特表2018-503576(P2018-503576A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エタブリセメンツ ピエール グレハル エト シエ エスエーの特許一覧

特表2018-503576建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法
<>
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000004
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000005
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000006
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000007
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000008
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000009
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000010
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000011
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000012
  • 特表2018503576-建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-503576(P2018-503576A)
(43)【公表日】2018年2月8日
(54)【発明の名称】建築用プレートをリフティングする装置用のリフティング機構、この機構を含むリフティング装置、およびこの装置を用いたリフティング方法
(51)【国際特許分類】
   B66F 3/02 20060101AFI20180112BHJP
   F16D 49/10 20060101ALI20180112BHJP
   F16D 65/16 20060101ALI20180112BHJP
   B66F 7/12 20060101ALI20180112BHJP
   B66F 17/00 20060101ALI20180112BHJP
   B66F 9/06 20060101ALI20180112BHJP
   E04F 21/18 20060101ALI20180112BHJP
   E04G 21/16 20060101ALI20180112BHJP
   F16D 127/04 20120101ALN20180112BHJP
   F16D 127/12 20120101ALN20180112BHJP
【FI】
   B66F3/02
   F16D49/10
   F16D65/16
   B66F7/12
   B66F17/00 F
   B66F17/00 K
   B66F9/06 A
   E04F21/18 B
   E04G21/16
   F16D127:04
   F16D127:12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-543899(P2017-543899)
(86)(22)【出願日】2015年10月2日
(85)【翻訳文提出日】2017年5月30日
(86)【国際出願番号】FR2015052659
(87)【国際公開番号】WO2016071589
(87)【国際公開日】20160512
(31)【優先権主張番号】1460718
(32)【優先日】2014年11月6日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517160031
【氏名又は名称】エタブリセメンツ ピエール グレハル エト シエ エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】マルコン、 リオネル
【テーマコード(参考)】
2E174
3F333
3J058
【Fターム(参考)】
2E174AA02
2E174AA04
2E174BA01
2E174CA04
2E174CA19
2E174CA43
3F333AA03
3F333AA16
3F333AB05
3F333BD06
3F333FA15
3F333FG04
3F333FG09
3J058AA06
3J058AA13
3J058AA18
3J058AA23
3J058AA30
3J058AA37
3J058BA12
3J058CA32
3J058CB03
3J058CC08
3J058FA35
(57)【要約】
本発明は、静音、安全、高速、多目的であり、整備しやすいリフティング機構を提案する。このため、本機構は、固定セグメント(11)と、固定セグメントの内側を摺動するように取り付けられた第1伸縮セグメント(12)とを含む伸縮式支柱;規定の幅を有し、歯(131)を設けられ、第1伸縮セグメントに取り付けられたラック(13)、ギヤシステムであって、ラックと直接噛み合うピニオン(21)と、ピニオンと噛み合いかつ制御ホイールに取り付けられた制御シャフト(22)とを含むギヤシステム、制御シャフト用の可逆的ロック手段であって、使用者による作用のない限り制御シャフトの回転をロックするように設計された可逆的ロック手段、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リフティング機構(100)であって、使用位置に関連して、
固定セグメント(11)と、前記固定セグメント(11)の内側を摺動するように取り付けられた第1伸縮セグメント(12)とを含む伸縮式支柱(10)、
規定の幅(Lc)を有し、歯(131)を設けられ、前記第1伸縮セグメントに固定されたラック(13)、
ギヤシステム(20)であって、前記ラック(13)と直接係合するピニオン(21)、前記ピニオン(21)と係合しかつ制御ホイール(23)に固定された制御シャフト(22、22a−22b)、
を含むギヤシステム(20)、
前記制御シャフトを可逆的にロックするための手段(50)であって、使用者のその部分に対する作用のない限り前記制御シャフトの回転を防止するように設けられた手段(50)、
を含むリフティング機構(100)。
【請求項2】
前記ラック(13)が、前記ラックの前記歯(131)が前記第1伸縮セグメント(11)に対して垂直であるように前記第1伸縮セグメント(11)に固定される、請求項1に記載の機構。
【請求項3】
前記制御シャフト(22、22a−22b)が、リダクションシステム(24)によって前記ピニオン(21)と間接的に係合され、前記リダクションシステム(24)は前記ピニオン(21)が前記制御シャフト(22、22a−22b)よりも速い速度で回転するように配置される、請求項1または2に記載の機構。
【請求項4】
前記可逆的ロック手段は、前記制御シャフトが回転することを防止するために配置された手動で作動可能なレバーブレーキである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の機構。
【請求項5】
前記レバーブレーキ(50)が、
前記制御シャフトに対して回転するように取り付けられたレバー(51)であって、グリップエンド(51a)、回転軸(52)に固定するための部分(51b)、および当接端部(51c)を含むレバー(51)、
ブレーキライニング(54)を設けられ、かつ前記制御シャフト(22、22a−22b)の周囲に配置された柔軟性ループ(53)であって、前記ループの第1端部(53a)が前記レバーに固定され、前記ループの第2端部(53b)が前記レバーに調整可能な方法で固定されている柔軟性ループ(53)、
前記レバーの前記当接端部に当接する復元手段(56)であって、使用者のその部分に対する作用のない限り前記ループが前記制御シャフトの周囲で張られるように前記レバーの回転を制限する復元手段(56)、
を含む、請求項4に記載の機構。
【請求項6】
前記ループの前記第2端部が、前記レバー上をおよび前記レバーに対して摺動するように取り付けられかつ調整可能な方法で前記レバー上に保持される部分(55)の上に固定される、請求項5に記載の機構。
【請求項7】
前記レバーブレーキが、
前記制御シャフトに対して回転するように取り付けられたレバーであって、グリップエンド、回転軸に固定するための部分、および当接端部を含むレバー、
前記制御シャフトと一体であるドーム部分であって、その内側に、カムによって前記レバーに接続されたシールを設けられた少なくとも2つのジョーが可動式に取り付けられているドーム部分、
前記レバーの前記当接端部に対して当接する復元手段であって、使用者のその部分に対する作用のない限り前記2つのジョーが前記ドーム部分に対して擦れるように前記レバーの回転を制限する復元手段、
を含む、請求項4に記載の機構。
【請求項8】
前記レバーブレーキが、
前記制御シャフトに対して回転するように取り付けられたレバーであって、グリップエンド、回転軸に対して固定される部分、および当接端部を含むレバー、
前記制御シャフトと一体のディスクであって、その両側に、カムによって前記レバーに接続されたブレーキパッドを設けられた2つのジョーが回転可能に取り付けられたディスク、
前記レバーの前記当接端部に対して当接する復元手段であって、使用者のその部分に対する作用のない限り前記2つのジョーが前記ディスクに対して擦れるように前記レバーの回転を制限する復元手段、
を含む、請求項4に記載の機構。
【請求項9】
前記第1伸縮セグメントの内側を摺動するように取り付けられた第2伸縮セグメント(14)をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の機構。
【請求項10】
a)前記固定セグメント(11)が矩形の断面を有し、
b)前記第1伸縮セグメント(12)が正方形の断面を有し、
c)前記第2伸縮セグメント(14)が円形の断面を有する、
請求項9に記載の機構。
【請求項11】
前記第2伸縮セグメント(14)が、前記第1伸縮セグメント(12)の内縁部未満またはそれに等しい外径(D2s)を有し、および、
前記矩形の断面を有する前記固定セグメント(11)が、
前記第1伸縮セグメントの外縁部を超えるかそれに等しい短い内側、および、
前記第1伸縮セグメントの外縁部(L1se)プラス前記ラック(13)の前記幅(Lc)を超えるかそれに等しい長い内側(Lsf)を有する、
請求項10に記載の機構。
【請求項12】
少なくとも1本の引張ケーブル(30)をさらに含み、その第1端部(31)が前記固定セグメント(11)に固定され、第2端部(32)が使用位置に関連して前記第2伸縮セグメント(14)の下端部に固定され、前記少なくとも1本の引張りケーブルが、使用位置に関連して前記第1伸縮セグメント(12)の上端部に固定されたプーリ(40)の周囲に係合される、請求項10または11に記載の機構。
【請求項13】
前記円形の第2伸縮セグメント(14)が下端部を含み、前記下端部は切欠きを設けられ、かつ前記第1伸縮セグメント(12)の内側断面未満またはそれに等しい正方形の断面を有するプロファイルにはんだ付けされ、前記プロファイルには前記引張ケーブル(30)用の保持フックが設けられる、請求項12に記載の機構。
【請求項14】
前記制御ホイール(23)がクランク(231)を含み、前記クランク(231)は、前記クランクが前記ホイールと平行である後退位置と、前記クランクが前記ホイールの面に対して垂直である作動位置との間で回転するように取り付けられる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の機構。
【請求項15】
前記制御シャフトが前記ホイールを通過し、および、持ち運び式電動ねじ回し機によって支持される相補型コネクタに固定するためのコネクタ(232)を設けられた端部を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の機構。
【請求項16】
前記制御シャフトが一方向ローラ(60)によって前記制御ホイールに固定される、請求項15に記載の機構。
【請求項17】
前記ラック(13)を前記ピニオン(21)に押し付けるための手段(132)をさらに含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の機構。
【請求項18】
建築用プレートをリフティングするためのリフティング装置であって、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の機構、
前記機構の前記支柱の第1端部に固定された回転式脚部、
前記支柱の別の端部で回転するように取り付けられたプレート支持体、
を含むことを特徴とするリフティング装置。
【請求項19】
請求項18に記載のリフティング装置を使用するための方法であって、以下のステップ、
a1)請求項18に記載の装置を用意し、
b1)プレートを前記プレート支持体の上に置き、そして、前記プレートに適合された位置に前記装置を位置付け、
c1)前記制御シャフトの回転をロック解除するために前記制御シャフトの前記可逆性ロック手段を作動し、
d1)前記伸縮式支柱が配備され前記プレートが固着位置に置かれるまで前記制御ホイールを回転させ、
e1)前記制御シャフトの回転を防止するために前記ロック手段を解放し、
f1)前記プレートを固着させ、
g1)徐々におよび制御された方法で前記制御シャフトの回転をロック解除し前記支柱が重力によって下がることを許容するために、前記制御シャフトの前記可逆性ロック手段を徐々に作動すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項15に記載の機構が設けられた請求項18に記載のリフティング装置を使用するための方法であって、以下のステップ、
a2)請求項16に記載の機構を設けられた請求項18に記載の装置を用意し、
b2)プレートを前記プレート支持体の上に置き、そして、前記プレートに適合された位置に前記装置を位置付け、
c2)前記制御シャフトの前記端部によって支持される前記コネクタと相補的なコネクタを設けられた持ち運び式電動ねじ回し機を位置付け、
d2)前記制御シャフトの回転をロック解除するために前記制御シャフトの前記可逆性ロック手段を作動し、
e2)前記伸縮式支柱が配備され前記プレートが固着位置に置かれるまで前記持ち運び式電動ねじ回し機を作動し、
f2)前記制御シャフトの回転を防止するために前記ロック手段を解放し、
g2)前記プレートを固着させ、
h2)徐々におよび制御された方法で前記制御シャフトの回転をロック解除し前記支柱が重力によって下がることを許容するために、前記制御シャフトの前記可逆性ロック手段を徐々に作動すること、
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築用プレートをリフティングするための装置のリフティング機構に、そのような機構を含む建築用プレートをリフティングするための装置に、およびそのような装置を用いて建築用プレートをリフティングするための方法に関する。
【0002】
特に、本発明は、屋根形天井を実現するために、または傾斜した天井の配置もしくは間仕切りのために、材料プレート(プラスチックボード、木材パネル等)などの重い物体を取り扱いかつ位置付けるための作業の間に使用されるリフティングおよび取扱い装置に関する。
【背景技術】
【0003】
プレートリフト装置と呼ばれる前記の種類の装置は、例えば文献FR2538437号明細書に既に記載されている。
【0004】
プレートリフト装置の一般的な構造は以下の通りである。リフティング機構によって制御可能でありかつ回転式脚部に取り付けられた伸縮式支柱、プレート支持体が、回転機構によって支柱の端部に回転可能に取り付けられている。
【0005】
伸縮式支柱は、第1固定要素と、この固定要素に対して可動である少なくとも1つの伸縮式要素とを含む。一般に、支柱は2つの可動伸縮式要素を含む。
【0006】
2つの種類のリフティング機構がある。
【0007】
文献FR第2538437号明細書に示される最も普及しているものは、ウィンチと、いくつかのアイドラプーリと、プーリを通過しおよび支柱の伸縮要素を通過するウィンチに接続されたケーブルとを含む引張システムである。
【0008】
そのような機構の安全性を改善するように、引張(リフティング)ケーブルに、および(引張ケーブルが破断した場合に備えて)安全ケーブルに接続された、二重ラチェットウィンチの実現が提案されてきた。そのような装置は、文献FR第2758150号明細書に記載されている。しかしながら、前記機構はかなり騒音を出し、87dBである(ウィンチから30cmの所でおよび31dBの周囲ノイズでiPhone(登録商標)のアプリ“Decibel Ultra”(登録商標)を用いて測定)。さらに、使用される金属ケーブルは非常に早く摩耗し、破断または擦り切れる可能性があり、使用者に怪我を負わせる危険がある。
【0009】
さらに、この機構はアクセス可能なので、使用者が指を捕捉される危険性は非常に現実的である。最後に、支柱の伸縮要素は、支柱が上昇または下降されているときにケーブルが容易に通過できるように開放されたプロファイルを有する必要がある。そのような構造は、支柱の機械的強度を弱める。
【0010】
リフティング機構の第2の種類は、支柱の伸縮要素の1つと係合するエンドレスねじ電動化機構である。前記装置は文献EP第0969165号明細書に記載されている。このプレートリフト装置はモータを含み、そのシャフトはアイドラプーリアセンブリによってエンドレスねじに結合される。
【0011】
エンドレスねじは支柱の内側に同軸に配置され、伸縮式支柱の内側で案内される。
【0012】
エンドレスねじは、伸縮式支柱の第1可動要素と一体であるベアリングナットと係合する。第2可動要素は、第1可動要素が上昇するときに張るケーブルによって上昇される。
【0013】
このため、第2可動要素は、開放されたプロファイルによって形成され、ケーブルが自由に通過できるようにリフティングの間案内されるように第1可動要素と相補的な形状を有する。
【0014】
リフティングおよび下降は、もっぱらモータによって制御される。従ってパワーがモータに供給されない場合、支柱を再び下降させることは不可能である。
【0015】
さらに、そのようなプレートリフト装置は非常に重い重量を有し、また、支柱に比して離れた固定モータのみならず、動力源、ほとんどの場合バッテリも含むので、大量の空間を占有する。
【0016】
加えて、支柱の伸縮要素の寸法決めは、プレートリフト装置が、特に支柱が(プレートリフト装置の一番高い位置に)配備されているときに、良好な安静性を有することを保証するように、可能な限り適切な方法で実行されなければならない。従って摩擦は高く、多量のパワーの入力を必要とする。さらに、多量の摩耗および断裂がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
それゆえ本発明は、プレートリフト装置に有利であり、静音、安全(すなわち使用者に危害が及ぶ危険性を回避する)、高速であり、融通が利き(すなわちモータによってまたは手動で作動可能である)、かつメンテナンスが容易であるリフティング機構を提案することを目指す。
【課題を解決するための手段】
【0018】
このため本発明の目的は、使用位置に関連して、
固定セグメントと、固定セグメントの内側を摺動するように取り付けられた第1伸縮セグメントとを含む伸縮式支柱、
規定の幅を有し、歯を設けられ、第1伸縮セグメントに固定されるラック、
ギヤシステムであって、ラックと直接係合するピニオン、ピニオンと係合しかつ制御ホイールに固定される制御シャフト、
を含むギヤシステム、
制御シャフトを可逆的にロックするための手段であって、使用者のその部分に対する作用のない限り制御シャフトの回転を防止するように設けられた手段、
を含むリフティング器具用のリフティング機構である。
【0019】
他の実施形態によれば、
ラックはラックの歯が第1伸縮セグメントに対して垂直であるように第1伸縮セグメントに固定可能であり、
制御シャフトは、リダクションシステム(reduction system)によってピニオンと間接的に係合可能であり、リダクションシステムはピニオンが制御シャフトよりも速い速度で回転するように配置され、
可逆的ロック手段は、制御シャフトが回転することを防止するために配置された手動で作動可能なレバーブレーキであることができ、
レバーブレーキは、
制御シャフトに対して回転するように取り付けられたレバーであって、グリップエンド、回転軸に固定するための部分、および当接端部を含むレバー、
ブレーキライニングを設けられ、かつ制御シャフトの周囲に配置された柔軟性ループであって、ループの第1端部はレバーの回転軸に対して中心を外れてレバーに固定され、ループの第2端部はレバーに調整可能な方法で固定されている柔軟性ループ、
レバーの当接端部に当接する復元手段であって、使用者のその部分に対する作用のない限りループが制御シャフトの周囲で張られるようにレバーの回転を制限する復元手段、
を含むことができ、
ループの第2端部は、レバー上をおよびレバーに対して摺動するように取り付けられかつ調整可能な方法でレバー上に保持される部分の上に固定可能であり、
レバーブレーキは、
制御シャフトに対して回転するように取り付けられたレバーであって、グリップエンド、回転軸に固定するための部分、および当接端部を含むレバー、
制御シャフトと一体であるドーム部分であって、その内側に、カムによってレバーに接続されたシールを設けられた少なくとも2つのジョーが可動式に取り付けられているドーム部分、
レバーの当接端部に対して当接する復元手段であって、使用者のその部分に対する作用のない限り2つのジョーがドーム部分に対して擦れるようにレバーの回転を制限する復元手段、
を含むことができ、
レバーブレーキは、
制御シャフトに対して回転するように取り付けられたレバーであって、グリップエンド、回転軸に対して固定される部分、および当接端部を含むレバー、
制御シャフトと一体のディスクであって、その両側に、カムによってレバーに接続されたブレーキパッドを設けられた2つのジョーが回転可能に取り付けられたディスク、
レバーの当接端部に対して当接する復元手段であって、使用者のその部分に対する作用のない限り2つのジョーがディスクに対して擦れるようにレバーの回転を制限する復元手段、
を含むことができ、
機構はさらに、第1伸縮セグメントの内側を摺動するように取り付けられた第2伸縮セグメントを含むことができ、
固定セグメントは矩形の断面を有することができ、第1伸縮セグメントは正方形の断面を有することができ、第2伸縮セグメントは円形の断面を有することができ、
第2伸縮セグメントは、第1伸縮セグメントの内縁部未満またはそれに等しい外径を有することができ、矩形の断面を有する固定セグメントは、
第1伸縮セグメントの外縁部を超えるかそれに等しい短い内側、および、
第1伸縮セグメントの外縁部プラスラックの幅を超えるかそれに等しい長い内側、
を有することができ、
機構はさらに、少なくとも1本の引張ケーブルを含むことができ、その第1端部は固定セグメントに固定され、第2端部は使用位置に関連して第2伸縮セグメントの下端部に固定され、前記少なくとも1本のケーブルは、使用位置に関連して第1伸縮セグメントの上端部に固定されたプーリの周囲に係合され、
円形の第2伸縮セグメントは下端部を含むことができ、下端部は切欠きを設けられ、かつ第1伸縮セグメントの内側の断面未満またはそれに等しい正方形の断面を有するプロファイルにはんだ付けされ、プロファイルには引張ケーブル用の保持フックが設けられ、
制御ホイールはクランクを含み、クランクは、クランクがホイールと平行である後退位置と、クランクがホイールの面に対して垂直である作動位置との間で回転するように取り付けられ、
制御シャフトはホイールを通過し、および、持ち運び式電動ねじ回し機によって支持される相補型コネクタに固定するためのコネクタを設けられた端部を有し、
制御シャフトは一方向ローラによって制御ホイールに固定され、および/または、
機構はさらに、ラックをピニオンに押し付けるための手段を含むことができる。
【0020】
本発明の別の目的はまた、建築用プレートをリフティングするためのリフティング装置であり、前記リフティング装置は、
上に記載したリフティング機構、
前記機構の支柱の第1端部に固定された回転式脚部、
支柱の別の端部で回転するように取り付けられたプレート支持体、
を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の別の目的はまた、上に記載したリフティング装置を使用するための方法であり、前記方法は以下のステップを含む。
a1)上に記載したリフティング装置を用意し、
b1)プレートをプレート支持体の上に置き、そして、プレートに適合された位置に装置を位置付け、
c1)制御シャフトの回転をロック解除するために制御シャフトの可逆性ロック手段を作動し、
d1)伸縮式支柱が配備されプレートが固着位置に置かれるまで制御ホイールを回転させ、
e1)制御シャフトの回転を防止するためにロック手段を解放し、
f1)プレートを固着させ、
g1)徐々におよび制御された方法で制御シャフトの回転をロック解除し支柱が重力によって下がることを許容するために、制御シャフトの可逆性ロック手段を徐々に作動する。
【0022】
本発明の別の目的はまた、上に記載したリフティング装置を使用するための方法であり、前記方法は以下のステップを含む。
a2)上に記載した機構を設けられた上に記載したリフティング装置を用意し、機構の制御シャフトはホイールを通過し、持ち運び式電動ねじ回し機によって支持される相補的コネクタに固定するためのコネクタを設けられた端部を有し、
b2)プレートをプレート支持体の上に置き、そして、プレートに適合された位置に装置を位置付け、
c2)制御シャフトの端部によって支持されるコネクタと相補的なコネクタを設けられた持ち運び式電動ねじ回し機を位置付け、
d2)制御シャフトの回転をロック解除するために制御シャフトの可逆性ロック手段を作動し、
e2)伸縮式支柱が配備されプレートが固着位置に置かれるまで持ち運び式電動ねじ回し機を作動し、
f2)制御シャフトの回転を防止するためにロック手段を解放し、
g2)プレートを固着させ、
h2)徐々におよび制御された方法で制御シャフトの回転をロック解除し支柱が重力によって下がることを許容するために、制御シャフトの可逆性ロック手段を徐々に作動する。
【0023】
本発明の他の特徴は、以下、添付図面を参照して記載される詳細な説明の中で要約される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明によるリフティング機構の第1実施形態を設けられたプレートリフト装置の概略図を斜視的に示す。
図2図1のリフティング機構の概略図を部分斜視的に示す。
図3図2の機構の上から見た概略上面図を示す。
図4】本発明による機構の第2実施形態の上から見た概略上面図を示す。
図5】本発明によるリフティング機構の第3実施形態を設けられたプレートリフト装置の概略図を斜視的に示す。
図6】線VI−VIに従う図5の機構の断面の部分的に分解された概略図を示す。
図7】本発明によるリフティング機構の第3実施形態に取付け可能なブレーキの実施形態の概略上面図を示す。
図8】ラックを機構に押し付けるための手段を設けられた、図3の機構の上から見た概略上面図を示す。
図9-10】本発明によるリフティング機構の支柱の有利な実施形態の概略図を部分斜視的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本発明によるリフティング機構を装備されたプレートリフト装置を使用位置で示す。プレートリフト装置1は、回転式脚部200が固定されたリフティング機構100と、プレート支持体300とを含む。
【0026】
リフティング機構100は、固定セグメント11と、固定セグメント11の内側を摺動するように取り付けられた第1伸縮セグメント12とを含む伸縮式支柱10を含む。直線ラック13が第1伸縮セグメント11に沿って固定されている。
【0027】
ラック13は、図2および3により詳細に示されるギヤシステムと係合する。図2に、理解しやすくするために支柱の各セグメントが透明性のある方法で示されている。
【0028】
ギヤシステム20は、ラック13と直接係合するピニオン21と、ピニオン21と係合し、制御ホイール23に固定された制御シャフト22とを含む。制御シャフト22は固定セグメント11の壁を貫通している。
【0029】
本発明によるリフティング機構はまた、制御シャフトを可逆的にロックするための手段を含み、この手段は、使用者のその部分に対する作用のない限り制御シャフト22の回転を防止するように提供されている。換言すると、伸縮式支柱の伸長状況にかかわらず、使用者が制御ホイールを離すと支柱はその位置を保ち、重力によって再び下に下がることはない。
【0030】
前記ロック手段は、図5〜7に関連してより詳細に記載する。
【0031】
本発明によれば、および図2および3に詳細に示されるように、ラック13は、ラック13の歯131が第1伸縮セグメント12に対して垂直であるように第1伸縮セグメント12に固定される。
【0032】
前記構成により、リフティング機構に、特にギヤシステムに必要な空間が最小化される。
【0033】
図4は有利な実施形態を示す。この実施形態では制御シャフト22はリダクションシステム24によってピニオン21と間接的に係合される。リダクションシステム24はピニオン21が制御シャフト22よりも速く回転するように配置されている。
【0034】
そのような機構により伸縮式支柱を素早くそして楽に上昇させることが可能になる。
【0035】
前記リフティング機構は、ラチェットウィンチシステムと比べて極めて静音性であり、文献FR2758150号明細書に従うラチェットウィンチシステムが87dBを発生する一方で、46dBを発生するだけである(ウィンチから30cmの所でおよび31dBの周囲ノイズでiPhone(登録商標)のアプリ“Decibel Ultra”(登録商標)を用いて測定)。
【0036】
有利な態様で、本発明によるリフティング機構はさらに、第1伸縮セグメント12の内側を摺動するように取り付けられた第2伸縮セグメント14を含む。
【0037】
本発明の好ましい実施形態によれば、固定セグメント11は長方形の断面を有し、第1伸縮セグメント12は正方形の断面を有し、第2伸縮セグメント14は円形の断面を有する。
【0038】
第2伸縮セグメント14は、第1伸縮セグメント12の内縁部未満またはそれに等しい外径D2sを有する。第2伸縮セグメント14は従って第1伸縮セグメント12との接触線を4本だけを有し、これにより摩擦(従って支柱を上昇するのに必要な労力)が最小化され、その一方で2つのセグメント間の正確な案内が保証される。
【0039】
長方形の断面を有する固定セグメント11は、第1伸縮セグメント12の外縁部L1sを超えるかそれに等しい寸法を有する短い内側と、第1伸縮セグメントの外縁部L1sプラスラック13の幅Lcを超えるかそれに等しい寸法Lsfを有する長い内側とを有する。
【0040】
本発明によるリフティング機構は、従って、摩擦を最小化する正確な案内を可能にするだけでなく、必要な空間を最小化する、というのも、ピニオン21およびラック13が支柱10の固定セグメント11の内側に収容されるからである。
【0041】
第2伸縮セグメント14を上昇することを可能にするように、本発明による機構は引張ケーブル30を含み、その第1端部31は固定セグメント11に固定され、第2端部32は第2伸縮セグメント14の下端部に固定される。
【0042】
ケーブル30は、第1伸縮セグメント12の上端部に固定されたアイドラプーリ40の周囲に係合される。
【0043】
従って、ホイール23が制御シャフト22の周囲を回転するとき、第1伸縮セグメントは、ピニオン21およびラック13によって上方へ上昇される。第1伸縮セグメント12に固定されたプーリ40は、同時に上へ移動する。それに応じてケーブル30は張られ、第2伸縮セグメント14は上に移動する。
【0044】
第2伸縮セグメント14が円形の断面を有し第1伸縮セグメント12が正方形の断面を有するという事実により、2つの伸縮セグメントの間で詰まる危険性のない状態でケーブル30が延在できる空間を提供することが可能になる。
【0045】
図9および10はそのような構成を可能にする支柱の実施形態を示す。
【0046】
前記実施形態において、円形の断面を有する第2伸縮セグメント14は、切欠き14bを設けられかつ第1伸縮セグメント12の内側断面未満またはそれに等しい正方形の断面を有するプロファイル15にはんだ付けされた下端部14aを含む。引張ケーブル30を取り付けることができるように、プロファイルの内側には、引張ケーブル30用の保持フックが設けられている。
【0047】
その結果、切欠き14bを用いて、および第2伸縮セグメント14の断面形状およびプロファイル15の断面形状の差に対し、ケーブルは第2伸縮セグメント中に容易に固定可能である。
【0048】
第1伸縮セグメント12の内側断面未満またはそれに等しい正方形の断面を有するプロファイルの使用により、円形の断面を有する第2伸縮セグメント14を、正方形の断面を有する第1伸縮セグメント12の中を効果的な方法で案内することが可能になる。
【0049】
好ましい方法において、切欠き14bを設けられた下端部14aは、切欠きがプロファイル15の隅部を覆うように、正方形の断面を有するプロファイル15にはんだ付けされ、これによりケーブル30が2つの伸縮セグメント14および12の間で押しつぶされないように適切な経路をケーブル30に残すことが可能になる。
【0050】
前記の構成によって、先行技術のように、伸縮セグメントを作るために開放されたプロファイルを使用することは必ずしも必要なく、その結果、本発明によるリフティング機構で使用されるセグメントは、構造的により頑丈であり、他の全ては等価である。
【0051】
さらに、運動力学は非常に迅速である、というのも、本発明によるリフティング機構では、第1伸縮セグメントが固定セグメントの外側で上昇され第2伸縮セグメントが第1伸縮セグメントの外側で上昇される間、中間セグメントおよび内側セグメントが同時に上昇されるからである。
【0052】
リフティング機構の作動を容易にするために、制御ホイール23にクランク231が設けられ、クランク231は好ましい態様において制御ホイールに回転可能に取り付けられる。従って、クランク231は、制御ホイール23の面に対して垂直である作動位置(図2参照)と、クランクがホイールと平行である後退位置とを有する。前記後退位置において、支柱が重力により再び下降するときにクランク231が使用者に怪我を与える可能性は低い。
【0053】
図5〜7は、制御シャフト22を可逆的にロックするための手段をより正確に示す。
【0054】
本発明によれば、前記可逆的ロック手段は、使用者のその部分に対する作用のない限り制御シャフトが回転することを防止するように設けられる。
【0055】
好ましい実施形態によれば、可逆的ロック手段50はレバーブレーキであり、このレバーブレーキは手動で作動可能であり、制御シャフトが回転することを防止するために配置される。
【0056】
第1の実施形態によれば、レバーブレーキ50は、図7を参照すると以下のものを含む。
制御シャフト22に対して回転するように取り付けられたレバー51であって、グリップエンド51aと、回転軸52に対して固定するための部分51bと、当接端部51cとを含むレバー51、
ブレーキライニング54を設けられかつ制御シャフトの周囲に配置された柔軟性ループ53であって、ループの第1端部53aはレバーの回転軸52に対してオフセットされた状態でレバー51に固定され、ループの第2端部53bはレバーの回転軸52に対しておよび第1端部53aに対してオフセットされた状態で固定される柔軟性ループ53。示されていない好ましい実施形態によれば、第2端部53bは、調整可能な方法でレバーに固定可能である。例えば、ループの第2端部は、レバー51上をおよびそれに対して摺動するように取り付けられかつ調整ナットを用いて調整可能な方法でレバー上に保持される部分に固定可能である。
復元手段56であって、レバーの当接端部51cに対して当接した状態でありかつ使用者のその部分に対する作用のない限りループが制御シャフトの周囲で張られるようにレバーの回転を制限する復元手段56。
【0057】
ある実施形態によれば、上側摩擦表面にブレーキを提供するために、制御シャフト22に固定されたクラウン25が有利に提供される。
【0058】
有利に、レバーはまた、使用者がブレーキを緩めすぎることを回避する調整可能なエンドストッパ57を含む。
【0059】
前記構成によって、特に復元手段56によって、使用者は、伸縮式支柱を上昇させるために、制御シャフトをロック解除しおよび制御ホイールを回転可能にするべく、ブレーキを緩めることによってブレーキを作動しなければならない。使用者がブレーキから手を離すと、支柱は再び下降することができず、使用者の安全性が保証される。アームをバネ式弾性復元手段に結合することによって、何らかの操作のない限り、ブレーキの適用がこのようにして得られる。この結果、バネに対し力が及ばない限り、ブレーキは制御シャフトが回転することを防止する。
【0060】
より正確には、本発明によるリフティング機構が設けられたリフティング装置を使用するために、使用者は、
b1)プレートをプレート支持体の上に置き、そして、プレートに適合された位置に装置を位置付け、
c1)制御シャフトの回転をロック解除するために制御シャフトの可逆性ブレーキを作動し、
d1)伸縮式支柱が配備されプレートが固着位置に置かれるまで制御ホイールを回転させ、
e1)制御シャフトの回転を防止するためにブレーキを解放し、
f1)プレートを固着させ、
g1)徐々におよび制御された方法で制御シャフトの回転をロック解除し支柱が重力によって下がることを許容するために、制御シャフトのブレーキを徐々に作動する。
【0061】
示されていない別の実施形態によれば、レバーブレーキは以下のものを含む。
制御シャフトに対して回転するように取り付けられたレバーであって、グリップエンド、回転軸に対して固定される部分、および当接端部を含むレバー、
制御シャフトと一体であるドーム部分であって、その内側に、カムによってレバーに接続されたシールを設けられた少なくとも2つのジョーが可動式に取り付けられているドーム部分、
レバーの当接端部に対して当接する復元手段であって、使用者のその部分に対する作用のない限り2つのジョーがドーム部分に対して擦れるようにレバーの回転を制限する復元手段。
【0062】
示されていない別の実施形態によれば、レバーブレーキは以下のものを含む。
制御シャフトに対して回転するように取り付けられたレバーであって、グリップエンド、回転軸に対して固定される部分、および当接端部を含むレバー、
制御シャフトと一体のディスクであって、その両側に、カムによってレバーに接続されたブレーキパッドを設けられた2つのジョーが回転可能に取り付けられたディスク、
レバーの当接端部に対して当接する復元手段であって、使用者のその部分に対する作用のない限り2つのジョーがディスクに対して擦れるようにレバーの回転を制限する復元手段。
【0063】
図6に示されるような有利な態様において、制御シャフト22は、2つの可動部分の中にあり、その一方22aは制御ホイール23と一体であり、他方22bはピニオンと(リダクションシステムを介して)直接または間接的な係合を持続する。これによりホイールを取り外してブレーキをメンテナンスすることが可能になる。
【0064】
この代替策としてまたはこれと組み合わせて、制御シャフトはホイールを通過し、および端部を有し、端部は持ち運び式電動ねじ回し機によって支持される相補的コネクタに固定するためのコネクタ232が設けられる。このようにして、ねじ回し機によってリフティング機構を作動することが可能であり、これは、供給しなければならない労力を最小化する。
【0065】
ねじ回し機の使用に特に適合された好ましい実施形態において、リダクションシステム24は以下のものを含む。
制御シャフトと(または部分22bと)一体であり、13.5mmの内半径(歯の基端)、18mmの外半径(歯の先端)および16個の歯を有する第1ピニオン24a、
第1ピニオン24aと係合し、49.5mmの内半径(歯の基端)、54mmの外半径(歯の先端)、および52個の歯を有するスプロケット24b、
スプロケット24bと一体であり、ラック13と係合し、13.5mmの内半径(歯の基端)、18mmの外半径(歯の先端)および16個の歯を有する第2同心ピニオン24c。
【0066】
前記実施形態は特に有利である、というのも、手動モードの使用者もねじ回し機も疲労せず、その一方で先行技術のプレートリフト装置で一般に確認される速度を超える速度で支柱が確実に上昇されるためである。
【0067】
従って、Roger Mondelinからの“levpano I(登録商標)”モデルと“levpano II(登録商標)”モデルとの比較において、以下の結果が得られる。
【0068】
【表1】
【0069】
パワーは、Kern dynamometer、HCBモデルバージョン3.1 7/2006を用いて測定した。
【0070】
併せて、特に興味深い本発明の実施形態によれば、制御シャフト22(または部分22b)は、一方向ローラ60によって制御ホイール23に固定される(図2参照)。
【0071】
前記種類のローラを用いると、制御シャフト22(または部分22a)が、持ち運び式電動ねじ回し機とかみ合わされる場合、制御シャフト22は、ホイールを巻き込むことなく支柱をリフティングする方向に高速で回転することができる。
【0072】
ねじ回し機は非常に頻繁に現場で使用され、その充電は非常に簡単である。
【0073】
さらに、本発明による構成において、ねじ回し機は使用者の前方に配置され、これはブレーキおよびねじ回し機の両方を同時に制御するのに最適な位置を使用者に提供する。
【0074】
支柱がプレートを固着させる位置に上昇されると、使用者はブレーキを解放し、その結果、制御シャフトの回転を防止し、そして、アセンブリ全体に必要な空間を最小化するためにねじ回し機を引く。
【0075】
図8は本発明によるリフティング機構の実施形態を示し、この実施形態のリフティング機構はさらに、ラック13をピニオン21に押し付けるための手段132を含む。
【0076】
図8において、前記押し付け手段はねじによって構成される。
【0077】
そのような機構は、リフティング機構を調整するために、およびラックがピニオン21と正確に係合されることを保証するために、有用である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】