特表2017-538876(P2017-538876A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-538876(P2017-538876A)
(43)【公表日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】振動リッパー
(51)【国際特許分類】
   E02F 5/32 20060101AFI20171201BHJP
   F16F 7/00 20060101ALI20171201BHJP
   F16F 15/08 20060101ALI20171201BHJP
   F16M 7/00 20060101ALN20171201BHJP
【FI】
   E02F5/32 A
   F16F7/00 F
   F16F15/08 K
   F16M7/00 W
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-519559(P2017-519559)
(86)(22)【出願日】2015年7月15日
(85)【翻訳文提出日】2017年6月5日
(86)【国際出願番号】KR2015007326
(87)【国際公開番号】WO2016056734
(87)【国際公開日】20160414
(31)【優先権主張番号】10-2014-0135313
(32)【優先日】2014年10月7日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0164797
(32)【優先日】2014年11月24日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0181799
(32)【優先日】2014年12月16日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0076697
(32)【優先日】2015年5月29日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】517123036
【氏名又は名称】テドン、エンジニアリング、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】DAEDONG ENG CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジョン、イェル
【テーマコード(参考)】
3J048
3J066
【Fターム(参考)】
3J048AA01
3J048BA24
3J048DA06
3J066AA22
3J066AA26
3J066BB01
3J066BC01
3J066BD05
(57)【要約】
本発明に係る振動リッパーは本体部と、前記本体部と振動体支持ユニットに結合されて振動する振動体と、前記振動体に設置される振動発生ユニットを具備し、前記振動体支持ユニットは振動体または振動体を支持するための本体部に回転可能に回転部材が設置され、前記本体部に対して振動体を支持できるように回転部材の回転中心を基準として上下部側と本体部または振動体に両端部が回転可能にそれぞれ連結される第1、第2連結部材と、前記振動体に設置されるリッパーブレードが備えられて前記本体部に対して振動体の振動時に前記回転部材が回転して振動による第1、第2連結部材と振動体の結合位置の変化を補償する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部と振動体支持ユニットに結合されて振動する振動体と、前記振動体に設置される振動発生ユニットを具備し、
前記振動体支持ユニットには、振動体または振動体を支持するための本体部に回転可能に回転部材が設置され、前記本体部に対して振動体を支持できるように、回転部材の回転中心を基準として上下部側と本体部または振動体に両端部が回転可能にそれぞれ連結される第1、第2連結部材と、前記振動体に設置されるリッパーブレードが備えられて前記本体部に対して振動体の振動時に前記回転部材が回転することによる第1、第2連結部材と振動体の結合位置の変化を補償することを特徴とする、振動リッパー。
【請求項2】
前記回転部材は振動体の振動方向と直角方向に回転可能に設置され、前記第1、第2連結部材は回転部材の両側にそれぞれ設置されて振動体が上下方向に振動することを特徴とする、請求項1に記載の振動リッパー。
【請求項3】
リッパーブレードが設置された振動体に振動方向と直角方向に回転可能に回転部材が設置され、前記回転部材の回転中心の上下部側と本体部をそれぞれ回転可能に連結して振動体を前記本体部に対して上下方向に振動可能に支持する第1、第2連結部材が設置され、前記振動体に振動発生ユニットが設置されたことを特徴とする、振動リッパー。
【請求項4】
前記振動体または本体部と回転部材に設置されて前記回転部材の回転を元の位置に復元させるための回転部材復元ユニットを具備したことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の回転部材を有する振動リッパー。
【請求項5】
前記回転部材と所定間隔離隔するように前記振動体と本体部に両端部が回転可能に連結される振動に同調する同調連結部材をさらに具備したことを特徴とする、請求項1または請求項3に記載の振動リッパー。
【請求項6】
前記振動体と本体部の間に少なくとも一つの弾性体が設置されたことを特徴とする回転部材を有したもことを特徴とする、請求項1または請求項3に記載の振動リッパー。
【請求項7】
本体部と、
前記本体部と振動体支持ユニットに結合されて振動する振動体と、
前記振動体に設置される振動発生ユニットと、
前記振動体に設置されるリッパーブレードと、を具備し、
前記振動体支持ユニットには、振動体またはリッパーブレードに回転部材が回転可能に設置され、前記本体部に対して振動体を支持できるように回転部材の回転中心を基準として上下部側と本体部に両端部が回転可能にそれぞれ連結される第1、第2連結部材と、
前記振動体の上部側本体部に第1弾性支持ユニットによって支持されるサブ本体と、前記振動体からサブ本体の内部に延長される連結部材と、前記サブ本体に支持されて前記連結部材に回転可能に設置された回転軸が備えられたことを特徴とする、振動リッパー。
【請求項8】
前記サブ本体に設置される回転軸と連結部材の結合部位には偏心ベアリングが設置されたことを特徴とする、請求項7に記載の振動リッパー。
【請求項9】
前記連結部材の振動体の上部側とこれと対応するサブ本体の間に第1弾性部材が設置され、前記サブ本体の上面と本体部の間またはサブ本体の側面とこれと対応する本体部の間に第2弾性部材が設置されたことを特徴とする、請求項7に記載の振動リッパー。
【請求項10】
本体部と、
前記本体部と振動体支持ユニットに結合されて振動する振動体と、
前記振動体に設置される振動発生ユニットと、
前記振動体に設置されるリッパーブレードと、を具備し、
前記振動体支持ユニットは振動体の上部側に第1弾性支持ユニットによって設置されるサブ本体と、前記振動体からサブ本体側に延長される連結部材と、
振動体ブラケットに回転可能に設置される回転部材と、回転部材の回転中心を基準として上下部側と本体部に両端部が回転可能にそれぞれ連結される第1、第2連結部材と、
前記振動体ブラケットまたはサブ本体に設置されて回転部材の回転位置を限定するストッパーが備えられたことを特徴とする、振動リッパー。
【請求項11】
前記振動体ブラケットの上部側とサブ本体の間に第1弾性部材が設置され、前記サブ本体の上面と本体部の間または前記サブ本体部の側面とこれと対応する本体部の上面に第2弾性部材が設置されたことを特徴とする、請求項10に記載の特徴とする振動リッパー。
【請求項12】
前記ストッパーは振動体ブラケットまたはサブ本体から前記第1連結リンクまたは回転部材の延長リンク部の上部側に延長されるストッパー軸と、前記ストッパー軸の外周面にそって設置される弾性部材層を具備したことを特徴とする、請求項10に記載の振動リッパー。
【請求項13】
前記ストッパーは振動体部またはサブ本体から前記第1連結リンクまたは回転部材の回転を制限するもので、第1連結リンクとの接触時の緩衝のための弾性部材が設置されたことを特徴とする、請求項10に記載の振動リッパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は振動リッパーに関するもので、さらに詳細には振動体が限定された振幅の範囲内で振動体を支持する少なくとも一側連結部材の回転による長さの変化を補償することによって振動体を上下方向に振動可能にする回転部材を有する振動リッパーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、建設現場では岩盤を破砕させるためには重装備のアームにブレーカー鉄心を装着し、岩盤を打撃して破砕させる。しかし、このような従来のブレーカー打撃方式は騒音公害が大きく発生するため、低騒音高効率の重装備が必要となる。また、岩盤でのみなっている地形ではブレーカーを利用して岩盤を破砕しているが、脆い岩盤の場合には、ブレーカーを利用すると岩盤が破砕されるのではなく孔だけができてしまう。したがって、単にブレーカーのような岩盤破砕作動だけでなく、掘削機のように土を掘ることができる形態の掘削刃を付けて、ブレーカーのように上下方向に振動しながら土を壊したり掘ったりする装置が必要である。
【0003】
本発明は大韓民国特許登録第1158101号、第0878296号、第0755017号、公開特許公報第10−2009−0054513号に開示された振動リッパーを提案したことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の技術的課題は、振動発生ユニットから発生する振動が上下方向に振動できるように支持することができ、側方向に加えられる外力によって振動体の左右方向への移動を最小化できる振動リッパーを提供することにある。
【0005】
本発明の他の技術的課題は、振動体を支持する連結部材の回転による長さの変化を補償することによって振動体を上下方向に振動可能にして、振動体の振動品質を向上できる振動リッパーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するための本発明の振動リッパーは、本体部と;前記本体部と振動体支持ユニットに結合されて振動する振動体と、前記振動体に設置されるリッパーブレードを具備し、前記振動体支持ユニットは振動体または振動体を支持するための本体部に回転可能に回転部材が設置され、前記本体部に対して振動体を支持できるように回転部材の回転中心を基準として上下部側と本体部または振動体を回転可能にそれぞれ連結される第1、第2連結部材が備えられて、前記本体部に対して振動体の振動時に前記回転部材が回転して振動による第1、第2連結部材と振動体の結合位置の変化を補償する。
【0007】
本発明において、前記回転部材は振動体に振動方向と直角方向に回転可能に設置され、前記第1、第2連結部材は回転部材の両側にそれぞれ設置されて振動体が上下方向に振動する。
【0008】
前記振動体と本体部の間に回転可能に設置されて振動体と連結されたブレードを前、後進させるためのリンクシリンダーをさらに具備したことを特徴とする。
【0009】
代案として前記技術的課題を解決するための振動リッパーは、下部にリッパーブレードが設置され、振動発生ユニットが設置された振動体に振動方向と直角方向に回転部材が回転可能に設置され、前記回転部材の回転中心の上下部側と本体部をそれぞれ回転可能に連結して振動体が前記本体部に対して上下方向に振動可能に支持する第1、第2連結部材が設置されたことを特徴とする。
【0010】
前記振動体には振動発生ユニットがさらに備えられ、前記回転部材と連結される第1、第2連結部材の一側は回転中心の垂直上下部にそれぞれ回転可能に連結される。
【0011】
代案として前記技術的課題を解決するための本発明の振動リッパーは、本体部と;前記本体部と振動体支持ユニットに結合されて振動する振動体を具備し、前記振動体支持ユニットは前記本体部に対して前記振動体が振動できるように支持することができるもので、振動体に回転可能に設置される少なくとも一つの回転部材と、前記本体部と一側と前記回転部材の回転中心の上下部側をそれぞれ連結する第1連結部材と第2連結部材を具備して、前記振動体の上下振動時に前記回転部材が回転して振動による第1、第2連結リンクと振動体の結合位置の変化を補償することを特徴とする。
【0012】
前記技術的課題を解決するための本発明の振動リッパーは、本体部と、前記本体部と振動体支持ユニットに結合されて振動する振動体と、前記振動体に設置される振動発生ユニットと前記振動体に設置されるリッパーブレードを具備し、前記振動体支持ユニットは振動体またはリッパーブレードに回転部材が回転可能に設置され、前記本体部に対して振動体を支持できるように回転部材の回転中心を基準として上下部側と本体部に両端部が回転可能にそれぞれ連結される第1、第2連結部材と、前記振動体の上部側本体部に第1弾性支持ユニットによって支持されるサブ本体と、前記振動体からサブ本体の内部に延長される連結部材と、前記サブ本体に支持されて前記連結部材に回転可能に設置された回転軸が備えられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の振動リッパーは振動体の振動が一方向になされ得るように懸架させることができ、振動体の振動力が大きくなっても均一な振幅で振動させることができる。また、第1、第2連結部材の一側が回転体によって支持されているため、本体部に対する振動体の支持力の安定性を図ることができる。本発明の振動リッパーは振動体に設置された回転部材とこの回転部材と本体を連結する第1、第2連結部材によって支持されているため、上下方向への振動方向性を限定することができ、振動するブレードの振動品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る振動リッパーの一部切除斜視図。
図2】本発明に係る振動リッパーの他の実施例を図示した正面図。
図3図2に図示された本発明に係る回転部材を有する振動リッパーの一部切除斜視図。
図4】回転部材と第1、第2連結部材の設置状態を示した正面図。
図5】回転部材と第1、第2連結部材の設置状態を示した正面図。
図6】本発明に係る回転部材を有する振動リッパーの他の実施例を示した一部切除斜視図。
図7図6に図示された振動リッパーの正面を示した正面図。
図8】本発明に係る振動リッパーのさらに他の実施例を示した一部切除斜視図。
図9】本発明に係る回転部材復元ユニットの一実施例を抜粋して図示した一部切除斜視図。
図10】本発明に係る回転部材を有する振動リッパーの他の実施例を示した一部切除分離斜視図。
図11図10に図示された振動リッパーの一部切除斜視図。
図12図10に図示された振動体支持ユニットを抜粋して図示した側断面図。
図13】本発明に係る他の振動リッパーの他の実施例を図示した一部切除斜視図。
図14図13に図示された振動リッパーの一部切除斜視図。
図15図13に図示された振動体支持ユニットとストッパーが設置された状態を図示した側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る振動リッパーの実施例を図1図9に示した。
【0016】
図面を参照すれば、本発明に係る振動リッパー10は、振動体20と、前記振動体20を支持するための本体部30と、前記本体部30に対して振動体20が振動できるように支持する振動体支持ユニット40と、前記振動体20の下面側に設置されるリッパーブレード100を具備する。
【0017】
前記本体部30は振動体10の振動空間部31を有することができる。前記本体部30は図1に図示された通り、本体部30の上部側または側面側に運用装備との結合のための支持ブラケット部32が形成され得、前記振動空間部31を形成するために両側に延長される第1、第2支持フレーム部材33,34と、この第1、第2支持フレーム部材33,34により支持されるカバーフレーム35が備えられ得る。前記本体部30は必ずしも区画された振動空間部31が別途に形成されなくてもよい。前記本体部30は前述した実施例によって限定されず、振動体20を振動体支持ユニット40により振動可能に支持できる構造であれば可能である。
【0018】
前記振動体20は本体部30に対して振動体支持ユニット40により支持されて所定の振幅を振動するもので、振動発生ユニット200をさらに具備することができる。
【0019】
前記振動発生ユニット200はハウジングに偏心ウェイトが付着された二つの駆動軸が平行に設置され、この回転軸に相互噛み合われるギヤがそれぞれ設置される。前記駆動軸に設置された偏心ウェイトは上下方向に振動を最大化させることができるように回転軸に対して同一方向に設置される。そして前記ハウジングには二つの駆動軸のうち少なくとも一つの駆動軸を駆動させるためのアクチュエータが設置される。このような構成を有する振動発生ユニットは本発明人が出願して登録された大韓民国特許登録第0878296号に開示されている。
【0020】
前記振動体支持ユニット40は図1図3に図示された通り、前記本体部30に対して前記振動体20が振動できるように支持できるもので、振動体20に少なくとも一つの回転部材41が設置され、この回転部材41の回転中心と外れるように一側端部が回転部材41の回転中心の上下部側にそれぞれ回転可能に設置され、他側端部が回転可能に本体部30に設置される第1、第2連結部材50、60を具備する。
【0021】
前記回転部材41はそれぞれ振動体20の振動方向と直角方向に設置され得、本体部30の上下部に垂直軸線上に位置するように設置され得る。前記回転部材41はそれぞれ振動体20を貫通して両端部が両側に突出され得、振動体20に対して正逆回転が円滑になされ得るように振動体20にベアリング支持され得る。この場合、前記ベアリングは偏心ベアリングを使うことが好ましい。
【0022】
一方、前記回転部材41が振動体20を貫通せず、対応する振動体20の両側面にそれぞれ設置され得るが、この場合、前記回転部材41、42の中心は同一軸線上に位置するようにすることが好ましい。また、前記回転部材41は図1に図示された通り、振動体20の上部側に形成された別途のブラケット21に設置され得る。そして、図面には回転部材41が振動体20に設置されたものと図示されており、本体部30に回転部材41が設置され、振動体と回転部材が前述した通り第1、第2連結部材によって連結されることもある。
【0023】
前記振動体20の振幅は回転部材41の回転中心を基準にした水平線の上部側と下部側にヒンジ軸によって結合された第1、第2連結部材50、60の結合位置によって調節され得る。すなわち、前記第1、第2連結部材50、60と回転部材41の回転中心から上部または下方に遠くなるほど振動体の振動幅が大きくなり、近接するほど振動幅が狭くなる。
【0024】
前記振動体支持ユニット40の第1、第2連結部材50、60の一側端部は図1図5に図示された通り、回転部材41の回転中心の上下部にそれぞれ第2、第4ヒンジ軸52、62により回転可能に設置され得る。第1、第2連結部材50、60の他側端部は本体部30に第1、第3ヒンジ軸51、61により回転可能に設置されるが、図4に図示された通り、前記第1、第2連結部材50、60は回転がなされていない状態で水平状態を維持できるように設置され得る。そして、図5に図示された通り、第1連結部材50、60と本体部30が第1ヒンジ軸51によって連結された連結部位は、回転部材41と第2ヒンジ軸52により連結された連結部位より上部に位置され、第2連結部材60と本体部30が第3ヒンジ軸61によって連結された連結部位は、回転部材41と第4ヒンジ軸62によって連結された連結部位より上部に位置される。
【0025】
前記各実施例において、前記第1、第2連結部材50、60の長さは同一でなく、回転部材41の回転角度および第1、第2連結部材50、60のヒンジ結合位置を勘案して互いに異なるように形成することもできる。
【0026】
そして、図6および図7に図示された通り、前記回転部材41と所定間隔離隔する部位、例えば回転部材41の垂直下部側には前記振動体20と本体部30に両端部が回転可能に連結されて振動に同調する同調連結部材300がさらに備えられる。前記同調連結部材300と振動体20がヒンジ軸によって連結された連結部位は、振動体20の昇降時に振動体の回転を勘案して、回転部材41の中心に垂直な軸線上に位置しないこともある。
【0027】
前記同調連結部材300はシリンダーで構成され得る。前記シリンダーは複動式油圧シリンダーを使うことが好ましい。すなわち、前記リッパーブレード100に油圧シリンダーのピストン301と連結されたロッド302がヒンジ軸によって回転可能に設置され、前記ピストン301が前、後進可能に設置されるシリンダ303が本体部30に回転可能に設置される。
【0028】
前記同調連結部材300は複動油圧シリンダーを一例として説明したがこれに限定されず、単動シリンダー、リンクで構成され得る。
【0029】
前記回転部材は図8に図示された通り、振動体20の上下部側にそれぞれ設置され、この回転部材41、42には前述した通り第1、第2連結部材50、60がそれぞれ設置され得る。
【0030】
そして、振動体20と本体部30の間には少なくとも一つの防振材(振れ止め部材)70が設置され得る。この場合、前記振動体20は本体部に対して防振部材70によって支持され得、本体部30と別途の部材によって支持され得る。
【0031】
そして、前記振動体20と本体部30の間には防振部材70が設置され得る。この防振部材70は弾性ゴム材からなるか、弾性スプリングなどの弾性体が設置され得るが、これに限定されない。前記防振部材70は振動発生ユニット200から発生した振動を活性化させることができ、振動体20の振動時に振動のための復元力を提供することができる。前記防振部材70は振動体20の上面側と本体部30の下面の間に設置され得、振動体20と第1支持フレーム部材33および振動体20と第2支持フレーム部材34の間に設置され得る。前記防振部材70は振動体20の上面側と本体部30の下面および振動体20と第1、第2支持フレーム部33、34の間にそれぞれ設置されてもよい。
【0032】
一方、前記回転部材41は、図9に図示された通り、回転部材41の回転時に元の位置に復元させるための回転部材復元ユニット80をさらに備えられ得る。前記回転部材復元ユニット80は、回転部材の支持軸81を囲んで本体部30に設置されるハウジング82と、前記回転部材の支持軸81の外周面とハウジング82の内周面との間に設置されて支持軸81の回転を復元させるための弾性部材83と、を含み得る。このとき、前記支持軸81の外周面は多角面に形成され得る。前記回転部材復元ユニットは前述した実施例によって限定されず、回転部材支持軸の外周面に復元突起を形成し、前記ハウジングと復元突起の間に弾性スプリングを設置して構成してもよい。前述した通り、回転部材復元ユニットを具備した場合、本体部30と振動体20の間に必ずしも別途の防振部材を設置する必要はない。
【0033】
図10図14には本発明に係る振動リッパーの他の実施例を示した。本実施例において、前記実施例と同じ図面番号は同じ構成要素を示す。
【0034】
図面を参照すれば、本発明に係る振動リッパー10は振動体20と前記振動体20を支持するための本体部30と、前記本体部30に対して振動体20が振動できるように支持する振動体支持ユニット40と前記振動体支持ユニット40の下部に設置されるリッパーブレード100を具備する。前記振動体20は前記実施例の通り、本体部30に対して振動体支持ユニット40により支持されて所定の振幅を振動するもので、振動発生ユニット200をさらに具備することができる。
【0035】
前記振動体支持ユニット40は図10図12に図示された通り、前記本体部30に対して前記振動体20が振動できるように支持できるもので、前記リッパーブレード100に少なくとも一つの回転部材41が設置され、この回転部材41の回転中心とずれるように一側端部が回転部材41の回転中心の上下部側に回転可能に設置され、本体部30のカバーフレーム35に他側端部が回転可能に設置される第1、第2連結部材50、60を具備する。前記第1、第2連結部材50、60はリンク部材で構成され得、前記カバーフレーム35に設置される第1ヒンジ軸51と第3ヒンジ軸61により支持され得る。前記回転部材41の設置構造は、前記実施例と同じ構造で構成され得る。すなわち、回転部材41はそれぞれ振動体20の振動方向と直角方向に設置され得、本体部30の上下部の垂直軸線上に位置するように設置され得る。前記回転部材41はそれぞれ振動体20またはリッパーブレード100を貫通して両端部が両側に突出され得、振動体20に対して正逆回転が円滑になされ得るようにベアリング支持され得るが、このベアリングは図12に図示された通り、偏心ベアリング45を使うことが好ましい。一方、前記回転部材41は振動体20に回転可能に設置されてもよい。
【0036】
そして、前記振動体20の上部側には本体部30に第1弾性支持ユニット120により両側が支持されるサブ本体110が設置され、前記振動体20からサブ本体110側に連結部材111が延長され、前記サブ本体110と連結部材111の連結は前記回転部材41と平行な方向に連結部材111に回転可能に設置され、前記サブ本体110に両端部が支持される回転軸113によってなされ得る。前記連結部材111は回転軸113に支持されるベアリングに支持され得るが、前記ベアリングは偏心ベアリングで構成され得る。ここで前記回転軸113に設置されて連結部材111を支持する偏心ベアリングは振動体20の振動時に回転部材41の回転を限定することができるが、これとは別に、図面に図示されていない回転部材の回転を限定するストッパーが設置されることもある。
【0037】
そして、前記連結部材111の上部側と前記サブ本体110の上面側の間には、反力を提供するとともに弾性的に支持し、緩衝のための第1弾性部材115が設置され得る。そして、前記サブ本体110の上面側とこれと対応する本体部30の下面の間には第1弾性部材115のように緩衝および反力の提供のために弾性的に支持する第2弾性部材116が設置される。前記第1、第2弾性部材115、116は弾性ゴム、ショックアップソーバー、弾性スプリングなどの弾性力を提供できる部材で構成され得る。
【0038】
そして、図面には図示されていないが前記第2弾性部材はサブ本体の側面とこれと対応する本体部の側面に設置され得るが、前記第2弾性部材が設置されるサブ本体110の側面と本体部30の側面は傾斜して設置されてもよい。
【0039】
そして、図10および図12に図示された通り、サブ本体110と本体部30の間には前記本体部30に対して前記サブ本体110を同調させるための同調連結部材117が設置され得る。前記同調連結部材117は油圧シリンダーが利用され得るが、これに限定されず、連結リンク、ショックアップソーバー、前、後進可能なアクチュエータで構成され得る。
【0040】
図12図14には本発明に係る振動リッパーの他の実施例を示した。前記実施例と同じ図面番号は同じ構成要素を示す。
【0041】
図面を参照すれば、本発明に係る振動リッパー10は振動体20と前記振動体20を支持するための本体部30と、前記本体部30に対して振動体20が振動できるように支持する振動体支持ユニット130と前記振動体支持ユニット130の下部に設置されるリッパーブレード100を具備する。
【0042】
前記振動体支持ユニット40は前記本体部30に対して前記振動体20が振動できるように支持するもので、振動体20の上部側に振動体ブラケット131が設置され、この振動体ブラケット131には一つの回転部材41が回転可能に設置される。そして、この回転部材41の回転中心ずれるように回転部材41の回転中心の上下部側に第1、第2連結部材50、60の一側端部が回転可能に設置され、第1、第2連結部材50、60の他側端部が本体部30に回転可能に設置される。前記回転部材41は振動体ブラケット131に偏心ベアリング45により支持され得る。
【0043】
そして、振動体20の上部側には本体部30に第1弾性支持ユニット120により支持されるサブ本体110が設置され、前記振動体ブラケット131の上部側と前記サブ本体110の上面側の間には反力を提供するとともに弾性的に支持し、緩衝のための第1弾性部材115が設置される。そして、前記サブ本体110の上面側とこれと対応する本体部30の下面の間またはサブ本体110の側面とこれと対応する本体部30の側面には第2弾性部材116のように緩衝および反力の提供のために弾性的に支持する別途の弾性部材(図示されず)が設置される。
【0044】
そして、前記回転部材41と所定間隔離隔する部位、例えば回転部材41の垂直下部側には前記振動体20と本体部に両端部が回転可能に連結される振動に同調する同調連結部材(図示されず)がさらに備えられ得る。前記同調連結部材は前述した通り、油圧シリンダーまたはリンクで構成され得る。前記同調連結部材は前記サブ本体と本体部に両端部が回転可能に連結され得、リッパーブレードと本体部に両端部が回転可能に連結され得る。前記同調連結部材は前記実施例の通りシリンダーで構成され得る。
【0045】
そして、前記振動体ブラケット131またはサブ本体110には回転部材41の回転を制限するストッパー140が設置される。前記ストッパー140は図13図14に図示された通り、少なくとも一つの第1連結部材50または第2連結部材60と接触して回転部材41の回転位置を限定する。しかし、これに限定されず、前記ストッパー140は回転部材41の延長リンク部41aに接触して回転部材41の回転位置を限定することもできる。
【0046】
前記ストッパー140は振動体ブラケット131またはサブ本体110から前記第1連結リンク50または回転部材41の延長リンク部41aの上部側に延長されるストッパー軸141と、前記ストッパー軸141の外周面に沿って設置される弾性部材142と、前記弾性部材142の外周面に設置される外周リング143を具備することができる。前記外周リング143は金属のリングで構成され得る。一方、前記弾性部材142は偏心されて形成されるか偏心ベアリングが設置され得る。しかし、これに限定されず、前記ストッパーは回転部材41の回転反力を漸次減少させて回転部材41の回転位置を限定できる構造であれば可能である。例えば、前記ストッパーは弾性部材からなるか、ストッパー軸の外周面に緩衝のための弾性部材だけが設置されてなることもできる。
【0047】
前述のように構成された本発明に係る振動リッパー10は、振動発生ユニットまたは振動体20に設置された振動発生ユニットの駆動で振動体20が上下方向に振動するようになる。
【0048】
本発明に係る回転による長さ補償部材を利用した振動リッパー10は、振動体20に設置された振動発生ユニットまたは振動体と結合されたアタッチメントに設置された振動発生ユニットの駆動で振動体20が上下方向に振動するようになる。
【0049】
このような過程で前記振動体20を支持する振動体支持ユニット40の作用は次のとおりである。
【0050】
前記振動体20が振動発生ユニットの作用で上方向に移動時、振動体20またはリッパーブレード100に設置される回転部材41が回転しながら前記振動体20が上昇することによる第1、第2連結部材50、60の端部の回転による長さの変化量を補償する。すなわち、前記本体部30に対して第1、第2連結部材50、60により支持された振動体20が垂直上方向に振動すると、第1、第2連結部材50、60の回転により第1、第2連結部材50、60の端部は円弧の軌跡を描くようになるが、このとき、前記回転部材41が回転しながら第1、第2連結部材50、60の端部が本体部30側に移動する移動量を補償する。したがって、振動体20は本体部30の振動空間部31で振動可能となる。特に回転部材41は偏心ベアリング45により支持されているため、第1、第2連結部材50、60が円弧を描きながら回転する時端部の位置変化を補償する。すなわち、回転部材41が回転しながら前記本体部30と回転部材41を連結する第1、第2連結部材50、60の端部すなわち、回転部材41が連結部位の長さの変化を吸収することになるが、振動体20の最上部(上死点)と下部側への移動または最下部(下死点)から最上部への移動時に振動体20の慣性によるトラブルが発生する可能性があるが、このトラブルを偏心ベアリング45が回転部材41の位置を移動させて補償または吸収する。
【0051】
そして、前記振動体20が下降する場合、振動体20が垂直下方向に振動すると、第1、第2連結部材50、60の逆方向に回転するようになり、第1、第2連結部材50、60の端部は弧状の軌跡を描くようになる。このとき、前記回転部材41が回転しながら第1、第2連結部材50、60の端部が本体部30から遠くなるが、遠くなる変化量を回転部材によって吸収する。したがって、振動体20は上下方向に振動する。
【0052】
一方、図10および図15に図示された振動リッパーも前述した実施例と実質的に作動が同一である。回転部材41が振動体30の上部に設置されており、同調連結部材300がリッパーブレード100またはサブ本体110に設置されることによって、振動体20とリッパーブレード100に外力の作用に対する本体部の回転を防止することができるし、サブ本体110に第1連結リンク50または第2連結リンクに接触するストッパー140が設置されているので回転部材41の回転位置を限定することができる。
【0053】
このような過程で前記振動体20の上部側に設置された連結部材111はベアリングによってサブ本体110に支持されているため、振動体20の上昇および下降時に第1、第2連結リンク50、60により支持された回転部材41の過度な回転によって振動に歪曲が発生することを防止することができる。また、前記サブ本体110は第1弾性支持ユニット120により本体部30に支持されているため、振動体20の振動が本体部30に伝達されること防止することができる。
【0054】
特に、前記サブ本体110と連結部材111の間および前記サブ本体110と本体部30の間にはそれぞれ第1、第2弾性部材115、116が設置されているため、振動体20から発生する振動が本体部20に伝達されることを減すことができ、さらには本体部30を支持する掘削機のブームに伝達されることを防止することができる。
【0055】
そして、前記サブ本体110と本体部30の間には同調連結部材300が設置されているため、振動体20とリッパーブレード100に外力が印加される時にリッパーブレードが回転することを防止することができる。
【0056】
前述した通り、振動体20に作用する振動はリッパーブレード100に伝達されて岩盤を破砕することになるが、このような振動は振動体20とリッパーブレード100に加えられる振動がリッパーブレード100の端部側に集中することによって、岩盤の破砕および掘削力を高めることができる。特に下方への振動時、振動体20の荷重とリッパーブレード100の荷重による慣性力がリッパーブレード100の端部に作用するため、破砕力をさらに高めることができる。
【0057】
本発明は図面に図示された実施例を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、本技術分野の通常の知識を有する者であればこれから多様な変形および均等な他の実施例が可能であることが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は添付された登録請求範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【産業上利用可能性】
【0058】
本発明の回転による長さ補償部材を利用した振動リッパーは特に掘削機および重装備のアタッチメントに適用することによって多様に使うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】