特表2018-506110(P2018-506110A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京京東尚科信息技術有限公司の特許一覧 ▶ 北京京東世紀貿易有限公司の特許一覧

特表2018-506110ウェブページのローディング方法およびシステム
<>
  • 特表2018506110-ウェブページのローディング方法およびシステム 図000016
  • 特表2018506110-ウェブページのローディング方法およびシステム 図000017
  • 特表2018506110-ウェブページのローディング方法およびシステム 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-506110(P2018-506110A)
(43)【公表日】2018年3月1日
(54)【発明の名称】ウェブページのローディング方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20180202BHJP
【FI】
   G06F13/00 540B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-534295(P2017-534295)
(86)(22)【出願日】2015年12月11日
(85)【翻訳文提出日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】CN2015097075
(87)【国際公開番号】WO2016101795
(87)【国際公開日】20160630
(31)【優先権主張番号】201410832010.1
(32)【優先日】2014年12月26日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517156872
【氏名又は名称】北京京東尚科信息技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Jingdong Shangke Information Technology Co., Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】517156883
【氏名又は名称】北京京東世紀貿易有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Jingdong Century Trading Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】楊鵬
【テーマコード(参考)】
5B084
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB04
5B084BB01
5B084CF12
5B084DB02
5B084DC02
(57)【要約】
本発明は、ウェブページのローディング方法およびシステムを開示した。その方法は、ウェブページのローディング終了イベントに応答して現在のウェブページに関する現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページのローディング終了時刻を記録するステップと、スクロールバーのスクロールイベントに応答してスクロールバーに関する今回のスクロールバーのトリガ時刻および今回のスクロールバーの数値を記録し、ウェブページの閲覧速度を計算し、ウェブページの残りの閲覧時間を計算し、前記ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された条件を満たしている場合には、現在のウェブページの後続ウェブページを照会し、後続ウェブページに関するウェブページ取得要求をサーバに送信し、サーバから返信された後続ウェブページに関するウェブページデータを現在のウェブページの末尾にローディングして更新するステップと、を含む。本発明は、ウェブページの残りの閲覧時間を予測することによって後続ウェブページのローディングが必要か否かを判断し、ユーザがウェブページを閲覧するときに、ウェブページのローディングを待つことなく後続の内容を連続して閲覧することが可能となり、ユーザの体験度を高める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブページのローディング終了イベントに応答して現在のウェブページに関する現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページのローディング終了時刻を記録することを含むスクロールバーパラメータ取得ステップと、
スクロールバーのスクロールイベントに応答してスクロールバーに関する今回のスクロールバーのトリガ時刻および今回のスクロールバーの数値を記録し、スクロールバー判断ステップを実行することを含むスクロールバースクロールトリガステップと、
少なくとも1つの前記今回のスクロールバーの数値、少なくとも1つの今回のスクロールバーのトリガ時刻、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値、および現在のウェブページのローディング終了時刻に基づいてウェブページの閲覧速度を計算し、前記ウェブページの閲覧速度、現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値に基づいてウェブページの残りの閲覧時間を計算し、前記ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された条件を満たしている場合には、ウェブページローディングステップをトリガすることを含むスクロールバー判断ステップと、
現在のウェブページの後続ウェブページを照会し、後続ウェブページに関するウェブページ取得要求をサーバに送信し、サーバから返信された後続ウェブページに関するウェブページデータを現在のウェブページの末尾にローディングして更新することを含むウェブページローディングステップと、を含むことを特徴とする、
ウェブページのローディング方法。
【請求項2】
前記ウェブページの閲覧速度の計算式は下記のとおりであり、
【数8】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kは今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tは今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tは現在のウェブページのローディング終了時刻であることを特徴とする、
請求項1に記載のウェブページのローディング方法。
【請求項3】
前記スクロールバースクロールトリガステップが少なくとも1回トリガされ、トリガされるたびに、今回のスクロールバーのトリガ時刻と今回のスクロールバーの数値を1回記録し、前記ウェブページの閲覧速度の計算式は下記のとおりであり、
【数9】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kはi回目の今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tはi回目の今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tは現在のウェブページのローディング終了時刻であり、nはスクロールバースクロールトリガステップの合計トリガ回数であることを特徴とする、
請求項1に記載のウェブページのローディング方法。
【請求項4】
前記ウェブページの残りの閲覧時間の計算式は下記のとおりであり、
【数10】
式中、tはウェブページの残りの閲覧時間であり、Vはウェブページの閲覧速度であり、kは今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値であることを特徴とする、
請求項1に記載のウェブページのローディング方法。
【請求項5】
前記スクロールバーパラメータ取得ステップはさらに、現在のウェブページに関する現在のウェブページのローディングにかかった時間を記録することを含み、
前記予め設定された条件は、ウェブページの残りの閲覧時間が前記現在のウェブページのローディングにかかった時間以下であることを特徴とする、
請求項1に記載のウェブページのローディング方法。
【請求項6】
ウェブページのローディング終了イベントに応答して現在のウェブページに関する現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページのローディング終了時刻を記録することを含むスクロールバーパラメータ取得モジュールと、
スクロールバーのスクロールイベントに応答してスクロールバーに関する今回のスクロールバーのトリガ時刻および今回のスクロールバーの数値を記録し、スクロールバー判断モジュールを実行することを含むスクロールバースクロールトリガモジュールと、
少なくとも1つの前記今回のスクロールバーの数値、少なくとも1つの今回のスクロールバーのトリガ時刻、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値、および現在のウェブページのローディング終了時刻に基づいてウェブページの閲覧速度を計算し、前記ウェブページの閲覧速度、現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値に基づいてウェブページの残りの閲覧時間を計算し、前記ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された条件を満たしている場合には、ウェブページローディングモジュールをトリガすることを含むスクロールバー判断モジュールと、
現在のウェブページの後続ウェブページを照会し、後続ウェブページに関するウェブページ取得要求をサーバに送信し、サーバから返信された後続ウェブページに関するウェブページデータを現在のウェブページの末尾にローディングして更新することを含むウェブページローディングモジュールと、を含むことを特徴とする、
ウェブページのローディングシステム。
【請求項7】
前記ウェブページの閲覧速度の計算式は下記のとおりであり、
【数11】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kは今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tは今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tは現在のウェブページのローディング終了時刻であることを特徴とする、
請求項6に記載のウェブページのローディングシステム。
【請求項8】
前記スクロールバースクロールトリガモジュールが少なくとも1回トリガされ、トリガされるたびに、今回のスクロールバーのトリガ時刻と今回のスクロールバーの数値を1回記録し、前記ウェブページの閲覧速度の計算式は下記のとおりであり、
【数12】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kはi回目の今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tはi回目の今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tは現在のウェブページのローディング終了時刻であり、nはスクロールバースクロールトリガモジュールの合計トリガ回数であることを特徴とする、
請求項6に記載のウェブページのローディングシステム。
【請求項9】
前記ウェブページの残りの閲覧時間の計算式は下記のとおりであり、
【数13】
式中、tはウェブページの残りの閲覧時間であり、Vはウェブページの閲覧速度であり、kは今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値であることを特徴とする、
請求項6に記載のウェブページのローディングシステム。
【請求項10】
前記スクロールバーパラメータ取得モジュールはさらに、現在のウェブページに関する現在のウェブページのローディングにかかった時間を記録することを含み、
前記予め設定された条件は、ウェブページの残りの閲覧時間が前記現在のウェブページのローディングにかかった時間以下であることを特徴とする、
請求項6に記載のウェブページのローディングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブページの関連技術分野に係わり、とりわけ、ウェブページのローディング方法およびシステムに係わる。
【背景技術】
【0002】
ユーザがウェブページを閲覧する際に、現在のウェブページに対する閲覧が終わると、ユーザによって次ページのハイパーリンクをクリックしなければ次のウェブページを取得することができず、ユーザにとって不便である。
【0003】
そのため、従来技術において、ユーザの閲覧状況を監視することにより、ウェブページの末尾まで閲覧した時、例えばJavaScript(登録商標)のようなウェブページプログラムをトリガし、その後、現在のウェブページの末尾に後続ウェブページの内容を表示するとともに、ユーザが後続の内容を継続して閲覧できるように、スクロールバーを更新する。
【0004】
しかし、従来技術では、ユーザがウェブページの末尾まで閲覧した時、ウェブページのローディングを待たなければならず、そのためウェブページをスムーズに閲覧することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのため、ユーザがウェブページの末尾まで閲覧した時、ウェブページのローディングを待たなければならず、そのためウェブページをスムーズに閲覧することができないという従来技術の技術的課題に対し、ウェブページのローディング方法およびシステムを提供することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ウェブページのローディング方法は、ウェブページのローディング終了イベントに応答して現在のウェブページに関する現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページのローディング終了時刻を記録することを含むスクロールバーパラメータ取得ステップと、
スクロールバーのスクロールイベントに応答してスクロールバーに関する今回のスクロールバーのトリガ時刻および今回のスクロールバーの数値を記録し、スクロールバー判断ステップを実行することを含むスクロールバースクロールトリガステップと、
少なくとも1つの前記今回のスクロールバーの数値、少なくとも1つの今回のスクロールバーのトリガ時刻、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値、および現在のウェブページのローディング終了時刻に基づいてウェブページの閲覧速度を計算し、前記ウェブページの閲覧速度、現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値に基づいてウェブページの残りの閲覧時間を計算し、前記ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された条件を満たしている場合には、ウェブページのローディングステップをトリガすることを含むスクロールバー判断ステップと、
現在のウェブページの後続ウェブページを照会し、後続ウェブページに関するウェブページ取得要求をサーバに送信し、サーバから返信された後続ウェブページに関するウェブページデータを現在のウェブページの末尾にローディングして更新することを含むウェブページローディングステップと、を含む。
【0007】
ウェブページのローディングシステムは、ウェブページのローディング終了イベントに応答して現在のウェブページに関する現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページのローディング終了時刻を記録することを含むスクロールバーパラメータ取得モジュールと、
スクロールバーのスクロールイベントに応答してスクロールバーに関する今回のスクロールバーのトリガ時刻および今回のスクロールバーの数値を記録し、スクロールバー判断モジュールを実行することを含むスクロールバースクロールトリガモジュールと、
少なくとも1つの前記今回のスクロールバーの数値、少なくとも1つの今回のスクロールバーのトリガ時刻、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値、および現在のウェブページのローディング終了時刻に基づいてウェブページの閲覧速度を計算し、前記ウェブページの閲覧速度、現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値に基づいてウェブページの残りの閲覧時間を計算し、前記ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された条件を満たしている場合には、ウェブページのローディングモジュールをトリガすることを含むスクロールバー判断モジュールと、
現在のウェブページの後続ウェブページを照会し、後続ウェブページに関するウェブページ取得要求をサーバに送信し、サーバから返信された後続ウェブページに関するウェブページデータを現在のウェブページの末尾にローディングして更新することを含むウェブページローディングモジュールと、を含む。
【0008】
本発明では、ウェブページの残りの閲覧時間を予測することによって後続ウェブページのローディングが必要か否かを判断する。ウェブページが末尾に達してようやくローディングが行われるのを待つ必要がないため、ユーザがウェブページを閲覧するとき、例えばウィーチャット、ウェイボーのような縦に閲覧するウェブページの場合に、ウェブページのローディングを待つことなく後続の内容を連続して閲覧することが可能となり、ユーザの体験度を高める。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明のウェブページのローディング方法に係わるフローチャート図である。
図2】本発明の最適な実施例に係わるフローチャート図である。
図3】本発明のウェブページのローディングシステムに係わる構造モジュール図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下において図面および具体的な実施例を参照しながら本発明をより詳しく説明する。
【0011】
図1に示す本発明のウェブページのローディング方法に係わるフローチャート図において、
ウェブページのローディング終了イベントに応答して現在のウェブページに関する現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページのローディング終了時刻を記録することを含むステップS101と、
スクロールバーのスクロールイベントに応答してスクロールバーに関する今回のスクロールバーのトリガ時刻および今回のスクロールバーの数値を記録し、ステップS103を実行することを含むステップS102と、
少なくとも1つの前記今回のスクロールバーの数値、少なくとも1つの今回のスクロールバーのトリガ時刻、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値、および現在のウェブページのローディング終了時刻に基づいてウェブページの閲覧速度を計算し、前記ウェブページの閲覧速度、現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値に基づいてウェブページの残りの閲覧時間を計算し、前記ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された条件を満たしている場合には、ステップS104をトリガすることを含むステップS103と、
現在のウェブページの後続ウェブページを照会し、後続ウェブページに関するウェブページ取得要求をサーバに送信し、サーバから返信された後続ウェブページに関するウェブページデータを現在のウェブページの末尾にローディングして更新することを含むステップS104と、を含む。
【0012】
スクロールバーがスクロールする際に、ウェブページまたはスクリーンにおける該スクロールバーの位置座標を示すスクロールバーの数値が表示される。ステップS101において、現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値とは、現在のウェブページが最下方にスクロールした際のウェブページまたはスクリーンにおけるスクロールバーの位置座標をいい、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値とは、現在のウェブページが最上方にスクロールした際のウェブページまたはスクリーンにおけるスクロールバーの位置座標をいう。ウェブページ上のスクリプト言語は、ウェブページローディングイベントの実行開始からウェブページのローディングが終了するまで一定の時間がかかる。現在のウェブページのローディング終了時刻とは、現在のウェブページのローディングが終了する時刻をいう。
【0013】
ステップS102において、スクロールバースクロールイベントがスクロールバーに対するドラッグによってトリガされる。コンピュータのユーザの場合は、マウスによってスクロールバーをドラッグし、またはマウスのローラによってスクロールバーをスクロールさせることによりスクロールバーのスクロールイベントを発生させてステップS102をトリガする。携帯電話のユーザの場合は、キーボードによってウェブページをドラッグし、またはタッチパネルを用いるユーザの場合は、タッチ操作によりスクロールバーまたはウェブページをドラッグすることによりスクロールバーのスクロールイベントを発生させてステップS102をトリガする。今回のスクロールバーのトリガ時刻とは、ステップS102がトリガされるときの時刻をいい、今回のスクロールバーの数値とは、ステップS102がトリガされる際のスクロールバーのスクロールバー数値であって、即ちステップS102がトリガされる際のウェブページまたはスクリーンにおけるスクロールバーの位置座標をいう。ステップS102が複数回トリガされる場合があり、各回のトリガはいずれもスクロールバーの今回のスクロールバートリガ時刻および今回のスクロールバーの数値に係わるものであり、それにより、複数の今回のスクロールバーのトリガ時刻および今回のスクロールバーの数値を得る。
【0014】
ステップS103において、今回のスクロールバーの数値、今回のスクロールバーのトリガ時刻、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページのローディング終了時刻に基づいて計算し、ウェブページの閲覧速度を得る。該ウェブページの閲覧速度に基づいてウェブページの残りの閲覧時間を予測し、ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された条件を満たしている場合には、ステップS104をトリガしてウェブページに対するローディングを行う。該予め設定された条件は予め設定された閾値であってもよく、即ち、ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された閾値よりも少ない場合には、ステップS104をトリガする。
【0015】
本発明では、ウェブページの残りの閲覧時間を予測することにより、前もって後続ウェブページのローディングを行う。これによってユーザがウェブページのローディングを待つことなく後続の内容を連続して閲覧することが可能となり、ユーザの体験度を高める。
【0016】
本発明は、携帯電話またはその他の移動装置にて用いることが好ましく、とりわけ、携帯電話または移動装置が低速ネットワークを利用してウェブページにアクセスする場合に使用するのが好ましい。汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service, GPRS)のような低速ネットワークは、ネットワークの速度が比較的遅く、そのため、従来の技術を採用すると、ユーザが後続ページをローディングするのに長い時間待つ必要があり、速やかかつスムーズに閲覧することができない。
【0017】
一実施例において、前記ウェブページの閲覧速度の計算式は下記のとおりである。
【数1】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kは今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tは今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tは現在のウェブページのローディング終了時刻である。
【0018】
ステップS102がトリガされると、今回のスクロールバーの数値と現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値との差を計算してスクロールバーのスクロール距離を確定する。さらに、今回のスクロールバーのトリガ時刻と現在のウェブページのローディング終了時刻との差を計算してスクロールバーのスクロール開始から現在の距離だけスクロールするまでの所要時間を確定する。スクロール距離と時間の比をウェブページの閲覧速度とする。
【0019】
一実施例において、前記ステップS102が少なくとも1回トリガされる。トリガされるたびに、今回のスクロールバーのトリガ時刻と今回のスクロールバーの数値を1回記録する。前記ウェブページの閲覧速度の計算式は下記のとおりである。
【数2】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kはi回目の今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tはi回目の今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tは現在のウェブページのローディング終了時刻であり、nはステップS102の合計トリガ回数である。
【0020】
ユーザがウェブページを閲覧するときに複数回スクロールバーをドラッグすると、ステップS102が複数回トリガされる。本実施例において、トリガされるたびに計算される閲覧速度の平均値をウェブページの閲覧速度としており、それにより、該ウェブページの閲覧速度が実際の速度に、より合致している。
【0021】
一実施例において、前記ウェブページの残りの閲覧時間の計算式は下記のとおりである。
【数3】
式中、tはウェブページの残りの閲覧時間であり、Vはウェブページの閲覧速度であり、kは今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値である。
【0022】
本実施例において、今回のスクロールバーの数値と現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値との差を残りの距離とし、ウェブページの閲覧速度との計算によってウェブページの残りの閲覧時間を得る。
【0023】
一実施例において、前記ステップS101はさらに、現在のウェブページに関する現在のウェブページのローディングにかかった時間を記録することを含む。
前記予め設定された条件は、ウェブページの残りの閲覧時間が前記現在のウェブページのローディングにかかった時間以下である。
【0024】
本実施例では、現在のウェブページのローディングにかかった時間により後続ウェブページのローディングにかかる時間を予測する。ユーザがウェブページを閲覧する際に、ステップS101〜ステップS103に基づいてユーザの操作行動を計算してユーザの閲覧速度を分析し、その後、現在のウェブページのローディングにかかった時間と比較して後続ウェブページのローディング操作を前もってトリガする。本実施例では、ウェブページのローディングにかかった時間を予め設定された条件として採用しており、ウェブページの最末尾に達してようやくウェブページのローディング操作をトリガする従来の技術に比べて、ユーザの閲覧習性をより正確に把握することができる。また、該条件は時間の比較であるため、スクリーンのサイズやウェブページの長さに制限されず、ローディングのタイミングがより正確になる。
【0025】
図2に示す本発明の最適な実施例に係わるフローチャート図において、
ユーザがウェブページを閲覧しかつウェブページのローディングが終了した場合には、
毎回ウェブページをローディングした後に、現在のウェブページの開始位置(スクロールバーの数値)である現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値を記録し、このページの末尾におけるスクロールバーの数値、このページの先頭におけるスクロールバーの数値、このページのローディングにかかった時間、このページのローディング終了時刻を記録するステップS201と、
各回のスクロールイベントのトリガに基づいて閲覧速度および効率を分析し、ユーザがスクロールバーをクリックまたはウェブページをスライドさせることによりスクロールバーのスクロールイベントをトリガするたびに、今回のスクロールバーのトリガ時間および今回のスクロールバーの数値を記録するステップS202と、を含む。
【0026】
下記の式に従って計算する。
【数4】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kはi回目の今回のスクロールバーの数値であり、kはこのページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tはi回目の今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tはこのページのローディング終了時刻であり、nはステップS202の合計トリガ回数である。
【0027】
ウェブページの閲覧時間=(このページの末尾におけるスクロールバーの数値−このページの先頭におけるスクロールバーの数値)×閲覧速度
【0028】
ウェブページの残りの閲覧時間の計算:残りの閲覧時間=閲覧速度×(このページの末尾におけるスクロールバーの数値−今回のスクロールバーの数値)
【0029】
(残りの閲覧時間≦このページのローディング時間)が成立すると、ステップS203をトリガして後続ウェブページの内容をローディングする。
【0030】
後続ウェブページをローディングするステップS203において、
このページが表示する最終行のデータ番号を照会して追跡し、JavaScriptスクリプトによりWEBサーバに要求し、各ページの表示行数の設定に応じて後続データを照会するとともに、JavaScriptスクリプトによってデータを現在のウェブページの末尾にローディングして更新する。その後、ステップS201を繰り返して行う。
【0031】
図3に示す本発明のウェブページのローディングシステムに係わる構造モジュール図において、
ウェブページのローディング終了イベントに応答して現在のウェブページに関する現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページのローディング終了時刻を記録することを含むスクロールバーパラメータ取得モジュール301と、
スクロールバーのスクロールイベントに応答してスクロールバーに関する今回のスクロールバーのトリガ時刻および今回のスクロールバーの数値を記録し、スクロールバー判断モジュール303を実行することを含むスクロールバースクロールトリガモジュール302と、
少なくとも1つの前記今回のスクロールバーの数値、少なくとも1つの今回のスクロールバーのトリガ時刻、現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値、および現在のウェブページのローディング終了時刻に基づいてウェブページの閲覧速度を計算し、前記ウェブページの閲覧速度、現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値および現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値に基づいてウェブページの残りの閲覧時間を計算し、前記ウェブページの残りの閲覧時間が予め設定された条件を満たしている場合には、ウェブページのローディングモジュール304をトリガすることを含むスクロールバー判断モジュール303と、
現在のウェブページの後続ウェブページを照会し、後続ウェブページに関するウェブページ取得要求をサーバに送信し、サーバから返信された後続ウェブページに関するウェブページデータを現在のウェブページの末尾にローディングして更新することを含むウェブページローディングモジュール304と、を含む。
【0032】
一実施例において、前記ウェブページの閲覧速度の計算式は下記のとおりである。
【数5】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kは今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tは今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tは現在のウェブページのローディング終了時刻である。
【0033】
一実施例において、前記スクロールバースクロールトリガモジュールが少なくとも1回トリガされる。トリガされるたびに、今回のスクロールバーのトリガ時刻と今回のスクロールバーの数値を1回記録する。前記ウェブページの閲覧速度の計算式は下記のとおりである。
【数6】
式中、Vはウェブページの閲覧速度であり、kはi回目の今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの先頭におけるスクロールバーの数値であり、tはi回目の今回のスクロールバーのトリガ時刻であり、tは現在のウェブページのローディング終了時刻であり、nはスクロールバースクロールトリガモジュールの合計トリガ回数である。
【0034】
一実施例において、前記ウェブページの残りの閲覧時間の計算式は下記のとおりである。
【数7】
式中、tはウェブページの残りの閲覧時間であり、Vはウェブページの閲覧速度であり、kは今回のスクロールバーの数値であり、kは現在のウェブページの末尾におけるスクロールバーの数値である。
【0035】
一実施例において、前記スクロールバーパラメータモジュールは、現在のウェブページに関する現在のウェブページのローディングにかかった時間を記録することをさらに含む。
前記予め設定された条件は、ウェブページの残りの閲覧時間が前記現在のウェブページのローディングにかかった時間以下である。
【0036】
上記の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示したにすぎず、本発明を具体的かつ詳しく説明したが、本発明の請求の範囲を制限するものではない、当業者にとって、本発明の主旨を離脱しない状況において、本発明の実施例に対してさまざまな変更および改良を行うことができるが、これらの変更および改良はすべて本発明の保護範囲に含まれる。したがって、本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲に基づくものとする。
図1
図2
図3
【国際調査報告】