特表2018-519145(P2018-519145A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-519145(P2018-519145A)
(43)【公表日】2018年7月19日
(54)【発明の名称】多段フードフィルタ
(51)【国際特許分類】
   B01D 50/00 20060101AFI20180622BHJP
   F24F 7/06 20060101ALI20180622BHJP
   F24F 13/28 20060101ALI20180622BHJP
   B01D 39/16 20060101ALI20180622BHJP
   B01D 46/10 20060101ALI20180622BHJP
   B01D 46/12 20060101ALI20180622BHJP
   B01D 45/08 20060101ALI20180622BHJP
   B01D 39/18 20060101ALI20180622BHJP
   A62B 31/00 20060101ALN20180622BHJP
   A62C 2/00 20060101ALN20180622BHJP
【FI】
   B01D50/00 501A
   F24F7/06 101A
   F24F13/28
   B01D39/16 A
   B01D46/10 B
   B01D46/10 E
   B01D46/12
   B01D45/08 B
   B01D50/00 501G
   B01D50/00 502B
   B01D39/18
   A62B31/00
   A62C2/00 S
   A62C2/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-548951(P2017-548951)
(86)(22)【出願日】2016年3月16日
(85)【翻訳文提出日】2017年10月20日
(86)【国際出願番号】US2016022626
(87)【国際公開番号】WO2016149356
(87)【国際公開日】20160922
(31)【優先権主張番号】62/133,987
(32)【優先日】2015年3月16日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】515347142
【氏名又は名称】サルピエトラ, ジョーダン
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】サルピエトラ,ジョーダン
【テーマコード(参考)】
2E185
3L058
4D019
4D031
4D058
【Fターム(参考)】
2E185CC63
2E185CC71
3L058BK05
4D019AA01
4D019AA02
4D019BA12
4D019BA13
4D019BB03
4D019BC11
4D019BD01
4D019CB04
4D019CB06
4D031AB07
4D031BA07
4D031CA02
4D031DA01
4D031DA05
4D031EA01
4D058JA12
4D058JB13
4D058JB14
4D058KB12
4D058KC22
4D058KC52
4D058KC54
4D058LA05
4D058LA07
4D058QA03
4D058QA07
4D058SA02
(57)【要約】
フィルタ組立体は、ハウジング及びハウジングの中央部の中に永久的に固定されたディヒューザを含む。バッフル組立体は、ディヒューザに隣接してハウジングの中に永久的に固定される。取り外し可能な支持構造は、ディヒューザの、バッフル組立体の反対側でハウジングの中に設置される。取り外し可能なフィルタパッドは、取り外し可能な支持構造とディヒューザとの間に設置される。取り外し可能な支持構造は、ハウジングの反対側のリップによって、反対側の端部上に支持されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング;
前記ハウジングの中央部の中に永久的に固定されたディヒューザ;
前記ディヒューザに隣接して前記ハウジングの中に永久的に固定されたバッフル組立体;
前記ディヒューザの、前記バッフル組立体の反対側で前記ハウジングの中に設置された取り外し可能な支持構造;及び
前記取り外し可能な支持構造と前記ディヒューザとの間に設置された取り外し可能なフィルタパッド;
を有し、
前記取り外し可能な支持構造は、前記ハウジングの反対側のリップによって、反対側の端部上に支持される、
フィルタ組立体。
【請求項2】
前記取り外し可能な支持構造及び前記取り外し可能なフィルタパッドは、前記取り外し可能なフィルタパッドと前記ディヒューザとの間におよそ1/4インチ(約0.64cm)よりも大きなエアギャップを与える大きさである、請求項1に記載のフィルタ組立体。
【請求項3】
前記取り外し可能なフィルタパッドは、羊毛繊維及びビスコース繊維を有する、請求項1に記載のフィルタ組立体。
【請求項4】
前記ビスコース繊維は、前記取り外し可能なフィルタパッドの50‐95%を構成する、請求項3に記載のフィルタ組立体。
【請求項5】
前記羊毛繊維は、前記取り外し可能なフィルタパッドの50‐95%を構成する、請求項3に記載のフィルタ組立体。
【請求項6】
前記フィルタパッド、前記取り外し可能な支持構造及び前記ディヒューザは、前記バッフル組立体から横方向に離間しており、前記バッフル組立体を通る空気の経路を与える、請求項1に記載のフィルタ組立体。
【請求項7】
前記取り外し可能な支持構造は後方支持部を含み、前記後方支持部は、前記後方支持部に形成された穿孔を備えている、請求項1に記載のフィルタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して排気フード内で使用するためのフィルタに関し、より具体的には、そのようなフードの中で使用するための多段フィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
ある典型的なレストランの調理場において、共通の排気フードの下に複数の調理装置が横に一列に並べられる。調理装置は、例えば、レンジ、グリドル、フライヤー及びボイラーを含み得る。そのような設備で行われる調理工程は、全て、様々な量及び温度のグリース、煙、煙霧、水分、熱及びその他の粒子を帯びた空気を生み出す。空気は、排気フードに引き込まれ、そこでろ過される。一つの知られたろ過システムは、Avilesらの米国特許第7,581,539B2号明細書に開示されており、その開示は、参照により本明細書に取り込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7,581,539B2号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一つの具体的な実施形態によれば、換気フード内の標準的な2インチ(約5.08cm)幅バッフルフィルタ経路の内側に完全に適合するように、多段グリースろ過システムが設計される。システムは、機能することができるように連続して配置された第一フィルタ及び第二フィルタを含む。第一フィルタは、上流側表面及び下流側表面を備えたフィルタ材(filter material)、上流側表面又は下流側表面のいずれかに当接する外部支持要素を含み、第二フィルタの上流側に装着されるように構成される。外部の支持具は、フィルタ材の反対側の如何なる追加的な支持具の使用もなく、フィルタ材に付属してもよい。第二フィルタは、換気フードの中に装着されるように構成され、システムのハウジングの中央部内の穿孔された空気ディヒューザ(perforated air diffuser)、火炎障壁及び第一フィルタを保持する上流開口を有する。
【0005】
第一フィルタは、第二フィルタの上流又は下流に配置されてもよい。
【0006】
第一フィルタは:第一表面及び第一表面の反対側の第二表面を有するフィルタ材;フィルタ材の第一表面及び第二表面のうちの一つに当接する外部支持構造;第一表面及び第二表面のうちの一つに当接している外部支持構造の面の外周(the periphery of the side)に隣接して配置された、一つ又はそれ以上の留め要素(fastening elements)であり、その一つ又はそれ以上の留め要素は、外部支持構造に対して実質的に適切な場所でフィルタ材を保持するように構成されており、外部支持構造はフィルタ材に剛性を与える、一つ又はそれ以上の留め要素;を有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態、それにより満たされる必要性並びにその目的、特徴及び利点の、より完全な理解のために、これから添付の図面に関連して以下の説明への参照が行われる。
【0008】
図1】本発明の一つの実施形態による、調理器具の上の排気フード内に装着されたフィルタ組立体の透視図である。
【0009】
図2】本発明の一つの実施形態による、排気フード内の開口の中に装着道具によって持ち上げられているフィルタ組立体の透視図である。
【0010】
図3】本発明の一つの実施形態による、外部支持構造が取り外され、フィルタ材が第二フィルタの中の開口の内側に折り戻された状態の、フィルタ組立体の構成要素の透視図である。
【0011】
図4】本発明の一つの実施形態による、フィルタ組立体の前方等角図である。
【0012】
図5】本発明の一つの実施形態による、フィルタ組立体の模式的な断面図である。
【0013】
図6】本発明の一つの実施形態による、フィルタ組立体の後方等角図である。
【0014】
図7】本発明の一つの実施形態による、第一フィルタの拡大前面図である。
【0015】
図8】本発明の一つの実施形態による、フィルタ組立体の底の透視図である。
【0016】
図9】本発明の一つの実施形態による、フィルタ組立体の分解透視図である。
【0017】
図10】本発明の一つの実施形態による、フィルタ組立体の分解透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
米国内で設置されるために製造される商業用の排気フードは、全米防火協会(NFPA)標準96等の、特定の基準及び規格に準拠しなければならない。この規格は、調理プロセスの間に熱及び蒸気の他にグリース等の廃液を生み出す調理設備の上に設置される、商業用の調理施設内で使用される全てのフードが、Underwrites Laboratories(UL)規格1046に従って個別に列挙されたグリース除去装置を含むか、又はUL710に列挙されたフードの構成要素としてグリース除去装置を含むことを要求する。この規格は、グリース除去装置がフィルタの上流側の面からフィルタの下流側の領域への延焼を防止することが可能であることを要求する。
【0019】
標準的な排気フードは、標準的な2インチ厚バッフルフィルタのために2インチ幅フィルタ経路を有するので、繊維ベースである捨て可能なグリースフィルタの他の実施形態は、排気フード及び/又は既存のバッフルフィルタを改造するために溶接又は穴あけを要求するかも知れない。なぜなら、バッフルフィルタに隣接する追加的な使い捨て可能なグリースフィルタに適合するための空間がフィルタ経路の中に存在しないからである。
【0020】
本開示の例示的な実施形態は、高効率のグリースろ過能力を備えた第一フィルタ、及び(フィルタ及びフードを通る気流の方向に関して)第一フィルタの下流に位置付けられる少なくとも一つの第二フィルタ、を含む、換気フード内の標準的な2インチ幅バッフルフィルタ経路の内側に完全に適合するように設計された多段(multi-staged)グリースフィルタろ過システムを含む。第一フィルタは、比較的より硬質な材料で作られた外部支持構造に取り付けられたフィルタ材を含む。第二フィルタは、好ましくはろ過システムの上流側の面からシステムの下流の領域への延焼を防止することに有効である。
【0021】
第二フィルタは、そのフィルタからグリースを排出する如何なるフィルタであってもよく、好ましくは有効な耐火障壁でもある。グリース排出部ヘグリースを排出させ且つ有効な耐火障壁である換気フードのためのフィルタの一つの例は、Strubleらの米国特許第3,910,782号明細書において開示されるもの等の、バッフル型フィルタであり、当該特許の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
他のグリース排出機構及び耐火障壁は、本開示の実施形態の精神及び範囲内であることが理解される。
【0023】
バッフルフィルタは、UL規格1046によって要求されるように、火が下流に移動することを防止することに非常に有効である。しかしながら、バッフルフィルタは約10マイクロメートル(μm)よりも大きな粒径をもつグリースをろ過することにおいて満足できるものである一方で、それはより小さな粒子に対しては有効性が劣る。したがって、本発明の複数の実施形態は、気流方向において第二フィルタの上流に位置付けられた第一の使い捨て可能又は永久的な(permanent)フィルタを更に含み、第二フィルタは第一フィルタに対して分離している。そのうえに、バッフルフィルタは洗浄及び再利用することが難しく、そのため、バッフルフィルタから上流に使い捨て可能なフィルタを有することは有益である。
【0024】
具体的な実施形態において、フィルタ材は、全体的に又は部分的に、天然繊維、合成繊維及び/又はハイブリッド繊維等の繊維で、例えばまた限定することなく、Alexanderらの米国特許第8,277,530B2号明細書において開示されたフィルタ等の安定化フレームを備えるか又は備えずに、作られる。当該特許の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態において、フィルタ材は、全体的に又は部分的に、例えばまた限定することなく、Moreの米国特許第6,293,983号明細書において開示されたフィルタ等の、羊毛繊維で作られる。当該特許の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
UL1046規格の最近の変更は、今いわゆる“多段”フィルタのテストを可能にした。規格の火災安全要件に合格できない材料及び通過できなかった材料は、フィルタ組立体が全体として規格によって義務付けられた試験に合格することができる場合に個別に利用されることができる。
【0026】
したがって、本開示の実施形態は、第一フィルタ及び第二フィルタであり、第二フィルタは非常に有効な耐火障壁であり、第一フィルタは粒子を補足することに非常に有効である、第一フィルタ及び第二フィルタの両方を備えたろ過システムを提供する。結果として生じる組み合わせは、両方の点において優れた性能を提供し、同時に設置手順を単純化し、使い捨て可能なフィルタ材に関連する更新費用を低減する。
【0027】
いくつかの実施形態において、第一フィルタは、部分的に、金属メッシュ又は天然繊維、合成繊維及び/若しくはハイブリッド繊維等の繊維、例えば、且つ限定することなく、羊毛繊維、羊毛ベースのビスコース繊維、及びセルロースベースの合成繊維で作られる。繊維の混合は、羊毛繊維を耐火炎性のビスコース繊維と混合すること;混合物をカーディング(梳綿)(carding)して繊維ウェブにすること;繊維ウェブを接合剤(binder)と共に吹き付けること(spraying);繊維ウェブをニードルバンチング(needle punching)してノンウーブンブランケットにすること;及び羊毛繊維に接合エマルション(bonding emulsion)を適用すること(applying)、を含んでもよい。具体的な実施形態は、ノンウーブンブランケットに真空を適用すること及び/又はノンウーブンブランケットを華氏280度以上のオーブンに通過させることを更に有してもよい。いくつかの実施形態において、第一フィルタは、天然有機材料等の有機材料で作られる。いくつかの実施形態において、第二フィルタは、羊毛等の動物由来有機材料で作られる。
【0028】
他のフィルタ材は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。
【0029】
第一フィルタの材料は、比較的より硬質な材料で作られた外部支持構造に隣接して配置されてもよく、又は取り付けられてもよい。繊維フィルタは、それらの粒子ろ過能力について有利である一方で、フィルタ材を二つの面の間で挟む内部フレーム又は外部ハウジングが存在しないならば、それらの剛性は、紙タオルの剛性と同様である。内部フレームの選択肢は、高価な製造費用を結果としてもたらし、一方で、フィルタ材を二つの面の間に挟み込む外部ハウジングを挟む込むことは、フィルタ材を圧縮し、空気抵抗を増大させると同時により小さなグリース負荷能力を結果としてもたらす。この理由により、それらの使用は、それらのろ過性能に関わらず、限定される。
【0030】
繊維材料の単一の表面を外部支持構造の一つの表面に取り付けることによって、繊維材料の剛性の欠如によって引き起こさせる欠点は、修正され得る。一つの具体的な実施形態において、外部支持構造は、フィルタ材を把持してそれを適切な場所に保持する留め要素を包含してもよい。このようにして、材料は、その本来のロフト、密度、グリース負荷能力及び最小の空気流抵抗を準備しながら、より容易な設置及び取り外しのための剛性を得ることができる。
【0031】
上述のように、第一フィルタは、図1に描写されるような一つの具体的な実施形態による、排気フードキャノピー内の第二フィルタの上流に設置されてもよい。外部支持構造に対して第一フィルタを配置することに関して少なくとも二つの代替的な構成が存在する。第一に、第一フィルタは、図8に描写されるものと同様に、フィルタ材が気流方向において外部支持構造の下流側にある状態で配置されてもよい。第二に、第一フィルタは、図9に描写されるものと同様に、フィルタ材が外部支持構造の上流側にある状態で配置されてもよい。外部支持構造がフィルタ材の上流側に配置される場合の追加的な利益は、外部支持構造が汚れたフィルタ材の外観を覆って、より良好な美観を提供することであろう。代替的に、外部支持構造がフィルタ材の下流側に構成される場合に、外部支持構造はより長い期間にわたって、よりきれいなままであろう。それは、労働及び関連する洗浄費用の低減を結果としてもたらす。
【0032】
図1に描写されるように、フィルタ組立体(filter assemblies)200は、調理設備100の上のフード102の中に装着される。例示的な目的のために、フライヤー101が図示されている。代替的に、調理設備は、例えば、レンジ、グリドル、フライヤー、ボイラー又は同様のものを含んでもよい。
【0033】
図2は、フィルタ組立体200の上端リップ401の下に装着道具502の頭部501をスライドさせ、それが底経路104の中に降ろされて支えられ得るフード200内の開口105及び上端経路103の中に操縦して入れることによって持ち上げられている、フィルタ組立体200を描写する。
【0034】
図3は、フィルタ材303が第二フィルタ202の上端リップ401及び底リップ402の後ろに挿入されたままで、ハウジング400から取り外された外部支持構造300を示す。フィルタ材303は、折り戻されており、下流側の穿孔された空気ディヒューザ409が見えている。
【0035】
図4は、フィルタ組立体200の前方等角図及び図7に描写されるような断面図を指し示すために使用される基準線を示す。
【0036】
図5は、図4において参照されたフィルタ組立体200の断面図のうちの一つを図示する。ここで、フィルタ組立体200は、以下の構成要素を含んでもよい:第一フィルタ201及び第二フィルタ202。第一フィルタ201は、外部支持構造300及びフィルタ材303を含んでもよい。第二フィルタ202は、ハウジング400の中に全て取り囲まれた、中央分割タブ408(任意的)、穿孔された空気ディヒューザ409、及びバッフル組立体(baffle assembly)404を含んでもよい。バッフル組立体404は、垂直バッフルリブの上流側の列405及び垂直バッフルリブの下流側の列406を有し、それぞれが互いからずれており、気流の間隔407を規定する。任意的な垂直ベイルハンドル410が、ハウジング400に加えられてもよい。フィルタ組立体200は、曲りくねった経路“P”106を規定してもよく、その経路は、第一フィルタ201を経由してフィルタ組立体200に入り、次いで穿孔された空気ディヒューザ409を通り、次いでバッフル組立体404によって提供される気流の間隔407を通る。
【0037】
グリースの大半は、第一フィルタ201の中のフィルタ材303によって気流からろ過されてもよい。通過する空気内に運ばれる如何なる残りのグリースも、垂直バッフルリブ上流の列405及び垂直バッフルリブ下流の列406に付着し得る。その後、バッフル組立体404は、経路又は溝(gutter)として機能し、重力の下でのグリースの蓄積を、図8において更に記述されるようなフィルタ組立体200の底部に向けてもよい。
【0038】
図6は、第二フィルタ202の後方側を示し、垂直リブの上流側の列405、垂直リブの下流側の列406及び気流開口407を有するバッフルフィルタ組立体404が見えている。
【0039】
図4乃至図6の実施形態は、バッフル組立体404及び穿孔された空気ディヒューザ409がハウジング400内に固定され、外部支持構造300及びフィルタ材303はハウジング400から取り外し可能であるように構成されてもよい。これは、台所のフードからハウジング全体を取り外す必要なく、フィルタ材が定期的に交換されることを可能にする。フィルタ材303は外部支持構造300に接触して単純に置かれてもよく、次いで外部支持構造はハウジング400内に挿入される。ハウジング400の上側リップ400a及び下側リップ400bは、ハウジング400内の適切な場所で外部支持構造300を保持する。
【0040】
このようにフード102の中に設置された場合に、重力は、フィルタ材がディヒューザ409と外部支持構造300との間で圧縮されないように、外部支持構造300をディヒューザ409から離すように引っ張るであろう。これは、フィルタ材303とディヒューザ409との間のエアギャップ420を与える。このエアギャップ及びフィルタ材303の圧縮の欠如は、空気からグリース粒子を除去することにおいて、フィルタ材303がより効率的に機能することを可能にする。取り外し可能な外部支持構造はまた、それを通る十分な気流を与えるように穿孔されてもよい。
【0041】
図7は、独立した留め要素301を使用してフィルタ材303が外部支持構造300に取り付けられている、本発明の一つの実施形態を示す。その留め要素301は、外部支持構造300のいずれの一つ又はそれ以上の辺(sides)に位置付けられてもよく、直接的にフィルタ材303のウーブン又はノンウーブンの表面に付着又は進入させるためにベルクロ(登録商標)又はフック様に設計される。留め要素301は、如何なる大きさ又は形状であってもよく、接着、溶接、リベッティング、ソーイング、ネジ留め又はそれらの任意の組み合わせのいずれかを使用して外部支持構造300に取り付けられてもよい。
【0042】
他の独立した留め要素301は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。例えば、複数の具体的な実施形態において、フィルタ材は、留め金(clasp)、フック及びループ留め具、クランプ、接着、スティックタック(stick tacks)、フック又は他の類似の手段を使用して外部支持構造に取り付けられてもよい。
【0043】
図8は、フィルタ組立体200のハウジング400の底を示し、それは、第一フィルタ及び第二フィルタについてそれぞれ、一連の排出穴411及び412を有してもよく、それらを通して、グリースは換気フードの保持リザーバ(図示なし)へのその道を移動してもよい。
【0044】
図9及び図10は、第一フィルタ201が第二フィルタ202の上流側に置かれる、二つの構成の選択肢を示す。
【0045】
図9は、第一フィルタ201の中で、外部支持構造201がフィルタ材303の下流に向けられていることを示す。これは、空気が外部支持構造300と接触する前にフィルタ材303が空気をろ過し、外部支持構造300が夜に洗浄される必要性を低減し且つ尚もフィルタ材303に剛性を与えるように成されてもよい。
【0046】
図10は、第一フィルタ201の中で、外部支持構造201がフィルタ材303の上流に向けられていることを示す。これは、フィルタ材303への剛性を維持しながら、外部支持構造300がより良好な美観を提供するように成されてもよい。この構成は、図1乃至図5の実施形態において更に図示される。
【0047】
本発明の一つの具体的な実施形態によれば、フィルタ組立体の構成要素は、ステンレス鋼から作られてもよい。例えば、バッフル組立体、空気ディヒューザ、ハウジング及び外部支持構造を含むシステムの再利用可能な構成要素は、ステンレス鋼で作られてもよい。使い捨て可能なフィルタを有するフィルタ材は、羊毛とビスコース材料の組み合わせを含む、様々な異なる材料から作られてもよい。複数の特定の実施形態において、フィルタ材の原料の混合物の50%以上、そしていくつかの場合には75%以上を、羊毛に構成させることが有利である。例えば、羊毛は、混合物の60%から90%、又は70%から80%を占めてもよい。そのような実施形態において、ビスコースは、混合物内の他の材料のみであってもよく、材料の残り(the balance)を占めてもよい。複数の他の実施形態において、混合物内に50%以上、そしていくつかの場合には、75%以上のビスコース材料を含むことは、より有利である。同様に、ビスコースは、混合物の60%から90%、又は70%から80%を構成してもよい。そのような実施形態において、羊毛は、混合物内の他の材料のみであってもよく、材料の残りを占めてもよい。
【0048】
フィルタ組立体を、それがフードの中に挿入されて2インチバッフルフィルタに置き換ることを可能にする大きさにすることは、有利である。それに応じて、ハウジングの厚さ及びいくつかの実施形態においてフィルタ組立体全体が、1インチ(約2.54cm)及び1インチ半(約3.81cm)から2インチ厚さの範囲内であってもよい。複数の特定の実施形態において、フードの中での最良の“適合(fit)”を可能にするために、総厚さは、1.65インチ(1.65”)(約4.19cm)から1.95インチ(1.95”)(約4.95cm)の範囲内となるであろう。本明細書において図示された特定の実施形態において、1.75インチ(1.75”)(約4.45cm)厚さの組立体が図示されている。
【0049】
複数の具体的な実施形態において、図4乃至図6のフィルタ組立体は、14インチ(14”)(約35.6cm)から16インチ(16”)(約40.6cm)までの範囲内の辺(sides)を備えた四角い構成であってもよい。これは、標準的なフードにおいて多段フィルタが標準的なバッフルフィルタに置き換わることを可能にするであろう。図示されている実施形態において、フィルタの辺は、およそ15.5インチ(15.5”)(約39.4cm)の長さである。
【0050】
フィルタ組立体のハウジングの中に適合するために、外部支持構造は、フィルタ組立体よりもわずかに小さい四角形又は長方形の構成となるように構成されてもよい。図示された実施形態において、外部支持構造は、およそ14.5インチ(約36.8cm)×15インチ(約38.1cm)(14.5” by 15”)である。“短い”辺は、ハウジングの上端リップ及び底リップに係合し得る辺に対応する。他の実施形態において、外部支持構造の辺は、“短い”辺が長い辺よりもおよそ1/2インチ(約1.27cm)短く、13.5インチ(約34.3cm)から15.5インチであってもよい。
【0051】
図4乃至図6は、概して縮尺通りに図示されている。したがって、バッフルフィルタは、フィルタ組立体の厚さの50%以上を取る。様々な実施形態において、バッフルフィルタは、そのような厚さの55%から75%を構成してもよい。外部支持構造及びフィルタ材は、厚さの1/3未満を一緒に構成する。様々な実施形態において、外部支持構造は、厚さの15%から40%を構成してもよい。複数の具体的な実施形態において、フィルタ材(例えば、フィルタパッド)は、外部支持構造の少なくとも二つの辺において、またいくつかの実施形体においては全四辺においてフィルタ組立体が外部支持構造に巻き付くことを可能にするために、少なくとも一つの寸法(dimension)において外部支持構造よりもわずかに長くてもよい。
【0052】
一つの具体的な実施形態によれば、外部支持構造によってもたらされる剛性は、フィルタ材の設置及び取り外しの間に、フィルタ材をより容易に取り扱い、それにより設置及び取り外しのために要求される時間及び努力を短縮又は縮小するために有利であり得る。
【0053】
第一フィルタは、美観及びメンテナンスの目的上の利益のために、フィルタ材の上流側又は下流側のいずれでも、外部支持構造を用いて位置を定められてもよい。
【0054】
外部支持構造は、フィルタ材の反対側に如何なる追加的な支持部を要求しなくてもよい。
【0055】
第一フィルタは、例えば取り外し可能に取り付けられる等で、第二フィルタに取り付けられてもよい。
【0056】
第一フィルタのフィルタ材は、天然繊維、ハイブリッド繊維、合成繊維又はそれらの如何なる組み合わせであってもよい。
【0057】
第二フィルタ要素は、第一フィルタの開口を画定するために協働してもよい。
【0058】
第二フィルタは:ハウジング、上端リップ、底リップ、吊下げクリップ、火炎障壁、排出穴、中央分割タブ及び穿孔された空気ディヒューザ、を有してもよい。
【0059】
第二フィルタ内の火炎障壁は、一つ又はそれ以上のバッフルフィルタ、金属メッシュフィルタ又は如何なる他の知られる火炎障壁であってもよい。
【0060】
換気フードは軌道(track)を含んでもよく、第二フィルタは、フード上に挿入され、場合によりフィルタ組立体の吊下げクリップの使用によりフード上にクリップされ、軌道に沿って動かされるように構成されてもよい。第一フィルタもまた、軌道に沿って動かされることによって第二フィルタ及びフードに中に挿入されように構成されてもよい。
図1
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【国際調査報告】