(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-501818(P2018-501818A)
(43)【公表日】2018年1月25日
(54)【発明の名称】喫煙品、フィルターおよび喫煙品の製造方法
(51)【国際特許分類】
A24D 3/04 20060101AFI20171222BHJP
A24D 1/02 20060101ALI20171222BHJP
【FI】
A24D3/04
A24D1/02
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2017-548351(P2017-548351)
(86)(22)【出願日】2015年12月7日
(85)【翻訳文提出日】2017年6月21日
(86)【国際出願番号】GB2015053744
(87)【国際公開番号】WO2016092283
(87)【国際公開日】20160616
(31)【優先権主張番号】1421803.6
(32)【優先日】2014年12月8日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100103285
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 順之
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】カルジュラ、カール
(72)【発明者】
【氏名】ホイットン、ティナ
(72)【発明者】
【氏名】ベイリー、マーク
(72)【発明者】
【氏名】タバーン、シドニー
(72)【発明者】
【氏名】ハーヴェイ、リサ
(72)【発明者】
【氏名】オースティン、マーク
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA11
4B045AB13
4B045BA08
4B045BC15
4B045BC16
4B045BC37
(57)【要約】
喫煙品は第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを含み、第2フィルターセクションは第1フィルターの下流に位置するフィルター構造と、第1のフィルター内への換気レベルをユーザーが調整できるよう構成された換気構造とを含む。第2フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗より小さく、フィルター構造の全長を流れる気体に対する抵抗は、換気レベルが変わっても実質的に一定に保たれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを含み、第2フィルターセクションは第1フィルターの下流に位置するフィルター構造と、
第1のフィルター内への換気レベルをユーザーが調整できるよう構成された換気構造とを含み、
第2フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗より小さく、
フィルター構造の全長を流れる気体に対する抵抗は、換気レベルが変わっても実質的に一定に保たれる喫煙品。
【請求項2】
第1フィルターセクションは第1のトウ重量の繊維性ろ過材を有し、第2フィルターセクションは第2のトウ重量の繊維性ろ過材を有し、
繊維性ろ過材の第2のトウ重量は、繊維性ろ過材の第1のトウ重量より小さいことを特徴とする請求項1記載の喫煙品。
【請求項3】
第1フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5mmH2O/mm超であり、第2フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5mmH2O/mm未満であることを特徴とする請求項1または2記載の喫煙品。
【請求項4】
第2フィルターセクションを通る気体流に対する抵抗は、第1フィルターセクションを通る気体流に対する抵抗より15倍小さいことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項5】
第1フィルターセクションは第1の同質のろ過材から形成され、第2フィルターセクションは第2の同質のろ過材から形成されることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項6】
第2フィルターセクションは第1フィルターセクションから分離可能および/または第1フィルターセクションに対して可動にして第1フィルターセクションへの換気を調整することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項7】
第1フィルターセクションに対して移動するように構成されたスリーブをさらに含み、第2フィルターセクションはスリーブ内に固定され、第1フィルターセクションに対するスリーブの位置を変えることによって換気のレベルは変えられることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項8】
前記スリーブは第1フィルターセクションに対して回転可能であり、第1フィルターセクションに対するスリーブの角度位置を変えることによって換気レベルは変えられることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項9】
第1フィルターセクションの長さは5〜25mmであり、第2フィルターセクションの長さは5〜25mmであり、および/または換気構造は喫煙品の吸い口端から6mm〜35mmの所で換気空気を供することを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項10】
第1および第2フィルターセクションはトウフィラメントを含み、第1フィルターセクションは第2フィルターセクションとは、トウ重量、単位容積当たりのトウフィラメントの数、トウフィラメントの断面および圧着度の内の1つ以上で異なっていることを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項11】
第2フィルターセクションはその長さを介して長手方向に延びた少なくとも1つの空気通路を含むことを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項12】
空気通路の直径は1〜7mmであることを特徴とする請求項11記載の喫煙品。
【請求項13】
第2フィルターセクションは環状の端面を有して形成された繊維性ろ過材を含むことを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項14】
第2フィルターセクションは繊維性ろ過材からなる管であり、空気通路は第2フィルターセクションの長さを介した中央長手方向軸に沿って延びていることを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項15】
第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを含み、第2フィルターセクションは第1フィルターの下流に位置するフィルター構造と、
第1のフィルター内への換気レベルをユーザーが調整できるよう構成された換気構造とを含み、
第2フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗より小さく、
フィルター構造の全長を流れる気体に対する抵抗は、換気レベルが変わっても実質的に一定に保たれる喫煙品用フィルター。
【請求項16】
喫煙品の製造方法であって、この方法は、
全長を流れる気体に対する第1の抵抗を有する第1フィルターセクションを形成することと、
全長を流れる気体に対する第2の抵抗を有する別個の第2フィルターセクションを形成することと、
1つ以上の追加の部材で第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを組み立てて、喫煙品を形成することを含み、気体流に対する第2の抵抗は気体流に対する第1の抵抗より小さく、喫煙品は選択的に可変な量の空気を進入させるように構成されている喫煙品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は喫煙品、フィルターおよび喫煙品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
喫煙品の吸引抵抗は煙をある特定の速度で喫煙品を通過させるのに必要とされる圧力の尺度である。喫煙品は所定の範囲の吸引抵抗を有するように製造工程によって構成することができる。通常喫煙品の吸引抵抗は、換気の増加によって降下する。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施態様は、第1の態様において第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを含み、第2フィルターセクションは第1フィルターの下流に位置するフィルター構造と、第1のフィルター内への換気レベルをユーザーが調整できるよう構成された換気構造とを含む喫煙品を提供し、第2フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗より小さく、フィルター構造の全長を流れる気体に対する抵抗は、換気レベルが変わっても実質的に一定に保たれる。
【0004】
第1フィルターセクションは第1のトウ重量の繊維性ろ過材を有してもよく、第2フィルターセクションは第2のトウ重量の繊維性ろ過材を有してもよく、繊維性ろ過材の第2のトウ重量は、繊維性ろ過材の第1のトウ重量より小さい。
【0005】
第1フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5mmH
2O/mm超であってもよく、第2フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5mmH
2O/mm未満であってもよい。第2フィルターセクションを通る気体流に対する抵抗は、第1フィルターセクションを通る気体流に対する抵抗より15倍小さくてもよい。
【0006】
第1フィルターセクションは第1の同質のろ過材から形成することができ、第2フィルターセクションは第2の同質のろ過材から形成することができる。
【0007】
第2フィルターセクションは第1フィルターセクションから分離可能および/または第1フィルターセクションに対して可動にして第1フィルターセクションへの換気を調整してもよい。
【0008】
喫煙品は第1フィルターセクションに対して移動するように構成されたスリーブをさらに含んでもよく、第2フィルターセクションはスリーブ内に固定され、換気のレベルは第1フィルターセクションに対するスリーブの位置を変えることによって変えられる。
【0009】
スリーブは第1フィルターセクションに対して回転可能であってもよく、換気レベルは第1フィルターセクションに対するスリーブの角度位置を変えることによって変えられる。
【0010】
第1フィルターセクションの長さは5〜25mmであってもよく、第2フィルターセクションの長さは5〜25mmであってもよく、および/または換気構造は喫煙品の吸い口端から6mm〜35mmの所で換気空気を供してもよい。
【0011】
第1および第2フィルターセクションはトウフィラメントを含んでもよく、第1フィルターセクションは第2フィルターセクションとは、トウ重量、単位容積当たりのトウフィラメントの数、トウフィラメントの断面および圧着度の内の1つ以上で異なってもよい。
【0012】
第2フィルターセクションはその長さを介して長手方向に延びた少なくとも1つの空気通路を含んでもよい。
【0013】
空気通路の直径は1〜7mmであってもよい。
【0014】
第2フィルターセクションは環状の端面を有して形成された繊維性ろ過材を含んでもよい。
【0015】
第2フィルターセクションは繊維性ろ過材からなる管であってもよく、空気通路は第2フィルターセクションの長さを介した中央長手方向軸に沿って延びてもよい。
【0016】
本発明の実施態様は、第2の態様において喫煙品の製造方法を提供し、この方法は、その全長を流れる気体に対する第1の抵抗を有する第1フィルターセクションを形成することと、その全長を流れる気体に対する第2の抵抗を有する別個の第2フィルターセクションを形成することと、1つ以上の追加の部材で第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを組み立てて、喫煙品を形成することを含み、気体流に対する第2の抵抗は気体流に対する第1の抵抗より小さく、喫煙品は選択的に可変な量の空気を進入させるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
種々の添付図面を参照して本発明の実施態様をあくまで例示を目的として説明する。
【0018】
【
図1】本発明の第1の実施態様による喫煙品の一部の長手方向断面図である。
【
図3】本発明の第2の実施態様による喫煙品の一部の長手方向断面図である。
【
図5】従来例の喫煙品と本発明による喫煙品の換気レベルと開放紙巻きタバコ圧力降下(PD)との関係を示すグラフである。
【
図6a】本発明の第3の実施態様による喫煙品のラッパーを形成するブランクの平面図である。
【
図6b】本発明の第3の実施態様による喫煙品を形成するために
図6aのブランクが貼り付けられたロッド物品の平面図である。
【
図7a】第4の実施態様による喫煙品のラッパーを形成するためのブランクの平面図である。
【
図7b】第4の実施態様による喫煙品の長手方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は第1の実施態様による喫煙品10を例示している。この例では喫煙品10は紙巻きタバコである。しかしながら、他の喫煙材も使用可能であり、また喫煙品なる用語はタバコ、タバコ派生品、膨張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替え品をベースにしているかに関係なくシガーまたはシガリロ、また発熱するが燃焼しない製品(即ち喫煙材を燃焼させずに熱を加えることによって喫煙材から風味が発生する製品)、および電子タバコなどのエアロゾル発生製品を意味するために使用される。便宜上、これらを本明細書中では「喫煙品」と言うことにする。
【0020】
紙巻きタバコなどの喫煙品およびそれらのフォーマットは、紙巻きタバコの長さによって、「レギュラー」(通常、68〜75mmの範囲、例えば約68mm〜約72mm)、「ショート」または「ミニ」(68mm以下)、「キングサイズ」(通常、75〜91mm、例えば約79mm〜約88mm)、「ロング」または「スーパーキング」(通常、91〜105mm、例えば約94mm〜約101mm)および「ウルトラロング」(通常、約110mm〜約121mm)などと名付けられる。
【0021】
また紙巻きタバコの円周によって、「レギュラー」(約23〜25mm)、「ワイド」(25mm超)、「スリム」(約22〜23mm)、「デミスリム」(約19〜22mm)、「スーパースリム」(約16〜19mm)および「マイクロスリム」(約16mm未満)などと名付けられる。従って、キングサイズ、スーパースリムフォーマットの紙巻きタバコは、例えば長さが約83mmで円周が約17mmである。レギュラーキングサイズフォーマットの紙巻きタバコは多くの購買者に好まれており、円周が23〜25mmで全長が75〜91mmである。
【0022】
各フォーマットは異なる長さのフィルター付きで製造され、短いフィルターが通常短く小さい円周のフォーマットに使用される。通常、ショートレギュラーフォーマットではフィルターの長さは15mmからであり、ウルトラロングスーパースリムフォーマットでは30mmまでである。チッピング紙はフィルターより長く、例えば3〜10mm長い。
【0023】
以下に説明する喫煙品およびフィルターは上記フォーマットのいずれかに製造することができる。喫煙品は、例えば長さは70〜100mmで、円周を14〜25mmにすることができる。
【0024】
ここで使用する「上流」および「下流」なる用語は使用時に喫煙品内に引き込まれる主流煙(または他のエアロゾル)の方向に対して定義される相対的な用語である。
【0025】
図1の例の喫煙品10は第1フィルターセクション12と第2フィルターセクション14とを含むフィルター構造に取り付けられたタバコなどの喫煙材源を含む。喫煙材源はタバコロッド11の形状であり、第1フィルターセクション12に取り付けられている。第2フィルターセクション14は第1フィルターセクション12とタバコロッド11の下流に位置する。換気構造17によって以下に詳しく説明するように第1フィルターセクション12内への換気レベルを調整可能にユーザーが変えることができる。
【0026】
第2フィルターセクションの全長に亘って流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションの全長に亘って流れる気体に対する抵抗より小さく、フィルター構造の全長に亘って流れる気体に対する抵抗は、換気レベルが変えられても実質的に一定のままである。第2フィルターセクション14のその小さい抵抗により、第1フィルターセクション12がフィルター構造の気体流に対する全体抵抗により大きな影響を与えるようになる。換気が第2フィルターセクション14内に増加すると、低い抵抗の経路がフィルター構造を通る流れに対して創出され、従って、低ベルの換気と比較した場合、消費者が経験する吸引抵抗を著しく減少する。第1フィルターセクションと比較した場合、第2フィルターセクション14の低い抵抗は、従って換気を変えた際に消費者が経験する吸引抵抗の変化を高め、消費者に換気が変えられたという大きな感覚的な兆候を与える。
【0027】
喫煙品10はタバコロッド11と第1フィルターセクションとを含む第1部分を含む。タバコロッド11と第1フィルターセクション12は、第1フィルターセクションをタバコロッドに固定するチッピング紙によって形成されたカバー層によって接続されている。タバコロッド11と第1フィルターセクション12はタバコユニットと称される。長尺のタバコロッド11と第1フィルターセクション12は、喫煙品の長手方向軸を画定する。
【0028】
喫煙品の第2部分は第2フィルターセクション14と喫煙品の第1部分に対して可動なスリーブ13とを含む。スリーブはタバコロッド11および/または第1フィルターセクション12の周囲で延びた管の形状である。管は円筒状であってもよい。スリーブ13は紙で形成されている。第2フィルターセクション14はスリーブ内にしっかりと取り付けられ、固定される。第1および第2フィルターセクション12、14は、それぞれ紙、例えばプラグラッパーでもよいシート材に包装されたろ過材を含む。第1および第2フィルターセクションはフィルター構造を形成する。第1フィルターセクション12は第2フィルターセクション14の上流にある。第2フィルターセクション14は第1フィルターセクション12に隣接し、これから離れているスリーブ13の吸い口端にある。これとは別に第1および第2フィルターセクションは接続されている。
【0029】
タバコロッド11および取り付けられた第1フィルターセクション12はチッピング紙(図示せず)によって接続されるものとして説明される。チッピング紙は標準的なチッピング紙または比較的厚みがあり窪みがあるチッピング紙または板紙型チッピングである。
【0030】
喫煙品10には喫煙品10の換気を調整できるように構成された換気構造17が設けられている。換気構造17は第2フィルターセクション14の上流でスリーブ13に1つ以上の第2換気領域15を含む。喫煙品は第1フィルターセクション12の周囲に1つ以上の第1換気領域16をさらに含む。例えば、その1つ以上の第1換気領域16は第1フィルターセクションの周囲または第1フィルターセクションのろ過材の周囲のシート材の層によって画定される。換気構造17は換気空気を第1フィルターセクションに入らせる。「上流」および「下流」なる用語は、喫煙品10の長手方向軸に沿った煙が通過する方向に対するものであり、即ち、「下流」は喫煙品10の吸い口端の方への方向を表す。
【0031】
換気領域15、16は換気開口部または空気透過性材として形成される。一部の実施態様ではスリーブ13の換気領域15が露出すると、空気が喫煙品10の本体内に流入することができる。スリーブ13の第2換気領域15と第1フィルターセクション12の周囲の対応する第1換気領域16が位置合わせされると、空気が喫煙品10の本体内に流入することができる。換気領域15、16は喫煙品の第1部分を第2部分に対して回転させることによって位置合わせされる。特に換気は第1フィルターセクション12に対してスリーブ13を回転させることによって調節される。換気構造17は第2換気領域15と第1換気領域16の重なり度合いを調整することによって選択的に換気レベルを変えることができる。換気の量は第1および第2換気領域の重なる面積によって決まる有効換気領域に依存する。換気レベルは、例えば第1部分に対して第2部分を回転させることによって第1部分に対する第2部分の位置を選択することによって選択可能である。従って、換気構造17は、有効換気領域の大きさを変えることができ、実質的に第2フィルターセクション上流の空気取り込み量を変えることができる。
【0032】
第1フィルターセクション12と第2フィルターセクション14は公知のろ過材で作製される。両フィルターセクションのろ過材は、トウであってもよく、例えばセルロースアセテートトウであってもよい。第1フィルターセクションのろ過材は均質であり、また別個に第2フィルターセクションのろ過材は均質である。「均質」なる用語はろ過材が各フィルターセクションを通じて実質的に均一であり、特に第1および第2フィルターセクション12、14のそれぞれを通じて長手方向および/または半径方向に均一であることを意味するために使用される。均質な第1フィルターセクションの少なくとも1つの物性は均質な第2フィルターセクションと異なる。
【0033】
第1フィルターセクション12はその全長を介して流れる気体に対して第1の抵抗を供する。第1フィルターセクションの全長を介して流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションのろ過材によって決まる。気体流に対する抵抗は特定の速度でフィルターセクション12の長さを通して煙を吸引するのに必要な圧力を表す。「圧力降下」なる用語を「気体流抵抗」の代わりに使用することができる。圧力降下は水の距離高さの単位(mmH
2O)で表される。第1フィルターセクションは単位長さ当たりの第1圧力降下または単位長さ当たりの気体流抵抗を有し、これは第1フィルターセクション12を通して長手方向において一定である。単位長さ当たりの圧力降下はミリメートル当たり、即ちmmH
2O/mmの単位で表される。単位長さ当たりの第1圧力降下は第1フィルターセクションのフィルター材によって決まる。
【0034】
第2フィルターセクション14はその全長を介して流れる気体に対して第2の抵抗を供する。第2フィルターセクションの全長を介して流れる気体に対する抵抗は、第2フィルターセクションのろ過材によって決まる。第2フィルターセクションの全長を介して流れる気体に対する抵抗は、第2圧力降下を定める。第2圧力降下または気体流に対する抵抗は特定の速度でフィルターセクション14の長さを通して煙を吸引するのに必要な圧力を表す。単位長さ当たりの第2気体流抵抗(または圧力降下)は、第2フィルターセクション14を通して長手方向において実質的に一定である。第2フィルターセクション14は単位長さ当たりの第2の圧力降下を有するろ過材を含むものと見なしてもよい。
【0035】
本発明の態様において第1フィルターセクション12の全長を介して流れる気体に対する抵抗は、第2フィルターセクション14の全長を介して流れる気体に対する抵抗より大きい。別の態様では第2フィルターセクション14のトウ重量は第1フィルターセクション12のトウ重量より小さい。第2フィルターセクション14によって供される第2の密度は、第1フィルターセクション12によって供される第1の密度より小さい。任意に第1フィルターセクション12全体の第1の圧力降下は第2フィルターセクション14全体の第2の圧力降下より大きい。
【0036】
選択的に換気できるようにする1つ以上の換気領域15、16は、第2フィルターセクション14の上流である。換気領域15の下流のフィルター構造の全長に亘る比較的低い吸引抵抗は、換気が変えられると、喫煙品10の吸い口端からの全体の吸引抵抗に大きな換気を供することになる。
【0037】
換気構造17は実質的に第2フィルターセクション14の上流に位置する。喫煙品10の換気は喫煙品10の吸い口端からの吸引抵抗を減少させる。換気空気の進入により換気領域の上流で喫煙品の長さを介して引き込まれる空気の容量を減少させ、換気領域の上流の気体流抵抗を感じる空気の量を減少させる。換気空気は実質的に抵抗を受けずに直接入り込み、従って全体の吸引抵抗を減少させる。特に換気領域15を介して進入する空気は換気領域15の上流の喫煙品のセクションを介して流れる気体に対する抵抗の影響を減少させる。換気領域15の下流で喫煙品10を介して流れる気体に対する抵抗の影響は換気の変化によって変えられない。
【0038】
換気領域15の下流の第2フィルターセクション14の低い密度(第1フィルターセクション12に対して)によって供される比較的低い気体流抵抗はフィルター構造の全長を流れる気体に対する抵抗の大半を規定する。これとは別に第2フィルターセクション14は喫煙品10の吸い口端からの全体的な吸引抵抗に比較的に僅かな貢献しかしない。これに対して全体的な吸引抵抗に対する換気領域15の上流の1つ以上のセクションの貢献は大きい。空気の進入により上流セクションのみを流れる気体流に対する圧力降下または抵抗の影響を減少させ、低気体流抵抗または圧力降下の下流セクションは換気によって影響を受けない。従って、比較的大部分の喫煙品10の吸い口端からの全体の吸引抵抗は喫煙品10の換気の変化によって影響されない。換気領域15の下流の第2フィルターセクション14の小さい密度は喫煙品10の換気の変化によって影響される吸引抵抗の割合を増加させる。第2フィルターセクション15の小さい密度は喫煙品10の吸い口端からの全体的な吸引抵抗に対する換気の増加による影響を増加させる。
【0039】
換気レベルが変えられると、喫煙品10の吸い口端からの吸引抵抗も変化する。喫煙品10に入る換気空気の量が増加すると、全体的な吸引抵抗は減少する。第2フィルターセクション14を流れる気体に対する比較的低い圧力降下または抵抗(例えば、比較的低密度のフィルター材によって得られる)は、換気レベルの増加による全体的な吸引抵抗を比較的大きく変えることになる。従って、換気のレベルがユーザーによって選択可能な範囲で変えられると、喫煙品10の吸い口端からの吸引抵抗は第2フィルターセクション14の低密度によって比較的広い範囲に亘って変化する。従って、喫煙品の吸い口端からの吸引抵抗の変化は換気が変えられると倍加される。これによりユーザーは換気レベルが変えられたことの知覚的より判りやすくする。
【0040】
本発明の一部の例では第2フィルターセクションは5mmH
2O/mm未満の単位長さの圧力降下を有する。これとは別に第2フィルターセクションは4mmH
2O/mm、3mmH
2O/mm、2mmH
2O/mm、1.5mmH
2O/mmおよび1mmH
2O/mmから選択される値未満の単位長さ当たりの圧力降下を有する。
【0041】
本発明の一部の例では第1フィルターセクションは5mmH
2O/mm超の単位長さ当たりの圧力降下を有する。これとは別に第1フィルターセクションは6mmH
2O/mm、7mmH
2O/mm、8mmH
2O/mm、9mmH
2O/mm、10mmH
2O/mm、11mmH
2O/mmおよび12mmH
2O/mmから選択される値より大きい単位長さ当たりの圧力降下を有する。
【0042】
一部の態様において第2フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は1〜5mmH
2O/mmであり、第1フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5〜15mmH
2O/mmである。一部の態様において第2フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5mmH
2O/mm未満であり、第1フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5mmH
2O/mm超である。上流のフィルターセクションは下流のフィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下より低い単位長さ当たりの圧力降下を有する。上流のフィルターセクションは例示した特定の値のいずれより高い単位長さ当たりの圧力降下を有し、下流のフィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は例示した特定の値のいずれより低い。
【0043】
一部の例では第2フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15倍第1フィルターセクションより小さい。
【0044】
例えば、第2フィルターセクションの全長に亘って流れる気体に対する抵抗は第1フィルターセクションの全長に亘って流れる気体に対する抵抗の2〜15倍小さい。任意に第2フィルターセクションの単位長さ当たりの第2圧力降下は第1フィルターセクションの単位長さ当たりの第1圧力降下より5〜12倍小さい。
【0045】
一部の態様において換気構造17は第1フィルターセクション12の下流端に位置する。一部の例では換気構造は第1フィルターセクション12の下流端から10mm未満の所に位置する。
【0046】
第1および第2フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は、これらフィルターセクションを形成するろ過材の物理構造によって(少なくとも部分的に)決定される。第1および第2フィルターセクションは両方ともトウフィラメントを含む繊維性材料を含んでもよい。トウフィラメントを含むろ過材の場合、単位長さ当たりの圧力降下は特定の容量または長さにおけるトウフィラメントの量または数によって測定可能である。トウ重量は特定の容量におけるトウ繊維量の尺度である。単位長さ当たりの圧力降下はトウフィラメントの断面によって定めることも可能である。例えば、トウフィラメントはX字形状の断面またはY字形状の断面を有してもよい。また断面は単位長さ当たりの圧力降下に影響を与える。トウ重量はフィルターセクション内の繊維性材料の密度を表すことができる。単位長さ当たりの圧力降下は製造工程中のフィラメントのクリンピング(即ち、曲げ)の量または度合いによって定めることができる。フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下に影響を与えるこれらの要因は知られており、第1および第2フィルターセクションそれぞれに必要な単位長さ当たりの圧力降下を個別に得るために選択することが可能である。従って、第1および第2フィルターセクションは上記特性の任意の1つ以上の異なる選択によって決定される物性を有するろ過材を含む。第1および第2フィルターセクションは、例えば上述のような第1および第2フィルターセクションに単位長さ当たりの異なる圧力降下を供する必要とされる特性を有するように形成または処理されたろ過材を使用して製造される。
【0047】
図2は
図1に例示した喫煙品10の部分の斜視図である。
図2に示すようにタバコロッド11と第1フィルターセクション12はスリーブ13内で長手方向軸の周囲でユニットとして回転するような寸法になっている。制限手段(図示せず)は第1部分と第2部分を長手方向に固定された構成に維持し、喫煙品10が延伸するのを防ぐ。従って、第1部分は第2部分に対して長手方向にスライドできず、即ちスリーブはタバコユニットに対して長手方向に移動できない.
【0048】
換気レベルはスリーブ13の第1フィルターセクション12に対する角度位置を選択することによって選択することができる。
【0049】
一部の例では換気領域15は角度位置に対して非直線的に大きさが大きくなるように構成されている。換気領域15は換気レベルが第1フィルターセクション12に対するスリーブ13の角度位置に実質的に線形依存性を有するように構成されている。
【0050】
一部の態様において1つ以上の換気領域15はスリーブ13を第1フィルターセクション12に対して回転させた際に第1および第2フィルターセクションに対して固定された長手方向位置を維持する。
【0051】
本実施態様では第2フィルターセクション14は、スリーブ13内にしっかりと取り付けられ、固定されている。第2フィルターセクション14の回転が第1フィルターセクション12に対してスリーブ13の対応する回転を生じさせる。
【0052】
第1フィルターセクション12に対する第2フィルターセクション14の異なる角度位置を選択することによって、スリーブ13の換気領域15と第1フィルターセクション12のシート材またはプラグラッパーの換気領域16との間の位置合わせを選択的に増加させたり、減少させたりすることができる。従って、喫煙品10の換気レベルを増加させたり、減少させたりすることができる。
【0053】
図3は本発明の第2の実施態様による喫煙品の一部の長手方向断面図である。全体的なレイアウトは上述した
図1および2の例と類似しており、同じ部品には同じ参照番号を付し、以下で説明する部品以外の部品はそのまま変えられていない。
【0054】
図3の実施態様では第2フィルターセクション24は、その中央を長手方向に通過する空気通路28を有するように形成されている。第2フィルターセクション24と空気通路28は喫煙品20の長手方向軸に沿って延びた管状フィルターセクションを形成する。第2フィルターセクション24は環状の断面を有する繊維性ろ過材から形成されている。これとは別に空気通路28は第2フィルターセクション内を非中央経路に沿って長手方向に通過してもよい。任意に第2フィルターセクションはそれを長手方向に通過する複数の空気通路を有するように形成してもよい。
【0055】
空気通路28は第2フィルターセクション24の全長に亘って流れる気体に対する抵抗を減少させる。第2フィルターセクション24の全長に亘って流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクション12の全長を介して流れる気体に対する抵抗より小さい。
【0056】
第2フィルターセクション24の寸法は、第1フィルターセクション12に対する第2フィルターセクション24の所望の吸引抵抗、フィルタートウの特性およびフィルタートウに加えられるトリアセチンなどの可塑剤の量などの種々の因子に依存する。しかしながら、本明細書中の例では第2フィルターセクションの外周は15〜25mmであり、例えば、22mm〜25mmまたは23.95mmである。空気通路28の内径は好ましくは1mm〜7mmであり、例えば3mm〜6mmまたは4.8mmである。
【0057】
図4は
図3に例示した喫煙品の斜視図である。
図4に例示したように空気通路28は、第2フィルターセクション24の中央を長手方向に通るように位置している。これとは別に空気通路28は第2フィルターセクション25を通る非中央位置にある経路に沿って長手方向に通ってもよい。任意に第2フィルターセクション24はそれを長手方向に通る複数の空気通路を有するように形成してもよい.
【実施例】
【0058】
下記表1は本発明の一例による例示的「喫煙品2」の吸い口端からの吸引抵抗の計算値と比較した従来の「喫煙品1」の吸い口端からの吸引抵抗の計算値を示している。各喫煙品は全長27mmのフィルターを有し、可変換気システムがフィルターの吸い口端から16.5mmの距離の所で空気を進入させる。フィルターは軸方向に位置合わせされた第1および第2フィルターセクションから形成されている。吸い口端フィルターセクション(第2フィルターセクション)の長さは8mmであり、タバコ端フィルターセクション(第1フィルターセクション)の長さは19mmである。両喫煙品は43.43mmH
2Oの吸引抵抗(圧力降下)の同一のタバコロッドを有する。
【0059】
喫煙品1の従来のフィルターは第1および第2フィルターセクション両方に約5mmH
2O/mmの単位長さ当たりの実質的に均一な圧力降下を供する。長さ19mmの第1フィルターセクションで圧力降下は85mmH
2Oであり、長さ8mmの第2フィルターセクションで圧力降下は40mmH
2Oである。
【0060】
本発明による喫煙品2の例では第2フィルターはフィルターの吸い口にある8mmのフィルターセクションであり、8mmH
2Oの圧力降下を有する。これは1mmH
2O/mmの比較的低い単位長さ当たりの圧力降下を供する。上流の第1フィルターセクションはタバコロッドに隣接し19mmの長さを有し、比較的高い単位長さ当たりの圧力降下を有する。これは7.11mmH
2O/mmの単位長さ当たりの圧力降下を供する。
【0061】
【表1】
【0062】
喫煙品全体(タバコロッドを含む)の圧力降下は40%〜80%の換気レベルによる換気値に対して決定される。従来の喫煙品1の場合、圧力降下は換気が増加するにつれて132.27〜96.11mmH
2O換気で変化する。しかしながら、本発明による喫煙品2では同じ換気範囲で圧力降下は139.22mmH
2Oから92mmH
2Oへと変化する。従って、従来の喫煙品の僅か36.16mmH2Oと比較して本発明によって供される47.22mmH
2Oの降下は喫煙品の換気を変えると圧力降下の変化を増加させる(即ち、吸い口端からの吸引抵抗がより変化する)。これらの結果を
図5に示すが、y軸は圧力降下を示し、x軸は換気割合を示す。
【0063】
一部の実施態様では換気構造17の下流の圧力降下は喫煙品の吸い口端と1つ以上の換気領域との間の距離を短くすることによってさらに減じられる。
【0064】
本発明の一部の例では換気領域は吸い口端からの距離が15mm未満の所で空気を進入させる。これとは別に換気領域の吸い口端からの距離は14mm、13mm、12mm、11mmおよび10mmから選択される値未満である。
【0065】
図6aは本発明の第3の実施態様による喫煙品のラッパーを形成するブランク30の平面図である。
図6bは
図6aのブランク30が貼付されて喫煙品を形成するロッド物品32の平面図である。ブランク30を含む喫煙品は上述したのと実質的に同じ機能を有する。特に説明しない限り特徴は同じ構造および機能を有する。
【0066】
ブランク30はロッド物品32の全周に2回だけ巻くように構成されている。ブランク30はローラー物品32の周囲を延びた2つの完全な層を画定するように構成され、内層と外層を画定する領域を含む。
【0067】
ブランク30は換気を調整し、移動を制限するように構成された溝36内を移動可能な調整部材34を含む。
【0068】
調整部材34は限定された範囲内で円周方向に移動可能である。調整部材34は第1係合面と第2係合面との間で移動可能である。第1係合面と第2係合面は調整部材34が移動可能な円周方向に延びた溝36を画定する。
【0069】
調整部材34は移動方向の調整部材の縁部、即ち調整部材34の円周方向縁部で第1および第2制限面34a、34bを画定する。第1係合面と第2係合面との間の調整部材34の第1および第2制限面34a、34bの接触は喫煙品の第1および第2部分間の相対的な回転を制限する。
【0070】
第1および第2制限面34a、34bは喫煙品の長手方向軸に角度を付けて延びている。第1および第2係合面もまた喫煙品の長手方向軸に対して角度を付けておよび/または調整部品の移動軸に対して角度を付けて延びている。第1および第2係合面は同じ角度で延び、および/または第1および第2制限面34a、34bに相補的な形状を有する。
【0071】
ブランク30は第1および第2スペーサーセクション38a、38bを含む。第1および第2スペーサーセクション38a、38bはロッド物品に直接取り付けられ、これを囲むように構成されている。第1および第2スペーサーセクション38a、38bは割り送りできるように正しい半径距離で複数の任意の割り送り面の間隔を空ける機能を有する。第1および第2スペーサーセクション38a、38bは長手方向に間隔が空けられている。
【0072】
調整部材34はスペーサーセクション38a、38bの1つに直接重なるように構成されている。調整部材はスペーサーセクション38a上を移動可能であり、そのスペーサーセクションは調整部材が移動しやすいように実質的に滑らかな外面を供する。
【0073】
図6bを参照するとロッド物品32は上述したものと類似するタバコロッド11とこのタバコロッド11の下流に第1および第2フィルターセクション40、42を含む。第2フィルターセクション42は喫煙品の吸い口端で第1フィルターセクション40とタバコロッド11の下流に第2の実施態様で説明した第2フィルターセクション24に実質的に類似する管状のセクションとして提供される。第1フィルターセクション40は第2フィルターセクション42とタバコロッド11との間に設けられている。ブランク30がロッド物品32に巻かれると、調整部材34は第1フィルターセクション40からスペーサーセクションによって間隔が空けられる。第1フィルターセクション40は任意に第1割り送り面40aを画定し、従って調整部材のための滑らかな面を提供しない。
【0074】
第1および第2スペーサーセクション38a、38bはスペーサー接続部44に任意に接続される。第1および第2スペーサーセクション38a、38bはブランク30の2つの層上を円周方向に延びる。スペーサー接続部44は第1ブランク30の先行縁部、即ちロッド物品32に最初に巻かれるブランク30上の箇所に隣接する。
【0075】
スペーサー接続部44とスペーサーセクション38a、38bの長手方向に隣接する領域は第1ブランク30を巻き始めるために例えば接着剤でロッド物品50に最初に固定される。スペーサー接続部44はブランク30ロッド物品32への単独の初期の取り付け領域を有するようにする。スペーサーセクション38a、38bはロッド物品32への別個の取り付け部を必要とする独立した長尺のシート材セクションとして固定されない。従って、スペーサーセクション38a、38の先行縁部の接続によって初期のブランク30のロッド物品への取り付けが改善される。
【0076】
スペーサー接続部44は先行縁部に対してスペーサー接続部44の円周方向の対向端部に後縁部44aを有する。スペーサー接続部の後縁部44aは第1および第2スペーサーセクション38a、38bの間を延びている。スペーサー接続部の後縁部44aは喫煙品の長手方向軸に対して角度を付けて延びている。
【0077】
調整部材34はブランク1401の支持セクション46に形成されている。調整部材34は調整部材が取り付けられるセクションの長手方向の最遠領域を画定する。従って、調整部材34の第1および第2制限面34a、34bは調整部材が取り付けられるセクションを越えて長手方向に延びている。支持セクション44は壊れやすい接続部によって第1および第2スペーサーセクションに取り付けられる。壊れやすい接続部は円周方向に延びたミシン目線である。支持セクション46は、例えば管を形成するために喫煙品の全周に1回り延びる。調整部材はその管の一部として湾曲している。
【0078】
支持セクション46は任意に第2割り送り面48を支持する。特に第2割り送り面は選択的に支持セクション46に取り付けられる歯止めユニット50に形成された歯止め48を含む。歯止め48は第1および第2スペーサーセクション38a、38b間を延び、任意の第1割り送り面40aと係合するように構成されている。
【0079】
支持セクション46は支持セクション先行縁部46aを含む。支持セクション先行縁部46aはロッド物品32に最初に巻かれる支持セクション46の最初の箇所を画定する。支持セクション先行縁部46aは喫煙品の長手方向軸に対して角度を付けて延びている。
【0080】
支持セクション46の後縁部46bは喫煙品の長手方向軸に実質的に平行に延びている。
【0081】
スペーサー接続部の後縁部44a、支持セクションの先行縁部46aおよび第1および第2スペーサーセクション38a、38bはブランク30の開口部52を画定する。開口部52は支持セクション46が移動できるスペースを供する。
【0082】
一部の例では開口部52は調整部材34の移動の円周方向の範囲より大きい円周方向の範囲を有する。従って、スペーサー接続部の後縁部44aは調整部材34の移動範囲を定めない。
【0083】
例えば第1スペーサーセクション38aの内層を形成するブランク30の領域は、換気領域54を含む。一部の例では換気領域54は1つの開口部を含む。これとは別に換気領域54は複数の不連続の透過性領域または開口部を含む。例えば、開口部は電気穿孔法(EP)によって形成される。
【0084】
調整部材34は喫煙品の換気の調節においてさらなる機能を有する。特に調整部材34は1つ以上の換気領域を選択的に覆うことによって喫煙品の換気を直接的に調節する。調整部材34は半径方向に隣接し、喫煙品に一体に形成された部分の1つ以上の換気領域に亘って移動可能に構成されている。調整部材34は実質的に空気不透過性である材料、特に空気不透過性の紙で形成される。調整部材34は換気空気が調整部材34によって覆われる領域を介して喫煙品に入り込めないように喫煙品の1つ以上の換気を覆うように構成されている。調整部材は第1および第2制限面34a、34bの間で空気不透過性である。第1および第2制限面34a、34bは回転の制限を画定し、かつ、覆われるまたは覆われない換気領域の量を規定する。
【0085】
従って、調整部材34は換気領域の一部を覆うことによって換気レベル直接調節し、かつ、換気の最大および最小レベルの間で喫煙品の第1および第2部分の相対移動を制限するという2つの機能を有する。
【0086】
一部の態様において喫煙品は別の換気領域56を含む。例えば、第1フィルターセクション40はその別の換気領域56を含む。換気領域54はこの別の換気領域56と少なくとも部分的に一致するように配置される。この別の換気領域56は、例えば円周方向に延びた線内に複数の不連続の換気領域または開口部を含む。この別の換気領域56はレーザーによって形成することができる。通常、換気領域54、56の1つ以上は複数の不連続の換気領域または開口部を含む。
【0087】
図7aは第4の実施態様による喫煙品のラッパーを形成するブランク60の平面図である。
図7bは
図7aのブランク60が貼り付けられた喫煙品62の長手方向断面図である。ブランク60を含む喫煙品62は上述のものと実質的に同じ機能を有する。特に説明しない限り特徴は同じ構造および機能を有する。
【0088】
図7bを参照すると、ロッド物品62は上述したものと類似するタバコロッド11とタバコロッド11の下流にある第1および第2フィルターセクション12、14を含む。第2フィルターセクション14は喫煙品の吸い口端に第1フィルターセクション12とタバコロッド11の下流に設けられている。第1フィルターセクション12は第2フィルターセクション14とタバコロッド11の間に設けられている。第1フィルターセクション12は切り込み12’’’によって第1部分12’と第2部分12’’に分割され、第1フィルターセクション12の第1部分12’は第2部分12’’に対して移動できるようになっている。
【0089】
ブランク60はロッド物品62の全周を2回、本例では2回だけ巻かれるように構成されている。ブランク60は内層を形成するロッド物品62を最初に巻く第1セクション60aと外層を形成する第1セクション60aを次に巻く第2セクション60bを有する。ブランク60は、従ってロッド物品62の周囲を延びる2つの完全な層を画定するように構成され、内層および外層を画定する領域60a、60bを含む。
【0090】
ブランク60の第1セクション60aは第2フィルターセクション14と第1フィルターセクション12の第1部分12’に接続され、従って第2フィルターセクション14と第1フィルターセクション12の第1部分12’を接続する第1端部60a’を含む。ブランク60の第1セクション60aは第1フィルターセクション12の第2部分12’’に接続される第2端部60a’’も含む。ブランク60の第2セクション60bは切り込み61によって第1部分60b’と第2部分60b’’とに分けられる。
【0091】
ブランク60は第1セクション60aに、換気を調整し、移動を制限するように構成された円周方向に延びた溝66内で移動可能な調整部材64を含む。
【0092】
調整部材64は限定された範囲内で円周方向に移動可能である。調整部材64は第1係合面と第2係合面との間で移動可能である。第1係合面と第2係合面は調整部材が移動できる円周方向の延びた溝66を画定する。
【0093】
調整部材64は移動方向において調整部材の縁部で、即ち調整部材64の周縁部に第1および第2制限面64a、64bを画定する。円周方向に延びた溝66の第1係合面および第2係合面と調整部材64の第1および第2制限面64a、64bが接触することによって喫煙品の第1および第2部分間の相対的な回転を制限する。
【0094】
第1および第2制限面64a、64bは喫煙品の長手方向軸に対して角度を付けて延びている。第1および第2係合面もまた喫煙品の長手方向軸に対して角度を付けておよび/または調整部品の移動軸に対して角度を付けて延びている。第1および第2係合面は同じ角度で延び、第1および第2制限面64a、64bに相補的な形状を有する。
【0095】
長手方向の移動を制限する構造65は第1および第2制限部材68aと68bとの間を移動するように構成されたスライド部材67を含む。スライド部材67は壊れやすい接続部によって第1および第2制限部材68aおよび68bに取り付けられている。壊れやすい接続部は円周方向に延びたミシン目線である。スライド部材67、調整部材64、第1および第2制限部材68aおよび68bおよび円周方向に延びた溝66を含むブランクの部分は喫煙品の全周を一回り延びて、例えば管を形成する。スライド部材67はブランクの第1セクション60aの第1部分60a’と共にブランク60の第2セクション60bの第1部分60b’に取り付けられ、従ってブランク60の第1セクション60aの第2部分60a’’と第1フィルターセクション12の第2部分12’’に対して第1セクション60aの第1部分60a’、第2フィルターセクション14および第1フィルターセクション12の第1部分12’と共に移動する。
【0096】
外層を形成するブランク60の第2セクション60bはブランクの位置69で換気領域69’を含む。一部の例では換気領域69’は1つの開口部を含む。これとは別に換気領域69’は複数の不連続の透過性領域または開口部を含む。例えば、開口部は電気穿孔法(EP)によって形成される。換気領域69’はブランク60がロッド物品62に巻かれた際に溝66と整列するように配置される。
【0097】
調整部材64は喫煙品の換気の調節においてさらなる機能を有する。特に調整部材64は1つ以上のの換気領域を選択的に覆うことによって喫煙品の換気を直接的に調節する。調整部材64は半径方向に隣接し、喫煙品に一体に形成された部分の1つ以上の換気領域に亘って移動可能に構成されている。調整部材64は実質的に空気不透過性である材料、特に空気不透過性の紙で形成される。調整部材64は換気空気が調整部材64によって塞がれた溝66を介して喫煙品に入り込めないように喫煙品の換気領域69’とその下のロッド物品62との間で移動するよう構成されている。調整部材は第1および第2制限面64a、64b間で空気に対して不透過性である。第1および第2制限面64a、64bは回転の制限を画定し、かつ、覆われるまたは覆われない換気領域の量を規定する。
【0098】
従って調整部材64は換気領域の一部を覆うことによって換気レベルを直接調節し、かつ、換気の最大および最小レベルの間で喫煙品の第1および第2部分の相対移動を制限するという2つの機能を有する.
【0099】
一部の実施態様では第1フィルターセクション12は植物の粒子形状の風味剤を含む。しかしながら、第1フィルターセクション12は、1つ以上のカプセル、風味剤が充填された糸状物、フィルタートウに分散させた風味剤、風味剤を含浸させた粒子または風味剤を含むシート材などのタバコの形体の風味剤を含んでもよく、これらは換気領域69’の上流に位置する。喫煙品10の換気レベルは喫煙品10の第1部分を通過する煙の換気領域69’を介して喫煙品10に入る空気による希釈を調整する。従って、換気レベルは風味剤を通過した風味付けされた煙の希釈を換気領域69’を介して喫煙品に入る風味付けされていない空気によって制御する。従って喫煙品の風味の量を多くしたり、少なくしたりすることができる。
【0100】
一部の態様においてブランク60は可変換気構造69’の下流のブランクの位置63に別の換気領域(図示せず)を含む。この別の換気領域は、例えば円周方向に延びるライン内に複数の不連続な換気領域または開口部を含む。この別の換気領域はレーザーによって形成することができる。一般に換気領域の1つ以上は複数の不連続な換気領域または開口部を含む。この別の換気領域は換気領域69’からの可変量の換気によって影響されない一定の最小の換気レベルを供する。この別の換気領域によって供される換気の量は喫煙品10の製造中に予め定めることができ、例えば上記可変換気が最小レベルのあるときフィルターセクションを通過する喫煙品によって発せられる煙および/または他のエアロゾルの量の5%〜50%である。可変換気構造69’、66は例えば0%〜50%の換気でフィルターセクションを通過する喫煙品によって発せられる煙および/または他のエアロゾルの量の0%〜90%の範囲内の部分的な範囲内でユーザーによって調整可能な換気を供するように配置することができる。
【0101】
図8は本発明による喫煙品の製造方法100を略式に示している。製造方法方法100は気体流に対する第1の抵抗または圧力降下を有する第1フィルターセクションを形成すること(ステップ110)を含む。第1フィルターセクションは公知のろ過材、例えばセルロースアセテートトウで形成される。第2フィルターセクションが別個に作製される(ステップ120)。第2フィルターセクションもセルロースアセテートトウから形成される。第2フィルターセクションの全長に亘って流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションの全長を介した吸引抵抗より小さい。任意に第2フィルターセクションの圧力降下は第1フィルターセクションの圧力降下より小さい。
【0102】
第1および第2フィルターセクションの異なる圧力降下特性は第1および第2フィルターセクションの製造中に決めることができる。一部の態様において繊維性ろ過材、即ちトウエレメントは第1および第2フィルターセクションで異なる構成である。例えば、第2フィルターセクションは、異なる特性(即ち、低密度)を得るために第1フィルターセクションより圧縮され、異なる半径のトウで異なる断面を有するように形成される。第1および第2フィルターセクションの圧力降下特性は、喫煙品の使用中実質的に変化せず、また変性されない。
【0103】
ある実施態様では第2フィルターセクションは低密度を得るために環状の断面が形成される。第1および第2フィルターセクションは同じ繊維性ろ過材で形成され、異なる特性を得るために異なる断面を有するように形成される。一部の例ではフィルター構造は第1フィルターセクションと第2フィルターセクションを含む単独のピースから形成される。
【0104】
第1フィルターセクションおよび第2フィルターセクションは1つ以上の追加の部材で組み立てられ、喫煙品のフィルター構造を形成する(ステップ130)。第1および第2フィルターセクションは喫煙材源と長手方向に位置合わせされてもよい。あらゆる公知のフィルターブランク材を喫煙品に追加することができる。さらなるフィルター部材の例としては第3フィルターセクション、例えば粒状材(例えばカーボン、活性チャコール)を含むフィルターセクションまたは追加の中空セクションなどが挙げられる。第1および/または第2フィルターセクションはそれぞれ1つ以上の不連続フィルターセクションを含むものとして考慮してもよい。これらフィルターセクションは、通常可変換気領域の上流および下流として考慮してもよい。これら1つ以上の上流のフィルターセクションは1つ以上の下流のフィルターセクションより気体流に対して高い抵抗を有する。
【0105】
包装材が構成部品を取り付けるために喫煙品集合体に貼付される。紙の包装材はチッピング紙である。さらにスリーブが喫煙品に巻かれる。スリーブは第1フィルターセクションに対して移動するように構成され、選択的に第2フィルターセクションに固定される。
【0106】
喫煙品は第2フィルターセクションの上流で選択的に変えられる量の空気を進入させるように構成されている。例えば、換気開口部は紙のラッパーの最外層および/または紙のスリーブに形成される。換気開口部は機械的切断工具またはレーザーによって形成される。換気開口部は喫煙品の組み立て前に(即ち予め穿孔された開口部)または任意に喫煙品を組み立てる際に包装材に形成される。
【0107】
換気は第2フィルターセクションの上流で喫煙品、特に第1フィルターセクションに入ることによって説明された。これとは別に換気は例えば第2フィルターセクションの上流端に隣接する第2フィルターセクション内に少なくとも一部が入り込んでもよい。第2フィルターセクションの上流および任意に第2フィルターセクションの上流部分(例えば1/4上流)の両方を含む空気の進入用の換気位置は第2フィルターセクションの実質的に上流に位置するものとする。
【0108】
フィルターセクションの特性は単位長さ当たりの圧力降下、単位長さ当たりの気体流に対する抵抗、圧力降下、気体流に対する抵抗、トウ重量または密度のいずれかの点で定義される。フィルターセクションはフィルターセクションの長さから独立したものとして考慮できる気体流に対する抵抗を有するろ過材の点で規定することができる。
【0109】
喫煙品は基準レベルの換気を供する1つ以上の換気領域を含んでもよい。このような換気領域(図示せず)は大きさを変えられない。
【0110】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れた喫煙品を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
【手続補正書】
【提出日】2017年3月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを含み、第2フィルターセクションは第1フィルターセクションの下流に位置するフィルター構造と、
第1フィルターセクション内への換気レベルをユーザーが調整できるよう構成された換気構造とを含む喫煙品であって、この喫煙品は第1部分と第2部分とを含み、前記換気レベルは第1部分に対する第2部分の位置を選択することによって選択することができ、
第2フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗より小さく、
フィルター構造の全長を流れる気体に対する抵抗は、換気レベルが変わっても実質的に一定に保たれる喫煙品。
【請求項2】
第1フィルターセクションは第1のトウ重量の繊維性ろ過材を有し、第2フィルターセクションは第2のトウ重量の繊維性ろ過材を有し、
繊維性ろ過材の第2のトウ重量は、繊維性ろ過材の第1のトウ重量より小さいことを特徴とする請求項1記載の喫煙品。
【請求項3】
第1フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5mmH2O/mm超であり、第2フィルターセクションの単位長さ当たりの圧力降下は5mmH2O/mm未満であることを特徴とする請求項1または2記載の喫煙品。
【請求項4】
第2フィルターセクションを通る気体流に対する抵抗は、第1フィルターセクションを通る気体流に対する抵抗より少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15倍小さいことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項5】
第1フィルターセクションは第1の同質のろ過材から形成され、第2フィルターセクションは第2の同質のろ過材から形成されることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項6】
第2フィルターセクションは第1フィルターセクションから分離可能および/または第1フィルターセクションに対して可動にして第1フィルターセクションへの換気を調整することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項7】
第2部分は第1フィルターセクションに対して移動するように構成されたスリーブをさらに含み、第2フィルターセクションはスリーブ内に固定され、第1フィルターセクションに対するスリーブの位置を変えることによって換気のレベルは変えられることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項8】
前記スリーブは第1フィルターセクションに対して回転可能であり、第1フィルターセクションに対するスリーブの角度位置を変えることによって換気レベルは変えられることを特徴とする請求項7記載の喫煙品。
【請求項9】
第1フィルターセクションの長さは5〜25mmであり、第2フィルターセクションの長さは5〜25mmであり、および/または換気構造は喫煙品の吸い口端から6mm〜35mmの所で換気空気を供することを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項10】
第1および第2フィルターセクションはトウフィラメントを含み、第1フィルターセクションは第2フィルターセクションとは、トウ重量、単位容積当たりのトウフィラメントの数、トウフィラメントの断面および圧着度の内の1つ以上で異なっていることを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項11】
第2フィルターセクションはその長さを介して長手方向に延びた少なくとも1つの空気通路を含むことを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項12】
空気通路の直径は1〜7mmであることを特徴とする請求項11記載の喫煙品。
【請求項13】
第2フィルターセクションは環状の端面を有して形成された繊維性ろ過材を含むことを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項14】
第2フィルターセクションは繊維性ろ過材からなる管であり、空気通路は第2フィルターセクションの長さを介した中央長手方向軸に沿って延びていることを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項15】
第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを含み、第2フィルターセクションは第1フィルターセクションの下流に位置するフィルター構造と、
第1フィルターセクション内への換気レベルをユーザーが調整できるよう構成された換気構造とを含むフィルターであって、このフィルターは第1部分と第2部分とを含み、前記換気レベルは第1部分に対する第2部分の位置を選択することによって選択することができ、
第2フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗は、第1フィルターセクションの全長を流れる気体に対する抵抗より小さく、
フィルター構造の全長を流れる気体に対する抵抗は、換気レベルが変わっても実質的に一定に保たれる喫煙品用フィルター。
【請求項16】
喫煙品の製造方法であって、この方法は、
全長を流れる気体に対する第1の抵抗を有する第1フィルターセクションを形成することと、
全長を流れる気体に対する第2の抵抗を有する別個の第2フィルターセクションを形成することと、
1つ以上の追加の部材で第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを組み立てて、第2フィルターセクションが喫煙品の第1フィルターセクションの下流に位置するように喫煙品を形成することを含み、気体流に対する第2の抵抗は気体流に対する第1の抵抗より小さく、喫煙品は選択的に可変な量の空気を進入させるように構成されている喫煙品の製造方法。
【国際調査報告】