(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-502674(P2018-502674A)
(43)【公表日】2018年2月1日
(54)【発明の名称】容器への蓋具の着脱を検出しかつ記録する再使用可能な密閉式医薬用蓋具
(51)【国際特許分類】
A61J 7/04 20060101AFI20180105BHJP
B65D 55/02 20060101ALI20180105BHJP
【FI】
A61J7/04 Z
B65D55/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-542217(P2017-542217)
(86)(22)【出願日】2015年10月28日
(85)【翻訳文提出日】2017年7月3日
(86)【国際出願番号】CA2015051100
(87)【国際公開番号】WO2016070266
(87)【国際公開日】20160512
(31)【優先権主張番号】2,869,491
(32)【優先日】2014年11月4日
(33)【優先権主張国】CA
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.sigFox
(71)【出願人】
【識別番号】517156469
【氏名又は名称】インテリジェント・デバイシーズ・エスイーゼットシー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100082049
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ブロッツェル,ディーン
(72)【発明者】
【氏名】ピーターセン,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン,アラン
【テーマコード(参考)】
3E084
4C047
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA32
3E084AB05
3E084BA03
3E084CA01
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3E084LB07
4C047AA05
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4C047CC14
4C047CC15
4C047DD01
4C047GG22
4C047NN11
(57)【要約】
蓋具の着脱を検出しかつ記録する再使用可能な密閉型薬剤用蓋具。一面では、蓋具は、瓶の開口部の周辺に密着する密封手段を備える。検出手段は、蓋具の開口部内の瓶の有無を検出し、蓋具の操作を制御する電子回路を設けることができる。服薬指示への順従に使用者を動機付ける遵守手段を設けることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の開口部の周縁に接触する密封手段と、
蓋具内での容器の開口部の有無を検出する検出手段と、
蓋具の操作を制御する電子回路とを備えることを特徴とする蓋具。
【請求項2】
互いに対向して蓋具の内側に配置される送信器と受信器とを検出手段に設けた請求項1に記載の蓋具。
【請求項3】
コンデンサを形成して互いに対向して蓋具の内側に配置される少なくとも2枚の金属板を検出手段に設けた請求項1に記載の蓋具。
【請求項4】
検出手段は、容器の開口部の有無を周期的に検出する請求項1に記載の蓋具。
【請求項5】
送信器からの信号を受信器により周期的に検出する請求項2に記載の蓋具。
【請求項6】
少なくとも2枚の金属板間の静電容量の変化を電子回路により周期的に検出する請求項3に記載の蓋具。
【請求項7】
容器の開口部への蓋具の完全な装着状態を示す警告器を備える請求項1〜6の何れか1項に記載の蓋具。
【請求項8】
下方圧力を検出するスイッチを設けた請求項1〜7の何れか1項に記載の蓋具。
【請求項9】
スイッチが下方圧力を検出するとき、容器の開口部の有無の検出を開始する請求項8に記載の蓋具。
【請求項10】
処理装置により使用者の服薬遵守追跡を実行する命令と指令のプログラムを記憶する計算機読出可能媒体を電子回路に設けた請求項1〜9の何れか1項に記載の蓋具。
【請求項11】
投薬指示への順従に使用者を動機付ける服薬遵守手段を設けた請求項10に記載の蓋具。
【請求項12】
1又は2以上の数値表示部、発光ダイオードの発光パターン、液晶表示素子の発光パターン、有機発光ダイオードの発光色変化又は識別表示部を服薬遵守手段に設けた請求項11に記載の蓋具。
【請求項13】
服薬遵守手段は、警告手段を通じて使用者に服薬不履行を警告する請求項11に記載の蓋具。
【請求項14】
使用者の服薬遵守データを外部装置に送信する送信手段を設けた請求項11に記載の蓋具。
【請求項15】
外部装置は、タブレット、スマートフォン及びコンピュータからなる群から選択される請求項14に記載の蓋具。
【請求項16】
送信手段は、USB、有線プロトコル、無線プロトコル、Wi-fi及びGSMからなる群から選択される請求項14に記載の蓋具。
【請求項17】
容器の開口部のネジに連結するネジを有する内部挿入体を密封手段に設けた請求項1〜16の何れか1項に記載の蓋具。
【請求項18】
電源と、服薬遵守データを記憶する記憶装置とを電子回路に設けた請求項17に記載の蓋具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再使用可能な密閉(水蜜)式医薬用蓋具に関連する。特に、再使用可能な密閉式医薬用蓋具は、容器又は瓶への蓋具の着脱を検出し記録する手段を含む。即ち、服薬指示への順従に使用者を動機付ける服薬遵守手段を設けることができる。
【背景技術】
【0002】
錠剤、カプセル、粉末、液体及びその他の形態の薬剤を収容する薬剤瓶及び薬剤容器の蓋は、幅広く使用されている。所与の投薬計画に順従に薬を服用しない患者の健康には深刻な影響が生ずることは広く認められる現象である。また、公知のように、患者の失念が非服薬の主原因である。単に多忙過ぎる患者は、投薬計画に従えないのである。
【0003】
時間通りに患者に服薬を気付かせる医薬用瓶蓋の着想は公知である。処方される投薬計画に患者の服薬遵守を推定する手段として、瓶の着脱を監視する要求が注意喚起実行への基本である。これにも、瓶蓋の除去時を決定する手段が必要である。蓋除去時を決定するスイッチ形態の瓶蓋除去決定手段が広く知られる。このスイッチは、通常蓋内に内蔵され又は蓋に添着される。
【0004】
容器の着脱時を決定する装置は、通常蓋に内蔵して瓶に対する蓋の回転を検出する機械式又は電気機械式手段である。着脱時の決定装置は、構造が複雑で製造価格が高価であり、しかも、機械的特性と可動部品のため、反復着脱回数が制限されかつ低強度等多くの難点・制限がある。
【0005】
多くの蓋は、カプセル、錠剤及び他の圧縮固体形状の収容に制限され、粉末又は液体を収容できない別の制限もある。瓶及び容器の蓋は、内部密封体を収容するネジ留め部を通常備える。患者服薬遵守を監視する蓋は、通常、下殻と、下殻の頂部にスナップ構造で取り付けられる上殻とを有する殻を備え、必要な複数の電子機器が上殻内に設けられ、下殻は、ネジを有する透明な樹脂製の挿入体にスナップ嵌合され、瓶及び密封面に接続される。瓶に対する蓋の回転検出手段の必要があっても、蓋の挿入体及び/又は密封面の一体化を回転検出手段が妨害するので、漏出の危険のため液体又は粉末の瓶として、この蓋は不適切である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一局面では、本発明は、容器の開口部の周縁と接触する密封手段と、蓋具内での容器の開口部の有無を検出する検出手段とを備える蓋具を提供する。また、蓋具は、蓋具の操作を制御する電子回路を備える。
【0007】
本発明の他の実施の形態では、蓋具の検出手段は、蓋具の内側に対向して配置される送信器と受信器とを備える。
【0008】
本発明の他の実施の形態では、蓋具の検出手段は、蓋具の内側に対向して配置されてコンデンサを形成する少なくとも2枚の金属板を備える。
【0009】
本発明の他の実施の形態では、検出手段は、蓋具を装着する容器の開口部の有無を周期的に検出(ポーリング)する。
【0010】
本発明の他の実施の形態では、受信器は、送信器からの信号を周期的に受信する。他の実施の形態では、電子回路は、少なくとも2枚の金属板間の静電容量の変化を周期的に検出(ポーリング)する。
【0011】
本発明の他の実施の形態では、蓋具は、容器の開口部への蓋具の完全装着、即ち完全閉鎖を示す警告装置を備える。
【0012】
本発明の他の実施の形態では、蓋具は、下方圧力を検出するスイッチを備える。更なる実施の形態では、スイッチが下方圧力を検出するとき、容器の開口部の有無の定期的な検出を開始する。
【0013】
本発明の他の実施の形態では、電子回路は、使用者の服薬遵守追跡を処理装置が実行する命令と指令のプログラムを記憶する計算機読出可能媒体を備える。他の実施の形態では、服薬遵守手段は、投薬指示の順従に使用者を動機付ける。更に他の実施の形態では、服薬遵守手段は、1又は2以上の数値表示器、発光ダイオードの発光パターン、液晶表示素子の発光パターン、有機発光ダイオード色変化又は識別表示部を備える。更に他の実施の形態では、服薬遵守手段は、警告手段により使用者に服薬不履行の警告を発生する。
【0014】
本発明の他の実施の形態では、使用者の服薬遵守に関連するデータを外部装置に送信する送信手段が蓋具に設けられる。更に他の実施の形態では、外部装置は、タブレット、スマートフォン及びコンピュータからなる群から選択される。更に他の実施の形態では、送信手段は、USB、有線プロトコル、無線プロトコル、Wi-fi及び世界移動電話規格(GSM)からなる群から選択される。
【0015】
本発明の他の実施の形態では、蓋具の密封手段は、開口容器のネジと嵌合するネジを有する内部挿入体を備える。更なる実施の形態では、電子回路は、電源と、遵守データを記憶する記憶装置とを更に備える。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、機械式又は電気機械式のスイッチに依存せず、内容物を密封又は水密に封止して、あらゆる通常の薬剤瓶又は容器に対する着脱を検出する蓋具に関する。
【0018】
電源内蔵型の蓋具は、電気機械式可動部がなく、高信頼性が有り、反復使用に耐え、蓋具の交換時に瓶又は容器の密封及び再密封を妨げずに、液体又は粉末の収容に使用できる。
【0019】
本発明の蓋具は、樹脂製の下部筐体2と、下部筐体2内に収容されて工業規格上透明又は半透明の樹脂製の挿入体3とを備え、挿入体3は、瓶17又は容器にねじ連結される複数のネジを有する。筐体2にスナップ嵌合される挿入体3は、所定の位置に蓋具をネジ留めして、瓶17内に内容物を封入するとき、嵌合構造体18で瓶17の開口部の周縁に嵌合する密封体16を有する。また、蓋具の樹脂製の上部筐体、即ち蓋4は、印刷基板6の上面に空洞1を形成し、接着剤又は摩擦嵌合により空洞1内に密着嵌合される円形状の印刷基板6上に電子部品が実装される。電子部品は、電源、中央処理装置(CPU)7、記憶装置、限定記載ではないが、視覚型発光ダイオード(LED)20、有機発光ダイオード(OLED)、可聴型又は触覚型の装置及びスイッチ(ボタン)22を含む選択的表示装置、督促装置及び制御装置等、種々の表面実装電子部品9を含む。例えば、スイッチ22は、使用者による蓋具の再装着を検出する信号を発生する。所望の督促装置、表示装置21及び制御装置の周囲にスナップ嵌合され又は接着剤で固定される蓋4により、空洞1は、覆われる。
【0020】
本発明の実施の形態の一変形例では、表示光を透過し又は蓋4の面上に有機発光ダイオード表示装置を収容する半透明材料で蓋4を形成できる。
【0021】
赤外光(IR)又は他の周波数スペクトル信号で作動される送信器11及び送信器11と対になる受信器12は、印刷基板6の底面の直径上反対側に取り付けられる。周囲から遮光される垂直通路13と、垂直通路13の下端に形成される開口部15と、開口部15に対向しかつ不透明材料で形成される瓶17又は容器の首部19を横断する他方の開口部15とにより、各赤外光装置の光路が連絡される。
【0022】
開口部15間に瓶がないと、赤外光送信器11の信号は、送信器11の開口部15から受信器12の開口部15を通り受信器12に伝達さる。不透明な瓶又は容器に蓋具をネジ留めすると、赤外光ビームは、遮断され、送信器11の信号を検出しない受信器12は、容器への装着状態、即ち容器の閉鎖状態を示す。
【0023】
内蔵型装置に制限される電源のため、一実施の形態では、電力使用を逆相関する周期的時間間隔で赤外光を受信器に送信し又は別法として送信器からの信号を受信器が要求(ポーリング)して、受信器からの要求時にのみ、送信器が信号を送信して節電を計ることができる。
【0024】
また、容器の開口部から蓋具を外した状態が連続的に一定の時間を超えると、中央処理装置7が信号要求を中断する変形例でもよい。
【0025】
更に、省電力型実施の形態では、蓋具及び瓶の操作を検出する超高感度機械式振動センサを蓋具に設けてもよい。操作時に発生する振動がないとき、受信器は、送信器に信号送信を要求せずに電力を節約できる。
【0026】
他の実施の形態では、受信器の導光路13の方向に赤外光ビームを集光しかつ強化する傾斜型反射器又はレンズ14を導光路13の開口部15に設けると、小電力の赤外光供給源を使用できる。
【0027】
本発明の一実施の形態では、完全に蓋具を装着し、容器を閉鎖して、蓋具を再装着すると、蓋具は、触覚(振動)、視覚(発光ダイオード)又は聴覚(警告音)での警告を使用者に発生する。
【0028】
他の実施の形態では、外部光源による偽離脱信号を防止する符号化データプロトコルを介して赤外光又は他の信号を送信できる。
【0029】
他の実施の形態では、蓋具24を離脱、即ち開放する蓋具への下方圧力を必要とする小児悪戯防止蓋具として設計できる。蓋具24の開放、即ち薬剤使用予測手段として、蓋具内に内蔵するスイッチ(図示せず)で開放圧力を検出することができる。
【0030】
別の実施の形態では、下方圧力を加えると、オフとなるスイッチを小児悪戯防止蓋具に設け、スイッチオフにより、中央処理装置7の送信器信号要求(ポーリング)を制御することができる。下方圧力が加えられる小児悪戯防止蓋具内に内蔵されるスイッチは、送信器信号要求(ポーリング)動作をオンに切り替える。これにより、小児悪戯防止蓋具が非作動状態のときに、不必要な送信器信号要求(ポーリング)と電力消費を回避することができる。
【0031】
他の実施の形態では、
図3に示すように、直径上対向する蓋24の筐体2の内壁に、同一形状で湾曲する一対の導電性金属板23が取り付けられる。誘電体となる瓶又は容器の首部19と共に、金属板23は、コンデンサを形成する。容器から蓋具24を除去すると、金属板23が構成するコンデンサの静電容量が変化するので、中央処理装置7は、蓋具24の離脱状態、即ち開放状態を検出しかつ記録する。
【0032】
本発明の一実施の形態では、投薬間隔又は他の薬物生体反応(PK)情報プログラムが中央処理装置7に組み込まれて、蓋具24に取り付けられる。開放状態を収集した使用データは、薬物生体反応情報と比較され、使用データが薬物生体反応情報と整合する範囲が決定される。
【0033】
別の実施の形態では、患者服薬遵守状態を追跡するアルゴリズムプログラムを組み込む中央処理装置7が蓋具24に取り付けられ、患者に服薬を動機付ける方法により服薬遵守状態を蓋具に表示し、例えば、患者の服薬遵守状態を絶えず更新し、評価しかつ表示する。
【0034】
更に、本発明の実施の形態では、発光ダイオード又は液晶表示素子(LCD)の発光パターン、有機発光ダイオード(OLED)の発光色変化及び/又は識別手段若しくは他の手段により、服薬遵守データを定量(数値)的に蓋具に表示できる。
【0035】
他の実施の形態では、蓋具24の中央処理装置7に設定するプログラムを制御して、動的アルゴリズムを用いて、最新の開放を以前の開放と連続的に比較し、予めプログラムした理想的な薬物生体反応パターンと、患者の服薬遵守パターンとを比較することができる。回帰分析法又は他の周知の傾向分析法を使用して、中央処理装置7は、動的アルゴリズムを実行して、患者の服薬遵守の問題のある傾向を予測する。その後、蓋具の視覚的装置、聴覚的装置又は触覚的装置の出力を使用して、不適切な薬剤服用傾向と潜在的問題を使用者に警告する警報を発生する。
【0036】
他の実施の形態では、インターフェイス(USB)又は他の有線プロトコルを介してコンピュータに接続する機能が付加的に蓋具に設けられる。患者を動機付ける図形式服薬遵守データを要約して表示することができる。
【0037】
更なる実施の形態では、蓋具は、RFID、Bluetooth、NFC、sigFox、qual2又は他のデータ伝送プロトコルを使用して、タブレット又は電話等の外部スマートデバイスと通信できる無線周波数(RF)信号を発信する通信装置を含む。この通信装置を使用し、アプリケーションを介して注意喚起情報、服薬遵守概要情報又は他の情報を表示できる。
【0038】
別の実施の形態では、無線通信(グループ・スペシャル・モバイル、GSM)方式により、表示装置と通信を行う機能を蓋具24に付与して、画像や図形(グラフィックユーザインターフェイス)又は専用プログラム(アプリケーション)をコンピュータ表示に用いて、注意喚起情報、服薬遵守概要情報又は他の情報を表示することができる。
【0039】
本発明の実施の形態の変形例では、処方される薬剤について、使用者の服薬遵守状態を監視し、不適当な使用状態を検出する専用プログラムを介して、利害関係者のスマートデバイス又はコンピュータに蓋具のデータにアクセスする許可を使用者以外の他の利害関係者に付与することができる。
【0040】
他の実施の形態では、無線通信ネットワーク(Wi-Fi)又は無線通信システム(GSM)によりより大型のiHealthネットワークのアプリケーション形成部に蓋具24を無線で接続して、使用者及びその指名者がiHealthネットワークのデータにアクセスし、不適切な薬剤服用状態(パターン)に関する動機付けの帰還信号と警告信号を受信して、健康の悪化を防止する早期予防と治療の必要性を評価することができる。
【0041】
再使用できる蓋具を薬局に返還して再使用し又はその患者に同じ次の薬剤再補充を行って再使用を保持できる。必要に応じて、どの電源(例えば電池8)でも交換できる。
【0042】
蓋具の前記配列法と適用法の多くの変形例が、当業者には認識できよう。本明細書に詳記する特定の複数の実施の形態は、機械式スイッチに依存しない薬剤瓶又は薬剤容器の再使用可能な密封(水密)蓋具に関連するが、本発明の応用材料、応用法及び配列法を他形式の包装と内容物に適用できよう。
【0043】
例示する好適な複数の実施の形態に本発明の特許請求の範囲を限定して解釈すべきでなく、全体として明細書に整合して最広義に特許請求の範囲を解釈すべきである。
【符号の説明】
【0044】
16・・密封手段、 11・・送信器、 12・・受信器、 23・・金属板、
【手続補正書】
【提出日】2017年7月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の開口部の周縁に接触する密封手段と、
蓋具内での容器の開口部の有無を検出する検出手段と、
蓋具の操作を制御する電子回路とを備え、
互いに対向して蓋具の内側に配置される送信器と受信器とを検出手段に設けたことを特徴とする蓋具。
【請求項2】
容器の開口部の周縁に接触する密封手段と、
蓋具内での容器の開口部の有無を検出する検出手段と、
蓋具の操作を制御する電子回路とを備え、
コンデンサを形成して互いに対向して蓋具の内側に配置される少なくとも2枚の金属板を検出手段に設けたことを特徴とする蓋具。
【請求項3】
検出手段は、容器の開口部の有無を周期的に検出する請求項1又は2に記載の蓋具。
【請求項4】
送信器からの信号を受信器により周期的に検出する請求項1に記載の蓋具。
【請求項5】
少なくとも2枚の金属板間の静電容量の変化を電子回路により周期的に検出する請求項2に記載の蓋具。
【請求項6】
容器の開口部への蓋具の完全な装着状態を示す警告器を備える請求項1〜5の何れか1項に記載の蓋具。
【請求項7】
下方圧力を検出するスイッチを設けた請求項1〜6の何れか1項に記載の蓋具。
【請求項8】
スイッチが下方圧力を検出するとき、容器の開口部の有無の検出を開始する請求項7に記載の蓋具。
【請求項9】
処理装置により使用者の服薬遵守追跡を実行する命令と指令のプログラムを記憶する計算機読出可能媒体を電子回路に設けた請求項1〜8の何れか1項に記載の蓋具。
【請求項10】
投薬指示への順従に使用者を動機付ける服薬遵守手段を設けた請求項9に記載の蓋具。
【請求項11】
1又は2以上の数値表示部、発光ダイオードの発光パターン、液晶表示素子の発光パターン、有機発光ダイオードの発光色変化又は識別表示部を服薬遵守手段に設けた請求項10に記載の蓋具。
【請求項12】
服薬遵守手段は、警告手段を通じて使用者に服薬不履行を警告する請求項10に記載の蓋具。
【請求項13】
使用者の服薬遵守データを外部装置に送信する送信手段を設けた請求項10に記載の蓋具。
【請求項14】
外部装置は、タブレット、スマートフォン及びコンピュータからなる群から選択される請求項13に記載の蓋具。
【請求項15】
送信手段は、USB、有線プロトコル、無線プロトコル、Wi-fi及びGSMからなる群から選択される請求項13に記載の蓋具。
【請求項16】
容器の開口部のネジに連結するネジを有する内部挿入体を密封手段に設けた請求項1〜15の何れか1項に記載の蓋具。
【請求項17】
電源と、服薬遵守データを記憶する記憶装置とを電子回路に設けた請求項16に記載の蓋具。
【国際調査報告】