特表2018-504306(P2018-504306A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-504306(P2018-504306A)
(43)【公表日】2018年2月15日
(54)【発明の名称】磁石ホイール
(51)【国際特許分類】
   B60B 19/00 20060101AFI20180119BHJP
   B63B 59/06 20060101ALI20180119BHJP
【FI】
   B60B19/00 J
   B63B59/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-533844(P2017-533844)
(86)(22)【出願日】2015年12月18日
(85)【翻訳文提出日】2017年6月22日
(86)【国際出願番号】KR2015013975
(87)【国際公開番号】WO2016105038
(87)【国際公開日】20160630
(31)【優先権主張番号】10-2014-0187443
(32)【優先日】2014年12月23日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】517161566
【氏名又は名称】タスグローバル カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(74)【代理人】
【識別番号】100194984
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 圭太
(72)【発明者】
【氏名】イ ドンウク
(57)【要約】
磁石ホイールが開示される。本発明の磁石ホイールは、均衡ブロックと;均衡ブロックに設けられ、磁力で均衡ブロックを付着対象物に付着させる磁性体;及び均衡ブロックに設けられ、磁性体から発生される磁場を付着対象物の方向へ誘導する磁気遮蔽ブロックとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
均衡ブロックと;
前記均衡ブロックに設けられ、磁力で前記均衡ブロックを付着対象物に付着させる磁性体;及び
前記均衡ブロックに設けられ、前記磁性体から発生される磁場を前記付着対象物の方向へ誘導する磁気遮蔽ブロックとを含む
磁石ホイール。
【請求項2】
前記磁気遮蔽ブロックは、前記付着対象物の方向へ向かう前記磁性体の底部を除いた他の領域を全て遮蔽させる
ことを特徴とする請求項1に記載の磁石ホイール。
【請求項3】
前記磁気遮蔽ブロックは、
前記磁性体から発生される磁場が前記均衡ブロックの中心部の方向へ出ることを遮蔽する天井部;及び
前記天井部と連結され、前記磁性体の側面方向へ磁場が放出されることを遮断する壁部とを含む
請求項1に記載の磁石ホイール。
【請求項4】
前記磁気遮蔽ブロックは、前記均衡ブロックに嵌め合い結合及び溶接結合のうち、選ばれた一つの方式で結合される
ことを特徴とする請求項1に記載の磁石ホイール。
【請求項5】
前記磁気遮蔽ブロックは、前記均衡ブロックの中心と垂直になるように設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の磁石ホイール。
【請求項6】
前記均衡ブロックは、
円形の形で設けられるブロックボディー;及び
前記ブロックボディーの縁に設けられ、前記ブロックボディーより大きな直径を有する縁部とを含む
請求項1に記載の磁石ホイール。
【請求項7】
前記磁性体は、前記ブロックボディーに設けられる
ことを特徴とする請求項6に記載の磁石ホイール。
【請求項8】
前記ブロックボディーには、貫通する回転軸を回転できるように支えるベアリングが設けられる
ことを特徴とする請求項6に記載の磁石ホイール。
【請求項9】
前記ブロックボディーには、摩擦部材が設けられる
ことを特徴とする請求項6に記載の磁石ホイール。
【請求項10】
前記均衡ブロックは、前記ブロックボディーに分離できるように結合されるか、前記ブロックボディーと一体に設けられる支え軸をさらに含む
請求項6に記載の磁石ホイール。
【請求項11】
前記磁性体は、永久磁石を含む
請求項1に記載の磁石ホイール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁石ホイールに関する。より詳しくは、船舶の船底部を含む付着対象物に回転できるように付着される磁石ホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に船舶の船体の表面には、水中で生息するふじつぼ、ホヤ、ゴカイ(serpula)、ムール貝、淡水貝、フサコケムシ群体、あおのりなどの水中生物が付着及び生育して様々な被害が発生する。
【0003】
例えば、船体に水中生物が付着することによって、海水との摩擦抵抗を増大させ、船舶の航海速度を低下させ、燃料消費量を増加させて、経済的に不利になる。
【0004】
従来では、陸上ドック(dock)に船舶を運んでおいて、作業者が直接高圧ホースで水を噴射し、船体の壁面の付着物をはがす清掃作業が一般的に行われた。こういった方法は、清掃の対象である船舶をドックまで移動させるための準備の手順が要るので、清掃に時間が長くかかり、多くの作業員を動員しなければならない短所がある。
【0005】
船舶を移動させないで、ダイバーが水に入って清掃装備で船底部を清掃することができるが、水中の作業環境になれたダイバーであっても、広い範囲の船体を清掃するには、長い時間がかかるし、視界の確保が難しく、清掃作業の難度が増加する。
【0006】
作業者が船底部を清掃するという方法は、効率的に付着物を除去することが難しく、多くの作業員が要るという問題を考え、船舶の表面に海洋生物が付着し、寄生することを防ぐために、毒性の強い物質を混ぜたペンキを塗布する方法が開示されている。
【0007】
こういった方法は、海水を汚染させ、他の海洋生物に悪い影響を及ぼし、水中の生態系を破壊する問題をもたらすことによって、国際機構から禁止されている。また、ある程度の時間が経ち、毒性が少なくなったら、清掃後に再度ペンキを塗布しなければならない。
【0008】
このような、諸問題を考え、清掃ロボットが水中に沈んである船体の壁面を移動しながら、沈着物を除去する技術が開示されたことがある。
【0009】
韓国登録特許10‐0811540号に開示された"船底清掃及び検査用水中ロボット"は、推進力を発生させる装置であり、船体の壁面に沿って移動し、水中ロボットに固定されたブラシを用いて清掃する。
【0010】
しかし、こういった方法は、推進装置の設置によって、清掃装備の大型化をもたらし、曲率の大きい船底部を効率的に清掃することが難しく、推進装置で船体の壁面を安定的に移動させるために、多くのセンサーを必要とするため、費用の負担が伴う。
【0011】
船体の船底部を効果的に清掃するためには、清掃装置が船底部に密着することが重要であり、その方法で磁石ホイールを用いる方法がある。
【0012】
図1は、既存の磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
既存の磁石ホイールは、図1に図示されたように、円形板(強磁性体)と磁石とが一緒に回転する形で用いられる。
【0013】
この磁石ホイールを床板(強磁性体)に付着する時、下記のように磁力線が床板に集中され、吸着力が強く、構造が単純でよく使われる。
しかし、円形板が一つでも床板との間に空間が発生すると、吸着力が急激に落ちる短所がある。
【0014】
図2は、既存の他の磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
図2に図示された磁石ホイールは、図1に図示された磁石ホイールと異なる形として床板との空間が発生しても、吸着力をある程度保つ形である。
【0015】
しかし、磁石が用いられた個数に比べ、床板に接する部分は、一部分のみが該当するため、効率が良くない。
【0016】
また、床板(強磁性体)と接しない部分からでも、強い磁場が放出されるため、周りに影響を与える。磁石ホイールの周りに作業者がいる場合、強力な磁石によって傷害を受けることもありえる。
【0017】
また、磁石ホイールが回転する時、磁石が一定の間隔で配置されるため、床板との吸着力が均一ではない。
【0018】
前述の技術構成は、本発明の理解を助けるための背景技術として、本発明の属する技術分野でよく知られた従来技術を意味するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】韓国特許登録公報第10‐0599402号(大宇造船海洋株式会社)2006.07.04
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
従って、本発明が解決しようとする技術的課題は、床板(強磁性体)と離れても、磁石の吸着力が急激に落ちることなく、磁気遮蔽の機能で磁石ホイールのまわりに磁場による影響をできるだけ少なくすることのできる磁石ホイールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の一側面によると、均衡ブロックと;前記均衡ブロックに設けられて磁力で前記均衡ブロックを付着対象物に付着させる磁性体;及び前記均衡ブロックに設けられ、前記磁性体から発生される磁場を前記付着対象物の方向へ誘導する磁気遮蔽ブロックとを含む磁石ホイールを提供することができる。
【0022】
前記磁気遮蔽ブロックは、前記付着対象物の方向へ向かう前記磁性体の底部を除いた他の領域を全て遮蔽させることができる。
【0023】
前記磁気遮蔽ブロックは、前記磁性体から発生される磁場が前記均衡ブロックの中心部の方向へ出ることを遮蔽する天井部;及び前記天井部と連結され、前記磁性体の側面方向へ磁場が放出されることを遮断する壁部とを含むことができる。
【0024】
前記磁気遮蔽ブロックは、前記均衡ブロックにはめあい結合及び溶接結合のうち、選ばれた一つの方式で結合することができる。
【0025】
前記磁気遮蔽ブロックは、前記均衡ブロックの中心と垂直になるように設けられることができる。
【0026】
前記均衡ブロックは、円形の形で設けられるブロックボディー;及び前記ブロックボディーの縁に設けられ、前記ブロックボディーより大きな直径を有する縁部とを含むことができる。
【0027】
前記磁性体は、前記ブロックボディーに設けられることができる。
【0028】
前記ブロックボディーには、貫通する回転軸を回転できるように支えるベアリングが設けられることができる。
【0029】
前記ブロックボディーには、摩擦部材が設けられることができる。
【0030】
前記均衡ブロックは、前記ブロックボディーに分離できるように結合されるか、前記ブロックボディーと一体に設けられる支え軸をさらに含むことができる。
【0031】
前記磁性体は、永久磁石を含むことができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の実施例等は、磁石ホイールが床板(強磁性体)と離れても、磁石吸着力が急激に落ちなく、磁気遮蔽の機能で磁石ホイールのまわりに磁場による影響をできるだけ少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】既存の磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
図2】既存の他の磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
図3】本発明に第一実施例による磁石ホイールを概略的に図示した斜視図である。
図4図3の分解斜視図である。
図5図3の側面断面図である。
図6図5の一部分解斜視図である。
図7図3に図示された磁石ホイールの使用状態図である。
図8図3に図示された磁石ホイールを付着対象物からはがす方法を概略的に図示した図面である。
図9】本発明の第二実施例による磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
図10】本発明の第三実施例による磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
図11図10に図示された磁石ホイールの使用状態図である。
図12図10に図示された磁石ホイールの使用状態図である。
図13】本発明の第四実施例による磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
図14図13に図示された磁石ホイールの結合断面図である。
図15図13で磁性体と磁気遮蔽ブロックとが分解されたことを概略的に図示した分解斜視図である。
図16】本発明の第五実施例による磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
図17】本実施例の活用例を概略的に図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明と本発明の動作上のメリット及び本発明の実施によって達成される目的を十分理解するためには、本発明の好ましい実施例を例示する添付図面及び添付図面に記載の内容を参照しなければならない。
【0035】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例を説明することによって、本発明を詳しく説明する。各図面に提示された同一の参照符号は、同一の部材を示す。
【0036】
図3は、本発明の第一実施例による磁石ホイールを概略的に図示した斜視図であり、図4は、図3の分解斜視図であり、図5は、図3の側面断面図であり、図6は、図5の一部分解斜視図である。
【0037】
これら図面に図示されたように、本実施例による磁石ホイール1は、均衡ブロック10と、均衡ブロック10に設けられ、磁力で均衡ブロック10を付着対象物Pに付着させる磁性体20と、均衡ブロック10に設けられ、磁性体20から発生される磁場を付着対象物Pの方向へ誘導する磁気遮蔽ブロック30とを備える。
【0038】
均衡ブロック10は、磁性体20と磁気遮蔽ブロック30の重さ均衡を合わせて、容易に回転できる形で設けられ、付着対象物P、例えば、船舶の船底部がどの方向にあっても、磁性体20の底と平行で保てるようにする役割をする。
【0039】
本実施例で均衡ブロック10は、図4に図示されたように、ブロックボディー11と、ブロックボディー11の両側面に設けられる縁部12と、ブロックボディー11の中央部を貫通してブロックボディー11に回転できるように設けられる支え軸13と、ブロックボディー11の貫通ホールに設けられ、支え軸13の回転を支えるベアリング14と、支え軸13を縁部12に固定させる支え軸固定部材15と、縁部12の外周面に設けられる摩擦部材16とを含む。
【0040】
均衡ブロック10のブロックボディー11と縁部12とは、磁性体20と磁気遮蔽ブロック30との重さ均衡を合わせて、容易に回転できる形、例えば、図4に図示されたように、円筒形の形で設けられる。
【0041】
均衡ブロック10のブロックボディー11は、図4に図示されたように、磁性体20の設置場所として提供される。既存の永久磁石をいくつか用いる磁石ホイールの形は、まわりの磁石と一定の距離を維持しなければならないため、空間的効率が低い。しかし、本実施例は、さらに大きな磁性体20を用いることができるので、さらに大きな吸着力を発揮することができる。
【0042】
均衡ブロック10の縁部12は、輪の役割をするものであって、縁部12の外周面には、ゴムを含む摩擦力の高い材質である摩擦部材16が設けられる。
【0043】
均衡ブロック10のベアリング14は、図4に図示されたように、ブロックボディー11の両側の縁に設けられることができて、ブロックボディー11と縁部12の滑らかな回転を可能とさせる。
【0044】
均衡ブロック10の支え軸固定部材15は、支え軸13を縁部12に固定させるものであり、図4に図示されたように、縁部12に設けられたホールに挿入され、支え軸13を縁部12に固定させることができる。
【0045】
本実施例で支え軸固定部材15は、ネジ山が外周面に設けられ、縁部12に設けられたホールに形成されたネジ山にネジ結合されるボルトであることがある。
【0046】
磁性体20は、図4に図示されたように、均衡ブロック10のブロックボディー11に設けられ、ブロックボディー11を付着対象物Pに付着させる役割をする。
【0047】
本実施例で磁性体20は、図5に図示されたように、ブロックボディー11の縁に一つだけ設けられることができる。本実施例は、磁性体20から発生される磁力が後述の磁気遮蔽ブロック30によって付着対象物Pの方向に集中されるため、磁石の個数を減らすことができて、これによって制作費を節減することができる。
【0048】
また、本実施例で磁性体20は、ブロックボディー11に設けられるため、縁部12が回転しても、磁性体20の位置の変化がほとんどないので、付着対象物Pに付着される吸着力の変化がほとんどないため、均一の吸着力を保つことができる。
【0049】
本実施例で磁性体20は、永久磁石を含む。
【0050】
また、本実施例で磁性体20は、付着対象物Pとの距離を最少化するために、磁性体20の底部は、ブロックボディー11の内周面と接触(図7を参照)することがある。
【0051】
磁気遮蔽ブロック30は、図5に図示されたように、ブロックボディー11の縁に設けられ、磁性体20から発生される磁場を付着対象物Pの方向に集中させ、磁場による被害を防ぐ役割をする。
【0052】
また、磁気遮蔽ブロック30によって、磁場の集中度を高めることができるため、磁性体20の個数を減らすことができる。
【0053】
本実施例で磁気遮蔽ブロック30は、図6に図示されたように、磁性体20から発生される磁場が均衡ブロック10の中心部の方向へ出ることを遮蔽する天井部32と、天井部32と連結され、磁性体20の上下左右の方向へ磁場が放出されることを遮断する壁部31を含む。
【0054】
本実施例で磁気遮蔽ブロック30は、ブロックボディー11に設けられた溝に嵌め合い結合、または、溶接結合されることができる。
【0055】
図7は、本実施例の使用状態図である。
本実施例は、図7に図示されたように、付着対象物Pに用いられる場合、均衡ブロック10が回転しても、磁性体20の位置の変化がほとんどないため、磁性体20の吸着力の変化がほとんどない。
従って、均一の吸着力を保つことができる。
【0056】
また、本実施例は、均衡ブロック10が回転しても、磁性体20が付着対象物Pと垂直をなすため、安定的に付着対象物Pに付着されることができる。
【0057】
図8は、本実施例を付着対象物からはがす方法を概略的に図示した図面である。
図8の(a)に図示された均衡ブロック10を反時計回りに90度回転させて、磁石止め板SPに磁性体20を向かわせると、図8の(b)に図示されたように、磁力線は、磁石止め板(SP、強磁性体)において作用し、付着対象物Pには、影響を及ぼすことができないので、付着対象物Pから容易にはがすことができる。
【0058】
参考に、磁石止め板SPは、装備の本体に設けられることがある。
【0059】
図9は、本発明の第二実施例による磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
本実施例による磁石ホイール100の均衡ブロック10aは、ブロックボディー11が内部に収容されるケース17をさらに備え、縁部12をケース17に分離できるようにネジ結合したことから、前述の第一実施例と違いがある。
【0060】
ケース17は、図9に図示されたように、ブロックボディーと対応する形で設けられることがあり、内部は、ブロックボディーが収容されるように空けられることができる。
【0061】
また、ケース17の両側部には、雌ネジ山が設けられることがあり、この雌ネジ山には、縁部の雄ネジ山がネジ結合される。
【0062】
また、本実施例は、支え軸の離脱を防ぐために、ゆるみ止めボルトが支え軸の一側、または、両側に分離できるように結合されることができる。
【0063】
図10は、本発明の第三実施例による磁石ホイールを概略的に図示した図面であり、図11図12は、図10に図示された磁石ホイールの使用状態図である。
【0064】
本実施例による磁石ホイール200は、均衡ブロック10bの縁部12bを輪の形ではなく、スプロケットの形で設け、チェーンと連動されるようにした点で、前述の実施例と違いがある。
【0065】
本実施例は、図10に図示されたように、縁部12bをスプロケットの形で設け、スプロケットの形の縁部12bは、チェーンに連結されることができる。このチェーンは、スプロケットによって回転されることができる。
【0066】
また、本実施例は、図12に図示されたように、装備の本体に連結され、壁面のみならず、天井と床にも用いることができて、船底部の清掃の用途や溶接装備にも適用できる。これは、前述の実施例はもちろんのこと、後述の実施例にも、そのまま適用することができる。
【0067】
図13は、本発明の第四実施例による磁石ホイールを概略的に図示した図面であり、図14は、図13に図示された磁石ホイールの結合断面図であり、図15は、図13で磁性体と磁気遮蔽ブロックとが分解されたことを概略的に図示した分解斜視図である。
【0068】
本実施例による磁石ホイール300の均衡ブロック10は、支え軸13をブロックボディー11に一体に設け、ベアリング14をブロックボディー11ではなく、縁部12に設けたことから、前述の実施例と違いがある。
【0069】
この場合、支え軸13をブロックボディー11に結合させる必要がないため、作業工数を減らせるというメリットがある。
【0070】
図16は、本発明の第五実施例による磁石ホイールを概略的に図示した図面である。
【0071】
本実施例による磁石ホイール400の均衡ブロック100dは、縁部12をスプロケットの形で設けることから、前述の第四実施例と違いがある。
図17は、本実施例の活用例を概略的に図示した図面であり、本実施例は、無限軌道Mの形でも応用できる。
【0072】
以上のように、本実施例は、磁石ホイールが床板(強磁性体)と離れても、磁石の吸着力が急激に落ちることがなく、磁気遮蔽の機能で磁石ホイールのまわりに磁場による影響を最少化することができる。
【0073】
このように本発明は、記載の実施例に限定されることなく、本発明の事象及び範囲を外れることなく、様々な修正および変形ができることは、本技術分野で通常の知識を有する者には自明である。従って、そういった修正例、または、変形例は、本発明の特許請求の範囲に属するというべきである。
【符号の説明】
【0074】
1 磁石ホイール
10a 均衡ブロック
10b 均衡ブロック
11 ブロックボディー
12 縁部
12b 縁部
13 支え軸
14 ベアリング
15 支え軸固定部材
16 摩擦部材
17 ケース
20 磁性体
30 磁気遮蔽ブロック
31 壁部
32 天井部
100 磁石ホイール
200 磁石ホイール
300 磁石ホイール
400 磁石ホイール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】