特表2017-538260(P2017-538260A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-538260(P2017-538260A)
(43)【公表日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】照明デバイス及び照明システム
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20171124BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20171124BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20171124BHJP
   F21V 14/06 20060101ALI20171124BHJP
   G02B 26/08 20060101ALI20171124BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20171124BHJP
【FI】
   F21S2/00 330
   F21S2/00 355
   F21V23/00 140
   F21V5/02 100
   F21V23/00 115
   F21V14/06
   G02B26/08 D
   F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-527620(P2017-527620)
(86)(22)【出願日】2015年11月22日
(85)【翻訳文提出日】2017年5月22日
(86)【国際出願番号】EP2015077296
(87)【国際公開番号】WO2016083274
(87)【国際公開日】20160602
(31)【優先権主張番号】14194500.6
(32)【優先日】2014年11月24日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ペット ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ドロス オリバー
【テーマコード(参考)】
2H141
3K014
3K243
【Fターム(参考)】
2H141MA12
2H141MA20
2H141MB17
2H141MB39
2H141MD12
2H141MD20
2H141ME04
2H141ME11
2H141ME25
2H141MG10
2H141MZ12
3K014AA01
3K243AA01
3K243AC02
3K243AC06
3K243BA09
3K243BC09
3K243BE02
3K243CB14
3K243CB17
(57)【要約】
照明デバイスは、中心軸を規定する光源を含み、また、少なくとも2つの相互に独立して操作可能である照明要素を含む。照明デバイスは更に、軸の周りを回転可能に取り付けられる回転可能偏向部材と、軸上に固定して取り付けられ、少なくとも2つの相互に異なる偏向を有する部分を含む固定偏向部材とを含む。各偏向部は、対応する照明要素に関連付けられる。本発明の照明デバイスは、様々な動作モードを可能にする。光ビーム回転が回転できるように、少なくとも2つの照明要素の1つ以上のオン及びオフの切り替えのシーケンスによって、光ビームの1つの場所から別の場所へのジャンプが可能にされ、また、減光又は増光が可能であることによって、例えば、照明要素を1つずつオフに切り替えるシーケンスによって、段階的に減光可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸の周りに配置される少なくとも2つの相互に独立して操作可能である照明要素を含む光源と、
偏向構造及び/又は前記偏向構造の向きにおいて相互に異なり、それぞれ、対応する照明要素に関連付けられる少なくとも2つの部分を含み、前記中心軸上に固定して取り付けられ、前記光源に面する固定偏向部材と、
前記中心軸の周りを回転可能に取り付けられ、前記固定偏向部材に面する回転可能偏向部材と、
を含み、
前記固定偏向部材は、前記光源と、前記回転可能偏向部材との間に配置され、
前記固定偏向部材の主表面は、同心円リング状偏向部分を含む、照明デバイス。
【請求項2】
前記照明要素のうちの少なくとも2つは、同時に操作可能であることを特徴とする、請求項1に記載の照明デバイス。
【請求項3】
前記固定偏向部材は、前記照明要素のすべてにわたって延在する単一の要素であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の照明デバイス。
【請求項4】
前記固定偏向部材及び前記回転可能偏向部材それぞれは、屈折部材であり、また、好適には、各部材は、プリズム状主表面を含むことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項5】
前記固定偏向部材上に、前記中心軸と平行に入射する光は、対応する偏向部分によって一意の方向に方向転換されることを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項6】
前記同心円リング状偏向部分のすべてについて、1つの同心円リング状偏向部分あたりの関連付けられる照明要素の数は、基本的に一定であることを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項7】
前記同心円リング状偏向部分は、等しい表面積を有することを特徴とする、請求項1乃至6の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項8】
各同心円リング状偏向部分は、一意の偏向を有し、前記一意の偏向は、前記同心円リング状偏向部分の全体にわたって同じであることを特徴とする、請求項1乃至7の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項9】
各同心円リング状偏向部分は、偏向において相互に異なる偏向弧セグメントによって構成されることを特徴とする、請求項1乃至8の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項10】
半径方向において、前記固定偏向部材による仰角の偏向度は、徐々に増加又は減少することを特徴とする、請求項1乃至9の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項11】
前記回転可能偏向部材は、円盤状の固定偏向部材の直径以上である直径を有する丸い円盤であることを特徴とする、請求項1乃至10の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか一項に記載の照明デバイスを少なくとも1つ含み、少なくとも前記操作可能な照明要素を制御する制御ユニットを含むことを特徴とする、照明システム。
【請求項13】
前記回転可能偏向部材を回転させる駆動手段を更に含み、好適には、前記駆動手段は、前記制御ユニットによって制御されるモータであることを特徴とする、請求項12に記載の照明システム。
【請求項14】
前記制御ユニットにセンサ信号を提供するセンサを更に含むことを特徴とする、請求項12又は13に記載の照明システム。
【請求項15】
請求項1乃至11の何れか一項に記載の照明デバイスを少なくとも2つ含み、前記少なくとも2つの照明デバイスは、相互連携のために、前記制御ユニットによって制御されることを特徴とする、請求項12乃至14の何れか一項に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転可能偏向部材を含む照明デバイスと、当該照明デバイス及び制御ユニットを含む照明システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
光ビームをステアリングするために、可動光源を使用する代わりに、回転式の光学的にアクティブな部材を使用して光ビームを所望の場所に向ける照明デバイス及び照明システムが、当技術分野において知られている。例えば米国特許第4,118,109号は、共通軸の周りを回転可能な2つの屈折プリズムを含む照明デバイスを開示している。この既知の照明デバイスは更に、プリズムに適切な位置を取らせる制御回路を含む。ビームが、軸の周りの任意の方位角に向けられることが可能であるようにし、また、可変の極角を可能とするために、既知の照明デバイスにおける2つの屈折プリズムは、当該軸の周りを相互に独立して回転可能である。しかし、これにより、当該既知の照明デバイスは、当該照明デバイスが相互に独立した回転を可能とするために比較的複雑で高価な機械的構造を含むという欠点を有する。
【0003】
更に、現在の照明市場の一般仕様では、ダイナミックな照明の可能性の広い用途範囲を提供する照明デバイスが望まれる。既知の照明デバイスのもう1つの欠点は、当該照明デバイスは、その多用途性において比較的限定されるため、この仕様に関して基準に達していない点である。例えば当該照明デバイスは、そのダイナミックな光強度の可能性について、光ビームのオンとオフとに切り替えることのみに限定される。
【0004】
独国特許第102009060565A1号は、様々なグループのLEDを含む光源を有する照明デバイスを開示している。当該LEDは、前部偏向レンズ内に含まれ、軸の周りで回転可能な偏向要素と連携して、様々な照明状態を生成するように、コントローラを使用して独立して操作可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記欠点のうちの少なくとも1つが緩和される、導入部において言及されたタイプの照明デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明による照明デバイスは、中心軸の周りに配置される少なくとも2つの相互に独立して操作可能である照明要素を含む光源と、偏向構造及び/又は偏向構造の向きにおいて相互に異なり、それぞれ、対応する照明要素に関連付けられる少なくとも2つの部分を含み、中心軸上に固定して取り付けられ、光源に面する固定偏向部材と、中心軸の周りを回転可能に取り付けられ、固定偏向部材に面する回転可能偏向部材とを含み、固定偏向部材は、光源と、回転可能偏向部材との間に配置され、固定偏向部材の主表面は、同心円リング状偏向部分を含む。偏向部材及び偏向部は、屈折、反射及び/又はTIRを介して、光を偏向することができる。
【0007】
リング状偏向部分は、固定偏向部材の主表面の全体を覆い、したがって、光の所望の方向への偏向に使用されないその表面積における開いた場所はない。したがって、漏光は、このように防ぐことができる。固定偏向部材の主表面の代替の細分化は、固定偏向部材の主表面が、同心円リング状の偏向部を含むことであり、各リング状部分について、表面積が、サイズにおいて、等しいことが好適である。
【0008】
本発明の照明デバイスは、固定屈折部材の操作可能な照明要素の組み合わされた動作によって、光のコリメーションのための様々な動作モードを可能にする。コリメータは、関連付けられる偏向部と、回転屈折部材とによって形成される。例えば光ビームは、少なくとも2つの照明要素の1つ以上の照明要素のオン及びオフを切り替えるシーケンスによって、1つの場所から別の場所に回転及び/又はジャンプすることができる。また、減光又は増光可能であるという点において、例えば徐々に減光可能であるか、少なくとも3ステップにおいて減光可能であるか、又は、照明要素を1つずつオフに切り替えるシーケンスによって減光可能である。動作モードの数は、照明要素及び/又は異なって偏向する部分の数の増加と共に増加する。照明要素は、LEDとして具体化されることが好都合である。本発明の説明では、大部分においてLEDを使用するが、説明において、LEDが言及される場合、これは、ハロゲンランプ、ショートアークHIDランプといった小型光源のような一般照明要素を暗示的に意味する。照明要素及び偏向部の数は、2乃至100個に及んでよく、又は、更には、最大1000個であってもよく、例えば4、8、12、50、120、200個である。更に、照明デバイスは、同時に動作する照明要素の数の制御を介して、ビームパターンを変更することができる。したがって、照明デバイスの一実施形態は、照明要素のうちの少なくとも2つが、同時に操作可能であることを特徴とする。しかし、これは、例えば3、6、10、20、75、150個であってもよい。同時に操作可能である照明要素と、関連付けられる偏向部との数の増加と共に、例えばバットウィングビームパターン又はダブルバットウィングパターン(即ち、4つの照明要素が4つの関連付けられる4つの屈折部と共に同時に動作する場合に、4つのローブを有するビームパターン)であるより複雑で、専用のダイナミックビームパターンを生成することが可能にされる。
【0009】
各照明要素は、好適には、少なくとも1つのLEDを含み、所望の光出力に応じて、例えば1、2、3、4、6又は15個のLEDを含む。しかし、小型ハロゲンランプといった他のタイプの容易に減光可能及び/又は瞬時に切り替え可能な光源も魅力的な光源である。本発明の照明デバイスは、所望の効果を可能にするために、多数の照明要素を有し、また、LEDによって可能にされる照明デバイスのコンパクトさは、非常に好都合である。その上、「LED無料で」の方向へのLEDの原価における傾向を鑑みるに、LEDが多数であっても、照明デバイスの全体的な原価に有意な影響を及ぼさない。特に、LEDは、簡単で、瞬時のオン/オフの切り替え、減光又は増光(ブースティング)の可能性を提供する。更に、LEDが、W及び/又はAを任意選択的に有するRGBのLED源(RGBWAは、赤、緑、青、白及び琥珀を表す)から構成される場合、ダイナミックな色及び色パターン変化も、RGBWA LED源の何れかのLED源の選択的な操作によって可能にされる。
【0010】
更に、照明デバイスの機能を更に向上させるために、照明要素から放射される光は、好適には、平行光ビームとして放射される。したがって、照明要素が、例えばボウル状のTIRコリメータレンズである一体型コリメート要素を有するか、又は、照明要素が、コリメータを有するプレートを共有することが好都合である。任意選択的に、このようなコリメータは、その上面において、偏向部を含んでよく、この場合、当該コリメータは、固定偏向部材の関連付けられる偏向部の代替とみなすことができる。一体型コリメータ及び一体型偏向部を有する照明要素のこのような実施形態では、固定偏向部材は、照明要素/光源の一体化された部分として、照明デバイス内に存在すると見なされる。
【0011】
リング状偏向部分の数の増加と共に、ダイナミックな照明の可能性の多用途性が増加する。これは、各リングによって、入射光が向けられることが可能である方向の数が増えることによる。したがって、リングの数は、好適には、少なくとも4であり、例えば5、8、9、16又は17個である。リングは、丸い円形であるか、又は、例えば六角形、八角形、十角形若しくは十二角形である丸い円にかなり似た形状を有する比較的多い数の正多角形の形状であってもよい。
【0012】
固定偏向部材は、光源と回転可能偏向部材との間に配置されるので、固定偏向部材を、光源の近くで真向かいに配置することができる。したがって、各照明要素との偏向部の簡単な位置合わせが可能にされ、更には、漏光と、反応部及び照明要素の隣接する組み合わせ間のクロスオーバのリスクとを防ぐことができる。回転可能偏向部材が、固定偏向部材の近くに配置されるが、それらの間には光学接触がないことが更に好適であり、これにより、漏光が更に減少され、比較的コンパクトな照明デバイスを製造することが可能になる。或いは、回転可能偏向部材を、光源と固定偏向部材との間に配置することも可能である。しかし、回転可能偏向部材の回転によって、回転可能偏向部材によって偏向される光は、単一の照明要素について、固定偏向部材上の不定位置における衝突という作用をもたらし、したがって、固定偏向部材上の偏向部のより複雑な配置が必要となる。しかしながら、この作用は、固定偏向部材を、中心軸に沿って、回転可能偏向部材にすぐ隣接して配置することによって有意に減少される。この作用は、通常、固定部材が、光源と回転可能偏向部材との間に配置される場合は全く問題とならない。というのは、回転可能偏向部材の主表面上の屈折構造は、通常、主表面全体に対して同じであるからである。しかし、当該表面の2、3又は4つの偏向部への細分化も、照明デバイスの多用途性をより一層高めるために可能である。
【0013】
照明デバイスの一実施形態は、固定偏向部材が、照明要素のすべてにわたって延在する単一の要素であることを特徴とする。したがって、組み立てに必要な部品の数が減少され、したがって、照明デバイスの比較的簡単な組み立てが実現する。
【0014】
照明デバイスの一実施形態は、各偏向部材が、屈折部材であり、また、好適には、各部材は、プリズム状主表面を含むことを特徴とし、主表面上のプリズムリッジは、同じ形状、即ち、同じ高さ及び同じトップアングルを有することが好適である。プリズム状主表面は、光源に面していてよいが、或いは、光源に面していなくてもよい。例えば波状主表面又はマイクロファセットによって形成された主表面である、主表面上の偏向要素の多くの形状が可能である。波状主表面は、徐々に変化する偏向角を伴い、したがって、広い偏向ビームにつながり、そのような広いビームが所望される場合には有益である。マイクロファセット状表面は、作るのがより複雑ではあるが、偏向ビームに、実質的にどのような所望の形状も与えることができるという利点を提供する。プリズム状主表面は、比較的簡単に製造できるという利点を有し、また、すべてのプリズムリッジが、少なくとも1つの偏向部あたりに、同じ形状を有する場合、光ビームは、1つの偏向部あたりに同じ角度に亘って偏向される(1つの偏向部全体について、当該偏向部への入射角度が同じであると仮定する)。したがって、細いビームの方向転換が可能にされる。
【0015】
照明デバイスの一実施形態は、固定偏向部材上に、中心軸と平行に入射する光が、対応する偏向部分によって一意の方向に方向転換されることを特徴とする。したがって、ダイナミックな照明の可能性の多用途性は、入射光が向けられることができる方向の数の増加と共に増加する。
【0016】
照明デバイスの一実施形態は、同心円リング状偏向部分のすべてについて、1つの同心円リング状偏向部分あたりに関連付けられるLEDの数が、基本的に一定であることを特徴とする。この場合、第1のリング状偏向部分に関連付けられているLEDから、別のリング状偏向部分に関連付けられているLEDに切り替えたときに、動作中の照明デバイスによって放射される光の量を一定に保つことが容易に実現される。固定偏向部材の主表面の代替の細分化は、固定偏向部材の主表面が、同心円リング状偏向部分を含むことであり、各リング状部分について、表面積は、サイズにおいて、等しい。この場合、LEDの密度は、リング状偏向部分それぞれについて同じであってよい。
【0017】
照明デバイスの一実施形態は、各リングが、一意の偏向を有し、当該一意の偏向は、リング全体に亘って同じであることを特徴とする。したがって、対応する偏向部分に関連付けられる照明要素のLEDの単純な円形配置が可能にされる。更に、これは、人が照明デバイスをまっすぐに見たときに、照明デバイスがより審美的に優れた外観を有するようにする。或いは、照明デバイスの一実施形態は、各リングが、偏向において相互に異なる偏向リングセグメントによって構成されることを特徴とする。したがって、照明要素の単純な円形配置によって、ダイナミックな照明の可能性の多用途性は、1つのリングあたりの入射光が向けられることができる方向の数の増加と共に増加することが実現される。
【0018】
照明デバイスの一実施形態は、半径方向において、固定偏向部材の表面全体にわたって、仰角/極角の偏向度が、段階的な変化を有する、好適には、中心から周辺に向かって、連続的に増加又は減少することを特徴とする。したがって、例えば当該半径方向において、関連付けられる照明要素が連続的に減光及び増光されることによって、(方向転換された)ダイナミックビームの滑らかな放射内方/外方の移動が可能にされる。
【0019】
照明デバイスの一実施形態は、回転可能偏向部材が、円盤状の固定偏向部材の直径以上である直径を有する丸い円盤であることを特徴とする。これにより、両方の偏向部材用の使い勝手が良く、コンパクトで、円形の円筒ハウジングが可能になる。しばしば、偏向部の少なくとも幾つかが、軸から離れるように光を偏向させることがあり、回転可能偏向部材が、このような偏向光を捕捉するためには、回転可能偏向部材が、直径において、固定偏向部材よりも幾分大きいことが好都合である。したがって、漏光のリスクが減少される。
【0020】
本発明は更に、本発明による照明デバイスを少なくとも1つ含み、また、少なくとも操作可能な照明要素を制御する制御ユニットを更に含む照明システムに関する。照明システムが、モータ駆動式回転可能偏向部材を回転させる駆動手段を含む場合、制御ユニットは、当該駆動手段を制御するためにも使用することができる。
【0021】
照明システムの一実施形態は、当該照明システムが、制御ユニットにセンサ信号を提供するセンサを更に含むことを特徴とする。このようなセンサは、例えば、人の存在が検出された場合に、照明デバイスをオンに切り替える占有状態センサであっても、人の動きを検出し、次に、センサ信号を制御ユニットに送信して、光ビームを当該人に向けてステアリングし、当該人の進路を光ビームで辿らせる動きセンサであってもよい。
【0022】
照明システムの一実施形態は、当該照明システムが、本発明による照明デバイスを少なくとも2つ含み、当該少なくとも2つの照明デバイスは、相互連携のために、制御ユニットによって制御されることを特徴とする。少なくとも2つの照明デバイスは、連携して、照明デバイスが、大きい目標領域にわたってより一層多用途性のあるダイナミックな照明の可能性を有するようにさせる。これは、第1の照明デバイスのダイナミック挙動が、第2又は更なる照明デバイスのダイナミック挙動によって引き継がれる/追随されることが可能だからである。更に、単一の照明デバイスの追随範囲に比べて、長い距離にわたって、人の進路を光ビームで追随する又は案内することが可能にされる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明は、明瞭さのために、幾つかの特徴がサイズ/スケールにおいて誇張されている場合のある概略図面によって更に説明される。
【0024】
図1図1は、従来技術による照明デバイスを示す。
図2図2は、本発明による照明デバイスの第1の実施形態を示す。
図3図3は、本発明による照明デバイスの第2の実施形態を示す。
図4A図4Aは、関連付けられる照明要素と共に、固定偏向部材上の偏向部の第1の配置を示す。
図4B図4Bは、回転可能偏向部材を示す。
図5A図5Aは、固定偏向部材上の偏向部の第2の配置を示す。
図5B図5Bは、回転可能偏向部材に対して相互位置にある斜視図である。
図5C図5Cは、方向転換されたビームのダイナミックレンジを示す。
図6A図6Aは、一体型コリメート要素を有する照明要素の一実施形態を示す。
図6B図6Bは、一体型コリメート要素を有する照明要素の一実施形態を示す。
図7図7は、固定偏向部材上の偏向部の第3の配置を示す。
図8図8は、本発明による3つの照明デバイスを有する照明システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、第1の回転プリズム10が、一部しか示されていない担体11内に取り付けられている従来技術による照明デバイスを示す。担体は、中心軸15の周りを回転可能であるように配置され、ピニオン12と連携する歯付き軸受が形成されている。ピニオンは、第1のモータ13と、同期レゾルバ14とに接続されている。第2の回転プリズム16が、第1のプリズムを離れる放射線ビームを捕捉するように、第1のプリズムに隣接して位置付けられる。プリズム10及び16の頂角を二等分する平面は、担体がその周りを回転する中心軸15に略垂直であるように配置される。第2のプリズムも、回転可能であり、第2のモータ19によって駆動されるピニオン18との係合のための歯付きギアリングを担持する担体17内に取り付けられる。第2の同期レゾルバ20も、第2の駆動モータに接続される。中心軸の周りの2つのプリズムの回転は、互いからかなり独立して可能である一方で、面の平面間の必要な関係は保持される。2つのレゾルバ14及び20は、基準角度位置に対する2つのプリズムの角度位置を一意に特定する出力信号を与える。2つのレゾルバ14及び20の出力と、2つの駆動モータ13及び19への制御入力とは、制御回路21に接続される。
【0026】
図2は、本発明による照明デバイス100の第1の実施形態を示す。照明デバイスは、中心軸Zを規定し、ハウジング110の底部109上に取り付けられている光源101(図2ではLED)を含む。光源は、少なくとも2つの相互に独立して操作可能である照明要素113を含み、図2には、そのうちの5つが示されている。各照明要素は、30°以下のFWHM、例えば10°のFWHMの比較的細いビームを、固定偏向部材102に提供するコリメータ(図示せず)を含む。固定偏向部材102は、光源と回転可能偏向部材103との間に配置される。明瞭さのために、光源と偏向部材との間の相互距離D1、D2とは、比較的大きく示されているが、通常、これらの距離は小さく、例えばD1及びD2に関して、約0.1mm乃至10mm、例えば1mmである。各照明要素は、3つのLED源115、即ち、1つの赤色LED源、1つの青色LED源及び1つの緑色LED源を含む。照明デバイスは更に、上記ハウジング内に、上記軸を中心として、固定して取り付けられ、上記軸を横断して延在し、主表面111が光源に面している固定偏向部材102を含む。固定偏向部材は、上記主表面上に、少なくとも2つの相互に異なって偏向する部分121を含む。図2では、主表面の略同心円状の八角形偏向部分(八角形)への細分化は、純粋に概略的に与えられている。これらの八角形それぞれは、対応する照明要素に関連付けられている。各偏向部は、一意の偏向特性を有する。照明デバイスは更に、上記ハウジングに取り付けられ、上記軸Zの周りで回転可能であり、それを横断して延在する回転可能偏向部材103を含む。回転可能偏向部材は、固定偏向部材に面し、等しい形の平行に延在しているプリズムリッジ119が提供されている主表面117を有する。プリズムリッジ119は、軸Zに基本的に平行である急勾配の側面と、回転可能偏向部材の主表面に対して、通常、0°乃至40°の範囲内にあるアクティブ角度で傾斜されている1つのアクティブ側面とを有する。しかし、アクティブ角度は、プリズムリッジが、固定偏向部材の方を向いていない主面上に提供される場合は、臨界角未満であるべきである。通常、偏向部材は、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)又はPC(ポリカーボネート)、バリウム高含有ガラス等の高屈折指数の透明材料で作られている。
【0027】
図3は、図2に示されるものと同様の構造を有する本発明による照明デバイス100の第2の実施形態を示す。固定偏向部材102は、その主表面111上に、同心円リングを含み、各リングは、中心リングを除いて、偏向が相互に異なる偏向部121として4つの屈折弧セグメントによって構成されている。光源101は、偏向部と同様に配置されて、照明要素と、関連付けられる偏向部との組み合わせを形成する照明要素113を含む。図3は更に、光ビーム210の進路を示す。当該光ビームは、固定偏向部材の偏向部分によって最初に偏向され、次に、回転可能偏向部材によって更に偏向され、したがって、最後に、中心軸Zに対して極角Θにおいて放射される。
【0028】
図4Aは、関連付けられる照明要素113と共に、四角形の固定偏向部材102上の偏向部121の第1の配置の中心軸Zに沿った投影を示す。固定偏向部材の主表面は、36個のモザイク状の四角形の偏向部を含み、矢印141は、プリズムリッジの押出方向及び/又は各偏向部の偏向方向を示す。4つの中心の四角形は、プリズム状の表面を有さないので、光を偏向しない。各偏向部は、36個の照明要素の対応する1つに関連付けられ、図4Aでは、照明要素は、単一の白色LEDである。図4Bは、相互に平行に延在する湾曲溝123が提供されている主表面117を有する回転可能偏向部材103を示す。各溝の湾曲は、軸Zに大体平行である急勾配な側面と、主表面に対して0°乃至40°の範囲内の徐々に変化するアクティブ角度を有し、入射光の湾曲に亘って可変偏向をもたらし、従って、光が比較的広い光ビームとして、目標方向に方向転換又は偏向される湾曲アクティブ側面とを含む。
【0029】
図5Aは、関連付けられる照明要素と共に、固定偏向部材102上の偏向部121の第2の配置から得られるビーム方向のゾーンを示す。図5Bは、回転可能偏向部材に対して相互位置にある一体型固定偏向部材を有するコリメータを含む照明要素の斜視図を示す。図5Cは、方向転換されたビームそれぞれのダイナミックレンジを示す。
【0030】
図5Aでは、各ゾーンについて得られるビーム方向が、矢印141によって、XY平面上へと投影される偏向方向として示される。図5Aに示されるように、同じビーム方向を有するゾーンは、同心円リングであり、これは、固定偏向部材が、偏向部として、同じ配置を有する4つの同心円リングを含むことによる。
【0031】
図5Bは、照明デバイス100の一実施形態の斜視図を示す。照明デバイスは、光源101と、固定偏向部材102と、光源の方を向いていない主表面112上に、平行に延在するプリズムリッジ119のプリズム状構造体を有する回転可能偏向部材103とを含む。光源は、コンパクトに配置された照明要素113を含む。各照明要素は、LED源115と、コリメータ161と、コリメータ及びLED源と統合ユニットを形成する偏向部121の一部とを含む。各照明要素から得られるビーム偏向方向は、矢印141によって示される。図5Bから明白に見て取れるように、対応する偏向部分に関連付けられるLED源の数は、1つの偏向部あたりで著しく異なる。1つの偏向部の照明から別の偏向部の照明への切り替えは、照明デバイスから放射される光強度の急な減少又は増加の効果をもたらす場合があり、また、これは、固定偏向部材の偏向部の様々なサイズの結果による。これは、円状の偏向部は、半径方向において同じ幅を有するからである。この効果は、LED源のバランスの取れた減光/ブースティングによって、又は、LED源の配置のコンパクトさの段階的な変化によって緩和される。しかし、或いは、図7に示されるように同心円リングを有する、即ち、同じ表面サイズを有する同心円リングを有する固定偏向部材で緩和されることも可能である。
【0032】
図5Cは、回転可能偏向部材を含む照明デバイスから得られる結果としてもたらされる投影ビーム方向(点151で表される)をXY平面において示す。固定偏向部材及び照明要素は、図5Aにおけるものと同じである。円155は、回転可能偏向部材を、0°から360°まで回転させた際に、ビームの対応する主方向が追随する進路を示す。φは、ビームがそこにおいて方向転換される方位角である。ビーム方向は、X,Y=0,0から開始して、4つの曲線上の位置までのベクトルである。点151は、所与のプリズムプレート回転角についての結果として得られるビーム方向を表し、矢印153は、ビーム角度が、中心から開始して変化する方向である。図示される事例は、両方の偏向部材の主表面から測定されて25°の角度を有し、PMMAで作られ、12.8°のビーム傾斜を提供するプリズムの事例を表す。
【0033】
図6A及び図6Bは、一体型コリメート要素を有する照明要素の2つの実施形態を示す。図6Aに示される照明要素113は、LED源115と、一体化された回転対称のボウル状のコリメータレンズ161とを含む。コリメータレンズ161は、屈折内壁163と、TIRのための反射外壁165と、LED源がその中に位置付けられる凹部171を有する第1の屈折内面167とを含み、コリメータレンズは更に、第2の上面173が設けられる。第2の上面173は、平面であってよいが、図6Aでは、局所的に湾曲部175を含み、そこから、LED源によって生成された平行光線のビーム210が、中心軸Zと基本的に平行な方向に現れる。
【0034】
図6Bは、凹部171内に位置付けられたLED源115を含む照明要素113を示す。この照明要素は、構造において、図6Aに示される照明要素と似ている。しかし、図6Bの照明要素は更に、(仮想)固定偏向部材の偏向部として、のこぎり歯状の構造169を含み、図6Bでは、コリメータレンズの第2の表面に固定される別個のフォイル177として提供される。コリメータは、コリメータの屈折内面167における屈折と、コリメータの反射外壁165におけるTIRとの組み合わされた作用によって、LED源からの光線が、平らな上面173から、中心軸Zと平行な方向に放射されることを確実にする。これらの光線は、次に、プリズム状表面/のこぎり歯構造を有するフォイルにおける特定の角度に亘って偏向される。偏向された光線は、最終目標方向への更なる偏向のために、回転可能偏向部材(図6Bには図示しないが、図3を参照されたい)に衝突する。
【0035】
図7は、固定偏向部材102上の偏向部121として、5つの同心円リングを有する第3の配置を示す。同心円リングは、相互に同じ表面サイズである。中心を通る中心軸からのシーケンスにおいて、各リングの半径は、R=1→R=1、R=2→R=1.41、R=3→尾R=1.73、R=4→R=2、R=5→R=2.24等に従って増加する。そして、各リングには、1つのグループから別のグループへの切り替えが、強度差につながらないように、同数の照明要素が提供される。或いは、これは、サイズが相互に異なるリング形状の偏向部分について、1つのリング形状の偏向部あたりの照明要素の異なる密度分布によっても実現されてもよい。4つの外側リング125、127、129、131における矢印は、5つの同心円リングゾーンを有する固定偏向部材プレートのXY平面上に投影される偏向方向である。中心リング133は、偏向構造を有さず、回転可能偏向部材(図示せず)上の中心のリング形状偏向部と一致させられる。回転可能偏向部材上の中心のリング形状偏向部も偏向構造を有さなくてもよく、したがって、照明デバイスによって、偏向されないビームも得ることができる。
【0036】
図8は、3つの本発明による照明デバイス100と、照明デバイスの制御された切り替え/減光のために事前にプログラミングされた制御ユニット206とを有する照明システム200を示す。当該制御ユニットは、センサ204によってトリガされる。この選択的な切り替え/減光は、照明デバイスによる目標領域の照明のための放射角度を入力として必要とするルックアップテーブルによって行われる。センサ204は、人202の存在と移動(方向)とを検知し、次に、センサ信号を、制御ユニットに提供する。制御ユニットは、これらの信号を処理し、照明デバイスにそれに応じて動作するように命令する。図8では、人は、左側の照明デバイスをとっくに通り過ぎているので、当該左側の照明デバイスは、オフに切り替えられている。人は、中心の照明デバイスを通り過ぎたばかりであり、当該照明デバイスは、その照明要素と、関連付けられる偏向部との組み合わせのうちの3つによって生成される3つのビーム210、212、214を依然として放射している。左側に向かう光ビーム210を生成する組み合わせは既に減光しており、他の2つのビーム212、214は、フルモード(非減光)で(依然として)動作している。右側の照明デバイスは、近づいてくる人を予測し、これにより、2つの光ビーム216、218が減光モードで既にオンに切り替えられている。完全に減光されていない状態ではないのは、完全に減光されていない状態は人の目をくらませてしまう場合があるからである。回転可能偏向部材は、人が辿る進路が湾曲している場合であっても、人の進路の簡単な照明を可能にする。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7
図8
【国際調査報告】