特表2018-501916(P2018-501916A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特表2018501916-履物底 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-501916(P2018-501916A)
(43)【公表日】2018年1月25日
(54)【発明の名称】履物底
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/41 20060101AFI20171222BHJP
【FI】
   A43B13/41
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-537943(P2017-537943)
(86)(22)【出願日】2016年1月19日
(85)【翻訳文提出日】2017年9月19日
(86)【国際出願番号】IB2016050246
(87)【国際公開番号】WO2016116855
(87)【国際公開日】20160728
(31)【優先権主張番号】PD2015A000009
(32)【優先日】2015年1月19日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】502342392
【氏名又は名称】ザ・ロックポート・カンパニー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(72)【発明者】
【氏名】デル ビオンディ、アルベルト
(72)【発明者】
【氏名】リッツィ、アレッシオ
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050BF09
4F050JA01
(57)【要約】
つま先から踵に向かう方向である長手方向(X)において互いに隣接する前足部(2)、中足部(3)及び後足部(4)を含む履物底である。前足部(2)、中足部(3)及び後足部(4)は、長手方向に延在する補剛シャンク(11)を含む。補剛シャンク(11)は、主に長手方向に展開して、後足部(4)から前足部(2)まで延在している。補剛シャンク(11)は、長手方向への展開に沿って、交互に柔軟性が異なる領域を有し、当該領域における柔軟性は、ある範囲と当該範囲に隣接する範囲との間で、連続的に次第に変化する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
つま先から踵に向かう方向である長手方向(X)において互いに隣接する前足部(2)、中足部(3)及び後足部(4)を含み、
前足部(2)、中足部(3)及び後足部(4)は、前記長手方向に延在する補剛シャンク(11)を含み、
補剛シャンク(11)は、主に前記長手方向に展開して、後足部(4)から前足部(2)まで延在し、
補剛シャンク(11)は、前記長手方向への展開に沿って、交互に柔軟性が異なる領域を有し、
当該領域における柔軟性は、ある部分と当該部分に隣接する部分との間で、連続的に次第に変化する、履物底。
【請求項2】
前記交互に柔軟性が異なる領域は、前記長手方向への展開に沿って、補剛シャンク(11)の層厚(S1、S2、S3、S4)が次第に変化することにより形成される、請求項1に記載の履物底。
【請求項3】
層厚(S1、S2、S3、S4)が次第に変化することは、層厚の比較的大きい部分と層厚の比較的小さい部分とにより規定される、請求項2に記載の履物底。
【請求項4】
補剛シャンク(11)は、前足部(2)、中足部(3)及び後足部(4)のそれぞれの領域において、前記層厚の比較的大きい部分を少なくとも一つ含む、請求項3に記載の履物底。
【請求項5】
前足部(2)、中足部(3)及び後足部(4)は、それぞれ、前記層厚の比較的小さい部分によって分けられている、請求項3又は4に記載の履物底。
【請求項6】
前足部(2)は、前記層厚の比較的小さい部分を少なくとも2つ含み、その1つは履物底の長手方向の端部付近に位置する、請求項3から5のいずれか1項に記載の履物底。
【請求項7】
補剛シャンク(11)は、互いに反対側に位置する面(15、16)を有し、
層厚(S1、S2、S3、S4)は、波の先端(14)と波の窪み(13)とが交互に並ぶ起伏(12)の形状により変化する、請求項2から6のいずれか1項に記載の履物底。
【請求項8】
起伏(12)は、補剛シャンク(11)の一つの面(15)にのみ存在する、請求項7に記載の履物底。
【請求項9】
起伏(12)を有する面(15)は、足を支持する面(16)とは反対側の面である、請求項8に記載の履物底。
【請求項10】
補剛シャンク(11)が土踏まずの支持部を形成する、請求項1から9のいずれか1項に記載の履物底。
【請求項11】
一面に凹部(7)が設けられた底本体(5)を含み、補剛シャンク(11)が少なくとも部分的に凹部(7)に収容される、請求項1から9のいずれか1項に記載の履物底。
【請求項12】
凹部(7)は、補剛シャンク(11)の形状に対して相補的な形状を有する、請求項11に記載の履物底。
【請求項13】
凹部(7)は、補剛シャンク(11)の起伏(12)の形状に対して、相補的な形状を有し、雄雌嵌合する多数の起伏の形状を有する、請求項12に記載の履物底。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に長手方向への展開を有し、長手方向に延びる補剛シャンクを含む改良された履物底に関する。
【背景技術】
【0002】
これらの特性を備えた履物底として、例えば、特許文献1が知られている。そこでは、“アーチサポート”と名付けられた補剛シャンクが、後足部から隣接する中足部の最初の部分まで延び、土踏まずに対応する領域において、主に履物を補強する役割を果たしている。
【0003】
また、特許文献2には、土踏まずに対応する領域において、長手方向に対して斜めに延びる捻れた補剛シャンクが開示されている。
【0004】
特許文献3には、一連の半剛性プレート群であって、ヒンジを形成する局所的に弱い領域を経て互いに連結されている、スポーツ靴用の補剛シャンクが開示されている。この場合にも、シャンクの伸長は、主に土踏まずに対応する領域に限定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第1895660号明細書
【特許文献2】米国特許第6785986号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0107264号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらのシャンクやアーチサポートの目的は、使用者の足を支持し、それによって歩行を楽にすることである。しかしながら、従来とは異なる寸法、剛性及び弾性性能を持つシャンクを使用することにより、さらに効果を高められる場合がある。
【0007】
それゆえに、本発明が解決する問題は、足の局所的な支持を増加させることで、履物の快適性を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この問題は、本発明により改良された履物底によって解決される。
【0009】
本発明の特徴と利点は、添付の図面を参照して、好適であるが、非限定的で典型的な実施形態である次の詳細な説明によって、明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】A−A線に沿って曲面で切断した本発明の履物底の断面図である。
図2図1の分解図である。
図3】本発明の履物底の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図中の符号1は、本発明である履物底の全体を示す。前足部2、中足部3及び後足部4は、つま先から踵に向かう方向である長手方向(X)において互いに隣接し、履物底1を形成する。履物底1は底本体5を有しており、底本体5は、下側に、歩行中に地面に対向する底面6と、上側に、底本体5の端部から延びる周囲枠8によって囲まれた凹部7と、を有する。以下で述べる形状である中央の空洞部10は、上述の上側の表面に形成される。
【0012】
空洞部10は、底本体5の長手方向への延在部分に対応する延在部分を持つ補剛シャンク11を、後足部4から前足部2にかけて確実に連結させて、収容する。好適な態様によれば、補剛シャンク11は、その長手方向への展開に沿って繰り返される、交互に柔軟性の異なる領域を有する。好ましくは、その柔軟性の異なる領域は、ある柔軟を有する部分から、その部分に隣接する部分にかけて、連続的に次第に変化する柔軟性を有する。
【0013】
好ましくは、この柔軟性の変化は、補剛シャンク11の長手方向への展開に沿って、補剛シャンク11の層厚S1、S2、S3、S4が漸進的に変化することによって供給される。より好ましくは、その層厚は、先端14に続く窪み13を含む起伏12の形状により変化する。
【0014】
好ましくは、補剛シャンク11において、層厚の比較的大きい領域と層厚の比較的小さい領域とが交互になることである。これにより、単一の補強要素を使用することで、本発明である履物底1を有する履物に、柔軟性および支持能力の両方を付与することが可能になる。
【0015】
一実施形態では、補剛シャンク11は、後足部4において、層厚が比較的大きい最初の部分を有し、好ましくは、踵において有する。
【0016】
好ましくは、この層厚の比較的大きい領域に、履物底1の長手方向への展開に沿って、層厚の比較的小さい部分が続き、例として、後足部4と中足部3との間で変化してもよい。
【0017】
また、好適態様によれば、層厚の比較的大きい部分は、中足部3に位置する。また、好ましくは、前足部2は、層厚の比較的大きい部分を含む。
【0018】
一実施形態では、補剛シャンク11は、中足部3と前足部2の間の移行領域で、層厚の比較的小さい部分を持つ。
【0019】
好適態様によれば、補剛シャンク11は、前足部2、中足部3及び後足部4のそれぞれの領域において、層厚の比較的大きい部分を含む。好ましくは、これらの領域は、それぞれ層厚の比較的小さい部分によって分けられる。
【0020】
また、好ましくは、前足部2は、履物用底1における長手方向の端部付近に、層厚の比較的小さい部分を含む。
【0021】
好適態様によれば、異なる層厚の領域を形成する起伏12の形状は、補剛シャンク11の片面15にのみ存在している。その反対側(言い換えれば、使用中の履物の内部に対向する側)の面16は、本質的に平坦である。
【0022】
好適態様によれば、補剛シャンク11をソール本体5に収容する空洞部10は、補剛シャンク11に対して相補的な形状を有する。好ましくは、空洞部10は、長手方向への展開部に沿って交互に繰り返される起伏12の形状を供給する補剛シャンク11の面15に対向する基部表面17を持つ。そして、そのような方法で形成及び供給される補剛シャンク11上の起伏12と基部表面17とは、雄雌嵌合する相補的な形状を有する。
【0023】
その履物底1の機能と位置により、補剛シャンク11は、履物底1において土踏まずの支持部を形成する。
【符号の説明】
【0024】
1 履物底
2 前足部
3 中足部
4 後足部
5 底本体
6 底面
7 凹部
8 周囲枠
10 空洞部
11 補剛シャンク
12 起伏
13 窪み
14 先端
15 面
16 反対側の面
17 基部表面
x 長手方向
図1
図2
図3
【国際調査報告】