特表2017-538613(P2017-538613A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-538613(P2017-538613A)
(43)【公表日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】光学センサの保護のための装置
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/60 20060101AFI20171201BHJP
   B08B 17/02 20060101ALI20171201BHJP
   B08B 5/00 20060101ALI20171201BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20171201BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20171201BHJP
   B60R 1/00 20060101ALN20171201BHJP
【FI】
   B60S1/60 Z
   B08B17/02
   B08B5/00 A
   H04N7/18 J
   H04N5/225 430
   B60R1/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-515895(P2017-515895)
(86)(22)【出願日】2015年7月28日
(85)【翻訳文提出日】2017年4月18日
(86)【国際出願番号】EP2015067256
(87)【国際公開番号】WO2016045828
(87)【国際公開日】20160331
(31)【優先権主張番号】1458968
(32)【優先日】2014年9月23日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【弁理士】
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック、ジロー
(72)【発明者】
【氏名】マルセル、トレブー
【テーマコード(参考)】
3B116
3B117
3D025
5C054
5C122
【Fターム(参考)】
3B116AA47
3B116AB53
3B116BB22
3B116BB72
3B116BB78
3B117AA01
3D025AA04
3D025AB01
3D025AC05
3D025AC07
3D025AD11
3D025AF07
3D025AF19
5C054CC05
5C054EA01
5C054HA30
5C122DA14
5C122EA36
5C122GE06
5C122GE11
5C122HA84
(57)【要約】
本発明は、光学センサ(3)の前方に空気を噴射するための少なくとも1つのノズル(9)と、少なくとも1つの吸引管(17)と、を備えた光学センサの保護のための装置であって、前記空気噴射ノズルにより噴射された空気が前記光学センサ(3)と同一平面となるように、前記噴射ノズルは、前記光学センサの一側に配設されるとともに、空気吐出ポンプ(13)に吐出管(15)を介してリンクされており、少なくとも一つの吸引管(17)は、前記噴射ノズルに対して前記光学センサの反対側に配設されている装置に関する。前記吸引管内での吸引がベンチュリ効果によって達成されるように、前記吸引管は、前記ポンプの前記吐出管に、前記ポンプの下流でリンクされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学センサ(3)の前方に空気を噴射するための少なくとも1つのノズル(9)と、
少なくとも1つの吸引パイプ(17)と、
を備えた光学センサ(3)の保護のための装置(5)であって、
前記空気噴射ノズル(9)により噴射された空気が前記光学センサ(3)の表面上を流れるように、前記噴射ノズル(9)は、前記光学センサ(3)の一側に配置されるとともに、空気吐出ポンプ(13)に吐出パイプ(15)を介して連結されており、
前記吸引パイプ(17)は、前記噴射ノズル(9)に対して前記光学センサ(3)の反対側に配置されている、装置において、
前記吸引パイプ(17)内での吸引がベンチュリ効果によって生じるように、前記吸引パイプ(17)は、前記ポンプ(13)の前記吐出パイプ(15)に、前記ポンプ(13)の下流で連結されている、
ことを特徴とする光学センサの保護のための装置。
【請求項2】
前記吸引パイプ(17)は、前記吐出パイプ(15)内の流れの方向と前記吸引パイプ(17)内の流れの方向が、90°未満またはこれに等しい角度を画定するように、前記吐出パイプ(15)に連結されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、ベンチュリ効果エジェクタ(23)を、前記吸引パイプ(17)の前記吐出パイプ(15)への連結部の高さ位置において有している、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記ベンチュリ効果エジェクタ(23)は、前記吐出パイプ(15)よりも小さい直径の狭窄部(25)を有している、
ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記狭窄部(25)の直径は、前記吐出パイプ(15)の直径の0.1乃至0.9倍である、
ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記吸引パイプ(17)の直径は、前記吐出パイプ(15)の直径よりも小さい、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記吸引パイプ(17)の直径は、前記吐出パイプ(15)の直径の0.1乃至0.9倍である、
ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ポンプ(13)と、前記吐出パイプ(15)と前記吸引パイプ(17)との連結部と、の間に配置された加熱要素(29)を有している、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記吸引パイプ(17)は底部に開口(20)を有している、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記噴射ノズル(9)の出口における空気流は、空気の層流である、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記空気吐出ポンプ(13)は、自動車の車室の内部に給気口(19)を有している、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
光学センサ(3)と、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の装置(5)と、を有している、自動車用のリアビューシステム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学センサの保護のための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、リアビューカメラが多数の自動車両に設けられ、特に、駐車スペースにおいて振り向くことなく簡単に駐車できるようにしつつ、車両の背後に存在する障害物の検出を可能にする駐車支援システムの一部を形成している。
【0003】
車室の内部でリアウィンドウに対して設置され、車両のリアウィンドウから後方を見るビデオカメラが知られている。このようなビデオカメラは、外部の気候の影響から良好に保護されているとともに、例えばリアウィンドウを除氷したり洗浄するためのシステム、例えばリアウィンドウのガラスに組み込まれた電熱線等の恩恵を得ている。
【0004】
しかしながら、特に駐車操作の支援について視野角は最適ではなく、このため、リアバンパーの高さにおいて、又は車両の後方のナンバープレートの高さにおいてカメラを配設することが好適である。
【0005】
この場合、カメラは、その光学部品に付着し、これによりその有効性が減少したり場合によっては動作不能となり得る泥のはねを多大に受ける。
【0006】
特に雨天の場合、視覚システムの操作性に大きな悪影響を及ぼし得る雨や泥の跳ね返りがみられる。
【0007】
ビデオカメラへの泥の付着に対する対応として、ビデオカメラの光学部品を洗浄する装置、一般的には洗浄液ノズルをその付近に設けて、時間とともに付着する汚染要素を除去することが知られている。
【0008】
しかしながら、比較的脆弱な要素であるカメラの光学部品は、光学部品にダメージを与え得る噴射物から保護されていない。
【0009】
ビデオカメラを車両の外側の車体に搭載し、車体に取り付けられた保護ウィンドウによってビデオカメラを外部の攻撃から保護することも知られている。
【0010】
ビデオカメラは外部の攻撃から保護されているが、車両の車体の内部においてはビデオカメラは、汚染物質の付着に晒され続け、そして、このような構成においてビデオカメラを洗浄することは非常に困難である。
【0011】
本出願人の名義によるWO2005039934号の文書から、リアビュー用のビデオカメラを、視認ウィンドウを有する保護ハウジングに搭載することが知られている。このアセンブリは、更に、洗浄液を視認ウィンドウに噴霧するための装置を有している。したがって、ビデオカメラは良好に保護されると同時に、洗浄後は最適な視界を提供することが可能となる。
【0012】
しかしながら、このアセンブリは過度に嵩張るものであり、現在市販されているビデオカメラは、バンパー又はナンバープレートの高さにおいて車体要素に直接的にこれらを設置することが好適であるという結果によって閉じられる。
【0013】
これ以降、ビデオカメラの操作性を維持すべくビデオカメラが汚れたらすぐ洗浄するのではなく、雨や泥の噴射物に対してビデオカメラの清浄を恒久的に保つという新しいコンセプトが出現した。この目的のために、ビデオカメラの前方にエアカーテンを連続的に噴射し、泥の付着を防止するスクリーンを生成することが知られている。
【0014】
しかしながら、リアカメラが非常に広い視野を有するように、リアカメラには魚眼レンズとしても知られる大きく湾曲した凸レンズを有する広角光学部品が設けられる。こうして、画像をコンピュータ手段により歪ませて、ユーザはスクリーン上に平坦化された画像を見ることができる。光軸に略垂直なエアカーテンが湾曲した魚眼光学部品を洗浄するとき、この湾曲した魚眼光学部品は、空気噴射ノズルの基端部が良好に清掃されるという結果をもたらすが、先端部はエアカーテンにより保護されているけれども、エアカーテンのために乾燥しにくい又は除氷しにくい領域を形成する。
【0015】
この問題を解決するために、JP2012−201122号の文書から、凸レンズの外周の一部から圧縮空気をレンズ表面に噴射するノズルを有するビデオカメラが知られている。
【0016】
更に、ビデオカメラのハウジングは、圧縮空気の下流方向において凸レンズの下方位置に設けられた分岐流路を有しており、これにより、レンズの基端部に向かって噴射されたエアカーテンの一部を方向転換させることを可能にしている。
【0017】
しかしながら、この流路のサイズやこれが構成する損失水頭の大きさを考慮すると、特に車両が例えば90km/時で移動しており、車両の周囲の空気力学的現象によりエアカーテンが車両の後方に向かっている場合、この構成は比較的有効ではないと判明した。
【0018】
より有効であると思われる別の解決法が、WO03104052号の文書、特に本文書の図3から知られている。この例では、圧縮空気ポンプがビデオカメラの近傍に設置される。このポンプの出口は、空気ジェットをビデオカメラのレンズの一側に噴射するノズルに連結されている。また、ポンプを保護するためのフィルタを介して連結されている吸引パイプが、噴射ノズルと反対のビデオカメラのレンズの側に載置される。
【0019】
このアセンブリは複雑でありコストがかかる。実際に、このアセンブリは、ポンプを保護することができるように吸引パイプにおけるフィルタの設置を必要とし、このようなフィルタは装置の操作性を維持すべく定期的に交換されなくてはならない。実際に、一度フィルタが詰まってしまうと、ポンプは枯渇して噴射空気流が減少してしまうか場合によってはなくなってしまう。
【0020】
更に、ポンプを噴射ノズルと吸引パイプとの両方に連結しなくてはならないため、ポンプ及びフィルタをビデオカメラの近傍に設置する必要があるが、これは、バンパーの高さにおいて又はナンバープレートの高さにおいて利用できる空間の狭さを考慮すると、一般的に困難である。
【0021】
最後に、雨天時において、閉鎖ループ内を再循環される空気は非常に湿っており、ビデオカメラの光学部品にミストが付着する惧れがある。乾燥は不可能である。吸引パイプ又は吐出パイプに高価な除湿機を設けなくてはこれに対抗することはできない。
【0022】
本発明は、設置が容易で比較的安価であり、且つメンテナンス作業が少なくて済む光学センサの保護のための装置を提供することにより、上述の欠点の少なくとも一部を改善することを提案する。
【発明の概要】
【0023】
この目的のために、本発明は、
‐光学センサの前方に空気を噴射するための少なくとも1つのノズルと、
‐少なくとも1つの吸引パイプと、
を備えた光学センサの保護のための装置であって、
前記空気噴射ノズルにより噴射された空気が前記光学センサの表面上を流れるように、前記噴射ノズルは、前記光学センサの一側に配置されるとともに、空気吐出ポンプに吐出パイプを介して連結されており、
前記吸引パイプは、前記噴射ノズルに対して前記光学センサの反対側に配置されている、装置において、
前記吸引パイプ内での吸引がベンチュリ効果によって生じるように、前記吸引パイプは、前記ポンプの前記吐出パイプに、前記ポンプの下流で連結されている、ことを特徴とする光学センサの保護のための装置、からなる。
【0024】
したがって、エアカーテンが効果的に光学センサの周囲に搬送されてこれを保護する。吸引パイプがベンチュリ効果の原理に基づいて作動することを前提として、ポンプはビデオカメラから大きな距離を置いて設置され得る。この吸引パイプは、メンテナンス作業を必要とせず、特に、その内部にフィルタを設置する必要がない。更に、本発明による装置は、従来技術による解決法よりコストがかからない。
【0025】
本発明による保護装置は、以下の単数又は複数の特徴を別箇に或いは組み合わせて有し得る。
【0026】
前記吸引パイプは、前記吐出パイプ内の流れの方向と前記吸引パイプ内の流れの方向が、90°未満またはこれに等しい角度を画定するように、前記吐出パイプに連結されていてもよい。
【0027】
一態様によれば、前記装置は、ベンチュリ効果エジェクタを、前記吸引パイプの前記吐出パイプへの連結部の高さ位置において有している。
【0028】
例えば、前記ベンチュリ効果エジェクタは、前記吐出パイプよりも小さい直径の狭窄部を有している。
【0029】
前記狭窄部の直径は、前記吐出パイプの直径の0.1乃至0.9倍であってもよい。
【0030】
更なる態様によれば、前記吸引パイプの直径は前記吐出パイプの直径よりも小さく、前記吸引パイプの直径は、特に、前記吐出パイプの直径の0.1乃至0.9倍である。
【0031】
前記装置は、前記ポンプと、前記吐出パイプと前記吸引パイプとの連結部との間に配置された加熱要素を有していてもよい。
【0032】
例えば、前記噴射ノズルの出口における空気流は、空気の層流である。
【0033】
更なる態様によれば、前記空気吐出ポンプは、自動車の車室の内部に給気口を有している。
【0034】
停滞し得る残留水を排出することを主な目的として、前記吸引パイプは底部に開口を有していてもよい。
【0035】
本発明は、また、光学センサと上述の装置とを有している自動車用のリアビューシステムに関する。
【0036】
他の利点及び特徴は、本発明の説明を読み且つ添付図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明による装置の第1実施形態を示す図。
図2】本発明による装置の第2実施形態を示す図。
図3】本発明による装置の第3実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
これらの図面において、同一の要素には同じ参照符号が付されている。
【0039】
図1は、光学センサ3とこのセンサ3の保護のための装置5とを有する自動車用のリアビューシステム1を示す。
【0040】
光学センサ3は、例えば、自動車の後方で、例えばバンパー又はナンバープレート(図示せず)の高さ位置において搭載されることが意図されたビデオカメラである。
【0041】
光学センサ3は、例えば、魚眼光学部品等の凸状(湾曲状)光学部品7を有している。
【0042】
図1に示すように、保護装置5は、光学センサ3の正面に配置された少なくとも1つの空気噴射ノズル9を有している。
【0043】
図1において、空気流は、光学センサ3の光軸11に略垂直に方向付けられている。本例において、空気流は、地面(図示せず)に向かって下方に方向付けられているが、他の可能な選択肢として、右方から左方への空気流又はこの逆の空気流がある。
【0044】
したがって、噴射空気が、光学センサ3の表面、具体的にはその凸状光学部品7上を流れるように、噴射ノズル9は光学センサ3の一側に配置される。
【0045】
噴射ノズル9は、空気吐出ポンプ13から空気を供給されるものであり、空気吐出ポンプ13の空気出口に吐出パイプ15を介して連結されている。
【0046】
例えば、吐出ポンプ13は、特に、遠心インペラ又は軸方向インペラを有する空気パルサ(pulser)、又はコンプレッサである。重量物運搬車の場合、ポンプは、車両のブレーキシステムの圧縮空気コンプレッサであり、圧縮空気タンクを有している。
【0047】
保護装置5は、更に、噴射ノズル9とは反対の光学センサ3の側に配置された少なくとも1つの吸引パイプ17を有している。
【0048】
図示のように、吸引パイプ17内で吸引がベンチュリ効果によって生じるように、吸引パイプ17は、ポンプ13の吐出パイプ15にその下流において連結されている。
【0049】
したがって、ノズル9により噴射された空気の一部が吸引パイプ17に吸引されて、この空気流によって一種の保護スクリーンがセンサ3の凸状光学部品7の周囲に形成されることが理解される。
【0050】
パイプ17内の吸引はベンチュリ効果により生じるため、パイプ17を比較的短くすることができ、且つ光学センサ3の近傍において吐出パイプ15に連結することができる。
【0051】
パイプ17はベンチュリ効果に基づいて機能するため、特別なメンテナンス作業は必要なく、吐出ポンプ13を遠くに、例えば車室内に配置することができる。この目的のために、空気吐出ポンプは、自動車の車室の内部に吸気口19を有している。したがって、光学センサの方向に吹き出された空気は、特にその温度と相対湿度に関して、車両の空調システムによって既にフィルタリングされ且つ調整されている。
【0052】
泥に対するスクリーンとなる一種のエアカーテンを形成するために、噴射ノズル9の出口における空気流は、空気の層流である。
【0053】
吸引パイプ17の吐出パイプ15への連結に関して、吐出パイプ15における流れの方向と、吸引パイプ17における流れの方向は、90°未満又はこれに等しい角度αを画定している。
【0054】
更に、吸引パイプ17の直径は吐出パイプ15の直径より小さく、具体的には、吸引パイプ17の直径は、吐出パイプ15の直径の0.1倍乃至0.9倍である。
【0055】
図1から理解されるように、吸引パイプ17は、好適には吸引パイプの底部に配置された開口20を有している。この開口20の目的は、吸引パイプ17内で水や泥が停滞し、結果としてこれを閉塞してしまうことの防止である。
【0056】
図2は、図1の実施形態と異なる別の実施形態を示す。ここでは、装置は、ベンチュリ効果エジェクタ23を、吸引パイプ17の吐出パイプ15への連結部の高さ位置において有している。
【0057】
ベンチュリ効果エジェクタ23は、吐出パイプ15よりも小さい直径の狭窄部25を有している。例えば、狭窄部25の直径は、吐出パイプ15の直径の0.1乃至0.9倍である。
【0058】
この構成の効果は、吸引を強化することと、装置をより効果的にすることである。
【0059】
図3は、図1の実施形態と異なる更に別の実施形態を示す。ここでは、装置は、ポンプ13と、吐出パイプ15と吸引パイプ17との連結部との間に配置された加熱要素29を有している。例えば、加熱要素29は、(例えばセラミック製又はプラスチック製の)PTC部品等の電気加熱要素であり得る。
【0060】
本実施形態は、センサ3の凸状光学部品7の迅速な除氷や乾燥を達成する際に特に効果的である。
【0061】
したがって、本発明による保護装置5は、効果的なエアスクリーンを光学センサ3の周囲に生成する単純な方法を提供することが明らかである。
【0062】
本発明の範囲を逸脱しない限り、他の変形例も当然ながら可能である。したがって、例えば、図2及び図3に示す実施形態を組み合わせてもよい。
図1
図2
図3
【国際調査報告】