特表2017-538588(P2017-538588A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2017-538588研磨プリフォーム、研磨物品を製造する方法、及び結合研磨物品
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-538588(P2017-538588A)
(43)【公表日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】研磨プリフォーム、研磨物品を製造する方法、及び結合研磨物品
(51)【国際特許分類】
   B24D 3/00 20060101AFI20171201BHJP
   C09K 3/14 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   B24D3/00 330E
   C09K3/14 550D
   C09K3/14 550C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2017-521529(P2017-521529)
(86)(22)【出願日】2015年10月19日
(85)【翻訳文提出日】2017年6月16日
(86)【国際出願番号】US2015056205
(87)【国際公開番号】WO2016064726
(87)【国際公開日】20160428
(31)【優先権主張番号】62/066,432
(32)【優先日】2014年10月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】ゴウアーズ, ブライアン ディー.
(72)【発明者】
【氏名】スキッロ‐アームストロング, メリッサ シー.
(72)【発明者】
【氏名】ビヴァリッジ, ジェイコブ エス.
【テーマコード(参考)】
3C063
【Fターム(参考)】
3C063AA02
3C063AA03
3C063AB07
3C063BB02
3C063BB03
3C063BB08
3C063BB15
3C063BB27
3C063BC03
3C063BC05
3C063BC08
3C063BG07
3C063BG08
3C063CC01
3C063CC19
(57)【要約】
研磨プリフォームは、第1及び第2の対向する平行な主表面を有するフレームを含む。第1の主表面は、その中に形成された複数の第1の空洞を有する。第2の主表面は、その中に形成された複数の第2の空洞を有する。フレームは、結合剤前駆体材料を含む。研磨粒子は、複数の第1の空洞と、任意の複数の第2の空洞との少なくとも一部分に配設される。それにより、研磨プリフォーム及び結合研磨物品を使用して研磨物品を作製する方法もまた開示される。
【選択図】図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の対向する平行の主表面を有するフレームであって、前記第1の主表面が、その中に形成された複数の精密成形された空洞を有し、前記フレームが結合剤前駆体材料を含む、フレームと、
前記複数の精密成形された空洞の少なくとも一部分に配設されたセラミック研磨粒子であって、前記セラミック研磨粒子が、少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物を含む、セラミック研磨粒子と、を備える研磨プリフォーム。
【請求項2】
前記結合剤前駆体材料が、ガラス材料又はセラミック材料、あるいは、それらの前駆体のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の研磨プリフォーム。
【請求項3】
前記結合剤前駆体材料が、金属粒子を本質的に含まない、請求項1又は2に記載の研磨プリフォーム。
【請求項4】
前記セラミック研磨粒子がαアルミナを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項5】
前記セラミック研磨粒子が精密成形される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項6】
前記精密成形されたセラミック研磨粒子のそれぞれ1つが、少なくとも3つの側壁により離隔し、それらに当接する頂面及び底面を別個に有する、請求項5に記載の研磨プリフォーム。
【請求項7】
前記精密成形されたセラミック研磨粒子が三角形である、請求項5又は6に記載の研磨プリフォーム。
【請求項8】
前記精密成形されたセラミック研磨粒子の過半数は、それらの底面が前記フレームの前記第1の主表面と整列するように、前記複数の精密成形された空洞のうちの対応する空洞内に別個に配設される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項9】
前記精密成形されたセラミック研磨粒子の過半数は、それらの底面が前記フレームの前記第1の主表面と少なくとも45°の二面角を形成するように、前記複数の精密成形された空洞のうちの対応する空洞内に別個に配設される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項10】
前記フレームがシート又はウェブを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項11】
前記結合剤前駆体材料が溶融流動性組成物を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項12】
前記結合剤前駆体材料が、フェノール樹脂及びフルフリルアルコールを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項13】
第1及び第2の対向する平行な主表面を有するフレームであって、前記第1の主表面が、その中に形成された複数の第1の空洞を有し、前記第2の主表面が、その中に形成された複数の第2の空洞を有し、前記フレームが結合剤前駆体材料を含む、フレームと、
前記複数の第1の空洞の少なくとも一部分に配設された第1の研磨粒子と、
前記複数の第2の空洞の少なくとも一部分に配設された第2の研磨粒子と、を備える研磨プリフォーム。
【請求項14】
前記結合剤前駆体材料が、ガラス材料又はセラミック材料、あるいは、それらの前駆体のうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載の研磨プリフォーム。
【請求項15】
前記結合剤前駆体材料が、金属粒子を本質的に含まない、請求項13又は14に記載の研磨プリフォーム。
【請求項16】
前記研磨粒子がαアルミナを含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項17】
前記第1の研磨粒子が、精密成形されたセラミック研磨粒子を含む、請求項13〜16のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項18】
前記精密成形されたセラミック研磨粒子のそれぞれ1つが、少なくとも3つの側壁により離隔し、それらに当接する頂面及び底面を別個に有する、請求項17に記載の研磨プリフォーム。
【請求項19】
前記精密成形されたセラミック研磨粒子が三角形である、請求項17又は18に記載の研磨プリフォーム。
【請求項20】
前記精密成形されたセラミック研磨粒子の過半数は、それらの底面が前記フレームの前記第1の主表面と整列するように、前記複数の精密成形された空洞のうちの対応する空洞内に別個に配設される、請求項13〜19のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項21】
前記結合剤前駆体材料が溶融流動性組成物を含む、請求項13〜20のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項22】
前記結合剤前駆体材料が、フェノール樹脂及びフルフリルアルコールを含む、請求項13〜21のいずれか一項に記載の研磨プリフォーム。
【請求項23】
研磨物品を作製する方法であって、前記方法が、
i)請求項1〜22のいずれか一項に記載の第1の研磨プリフォームを提供する工程と、
ii)前記第1の研磨プリフォームを焼き鈍し、硬化させることによって、前記フレームを焼き入れする工程と、を含む方法。
【請求項24】
裏材を提供する工程と、
前記裏材と前記第1の研磨プリフォームとが永続的に1つに接合するように、工程ii)を実行しながら、前記第1の研磨プリフォームと前記裏材とを1つに圧接する工程と、を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の研磨プリフォームと同じであり得る又はそれとは異なり得る、請求項1〜12のいずれか一項に記載の第2の研磨プリフォームを提供する工程と、
前記第1の研磨プリフォームと前記第2の研磨プリフォームとが永続的に1つに接合するように、工程ii)を実行しながら、前記第1の研磨プリフォームと前記第2の研磨プリフォームとを1つに圧接する工程と、を更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
結合剤材料中に保持される複数のセラミック研磨粒子を備える結合研磨物品であって、
前記セラミック研磨粒子がそれぞれ、少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物を含み、
前記セラミック研磨粒子の少なくとも一部が、前記セラミック研磨粒子の少なくとも2つの層を含む所定の3次元パターンに従って、前記結合剤材料中に配設される、結合研磨物品。
【請求項27】
前記セラミック研磨粒子の前記少なくとも2つの層が平行である、請求項26に記載の結合研磨物品。
【請求項28】
前記セラミック研磨粒子の前記少なくとも2つの層に含有される前記セラミック研磨粒子が、同一の所定のパターンに従って、それらのそれぞれの層内に配置される、請求項26に記載の結合研磨物品。
【請求項29】
前記結合剤材料がガラス質である、請求項26〜28のいずれか一項に記載の結合研磨物品。
【請求項30】
前記セラミック研磨粒子が、精密成形されたセラミック研磨粒子を含み、
前記精密成形されたセラミック研磨粒子が、所定の配向に従って配向される、請求項26〜29のうちのいずれか一項に記載の結合研磨物品。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本開示は、研磨物品及び結合研磨物品を製造する方法に関する。
【0002】
[背景]
被覆研磨物品及び結合研磨物品等の研磨物品は、結合剤(又は結合材料)中に保持された研磨粒子を含有する。研磨物品の様々な研磨特性の効果は、研磨粒子の配向及び/又は配置に部分的に依存することがある。これは特に、研磨粒子が不規則でない所定の形状を有する事例に当てはまり得る。研磨粒子を効果的に配向及び配置することが可能である研磨物品を作製する新しい方法を有することが有用であろう。
【0003】
切削方向に対する研磨粒子の方向も重要である。切削効率及び研磨粒子破壊のメカニズムは、方向によって様々である。三角形研磨粒子では、改善された切削及び破壊のために、研磨物品及び/又は被加工物の相対的な動きにより、三角形の面ではなく三角形の縁部が切削の動きに提供されるのが、一般に好ましい。三角形の面が切削方向に提供されると、その三角形は底部近くで破断され、研削面から外れることが多い。
【0004】
研磨物品における研磨粒子の間隔も重要であり得る。ドロップコーティング及び静電堆積などの従来の方法は、不規則な間隔分布をもたらし、2つ以上の成形研磨粒子が、成形研磨粒子の先端又は上表面近くで互いに接触する場所で、粒子クラスタリングがしばしば生じる。クラスタリングは、これらの領域で装着面積の局所的増大、並びに機械的相互強化によりクラスタ中の成形研磨粒子が使用中に適切に破断及び破壊できなくなることから、局所的な切削性能の低下をもたらす。クラスタリングは、より均等に離間配置された成形研磨粒子を有する被覆研磨物品に比べて、望ましくない熱蓄積を生じる。
【0005】
[概要]
上記の観点から、単純でコスト効率の良い、被覆研磨物品及び結合研磨物品中に研磨粒子(特に成形セラミック研磨粒子)を配置及び配向するのに有用な、別の方法及び装置を有することが望ましい。
【0006】
本開示は、寸法的に安定し、しかも軟化可能な熱硬化性材料で作製されたフレーム中の空洞を少なくとも部分的に充填し、次いで、その空洞の少なくとも一部分を研磨粒子(例えば、セラミック研磨粒子)で充填することによって調製可能な、硬化可能なプリフォームを提供することによって、上述の必要性に対する実用的な解決策を提供する。熱及び/又は圧力を加えると、フレームは、変形及び/又は流動し、研磨粒子に結合して、共有結合性化学架橋の生成を通じて剛性化する。このプロセスは、研磨粒子の配向及び場所が実質的に不変のままであるように実行することができる。
【0007】
1つの態様において、本開示は、
第1及び第2の対向する平行の主表面を有するフレームであって、第1の主表面が、その中に形成された複数の精密成形された空洞を有し、フレームが結合剤前駆体材料を含む、フレームと、
複数の精密成形された空洞の少なくとも一部分に配設されたセラミック研磨粒子であって、セラミック研磨粒子が、少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物を含む、セラミック研磨粒子と、を備える、研磨プリフォームを提供する。
【0008】
別の態様において、本開示は、
第1及び第2の対向する平行な主表面を有するフレームであって、第1の主表面が、その中に形成された複数の第1の空洞を有し、第2の主表面が、その中に形成された複数の第2の空洞を有し、フレームが結合剤前駆体材料を含む、フレームと、
複数の第1の空洞の少なくとも一部分に配設された第1の研磨粒子と、
複数の第2の空洞の少なくとも一部分に配設された第2の研磨粒子と、を備える、研磨プリフォームを提供する。
【0009】
本開示による研磨プリフォームは、例えば、研磨物品の作製に有用である。したがって、別の態様において、本開示は、研磨物品を作製する方法を提供し、この方法は、
i)本開示による第1の研磨プリフォームを提供する工程と、
ii)研磨プリフォームを焼き鈍し、硬化させることによって、フレームを焼き入れする工程と、を含む。
【0010】
いくつか実施形態において、研磨物品を製造する方法は、
裏材を提供する工程と、
裏材と第1の研磨プリフォームとが永続的に1つに接合するように、工程ii)を実行しながら、第1のプリフォームと裏材とを1つに圧接する工程と、を更に含む。
【0011】
いくつか実施形態において、研磨物品を製造する方法は、
第1の研磨プリフォームと同じであり得る又はそれとは異なり得る、本開示による第2の研磨プリフォームを提供する工程と、
第1の研磨プリフォームと第2の研磨プリフォームとが永続的に1つに接合するように、工程ii)を実行しながら、第1の研磨プリフォームと第2の研磨プリフォームとを1つに圧接する工程と、を更に含む。
【0012】
別の態様において、本開示は、結合研磨物品であって、
結合剤材料中に保持される複数のセラミック研磨粒子であって、セラミック研磨粒子が、少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物を含み、セラミック研磨粒子の少なくとも一部が、セラミック研磨粒子の少なくとも2つの層を含む所定の3次元パターンに従って、結合剤材料中に配設される、結合研磨物品を提供する。
【0013】
本明細書で使用する場合、「B段階」という用語は、何らかの共有結合性架橋(即ち、共有結合形成)が起こるが、プロセスはまだ完了しておらず、組成物を加熱して流動させ、最終的には、意図された形状で硬化させることができる、熱硬化性組成物の硬化における中間段階を示す。
【0014】
本明細書で使用する場合、「セラミック」という用語は、少なくとも90重量パーセント、好ましくは少なくとも95重量パーセント、より好ましくは少なくとも99重量パーセント、又は更に100重量パーセントのセラミック及び/又はガラス−セラミック材料を含有する任意の材料を指す。
【0015】
本明細書で使用する場合、組成物に関する「溶融流動性」という用語は、組成物が、周囲温度よりも高い温度で加熱された時に焼き鈍し、(重力で、及び/又は、場合によって印加された圧力で)流動することを意味する。熱硬化性組成物の場合、周囲温度よりも高い温度は、好ましくは、熱硬化性組成物の硬化温度よりも低い。溶融流動性の熱硬化性組成物は、例えば、B段階の熱硬化性組成物を含む。
【0016】
本明細書で使用する時、「公称」は、例えば、製造公差に従って、実際とは異なり得る指定若しくは理論的寸法及び/又は形状の、あるいは実際とは異なり得る指定若しくは理論的寸法及び/又は形状である、あるいは実際とは異なり得る指定若しくは理論的寸法及び/又は形状に関連するということを意味する。
【0017】
本明細書中で使用する場合、「フェノール樹脂」という用語は、フェノールとアルデヒドとの反応によって得られる合成熱硬化性樹脂を意味する。例えば、フェノールの一部分を、レソルシノール、m−クレゾール、3,5−キシレノール、t−ブチルフェノール、及びp−フェニルフェノール等の、1つ以上の他のフェノールで置換することができる。同様に、ホルムアルデヒドの一部分を、アセトアルデヒド、クロラール、ブチルアルデヒド、フルフラール、又はアクロレイン等の、他のアルデヒド基と置換することができる。
【0018】
本明細書中で使用する場合、「成形研磨粒子」という用語は、研磨粒子の少なくとも一部が製造中の成形プロセスを通じて付与される意図的に生成された形状を有する研磨粒子を意味する。成形研磨粒子は、本明細書で使用する場合、機械的破砕動作によって得られる研磨粒子を除外する。成形研磨粒子を作製するための非限定的なプロセスは、所定の形状を有する成形型中で前駆体研磨粒子を成形する工程、所定の形状を有するオリフィスから前駆体研磨粒子を押し出す工程、所定の形状を有する印刷スクリーンの開口部から前駆体研磨粒子を印刷する工程、又は前駆体研磨粒子を所定の形状若しくはパターンにエンボス加工する工程を含む。成形研磨粒子の非限定的な例として、米国特許第RE35,570号(Rowenhorstら)、同第5,201,916号(Bergら)、及び同第5,984,988号(Bergら)で開示された三角形のプレート、あるいは、サンゴバン研磨剤によって製造された円形断面をしばしば有する押出成形された細長いセラミックロッド/フィラメント(その例は、米国特許第5,372,620号(Rowseら))等の、成形型で形成される成形研磨粒子が挙げられる。成形研磨粒子は、本明細書で使用する場合、機械的破砕動作によって得られる研磨粒子を除外する。
【0019】
本明細書で使用される時、研磨粒子又は製造ツール又はフレーム中の複数の空洞に関する「精密成形された」という用語は、それぞれ比較的平滑な表面を有する側部によって画定される3次元形状を有する研磨粒子又は複数の空洞であって、この側部が、様々な側部の交差によって画定される明瞭な終端で識別できる縁部長を有する明確に画定される鋭い縁部によって境界付けられ、かつ接合しているものを指す。したがって、「精密成形されたセラミック研磨粒子」という用語は、従来の機械破砕動作によって得られるセラミック研磨粒子を除外する。
【0020】
本明細書で使用する場合、「シリコン」は、「少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物」というフレーズの意味の範囲内の金属であると考えられる。したがって、炭化ケイ素セラミックが含まれることになる。
【0021】
本明細書で使用する場合、「熱硬化性組成物」という用語は、共有結合性化学結合の形成を通じたエネルギー(例えば、熱エネルギー又は電磁放射線)の印加によって硬化され得る組成物を指す。
【0022】
本開示の特徴及び利点は、詳細な説明及び添付の特許請求の範囲を考慮することで、更に深く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1A】本開示の一実施形態による例示的な研磨プリフォーム100の概略斜視図である。
図1B図1Aに示した研磨プリフォーム100の分解した概略切り欠き斜視図である。
図1C】精密成形されたセラミック研磨粒子120の概略斜視図である。
図2A】本開示の一実施形態による例示的な研磨プリフォーム200の概略斜視図である。
図2B】研磨プリフォーム200の概略底面図である。
図2C図2A及び図2Bに示した研磨プリフォーム200の分解した概略切り欠き斜視図である。
図3A】本開示の一実施形態による例示的な研磨プリフォーム300の概略斜視図である。
図3B】平面3B−3Bに沿って取った図3Aに示した研磨プリフォーム300の概略断面図である。
図4】裏材420と接触させたまま例示的なプリフォーム300を加熱することによって調製された被覆研磨物品400の概略側面図である。
図5A】結合研磨物品の製造において有用な例示的な組立品500の概略部分分解斜視図である。
図5B図5Aに示した組立品500の概略分解斜視図である。
図6】組立品500から調製された結合研磨ホイール600の概略斜視図である。
図7】フレーム800を調製するために実施例1で使用されたシリコーンツールのデジタル写真である。
図8】実施例1で調製されたフレーム800のデジタル写真である。
図9図10に示すフレーム1000を調製するために実施例5で使用されたシリコーンツール900の平面図である。
図10】実施例5で調製された研磨プリフォーム1100のデジタル写真である。 本明細書及び図面中で繰り返し使用される参照符合は、本開示の同じ又は類似の機構又は要素を表すことを意図する。本開示の原理の範囲及び趣旨に含まれる他の多くの変形例及び実施形態が当業者によって考案され得ることを理解されたい。図面は、縮尺どおりに描かれていない場合がある。
【0024】
[詳細な説明]
図1A及び図1Bは、本開示による例示的な研磨プリフォームの1つの例示的な実施形態を示している。ここで図1Aを参照すると、研磨プリフォーム100は、フレーム110及び精密成形されたセラミック研磨粒子120を含む。フレーム110は、第1及び第2の対向した主表面112、114を有する。第1の主表面112は、その中に形成された複数の精密形成された空洞125を有する。フレーム100は、熱及び/又は圧力を加えると、フレーム110が変形及び/又は流動し、精密成形されたセラミック研磨粒子120に結合して、共有結合性化学架橋の生成を通じて剛性化する結合剤前駆体材料を含む。精密成形されたセラミック研磨粒子120は、少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物を含み、切頭三角錐として成形される。次に図1Cを参照すると、それぞれの精密成形されたセラミック研磨粒子120は、3つの側壁188a、188b及び188cにより離隔され、それらと当接する頂面184及び底面186を有する。図1A及び図1Bに示した実施形態において、頂面184及び底面186は、精密成形された空洞125内に配設された時に第1の主表面112に対して公称的に平行に整列している。
【0025】
図2A図2Cは、本開示による例示的な研磨プリフォームの別の例示的な実施形態を示している。ここで図2Aを参照すると、研磨プリフォーム200は、フレーム210及び研磨粒子220a、220bを含む。フレーム210は、第1及び第2の対向した主表面212、214を有する。第1の主表面212は、その中に形成された複数の精密成形された空洞225aを有する。同様に、第2の主表面214も、空洞225aと同じであり得る又はそれと異なり得る、その中に形成された複数の精密成形された空洞225bを有する(図2Bを参照)。空洞225a及び225bのうちの少なくともいくつかの中に、異なり得る又は同じであり得る研磨粒子220a、220bが別個に配置される(図2Cを参照)。熱及び/又は圧力を加えると、フレーム210は、変形及び/又は流動し、精密成形されたセラミック研磨粒子120に結合して、共有結合性化学架橋の生成を通じて剛性化する。この実施形態において、研磨粒子220a、220bは、例えば、成形セラミック研磨粒子120(例えば、精密成形されたセラミック研磨粒子)、破砕された研磨粒子(例えば、破砕αアルミナ)、又は所望に応じて他の研磨粒子(例えば、ダイヤモンド若しくは立方晶窒化ホウ素)を含むことができる。
【0026】
図3A及び図3Bは、本開示による例示的な研磨プリフォームの一実施形態を示している。ここで図3Aを参照すると、研磨プリフォーム300は、フレーム310及び精密成形されたセラミック研磨粒子120を含む。フレーム310は、第1及び第2の対向した主表面312、314を有する。第1の主表面312は、その中に形成された複数の精密形成された空洞325を有する。熱及び/又は圧力を加えると、フレーム310は、変形及び/又は流動し、精密成形されたセラミック研磨粒子120に結合して、少なくとも部分的に硬化する(例えば、共有結合性化学架橋の生成を通じて剛性化する)。この実施形態において、精密成形されたセラミック研磨粒子120の頂面184及び底面186は、精密成形された空洞325内に配置された時、第1の主表面112に対して45℃よりも大きい角度で公称的に整列している(図1Cを参照)。
【0027】
典型的には、フレーム中の空洞は、フレームの表面にある開口部をもちろん除いて、フレームにより全ての辺が画定されるが、他の構成も許容される。例えば、空洞は、フレームの両方の(対向する)主表面に開口部を有し得る。いくつかの実施形態において、空洞は、ロックアンドキータイプの構成で、研磨粒子に係合するように適応される。これらの実施形態において、空洞及び研磨粒子は、単一の空洞内に単一の研磨粒子を部分的に又は完全に配置することができるように寸法決めされ、好ましくは、研磨粒子の固有の配向は、空洞の寸法及び位置により予め定められる結果となる。
【0028】
例えば、傾斜側壁を備える切頭三角錐体に関する、いくつかの実施形態において、有用な実施形態は、2つの構成の研磨粒子を受け入れるように適応され得る。例えば、垂直側壁と三角形とを備える三角形の空洞は、頂部又は底部のいずれかがその空洞の底に接触した状態で、傾斜側壁を備える三角形の研磨粒子を受け入れることができる。いくつかの好適な実施形態において、空洞のうちの少なくともいくつかは、それぞれの個々の研磨粒子を、固有の配向で受け入れるように適応される。この実施形態は、研磨粒子の配置及び配向の最適制御を提供するが、多くの用途については不必要な制限となり得る。
【0029】
一般に、空洞は、受け入れるように意図される個々の研磨粒子の一部分よりも大きく(好ましくはわずかに大きく)なるように寸法決めされる。このように、機械力を加えることなく、研磨粒子を空洞中に堆積させることができる。
【0030】
フレームは、2つの対向する主表面を有する。それは、シート、ベルト、ディスク、又はウェブ(例えば、ロールディペンスの場合)の形態であり得る。フレームは平坦でも、あるいは、平坦でなくても(例えば、湾曲していても又は波状であっても)よい。好ましくは、フレームは、その全体にわたって実質的に均一な組成を有する単一構造である。
【0031】
いくつかの好適な実施形態において、フレームは、フレームへの研磨粒子の接着を促進するために、水、溶媒、可塑剤、及び/又は反応物質(例えば、フェノール/フルフリル結合剤材料前駆体の場合にはフルフリルアルコール)で湿潤され得る。
【0032】
任意に、フレームは、本明細書で説明するような補強スクリム又は他の裏材上で支持しても、あるいはそれを含んでもよい。有機樹脂結合研磨剤及び被覆研磨剤を作製する際に使用するように意図された研磨プリフォームのための有用なスクリム及び裏材は、例えば、それらの使用について当該技術分野において既知である裏材を含む。具体的な例として、合成繊維及び/又は天然繊維で作製された織布及び不織布、織布及び/又は不織布のガラス繊維スクリム及びセラミック繊維スクリム、高分子フィルム、バルカナイズドファイバー、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0033】
フレームは、結合剤前駆体組成物を、フレームについて所望される逆トポグラフィをもつ表面を有する製造ツールと接触させるプロセスによって作製することができる。1つの例示的なプロセスにおいて、結合剤前駆体及び製造ツールは、フレームの中断しない第2の主表面と、その上に配置された成形された(例えば、精密成形された)空洞を含むフレームの第1の主表面を提供するようにギャップを設定した状態で、ロールニップを通過する。このようにして、フレームの第1の主表面と第2の主表面との間の離隔距離を調整することができる。
【0034】
フレームの対向する主表面上に空洞が存在する事例において、これは、単一のエンボス加工工程で、又は連続的なエンボス加工工程が行われ得る。例えば、一実施形態において、空洞をフレームの第1の主表面上に形成し、第1の研磨粒子を充填し、スクリム又は他のカバーで覆って、次いで、空洞をエンボス加工して第2の主表面とし、第2の研磨粒子で充填する。
【0035】
有用な製造ツールは、好ましくは、その中に空洞が形成された加工表面を有し、空洞は、所定のパターン及び配向に従って加工表面上に配列される。いくつかの好適な実施形態において、加工表面における空洞は、鋭角な縁部に沿って合流する平坦な面を有し、切頭角錐(例えば、切頭三角錐)の側部及び頂部を形成する。
【0036】
高分子製造ツールは、金属のマスターツールから複製することができる。このマスターツールは、製造ツールに所望の逆パターンを有する。マスターツールは、製造ツールと同様の方法で製造することも可能である。一実施形態において、マスターツールを例えばニッケルのような金属で製造し、ダイヤモンドターニング加工することができる。マスターツール及び/又は製造ツールは、ベルト、シート、連続ウェブ、輪転グラビアのような被覆ロール、被覆ロール上に載置されるスリーブ、又はダイであることが可能である。
【0037】
高分子シート材料をマスターツールと共に加熱して、この2つを一緒にプレス加工することにより、高分子材料を、逆のマスターツールパターンでエンボス加工することができる。高分子材料は更に、マスターツール上へ押出加工又はキャストされ、次いでプレス加工され得る。高分子材料を冷却(溶融熱可塑性プラスチックの場合)又は硬化させて(例えば、熱硬化性シリコーンの場合)、固体化し、製造ツールを生成することができる。熱可塑性製造ツールが使用される場合、熱可塑性製造ツールを歪めて寿命を制限するような過度の熱を生成しないよう注意が必要である。
【0038】
好適な高分子材料の例としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(エーテルスルホン)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)、ポリスチレン、熱硬化性材料又はこれらの組み合わせなどの熱可塑性プラスチックが挙げられる。熱硬化性シリコーン樹脂(例えば、RTVシリコーン、1部と2部の両方)は、得られる産出物が、典型的には非常に可撓性であり、フレームの形状を維持しながらフレームから分離しやすいので、特に好適である。RTVシリコーンは、当該技術分野において周知であり、商業的供給元から広く入手可能である。
【0039】
一実施形態においては、製造ツール全体が高分子材料で作製される。別の実施形態では、複数個の空洞の表面などの、乾燥工程中にゾル−ゲル(例えば、ベーマイトのゾル−ゲル)と接触する製造ツールの表面は、高分子材料又は熱可塑性材料を含み、製造ツールの他の部分は、他の材料で作製することができる。
【0040】
製造ツール及びマスターツールの設計及び製造に関するより多くの情報は、米国特許第5,152,917号(Pieperら)、同第5,435,816号(Spurgeonら)、同第5,672,097号(Hoopmanら)、同第5,946,991号(Hoopmanら)、同第5,975,987号(Hoopmanら)、及び同第6,129,540号(Hoopmanら)に見出すことができる。
【0041】
ガラス結合研磨剤を作製する際に使用するように意図された研磨プリフォームのための有用なスクリムは、例えば、その使用について当該技術分野において既知である裏材を含む。具体的な例として、例えば、織布及び/又は不織布のガラス繊維スクリム及びセラミック繊維スクリムが挙げられる。
【0042】
研磨プリフォームを形成するために、典型的には、フレーム中の空洞の少なくとも一部分に様々な研磨粒子を配置する。いくつかの実施形態では、(例えば、製造制限に起因して、及び/又は所定のパターンに従った設計により)空洞の一部分のみが充填されるが、他の実施形態では、空洞全部が研磨粒子で充填される。研磨粒子のうちのいくつかが、少なくとも1つの金属(好ましくはアルミナ)の酸化物又は炭化物を含むセラミック研磨粒子である限り、2つ以上の種類の研磨粒子を使用してもよい。
【0043】
結合剤材料前駆体は、有機結合剤材料(例えば、樹脂結合系)、ガラス結合剤材料、又は金属結合剤(金属結合)のための前駆体であり得る。結合剤前駆体組成物は、組成物の形状の保持を助け、更に、熱及び/又は圧力に応じたある程度の流動性を与えるために、(硬化中に燃え尽き得る、あるいは、得られた硬化結合剤材料の一体部分として残り得る)少なくとも1つの熱可塑性高分子を含み得る。好適な熱可塑性プラスチック材料の例として、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ(ビニルエステル)、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリル系ポリマー、上記の共重合体、及びそれらの組み合わせが挙げられる。熱可塑性材料は、任意の量で含まれ得るが、存在する場合、結合剤前駆体組成物の全重量に対して、好ましくは約0.1〜約20重量%、より好ましくは約1〜約10重量%、更により好ましくは約1〜約5重量%の量で存在する。
【0044】
有機結合剤材料のための結合剤材料前駆体は、一般に、例えば、充填剤、加硫剤(例えば、触媒、硬化剤、フリーラジカル開始剤(光又は熱)、研削助剤(例えば、氷晶石)、可塑剤、目詰まり防止化合物、潤滑材、カップリング剤、酸化防止剤、光安定剤、及び/又は静電防止剤等の、1つ以上の添加剤(複数を含む)を典型的には含有する有機熱硬化性化合物を含む。好適な有機熱硬化性化合物の例として、フェノール樹脂(例えば、ノボラックフェノール樹脂及び/又はレゾールフェノール樹脂)、アクリル系モノマー(例えば、ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド)、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂(ポリウレア樹脂及びポリウレタン樹脂を含む)、アルキド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、アミノプラスト樹脂、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。硬化中、これらの熱硬化性化合物は、共有結合的に架橋した結合ネットワークを発現し、得られた有機結合剤材料を焼き入れし、強化する。
【0045】
有用なフェノール樹脂としては、ノボラックフェノール樹脂及びレゾールフェノール樹脂が挙げられる。ノボラックフェノール樹脂は、酸性触媒され、フェノールに対するホルムアルデヒドの比が1未満、典型的には、0.5:1〜0.8:1であることを特徴とする。レゾールフェノール樹脂は、アルカリ触媒され、フェノールに対するホルムアルデヒドの比が1以上、典型的には、1:1〜3:1であることを特徴とする。ノボラックフェノール樹脂及びレゾールフェノール樹脂は、(例えば、エポキシ化合物との反応により)化学的に改質されていても、あるいは改質されなくていなくてもよい。フェノール樹脂を硬化するのに適した代表的な酸性触媒としては、硫酸、塩酸、リン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸が挙げられる。フェノール樹脂を硬化するのに適したアルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、有機アミン、及び/又は炭酸ナトリウムが挙げられる。
【0046】
市販のフェノール系樹脂の例として、Durez社(Durez Corporation)(ミシガン州、ノバイ)商品名「DUREZ」及び「VARCUM」で知られるもの、Monsanto社(Monsanto Corp.)(ミズーリ州、セントルイス)の「RESINOX」で知られるもの、Ashland Chemical社(Ashland Chemical Co.)(オハイオ州、コロンブス)の「AROFENE」及び「AROTAP」、並びにMomentive社(Momentive)(オハイオ州、コロンブス)の「RUTAPHEN」、及び韓国ソウル市のKangnam Chemical社(Kangnam Chemical Company Ltd.)の「PHENOLITE」の商品名で知られるものが挙げられる。市販のノボラック樹脂の例として、Durez社(Durez Corporation)からDUREZ1364及びVARCUM 29302として販売されるものが挙げられる。市販のレゾールフェノール樹脂の例として、等級29217、29306、29318、29338及び29353のVARCUMレゾール、AEROFENE 295;並びにPHENOLITE TD−2207が挙げられる。
【0047】
有用なアミノ樹脂の例として、Cytec社(Cytec Inc.)(コネチカット州、スタンフォード)からCYMEL373及びCYMEL 323として入手可能なものが挙げられる。
【0048】
有用な尿素ホルムアルデヒド樹脂の例として、ボーデンケミカル社(Borden Chemical)(オハイオ州、コロンブス)からAL3029Rとして販売されるもの、並びにジョージアパシフィック社(Georgia Pacific Corp.)(ジョージア州、アトランタ)によりAMRES LOPR、AMRES PR247HV及びAMRES PR335CUとして販売されるものが挙げられる。
【0049】
有用なポリイソシアネートの例として、モノマーポリイソシアネート、オリゴマーポリイソシアネート、及び高分子量ポリイソシアネート(例えば、ジイソシアナート及びトリイソシアネート)、並びに混合物、並びにそれらのブロックされたバージョンが挙げられる。ポリイソシアネートは、脂肪族、芳香族、及び/又はそれらの混合物であり得る。
【0050】
有用なポリエポキシドの例は、モノマーポリエポキシド、オリゴマーポリエポキシド、高分子量ポリエポキシド、及びそれらの混合物が挙げられる。ポリエポキシドは、脂肪族、芳香族、又はそれらの混合物であり得る。
【0051】
脂環式ポリエポキシドモノマーの例として、エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサン−カルボキシレート(例えば、Dow Chemical社(Dow Chemical Co.)(ミシガン州、ミッドランド)から商品名「ERL−4221」で入手可能);3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート(Dow Chemical社(Dow Chemical Co.)からERL−4201で入手可能);ビニルシクロヘキセンンジオキシド(Dow Chemical社(Dow Chemical Co.)からERL−4206で入手可能);ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル(Dow Chemical社(Dow Chemical Co.)からERL−0400で入手可能)、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート(Dow Chemical社(Dow Chemical Co.)からERL−4289で入手可能)、ジペンテリックジオキシド(Dow Chemical社(Dow Chemical Co.)からERL−4269で入手可能)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,1’−スピロ−3’,4’−エポキシシクロヘキサン−1,3−ジオキサン、及び2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、並びにエピクロロヒドリンから誘導されるポリエポキシド樹脂が挙げられる。
【0052】
芳香族ポリエポキシドの例としては、Resolution Performance Products社(テキサス州、ヒューストン)から入手可能な商品名「EPON」を有するようなエポキシ樹脂を含む、ビスフェノールAタイプの樹脂及びその誘導体等の多価フェノールのポリグリシジルエーテル;エポキシクレゾール−ノボラック樹脂;ビスフェノール−F樹脂及びその誘導体;エポキシフェノール−ノボラック樹脂;及び芳香族カルボン酸のグリシジルエステル(例えば、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル、及びピロメリット酸テトラグリシジルエステル、並びにこれらの混合物が挙げられる。市販の芳香族ポリエポキシドとして、例えば、Ciba Specialty Chemicals社(ニューヨーク州、タリータウン)から入手可能な商品名「ARALDITE」を有するもの;Resolution Performance Products社から入手可能な商品名「EPON」を有する芳香族ポリエポキシド;及び、Dow Chemical社(Dow Chemical Co.)から入手可能な商品名「DER」、「DEN」、及び「QUATREX」を有する芳香族ポリエポキシドが挙げられる。
【0053】
ポリエポキシド(類)は、典型的には、例えば、ポリアミン(例えば、ビス(イミダゾール))、ポリアミド(例えば、ジシアンジアミド)、ポリチオール、又は酸性触媒等の硬化剤と結合されるが、硬化には必要でないこともある。
【0054】
有用なアクリル系樹脂は、少なくとも2、例えば、少なくとも3、4、又は更に5の平均アクリレート多官能性を有する少なくとも1つの(メタ)アクリレート(用語「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレート)モノマー又はオリゴマーを含み、異なる(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリレートオリゴマー、及び/又は(メタ)アクリル化ポリマーの混合であり得る。広範な種類の(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリレートオリゴマー、及び(メタ)アクリル化ポリマーは、例えば、ペンシルバニア州エクストン(Exton)のサートマー社(Sartomer Company)、及びジョージア州スミュルナ(Smyrna)のUCBラドキュア社(UCB Radcure)などの製造元から容易に商業的に入手可能である。代表的なアクリレートモノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、及びこれらの混合物が挙げられる。追加の有用な多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えばサートマー社(Sartomer Company)から「SR259」として販売されるポリエチレングリコール200ジアクリレート;及び、例えばサートマー社(Sartomer Company)から「SR344」として販売されるポリエチレングリコール400ジアクリレートなどのポリエーテルオリゴマーが挙げられる。
【0055】
上記のもののような重合性アクリル系のモノマー及びオリゴマーは、典型的には、少なくとも1つのフリーラジカル熱開始剤(例えば、有機過酸化物)又は光開始剤(例えば、チオキサントン、アシルホスフィン、アシルホスフィン酸化物、ベンゾインケタール、αヒドロキシケトン、及びαジアルキルアミノケトン)の助けをかりて硬化される。典型的な量は、有機結合剤材料前駆体の重量に対して、約0.01〜10重量%、より好ましくは0.25〜4.0重量%の範囲である。
【0056】
有機熱硬化性化合物(複数を含む)及び任意の熱可塑性高分子(存在する場合)は、得られた結合研磨物品の全重量に対して、典型的には約5〜約30重量%、より典型的には約10〜約25重量%、更に典型的には約15〜約24重量%の総有機結合剤材料含有量を生じるのに十分な量で使用されるが、他の量を使用してもよい。
【0057】
好ましい実施形態において、結合剤材料前駆体は、フルフリルアルコール及び充填剤と共にノボラック型フェノール樹脂を含む。ノボラック樹脂は、典型的には、室温では固体であるが、フルフリルアルコール及び充填剤(並びに、任意の追加の成分)の添加により、ノボラック樹脂は、好ましくは、成形可能である展性の及び/又はパテ状の組成物を形成するように調製されるが、加熱されるか及び/又は機械力を受ける(例えば、伸張又は圧縮される)かしない限り、その形状を保持する。市販のノボラックフェノール樹脂の例として、Georgia Pacific Resins社(ジョージア州、アトランタ)のGP 2074、GP 5300、GP 5833、RESI−FLAKE GP−2049、RESI−FLAKE GP−2050、及びRESI−FLAKE GP−2211;Bakelite社(Bakelite AG)(ドイツ、フリーレンドルフ)のRUTAPHEN 8656F;並びにBorden Chemical社(Borden Chemical,Inc.)(オハイオ州、コロンブス)のDURITE 423A及びDURITE SD 1731として入手可能なものが挙げられる。
【0058】
有用な充填剤の例には、金属炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム(例えば、白亜、方解石、泥灰土、石灰華、大理石、及び石灰岩)、カルシウム炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム)、シリカ(例えば、石英、ガラスビーズ、ガラス気泡体、及びガラス繊維)ケイ酸塩(例えば、タルク、粘土、(モンモリロナイト)長石、雲母、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム)硫酸金属(例えば、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸ナトリウム、アルミニウム硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム)、石膏、バーミキュライト、木粉、アルミニウム三水和物、カーボンブラック、金属酸化物(例えば、酸化カルシウム(石灰)、酸化アルミニウム、二酸化チタン)、並びに亜硫酸金属塩(例えば、亜硫酸カルシウム)が挙げられる。
【0059】
一般に、ガラス結合剤材料のための結合剤材料前駆体は、任意ではあるが好ましくは、結合剤材料前駆体を一緒に保持し、組成物が加熱されるか及び/又は機械力を受ける(例えば、伸張又は圧縮される)かしない限り形状を保持しながら流動性を提供する、一時有機結合剤(例えば、ポリマー、デンプン及び/又は糖)と共に、ガラスフリット、セラミック粒子、及び/又は上記の1つ以上の前駆体を含む。ガラス結合剤前駆体は、任意に、例えば、充填剤、細孔形成剤及び研削助剤(例えば、氷晶石))等の添加剤を更に含有し得る。
【0060】
好適な無機ガラス結合剤前駆体成分の例として、シリカ、アルミナ、カルシア、酸化鉄、チタニア、マグネシア、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウム、酸化マンガン、酸化ホウ素、酸化りんなどを挙げることができる。重量に基づくガラス結合剤の更なる他の例としては、47.61%のSiO、16.65%のAl、038%のFe、0.35%のTiO、1.58%のCaO、0.10%のMgO、9.63%のNaO、及び2.86%のKO、1.77%のLiO、19.03%のB、0.02%のMnO、及び0.22%のP;並びに63%のSiO、12%のAl、1.2%のCaO、63%のNaO、7.5%のKO、及び10%のBが挙げられる。モル比に基づくガラス結合剤の更なる他の例としては、3.77%のSiO、0.58%のAl、0.01%のFe、0.03%のTiO、0.21%のCaO、0.25%のMgO、0.47%のNaO、及び0.07%のKOが挙げられる。ガラス結合研磨物品の製造中、粉体形状のガラス結合剤は、一時的な結合剤、典型的には有機結合剤と混合されてもよい。ビトリファイド結合剤はまた、フリット(例えば約1〜100%のうちのいずれかのフリットであるが、一般には20〜100%のフリット)から形成されてもよい。フリット結合剤で使用される一般材料のいくつかの例としては、長石、ホウ砂、石英、ソーダ灰、酸化亜鉛、重質炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、二酸化チタン、ケイフッ化ナトリウム、フリント、氷晶石、ホウ酸、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの材料は、通常、粉末として一緒に混合され、この混合物を融解するために仮焼された後、この融解混合物は冷却される。冷却された混合物は粉砕され、ふるいにかけて非常に細かい粉末とした後、フリット結合剤として称される。これらのフリットボンドが融解する温度はその化学的性質によるが、約600℃〜約1800℃のいずれかの範囲であり得る。
【0061】
本開示による結合研磨物品は、他の構成要素の重量範囲の要件が満たされることを条件として、例えば、充填剤粒子などの追加成分を含有してもよい。充填剤粒子は、すき間を占有する及び/又は多孔性を提供するために添加されてもよい。多孔性は研磨ホイールが、使用済の若しくは摩耗した研磨粒子を剥ぎ取り、新しい、すなわち未使用の研磨粒子を露出させるのを可能にする。開示による結合研磨物品は、任意の範囲の多孔性、例えば、約1〜約50体積%、典型的には約1〜40の体積%の多孔性を有する。充填剤の例としては、バブル及びビーズ(例えば、ガラス、セラミック(アルミナ)、粘土、ポリマー、金属)、石膏、大理石、石灰岩、フリント、シリカ、ケイ酸アルミニウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0062】
一般に、金属結合剤材料のための結合剤材料前駆体は、任意ではあるが好ましくは、結合剤材料前駆体を一緒に保持し、組成物が加熱されるか及び/又は機械力を受ける(例えば、伸張又は圧縮される)かしない限り形状を保持しながら流動性を提供する、一時有機結合剤と共に、金属粒子(例えば、粉末)を含む。金属結合剤の例としては、スズ、銅、アルミニウム、ニッケル、及びこれらの組み合わせが挙げられる。結合剤材料前駆体は、任意に、例えば、ろう付け化合物及び耐火充填剤(例えば、セラミックの粒子及び/又は繊維)等の添加剤を更に含有してもよい。
【0063】
一般的に、研削助剤の添加は、研磨物品の有用寿命を増加させる。研削助剤は、研磨の化学的及び物理的プロセスに著しい影響を及ぼし、改善された性能をもたらす材料である。研削助剤は、多様な異なる材料を包含し、無機系であっても有機系であってもよい。研削助剤の例としては、ワックス、有機ハロゲン化合物、ハロゲン塩及び金属並びにこれらの合金が挙げられる。有機ハロゲン化合物は、典型的には、研磨中に分解し、ハロゲン酸又はガス状のハロゲン化合物を放出する。かかる材料の例としては、テトラクロロナフタレン、ペンタクロロナフタレンのような塩素化ワックス、及びポリ塩化ビニルが挙げられる。ハロゲン塩の例としては、塩化ナトリウム、カリウムクリオライト、ナトリウムクリオライト、アンモニウムクリオライト、テトラフルオロホウ酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、フッ化ケイ素、塩化カリウム、塩化マグネシウムが挙げられる。金属の例としては、スズ、鉛、ビスマス、コバルト、アンチモン、カドミウム、鉄、及びチタンが挙げられる。他の各種研磨助剤としては、イオウ、有機イオウ化合物、グラファイト、及び金属硫化物が挙げられる。異なる研削助剤の組み合わせが使用されてもよく、いくつかの例では、相乗効果を生み出し得る。
【0064】
本開示による研磨プリフォーム及び物品は、少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物を含む、セラミック研磨粒子、好ましくは成形セラミック研磨粒子を含む。好適なセラミック金属酸化物の例として、酸化アルミニウム、マグネシウム酸化アルミニウム(例えばスピネル)、ジルコニア、ナトリウム酸化アルミニウム、ストロンチウム酸化アルミニウム、リチウム酸化アルミニウム、鉄酸化アルミニウム、酸化マグネシウムアルミニウム、及び/又はマンガン酸化アルミニウムが挙げられる)。好適なセラミック金属炭化物の例として、炭化ケイ素、炭化チタン及び炭化タングステンが挙げられる。
【0065】
本開示による研磨プリフォーム及び物品は、任意に、成形セラミック研磨粒子に加えて、追加の研磨粒子を含有してもよい。
【0066】
αアルミナ系のセラミック研磨粒子は、米国特許第4,314,827号(Leitheiser)、同第5,152,917号(Pieperら)、同第5,213,591号(Celikkayaら)、5,435,816(Spurgeonら)、同第5,672,097号(Hoopmanら)、同第5,946,991号(Hoopmanら)、同第5,975,987号(Hoopmanら)、及び同第6,129,540号(Hoopmanら)、並びに米国特許出願公開第2009/0165394(A1)号(Cullerら)、及び同2009/0169816(A1)号(Ericksonら)に記載された周知のプロセスに従って調製することができる。
【0067】
有用なセラミック研磨粒子は、例えば、溶融酸化アルミニウム;熱処理酸化アルミニウム、白色溶融酸化アルミニウム、セラミック酸化アルミニウム材料(例えば、3M Company(St.Paul、MN)から商品名3M CERAMIC ABRASIVE GRAINとして市販されているもの)、茶色酸化アルミニウム、青色酸化アルミニウム、及びゾル−ゲル誘導研磨粒子(例えば、成形及び破砕形態を含む);及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0068】
セラミック研磨粒子上の表面コーティングを使用して、セラミック研磨粒子と結合剤材料との間の接着を改善してもよく、又はセラミック研磨粒子の堆積を助けるために表面コーティングを使用することができる。一実施形態において、米国特許第5,352,254号(Celikkaya)に記載されているような表面コーティングを、成形研磨粒子の重量に対して0.1〜2%の表面被覆の量で使用してもよい。そのような表面コーティングは、米国特許第5,213,591号(Celikkayaら)、同第5,011,508号(Waldet al.)、同第1,910,444号(Nicholson)、同第3,041,156号(Rowseら)、同第5,009,675号(Kunzら)、同第5,085,671号(Martinら)、同第4,997,461号(Markhoff−Mathenyら)、及び同第5,042,991号(Kunzら)に記載されている。更に、表面コーティングは成形研磨粒子のキャッピングを防ぐことができる。キャッピングとは、研磨中の被加工物からの金属粒子が、成形セラミック研磨粒子の頂部に溶着するようになる現象を表す用語である。上記の機能を行う表面コーティングは、当業者には既知である。
【0069】
αアルミナ、マグネシウムアルミナスピネル、及び希土類の六方晶系アルミン酸塩の晶子から構成されるセラミック研磨粒子は、例えば、米国特許第5,213,591号(Celikkayaら)、並びに米国特許出願公開第2009/0165394(A1)号(Cullerら)及び同第2009/0169816(A1)号(Ericksonら)に記載される方法に従って、調製され得る。
【0070】
ゾル−ゲル誘導研磨粒子の例、及びそれらの調製方法は、米国特許第4,314,827号(Leitheiserら)、同第4,623,364号(Cottringer et al.)、同第4,744,802号(Schwabel)、同第4,770,671号(Monroeet al.)、及び同第4,881,951号(Monroeら)、並びに米国特許出願公開第2009/0165394(A1)号(Cullerら)に見出すことができる。研磨粒子は、例えば、米国特許第4,652,275号(Bloecherら)及び同第4,799,939号(Bloecherら)に記載のもののような研磨粒塊を含み得ることも考えられる。一部の実施形態では、結合剤に対する研磨粒子の接着を強化するために、研磨粒子はカップリング剤(例えば、オルガノシランカップリング剤)又はその他の物理的処理(例えば、酸化鉄又は酸化チタン)で表面処理されてもよい。研磨粒子は、結合剤と化合する前に処理してもよく、あるいは結合剤にカップリング剤を含めることによって、その場で表面処理されてもよい。
【0071】
成形セラミック研磨粒子の形状に関して具体的な制限はないが、研磨粒子は、例えばセラミック前駆体材料(例えば、ベーマイトのゾル−ゲル)を含む前駆体粒子を成形型を使用して成形し、これに続いて焼結することによって、所定の形状に形成することが好ましい。成形セラミック研磨粒子は、例えば角柱、角錐、ロッド、円柱、切頭角錐(例えば、切頭三角錐若しくは切頭四角錐)、及び/又はその他の規則的又は不規則な多角形として成形されてもよい。研磨粒子は、単一種類の研磨粒子、又は2つ若しくはそれ以上の種類の研磨剤で形成された研磨集合体、又は2つ若しくはそれ以上の種類の研磨剤の研磨剤混合物を含み得る。一部の実施形態では、成形セラミック研磨粒子は、個々の成形セラミック研磨粒子が、任意の焼成及び焼結前に、実質的に粒子前駆体が乾燥される成形型又は製造ツールの空洞の部分の形状である形状を有するように、精密に成形される。
【0072】
本開示に使用される成形セラミック研磨粒子は、典型的には、精密機械加工を使用して切削されたツール(すなわち成形型)を使用して作製することができ、これは例えば鍛造又はパンチングなど他の製造の代替手段よりも、形状のより高い精細度をもたらす。典型的に、ツールの表面における複数の空洞は、鋭角な縁部に沿って合流する平坦な面を有し、切頭角錐の側部及び頂部を形成する。結果として生じる成形セラミック研磨粒子は、ツールの表面に複数の空洞の形状(例えば、切頭角錐)に対応するそれぞれの公称平均形状を有する。ただし、公称平均形状からの変異(例えば、不規則な変異)は、製造中に起こる場合があり、かかる変異を示す成形セラミック研磨粒子は、本明細書に使用される成形セラミック研磨粒子の定義内に含まれる。
【0073】
いくつかの実施形態において、成形セラミック研磨粒子の底部及び頂部は実質的に平行であり、結果としてプリズム状又は切頭角錐の形状となるが、これは要件ではない。いくつかの実施形態において、切頭三角錐の側部は等しい寸法を有し、底面に対して約82度の二面角をなす。しかしながら、他の二面角(90°を含む)も使用され得るということが理解されるであろう。例えば、底部と側部の各々との間の二面角は独立して、45〜90°、典型的には70〜90°、より典型的には75°〜85°の範囲であってもよい。
【0074】
いくつかの好ましい実施形態において、セラミック研磨粒子は、全体的に三角形(例えば、三角形プリズム又は切頭三角錐)の成形セラミック研磨粒子(例えば、成形ゾル−ゲル誘導多結晶質αアルミナ粒子)を含む。いくつかの実施形態において、ゾル−ゲル誘導成形αアルミナ粒子は、精密成形されている(すなわち、粒子は、それを作製するのに使用される製造ツール内の複数の空洞の形状によって少なくとも部分的に画定される形状を有する)。ゾル−ゲル誘導成形αアルミナ(すなわち、セラミック)研磨粒子の例は、米国特許第5,201,916号(Berg)、同第5,366,523号(Rowenhorst(Re 35,570))、及び同第5,984,988号(Berg)に見出すことができる。米国特許第8,034,137(Ericksonら)は、特定の形状に形成されてから破砕して、元の形状特徴の一部を保持する破片を形成する、アルミナ研磨粒子について説明している。いくつかの実施形態において、ゾル−ゲル誘導成形αアルミナ粒子は、精密成形されている(すなわち、粒子は、それを作製するのに使用される製造ツール内の複数の空洞の形状によって少なくとも部分的に画定される形状を有する)。そのような研磨粒子に関する詳細、及びそれらの調製方法は、米国特許第8,142,531号(Adefrisら)、同第8,142,891号(Cullerら)、及び同第8,142,532号(Ericksonら)、並びに米国特許出願公開第2012/0227333号(Adefrisら)、同第2013/0040537号(Schwabeら)、同第2013/0125477号(Adefris)に見出すことができる。
【0075】
成形セラミック研磨粒子の形状に関して具体的な制限はないが、研磨粒子は、例えばセラミック前駆体材料(例えば、ベーマイトのゾル−ゲル)を含む前駆体粒子を成形型を使用して成形し、これに続いて焼結することによって、所定の形状に形成することが好ましい。成形セラミック研磨粒子は、例えば角柱、角錐、切頭角錐(例えば、切頭三角錐若しくは切頭四角錘)、及び/又はその他の規則的又は不規則な多角形として成形されてもよい。研磨粒子は、単一種類の研磨粒子、又は2つ若しくはそれ以上の種類の研磨剤で形成された研磨集合体、又は2つ若しくはそれ以上の種類の研磨剤の研磨剤混合物を含み得る。一部の実施形態では、成形セラミック研磨粒子は、個々の成形セラミック研磨粒子が、任意の焼成及び焼結前に、実質的に粒子前駆体が乾燥される成形型又は製造ツールの空洞の部分の形状である形状を有するように、精密に成形される。
【0076】
本開示に使用される成形セラミック研磨粒子は、典型的には、精密機械加工を使用して切削されたツール(すなわち成形型)を使用して作製することができ、これは例えば鍛造又はパンチングなど他の製造の代替手段よりも、形状のより高い精細度をもたらす。典型的に、ツールの表面における複数の空洞は、鋭角な縁部に沿って合流する平坦な面を有し、切頭角錐の側部及び頂部を形成する。結果として生じる成形セラミック研磨粒子は、ツールの表面に複数の空洞の形状(例えば、切頭角錐)に対応するそれぞれの公称平均形状を有する。ただし、公称平均形状からの変異(例えば、不規則な変異)は、製造中に起こる場合があり、かかる変異を示す成形セラミック研磨粒子は、本明細書に使用される成形セラミック研磨粒子の定義内に含まれる。
【0077】
いくつかの実施形態において、成形セラミック研磨粒子の底面及び頂面は実質的に平行であり、結果としてプリズム状又は切頭角錐の形状となるが、これは要件ではない。いくつかの実施形態において、切頭三角錐の側部は等しい寸法を有し、底面に対して約82度の二面角をなす。しかしながら、他の二面角(90°を含む)も使用され得るということが理解されるであろう。例えば、底部と側部の各々との間の二面角は独立して、45〜90°、典型的には70〜90°、より典型的には75°〜85°の範囲であってもよい。
【0078】
成形セラミック研磨粒子を指すのに本明細書で使用する時、用語「長さ」は成形研磨粒子の最大寸法を指す。「幅」は、長さと垂直な成形研磨粒子の最大寸法を指す。用語「厚さ」すなわち「高さ」は、長さ及び幅に垂直である成形研磨粒子の寸法を指す。
【0079】
いくつかの好ましい実施形態において、研磨粒子は、全体的に三角形(例えば、三角形プリズム又は切頭三角錐)の成形セラミック研磨粒子(例えば、成形ゾル−ゲル誘導多結晶質αアルミナ粒子)を含む。
【0080】
成形セラミック研磨粒子は典型的に、1μm〜15000μm、より典型的には10μm〜約10000μm、更により典型的には150〜2600μmの範囲の長さを有するように選択されるが、他の長さも使用することができる。いくつかの実施形態では、長さは、収容されている結合研磨ホイールの厚さの部分として表され得る。例えば、成形研磨粒子は、結合研磨ホイールの厚さの半分より大きい長さを有し得る。いくつかの実施形態において、長さは、結合研磨ホイール(例えば、切削ホイール)の厚さよりも大きくてもよい。
【0081】
成形セラミック研磨粒子は好ましくは0.1μm〜3500μm、より好ましくは100μm〜3000μm、更に好ましくは100〜2600μmの範囲の幅を有するが、他の長さも使用することができる。成形セラミック研磨粒子は好ましくは0.1μm〜1600μm、より好ましくは1μm〜1200μmの範囲の厚さを有するが、他の厚さも使用することができる。いくつかの実施形態では、成形セラミック研磨粒子は、少なくとも2、3、4、5、6、又はそれ以上のアスペクト比(長さ対厚さ)を有し得る。
【0082】
本開示による研磨プリフォーム及び物品は、任意に、成形セラミック研磨粒子に加えて、追加の研磨粒子を含有してもよい。
【0083】
有用な追加のセラミック研磨粒子は、例えば、溶融酸化アルミニウム;熱処理酸化アルミニウム、白色溶融酸化アルミニウム、セラミック酸化アルミニウム材料(例えば、3M Company(St.Paul、MN)から商品名3M CERAMIC ABRASIVE GRAINとして市販されているもの)、茶色酸化アルミニウム、青色酸化アルミニウム、炭化ケイ素(緑色炭化ケイ素を含む)、二ホウ化チタン、炭化ホウ素、炭化タングステン、ガーネット、炭化チタン、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、ガーネット、溶融アルミナジルコニア、酸化鉄、クロミア、ジルコニア、チタニア、酸化スズ、石英、長石、燧石、金剛砂、ゾル−ゲル誘導研磨粒子(例えば、成形及び破砕形態を含む)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。更なる例には、米国特許第5,152,917号(Pieperら)に記述されているもののような、結合剤マトリックス中の研磨粒子の成形研磨複合体が挙げられる。数多くのそのような研磨粒子、粒塊、及び複合体が当該技術分野で既知である。
【0084】
追加の研磨粒子は、破砕又は成形されてよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。有用な追加のセラミック研磨粒子は、例えば、溶融酸化アルミニウム;熱処理酸化アルミニウム、白色溶融酸化アルミニウム、セラミック酸化アルミニウム材料(例えば、3M Company(St.Paul、MN)から商品名3M CERAMIC ABRASIVE GRAINとして市販されているもの)、茶色酸化アルミニウム、青色酸化アルミニウム、炭化ケイ素(緑色炭化ケイ素を含む)、二ホウ化チタン、炭化ホウ素、炭化タングステン、ガーネット、炭化チタン、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、ガーネット、溶融アルミナジルコニア、酸化鉄、クロミア、ジルコニア、チタニア、酸化スズ、石英、長石、燧石、金剛砂、ゾル−ゲル誘導研磨粒子(例えば、成形及び/又は破砕形態を含む)、及びこれらの組み合わせを含む。更なる例には、米国特許第5,152,917号(Pieperら)に記述されているもののような、結合剤マトリックス中の研磨粒子の成形研磨複合体が挙げられる。数多くのそのような研磨粒子、粒塊、及び複合体が当該技術分野で既知である。
【0085】
研磨粒子(例えば、セラミック研磨粒子、又はそれ以外)は、任意の好適な技法を使用してフレームの複数の空洞内に配設することができる。例として、第1の主表面中の空洞を上に向けた状態で、研磨粒子をフレームの上に滴下し、次いで、粒子を十分に撹拌して、複数の空洞内に落ちるようにすることが挙げられる。好適な撹拌方法の例としては、ブラシ、吹き付け、振動、真空の適用(例えば、第1の主表面から貫通して延び、第2の主表面にある開口部を備えた複数の空洞を有するフレームの場合)、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0086】
典型的な使用において、研磨粒子は、フレームの複数の空洞の少なくとも一部、好ましくは少なくとも50、60、70、80、90%、又は更には100パーセント内に、除去可能に配設される。好ましくは、研磨粒子は複数の空洞の少なくとも一部内に、除去可能にかつ完全に配置され、より好ましくは、研磨粒子は複数の空洞の少なくとも80パーセント内に、除去可能にかつ完全に配置される。いくつかの実施形態では、研磨粒子は複数の空洞から突出するか、又は空洞内に完全に収容されるか、又はこれらの組み合わせである。
【0087】
研磨粒子(例えば、破砕された研磨粒子)は、研磨産業が認める規定公称等級に従って、独立して寸法決めすることができる。研磨産業で認められている代表的な等級分け規格としては、ANSI(American National Standards Institute)、FEPA(Federation of European Producers of Abrasives)、及びJIS(日本工業規格)によって公表されているものが挙げられる。そのような産業が許容する等級分け規格として、例えば、ANSI 4,ANSI 6、ANSI 8、ANSI 16、ANSI 24、ANSI 30、ANSI 36、ANSI 40、ANSI 50、ANSI 60、ANSI 80、ANSI 100、ANSI 120、ANSI 150、ANSI 180、ANSI 220、ANSI 240、ANSI 280、ANSI 320、ANSI 360、ANSI 400、及びANSI 600;FEPA P8、FEPA P12、FEPA P16、FEPA P24、FEPA P30、FEPA P36、FEPA P40、FEPA P50、FEPA P60、FEPA P80、FEPA P100、FEPA P120、FEPA P150、FEPA P180、FEPA P220、FEPA P320、FEPA P400、FEPA P500、FEPA P600、FEPA P800、FEPA P1000、FEPA P1200;FEPA F8、FEPA F12、FEPA F16、及びFEPA F24;並びにJIS8、JIS12、JIS16、HS24、JIS36、JIS46、JIS54、JIS60、JIS80、JIS100、JIS150、JIS180、JIS220、JIS240、JIS280、JIS320、JIS360、JIS400、JIS400、JIS600、JIS800、JIS1000、JIS1500、JIS2500、JIS4000、JIS6000、JIS8000、及びJIS10,000が挙げられる。より典型的に、破砕された酸化アルミニウム粒子及び種晶を添加されていないゾル−ゲル法によるアルミナ系研磨粒子は、個別にANSI60及び80、又はFEPA F36、F46、F54及びF60、又はFEPA P60及びP80の等級分け規格に寸法決めされる。
【0088】
代替的には、研磨粒子(例えば、成形セラミック研磨粒子)は、ASTM E−11「Standard Specification for Wire Cloth and Sieves for Testing Purposes(織金網及びふるいの標準試験)」に準拠するU.S.A.Standard Test Sieves(米国標準試験用ふるい)を使用して公称スクリーニング等級に等級づけすることができる。ASTM E−11は、指定された粒径に従って材料を分類するためにフレームに載置された織金網の媒体を用いて、試験用ふるいの設計及び構成に関する要件を規定する。典型的な表記は、−18+20のように表される場合があり、これは、成形セラミック研磨粒子がASTM E−11の18号ふるいの規格に準拠する試験用ふるいを通過するものであり、ASTM E−11の20号ふるいの規格に準拠する試験用ふるいに残るものであることを意味する。一実施形態では、成形研磨粒子は、大部分の粒子が18号のメッシュ試験用ふるいを通過し、かつ20、25、30、35、40、45、又は50号のメッシュ試験用ふるいに残ることができる粒径を有する。種々の実施形態において、セラミック成形研磨粒子は、−18+20、−20/+25、−25+30、−30+35、−35+40、5 −40+45、−45+50、−50+60、−60+70、−70/+80、−80+100、−100+120、−120+140、−140+170、−170+200、−200+230、−230+270、−270+325、−325+400、−400+450、−450+500、又は−500+635を含む公称スクリーニング等級を有することができる。あるいは、−90+100など特化したメッシュサイズの使用が可能である。
【0089】
いくつかの好適な実施形態において、研磨粒子(例えば、精密成形されたセラミック研磨粒子、又はそれ以外)をフレームと組み合わせる前に、結合剤材料前駆体の粒子で被覆する。これは、硬化時に、フレームへの良好な結合を促進することができる。結合剤材料の前駆体の硬化条件(例えば、温度は及び圧力)は、選択された結合剤材料前駆体及びホイールの設計によって異なる。例えば、加熱は、オーブン又は加熱成形型、あるいは任意の他の適当な手段を使用して、加熱を達成することができる。放射線硬化性樹脂の場合、化学線源を使用してもよい。好適な条件の選択は、当業者の能力の範囲内である。
【0090】
本開示による方法は、例えば、被覆研磨物品及び結合研磨物品を作製するためにも有用である。
【0091】
本開示に従って作製された被覆研磨物品の例示的な実施形態が、図4に示される。図4を参照すると、被覆研磨物品400は、裏材420及び研磨層430を有する。研磨層430は、メーク層450により裏材420(基材)の主表面470に固定された成形された(例えば、精密成形された)セラミック研磨粒子120を含む。好ましくは、被覆研磨物品は、メーク層450及び成形セラミック研磨粒子420に重なり、固定された任意のサイズ層460を更に備える。また、例えば、サイズ層上に重畳された任意のスーパーサイズ層(図示せず)、又は裏材帯電防止処理層(図示せず)等の追加層を所望に応じて含んでもよい。被覆研磨物品400は、図3A及び図3Bに示した研磨プリフォーム300を裏材420と接触させ、次いで、フレームの結合剤材料前駆体を(例えば、加熱によって)流動及び硬化させ、それにより、研磨粒子を、研磨プリフォームと実質的に同じ位置及び配向で、固定して付着するようにすることによって生成される。好ましくは、この時点で、従来のサイズのコーティングを、フレーム310及び精密成形されたセラミック研磨粒子120上に適用し、硬化させて、サイズ層460を形成する。
【0092】
好適な裏材の例としては、織布、高分子フィルム、バルカナイズドファイバー、不織布、ニット織物、紙、これらの組み合わせ、及びこれらの処理された変異形が挙げられる。結合剤は、無機又は有機結合剤を含む任意の好適な結合剤であり得る(熱硬化樹脂及び放射線硬化樹脂を含む)。
【0093】
被覆研磨物品(例えば、裏材、及びサイズコート)及び)構成)に関する更なる詳細は、例えば、米国特許第4,734,104号(Broberg);同第4,737,163号(Larkey)同第5,203,884号(Buchananら)、同第5,152,917号(Pieperら)、同第5,378,251号(Cullerら)、同第5,436,063号(Follettら)、同第5,496,386号(Brobergら)、同第5,609,706号(Benedictら)、同第5,520,711号(Helmin)、同第5,961,674号(Gagliardiら)、及び同第5,975,988号(Christianson)に見出される。
【0094】
本開示による研磨プリフォーム及び方法は、結合研磨物品を作製するためにも有用である。
【0095】
結合研磨物品は、典型的に、結合剤材料(例えば、有機樹脂系、ガラス、又は金属)により一緒に保持される研磨粒子の成形塊を含む。そのような成形塊は、例えば、研削ホイール又は切削ホイール等の砥石の形態であり得る。典型的には、研削ホイールの直径は、約1cm〜1メートル超であり、切削ホイールの直径は、約1cm〜200cm超(より典型的には3cm〜約50cm)である。切削ホイールの厚さは、典型的には、約0.5mm〜約5cm、より典型的には、約0.5mm〜約2cmである。成形塊は、例えば、ホーニング砥石、セグメント、軸付砥石、円盤、又は他の従来の結合研磨形状の形態であってもよい。結合研磨物品は、典型的には、結合研磨物品の全体積に基づいて、約3〜50体積パーセントの結合材料、約30〜90体積パーセントの研磨粒子(又は研磨粒子ブレンド)、最大50体積パーセントの添加物(研削助剤を含む)、及び最大70体積パーセントの細孔を含む。
【0096】
いくつかの実施形態において、本開示に従って調製される結合研磨物品は所定の3次元パターンに従って配置及び配向される研磨粒子の単一層を備えている。この実施形態では、研磨粒子は、上記で論じたように、セラミック研磨粒子(好ましくは精密成形されたセラミック研磨粒子)と、任意に二次研磨粒子とを含む。精密成形されたセラミック研磨粒子が含まれる場合、好ましくは、結合研磨物品の平面内で整列し、ディスク形態である場合には、精密成形されたセラミック研磨粒子のそれぞれの1点が径方向外向きに整列する。このタイプの構成は、特定の超薄の研磨切削ホイールの製造に好適であり得る。研磨粒子は、研磨物品中に均一に分布していてもよく、又は研磨物品の選択された区域若しくは位置に集中していてもよい。
【0097】
他の実施形態において、本発明の開示による結合研磨物品は、結合研磨物品の研磨プリフォームの間に、及び/又は外面上に配設され得る複数の研磨プリフォームを任意には1つ以上のスクリムと組み合わせて層化すること(例えば、研削ホイールの製造)によって作製することができる。本方法において、研磨プリフォームは、(例えば、研磨粒子の組成、並びに/又は構成及び配向に関して同一でも、あるいは異なっていてもよい。
【0098】
ただし、構成されると、組み立てられたプリフォーム(複数を含む)及び任意のスクリム(複数を含む)を加熱して、硬化(樹脂結合結合剤材料)、及び/又は結合剤材料前駆体の焼結(ガラス結合剤材料及び金属結合結合剤材料)を引き起こす。加熱は、(例えば、加熱されたプレス又は成形型における)印加された外部圧力の有無にかかわらず起こり得る。加熱条件は、結合剤材料前駆体及び意図された結合研磨物品の性質に依存する。
【0099】
例えば、有機結合剤を用いて結合される研磨剤は、典型的には、熱硬化性材料を硬化し、耐久性のある結合剤材料を形成する十分な時間にわたって、(より高い温度が使用され得るが)最高約220℃の温度で加熱される。
【0100】
ガラス結合剤を用いて研磨剤を結合する場合、一般的な焼成温度は、典型的には、約500℃〜約1400℃の範囲であるが、これは必須条件でない。焼成工程のために選択される温度及びガラス質の結合剤相の組成物は、高密度のゾル−ゲルアルミナ系砥粒及び研磨物品に含有される任意の他の砥粒の物理的特性、及び/又は組成に悪影響を与えないように選択されなければならないことを理解されたい。
【0101】
金属結合剤を用いて結合される研磨剤は、典型的には、約500℃〜約1100℃の範囲で加熱されるが、これよりも高い温度を使用してもよい。
【0102】
加熱中に任意に印加され得る典型的な圧力は、最大約300kg/cm(29MPa)以上の範囲であり得る。
【0103】
特定の結合剤前駆体材料についての硬化条件の選択は、当業者の能力の範囲内である。
【0104】
次に図5A及び図5Bを参照すると、組立品500は、複数の研磨プリフォーム500a、500b、500cと、任意の補強スクリム540a、540b、540cとの積層体561を備える。積層体を(例えば、加熱成形型中で)圧縮及び/又加熱し、それにより、フレームを変形(例えば、流出)させ、永続的に1つに接合させて、一体的な結合研磨物品(例えば、研磨研削ホイール又は切削ホイール)を形成する。
【0105】
次に図6を参照すると、(図1B図2B又は図3Bにそれぞれ示した層化された研磨プリフォーム100、200及び/又は300から調製可能な)例示的な結合研磨物品600は、結合剤材料630中に保持された複数の研磨粒子620(例えば、破砕された研磨粒子、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、成形セラミック研磨粒子、及び/又は精密成形されたセラミック研磨粒子)を備える。研磨粒子620の少なくとも一部分は、研磨粒子620の実質的に平行な層を備える所定の3次元パターンに従って、結合研磨物品の本体内に配設される。
【0106】
図6は、研磨粒子の複数の層を示しているが、本開示によれば、研磨粒子620の単一層の、あるいは、研磨粒子620の少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個又は少なくとも10個の実質的に平行な層を有する調製された結合研磨物品にも可能であり、個々の層は、異なる研磨粒子を有し得る。
【0107】
結合研磨物品には2つ以上の別個のセクションがあり得る。例えば、研削ホイールの場合、ホイールの径方向に最も外側のセクションは、本開示に従って配列された成形セラミック研磨粒子を備えることができるが、最も内側のセクションは成形セラミック研磨粒子を備えていない。あるいは、研磨粒子は、結合研磨物品の全体に均一に分布していてもよい。
【0108】
本開示による結合研磨物品は、例えば、砥石、研削ホイール及び切削ホイールとして有用である。
【0109】
研削ホイールは、典型的には、0.5cm〜100cm、より典型的には1cm〜10cmの厚さを有し、典型的には、約1cm〜100cm、より典型的には約10cm〜100cmの直径を有するが、その他の寸法を用いることも可能である。例えば、結合研磨物品は、一般に直径が10〜15cmのカップホイールの形態であってもよく、直径最大100cmのばり取りホイールの形態であってよい。任意の中央孔もまた、研削ホイールを動力駆動ツールに取り付けるために使用されてもよい。存在する場合、中央孔は典型的に約0.5cm〜2.5cmの直径を有するが、他の寸法が使用されてもよい。任意の中央孔は、例えば、金属フランジにより補強されてもよい。あるいは、機械的締結具は切削ホイールの一方の表面に軸方向に固定されてもよい。例としてはねじ付き支柱が挙げられる。
【0110】
典型的な切削ホイールは、0.80ミリメートル(mm)〜16mm、より典型的には1mm〜8mmの厚さを有し、典型的には12.5cm〜100cm(40インチ)、より典型的には約7cm〜13cmの直径を有するが、最大数メートルの直径が知られている。(窪んでいることがある)任意の中央孔もまた、切削ホイールを動力駆動ツールに取り付けるために使用されてもよい。存在する場合、中央孔は典型的に約0.5cm〜2.5cmの直径を有するが、他の寸法が使用されてもよい。任意の中央孔は、例えば、金属フランジにより補強されてもよい。あるいは、機械的締結具は切削ホイールの一方の表面に軸方向に固定されてもよい。例には、ねじ付き支柱、ねじ付きナット、Tinnermanのナット、及び差し込み取り付け支柱が挙げられる。
【0111】
任意に、本開示による結合研磨物品は、例えば、結合研磨物品の1つ又は2つの主表面上に配設された、あるいは結合研磨物品内に配設された結合研磨物品を補強するスクリムを更に備えることができる。スクリムの例は、織布又は織られた布を含む。スクリム中の繊維は、ガラス繊維(例えば、グラスファイバ)、ポリアミド、ポリエステル、又はポリイミドなどの有機繊維から作製され得る。場合によっては、繊維が結合研磨物品全体に均質に分散されるように結合剤内に補強短繊維を含むのが望ましくあり得る。
【0112】
本開示による結合研磨物品は、例えば被加工品を研磨するのに有用である。例えば、それらは、良好な研削特性を呈する一方で、被加工物への熱による損傷を避けることができる比較的低い動作温度を維持する研削ホイール若しくは切削ホイール内に形成されてもよい。
【0113】
本開示による研磨物品は、例えば被加工物を研磨するのに有用である。使用時、方法は、典型的には、研磨物品中の研磨粒子を被加工物の表面と摩擦接触させることと、研磨物品のうちの少なくとも1つ及び被加工物の表面を他方に対して動かして、被加工物の表面の少なくとも一部分を研磨することと、を含む。本開示による研磨物品を用いて研磨するための方法は、例えば、スナッギング(即ち、高圧高ストック除去)から艶出し仕上げ(例えば、被覆研磨材ベルトで医療用インプラントを艶出し仕上げすること)を含み、艶出し仕上げは、典型的には、より微細な等級(例えば、ANSI等級220以上)の研磨粒子で行われる。研磨粒子はまた、ビトリファイド結合ホィールを有する研削カムシャフト等の精密な研磨用途においても使用され得る。特定の研磨用途において使用される研磨粒子の大きさは、当業者には明らかであるだろう。
【0114】
結合研磨ホイールが使用され、研削ツール(例えば、直角研削ツール)上に載置され得る。ツールは、一般に約1000〜50000回転/分(rpm)の速度で、電気駆動式、又は空気駆動式であってもよい。
【0115】
研磨は、乾式又は湿式で行われ得る。湿式研磨に関しては、液体が、導入され、ライトミストの形態で供給され、浸水を完了する。一般的に使用される液体の例としては、水、水溶性油、有機滑剤、及びエマルションが挙げられる。液体は、研磨に伴う熱を減少させるように作用するか、かつ/又は潤滑剤として作用することが可能である。液体は、殺菌剤、消泡剤等の少量の添加物を含有してもよい。
【0116】
被加工物の例としては、アルミニウム金属、炭素鋼、軟鋼(例えば、1018軟鋼及び1045軟鋼)、工具鋼、ステンレス鋼、焼入鋼、チタン、ガラス、セラミック、木材、木質様材料(例えば、合板及び粒子ボード)、塗料、塗面、有機被覆表面等が挙げられる。研磨中に加えられる力は、典型的には、約1〜約100キログラム(kg)の範囲であるが、他の圧力が使用されてもよい。
【0117】
[本開示の選択された実施形態]
第1の実施形態では、本開示は、
第1及び第2の対向する平行の主表面を有するフレームであって、第1の主表面が、その中に形成された複数の精密成形された空洞を有し、フレームが結合剤前駆体材料を含む、フレームと、
複数の精密成形された空洞の少なくとも一部分に配設されたセラミック研磨粒子であって、セラミック研磨粒子が、少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物を含む、セラミック研磨粒子と、を備える、研磨プリフォームを提供する。
【0118】
第2の実施形態において、本開示は、第1の実施形態による研磨プリフォームを提供し、結合剤前駆体は、ガラス材料又はセラミック材料、あるいは、それらの前駆体のうちの少なくとも1つを含む。
【0119】
第3の実施形態において、本開示は、第1又は第2の実施形態による研磨プリフォームを提供し、結合剤前駆体材料は、金属粒子を本質的に含まない。
【0120】
第4の実施形態において、本開示は、第1〜第3の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、セラミック研磨粒子はαアルミナを含む。
【0121】
第5の実施形態において、本開示は、第1〜第4の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、セラミック研磨粒子は精密成形される。
【0122】
第6の実施形態において、本開示は、第5の実施形態による研磨プリフォームを提供し、精密成形されたセラミック研磨粒子のそれぞれ1つは、少なくとも3つの側壁により離隔し、それらに当接する頂面及び底面を別個に有する。
【0123】
第7の実施形態において、本開示は、第5又は第6の実施形態による研磨プリフォームを提供し、精密成形されたセラミック研磨粒子は三角形である。
【0124】
第8の実施形態において、本開示は、第5〜第7の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、精密成形されたセラミック研磨粒子の過半数は、それらの底面がフレームの第1の主表面と整列するように、複数の精密成形された空洞のうちの対応する空洞内に別個に配設される。
【0125】
第9の実施形態において、本開示は、第5〜第7の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、精密成形されたセラミック研磨粒子の過半数は、それらの底面がフレームの第1の主表面と少なくとも45°の二面角を形成するように、複数の精密成形された空洞のうちの対応する空洞内に別個に配設される。
【0126】
第10の実施形態において、本開示は、第1〜第9の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、フレームはシート又はウェブを含む。
【0127】
第11の実施形態において、本開示は、第1〜第10の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、結合剤前駆体材料が溶融流動性組成物を含む。
【0128】
第12の実施形態において、本開示は、第1〜第11の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、結合剤前駆体材料が、フェノール樹脂及びフルフリルアルコールを含む。
【0129】
第13の実施形態において、本開示は、
第1及び第2の対向する平行な主表面を有するフレームであって、第1の主表面が、その中に形成された複数の第1の空洞を有し、第2の主表面が、その中に形成された複数の第2の空洞を有し、フレームが結合剤前駆体材料を含む、フレームと、
複数の第1の空洞の少なくとも一部分に配設された第1の研磨粒子と、
複数の第2の空洞の少なくとも一部分に配設された第2の研磨粒子と、を備える、研磨プリフォームを提供する。
【0130】
第14の実施形態において、本開示は、第13の実施形態による研磨プリフォームを提供し、結合剤前駆体は、ガラス材料又はセラミック材料、あるいは、それらの前駆体のうちの少なくとも1つを含む。
【0131】
第15の実施形態において、本開示は、第13又は第14の実施形態による研磨プリフォームを提供し、結合剤前駆体材料は、金属粒子を本質的に含まない。
【0132】
第16の実施形態において、本開示は第13〜第15の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、研磨粒子はαアルミナを含む。
【0133】
第17の実施形態において、本開示は、第13〜第16の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、第1の研磨粒子が、精密成形されたセラミック研磨粒子を含む。
【0134】
第18の実施形態において、本開示は、第17の実施形態による研磨プリフォームを提供し、精密成形されたセラミック研磨粒子のそれぞれ1つは、少なくとも3つの側壁により離隔し、それらに当接する頂面及び底面を別個に有する。
【0135】
第19の実施形態において、本開示は、第17又は第18の実施形態による研磨プリフォームを提供し、精密成形されたセラミック研磨粒子は三角形である。
【0136】
第20の実施形態において、本開示は、第13〜第19の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、精密成形されたセラミック研磨粒子の過半数は、それらの底面がフレームの第1の主表面と整列するように、複数の精密成形された空洞のうちの対応する空洞内に別個に配設される。
【0137】
第21の実施形態において、本開示は、第13〜第20の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、結合剤前駆体材料が溶融流動性組成物を含む。
【0138】
第22の実施形態において、本開示は、第13〜第21の実施形態のいずれか1つによる研磨プリフォームを提供し、結合剤前駆体材料が、フェノール樹脂及びフルフリルアルコールを含む。
【0139】
第23の実施形態において、本開示は、研磨物品を作製する方法を提供し、この方法は、
i)第1〜第22の実施形態のいずれか1つによる第1の研磨プリフォームを提供する工程と、
ii)第1の研磨プリフォームを焼き鈍し、硬化させることによって、フレームを焼き入れする工程と、を含む。
【0140】
第24の実施形態において、本開示は、第23の実施形態による研磨物品を作製する方法であって、
裏材を提供する工程と、
裏材と第1の研磨プリフォームとが永続的に1つに接合するように、工程ii)を実行しながら、第1の研磨プリフォームと前記裏材とを1つに圧接する工程と、を更に含む、研磨物品を作製する方法を提供する。
【0141】
第25の実施形態において、本開示は、第24の実施形態による研磨物品を作製する方法であって、
第1の研磨プリフォームと同じであり得る又はそれとは異なり得る、第1〜第22の実施形態による第2の研磨プリフォームを提供する工程と、
第1の研磨プリフォームと第2の研磨プリフォームとが永続的に1つに接合するように、工程ii)を実行しながら、第1の研磨プリフォームと第2の研磨プリフォームとを1つに圧接する工程と、を更に含む、研磨物品を作製する方法を提供する。
【0142】
第26の実施形態において、本開示は、結合剤材料中に保持される複数のセラミック研磨粒子を備える結合研磨物品を提供し、セラミック研磨粒子がそれぞれ、少なくとも1つの金属の酸化物又は炭化物を含み、セラミック研磨粒子の少なくとも一部が、セラミック研磨粒子の少なくとも2つの層を含む所定の3次元パターンに従って、結合剤材料中に配設される。
【0143】
第27の実施形態において、本開示は、第26の実施形態による結合研磨物品を提供し、セラミック研磨粒子の少なくとも2つの層は平行である。
【0144】
第28の実施形態において、本開示は、第26の実施形態による結合研磨物品を提供し、セラミック研磨粒子の少なくとも2つの層に含有されるセラミック研磨粒子は、同じ所定のパターンに従って、それらのそれぞれの層内に配置される。
【0145】
第29の実施形態において、本開示は、第26〜第28の実施形態のいずれか1つによる結合研磨物品を提供し、結合剤材料がガラス質である。
【0146】
第30の実施形態において、本開示は、第26〜第29の実施形態のいずれか1つによる結合研磨物品を提供し、セラミック研磨粒子は、精密成形されたセラミック研磨粒子を含み、精密成形されたセラミック研磨粒子は、所定の配向に従って配向される。
【0147】
本開示の目的及び利点は、以下の非限定的な実施例によって更に説明されるが、これら実施例に列挙される具体的な材料及びその量、並びに他の条件及び詳細は、本開示を不当に限定するであると解釈すべきではない。
【実施例】
【0148】
特に断りのない限り、実施例及び本明細書の残りの部分における部、百分率、比等は、全て重量によるものである。
【0149】
研磨粒子の調製
含浸溶液が93.1重量%のMg(NOと6.43重量%の脱イオン水と0.47重量%のCo(NOとからなることを除いて、米国特許第8,142,531号(Adefrisら)の実施例1の開示に従って、正三角形のポリプロピレンの成形型空洞中でアルミナゾル−ゲルを成形することによって、実施例における精密成形されたアルファアルミナ研磨粒子SAP1を調製した。
【0150】
表1(以下)は、実施例で使用される様々な材料を一覧する。
【表1】
【0151】
切断試験方法
1/8インチ(3.2mm)厚のステンレス鋼の40インチ(mm)長のシートを、水平面に対して35度角で、傾斜した主表面で固定した。傾斜したシートの下向き傾斜頂面に沿って、ガイドレールを固定した。ツールが重力で下向き経路に誘導されるように、デウォルト(DeWalt)のモデルD28114の4.5インチ(11.4cm)/5インチ(12.7cm)切削ホイール角度研削機をガイドレールに固定した。評価用切削ホイールを、切削ホイールツールが解除され、レールに沿って重力で下向きに移動した時に、切削ホイールがステンレス綱シートの全厚にぶつかるようにツールに載置した。切削ホイールシートをアクティブ化して、切削ホイールを10000rpmで回転させ、ツールを解除して降下を開始させ、60秒後に、ステンレス鋼シートにおける結果として生じた切断長さを測定した。切削試験の前後に切削ホイールの寸法を測定して、摩耗を判定した。
【0152】
実施例1
実施例1は、樹脂製結合研磨ホイールの調製について説明する。
【0153】
各空洞の底部に対する側壁角度が98°の長さ0.075インチ(1.9mm)であり、成形型の空洞の深さが0.0138インチ(0.35mm)である寸法の、放射状アレイで配列された(全ての頂点が外周に向かっている)水平な3612個の正三角形形状の空洞を有するポリプロピレン配置ツールの空洞にIMで充填し、IMの硬化を可能にした。次いで、硬化したIMを、IMで30mil(762μm)まで満たした。ガラスプレートの重量でIMの頂面を平坦にし、IMの硬化を可能にした。ガラスプレートを除去し、硬化したIMをプロピレンシートから除去して、一定サイズに切断した。硬化したIMを、滑らかな面を下にしてガラスプレート上に置き、図7に示すポリプロピレン配置ツールの逆パターンをもつシリコーンツール700を生成した。
【0154】
PPの混合物(20g)を5gのイソプロパノールと化合して、ステンレス鋼スパーテルを用いて手で混合した。化合させた混合物を混合して、滑らかで濃厚な蜂蜜様の粘稠度をもつスラリーを形成し、次いで、2つの工程で、スラリーでシリコーンツール中を被覆した。
【0155】
第1の工程では、ツール中の空洞をスキージを使用して充填した。第2の工程では、最上層を20mil(0.5mm)の公称厚さで、充填された空洞及びツール表面の上にナイフ塗布した。次いで、支持を追加するために、混合物の上にSCRIMの125mm径ディスクを置いた。
【0156】
次いで、被覆したシリコーンツールを40℃のホットプレート上で24時間乾燥させてイソプロパノールを蒸発させ、次いで、ホットプレートから除去し、冷却を可能にした。得られた成形フェノールフレーム800をツールから除去した(図8に示す)。
【0157】
次いで、振動式フィーダによってSAP1を振動させて、フレームの空洞に入れた。フェノールプリフォームの空洞内に収容されたもの以外の過剰な成形研磨粒子を、ブラシをかけて振盪することによって除去した。合計3.2gのSAP1で空洞を充填した。次いで、SAP1を充填したフェノールフレームの上にSCRIMの125mm径ディスクを置いた。積層体を、室温で2秒間、50t(45メトリックトン)の荷重でプレスした。プレスから積層体を除去し、フェノールフレーム積層体から、23mmの内径をパンチングした。第2のフェノールフレームを同様に生成し、SAP1を充填した。第1のフェノールフレーム−SAP1−スクリム積層体を、SAP1が充填された第2のフェノールフレームの上にスクリム側を下にして置いた。5層積層体を、室温で2秒間、50t(45メトリックトン)の荷重でプレスした。積層体をプレスから除去し、内径23mmのアーバーホールを最終的なフェノールプリフォーム積層体からパンチングして、切削ホイール前駆体を作製した。
【0158】
次いで、切削ホイール前駆体をプレスから除去し、30時間の硬化サイクル(2時間で75℃まで、2時間で90℃まで、5時間で110℃まで、3時間で135℃まで、3時間で188℃まで加熱し、188℃で13時間保管し、次いで2時間で60℃まで冷却した)で積層体中で硬化させた。ホイールの最終厚さは、0.072インチ(1.83mm)であった。最終的なホイールは、125mm直径に正しく調整された。
【0159】
実施例2
実施例2は、フェノールプリフォームを以下の方法でPP及びFAを用いて作製した点を除いて、実施例1に同様に実施された。196gのPPを、低速に設定されたCUISINARTフードプロセッサーに入れた。液滴状のFA16gにPPを加えた。総混合時間は3分とした。結果として得られたPPとFAとの塊状の混合物をフードプロセッサーから除去し、次いで、手で丸めて可塑化樹脂のボールを形成した。可塑化樹脂ボールを、剥離紙が貼られたと2枚の平坦なアルミニウムプレートの間に置き、150°F(66℃)で2秒間、5psi(34kPa)でプレスし、可塑化樹脂薄いシートを形成した。このシートを再び丸めてボールにし、より均質な可塑化樹脂の薄いシートを達成するために、プレスプロセスを繰り返した。
【0160】
次いで、可塑化樹脂シート(20g)を、(実施例1で調製したような)シリコーンゴム製成形型の下に置き、加熱された油圧プラテンプレス中で2秒間、5psi(34kPa)及び150°F(66℃)までプレスした。プレスへの接着を回避するために、シリコン製成形型の上かつ可塑化樹脂の下に剥離紙を置いた。プレスを開き、成形された樹脂フレームからシリコーン製成形型を除去した。パターン形成された空洞アレイの直径125mmを超える過剰な可塑化樹脂を、鋏で切断することによって除去した。
【0161】
フェノールプリフォームの空洞に、タップし、振盪することによって支援された3.2gのSAP1を充填した。ツールの複数の空洞内に収容されたもの以外の過剰な成形研磨粒子を、ブラシをかけ、振盪することによって除去した。
【0162】
次いで、SAP1を充填したプリフォームフレームの上にSCRIMの125mm径ディスクを置いた。積層体を、剥離紙の間で、150°F(66℃)で2秒間、50トン(45メトリックトン)の荷重でプレスし、フレームにメッシュ及び粒子を固定させた。プレスから積層体を除去し、フェノールプリフォーム積層体から、23mmの内径のアーバーホールをパンチングした。
【0163】
第2のフェノールフレームを同様に生成し、3.2gのSAP1を充填した。第1のフェノールフレーム−SAP1−スクリム積層体を、SAP1が充填された第2のフェノールフレームの上にスクリム側を下にして置いた。5層積層体を、剥離紙の間で、室温で2秒間、50t(45メトリックトン)の荷重でプレスした。フェノール樹脂フレーム−SAP1−スクリム−SAP1−フェノール樹脂フレームの5層積層体をプレスから除去し、得られた研磨体から、内径23mmのアーバーホールをパンチングした。
【0164】
次いで、得られた本体を剃刀の刃でトリミングして外径127mm(5インチ)の最終寸法とし、過剰な材料を除去した。金属フランジ(Lumet PPUH(ポーランド、ヤスウォ)の28mm×22.45mm×1.2mm)を積層体の上に置き、トリミングした本体をPTFEシートの間に置き、成形型に入れた。成形型を閉じ、組立品を、室温で2秒間、50t(45メトリックトン)の荷重でプレスした。次いで、切削ホイール前駆体を成形型から除去し、実施例1の同様に硬化させた。ホイールの最終厚さは、0.065インチ(1.65mm)であった。
【0165】
実施例3
フェノールプリフォームを以下の方法でPP及びFAを用いて作製した点を除いて、実施例2に同様に実施例3を実施した。1028gのPAF(KBM Affilips Master Alloys社(オランダ、デルフゼイル)のフッ化カリウムアルミニウム)を、アイリッヒミキサー(モデル#RV02E)ボウル中で、160gの炭化ケイ素(Saint−Gobain Ceramic Materials社(Saint−Gobain Ceramic Materials AS)(フランス、ケルン)からSIKA(75〜99%炭化ケイ素CAS 409−21−2として取得される)と化合し、75RPMのパン速度かつ977RPMのロータモータシャフト速度で、2分間混合した。反時計回りであり、ツール径が185mmのアイリッヒミキサーを使用した。159gのFAをPAF及びSiCに加え、5分間混合した。800gのノボラックフェノール樹脂(Momentive Specialty Chemicals社(オハイオ州、コロンブス)からHEXION 0224Pとして取得される)を追加し、混合物全体を更に3分間混合した。
【0166】
結果として得られたPAFとSiCとFAとノボラック樹脂との塊状の混合物をアイリッヒミキサーから除去し、次いで、手で丸めて可塑化樹脂のボールを形成した。可塑化樹脂ボールを、剥離紙が貼られた2枚の平坦なアルミニウムプレートの間に置き、150°F(66℃)で2秒間、5psi(34kPa)でプレスし、可塑化樹脂薄いシートを形成した。このシートを再び丸めてボールにし、より均質な可塑化樹脂の薄いシートを達成するために、プレスプロセスを繰り返した。
【0167】
次いで、可塑化樹脂シート(20g)を、(実施例1で調製したような)シリコーンゴム製成形型の下に置き、加熱された油圧プラテンプレス中で2秒間、5psi(34kPa)及び150°F(66℃)までプレスした。プレスへの接着を回避するために、シリコン製成形型の上かつ可塑化樹脂の下に剥離紙を置いた。プレスを開き、成形された樹脂フレームからシリコーン製成形型を除去した。パターン形成された空洞アレイの直径125mmを超える過剰な可塑化樹脂を、5インチパンチダイを用いて可塑化樹脂をパンチングすることによって除去した。
【0168】
樹脂フレームの空洞に、タップして、振盪するよって支援された4gのSAP1を充填した。フレームの複数の空洞内に収容されたもの以外の過剰な成形研磨粒子を、ブラシをかけ、振盪することで除去した。
【0169】
次いで、SAP1を充填したフェノールフレームの上にSCRIMの125mm径ディスクを置いた。積層体を、剥離紙の間で、150°F(66℃)で2秒間、50t(45メトリックトン)の荷重でプレスし、フレームにメッシュ及び粒子を固定させた。プレスから積層体を除去し、フェノールフレーム積層体から、23mmの内径のアーバーホールをパンチングした。
【0170】
次いで、フェノールフレーム積層体を、ひっくり返し、(実施例1で調製したような)シリコーンゴム製成形型の下に置き、加熱された油圧プラテンプレス中で2秒間、5psi(34kPa)及び150°F(66℃)までプレスした。プレスへの接着を回避するために、シリコン製成形型の上かつ可塑化樹脂の下に剥離紙を置いた。プレスを開き、成形された樹脂フレームからシリコーン製成形型を除去した。パターン形成された空洞アレイの直径125mmを超える過剰な可塑化樹脂を、5インチパンチダイを用いて可塑化樹脂をパンチングすることによって除去した。得られたフェノールフレーム積層体は、SCRIMの逆側に空洞を有した。
【0171】
フェノールプリフォームの空洞に、タップして、振盪することによって支援された4gのSAP1を充填した。ツールの複数の空洞内に収容されたもの以外の過剰な成形研磨粒子を、ブラシをかけ、振盪することによって除去した。SCRIMを上に置き、5層積層体を、剥離紙の間で、室温で2秒間、50t(45メトリックトン)の荷重でプレスした。スクリム−SAP1−フェノール樹脂プリフォーム−SAP1−スクリムの5層積層体をプレスから除去し、パンチダイを使用して直径5インチにトリミングし、内径23mmのアーバーホールをパンチングした。
【0172】
金属フランジ(Lumet PPUH(ポーランド、ヤスウォ)の28mm×22.45mm×1.2mm)を積層体の頂部と底部の両方に置き、トリミングした本体をPTFEシートの間に置き、実施例1のように硬化させた。ホイールの最終厚さは、0.05インチ(1mm)であった。
【0173】
比較例A
SCA(1.1グラム)を55gのRPに加え、と化合して、舌圧子を用いて手で混合した。SCAとRPとの混合物を650グラムのSAP1に加え、レベル3速度で7分間、市販のミキサー(KITCHENAIDのモデルKSM C50S)中で混合した。次いで、得られたRP/SCA被覆SAP1を市販のミキサーの中で、7分間にわたってレベル1速度で、295グラムのPPにゆっくりと加えた。次いで、14メッシュを使用して、得られた充填材混合物をふるいにかけて、混合集合体を除去した。
【0174】
SCRIM2の125mm径ディスクを、直径5インチ(127mm)x深さ1インチ(2.5cm)金属の深い金属成形型の空洞の底部に、スクリム側部を上にして置いた。成形型の内径は、23mmであった。次いで、充填材混合物(39.7g)を、被覆スクリムの上に置き、回転式レベラーを使用して広げた。次いで、SCRIM2の第2のディスクを充填材混合物の上に、スクリム側を下にして置いた。金属フランジ(Lumet PPUH(ポーランド、ヤスウォ)の28mm×22.45mm×1.2mm)をSCRIM2の上に置いた。成形型を閉じ、スクリム−充填剤−スクリムのサンドイッチを、室温で2秒間、50t(45メトリックトン)の荷重でプレスして、切削ホイール前駆体を作製した。次いで、切削ホイール前駆体を成形型から除去し、30時間の硬化サイクル(2時間で75℃、90℃で2時間、110℃で5時間、135℃で3時間、188℃で3時間、13時間で188℃、次いで、2時間で60℃まで冷却した)で積層体中で硬化させた。ホイールの最終厚さは、0.07インチ(1.78mm)であった。
【0175】
表2(以下)は、上記の実施例の様々なもののための切断試験方法に従って得られた結果を一覧で示す。
【表2】
【0176】
実施例2のホイールは、標準的なホイール構成と比較して、25%の粒子含有量(6.46グラム)を有した。得られた性能は、100%のSAP1粒子含有量(25.8グラム)を含有するホイールのホイール性能に匹敵した。
【0177】
実施例4
全体としてAP1からなる空洞中に配置された研粒を除き、実施例4の研磨物品を実施例2と同じように調製した。
【0178】
実施例5
実施例1に記載したものと同様のシリコーンツール(図9では900と示される)を、このツールが頂部寸法が0.0295インチ×0.0295インチ(0.75×0.75mm)を有し、全ての辺において深さ0.0300インチ(0.76mm)まで内向きに18°テーパリングしている1平方インチ当たり333個の空洞(1平方cm当たり52個の空洞)の矩形アレイを有するポリプロピレンシートから調製されることを除いて、構築することによって、実施例5の研磨物品を調製し、頂部開口部から深さ0.0300インチ(0.76mm)に、0.0200インチx0.0200インチ(0.51×0.51mm)底部寸法を有する空洞が作製された。
【0179】
ナイフギャップが30mil(762μm)の小型のドクターブレードを使用して、MBをシリコーンツール中に被覆した。次いで、湿潤したMBスラリー及び成形型を40℃のホットプレートの上に10分間置き、溶媒を揮発させて除去した。得られた金属フレーム1000をツールから除去し、次いで、0.16グラム/平方インチ(25mg/平方センチ)のAP2を振動させて空洞に入れ、図10に示した研磨プリフォーム1100を作製した。
【0180】
次いで、これらの予め充填されたフレームの複製を積層し、プレスし、3次元金属結合ホイールを形成する従来の手段によって焼結させた。
【0181】
実施例6
HDPE容器にVB1を加えた。次いで、混合物を4時間、ローラーミル上に置き、泡立てることなく、粉末ブレンドと結合剤とを完全に混合して、スラリーを形成した。
【0182】
スラリーを、実施例5と同様に、ナイフギャップが調節可能な小型のドクターブレードを使用して成形型中に被覆した。次いで、湿潤したスラリー及び成形型を40℃のホットプレートの上に10分間置き、溶媒を蒸発させて除去した。次いで、AP2を振動させて、得られたフレームの空洞に入れた。
【0183】
次いで、上記の充填されたフレームを複製し、得られた研削材充填フレームを一緒に積層させて、3次元構造体を形成した。次いで、積層体を一緒に低温プレスし、炉に入れ、従来の技法を使用して焼結させた。
【0184】
実施例7
VB2をVB1に置換したことを除いて、実施例6に記載したように、実施例7の研磨物品を調製した。
【0185】
特許証のための上記出願において引用された全ての参考文献、特許、又は特許出願は、一貫してその全文を参照により本明細書に組み込む。組み込まれた参照文献の一部と本願との間に不一致又は矛盾がある場合、先行する記載における情報が優先するものとする。先行する記載は、請求する開示を当業者が実施することを可能にするためのものであり、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではなく、本開示の範囲は特許請求の範囲及びその全ての等価物によって定義される。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】