特表2018-502796(P2018-502796A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-502796清涼飲料を作るためのキャップおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-502796(P2018-502796A)
(43)【公表日】2018年2月1日
(54)【発明の名称】清涼飲料を作るためのキャップおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/28 20060101AFI20180105BHJP
   B65D 41/04 20060101ALI20180105BHJP
   B65D 51/22 20060101ALI20180105BHJP
   B65D 81/32 20060101ALI20180105BHJP
   A23L 2/54 20060101ALN20180105BHJP
【FI】
   B65D51/28 100
   B65D41/04
   B65D51/22 110
   B65D81/32 T
   A23L2/54
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-551364(P2017-551364)
(86)(22)【出願日】2015年12月7日
(85)【翻訳文提出日】2017年8月3日
(86)【国際出願番号】FI2015050856
(87)【国際公開番号】WO2016097473
(87)【国際公開日】20160623
(31)【優先権主張番号】20146120
(32)【優先日】2014年12月19日
(33)【優先権主張国】FI
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517214149
【氏名又は名称】イージーソーダ フィンランド オサケ ユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カイ、ペラモ
【テーマコード(参考)】
3E013
3E084
4B117
【Fターム(参考)】
3E013AB02
3E013AC01
3E013AC17
3E013AD12
3E013AD14
3E013AE02
3E013AE03
3E013AE12
3E013AF02
3E013AF17
3E013AF26
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA02
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DB17
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3E084FB01
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3E084KB01
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3E084LB07
3E084LC01
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4B117LC14
4B117LK04
4B117LL01
4B117LP11
4B117LP17
(57)【要約】
本発明は、ねじ式ボトル内で清涼飲料を作るためのキャップに関する。キャップは、内キャップ(1)、外キャップ(2)、および香料容器(4)を備える。内キャップ(1)が、雄ねじ部(5)と、ボトルの口部のねじ部に適合する雌ねじ部(6)とを有し、外キャップ(2)が、内キャップ(1)の雄ねじ部(5)に適合する雌ねじ部(7)を有する。キャップは、キャップがボトルの口部にねじ込まれるときに、香料容器(4)をボトル内に向かって開口するための第1放出具(8)を備える。キャップは、炭酸ガス容器(3)と、前記外キャップ(2)および内キャップ(1)が互いに対してねじ込まれるときに、炭酸ガス容器(3)をボトル内に向かって開口するための第2放出具(9)とをさらに備える。本発明は、また、清涼飲料を作るための方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ式ボトル内で清涼飲料を作るためのキャップであって、前記キャップは、内キャップ(1)、外キャップ(2)、および香料容器(4)を備え、前記内キャップ(1)が、雄ねじ部(5)と、ボトルの口部のねじ部に適合する雌ねじ部(6)とを有し、前記外キャップ(2)が、前記内キャップ(1)の前記雄ねじ部(5)に適合する雌ねじ部(7)を有し、前記キャップは、前記キャップが前記ボトルの前記口部にねじ込まれるときに、前記香料容器(4)を前記ボトル内に向けて開口するための第1放出具(8)を備え、
前記キャップは、炭酸ガス容器(3)と、前記外キャップ(2)および前記内キャップ(1)が互いに対してねじ込まれるときに、前記炭酸ガス容器(3)を前記ボトル内に向けて開口するための第2放出具(9)とを備えることを特徴とする
キャップ。
【請求項2】
前記キャップは、前記内キャップ(1)が前記ボトルの前記口部にねじ込まれるときに、前記内キャップ(1)および前記外キャップ(2)が、互いに対してねじ込まれることを防止するために、ねじ固定機構(10)を備えることを特徴とする請求項1記載のキャップ。
【請求項3】
前記ねじ固定機構(10)は、互いに対してねじ込まれた前記内キャップ(1)および前記外キャップ(2)が、ともに前記ボトルの前記口部から外れるようにねじ回されるときに、ねじ込みが緩むことを防止するように構成されることを特徴とする請求項2記載のキャップ。
【請求項4】
前記ねじ固定機構(10)は、前記内キャップ(1)の外側表面上、および前記外キャップ(2)の内側表面上の突起部(11)およびエッジ状部材(12)を適合させるものとして具体化されることを特徴とする請求項2または3記載のキャップ。
【請求項5】
前記ねじ固定機構(10)は、前記内キャップ(1)が、先ず、前記ボトルの前記口部の周りにねじ込まれて初めて、前記外キャップ(2)が前記内キャップ(1)に対してねじ込まれるように、前記内キャップ(1)の前記雄ねじ部(5)と、前記外キャップ(2)の前記雌ねじ部(7)との締め付けを設計することによって構成されることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項6】
前記第2放出具(9)は、前記外キャップ(2)および前記内キャップ(1)が互いに対してねじ込まれるときに、前記容器(3)を開口するために、前記炭酸ガス容器(3)内へと穿刺するように構成される穿刺部材(13)を備え、前記穿刺部材(13)は、炭酸ガスを前記ボトル内へと送るために、前記内キャップ(1)を通過して延びる開口部(14)を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項7】
前記穿刺部材(13)のヘッド(15)は、円錐台状の形状であることを特徴とする請求項6記載のキャップ。
【請求項8】
前記キャップは、密閉するような方法での前記内キャップ(1)の前記ボトルの前記口部へのねじ込みを知らせるように構成されるインジケータ(16)を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項9】
ボトルにねじ込むことが可能であるキャップによって清涼飲料を作るための方法であって、液体が、前記ボトル内に加えられ、内キャップ(1)、外キャップ(2)、および香料容器(4)を備える前記キャップを用いて、前記外キャップ(2)をねじ込むことにより前記ボトルの口部を前記内キャップ(1)で密閉することによって、前記ボトルが閉口され、同時に、前記香料容器(4)を開口し、香料を放出し、
前記キャップは、炭酸ガス容器(3)を備え、前記内キャップ(1)を用いて前記ボトルの前記口部を密閉したあとに、前記ボトルが上下逆さにされ、前記外キャップ(2)を同じ方向にさらにねじ込むことによって、炭酸ガスが、前記ボトルの液体空間に放出されることを特徴とする
方法。
【請求項10】
前記内キャップ(1)による前記ボトルの前記口部の密閉が、前記キャップによって生成される信号によって知らされ、その後に前記ボトルが上下逆さにされることを特徴とする請求項9記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに規定の清涼飲料を作るためのキャップ、および請求項9のプリアンブルに規定の清涼飲料を作るための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
清涼飲料を作るために、様々な種類の香味剤および着色剤を水に加えることが知られている。既製品の清涼飲料は、小売店から購入することができる。さらに、自宅で清涼飲料を作るために、様々な種類の香味剤および着色剤を水に混合し、水に炭酸ガスを加えるための装置が知られている。
【0003】
清涼飲料を作るための既知の装置の問題は、そのコストである。ユーザは、装置に加えて、飲料に炭酸ガスを加えるための炭酸ガスのみならず、必要な香味剤も別個に購入しなければならない。炭酸ガス、ならびに香味剤および着色剤は、大型の包みで販売され、したがって、ユーザは、同じ味の清涼飲料を大量に作らなければならない。
【0004】
したがって、清涼飲料を自宅で、様々な味の清涼飲料を少量で作ることが可能であるように、容易かつ経済的に作ることを可能にする、清涼飲料を作るための新たな装置を開発する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、上記の欠点を改善することである。
【0006】
具体的には、本発明の目的は、ユーザが特定の香味剤を大型の包みで購入することを強いられることなく、様々な味の清涼飲料を自宅で作ることを可能にする、清涼飲料を作るための新しくかつシンプルなキャップを開示することである。
【0007】
本発明の目的は、また、清涼飲料を作る方法を開示することである。
【0008】
本発明に係るキャップおよび方法は、請求項に提示される特徴によって特徴付けられる。
【0009】
ねじ状ボトル内で清涼飲料を作るための本発明に係るキャップは、内キャップ、外キャップ、および香料容器を備える。内キャップは、雄ねじ部と、ボトルの口部のねじ部に適合する雌ねじ部とを有し、外キャップは、内キャップの雄ねじ部に適合する雌ねじ部を有する。キャップは、キャップがボトルの口部にねじ込まれるときに、香料容器をボトル内に向けて開口するための第1放出具を備える。キャップは、炭酸ガス容器と、外キャップおよび内キャップが互いに対してねじ込まれるときに、炭酸ガス容器をボトル内に向けて開口するための第2放出具とを備える。
【0010】
ボトルにねじ込むことが可能であるキャップによって清涼飲料を作るための本発明に係る方法では、液体が、ボトル内に加えられ、内キャップ、外キャップ、および香料容器を備えるキャップを用いて、外キャップをねじ込むことによりボトルの口部を内キャップで密閉することによって、ボトルが閉口され、同時に、香料容器を開口し、香料を放出する。キャップは、また、炭酸ガス容器も含む。内キャップを用いてボトルの口部を密閉したあとに、ボトルが上下逆さにされ、外キャップを同じ方向にさらにねじ込むことによって、炭酸ガスが、ボトルの液体空間に放出される。
【0011】
清涼飲料を作るために使用されるボトルは、小売店で販売される通常の清涼飲料用ボトルであってもよい。一実施形態では、ボトルは、500ミリリットルの清涼飲料用ボトルである。ボトルは、他の任意の容量であってもよく、香料容器内の香料の量および炭酸ガス容器内の炭酸ガスの量は、ボトルの液体容量に比例する。さらに、清涼飲料の濃度は、液体容量によって調節することができる。
【0012】
一実施形態では、内キャップおよび外キャップは、プラスチック製である。内キャップの雄ねじ部とは、内キャップの外側表面上のねじ部を指す。同様に、内キャップまたは外キャップの雌ねじ部とは、内キャップまたは外キャップの内側表面上のねじ部を指す。内キャップの雌ねじ部は、内キャップがボトルの口部にねじ込まれることが可能であるように、ボトルの口部のねじ部に適合する。内キャップの雄ねじ部と、外キャップの雌ねじ部とは、外キャップが内キャップにねじ込まれることが可能であるように、互いに対して適合する。
【0013】
一実施形態では、香料容器は、プラスチック製である。香料容器は、内キャップまたは外キャップの一体部分であってもよいし、または別個の部分であってもよい。一実施形態では、香料容器は袋である。香料容器は、香料に加えて、着色剤または添加剤など、他の物質も含んでもよい。香料容器は、使用されるボトルの液体容量に比例する量の一回分の香味剤、着色剤、および/または添加剤を保持する。組立済みのキャップでは、香料容器は閉口される。香料容器は、キャップがボトルの口部にねじ込まれるときに開口し、香料がボトル内に流入する。
【0014】
炭酸ガス容器は、炭酸ガスを含む。一実施形態では、炭酸ガス容器は金属製である。
【0015】
第1放出具の目的は、キャップがボトルの口部にねじ込まれるときに、香料をボトル内に放出するために、香料容器を開口することである。一実施形態では、第1放出具は、また、キャップがボトルの口部にねじ込まれる前に、香料容器を閉口する。一実施形態では、第1放出具は、キャップがボトルの口部にねじ込まれていないときに、香料容器の基部に設けられる開口部を閉口し、密閉するような方法でキャップがボトルの口部にねじ込まれるときに、香料容器の基部の香料開口部を開口するシールリングである。
【0016】
第2放出具の目的は、内キャップおよび外キャップが互いに対してねじ込まれるときに、炭酸ガスがボトル内に放出されるように、炭酸ガス容器を開口することである。一実施形態では、第2放出具は、内キャップの一体部分である。一実施形態では、第2放出具は、別個の構成要素であり、内キャップの一部ではない。
【0017】
一実施形態では、キャップは、内キャップがボトルの口部にねじ込まれるときに、内キャップおよび外キャップが互いに対してねじ込まれることを防止するために、ねじ固定機構を備える。
【0018】
一実施形態では、ねじ固定機構は、互いに対してねじ込まれた内キャップおよび外キャップが、ともにボトルの口部から外れるようにねじ回されるときに、ねじ込みが緩むことを防止するように構成される。炭酸ガスがボトル内に放出されているとき、ねじ固定機構は、内キャップおよび外キャップが互いに対してねじ込まれないように、内キャップおよび外キャップを互いに対して固定し、それによって、キャップ全体を一体としてボトルの口部から取外すことを可能にする。
【0019】
一実施形態では、ねじ固定機構は、内キャップの外側表面上、および外キャップの内側表面上の突出部およびエッジ状部材を適合させるものとして具体化される。一実施形態では、突出部およびエッジ状部材は、内キャップの雄ねじ部、および外キャップのめ雌ねじ部に配置される。一実施形態では、突出部は、傾斜するように形成される。突出部およびエッジ状部材は、柔軟性があり、形状およびサイズにおいて、互いを通過して摺動可能となるように構成される。突出部およびエッジ状部材の剛性、形状、およびサイズは、ボトルの口部が内キャップによって密閉される前に、内キャップおよび外キャップの互いに対するねじ込みを防止するように構成される。突出部およびエッジ状部材の形状は、内キャップおよび外キャップの互いに対する一方の方向でのねじ込みを可能にしながらも、内キャップおよび外キャップの互いに対する反対方向でのねじ込みを防止する。一実施形態では、エッジ状部材は、内キャップの外側表面上、または外キャップの内側表面上で、一対ごとにグループ化され、合わせ面上の突出部が、一対のエッジ状部材の間で固定される。
【0020】
一実施形態では、ねじ固定機構は、内キャップが、先ず、ボトルの口部の周りにねじ込まれて初めて、外キャップが内キャップに対してねじ込まれるように、内キャップの雄ねじ部と、外キャップの雌ねじ部との締め付けを設計することによって構成される。一実施形態では、外キャップおよび内キャップが互いに対してねじ込まれる前に、ボトルの口部が、内キャップによって密閉されるようにボトルのねじ部と内キャップの雌ねじ部との間の締め付けは、内キャップの雄ねじ部と外キャップの雌ねじ部との間の締め付けよりも小さい。
【0021】
一実施形態では、第2放出具は、外キャップおよび内キャップが、互いに対してねじ込まれるときに、容器を開口するために、炭酸ガス容器内へと穿刺するように構成される穿刺部材を備え、穿刺部材は、炭酸ガスをボトル内へと送るために、内キャップを通過して延びる開口部を有する。穿刺部材の長さおよび位置は、内キャップおよび外キャップが互いに対してねじ込まれるときに、穿刺部材が炭酸ガスカプセルを開口するために充分なところまで延びることを可能にするように設計される。
【0022】
一実施形態では、穿刺部材は金属製である。一実施形態では、穿刺部材はプラスチック製である。穿刺部材は針であってもよい。一実施形態では、穿刺部材は、中空構造であり、炭酸ガスは、穿刺部材の開口部を通過し、穿刺部材の開口部に接続される内キャップの開口部を通過して、ボトル内へと送られる。一実施形態では、内キャップの開口部の直径は、0.3〜0.7mmである。一実施形態では、内キャップの開口部の直径は、0.4〜0.6mmである。一実施形態では、内キャップの開口部の直径は、0.5mmである。内キャップの開口部の直径によって、炭酸ガスが炭酸ガス容器から放出される速度を、そして飲料の炭酸化を調節することが可能である。内キャップの開口部の直径が0.5mmである場合、ボトル内の液体は、十分に炭酸化される。一実施形態では、穿刺部材の開口部の直径は、内キャップの開口部の直径よりも大きい。
【0023】
一実施形態では、穿刺部材のヘッドは、円錐台状の形状である。一実施形態では、穿刺部材は、円錐台状の形状である。穿刺部材のヘッドは、内キャップおよび外キャップが互いに対してねじ込まれるときに、炭酸ガス容器を穿刺するために、鋭角に傾斜される。一実施形態では、穿刺部材の円錐台形状のヘッドの表面は、穿刺部材の中心軸に対して15〜25度の角度である。一実施形態では、穿刺部材の円錐台形状のヘッドの表面は、穿刺部材の中心軸に対して20度の角度である。一実施形態では、穿刺部材のヘッドは、傾斜した切断面を有して鋭角に切断される。
【0024】
一実施形態では、キャップは、密閉するような方法での内キャップのボトルの口部へのねじ込みを知らせるように構成されるインジケータを備える。インジケータは、たとえば、視覚、触覚、または聴覚に基づく信号を送る。キャップのユーザは、信号によって、ボトルが炭酸ガスを放出するために上下逆さにされ得るように、充分に密閉するような方法で、内キャップがボトルの口部にねじ込まれていることがわかる。ボトル内の液体が炭酸化されるために、ボトルは、炭酸ガスを放出する前に、上下逆さにされなければならない。ボトルが上下逆さになっている間に、炭酸ガスがボトルの液体空間内に放出されると、ボトル内の液体が効率的に炭酸化される。炭酸ガスは、ボトル内の液体中に溶け、その結果、炭酸ガスと水が反応すると、炭酸が形成される。
【0025】
一実施形態では、内キャップによるボトルの口部の密閉は、キャップによって生成される信号により知らされ、その後にボトルが上下逆さにされる。
【0026】
上記の本発明の実施形態は、自由に、互いに組み合わされてもよい。新しい実施形態を形成するために、いくつかの実施形態が組み合わされてもよい。本発明の目的であるキャップまたは方法は、本発明の上記実施形態の1つまたは複数を含んでもよい。
【0027】
本発明による清涼飲料を作るためのキャップおよび方法は、先行技術に対し大きな利点を提供する。本発明によるキャップによって清涼飲料を作ることは、非常にシンプルである。本発明によるキャップおよび方法を用いて清涼飲料を作るには、キャップ、飲料水、および小売店から入手できる通常の清涼飲料用ボトルを必要とするのみである。つまり、ユーザは、大量の既製の清涼飲料を持ち帰る必要がない。さらに、ユーザは、清涼飲料を作るために、大量の炭酸ガス、または香味剤および着色剤を購入することを強いられない。キャップのユーザは、特定の製造業者のボトルに制限されない。その上、本発明によるキャップは安価である。ユーザは、一度に1つ分のみの特定の味の清涼飲料のボトルを購入し、作ることが可能である。
【0028】
本発明を、以下において、例として実施形態を図示する添付の図面を参照して説明する。本発明は、図面の実施形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】一実施形態による外キャップを図示する。
図2】一実施形態による内キャップを図示する。
図3】基部から見た、一実施形態による内キャップを図示する。
図4】基部から見た、一実施形態による内キャップおよびシールリングを図示する。
図5】ボトルの口部へのキャップのねじ込みの前の、一実施形態によるキャップを図示する。
図6】香料容器が開口する位置でボトルの口部にねじ込まれた、一実施形態によるキャップを図示する。
図7】炭酸ガス容器が開口する位置でボトルの口部にねじ込まれた、一実施形態によるキャップを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、一実施形態による外キャップ2を図示する。外キャップ2の内側表面には、内キャップ1の雄ねじ部5に適合する雌ねじ部7が設けられる。さらに、突起部11およびエッジ状部材12が、外キャップ2の内側表面上に設けられ、内キャップ1のエッジ状部材12とともに、ねじ固定機構10の一部を形成する。図1によると、外キャップ2には三条ねじが設けられているが、他の数のねじ山があってもよい。図1によると、外キャップ2内の突起部11およびエッジ状部材12の数は3つであるが、他の数の突起部11およびエッジ状部材12があってもよい。
【0031】
図2は、一実施形態による内キャップ1を図示する。内キャップ1の外側表面には、外キャップ2の雌ねじ部7に適合する雄ねじ部5が設けられる。内キャップ1の外側表面には、また、エッジ状部材12が設けられ、そのエッジ状部材12は、図2による内キャップ1内で、一対ごとにグループ化され、外キャップ2の内側表面上の突起部11およびエッジ状部材12は、内キャップ1のエッジ状部材12により形成される一対の間で固定される。組立済みのキャップでは、外キャップ2の突起部11およびエッジ状部材12は、内キャップおよび外キャップが、互いに対して一方向のみで、その反対方向には回らずにねじ込まれることを可能にするように、内キャップ1のエッジ状部材の第1の一対の間に設けられる。図2による内キャップ1は、二対のエッジ状部材12により形成されるグループを3つ有し、すなわち、エッジ状部材の合計数は12である。しかし、他の数のエッジ状部材があってもよい。
【0032】
図3および図4は、基部21から見た一実施形態による内キャップ1を図示する。外キャップ2の雌ねじ部7に適合する雄ねじ部5が、内キャップ1の外側表面上に設けられる。内キャップ1の外側表面上には、また、外キャップ2の突起部11およびエッジ状部材12とともにねじ固定機構10を形成するエッジ状部材12が設けられる。ボトル20の口部のねじ部に適合する雌ねじ部6が、内キャップ1の内側表面上に設けられる。さらに、開口部23が、炭酸ガス容器3からボトル20内に炭酸ガスを放出するために、穿刺部材13の開口部14と直接並ぶように、内キャップ1の基部21に設けられる。図5図6、および図7に、穿刺部材13およびその特定の位置が図示される。
【0033】
図3では、内キャップ1の基部21は、香料容器4からボトル20内に香料を放出するための香料開口部22を有する。図4において、香料開口部22は、第1放出具8で覆われ、香料開口部22は密閉される。第1放出具8の目的は、キャップがボトル20の口部にねじ込まれるときに、香料容器4を開口することによって香料を放出することである。図4による内キャップ1では、第1放出具8は、基部21の3つのすべての香料開口部22を閉口するシールリング17である。図4は、シールリング17中の、区切部19を図示し、区切部19は、シールリング17の他の部分よりも薄く、キャップがボトルの口部にねじ込まれるときに、区切部19においてシールリング17が裂ける。第1放出具8としてのシールリング17の動作を、図6を参照して説明する。
【0034】
図5図6、および図7は、一実施形態によるキャップを図示する。図5には、ボトルの口部へのねじ込みの前のキャップが図示される。図6には、ボトル20の口部が内キャップ1によって密閉され、香料容器4が開口するように、ボトル20の口部にねじ込まれたキャップが図示される。図7には、外キャップ2および内キャップ1が、互いに対してねじ込まれ、炭酸ガス容器3が開口するように、ボトル20の口部にねじ込まれたキャップが図示される。
【0035】
図5図6、および図7のキャップは、内キャップ1、外キャップ2、炭酸ガス容器3、および香料容器4を備える。内キャップ1は、香料容器4の壁部の一部を形成する。香料は、キャップがボトルの口部にねじ込まれるときに、香料容器4から、内キャップの基部21の香料開口部22を通って、ボトル内に放出される。雄ねじ部5、およびボトルの口部のねじ部に適合する雌ねじ部6が、内キャップに設けられる。内キャップ1の雄ねじ部5に適合する雌ねじ部7が、外キャップ2に設けられる。キャップは、図5図6、および図7による実施形態においてはシールリング17である第1放出具8を備える。
【0036】
さらに、キャップは、図5図6、および図7による実施形態においては、中央開口部14を有する穿刺部材13である第2放出具9を備える。穿刺部材13の開口部14は、内キャップ1内の開口部23を通過し、ボトル20内へと延びる。穿刺部材13のヘッド15は、鋭角に傾斜し、円錐台状の形状である。穿刺部材13は内キャップ1内に組み込まれ、その向きと長さは、内キャップ1および外キャップ2が、ボトル20内に炭酸ガスを放出するように互いに対してねじ込まれるときに、穿刺部材13が炭酸ガス容器3を穿刺するように構成される。
【0037】
図5図6、および図7に図示されるねじ固定機構10は、内キャップ1がボトル20の口部にねじ込まれる間に、外キャップ2および内キャップ1が、互いに対してねじ込まれることを防止する。ねじ固定機構10は、また、キャップをボトル20の口部から外れるようにねじ回される間に、互いに対してねじ込まれている内キャップ1および外キャップ2のねじ込みが緩むことを防止し、このようにしてキャップ全体が一体としてボトル20の口部から外れるようにねじ回されることを可能にする。ねじ固定機構10は、内キャップ1の外側表面上、および外キャップ2の内側表面上の突起部11およびエッジ状部材12を適合させるものとして具体化される。内キャップ1の外側表面上、および外キャップ2の内側表面上の突起部11およびエッジ状部材12は、図1〜4においてよりよく図示される。さらに、外キャップ2の雌ねじ部7と、内キャップ1の、適合する雄ねじ部5との間の締め付けが、ねじ固定機構10の一部を形成してもよい。
【0038】
図5図6、および図7は、また、密閉するような方法での内キャップ1のボトル20の口部へのねじ込みを知らせるように構成されるインジケータ16を図示する。ねじ固定機構10の突起部11およびエッジ状部材12は、図5図6、および図7によるキャップのインジケータ16として機能する。内キャップ1の外側表面上、および外キャップ2の内側表面上の突起部11およびエッジ状部材12は、図1〜4によりよく図示される。突起部11およびエッジ状部材12は、密閉するような方法での内キャップ1のボトル20の口部へのねじ込みを、互いを通過して摺動すること、そして同時にクリック音をたてることによって知らせる。しかし、インジケータ16は、図5図6、および図7によるキャップにおいて図示されるものとは別の種類のものであってもよい。インジケータ16は、たとえば、聴覚的または視覚的なものであってもよく、または触覚に基づくものであってもよい。インジケータ16は、固定システム10の一部である必要はない。
【0039】
図5に図示されるキャップは、まだボトルの口部にねじ込まれておらず、そのため、香料容器4および炭酸ガス容器3は閉口されている。内キャップ1の基部21の香料開口部22は、第1放出具8によって閉口される。キャップは、この構成でユーザに供給される。
【0040】
図6は、ボトル20の口部が内キャップ1によって密閉され、香料容器4が開口するように、ボトル20の口部にねじ込まれるキャップを図示する。キャップがボトルの口部にねじ込まれるとき、シールリング17が裂け、内キャップ1の基部21の香料開口部22が開口することで、同時に香料容器4を開口させ、それによって香料容器4内に含まれる香料がボトル20内に放出される。シールリング17の引き裂きは、図6に図示されるように、シールリング17の他の部分よりも厚く、キャップがボトル20の口部にねじ込まれるときに、ボトル20の口部開口部の上部に取り付けられるフランジ18によって引き起こされる。さらに、炭酸ガスを放出するためにボトル20を上下逆さにすることを可能にするために、シールリング17のフランジ18によって、内キャップ1が、密閉するような方法でボトル20の口部にねじ込まれることが確保される。内キャップ1によるボトル20の口部の密閉は、インジケータ16がたてるクリック音により知らされる。
【0041】
図7は、外キャップ2および内キャップ1が互いに対してねじ込まれ、炭酸ガス容器3が開口するように、ボトル20の口部にねじ込まれたキャップを図示する。図7によるキャップでは、内キャップ1は、密閉するような方法でボトル20の口部にねじ込まれ、さらに、外キャップ2および内キャップ1は、穿刺部材13が炭酸ガス容器3を穿刺する程度まで、互いに対してねじ込まれる。炭酸ガスは、炭酸ガス容器3から、穿刺部材13の開口部14および内キャップ1の開口部23を通過してボトル20内に放出される。
【0042】
本発明は、その実施形態の上記の例に限定されず、その代わり、多数の変形例が、請求項により定義される本発明の着想の範囲内で可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】