特表2018-515901(P2018-515901A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-515901大面積OLEDマイクロディスプレイおよびその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-515901(P2018-515901A)
(43)【公表日】2018年6月14日
(54)【発明の名称】大面積OLEDマイクロディスプレイおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/12 20060101AFI20180518BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20180518BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20180518BHJP
   H05B 33/10 20060101ALI20180518BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20180518BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20180518BHJP
   G09F 9/40 20060101ALI20180518BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20180518BHJP
【FI】
   H05B33/12 B
   H05B33/14 A
   H01L27/32
   H05B33/12 E
   H05B33/10
   G02B5/20 101
   G09F9/30 338
   G09F9/30 349B
   G09F9/30 365
   G09F9/40 301
   G09F9/00 338
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-509736(P2018-509736)
(86)(22)【出願日】2016年5月2日
(85)【翻訳文提出日】2017年12月26日
(86)【国際出願番号】US2016030414
(87)【国際公開番号】WO2016179092
(87)【国際公開日】20161110
(31)【優先権主張番号】62/155,821
(32)【優先日】2015年5月1日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517381843
【氏名又は名称】イマジン・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アマルクマール・ピー・ゴーシュ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ジー・スカリー・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】イーホリ・ワチク
(72)【発明者】
【氏名】ハリソン・クォン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ホ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ローズン
【テーマコード(参考)】
2H148
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H148BG06
2H148BH25
2H148BH28
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107CC35
3K107CC42
3K107CC45
3K107DD02
3K107DD03
3K107EE02
3K107EE04
3K107EE07
3K107EE22
3K107FF13
3K107FF15
3K107GG12
3K107GG54
3K107HH05
5C094AA03
5C094AA05
5C094AA14
5C094AA43
5C094BA03
5C094BA27
5C094DA01
5C094ED03
5C094FA02
5C094FA04
5C094FB14
5C094GB01
5C094JA09
5G435AA01
5G435AA17
5G435CC09
5G435CC12
5G435GG12
5G435KK05
(57)【要約】
本発明の有機発光ダイオード(OLED)表示装置は、第1の配列を有する複数の発光素子を含むカラー発光層と、電子回路層とを有して提供される。電子回路層は、各々が電極コンタクトを含む、複数の画素駆動回路を含む。電子回路層は、複数の独立してアクセス可能な副領域を含み、各々の副領域は、単一レクチル露光を用いて形成された電極コンタクトの同一のパターンを含む。各々の副領域は、平面内で異なる向きを有し、発光素子の第1の配列が、パターニングされた電子回路層に電気的に接続されるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子を有する発光層と、
複数の独立してアドレス指定可能なディスプレイパネルを有する電子回路層とを含み、
各パネルが、同一にパターニングされ、異なる向きに配列され、動作可能に発光層に接続されている、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項2】
発光層が、カラー発光層全体にわたって垂直方向に反復する順序で配置される発光素子のアレイを含む、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
【請求項3】
電子回路層が、単一のレクチル露光を用いてパターニングされる、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
【請求項4】
第1の配列に複数の有機発光素子を含む、カラー発光層と、
各々が電極コンタクトを含む複数の画素駆動回路を含む電子回路層と、を含み、
電子回路層が、複数の独立してアドレス指定可能である副領域であって、電極コンタクトの同一のパターンを含む副領域を含み、
各副領域が、平面内で異なる向きを有し、
発光素子の第1の配列が、パターニングされた電子回路層に電気的に接続されている、有機発光ダイオード(OLED)表示装置。
【請求項5】
第1の配列の有機発光素子が、カラー発光層全体にわたって垂直方向に反復する順序で配置される、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項6】
画素回路が、単結晶シリコン回路である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項7】
電子回路層の各副領域が、OLEDマイクロディスプレイパネルである、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項8】
各マイクロディスプレイパネルが、複数の論理ブロックおよび複数の固定リソースブロックを含む、請求項7に記載のOLED表示装置。
【請求項9】
電子回路層の隣接する副領域が、対称軸に対して反転することによって平面内で異なる向きを有する、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項10】
電子回路層の隣接する副領域が、そこから90°回転することによって平面内で異なる向きを有する、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項11】
電子回路層の各副領域が、発光層内の個々のOLED素子に導電性を与えるように電気的に接続された電極コンタクトのパターンを含む、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項12】
電極コンタクトのパターンが、各OLED素子の対角線に沿って配置される、請求項11に記載のOLED表示装置。
【請求項13】
OLED素子が、色域を規定する色を生成する有機層を有する発光画素のアレイを含む、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項14】
画素を画定する色域によって生成される色が、赤色、緑色、および青色である、請求項13に記載のOLED表示装置。
【請求項15】
色域定義画素のそれぞれに関連する異なる色フィルタをさらに備える、請求項13に記載のOLED表示装置。
【請求項16】
電子回路層の副領域の各パターンが、単一のレチクル露光を使用して作成される、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項17】
アクティブマトリクス装置である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項18】
パッシブマトリクス装置である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項19】
上面放射である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項20】
底面放射である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項21】
複数の独立してアドレス指定可能なディスプレイパネルをアレイ状に組み立てる段階であって、各パネルは、それぞれがコンタクトを有し第1の配列でパターニングされている複数の有機発光素子を含むカラー発光層を有する、組み立てる段階と、
単一レクチル露光を用いて形成される、複数の異なる向きを有する副領域を有する電子回路層を組み立てる段階であって、
カラー発光層の複数の対応する有機発光素子の1つを活性化するために複数の電気信号を提供するように適合された複数の単結晶シリコン画素駆動回路を形成する段階と、
画素駆動回路によって提供される複数の電気信号を受け取るように接続された複数の電極コンタクトを形成する段階と、
複数の電極コンタクトを複数の有機発光素子コンタクトに接続するための複数のビアを形成する段階と、を含む、組み立てる段階と、
複数のビアによって、パターニングされた発光素子の第1の配列をパターニングされた電子回路層に接続する段階とを含む、
有機発光ダイオード表示装置の製造方法。
【請求項22】
複数の電極コンタクトを形成する段階が、透明基板上に導電層を形成する段階と、透明基板上に複数の電極を形成するように、フォトリソグラフィーを用いて、電極パターンを製造するために導電層をエッチングする段階と、をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
電極のパターンが、カラー発光層の発光素子のパターニングされた第1の配列と位置合わせされる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
電子回路層が、マスクを含む小面積の露光ツールを用いて製造される、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
電子回路層が、連続的なダイパターニングを使用して形成される、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2015年5月1日に米国特許商標庁に提出された米国仮出願第62/155,821号の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、有機発光ダイオード(OLED)表示装置に関し、より詳細には、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(AMOLED)画素セル構造を有する2つ以上のマイクロディスプレイパネルを含む大面積ディスプレイ、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
OLEDディスプレイ技術は、広い動作温度範囲、低消費電力、広視野角、高コントラスト、および高速応答時間といった利点を有し、大面積ディスプレイに最適である。これらのディスプレイに対する需要は増加し続けているが、その技術は依然として製造するのに高価なままであり、かつ全体的な解像度および性能品質に欠けている。
【0004】
従来のOLEDディスプレイは、基板上に形成された薄層のスタックを含む。隣接する半導体層と同様に、発光有機固体の発光層は、カソードとアノードとの間に挟まれている。発光層は、任意の複数の蛍光性および燐光性有機固体から選択することができる。本明細書において放射層または有機発光層とも呼ばれる、層、特に発光層のいずれかは、複数の副層から構成されてもよい。アクティブマトリックス有機発光ダイオードにおいて、カソードは低い仕事関数を有する金属電極を含んでよく、アノードは、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)から作られている透明電極を含んでよい。
【0005】
典型的なOLEDにおいて、カソードまたはアノードのいずれかが透明である。蒸発、スピンキャスティング、他の適切なポリマー膜形成技術、または化学物質により、膜を自己組織化することができる。厚さは、典型的には、単層数層から約1−2,000オングストロームの範囲である。酸素および水分に対するOLEDの保護は、装置のカプセル化によって実現することができる。封入は、OLEDを取り囲み、基板上に位置する、単一の薄膜層によって実現することができる。
【0006】
OLED装置において、電流が装置を横切って印加されると、負に帯電した電子がカソードから有機材料内部に移動する。典型的には正孔と呼ばれる正電荷は、アノードから有機材料内部に移動する。正および負の電荷は、中心層(すなわち、半導体有機材料)内で遭遇し、結合し、光子を生成する。光子の波長、すなわち色は、光子が生成される有機材料の電子特性に依存する。画素ドライバは、AMOLEDディスプレイ内のOLEDによって生成される光の量を制御するために、電流源または電圧源のいずれかとして構成することができる。
【0007】
有機発光素子から放出される光の色は、有機材料の選択によって制御することができる。青色光、赤色光、および緑色光を同時に生成すると、白色光を生成することができる。赤色、緑色、および青色とは異なる他の個別の色を組み合わせて白色スペクトルを生成することもできる。具体的には、特定の構造によって放出される光の正確な色は、有機材料の選択によって、ならびに有機発光層内のドーパントの選択によって、制御することができる。代替的に、赤色、緑色または青色、または他の色のフィルタを、白色発光画素の上に加えることができる。他の例では、白色発光OLED画素を、単色ディスプレイにおいて使用することができる。
【0008】
高解像度アクティブマトリクスディスプレイは、駆動電子機器によって個々にアドレス指定される数百万もの画素および副画素を含むことができる。各副画素は、いくつかの半導体トランジスタおよび他のIC部品を有することができる。各OLEDは、画素または副画素に対応することができる。しかしながら、一般に、OLEDディスプレイは多くのOLED画素からなり、各OLED画素はそれに関連する3つの副画素を有することができ、各副画素は赤色、緑色および青色のOLEDを含むことができ、または白色光を放出することができ、白色光は赤色、緑色、または青色のいずれかにフィルタリングされる。
【0009】
OLED素子を用いてフルカラーイメージを形成するための構造が、一般的に知られている。例えば、図1Aに示すように、独立した赤色、緑色、および青色(RGB)層構造は、それぞれ赤色、緑色、および青色の光を放出する基板10上に独立してコーティングされた3つの有機発光層20、22、および24を使用する。図1Bに示すように、色変換構造は、基板10と青色発光層36との間に配置された色変換層30、32、および34を使用する。図1Cに示すように、カラーフィルタ構造は、赤色光、緑色光、および青色光をそれぞれ放出するために、カラーフィルタ40、42、および44を使用する。カラーフィルタ40、42、および44は、基板10と白色有機発光層46との間に挟まれている。
【0010】
図1Aに示すように、独立したRGB層を用いるとき、RGB材料が堆積され、シャドウマスクを用いてパターニングされる。その結果、光効率は高いが、赤色光、緑色光、および青色光を、互いに微細に分離することはできない。図1Bに示す色変換構造は、露光工程により有機発光材料を基板上に堆積させ、フルカラーイメージを形成する工程を追加する必要がある。さらに、色変換構造を用いる場合、色変換層を均一な厚さで被覆することが困難である。図1Cに示すように、カラーフィルタ構造を用いるとき、カラーフィルタは、従来のフォトリソグラフィー工程によって形成される。その結果、カラーフィルタ構造を用いて相対的に高解像度のディスプレイパネルが製造され、他の構造よりもカラーフィルタ構造がより広く使用される。
【0011】
本発明のOLEDディスプレイは、独自の画素構造およびビアを介した電極コンタクトのパターンを有する新しいOLED構造を利用する。「ビア」は、物理的な電子回路における導体の異なる層の間の垂直方向の電気的接続である。本発明では、少なくとも1つのビアによって、OLEDディスプレイへの、およびOLEDディスプレイからの電気的接続が各アノードラインおよびカソードラインに提供される。各ビアは、導電性材料の柱で形成されているか、またはその最も簡単な形態では、開口部として設けられ、その下の電極に自由にアクセスできる。
【0012】
大面積ディスプレイを製造するために使用される1つの方法は、タイリング(tiling)と呼ばれる。タイリングでは、複数の小さなディスプレイがマトリクス状に配置されて、高解像度の大型マルチパネルディスプレイが作成される。典型的には、大面積ディスプレイを得るためのタイリングは、複数のタイルを一緒にステッチングすることに依存しており、各タイルは画素またはそのアレイを有する。しかしながら、これらの組み立てられたタイル型ディスプレイのエッジラインは、隣接するタイル上の隣接する画素間のギャップの結果として生じる、視覚的に邪魔な継ぎ目(シーム)を生成する。ディスプレイに信号を供給するのに必要な相互接続は、目立つことがあり、視聴者を邪魔し、そうではない場合にも、イメージの全体的な視覚的外観を損なう可能性がある。したがって、意図された視聴条件下で、目立つかまたは知覚可能な継ぎ目を有さない、タイル型の高解像度マイクロパネルディスプレイを製造することが望ましい。
【0013】
フラットパネルディスプレイ(FPD)は、「シームレス」なタイル型スクリーンを構築するための最良の選択肢を提供するが、FPDは、非常に大きなディスプレイでは実現できない画素パターンを有する部品の微細加工に依存する。したがって、本発明者らは、OLED画素のアレイを有するタイルを微細加工することができ、次いで一緒に組み立て、より大きな面積の電子ディスプレイを形成できることを見出した。本発明は、フルカラーの高解像度大面積ディスプレイのための、このような大きくて継ぎ目のない、タイル状のパネルを実現するための独自の設計および方法を提供する。特に、これらの大面積ディスプレイは、1面あたり約1−3インチの寸法を有し、とりわけ、バーチャルリアリティー装置(例えば、ヘッドセット)の需要がある高解像度ディスプレイに理想的である。
【0014】
初期イメージセンサ技術は、ウェハ全体が単一ショットで露光されるようなミクロンリソグラフィを使用して製造された。その間、フィーチャサイズは大きく、ウェハは十分小さく、ウェハ自体と同様の大きさのフォトマスクが、必要なフィーチャを再現するのに十分正確にウェハ上に投影できるようにされた。シリコン加工が、増大したサブミクロンのフィーチャサイズおよびウェハサイズに使用されると、イメージセンサはワンショットでウェハ自体ほど大きくできなくなった。リソグラフィはより小さいマスクへと移り、1回の露光で25mm×25mm程度の装置しか得られないように、「ステップアンドリピート」方法へのウェハの露光へと移った。これは、単一のマスクの寸法よりもはるかに大きい装置をもたらす一連の露光から装置を構築するために開発された、ステッチングの必要性を生じさせた。典型的な画素アレイは、数千画素のブロックから形成される。マスクはこのブロックの単一のインスタンスを含み、ブロック寸法と等しいマスクを移動することによって、画素ブロックをウェハの表面上に並べて繰り返すことができる。ウェハ上に複数のダイを形成することができ、場合によっては、レチクルセットのコストを低減するために、複数のダイパターンを単一のレチクルに含めることができる。次いで画素を取り囲む回路が追加され、装置が完成する。この方法を用いると、単一のマスクを用いて大面積装置を製造することができる。
【0015】
本発明の第1の目的は、単一のレチクルを使用して製造された2つ以上のAMOLEDマイクロディスプレイパネルからなる大面積ディスプレイを提供して、異なる構成の様々な異なる表示装置を作成することである。
【0016】
本発明の別の目的は、独立してアドレス指定可能であり、層を一緒にステッチングする必要性を回避する、一緒に配置された4つのAMOLEDマイクロディスプレイパネルを含むことが好ましいが、これに限定されない、大面積ディスプレイを提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、バーチャルリアリティー、高速および/またはヘッドマウント装置およびアプリケーションで使用するための、2つ以上のAMOLEDマイクロディスプレイを含む高解像度ディスプレイを提供することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、大面積電子ディスプレイのより簡単でより安価な製造を可能にするために単一のレチクルを使用して製造された2つ以上のAMOLEDマイクロディスプレイパネルを有する大面積ディスプレイを提供することによって従来技術の欠点の一部を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の例示的な実施形態によれば、複数の発光素子を有する発光層と、電子回路層とを有する有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイが提供される。電子回路層は、複数の独立してアドレス指定可能なディスプレイパネルを含み、各パネルは、同じようにパターニングされ、異なる向きで配置され、発光層に動作可能に接続される。発光層は、カラー発光層全体にわたって垂直方向に反復する順序で配列された発光素子のアレイを含む。電子回路層は、単一のレチクル露光を用いてパターニングされてよい。
【0020】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の構成では、複数の有機発光素子を含むカラー発光層と、電子回路層とを有する有機発光ダイオード(OLED)表示装置が提供される。電子回路層は、それぞれ電極コンタクトを含む複数の画素駆動回路を含み、電子回路層は、それぞれが電極コンタクトの同一パターンを含む、複数の独立してアドレス指定可能な副領域を含む。各副領域は、発光素子の第1の配列がパターニングされた電子回路層に電気的に接続されるように、平面内で異なる向きを有する。有機発光素子の第1の配列は、カラー発光層全体にわたって垂直方向に反復する順序で配置される。画素回路は、単結晶シリコン回路であってよい。電子回路層の各副領域は、OLEDマイクロディスプレイパネルであってよい。各マイクロディスプレイパネルは、複数の論理ブロックおよび複数の固定リソースブロックを含んでよい。電子回路層の隣接する副領域は、対称軸に対して反転させることによって、平面内で異なる向きを有してもよい。電子回路層の隣接する副領域は、そこから90度回転することによって、平面内で異なる向きを有してもよい。電子回路層の各副領域は、発光層内の個々のOLED素子への伝導を提供するように電気的に接続された電極コンタクトのパターンを含む。電極コンタクトのパターンは、各OLED素子の対角線に沿って配置されてよい。OLED素子は、色域を規定する色を生成する有機層を有する発光画素のアレイを含んでよい。画素を画定する色域によって生成される色は、赤色、緑色および青色であってよい。OLED装置は、色域定義画素のそれぞれに関連する異なる色フィルタをさらに備えてよい。電子回路層の副領域の各パターンは、単一のレチクル露光を使用して作成することができる。OLED表示装置は、アクティブマトリクス装置またはパッシブマトリクス装置であってよい。OLED表示装置は、上面放射または底面放射であってよい。
【0021】
本発明の例示的な実施形態によれば、有機発光ダイオード表示装置を製造する方法が提供される。この方法は、複数の独立してアドレス指定可能なディスプレイパネルをアレイ状に組み立てる段階を含み、各パネルは、それぞれがコンタクトを有し、第1の配列でパターニングされている、複数の有機発光素子を含むカラー発光層を有する。この方法は、単一のレチクル露光を使用して生成された複数の異なる向きの副領域を有する電子回路層を組み立てる段階と、カラー発光層の複数の対応する有機発光素子の1つを活性化するために複数の電気信号を提供するように適合された複数の単結晶シリコン画素駆動回路を形成する段階と、画素駆動回路によって提供される複数の電気信号を受け取るように接続された複数の電極コンタクトを形成する段階と、複数の電極コンタクトを複数の有機発光素子コンタクトに接続するための複数のビアを形成する段階とをさらに含む。この方法は、複数のビアによって、パターニングされた発光素子の第1の配列をパターニングされた電子回路層に接続する段階をさらに含む。
【0022】
本方法は、複数の電極コンタクトを形成する段階を含んでよく、透明基板上に導電層を形成する段階と、透明基板上に複数の電極を形成するように、フォトリソグラフィーを用いて、電極パターンを製造するために導電層をエッチングする段階と、をさらに含んでよい。本方法は、電極のパターンを、カラー発光層の発光素子のパターニングされた第1の配列と位置合わせする段階を含むことができる。電子回路層は、マスクを含む小面積の露光ツールを用いて製造されてよい。電子回路層は、連続的なダイパターニングを使用して形成されてよい。
【0023】
本発明のこれらの利点は、以下の開示および添付する請求項から明らかとなるだろう。
【0024】
これらの目的および後述される他の目的に対して、本発明は、添付の図面(同様の数字は同様の部分を示す)とともに、これ以降明細書に詳細に記載され、かつ添付の特許請求の範囲に記載される、大面積OLEDマイクロディスプレイおよびその製造方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1A】OLED装置においてカラーイメージを形成するための従来構造を示す概略図である。
図1B】OLED装置においてカラーイメージを形成するための従来構造を示す概略図である。
図1C】OLED装置においてカラーイメージを形成するための従来構造を示す概略図である。
図2A】本発明の例示的な実施形態による、レチクル設計を有する従来のウェハ構造を示す概略平面図である。
図2B】本発明の例示的な実施形態による、レチクル設計を有する従来のウェハ構造を示す概略平面図である。
図2C】本発明の例示的な実施形態による、レチクル設計を有する従来のウェハ構造を示す概略平面図である。
図2D】本発明の例示的な実施形態によるサブフィールドおよびスクライブラインを含む単一のダイレチクルフィールド領域を示す拡大平面図である。
図2E】本発明の例示的な実施形態による、その上に形成された複数の集積回路ダイを有する半導体ウェハを示す概略上面図である。
図3】本発明の例示的な実施形態による単一のレチクルで作られた大型ディスプレイを示す概略図である。
図4】本発明の別の実施形態による単一のレチクルで作られた大型ディスプレイを示す概略図である。
図5図4の大型ディスプレイによる単一のレチクルの拡大図である。
図6】従来のOLED表示装置によるカラーイメージを形成するためのアノードパターンを有する画素配列を示す概略図である。
図7図3の大型ディスプレイによるカラーイメージを形成するためのアノードパターンを有する画素配列を示す概略図である。
図8】理想的な底面発光型OLEDマイクロディスプレイ装置の断面図である。
図9】アノードと副画素との間の電気的コンタクトの位置を含む、理想的な上面発光型AMOLEDマイクロディスプレイ装置の断面図である。
図10】本発明の別の実施形態による、独立した赤色、緑色、および青色の層構造を有するフルカラーイメージを形成する底面発光型OLED表示装置の断面図である。
図11】本発明の別の実施形態による、独立した赤色、緑色、および青色の層構造を有するフルカラーイメージを形成する上部発光型OLED表示装置の断面図である。
図12】本発明の別の実施形態による、カラーフィルタ構造を有するフルカラーイメージを形成する底面発光型OLED表示装置の断面図である。
図13】本発明の別の実施形態による、カラーフィルタ構造を有するフルカラーイメージを形成する上部発光型OLED表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図3および図4は、大面積を実現するために複数のOLEDマイクロディスプレイパネルのタイリングから形成されたマルチパネル表示装置を示す。最も広い意味で、表示装置は、平面内で異なる向きを有する複数の同一パターン化された副領域を有する電子回路層と、各電子回路層に動作可能に接続された1つ以上の発光層とをそれぞれ有する複数のパネルを含む。本発明の様々な実施形態に記載された表示装置は、説明のためのものであり、本発明は、本明細書に記載の特定の装置に限定されないことに留意されたい。
【0027】
図2A−2Dは、集積回路が半導体ウェハ200、好ましくはシリコンウエハ上に製造される半導体プロセスを示す。このプロセスでは、ステッパマシンを使用してウェハ上にイメージを印刷する。ウェハ上のイメージが載せられ、ダイと呼ばれる長方形の部品に切断される。ダイは、レチクル210と呼ばれるフォトマスク上にパターンを露光することによって、半導体ウェハ上に並んで形成される。レチクルは、投影システムの近焦点面に配置された石英などの透明基板である。紫外光などの放射線は、投影されるイメージを画定するために、レチクルを通過する。イメージは、1つまたは複数のダイと、ダイ間およびダイ周囲のさまざまな試験構造および測定構造とで構成される。各ダイは、集積回路設計に従ってパターニングされた一次ダイ領域を含む。各ダイには、試験構造も含まれる。試験構造は、典型的には、隣接する一次ダイの間に位置する薄い垂直および水平のスクライブライン(本明細書ではスクライブレーンとも呼ばれる)においてウェハ上に形成される。試験構造は、集積回路を形成するために使用される処理層の一部または全部を含む。
【0028】
図2Aは、各々がレチクル上に存在する幾何学的データからなる複数の同一のパターンに編成された従来の単結晶ウェハ200を示す。「レチクル」という用語は、ウェハをパターン形成するために使用されるツールに文字通り適用されるが、本明細書では、このパターンから独自に製造されたウェハの部分を示すためにこの用語を使用する。
【0029】
費用対効果の高いシリコン基板の使用およびウェハレベルの処理では、単一のウェハが可能な限り多数の使用可能な集積回路またはダイを生じさせる必要がある。これを可能とするためには、スクライブシートを切断する際にダイの損傷を最小限に抑えることが重要である。正確な切断を提供するために、いくつかのパラメータが制御される。ウェハ表面上のダイ配列および対応するスクライブシートの配置を図2Aに示す。単結晶ウェハ200は概して円形であり、集積回路210がその上に構築され、スクライブレーン220によって形成されたグリッドによって互いに分離される。図2Aに示すように、使用可能なウェハ領域は、周辺部の円形形状とスクライブレーンの数および幅によって制限され、部分的に非機能的なデバイス215をもたらす。
【0030】
図2Bおよび2Cは、単一のレチクル「L」、「A」および「R」を示している。各レチクルは、典型的には、複数の半導体チップ(例えば、同様に設計された)を含む。ウェハ全体の設計を、レチクル内のサブブロックまたはサブフィールドのアレイに分解することにより、その半導体チップの製造中にウェハに適用される「ステップアンドリピート」プロセス(例えば、フォトリソグラフィー)が可能になる。図2Bは、設計を複数のサブブロック205に分割することを示しており、一方で図2Cは、サブフィールドとしてのレチクル210内のサブブロック205の配置を示す。複数のサブフィールド205は、単一のレチクル210に収まることができる。いくつかのサブフィールド205は、レチクル210内で複数回繰り返され、すべてのサブフィールド205は、電気的に接続される。
【0031】
図2Dは、スクライブライン構造を含む複数のサブフィールド220を有する単一のレチクル210を示す。ミスアライメントの公差のために異なる設計ルールが境界に適用され、レイアウトアーキテクチャにかなりの複雑性が加わる。図2Eは、複数のサブフィールド250からなるステッチングされた表示装置の一例を示す。
【0032】
図3に示すように、表示装置300は、単一のレチクル露光(例えば、図2D)を使用して構成された4つの象限I、II、III、IVに分割された放射領域301を含む。各象限は、個別に独立して制御されるマイクロディスプレイパネル302A、302B、302C、および302Dを表す。各マイクロディスプレイパネル302は、基板上に配置され各々アレイ状に配列された複数の発光素子を含む。各マイクロディスプレイパネル302によって表示された個々のイメージは、フルカラーマルチパネル表示装置300によって集合的に表示されるより大きな全体的な合成イメージの副領域を構成することができる。
【0033】
本発明によれば、複数のダイ寸法に対して単一のマスクセットを使用することによって、半導体プロセスにおけるマスクの高価なコストが大幅に低減され、これにより、シリコンのコストが低減され、ウェハあたりに得られるダイを改善する。複数のパネルまたはタイルは、単一のレチクルで露光され、それぞれが互いに隣接して配置され、より大きな装置またはアレイを形成する。本発明のパネルは、独立してアドレス可能であり、必須ではないが、隣接するパネル間のスクライブ領域を介して配線されてもよい。
【0034】
マイクロディスプレイパネル302は、表示装置300を画定し、内部シーム308を有する周縁部306を形成するようにタイル張りされる。シーム308は、隣接するパネル302の間の内部境界に沿って形成される。スクライブレーン310は、表示装置の周縁部306を囲む。パネル302の各々は、固定リソースブロックおよび複数の論理ブロック303を含むことができる複数のサブフィールド320を含む。固定リソースブロックは、複数のドライバ回路、補助回路、トランシーバブロック、I/Oバンク、およびメモリブロックを含むことができる。論理ブロック303は、意図された論理機能を実行するように構成された論理セルまたはゲートを含むことができる。パネル302は、1つのパネル内の固定リソースブロックおよび論理ブロックが隣接するパネル内の固定リソースおよび論理ブロックと通信することを可能にする相互接続ラインを介して、1つまたは複数の隣接パネルに接続されてよい。パッド312は、表示装置の各パネル302の1つの周縁部に配置され、電気的接続は、他の周縁部の一方または両方に配置される。この場合、タイリング処理後の装置内の個々のパネル302間の電気的接続は必要ない。バックプレーン層および/または有機層のいずれも従来どおりにステッチングされ得ないか、またはバックプレーン層および/または有機層のいくつか、またはすべてが従来どおりにステッチングされ得ることが理解される。
【0035】
図3は、単一のレチクル露光を使用する2×2パネル構成の例示的なタイルの組み合わせを示す。各レチクルの露光は25.5mm×25.5mmの寸法を有する。各レチクル露光は、複数のサブフィールドを有する(例えば、図2D)。当業者であれば、単一のレチクル露光におけるサブフィールドの数は、使用されるパネルおよびレチクルの寸法に基づくことを理解するだろう。したがって、製造可能なダイの最大寸法は、最大のレチクル露光寸法に依存する。
【0036】
図3に示される有機発光表示装置は、各露光の間に90度回転された単一のレチクルを使用して形成される。典型的には、赤色、緑色、および青色(RGB)カラー画素配列が使用され、各副画素のアノードのコンタクトが各画素ユニット(図6に示される)の中心軸を横切って生じる場合、る。図7にさらに詳細に記載されているこの実施形態によれば、従来のRGBカラー画素配列は、ディスプレイ全体にわたって一貫してパターニングされている。4つの象限I、II、III、およびIVのそれぞれは、レンダリングされたデータを、イメージングのためにディスプレイに適用する前に、90度回転させる必要がある。特に、レチクルは、象限Iに曝され、90度回転され、象限IIに曝され、90度回転され、象限IIIに曝され、さらに90度回転され、象限IVに曝される。
【0037】
図4は、本発明の他の実施形態によるマルチパネル表示装置400を示す概略図である。この実施形態に係る表示装置は、固定されたリソースブロック、複数の論理ブロック、および電気的接続が異なる方法で配置されるように、露光中に単一のレチクルが異なる向きを有する点を除いて、図3を参照して説明した実施形態に係る表示装置と同一である。図4において、図3と同一の構成要素には同一の符号を付しており、同一の要素の詳細な説明は省略する。
【0038】
図4は、単一のレチクル露光を用いる2×2パネル構成の他のタイルの組み合わせを示す。各レチクルの露光は24mm×32mmである。突き合わせ領域の公差は2μm未満である。この実施形態によれば、従来のRGBカラー画素配列は、ディスプレイ全体にわたって一貫してパターニングされてよい。配置は、レチクルが象限Iに曝され、反転されて象限IIに曝され、180度回転され、象限IIIに曝され、反転されて象限IVに曝されるような配置である。
【0039】
図5は、図4のマルチパネル表示装置400による表示層502上の画素アレイ500の例となるレイアウトを示す。画素アレイ500は、図4に示す装置の象限Iの発光領域301の1つの可能な実装である。
【0040】
図6は、OLED表示装置における従来の画素配列600を示す。配列600は、光を発するように構成された少なくとも1つの発光素子をそれぞれ含む複数の画素ユニット602から構成される。表示装置における各画素ユニット602は、少なくとも3つの有機発光ダイオード(OLED)副画素を有する。3つのOLED副画素は、それぞれ赤色、緑色、および青色光を放出する赤色(R)OLED副画素604、緑色(G)OLED副画素606、および青色(B)OLED副画素608であり、表示装置の色域を画定する。3つのOLED副画素の例として、一般的に使用される赤色、緑色、青色(RGB)OLED副画素が記載されている。他の実施形態では、他の3色のOLED副画素が使用されてもよく、あるいは、白色(W)OLED副画素、または黄色(Y)OLED副画素が、1つ以上のOLED副画素として選択されてよい。
【0041】
本発明によって提供される表示装置によれば、1つの画素ユニット602は、異なる色の3つのOLED副画素を含み、複数の画素はそれぞれ1つのパネルを画定するアレイに配置される。この実施形態によれば、アノードへのコンタクト612は、各副画素604,606、および608内の中央に配置され、それにより画素ユニット602内のすべてのコンタクト612を直線状に配置し、または象限内のすべてのコンタクト612を均一な列またはカラム状に配置する。3つのOLED副画素は、実際の要求(図示せず)に従って直線状に(図6に示すように)、または他の実施形態では正方形、ダイヤモンド、または任意の他の形態に配置されてよい。
【0042】
図6に示すように、シーム610は、2つの回転された象限の境界に、具体的には象限Iと象限IIとの間に、象限IIと象限IIIとの間に、象限IIIとIVとの間に形成され、カラーフィルタ配列の方向の変化からもたらされる強い視覚アーチファクトを生み出す。象限Iおよび象限IIIでは、カラーフィルタストリップは垂直方向に延び、象限IIおよびIVではカラーフィルタストリップは水平方向に走るが、この視覚的不連続性は本発明の方法によって排除され、図7に示される構成をもたらす。
【0043】
図7は、図3に参照されるOLED表示装置による改善された画素配列700を示す。この実施形態によれば、画素ユニット702内の各副画素704,706,708のアノードへのコンタクト712は、垂直方向にシフトされ、各象限内に全体的な対角線パターンを画定する。これにより、4つの象限の各々は、単一のアノードパターンが同じ垂直パターンで露光されることを可能にする。RGBカラーストリップパターンは、ディスプレイ全体に垂直に延び、もはや目に見えるシーム710を生成せず、象限間に視覚アーチファクトが生じないようにする。
【0044】
図8および図9は、本発明の多様な実施形態によるOLED表示装置の構造図を示す。しかしながら、本開示の様々な実施形態は、他のタイプの透過型ディスプレイまたは放射型ディスプレイにおいて実施されてもよいことを理解されたい。
【0045】
図8を参照すると、透明基板802、第1の電極804、およびその間に形成された1つ以上の有機エレクトロルミネッセンス層812を有する第2の電極814を有するOLED表示装置800により、単一の表示画素が示されている。少なくとも1つのエレクトロルミネセンス層が発光性であり、電極の少なくとも1つが透明であり、第1および第2の電極が1つまたは複数の発光領域を画定する。電極は、受動マトリックス制御方式(図示せず)において、行および列電極とみなすことができ、電気コネクタと電極との間に設けられた薄膜回路を有する能動マトリックス制御方式(図示される)において、アノードおよびカソードとみなすことができる。当業者に知られている他の世代のタイプのOLED表示装置を利用することができ、本発明は本明細書に記載の特定の構造に限定されないことを理解されたい。
【0046】
有機エレクトロルミネッセンス層812は、第1電極および第2電極、804および814、の間に電圧822を印加して活性化することによって発光する。有機エレクトロルミネッセンス層812は、有機正孔注入層806と、有機電子輸送層810と、有機正孔注入層806と有機電子輸送層810との間に配置された有機発光層808(カラー発光層)とを含んでよい。有機発光層808は、好ましくは、それぞれ赤色、緑色および青色の光を発光する、赤色(R)発光層816、緑色(G)発光層818、および青色(B)発光層820を含む。
【0047】
図9に示すように、OLED表示装置は、制御回路および処理回路の上に製造された上部発光アクティブマトリクス有機発光ダイオード(AMOLED)マイクロディスプレイ900の理想化された構造である。OLED表示装置は、図9のOLED表示装置が上部発光型OLED表示装置であることを除いては、図8に示されるOLED表示装置と同様であり、イメージを表示するための光がOLED表示装置の上部で発生され、上方に提供される。図9のOLED表示装置が上部発光型であるので、第1の電極および第2の電極、908および912、はそれぞれアノードおよびカソードとして機能する。デバイス900は、一体化されたアクティブマトリクスドライブ904を有する単結晶シリコン基板層902、基板層902の上にビアを有する偏光島状層906、および島状層906の上に位置する各カラー副画素の個々のアノード電極908を含む。白色発光OLED層910がアノード層908上に堆積され、続いてOLED層910上にカソード層912が堆積される。1つ以上の透明シール層914がカソード層912を覆う。赤色カラーフィルタストリップ918、緑色カラーフィルタストリップ920、および青色カラーフィルタ922を含むカラーフィルタ層916が、シール層914上に堆積され、透明保護層または反射防止層(図示せず)によって覆われる。アノードへのコンタクト924は、各副画素内に配置される。
【0048】
図10図13は、上述の単結晶シリコン回路を利用するOLEDバックプレーンの代わりに薄膜トランジスタ(TFT)バックプレーン技術を有するOLED表示装置の構造図を示す。しかしながら、これらの他の実施形態は、他の世代のタイプのOLEDディスプレイデバイス上に実装することができ、本発明は、本明細書で説明する特定の構造に限定されないことを理解されたい。TFTバックプレーンを備えたOLED表示装置は、RGB層構造を用いてフルカラーイメージを形成する。
【0049】
図10を参照すると、OLED表示装置1000は、図10のOLED表示装置1000がボトムジェネレーション型OLED装置であることを除いて、図8に示されたOLED装置800と同一であり、イメージを表示するための光がOLEDデバイスの底部で発生され、これを下方に提供する。図10において、図8と同一の構成要素には同一の符号を付してあり、同じ要素の詳細な説明は省略する。OLED表示装置1000は、第1方向に延びる複数の第1電極804と、第1方向に垂直な第2方向に延びて第1電極内に複数の副画素を形成する複数の第2電極814とを含む。第1電極と第2電極との間に介在された有機発光層812は、それぞれRGBのOLED副画素816、818、および820を含む。
【0050】
支持体1020は、第2の電極814を支持するために、第2の電極814の下に配置することができる。支持体1020は、電気信号を第2の電極に選択的に制御するための複数のスイッチング素子(図示せず)を含むことができる。アクティブマトリクス制御方式(図示される)において、薄膜トランジスタ(TFT)1030がスイッチング素子として使用され、第2の電極はアノードであり、第1の電極はカソードである。他の制御方式では、パッシブマトリクスを含む他の構成が利用され、したがって、本発明はAMOLEDデバイスに限定されないことを理解されたい。
【0051】
支持体1020は、基板802と、複数の絶縁層1002、1004、1006、および1008と、第2電極814の各々に電気信号を伝達するための複数のTFT1030とを含む。好ましい実施形態によれば、基板802は、装置によって生成された光がそこを通過できるように透明であり、例えば、ガラス、プラスチック、石英などの材料を含んでよい。基板802を電気的に絶縁するために、基板802の表面上に基板絶縁層1002がコーティングされる。
【0052】
TFTの複数の活性層1032は、基板絶縁層1002の上面に位置する。各活性層は、複数の第2電極814の1つにそれぞれ対応する。活性層は、ソース部1032Aと、チャネル部1032Bと、ドレイン部1032Cとを含む。基板および活性層上にゲート絶縁層1004を塗布し、一部を除去して突出したゲート絶縁層1004を残す。ゲート絶縁層1004は、基板802の上面および活性層1032の段差を平坦化する。ゲート電極1034は、活性層1032のチャネル部1032Bに垂直に配列されたゲート絶縁層1004上に配置される。第1の絶縁層1006がゲート電極1034およびゲート絶縁層1004に配置され、ゲート絶縁層1004の上面およびゲート電極1034の段差を平坦化する。ソース電極1036およびドレイン電極1038が平坦化されたゲート絶縁層1004上に配置され、活性層1032のソース部分およびドレイン部分、1032Aおよび1032C、にそれぞれ対応する。ソース電極1032Aにデータ信号が印加されると、ドレイン電極1032Cは、ゲート電極1034に印加される信号の電圧に応じて、ソース電極1032Aと電気的に接触する。ソース部分およびドレイン部分を覆うゲート絶縁層1004の一部が開かれ、ソース電極およびドレイン電極、1036および1038、がそれぞれソース部分およびドレイン部分、1032Aおよび1032C、と電気的に接触する。単一層のゲート電極が説明の目的のために記載されるが、当業者に知られている二重、三重、多層、または他の構成のゲート電極が利用され得ることが理解されるべきである。第1の絶縁層1006およびソース電極およびドレイン電極、1036および1038、に第2の絶縁層1008を適用して、第1の絶縁層1006の上面および階段状のソース電極およびドレイン電極、1036および1038、を平坦化する。第2の電極814は、第2絶縁層1008上に配置される。ドレイン電極1038を覆う第2絶縁層の一部を開口してビアホールまたはコンタクトホール1040を形成する
【0053】
導電性酸化物が、コンタクトホール1040に充填され、画素電極1040を形成する。画素電極1040は、概して、第2絶縁層1008に形成されたビアホール1042を通ってドレイン電極1038と接続される。第2電極814は、画素電極1040を通ってドレイン電極1038と電気的に接触する。第2電極814は、画素電極1040と同時に形成することができる。ゲート電極に印加されるゲート電圧は、第2電極に流れる電流を制御する。
【0054】
この実施形態においてカソードとして機能する第1電極804は、有機発光層上に形成され、外乱や湿気から有機発光層を保護する。第1の電極804は、低いイオン化ポテンシャルおよび低い仕事関数を有する金属を含むことができる。第1の電極を保護するために、第1の電極上に保護層をコーティングすることもできる。
【0055】
図11を参照すると、OLED表示装置1100は、図10に示すOLED表示装置1000がトップジェネレーション型OLED表示装置であることを除いては、図10に示すOLED装置1000と同じであり、イメージを表示するための光が、OLED表示装置の上部で生成され、下方に提供される。図11において、図10と同一の構成要素には同一の符号を付してあり、同じ要素の詳細な説明は省略されている。図11のOLED装置がトップ型である場合、第1および第2の電極はそれぞれアノードおよびカソードとして機能する。
【0056】
この実施形態において、第1電極804は、発光層で発生した光を上方に通過させるための透明電極、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)である。電極を外乱や湿気から保護するために、第1の電極上に透明なシール層を形成することができる。カソードとして機能する第2の電極814は、イオン化ポテンシャルが低く仕事関数の低い金属を含むことができる。図10に示すボトムジェネレーション型のOLEDディスプレイとは異なり、第1電極804と有機発光層812との間に正孔注入層と正孔輸送層を形成することができ、第2電極814と有機発光層812との間に電子輸送層を形成することができる。有機発光層812は、シャドウマスクを用いて堆積され、パターニングされたRGB OLED層を用いて独立してコーティングされる。
【0057】
以下、図9と同一のOLED表示装置について説明する。カラーフィルタは、図12のOLED表示装置1200がボトムジェネレーション型OLEDデバイスであるであることを除いて、従来のフォトリソグラフィープロセスを通じて形成され、イメージを表示するための光は、OLED装置の底部で生成され、下方に提供される。図12において、図9と同一の構成要素には同一の符号が付され、同一要素の詳細な説明は省略する。OLED表示装置1200は、第1方向に延長された複数の第1電極912と、第1方向に垂直な第2方向に延長されて第1電極912内に複数の副画素を形成する複数の第2電極908とを含む。第1電極および第2電極、912および908、の間に介在された有機発光層910は、OLED表示装置の底部からの光をフィルタリングすることによって、赤色、緑色、および青色光を個別に発光するRGB OLEDカラーフィルタ層916を含む。
【0058】
支持部1220は、第2電極908を支持するために、第2電極908の下に配置することができる。支持部1220は、電気信号を第2電極に選択的に制御するための複数のスイッチング素子(図示せず)を含んでよい。アクティブマトリクス制御方式(図示される)では、薄膜トランジスタ(TFT)がスイッチング素子として使用され、第2の電極はアノードであり、第1の電極はカソードである。他の制御方式では、パッシブマトリクスを含む他の構成が利用され、本発明はAMOLEDデバイスに限定されないことを理解されたい。
【0059】
支持体1220は、基板902と、複数の絶縁層1202、1204、1206、および1208と、第2電極908の各々に電気信号を伝達するための複数のTFT1230とを含む。好ましい実施形態によれば、基板902は、装置によって生成された光がそこを通過できるように透明であり、例えば、ガラス、プラスチック、石英などの材料を含むことができる。基板絶縁層1202が、基板を電気的に絶縁するために基板の表面上にコーティングされる。
【0060】
TFTの複数の活性層1232は、基板絶縁層1202の上面に位置する。活性層1232の各々は、複数の第2電極908のそれぞれに対応する。活性層1232は、ソース部1232Aと、チャネル部1232Bと、ドレイン部1232Cとを含む。ゲート絶縁層1204が、基板902および活性層1232上にコーティングされ、一部が除去されて突出したゲート絶縁層を残す。ゲート絶縁層1204は、基板902の上面および活性層1232の段差を平坦化する。ゲート絶縁層1204上には、活性層1232のチャネル部分1232Bと垂直に整列してゲート電極1234が位置する。第1絶縁層1206が、ゲート電極1234およびゲート絶縁層1204に配置され、ゲート絶縁層1204の上面およびゲート電極の段差を平坦化する。ソース電極1236およびドレイン電極1238は、平坦化されたゲート絶縁層1204上に配置され、それぞれ活性層のソース部分およびドレイン部分、1232Aおよび1232C、に対応する。ソース電極1236にデータ信号が印加されるとき、ドレイン電極1238はゲート電極に印加される信号の電圧に応じてソース電極1236と電気的に接触する。ソース部分およびドレイン部分、1232Aおよび1232C、を覆うゲート絶縁層1204の一部が開口され、ソース電極およびドレイン電極、1236および1238、がそれぞれソース部分およびドレイン部分、1232Aおよび1232C、と電気的に接触する。単一層のゲート電極が説明の目的のために記載されるが、当業者に知られている二重、三重、多層、または他の構成のゲート電極が利用され得ることを理解されたい。
【0061】
カラーフィルタ層916は、第1絶縁層1206上にコーティングされる。カラーフィルタ層916は、副画素の各々が赤色、緑色、および青色のうちの1つの明るい色を発するように、フォトリソグラフィープロセスによってパターニングされる。カラーフィルタ層916は、赤色光を発光する赤色フィルタ918と、緑色光を発光する緑色フィルタ920と、青色光を発光する青色フィルタ922とを含む。赤色フィルタに対応する副画素は赤色副画素であり、緑色フィルタに対応する副画素は緑色副画素であり、青色フィルタに対応する副画素は青色副画素である。カラーフィルタ層916の上面を平坦化するために、カラーフィルタ層916に第2絶縁層1208が配置される。第2の電極908は、平坦化された第2絶縁層1208の表面上に位置する。一例では、第2の絶縁層1208は、有機樹脂層であってよい。ドレイン電極1238を覆う第2絶縁層1208およびカラーフィルタ層916の一部が開口されてビアホールまたはコンタクトホール1240が形成される。コンタクトホール内に導電性酸化物が充填されて画素電極1240が形成される。画素電極1240は、概して、第2絶縁層に形成されたビアホールを通じてドレイン電極1238に接続されている。第2電極1238は、画素電極1040を介してドレイン電極と電気的に接触する。ゲート電極に印加されたゲート電圧は、第2電極に流れる電流を制御する。
【0062】
第1電極および第2電極に駆動電圧を印加して、複数の電子および正孔がそれぞれカソードおよびアノードから有機発光層に放出されるようにする。有機発光層916に入ると、電子と正孔が再結合して発光する。第2の電極908と有機発光層916との間に正孔注入層および正孔輸送層を形成することができ、第1の電極912と有機発光層910との間に電子輸送層を形成することができる。
【0063】
この実施形態においてカソードとして機能する第1電極912は、有機発光層916上に形成され、有機発光層を外乱や湿気から保護する。第1電極912は、低いイオン化ポテンシャルおよび低い仕事関数を有する金属を含むことができる。第1電極を保護するために、第1電極上に保護層をコーティングすることもできる。
【0064】
図13を参照すると、OLED表示装置は、図12のOLED表示装置1200がトップジェネレーション型のOLED表示装置であることを除いて、図12に示したOLED表示装置と同一であり、イメージを表示するための光はOLED表示装置の上部で発生され、上方に提供される。図13において、図12と同一の部分には同一の符号が付され、同一要素の詳細な説明は省略する。図13のOLED表示装置はトップジェネレーション型であり、第1および第2の電極、912および908、はそれぞれアノードおよびカソードとして機能する。
【0065】
この実施形態において、第1電極912は、発光層で発生した光を上方に通過させることを可能にするための透明電極、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)である。第1電極912上には、電極を外乱や湿気から保護するための透明なシール層1302を形成することができる。カソードとして機能する第2電極908は、イオン化ポテンシャルが低く仕事関数の低い金属を含むことができる。図12に示すボトムジェネレーションタイプのOLEDディスプレイとは異なり、第1の電極912と有機発光層916との間に正孔注入層および正孔輸送層を形成することができ、第2電極908と有機発光層916との間に電子輸送層を形成することができる。
【0066】
本実施形態によれば、透明シール層1302上にカラーフィルタ層916がコーティングされる。カラーフィルタ層916は、各副画素が赤色、緑色、および青色のうち一つの光を放出するように、フォトリソグラフィープロセスによりパターニングされる。カラーフィルタ層は、赤色光を放出する赤色フィルタ918と、緑色光を放出する緑色フィルタ920と、青色光を放出する青色フィルタ922とを含む。赤色フィルタに対応する副画素は赤色副画素であり、緑色フィルタに対応する副画素は緑色副画素であり、青色フィルタに対応する副画素は青色副画素である。図12および図13に関連して説明したカラーフィルタ型OLED表示装置は、シャドウマスクを使用せずに製造することができる。
【0067】
本開示が、いくつかの実施形態を記載すること、本発明の様々な変形例が本開示を読んだ後に当業者によって容易に導かれること、および本発明の範囲は、添付される請求項に従って決定されることが理解される。
【符号の説明】
【0068】
10 基板
20 有機発光層
22 有機発光層
24 有機発光層
30 色変換層
32 色変換層
34 色変換層
36 青色発光層
40 カラーフィルタ
42 カラーフィルタ
44 カラーフィルタ
46 白色有機発光層
200 半導体ウェハ
205 サブフィールド
210 レチクル
250 サブフィールド
300 表示装置
301 放射領域
302 マイクロディスプレイパネル
302A、302B、302C、302D マイクロディスプレイパネル
400 マルチパネル表示装置
500 画素アレイ
502 表示層
600 画素配列
602 画素ユニット
604 赤色副画素
606 緑色副画素
608 青色副画素
610 シーム
612 コンタクト
700 画素配列
702 画素ユニット
704 副画素
706 副画素
708 副画素
710 シーム
712 コンタクト
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2016年11月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子を有する発光層と、
複数の独立してアドレス指定可能なディスプレイパネルを有する電子回路層とを含み、
各パネルが、同一にパターニングされ、異なる向きに配列され、動作可能に発光層に接続されている、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
【請求項2】
発光層が、カラー発光層全体にわたって垂直方向に反復する順序で配置される発光素子のアレイを含む、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
【請求項3】
電子回路層が、単一のレクチル露光を用いてパターニングされる、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
【請求項4】
第1の配列に複数の有機発光素子を含む、カラー発光層と、
各々が電極コンタクトを含む複数の画素駆動回路を含む電子回路層と、を含み、
電子回路層が、複数の独立してアドレス指定可能である副領域であって、電極コンタクトの同一のパターンを含む副領域を含み、
各副領域が、平面内で異なる向きを有し、
発光素子の第1の配列が、パターニングされた電子回路層に電気的に接続されている、有機発光ダイオード(OLED)表示装置。
【請求項5】
有機発光素子の第1の配列が、カラー発光層全体にわたって垂直方向に反復する順序で配置される、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項6】
画素回路が、単結晶シリコン回路である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項7】
電子回路層の各副領域が、OLEDマイクロディスプレイパネルである、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項8】
各マイクロディスプレイパネルが、複数の論理ブロックおよび複数の固定リソースブロックを含む、請求項7に記載のOLED表示装置。
【請求項9】
電子回路層の隣接する副領域が、対称軸に対して反転することによって平面内で異なる向きを有する、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項10】
電子回路層の隣接する副領域が、そこから90°回転することによって平面内で異なる向きを有する、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項11】
電子回路層の各副領域が、発光層内の個々のOLED素子に導電性を与えるように電気的に接続された電極コンタクトのパターンを含む、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項12】
電極コンタクトのパターンが、各OLED素子の対角線に沿って配置される、請求項11に記載のOLED表示装置。
【請求項13】
OLED素子が、色域を規定する色を生成する有機層を有する発光画素のアレイを含む、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項14】
画素を画定する色域によって生成される色が、赤色、緑色、および青色である、請求項13に記載のOLED表示装置。
【請求項15】
色域定義画素のそれぞれに関連する異なる色フィルタをさらに備える、請求項13に記載のOLED表示装置。
【請求項16】
電子回路層の副領域の各パターンが、単一のレチクル露光を使用して作成される、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項17】
アクティブマトリクス装置である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項18】
パッシブマトリクス装置である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項19】
上面放射である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項20】
底面放射である、請求項4に記載のOLED表示装置。
【請求項21】
複数の独立してアドレス指定可能なディスプレイパネルをアレイ状に組み立てる段階であって、各パネルは、それぞれがコンタクトを有し第1の配列でパターニングされている複数の有機発光素子を含むカラー発光層を有する、組み立てる段階と、
単一レクチル露光を用いて形成される、複数の異なる向きを有する副領域を有する電子回路層を組み立てる段階であって、
カラー発光層の複数の対応する有機発光素子の1つを活性化するために複数の電気信号を提供するように適合された複数の単結晶シリコン画素駆動回路を形成する段階と、
画素駆動回路によって提供される複数の電気信号を受け取るように接続された複数の電極コンタクトを形成する段階と、
複数の電極コンタクトを複数の有機発光素子コンタクトに接続するための複数のビアを形成する段階と、を含む、組み立てる段階と、
複数のビアによって、パターニングされた発光素子の第1の配列をパターニングされた電子回路層に接続する段階とを含む、
有機発光ダイオード表示装置の製造方法。
【請求項22】
複数の電極コンタクトを形成する段階が、透明基板上に導電層を形成する段階と、透明基板上に複数の電極を形成するように、フォトリソグラフィーを用いて、電極パターンを製造するために導電層をエッチングする段階と、をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
電極のパターンが、カラー発光層の発光素子のパターニングされた第1の配列と位置合わせされる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
電子回路層が、マスクを含む小面積の露光ツールを用いて製造される、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
電子回路層が、連続的なダイパターニングを使用して形成される、請求項21に記載の方法。
【国際調査報告】