特表2018-513636(P2018-513636A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-513636先進的なデータ・セル・リソース・マッピング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-513636(P2018-513636A)
(43)【公表日】2018年5月24日
(54)【発明の名称】先進的なデータ・セル・リソース・マッピング
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20180420BHJP
【FI】
   H04L27/26 113
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-552495(P2017-552495)
(86)(22)【出願日】2016年4月8日
(85)【翻訳文提出日】2017年11月14日
(86)【国際出願番号】US2016026647
(87)【国際公開番号】WO2016164728
(87)【国際公開日】20161013
(31)【優先権主張番号】62/144,558
(32)【優先日】2015年4月8日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517031959
【氏名又は名称】ワン メディア,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】アーンショウ,マーク
(72)【発明者】
【氏名】サイモン,マイケル ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】シェルビー,ケビン エー.
(57)【要約】
フレーム内に存在する複数の物理層パイプの複数の変調シンボルをこのフレームに対するデータ・セルのリソースグリッドにマッピングする方法の例について説明する。複数の物理層パイプの変調シンボルは、複数の物理層パイプに対する変調シンボル値を含む2次元配列によって表現され、データ・セルのリソースグリッドは、1次元順次インデックス付き配列によって表現される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム内に存在する複数の物理層パイプの複数の変調シンボルを前記フレームに対するデータ・セルのリソースグリッドにマッピングする方法であって、前記複数の物理層パイプの前記変調シンボルが前記複数の物理層パイプに対する前記変調シンボル値を含む2次元配列によって表現され、前記データ・セルのリソースグリッドが1次元順次インデックス付き配列によって表現され、前記方法は、
前記複数の物理層パイプの中の現在の物理層パイプが分散型であるか、または、非分散型であるかを判定するステップと、
前記現在の物理層パイプが非分散型であると判定したことに応答して、前記1次元配列の中の次の利用可能な位置に前記2次元配列から前記現在の物理層パイプの1番目の変調シンボル値を投入するステップが前記現在の物理層パイプの全ての変調シンボル値に対して繰り返されるステップと、
前記現在の物理層パイプが分散型であると判定したことに応答して、
前記物理層パイプのサイズを前記現在の物理層パイプ内のサブスライスの個数で割ることにより前記現在の物理層パイプに対するサブスライスサイズを計算し、
前記1次元配列の中の次の利用可能な位置に前記2次元配列から前記現在の物理層パイプの現在のサブスライスの1番目の変調シンボル値を投入し、前記現在のサブスライスの全ての変調シンボル値に対して、および、前記現在の物理層パイプの全てのサブスライスに対して繰り返されるステップと、
を含み、
前記方法の前記ステップが現在のフレーム内の前記複数の物理層パイプの全てに対して繰り返される方法。
【請求項2】
前記1次元配列の中の前記次の利用可能な位置は、前記現在の物理層パイプが非分散型であると判定したことに応答して、前記現在の物理層パイプに関連付けられた開始位置を前記現在の物理層パイプの変調シンボル値毎に1ずつ増加させることによって判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1次元配列の中の前記次の利用可能な位置は、前記現在の物理層パイプが分散型であると判定したことに応答して、前記現在の物理層パイプに関連付けられた前記開始位置に、前記現在の物理層パイプの中の前記現在のサブスライスの内部の前記現在の変調シンボル値の位置を表す数、および、前記現在の物理層パイプに関連付けられたサブスライス間隔を表す値と前記現在の物理層パイプの前記現在のサブスライスを表す数との積を加算することによって判定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記フレームの1番目の分散型物理層パイプ内のサブスライスの個数は、前記フレームの2番目の分散型物理層パイプ内のサブスライスの個数とは異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フレーム内の前記複数の物理層パイプのうちの1番目の物理層パイプの中の連続サブスライスの間の間隔を表す1番目のサブスライス間隔は、前記フレーム内の前記複数の物理層パイプのうちの2番目の物理層パイプの中の連続サブスライスの間の間隔を表す2番目のサブスライス間隔とは異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フレーム内の非分散型物理層パイプの中の1番目の変調シンボル値に対する前記1次元配列内の開始位置は、前記フレーム内の分散型物理層パイプの1番目の変調シンボル値に対する前記1次元配列内の開始位置の後に現れる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の物理層パイプのうちの現在の物理層パイプが分散型であるか、または、非分散型であるかを判定するステップは、前記現在の物理層パイプに関連付けられた、物理層パイプの種類を表すシグナリングフィールドを検査することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
1番目のフレーム内の物理層パイプが分散型であり、2番目のフレーム内の同じ物理層パイプが非分散型である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
1番目のフレーム内の分散型物理層パイプが第1の個数のサブスライスを有し、2番目のフレーム内の同じ分散型物理層パイプが第2の個数のサブスライスを有し、サブスライスの前記第1の個数とサブスライスの前記第2の個数とは異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記フレーム内の1番目の分散型物理層パイプの中の1番目のサブスライスの前記1次元配列は、前記フレーム内の2番目の分散型物理層パイプの中の2番目のサブスライスの前記1次元配列の内部の位置より後に位置している、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
フレーム内に存在する複数の物理層パイプの複数の変調シンボルを前記フレームに対するデータ・セルのリソースグリッドにマッピングするコンピュータ・プログラム・プロダクトであって、前記複数の物理層パイプの前記変調シンボルが前記複数の物理層パイプに対する変調シンボル値を含む2次元配列によって表現され、前記データ・セルのリソースグリッドが1次元順次インデックス付き配列によって表現され、前記コンピュータ・プログラム・プロダクトは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な有形の記憶装置と前記1つ以上の記憶装置のうちの少なくとも1つに記憶されたプログラム命令とを含み、前記プログラム命令は、
前記複数の物理層パイプの中の現在の物理層パイプが分散型であるか、または、非分散型であるかを判定する第1のプログラム命令と、
前記第1のプログラム命令が前記現在の物理層パイプは非分散型であると判定したことに応答して、前記1次元配列の中の次の利用可能な位置に前記2次元配列から前記現在の物理層パイプの1番目の変調シンボル値を投入し、前記現在の物理層パイプの全ての変調シンボル値に対して実行するように構成された第2のプログラム命令と、
前記第1のプログラム命令が前記現在の物理層パイプは分散型であると判定したことに応答して、
前記現在の物理層パイプのサイズを前記現在の物理層パイプ内のサブスライスの個数で割ることにより前記現在の物理層パイプに対するサブスライスサイズを計算し、
前記1次元配列の中の次の利用可能な位置に前記2次元配列から前記現在の物理層パイプの現在のサブスライスの1番目の変調シンボル値を投入し、前記現在のサブスライスの全ての変調シンボル値に対して、および、前記現在の物理層パイプの全てのサブスライスに対して実行するように構成された第3のプログラム命令と、
を含む、コンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項12】
前記第2のプログラム命令は、前記現在の物理層パイプに関連付けられた開始位置を前記現在の物理層パイプの変調シンボル値毎に1ずつ増加させることによって前記1次元配列の中の前記次の利用可能な位置を判定するようにさらに構成された、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項13】
前記第3のプログラム命令は、前記現在の物理層パイプに関連付けられた前記開始位置に、前記現在の物理層パイプの中の現在のサブスライスの内部の前記現在の変調シンボル値の位置を表す数、および、前記現在の物理層パイプに関連付けられたサブスライス間隔を表す値と前記現在の物理層パイプの前記現在のサブスライスを表す数との積を加算することによって、前記1次元配列の中の前記次の利用可能な位置を判定するようにさらに構成された、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項14】
前記フレームの1番目の分散型物理層パイプ内のサブスライスの個数は、前記フレームの2番目の分散型物理層パイプ内のサブスライスの個数とは異なる、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項15】
前記フレーム内の前記複数の物理層パイプのうちの1番目の物理層パイプの中の連続サブスライスの間の間隔を表す1番目のサブスライス間隔は、前記フレーム内の前記複数の物理層パイプのうちの2番目の物理層パイプの中の連続サブスライスの間の間隔を表す2番目のサブスライス間隔とは異なる、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項16】
前記フレーム内の非分散型物理層パイプの中の1番目の変調シンボル値に対する前記1次元配列内の開始位置は、前記フレーム内の分散型物理層パイプの1番目の変調シンボル値に対する前記1次元配列内の開始位置の後に現れる、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項17】
前記第1のプログラム命令は、前記現在の物理層パイプに関連付けられた、物理層パイプの種類を表すシグナリングフィールドを検査することによって、前記複数の物理層パイプのうちの現在の物理層パイプが分散型であるか、または、非分散型であるかを判定するようにさらに構成された、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項18】
1番目のフレーム内の物理層パイプが分散型であり、2番目のフレーム内の同じ物理層パイプが非分散型である、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項19】
1番目のフレーム内の分散型物理層パイプが第1の個数のサブスライスを有し、2番目のフレーム内の同じ分散型物理層パイプが第2の個数のサブスライスを有し、サブスライスの前記第1の個数とサブスライスの前記第2の個数とは異なる、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項20】
前記フレーム内の1番目の分散型物理層パイプの中の1番目のサブスライスの前記1次元配列は、前記フレーム内の2番目の分散型物理層パイプの中の2番目のサブスライスの前記1次元配列の内部の位置より後に位置している、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム・プロダクト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2015年4月8日付けで出願された米国特許出願第62/144,558号に基づく優先権を主張し、この米国特許出願は、全体として参照によって本書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示は、無線通信の分野に、より詳しくは、先進的なデータ・セル・リソース・マッピング方法およびアルゴリズムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 放送スペクトルの利用は、たとえば、テレビ放送信号などの単一の種類の内容がスペクトルにおいてブロードキャストされるモノリシックモデルから、複数の種類の内容およびサービスが同時にブロードキャストされるマルチキャスティングモデルに変化し移行している。このような放送スペクトルの多様な利用を実現するために、データは、1つの信号に多重化され、伝送された信号内部の特定の物理リソースにマッピングされるべきである。
【0004】
[0004] 図1は、物理層において直交周波数分割多重(OFDM)方式で伝送された信号を生成するプロセス100の概要を例として説明する。PLP1からPLPnまでの1つ以上の物理層パイプ(以下で「PLP」と呼ぶ)102に属する情報ビットの形をしたデータが到着する。各PLP102は、個別のサービスに関連付けられたデータを搬送することを認識すべきである。たとえば、PLP102は、テレビ番組に関連付けられたデータ、番組に関するビデオストリーム、番組に関するオーディオストリーム、字幕情報、またはその他の適当な種類のサービスに関連付けられたデータを搬送することがある。
【0005】
[0005] 各PLP102に属するデータは、たとえば、低密度パリティチェック(「LDPC」)コーディングまたはターボコーディングなどの前方誤り訂正(「FEC」)103コーディングを経て送信される。コードされた(coded)ビットは、たとえば、直交位相偏移変調(「QPSK」)などの変調アプローチを使用してコンスタレーションシンボルを変調104するために使用される。時間インターリーブは、オプションとして変調シンボルに適用されることがある。
【0006】
[0006] 1つまたは複数のPLP102から得られる変調シンボルは、次に、リソースのブロック内部の特定のリソースまたはデータ・セルにマッピングされる。このようなリソースのブロックは、フレーム、フレーム内部のパーティション、またはフレーム内部のサブフレームと呼ばれることがある。具体的には、フレームが1つ以上のパーティションを収容しているので、パーティションは、フレーム内部のリソースの一部分とも考えられる。リソースのブロックは、図2に例として説明されている通り、時間および周波数の両方のドメインに次元を持つデータ・セルの論理グリッド200として表現され得る。たとえば、各データ・セル202は、1つの変調シンボルを搬送し得るが、データ・セルの各列は、1つのOFDMシンボルに属している。
【0007】
[0007] 図1を再び参照すると、各OFDMシンボルに属するデータ・セルは、周波数ダイバーシチを改善するためにOFDMシンボル毎にオプションとしての周波数インターリーブ110を受けることがある。スキャッタードパイロット値、エッジパイロット値、および/または連続パイロット値は、受信機におけるチャネル推定および搬送波追跡を助けるために各OFDMシンボル内部の適切なロケーションに挿入112される。結果として得られる多重化されたデータおよびパイロットセルは、次に、OFDMシンボル毎に高速フーリエ逆変換(「IFFT」)114を受ける。ピーク対平均電力比(「PAPR」)低減技術116は、結果として得られた信号にオプションとして適用されることがある。最後に、ガードインターバル(「GI」)または巡回プレフィックスが各OFDMシンボルに対する時間ドメインサンプルにプリペンド118される。
【0008】
[0008] 3種類のOFDMシンボルが存在することを認識すべきである。各フレームまたはパーティションの先頭に、プリアンブルシグナリングを搬送する0個または1個以上のOFDMシンボルが存在することがある。プリアンブルシグナリングは、PLPが伝送されたシグナリングの内部でどのように符号化され、変調され、リソースにマッピングされるかに関する情報を含んでいる。プリアンブルシグナリングの後に、1つ以上のデータOFDMシンボルが続く。オプションとしてのフレームまたはパーティション終了シンボルがフレームまたはパーティションの最終OFDMシンボルとして存在することがある。
【0009】
[0009] 3種類のOFDMシンボルのうちの各々は、存在する場合、スペースを利用できるならば、1つ以上のデータ・セルを搬送することがある。OFDMシンボル1つ当たりのデータ・セルの個数は、特別な種類のOFDMシンボルの範囲内で一定である。逆に、OFDMシンボル1つ当たりのデータ・セルの個数は、異なる2種類のOFDMシンボルを比較するときに異なることがある。
【0010】
[0010] DVB−T2規格で使用され、図3に例として説明されたアドレッシングスキーム300などの線形1次元論理アドレッシングスキームは、前述のブロック内部の特定のデータ・セルへのPLPのマッピング108またはアドレッシングを実現し易くするために一般に使用されている。例として説明されている通り、Nは、プレアンブル・シグナリングを搬送し、かつ、ペイロードデータを搬送するために利用できるOFDMシンボルの個数を表し(N≧0)、Nは、通常のデータを搬送するOFDMシンボルの個数を表し(N≧1)、Nは、存在しているフレーム終了シンボルの個数を表し(0≦N≦1)、Nは、プレアンブルOFDMシンボルが存在し、ペイロードデータを搬送する場合に、このようなプレアンブルOFDMシンボル内で搬送されるデータ・セルの個数を表し、Nは、通常のデータOFDMシンボル1つ当たりに搬送されるデータ・セルの個数を表し、Nは、フレーム終了シンボルが存在する場合にフレーム終了シンボル内で搬送されるデータ・セルの個数を表す。データ・セルの論理的インデックス付けは、フレームまたはパーティションに属している1番目のOFDMシンボルの1番目の利用可能なデータ・セルから始まり、その後、同じOFDMシンボルの残りのデータ・セルで継続する。OFDMシンボルに属するデータ・セルの全てがインデックス付けされた後、インデックス付けは、次のOFDMシンボルの1番目のデータ・セルに進む。フレームまたはパーティション終了シンボルは、存在する場合、フレーム終了シンボルがより多くのパイロットを搬送するので、大抵、通常のデータOFDMシンボルより少ないデータ・セルしか含んでいないことを認識すべきである。
【0011】
[0011] DVB−T2では、PLPは、1型PLPまたは2型PLPのいずれかに分類されることを認識すべきである。1型PLPに属しているデータ・セルは、論理データ・セル・アドレスの観点から全てが連続的である。特に、特別なフレームまたはパーティションに含まれている全ての1型PLPは、フレームまたはパーティションの先頭から始めてデータ・セルにマッピングされている。1型PLPの全ては、2型PLPのうちのいずれかがデータ・セルにマッピングされる前に、データ・セルの連続ブロックにマッピングされる。すなわち、フレームまたはパーティション内に存在している1型PLPの全てに属しているデータ・セルの全ての論理アドレスは、同じフレームまたはパーティション内に存在する2型PLPに属しているデータ・セルのいずれよりも低い論理アドレス値を有している。
【0012】
[0012] 他方で、2型PLPに属しているデータ・セルは、論理データ・セル・アドレスの観点から全てが連続しているとは限らない。それどころか、サブスライシングと呼ばれる手法が各2型PLPを等しいサイズのサブスライスの組に分割するために使用され、各サブスライスは、連続的にアドレッシングされたデータ・セルの組により構成される。たとえば、全体の規模がデータ・セル1000個である2型PLPは、各サブスライスが100個の連続的にアドレッシングされたデータ・セルにより構成されている10個のサブスライスに分割されるかもしれない。しかしながら、10個のサブスライスの論理アドレスロケーションは、アドレスの10個の連続的なブロックを表すものではなく、10個のブロックは、そうではなく、フレームまたはパーティションの全体に分布しているであろう。
【0013】
[0013] DVB−T2では、複数の2型PLPからのサブスライスは、相互にインターリーブされる。すなわち、1番目の2型PLPの1番目のサブスライスが出現し、次に2番目の2型PLPの1番目のサブスライスが出現し、以下、フレームまたはパーティション内に存在する2型PLPの全てのうちの1番目のサブスライスの全てについて同様である。1番目のサブスライスの収集に続いて、1番目の2型PLPの2番目のサブスライスが出現し、2番目の2型PLPの2番目のサブスライスが出現し、以下同様である。これは、サブスライスの全ての巡回が終了するまで継続する。
【0014】
[0014] DVB−T2では、スーパーフレームは、複数の連続的なインタイムフレームのグループとして定義される。ある種の制御シグナリングフィールドの値は、スーパーフレームの持続期間を通して固定された状態を保つように制約される。
【0015】
[0015] リソース・マッピングを実現し易くするために、DVB−T2規格は、各フレームの先頭に位置しているプレアンブル内に制御シグナリングを含む。このプレアンブルの関連部分は、各フレームおよびスーパーフレーム全体の内容を記述する制御シグナリングの大部分を搬送するL1−ポストシグナリングを含む。L1−ポストは、それ自体が構成可能部分および動的部分を含んでいるいくつかの部分に分割される。L1−ポストの構成可能部分に含まれている制御シグナリングは、スーパーフレームの持続期間を通して安定した状態または固定した状態を保つように制約されるが、L1−ポストの動的部分に含まれている制御シグナリングは、同じスーパーフレームの範囲内であるフレームから別のフレームに変化することがある。
【0016】
[0016] しかしながら、DVB−T2規格は、TV放送番組などの1種類のサービスまたはデータだけを送信するシステムの例で用いるため適切であるかもしれないが、パラメータを頻繁に変更する必要がないので、DVB−T2規格は、柔軟性がないことを認識すべきである。それどころか、この規格は、データ・セルにマッピングするため利用できる選択肢およびパラメータを頻繁に変更する能力の観点から限定的である。特に、DVB−T2規格は、以下の制約:(1)所定のPLPは、1型または2型PLPだけに制約されるが、PLPは、2つの型を切り替えることができず、このことが多様性を制限すること、(2)1型PLPの全てが同じフレームの内部で2型PLPより前に出現しなければならないこと、(3)2型PLPは、1フレーム当たり2サブスライスから6480スライスまでにサイズが制限されること、(4)1フレーム当たり同数のサブスライスがスーパーフレームの内部の全てのフレームのため使用されなければならないこと、(5)現在フレームの内部の2型PLPのあるサブスライスの開始から同じPLPの次のサブスライの開始までのデータ・セルの個数を示す同じサブスライス間隔が同じフレームの内部に存在する全ての2型PLPのため使用されなければならないこと、(6)所定のフレームの内部の全ての2型PLPが同数のサブスライスを有する必要があること、および(7)全ての2型PLPがこれらの1番目のサブスライスをいずれかの2型PLPの2番目のサブスライスが出現する前に出現させなければならないことを課す。
【0017】
[0017] 従って、DVB−T2規格は、過度に制限的であり、その結果、たとえば、ATSC3.0放送システムなどのシステムによって実施された場合、不適切であることがあり、多種多様のサービスに関連付けられたPLPは、多重化され、単一のフレームによって放送されることが意図されることがある。
【発明の概要】
【0018】
[0018] フレーム内に存在する複数の物理層パイプの複数の変調シンボルをこのフレームに対するデータ・セルのリソースグリッドにマッピングする方法の例について説明する。複数の物理層パイプの変調シンボルは、複数の物理層パイプに対する変調シンボル値を含む2次元配列によって表現され、データ・セルのリソースグリッドは、1次元順次インデックス付き配列によって表現される。この方法は、複数の物理層パイプの中の現在の物理層パイプが分散型であるか、または、非分散型であるかを判定するステップを含む。この方法は、現在の物理層パイプが非分散型であると判定したことに応答して、1次元配列の中の次の利用可能な位置に2次元配列から現在の物理層パイプの1番目の変調シンボル値を投入するステップをさらに含み、このステップは、現在の物理層パイプの全ての変調シンボル値に対して繰り返される。この方法は、現在の物理層パイプが分散型であると判定したことに応答して、物理層パイプのサイズを現在の物理層パイプ内のスライスの個数で割ることにより現在の物理層パイプに対するサブスライスサイズを計算し、1次元配列の中の次の利用可能な位置に2次元配列から現在の物理層パイプの現在のサブスライスの1番目の変調シンボル値を投入するステップをさらに含み、このステップは、現在のサブスライスの全ての変調シンボル値に対して、および、現在の物理層パイプの全てのサブスライスに対して繰り返される。この方法のステップは、現在のフレーム内の複数の物理層パイプの全てに対して繰り返される。
【0019】
[0019] フレーム内に存在する複数の物理層パイプの複数の変調シンボルをこのフレームに対するデータ・セルのリソースグリッドにマッピングするコンピュータ・プログラム・プロダクトの例について説明する。複数の物理層パイプの変調シンボルは、複数の物理層パイプに対する変調シンボル値を含む2次元配列によって表現され、データ・セルのリソースグリッドは、1次元順次インデックス付き配列によって表現される。このコンピュータ・プログラム・プロダクトは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な有形の記憶装置と、1つ以上の記憶装置のうちの少なくとも1つに記憶されたプログラム命令とを含む。プログラム命令は、複数の物理層パイプの中の現在の物理層パイプが分散型であるか、または、非分散型であるかを判定する第1のプログラム命令を含む。プログラム命令は、第1のプログラム命令が現在の物理層パイプは非分散型であると判定したことに応答して、1次元配列の中の次の利用可能な位置に2次元配列から現在の物理層パイプの1番目の変調シンボル値を投入する第2のプログラム命令をさらに含む。第2のプログラム命令は、現在の物理層パイプの全ての変調シンボル値に対して実行するように構成されている。プログラム命令は、第1のプログラム命令が現在の物理層パイプは分散型であると判定したことに応答して、物理層パイプのサイズを現在の物理層パイプ内のサブスライスの個数で割ることにより現在の物理層パイプに対するサブスライスサイズを計算し、1次元配列の中の次の利用可能な位置に2次元配列から現在の物理層パイプの現在のサブスライスの1番目の変調シンボル値を投入する第3のプログラム命令をさらに含む。第3のプログラム命令は、現在のサブスライスの全ての変調シンボル値に対して、および、現在の物理層パイプの全てのサブスライスに対して実行するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
[0020] 添付図面では、以下に記載された詳細な説明と併せて、特許請求の範囲に記載された発明の典型的な実施形態について説明する構造が例として説明されている。類似した要素は、同じ符号で同一に扱われる。単一のコンポーネントとして表された要素は、複数のコンポーネントで置き換えられてもよく、複数のコンポーネントとして表された要素は、単一のコンポーネントで置き換えられてもよいことを理解すべきである。図面は、正しい縮尺で描かれず、ある種の要素の比率は、説明のために誇張されることがある。
【0021】
図1】[0021]物理層において直交周波数分割多重方式で伝送された信号を生成するプロセスの例の概要を示す図である。
図2】[0022]データ・セルの論理グリッドの例を示す図である。
図3】[0023]アドレッシングスキームの例を示す図である。
図4】[0024]強化型リソース・マッピング方法を示す図である。
図5】[0025]データ・セル・リソースグリッドの例を示す図である。
図6】[0026]PLPマッピングの例を示す図である。
図7】[0027]別のPLPマッピングの例を示す図である。
図8】[0028]別のPLPマッピングの例を示す図である。
図9】[0029]別のPLPマッピングの例を示す図である。
図10】[0030]別のPLPマッピングの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[0031] 本書では、DVB−T2規格によって課された拘束的な制約を緩和し、それによって、PLPが放送のため単一のフレームに多重化され得る方法に関して柔軟性を増加させる強化型リソース・マッピング方法およびアルゴリズムについて説明する。特に、本書で説明される方法およびアルゴリズムは、周波数分割多重化、時分割多重化、および階層分割多重化を含む3次元柔軟性の増加を支援する。このような柔軟性は、複数の種類の情報またはサービスを1つのフレーム内でブロードキャストすると共に、各サービスに対するパラメータを最適化することを可能にする。
【0023】
[0032] 加えて、DVB−T2の場合のようにスーパーフレームの内部で単一のサイズに制約されるのではなく、柔軟性のあるフレームサイズを有することは、異なる種類のデータ放送に対して異なるフレームサイズを使用することが望ましい場合があるので、有利であることがある。たとえば、同じより大きいサイズのデータのフレームを常に送信するのではなく、IoTデータを送信するときなどのように、断続的なちょっとした情報を伝送することが望ましい場合がある。別の実施例では、高解像度TV信号のためより大きいフレームサイジングを使用することが望ましい場合があり、その一方で、低解像度TV信号のためより小さいフレームサイジングを使用することが望ましい場合もある。
【0024】
[0033] さらに、後述される通り、特別なPLPをフレーム全体のうちの特別な時間周波数領域にマッピングする能力は、望ましく、かつ、役立つ場合がある。たとえば、特定の狭周波数帯域がある種類のサービスをこの特別な狭帯域を受け取ることしかできない特殊な種類の受信機に送信するために指定されることがある。装置は、周波数帯域の中の固定域にあって、この周波数帯域で送信された情報を受け取るような1つの非常に簡単なことを行うように設計されることがあるので、装置は、費用対効果に優れ、低電力しか消費しないことがある。
【0025】
[0034] 特別なPLPをフレーム全体のうちの特別な時間周波数領域にマッピングする能力は、帯域をサブバンドに分割するのに役立つだけでなく、PLPが複数のRFチャネル上で伝送されるチャネルボンディングにも役立つことを認識すべきである。
【0026】
[0035] データ・セル・リソース・マッピングにおけるこのような柔軟性は、帯域のうちの未使用域の区分けを可能にすることがあることをさらに認識すべきである。たとえば、帯域のうちのある領域は、この領域が双方向通信をサポートするために使用されるように、空であることが選ばれることがある。しかしながら、アップリンク通信は、通信に用いるために空き周波数を必要とすることがある放送以外の手段によって行われることがあることを認識すべきである。従って、帯域の一部は、他の通信が干渉されないで使われることを可能にするために、空白にされる、または、予約されることがあり得る。これは、干渉を軽減するためにも使用され得る。たとえば、隣接チャネル干渉の場合、データは、周波数帯域が無効にされた、または、予約された領域に移されることがあり得る。
【0027】
[0036] このような柔軟性を得るために、強化型リソース・マッピング方法は、既存のDVB−T2規格によって課された前述の拘束を緩和する制御シグナリングフィールドを実装する。各フレームまたはパーティションの内部のPLP毎に、制御シグナリングフィールドは、本書で説明されている通り、リソース・マッピングをシグナリングするために使用されることがあり得る。すなわち、特別なフレームまたはパーティションの内部に存在するPLP毎に、シグナリングフィールドは、この特別なPLPに対するリソース・マッピングを記述するために使用されるであろう。本書に記載されているのは、7つの前述の拘束がPLP_SIZE、PLP_TYPE、STARTING_POSITION、NUM_SUB_SLICES、およびSUB_SLICE_INTERVALシグナリングフィールドなどの制御シグナリングを使用して強化型リソース・マッピング方法においてどのように扱われるかについての説明である。
【0028】
[0037] PLP型の切り替え
【0029】
[0038] 強化型リソース・マッピング方法は、非分散型であること、すなわち、サブスライシングが存在せず、PLPに属している全てのデータ・セルが論理的に連続していること、または、分散型であること、すなわち、サブスライシングが存在し、PLPに属しているデータ・セルは必ずしも全てが論理的に連続していないことのいずれかをPLPに割り当てることを含む。この割り当ては、現在のフレームまたはパーティションのためだけに使われるが、その結果、PLPは、あるフレームまたはパーティションにおいて非分散型であり、次のフレームまたはパーティションにおいて分散型であることがあり得る。非分散型PLPと分散型PLPとの間の分類は、非分散型PLPがそのリソース・マッピングを記述するために分散型PLPが必要とするシグナリングフィールドと同数のシグナリングフィールドを必要とすることはないので、制御シグナリング効率というだけの理由であることがあることを認識すべきである。
【0030】
[0039] PLPの割り当ては、現在のPLPが非分散型であるかまたは分散型であるかを示すPLP_TYPE信号を使用して達成される。たとえば、PLP_TYPEは、単一のビットでもよく、PLP_TYPE=1は、PLPが分散型であることを示すことがあり、PLP_TYPE=0は、PLPが非分散型であることを示すことがある。
【0031】
[0040] PLP_TYPEは、所定のサブフレームの内部のPLP毎にシグナリングされ、DVB−T2の場合のように、所定のPLPに対してあるサブフレームと別のサブフレームとの間で同一であるように制約されることがないので、PLPは、サブフレームの間で型を切り替えることができることを認識すべきである。
【0032】
[0041] PLP_TYPEフィールドは、L1D_plp_typeとしてATSC3.0物理層規格において明確に存在し、1ビットフィールドであることを認識すべきである。L1D_plp_typeは、各サブフレーム内部でPLP毎にシグナリングされるが、階層分割多重化が使用されるときに強化型PLPのため含まれていない。それどころか、強化型PLPは、コアPLPと同じPLP型を自動的に選び、このコアPLPと階層分割多重化される。
【0033】
[0042] サブフレーム内部でのPLPの相対位置決め
【0034】
[0043] 強化型リソース・マッピング方法は、同じフレームまたはパーティションの内部に存在する非分散型PLPおよび分散型PLPの相対位置決めに対する制約を取り除く。これは、同じPLPに対するPLP_TYPEの値とは無関係に、サブフレーム内部のどこかのロケーションを指しているSTARTING_POSITION信号を使用して達成される。これは、現在のPLPの1番目のサブスライスの1番目のデータ・セルに対応するデータ・セルのインデックスを示す。一実施例では、STARTING_POSITION信号フィールドは、24ビット長である。STARTING_POSITION信号フィールドは、各サブフレーム内部でPLP毎にシグナリングされることを認識すべきである。従って、PLPは、現在のフレームまたはパーティションのどこからでも開始することがあり、その結果、サブフレーム内部の相対位置決めは、拘束されない。
【0035】
[0044] STARTING_POSITIONフィールドは、L1D_plp_startとしてATSC3.0物理層規格に明確に存在し、24ビットフィールドであることを認識すべきである。L1D_plp_startは、各サブフレーム内部でPLP毎にシグナリングされる。
【0036】
[0045] 1フレーム当たりのサブスライスの個数
【0037】
[0046] 強化型リソース・マッピング方法は、2型PLPに対して許される1フレーム当たりのサブスライスの個数に対する制約を取り除く。DVB−T2規格が行うのと同様に1フレーム当たりのサブスライスの個数を6480に制限するのではなく、強化型リソース/マッピング方法は、特別なPLPが2から、6480よりはるかに大きいと考えることができるデータ・セルの単位で測定されたこのPLPの実際の長さまである程度の個数のサブスライスを持つことを可能にさせる。これは、現在のフレームまたはパーティションの内部で現在のPLPのため使用されたサブスライスの個数を示すNUM_SUB_SLICESシグナリングフィールドを使用して達成される。この信号は、関連したPLPが分散型であるときに限り必要とされることを認識すべきである。
【0038】
[0047] 一実施例では、NUM_SUB_SLICES=1は、サブスライシングが現在のPLPに適用されないことを示すものとする。一実施例では、NUM_SUB_SLICES=0は、予約値であるとする。NUM_SUB_SLICESは、PLP毎に設定されるものであること、および、所定のパーティションの内部で全てのPLPに対して同じであるように制約されるものではないことを認識すべきである。
【0039】
[0048] PLPがこのPLPの長さであろう最大個数のサブスライスを持つとき、結果として得られるサブスライスサイズは1であろうことを認識すべきである。
【0040】
[0049] 一実施例では、NUM_SUB_SLICESの考え得る最大値を設定するPLPの長さは、現在のフレームまたはパーティションの内部で現在のPLPに割り付けられたデータ・セルの個数を示すPLP_SIZE信号によって定義される。換言すれば、PLP_SIZEは、現在のPLPに対するNUM_SUB_SLICESの整数倍であるように制約される。これは、必要に応じて、セルをパティングすることを含むことがあることを認識すべきである。同じ様に、PLP_SIZEは、現在のフレームの内部の現在のPLPに属しているパディングのため使用されるあらゆる変調シンボルを含む変調シンボルの個数に対応する。
【0041】
[0050] PLP_SIZEは、シグナリングされるか、または、そうでなければ、既知であるかもしれない、たとえば、符号ブロックサイズ、変調レベル、および現在のフレームまたはパーティションの内部の現在のPLPに属している符号ブロックの個数などの他のパラメータから計算できる場合もあることを認識すべきである。
【0042】
[0051] NUM_SUB_SLICESでPLP_SIZEを割ることは、現在のPLPに対する1サブスライス当たりのデータ・セルの個数を与えることをさらに認識すべきである。従って、1つの代替案は、現在のPLPに対する1サブスライス当たりのデータ・セルの個数(たとえば、SUB_SLICE_SIZE)をシグナリングすることであり、その結果、現在のPLPに対するサブスライスの個数は、SUB_SLICE_SIZEでPLP_SIZEを割ることによって計算され得るであろう。
【0043】
[0052] 一実施例では、NUM_SUB_SLICESシグナリングフィールドに対する考え得るサイズは、データ・セル毎のサブスライスインターリーブが望ましい場合、24ビットである。代替的に、サブスライスサイズに対する粒度についてより大きい最小単位が望ましい場合、より少数のビットがこのシグナリングフィールドのため使用されることがあり得る。
【0044】
[0053] NUM_SUB_SLICESフィールドは、L1D_plp_num_subslicesとしてATSC3.0物理層規格に明確に存在し、14ビットフィールドであることを認識すべきである。L1D_plp_num_subslicesは、サブスライスの実際の個数より1だけ少ない数をシグナリングするので、対応するPLPに対して16384個のサブスライスという最大値をシグナリングすることができる。L1D_plp_num_subslicesは、各サブフレーム内部で各分散型PLPに対してシグナリングされる。
【0045】
[0054] 変動するサブスライシングパラメータ
【0046】
[0055] 強化型リソース・マッピング方法は、スーパーフレームの内部で全てのフレームに対して使用される1フレーム当たりのサブスライスの個数に対する制約を取り除く。1フレーム当たり同数のサブスライスがスーパーフレームの内部で全てのフレームに対して使用されることを要求する代わりに、サブスライシングパラメータは、フレーム毎に変化することがある。これも各サブフレーム内部で各分散型PLPに対してシグナリングされたNUM_SUB_SLICESシグナリングフィールドによって実現し易くなり、その結果、サブフレーム毎に変化する可能性がある。
【0047】
[0056] 連続サブスライスの間の間隔
【0048】
[0057] 所定のPLPの連続サブスライスの間の間隔が同じサブフレームの内部で全てのPLPに対して同じ値であるように制約するDVB−T2規格と対照的に、強化型リソース・マッピング方法は、所定のPLPの連続サブスライスの間の間隔がフレーム毎ではなくPLP毎に設定されることを可能にする。従って、同じフレームの内部に存在する異なったPLPは、異なったサブスライス間隔を使用することがある。これは、PLPに対するサブスライスの先頭から同じPLPに対する次のサブスライスの先頭まで測定された順次インデックス付きデータ・セルの個数を示すSUB_SLICE_INTERVALシグナリングフィールドを使用して達成される。SUB_SLICE_INTERVALシグナリングフィールドは、各サブフレーム内部で分散型PLP毎にシグナリングされる。SUB_SLICE_INTERVALシグナリングフィールドは、関連したPLPが分散型であるときに限り要求されることを認識すべきである。
【0049】
[0058] SUB_SLICE_INTERVAL信号は、現在のPLPの1番目のサブスライスの1番目のデータ・セルに対応するデータ・セルのインデックスを示すSTARTING_POSITIONシグナリングフィールドと組み合わせて使用されることがある。たとえば、STARTING_POSITION=100かつSUB_SLICE_INTERVAL=250である場合、現在のPLPの1番目のサブスライスの1番目のデータ・セルは、インデックス100に位置し、現在のPLPの2番目のサブスライスの1番目のデータ・セルは、インデックス100+250=350に位置するであろう。
【0050】
[0059] STARTING_POSITIONは、各サブフレーム内部でPLP毎にシグナリングされ、その結果、PLPは、現在のフレームまたはパーティションの内部のどこからでも開始することがあることを認識すべきである。一実施例では、STARTING_POSITIONシグナリングフィールドは、24ビットである。一実施例では、SUB_SLICE_INTERVALシグナリングフィールドは、24ビットである。
【0051】
[0060] SUB_SLICE_INTERVALフィールドは、L1D_plp_subslice_intervalとしてATSC3.0物理層規格に明確に存在し、24ビットフィールドであることを認識すべきである。L1D_plp_subslice_intervalは、各サブフレーム内部の分散型PLP毎にシグナリングされる。
【0052】
[0061] 異なるPLPのサブスライシング
【0053】
[0062] 強化型リソース・マッピング方法は、DVB−T2規格が課すような、異なるPLPが同じフレームの内部に有することができるサブスライスの数に対する制約を取り除く。これも各サブフレームの内部で分散型PLP毎にシグナリングされたNUM_SUB_SLICESシグナリングフィールドによって実現し易くされるので、同じサブフレーム内部の異なる分散型PLPは、異なる個数のサブスライスを有することができる。
【0054】
[0063] PLP開始位置及びインターリーブ
【0055】
[0064] 強化型リソース・マッピング方法は、DVB−T2規格によって課された、同じサブフレームの内部でPLPの別のPLPと相対的な開始位置に対する制約を取り除く。その代わりに、STARTING_POSITIONシグナリングフィールドは、各サブフレームの内部でPLP毎にシグナリングされるので、PLPは、フレームまたはパーティション内のどこからでも開始することができ、異なるPLPのサブスライスが必ず互いに完全または部分的にインターリーブされることを強制する制限はない。
【0056】
[0065] 前述の通りシグナリングフィールドを使用して制約を緩和することは、より多数のPLPを単一のフレームまたはパーティションと一緒に多重化および/またはインターリーブするときに、より大きな柔軟性をもたらすことを認識すべきである。かなりの数のリソース・マッピング制約が前述の通り緩和されているが、リソース・マッピング・パラメータが同じフレームまたはパーティションの内部に存在する異なるPLPのリソース・マッピングの間で衝突しないように構成されることを確実にすることが重要であるかもしれないことをさらに認識すべきである。
【0057】
[0066] 一実施例では、強化型リソース・マッピング方法は、所要の制御シグナリングビットの総数を削減するために付加的なシグナリングフィールドを含むことがある。特に、SUB_SLICE_FLAGシグナリングフィールドは、含まれている次の制御シグナリングフィールドがNUM_SUB_SLICESまたはSUB_SLICE_SIZEであるか否かを示す。SUB_SLICE_FLAGシグナリングフィールドは、0または1のいずれかに設定される1ビットフィールドである。たとえば、SUB_SLICE_FLAG=0は、NUM_SUB_SLICESがシグナリングフィールドとして含まれていること、および、SUB_SLICE_SIZEが含まれていないことを示すことがある。SUB_SLICE_SIZEは、このとき、PLP_SIZEをNUM_SUB_SLICESで割ることによって計算され得る。この選択肢は、たとえば、現在のPLPに対する所望のリソース・マッピングがNUM_SUB_SLICES≦SUB_SLICE_SIZEであるようなときに使用され得る。一方、SUB_SLICE_FLAG=1は、SUB_SLICE_SIZEがシグナリングフィールドとして含まれていること、および、NUM_SUB_SLICESが含まれていないことを示すことがある。NUM_SUB_SLICESは、このとき、PLP_SIZEをSUB_SLICE_SIZEで割ることによって計算され得る。この選択肢は、たとえば、現在のPLPに対する所望のリソース・マッピングがNUM_SUB_SLICES>SUB_SLICE_SIZEであるようなときに使用され得る。それ故に、前述の他の制御シグナリングフィールド(すなわち、NUM_SUB_SLICESまたはSUB_SLICE_SIZE)は、より小さくなるように定義することができるが、それでもなおこれらのフィールドを24ビットシグナリングフィールドとして構成する場合のように完全等価機能性を維持する。
【0058】
[0067] 強化型リソース・マッピング方法400は、図4においてさらに説明されている。本書に記載された方法のステップは、単一のPLPに言及することがあるが、現在のフレームまたはパーティションの内部に存在する(インデックスがpである)各PLPに対して繰り返されることを認識すべきである。ステップ402では、PLPの種類は、PLP_TYPE信号を検査することによって判定される。特に、PLP_TYPEは、非分散型または分散型のいずれであるかを判定されることがある。PLP_TYPEが402で非分散型であると判定された場合、PLPの1番目の変調シンボル値が404でデータ・セルにマッピングされる。マッピングは、以下の式を使用して行われる。
【0059】
[0068]
式(1)
DATA_CELLS[STARTING_POSITION[p] +k] = PLP_DATA[p][k]
【0060】
[0069] 式中、DATA_CELLSは、現在のフレームまたはパーティションに対するデータ・セル・リソースの時間周波数グリッドを表現する1次元配列であり、1次元論理アドレッシングスキームを使用して参照され、式中、PLP_DATAは、現在のフレームまたはパーティション内に存在するPLPの全てに対する変調シンボル値を格納している2次元配列である。シンボル値マッピング404は、406でk=0からPLP_SIZE−1まで繰り返される。換言すれば、マッピング404は、現在のPLPに属している変調シンボルの全てに対して繰り返し406が行われる。
【0061】
[0070] PLP_TYPEが402で分散型であると判定された場合、特別なPLPに対するSUB_SLICE_SIZEが408においてPLPのPLP_SIZEをPLPのNUM_SUB_SLICESで割ることによって計算される。これは、次の通り表現される:
【0062】
[0071]
式(2)
SUB_SLICE_SIZE = PLP_SIZE[p] / NUM_SUB_SLICES[p]
【0063】
[0072] PLPの変調シンボルは、次に、以下の式に基づいて410においてデータ・セルにマッピングされる:
【0064】
[0073]
(式3)
DATA_CELLS[j] = PLP_DATA[p][k]
【0065】
[0074] 式中、jは、次式によって表現される:
【0066】
[0075]
(式4)
j = STARTING_POSITION[p] + n * SUB_SLICE_INTERVAL[p] + m
【0067】
[0076] シンボル値マッピング410は、412においてm=0からSUB_SLICE_SIZE−1まで繰り返される。換言すれば、マッピング410は、現在のPLPの現在のサブスライスに属している変調シンボルの全てに対して繰り返し412が行われる。これもn=0からNUM_SUB_SLICES[p]−1まで414において繰り返される。換言すれば、現在のPLPの現在のサブスライスに属している全ての変調シンボルに対するマッピング410も414において現在PLPの全てのサブスライスに対して繰り返される。式(3)において参照された値「k」は、アルゴリズムが進み、PLP_DATA配列の変調シンボルの全てをマッピングしているときに現在の変調シンボルのロケーションを追跡するために、410において各シンボル値マッピングの後にインクリメントされることを認識すべきである。
【0068】
[0077] 強化型リソース・マッピング方法400の例は、本書に記載された実施例によって例として説明されている。
【0069】
[0078] 図5は、周波数の中で10個のデータ・セルおよび時間の中で26個のデータ・セル(またはOFDMシンボル)を測定するデータ・セル・リソースグリッドの例を説明する。全部で260個のデータ・セルに対する論理アドレスは、図に表された通りであり、000から259まで変動する。このデータ・セル・リソースグリッドの例は、以下のPLPマッピングの例で使用される。
【0070】
[0079] 表1は、PLPマッピングの例に対するパラメータの例を一覧表にする。この例は、AからFまで6個のPLPを含む。
【表1】
【0071】
[0080] 図6は、表1のパラメータの例に対するPLPマッピングの例600を図示する。図示された通り、各データ・セルは、これが属しているPLPと、PLP内部でのこのデータ・セルのインデックスとの両方が記入されている。たとえば、ラベル「A00」は、データ・セルがPLP Aに属し、PLP Aの1番目のデータ・セルであることを意味している。この特別なマッピングの例600は、記載されたリソース・マッピング・アルゴリズムが既存のDVB−T2リソース・マッピング・アルゴリズムと等しい能力を達成し得ることを実証することを認識すべきである。図6から分かる通り、フレームまたはパーティションの先頭に位置し、AおよびBによって識別された2つの非分散型、すなわち、1型PLPが存在し、その後に、フレームまたはパーティションの残りにおいてC、D、EおよびFによって識別された4個の分散型、すなわち、2型PLPが続く。4個の分散型PLPの各々は、20個のサブスライスで構成され、これらの4個のPLPの各々は、等しいサブスライス間隔または周期性を有する。
【0072】
[0081] 表2は、別のPLPマッピングの例に対するパラメータの例を一覧表にする。この例は、AからDまで4個のPLPを含む。
【表2】
【0073】
[0082] 図7は、表2のパラメータの例に対するPLPマッピングの例700を図示する。この特別なマッピングの例700は、複数のPLPをデータ・セル単位で時間および周波数の両方においてインターリーブする能力を実証することを認識すべきである。これは、各PLPを全帯域幅および全フレーム長に散在させることにより最大時間および周波数ダイバーシチを生じさせる。
【0074】
[0083] 表3は、別のPLPマッピングの例に対するパラメータの例を一覧表にする。この例は、AからFまで6個のPLPを含む。
【表3】
【0075】
[0084] 図8は、表3のパラメータの例に対するPLPマッピングの例800を図示する。この特別なマッピングの例800は、PLPを異なる周期性またはサブスライス間隔で混合またはインターリーブする能力を実証することを認識すべきである。例示されている通り、AおよびCとして識別された2つの最大PLPは、それぞれ20個のサブスライスにより構成され、サブスライス間隔が13である。B、D、EおよびFによって識別された4個の最小PLPは、基本的に互いにインターリーブされる。それ故に、BとEとが相互にインターリーブされ、同様にDとFとがインターリーブされる。これらの最小PLPの各々は、たった10個のサブスライスにより構成され、サブスライス間隔が26であり、これは、2個のより大きなPLPであるAおよびCのサブスライス間隔の2倍である。
【0076】
[0085] 表4は、別のPLPマッピングの例に対するパラメータを一覧表にする。この例は、AからHまで8個のPLPを含む。
【表4】
【0077】
[0086] 図9は、表4のパラメータの例に対するPLPマッピングの例900を図示する。この特別なマッピングの例900は、AおよびHとして識別された非分散型PLPと、B、C、D、E、FおよびGとして識別された分散型PLPとの両方の混合を実証する。その上、マッピングの例900は、PLPがフレームまたはパーティションの内部の異なる相対ロケーションにおいて異なる個数のサブスライスと初期開始位置とにより構成されていることを実証する。後者の特性に関して、分散型PLPであるB、C、DおよびEは、フレームまたはパーティションの先頭の付近で開始するが、分散型PLPであるFおよびGは、それぞれ、フレームまたはパーティションの全体のおよそ4分の1および2分の1で始まる。
【0078】
[0087] 表5は、別のPLPマッピングに対するパラメータを一覧表にする。この例は、AからFまで6個のPLPを含む。
【表5】
【0079】
[0088] 図10は、表5のパラメータの例に対するPLPマッピングの例1000を図示する。この特別なマッピングの例1000は、データリソースグリッドの範囲内で時分割多重化方式および/または周波数分割多重化方式PLPの能力を実証する。これは、スキャッタードパイロット挿入が結果として生じるOFDM副搬送波へのデータ・セルのマッピングをOFDMシンボルの間で僅かにオフセットさせることがあるので、「疑似」周波数分割多重化方式であることを認識すべきである。たとえば、データ・セルC09は、OFDMシンボルm内のOFDM副搬送波kに位置することがあり、データ・セルC10は、OFDMシンボルm+1内のOFDM副搬送波k+1に位置することがある。しかしながら、特別なPLPをフレームまたはパーティション全体の中の特別な時間周波数領域にマッピングする能力は、依然として非常に有益である。オプションとしての周波数インターリーブ110は、この周波数分割多重化効果を実現するために無効にされるものであることを認識すべきである。このPLPマッピングの例1000では、6個のPLPは、概して、PLP毎に異なる個数のサブスライスを有することを認識すべきである。しかしながら、周波数分割多重化に対しても、この場合と同様に、サブスライス間隔は、1個のOFDMシンボル内のデータ・セルの個数に等しく設定される必要がある。従って、本例において、SUB_SLICE_INTERVAL=10である。
【0080】
[0089] 本書に記載された強化型リソース・マッピング方法は、ATSC3.0デジタル放送規格に組み込まれること、および、ATSC3.0デジタル放送規格と共に用いられることがあることを認識すべきである。しかしながら、強化型リソース・マッピング方法および上記の関連したシグナリングフィールドは、その他の将来の放送規格において実装されること、および、拡張されることがあることをさらに認識すべきである。たとえば、より多くのシグナリングを追加することによって、より高い柔軟性が起こり得る可能性があり、たとえば、各データ・セルは、別個にシグナリングされる可能性があるが、このような追加的なシグナリングは、リソースの観点からは実装するのに費用がかかることがあることを認識すべきである。その上、上記シグナリングの一部分は、制約の全てを緩和するために必ずしもシグナリングの全てを利用することなく、上記制約の一部分を緩和するために使用されることがあることを認識すべきである。
【0081】
[0090] 本書に記載された様々な実施形態のうちのいずれかは、様々な形式で、たとえば、コンピュータ実装方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、コンピュータシステムなどとして実現されることがある。システムは、特定用途向け集積回路(ASIC)などの1台以上の特注設計ハードウェア装置によって、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などの1台以上のプログラマブルハードウェア要素によって、記憶されたプログラム命令を実行する1台以上のプロセッサによって、または上記のいずれかの組み合わせによって実現されることがある。
【0082】
[0091] 一部の実施形態では、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成されることがあり、プログラム命令は、コンピュータシステムによって実行された場合、たとえば、本書に記載された方法実施形態のうちのいずれか、もしくは、本書に記載された方法実施形態のうちのいずれかの組み合わせ、もしくは、本書に記載された方法実施形態のうちのいずれかの一部分、または、これらの一部分のいずれかの組み合わせなどの方法をコンピュータシステムに行わせる。
【0083】
[0092] 一部の実施形態では、コンピュータシステムは、プロセッサ(またはプロセッサの組)および記憶媒体を含むように構成されることがあり、記憶媒体は、プログラム命令を記憶し、プロセッサは、記憶媒体からプログラム命令を読み出し、実行するように構成され、プログラム命令は、本書に記載された様々な方法実施形態のうちのいずれか(または、本書に記載された方法実施形態のうちのいずれかの組み合わせ、もしくは、本書に記載された方法実施形態のうちのいずれかの一部分、もしくは、このような一部分のうちのいずれかの組み合わせ)を実装するために実行可能である。コンピュータシステムは、様々な形式で実現されることがある。たとえば、コンピュータシステムは、(様々な具現化のうちのいずれかの)パーソナルコンピュータ、ワークステーション、カードコンピュータ、特定用途向け組み込みコンピュータ、サーバーコンピュータ、クライアントコンピュータ、ハンドヘルド型デバイス、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ、検出装置、テレビジョン、ビデオ取り込み装置、生体埋め込み型コンピュータなどでもよい。コンピュータシステムは、1台以上の表示装置を含むことがある。本書に開示された様々な計算結果はどれでも表示装置を用いて表示される、またはそうでなければユーザインターフェース装置を用いて出力として提示されることがある。
【0084】
[0093] 用語「〜を含む(includes)」または「〜を含む(including)」が明細書または特許請求の範囲において使用される限りでは、用語「〜を含む(comprising)」が特許請求の範囲において移行語として利用されたときに解釈される通りにこの用語と同様に包括的であることが意図されている。さらに、用語「または」(たとえば、AまたはB)が利用される限りでは、「AとBのどちらか一方または両方」を意味することが意図されている。出願人が「AまたはBのどちらか一方だけ」を示すことを意図する場合、用語「AまたはBのどちらか一方だけ」が利用されるであろう。従って、本書における用語「または」の使用は、包括的であり、排他的使用ではない。Bryan A. Garner、A Dictionary of Modern Legal Usage 624(第2版、1995年)を参照されたい。さらに、用語「〜の中に(in)」または「〜の中へ(into)」が明細書または特許請求の範囲において使用される限りでは、「〜の上に(on)」または「〜の上へ(onto)」をさらに意味することが意図されている。その上、用語「接続する(connect)」が明細書または特許請求の範囲において使用される限りでは、「〜に直接的に接続されている(directly connected to)」だけではなく、たとえば、別のコンポーネントまたはコンポーネント群を介して接続されているなどの「〜に間接的に接続されている(indirectly connected to)」も意味することが意図されている。
【0085】
[0094] 本出願は、本出願の実施形態の説明によって例として説明され、実施形態は、かなり詳細に記載されているが、添付の特許請求の範囲をこのような詳細に限定すること、または、多少なりとも制限することは、出願人の意図ではない。付加的な利点および変更が当業者にとって容易に明らかであろう。その結果、本出願は、これのより広い側面において、具体的詳細と、代表的な装置および方法と、図示されかつ説明された事例とに制限されることがない。従って、出願人の全体的な発明概念の趣旨または範囲から逸脱することなくこのような詳細から逸脱することがある。
図1
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【国際調査報告】