(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-512313(P2018-512313A)
(43)【公表日】2018年5月17日
(54)【発明の名称】折りたたみ式箱を製造するための装置と方法
(51)【国際特許分類】
B31B 50/16 20170101AFI20180417BHJP
B31B 100/00 20170101ALN20180417BHJP
B31B 110/35 20170101ALN20180417BHJP
B31B 120/30 20170101ALN20180417BHJP
【FI】
B31B50/16
B31B100:00
B31B110:35
B31B120:30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-554259(P2017-554259)
(86)(22)【出願日】2016年4月14日
(85)【翻訳文提出日】2017年12月12日
(86)【国際出願番号】EP2016058227
(87)【国際公開番号】WO2016166211
(87)【国際公開日】20161020
(31)【優先権主張番号】15163514.1
(32)【優先日】2015年4月14日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515153060
【氏名又は名称】マイヤー−メルンホフ カルトン アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タイス ウベ
(72)【発明者】
【氏名】コルマン ユルゲン
【テーマコード(参考)】
3E075
【Fターム(参考)】
3E075AA02
3E075BA29
3E075CA07
3E075DA04
3E075DA14
3E075DB16
3E075DB17
3E075DB19
3E075DB22
3E075DB32
3E075DD02
3E075DD08
3E075DE23
3E075FA03
3E075FA04
3E075FA06
3E075FA07
3E075GA01
3E075GA02
3E075GA04
3E075GA05
(57)【要約】
本発明は、折りたたみ式箱を製造するための装置(10)に関する。装置(10)は、ウェブ状の包装材(18)から少なくとも1枚のブランク(16)を製造するための処理モジュール(12)を有し、処理モジュール(12)は、ウェブ状の包装材を支持するための包装材ウェブ保持装置(20)と、ウェブ状の包装材(18)を搬送するための包装材ウェブ搬送装置(22)と、少なくとも1枚のブランク(16)をウェブ状の包装材(18)から製造できる少なくとも1台の加工装置(24)とを備え、加工装置(24)は、包装材物質を切除するための少なくとも1台のレーザ装置(26)を備える。さらに、装置(10)は、少なくとも1枚のブランク(16)を折りたたみ式箱に折りたたむための折りたたみモジュール(14)を有している。本発明は、さらに折りたたみ式箱を製造するための方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ状の包装材を支持するための包装材ウェブ保持装置(20)と、前記ウェブ状の包装材(18)を搬送するための包装材ウェブ搬送装置(22)と、少なくとも1枚のブランク(16)を前記ウェブ状の包装材(18)から製造でき、包装材物質を切除するための少なくとも1台のレーザ装置(26)を備える前記加工装置(24)とを備えた、前記ウェブ状の包装材(18)から少なくとも1枚のブランク(16)を製造するための処理モジュール(12)と、
前記少なくとも1枚のブランク(16)を折りたたみ式箱の中に折りたたむための折りたたみモジュール(14)と、を備える折りたたみ式箱を製造する装置(10)。
【請求項2】
前記レーザ装置(26)は、少なくとも1つのUVレーザ及び/又は少なくとも1つのIRレーザ、特にCO2レーザ、及び/又は少なくとも1つのパルス式に操作可能なレーザ及び/又は少なくとも1Wの電力を有する少なくとも1つのレーザを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置(10)。
【請求項3】
レーザ装置(26)が前記ウェブ状の包装材(18)の搬送方向(T)に対して移動可能であり、さらに/又は前記レーザ装置(26)は、そのレーザビーム(32)を偏向及び/又は集束させる制御可能及び/又は調整可能な光学システムを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置(10)。
【請求項4】
前記加工装置(24)は、前記レーザ装置に加え少なくとも1つの機械的工具(28)を備え、それにより、前記ウェブ状の包装材(18)は、溝付け及び/又は跡付け及び/又は切り込み及び/又はミシン目付け及び/又は打ち抜き及び/又はエンボス加工及び/又は破壊できることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項5】
前記処理モジュール(12)は、前記包装材ウェブ搬送装置(22)と前記加工装置(24)を同期させるための同期手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項6】
前記処理モジュール(12)と前記折りたたみモジュール(14)との間に挿入モジュール(34)が配置されており、複数のブランク(16)を前記処理モジュール(12)から収集し、さらに/又はそれらを切り離して前記折りたたみモジュール(14)へ供給するように形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項7】
前記折りたたみモジュール(14)が前記少なくとも1枚のブランク(16)のフラップの領域に接着剤を塗布するための塗布装置を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項8】
少なくとも前記包装材ウェブ保持装置(20)、前記包装材ウェブ搬送装置(22)、及び前記加工装置(24)が共通の筐体(12a)に収容されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項9】
前記包装材ウェブ保持装置(20)が前記ウェブ状の包装材(18)のリール(30)を保持するように形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項10】
吸引装置を設け、それにより余分な包装材(18)を前記少なくとも1枚のブランク(16)から取り除くことができることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項11】
折りたたみ式箱を製造する方法であって、ウェブ状の包装材(18)を処理モジュール(12)の包装材ウェブ保持装置(20)の中に支持し、
前記処理モジュール(12)の包装材ウェブ搬送装置(22)によって搬送方向(T)に沿って前記ウェブ状の包装材(18)を搬送し、
前記処理モジュール(12)の加工装置(24)によって少なくとも1枚のブランク(16)を前記ウェブ状の包装材(18)から製造するステップを含み、製造するステップは、少なくとも、前記加工装置(24)の少なくとも1台のレーザ装置(26)によって包装材物質を切除し、折りたたみモジュール(14)によって前記少なくとも1枚のブランク(16)を折りたたみ式箱に折りたたむことを含む前記方法。
【請求項12】
前記ウェブ状の包装材(18)は、前記包装材ウェブ保持装置(20)のリール(30)として配設されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ウェブ状の包装材(18)は、前記包装材ウェブ保持装置(20)内に配置される前に、印刷されることを特徴とする請求項11又は12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材から折りたたみ式箱を製造するための装置と方法に関する。
【背景技術】
【0002】
折りたたみ式箱を一次又は二次包装として製造する際、通常はボール紙、チップボード、又は中実板のような材料が包装材として使用される。折りたたみ式箱のタイプと折りたたみ式箱を採用する目的によれば、これらの包装材物質は、さらにコーティング、ラミネート、印刷ができる。折りたたみ式箱の製造では、包装材は通常、まずシート状に裁断し、フィーダの補助で打ち抜きステーションに重ねて載置し、フラットベッドパンチ又は裁断プラテンで切り離して所望の場所に折り曲げ位置を有するブランクを製造する。概して、処理の目的は、ブランクの必要な外形と所望の折り曲げ位置を作製することである。次いで、ブランクは、折りたたみステーションへ搬送され、そこで、折り曲げ位置によって、折りたたみ式箱に折りたたまれる。
【0003】
周知の装置と方法では、折りたたみ式箱の製造が比較的高価で、多くの個別の工程を含み、一部が手動にて行われるため、不都合とみなされているのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、折りたたみ式箱をより高速で、より柔軟性のある製造が可能な装置と方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、この目的は、請求項1の特徴を有する装置並びに請求項11による方法によって解決される。本発明の好都合な改良による有利な構成は、それぞれの独立請求項に規定してあり、装置の有利な構成は、方法の有利な構成とみなすことができ、また、その逆も可能である。
【0006】
本発明の第1の態様は、折りたたみ式箱を製造するための装置に関する。ここで、本発明によると、装置は、ウェブ状の包装材から少なくとも1枚のブランクを製造するための処理モジュールを備え、前記処理モジュールは、前記ウェブ状の包装材を支持するための包装材ウェブ保持装置と、前記ウェブ状の包装材を搬送するための包装材ウェブ搬送装置と、前記少なくとも1枚のブランクをウェブ状の包装材から製造できる少なくとも1つの加工装置とを備え、前記加工装置は、包装材物質を切除するための前記少なくとも1つのレーザ装置を備えることで、より高速でより柔軟性のある折りたたみ式箱の製造が可能となる。さらに、本発明による装置は、前記少なくとも1枚のブランクを折り畳み箱に畳むための折り畳みモジュールを備える。換言すれば、従来の技術とは対照的に、本発明によると、ウェブ状の包装材は、処理モジュールの包装材ウェブ保持装置の中に挿入され、そこから包装材ウェブ搬送装置によって搬送され、処理モジュールの加工装置の補助によりブランクに裁断され、折り曲げ位置を設けることができる。これに、加工装置は、少なくとも1台のレーザ装置を備え、これにより材料の切除を行って包装材物質を特に弱化する。ここで、基本的には、ウェブ状の包装材に溝付け、跡付け、切り込み、及び/又はミシン目付けなどを行うためにレーザ装置を切除切り込み装置として使用することができる。機械的な分離工具とは異なり、レーザ装置は、複雑で高価な工具の付け替えを必要とせず、形状的に複雑な折り曲げや切り込み線を形成するさらなる柔軟性並びに可能性がある。また、レーザ装置は、基本的に複数のレーザ源、例えばレーザダイオードを備えることができる。同様に、複数の、同一の又は異なって形成されたレーザ装置を設け、例えば、いわゆるレーザアレイを形成してもよい。さらに、処理モジュールの補助により、ウェブ状の包装材からシートを打ち抜き、これらのシートを積み重ね、さらにこれらのシートを打ち抜きステーションに搬送し、それらシートを打ち抜きステーションに個別供給してブランクを製造するのに必要な処理工程を有利に省略することができる。これにより、本発明による装置は、対応するステーションや装置なしでも形成することができるので、対応するコスト削減と設置のためのスペース低減が実現する。その後、ブランクは、さらに包装材の搬送方向下流の折りたたみモジュールへ搬送され、そこで折りたたみボックスに折りたたまれてもよい。よって、本発明による装置は、ウェブ状の包装材から直接、特に高速で、柔軟性があり、簡易な折りたたみ式箱の製造が可能である。装置のモジュール構造により、ウェブ状の包装材からブランクの製造が行われる異なる処理モジュールはさらに、特に単純に、ブランクが折りたたみ式箱に折りたたまれる、異なる折りたたみモジュールと結合させることができる。これにより、装置は、異なる包装材及び折りたたみ式箱のタイプに、特に高速で簡単に適応することができる。さらに、折りたたみモジュールは、1面及び/又は多面の折りたたみ式箱を製造するように構成することもできる。
【0007】
包装材及び行う作業により、レーザ装置に少なくとも1つのUVレーザ及び/又は少なくとも1つのIRレーザ、特にCO
2レーザ、及び/又は少なくとも1つのパルス式に操作可能なレーザ、及び/又は少なくとも1Wのパワーを有する少なくとも1つのレーザを備えていれば、有利であることが証明されている。これにより、特に高速で信頼性のあるウェブ状の包装材の加工が可能となる。UVレーザとIRレーザは、異なる波長範囲の放射を生成するので、異なる包装材に対して最適な加工結果を確実に得ることができる。例えば、ナノ、ピコ、フェムト、又はアト秒範囲などのパルス式に操作可能なレーザにより、非常に短時間で高いピーク強度を生成できるので、特に正確に包装材の材料除去が可能となる。使用する包装材によると、レーザのパワーが1Wを超え、例えば、5Wから200Wの範囲を選べば有利であることが証明されている。
【0008】
本発明のさらなる有利な構成では、レーザ装置がウェブ状の包装材の搬送方向に対して移動可能であり、さらに/又はレーザ装置は、そのレーザビームを偏向及び/又は集束させる制御可能及び/又は調整可能な光学システムを備えると規定されている。これにより、特に高い加工及び搬送速度、並びに特に複雑な切り込み及び折り曲げ線を形成することができる。
【0009】
本発明のさらなる有利な構成では、加工装置は、レーザ装置に加え少なくとも1つの機械的工具を備え、それにより、ウェブ状の包装材は溝付け及び/又は跡付け及び/又は切り込み及び/又はミシン目付け及び/又は打ち抜き及び/又はエンボス加工及び/又は破壊できると規定されている。これにより、包装材の加工速度をさらに有利に上げることができる。さらに、変形、特に圧力変形のグループからの加工ステップは、レーザ装置では行うことができない、あるいは、多大な努力なしでは行うことができない分離ステップを除き、機械的工具の補助で行うこともできる。例えば、機械的工具は、回転パンチ、帯鋼切削工具、切断ナイフ、溝付けナイフ、エンボス用ツールなどとして形成することができる。同様に、機械的工具は、ブランク(単数又は複数)を余分な包装材から分離することができる。
【0010】
本発明のさらなる有利な構成では、処理モジュールは、包装材ウェブ搬送装置と加工装置を同期させるための同期手段を備えると規定されている。このようにして、包装材の加工は、その位置と加工装置に対する相対速度に応じて行うことができるので、特に高品質のブランクが包装材から特に信頼性を持って確実に形成できる。特に、ブランク(単数又は複数)の製造は「位置決め精度」で行うことができる。
【0011】
本発明のさらなる有利な構成では、処理モジュールと折りたたみモジュールとの間に挿入モジュールが配置されており、複数のブランクを処理モジュールから収集し、さらに/又はそれらを切り離して折りたたみモジュールへ供給するように形成されていると規定されている。これは、処理モジュールと折りたたみモジュールの処理速度が大きく異なる場合に、そして他の場合としては、処理モジュールで製造されたブランクの折りたたみモジュールへの連続供給が可能でない、又は望ましくない場合に特に有利である。
【0012】
折りたたみモジュールが少なくとも1枚のブランクのフラップの領域に接着剤を塗布するための塗布装置を備えていれば、さらなる利点をもたらす。これにより、ブランクを折りたたんで接着することができる。ここで、基本的には適した接着剤すべてを設けることができ、接着剤又はポリビニルアセテートベースの分散型接着剤がほとんどの場合適している。
【0013】
本発明のさらなる有利な構成では、少なくとも包装材ウェブ保持装置、包装材ウェブ搬送装置、及び加工装置が共通の筐体に収容されている。このように、装置は、特にコンパクトに形成されている。基本的に、折り畳みモジュールは、共通のハウジングにも配設してもよい。
【0014】
包装材ウェブ保持装置がウェブ状の包装材のリールを保持するように形成されていると、さらなる利点をもたらす。これにより、包装材ウェブ搬送装置の補助により包装材をリールから引き出し、さらに、さらなる処理へと搬送することができるようになると、さらなる加工工程を必要とせず、リールに巻き付けたウェブ状の包装材をすぐに処理モジュール内あるいは包装材ウェブ保持装置に挿入できる。ここで、ウェブ状包装材のリールは、親ロール又はボビンとも呼ばれる。さらに、包装材ウェブ保持装置は、2つ以上のリール又は親ロール用のロールマガジン、及び/又はロール偏向装置を備え、引き出されたリール/空のロールを好ましくは処理モジュールから取り外すことができ、また、新しいリール又は新しい親ロールを自動で取り替えることができる。
【0015】
本発明のさらなる有利な構成では、吸引装置を設け、それによって余分な包装材を少なくとも1枚のブランクから取り除くことができる。換言すれば、余分な包装材、すなわち、パネル又はブランクの外形の外側のエッジを、ブランクを製造中又は製造後の残りのブランクから吸引するように設けられる。これは、特に簡単で高速にブランクを分離すること並びに余分な包装材を取り除くことが可能であることを表す。基本的に吸引装置は、処理モジュール又は折りたたみモジュールの構成要素でよく、あるいは、加工装置の下流に別のモジュールとして配置してもよい。
【0016】
本発明の第2の態様は、折り畳み箱を製作するための方法に関する。ここで、本発明によると、この方法は、少なくとも、ウェブ状の包装材を処理モジュールの包装材ウェブ保持装置の中に支持し、ウェブ状の包装材を処理モジュールの包装材ウェブ搬送装置によって搬送方向に沿って搬送し、処理モジュールの加工装置によって少なくとも1枚のブランクをウェブ状の包装材から製造するステップを含み、製造するステップは、少なくとも、加工装置の少なくとも1台のレーザ装置によって包装材物質を切除し、少なくとも1枚のブランクを折りたたみモジュールによって折りたたみ式箱に折りたたむことを含む。これにより、本発明による方法は、例えば、タバコの箱など、折りたたみ式箱の製造がより早く、より柔軟にできるようになる。そのさらなる特徴や利点は、第1の発明の態様の説明から明らかである。第1の発明の態様の有利な構成は、第2の発明の態様の有利な構成としてもみなすことができ、その逆も同じである。
【0017】
本発明の有利な構成では、ウェブ状の包装材は、包装材ウェブ保持装置のリールとして配設されると規定されている。これにより、包装材ウェブ搬送装置の補助により包装材をリールから引き出し、さらにさらなる処理へと搬送すると、さらなる加工工程を必要とせず、リールに巻き付けたウェブ状の包装材をすぐに処理モジュール内あるいはその包装材ウェブ保持装置に挿入できる。
【0018】
本発明のさらなる有利な構成では、ウェブ状の包装材は、包装材ウェブ保持装置に配置前に印刷される。これにより、その後の折りたたみ式箱には、情報、特定の表面特性、グラフィック要素などを設けることができる。包装材は、基本的にあらゆる適した印刷方法で印刷可能であるが、オフセット、グラビア、及びフレキソ印刷法が、ほとんどの適用方法において特に有利であり経済的であることが証明されている。
【0019】
本発明のさらなる特徴は、特許請求の範囲と実施形態より明らかである。上記の説明における特徴及び特徴の組合せ、並びに下記の実施形態及び/又は単独で示す特徴及び特徴の組合せは、本発明の範囲を逸脱することなく、それぞれ指定された組合せだけでなく、他の組合せ又は単独でも使用可能である。よって、実装は本発明に含まれ、開示されているものとも考え、実施形態で明示的に示され説明されていないが、説明した実装から離れた特性の組合せから生まれるものであり、生成できるものである。実装及び特性の組合せも開示されているものと考え、よって、もともと記載した独立請求項の特徴すべてを有しているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1の実施形態による折りたたみ式箱を製造するための本発明による装置を示す略図である。
【
図2】第2の実施形態による折りたたみ式箱を製造するための本発明による装置を表す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、第1の実施形態による折りたたみ式箱を製造するための、本発明による装置10を表す略図である。装置10は、モジュール式に構築され、処理モジュール12と折りたたみモジュール14を備える。処理モジュール12は、1枚以上のブランク16をウェブ状の包装材18から製造するものであり、ウェブ状の包装材18を処理モジュール12内に保持し、支持するための包装材ウェブ保持装置20と、ウェブ状の包装材18を搬送するための包装材ウェブ搬送装置22と、ウェブ状の包装材18から少なくとも1枚のブランク16を製造できる少なくとも1台の加工装置24とを含む。この目的から、加工装置24は、包装材18から包装材物質を切除するための少なくとも1台のレーザ装置26を備えている。図示の実施形態では、加工装置24はさらに基本的に任意の機械工具28を含み、ここでは回転パンチとして形成されている。折りたたみモジュール14は、包装材18の搬送方向Tに対して加工装置24の下流に配置され、包装材18から製造されたブランク16を対応する折りたたみ式箱に折りたたむ。折りたたみ式箱は、例えば煙草の箱である。
【0022】
処理モジュール12及び折りたたみモジュール14は、それぞれの筐体12a、14aに収容され、基本的に共通の筐体を設けてもよい。
【0023】
図1で認識できるように、ウェブ状の包装材18は、包装材ウェブ保持装置20の中にリール30(親ロール)として挿入され、さらに例えばシート打ち抜きなどのような中間工程を介すことなく、対応するブランク16に処理される。ここで、包装材18は、印刷されても印刷されていなくてもよく、本実施形態では約150g/m
2の坪量のボール紙からなり、基本的にはチップボードや中実板のような他の材料や、それぞれ坪量が40g/m
2と1000g/m
2の間、特に120g/m
2と250g/m
2の間のような種類の紙でもよい。
【0024】
加工装置24の補助により、リール30から引き出したウェブ状の包装材18は、必要に応じて溝付け及び/又は跡付け及び/又は切り込み及び/又はミシン目付け及び/又は打ち抜き及び/又はエンボス加工及び/又は破壊を行う。ブランク16の所望の外形を形成することと、曲げる位置を設定し、折り曲げ位置においてヒンジのような動きができるようにし、その位置での包装材18の剛性を弱めて、折りたたみモジュール14で抵抗なく折りたたんで折りたたみ式箱となるように折り曲げ位置を作成することが目的である。図示の実施形態では、レーザ装置26は、電力50Wのピコ秒範囲でパルス式で操作可能であり、主に包装材18に切り込み、溝付け、及びミシン目付けを行うためのCO
2レーザを備える。機械工具28は、ブランク16の外形を形成する際のレーザ装置26を支持する。レーザ装置26は、ウェブ状の包装材18の搬送方向に対して移動可能である。さらに、レーザビーム32は、調整可能な光学システム(図示せず)を介して反射し、集束し、特に複雑な切り込み及び溝付け線を包装材18に生成できるようにする。これに対応して複雑かつ任意の多面折りたたみ式箱は、折りたたみモジュール14の補助により概ねこれらのブランク16から製造することができる。
【0025】
図2は、第2の実施形態による折りたたみ式箱を製造するための、本発明による装置10を表す略図である。装置10の基本の構造は、第1の実施形態の上述の説明によって公知である。第1の実施形態とは対照的に、
図2に示す装置10は、エンボス加工工具として形成された機械工具28を備え、これにより、包装材18に例えば点字を形成することができる。同様にして、機械工具28を使ってブランク16を残りの包装材18から押し出すことによって、ブランク16を同時に分離することができる。第1の実施形態とさらに異なるところは、処理モジュール12と折りたたみモジュール14との間に挿入モジュール34が配置されており、複数のブランク16を処理モジュール12から収集し、さらに、それらを切り離して折りたたみモジュール14へ供給するように形成されている点である。これは、処理モジュール12で製造したブランク16を連続して折りたたみモジュール14へ進めることができない、又は好ましくない場合に有利である。あるいは、又はさらに、吸引装置(図示せず)を加工装置24の下流に配置させ、余分な包装材18が製造したブランク16から吸引されるようにしてもよい。吸引装置の代わりに、又は追加として、基本的に公知であるパネル外し装置を設けてもよい。
【0026】
処理の定義に関する書類に示したパラメータ値及び発明の主題の特定の特徴の特徴化に対する測定条件は、本発明の範囲、及び例えば測定のエラー、システムエラー、計量エラー、DIN交差などによる逸脱範囲内に含まれると考える。
【国際調査報告】