を除去し、溶解緩衝液をウェルに添加し、4℃で30分間振盪して、タンパク質溶解産物を生成した。後に、DuoSet IC Human Phospho−Axl ELISAアッセイキット(R&D System)、固定化マウス抗ヒトAxl抗体および検出抗体としての抗ホスホ−チロシン−HRP抗体を使用して、Axlのリン酸化をサンドイッチELISA方法によって評価した。抗体コーティングされたプレートを(a)タンパク質溶解産物の存在下で、室温で2時間インキュベートし、(b)PBS中の0.1%Tween20中で7回洗浄し、(c)二次抗体(ホースラディッシュペルオキシダーゼ−コンジュゲート抗ホスホ−Axl抗体)と共に2時間インキュベートし、(d)再び7回洗浄し、(e)TMBペルオキシダーゼ基質(Bio−Rad)を添加して比色反応を開始し、0.2N H
2SO
4を添加して停止させ、(f)分光光度計を使用して、OD450nmで測定した。IC
50値を、4パラメーター分析法を使用して濃度−応答曲線フィッティングによって計算し、μMで報告した。
【0678】
【表5-1】
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【0679】
【表5-2】
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【0680】
【表5-3】
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【0681】
【表5-4】
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【0682】
【表5-5】
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【0683】
【表5-6】
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【0684】
【表5-7】
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【0685】
表4Bでは、IC
50値を、4パラメーター分析法を使用して濃度−応答曲線フィッティングによって計算し、μMで報告した。
【0686】
【表6-1】
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【0687】
【表6-2】
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【0688】
【表6-3】
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