特表2017-539074(P2017-539074A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2017-539074熱電式発電ユニットならびにその製造方法および使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2017-539074(P2017-539074A)
(43)【公表日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】熱電式発電ユニットならびにその製造方法および使用方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 35/32 20060101AFI20171201BHJP
   H01L 35/14 20060101ALI20171201BHJP
   H01L 35/30 20060101ALI20171201BHJP
   H02N 11/00 20060101ALI20171201BHJP
   F01N 5/02 20060101ALN20171201BHJP
【FI】
   H01L35/32 A
   H01L35/14
   H01L35/30
   H02N11/00 A
   F01N5/02 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2017-517305(P2017-517305)
(86)(22)【出願日】2015年10月1日
(85)【翻訳文提出日】2017年5月30日
(86)【国際出願番号】US2015053434
(87)【国際公開番号】WO2016054333
(87)【国際公開日】20160407
(31)【優先権主張番号】62/059,084
(32)【優先日】2014年10月2日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】513124042
【氏名又は名称】アルファベット エナジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALPHABET ENERGY,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ロリマー,アダム
(72)【発明者】
【氏名】ハンネマン,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】クレーン,ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】デ ペイペル,アド
(72)【発明者】
【氏名】ベーラ,サシ,ブシャン
(72)【発明者】
【氏名】チェイス,ジョーダン
(72)【発明者】
【氏名】アギーレ,マリオ
(72)【発明者】
【氏名】フリーマン,ダニエル
(57)【要約】
熱電式発電ユニットは、1つ以上の分離した導管ならびに実質的に平坦な第1および第2の低温側板を含んでいる高温側熱交換器(HHX)を含んでいる。第1の複数の熱電素子は、上記第1の低温側板と上記HHXの第1の側部との間にあり;かつ第2の複数の熱電素子は、上記第2の低温側板と上記HHXの第2の側部との間にあり得る。複数の固定具は、複数の上記HHX導管の外側の位置において、上記第1および第2の低温側板の間に伸び得る。複数の上記固定具は、上記第1の複数のうち複数の熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内および上記第2の複数の熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内に配置され得る。複数の上記固定具は、上記第1の低温側板および上記HHXの上記第1の側部に上記第1の複数の熱電素子を備え得、上記第2の低温側板と上記HHXの上記第2の側部との間に上記第2の複数の熱電素子を備え得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の側部、第2の側部および1つ以上の分離した導管を含んでいる、高温側熱交換器;
実質的に平坦な第1の低温側板;
実質的に平坦な第2の低温側板;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の低温側板との間に配列されている、第1の複数の熱電素子;
上記高温側熱交換器の上記第2の側部と上記第2の低温側板との間に配列されている、第2の複数の熱電素子;ならびに
上記高温側熱交換器の上記1つ以上の分離した導管の外側にある位置のそれぞれにおいて、上記第1の低温側板と上記第2の低温側板との間に伸びている、複数の固定具を含んでおり、
複数の上記固定具が、上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内および上記第2の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内に配置されており、
複数の上記固定具が、上記高温熱交換器の上記第1の側部と上記第1の低温側板との間に、上記第1の複数の熱電素子を押えつけており、上記高温側熱交換器の上記第2の側部と上記第2の低温側板との間に、上記第2の複数の熱電素子を押えつけている、
熱電式発電ユニット。
【請求項2】
上記第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合が、中心に配置されており、上記第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合が、周辺に配置されており;
複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、上記複数の第1の熱電素子のうち上記第1の部分集合に第1の力を加えており;
複数の上記固定具のうち第2の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第2の部分集合に第2の力を加えており;
上記第1の力が上記第2の力より大きい、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項3】
上記第1の複数の熱電素子のうち第3の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合と上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合との間に配置されており、
複数の上記固定具のうち第3の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合に第3の力を加えている、請求項2に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項4】
上記第1の力が上記第3の力の約1.5倍であり、上記第1の力が上記第2の力の約3倍である、請求項3に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項5】
上記第1の力が約11〜13kNであり、上記第3の力が約7〜9kNであり、上記第2の力が約3〜5kNである、請求項3に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項6】
上記第1の力が上記第2の力の少なくとも約1.5倍である、請求項2に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項7】
固定具のそれぞれが、
ボルトまたはネジ釘;および
上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されている、バネ、ベルビル座金またはバネ座金
を含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項8】
複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、複数の上記固定具のうち第2の部分集合より多くの、上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されているバネ、ベルビル座金またはバネ座金を含んでいる、請求項7に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項9】
上記第1の複数の熱電素子が、上記第1の低温側板と上記第1の上記高温側交換器との間において、複数の列および行に配列されており、上記固定具がそれぞれ、上記複数の列および行の間にある間隙に配置されている、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項10】
上記第1の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子ごと、および上記第2の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子ごとに、4つの固定具を含んでいる、請求項9に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項11】
上記高温側熱交換器が、上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内に配置されている複数のフィンをさらに含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項12】
上記複数のフィンが、ステンレス鋼、ニッケルメッキを施した銅、またはステンレス鋼によって被覆した銅を含んでいる、請求項11に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項13】
上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内における上記複数のフィンの密集度が、1インチにつき少なくとも12のフィンである、請求項11に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項14】
上記高温側熱交換器が、当該高温側熱交換器をパイプフランジに密閉して連結するために構成されている、少なくとも1つのネジ棒を含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項15】
上記第1の低温側板が、複数のピンフィン、複数の直線状のフィンまたはオフセットフィンをさらに含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項16】
上記複数のピンフィンが、列形配列またはねじれ形配列に配列されている、請求項15に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項17】
上記複数の熱電素子が回路基板上に配置されている、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項18】
上記第1の複数の熱電素子が熱電材料を含んでおり、当該熱電材料が、四面銅鉱、マグネシウムケイ化物、マグネシウムケイ化スズ化物、シリコン、シリコンナノワイヤ、ビスマステルル化物、スクッテルド鉱、鉛テルル化物、TAGS(tellurium-antimony-germanium-silver)、亜鉛アンチモン化物、シリコンゲルマニウム、および半ホイスラー化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項19】
上記第1の低温側板および上記第2の低温側板のうち少なくとも1つが、高効率な低温側熱交換器を含んでおり;
上記高温側熱交換器が、高効率な高温側熱交換器を含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項20】
上記第1の低温側板が、冷却剤流入用の入口および冷却剤流出用の出口を含んでおり、当該入口および出口が、互いに上記第1の低温側板の同じ側部上にある、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項21】
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、カプトンフィルム;
上記第1の低温側板と上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、カプトンフィルム;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、マイカシート;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、グラファイトシート;
上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、ギャップパッド;および
上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子の少なくとも1つとの間に配置されている、陽極化層
のうち少なくとも1つをさらに含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項22】
第1の側部、第2の側部および1つ以上の分離した導管を含んでいる高温側熱交換器を準備すること;
実質的に平坦な第1の低温側板を準備すること;
実質的に平坦な第2の低温側板を準備すること;
上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間に、第1の複数の熱電素子を配列すること;
上記第2の低温側板と上記高温側熱交換器の上記上記第2の側部との間に、第2の複数の熱電素子を配列すること;
上記高温側熱交換器の上記1つ以上の分離した導管の外側にあり、上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙の範囲内にあり、かつ上記第2の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙の範囲内にある複数の位置のそれぞれに、上記第1の低温側板と上記第2の低温側板との間に伸びている複数の固定具を配置すること;
上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間に上記第1の複数の熱電素子、および上記第2の低温側板と上記熱交換器の上記第2の側部との間に上記第2の複数の熱電素子を、複数の上記固定具によって押えつけること
を含んでいる、熱電式発電ユニットを組み立てる、方法。
【請求項23】
上記第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合を中央に配置すること;
上記第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合を周辺に配置すること;
複数の上記固定具のうち第1の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合に、第1の力を加えること;および
複数の上記固定具のうち第2の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第2の部分集合に、第2の力を加えることをさらに含んでおり、
上記第1の力が上記第2の力より大きい、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合と上記第1の複数の熱電素子のうち当該第3の部分集合との間にある、上記第1の複数の熱電素子のうち第3の部分集合を配置すること;および
複数の上記固定具のうち第3の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合に、第3の力を加えることをさらに含んでおり、
上記第3の力が、上記第1の力より大きく、上記第2の力より小さい、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
上記第1の力が上記第3の力の約1.5倍であり、上記第1の力が上記第2の力の約3倍である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
上記第1の力が約11〜13kNであり、上記第3の力が約7〜9kNであり、上記第2の力が約3〜5kNである、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
上記第1の力が上記第2の力のすくなくとも1.5倍である、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
それぞれの固定具が、
ボルトまたはネジ釘;および
上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されている、バネ、ベルビル座金またはバネ座金
を含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、複数の上記固定具のうち第2の部分集合より多くの、上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されているバネ、ベルビル座金またはバネ座金を含んでいる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
上記第1の複数の熱電素子を、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間において、複数の列および行に配列すること;ならびに
複数の上記列および行の間にある複数の間隙の範囲内に、複数の上記固定具をそれぞれ配置することをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項31】
4つの熱電素子ごとに4つの固定具を配置することを含んでいる、請求項33に記載の方法。
【請求項32】
上記高温側熱交換器が、上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内に配置されている複数のフィンをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項33】
上記フィンが、ステンレス鋼、ニッケルメッキを施した銅、またはステンレス鋼によって被覆した銅を含んでいる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内における上記複数のフィンの密集度が、1インチにつき少なくとも12のフィンである、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
上記高温側熱交換器が、少なくとも1つのネジ棒を含んでおり、上記方法が、当該少なくとも1つのネジ棒を介して、パイプフランジに当該高温側熱交換器を密閉して連結することをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項36】
上記第1の低温側板が、複数のピンフィン、複数の直線状のフィンまたはオフセットフィンをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項37】
複数の上記ピンフィンが、列形配列またはねじれ形配列に配列されている、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
上記第1の複数の熱電素子を回路基板上に配置することをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項39】
上記第1の複数の熱電素子が、熱電材料を含んでおり、当該熱電材料が、四面銅鉱、マグネシウムケイ化物、マグネシウムケイ化スズ化物、シリコン、シリコンナノワイヤ、ビスマステルル化物、スクッテルド鉱、鉛テルル化物、TAGS(tellurium-antimony-germanium-silver)、亜鉛アンチモン化物、シリコンゲルマニウム、および半ホイスラー化合物からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項40】
上記第1の低温側板および第2の低温側板のうち少なくとも1つが、高効率な低温側熱交換器を含んでおり;
上記高温側熱交換器が、高効率な高温側熱交換器を含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項41】
上記第1の低温側板が、冷却剤流入用の入口および冷却剤流出用の出口を含んでおり、当該入口および出口が、互いに上記第1の低温側板の同じ側部上にある、請求項22に記載の方法。
【請求項42】
上記第1の低温側板および上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子の間に、カプトンフィルムを配置すること;
上記第1の低温側板と上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、カプトンフィルムを配置すること;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、マイカシートを配置すること;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、グラファイトシートを配置すること;
上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、ギャップパッドを配置すること;および
上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子の少なくとも1つとの間に、陽極化層を配置すること
のうち少なくとも1つをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本願は、参照によってその内容の全体が本明細書に組み込まれる、2014年10月2日に出願した米国仮出願第62/059,084号(発明の名称「THERMOELECTRIC GENERATING UNIT AND METHODS OF MAKING AND USING SAME」)の利益を主張する。
【0002】
本願は、参照によってその内容の全体が本明細書に組み込まれる、2014年10月2日に出願した米国仮出願第62/059,092号(発明の名称「THERMOELECTRIC GENERATORS FOR RECOVERING WASTE HEAT FROM ENGINE EXHAUST, AND METHODS OF MAKING AND USING THE SAME」)の利益を主張する。
【0003】
本願は、参照によってその内容の全体が本明細書に組み込まれる、本願と同日に出願したPCT特許出願(TBA)号(発明の名称「THERMOELECTRIC GENERATORS FOR RECOVERING WASTE HEAT FROM ENGINE EXHAUST, AND METHODS OF MAKING AND USING THE SAME」)の利益を主張する。
【0004】
本願は、熱電式発電ユニットに関する。本発明が非常に広範囲の用途を有していることは、認識される。
【背景技術】
【0005】
熱電(TE)素子は、基部構造に対する複数の直列鎖状配置において配列されている複数の熱電脚を用いてしばしばパッケージされている。複数の熱電脚のそれぞれは、高い導電性および相対的に高い熱抵抗性によって特徴づけられ得るp型の熱電材料またはn型の熱電材料を含み得る。1つ以上のp型TE脚は、直列の鎖状の、または電気的に直列の熱的に平行の、または電気的に平行の熱的に平行の、配置において、各方向にからのコンダクタを介して、1つ以上のn型TE脚と対を形成して結合され得る。
1つのコンダクタは、TE脚の端部に結合されており、他のコンダクタはTE脚の他の端部に結合されている。
2つの電極として2つのコンダクタを用いて熱電素子の上部/下部領域の全体にバイアス電圧が印加されるとき、温度差は、接続の低温側につながれている熱電素子が冷却(例えばペルチェ)装置として使用されるように生成される。熱電素子が、TE脚の第1の端部領域におけるコンダクタ、および接続の高温側と接しているTE脚の第2の端部領域におけるコンダクタとの熱接続を受けると、熱電素子は、エネルギー変換(例えばジーベック)素子として、接続の全体にわたって電位を生成可能である。
【0006】
エネルギー変換効率は、いわゆる熱電密度、すなわち「熱電性能指数」ZTによって測定され得る。ZTは、TSσ/kに等しい。ここで、Sは、熱電材料のジーベック係数、σは熱電材料の導電性、kは熱電材料の熱伝導性である。ジーベック効果を利用する熱電素子のZTの値を上昇さえるために、高性能な熱電材料を探索すること、および低コストな製造プロセスを開発することが、主要な関心である。しかし、新たな材料の組合せ、および新たな環境要求は、熱電素子をパッケージングするための改善された技術の必要性を明らかにしている。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、熱電式発電ユニットに関する。本発明が非常に広範囲の用途を有していることは、認識される。
【0008】
一局面にしたがって、熱電式発電ユニットは、第1の側部、第2の側部および1つ以上の分離した導管を含んでいる、高温側熱交換器;実質的に平坦な第1の低温側板;ならびに実質的に平坦な第2の低温側板を含んでいる。上記熱電式発電ユニットは、上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の低温側板との間に配列されている、第1の複数の熱電素子;および上記高温側熱交換器の上記第2の側部と上記第2の低温側板との間に配列されている、第2の複数の熱電素子をさらに含み得る。上記熱電式発電ユニットは、上記高温側熱交換器の上記1つ以上の分離した導管の外側にある位置のそれぞれにおいて、上記第1の低温側板と上記第2の低温側板との間に伸びている、複数の固定具をさらに含み得る。複数の上記固定具は、上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内および上記第2の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内に配置され得る。複数の上記固定具は、上記高温熱交換器の上記第1の側部と上記第1の低温側板との間に、上記第1の複数の熱電素子を押えつけており、上記高温側熱交換器の上記第2の側部と上記第2の低温側板との間に、上記第2の複数の熱電素子を押えつけ得る。
【0009】
いくつかの実施形態において、上記第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合が、中心に配置されており、上記第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合が、周辺に配置されている。複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、上記複数の第1の熱電素子のうち上記第1の部分集合に第1の力を加え得る。複数の上記固定具のうち第2の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第2の部分集合に第2の力を加え得る。上記第1の力が上記第2の力より大きくてもよい。例えば、上記第1の力は、上記第2の力の約1.5倍である。いくつかの実施形態において、上記第1の複数の熱電素子のうち第3の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合と上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合との間に配置されている。複数の上記固定具のうち第3の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合に第3の力を加え得る。いくつかの実施形態において、上記第1の力は、上記第3の力の約1.5倍であり、上記第1の力は、上記第2の力の約3倍である。いくつかの実施形態において、上記第1の力が約11〜13kNであり、上記第3の力が約7〜9kNであり、上記第2の力が約3〜5kNである。
【0010】
いくつかの実施形態において、固定具のそれぞれは、ボルトまたはネジ釘;および上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されている、バネ、ベルビル座金またはバネ座金を含んでいる。いくつかの実施形態において、複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、複数の上記固定具のうち第2の部分集合より多くの、上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されているバネ、ベルビル座金またはバネ座金を含んでいる。
【0011】
いくつかの実施形態において、上記第1の複数の熱電素子が、上記第1の低温側板と上記第1の上記高温側交換器との間において、複数の列および行に配列されており、上記固定具がそれぞれ、上記複数の列および行の間にある間隙に配置されている、いくつかの実施形態において、上記第1の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子ごと、および上記第2の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子ごとに、4つの固定具を含んでいる。
【0012】
いくつかの実施形態において、上記高温側熱交換器が、上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内に配置されている複数のフィンをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、上記複数のフィンが、ステンレス鋼、ニッケルメッキを施した銅、またはステンレス鋼によって被覆した銅を含んでいる。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内における上記複数のフィンの密集度が、1インチにつき少なくとも12のフィンである。
【0013】
いくつかの実施形態において、上記高温側熱交換器が、当該高温側熱交換器をパイプフランジに密閉して連結するために構成されている、少なくとも1つのネジ棒を含んでいる。
【0014】
いくつかの実施形態において、上記第1の低温側板が、複数のピンフィン、複数の直線状のフィンまたはオフセットフィンをさらに含んでいる。いくつかの実施形態において、上記複数のピンフィンが、列形配列またはねじれ形配列に配列されている。
【0015】
いくつかの実施形態において、上記複数の熱電素子が回路基板上に配置されている。
【0016】
いくつかの実施形態において、上記第1の複数の熱電素子が熱電材料を含んでおり、当該熱電材料が、四面銅鉱、マグネシウムケイ化物、マグネシウムケイ化スズ化物、シリコン、シリコンナノワイヤ、ビスマステルル化物、スクッテルド鉱、鉛テルル化物、TAGS(tellurium-antimony-germanium-silver)、亜鉛アンチモン化物、シリコンゲルマニウム、および半ホイスラー化合物からなる群から選択される。
【0017】
いくつかの実施形態において、上記第1の低温側板および上記第2の低温側板のうち少なくとも1つが、高効率な低温側熱交換器を含んでおり;上記高温側熱交換器が、高効率な高温側熱交換器を含んでいる。
【0018】
いくつかの実施形態において、上記第1の低温側板が、冷却剤流入用の入口および冷却剤流出用の出口を含んでおり、当該入口および出口が、互いに上記第1の低温側板の同じ側部上にある。
【0019】
いくつかの実施形態は、上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、カプトンフィルム;
上記第1の低温側板と上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、カプトンフィルム;上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、マイカシート;上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、グラファイトシート;上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、ギャップパッド;および上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子の少なくとも1つとの間に配置されている、陽極化層のうち少なくとも1つを含んでいる。
【0020】
他の局面にしたがって、熱電式発電ユニットを組み立てる、方法は、第1の側部、第2の側部および1つ以上の分離した導管を含んでいる高温側熱交換器を準備すること;実質的に平坦な第1の低温側板を準備すること;および実質的に平坦な第2の低温側板を準備することを含んでいる。上記方法は、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間に、第1の複数の熱電素子を配列すること;および上記第2の低温側板と上記高温側熱交換器の上記上記第2の側部との間に、第2の複数の熱電素子を配列することを含み得る。上記方法はまた、上記高温側熱交換器の上記1つ以上の分離した導管の外側にあり、上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙の範囲内にあり、かつ上記第2の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙の範囲内にある複数の位置のそれぞれに、上記第1の低温側板と上記第2の低温側板との間に伸びている複数の固定具を配置することを含み得る。上記方法はまた、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間に上記第1の複数の熱電素子、および上記第2の低温側板と上記熱交換器の上記第2の側部との間に上記第2の複数の熱電素子を、複数の上記固定具によって押えつけることを含み得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、上記方法は、上記第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合を中央に配置すること;上記第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合を周辺に配置すること;複数の上記固定具のうち第1の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合に、第1の力を加えること;および複数の上記固定具のうち第2の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第2の部分集合に、第2の力を加えることをさらに含み得る。上記第1の力が上記第2の力より大きい。例えば、上記第1の力が上記第3の力の約1.5倍である。いくつかの実施形態において、上記方法は、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合と上記第1の複数の熱電素子のうち当該第3の部分集合との間にある、上記第1の複数の熱電素子のうち第3の部分集合を配置すること;および複数の上記固定具のうち第3の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合に、第3の力を加えることをさらに含んでいる。上記第3の力が、上記第1の力より大きく、上記第2の力より小さい。いくつかの実施形態において、上記第1の力が上記第3の力の約1.5倍であり、上記第1の力が上記第2の力の約3倍である。いくつかの実施形態において、上記第1の力が約11〜13kNであり、上記第3の力が約7〜9kNであり、上記第2の力が約3〜5kNである。
【0022】
いくつかの実施形態において、それぞれの固定具が、ボルトまたはネジ釘;および上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されている、バネ、ベルビル座金またはバネ座金を含んでいる。いくつかの実施形態において、複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、複数の上記固定具のうち第2の部分集合より多くの、上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されているバネ、ベルビル座金またはバネ座金を含んでいる。
【0023】
いくつかの実施形態において、上記方法は、上記第1の複数の熱電素子を、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間において、複数の列および行に配列すること;ならびに複数の上記列および行の間にある複数の間隙の範囲内に、複数の上記固定具をそれぞれ配置することをさらに含んでいる。いくつかの実施形態において、4つの熱電素子ごとに4つの固定具を配置することを含んでいる。
【0024】
いくつかの実施形態において、上記高温側熱交換器が、上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内に配置されている複数のフィンをさらに含んでいる。いくつかの実施形態において、上記フィンが、ステンレス鋼、ニッケルメッキを施した銅、またはステンレス鋼によって被覆した銅を含んでいる。いくつかの実施形態において、上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内における上記複数のフィンの密集度が、1インチにつき少なくとも12のフィンである。
【0025】
いくつかの実施形態において、上記高温側熱交換器が、少なくとも1つのネジ棒を含んでおり、上記方法が、当該少なくとも1つのネジ棒を介して、パイプフランジに当該高温側熱交換器を密閉して連結することをさらに含んでいる。
【0026】
いくつかの実施形態において、上記第1の低温側板が、複数のピンフィン、複数の直線状のフィンまたはオフセットフィンをさらに含んでいる。いくつかの実施形態において、複数の上記ピンフィンが、列形配列またはねじれ形配列に配列されている。
【0027】
いくつかの実施形態において、上記方法は、上記第1の複数の熱電素子を回路基板上に配置することをさらに含んでいる。
【0028】
いくつかの実施形態において、上記第1の複数の熱電素子が、熱電材料を含んでおり、当該熱電材料が、四面銅鉱、マグネシウムケイ化物、マグネシウムケイ化スズ化物、シリコン、シリコンナノワイヤ、ビスマステルル化物、スクッテルド鉱、鉛テルル化物、TAGS(tellurium-antimony-germanium-silver)、亜鉛アンチモン化物、シリコンゲルマニウム、および半ホイスラー化合物からなる群から選択される。
【0029】
いくつかの実施形態において、上記第1の低温側板および第2の低温側板のうち少なくとも1つが、高効率な低温側熱交換器を含んでおり;上記高温側熱交換器が、高効率な高温側熱交換器を含んでいる。
【0030】
いくつかの実施形態において、上記第1の低温側板が、冷却剤流入用の入口および冷却剤流出用の出口を含んでおり、当該入口および出口が、互いに上記第1の低温側板の同じ側部上にある。
【0031】
いくつかの実施形態において、上記第1の低温側板および上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子の間に、カプトンフィルムを配置すること;上記第1の低温側板と上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、カプトンフィルムを配置すること;上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、マイカシートを配置すること;上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、グラファイトシートを配置すること;上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、ギャップパッドを配置すること;および上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子の少なくとも1つとの間に、陽極化層を配置することのうち少なくとも1つを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1A図1Aは、いくつかの実施形態に係る熱電式発電ユニットの具体例の概観を示す図である。
図1B図1Bは、いくつかの実施形態に係る熱電式発電ユニットの具体例の概観を示す図である。
図1C図1Cは、いくつかの実施形態に係る熱電式発電ユニットの具体例の概観を示す図である。
図1D図1Dは、いくつかの実施形態に係る熱電式発電ユニットの具体例の概観を示す図である。
図1E図1Eは、いくつかの実施形態に係る熱電式発電ユニットの具体例の概観を示す図である。
図1F図1Fは、いくつかの実施形態に係る熱電式発電ユニットの具体例の概観を示す図である。
図1G図1Gは、いくつかの実施形態に係る熱電式発電ユニットの具体例の概観を示す図である。
図2A図2Aは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する熱電アセンブリであって、いくつかの実施形態に係る熱電アセンブリの、具体例の概観を示す図である。
図2B図2Bは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する熱電アセンブリであって、いくつかの実施形態に係る熱電アセンブリの、具体例の概観を示す図である。
図2C図2Cは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する熱電アセンブリであって、いくつかの実施形態に係る熱電アセンブリの、具体例の概観を示す図である。
図3A図3Aは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する固定具であって、いくつかの実施形態に係る固定具の、具体的な配列の例を示す図である。
図3B図3Bは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する固定具であって、いくつかの実施形態に係る固定具の、具体的な配列の例を示す図である
図3C図3Cは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する固定具であって、いくつかの実施形態に係る固定具の、具体的な配列の例を示す図である。
図4A図4Aは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する固定具の配列の、非限定的な一例を示す図である。
図4B図4Bは、図4Aに示された固定具の配列を使用して得られ得る圧力分布の、非限定的な一例を示す図である。
図5図5は、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットの排気流量に応じた出力電力であって、いくつかの実施形態に係る出力電力の具体例を、グラフで示した図である。
図6図6は、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットの排気流量に応じた電源モジュールの圧力低下であって、いくつかの実施形態に係る圧力低下の具体例を、グラフで示した図である。
図7】熱電式発電ユニットを準備する具体的な方法におけるステップを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本出願は、熱電式発電ユニットを対象としている。本発明は、より広範囲の応用性を有していることを理解されたい。
【0034】
例えば、本発明に係る熱電式発電ユニットの実施形態は、エンジンの排気のような排熱を運搬する流体を受けるように形成され得る中央高温側熱交換器と、該高温側熱交換器のいずれかの側部に配列された2つの低温側板と、を含むサンドウィッチ型の配列で供される、複数の熱電素子を含んでいてもよい。いくつかの熱電素子は、高温側熱交換器の一方の側部と、低温側板の一つとの間に配置され得る。またいくつかの熱電素子は、高温側熱交換器の他の側部と他の低温側板との間に配置され得る。排熱を運ぶ流体の漏れを防ぐ間、温度制御を行う範囲の熱電素子、高温側熱交換器、およびそれぞれの低温側板の間の十分な熱的接触を供するように、複数の固定具が上記サンドウィッチ型の配列に圧力をかけ得る。例えば、高温側熱交換器は1つ以上の分離した導管を含み得る。例えば、高温側熱交換器は、排熱を運ぶ流体が流れ得る複合的な分離した導管を含む。例えば固定具は、1つ以上の分離した導管の外側に、熱電式発電ユニット内の高温側熱交換器から流体が漏れる可能性を抑えるために、導管と導管との間の間隙に配列され得る。上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、固定具は熱電素子の間の間隙の範囲内に配置され得る。低温側板は、固定具によって熱電素子上にかかる圧力が、熱電式発電ユニットの温度制御部位にわたって相対的に均一になり得るように、実質的に平坦であり得る。
【0035】
図1A〜1Gは、いくつかの実施形態に係る熱電式発電ユニット(TGU)の具体例の概観を示す図である。図1A〜1Gに示されたTGU100の非限定的な実施形態は、第1の低温側板110、高温側熱交換器120、第2の低温側板130、第1の熱電アセンブリ160、第2の熱電アセンブリ170、および、複数の固定具111を含む。図1Cにみられるように、第1の熱電アセンブリ160は第1の低温側板110と高温側熱交換器120の第1の側部126との間に配置され得る。また、図1Cにみられるように、第2の熱電アセンブリ170は高温側熱交換器120と、高温側熱交換器120の第2の側部との間に配置され得る。固定具111は、第1の低温側板110、高温側熱交換器120、第2の低温側板130、第1の熱電アセンブリ160、および、第2の熱電アセンブリ170を貫通して形作られた穴を通って取付けられ得る。また、固定具111は、TGUの部品どうしが異なる熱膨張を引き起こし得るように制御状態に変化をつけた条件下での、該部品間の十分な熱的接触を維持するように、TGU全体に適切な力分布および圧力分布を与える。
【0036】
いくつかの実施形態では、高温側熱交換器120は、第1の側部126、第2の側部127、および、排熱を運ぶ流体、例えばエンジンからの排気を受けるように構成され得る1つ以上の分離した導管(分離導管)121を含む。例えば、1つ以上の分離導管121はそれぞれ、流体の入口123および流体の出口128、ならびに、入口123と出口128とを互いに流体的につなぐ内腔を含み得る。内腔は、例えば図1A、1B、および1Gに示された矢印112によって示される方向に該内腔を通る流体からの熱を抽出するように、形成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、高温側熱交換器120はさらに、1つ以上の分離導管121のそれぞれの内腔内に配置されたフィンを含み得る。例示しているように、該フィンは例えば、ステンレス鋼、ニッケルメッキを施した銅(nickel plated copper)を含んでいてもよい。1つ以上の分離導管121を通る流体からの熱を抽出するために適切なあらゆるフィンの数、フィンを設ける密集度、およびフィンの配列が与えられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、1つ以上の分離導管それぞれの内部に、フィンが、1インチ毎に少なくとも12個の割合で設けられる。ある図示された実施形態では、高温側熱交換器は、高効率高温側熱交換器を含む。ここで使用される「高効率高温側熱交換器」という文言は、熱抵抗が約0.0015mK/Wより少ない(例えば、熱抵抗が約0.00025mK/Wより少ない)という特性を持った高温側熱交換器を意味する意図で使用される。
【0037】
上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、高温側熱交換器121は、高温側熱交換器と、パイプフランジまたは排熱を運ぶ流体の他の適切な供給源とを一組として密閉するように形成される、少なくとも1つのネジ棒124を、選択的に含んでいてもよい。例えば、図1A〜1Gに示された実施形態では、高温側熱交換器120の1つ以上の分離導管121はそれぞれ、あるパイプフランジの第1領域に4つのネジ棒と高温側熱交換器120の2つの連結正面板122とを含んでいてもよく、上記パイプフランジの第2領域に高温側熱交換器の2つの連結背面板129を含んでいてもよい。高温側熱交換器121と、排熱を運搬する流体の供給源とを連結するように、あらゆる適切なタイプ、数、および配列の固定具が使用され得ることを理解されたい。
【0038】
いくつかの実施形態では、第1の低温側板110および第2の低温側板130は実質的に平坦である。「実質的に平坦」とは、低温側板が、それぞれ実質的に平面であり互いに並行に並んでいる第1および第2の主表面を含むことを意味する。例えば、「実質的に平坦」とは、低温側板全体にわたる平坦度および平面度が約0.010’’以下であるという特性で示される。いくつかの実施形態では、第1の低温側板110および第2の低温側板130はそれぞれ、熱電式発電ユニット110の側部全体を実質的に覆うように、実質的に平坦である。非限定的な一例において、第1の低温側板110および第2の低温側板130は、実質的に平坦な、金属またはセラミックのような熱伝導性の材質である平板を含んでいてもよい。金属の具体例としては、第1の低温側板110および第2の低温側板130の片方または両方において使用するために適切となり得る金属は、アルミニウム、銅、モリブデン、タングステン、銅モリブデン合金、ステンレス鋼、およびニッケルで構成されるグループから独立して選択され得る。セラミックの具体例としては、第1の低温側板110および第2の低温側板130の片方または両方において使用するために適切となり得るセラミックは、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、アルミナ、および窒化ケイ素で構成されるグループから独立して選択され得る。図示した一実施形態において、第1の低温側板110および第2の低温側板130のうち片方は、上で列挙した具体例のような金属を含んでもよい。また、同実施形態において、第1の低温側板130および第2の低温側板130のうち他方は、上で列挙した具体例のようなセラミックを含んでいてもよい。図示した他の一実施形態において、第1の低温側板110および第2の低温側板130の両方が、上で列挙した具体例のような金属を含んでいてもよい。さらに他の一実施形態において、第1の低温側板110および第2の低温側板130の両方が、例えば上で列挙した具体例のようなセラミックを含んでいてもよい。
【0039】
例えば実質的に平坦な平板である第1の低温側板110および第2の低温側板130はそれぞれ、各固定具受け口111を通るよう形作られた複数の孔を含んでいてもよい。一例として、上記孔は、上記実質的に平坦な平板それぞれの、厚みを全部貫通するように伸びていてもよい。他の一例としては、上記孔は、上記実質的に平坦な平板の1つまたは両方の、厚みの一部分だけを通るように伸びていてもよい。いくつかの実施形態では、上記孔は、上記実質的に平坦な平板それぞれの表面を横切る、複数の行および複数の列の中に配列される。
【0040】
いくつかの実施形態では、実質的に平坦な第1の低温側板110および実質的に第2の低温側板130の一方または両方が、流体の冷却剤、例えば液体または気体の冷却剤を受けるために形成された、1つ以上の間隙を含む。第1の低温側板110および第2の低温側板130の一方または両方は、冷却剤を流し込むための1つ以上の入口113aまたは113bと、冷却剤を排出するための1つ以上の出口113bまたは113aを含んでいてもよい。例えば、図示および出入口への冷却剤の出し入れを容易にするために、一例では、第1の低温側板110のための入口113aまたは113bならびに出口113bまたは113aは互いに第1の低温側板と同じ側にあるとともに、第2の低温側板130のための入り口133aまたは133bならびに出口133bまたは133aは互いに第2の低温側板と同じ側にある。
【0041】
上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、片方または両方の第1の低温側板110および第2の低温側板130はさらに複数のピンフィン、複数の直線状のフィン(ストレートフィン)、または複数のオフセットフィンを含み得る。いくつかの実施形態では、これらのフィンは第1の低温側板110および第2の低温側板130の片方または両方の内側に配置され得る。例えば、これらのフィンは、第1の低温側板110および第2の低温側板130の片方または両方の範囲内にそれぞれ形作られた導管に配置され得る。これらのフィンはまた、水力直径を変化させることができる。またこれらのフィンは、熱交換の増加に応じて境界層の崩壊を引き起こすことで、流路を変化させることができる。いくつかの実施形態では、ピンフィンは、任意で線状の配列またはジグザグ状の配列で配列され得る。ある非限定的な具体例では、第1の低温側板110および第2の低温側板130のうち少なくとも1つが高効率低温側熱交換器を含む。ここで使用される「高効率低温側熱交換器」という文言は、熱抵抗が約7.5e−10mK/Wより少ないという特性を持った低温側熱交換器を意味する意図で使用される。
【0042】
図1A〜1Gに示された実施形態において、熱電式発電ユニットはさらに、第1の低温側板110と高温側熱交換器120の第1の側部126との間に配列された第1の複数の熱電素子161と、第2の低温側板130および高温側熱交換器120の第2の側部127との間に配列された第2の複数の熱電素子171とを含む。
【0043】
ある具体例では、第1の複数の熱電素子161は第1の熱電アセンブリ160の一部として供されてもよく、第2の複数の熱電素子171は第2の熱電アセンブリ170の一部として供されてもよい。第1の熱電アセンブリ160および第2の熱電アセンブリ170の片方または両方での使用に適した熱電アセンブリの、具体例としての実施形態について、以下で図2A〜2Cを参照して説明する。以下の、図2A〜2Cを参照したより詳細な内容を説明する実施形態では、第1の複数の熱電素子161および第2の複数の熱電素子171の片方または両方が回路板に配置され得る。
【0044】
第1の複数の熱電素子161は第1の低温側板110と高温側熱交換器120の第1の側部126との間に、行または列状に配列され得る。そして、固定具111はそれぞれ、上記行および列の間の間隙の範囲内に配置され得る。例えば、固定具が上記第1の複数のうちの全ての熱電素子161を通る必要のないように、固定具111は配置され得る。上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、第2の複数の熱電素子171は第2の低温側板130と高温側熱交換器120の第2の側部127との間に、行または列状に配列され得る。そして、固定具111はそれぞれ、上記行および列の間の間隙の範囲内に配置され得る。例えば、固定具が上記第2の複数のうちの全ての熱電素子171を通る必要のないように、固定具111は配置され得る。
【0045】
第1の複数の熱電素子161および第2の複数の熱電素子171はあらゆる適切な構成を有し得る。例えば、熱電素子161および171のそれぞれは、1つ以上の熱電脚を含み得る。例えば、熱電素子161および171のそれぞれは、1つ以上のPタイプ熱電脚と、1つ以上のNタイプ熱電脚とを含み得る。それぞれの熱電脚は第1の伝導材料と第2の伝導材料との間に配置された熱電材料を含み得る。Pタイプ熱電脚はNタイプ熱電脚と異なる物質、またはNタイプ熱電脚と同じ物質であるがドーピングが異なる物質を含み得る。例えば、第1の複数161または第2の複数171の熱電素子の片方または両方は、四面銅鉱、マグネシウムケイ化物、マグネシウムケイ化スズ化物、シリコン、シリコンナノワイヤ、ビスマステルル化物、スクッテルド鉱、鉛テルル化物、TAGS(tellurium-antimony-germanium-silver)、亜鉛アンチモン化物、シリコンゲルマニウム、および半ホイスラー化合物、または、文献において既知の、もしくはこれから開発されるあらゆる熱電材料からなる群から選択される、熱電材料を含み得る。任意で、1つ以上のPタイプ熱電脚は電気的に、一続きに、かつ、アセンブリ間の温度の相違に反応して電流を発生させるように1つ以上のNタイプ熱電脚と熱的に並行に接続されてもよい。熱電素子161、171それぞれにおいてあらゆる適切な個数の熱電脚が与えられ得る。非限定的な具体例において、それぞれの熱電素子は、1〜100個のPタイプ熱電脚および1〜100個のNタイプ熱電脚を含み得る。または、非限定的な具体例において、それぞれの熱電素子は、10〜80個のPタイプ熱電脚および10〜80個のNタイプ熱電脚を含み得る。または、非限定的な具体例において、それぞれの熱電素子は、20〜60個のPタイプ熱電脚および20〜60個のNタイプ熱電脚を含み得る。例えば、それぞれの熱電素子は、48個のPタイプ熱電脚および48個のNタイプ熱電脚を含み得る。熱電素子におけるPタイプ熱電脚の個数は、該熱電素子におけるNタイプ熱電脚の個数と同じであり得るが、個数が同じであることは必須ではない。
【0046】
第1の複数の熱電素子161は、高温側熱交換器120と第1の低温側板110との間の温度の相違に反応して流れる電流を得るように、電気的に接続され得る。第2の複数の熱電素子171は、高温側熱交換器120と第2の低温側板130との間の温度の相違に反応して流れる電流を得るように、電気的に接続され得る。ある非限定的な実施形態において、第1の複数の熱電素子161は、1つまたは複数のコンダクタ140を用いて第2の複数の熱電素子171と電気的に、一続きに接続される。例えば、図1Fに示された外部接続の具体例は配線141、142、および143を含む。正配線141および負配線142はそれぞれ、第1の熱電アセンブリ160と第2の熱電アセンブリ170とから伸びている。一続きの配線143は、アセンブリ160、170と、互いに電気的に一続きに接続するように、第1の熱電アセンブリ160および第2の熱電アセンブリ170の両方から伸びている。第1の熱電アセンブリ160および第2の熱電アセンブリ170それぞれの熱電素子は、直並列な構成で内部的に配線される。
【0047】
本発明の熱電式発電ユニットで使用され得るのに適した熱電脚、電気的接続、および熱電素子のさらなる具体例は、以下の参考文献、すなわち;US特許番号(US Patent No)8,736,011「ナノ構造に組込まれた低熱伝導材料およびその方法」US特許番号9,051,175「熱電素子のためのバルク−ナノ−リボンおよび/またはナノ多孔構造、および同構造を作成する方法」、US特許番号9,065,017「熱ストレスおよび接触抵抗を減少させる熱電素子、および該素子を形成および使用する方法」、US特許番号9,082,930「ナノ構造化された熱電要素および該要素を作成する方法」、US公開番号(US Patent Publication No.)2011/0114146「単一ウエーハー熱電素子」、US公開番号2012/0152295「突き出したセグメントでナノ構造が満たされた配列およびその方法」、US公開番号2012/0247527「ナノ構造の配列のための電極構造およびその方法」、US公開番号2012/0295074「半導体材料におけるロングナノ構造の配列およびその方法」、US公開番号2012/0319082「ナノ構造に組込まれた低熱伝導性材料およびその方法」、US公開番号2013/0175654「熱電素子のためのバルクナノホール構造、および該構造を作成する方法」、US公開番号2013/0186445「熱回復システムのためのモジュール方式の熱電ユニット、およびその方法」、US公開番号2014/0024163「熱電単一結合アセンブリのための構造および方法」、US公開番号2014/0116491「バルク−サイズナノ構造の材料および該材料をナノワイヤの焼結により作成する方法」、US公開番号2014/0182644「複脚パッケージ熱電素子の構造および方法」、US公開番号2014/0193982「ナノ構造に組込まれた低熱伝導性マトリクス、およびその方法」、US公開番号2014/0360546「等電の不純物を含むシリコンベースの熱電材料、そのような材料に基づく熱電素子、および同材料を作成および使用する方法」、US公開番号2015/0147842「突き出したセグメントでナノ構造が満たされた配列およびその方法」、US公開番号2015/0295074「半導体材料におけるロングナノ構造の配列、およびその方法」、2015年4月6日に出願したUS出願番号(US Application No.)14/679,837「複脚パッケージアセンブリのためのフレキシブルリードフレーム」、2015年4月9日に出願したUS出願番号14/682,471「ウルトラ−ロングシリコンのナノ構造、および同物質の形成および転移方法」、に組込まれた内容全体に見受けられる。
【0048】
さらに図1A〜1Gを参照すると、熱電式発電ユニット100は、第1の低温側板110と第2の低温側板130との間の、固定具111それぞれの位置が1つ以上の分離導管121の外側の位置(例えば、高温側熱交換器120の分離導管121同士の間の位置)に伸びる複数の固定具111を含み得る。上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、固定具111は、上記第1の複数のうちの熱電素子161同士の間の間隙の範囲内と、上記第2の複数の171のうちの熱電素子に配置され得る。固定具111は、第1の低温側板110と高温側熱交換器120の第1の側部126との間に第1の複数の熱電素子161を押えつけるように構成され得る。また、固定具111は、第2の低温側板130と高温側熱交換器120の第2の側部127との間に第2の複数の熱電素子171を押えつけるように構成され得る。
【0049】
第1の複数の熱電素子161または第2の複数の熱電素子171の熱電素子の個数に応じて、あらゆる適切な個数の固定具111が供され得る。例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、または2つ以上の固定具111が、第1の複数の熱電素子161または第2の複数の熱電素子171の各熱電素子に供され得る。他の具体例としては、第1の複数の熱電素子161または第2の複数の熱電素子171の1つ、2つ、3つ、4つ、または4つ以上の熱電素子が、各固定具111に供され得る。図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニット100の非限定的な実施形態は、第1の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子161それぞれに4つずつ固定具を含み、第2の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子171それぞれに4つずつ固定具を含む。上述のように、熱電素子161、171は任意で行または列状に配列され得る。固定具111は、熱電素子161、171の行と列との間を通過するように、熱電素子161、171の行および列から側部に沿って補うように行および列状に配列され得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、固定具111はボルトまたはネジ釘を含み得る。例えば、図3Bおよび3Cに示すような実施形態において、固定具111はボルト114を含み得る。任意で、固定具111はまた、第1の低温側板110と第2の低温側板130との間に圧をかけるようにボルトおよびネジ釘のスレッドを留め得るナットを含み得る。他の実施形態では、第1の低温側板110および第2の低温側板130の片方または両方を通る開口部が、第1の低温側板110と第2の低温側板120との間に圧がはたらくようにボルトおよびネジ釘のスレッドを留め得るスレッドを含み得る。任意で、固定具111はまた、ボルトまたはネジ釘に沿って配置されたバネ、ベルビル座金、またはバネ座金を含み得る。例示的に、そのようなバネ、ベルビル座金、またはバネ座金は、制御温度の変化内での熱電式発電ユニット100の部品の熱拡散を許容して、例えば、第1の低温側板110と第2の低温側板120との間の圧力を維持しながら、そのような熱拡散に基づくユニット100に対する予想される損傷を抑制する。固定具111は互いに、ボルトまたはネジ釘に沿って配置された異なる数のバネ、ベルビル座金、またはバネ座金を含み得る。例えば、図3Bに示された実施形態では、固定具はボルト114および4つのベルビル座金115を含むのに対し、図3Cで示された実施形態では、固定具はボルト114と2つのベルビル座金を含む。1つ以上のバネ、ベルビル座金、またはバネ座金が、熱拡散のに対してさらなる適応をもたらすように、1つまたはさらに他のバネ、ベルビル座金、またはバネ座金と反対の位置に配列され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、熱電式発電ユニット100は任意で、断熱層、絶縁層、または断熱および絶縁を供する層から成る1つ以上の層を、第1の複数の熱電素子161と、高温側熱交換器120および第1の低温側板110の片方または両方との間に含むか、上記1つ以上の層を、第2の複数の熱電素子171と、高温側熱交換器120および第2の低温側板130の片方または両方との間に含む。このような追加の層は、図1Gに、熱電式発電ユニット100内のあらゆる適切な位置に配置され得る要素であって、
高温側熱交換器120の第1の側部126と、少なくとも1つの、第1の複数の熱電素子の熱電素子161との間に配置されるカプトンフィルム、
高温側熱交換器120の第2の側部127と、少なくとも1つの、第2の複数の熱電素子の熱電素子171との間に配置されるカプトンフィルム、
第1の低温側板110と、少なくとも1つの、第1の複数の熱電素子の熱電素子161との間に配置されるカプトンフィルム、
第2の低温側板130と、少なくとも1つの、第2の複数の熱電素子の熱電素子171との間に配置されるカプトンフィルム、
高温側熱交換器120の第1の側部126と、少なくとも1つの、第1の複数の熱電素子の熱電素子161との間に配置されるマイカシート、
高温側熱交換器120の第2の側部127と、少なくとも1つの、第2の複数の熱電素子の熱電素子171との間に配置されるマイカシート、
高温側熱交換器120の第1の側部126と、少なくとも1つの、第1の複数の熱電素子の熱電素子161との間に配置されるグラファイトシート、
高温側熱交換器120の第2の側部127と、少なくとも1つの、第2の複数の熱電素子の熱電素子171との間に配置されるグラファイトシート、
第1の低温側板110と、少なくとも1つの、第1の複数の熱電素子の熱電素子161との間に配置されるギャップパッド、
第2の低温側板130と、少なくとも1つの、第2の複数の熱電素子の熱電素子171との間に配置されるギャップパッド、
第1の低温側板110と、少なくとも1つの、第1の複数の熱電素子の熱電素子161との間に配置される陽極化層、および
第2の低温側板130と、少なくとも1つの、第2の複数の熱電素子の熱電素子171との間に配置される陽極化層、
の少なくとも1つを含み得る要素である、要素150および180として示される。種々の適切な層の具体例としての実施形態を、以下で図2A〜2Cを参照して詳述する。
【0052】
図1A図1Gに示された熱電式発電ユニット100は、任意で、さらに、第1の低温側板110と、第2の低温側板130との間に配置されたスペーサー125を含み得る。いくつかの実施形態では、スペーサー125は、熱電素子161、171それぞれを通る熱伝導の経路を介した以外の、高温側熱交換器120から第1の低温側板110または第2の低温側板130への熱伝導を防ぐ絶縁材料を含み得る。
【0053】
図1A〜1Gは、複数の熱電素子のいずれかの側部に配置された高温側熱交換器および低温側板を含む一実施形態を示すが、他の実施形態では、他の個数の高温側熱交換器、低温側板、および複数の熱電素子を含み得ることを理解されたい。ある具体例としての実施形態は、1つの高温側熱交換器、1つの低温側板、上記高温側熱交換器と上記低温側板との間に配置された複数の熱電素子、および、複数の熱電素子に圧力をかけるように配列された複数の固定具を含み得る。高温側熱交換器、低温側板、熱電素子、および固定具は、本明細書の他の箇所に記載されたのと同様に配列され得る。
【0054】
いくつかの実施形態によれば、熱電式発電ユニット(TGU)は拡張可能であり、かつモジュール式の電力供給装置である。いくつかの実施形態では、TGUはパッケージのスペースに合うのに適するように、および/または、上述のUS仮出願番号62/059,092(US Provisional Patent Application No.62/059,092)および、これと同日に提出された、“THERMOELECTRIC GENERATORS FOR RECOVERING WASTE HEAT FROM ENGINE EXHAUST, AND METHODS OF MAKING AND USING THE SAME”という題のPCT出願番号(TBA)において詳述されているような熱電式発電機(TEG)システムにおける統合性を向上させるのに適するように、異なるサイズおよび形状で構成され得る。しかしながら、本TGUは、例えば、TEGと別に構成される、TEG以外の装置にある、またはスタンドアローンのユニットであるなど、そのようなTEGから独立して使用され得るのに適していることを理解されたい。
【0055】
いくつかの実施形態では、TGUの電力出力は、入口の温度が450℃〜600℃の範囲内であり、流体の流量が25g/sから50g/sであるときに、300Wを大幅に超える。必須ではないが、一例として、TGUの物理的サイズは3フィート(ft)×3フィート×0.5フィート(10フィート)または質量が75kg未満である。いくつかの実施形態では、TGUの動作電圧は、600Vを超え得る開放回路電圧を有して、300Vを超え得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、TGUは低温側熱交換器(CHX)または、高性能高温熱交換器を含み得る低温板(ここでは、低温側板と称する)を含み、上記CHXまたは低温板は、1つ以上のピンフィン、ストレートフィン、オフセットフィン、または他の熱交換の効果を高める構造物を含み得る。CHXまたは低温側板が複数のピンフィンを含むという非限定的な例において、いくつかの実施形態では、上記ピンフィンはそれぞれ直径約0.5mmであり、直列の構成において互いに相対的に0.5mmの隙間を空けている(ジグザグ状の構成または他の配列、または他の寸法および位置取りもまた可能である)。いくつかの実施形態において、マイクロチャンネルの熱交換器は、TGUの上記低温側部を効果的に冷却する。以降使用する「約」および「およそ」という文言は、記述した値にプラスまたはマイナス10パーセントの幅を持たせることを意味することを意図している。
【0057】
いくつかの実施形態では、CHXまたは低温側板は、冷却剤流路の入口と出口との両方が上記板の同じ側部上に互いに在るように設けられる。いくつかの実施形態では、この構成がU字型の流れを供する。例として、そのようなU字型の流れは、熱交換と圧力低下との両方を増加させる。冷却剤流路の入口と出口との両方が上記板の同じ側部上に互いにあるような、とある例示的な構成では、組み立ておよびメンテナンスの目的のために、冷却剤の流体穴(入口および出口)へのアクセスをより容易にすることができる。いくつかの実施形態では、冷却剤の流体穴に加え、電気的接続がまた、一つの他のTGUと上記流体穴との両方が同じ側部にある。例示の通り、そのような構成は、組み立ておよびメンテナンスの目的のために、流体的および電気的な全ての接続を、TGU(または特定の実施形態におけるTEG)と同じ側部において起こるよう促すことができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、TGUの誘電性の断熱板が複数の方法で供されてもよい。ある1つの非限定的な例では、誘電性の断熱板は電源カードに、または熱電(TE)素子レベルに、CHX(低温側板)または高温側熱交換器(HHX)、またはこれらの両方からの電気的な部品を部分的に、十分に、または完全に絶縁するセラミック基板を用いて供され得る。上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、いくつかの実施形態では、(例えばセラミック基板が熱の拡散の不適合に合わせて分かれて設けられているような実施形態、および/または、TE素子が密封されていないような実施形態、またはこれらの両方の実施形態では)、他の誘電性の保護材が使用され得る。例えば、CHXまたは低温側板は陽極化され、比較的薄い、電気的に絶縁された層が供され得る。上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、他の具体例として、電気的絶縁性を与えるために、カプトンまたはマイカの薄い層を熱インタフェース材料(TIMs)に加えた構成が挙げられる。図示のように、そのような薄い層は、TIMsの高温側または低温側いずれか、または両方の側に適用され得る。上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、いくつかの実施形態では、TE素子間の接続部位を電気的テープまたはカプトンで部分的に、十分に、または完全に電気的に絶縁するように押さえつけることで、TE素子間の該接続部位からの電圧の漏れが抑えられ得る。上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、いくつかの実施形態では、TE素子間の接続部位を部分的に、十分に、または完全に電気的に絶縁するように、等角のコーティングが加えられ得る。
【0059】
図2A〜2Cは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する熱電アセンブリであって、いくつかの実施形態に係る熱電アセンブリの、具体例の概観を示す図である。図2A〜2Cに示す熱電アセンブリ160は、図1A〜1Gを参照して説明した熱電アセンブリ160および熱電アセンブリ170の片方または両方に相当する。
【0060】
図2A〜2Cに示す熱電アセンブリ160は、第1の絶縁層210と、複数の熱電素子221が配置された回路基板220と、熱的絶縁層230と、第2の絶縁層240と、第3の絶縁層250と、第4の絶縁層260と、第5の絶縁層270と、第6の絶縁層280と、接着剤290とを含み得る。
【0061】
第1の絶縁層210は回路基板220上に配置され、該回路基板220に配置される熱電素子221と実質的に平坦な低温側板(例えば、図1A〜1Gを参照して説明した第1の低温側板110または第2の低温側板130)との間が熱的な絶縁、電気的な絶縁、または熱的および電気的な絶縁を供するように構成され得る。1つの非限定的な実施形態においては、第1の絶縁像210は、それぞれ約0.001インチの厚さを有しているカプトンの1つ以上のフィルム、2つ以上のフィルム、または3つ以上のフィルム、例えば4つ以上のフィルムを含み得る。
【0062】
回路基板220は、熱的絶縁層230に配置され、自身の上に配置された複数の熱電素子221を含む。熱電素子221は任意で、適切な個数の熱電素子221を含む集団にまとめられていてもよい。例えば、熱電素子221は、1つ、1つ以上、2つ以上、または3つ以上で、集団にまとめられていてもよい。例えば、熱電素子221は、4つの熱電素子でまとめられていてもよい。熱電素子221、または熱電素子221の集団は、図4A〜4Bに示されたような方法で列状および行状に配列され得る。
【0063】
熱的絶縁層230は第2の絶縁層240の上に配置され得る。また、熱的絶縁層230は、高温側から低温側への放射熱を、熱電素子221を介すること無く防ぐことができ、かつ、熱電素子221が存在しない領域における熱的短絡を防ぐことができる適切な熱的絶縁材料を含み得る。
【0064】
第2の絶縁層240、第3の絶縁層250、第4の絶縁層260、第5の絶縁層270、および第6の絶縁層280は、回路基板220および該回路基板220に配置された熱電素子221と、高温側熱交換器(例えば、図1A〜1Gを参照して説明した高温側熱交換器120)との間の適切な程度の熱的絶縁、電気的絶縁、または熱的絶縁と電気的絶縁との両方を供するように選択され得る。1つの非限定的な実施形態において、第2の絶縁層240は第3の絶縁層250の上に配置され、1つ以上のカプトンフィルム、2つ以上のカプトンフィルム、または3つ以上のカプトンフィルムを含む。例えば、1枚のカプトンフィルムは、0.001インチの厚みを有している。いくつかの実施形態では、第3の絶縁層250は第4の絶縁層260および第5の絶縁層270の上に配置され、1つ以上のグラファイトシート、2つ以上のグラファイトシート、または3つ以上のグラファイトシートを含む。例えば、1枚のグラファイトシートは、0.25インチの厚みを有している。251の点線は第3の絶縁層250、第4の絶縁層260、および第5の絶縁層270の関係性の具体例を示す。いくつかの実施形態では、第4の絶縁層260は、第5の絶縁層270と隣接して配置され、熱電素子121の部分集合のみの下に配置され(1つ以上の層が間に配置される)、1つ以上のグラファイトシート、2つ以上のグラファイトシート、または3つ以上のグラファイトシートを含み得る。例えば、1枚のグラファイトシートは、0.25インチの厚みを有している。いくつかの実施形態では、第5の絶縁層270は第6の絶縁層280と隣接して配置され、第4の絶縁層260と隣接して配置され、熱電素子121の部分集合のみの下に配置され(1つ以上の層が間に配置される)、1つ以上のマイカシート、2つ以上のマイカシート、または3つ以上のマイカシートを含み得る。例えば、10枚のマイカシートは、それぞれが0.008インチの厚さを有している。いくつかの実施形態では、第6の絶縁層280は第5の絶縁層270と隣接して配置され、熱電素子121の部分集合のみの下に配置され(1つ以上の層が間に配置される)、1つ以上のマイカシート、2つ以上のマイカシート、または3つ以上のマイカシートを含み得る。例えば、7枚のマイカシートは、それぞれが0.020インチの厚さを有している。第5の絶縁層270および第6の絶縁層280のマイカシートは任意で、マイカおよびグラファイトの混合物を含み得る。接着剤290、例えばカプトンテープは、図2B〜2Cに示すような方法において、異なる複数の絶縁層を、互いにかつ第2の絶縁層240に対して接着するために使用され得る。
【0065】
なお、図2Aに示された実施形態において、第6の絶縁層280は、高温側熱交換器の1つ以上の分離導管の入口(例えば、排熱を運ぶ流体が最も熱くなり得る位置)と隣接して配置され得る。第5の絶縁層270は、高温側熱交換器の1つ以上の分離導管の中央(例えば、排熱を運ぶ流体が、入口に比べ冷たくなり得る位置)と隣接して配置され得る。第4の絶縁層260は、高温側熱交換器の1つ以上の分離導管の出口(例えば、排熱を運ぶ流体が、中央よりもさらに冷たくなり得る位置)と隣接して配置され得る。第6の絶縁層280は、第5の絶縁層270の与える熱電素子221と高温側熱交換器との間の熱的絶縁よりも、より大きい熱的絶縁を与え得る。第5の絶縁層270は、第4の絶縁層260の与える熱電素子221と高温側熱交換器との間の熱的絶縁よりも、より大きい熱的絶縁を与え得る。これにより、絶縁層260、270、および280の上に配置された熱電素子221から、該熱電素子221が熱によるダメージから十分に守られた状態で、適切な熱量が、絶縁層260、270、および280それぞれへと伝えられる。
【0066】
なお、図2A〜2Cにおける要素の特定の配列は、単に例示を意図しており、本発明を限定する意図はない。1つ以上の絶縁層は、熱電素子が熱によるダメージから適切に守られた状態で流体から熱電素子への熱の伝達を促すように、適宜省略または変更されてもよい。
【0067】
非限定的な構成の1具体例において、複数のTE素子は、配線量または配線の複雑さを低減するように、回路基板または印刷された配線用ハーネスにともに接続されている。そのような実施形態において、回路基板のトレースは、適切に、互いに電気的に絶縁され得る。いくつかの実施形態では、TGUは、回路基板または配線用ハーネスを通る締め付けボルトの構成を含み得る。いくつかの実施形態では、ボルトと回路基板または配線用ハーネスとの電気的連続性、電気的接触、または電気的通信を防ぐように、ボルトは電気的に絶縁され得る。例えば、カプトンテープをボルトに貼る、および/または、高温電気的絶縁コーティングを施すことにより、ボルトは電気的に絶縁され得る。
【0068】
本明細書で供されるものとして準備される、具体例としてのTGUは、Hi−Potテスターで2kVよりも大幅に大きい電圧をかけてテストされた。具体例としてのTGUはまた、メガオームメータで、完全に並行な状態で(全ての高温熱交換器がともに接続された条件で)テストされ、50モームを超える抵抗値が計測された。
【0069】
1つの非限定的な例示された実施形態において、TGUは、2セットのTE素子または電気的にともに回路基板または配線用ハーネスに接続された電源カードに挟まれた2つのCHX、または低温側板と1セットの高温熱交換器(HHX)の導管とを含む。例示のように、CHX(低温側板)およびHHXの流体の流れは、互いに関連する直交流構造の流路を形成し得るが、向流構造または並行流構造の流路も選択できる。CHX(低温側板)およびHHXを、それを間に挟んでいるTE回路基板と変えるという他の構造も許可され、そして、いくつかの実施形態では、HHXのセットに対しもう1つのCHX(低温側板)があってもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、HHXのセットは、複数の分離したHHX流路を含む。例えば、HHXのセットは、熱の拡散を防止する性能を向上させるように、互いが流体工学的に並行に接続した、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、または10以上のHHX流路を含む。いくつかの実施形態では、そのような構造がTGUにおける熱ストレスを減少させ得る。いくつかの実施形態では、高温熱交換器は具体的には−40℃または600℃以下、もしくはそれ以上の温度を経験し得る。いくつかの実施形態においては、高温熱交換器(HHXの導管)を互いに分離することで、高温熱交換機の長さを減少させることができ、よって絶対的な熱の拡散を減らすことができる。音波の実施形態において、熱の拡散は高温熱交換導管の間で起こり、休止しているTGUと相互作用する効果を低減することができる。いくつかの実施形態において、そのような構造は一部の再現性を増加させ得るので、いくつかの実施形態においては、コスト、例えば体積を減少させ得る。いくつかの実施形態では、そのような構造はまた、組み立てられた高温熱交換器の品質を向上させ得る。例えば、フィンパック、蝋付け表面等の長さの最大値を減少させることによって、組み立てられた高温熱交換器の品質を向上させ得る。加えて、いくつかの実施形態のモジュール構造は、導管を追加すること、または導管を取り除くことによって、種々のサイズのTG−Usを統合させることができる。
【0071】
HHX、低温側板、および熱電素子の間の十分な熱的接触を維持するように、1つ以上の固定具が、TGUにかかっている他の1つ以上の固定具と異なる力のかかり具合になるように設けられ得る。例えば、図1A〜1Gを参照して上述した特定のTGUの実施形態では、第1の複数の熱電素子161のうち第1の部分集合が中央に配置され、第1の複数の熱電素子171のうち第2の部分集合が周辺に配置される。例示のように、上記複数の固定具111の第1の部分集合は、第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合に、第1の力をかける。また、上記複数の固定具111の第2の部分集合は、第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合に、第2の力をかける。第1の力は第2の力よりも強い。1つの非限定的な実施形態において、上記第1の力は、上記第2の力の少なくとも1.5倍である。いくつかの実施形態では、任意で、第1の複数の熱電素子161の第3の部分集合が、第1の複数の熱電素子161のうち第1の部分集合と、第1の複数の熱電素子161の第3の部分集合との間に配置され得る。上記複数の固定具111の第3の部分集合は、第1の複数の熱電素子の第3の部分集合に、第3の力をかける。第3の力は第1の力よりも弱く、第2の力より強い。1つの非限定的な実施形態では、上記第1の力は、上記第3の力の約1.5倍であり、上記第1の力は、上記第2の力の約3倍である。例示すると、第1の力は約11〜13kN、第3の力は約7〜9kN、そして第2の力は約3〜5kNであってよい。いくつかの実施形態では、そのような力の分配により、TGUに十分に均一な圧力がかけられる。例えば、十分に均一な80psiの圧力が、TGUにわたってかけられる。
【0072】
例えば、いくつかの実施形態では、TGUの設計のためのボルトパターンは、ボルトのねじり具合が非同一に最適化される。いくつかの実施形態では、TGUの高温部と低温部との交差点での制御インタフェースの圧力は、TGUのパフォーマンスを向上させるために有用となり得る。いくつかの実施形態では、ボルトどうしの距離を小さくすることで、局所的に圧力を制御することができる。いくつかの実施形態では、TGUの他の部品の剛性効果を勘定するように、または差し引きするように、ボルト荷重は選択される。例えば、上述のように、固定具111はボルトまたはネジを含み得る。そして、固定具111はまた、ボルトまたはネジに沿って配置されたバネ、ベルビル座金、またはバネ座金を含み得る。例示のような、バネ、ベルビル座金、またはバネ座金は、制御温度を、例えば第1の低温側板110と第2の低温側板120との間の圧力を維持している間は熱拡散に起因する熱電式発電ユニット100のダメージの見込みを減らすような温度に変えることで、熱電式発電ユニット100の部品に熱を拡散させる。上述の部分集合を再び参照すると、上記複数の固定具の第1の部分集合は、任意で、その部分集合のボルトまたはネジに沿って配置されたバネ、ベルビル座金、またはバネ座金を、上記複数の固定具の上記第2の部分集合よりも多い個数含み得る。
【0073】
例えば、図3A〜3Cは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する固定具の、具体的な配列の例を示す図である。いくつかの実施形態によると、図3Aは、図1A〜1Gを参照して上述したものと類似の、第1の低温側板110の上面図を示しており、具体例としての固定具であって、第1の低温側板110を通る異なる位置での固定具の構造に注釈をつけて示している。さらに具体的には、図3Aでは、“A”という注釈は図3Bで使用されている固定具の構造を示し、“B”という注釈は、図3Cで使用されている固定具の構造を示したものである。注釈1〜30は、固定具それぞれの番号を明示している。以下の表1は、図3Aに示した種々の固定具(例えばボルト)に適用され得るねじり力(ボルトトルク)のセットの1具体例を、図3Aとは異なる方法で総括したものである。
【0074】
【表1】
【0075】
図4Aは、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットで使用する固定具の配列の、非限定的な一例を示す図である。いくつかの実施形態によれば、例えば図4Aは、TGUの全てのTE素子またはいくつかのTE素子の上に、または該TE素子を横切ってかけられる圧力を部分的に、十分に、または完全に均一にするために、固定具(ボルト)のねじり力の値を非同一にした場合の、1つの具体的な実施形態の概要を示している。図4Aでは、中央に配置された第1の部分集合の熱電素子に、約12kNの力がかけられており、周辺に配置された第2の部分集合の熱電素子に、約4kNの力がかけられており、第1の部分集合と第2の部分集合との間に配置された第3の部分集合の熱電素子に、約8kNの力がかけられている。図4Bは、図4Aに示された固定具の配列を使用して得られ得る圧力分布の、非限定的な一例を示す図である。例えば、図4Bは、図4Aで示したボルトのねじり力の値の非限定的な例に基づいたTGUの回路基板における、各TE素子にかかる圧力の十分な均一性を示す結果の、シミュレーションの例を示している。図4Bにおいて、各アセンブリ461は、4つのTE素子462を含み得る。加えて、図4Aおよび図4Bでは、上記アセンブリは行401〜405および列411〜414に配列され、固定具は上記行および列の間に配置される。
【0076】
上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、いくつかの実施形態では、流れの方向におけるHHXの長さに沿った熱インタフェースは、変更され得る。そのような構成により、最も高温な位置でのTEの交差点の温度の下限値を減少させることによって高温の排気を応用するにあたってのTGUの使用が促進される。そのような構成はまた、TE素子の高温な交差点の温度を向上させ得る。例えば、TE素子が該素子に合った負荷で、例示のように最適な負荷で制御し得るような、部分的な、十分な、または完全な、TE素子の高温な交差点の温度の均一化がなされ得る。
【0077】
上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、いくつかの実施形態では、小型の熱拡散管理(compact thermal expansion management)が利用される。例えば、いくつかの実施形態では、TGUは制御下で熱拡散(その拡散は定期的または周期的に、または定期的および周期的であり得る)を実行する。いくつかの実施形態では、ベルビル座金の結合は、TGUの制御範囲を一部にわたってまたは全体にわたって相対的に安定なままにするため、ボルト(固定具)の負荷−そして、それによるTE素子の圧力−を増やす。いくつかの実施形態では、CHXと、温度インタフェース材料の低温の交差点との間のインタフェースとしてギャップパッド(gap pad)が使用され得る。そのようなギャップパッドは、部分的に、十分に、または完全に、そのような熱拡散を吸収するのに熱力学的に必要な厚みで作られ得る。
【0078】
上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、いくつかの実施形態では、熱交換の集中性を向上させ、かつ熱交換圧力低下を減少させるように、HHXおよび/またはCHXにおいて、熱交換に有利なフィンの位置が利用され得る。例えば、TE素子は、HHCおよび/またはCHX全体にわたって設置される必要性はない。いくつかの実施形態では、複数のフィンは必要とされる位置に設置され、必要とされない位置には設置される必要はない。加えて、いくつかの実施形態では、熱インピーダンスのTGUのエリアの違いとの合致度を向上させるために、フィンの密集度はTGUの領域が異なると変更され得る。
【0079】
上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、いくつかの実施形態では、TGU内の気体の漏れを防ぐために、屈曲パスシーリング(tortuous path sealing)を利用することができる。1つの非限定的な実施形態では、排気ガスの漏れを防ぐため、扇形および三角片の特徴的な形をしたシーリングが利用され得る。
【0080】
図5は、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットの排気流量に応じた出力電力であって、いくつかの実施形態に係る出力電力の具体例を、グラフで示した図である。図5において、本実施形態に係る熱電式発電ユニット(“電源モジュール”)の高温側熱交換器を通る排気流量の増加に応じて、熱電式発電ユニットにより供給される総電力量が増加していることを理解されたい。加えて、図5において、本実施形態に係る熱電式発電ユニット(“電源モジュール”)の高温側熱交換器を通る排気流の入口の温度の増加に応じて、熱電式発電ユニットにより供給される総電力量が増加していることを理解されたい。
【0081】
図6は、図1A〜1Gに示された熱電式発電ユニットの排気流量に応じた電源モジュールの圧力低下であって、いくつかの実施形態に係る圧力低下の具体例を、グラフで示した図である。図6において、本実施形態に係る熱電式発電ユニット(“電源モジュール”)の高温側熱交換器を通る排気流量の増加に応じて、熱電式発電ユニット内での圧力低下が増えていることを理解されたい。
【0082】
図7は、いくつかの実施形態に従って熱電式発電ユニットを準備する具体的な方法のステップを示した図である。方法700は、第1の側部、第2の側部、および1つ以上の分離した導管を含む、高温側熱交換器を準備することを含む(701)。具体例としての高温側熱交換器の実施形態は、本明細書のいずれかの箇所、例えば図1A〜1Gを参照して供される。
【0083】
図7の方法700はまた、実質的に平坦な第1の低温側板を準備することと(702)、実質的に平坦な第2の低温側板を準備することと(703)、を含む。具体例としての低温側板の実施形態は、本明細書のいずれかの箇所、例えば図1A〜1Gを参照して供される。
【0084】
図7の方法700はまた、第1の複数の熱電素子を第1の低温側板と高温側熱交換器の第1の側部との間に配列することと(704)、第2の複数の熱電素子を、第2の低温側板と高温側熱交換器の第2の側部との間に配列することと(705)、を含む。低温側板と熱交換器との間の熱電素子の配列についての具体例は、本明細書のいずれかの箇所、例えば図1A〜1G、2A〜2C、3A、および4A〜4Bを参照して供される。
【0085】
図7の方法700はまた、第1の低温側板と第2の低温側板との間に伸びる複数の固定具を、高温側熱交換器の1つ以上の分離した導管の外側にあり、第1の複数のうち複数の熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内にあり、かつ第2の複数のうち複数の熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内にある複数の位置のそれぞれに、配置することを含む(706)。固定具の配列および構成についての具体例は、本明細書のいずれかの箇所、例えば図1A〜1G、3A〜3C、および4A〜4Bを参照して供される。
【0086】
図7の方法700はさらに、第1の低温側熱交換器と高温側熱交換器の第1の側部との間にある第1の複数の熱電素子、および第2の低温側熱交換器と高温側熱交換器の第2の側部との間にある第2の複数の熱電素子を、上記固定具によって押えつけることを含む(707)。固定具を閉めることで生まれるねじり力の具体例は、本明細書のいずれかの箇所、例えば図1A〜1G、3A〜3C、および4A〜4Bを参照して供される。
【0087】
任意であるが、例えば図3A〜3Cおよび4A〜4Bを参照して説明したように、方法700は中央に配置された、第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合を配置することと、周辺部に配置された、第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合を配置することと、第1の部分集合の固定具で、第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合に第1の力をかけること、第2の部分集合の固定具で、第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合に第2の力をかけること、上記第1の力は上記第2の力より強いこと、を含み得る。非限定的な一例では、上記第1の力は、上記第2の力の少なくとも1.5倍である。図7に示された方法700のいくつかの実施形態では、それぞれの固定具はボルトまたはネジ釘;および上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されている、バネ、ベルビル座金またはバネ座金を含み得る。任意で、上記固定具の第1集合は、該部分集合のボルトまたはネジに沿って配置されたバネ、ベルビル座金、またはバネ座金を、上記複数の固定具の上記第2の部分集合よりも多い個数含み得る。
【0088】
任意であるが、例えば図3A〜3Cおよび4A〜4Bを参照して説明したように、方法700は、上記第1の複数の熱電素子の第3の部分集合を、上記第1の複数の熱電素子の上記第1の部分集合と、上記第1の複数の熱電素子の上記第3の部分集合との間に配置すること、複数の上記固体具の第3の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子の上記第3の部分集合に第3の力を加えること、上記第3の力は、上記第1の力より弱く、上記第2の力より強いこと、をまた、含み得る。非限定的な一例では、上記第1の力は、上記第3の力の約1.5倍であり、上記第1の力は、上記第2の力の約3倍であってもよい。例えば、第1の力は約11〜13kN、第3の力は約7〜9kN、そして第2の力は約3〜5kNであってよい。いくつかの実施形態では、そのような力の分配により、TGUに十分に均一な圧力がかけられる。例えば、十分に均一な80psiの圧力が、TGUにわたってかけられる。
【0089】
方法700のいくつかの実施形態は、上記第1の複数の熱電素子を、第1の低温側板と上記高温側交換器の上記第1の側部との間において、複数の行および列に配列すること、および、上記固定具をそれぞれ、上記複数の行および列の間にある間隙に配置することを含む。非限定的な一例では、方法700は、上記第1の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子ごと、および上記第2の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子ごとに、4つの固定具を配置することを含み得る。しかしながら、他の個数の固定具が使用に合った個数で使用され得ることを理解されたい。
【0090】
方法700のいくつかの実施形態では、上記高温側熱交換器は、1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内に配置されている複数のフィンをさらに配置することを含む。任意で、上記複数のフィンはステンレス鋼、ニッケルメッキを施した銅、またはステンレス鋼によって被覆した銅を含み得る。任意であるが、1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内における上記複数のフィンの密集度は、1インチにつき少なくとも12のフィンである。
【0091】
方法700のいくつかの実施形態では、上記高温側熱交換器は、当該高温側熱交換器をパイプフランジに密閉して連結するために構成されている、少なくとも1つのネジ棒を含んでいる。
【0092】
方法700のいくつかの実施形態では、上記第1の低温側板は、複数のピンフィン、複数の直線状のフィンまたはオフセットフィンをさらに備えている。任意で、上記複数のピンフィンは、列形配列もしくはねじれ形配列に配列される、または、真鍮メッキされた複数のオフセットピンフィンを含む。
【0093】
方法700のいくつかの実施形態は、上記複数の熱電素子が回路基板上に配置されることを含む。
【0094】
方法700のいくつかの実施形態では、上記第1の複数の熱電素子が熱電材料を含んでおり、当該熱電材料が、四面銅鉱、マグネシウムケイ化物、マグネシウムケイ化スズ化物、シリコン、シリコンナノワイヤ、ビスマステルル化物、スクッテルド鉱、鉛テルル化物、TAGS(tellurium-antimony-germanium-silver)、亜鉛アンチモン化物、シリコンゲルマニウム、および半ホイスラー化合物からなる群から選択される。
【0095】
方法700のいくつかの実施形態では、上記第1の低温側板および上記第2の低温側板のうち少なくとも1つが、高効率な低温側熱交換器を備えており;上記高温側熱交換器が、高効率な高温側熱交換器を備えている。
【0096】
方法700のいくつかの実施形態では、上記第1の低温側板が、冷却剤流入用の入口および冷却剤流出用の出口を備えており、当該入口および出口が、上記第1の低温側板の同じ側部上に互いにある。
【0097】
方法700のいくつかの実施形態はさらに、上記高温側熱交換器の上記第1の側部および上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子の間にカプトンフィルムを配置すること;上記第1の低温側板および上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子の間にカプトンフィルムを配置すること;上記高温側熱交換器の上記第1の側部および上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子の間にマイカシートを配置すること;上記高温側熱交換器の上記第1の側部および上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子の間に、グラファイトシートを配置すること;上記第1の低温側板および上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子の間にギャップパッドを配置すること;ならびに、上記第1の低温側板および上記第1の複数の熱電素子の少なくとも1つの間に陽極化層を配置すること、のうち少なくとも1つを含む。
以下は、本TGUの、例示的かつ非限定的な1つの実施形態の説明を示している。
・Alphabet Energyは、排熱を集め、当該排熱を電力の新たな供給源に変化させる、今日において世界最大の熱電式発電機を導入した。
・同社の第1製品(E1と呼ばれる)は、排気筒をともなっており、廃熱を集め、かつAlphabetが特許件を得た熱電材料を使用して、廃熱を電力に変換する。熱電素子は、電力の生成に熱の差をを利用する;一方の側が高温であり、他方の側が低温であり、。
2つの間における温度差が、電子に電流を生成させる。
・Lawrence Berkeley Laboratoryにおいて2009年に基礎を築かれた上記製品の導入は、中間段階の立ち上げ事業にとっての最初である。
・NASAが、1950年代以来、熱電素子を利用しているが、材料費が、それらを高額にした。しかし、シリコンおよび四面銅鉱における新たな進歩が、豊富な資源を用いて高効率な熱電材料を生成することに、Alphabetを導いた。熱電素子は、それらが固体状態である:E1が移動する部分、作用流体を有しておらず、維持管理を要しないことを意味するため、独特である。
・「E1を用いれば、排熱は直ちに有用である」と、Alphabet EnergyのCEOであり、創立者であるMatthew L. Scullinは言った。「燃料を節約することは、会社が小さい運営費になる最大のてこの1つである可能性を有している。E1を用いれば、その可能性が、単純、強力かつ確実な解決のための採掘油&採掘ガスの産業基準に適合する、世界初の廃熱再生製品によって最終的に実現される。」
・E1は、1000kWeのディーゼル発電機につき25kW(1%のエネルギー効率を意味する)まで発電する。E1の作り出す電力は、さらなる電気設備に動力を供給し得、既存のシステムへの電力を増大させ得、電力負荷を低下させ、言い換えると燃料消費および運転費を低下させる。
・直ちに使える状態のこれらのシステムは、標準的な単一の輸送用コンテナにおいて出荷され、1000kWのディーゼルエンジンによって運転するとき、年に60000リットルを超えるディーゼル油を節約する。
・E1は、エンジンの改装を必要としないし、排気連結装置および電気連結部に関連する単純なプロセスの間に組み込まれる。標準的な接続は2時間に満たずに完了する。ホストエンジン(すなわちタービン)の排気システムに対するすべての更新は、標準的なエンジンの維持管理点検の間に実施され、E1は、すべての主要なエンジン製造者の背圧制限および保証仕様と適合する。
・燃料経済を向上させること、および良質の電力を生成することに加えて、E1は、
23dBAまでエンジン排気騒音を弱め、
30%までエンジンの排熱特性を低下させ、
ディーゼル放出物を減少させる(C02−198000lbs/yr;NO−3306lbs/yr;CO−343bls/yr;HC−103lbs/yr;PM−52lbs/yr)。
・Alphabet Energyの熱電材料は、多様な潜在的な用途(発電の関わる遠隔センサ、監視、遠隔測定、自動車、機関車、採掘設備、船舶、ジェットエンジン、および工場排気流など)を有している基盤技術である。
・USのLawrence Berkeley National Laboratoryにおける材料科学R&Dの開拓に基づいて、Alphabet Energyは、登録されているか、または係属中である50を超える特許を保有している。最高の能力のチームは、熱電素子および材料科学における多くの最高の頭脳、ならびに油&ガス、自動車および発電産業に基づく豊かな経験を備えている。Alphabet Energyは、上位の投資家(TPGおよびEncanaを含んでいる)からの資金拠出において、300万$を超えて調達している。
以下は、本TGUの、例示的かつ非限定的な1つの実施形態の説明を示している。
・燃料を節約することは、会社が小さい運営費になる最大のてこの1つである可能性を有している。E1を用いれば、その可能性が、単純、強力かつ確実な解決のための採掘油&採掘ガスの産業基準に適合する、世界初の廃熱再生製品によって最終的に実現される。
・世界初の工業規模の熱電式発電機に着手したとき、複雑な電力プラントではなく、単純な産業設備の一部として動作せねばならないことをを知った。油&ガス、鉱業、エンジン、および燃焼器の産業における数十年の経験を、固体状態の発電における最も聡明な知能と組み合わせたチームを作った。
・業務における運営効率および収益性を向上させる方法の探索に時間を費やした、この分野における設備に、最も需要のある技術的な要求を有している数百の取引先と話した。
・たどり着いたのはE1であった。E1は、排気から排熱を取り、排熱を電力に簡単に変える。その結果は、同じ電力を供給するためにより少ない燃料を必要とするエンジンである。
・E1の利益:燃料の数%の節約および直接的な少額の資本に対する非常に短い回収は、直ちに実現される。E1は、ディーゼルガスまたは天然ガスによって運転される、800〜1400kWの大きさの連続運転エンジンに最適化されているが、任意のエンジンまたは排気供給源によって動作する。
・E1を際立たせているのは、その強度、信頼性および単純さだけでなく、維持管理および操作を実質的に必要としないことである。
・設置は、ほとんど目立った広がりなしのたった2時間において可能である。必要なすべての部品は、E1の、単純かつ容易に運搬可能な16または20フィートの運搬コンテナの内部にある。2点の接続のみがある:E1は、排気管に対して直接につば付けし、それからE1から現場のメインブレーカーに配線される。
・E1の操作は、単純であり、確実である。エンジンからの排気が、Alphabet独自のPowerBlocks熱電素子技術を用いた、移動する部分なしの固体状態における発電する32のモジュールを通って導かれる。
・DC電力は、エンジンが供給する同じ位相および電圧において電力をACに変換する、あらかじめパッケージされている電子機器に供給される。冷却された排気は、それから、約200℃においてコンテナに流れ込み、流れ出す。その間に常に、あらかじめパッケージされたE1のラジエータはモジュールを低温に維持する。
・これまでに作製された、最良の効率的な低コストの熱電素子を含んでいるため、E1の内部にあるモジュールは、画期的である。E1におけるすべてのものと同様に、それらは、少なくとも10年の寿命を保証するために、当該分野におけて厳密に試験されている。それらは完全に改良可能であり、E1を改良可能な既存の唯一の発電機にしている。Alphabetは、熱電材料における進歩を継続させているので、新たなモジュールは、これまで以上の燃料節約をもたらすために、同じシステムにおいて、古いモジュールと交換される。
・E1によれば、排熱は、直ちに有用である。世界中で最も賢明な前進的な考えの企業のいくつかは、Alphabetの熱電式発電機を用いている。われわれは、様々な産業が燃料費を削減することを援助でき、より効率的な収益の高い業務を築くための営業利益を促進できることに刺激されている。
(代替的な他の実施形態)
他の例において、熱電式発電ユニットは、第1の側部、第2の側部および1つ以上の分離した導管を含んでいる高温側熱交換器;第1の低温側板;ならびに第2の低温側板を含んでいる。上記熱電式発電ユニットは、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器との間に配列されている第1の複数の熱電素子;および上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間に配列されている第2の複数の熱電素子をさらに含み得る。上記熱電式発電ユニットは、上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内にある複巣の固定具をさらに含み得、複数の当該固定具は、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間において上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子を押えつけている。上記複数の固定具は、上記第2の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙にさらに配置され得、複数の当該固定具は、上記第2の低温側板と上記高温側熱交換器の第2の側部との間において上記第2の複数の熱電素子を押えつけている。
他の例において、熱電式発電ユニットを組み立てる方法は、第1の側部、第2の側部および1つ以上の分離した導管を含んでいる高温側熱交換器を準備することを含んでいる。上記方法はまた、実質的に平坦な第1の低温側板を準備すること;および実質的に平坦な低温側板を準備することを含み得る。上記方法はまた、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器との間に第1の複数の熱電素子を配列すること;および上記第2の低温側板と上記高温側交換機の上記第2の側部との間に第2の複数の熱電素子を配列することを含み得る。上記方法はまた、上記高温側熱交換器の上記1つ以上の分離した導管の外側にあり、かつ上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙の範囲内にあり、かつ上記第2の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙の範囲内にある位置のそれぞれに、上記第1の低温側板と上記第2の低温側板との間に伸びている複数の固定具を配置することを含み得る。上記方法はまた、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間において上記第1の複数の熱電素子、および上記第2の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第2の側部の間において上記第2の複数の熱電素子を、複数の上記固定具によって押さえつけることを含み得る。そのような実施形態の非限定的な例は、例えば図1A〜1G、3A〜3C、4A、4Bおよび7を参照して、明細書に示されている。
本発明の特定の実施形態が説明されているが、説明されている実施形態と等価な他の実施形態があることは、当業者によって理解される。例えば、本発明の種々の実施形態および/または例は、組み合わせられ得る。したがって、本発明が、特に例示されている実施形態によって限定されず、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることは、理解される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2017年5月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の側部、第2の側部および1つ以上の分離した導管を含んでいる、高温側熱交換器;
実質的に平坦な第1の低温側板;
実質的に平坦な第2の低温側板;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の低温側板との間に配列されている、第1の複数の熱電素子;
上記高温側熱交換器の上記第2の側部と上記第2の低温側板との間に配列されている、第2の複数の熱電素子;ならびに
上記高温側熱交換器の上記1つ以上の分離した導管の外側にある位置のそれぞれにおいて、上記第1の低温側板と上記第2の低温側板との間に伸びている、複数の固定具を含んでおり、
複数の上記固定具が、上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内および上記第2の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある複数の間隙の範囲内に配置されており、
複数の上記固定具が、上記高温熱交換器の上記第1の側部と上記第1の低温側板との間に、上記第1の複数の熱電素子を押えつけており、上記高温側熱交換器の上記第2の側部と上記第2の低温側板との間に、上記第2の複数の熱電素子を押えつけている、
熱電式発電ユニット。
【請求項2】
上記第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合が、中心に配置されており、上記第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合が、周辺に配置されており;
複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、上記複数の第1の熱電素子のうち上記第1の部分集合に第1の力を加えており;
複数の上記固定具のうち第2の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第2の部分集合に第2の力を加えており;
上記第1の力が上記第2の力より大きい、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項3】
上記第1の複数の熱電素子のうち第3の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合と上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合との間に配置されており、
複数の上記固定具のうち第3の部分集合が、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合に第3の力を加えている、請求項2に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項4】
上記第1の力が上記第3の力の約1.5倍であり、上記第1の力が上記第2の力の約3倍である、請求項3に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項5】
上記第1の力が約11〜13kNであり、上記第3の力が約7〜9kNであり、上記第2の力が約3〜5kNである、請求項3に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項6】
上記第1の力が上記第2の力の少なくとも約1.5倍である、請求項2に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項7】
固定具のそれぞれが、
ボルトまたはネジ釘;および
上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されている、バネ、ベルビル座金またはバネ座金
を含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項8】
複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、複数の上記固定具のうち第2の部分集合より多くの、上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されているバネ、ベルビル座金またはバネ座金を含んでいる、請求項7に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項9】
上記第1の複数の熱電素子が、上記第1の低温側板と上記第1の上記高温側交換器との間において、複数の列および行に配列されており、上記固定具がそれぞれ、上記複数の列および行の間にある間隙に配置されている、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項10】
上記第1の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子ごと、および上記第2の複数の熱電素子のうち4つの熱電素子ごとに、4つの固定具を含んでいる、請求項9に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項11】
上記高温側熱交換器が、上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内に配置されている複数のフィンをさらに含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項12】
上記複数のフィンが、ステンレス鋼、ニッケルメッキを施した銅、またはステンレス鋼によって被覆した銅を含んでいる、請求項11に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項13】
上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内における上記複数のフィンの密集度が、1インチにつき少なくとも12のフィンである、請求項11に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項14】
上記高温側熱交換器が、当該高温側熱交換器をパイプフランジに密閉して連結するために構成されている、少なくとも1つのネジ棒を含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項15】
上記第1の低温側板が、複数のピンフィン、複数の直線状のフィンまたはオフセットフィンをさらに含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項16】
上記複数のピンフィンが、列形配列またはねじれ形配列に配列されている、請求項15に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項17】
上記複数の熱電素子が回路基板上に配置されている、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項18】
上記第1の複数の熱電素子が熱電材料を含んでおり、当該熱電材料が、四面銅鉱、マグネシウムケイ化物、マグネシウムケイ化スズ化物、シリコン、シリコンナノワイヤ、ビスマステルル化物、スクッテルド鉱、鉛テルル化物、TAGS(tellurium-antimony-germanium-silver)、亜鉛アンチモン化物、シリコンゲルマニウム、および半ホイスラー化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項19】
上記第1の低温側板および上記第2の低温側板のうち少なくとも1つが、高効率な低温側熱交換器を含んでおり;
上記高温側熱交換器が、高効率な高温側熱交換器を含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項20】
上記第1の低温側板が、冷却剤流入用の入口および冷却剤流出用の出口を含んでおり、当該入口および出口が、互いに上記第1の低温側板の同じ側部上にある、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項21】
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、カプトンフィルム;
上記第1の低温側板と上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、カプトンフィルム;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、マイカシート;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、グラファイトシート;
上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に配置されている、ギャップパッド;および
上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子の少なくとも1つとの間に配置されている、陽極化層
のうち少なくとも1つをさらに含んでいる、請求項1に記載の熱電式発電ユニット。
【請求項22】
第1の側部、第2の側部および1つ以上の分離した導管を含んでいる高温側熱交換器を準備すること;
実質的に平坦な第1の低温側板を準備すること;
実質的に平坦な第2の低温側板を準備すること;
上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間に、第1の複数の熱電素子を配列すること;
上記第2の低温側板と上記高温側熱交換器の上記上記第2の側部との間に、第2の複数の熱電素子を配列すること;
上記高温側熱交換器の上記1つ以上の分離した導管の外側にあり、上記第1の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙の範囲内にあり、かつ上記第2の複数のうち複数の上記熱電素子の間にある間隙の範囲内にある複数の位置のそれぞれに、上記第1の低温側板と上記第2の低温側板との間に伸びている複数の固定具を配置すること;
上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間に上記第1の複数の熱電素子、および上記第2の低温側板と上記熱交換器の上記第2の側部との間に上記第2の複数の熱電素子を、複数の上記固定具によって押えつけること
を含んでいる、熱電式発電ユニットを組み立てる、方法。
【請求項23】
上記第1の複数の熱電素子のうち第1の部分集合を中央に配置すること;
上記第1の複数の熱電素子のうち第2の部分集合を周辺に配置すること;
複数の上記固定具のうち第1の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合に、第1の力を加えること;および
複数の上記固定具のうち第2の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第2の部分集合に、第2の力を加えることをさらに含んでおり、
上記第1の力が上記第2の力より大きい、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
上記第1の複数の熱電素子のうち上記第1の部分集合と上記第1の複数の熱電素子のうち当該第3の部分集合との間にある、上記第1の複数の熱電素子のうち第3の部分集合を配置すること;および
複数の上記固定具のうち第3の部分集合を用いて、上記第1の複数の熱電素子のうち上記第3の部分集合に、第3の力を加えることをさらに含んでおり、
上記第3の力が、上記第1の力より大きく、上記第2の力より小さい、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
上記第1の力が上記第3の力の約1.5倍であり、上記第1の力が上記第2の力の約3倍である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
上記第1の力が約11〜13kNであり、上記第3の力が約7〜9kNであり、上記第2の力が約3〜5kNである、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
上記第1の力が上記第2の力のすくなくとも1.5倍である、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
それぞれの固定具が、
ボルトまたはネジ釘;および
上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されている、バネ、ベルビル座金またはバネ座金
を含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
複数の上記固定具のうち第1の部分集合が、複数の上記固定具のうち第2の部分集合より多くの、上記ボルトまたはネジ釘に沿って配置されているバネ、ベルビル座金またはバネ座金を含んでいる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
上記第1の複数の熱電素子を、上記第1の低温側板と上記高温側熱交換器の上記第1の側部との間において、複数の列および行に配列すること;ならびに
複数の上記列および行の間にある複数の間隙の範囲内に、複数の上記固定具をそれぞれ配置することをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項31】
4つの熱電素子ごとに4つの固定具を配置することを含んでいる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
上記高温側熱交換器が、上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内に配置されている複数のフィンをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項33】
上記フィンが、ステンレス鋼、ニッケルメッキを施した銅、またはステンレス鋼によって被覆した銅を含んでいる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
上記1つ以上の分離した導管のそれぞれの範囲内における上記複数のフィンの密集度が、1インチにつき少なくとも12のフィンである、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
上記高温側熱交換器が、少なくとも1つのネジ棒を含んでおり、上記方法が、当該少なくとも1つのネジ棒を介して、パイプフランジに当該高温側熱交換器を密閉して連結することをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項36】
上記第1の低温側板が、複数のピンフィン、複数の直線状のフィンまたはオフセットフィンをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項37】
複数の上記ピンフィンが、列形配列またはねじれ形配列に配列されている、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
上記第1の複数の熱電素子を回路基板上に配置することをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項39】
上記第1の複数の熱電素子が、熱電材料を含んでおり、当該熱電材料が、四面銅鉱、マグネシウムケイ化物、マグネシウムケイ化スズ化物、シリコン、シリコンナノワイヤ、ビスマステルル化物、スクッテルド鉱、鉛テルル化物、TAGS(tellurium-antimony-germanium-silver)、亜鉛アンチモン化物、シリコンゲルマニウム、および半ホイスラー化合物からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項40】
上記第1の低温側板および第2の低温側板のうち少なくとも1つが、高効率な低温側熱交換器を含んでおり;
上記高温側熱交換器が、高効率な高温側熱交換器を含んでいる、請求項22に記載の方法。
【請求項41】
上記第1の低温側板が、冷却剤流入用の入口および冷却剤流出用の出口を含んでおり、当該入口および出口が、互いに上記第1の低温側板の同じ側部上にある、請求項22に記載の方法。
【請求項42】
上記第1の低温側板および上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子の間に、カプトンフィルムを配置すること;
上記第1の低温側板と上記第1の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、カプトンフィルムを配置すること;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、マイカシートを配置すること;
上記高温側熱交換器の上記第1の側部と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、グラファイトシートを配置すること;
上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子のうち少なくとも1つの熱電素子との間に、ギャップパッドを配置すること;および
上記第1の低温側板と上記第1の複数の熱電素子の少なくとも1つとの間に、陽極化層を配置すること
のうち少なくとも1つをさらに含んでいる、請求項22に記載の方法。
【国際調査報告】