特表2018-508712(P2018-508712A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-508712(P2018-508712A)
(43)【公表日】2018年3月29日
(54)【発明の名称】潜水型発電プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   F03B 13/10 20060101AFI20180302BHJP
【FI】
   F03B13/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2018-500251(P2018-500251)
(86)(22)【出願日】2016年2月26日
(85)【翻訳文提出日】2017年9月26日
(86)【国際出願番号】KR2016001905
(87)【国際公開番号】WO2016148412
(87)【国際公開日】20160922
(31)【優先権主張番号】10-2015-0037432
(32)【優先日】2015年3月18日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】517324530
【氏名又は名称】リ,ドン−イン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,ドン−イン
【テーマコード(参考)】
3H074
【Fターム(参考)】
3H074AA06
3H074AA08
3H074AA12
3H074BB05
3H074BB15
3H074BB16
3H074BB19
3H074CC02
3H074CC16
(57)【要約】
【課題】本発明は潜水型発電プラットフォームを提供する。
【解決手段】本発明の第1実施例による潜水型発電プラットフォームは、流水の流動方向に対して垂直に配置されて回転するブレード(11)及びブレード(11)の回転力を受けて電気を生産する発電機(13)を含む発電部(10)、流水が流れて来る前方に向かってブレード(11)が配置されるように、内部に発電部(10)を固定するフレーム(20)、フレーム(20)の両側に配置され、浮力によってフレーム(20)を浮遊させる一対の浮力体(30)、及び浮力体(30)を水路に固定連結し、フレーム(20)の均衡が維持されるように、発電部(10)、フレーム(20)及び浮力体(30)の重さ及び浮力と流水の流速を考慮して決定される浮力体(30)の一面上のバランス中心部(30a)に一端が連結される少なくとも一つ以上の固定ロープ(40)を含み、水深によって変わる流速のうち所定の流速でブレード(11)が回転するように、固定ロープ(40)に連結された浮力体(30)が水中で昇降して所定の水深に位置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流水によって回転するブレード及び前記ブレードの回転力を受けて電気を生産する発電機を含む発電部;
前記流水が流れて来る前方に向かって前記ブレードが配置されるように、内部に前記発電部を固定するフレーム;
前記フレームの両側に配置され、浮力によって前記フレームを浮遊させる一対の浮力体;及び
前記浮力体を水路に固定連結し、前記フレームの均衡が維持されるように、前記発電部、前記フレーム及び前記浮力体の重さ及び浮力と前記流水の流速を考慮して決定される前記浮力体の外面上のバランス中心部又は前記流水が流れて来る方向の前記浮力体の前方部に一端が連結される少なくとも一つ以上の固定ロープ;
を含み、
水深によって変わる流速のうち所定の流速で前記ブレードが回転するように、前記固定ロープに連結された浮力体が水中で昇降して所定の水深に位置する、潜水型発電プラットフォーム。
【請求項2】
前記流水を通過させる流動路が貫設され、前記流動路の内部に前記発電部が固定配置され、前記流水を前記ブレードに案内するダクト;をさらに含み、
前記ダクトの内部に中空が備えられ、前記ダクトの内部に空気又は水が流入又は流出することによって昇降する、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項3】
前記バランス中心部は、前記浮力体の長手方向の中心を通る垂直軸を基準に前記流水が流れて来る方向への幅が前記浮力体の長さの8〜12%以下である、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項4】
海洋に配置され、前記固定ロープのうちいずれか一つの第1固定ロープが前記浮力体の前方部と前記フレームの前方の海底面を連結し、前記固定ロープのうち他の一つの第2固定ロープが前記浮力体の後方部と前記フレームの後方の前記海底面を連結することで、海水の流動方向が逆に変わる潮流によっても発電する、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項5】
前記フレームが前記浮力体に対して回転する、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項6】
回転力を発生させる減速モーター又は油圧装置である駆動体を含んで前記フレームを回転させる第1回転駆動部;をさらに含む、請求項5に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項7】
平行に配置された第1プーリー及び第2プーリーが減速モーター又は油圧装置である駆動体に連結されて一緒に軸回転する駆動プーリー部、及び平行に配置されて一緒に軸回転する第3プーリー及び第4プーリーが前記フレームの一側又は両側に結合され、前記駆動プーリー部の回転力によって回転する従動プーリー部を含み、
前記駆動プーリー部が時計方向又は反時計方向の一つである第1回転方向に回転するとき、前記第3プーリーに連結された第1ロープが前記第1プーリーに巻き取られながら前記従動プーリー部を前記第1回転方向に回転させ、前記駆動プーリー部が前記第1回転方向と反対方向である第2回転方向に回転するとき、前記第4プーリーに連結された第2ロープが前記第2プーリーに巻き取られながら前記従動プーリー部を前記第2回転方向に回転させる第2回転駆動部;をさらに含む、請求項5に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項8】
少なくとも二つ以上のリンクがピン連結で連結されたリンク装置を含み、減速モーター又は油圧装置である駆動体によって前記リンクが駆動される第3回転駆動部;をさらに含む、請求項5に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項9】
減速モーター又は油圧装置である駆動体に連結されて軸回転する鋸歯状の駆動スプロケット及び前記フレームの片側又は両側に軸回転可能に結合される鋸歯状の従動スプロケットを含み、前記従動スプロケットがチェーンを介して前記駆動スプロケットと連結されて回転する第4回転駆動部;をさらに含む、請求項5に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項10】
前記水路の床に固定連結された昇降ロープ;及び、
前記昇降ロープを巻き取るおよび巻き出すことによって前記フレームを昇降させるウインチ;をさらに含んで昇降する、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項11】
一対の前記浮力体又は前記フレームの両側を互いに連結する第1均衡ロープ;及び、
前記第1均衡ロープに結合され、前記フレームの両側の均衡を維持させる第1均衡錐;をさらに含む、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項12】
前記ブレードの回転力を伝達する動力伝達軸の気密又は液密が維持されるように、前記発電機を収容する第1ケースの内部に少なくとも一つ以上のメカニカルシールが単独で又は多重で配置された回転部漏水防止用メカニカルシール;をさらに含む、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項13】
前記発電機を収容する第1ケースの内部圧力を上昇させて前記流水の流入を遮断する発電機用圧力調節部;をさらに含む、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項14】
柱状又は管状に形成され、一端が水路の床に突っ込まれて固定される杭部、及び前記杭部が挿入されて密閉される収容空間が内部に形成された結合部を含み、前記収容空間が低圧状態であるとき、前記杭部と結合部が結合される固定体;をさらに含む、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【請求項15】
一対の前記浮力体又は前記フレームの両側を互いに連結する第2均衡ロープ;
前記水路の床に固定配置される滑車;
前記滑車に巻き取られ、一端は第2均衡ロープに連結され、他端は前記フレームの方向に巻き取られる連結ロープ;及び、
前記連結ロープの他端を巻き取る巻取ロール;
をさらに含む、請求項1に記載の潜水型発電プラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は潜水型発電プラットフォームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気を生産する一般的な発電方法として、化石燃料を用いた火力発電、落下する水を用いた水力発電、風を用いた風力発電、核分裂を用いた原子力発電などがある。このような発電方法には幾つかの問題がある。火力発電の場合には化石燃料の燃焼によって公害が発生し、水力発電はダムを建設しなければならないため生態系を破壊し、莫大な建設コストを支出しなければならない。また、風力発電の場合には風が吹く気象状態が発電効率に大きく影響を及ぼすので、持続的に電力を供給しにくく、原子力発電は放射能漏出に対する備えと廃棄物処理のために相当なコストが必要となる。
【0003】
このような問題を解決するための方案として、下記の先行技術文献の特許文献に開示されたように、海流を用いた海流発電装置が考案された。海流発電は潮力発電と一緒に海水の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する代表的な発電方法である。このような海流発電と潮流発電は海水の流動をエネルギー源として使うので、持続的で安定的にエネルギーを生産し、二酸化炭素の排出、放射能の漏出などによる気候変化や環境問題なしに安全に電力を生産することができる利点がある。
【0004】
海流発電及び潮流発電には海水の流動によって回転するブレードが使われる。このようなブレードは、構造によって、垂直軸ブレードと水平軸ブレードに区分される。この際、水平軸ブレードは設置形態によって柱式、着底式及び係留式に分けられる。ここで、柱式は海底面を基盤として柱が建てられ、その柱にブレードが設置される方式であり、着底式は海底面に配置される大型構造物にブレードが設置される方式であり、係留式は海水面に浮遊する構造物にブレードが設置される方式である。
【0005】
このようなそれぞれのブレードは設置、修理及び固定に関連した問題点を抱いている。具体的に、柱式は相当な設置コストがかかり、深い水深にブレードが設置されれば、流速が遅くなって発電効率が落ちる欠点がある。着底式の場合には、大型構造物の重さがあまり大きいため、海流が激しい地形に構造物を定着させる、或いは修理のために構造物を引き揚げるときにクレーンのような大型装備が必要となり、作業が複雑であり、設備と維持保守に高いコストがかかる。一方、係留式は浮遊する構造物がロープで固定されるが、構造物の浮力、構造物及びロープの重さ、海水の流動などによって構造物が均衡を失う問題が発生し得る。また、設置初期の段階でブレードの下部は水中に沈んでおり、上部は空中に浮かんでいる。この際、ブレードの下部に海水の流動が集中してブレードが傾くため、設置が難しく、事故可能性も高くなる。その上、構造物が大型化するにつれて大型装備なしには設置及び修理作業が不可能になり、少しの力の不均衡のみでも大型事故が起こり得る。また、水中に配置される構造物の修理補修のため、ダイバーが潜水服を着て水中作業を行わなければならないため、作業の効率性が急激に落ち、修理コスト及び修理時間の側面でも非効率的である。それだけでなく、浮力の減少又は故障などの原因でブレードが海底面に着けば、ブレードが損傷し、台風などによって流速が急に速くなる場合には、待避が不可能であってブレードの破損が不可避である。
【0006】
したがって、従来技術による海流発電及び潮流発電装置で発生する問題を解決するための方案が切実に要求されている状況である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許公開第2003−0050836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためのもので、本発明の第1側面は、ブレードが配置されるフレームの両側に浮力体が配置され、浮力体を水路に固定する固定ロープが力の均衡を考慮して決定される浮力体のバランス中心部に連結されることにより、発電プラットフォームの均衡を維持して水中で安定的に電気を生産する潜水型発電プラットフォームを提供するためのものである。
【0009】
また、本発明の第2側面は、回転駆動部が浮力体に対してフレームを水平となるように回転させることで、重量中心を低めて構造的安全性を具現することにより、水面での設置及び修理が容易であり、災害時には水路の床に安全に待避することができる潜水型発電プラットフォームを提供するためのものである。
【0010】
また、本発明の第3側面は、ブレードがダクトの貫通した流動路内に配置されることにより、発電効率が高く、ブレードが水路の床にぶつかって破損されることが防止される潜水型発電プラットフォームを提供するためのものである。
【0011】
また、本発明の第4側面は、ダクト又は浮力体の内部に空気又は水が流入する中空が形成される、或いはウインチが配置されることにより、水中でのプラットフォームの位置を調節することができる潜水型発電プラットフォームを提供するためのものである。
【0012】
また、本発明の第5側面は、均衡錐が配置されることにより、流水の流動によるフレームの左右搖れを防止して水中で安定的に電気を生産する潜水型発電プラットフォームを提供するためのものである。
【0013】
また、本発明の第6側面は、発電機、駆動モーター、又はウインチを収容して保護するケースに二重でメカニカルシールが配置される、或いは内部の圧力を上昇させる圧力調節部が配置されることにより、ケースの内部への流水流入が防止され、発電機、駆動モーター、ウインチが流水から保護される潜水型発電プラットフォームを提供するためのものである。
【0014】
また、本発明の第7側面は、それぞれフレームに連結されるいずれか一つの固定ロープが海水の流れて来る前方の海底面に連結され、他の一つの固定ロープが海水の流れていく後方の海底面に連結されることにより、海水の流動方向が逆に変わる潮流によっても発電が可能な潜水型発電プラットフォームを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームは、流水によって回転するブレード、及び前記ブレードの回転力を受けて電気を生産する発電機を含む発電部、前記流水が流れて来る前方に向かって前記ブレードが配置されるように、内部に前記発電部を固定するフレーム、前記フレームの両側に配置され、浮力によって前記フレームを浮遊させる一対の浮力体、及び前記浮力体を水路に固定連結し、前記フレームの均衡が維持されるように、前記発電部、前記フレーム及び前記浮力体の重さ及び浮力と、前記流水の流速を考慮して決定される前記浮力体の外面上のバランス中心部又は前記流水が流れて来る方向の前記浮力体の前方部に一端が連結される少なくとも一つ以上の固定ロープを含み、水深によって変わる流速のうち所定の流速で前記ブレードが回転するように、前記固定ロープに連結された浮力体が水中で昇降して所定の水深に位置する。
【0016】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記発電部は複数であり、前記フレームの一側から他側への横方向又は前記横方向に垂直な縦方向に少なくとも一列以上の列で配置される。
【0017】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記流水を通過させる流動路が貫設され、前記流動路の内部に前記発電部が固定配置され、前記流水を前記ブレードに案内するダクトをさらに含む。
【0018】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記ダクトの内部に中空が備えられ、前記ダクトの内部に空気又は水が流入又は流出することによって昇降する。
【0019】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記ダクトの内部と連通する第1配管に第1バルブが配置され、前記第1配管を通じて流入又は流出する前記空気又は前記水の量を調節する第1配管部をさらに含む。
【0020】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記浮力体の内部に中空が備えられ、前記浮力体の内部に空気又は水が流入又は流出することによって昇降する。
【0021】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記浮力体の内部と連通する第2配管に第2バルブが配置され、前記第2配管を通じて流入又は流出する前記空気又は前記水の量を調節する第2配管部をさらに含む。
【0022】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記バランス中心部は前記浮力体の長手方向の中心を通る垂直軸を基準に前記流水が流れて来る方向への幅が前記浮力体の長さの8〜12%以下である。
【0023】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、海洋に配置され、前記固定ロープのうちいずれか一つの第1固定ロープが前記浮力体の前方部と前記フレームの前方の海底面を連結し、前記固定ロープのうち他の一つの第2固定ロープが前記浮力体の後方部と前記フレームの後方の前記海底面を連結することで、海水の流動方向が逆に変わる潮流によっても発電する。
【0024】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記フレームと前記浮力体が結合固定される。
【0025】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記フレームが前記浮力体に対して回転する。
【0026】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、回転力を発生させる減速モーター又は油圧装置である駆動体を含んで前記フレームを回転させる第1回転駆動部をさらに含む。
【0027】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、平行に配置された第1プーリー及び第2プーリーが減速モーター又は油圧装置である駆動体に連結されて一緒に軸回転する駆動プーリー部、及び平行に配置されて一緒に軸回転する第3プーリー及び第4プーリーが前記フレームの片側又は両側に結合され、前記駆動プーリー部の回転力によって回転する従動プーリー部を含み、前記駆動プーリー部が時計方向又は反時計方向のいずれか一つである第1回転方向に回転するとき、前記第3プーリーに連結された第1ロープが前記第1プーリーに巻き取られながら前記従動プーリー部を前記第1回転方向に回転させ、前記駆動プーリー部が前記第1回転方向と反対方向である第2回転方向に回転するとき、前記第4プーリーに連結された第2ロープが前記第2プーリーに巻き取られながら前記従動プーリー部を前記第2回転方向に回転させる第2回転駆動部をさらに含む。
【0028】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、少なくとも二つ以上のリンクがピン連結で連結されたリンク装置を含み、減速モーター又は油圧装置である駆動体によって前記リンクが駆動される第3回転駆動部をさらに含む。
【0029】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、減速モーター又は油圧装置である駆動体に連結されて軸回転する鋸歯状の駆動スプロケット、及び前記フレームの片側又は両側に軸回転可能に結合される鋸歯状の従動スプロケットを含み、前記従動スプロケットがチェーンを介して前記駆動スプロケットと連結されて回転する第4回転駆動部をさらに含む。
【0030】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記水路の床に固定連結された昇降ロープ、及び前記昇降ロープを巻き取るおよび巻き出すことで前記フレームを昇降させるウインチをさらに含むことによって昇降する。
【0031】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、一対の前記浮力体又は前記フレームの両側を互いに連結する第1均衡ロープ、及び前記第1均衡ロープに結合されて前記フレーム両側の均衡を維持させる第1均衡錐をさらに含む。
【0032】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記ブレードの回転力を伝達する動力伝達軸の気密又は液密が維持されるように、前記発電機を収容する第1ケースの内部に少なくとも一つ以上のメカニカルシールが単独で又は多重で配置された回転部漏水防止用メカニカルシールをさらに含む。
【0033】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記発電機を収容する第1ケースの内部圧力を上昇させて前記流水の流入を遮断する発電機用圧力調節部をさらに含む。
【0034】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記駆動体の回転力を伝達するシャフトの気密又は液密が維持されるように、前記駆動体を収容する第2ケースの内部に少なくとも一つ以上のメカニカルシールが単独で又は多重で配置された駆動体漏水防止用メカニカルシールをさらに含む。
【0035】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記駆動体を収容する第2ケースの内部圧力を上昇させて前記流水の内部流入を遮断する駆動体用圧力調節部をさらに含む。
【0036】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、ウインチモーターによって回転して前記昇降ロープを巻き取るおよび巻き出す巻取シャフトの気密又は液密が維持されるように、前記ウインチモーターを収容する第3ケースの内部に少なくとも一つ以上のメカニカルシールが単独で又は多重で配置されたウインチ漏水防止用メカニカルシールをさらに含む。
【0037】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、巻取シャフトを回転させて前記昇降ロープを巻き取るおよび巻き出すウインチモーターを収容する前記第3ケースの内部圧力を上昇させて前記流水の内部流入を遮断するウインチ用圧力調節部をさらに含む。
【0038】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、前記発電機を収容する第1ケース、又は前記駆動体を収容する第2ケースのうち少なくともいずれか一つ以上の内部に配置されて内部圧力を感知する第1圧力センサーをさらに含む。
【0039】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、巻取シャフトを回転させて前記昇降ロープを巻き取るおよび巻き出すウインチモーターを収容する第3ケースの内部に配置されて内部圧力を感知する第2圧力センサーをさらに含む。
【0040】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、柱状又は管状に形成され、一端が水路の床に突っ込まれて固定される杭部、及び前記杭部が挿入されて密閉される収容空間が内部に形成された結合部を含み、前記収容空間が低圧状態であるとき、前記杭部と結合部が結合される固定体をさらに含む。
【0041】
また、本発明の実施例による潜水型発電プラットフォームにおいて、一対の前記浮力体又は前記フレームの両側を互いに連結する第2均衡ロープ、前記水路の床に固定配置される滑車、前記滑車に取り込まれ、一端は第2均衡ロープに連結され、他端は前記フレームの方向に巻き取られる連結ロープ、及び前記連結ロープの他端を巻き取る巻取ロールをさらに含む。
【0042】
本発明の特徴及び利点は添付図面に基づく以降の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0043】
これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使用された用語又は単語は通常的で辞書的な意味に解釈されてはいけなく、発明者が自分の発明を最良の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に従って本発明の技術的思想に合う意味と概念に解釈されなければならない。
【発明の効果】
【0044】
本発明によると、ブレードが配置されるフレームの両側に浮力体が配置され、浮力体を水路の床に固定する固定ロープが力の均衡を考慮して決定される浮力体のバランス中心部に連結されることにより、フレームが水中で均衡を維持し、水深による流速変化に対応して最適の水深に配置されるので、水中で安定的に電気を生産することができる効果がある。
【0045】
また、本発明によると、回転駆動部が浮力体に対してフレームを回転させることにより、水路の流動方向に対して垂直に配置されたフレームが水平に転換されて配置されるので、重量中心が低くなって安定的に水面での設置及び修理が可能であり、災害時には水路の床に安全に待避することができる利点がある。
【0046】
また、本発明によると、ブレードがダクトの貫通した流動路内に配置されることにより、流動路を通じて流水がブレードに集中して案内され、ブレードがカバーされるので、発電効率が高く、ブレードが水路にぶつかって破損されることを防止する効果がある。
【0047】
また、本発明によると、ダクト又は浮力体の内部に中空が形成され、ダクト又は浮力体の内部に空気又は水が流入して浮力が調節される、或いはウインチが配置されることにより、ウインチが海底面に固定された昇降ロープを巻き取って水中でのフレームの位置を調節することができる利点がある。
【0048】
また、本発明によると、均衡錐が配置されることにより、流水の流動によるフレームの左右搖れを防止して水中で安定的に電気を生産する効果がある。
【0049】
また、本発明によると、発電機、駆動モーター、又はウインチを収容して保護するケースに二重でメカニカルシールが配置されて形成された二重メカニカルシールが配置される、或いは内部の圧力を外部より高圧で維持するために圧力調節部が配置されることにより、ケースの内部への流水流入が防止され、発電機、駆動モーター及びウインチが流水から保護される利点がある。
【0050】
また、本発明によると、それぞれフレームに連結されるいずれか一つの固定ロープが海水の流れて来る前方の海底面に連結され、他の一つの固定ロープが海水の流れていく後方の海底面に連結されることにより、海水の流動方向が逆に変わってもフレームが安定的に昇降するので、潮流によっても発電が可能な利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】本発明の第1実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図2】本発明の第1実施例による潜水型発電プラットフォームの側面図である。
図3】本発明の第1実施例による潜水型発電プラットフォームの側面図である。
図4】本発明の第1実施例による潜水型発電プラットフォームの側面図である。
図5】本発明の第2実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図6図5のA−A’線に沿って切断した断面図である。
図7】本発明の第2実施例による潜水型発電プラットフォームの側面図である。
図8】本発明の第3実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図9】本発明の第3実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図10】本発明の第3実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図11】本発明の第3実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図12a】本発明の第4実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図12b】本発明の第4実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図12c】本発明の第4実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図13】本発明の第5実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
図14図1に示した発電部の断面図である。
図15図3に示した固定体の断面図である。
図16図3に示した固定体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明の目的、特定の利点及び新規の特徴は添付図面に基づいて開示する以下の詳細な説明と好適な実施例からより明らかになるであろう。本明細書で各図の構成要素に参照符号を付け加えるに際して、同じ構成要素にはたとえ相異なる図に表示されていてもできるだけ同じ番号を付けることに留意しなければならない。また、“第1”、“第2”などの用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別するために使うもので、構成要素が前記用語に制限されるものではない。以下、本発明の説明において、本発明の要旨を不必要にあいまいにすることができる関連の公知技術についての詳細な説明は省略する。
【0053】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0054】
図1は本発明の第1実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図、図2図4は本発明の第1実施例による潜水型発電プラットフォームの側面図である。
【0055】
図1図3に示したように、本発明の第1実施例による潜水型発電プラットフォームは、流水1によって回転するブレード11及びブレード11の回転力を受けて電気を生産する発電機13を含む発電部10、流水1が流れて来る前方に向かってブレード11が配置されるように、内部に発電部10を固定するフレーム20、フレーム20の両側に配置され、浮力によってフレーム20を浮遊させる一対の浮力体30、及び浮力体30を水路に固定連結し、フレーム20の均衡が維持されるように、発電部10、フレーム20及び浮力体30の重さ及び浮力と流水1の流速を考慮して決定される浮力体30の外面上のバランス中心部30a又は流水1が流れて来る方向の浮力体30の前方部に一端が連結される少なくとも一つ以上の固定ロープ40を含み、水深によって変わる流速のうち所定の流速でブレード11が回転するように、固定ロープ40に連結された浮力体30が水中で昇降して所定の水深に位置する。
【0056】
本発明による潜水型発電プラットフォームは水路に沿って流れる流水1を用いて電気を生産する発電装置で、発電部10、フレーム20、浮力体30及び固定ロープ40を含む。
【0057】
ここで、流水1は流れる水で、江や河川だけではなく流動する海水も含む。この際、海水の流動には海流と潮流がある、ここで、海流(oceanic current)は一定の方向に流れる海水の流れを意味し、潮流(tidal current)は潮汐現象によって流動方向が180度変わる海水の運動を意味する。したがって、流水1が流れる水路は江や河川を成す所定の地形であってもよく、海水が流動する海洋であってもよい。
【0058】
結局、本発明による潜水型発電プラットフォームは江や河川又は海洋に配置され、流水1を用いて電気を生産する。このような電気はブレード11が回転する発電部10で生産される。
【0059】
ここで、発電部10は電気を生産する装置で、ブレード11及び発電機13を含む。ブレード11は回転する羽で、流水1によって回転する。このようなブレード11は、回転によるモーメント(moment)が相殺されるように、中心ハブ(hub)から放射状に少なくとも二つ以上が配置できる。ブレード11の回転力は最終的に発電機13に伝達され、発電機13はブレード11の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する。このような発電機13は第1ケース14の内部に配置される(図13参照)。一方、発電システムは、油圧ポンプと油圧発電機を連結する間接動力伝達方式と、増速機と発電機を直接連結する直接動力伝達方式がある。よって、第1ケース14の内部には、発電システムの方式によって、増速機、ブレーキ及び油圧ポンプ、又は油圧ポンプ、油圧発電機及びブレーキなどが内蔵される。一方、ブレード11の回転力は直接発電機13に伝達される、または、油圧ポンプを介して発電機13に伝達されることができる。
【0060】
一方、ブレード11の回転力が油圧ポンプを経る場合には、ブレード11の回転力が油圧ポンプで発電機13を作動させる動力源に転換されて発電機13に伝達されるので、エネルギー変換過程でのエネルギー損失が不可避である。このようなエネルギー損失は少なくとも50%以上に至るので、エネルギー効率の側面ではブレード11の回転力が直接発電機13に伝達されることが好ましい。この際、ブレード11の回転は変速機が含まれた増速装置を介して発電機13を回転させる。ブレード11の回転速度が遅くなれば、低速変速で回転力を維持する。
【0061】
ただ、本発明による潜水型発電プラットフォームが必ずしもブレード11の回転力を直接発電機13に伝達しなければならないものではなく、油圧ポンプを経ることもできる。なぜなら、油圧ポンプを含む場合には、ブレード11に変速機と発電機13が内蔵されないので、構造が単純になるからである。一方、油圧の変動量が大きい場合には、油圧ポンプと発電機13の間に変速機を設置することができる。上述したブレード11及び発電機13を含む発電部10はフレーム20に配置されて固定される。
【0062】
フレーム20は発電部10を固定する構造物である。ここで、発電部10は流水1が流れて来る前方に向かってブレード11が配置されるように、フレーム20の内部に固定される。この際、発電部10は複数が横方向又は縦方向に少なくとも一列以上の列で配置できる。ここで、横方向はフレーム20の一側から他側への方向、つまり左右方向を意味し、縦方向は横方向に垂直な方向、つまり上下方向を意味する。したがって、本発明による潜水型発電プラットフォームは、複数の発電部10が多段で配置され、発電容量の巨大な超大型発電システムを構築することができる。また、このような場合には、それぞれの発電部10が独立的に作動することができるので、発電設備を弾力的に運営することができ、一部の発電部10が故障しても、他の発電部10で電力を安定的に生産することができる。一方、フレーム20の前方中心を基準に左右に対称的に配置される発電部10のブレード11は相異なる方向に回転することができる。例えば、ブレード11の回転方向が反対である一対の発電部10がフレーム20の左右に対称的に配置されるものである。この際、それぞれのブレード11の回転によって発生するトルクが互いに相殺されるので、フレーム20は回転せずに均衡を維持する。このような方式で、発電部10は二つ以上の偶数で複数対を成して配置されることもできる。ただ、発電部10が必ずしも偶数でなければならないものではない。また、時計方向に回転するブレード11の発電部10が故障すれば、均衡を維持するため、対称的に配置された発電部10の反時計方向に回転するブレード11はブレーキによって停止される。このような場合、後述する均衡錐によっても均衡維持が可能である。
【0063】
一方、フレーム20は、左右方向に配置される水平フレーム又は上下方向に配置される垂直フレームを含む。したがって、フレーム20は水平フレーム又は垂直フレームのそれぞれで形成されることもでき、水平フレームと垂直フレームが互いに結合されてトラスト構造に形成されることもできる。一方、発電部10はリブ体5によってフレーム20に固定できる。リブ体5は所定の長さを有する板状部材である。ただ、発電部10が必ずしもリブ体5によって固定されるものではなく、他の公知の部材によっても固定できる。このように、発電部10が配置されたフレーム20は浮力体30によって水中で浮遊する。
【0064】
ここで、浮力体30は浮力によって浮遊するように形成され、フレーム20の両側に配置されてフレーム20を浮遊させる。この際、浮力体30の一端は、流水1に対する抵抗を最小化するため、流線形に形成できる。ここで、浮力体30の一端は流水1が流れて来る方向の末端を意味する。同じ原理で、流水1の流動方向が180度変わることに備え、浮力体30の他端も流線形に形成できる。また、浮力体30は水中で昇降するので、上端と下端も流線形に形成できる。ただ、浮力体30の一端、他端、上端、又は下端が必ずしも流線形に形成されなければならないものではなく、流水1に対する抵抗だけではなく、フレーム20、発電部10及び浮力体30のそれぞれの重さと浮力などの要素を考慮して大きさ及び形状が決定される。
【0065】
このような浮力体30はフレーム20の両側、つまり左右に配置される。具体的に、フレーム20の両側に垂直フレームが配置された場合にはその垂直フレームに浮力体30が連結され、フレーム20が水平フレームのみで構成された場合には水平フレームの両端に浮力体30が連結される。一方、浮力体30は所定の大きさを有する。この際、一端又は他端はフレーム20の側面を基準に左右に突出して、フレーム20が前方又は後方に傾くことを防止する。ただ、浮力体30の一端又は他端が必ずしも突出しなければならないものではない。このような浮力体30は固定ロープ40によって水路に固定される。
【0066】
固定ロープ40は浮力体30を水路に固定連結するロープである。このような固定ロープ40は流水1によって浮遊する浮力体30を固定するので、相当な大きさのテンション(tension)が固定ロープ40にかかる。よって、固定ロープ40はワイヤーロープであってもよい。ただ、固定ロープ40が必ずしもワイヤーロープに限定されるものではなく、浮力体30を支えることができる限り、どの素材で形成されても関係ない。このような固定ロープ40の一端は浮力体30のバランス中心部30aに連結される。渦流のような不規則な流水1の流れはフレーム20の搖れを発生させる。バランス中心部30aはこのようなフレーム20の搖れを防止し、均衡を維持するための浮力体30の外面上の特定部分である。このようなバランス中心部30aは、水中でフレーム20の均衡が維持されるように、発電部10、フレーム20及び浮力体30のそれぞれの重さ及び浮力と流水1の流速を考慮して決定される。具体的に、浮力体30の長手方向の中心を通る垂直軸を基準に流水1が流れて来る方向への幅が浮力体30の長さの8〜12%以内の部分がバランス中心部30aであってもよい。ここで、浮力体30の長手方向の中心は浮力体30の左右長の中心を意味する。よって、バランス中心部30aは浮力体30の中心から流水1が流れて来る方向、つまり一端に向かってちょっと偏っていてもよい。この際、本発明による潜水型発電プラットフォームの重量中心と流水1が衝突する衝突地点が近接し、浮力体30の一端が固定されるので、流水1による浮力体30の一端の搖れが防止される。これにより、乱流(turbulence)の発生が最小化し、バランス中心部30aが重量中心と浮力中心が破壊されない地点であるので、渦流によるフレーム20の流動を防止する。ただ、バランス中心部30aが必ずしも浮力体30の長さの8〜12%以下の幅を有しなければならないものではなく、例えば浮力体30の長手方向中心を通る垂直軸を基準に左右に所定の幅を有してもよい。すなわち、バランス中心部30aは上述した多様な要素を総合して上述した地点と違うように決定できる。一方、水深による流速変化を考慮して、固定ロープ40は浮力体30の中心を通る水平軸より下側に連結できる。なぜなら、水深が深くなるほど流速が速くなるので、フレーム20の上端にもっと大きい外力が作用するからである。
【0067】
一方、固定ロープ40は一つがバランス中心部30aに連結でき(図2の(a)参照)、複数が互いに連結される、或いはバランス中心部30a上の相異なる地点に連結できる。例えば、2点支持、つまり2本の固定ロープ40がバランス中心部30aに連結できる。この際、固定ロープ40がバランス中心部30aの左右中心線を基準に上端と下端のそれぞれに連結できる(図2の(b)参照)。このように固定ロープ40が連結されることにより、浮力体30の回動が防止される。また、3点支持も可能である。ここで、ある固定ロープ40がバランス中心部30aに連結される地点はバランス中心部30aの左右中心線付近とその中心線を基準に上端と下端付近であってもよい。この際、上端と下端付近に連結される固定ロープ40は互いに異なる固定ロープ40であってもよく、同じ固定ロープ40であってもよい。同じ固定ロープ40を用いてバランス中心部30aの上端と下端を連結する場合、固定ロープ40は一端がバランス中心部30aの上端に連結され、滑車を介して他端がバランス中心部30aの下端に連結される(図2の(c)参照)。ただ、必ずしもこのような方式で固定ロープ40が連結されなければならないものではない。
【0068】
また、浮力体30にいずれか1本の固定ロープ40を連結し、水路に他の固定ロープ40を連結して、2本の固定ロープ40を互いに連結することができる。この時、それぞれの固定ロープ40に連結具を結合して易しく固定ロープ40を連結することができる(図2の(b)参照)。このような方式によれば、本発明による潜水型発電プラットフォームを容易に固定させることができる。なぜなら、水面に浮かんでいる潜水型発電プラットフォームに連結された固定ロープ40と水路に連結された固定ロープ40をバージ船又は船上で互いに連結することができるからである。
【0069】
本発明による潜水型発電プラットフォームは表層流速を基準に設計できる。この時、本発明による潜水型発電プラットフォームに作用する全ての力は、固定ロープ40が浮力体30のバランス中心部30aに連結されることによって均衡を成す。このような力の均衡により、本発明による潜水型発電プラットフォームは水中で均衡を維持する。ここで、本発明による潜水型発電プラットフォームに作用する力はその自体の重さ、浮力及び流水1による外力である。
【0070】
一方、本発明による潜水型発電プラットフォームは、ブレード11が所定の流速で回転するように、水中で昇降する。流速はブレード11を回転させる原動力であるので、流速があまり速ければ、ブレード11が高速回転して発電部10に過負荷がかかり、流速があまり遅ければ、発電容量が低下する。よって、均一な発電を行うためには、既に設計された発電容量に合わせて所定の流速でブレード11が回転しなければならない。本発明による潜水型発電プラットフォームは、流速によって昇降し、最適の流速の地点に位置し、安定的に発電する。以下でその過程を具体的に説明する。
【0071】
流水1による外力が作用すれば、本発明による潜水型発電プラットフォームは流水1が流れ出すフレーム20の後方に押し付けられる。この時、固定ロープ40にテンションがかかり、浮力体30に固定ロープ40が連結された地点を中心に力のベクトルが形成される。このような力のベクトルが均衡を成す状態で本発明による潜水型発電プラットフォームが所定の水深に位置する。具体的に、流速が速くなれば、流水1による外力が大きくなる。この時、流水1による外力はその外力の方向に分配される固定ロープ40のテンションと力の均衡を成す。すなわち、流水1による外力はテンションにcosθを掛けた値と等しい。この時、θは流水1の流動方向と固定ロープ40が成す角度である(図3参照)。よって、流速が速くなって流水1による外力が大きくなれば、流水1の流動方向と固定ロープ40の成す角度が小さくなり、本発明による潜水型発電プラットフォームは下降する。同じ原理で、流速が遅くなれば、本発明による潜水型発電プラットフォームは上昇することになる。よって、水深によって流速が変わる水中で本発明による潜水型発電プラットフォームは流速の速度によって昇降し、正常流速ではそれ以上昇降しなくて所定の位置に配置される。
【0072】
一方、本発明による潜水型発電プラットフォームは海洋に配置され、海流発電又は潮流発電ができる。
【0073】
具体的に、図4の(a)に示したように、本発明による潜水型発電プラットフォームは海洋に配置され、固定ロープ40のいずれか1本の第1固定ロープ41の一端は浮力体30の前方部に、その他端はフレーム20の前方の海底面に連結できる。ここで、浮力体30の前方部は浮力体30の外面のうち流水1が流れて来る方向の部分を意味する。この際、フレーム20の前方から海水が流れて来るので、本発明による潜水型発電プラットフォームは海流によって電気を生産することができる。
【0074】
図4の(b)に示したように、本発明による潜水型発電プラットフォームは、潮流によって発電するように、第1固定ロープ41とは違う第2固定ロープ43の一端が浮力体30の後方部に、その他端がフレーム20の後方の海底面に連結できる。この際、浮力体30の後方部は浮力体30の前方部の反対側部分を意味する。ここで、潮流は、潮汐によって、海水がフレーム20の前方から流れて来てから、約6時間が経つと、流動方向が180度に逆に変わってフレーム20の後方から流れて来る。この時、第1固定ロープ41と第2固定ロープ43がフレーム20の前後方で本発明による潜水型発電プラットフォームを支えるので、海水の流動方向が変わる潮流によっても安定的に電力を生産することができる。
【0075】
図5は本発明の第2実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
【0076】
図5に示したように、本発明の第2実施例による潜水型発電プラットフォームは、発電効率を高めるとともにブレード11を保護するために、ダクト15を含むことができる。ここで、ダクト15は流水が流れる通路として、中心部に流動路が貫設され、その流動路の内部に発電部10が固定配置されるので、流動路を通過する流水はブレード11に案内される。このようなダクト15は流水の分散を防いでブレード11に流水を集中させ、流水が流れ出す流動路の後端に低圧を形成するので、発電効率を上昇させる。したがって、ダクト15とブレード11は流量を最大に確保することができる形態に形成されなければならない。また、ダクト15はブレード11をカバーして保護するので、フレーム20が下降して水路の床に触れても、ブレード11の破損を防止する。一方、発電部10が複数の場合には、これに対応してダクト15も複数が配置できる。この際、複数のダクト15は互いに熔接される、或いはネジで結合されることでダクト結合体150を形成する。このようなダクト結合体150は、発電部10を1箇所に結合して支持する役目をするので、大容量発電システムを構築することができるようにする。
【0077】
図6図5のA−A’線に沿って切断した断面図、図7は本発明の第2実施例による潜水型発電プラットフォームの側面図である。
【0078】
図6に示したように、本発明による潜水型発電プラットフォームは、水中で昇降するように、ダクト15の内部に中空15aが形成できる。ダクト15の内部に備えられた中空15aに空気又は水が流入又は流出して本発明による潜水型発電プラットフォームの重さ及び浮力が調節されるので、昇降することができる。したがって、本発明による潜水型プラットフォームは、水中で適合した設計高に配置され、修理のために水面方向に上昇する、或いは待避のために水路の床方向に下降することができる。一方、ダクト15は内部に少なくとも一つ以上の第1隔壁16が形成されて隔室構造になることができる。小規模の隔室に空気又は水が分配されて収容されるので、多量の水が一方に偏って荷重が集中し、不均衡がもたらされることを防止する。すなわち、ダクト15に流入する水はバラスト(ballast)であり、ダクト15はバラストタンクとしての役目をする。
【0079】
また、浮力体30の内部にも中空33が形成でき、少なくとも一つ以上の第2隔壁32が形成されることもできる。よって、浮力体30の内部にも空気又は水が流入又は流出し、水が隔室に分割されて収容されるので、本発明による潜水型発電プラットフォームは昇降して均衡を維持する。
【0080】
図7に示したように、本発明による潜水型発電プラットフォームは、ダクト結合体150(図5及び図6参照)に第1配管部17が含まれ、浮力体30に第2配管部35が含まれ、或いはウインチ60がさらに含まれることにより、発電に適した高さまで昇降する。
【0081】
ダクト結合体150に含まれる第1配管部17はダクト15の内部と連通する第1配管17aに第1バルブ17bが配置されて形成される。この際、第1バルブ17bが第1配管17aを通じて流入又は流出する空気又は水の量を調節するので、第1配管部17は本発明による潜水型発電プラットフォームの昇降を調節する。
【0082】
また、浮力体30に含まれる第2配管部35も第2配管35aに第2バルブ35bが配置されるので、上述した第1配管部17と同様な構成で同じ役目をする。
【0083】
また、本発明による潜水型発電プラットフォームは、昇降ロープ61及びウインチ60をさらに含むことができる。ここで、昇降ロープ61は水路の床に固定的に連結されたロープであり、ウインチ60は昇降ロープ61を巻き取る又は巻き出す巻揚機で、減速モーター又は油圧装置によって作動する。この際、ウインチ60はフレーム20に配置されることもでき、一対の浮力体30のそれぞれに配置されることもできるが、フレーム20の左右均衡を考慮すれば、浮力体30に配置されることが好ましい。ただ、ウインチ60が必ずしも浮力体30に配置されるものではない。本発明による潜水型発電プラットフォームはウインチ60の回転方向によって昇降ロープ61が巻き取られる、又は巻き出されるので、水中での位置を自由に調節することができる。一方、ウインチ60が作動しない場合には、ウインチ60の内部に備えられたブレーキを用いて本発明による潜水型発電プラットフォームを所望の位置に停止させることができる。
【0084】
したがって、本発明による潜水型発電プラットフォームは、大型クレーンのような別個の装備なしにも、自ら容易に昇降する。
【0085】
一方、本発明による潜水型発電プラットフォームは、フレーム20が浮力体30に結合されて固定される固定式だけではなくフレーム20が回転する回転式で形成できる。回転式については以下で説明する。
【0086】
図8図11は本発明の第3実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
【0087】
本発明の第3実施例による潜水型発電プラットフォームは、浮力体30に対してフレーム20が回転するように、回転駆動部50をさらに含むことができる。この際、回転駆動部50は回転力を発生させる駆動体53を含み、一対の浮力体30は結合軸によってフレーム20の両側に軸結合される。よって、フレーム20は回転駆動部50の回転力によって結合軸を中心として回転する。ここで、回転駆動部50の回転力はクラッチを活用した直接動力伝達又はギア動力伝達によって伝達することができる。この際、駆動体53は減速モーター又は油圧装置であってもよい。減速モーターを使う場合、減速比が大きいモーターを使えば、1kW程度の小型減少モーターのみでも巨大なフレーム20を回転させることができる。また、摩擦係数の小さいベアリングが付着できる。例えば、ニードルベアリングが配置されて結合軸を固定させるとともに結合軸の自重と結合軸にかかる荷重を支持しながら結合軸を回転させることができる。この際、ベアリングの代わりにブッシング(bushing)が結合軸に配置されることもできる。
【0088】
このような回転駆動部50は、本発明による潜水型発電プラットフォームを移動させる、或いは維持保守のために水面に浮かべるとき、流水に対する抵抗力を減少させ、フレーム20の重量中心を低めることで、作業遂行の安全性を図る。具体的に、フレーム20は流水の流動方向に垂直に配置されるので、大きな抵抗を受ける。特に、台風のような気象要因などによって流速が過度に速くなれば、フレーム20に相当な衝撃が加わり、ブレード11が高速回転して発電部10に過負荷がかかる。この時、本発明による潜水型発電プラットフォームは、上述した第1配管部17、第2配管部35又はウインチ60を用いて(図7参照)、相対的に流速の遅い海底面まで下降して待避する。ただ、水深が比較的浅い海域では海底面付近でも流速が速い。この時には、回転駆動部50が流水の流動方向に平行にフレーム20を回転させることにより、フレーム20に配置された発電部10を保護する。また、発電部10などの維持保守のためにフレーム20を水面に浮かべる場合には、フレーム20を回転すれば重量中心が低くなるので、本発明による潜水型発電プラットフォームが上昇する時に安全性が確保される。そして、フレーム20の回転方向によってフレーム20の前方部が水面に向かう、或いは反対側の後方部が水面に向かうことができるので、どちらでも修理が易しい。また、設置時にも、フレーム20の下端は水中に、上端は空中に配置されるものではなく、回転して前方部又は下方部が水面に配置されるので、安定的である。特に、複数の発電部10が配置された超大型発電システムの場合には、重量中心があまり高くなって不安定性が増大するので、上述した回転技術の採用が非常に効果的である。この際、回転駆動部50は水中でのみ作動しなければならない。なぜなら、回転駆動部50を作動するとき、フレーム20の上端が空中に配置されれば、水中にあるフレーム20の下端に流速が集中し、フレーム20が均衡を失うことがあるからである。一方、フレーム20に発電部10を固定するリブ体5は垂直に配置できる。すなわち、フレーム20と浮力体30を連結する結合軸に対してリブ体5が垂直に配置される(図1又は図5参照)。したがって、フレーム20が回転するときに抵抗を最小化する。
【0089】
回転駆動部50は多様な形態に構成でき、以下で具体的に説明する。
【0090】
まず、図8に示したように、フレーム20を回転させるための第1回転駆動部50aは駆動体53の回転力をそのままフレーム20に伝達してフレーム20を回転させることができる。すなわち、駆動体53で発生した回転力をシャフト51によってそのままフレーム20に伝達する。
【0091】
図9に示したように、フレームを回転させるための他の形態の第2回転駆動部50bは、駆動プーリー部54及び従動プーリー部56を含むことができる。ここで、駆動プーリー部54は平行に配置されて一緒に軸回転する第1プーリー54a及び第2プーリー54bを含み、従動プーリー部56は平行に配置されて一緒に軸回転する第3プーリー56a及び第4プーリー56bを含む。この際、駆動プーリー部54は駆動体53に連結され、従動プーリー部56はフレーム20の片側又は両側に結合される。このような駆動プーリー部54と従動プーリー部56はロープ55を介して互いに連結される。具体的に、第1プーリー54aと第3プーリー56aは第1ロープ55aを介して連結され、第2プーリー54bと第4プーリー56bは第2ロープ55bを介して連結される。この際、駆動プーリー部54が第1回転方向に回転すると、第1ロープ55aが第1プーリー54aに巻き取られながら従動プーリー部56を第1回転方向に回転させる。ここで、第1回転方向は時計方向又は反時計方向のいずれか一方向を意味する。一方、駆動プーリー部54が第2回転方向に回転すると、第2ロープ55bが第2プーリー54bに巻き取られながら従動プーリー部56を第2回転方向に回転させる。ここで、第2回転方向は第1回転方向の反対方向を意味する。すなわち、駆動プーリー部54が第1回転方向に回転すると、第1ロープ55aが第1プーリー56aに巻き取られながら回転力を第3プーリー56aに伝達するので、従動プーリー部56が第1回転方向に回転する。この時、第2ロープ55bは従動プーリー部56の回転によって第4プーリー56bに巻き取られる。反対に、駆動プーリー部54が第2回転方向に回転すると、第2ロープ55bが第2プーリー54bに巻き取られながら従動プーリー部56を第2回転方向に回転させ、従動プーリー部56の回転によって第1ロープ55aは第3プーリー56aに巻き取られる。
【0092】
結果として、駆動体が駆動プーリー部54の回転軸を回転させれば、回転力がロープ55を介して従動プーリー部56に伝達され、従動プーリー部56の回転軸を介してフレーム20に伝達されて所望の角度だけフレーム20を回転させる。ここで、ロープ55は伝達される回転力によって大きな引張力がかかっても力の伝達が容易である。この時、ロープ55の代わりにベルトを使うこともできるが、ベルトは駆動プーリー部54又は従動プーリー部56で滑ることがあるため、円滑に力を伝達することができない。
【0093】
図10に示したように、フレーム20を回転させるためのさらに他の形態の第3回転駆動部50cはリンク装置を用いることができる。ここで、リンク装置は少なくとも二つ以上のリンク57がピン連結で連結され、駆動体53がいずれか一つのリンク57を引く、或いは押すことによってフレーム20を回転させる。
【0094】
図11に示したように、フレーム20を回転させるための他の形態の第4回転駆動部50dは駆動スプロケット58及び従動スプロケット59を含むことができる。ここで、駆動スプロケット58及び従動スプロケット59は鋸歯状のスプロケット(sprocket)であり、駆動スプロケット58は駆動体53によって軸回転し、従動スプロケット59は駆動スプロケット58とチェーン55cで連結され、駆動スプロケット58の回転力によって回転する。この際、従動スプロケット59はフレーム20の片側又は両側に軸回転可能に結合されるので、結果として、駆動スプロケット58の回転によってフレーム20が回転する。
【0095】
図12a〜図12cは本発明の第4実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
【0096】
本発明の第4実施例による潜水型発電プラットフォームは、左右均衡を維持するため、左右均衡システムを備えることができる。ここで、左右均衡システムは多様な形態の均衡錐によって具現できる。
【0097】
第1形態は、図12aに示したように、第1均衡錐70が一対の浮力体30又はフレーム20の両側を互いに連結する第1均衡ロープ71に結合されてフレーム20両側の均衡を維持することができる。具体的に、第1均衡ロープ71は“Y”字形に形成され、3箇所の末端はそれぞれ一対の浮力体30又はフレーム20の両側と第1均衡錐70に連結される。このような場合、フレーム20がいずれか一方に傾けば、第1均衡錐70によって直ぐ復元して均衡を維持する。フレーム20が傾いて右側より左側が上昇すれば、左側に連結された固定ロープ40の部分に第1均衡錐70の荷重が集中する原理によるものである。一方、“Y”字形が二重で結合された四角錐形の第1均衡ロープ71を浮力体30又はフレーム20の4箇所地点に連結して使うこともできる。この時、第1均衡錐70は四角錐の頂点に結合されるので、四方の均衡を維持することができる。また、このような方式で、多角錐形の第1均衡ロープ71を活用して多方向の均衡を維持することもできる。
【0098】
第2形態は、図12bに示したように、第2均衡錐80がネジ棒81に螺合され、左右に移動してフレーム20の両側の均衡を維持することができる。ここで、ネジ棒81は外面にネジ線が備えられた棒状に形成され、フレーム20の一側から他側の方向に、つまり左右方向に配置される。このようなネジ棒81に第2均衡錐80が螺合されるので、第2均衡錐80が回転しながら左右に移動してフレーム20の左右均衡を維持させる。具体的に、傾いて上昇した方向に第2均衡錐80が移動すれば、第2均衡錐80の荷重によって元の状態に復元する。
【0099】
第3形態は、図12cに示したように、第3均衡錐90が回動してフレーム20の両側の均衡を維持することができる。ここで、第3均衡錐90はダクト15又はフレーム20に回動可能に結合される。すなわち、ダクト15又はフレーム20の外側だけでなく内部に結合できる。一方、第3均衡錐90はギアを介して力が伝達されて回動する。このような均衡錐は、フレーム20が左右に傾くとき、モーターなどによって回動することができる。
【0100】
図13は本発明の第5実施例による潜水型発電プラットフォームの斜視図である。
【0101】
図13に示したように、本発明の第5実施例による潜水型発電プラットフォームは、水中での昇降と左右均衡の維持が同時にできるように、第2均衡ロープ111、滑車113、連結ロープ115及び巻取ロール110をさらに含むことができる。ここで、第2均衡ロープ111は一対の浮力体30又はフレーム20の両側を互いに連結するロープである。このような第2均衡ロープ111の中心部に連結ロープ115の一端が連結され、他端は巻取ロール110に巻き取られる。ここで、巻取ロール110はフレーム20の近くに配置され、滑車113が水路の床に固定的に配置され、連結ロープ115がこれに巻き取られ、その他端が巻取ロール110に連結される。巻取ロール110は、例えばウインチのようにロープを巻く或いは解く装置である。したがって、巻取ロール110が停止した状態で、“Y”字形に形成された第2均衡ロープ111と連結ロープ115がフレーム20の左右均衡を維持し、巻取ロール110が回転すれば、回転方向によって本発明による潜水型発電プラットフォームが昇降する。一方、本発明による潜水型発電プラットフォームは気密維持システムを備えることができ、それについて以下で説明する。
【0102】
図14図1に示した発電部の断面図である。
【0103】
図14に示したように、本発明による潜水型発電プラットフォームの発電部10は、気密及び液密を維持するように、回転部漏水防止用メカニカルシール18をさらに含むことができる。ここで、回転部漏水防止用メカニカルシール18は、発電機13を収容する第1ケース14の内部に少なくとも一つ以上のメカニカルシールが配置されて形成される。この際、メカニカルシール(mechanical seal)は回転する軸部分から流体が漏出することを防止する軸封装置である。より具体的に、メカニカルシールは、二つの部分が精密に加工された金属面をスプリングなどで圧接させるに際して、一方は固定するとともに他方は回転する軸と滑り接触で回転させることで流体の漏洩を防止する。このようなメカニカルシールは寿命が長く、摩擦損失が小さく、装着されたスプリングの張力によって密封が持続的に維持される利点がある。回転部漏水防止用メカニカルシール18は単一メカニカルシールが単独で配置されることもでき、二つ以上が多重で配置されることもできる。例えば、回転部漏水防止用メカニカルシール18は、第1メカニカルシール18a及び第2メカニカルシール18bが二重で配置できる。ただ、メカニカルシールが必ずしも二重で配置されなければならないものではなく、メカニカルシール単独で、又は複数が多重で配置できる。このような回転部漏水防止用メカニカルシール18は、長期間にわたって入れ替えなしにブレード11の回転力を伝達する動力伝達軸12の気密又は液密を維持することができる。結果として、第1ケース14の内部に流入し、蒸発して内部部品に深刻な腐食をもたらす流水の流入を回転部漏水防止用メカニカルシール18が遮断することによって発電部10が保護される。また、回転部漏水防止用メカニカルシール18に多重でメカニカルシールが配置された場合には、いずれか一つのメカニカルシールが破損されても他の一つのメカニカルシールが気密を維持することができる。
【0104】
また、本発明による潜水型発電プラットフォームの発電部10は、第1ケース14の内部圧力を高める発電機用圧力調節部19をさらに含むことができる。このような発電機用圧力調節部19は高圧ホース又は高圧タンクを含むことにより、高圧気体を第1ケース14の内部に注入して第1ケース14の内部圧力を水中の圧力より高く維持させる。このように発生した第1ケース14の内部と外部の圧力差は外部の水が第1ケース14の内部に流入することを遮断する。ここで、高圧気体は、例えば窒素であってもよいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0105】
一方、第1ケース14の内部の高圧気体が外部に流出し得るが、圧力センサー19aが第1ケース14の内部圧力を感知し、設定圧力以下に落ちれば、外部にその状況を伝えることができる。よって、浸水前に修理が可能である。
【0106】
このようなメカニカルシールと圧力調節部は気密性が要求される回転駆動部50(図8参照)とウインチ60(図7参照)にもそれぞれ採用可能である。
【0107】
具体的に、回転駆動部50の駆動体53を収容する第2ケースの内部に駆動体漏水防止用メカニカルシールが配置できる(図示せず)。ここで、駆動体漏水防止用メカニカルシールは、駆動体53の回転力を伝達するシャフトの気密又は液密が維持されるように、第2ケースの内部に少なくとも一つ以上のメカニカルシールが単独で又は多重で配置されることで形成される。すなわち、駆動体漏水防止用メカニカルシールは上述した回転部漏水防止用メカニカルシール18とは配置位置が違うだけ、その構成及び役目は同一である。
【0108】
また、第2ケースの内部圧力を上昇させる駆動体用圧力調節部をさらに含むことができる(図示せず)。ここで、駆動体用圧力調節部も上述した発電機用圧力調節部19とは位置が違うだけで、その構成及び役目は同一である。
【0109】
これだけでなく、ウインチモーターによって回転する巻取シャフトの気密又は液密が維持されるように、ウインチ漏水防止用メカニカルシールをさらに含むこともできる(図示せず)。このようなウインチ漏水防止用メカニカルシールはウインチモーターを収容する第3ケースに配置され、上述した回転部漏水防止用メカニカルシール18とは配置位置だけ違い、その構成及び役目は同一である。また、位置モーターを収容する第3ケースの内部圧力を上昇させるウインチ用圧力調節部をさらに含むことができる(図示せず)。ここで、ウインチ用圧力調節部は上述した発電機用圧力調節部19と構成及び役目は同一であるが、ただ配置位置が違うだけである。
【0110】
また、第2ケース又は第3ケースの内部に圧力センサーが含まれることで(図示せず)、内部の圧力を感知して危険状況を伝えることもできる。すなわち、第2ケースの内部に第1圧力センサーが、或いは第3ケースの内部に第2圧力センサーが含まれることができる。したがって、第1ケース14、第2ケース又は第3ケースのうち少なくとも一つ以上に圧力センサーが配置される。
【0111】
図15及び図16図3に示した固定体の断面図である。
【0112】
本発明による潜水型発電プラットフォームは固定体100をさらに含むことができる(図3参照)。ここで、固定体100は固定ロープ40又はウインチ60の昇降ロープ61に連結されて水路に固定される部材である。この際、水路はその底面だけではなく水中も含む。図15の(a)〜(c)に示したように、固定体100は多様な形態の錨や杭、又は錘であってもよい。ただ、固定体100が必ずしもこのような形態に限定されるものではなく、固定ロープ40又は昇降ロープ61を水路に固定することができる多様な形態に形成できる。一方、図15の(d)に示したように、固定体100はそのものの動力によって移動する構造物であってもよい。具体的に、固定体100は、内部に空気又は水が流入又は流出する中空が形成され、回転するプロペラを含むことができる。ここで、固定体100の内部に水が流入すれば固定体100は下降し、水が流出して空気が流入すれば上昇する。このように昇降が可能であり、プロペラによって推力を得るので、固定体100は水中で移動可能であり、水路の床だけではなく水中に位置することができる。水中に位置する場合には、流入又は流出する水又は空気の量を調節してフレーム20より下側に配置されるようにする。特に、流水の流動方向が5度以上変わる水中ではフレーム20の垂直位置が設計地点から大きく外れるので、水路の床に固定された固定体100よりは水中に位置することができる移動可能な固定体100を使えば、より安定的に発電可能な地点に本発明による潜水型発電プラットフォームを位置させることができる。
【0113】
また、図16に示したように、固定体100は圧力によって互いに結合される杭部101と結合部103を含んで水路の床に固定できる。ここで、杭部101は柱状又は管状に形成され、その一端は水路の床に突っ込まれて固定される。結合部103は内部に収容空間を備え、その収容空間は杭部101の他端が挿入されて密閉される。この際、杭部101が挿入されて密閉された収容空間を低圧状態にすれば、杭部101と結合部103が堅く結合固定されて相当な支持力を発揮する。このような固定体100を複数使うことによって経済的にもっと大きな支持力を得ることができる。
【0114】
若しくは、固定体100が水路の床に固定された第1分体と第1分体と電磁石の磁気力で結合される第2分体で形成されることもできる(図示せず)。
【0115】
それぞれの場合、固定ロープ40又は昇降ロープ61が結合部103に連結されて水路の床に固定される。
【0116】
また、第2均衡ロープ111、滑車113、連結ロープ115及び巻取ロール110を含む本発明の第4実施例による潜水型発電プラットフォームの場合(図13参照)には、滑車113が水路の床面に固定されるので、滑車113が固定体100の役目をする。
【0117】
一方、固定体100の上部にはロープと連結されるリングを配置して固定ロープ40又は昇降ロープ61を易しく連結することができ、水面で見つけやすくなるように臨時に浮標を設置することができる。
【0118】
一方、本発明による潜水型発電プラットフォームに使われるブレード11はガラス繊維又は炭素纎維素材から金型によって製作できる(図14参照)。ただ、必ずしもこのような素材に限定されるものではなく、流水によって回転しながら電力を生産することができる多様な素材でも形成できる。
【0119】
このようなブレード11はボスに連結される。具体的に説明すれば、ブレードセンターをボス孔に差し込み、ブレードセンターにボルトでリンクワッシャを固定させる。ここで、ボスは動力伝達軸12と連結され、動力伝達軸12は増速機を介して発電機13を直接回転させる、或いは油圧ポンプを作動させ、その油圧で発電機13を回転させる。一方、リンクワッシャはブレード11がボスから抜き出ることを防止し、油圧シリンダー又はスプリングでブレード11の角度を調節する。油圧シリンダーを使う場合には、能動的に角度を調節することができ、スプリングを使う場合には、スプリングの弾性係数、つまりフックの法則によってブレード11に及ぶ力に対応してブレード11の角度調節が自動でなされる。一方、電力を生産するために回転するブレード11はブレーキによって回転が制御される。例えば、流速があまり速く高速回転する場合、複数の発電部10のいずれか一つが故障してフレーム20の不均衡がもたらされる場合、維持保守のために水面に上昇する場合、器機故障又は動力船での漏電が発生した場合、ブレーキがブレード11の回転を停止させる。
【0120】
一方、本発明による潜水型発電プラットフォームの発電部10、回転駆動部50及びウインチ60には(図8参照)ベアリングが使われる。この際、ベアリングは流水による腐食を防ぐために、耐蝕用ベアリング又はセラミックベアリングを使うことができる。セラミックブッシング又はベアリングは腐食には強いが、強度の面では鋼鉄ベアリングの1/10水準であるから、ベアリングを直列で多数使う、或いは耐蝕用ベアリングを使うことが好ましい。特に、本発明による潜水型発電プラットフォームは高荷重と耐蝕が要求されるので、海水で使用可能なニードルベアリングが相応しい。ただ、ベアリングが必ずしもこれに限定されるものではない。
【0121】
一方、本発明による潜水型発電プラットフォームで生産された電気は動力船と海底ケーブルなどで連結された送電網によって送電所に送られる。この時、送電線は固定ロープ40によって支持されて設置でき(図2参照)、海底にある共同収集ボックスを介して海底ケーブルで連結できる。このような送電網は直流又は交流電流を使うことができるが、送電時の電力損失を最小化するため、高圧送電が好ましい。ただ、送電網又は送電方式が必ずしもこれに限定されるものではない。
【0122】
上述したように、本発明による潜水型発電プラットフォームは、設計流速でブレード11が回転し、周辺の船舶との衝突を予防し、維持保守、又は台風などのような災害を避けるため、浮力体30、ダクト15内の浮力調節、又はウインチ60を用いて昇降する(図7参照)。また、維持保守と災害待避のため、回転駆動部50を用いてフレーム20を回転することもできる(図8参照)。このような一連の作動は状況によって制御される。この時、制御は海底ケーブルで連結された有線で陸上で行うこともでき、携帯電話などの無線で調整することもできるが、PLC(programmable logic controller、PLC)を用いることが好ましい。PLCを用いる場合、モニターによって流速、発電位置、フレーム20の回転角度、生産電力量、故障有無などを一度にチェックし、複数の本発明による潜水型発電プラットフォームをコンピュータに連結して制御することができる。ただ、制御方式が必ずしもこのような方式に限定されるものではない。一方、制御のために必要な通信線は固定ロープ40に支持されて設置できる。
【0123】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのもので、本発明はこれに限定されず、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有する者によってその変形又は改良が可能であるのが明らかである。
【0124】
本発明の単純な変形又は変更はいずれも本発明の領域に属するもので、本発明の具体的な保護範囲は添付の請求範囲によって明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0125】
本発明は、ブレードが配置されるフレームの両側に浮力体が配置され、浮力体を水路に固定する固定ロープが力の均衡を考慮して決定される浮力体のバランス中心部に連結されることにより、発電プラットフォームの均衡を維持させて水中で安定的に電気を生産することができる。
【符号の説明】
【0126】
5 リブ体
10 発電部
11 ブレード
12 動力伝達軸
13 発電機
14 第1ケース
15 ダクト
15a 中空
16 第1隔壁
17 第1配管部
17a 第1配管
17b 第1バルブ
18 回転部漏水防止用メカニカルシール
19 発電機圧力調節部
20 フレーム
30 浮力体
30a バランス中心部
32 第2隔壁
33 中空
35 第2配管部
35a 第2配管
35b 第2バルブ
40 固定ロープ
41 第1固定ロープ
43 第2固定ロープ
50 回転駆動部
52 第2ケース
53 駆動体
54 駆動プーリー部
55 ロープ
56 従動プーリー部
57 リンク
60 ウインチ
61 昇降ロープ
70 第1均衡錐
71 第1均衡ロープ
80 第2均衡錐
81 ネジ棒
90 第3均衡錐
100 固定体
101 杭部
103 結合部
110 巻取ロール
111 第2均衡ロープ
113 滑車
115 連結ロープ
1 流水
150 ダクト結合体
図1
図2(a)】
図2(b)】
図2(c)】
図3
図4(a)】
図4(b)】
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図12c
図13
図14
図15(a)】
図15(b)】
図15(c)】
図15(d)】
図16
【国際調査報告】