特表2017-538577(P2017-538577A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-538577モジュール式精製反応器および精製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-538577(P2017-538577A)
(43)【公表日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】モジュール式精製反応器および精製方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 19/08 20060101AFI20171201BHJP
   C10G 33/02 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   B01J19/08 E
   C10G33/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-539514(P2017-539514)
(86)(22)【出願日】2015年10月15日
(85)【翻訳文提出日】2017年6月13日
(86)【国際出願番号】US2015055765
(87)【国際公開番号】WO2016061369
(87)【国際公開日】20160421
(31)【優先権主張番号】14/515,196
(32)【優先日】2014年10月15日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517133301
【氏名又は名称】リトオイル・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョー・グリフィス・クルーズ
(72)【発明者】
【氏名】スコット・レイ・モブリー
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・デイヴィッド・フルマー
【テーマコード(参考)】
4G075
4H129
【Fターム(参考)】
4G075AA13
4G075AA61
4G075AA62
4G075AA63
4G075BA05
4G075BB07
4G075BD13
4G075CA02
4G075CA47
4G075CA51
4G075DA01
4G075DA02
4G075DA18
4G075EA05
4G075EA06
4G075EB41
4G075EC06
4G075FA03
4G075FB02
4G075FC11
4H129AA03
4H129CA01
4H129CA19
4H129DA09
4H129NA21
4H129NA43
(57)【要約】
原油または合成油および類似の供給材料などの供給材料を精製するための方法および装置が、本明細書において開示される。いくつかの実施形態において、供給材料を精製するための反応器は、液体供給材料を保持する内部ボリュームと、供給材料入口ポートと、プロセスガス入口ポートと、出口ポートとを有するチャンバと、チャンバ内に収容され、プロセスガス入口ポートに結合されたガス拡散器と、ガス拡散器を介して内部ボリュームに流体連通して結合されたラジカル発生器とを含む。いくつかの実施形態において、供給材料を精製するための方法は、反応器の内部ボリュームに液体供給材料を供給するステップと、ラジカル化されたプロセスガスを、ラジカル発生器から、内部ボリューム内へと流入させ、ガス拡散器を介して供給材料と接触させて、供給材料を精留し、蒸気混合物内に生成物の1つまたは複数の留分を生成するステップと、蒸気混合物から所望の生成物を収集するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給材料を精製するための反応器であって、
液体供給材料を保持する内部ボリュームと、供給材料入口ポートと、プロセスガス入口ポートと、出口ポートとを有するチャンバと、
前記チャンバ内に収容され、前記プロセスガス入口ポートに結合されたガス拡散器と、
前記ガス拡散器を介して前記内部ボリュームに流体連通して結合されたラジカル発生器と
を備える、反応器。
【請求項2】
前記ラジカル発生器は、高周波(RF)プラズマ源、マイクロ波プラズマ源、または熱的ラジカル発生器のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の反応器。
【請求項3】
前記ガス拡散器は、穿孔された表面を有する管路を備える、請求項1に記載の反応器。
【請求項4】
前記内部ボリューム内に設置されたときに所望の温度に供給材料を加熱するヒータを更に備える、請求項1に記載の反応器。
【請求項5】
前記ガス拡散器は、前記ヒータを形成する1つまたは複数の導電性要素を備える、請求項4に記載の反応器。
【請求項6】
前記プロセスガス入口ポートの下流に前記内部ボリュームと流体連通する少なくとも1つの改質器を更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項7】
前記少なくとも1つの改質器は、前記チャンバ内に収容される、請求項6に記載の反応器。
【請求項8】
前記改質器は、複数のフィラメントを備え、前記フィラメントは、所望の温度に前記フィラメントを加熱するための電力源に結合されるように構成される、請求項6に記載の反応器。
【請求項9】
再生利用されるプロセスガスを、前記少なくとも1つの改質器から、前記ラジカル発生器、前記ガス拡散器または前記チャンバの前記内部ボリュームのうちの少なくとも1つに送達するための管路を更に備える、請求項6に記載の反応器。
【請求項10】
前記反応器の動作を制御するための、遠隔コンピュータネットワークと通信するように構成されたコントローラを更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項11】
供給材料を精製するための方法であって、
反応器の内部ボリュームに液体供給材料を供給するステップと、
ラジカル化されたプロセスガスを、ラジカル発生器から、前記反応器の前記内部ボリューム内へと流入させ、ガス拡散器を介して前記供給材料と接触させて、前記供給材料を精留し、蒸気混合物内に生成物の1つまたは複数の留分を生成するステップと、
前記蒸気混合物から所望の生成物を収集するステップと
を備える方法。
【請求項12】
前記ラジカル化されたプロセスガスは、水素ガス、クリーン天然ガス(CNG)、メタン、エタン、プロパンまたはブタンのうちの1つまたは複数を含むプロセスガスから形成される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記反応器の前記内部ボリューム内の圧力は、約1気圧〜約5気圧に維持されているか、または、
前記反応器の前記内部ボリューム内の前記供給材料の温度は、摂氏約100度〜約800度に維持されているか、
のうちの少なくとも一方である、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
再生利用されるプロセスガスを、前記ラジカル発生器、前記ガス拡散器または前記反応器の前記内部ボリュームのうちの少なくとも1つに送達するステップを更に備える、請求項11または12に記載の方法。
【請求項15】
前記所望の生成物を収集するステップは、生成物の前記留分を蒸留装置で蒸留するステップを備える、請求項11または12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概して、油ベースの供給材料を精製するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
油は、発電のために世界で最も広く使用されている源である。原油に由来する燃料および他の製品は、広範な有用性、すなわち、エンジンのための燃料および家庭の暖房などの民生用途から、ボイラ、加熱炉および発電所のための燃料ならびに特殊化学製品などの商業および産業的用途にわたる広範な有用性を提供する。原油は、分子量、沸点、融点および反応性が大きく異なり、軽い成分と重い成分とを含む炭化水素の混合物である。更に、硫黄化合物、ナフテン、ベンゼン含有化合物など環境に害を及ぼす成分が、しばしば精製プロセスによって得られる生成物に残留する。
【0003】
油を精製するための多くのプロセスが開発されてきた。従来の精製プロセスは、非常に高い温度および非常に高い圧力に油を加熱することを含む。精製プロセスにおいて油を加熱するために相当な量のエネルギーが必要とされる。また、高い温度および圧力において油を処理することのできる装置は、高価で比較的非効率的である。その上、精製プロセスは、触媒などの処理用添加剤を使用することを含み、これは典型的には遷移金属ならびに/またはアルミナ、シリカおよび/もしくはゼオライトからなり、これらは値段が高く、再生利用ができず、頻繁に補充されなければならない。
【0004】
更に、油、およびプラスチック、ポリマーなどの油ベースの他の材料、ならびに油ベースの他の化学物質および製品は、多くの自治体で再生利用される。しかしながら、供給材料として回収され得る油および油ベースの製品は、輸送の際の環境への懸念を増し、それに伴って費用がかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明者らは油および他の供給材料を精製するための改良された装置および方法を提供した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
原油または合成油および類似の供給材料などの供給材料を精製するための方法および装置が、本明細書において開示される。いくつかの実施形態において、供給材料を精製するための反応器は、液体供給材料を保持する内部ボリュームと、供給材料入口ポートと、プロセスガス入口ポートと、出口ポートとを有するチャンバと、チャンバ内に収容され、プロセスガス入口ポートに結合されたガス拡散器と、ガス拡散器を介して内部ボリュームに流体連通して結合されたラジカル発生器とを含む。
【0007】
いくつかの実施形態において、供給材料を精製するための反応器は、液体供給材料を保持する内部ボリュームと、供給材料入口ポートと、プロセスガス入口ポートと、出口ポートとを有するチャンバと、内部ボリューム内に穿孔された表面を形成する複数の穴を有するガス分散リングと、ガス分散リングを介して内部ボリュームに流体連通して結合されたラジカル発生器と、ガス分散リングの下流に設置された、複数のフィラメントを有する改質器と、反応器の動作を制御するための、遠隔コンピュータネットワークと通信するように構成されたコントローラとを含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、供給材料を精製するための方法は、反応器の内部ボリュームに液体供給材料を供給するステップと、ラジカル化されたプロセスガスを、ラジカル発生器から、反応器の内部ボリューム内へと流入させ、ガス拡散器を介して供給材料と接触させて、供給材料を精留し、蒸気混合物内に生成物の1つまたは複数の留分を生成するステップと、蒸気混合物から所望の生成物を収集するステップとを含む。
【0009】
本開示の他のおよび更なる実施形態が、以下に説明される。
【0010】
上記に簡単に要約され、以下に詳細に述べられる本開示の実施形態は、添付の図面において実質的に示されおよび/または説明され、特許請求の範囲においてより完全に明記される本発明の例示的な実施形態を参照することによって理解され得る。本発明の様々な利点および特徴は、以降の説明および図面からより完全に理解されよう。しかしながら、添付の図面は、本開示の典型的な実施形態を示しているに過ぎず、従ってその範囲を制限するものとみなされるべきではなく、本開示は他の等しく有効な実施形態を認め得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本明細書において、本発明による少なくとも1つの実施形態において説明される供給材料を精製するためのプロセスのプロセスフロー図である。
図2】本明細書において、本発明による少なくとも1つの実施形態において説明される、反応器と、ラジカル発生器と、ガス拡散器と、供給材料を処理するための改質器とを備える精製システムを示す図である。
図3】本明細書において、本発明による少なくとも1つの実施形態において説明される、反応器と、ラジカル発生器と、ガス拡散器と、供給材料を処理するための複数の改質器とを備える第2の精製システムを示す図である。
図4】本発明のいくつかの実施形態による、ガス分散リングの斜視図である。
図5】本発明のいくつかの実施形態による、複数のフィラメントを有する改質器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
理解を容易にするために、可能である場合は、複数の図面に共通の同一の要素を指定するために同一の参照番号が使用されている。図面は原寸に比例して示されておらず、見やすくするために単純化される場合がある。1つの実施形態における要素および特徴は、特に断りがなくとも、他の実施形態に有益に組み入れられ得る。
【0013】
本開示の実施形態は、原油および他の油ベースの供給材料を精製するための装置および方法を提供する。従来の方法および装置に比べ、本発明の実施形態は、例えば低温度、低圧力、または無触媒条件のうちの1つまたは複数を使用して、油および他の供給材料をより効率的に、有利に精製し得る。本発明の実施形態は、生産を、要望通りに、有利に、迅速に拡大または縮小することができるモジュール式反応器も提供する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態による、1つまたは複数の所望の生成物を生成するために供給材料を精製するための方法100のプロセスフロー図を示す。方法100は、本明細書において提供される教示に従った制御が可能な任意の適切な装置において実行され得、更に、一括的なプロセスまたは連続的なプロセスであってよい。本発明による適切な装置の実施形態の例示的な、しかし非限定的な例は、図2図4に関して以下に説明される。原油供給材料を精製することによって得られる例示的な、しかし非限定的な所望の生成物は、例えば以下の図2図5に関して説明される精製システムにおいて方法100を使用した、(ディーゼルコンポーネント用の)セタンおよび(ガソリンコンポーネント用の)デカンを含む。
【0015】
方法100は、図2図4に関して以下に説明される反応器などの適切な反応器の内部ボリュームに供給材料が供給される102において始まる。供給材料は、原油、合成油などのうちの1つまたは複数であってよい。供給材料は、典型的には、反応器の体積の約60パーセント以下に、または、いくつかの実施形態においては、反応器の体積の約50パーセント以下に、または、いくつかの実施形態においては、反応器の体積の約30パーセント〜約60パーセントの間に維持される。いくつかの実施形態において、高レベルセンサ、低レベルセンサなどのうちの1つまたは複数など、レベルセンサが液位を判定するために設けられてよい。代替として、供給材料は、所望の高さまで反応器を充填する既知の流速において一定の時間の間供給されてもよい。
【0016】
反応器は、約5気圧未満など、例えば、約1気圧〜約5気圧、約1気圧〜約4気圧、または、いくつかの実施形態においては、約1気圧〜約2気圧といった、比較的低圧力に維持され得る。低圧力は、約10気圧〜約50気圧で動作する典型的な精製機器に比べてより安価な機器の使用を可能にするので有利である。
【0017】
供給材料は、供給材料を(所与の圧力において)主に液体状態に維持し、供給材料から成分が気化して反応器から未反応形態で漏れ出ることを防止および/または最小化するのに十分な低温度に維持され得る。例えば、いくつかの実施形態において、反応器の内部の温度は、摂氏約100度〜約300度に維持され得る。いくつかの実施形態において、例えば供給材料が原油である場合、反応器のチャンバの内部の温度は、摂氏約150度〜約200度に維持され得る。供給材料、所望の産出物、または産出物の許容され得る生産高および純度などに応じて、他の温度が使用されてもよいが、供給材料は少なくともその沸騰温度になる必要がある。供給材料は任意の適切なやり方によって加熱されてよく、例えば、反応器への送達の前に供給材料を前もって加熱する(例えば、送達管路またはステージ容器を加熱する)、反応器内で供給材料を加熱する(例えば、反応器の外部に加熱ジャケットもしくは他のエネルギー源を設ける、または反応器内に熱源を設ける)、反応器に供給されるプロセスガスを加熱するなどのうちの1つまたは複数によって、加熱されてよい。
【0018】
104において、ラジカル化されたプロセスガスは、反応器の内部ボリューム内へと流入され、供給材料と接触させられて供給材料を精留し、蒸気混合物内に生成物の1つまたは複数の留分を生成する。プロセスガスは、ラジカル化されたときに活性水素または炭化水素種の源となる任意の適切なガスまたはガス状混合物であってよい。適切なプロセスガスの例は、メタン(CH)、水素ガス(H)、クリーン天然ガス(CNG)、エタン、プロパン、ブタンなどのうちの1つまたは複数を含む。例えば、適切なプロセスガスは、メタン(CH)、メタンを含有するガス混合物、水素ガス(H)、クリーン天然ガス(CNG)、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、二酸化炭素(CO)などのうちの1つまたは複数を含む。所望の精製された生成物を生成するために以下に述べられるように、プロセスガスは、供給材料の精留に伴って形成される種々の反応物質および/または成分を水素化、メチル化、およびエチル化などするために選択され得る。
【0019】
示されるように、106において、プロセスガスは先ず、供給材料と反応して精留するラジカルを供給するためにラジカル化される。プロセスガスは、プロセスガスを解離させてラジカルを形成するために十分なエネルギーを供給することによってなどの、任意の適切な手段によってラジカル化されてよい。プロセスガスをラジカル化する適切な技術の例は、プロセスガスを適切な温度のRFプラズマ、マイクロ波プラズマ、高温ワイヤまたは高温フィラメントなどに晒してプロセスガスを解離させることなどを含む。
【0020】
上に記したように、ラジカル化されたガスは、供給材料と接触させられ、供給材料を分解し、供給材料と反応して、原料のままのまたは処理された供給材料の液相の液滴と混合した蒸気相の所望の生成物(例えば、蒸気混合物)を作り出す。108に示されるように、ラジカル化されたプロセスガスは、ガス分散装置を介して反応器の内部ボリューム内へと流入される。供給材料をラジカル化されたプロセスガスと接触させることで、供給材料と供給材料を精留するラジカル化されたプロセスガスとの間の反応が促進され、気相の生成物の炭化水素ベースの蒸気混合物および蒸気混合物内に担持された小さな液相の液滴を作り出す。本発明の少なくとも1つの実施形態において、蒸気混合物は、触媒を使用することなく有利に生み出される。
【0021】
ラジカル化されたガスは、供給材料内に所望の濃度のラジカル化されたガスを供給するような流速で供給され得る。例えば、いくつかの実施形態において、約10〜約100立方フィート/分(CFM)の間の流速で供給され得る。反応器の上流のラジカル化されたガス(例えば、ガス源からガス分散装置へ流動するガス)の圧力は、ラジカル化されたガスを反応器に供給する管路ラインへの供給材料の逆流を防止するのに十分なレベルに制御され得る。いくつかの実施形態において、ラジカル化されたプロセスガスの上流圧力は、約1気圧〜約4気圧に維持される。そのような圧力制御は、プロセスガスの流速制御によって達成され得る。プロセスガスの上流圧力を監視するために、ガス送達ラインに圧力センサが設けられてよい。
【0022】
いくつかの実施形態において、110に示されるように、ラジカル化されたガスは、供給材料内で泡立たせられ得、(例えば、接触表面積を増加するために)供給材料内でのラジカル化されたガスの分配を促進する。例えば、ラジカル化されたガスは、反応器内のガス入口に供給され得る。ガス入口は、反応器内の供給材料の表面よりも下にあってよい。いくつかの実施形態において、ラジカル化されたガスは、反応器内に位置する、いくつかの実施形態においては供給材料に浸された、ガス拡散器などのガス分散装置に送達され得る。
【0023】
いくつかの実施形態において、ガス分散装置は、ラジカル化されたガスおよび供給材料を加熱可能であってよい。いくつかの実施形態において、ガス分散装置は、(例えば、ラジカル化されたガスおよび供給材料を所望の温度、例えば摂氏約100度〜約300度に加熱するために)少なくとも摂氏約300度に加熱されるように構成される。例えば、いくつかの実施形態において、ガス分散装置は、少なくとも部分的に導電性材料から製作され、ガス分散装置に電流を流して熱を生み出すために電源に結合される。
【0024】
112において、所望の生成物が蒸気混合物から収集される。例えば、蒸気混合物内に含まれる生成物が反応器からガス流内に取り出される。様々な沸点を有する種々の生成物が、それぞれの沸点に基づいて所望の生成物を分離する蒸留装置を使用して、個別に収集され得る。生成物の蒸気混合物は、産出された生成物を要望に応じて更に分解するためもしくは調節するために、および/または蒸気混合物内に存在する汚染物質を減らすために、熱処理によって更に精留され得る。熱処理は、生成物の収集のために蒸気混合物を取り出す前に反応器内において行われてよく、または反応器のガス出口の下流において行われてもよい。いくつかの実施形態において、熱処理は、改質器によって提供される。改質器は、1つまたは複数のワイヤまたはフィラメントを含み、それらは、改質器を通過する蒸気混合物を処理するために1つまたは複数のワイヤを適切な温度に加熱するため、電源に結合される。いくつかの実施形態において、1つまたは複数のワイヤは摂氏約100度〜約800度の温度に加熱され得る。この温度は、調節が望まれる種に応じて選択されてよい。改質器は、反応器の内部ボリューム内に設置されてよく、または反応器のガス出口の下流に設置されてよい。
【0025】
112において所望の生成物の収集が完了すると、通常の場合、方法100は終了する。しかしながら、方法100は、変更および/または追加的な処理技法を含んでもよい。例えば、方法100は、様々な成分を生成するために、同一のまたは異なった条件(例えば、異なる温度および/または圧力)において動作する複数の改質器を含んでもよく、生成された成分は後に、異なる沸点の精製された生成物を分離することができる蒸留装置を使用して、収集および分離される。更に、以下により詳細に述べられるように、ラジカル化されたプロセスガスは、再利用のために、分離、収集および再生利用されてよく、またはガス源またはプロセスガスラジカライザへと送達されてよい。回収されたプロセスガスの再利用は、投入量要件を低減する閉ループシステムにおいて反応器の稼働を容易にすることが有利である。
【0026】
方法100は所定の量の供給材料を処理する一括的なプロセスであってよい。代替として、方法100は、無期限におよび自動的に動作可能な連続的なプロセスであってよい。例えば、反応器内の供給材料の量が監視され、反応器内の供給材料の所望の高さを維持するために追加的な供給材料が供給されてもよい。少なくとも1つの実施形態は、反応器の底部における供給材料の濃度を監視するためのセンサを含む。所定の濃度が感知されると、第1の弁が開かれ得、より濃度の高い供給材料が反応器の底部から排出され、第2の弁を開くように信号が出されて、例えば、供給材料の望ましい濃度が得られるまで、または反応器のチャンバ内の供給材料が一定の高さレベルに達するまで、追加的な供給材料が反応器に送達される。代替として、第1および第2の弁は、所定の時間の経過に基づいて開閉されてもよい。このようにして、所望の生成物へと精製され得る供給材料の体積が維持され得る。高濃度の供給材料は、反応器から排出されてよい。
【0027】
図2は、上述の方法100を行うのに適した精製システム200を示す。精製システム200は、概して、反応器204と、ラジカル発生器208と、ガス拡散器212と、1つまたは複数の改質器216とを含む。反応器204は、上に述べた供給材料のうちの任意のものなどの精製されるべき供給材料を保持するための内部ボリュームを有する、圧力容器などの密閉容器またはチャンバ214を含み得る。例えば、反応器204は、ステンレススチールまたは他の適切な材料から製作されたタンクであってよい。供給材料源226は、処理中に供給材料をチャンバ214に周期的に供給するために入口を介してチャンバ214に結合され得る。チャンバの底部に示されているが、チャンバ214への入口は、チャンバ214の底部、側部または上部に沿った任意の適切な位置に配置されてよい。例えば、入口は、原料のままの供給材料と混ざり合うことによる処理された供給材料の任意の再結合を最小化するように、および/または、隔離され、もはや流れを維持していないプロセスパイプの各部分(例えば、デッドレッグ(dead legs))に存在し得る原料のままの供給材料の量を最小化するように、位置決めされ得る。
【0028】
ラジカル発生器208は、供給材料を処理するためにラジカル化されたプロセスガスを供給するために、反応器204の内部ボリュームに結合される。上に述べたプロセスガスのうちの任意のものを供給するガス源202は、管路203を介してラジカル発生器208の入口205と流体連通する。ラジカル発生器208の出口207は、管路206を介して反応器の内部ボリュームに結合される。使用中に、ラジカル発生器208は、ガス源202からプロセスガスを受け取り、プロセスガスをラジカル化し、ラジカル化されたプロセスガスを反応器204の内部ボリュームへと送達する。ラジカル発生器208は、高周波(RF)プラズマ源、マイクロ波プラズマ源、または高温ワイヤ(またはフィラメント)アセンブリなどの熱的ラジカル発生器のうちの少なくとも1つを備え得る。
【0029】
ラジカル化されたプロセスガスは、ガス入口を介して反応器204に供給され得る。ガス入口は、反応器204の側壁に設置された開口またはノズルであってよく、または反応器204内に設置されたガス分散装置の一部であってよい。例えば、いくつかの実施形態において、ガス拡散器212は、反応器204のチャンバ214内に設置され、典型的なシャワーヘッドのような外見を有するが、多くの設計が可能である。ガス拡散器212は、供給材料210に浸されるのに十分な低い高さに位置し得る。例えば、供給材料210は、例えば反応器204の(例えばチャンバ214の)容量の約30%〜約60%の間である液面211を有し得る。少なくとも1つの実施形態において、液面211は、チャンバ214の容量の約50%である。
【0030】
ガス拡散器212は、供給材料210内でのラジカル化されたプロセスガスの分散(または拡散)を促進する。いくつかの実施形態において、ガス拡散器212は、内部ボリュームと、ガス拡散器212の内部ボリュームを反応器204の内部ボリュームに結合する複数の開口とを含む。いくつかの実施形態において、ガス拡散器は、ラジカル化されたプロセスガスをより広い領域に供給するような形状を有する穿孔された管路を備える。例えば、管路は、螺旋パターン形状を有してよい。ラジカル化されたプロセスガスは、開口を通って流入され、供給材料210の中で泡立ち、液面211の上に炭化水素ベースの蒸気混合物を作り出す。
【0031】
いくつかの実施形態において、ヒータ218が、炭化水素ベースの蒸気混合物への供給材料の分解を増進するために所望の温度に供給材料を加熱するために設けられてよい。ヒータ218は、反応器204の外側または内側に設置されてよく、プロセスに適合するように供給材料に熱エネルギーを供給することができる任意の適切なヒータであってよい。例えば、いくつかの実施形態において、ヒータ218は、チャンバ214の外側壁に結合され得、熱伝達流体をヒータ内に流動させること、またはヒータの1つまたは複数の導電性要素に電流を流すことなどによって、熱エネルギーを提供し得る。代替としてまたはそれに組み合わせて、ヒータ218は、反応器204のチャンバ214の内側に設置されてもよい。代替としてまたはそれに組み合わせて、ヒータ218(または別のヒータ)は、ラジカル化されたプロセスガスが供給材料に熱エネルギーを供給するように、ラジカル化されたプロセスガスを加熱するように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、ヒータ218は、ガス拡散器212に結合され得て、ガス拡散器212を流れるラジカル化されたプロセスガスおよびガス拡散器212が沈められた供給材料の両方を加熱する。いくつかの実施形態において、ラジカル化されたプロセスガスが流れるガス管路などのガス拡散器212の1つまたは複数の導電性部分(例えば、1つまたは複数の導電性要素)に電力源を結合することによって、ガス拡散器212自体がヒータとして働いてもよい。
【0032】
少なくとも1つの改質器216が、炭化水素ベースの蒸気混合物を所望の生成物へと更に改質するために、精製システム200内に設けられる。少なくとも1つの改質器216は、チャンバ214内に設けられてよく、またはチャンバ214の下流において別個の容器内に設けられてよい。改質器216は、蒸気混合物を所望の生成物へと分解(または改質)するため、不純物を取り除くためなどに熱エネルギーを使用する。例えば、いくつかの実施形態において、改質器216は、以下において図5に関してより詳細に述べられるように、チャンバ214内に設置された加熱されたフィラメントを含む。
【0033】
蒸気混合物は、供給材料210の液面211よりも上の上側部位に配置されたチャンバ214の出口を通ってチャンバ214の外に流出される。蒸気混合物は次いで、例えば所望の生成物の沸点に基づいて蒸気混合物から所望の生成物を分離し、収集するために処理され得る。例えば、図2に図示されるように、蒸気混合物を蒸留して所望の生成物を得るために、蒸留装置222が設けられてよい。
【0034】
蒸気混合物は、汚染物質または望ましくない他の精製された生成物などの副産物も含むことがある。そのような副産物は、例えば第2の蒸留装置において、または(例えば、図3に関して以下に述べられるものなどの)蒸留装置222からの産出物として、所望の生成物から分離された後で収集され得る。いくつかの実施形態において、副産物は容器224内に収集される。副産物は、第2の改質器227を使用して、水素化または脱水素化プロセスなどによって更に精製され得る。いくつかの実施形態において、以下に述べられるように、所望の生成物を取り除いた後に、ラジカル化されたプロセスガスは少なくとも部分的に蒸気混合物から分離され得、再利用のために収集され得る。
【0035】
排出容器220は、チャンバ214から排出される供給材料または他の材料を収集するためにチャンバ214の底部に結合され得る。例えば、チャンバ214の底部近くの供給材料の濃度が、例えば濃度センサなどによって決定された所定のレベルを超えると、濃度を増した供給材料を更なる処理のために排出容器220へと排出することを可能にするためにバルブが開き得る。上に述べたように、追加的な供給材料が供給材料源226から提供され得る。
【0036】
図3は、第2の精製システム300を示し、本発明による少なくとも1つの実施形態において説明されるように、第2の精製システム300は、反応器204と、ラジカル発生器208と、ガス拡散器212と、供給材料を処理するための複数の改質器216a、216b、...、216nとを含む。第2の精製システム300は、上述した精製システム200と同様のものであり、同様のコンポーネントは図2と同じ番号が振られている。加えて、供給材料源226および排出容器220などの特定のコンポーネントは、見やすくするために除外されている。しかしながら、そうでないと明示的に説明されていない限り、図3に示されていないコンポーネントも存在してよい。
【0037】
第2の精製システム300は、複数の精留器コンテナ302a、302b、...、302nを含む。複数の精留器コンテナ302a、302b、...、302nは、直列に並べられ、第1の精留器コンテナ302aは、例えば管路304によってチャンバ214に結合され、次に続く各精留器コンテナ302b、...、302nは直前の精留器コンテナ302a、302bなどに、(例えば管路306、308などを介して)結合される。各精留器コンテナは、蒸気混合物から所望の生成物を蒸留するために、蒸留装置(例えば、蒸留コラム)を更に備えてよく、またはその一部であってよい。こうして、第1の精留器コンテナ302aは、最も高い沸点を有する所望の生成物を凝縮して取り除くために使用され得、その一方で、より低い沸点を有する他の生成物および副産物は蒸気混合物内に気相で残存し、次に続く精留器コンテナ(例えば、302b)へと流動される。例えば、第1の所望の生成物310は精留器コンテナ302a内へと凝縮され得、第2の所望の生成物312は、精留器コンテナ302b内へと凝縮され得、第3の所望の生成物314は精留器コンテナ302n内へと凝縮され得る。いくつかの実施形態において、システム内に設けられる精留器コンテナの数は、蒸気混合物から凝縮する所望の生成物の数に最小限でも対応し得る。代替としてまたはそれに組み合わせて、様々な精留器コンテナが、所定の量の所望の生成物を収集するために使用されてよく、任意の所与の精留器コンテナ内の所望の生成物は、任意の他の精留器コンテナ内の所望の生成物と同じであってよく、または異なっていてもよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、精留器コンテナのうちの1つまたは複数(全てである場合を含む)は、改質器(図3に図示される改質器216a、216b、...、216n)を含んでよい。各個々の改質器216a、216b、...、216nは、上に述べたように、炭化水素ベースの蒸気混合物を水素処理および/または水素化分解して、蒸気混合物内の生成物の質および/または性質を更に調整する。
【0039】
いくつかの実施形態において、第2の精製システム300は、プロセスガスが収集、再生利用、再利用などのために所望の場所へと流動することを可能にする、再生利用されるプロセスガスの管路316を更に備える。例えば、プロセスガス(典型的には、水素、メタン、エタンなど)は、非常に低い沸点を有し、従って、コンテナ302a〜302n内の精製された所望の生成物を分離するための温度よりもずっと低い温度において分離される。次いで、プロセスガスは、第2の精製システム300における再利用のために、ガス源202へ、または直接的にラジカル発生器208内へと送達され得る。
【0040】
図4は、本発明のいくつかの実施形態による、図2図3に関して上述したガス拡散器212として使用するのに適したガス分散リング402の斜視図を示す。ガス分散リング402は、ベース404に支持された管路414を備える。管路414は、ラジカル化されたプロセスガスが管路414から出ることを可能にするために穿孔されている(例えば、複数の穴を含む)。管路414は、反応器204内に設置されるべき管路414の表面積を増すような形状を有してよい。例えば、図4に示されるように、管路414は、円形の螺旋パターン形状を有し得るが、他のパターンおよび数の管路が使用されてもよい。いくつかの実施形態において、アセンブリの剛性を増し、ベース404に対する管路414の垂れ下がりを減らすために支持体412が設けられてよい。管路414は、ラジカル化されたプロセスガスの管路414内における流動を容易にするための、ガス入口ポート408とガス出口ポート410とを含む。ガス入口ポートおよびガス出口ポート408、410は、取り付けられたときに反応器204の外側に設置されるベース404の側部に配置される。管路414に供給されたほぼ全てのラジカル化されたプロセスガスが穿孔から流出し、供給材料と接触するように、ガス出口ポート410は栓で塞がれてよい。
【0041】
ベース404は、管路414を支持し、反応器204との結合を容易にする任意の適切な形状を有してよい。例えば、図4に示されるように、ベース404は矩形であってよいが、他の形状が使用されてもよい。いくつかの実施形態において、ベース404と反応器204との間に封止状態を形成することを促進するガスケットまたはOリングなどの封止要素と相互作用する、または封止要素を収納するための溝416が設けられてよい。いくつかの実施形態において、例えばガス分散リング402を取り付けるまたは取り外すときにガス分散リング402の取り扱いを容易にするために、ハンドル406が設けられてよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、ガス分散リング402は、ラジカル化されたプロセスガス、およびガス分散リング402が沈められた供給材料を加熱するヒータとして構成されてもよい。例えば、管路414は電気的導電性材料から製作されてよく、ガス入口ポート408およびガス出口ポート410は、抵抗加熱によって管路を加熱するために管路414に電力を供給する電気端子を含んでよく、または電気端子として構成されてよい。所望の温度に管路414を加熱する電力を提供するために、DC電源などの電力源が端子(例えば、ガス入口ポート408およびガス出口ポート410)に結合されてよい。
【0043】
図5は、本発明の実施形態による、図2図3に関して上述した改質器216として使用するのに適した改質器502の斜視図を示す。改質器502は、フレーム510に結合されたベース504を含み、フレーム510は、フレーム510に張られた1つまたは複数のワイヤまたはフィラメント512を支持する。
【0044】
ベース504は、フレーム510を支持し、反応器204との結合を容易にする任意の適切な形状を有してよい。例えば、図5に示されるように、ベース504は矩形であってよいが、他の形状が使用されてもよい。いくつかの実施形態において、ベース504と反応器204との間に封止状態を形成することを促進するガスケットまたはOリングなどの封止要素と相互作用する、または封止要素を収納するための(図4の溝416と同様の)溝が設けられてよい。いくつかの実施形態において、例えば改質器502を取り付けるまたは取り外すときに改質器502の取り扱いを容易にするために、ハンドル506が設けられてよい。
【0045】
電力端子509および511は、取り付けられたときに反応器204の外側でベース504の側部に設置される。電力端子509、511は、1つまたは複数のフィラメント512に結合され、使用中にフィラメント512を加熱するために電流を流す。
【0046】
フレーム510は、上側本体530と下側本体520とを備える。複数の垂直支持体516が、上側および下側本体530、520の間に設置され、所望の間隔およびパターンに1つまたは複数のフィラメント512を支持する。図示されるように、1つまたは複数のフィラメント512は、第1の方向の第1の平行線および第1の方向に垂直な第2の方向の第2の平行線のパターンに張られている。他のパターンが使用されてもよい。
【0047】
本発明の少数の例示的な実施形態が上に詳細に説明されたが、本明細書において開示された教示から実質的に離れることなく、実施形態において多くの修正が可能であることを当業者は理解されよう。例えば、改質器は、反応器内に収容されてよく、または、代替として、改質器は、反応器の外側に、しかしながら依然としてそれと流体連通して配置されてもよい。任意のおよび全てのそのような修正は、本発明の実施形態に含まれるものと意図され、他の実施形態がその範囲から離れることなく考案され得る。
【符号の説明】
【0048】
100 方法
200 精製システム
202 ガス源
203 管路
204 反応器
205 入口
206 管路
207 出口
208 ラジカル発生器
210 供給材料
211 液面
212 ガス拡散器
214 チャンバ
216 改質器
216a 改質器
216b 改質器
216n 改質器
218 ヒータ
220 排出容器
222 蒸留装置
224 容器
226 供給材料源
227 第2の改質器
300 第2の精製システム
302a 精留器コンテナ
302b 精留器コンテナ
302n 精留器コンテナ
304 管路
306 管路
308 管路
310 第1の所望の生成物
312 第2の所望の生成物
314 第3の所望の生成物
316 管路
402 ガス分散リング
404 ベース
406 ハンドル
408 ガス入口ポート
410 ガス出口ポート
412 支持体
414 管路
416 溝
502 改質器
504 ベース
506 ハンドル
509 電力端子
510 フレーム
511 電力端子
512 ワイヤまたはフィラメント
516 垂直支持体
520 下側本体
530 上側本体
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】