(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-538118(P2017-538118A)
(43)【公表日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】可動部に取り付けられたポインタの位置を検出するための回路構造を備えている非接触式位置センサ
(51)【国際特許分類】
G01D 5/12 20060101AFI20171124BHJP
G01B 7/00 20060101ALI20171124BHJP
F16K 37/00 20060101ALI20171124BHJP
【FI】
G01D5/12 Q
G01B7/00 101M
F16K37/00 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-529684(P2017-529684)
(86)(22)【出願日】2015年12月4日
(85)【翻訳文提出日】2017年7月31日
(86)【国際出願番号】IB2015002284
(87)【国際公開番号】WO2016087927
(87)【国際公開日】20160609
(31)【優先権主張番号】201420754847.4
(32)【優先日】2014年12月4日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シアングワン ツァオ
(72)【発明者】
【氏名】ローンシェーン ジャオ
(72)【発明者】
【氏名】シャオリン ドゥ
(72)【発明者】
【氏名】ジーンジーン ソーン
【テーマコード(参考)】
2F063
2F077
3H065
【Fターム(参考)】
2F063AA02
2F063BA06
2F063CA30
2F077AA42
2F077CC01
2F077VV02
3H065BB02
3H065BB11
3H065CA01
(57)【要約】
本発明は、センサ、線形駆動装置、排ガス再循環制御弁およびエンジンに関する。センサ(3)は、可動部の位置を検出するために使用され、可動部に固く接続されているポインタ(4)と、このポインタ(4)と相互作用する回路構造と、を含んでいる。本発明によれば、回路構造のコンポーネント(13)は、回路構造の、ポインタ(4)側とは反対側の面上に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ(3)であって、
前記センサ(3)は、可動部(7)の位置を検出するために使用され、
前記センサ(3)は、前記可動部(7)に固く接続されているポインタ(4)と、該ポインタ(4)と相互作用する回路構造と、を含んでいるセンサ(3)において、
前記回路構造のコンポーネント(13)は、前記回路構造の、前記ポインタ(4)側とは反対側の面上に配置されていることを特徴とする、センサ(3)。
【請求項2】
前記回路構造は、プリント回路基板(12)であることを特徴とする、請求項1記載のセンサ。
【請求項3】
前記ポインタ(4)は、ブラケット(10)を介して前記可動部(7)に固く接続されていることを特徴とする、請求項1記載のセンサ。
【請求項4】
前記ポインタ(4)は、インサート成形によって前記ブラケット(10)上に固定されていることを特徴とする、請求項3記載のセンサ。
【請求項5】
前記ブラケット(10)は、インサート成形によって前記可動部(7)上に固定されていることを特徴とする、請求項3記載のセンサ。
【請求項6】
前記回路構造に対面している前記ポインタ(4)の端面は、円弧形状を有していることを特徴とする、請求項1記載のセンサ。
【請求項7】
前記センサ(3)は、誘導性センサであることを特徴とする、請求項1記載のセンサ。
【請求項8】
線形駆動装置(1)であって、
前記線形駆動装置(1)は、
電気モータ(2)と、
前記電気モータの出力軸に固定的に接続されているピニオンギア(5)と、該ピニオンギア(5)と噛み合っているトランスミッションギア(6)と、を有している減速トランスミッション段と、
前記トランスミッションギア(6)の回転運動を前記可動部(7)の線形運動に変換するための、線形トランスミッション段と、
前記可動部(7)の位置を検出するためのセンサ(3)であって、前記可動部(7)に固く接続されているポインタ(4)と、該ポインタ(4)と相互作用する回路構造と、を有しているセンサ(3)と、
を含んでいる、線形駆動装置(1)において、
前記回路構造のコンポーネント(13)は、前記回路構造の、前記ポインタ(4)側とは反対側の面上に配置されていることを特徴とする、線形駆動装置(1)。
【請求項9】
前記回路構造は、プリント回路基板(12)であることを特徴とする、請求項8記載の線形駆動装置。
【請求項10】
前記ポインタ(4)は、ブラケット(10)を介して前記可動部(7)に固く接続されていることを特徴とする、請求項8記載の線形駆動装置。
【請求項11】
前記ポインタ(4)は、インサート成形によって前記ブラケット(10)上に固定されていることを特徴とする、請求項10記載の線形駆動装置。
【請求項12】
前記ブラケット(10)は、インサート成形によって前記可動部(7)上に固定されていることを特徴とする、請求項10記載の線形駆動装置。
【請求項13】
前記回路構造に対面している前記ポインタ(4)の端面は、円弧形状を有していることを特徴とする、請求項8記載の線形駆動装置。
【請求項14】
前記センサ(3)は、誘導性センサであることを特徴とする、請求項8記載の線形駆動装置。
【請求項15】
前記トランスミッションギア(6)は、扇形歯車であることを特徴とする、請求項8記載の線形駆動装置。
【請求項16】
前記線形駆動装置は、電気を用いずに復元するための復元システムを含んでおり、前記復元システムは、復元動作を前記トランスミッションギア(6)に直接的または間接的に適用するばねを含んでいることを特徴とする、請求項8記載の線形駆動装置。
【請求項17】
エンジンの排ガス再循環ループにおいて使用するための排ガス再循環制御弁において、
前記排ガス再循環制御弁は、請求項8から16までのいずれか1項記載の線形駆動装置(1)を含んでいることを特徴とする、排ガス再循環制御弁。
【請求項18】
請求項17記載の排ガス再循環制御弁を含んでいる、エンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ、線形駆動装置、排ガス再循環制御弁およびエンジンに関する。
【0002】
背景技術
自動車産業のような産業においては、正確に制御することができる弁装置を、例えば排ガス再循環制御弁をエンジン排ガス再循環システムにおいて使用することが一般的に要求されている。そのような弁装置においては、正確に制御することができる線形駆動装置が要求され、またその弁装置は可能な限り軽量で、小型なものであることが所望されている。
【0003】
そのような線形駆動装置および弁装置は、例えば中国実用新案第203442281号明細書(CN203442281U)に開示されている。出力接続ロッドの現在位置が、センサによって検出され、排ガス再循環制御弁を制御するために、制御装置に伝送される。
【0004】
しかしながら、接続ロッドアセンブリ全体が回転する場合、センサポインタも回転する可能性がある。つまりこのことは、線形位置に関する信号が、ポインタの回転によって影響を受ける可能性がある。したがって、接続ロッドアセンブリの回転によって惹起される不正確なセンサ信号の問題が存在する。
【0005】
発明の概要
本発明によって解決されるべき技術課題は、接続ロッドアセンブリの回転によって惹起される不正確なセンサ信号の問題を解決する、センサ、線形駆動装置および相応の排ガス再循環制御弁を提供することである。
【0006】
本発明によればセンサが提案され、当該のセンサは、可動部の位置を検出するために使用されるものであり、前述の可動部に固く接続されているポインタと、ポインタと相互作用する回路構造と、を含んでおり、前述の回路構造のコンポーネントは、回路構造の、ポインタ側とは反対側の面上に配置されている。
【0007】
1つの好適な実施の形態によれば、前述の回路構造は、プリント回路基板である。さらに好適には、前述のポインタは、ブラケットを介して前述の可動部に固く接続されている。さらに好適には、前述のポインタは、インサート成形によって前述のブラケット上に固定されている。さらに好適には、前述のブラケットは、インサート成形によって前述の可動部上に固定されている。さらに好適には、回路構造に対面している前述のポインタの端面は、円弧形状を有している。さらに好適には、前述のセンサは、誘導性センサである。
【0008】
本発明によれば線形駆動装置が提案され、当該の線形駆動装置は、電気モータと、電気モータの出力軸に固く接続されているピニオンギアおよびピニオンに噛み合っているトランスミッションギアを有している減速トランスミッション段と、前述のトランスミッションギアの回転運動を可動部の線形運動に変換するための線形トランスミッション段と、前述の可動部に固く接続されているポインタおよびポインタと相互作用する回路構造を有している、可動部の位置を検出するためのセンサと、を含んでおり、前述の回路構造のコンポーネントは、回路構造の、ポインタ側とは反対側の面上に配置されている。
【0009】
1つの好適な実施の形態によれば、前述の回路構造は、プリント回路基板である。さらに好適には、前述のポインタは、ブラケットを介して前述の可動部に固く接続されている。さらに好適には、前述のポインタは、インサート成形によってブラケット上に固定されている。さらに好適には、前述のブラケットは、インサート成形によって可動部上に固定されている。さらに好適には、回路構造に対面している前述のポインタの端面は、円弧形状を有している。さらに好適には、前述のセンサは、誘導性センサである。さらに好適には、前述のトランスミッションギアは、扇形歯車である。さらに好適には、前述の線形駆動装置は、電気を用いずに復元するための復元システムを含んでおり、前述の復元システムは、復元動作をトランスミッションギアに直接的または間接的に適用するばねを含んでいる。
【0010】
さらに本発明は、上述の線形駆動装置を含んでいる排ガス再循環制御弁と、排ガス再循環制御弁を含んでいるエンジンと、に関する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明によるセンサの基本構造の側面図を示す。
【
図2】本発明によるセンサの基本構造の上面図を示す。
【
図3】ポインタが変位していない状態の、従来技術におけるセンサのプリント回路基板およびポインタを示す。
【
図4】ポインタが変位している状態の、従来技術におけるセンサのプリント回路基板およびポインタを示す。
【
図5】ポインタが変位していない状態の、本発明によるセンサのプリント回路基板およびポインタを示す。
【
図6】ポインタが変位している状態の、本発明によるセンサのプリント回路基板およびポインタを示す。
【0012】
特定の実施の形態
本発明の実施の形態による、センサ、線形駆動装置、排ガス再循環制御弁およびエンジンを、以下では、添付の図面を参照しながら説明する。以下の記述では、当業者が本発明をより包括的に理解できるようにするために、多数の特定の詳細を説明する。しかしながら、当業者には、本発明を、それらの特別な詳細のうちの幾つかを含めずに達成できることは明らかである。さらに、本発明は、開示する特定の実施の形態に制限されるものではないと解されるべきである。その代わりに、ここでは、以下の特徴および構成要素が異なる実施の形態に含まれているか否かにかかわらず、本発明を実現するために、それらの特徴および構成要素の任意の組み合わせを使用できることが想定される。したがって、以下の態様、特徴、実施の形態および利点は単なる実例に過ぎず、特許請求の範囲において明示的に記載されていない限り、請求項の構成要素または定義とみなされるべきではない。
【0013】
図1および
図2は、本発明による、可動部7の位置を検出するためのセンサ3の基本構造を示す。センサ3は、誘導性センサであり、ポインタ4および回路構造、例えばプリント回路基板12を含んでいる。ポインタ4は、例えばプラスチック製のブラケット10を介して、可動部7上に取り付けられている。動作中、プリント回路基板12には電圧が印加され、またプリント回路基板12のフィードバック電圧は、ポインタ4の位置による影響を受け、その結果、ポインタ4の位置を表す電圧信号が出力される。
【0014】
従来技術においては、プリント回路基板12の種々のコンポーネント13が、通常の場合、プリント回路基板12の、ポインタ4に対面している面上に配置されている(
図3および
図4を参照されたい)。この解決手段の欠点は、一方ではコンポーネント13によってポインタ4の運動が妨げられ、他方では擦りによって損傷が生じることである。
【0015】
したがって、本発明は、プリント回路基板12の種々のコンポーネント13を、プリント回路基板12の、ポインタ4側とは反対側の面上に配置し(
図5および
図6を参照されたい)、それによって、移動の障害および擦りによるコンポーネントの損傷のいずれも回避することを提案する。
【0016】
他方、従来技術では通常の場合、平坦な端面を備えているポインタが使用されているが(
図3および
図4を参照されたい)、しかしながらそのようなポインタは、以下の欠点を有している:
1.センサ3の出力は、y方向において移動しているポインタ4の位置であるが(
図1を参照されたい)、しかしながら、このセンサ3の出力は、センサ3のプリント回路基板12およびポインタ4のx方向およびz方向における相対位置における変化によって影響を受ける可能性があり、その結果、センサ3の出力は、ポインタ4のy方向における実際位置に関して誤差を有する可能性があり、また、平坦なポインタ4の既存の解決手段においては、実行プログラム後に、調整ロッドの回転を回避することができないので、接続ロッドおよびその接続ロッド上に固定されているポインタ4が偏向され、その結果、検出範囲内では、センサ3のプリント回路基板12とポインタ4との間のx方向およびz方向における相対位置が変化し、したがって、最終的に、出力と実際の結果との間に誤差が生じる可能性がある。
2.比較的大きい振幅で回転する可動部は、ポインタ4と接触する可能性があり、また、センサ3のプリント回路基板12を擦って、センサ3の部品を破壊する可能性があり、したがって、センサ3が損傷する。
3.既存のポインタ4は、プラスチック部材を介して、締まりプレスばめ、スナップフィットまたは螺合等によって可動部に固定されているが、しかしながら、プラスチック部材は、温度の影響および過酷な環境要因、例えば振動に起因して劣化する可能性があるので、信号に関する問題が生じる。
4.既存のポインタ4は、一般的に、接着法または印刷法によってプラスチックに固定されているが、しかしながら、このプロセスは複雑であり、またコストが掛かる。
【0017】
したがって、本発明は、プリント回路基板12に対面しているポインタ4の端面を円弧形状とすることを提案する(
図5および
図6を参照されたい)。端面が円弧形状であることから、接続ロッドの回転による、線形位置に関する信号への影響が低減され、それによって、センサ3の出力と、ポインタ4の実際位置との間の誤差が顕著に低減され、また検出精度が向上される。さらには、円弧形状のポインタ4によって、調整ロッドは、センサ3と接触して、センサ3を擦ることなく、比較的大きい振幅で回転することができる。
【0018】
さらに、ポインタ4は、インサート成形法を使用して固定されており、例えば、ポインタ4およびブラケット10のいずれも、インサート成形によって固定することができる。したがって、より簡潔なプロセス、より高い信頼性およびより低いコストが達成される。
【0019】
エンジン排ガス再循環に使用するための排ガス再循環制御弁の線形駆動装置を例にして、本発明による線形駆動装置を以下において説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。本発明による線形駆動装置を、小さい精度の線形制御を要求する任意の機器、例えば種々の弁およびアクチュエータと共に使用することができる。
【0020】
図7には、線形駆動装置が示されている。線形駆動装置1は、電気モータ2、第1のトランスミッション段(減速トランスミッション段)および第2のトランスミッション段(線形トランスミッション段)を含んでいる。線形駆動装置は、電気モータ2の駆動によって、可動部7の線形運動を達成する。ここでは、可動部が出力接続ロッドを表していると考えられる。
【0021】
埃またはその他の異物の侵入、またその結果生じるトランスミッション装置への損傷を回避するために、ハウジング11および対応するシーリングシステムが設けられている。第1のトランスミッション段、すなわち減速トランスミッション段は、電気モータの出力軸に固定的に接続されているピニオンギア5と、このピニオンギア5と噛み合っているトランスミッションギア6と、を含んでいる。モータ2が動作すると、ピニオンギア5が駆動されて回転し、その結果、ピニオンギア5と噛み合っているトランスミッションギア6が回転する。
【0022】
第2のトランスミッション段は、トランスミッションギア6の回転運動を可動部7の線形運動に変換するための、線形トランスミッション段である。第2のトランスミッション段は、トランスミッションギア6に形成されている螺線状の溝8と、溝8に収容されている従動部9と、この従動部9に固定的に接続されている可動部7と、を含んでいる。
【0023】
可動部7は、スリーブ部材(図示せず)内に配置されており、したがって、上下方向の線形運動のみが実現される。トランスミッションギア6が回転すると、従動部9が溝8に沿って変位し、また溝8の螺線状の形状に起因して、従動部9が上方または下方に運動し、それによって可動部7が駆動されて上方および下方に運動する。
【0024】
電気モータ2が誤動作した場合、または送電が断たれた場合であっても、可動部7が初期位置まで帰還できるようにするために、線形トランスミッション装置は、好適には、電気を用いずに復元するための復元システム(図示せず)をさらに含んでいる。十分公知であるように、電気モータに電圧が印加された際に、相互に逆向きの2つの方向における電気モータの駆動は、駆動および復元を達成することができる。しかしながら、(例えば故障またはその他の原因に起因して)電気モータへの送電が断たれた場合には、トランスミッション装置を初期位置に復元できることが望ましく、したがってそのような復元システムが必要になる。前述の復元システムは、復元動作をトランスミッションギア6に直接的または間接的に適用するばねを含んでいる。
【0025】
線形駆動装置1は、本発明によるセンサ3をさらに含んでおり、このセンサ3は、排ガス再循環制御弁を制御するために、可動部の位置、つまり前述の可動部7の位置を検出して、その位置を制御装置に伝送するために使用される。
【0026】
本発明を、上記においては、比較的好適な実施の形態を用いて説明したが、本発明はそれらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の精神および範囲から逸脱することのない、当業者による種々の変更および修正が、本発明の保護範囲に含まれるべきであり、したがって、本発明の保護範囲は請求項によって定義されるべきである。
【符号の説明】
【0027】
1 線形駆動装置
2 電気モータ
3 センサ
4 ポインタ
5 ピニオンギア
6 トランスミッションギア
7 可動部
8 溝
9 従動部
10 ブラケット
11 ハウジング
12 プリント回路基板
13 コンポーネント
【国際調査報告】