(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-519786(P2018-519786A)
(43)【公表日】2018年7月19日
(54)【発明の名称】端末用充電システム、充電方法及び電源アダプタ、スイッチング電源
(51)【国際特許分類】
H02J 7/04 20060101AFI20180622BHJP
H02M 3/28 20060101ALI20180622BHJP
【FI】
H02J7/04 F
H02M3/28 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】66
(21)【出願番号】特願2017-568217(P2017-568217)
(86)(22)【出願日】2017年1月7日
(85)【翻訳文提出日】2017年12月28日
(86)【国際出願番号】CN2017070542
(87)【国際公開番号】WO2017143876
(87)【国際公開日】20170831
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2016/073679
(32)【優先日】2016年2月5日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201610600612.3
(32)【優先日】2016年7月26日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】516376385
【氏名又は名称】クワントン オーピーピーオー モバイル テレコミュニケーションズ コーポレイション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】チェン, シェビャオ
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ジャリィアン
【テーマコード(参考)】
5G503
5H730
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA11
5G503GA01
5G503GB03
5G503GD03
5H730AS17
5H730BB23
5H730BB25
5H730BB26
5H730BB27
5H730BB43
5H730CC01
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5H730FF01
5H730FF19
5H730FG05
5H730FG11
5H730FG25
5H730FV09
5H730VV03
5H730VV06
(57)【要約】
端末2用充電システム、充電方法及び電源アダプタ1、スイッチング電源であって、スイッチング電源は、第1整流ユニット101と、スイッチユニット102と、トランス103と、第2整流ユニット104と、サンプリングユニット106と、制御ユニット107とを含み、制御ユニット107は制御信号をスイッチユニット102に出力し、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて第1リップル波形の電圧を調節して1次サンプリング電圧を取得し、1次サンプリング電圧、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて制御信号のデューティ比を調節し、第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすようにさせ、出力された電圧電流の波形を入力された電圧電流の波形に従って変化させることができ、これにより、良好な力率を取得することができ、電源アダプタ1に適用する場合、出力されたリップル波形の電圧を直接に端末2の電池に印加し、これにより電源アダプタ1の小型化や、低コストを実現する。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング電源であって、
入力された交流を整流して第1リップル波形の電圧を出力する第1整流ユニットと、
制御信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を変調させるスイッチユニットと、
変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力するトランスと、
前記第2リップル波形の電圧を整流して第3リップル波形の電圧を出力する第2整流ユニットと、
前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得するサンプリングユニットと、
前記サンプリングユニットと前記スイッチユニットとにそれぞれ接続され、前記制御信号を前記スイッチユニットに出力し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記制御信号のデューティ比を調節し、前記第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすよう制御する制御ユニットと、を含むことを特徴とするスイッチング電源。
【請求項2】
前記制御ユニットは、
前記サンプリングユニットに接続され、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断し、及び前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断する場合、調節信号を出力する第1制御モジュールと、
前記第1制御モジュールに接続され、前記調節信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調節して前記1次サンプリング電圧を出力する調節モジュールと、
フィードバック端が前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を受信し、1次サンプリング端が前記調節モジュールの出力端に接続され、前記1次サンプリング電圧を受信し、駆動出力端が前記スイッチユニットに接続され、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比を調節する第2制御モジュールと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
【請求項3】
前記調節モジュールは、
出力端が前記第2制御モジュールの1次サンプリング端に接続され、逆相入力端が第1抵抗を介して接地され、同相入力端が第2抵抗を介して前記第1整流ユニットの正出力端に接続されるオペアンプと、
一端が前記オペアンプの同相入力端に接続され、他端が接地される第3抵抗と、
調節端が前記第1制御モジュールに接続され、且つ前記オペアンプの逆相入力端と前記オペアンプの出力端との間に接続され、抵抗値が調節可能であるデジタルポテンショメータと、を含むことを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源。
【請求項4】
前記第1制御モジュールは、
2次側に設置され、前記サンプリングユニットに接続され、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断する場合、調節命令を生成する第1制御チップと、
1次側に設置され、前記調節命令を受信し、前記調節命令に基づいて前記調節信号を前記デジタルポテンショメータに出力して前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節し、前記オペアンプの拡大倍率を変化させる第2制御チップと、
前記第1制御チップと前記第2制御チップとの間に設置される隔離通信機と、を含むことを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源。
【請求項5】
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや小さい場合、前記第2制御チップは、前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節することにより、前記オペアンプの拡大倍率を大きくし、前記1次サンプリング電圧を大きくするとともに、前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記第2制御モジュールから出力された制御信号のデューティ比を大きくし、前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流を大きくすることを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源。
【請求項6】
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや大きい場合、前記第2制御チップは、前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節することにより、前記オペアンプの拡大倍率を小さくし、前記1次サンプリング電圧を小さくするとともに、前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記第2制御モジュールから出力された制御信号のデューティ比を小さくし、前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流を小さくすることを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源。
【請求項7】
前記第2制御モジュールのフィードバック端には、前記第3リップル波形の電圧をフィードバックして2次フィードバック電圧を前記第2制御モジュールに出力し、前記第2制御モジュールが前記1次サンプリング電圧と、前記2次フィードバック電圧とに基づいて前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比を調節するフィードバックモジュールが接続されることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源。
【請求項8】
前記フィードバックモジュールは、第2デジタルポテンショメータを含み、
前記第2デジタルポテンショメータが前記第1制御モジュールに接続され、
前記第1制御モジュールは、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断する場合に、さらに、前記第2デジタルポテンショメータを調節して前記フィードバックモジュールの参考電圧が変化させて、前記2次フィードバック電圧を調節することを特徴とする請求項7に記載のスイッチング電源。
【請求項9】
前記サンプリングユニットは、
前記第2整流ユニットから出力された電流をサンプリングして前記電流サンプリング値を取得する第1電流サンプリング回路と、
前記第2整流ユニットから出力された電圧をサンプリングして前記電圧サンプリング値を取得する第1電圧サンプリング回路と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
【請求項10】
電源アダプタであって、
請求項1から9のうちのいずれか一項に記載のスイッチング電源と、
前記第2整流ユニットに接続され、端末の第2充電インタフェースに接続される場合、前記第2充電インタフェースにより前記第3リップル波形の電圧を前記端末の電池に印加する第1充電インタフェースと、を含み、
前記第2充電インタフェースが、前記電池に接続されることを特徴とする電源アダプタ。
【請求項11】
前記第1充電インタフェースは、
前記電池を充電する電源線と、
前記端末と通信するデータ線と、を含むことを特徴とする請求項10に記載の電源アダプタ。
【請求項12】
前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と通信して充電モードを判定し、
前記充電モードは、第1充電モードと第2充電モードとを含むことを特徴とする請求項11に記載の電源アダプタ。
【請求項13】
前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定された場合、
前記制御ユニットは、前記端末に前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせる第1命令を送信し、
前記制御ユニットは、前記端末から、前記端末が前記第1充電モードの起動を同意することを指示する前記第1命令の返信命令を受信することを特徴とする請求項12に記載の電源アダプタ。
【請求項14】
前記制御ユニットは、前記端末に前記第1命令を送信する前に、前記電源アダプタと前記端末との間に前記第2充電モードで充電し、前記制御ユニットにより前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定された後、前記端末に前記第1命令を送信することを特徴とする請求項13に記載の電源アダプタ。
【請求項15】
前記制御ユニットは、さらに、前記スイッチユニットを制御することにより、充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプタを制御し、前記電源アダプタにより前記第1充電モードに対応する充電電流で前記端末を充電する前に、
前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定し、充電電圧を前記第1充電モードに対応する充電電圧に調整するように前記電源アダプタを制御することを特徴とする請求項13に記載の電源アダプタ。
【請求項16】
前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定された場合、
前記制御ユニットは、前記電源アダプタの現在の出力電圧が前記第1充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせる第2命令を前記端末に送信し、
前記制御ユニットは、前記端末から送信された、前記電源アダプタの現在の出力電圧が適切か、高いか又は低いかを指示する前記第2命令の返信命令を受信し、
前記制御ユニットは、前記第2命令の返信命令に基づいて、前記第1充電モードの充電電圧を判定することを特徴とする請求項15に記載の電源アダプタ。
【請求項17】
前記制御ユニットは、充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプターを制御する前に、さらに、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電流を判定することを特徴とする請求項15に記載の電源アダプタ。
【請求項18】
前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電流を判定する場合、
前記制御ユニットは、前記端末が現在サポートしている最大充電電流を問い合わせる第3命令を前記端末に送信し、
前記制御ユニットは、前記端末から送信された、前記端末が現在サポートしている最大充電電流を指示する前記第3命令の返信命令を受信し、
前記制御ユニットは、前記第3命令の返信命令に基づいて、前記第1充電モードの充電電流を判定することを特徴とする請求項17に記載の電源アダプタ。
【請求項19】
前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程に、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整することを特徴とする請求項13に記載の電源アダプタ。
【請求項20】
前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整するように前記スイッチユニットを制御する場合、
前記制御ユニットは、前記端末に前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を送信し、
前記制御ユニットは、前記端末から送信され、前記端末内の電池の現在の電圧を指示する前記第4命令の返信命令を受信し、
前記制御ユニットは、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記充電電流を調整することを特徴とする請求項19に記載の電源アダプタ。
【請求項21】
前記制御ユニットは前記電池の現在の電圧、及び予め設定されたの電池電圧値と充電電流値との対応関係に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整することを特徴とする請求項20に記載の電源アダプタ。
【請求項22】
前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記制御ユニットは、さらに、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定し、
前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したと判定される場合、前記制御ユニットは、前記第1充電モードを終了するように前記電源アダプタを制御することを特徴とする請求項19に記載の電源アダプタ。
【請求項23】
前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したと判定される前に、前記制御ユニットは、さらに、前記端末により前記端末の通路抵抗を指示する情報を受信し、
前記制御ユニットは、前記端末に前記端末内の電池の電圧を問い合わせる第4命令を送信し、
前記制御ユニットは、前記端末から送信され、前記端末内の電池の電圧を指示する前記第4命令の返信命令を受信し、
前記制御ユニットは、前記電源アダプタの出力電圧と前記電池の電圧とに基づいて、前記電源アダプタから前記電池までの通路抵抗を判定し、
前記制御ユニットは、前記電源アダプタから前記電池までの通路抵抗と、前記端末までの通路抵抗と、前記電源アダプタと前記端末との間の充電線線路の通路抵抗とに基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定することを特徴とする請求項22に記載の電源アダプタ。
【請求項24】
前記電源アダプタが前記第1充電モードを終了する前に、前記制御ユニットは、さらに、前記端末に前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示する第5命令を送信することを特徴とする請求項23に記載の電源アダプタ。
【請求項25】
端末用充電システムであって、
前記第1充電インターフェースから前記第3リップル波形の電圧を出力する請求項10から24のうちのいずれか一項に記載の電源アダプタと、
第2充電インタフェースと電池とを含み、前記第2充電インタフェースは前記電池に接続され、前記第2充電インタフェースが前記第1充電インタフェースに接続される場合、前記第2充電インタフェースは前記第3リップル波形の電圧を前記電池に印加する端末と、を含むことを特徴とする端末用充電システム。
【請求項26】
前記端末は、充電制御スイッチとコントローラとを更に含み、
前記充電制御スイッチは、前記第2充電インタフェースと前記電池との間に接続され、
前記充電制御スイッチは、前記コントローラの制御により前記電池の充電過程を閉/開するものであることを特徴とする請求項25に記載の端末用充電システム。
【請求項27】
前記端末は、通信ユニットを更に含み、前記通信ユニットは、前記第2充電インタフェースと前記第1充電インタフェースとにより、前記コントローラと前記制御ユニットとの間の双方向通信を確立することを特徴とする請求項26に記載の端末用充電システム。
【請求項28】
前記端末は、第2充電モードと第1充電モードとをサポートし、
前記第1充電モードの充電電流は、前記第2充電モードの充電電流より大きく、前記コントローラは、前記制御ユニットと双方向通信することにより、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定し、前記制御ユニットが、前記第1充電モードに対応する充電電流によって出力し、前記端末内の電池を充電するように前記電源アダプタを制御することを特徴とする請求項27に記載の端末用充電システム。
【請求項29】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信され、前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせる第1命令を受信し、
前記コントローラは、前記制御ユニットに、前記端末が前記第1充電モードの起動を同意することを指示する前記第1命令の返信命令を送信することを特徴とする請求項28に記載の端末用充電システム。
【請求項30】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された第1命令を受信する前に、前記端末と前記電源アダプタとの間に前記第2充電モードで充電し、
前記コントローラは、前記制御ユニットにより前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定された後、前記制御ユニットからより送信された前記第1命令を受信することを特徴とする請求項29に記載の端末用充電システム。
【請求項31】
前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流によって出力し、前記端末内の電池を充電する前に、前記コントローラが前記制御ユニットと双方向通信することにより、前記電源アダプタが前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定することを特徴とする請求項29に記載の端末用充電システム。
【請求項32】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された、前記電源アダプタの現在の出力電圧が前記第1充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせる第2命令を受信し、
前記コントローラは、前記制御ユニットに前記電源アダプタの現在の出力電圧が適切か、高いか又は低いかを指示する前記第2命令の返信命令を送信することを特徴とする請求項31に記載の端末用充電システム。
【請求項33】
前記コントローラは、前記電源アダプタにより前記第1充電モードに対応する充電電流を判定するように、前記制御ユニットと双方向通信することを特徴とする請求項31に記載の端末用充電システム。
【請求項34】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された、前記端末が現在サポートしている最大充電電流を問い合わせる第3命令を受信し、
前記コントローラは、前記制御ユニットに、前記端末が現在サポートしている最大充電電流を指示する前記第3命令の返信命令を送信し、前記電源アダプタが前記最大充電電流に基づいて前記第1充電モードに対応する充電電流を判定することを特徴とする請求項33に記載の端末用充電システム。
【請求項35】
前記コントローラは、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記制御ユニットと双方向通信することにより、前記電源アダプタが前記電源アダプタから電池に出力される充電電流を断続的に調整することを特徴とする請求項29に記載の端末用充電システム。
【請求項36】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された、前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を受信し、
前記コントローラは、前記制御ユニットに前記端末内の電池の現在の電圧を指示する前記第4命令の返信命令を送信し、前記電源アダプタが、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプタから電池に出力される充電電流を断続的に調整することを特徴とする請求項29に記載の端末用充電システム。
【請求項37】
前記コントローラは、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記制御ユニットと双方向通信することにより、前記電源アダプタが前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定することを特徴とする請求項31に記載の端末用充電システム。
【請求項38】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された、前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を受信し、
前記コントローラは、前記制御ユニットに前記端末内の電池の現在の電圧を指示する前記第4命令の返信命令を送信し、前記制御ユニットは、前記電源アダプタの出力電圧と前記電池の現在の電圧とに基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定することを特徴とする請求項37に記載の端末用充電システム。
【請求項39】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示する第5命令を受信することを特徴とする請求項38に記載の端末用充電システム。
【請求項40】
電源アダプタの第1充電インタフェースが前記端末の第2充電インタフェースに接続された場合、入力された交流を一次整流して第1リップル波形の電圧を出力するステップと、
スイッチユニットを制御して前記第1リップル波形の電圧を変調させ、トランスの変換により第2リップル波形の電圧を出力するステップと、
前記第2リップル波形の電圧を二次整流して第3リップル波形の電圧を出力し、前記第2充電インタフェースにより前記第3リップル波形の電圧を前記端末の電池にロードするステップと、
二次整流された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得するステップと、
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比を調節し、前記第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすようにするステップと、を含むことを特徴とする端末用充電方法。
【請求項41】
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調節して1次サンプリング電圧を取得するステップは、
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断し、及び前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断する場合、調節信号を出力し、調節モジュールが前記調節信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調節して前記1次サンプリング電圧を出力するステップを含むことを特徴とする請求項40に記載の端末用充電方法。
【請求項42】
前記調節モジュールは、オペアンプと、デジタルポテンショメータと、を含み、
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや小さい場合、前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節することにより前記オペアンプの拡大倍率が大きくなるようにし、前記1次サンプリング電圧が大きくなり、且つ前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比は大きくなり、2次整流された後の電圧及び/又は電流を大きくし、
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや大きい場合、前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節することにより前記オペアンプの拡大倍率を小さくし、前記1次サンプリング電圧が小さくなり、且つ前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比は小さくなり、2次整流された後の電圧及び/又は電流が小さくすることを特徴とする請求項41に記載の端末用充電方法。
【請求項43】
さらに、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と通信して充電モードを判定し、前記充電モードが第1充電モードであると判定された場合、前記端末の状態情報に基づいて前記第1充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、前記第1充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧に基づいて、前記制御信号のデューティ比を調節し、前記充電モードは、第1充電モードと第2充電モードとを含むことを特徴とする請求項40に記載の端末用充電方法。
【請求項44】
前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信して前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定された場合、
前記電源アダプタは、前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせる第1命令を前記端末に送信し、
前記電源アダプタは、前記端末から、前記端末が前記第1充電モードを起動するように前記端末を指示する前記第1命令の返信命令を受信することを特徴とする請求項43に記載の端末用充電方法。
【請求項45】
前記電源アダプタが前記端末に前記第1命令を送信する前に、前記電源アダプタと前記端末との間に前記第2充電モードで充電し、前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定された後、前記電源アダプタは、前記端末に前記第1命令を送信することを特徴とする請求項44に記載の端末用充電方法。
【請求項46】
前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタが充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプタを制御し、
前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流で前記端末を充電する前に、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定し、前記電源アダプタが、充電電圧を前記第1充電モードに対応する充電電圧に調整するように制御することを特徴とする請求項44に記載の端末用充電方法。
【請求項47】
前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定したステップは、
前記電源アダプタが、前記電源アダプタの現在の出力電圧が前記第1充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせる第2命令を前記端末に送信するステップと、前記電源アダプタが、前記端末から送信された、前記電源アダプタの現在の出力電圧が適切か、高いか又は低いかを指示する前記第2命令の返信命令を受信するステップと、
前記電源アダプタが、前記第2命令の返信命令に基づいて、前記第1充電モードの充電電圧を判定するステップと、を含むことを特徴とする請求項46に記載の端末用充電方法。
【請求項48】
前記電源アダプタが充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整するように制御する前に、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電流を判定することを特徴とする請求項46に記載の端末用充電方法。
【請求項49】
前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電流を判定するステップは、
前記電源アダプタが、前記端末が現在サポートしている最大充電電流を問い合わせる第3命令を前記端末に送信するステップと、
前記電源アダプタが、前記端末から送信された、前記端末が現在サポートしている最大充電電流を指示する前記第3命令の返信命令を受信するステップと、
前記電源アダプタが、前記第3命令の返信命令に基づいて、前記第1充電モードの充電電流を判定するステップと、を含むことを特徴とする請求項48に記載の端末用充電方法。
【請求項50】
前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、さらに、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信して、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタから電池に出力される充電電流を断続的に調整することを特徴とする請求項44に記載の端末用充電方法。
【請求項51】
前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信して、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタから電池に出力される充電電流を断続的に調整するステップは、
電源アダプタが前記端末に前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を送信するステップと、
電源アダプタが前記端末から送信され、前記端末内の電池の現在の電圧を指示する前記第4命令の返信命令を受信するステップと、
前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記充電電流を調整するステップと、を含むことを特徴とする請求項50に記載の端末用充電方法。
【請求項52】
前記前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記充電電流を調整するステップは、
前記電池の現在の電圧、及び予め設定されたの電池電圧値と充電電流値との対応関係に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタから電池に出力される充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整するステップを含むことを特徴とする請求項51に記載の端末用充電方法。
【請求項53】
前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、さらに、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信して、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定し、
前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したと判定される場合、前記第1充電モードを終了するように前記電源アダプタを制御することを特徴とする請求項50に記載の端末用充電方法。
【請求項54】
前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したと判定される前に、前記電源アダプタは、前記端末から前記端末の通路抵抗を指示するための情報を受信し、
前記電源アダプタが、前記端末に前記端末内の電池の電圧を問い合わせる第4命令を送信し、
前記電源アダプタが、前記端末から送信され、前記端末内の電池の電圧を指示する前記第4命令の返信命令を受信し、
前記電源アダプタの出力電圧と前記電池の電圧とに基づいて、前記電源アダプタから前記電池までの通路抵抗を判定し、
前記電源アダプタから前記電池までの通路抵抗と、前記端末までの通路抵抗と、前記電源アダプタと前記端末との間の充電線線路の通路抵抗とに基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定することを特徴とする請求項53に記載の端末用充電方法。
【請求項55】
前記第1充電モードを終了するように前記電源アダプタを制御する前に、さらに、前記端末に前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示する第5命令を送信することを特徴とする請求項53に記載の端末用充電方法。
【請求項56】
前記端末は、第2充電モードと第1充電モードとをサポートし、
前記第1充電モードの充電電流は、前記第2充電モードの充電電流より大きく、
前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定し、
前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流によって出力し、前記端末内の電池を充電することを特徴とする請求項40に記載の端末用充電方法。
【請求項57】
前記端末が前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定するステップは、
前記端末が、前記電源アダプタから送信された前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせる第1命令を受信するステップと、
前記端末が、前記電源アダプタに前記端末が前記第1充電モードの起動を同意することを指示する前記第1命令の返信命令を送信するステップと、を含むことを特徴とする請求項56に記載の端末用充電方法。
【請求項58】
前記端末が前記電源アダプタから送信された第1命令を受信する前に、前記端末と前記電源アダプタとの間に前記第2充電モードで充電し、
前記電源アダプタは、前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より長いと判定した後、前記端末は、前記電源アダプタから送信された前記第1命令を受信することを特徴とする請求項57に記載の端末用充電方法。
【請求項59】
前記電源アダプタは前記第1充電モードに対応する充電電流に基づいて出力し、前記端末内の電池を充電する前に、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して、前記電源アダプタが前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定することを特徴とする請求項57に記載の端末用充電方法。
【請求項60】
前記端末が前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して、前記電源アダプタが前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定するステップは、
前記端末が、前記電源アダプタから送信された前記電源アダプタの現在の出力電圧が前記第1充電モードの充電電圧として適切するか否かを問い合わせる第2命令を受信するステップと、
前記端末が前記電源アダプタに前記電源アダプタの現在の出力電圧が適切か、高いか又は低いかを指示する前記第2命令の返信命令を送信するステップと、を含むことを特徴とする請求項59に記載の端末用充電方法。
【請求項61】
前記端末が前記電源アダプタから前記第1充電モードに対応する充電電流を受信して、前記端末内の電池を充電する前に、
前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して、前記電源アダプタが前記第1充電モードに対応する充電電流を判定することを特徴とする請求項59に記載の端末用充電方法。
【請求項62】
前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して、前記電源アダプタが前記第1充電モードに対応する充電電流を判定するステップは、
前記端末が前記電源アダプタから送信された、前記端末が現在サポートしている最大充電電流を問い合わせる第3命令を受信するステップと、
前記端末が前記電源アダプタに、前記端末が現在サポートしている最大充電電流を指示する前記第3命令の返信命令を送信して、前記電源アダプタが、前記最大充電電流に基づいて前記第1充電モードに対応する充電電流を判定するステップと、を含むことを特徴とする請求項61に記載の端末用充電方法。
【請求項63】
前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して、前記電源アダプタが前記電源アダプタから電池に出力される充電電流を断続的に調整することを特徴とする請求項57に記載の端末用充電方法。
【請求項64】
前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して、前記電源アダプタが前記電源アダプタから電池に出力される充電電流を断続的に調整するステップは、
前記端末が前記電源アダプタから送信された前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を受信ステップと、
前記端末が前記電源アダプタに前記端末内の電池の現在の電圧を指示する前記第4命令の返信命令を送信し、前記電池の現在の電圧に基づいて前記電源アダプタから電池に出される充電電流を断続的に調整するステップと、を含むことを特徴とする請求項63に記載の端末用充電方法。
【請求項65】
前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して、前記電源アダプタが前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定することを特徴とする請求項59に記載の端末用充電方法。
【請求項66】
前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して、前記電源アダプタが前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定するステップは、
前記端末が前記電源アダプタから送信された前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を受信するステップと、
前記端末が、前記電源アダプタに前記端末内の電池の現在の電圧を指示する前記第4命令の返信命令を送信して、前記電源アダプタが、前記電源アダプタの出力電圧と前記電池の現在の電圧に基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定するステップと、を含むことを特徴とする請求項65に記載の端末用充電方法。
【請求項67】
前記端末は前記電源アダプタから送信された前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示する第5命令をさらに受信することを特徴とする請求項65に記載の端末用充電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は端末装置技術分野に関し、特に端末用充電システム、端末用充電方法及び電源アダプタ、スイッチング電源に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動端末(例えば、スマートフォン)は益々多くの消費者に歓迎されているが、移動端末の消費電気量が大きく、常に充電する必要がある。
【0003】
通常、移動端末は電源アダプタにより充電する。一般的に、電源アダプタは、一次整流回路、一次フィルタ回路、トランス、二次整流回路、二次フィルタ回路、及び制御回路等を含む。このように、電源アダプタは、入力された220∨交流を移動端末ニーズに適切な安定した低電圧の直流(例えば、5∨)に変換し、移動端末の電源管理装置と電池に提供し、移動端末の充電を実現する。
【0004】
しかしながら、電源アダプタの電力が、例えば、5Wから10W、15W、25Wのように大きくなるにつれ、より大きい電力にアップグレードすると、多くの高電力を耐えられ、且つ、精度よく制御できる電子部品に適応する必要がある。このため、電源アダプタの体積が増加するだけではなく、アダプタの生産コストと製造難度が増大する。
また、電源アダプタが作動する際に、電源アダプタのスイッチング電源が2次フィードバックを採用しないと、出力電圧の振幅は、主に負荷によって判定され、出力を正確に制御するのは難しくなる。電源アダプタのスイッチング電源が関連技術の2次フィードバック制御策を採用する場合には、振幅が安定した電圧波形を出力することができるが、取得される力率は理想的ではないため、適用範囲が限定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願は、発明者が以下の問題についての認識及び研究に基づいて作られたものである。
【0006】
発明者は、研究する時に、電源アダプタの電力を増加させると、電源アダプタが移動端末の電池に充電する際に、電池の分極抵抗が容易に大きくなり、電池温度が上昇して、電池の使用寿命を減少させ、電池の信頼性と安全性とに影響を及ぼすことを発見した。
【0007】
また、通常、交流電源で充電する場合、ほとんどの機器は直接交流電源を使用することができない。これは、例えば、50Hzの220∨交流電が間欠的に電気エネルギーを出力するためであり、「間欠的」でないように、電解コンデンサを利用してエネルギーを貯蔵する必要がある。このように、給電がトラフにある場合、給電は、安定した電気エネルギーの供給を持続するために、電解コンデンサのエネルギー貯蔵に依存する。よって、交流電源は電源アダプタを用いて移動端末に充電する場合、まず、交流電源により提供された、例えば、220∨の交流を安定した直流に変換してから移動端末に供給する。しかし、電源アダプタは、移動端末の電池に充電して間接的に給電するものであるから、給電の持続性は電池により保証されるため、電源アダプタは電池に充電する際に、安定して直流を連続的に出力する必要はない。
【0008】
そのため、本発明の一つ目の目的は、出力された電圧電流の波形を入力された電圧電流の波形に従って変化させ、これにより、良好な力率を取得し、適用範囲を拡大し、電源アダプタに適用する場合、出力されたリップル波形の電圧を直接端末の電池に印加することで、電源アダプタの小型化や、低コストを実現し、電池の使用寿命を向上させるスイッチング電源を提供することである。
【0009】
本発明の2つ目の目的は、電源アダプタを提供することである。本発明の3つ目の目的は、端末用充電システムを提供することである。本発明の4つ目の目的は、端末の充電方法を提供することである。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の第1態様の実施例に係るスイッチング電源を提供する。前記スイッチング電源は、入力された交流を整流して第1リップル波形の電圧を出力する第1整流ユニットと、制御信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を変調させるスイッチユニットと、変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力するトランスと、前記第2リップル波形の電圧を整流して第3リップル波形の電圧を出力する第2整流ユニットと、前記第2整流ユニットにより出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得するサンプリングユニットと、前記サンプリングユニットと前記スイッチユニットとにそれぞれ接続され、前記制御信号を前記スイッチユニットに出力し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて、前記制御信号のデューティ比を調節し、前記第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすよう制御する制御ユニットと、を含む。
【0011】
本発明の実施例によるスイッチング電源は、電源アダプタに適用される場合、電源アダプタが第3リップル波形の電圧を出力するように制御して、電源アダプタにより出力された第3リップル波形の電圧を直接に端末の電池に印加することにより、リップルの出力電圧/電流は直接に電池を急速充電する。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変換されるので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタにより出力されるのはリップル波形の電圧であるから、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。また、本発明の実施例のスイッチング電源は、第2整流ユニットにより出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、1次サンプリング電圧、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて、制御信号のデューティ比を調節することにより、出力された電流電圧の波形を調節する。これにより、2次出力が1次入力の電流電圧の波形に従って変化するので、安定した出力電流電圧の波形を取得することができ、電源アダプタが端末の充電ニーズを満たすだけではなく、良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の第2態様の実施例は、電源アダプタを提供する。前記電源アダプタは、本発明の第1態様の実施例により提供されるスイッチング電源と、前記第2整流ユニットに接続され、端末の第2充電インタフェースに接続される場合、前記第2充電インタフェースにより前記第3リップル波形の電圧を前記端末の電池に印加する第1充電インタフェースと、を含む。前記第2充電インタフェースは、前記電池に接続される。
【0013】
本発明の実施例による電源アダプタは、第1充電インタフェースにより第3リップル波形の電圧を出力し、端末の第2充電インタフェースにより第3リップル波形の電圧を直接に端末の電池に印加することで、リップルの出力電圧/電流は直接電池を急速充電する。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変換されるので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタにより出力されるのはリップル波形の電圧であるので、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。また、上記スイッチング電源を採用することで、2次出力が1次入力の電流電圧の波形に従って変化するので、安定した出力電流電圧の波形を取得することができ、電源アダプタが端末の充電ニーズを満たすだけではなく、良好な力率を取得することができる。
【0014】
上記目的を達成するために、本発明の第3態様の実施例により端末用充電システムを提供する。前記端末用充電システムは、本発明の第2態様の実施例により提供され、前記第1充電インターフェースにより前記第3リップル波形の電圧を出力する電源アダプタと、第2充電インタフェースと電池とを含む。前記第2充電インタフェースは前記電池に接続される。前記第2充電インタフェースが前記第1充電インタフェースに接続される場合、前記第2充電インタフェースは、前記第3リップル波形の電圧を前記電池に印加する端末と、を含む。
【0015】
本発明の実施例による端末用充電システムは、電源アダプタが第3リップル波形の電圧を出力し、電源アダプタにより出力された第3リップル波形の電圧を直接に端末の電池に印加することで、リップルの出力電圧/電流で直接電池を急速充電することができる。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変換されるので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタにより出力されるのはリップル波形の電圧であるので、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。また、上記スイッチング電源により、2次出力が1次入力の電流電圧の波形に従って変化するので、安定した出力電流電圧の波形を取得することができ、電源アダプタが端末の充電ニーズを満たすだけではなく、良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【0016】
上記目的を達成するために、本発明の第4態様の実施例に係る端末用充電方法を提供する。前記端末用充電方法は、電源アダプタの第1充電インタフェースが前記端末の第2充電インタフェースに接続された場合、入力された交流を一次整流して第1リップル波形の電圧を出力するステップと、スイッチユニットを制御して前記第1リップル波形の電圧を変調させ、トランスの変換により第2リップル波形の電圧を出力するステップと、前記第2リップル波形の電圧を二次整流して第3リップル波形の電圧を出力し、前記第2充電インタフェースにより前記第3リップル波形の電圧を前記端末の電池に印加するステップと、二次整流された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得するステップと、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比を調節するステップとを含む。前記第3リップル波形の電圧は充電ニーズを満たす。
【0017】
本発明の実施例による端末用充電方法は、電源アダプタが充電ニーズを満たすために、第3リップル波形の電圧を出力するように電源アダプタを制御して、電源アダプタから出力された第3リップル波形の電圧を直接に端末の電池に印加して、リップルの出力電圧/電流を直接電池に急速充電する。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変換されるので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタからリップル波形の電圧が出力されるので、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。また、電源アダプタが作動する際に、2次整流された後に出力された電圧及び/又は電流をサンプリングすることにより、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、1次サンプリング電圧、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて、制御信号のデューティ比を調節することにより、出力された電流電圧の波形を調節する。これにより、2次出力が1次入力の電流電圧の波形に従って変化するので、安定した出力電流電圧の波形を取得することができ、電源アダプタが端末の充電ニーズを満たすだけではなく、さらに良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1A】は本発明の一実施例による端末用充電システムにフライバックスイッチング電源を利用したブロック図である。
【
図1B】は本発明の一実施例による端末用充電システムにフォワードスイッチング電源を利用したブロック図である。
【
図1C】は本発明の一実施例による端末用充電システムにプッシュプルスイッチング電源を利用したブロック図である。
【
図1D】は本発明の一実施例による端末用充電システムにハーフブリッジタイプスイッチング電源を利用したブロック図である。
【
図1E】は本発明の一実施例による端末用充電システムにフルブリッジタイプスイッチング電源を利用したブロック図である。
【
図2A】は本発明の実施例による端末用充電システムのブロック図である。
【
図2B】は本発明の一実施例によるスイッチング電源の回路の概略図である。
【
図2C】は本発明の一実施例によるスイッチング電源作動時の波形の概略図である。
【
図2D】は本発明の他の実施例によるスイッチング電源作動時の波形の概略図である。
【
図3】は本発明の一実施例による電源アダプタが電池に出力した充電電圧波形の概略図である。
【
図4】は本発明の一実施例による電源アダプタが電池に出力した充電電流波形の概略図である。
【
図5】は本発明の一実施例によるスイッチユニットに出力した制御信号の概略図である。
【
図6】は本発明の一実施例による急速充電過程の概略図である。
【
図7A】は本発明一実施例による端末用充電システムのブロック図である。;
【
図7B】は本発明一実施例による電源アダプタにLCフィルタ回路を持つのブロック図である。
【
図8】は本発明の他の実施例による端末用充電システムのブロック図である。
【
図9】は本発明の他の実施例による端末用充電システムのブロック図である。
【
図10】は本発明他の実施例による端末用充電システムのブロック図である。
【
図11】は本発明一実施例によるサンプリングユニットのブロック図である。
【
図12】は本発明他の実施例の端末用充電システムのブロック図である。
【
図13】は本発明一実施例による端末のブロック図である。
【
図14】は本発明他の実施例による端末のブロック図である。
【
図15】は本発明の実施例による端末用充電方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。前記実施形態の例が図面に示されるが、同一または類似する符号は、常に、同一の又は類似の部品、又は、同一の又は類似の機能を有する部品を表す。以下、図面を参照しながら説明される実施形態は例示的なものであり、本発明を解釈するためだけに用いられ、本発明を限定するものと理解されてはならない。
【0020】
本発明の実施例により提案される端末用充電システム、スイッチング電源、電源アダプタ及び端末用充電方法を説明する前に、先ず、関連技術における端末などの充電対象機器を充電する電源アダプタ、即ち、以下に「関連アダプタ」と称されるものを説明する。
【0021】
関連アダプタが定電圧モードで作動する場合、その出力電圧は、基本的に、例えば、5V、9V、12V又は20Vのように、一定に維持される。
【0022】
関連アダプタから出力される電圧は、直接電池両端に印加するのに適していないため、充電対象機器(例えば、端末)内の電池の所定の充電電圧及び/又は充電電流を取得するため、あらかじめ充電対象機器(例えば、端末)内の変換回路により変換する必要がある。
【0023】
変換回路は、電池の所定の充電電圧及び/又は充電電流のニーズを満たすために、関連アダプタの出力電圧を変換するのに用いられる。
【0024】
一例として、該変換回路は、充電管理モジュール、例えば、端末の充電ICを指してもよく、電池の充電過程において、電池の充電電圧及び/又は充電電流を管理するために用いられる。該変換回路は、電池の充電電圧及び/又は充電電流を管理するために、電圧フィードバックモジュールの機能を有し、及び/又は、電流フィードバックモジュールの機能を有する。
【0025】
電池の充電過程は、例えば、トリクル充電段階、定電流充電段階、定電圧充電段階のうちの一つ又は複数を含んでもよい。トリクル充電段階において、変換回路は、電流フィードバックループを利用することにより、トリクル充電段階で電池に流れ込む電流が電池の所定の充電電流の大きさ(例えば第1充電電流)を満たすようにする。定電流充電段階において、変換回路は、電流フィードバックループを利用することにより、定電流充電段階で電池に流れ込む電流の大きさが電池の所定の充電電流の大きさ(例えば第1充電電流より大きくてもよい第2充電電流)を満たすようにする。定電圧充電段階において、変換回路は、電圧フィードバックループを利用することにより、定電圧充電段階で電池両端に印加される電圧の大きさが電池の所定の充電電圧の大きさを満たすようにする。
【0026】
一例として、関連アダプタの出力電圧が電池の所定の充電電圧より大きい場合、変換回路は、降圧変換後に取得された充電電圧が電池の所定の充電電圧のニーズを満たすように、関連アダプタの出力電圧を降圧変換処理する。もう一例として、関連アダプタの出力電圧が電池の所定の充電電圧より小さい場合、変換回路は、昇圧変換後に取得された充電電圧が電池の所定の充電電圧のニーズを満たすように、関連アダプタの出力電圧を昇圧変換処理する。
【0027】
もう一例として、関連アダプタが5Vの定電圧を出力することを例として、電池が一つのセルを含む(リチウム電池のセルを例として、一つのセルの充電終止電圧は、4.2Vである)場合、変換回路(例えばBuck降圧回路)は、降圧後に取得された充電電圧が一つのセルの所定の充電電圧のニーズを満たすように、関連アダプタの出力電圧に対して降圧変換処理する。
【0028】
もう一例として、関連アダプタが5Vの定電圧を出力することを例として、関連アダプタが2つ又は2つ以上のセルを直列接続した電池(リチウム電池のセルを例として、一つのセルの充電終止電圧は、4.2Vである)を充電する場合、変換回路(例えばBoost昇圧回路)は、昇圧後に取得された充電電圧が電池の所定の充電電圧のニーズを満たすように、関連アダプタの出力電圧に対して昇圧変換処理する。
【0029】
変換回路は、回路変換効率が低いため、変換されない一部の電気エネルギーが熱の形で損失し、この一部の熱は、充電対象機器(例えば、端末)の内部に蓄積される。充電対象機器(例えば、端末)の設計空間や放熱空間が小さい(例えば、ユーザが使用する携帯端末の物理的なサイズは、ますます薄くなり、携帯端末の性能を向上させるために、携帯端末内に大量の電子素子が密集配置されている)ことから、変換回路の設計難易度が上げるのみならず、充電対象機器(例えば、端末)内に蓄積される熱を迅速に除去することが難しくなり、充電対象機器(例えば、端末)の異常を引き起こす。
【0030】
例えば、変換回路に蓄積される熱が変換回路付近の電子素子に熱干渉を与えると、電子素子の作動異常を起こすおそれがあり、及び/又は、例えば、変換回路に蓄積される熱が変換回路及び付近の電子素子の使用寿命を縮めるおそれがあり、及び/又は、変換回路に蓄積される熱が電池に熱干渉を与えて、電池の充放電異常を招くおそれがあり、及び/又は、例えば、変換回路に蓄積される熱によって充電対象機器(例えば、端末)の温度上昇を招き、ユーザの充電時の使用体験に影響を与えるおそれがあり、及び/又は、例えば、変換回路に蓄積される熱によって変換回路自体の短絡を招くことにより、関連アダプタの出力電圧が直接電池の両端に印加され、充電異常を引き起こすおそれがある。電池が長時間過電圧充電状態にあると、電池の爆発を引き起こすおそれがあり、安全上の潜在危険がある。
【0031】
本発明の実施例が提供する電源アダプタは、電池の状態情報を取得することができる。電池の状態情報は、少なくとも電池の現在の電気量情報及び/又は電圧情報を含む。該電源アダプタは、取得された電池の状態情報に基づいて、電源アダプタ自体から出力された電圧を調整して、電池の所定の充電電圧及び/又は充電電流のニーズを満たす。電源アダプタ調整後の出力電圧は、直接に電池の両端に印加して電池を充電することができる。該電源アダプタから出力される電圧は、脈動波形の電圧である。
【0032】
該電源アダプタは、電池の充電電圧及び/又は充電電流の管理を実現するために、電圧フィードバック機能及び/又は電流フィードバック機能を有する。
【0033】
該電源アダプタは、取得された電池の状態情報に基づいて、電源アダプタ自体から出力された電圧を調整することは、電池の所定の充電電圧及び/又は充電電流を満たすために、該電源アダプタは、電池の状態情報をリアルタイムに取得し、毎回にに取得された電池のリアルタイム状態情報に基づいて電源アダプタ自体の出力電圧を調整することができることを指してもよい。
【0034】
該電源アダプタがリアルタイムに取得された電池の状態情報に基づいて電源アダプタ自体の出力電圧を調整することは、電池の所定の充電電圧及び/又は充電電流のニーズを満たすために、充電過程において、電池の充電電圧が断続的に上昇するにつれ、電源アダプタが、充電過程における異なる時刻の電池の現在の状態情報を取得し、電池の現在の状態情報に基づいて電源アダプタ自体の出力電圧をリアルタイムに調整する。電源アダプタの調整後の出力電圧は、直接電池の両端に印加して電池を充電することことを指してもよい。
【0035】
例えば、電池の充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階、定電圧充電段階のうちの一つ又は複数を含む。トリクル充電段階において、電池の所定の充電電流のニーズを満たすために、電源アダプタは、第1充電電流を出力して電池を充電することができる(第1充電電流は、脈動波形の電流であってもよい)。定電流充電段階において、電源アダプタは、電流フィードバックループを利用し、電源アダプタから出力され電池に流れ込む電流が電池の所定の充電電流のニーズを満たす(例えば第2充電電流は、同じく脈動波形の電流であり、該第2充電電流は、第1充電電流より大きくてもよく、定電流充電段階での脈動波形の電流ピーク値がトリクル充電段階での脈動波形の電流ピーク値より大きいことを指してもよい。定電流充電段階の定電流とは、脈動波形の電流ピーク値又は平均値がほぼ変わらないことを指してもよい)。定電圧充電段階において、電源アダプタは、電圧フィードバックループを利用して、電源アダプタから充電対象機器(例えば、端末)に出力された電圧(即ち、脈動波形の電圧)を一定に維持することができる。
【0036】
例えば、本発明の実施例に言及された電源アダプタは、主に充電対象機器(例えば、端末)内の電池の定電流充電段階を制御するために用いられてもよい。他の実施例では、充電対象機器内(例えば、端末)の電池のトリクル充電段階及び定電圧充電段階での制御機能も本発明の実施例で言及された電源アダプタと充電対象機器(例えば、端末)内の別の充電チップとにより協同して完成されてもよい。定電流充電段階と比べ、電池は、トリクル充電段階及び定電圧充電段階で受け入れた充電電力が比較的小さいため、充電対象機器(例えば、端末)内部の充電チップの変換損失と熱蓄積は許容され得る。なお、本発明の実施例で言及される定電流充電段階又は定電流段階とは、電源アダプタの出力電流を制御する充電モードを指してもよく、電源アダプタの出力電流が完全に一定に維持されること必要とするものでではなく、例えば、電源アダプタから出力された脈動波形の電流ピーク又は平均値がほぼ変わらないこと、又は一つの時間帯にほぼ変わらないことを指してもよい。例えば、実際には、電源アダプタは定電流充電段階で通常多段定電流方式で充電する。
【0037】
多段定電流充電(Multi−stage constant current charging)は、N個(Nは、2以上の整数である)の定電流段階を有してもよい。多段定電流充電は、所定充電電流で第1段階の充電を開始し、前記多段定電流充電のN個の定電流段階は、第1段階から第(N-1)段階まで順次実行される。定電流段階の前の定電流段階から次の定電流段階に変換された後、脈動波形の電流ピーク又は平均値が小さくなり、電池電圧が充電終止電圧の閾値に達しすると、定電流段階の前の定電流段階が次の定電流段階に移行する。隣接する2つの定電流段階間の電流変換過程は、逐次的に変化してもよく、段階的に変化してもよい。
【0038】
さらに、本発明の実施例において使用される「端末」は、有線(例えば、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)、デジタル加入者線(digital subscriber line、DSL)、デジタルケーブル、直接ケーブル接続及び/又は他のデータ接続/ネットワーク) を介して接続されること、及び/又は例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)、DVB−Hネットワークのようなデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、AM−FM放送送信器、及び/又は他の通信端末の無線インタフェースを介して通信信号を送信・受信する装置を含むが、限定されない。無線インタフェースを介して通信される端末は、「無線通信端末」、「無線端末」及び/又は「携帯端末」と称されてもよい。携帯端末の例には、衛星又はセルラー電話、セルラー無線電話とデータ処理、ファックス及びデータ通信能力とを組み合わせることができるパーソナル通信システム(PCS)端末が含まれ、無線電話、ポケベル、インターネット/イントラネットアクセス、Webブラウザ、ノートブック、カレンダー及び/又はグローバル・ポジショニング・システム(GPS)受信器を含むPDAや、従来のラップトップ及び/又はバームトップ受信器又は無線電話トランシーバーを含む他の電子装置などが含まれるが、これらに限定されない。
【0039】
また、本発明の実施例では、電源アダプタから出力される脈動波形の電圧を端末の電池に直接印加して電池を充電する際、充電電流は、リップル波、例えば、饅頭形波の形で表される。なお、電池は、充電電流により間欠的に充電することができるが、該充電電流の周期は、入力交流電流、例えば交流電力網の周波数に従って変化する。例えば、充電電流の周期に対応する周波数は、電力網の周波数の整数倍又は逆数倍である。また、間欠的に電池を充電電流により充電する場合に、該充電電流に対応する電流波形は、電力網と同期した一つ又はパルス群により構成されるものであってもよい。
【0040】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例に係る端末用充電システムと電源アダプタ、端末用充電方法及びスイッチング電源を説明する。
【0041】
まず、
図1Aないし
図14を参照して、本発明の実施例に係るスイッチング電源を説明する。スイッチング電源のタイプは、フライバックスイッチング電源、フォワードスイッチング電源、プッシュプルスイッチング電源、ハーフブリッジスイッチング電源、フルブリッジスイッチング電源のうちのいずれか一つであってもよい。
【0042】
図2Bに示すように、本発明の一つの実施例では、スイッチング電源は、第1整流ユニット101、スイッチユニット102、トランス103、第2整流ユニット104、サンプリングユニット106及び、制御ユニット107を含む。
図1Aに示すように、第1整流ユニット101は、入力された交流(電源、例えば、AC220∨)を整流して第1リップル波形の電圧Vline、例えば饅頭形波電圧を出力する。第1整流ユニット101は、4つのダイオードからなるフルブリッジ整流回路であってもよい。スイッチユニット102は、制御信号に基づいて第1リップル波形の電圧を変調させる。スイッチユニット102は、MOSトランジスタからなり、MOSトランジスタをPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)制御して饅頭形波電圧をチョッピング変調させる。トランス103は、変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力し、第2整流ユニット104は前記第2リップル波形の電圧を整流して第3リップル波形の電圧を出力する。第2整流ユニット104は、ダイオード又はMOSトランジスタからなり、二次同期整流を実現することができる。これにより、第3リップル波形と変調された第1リップル波形とを同期させ、第3リップル波形と変調された第1リップル波形とを同期させ、具体的には、第3リップル波形の位相と変調された第1リップル波形の位相とを一致させ、第3リップル波形の振幅と変調された第1リップル波形の振幅変化傾向とを一致させる。サンプリングユニット106は、第2整流ユニット104から出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を得る。制御ユニット107は、サンプリングユニット106とスイッチユニット102とにそれぞれ接続されており、制御ユニット107は、制御信号をスイッチユニット102に出力し、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて第1リップル波形の電圧Vlineを調節して1次サンプリング電圧Usenを取得し、1次サンプリング電圧Usen、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて制御信号のデューティ比を調節して、前記第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすように調節する。
【0043】
本発明の一つの実施例によると、
図2Bに示すように、制御ユニット107は、第1制御モジュール1071、調節モジュール1072及び、第2制御モジュール1073を含む。第1制御モジュール1071は、サンプリングユニット106に接続され、第1制御モジュール1071は、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断する。前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断されると、調節信号を調節モジュール1072に出力する。調節モジュール1072は、第1制御モジュール1071に接続されており、調節モジュール1072は、前記調節信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧Vlineを調節して前記1次サンプリング電圧Usenを第2制御モジュール1073に出力する。第2制御モジュール1073のフィードバック端FBが、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を受信、即ちフィードバック端により2次フィードバック電圧VFBを受信する。第2制御モジュール1073の1次サンプリング端Vsenが調節モジュール1072の出力端に接続されており、前記1次サンプリング電圧Usenを受信する。第2制御モジュール1073の駆動出力端DRVがスイッチユニット102に接続されており、第2制御モジュール1073は、1次サンプリング電圧Usen、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいてスイッチユニット102に出力された制御信号のデューティ比を調節する。
【0044】
図2Bに示すように、調節モジュール1072は、オペアンプU3、デジタルポテンショメータU2、第1抵抗R1、第2抵抗R2及び、第3抵抗R3を含む。オペアンプU3の出力端は第2制御モジュール1073の1次サンプリング端Vsenに接続されており、オペアンプU3の逆相入力端は第1抵抗R1を介して接地されている。また、オペアンプU3の同相入力端が第2抵抗R2を介して第1整流ユニット101の正出力端に接続されており、Vlineを受信する。第3抵抗R3の一端はオペアンプU3の同相入力端に接続されており、第3抵抗R3の他端は接地されている。デジタルポテンショメータU2の調節端が第1制御モジュール1071に接続され、デジタルポテンショメータU2がオペアンプU3の逆相入力端とオペアンプU3の出力端との間に接続されている。デジタルポテンショメータU2の抵抗値は、調節可能である。
【0045】
また、本発明の具体的な一実施例では、
図2Bに示すように、第1制御モジュール1071は、第1制御チップ10711、第2制御チップ10712及び、隔離通信機10713を含む。第1制御チップ10711は2次側に設置され、第1制御チップ10711はサンプリングユニット106に接続されている。第1制御チップ10711は、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断し、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断すると調節命令を生成する。第2制御チップ10712は1次側に設置され、第2制御チップ10712は、前記調節命令を受信し、前記調節命令に基づいて前記調節信号をデジタルポテンショメータU2に出力してデジタルポテンショメータU2の抵抗値を調節し、オペアンプU3の拡大倍率を変化させる。隔離通信機10713は、第1制御チップ10711と第2制御チップ10712との間に設置され、信号の隔離を実現する。
【0046】
第1制御チップ10711は、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断し、第2整流ユニット104の出力、即ちスイッチング電源の出力が負荷要求を満たすか否かを判断してもよい。つまり、スイッチング電源の出力が負荷に一致する場合には負荷要求を満たすが、負荷に一致せず、例えばやや大きいかやや小さい場合には、負荷要求を満たさないため、調節が必要となる。
【0047】
このように、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや小さい場合、第2制御チップ10712は、前記デジタルポテンショメータU2の抵抗値を調節することにより、前記オペアンプU3の拡大倍率を大きくし、前記1次サンプリング電圧を大きくし、前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、第2制御モジュール1073から出力された制御信号のデューティ比が大きくし、前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流を大きくする。前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや大きい場合、第2制御チップ10712は、前記デジタルポテンショメータU2の抵抗値を調節することにより、前記オペアンプU3の拡大倍率が小さくし、前記1次サンプリング電圧を小さくし、前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記第2制御モジュール1073から出力された制御信号のデューティ比を、小さくし、前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流を小さくする。
【0048】
つまり、本発明の実施例では、第1制御チップ10711は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧(V)及び電流(I)を取得し、サンプリングされた電圧又は電流が予め設定された要求に適合するか否かを判断する。予め設定された要求に適合する場合には、第2制御チップ10712に情報を送信せず、予め設定された要求に適合しない場合には、第2制御チップ10712に情報を送信する。例えば、電圧(又は電流)が小さすぎる/大きすぎるという情報、即ち調節命令を送信し、送信された情報は、隔離通信機10713により隔離された後、第2制御チップ10712に送信される。第2制御チップ10712は、受信された情報、即ち調節命令に基づいてデジタルポテンショメータU2の抵抗値を調節し、オペアンプU3の拡大倍率を増加/減少させるので、それにしたがって、第2制御モジュールの1次サンプリング端Vsenピンの電圧が増大/減少し、制御信号PWM波のデューティ比が増大/減少することで最終的に、スイッチング電源の出力電圧(又は電流)の増加/減少を実現する。Vsenピン電圧の変化は、依然としてVlineの変化に従って変化し、出力電圧/電流の波形が入力電圧/電流の波形に追従する。そのため、本発明の実施例のスイッチング電源は、サンプリングされた2次出力電圧及び/又は電流の数値に基づいて、Vlineをサンプリングして得られる数値を変更し、2次出力が1次入力電流電圧の波形に追従するだけでなく、所定の電圧/電流の振幅を出力することができる。このため、AC-DCアプリケーション、例えば、電源アダプタへの適用において、良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【0049】
図1A乃至
図14に示されるように、サンプリングユニット106は、第1電流サンプリング回路1061と第1電圧サンプリング回路1062とを含んでもよい。第1電流サンプリング回路1061は、前記第2整流ユニットから出力された電流をサンプリングして前記電流サンプリング値を取得し、第1電圧サンプリング回路1062は、前記第2整流ユニットから出力された電圧をサンプリングして前記電圧サンプリング値を取得する。
【0050】
本発明の一つの実施例では、
図2B及び
図2Cに示されるように、2次出力電圧及び/又は電流の数値をサンプリングすることにより、Vlineをサンプリングして得られる数値を変化させて、1次サンプリング電圧Usenを取得する。スイッチユニット102のMOSトランジスタをオンにすると、トランスの1次電流I
LPは、上昇し始め、1次電流I
LPに対応する値と、Vlineのサンプリング値と2次により出力されたフィードバック電圧VFBとの積(即ちk*m*Vline*VFB、ただし、kが比例係数であり、mが調節係数である)と、を比較する。1次電流I
LPに対応する値がこの閾値にまで上昇すると、MOSトランジスタをオフにする。トランスは、磁気結合の方式によりエネルギーを2次側に伝達する。2次電流I
LSは、最大値から低下し始め、電流がゼロまで低下すると、補助巻線の電圧もゼロまで低下する。第2制御モジュール1073は、ゼロ電圧を検出した後、MOSトランジスタをオンにし、このように繰り返す。スイッチング電源の作動時の波形図は、
図2Cに示される。
【0051】
本発明の一つの実施例によると、
図2Bに示すように、第2制御モジュール1073のフィードバック端FBには、フィードバックモジュールが接続されている。フィードバックモジュールは、第3リップル波形の電圧をフィードバックして2次フィードバック電圧VFBを第2制御モジュール1073に出力し、第2制御モジュール1073が1次サンプリング電圧と、2次フィードバック電圧とに基づいてスイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比を調節する。
【0052】
フィードバックモジュールは、第2デジタルポテンショメータU4を含む。
図2Bに示すように、第2デジタルポテンショメータU4は、第1制御モジュール1071に接続され、第2デジタルポテンショメータU4は、第1制御チップ10711に接続されている。第1制御モジュール107は、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断する場合、第2デジタルポテンショメータU4を調節して前記フィードバックモジュールの参考電圧を変化させ、前記2次フィードバック電圧を調節する。
【0053】
つまり、第1制御チップ10711は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧(V)及び電流(I)を取得し、サンプリングされた電圧又は電流が予め設定された要求に適合するか否かを判断する。予め設定された要求に適合する場合、第2制御チップ10712に情報を送信せず、第2デジタルポテンショメータU4にも調節情報を送信しない。予め設定された要求に適合しない場合、第2制御チップ10712に情報を送信し、例えば電圧(又は電流)が小さすぎる/大きすぎるという情報、即ち調節命令を送信し、それとともに、第2デジタルポテンショメータU4に調節情報を送信する。第2デジタルポテンショメータU4に調節情報を送信して、第2デジタルポテンショメータU4の抵抗値を調節することにより、フィードバックモジュールの参考電圧を変更し、2次出力に対する調節を実現して、スイッチング電源の出力電圧/電流が予め設定された要求に適合させる。また、第2制御チップ10712に送信された情報は、隔離通信機10713により隔離された後、第2制御チップ10712に送信される。第2制御チップ10712は、受信された情報、即ち調節命令に基づいて、デジタルポテンショメータU2の抵抗値を調節し、オペアンプU3の拡大倍率が増加/減少するようにする。したがって、第2制御モジュールの1次サンプリング端Vsenピンの電圧がそれに応じて増大/減少するので、制御信号PWM波のデューティ比が増大/減少し、最終的に、スイッチング電源の出力電圧(又は電流)の増加/減少を実現する。Vsenピンの電圧の変化は、依然としてVlineの変化に従って変化し、出力電圧/電流の波形が入力電圧/電流の波形に従う。そのため、本発明の実施例のスイッチング電源は、2次出力電圧及び/又は電流の数値をサンプリングすることに基づいて、Vlineをサンプリングして得られる数値を変化させ、2次出力が1次入力の電流電圧波形に従うにつれて、所定の電圧/電流振幅を出力できるようにする。これは、AC-DCアプリケーション、例えば、電源アダプタへの適用において、良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【0054】
本発明の一つの実施例では、
図2Bに示すように、フィードバックモジュールは、オプトカプラとTL431によって、2次出力電圧を第2制御モジュール1073にフィードバックする。
【0055】
本発明のもう一つの実施例によると、
図2B及び
図2Dに示されるように、2次出力電圧及び/又は電流の数値をサンプリングすることにより、Vlineをサンプリングして得られる数値を変化させ、これにより、1次サンプリング電圧Usenを取得し、2次出力電圧及び/又は電流の数値をサンプリングすることによりフィードバックループの参考点を変化させ、これにより、2次フィードバック電圧VFBを調節する。調節された後の2次フィードバック電圧がVFB*nであり、nがフィードバック電圧調節係数である。スイッチユニット102のMOSトランジスタがオンになると、トランスの1次電流I
LPは、上昇し始める。1次電流I
LPに対応する値と、Vlineのサンプリング値と調節された後のフィードバック電圧との積(即ちk*m*Vline*n*VFBであり、ただし、kが比例係数であり、mが調節係数である)を比較し、1次電流I
LPに対応する値がこの閾値にまで上昇すると、MOSトランジスタをオフにする。トランスは、磁気結合方式によりエネルギーを2次側に伝達する。2次電流I
LSは、最大値から低下し始め、電流がゼロまで低下すると、補助巻線の電圧もゼロまで低下する。第2制御モジュール1073は、ゼロ電圧を検出した後、MOSトランジスタをオンにし、このように繰り返す。スイッチング電源の作動時の波形図は、
図2Dに示される。
【0056】
本発明の実施例のスイッチング電源は、2次出力電圧及び/又は電流の数値をサンプリングすることに基づいてVlineをサンプリングして得られる数値を変化させ、2次出力が1次入力の電流電圧波形に従うにつれて、所定の電圧/電流振幅を出力することができる。
【0057】
本発明の実施例によるスイッチング電源が、電源アダプタに適用される場合、電源アダプタが第3リップル波形の電圧を出力するように制御して、電源アダプタにより出力された第3リップル波形の電圧を直接端末の電池に印加することにより、リップルの出力電圧/電流は直接電池を急速充電する。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変化するので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタからリップル波形の電圧が出力されるので、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。また、本発明の実施例のスイッチング電源は、第2整流ユニットにより出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得する。そして、1次サンプリング電圧、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて、制御信号のデューティ比を調節することにより、出力された電流電圧の波形を調節する。これにより、2次出力が1次入力の電流電圧の波形に従って変化して、安定した出力電流電圧の波形を取得することができ、電源アダプタが端末の充電ニーズを満たすだけではなく、さらに良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【0058】
以下は、さらに、
図1A乃至
図14を参考して本発明の実施例に係る上記スイッチング電源を有する電源アダプタ及び端末用充電システムを説明する。
【0059】
本発明の実施例により提供される電源アダプタ1は、上記実施例において説明されるスイッチング電源と、第1充電インターフェースとを含む。第1充電インターフェースは第2整流ユニットに接続されている。前記第1充電インターフェースが端末の第2充電インターフェースに接続されると、前記第2充電インターフェースにより前記第3リップル波形の電圧が前記端末の電池に印加される。前記第2充電インターフェースは、前記電池に接続されている。
【0060】
本発明の実施例による電源アダプタは、第1充電インタフェースから第3リップル波形の電圧を出力し、端末の第2充電インタフェースからの第3リップル波形の電圧を直接端末の電池に印加する。これにより、リップルの出力電圧/電流により、直接電池を急速充電することができる。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変化するので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、電池の分極効果の低減と、充電速度の向上と、電池の発熱の減少に有利であり、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタからリップル波形の電圧が出力されるので、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。また、上記スイッチング電源を採用することで、2次出力が1次入力の電流電圧の波形に従って変化するので、安定した出力電流電圧の波形を取得することができ、電源アダプタが端末の充電ニーズを満たすだけではなく、さらに良好な力率を取得することができる。
【0061】
また、本発明の実施例に係る端末用充電システムは、前記第1充電インターフェースにより前記第3リップル波形の電圧を出力する電源アダプタと、第2充電インタフェースと電池とを含む。前記第2充電インタフェースは前記電池に接続され、前記第2充電インタフェースが前記第1充電インタフェースに接続されたときに、前記第3リップル波形の電圧を前記電池に印加する端末と、を含む。
【0062】
本発明の実施例による端末用充電システムは、電源アダプタが第3リップル波形の電圧を出力し、電源アダプタにより出力された第3リップル波形の電圧を直接に端末の電池に印加することにより、リップルの出力電圧/電流が直接に電池を急速充電することができる。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変化するので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタからリップル波形の電圧が出力されるので、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。また、上記スイッチング電源により、2次出力が1次入力の電流電圧の波形に従って変化するとともに、安定した出力電流電圧の波形を取得することができ、電源アダプタが端末の充電ニーズを満たすだけではなく、さらに良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【0063】
具体的には、
図1Aないし
図14に示すように、本発明の実施例に係る端末用充電システムは、電源アダプタ1と端末2とを含む。
【0064】
図2Aに示すように、電源アダプタ1は、第1整流ユニット101、スイッチユニット102、トランス103、第2整流ユニット104、第1充電インタフェース105、サンプリングユニット106及び、制御ユニット107を含む。第1整流ユニット101は、入力された交流(電源、例えば、AC220∨)を整流して第1リップル波形の電圧、例えば、饅頭形波電圧を出力する。
図1Aに示すように、第1整流ユニット101は、4つのダイオードからなるフルブリッジ整流回路である。スイッチユニット102は、制御信号に基づいて第1リップル波形の電圧を変調させる。スイッチユニット102は、MOSトランジスタからなり、MOSトランジスタをPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)制御して饅頭形波電圧をチョッピング変調させる。トランス103は、変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力し、第2整流ユニット104は前記第2リップル波形の電圧を整流して第3リップル波形の電圧を出力する。第2整流ユニット104は、ダイオード又はMOSトランジスタからなり、二次同期整流を実現する。これにより、第3リップル波形と変調された第1リップル波形とを同期させ、第3リップル波形と変調された第1リップル波形とを同期させ、具体的には、第3リップル波形の位相と変調された第1リップル波形の位相とを一致させ、第3リップル波形の振幅と変調された第1リップル波形の振幅変化傾向とを一致させる。第1充電インタフェース105は、第2整流ユニット104に接続される。サンプリングユニット106は、第2整流ユニット104により出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を得る、制御ユニット107は、サンプリングユニット106とスイッチユニット102とにそれぞれ接続されており、制御ユニット107は、制御信号をスイッチユニット102に出力し、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて制御信号のデューティ比を調節し、第2整流ユニット104により出力された第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすようにする。
【0065】
図2Aに示すように、端末2は、第2充電インタフェース201と電池202とを含む。第2充電インタフェース201は、電池202に接続される。第2充電インタフェース201が第1充電インタフェース105に接続されると、第2充電インタフェース201は第3リップル波形の電圧を電池202に印加して電池202を充電する。
【0066】
本発明の一つの実施例では、
図1Aに示すように、電源アダプタ1はフライバックスイッチング電源を利用することができる。具体的には、トランス103は、一次巻線と二次巻線とを含み、一次巻線の一端は第1整流ユニット101の第1出力端に接続され、第1整流ユニット101の第2出力端は接地され、一次巻線の他端はスイッチユニット102に接続されている(例えば、このスイッチユニット102はMOSトランジスタであると、一次巻線の他端はMOSトランジスタのドレインに接続され)。トランス103は、変調された第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力する。
【0067】
トランス103は高周波トランスであり、その作動周波数は50KHz-2MHzであってもよい。高周波トランスは、変調された第1リップル波形の電圧を二次にカップリングし、二次巻線により出力する。本発明の実施例では、高周波トランスを利用し、高周波トランスが低周波トランス(低周波トランスまたは産業用周波数トランスと呼ばれ、主に、例えば、50Hz又は60Hzの交流周波数を指す)と比較して体積が小さいとの特徴により、電源アダプタ1を小型化することができる。
【0068】
本発明の一つの実施例によると、例えば
図1Bに示すように、上記電源アダプタ1はフォワードスイッチング電源を更に利用することができる。具体的には、トランス103は、第1巻線と、第2巻線と第3巻線とを含み、第1巻線の同端子は一つの逆ダイオードにより第1整流ユニット101の第2出力端に接続され、第1巻線の他端は第2巻線の一端に接続された後第1整流ユニット101の第1出力端に接続され、第2巻線の他端はスイッチユニット102に接続され、第3巻線は第2整流ユニット104に接続されている。逆ダイオードは逆ピーククリッピング効果があり、第1巻線により生じた誘起起電力は逆ダイオードにより逆起電力を振幅制限し、振幅制限エネルギーを第1整流ユニットの出力に返還し、第1整流ユニットの出力を充電し、第1巻線における電流により生じた磁場を流れてトランスの鉄心を減磁させ、トランス鉄心における磁場強度を初期状態に戻す。トランス103は変調された第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力する。
【0069】
本発明の一つの実施例によると、
図1Cに示すように、上記電源アダプタ1はプッシュプルスイッチング電源を利用することができる。具体的には、前記トランスは、第1巻線と、第2巻線と、第3巻線と第4巻線とを含み、前記第1巻線の一端は前記スイッチユニットに接続され、前記第1巻線の他端は前記第2巻線の一端に接続された後前記第1整流ユニットの第1出力端に接続され、前記第2巻線の他端は前記スイッチユニットに接続され、前記第3巻線の他端は前記第4巻線の一端に接続され、前記トランスは変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力する。
【0070】
図1Cに示すように、スイッチユニット102は、第1MOSトランジスタQ1と第2MOSトランジスタQ2とを含み、トランス103は、第1巻線と、第2巻線と、第3巻線と第4巻線とを含む。第1巻線の一端はスイッチユニット102の第1MOSトランジスタQ1のドレインに接続され、第1巻線の他端は第2巻線の一端に接続され、第1巻線の他端は第2巻線の一端の間のノードは、第1整流ユニット101の第1出力端に接続され、第2巻線の他端はスイッチユニット102の第2MOSトランジスタQ2のドレインに接続される。第1MOSトランジスタQ1のソースは第2MOSトランジスタQ2のソースに接続された後第1整流ユニット101の第2出力端に接続され、第3巻線の一端は第2整流ユニット104の第1入力端に接続され、第3巻線の他端は第4巻線の一端に接続され、第3巻線の他端と第4巻線の一端の間のノードが接地し、第4巻線の他端は第2整流ユニット104の第2入力端に接されている。
【0071】
図1Cに示すように、第2整流ユニット104の第1入力端は、第3巻線の一端に接続され、第2整流ユニット104の第2入力端は、第4巻線の他端に接続される。第2整流ユニット104は前記第2リップル波形の電圧を整流して第3リップル波形の電圧を出力する。第2整流ユニット104は2つのダイオードを含むことができ、一つのダイオードの陽極は第3巻線の一端に接続され、もう一つのダイオードの陽極は第4巻線の他端に接続され、2つのダイオードの陰極は接続されている。
【0072】
本発明の一つの実施例によると、
図1Dに示すように、上記電源アダプタ1は、ハーフブリッジタイプスイッチング電源を利用することができる。具体的には、スイッチユニット102は、第1MOSトランジスタQ1と、第2MOSトランジスタQ2と第1電気容量C1と、第2電気容量C2とを含む。第1電気容量C1と第2電気容量C2とが直列連結してから第1整流ユニット101の出力端に並列連結し、第1MOSトランジスタQ1は第2MOSトランジスタQ2と直列連結してから第1整流ユニット101の出力端に並列連結する。トランス103は、第1巻線と、第2巻線と、第3巻線とを含み、第1巻線の一端は直列連結された第1電気容量C1と第2電気容量C2之との間のノードに接続され、第1巻線の他端は直列連結された第1MOSトランジスタQ1と第2MOSトランジスタQ2の間のノードに接続され、第2巻線の一端は第2整流ユニット104の第1入力端に接続され、第2巻線の他端は第3巻線の一端に接続されてから接地し、第3巻線の他端は第2整流ユニット104の第2入力端に接続されている。トランス103は変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力する。
【0073】
本発明の一つの実施例によると、
図1Eに示すように、上記電源アダプタ1はフルブリッジ式スイッチング電源を利用することができる。具体的には、スイッチユニット102は第1MOSトランジスタQ1と、第2MOSトランジスタQ2と第3MOSトランジスタQ3と、第4MOSトランジスタQ4とを含み、第3MOSトランジスタQ3と第4MOSトランジスタQ4とが直列連結してから第1整流ユニット101の出力端に並列連結し、第1MOSトランジスタQ1と第2MOSトランジスタQ2直列連結してから第1整流ユニット101の出力端に並列連結する。トランス103は、第1巻線と、第2巻線と、第3巻線とを含み、第1巻線の一端は直列連結された第3MOSトランジスタQ3と第4MOSトランジスタQ4の間のノードに接続され、第1巻線の他端は直列連結された第1MOSトランジスタQ1と第2MOSトランジスタQ2の間のノードに接続され、第2巻線の一端は第2整流ユニット104の第1入力端に接続され、第2巻線の他端は第3巻線の同一名前の端に接続された後に接地し、第3巻線の他端は第2整流ユニット104の第2入力端に接続されている。トランス103は、変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力する。
【0074】
従って、本発明の実施例では、上記電源アダプタ1は、フライバックスイッチング電源と、フォワードスイッチング電源と、プッシュプルスイッチング電源と、ハーフブリッジタイプスイッチング電源と、フルブリッジ式スイッチング電源のうちいずれかひとつを利用して、リップル波形の電圧を出力することができる。
【0075】
更に、
図1Aに示すように、第2整流ユニット104は、トランス103の二次巻線に接続され、第2整流ユニット104は第2リップル波形の電圧を整流して、第3リップル波形の電圧を出力する。第2整流ユニット104はダイオードからなり、二次同期整流を実現する。これにより、第3リップル波形と変調された第1リップル波形とを同期させ、第3リップル波形と変調された第1リップル波形とを同期させ、具体的には、第3リップル波形の位相と変調された第1リップル波形の位相とを一致させ、第3リップル波形の振幅と変調された第1リップル波形の振幅変化傾向とを一致させる。第1充電インタフェース105は、第2整流ユニット104に接続され、サンプリングユニット106は、第2整流ユニット104により出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を得る。制御ユニット107は、サンプリングユニット106とスイッチユニット102とにそれぞれ接続され、制御ユニット107は制御信号をスイッチユニット102に出力し、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて制御信号のデューティ比を調節して、第2整流ユニット104により出力された第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすようにする。
【0076】
図1Aに示すように、端末2は、第2充電インタフェース201と電池202とを含み、第2充電インタフェース201は電池202に接続される。第2充電インタフェース201が第1充電インタフェース105に接続されると、第2充電インタフェース201が第3リップル波形の電圧を電池202に印加し、電池202を充電する。
【0077】
なお、第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすとは、第3リップル波形の電圧と電流とが電池充電を満たす必要がある時の充電電圧と充電電流を指す。つまり、制御ユニット107は、サンプリングされた電源アダプタにより出力された電圧及び/又は電流に基づいて、制御信号、例えば、PWM信号のデューティ比を調節し、リアルタイムで第2整流ユニット104の出力を調整し、閉ループ調節制御を実現する。これにより、第3リップル波形の電圧は端末2の充電ニーズを満たし、電池202が安全で信頼的に充電することを保証する。具体的には、
図3に示すように、PWM信号のデューティ比により電池202に出力した充電電圧波形を調整し、
図4に示すように、PWM信号のデューティ比により電池202に出力した充電電流波形を調整する。
【0078】
PWM信号のデューティ比を調節する場合、電圧サンプリング値や、電流サンプリング値、又は電圧サンプリング値及び電流サンプリング値に基づいて調節命令を生成できることが理解される。
【0079】
従って、本発明の実施例では、スイッチユニット102を制御することにより、整流された第1リップル波形の電圧、即ち、饅頭形波電圧を直接PWMチョッピング変調して高周波トランスに送る。高周波トランスにより第一次カップリングから二次まで、それから、同期整流した後に饅頭形波電圧/電流を還元して、電池に直接的に送り込み、電池を急速充電する。饅頭形波の電圧振幅は、PWM信号のデューティ比に基づいて調節され、電源アダプタの出力が電池の充電ニーズを満たす。これにより、本発明の実施例の電源アダプタは、一次、二次の電解コンデンサをキャンセルすることができ、饅頭形波電圧によって直接電池を充電するので、電源アダプタの体積を減少させ、電源アダプタの小型化を実現し、大幅にコストダウンすることができる。
【0080】
本発明の一つの具体的な例において、制御ユニット107はMCU(Micro Controller Unit、マイクロコントローラユニット)であってもよい、即ち、スイッチ駆動制御機能と、同期整流機能と、電圧電流調節制御機能とを集めたマイクロプロセッサであってもよい。
【0081】
本発明の一つの実施例によると、制御ユニット107は、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて制御信号の周波数を調節する。即ち、スイッチユニット102に出力されるPWM信号を継続的に出力させてから停止させ、所定時間を停止した後、再びPWM信号の出力を起動する。これにより、電池に印加された電圧は断続的なものとなり、電池を断続的に充電することができ、電池を連続充電する際の深刻な発熱に起因するセキュリティリスクを避けることができ、電池充電の信頼性と安全性を向上させることができる。
【0082】
リチウム電池は、低温条件下では、リチウム電池とそれ自体のイオンと電子導電能力が低下するので、充電する過程において分極を増加させ、連続充電により分極が顕著となり、リチウム析出が形成する可能性が増加するので、電池の安全性能に影響を及ぼす。また、連続充電は、充電による熱の蓄積が連続的に起こるため、電池内部の温度が徐々に上昇し、一定の温度を超えると、電池性能が制限され、セキュリティリスクも増大する。
【0083】
本発明の実施例では、電源アダプタが間欠的に出力するように制御信号の周波数を調節する。即ち、電池の充電過程で電池を静置状態にする過程を導入することで、連続充電過程における分極によるリチウム析出を緩和し、生成された熱の持続的な蓄積の影響を弱め、冷却効果を達成し、電池充電の信頼性と安全性を保証することができる。
【0084】
図5に示すように、スイッチユニット102に出力される制御信号は、一定時間持続的にPWM信号を出力してから、一定時間出力を停止した後、一定時間持続的にPWM信号を出力する。スイッチユニット102に出力された制御信号は隔離され、周波数は調整することができる。
【0085】
図1Aに示すように、制御ユニット107は、第1充電インタフェース105に接続され、制御ユニット107は、第1充電インタフェース105を介して端末2と通信して端末2の状態情報を取得する。このように、制御ユニット107は、端末の状態情報と、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値にしたがって、制御信号、例えば、PWM信号のデューティ比を調節する。
【0086】
端末の状態情報には、前記電池の電量、前記電池の温度、前記電池の電圧、前記端末のインタフェース情報、前記端末の通路抵抗の情報等が含まれる。
【0087】
具体的には、第1充電インタフェース105は、電源線とデータ線とを含み、電源線は電池を充電し、データ線は、端末と通信するためのものである。第2充電インタフェース201が第1充電インタフェース105に接続されると、電源アダプタ1と端末2との間で通信問い合わせ命令を送信し、対応する応答命令を受信した後、電源アダプタ1は端末2との間に通信を確立する。制御ユニット107は、端末2の状態情報を取得して、端末2に充電モードや充電パラメータ(例えば充電電流、充電電圧)をネゴシエーションし、充電過程を制御することができる。
【0088】
電源アダプタ及び/又は端末がサポートする充電モードは、第2充電モードと第1充電モードとを含む。第1充電モードは、第2充電モード(例えば、第1充電モードは、第2充電モードより充電電流が大きい)よりも充電速度が大きい。一般的に、第2充電モードは、定格出力電圧が5∨であり、定格出力電流が2.5A以下である充電モードとして理解することができ、第2充電モードでは、電源アダプタの出力ポートデータ線のD+とD−は短絡することができる。しかし本発明の実施例の第1充電モードでは、電源アダプタはデータ線のD+とD−とを使用して端末と通信してデータ交換することで、電源アダプタと端末との間で急速充電命令を送信することができる。電源アダプタは、端末に急速充電問い合わせ命令を送信し、端末が急速充電応答命令を受信した後、端末の応答命令に基づいて、電源アダプタは端末の状態情報を取得し、第1充電モードを起動する。第1充電モードにおける充電電流は2.5Aより大きく、例えば、4.5A、或いはより大きくてもよい。しかし、本発明の実施例は第2充電モードを具体的に限定せず、電源アダプタは、2つの充電モードをサポートし、充電モードの充電速度(又は電流)が、他の充電モードの充電速度より大きく場合、第2充電モードは充電速度が遅い方の充電モードであると理解されてもよい。第1充電モードにおける充電電力は、15W以上であってもよい。
【0089】
即ち、制御ユニット107は、第1充電インタフェース105を介して端末2と通信し、第1充電モードと第2充電モードとを含む充電モードを判定する。
【0090】
具体的には、前記電源アダプタと端末とは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)インターフェースにより接続されている。USBインターフェースは、通常のUSBインターフェースや、Micro USBインターフェース、または、他のタイプのUSBインターフェースであってもよい。USBインターフェースのデータ線、即ち、第1充電インタフェースのデータ線は、前記電源アダプタと前記端末とが双方向通信に使用されてもよい。データ線は、USBインターフェースのD+線及び/又はD−線であってもよく、いわゆる双方向通信の情報のやり取りのために電源アダプタと端末の両方を参照してもよい。
【0091】
前記電源アダプタは、前記USBインターフェースのデータ線を介して、前記端末と双方向通信し、前記第1充電モードで前記端末を充電することを判定する。
【0092】
なお、端末とネゴシエーションして第1充電モードで前記端末を充電するか否かを判定する過程において、電源アダプタは、端末に接続されたままでも、充電しないこととすることができるし、第2充電モードで端末を充電することもできるし、小さい電流で端末を充電することもでき、本発明の実施例はこれを具体的に限定しない。
【0093】
前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流になるよう充電電流を調整して前記端末を充電する。電源アダプタは、第1充電モードで端末を充電すると判定された後、第1充電モードに対応する充電電流になるよう直接充電電流を調整することができ、端末に第1充電モードの充電電流をネゴシエーションすることもでき、例えば、端末の電池の現在の電流量に応じて第1充電モードに対応する充電電流を決定することもできる。
【0094】
本発明の実施例では、電源アダプタは、盲目的に電流を出力して急速充電するものではなく、端末と双方向通信して、第1充電モードを利用できるか否かをネゴシエーションしているので、従来技術と比較して、急速充電過程の安全性を向上させることができる。
【0095】
好ましくは、一つの実施例として、制御ユニット107は、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、前記第1充電モードで前記端末を充電すると決定されたときに、前記制御ユニットが前記端末に第1命令を送信すると、前記第1命令は、前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせることに使用される。前記制御ユニットは、前記端末から前記第1命令の応答命令を受信する。前記第1命令の応答命令は、前記端末が前記第1充電モードの起動を同意するように前記端末に指示するためのものである。
【0096】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットは、前記端末に前記第1命令を送信する前に、前記電源アダプタと前記端末との間において、前記第2充電モードで充電する。前記制御ユニットが、前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定すると、前記端末に前記第1命令を送信する。
【0097】
なお、電源アダプタが、前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定すると、端末は、電源アダプタ自身が電源アダプタとして認識したとみなし、急速充電問い合わせ通信を起動することができる。
【0098】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタは、予め設定された電流閾値以上の充電電流で予め設定された時間充電した後、前記端末に前記第1命令を送信する。
【0099】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットは、前記スイッチユニットを制御して前記電源アダプタを制御し、充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整する。前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流で前記端末を充電する前に、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信して、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定し、前記電源アダプタが充電電圧を前記第1充電モードに対応する充電電圧に調整するように制御する。
【0100】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定すると、前記制御ユニットが前記端末に第2命令を送信する。前記第2命令は、前記電源アダプタの現在の出力電圧が前記第1充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせるためのものである。前記制御ユニットは、前記端末から送信された前記第2命令の応答命令を受信する。前記第2命令の応答命令は、前記電源アダプタの現在の出力電圧が適切か、やや高いか又はやや低いかを指示するためのものである。前記制御ユニットは、前記第2命令の応答命令に基づいて、前記第1充電モードの充電電圧を判定する。
【0101】
好ましくは、一つの実施例として、充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプタを制御する前に、前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、前記第1充電モードに対応する充電電流を決定する。
【0102】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、前記第1充電モードに対応する充電電流を決定する場合、前記制御ユニットは前記端末に第3命令を送信する。前記第3命令は、前記端末が現在サポートする最大充電電流を問い合わせるためのものである。前記制御ユニットは、前記端末から送信された前記第3命令の応答命令を受信し、前記第3命令の応答命令は、前記端末が現在サポートする最大充電電流を指示する。前記制御ユニットは、前記第3命令の応答命令に基づいて、前記第1充電モードの充電電流を決定する。
【0103】
電源アダプタは、上記最大充電電流を直接第1充電モードの充電電流と判定してもよいし、充電電流を最大充電電流の電流値より小さくすることもできる。
【0104】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、前記スイッチユニットを制御して前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整することとしてもよい。
【0105】
電源アダプタは、例えば、端末の電池電圧や、電池電量等を問い合わせるなど、電源アダプタが電池に出力した充電電流を調整して、端末の現在の状態情報を継続的に問い合わせることができる。
【0106】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信して、前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整するように前記スイッチユニットを制御すると、前記制御ユニットは、前記端末に第4命令を送信する。前記第4命令は、前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせるためのものである。前記制御ユニットは、前記端末から送信された前記第4命令の応答命令を受信する。前記第4命令の応答命令は、前記端末内の電池の現在の電圧を指示するためのものである。前記制御ユニットは、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより、前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を調整する。
【0107】
好ましくは、一つの実施例として、前記制御ユニットは、前記電池の現在の電圧、及び予め設定されたの電池電圧値と充電電流値の対応関係に基づいて、前記スイッチユニットを制御することで、前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整する。
【0108】
具体的には、電源アダプタは、電池電圧値と充電電流値の対応関係を予め記憶し、電源アダプタは、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、端末側から端末内に記憶された電池電圧値と充電電流値の対応関係を取得する。
【0109】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定する。前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生されたことが判定されると、前記制御ユニットは、前記第1充電モードを終了するように前記電源アダプタを制御する。
【0110】
好ましくは、一つの実施例として、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生されたと判定される前に、前記制御ユニットは、前記端末により前記端末の通路抵抗を指示する情報を受信し、前記制御ユニットは、前記端末に第4命令を送信する。前記第4命令は、前記端末内の電池の電圧を問い合わせるためのものである。前記制御ユニットは、前記端末から送信された前記第4命令の応答命令を受信する。前記第4命令の応答命令は、前記端末内の電池を指示するための電圧である。前記制御ユニットは、前記電源アダプタの出力電圧と前記電池の電圧とに基づいて、前記電源アダプタから前記電池までの通路抵抗を判定する。前記制御ユニットは、前記電源アダプタから前記電池までの通路抵抗と、前記端末までの通路抵抗と、前記電源アダプタと前記端末との間の充電線線路の通路抵抗とに基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定する。
【0111】
端末は、その通路抵抗を予め記録することができる。例えば、同一型番の端末は構造が一致するので、工場出荷時には、端末の通路抵抗を同一値に設定することができる。同様に、電源アダプタは、充電線路の通路抵抗を予め設定することができる。電源アダプタが端末の電池両端の電圧を取得すると、電源アダプタは、電池両端の圧力降下及び通路の電流に基づいて、通路全体の通路抵抗を判定することができる。通路全体の通路抵抗>端末の通路抵抗+充電線路の通路抵抗、又は通路全体の通路抵抗−(端末の通路抵抗+充電線路の通路抵抗)>抵抗閾値である場合には、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したと判断される。
【0112】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードを終了する前に、前記制御ユニットが前記端末に第5命令を送信する。前記第5命令は、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示するものである。
【0113】
電源アダプタが第5命令を送信した後、第1充電モードを終了又はリセットする。
【0114】
以上、電源アダプタの観点から本発明の実施例による急速充電過程を詳しく説明してきたが、以下には、端末の観点から本発明の実施例による急速充電過程を説明する。
【0115】
端末側で説明される電源アダプタと端末の交互及関連特性や機能等は、電源アダプタ側の説明に対応しているので、簡潔のため、重複される説明は適宜省略する。
【0116】
本発明の一つの実施例によると、
図13に示すように、端末2は、充電制御スイッチ203とコントローラ204とを更に含む。充電制御スイッチ203、例えば、電子スイッチングデバイスからなるスイッチ回路は、第2充電インタフェース201と電池202との間に接続されている。充電制御スイッチ203は、コントローラ204の制御により電池202の充電過程を閉/開するものである。このように、端末側から電池202の充電過程を制御することができ、電池202の充電の安全性と信頼性を保証することができる。
【0117】
また、
図14に示すように、端末2は、通信ユニット205を更に含む。通信ユニット205は、第2充電インタフェース201と第1充電インタフェース105とにより、コントローラ204と制御ユニット107との間で双方向通信を確立する。即ち、端末2と電源アダプタ1とは、USBインターフェースのデータ線により双方向通信することが可能であり、前記端末2は、第2充電モードと第1充電モードとをサポートする。前記第1充電モードでの充電電流は、前記第2充電モードでの充電電流より大きい。前記通信ユニット205は、前記制御ユニット107と双方向通信して前記電源アダプタ1が前記第1充電モードを利用して前記端末2を充電すると判定すると、前記制御ユニット107は、前記電源アダプタ1が前記第1充電モードに対応する充電電流にしたがって出力し、前記端末2内の電池202を充電するように前記電源アダプタ1を制御する。
【0118】
本発明の実施例では、電源アダプタ1は盲目的に電流を出力して急速充電するものではなく、端末に双方向通信を行って、第1充電モードを利用することができるか否かについてネゴシエーションするので、従来技術と比較して、急速充電過程の安全性を向上させる。
【0119】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラは、通信ユニットを介して前記制御ユニットから送信された第1命令を受信する。前記第1命令は、前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせるためのものである。前記コントローラは、通信ユニットを介して前記制御ユニットに前記第1命令の応答命令を送信する。前記第1命令の応答命令は、前記端末が前記第1充電モードの起動を同意するように前記端末を指示するためのものである。
【0120】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラは通信ユニットを介して前記制御ユニットから送信された第1命令を受信する前に、前記電源アダプタは、前記第2充電モードで前記端末内の電池を充電する。前記制御ユニットが前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定すると、前記制御ユニットは、端末内の通信ユニットに前記第1命令を送信する。前記コントローラは、通信ユニットを介して前記制御ユニットから送信された前記第1命令を受信する。
【0121】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流に従って出力し、前記端末内の電池を充電する前に、前記コントローラは通信ユニットを介して前記制御ユニットと双方向通信を行い、前記電源アダプタが前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定する。
【0122】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された第2命令を受信する。前記第2命令は、前記電源アダプタの現在の出力電圧が、前記第1充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせるためのものである。前記コントローラは、前記制御ユニットに前記第2命令の応答命令を送信する。前記第2命令の応答命令は、前記電源アダプタの現在の出力電圧が適切か、やや高いか又はやや低いかを指示するためのものである。
【0123】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラは、前記制御ユニットと双方向通信し、前記電源アダプタが、前記第1充電モードに対応する充電電流を判定する。
【0124】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された第3命令を受信する。前記第3命令は、前記端末が現在サポートする最大充電電流を問い合わせるためのものである。前記コントローラは、前記制御ユニットに前記第3命令の応答命令を送信する。前記第3命令の応答命令は、前記端末内の電池が現在サポートする最大充電電流を指示するためのものである。前記電源アダプタは、前記最大充電電流に基づいて前記第1充電モードに対応する充電電流を判定する。
【0125】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記コントローラは、前記制御ユニットと双方向通信し、前記電源アダプタが、前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整するようにする。
【0126】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された第4命令を受信する。前記第4命令は、前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせるためのものである。前記コントローラは、前記制御ユニットに前記第4命令の応答命令を送信する。前記第4命令の応答命令は、前記端末内の電池の現在の電圧を指示するためのものである。前記電源アダプタは、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整するようにする。
【0127】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記コントローラは、通信ユニットを介して前記制御ユニットと双方向通信を行い、前記電源アダプタが、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定する。
【0128】
前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された第4命令を受信する。前記第4命令は、前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせるためのものである。前記コントローラは、前記制御ユニットに前記第4命令の応答命令を送信する。前記第4命令の応答命令は、前記端末内の電池の現在の電圧を指示するためのものである。前記制御ユニットは、前記電源アダプタの出力電圧と前記電池の現在の電圧と基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定する。
【0129】
好ましくは、一つの実施例として、前記コントローラは、前記制御ユニットから送信された第5命令を受信する。前記第5命令は、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良を指示するためのものである。
【0130】
第1充電モードを起動して使用するために、電源アダプタは、端末との間で急速充電通信を行うことができ、一回又は数回のハンドシェーク通信により、電池の急速充電を実現する。以下、
図6を参照しながら、本発明の実施例による急速充電通信処理、及び急速充電過程に含まれる各段階を詳しく説明する。
図6に示された通信ステップ又は操作は単に例示的なものであり、本発明の実施例は、他の操作又は
図6に示された様々な操作の変形を更に実行することができることを理解されたい。また、
図6の各段階は、
図6に示される順序と異なる順序で実行することもでき、
図6の全部の操作を実行しないことも可能である。なお、
図6に示された曲線は、充電電流のピーク値又は平均値の変化傾向であり、実際の充電電流曲線ではない。
【0131】
図6に示すように、急速充電過程は以下のような5段階を含む。
【0132】
段階1
端末と電源提供装置が接続された後、端末はデータ線D+、D−を介して電源提供装置のタイプを検出する。検出された電源提供装置が電源アダプタである場合、端末に吸収された電流は予め設定された電流閾値I2(例えば、1Aである)より大きくてもよい。電源アダプタは、予め設定された時間(例えば、連続的なT1時間であってもよい)電源アダプタから出力された電流がI2以上である場合、電源アダプタは、端末が電源提供装置のタイプの識別が完了したと判断し、電源アダプタは、アダプタと端末との間のハンドシェイク通信を起動する。電源アダプタは、命令1(上記第1命令に対応する)を送信して端末が第1充電モード(又はフラッシュ充電)を起動したか否かを問い合わせる。
【0133】
電源アダプタが、端末の応答命令を受信して、端末が第1充電モードの起動を同意しない場合には、電源アダプタの出力電流を再度検出する。電源アダプタの出力電流が予め設定された連続時間(例えば、連続的なT1時間)が依然としてI2以上である場合には、端末が第1充電モードを起動するか否かの問い合わせを再度リクエストし、端末が第1充電モードの起動を同意するか、又は電源アダプタの出力電流がI2以上であるとの条件を満たすまで、段階1の上記ステップを繰り返す。
【0134】
端末が第1充電モードの起動を同意した後、急速充電過程が開始され、急速充電通信は段階2に入る。
【0135】
段階2
電源アダプタから出力された饅頭形波電圧は、複数の電圧レベルを含んでいてもよく、電源アダプタは、端末に命令2(上記第2命令に対応する)を送信して端末に電源アダプタの出力電圧が電池の現在の電圧(又は適切であるか否か、即ち、第1充電モードでの充電電圧として適切か否か)に一致しているか否か、即ち、充電ニーズを満たすか否かを問い合わせる。
【0136】
端末は電源アダプタの出力電圧がやや高い又はやや低い又は一致していると応答し、電源アダプタは端末のアダプタの出力電圧がやや高い又はやや低いかのフィードバックを受信すると、制御ユニットは、PWM信号のデューティ比を調節して電源アダプタの出力電圧を一つの電圧レベルに調整し、端末に命令2を再度送信して、端末に電源アダプタの出力電圧が一致しているか否かを改めて問い合わせる。
【0137】
以上のステップに基づいて、端末が電源アダプタにその出力電圧が一致する電圧レベルにあると応答するまで段階2を繰り返し、その後、段階3に入る。
【0138】
段階3
端末により応答された電源アダプタの出力電圧が一致するとのフィードバックを受信した後、電源アダプタは、端末に命令3(上記第3命令に対応する)を送信して、端末に現在サポートしている最大充電電流を問い合わせる。端末は、電源アダプタに現在サポートしている最大充電電流値を応答した後、段階4に入る。
【0139】
段階4
端末により応答された、現在サポートしている最大充電電流値のフィードバックを受信した後、電源アダプタは、その出力電流基準値を設定し、制御ユニット107は、電源アダプタの出力電流が端末充電電流ニーズを満たすように電流基準値に基づいてPWM信号のデューティ比を調節、即ち、定電流段階に入る。定電流段階とは、電源アダプタの出力電流ピーク値又は平均値が基本的に変化せず(つまり、出力電流ピーク値又は平均値の変化幅が小さい、例えば、出力電流ピーク値又は平均値の5%範囲内で変化する)、第3リップル波形の電流ピーク値は、各サイクル毎に、一定に保持される。
【0140】
段階5:
電流が一定的に変化する段階に入ると、電源アダプタは、一定時間間隔毎に命令4(上記第4命令に対応する)を送信して、端末に電池の現在の電圧を問い合わせる。端末は、電源アダプタに端末電池の現在の電圧をフィードバックし、端末電池に関する現在の電圧のフィードバックにより、電源アダプタは、USB接触、即ち、第1充電インタフェースと第2充電インタフェースとの間の接触は良好であるか、及び端末の現在の充電電流値を低下させる必要はあるか否かを判断する。電源アダプタは、USBが接触不良であると判断されると、命令5(上記第5命令に対応する)を送信し、その後リセットして改めて段階1に入る。
【0141】
好ましくは、一部の実施例では、段階1で端末が命令1に応答すると、命令1に対応するデータに端末の通路抵抗のデータ(又は情報)を添付し、段階5では、端末通路抵抗データを使用してUSB接触が良好であるか否かを判断する。
【0142】
好ましくは、一部の実施例では、段階2において、端末が第1充電モードの起動を同意してから、電源アダプタが電圧を適切な値までに調整する時間は一定範囲内で制御することができ、この時間が所定範囲を越える場合には、端末はリクエストが異常であると判断して、急速リセットを行うこととしてもよい。
【0143】
好ましくは、一部の実施例では、段階2において、電源アダプタの出力電圧が電池の現在の電圧と比較してΔ∨(Δ∨は約200〜500M∨)より高い場合、端末は、電源アダプタに、電源アダプタの出力電圧が適切であるか/一致するようにフィードバックする。端末は、電源アダプタに、電源アダプタの出力電圧が不適切(即ち、やや高い又はやや低い)であることをフィードバックすると、制御ユニット107は、電圧サンプリング値に基づいてPWM信号のデューティ比を調節し、電源アダプタの出力電圧を調整する。
【0144】
好ましくは、一部の実施例では、段階4では、調整速度が早すぎて急速充電が異常中断することを回避するために、電源アダプタの出力電流値の大きさを一定の範囲内に抑えることができる。
【0145】
好ましくは、一部の実施例では、段階5では、電源アダプタの出力電流値の大きさの変化幅を5%以内に抑制することができ、即ち、定電流段階とみなすことができる。
【0146】
好ましくは、一部の実施例では、段階5では、電源アダプターは、充電回路抵抗をリアルタイムに監視し、測定された電源アダプタの出力電圧と、現在の充電電流と読み取られた端末電池電圧とに基づいて、全体の充電回路抵抗を監視する。測定された充電回路抵抗>端末通路抵抗+急速充電データ線抵抗である場合に、USBは、接触不良が発生したと判断し、急速充電リセットを行う。
【0147】
好ましくは、一部の実施例では、第1充電モードを起動した後、電源アダプタと端末との間の通信時間間隔を一定範囲内に控えることで、急速充電リセットを回避することができる。
【0148】
好ましくは、一部の実施例では、第1充電モード(又は急速充電過程)の停止を、回復可能停止と回復不可能停止の二つに分けることができる。
【0149】
例えば、端末が電池充電満了又はUSB接触不良を検出すると、急速充電を停止してリセットし、段階1に入る。端末が第1充電モードの起動を同意しないと、急速充電通信は段階2に入らない。この時、停止された急速充電過程は回復不可能停止と判断される。
【0150】
また、例えば、端末と電源アダプタとの間に通信異常が現れた場合、急速充電を停止してリセットし、段階1に入る。段階1の要求を満足した後、端末は、第1充電モードの起動を同意して急速充電過程を再開する。この時、停止された急速充電の過程は回復可能停止と判断される。
【0151】
また、例えば、端末が電池に異常が発生したことを検出すると、急速充電を停止してリセットし、段階1に入る。段階1に入った後、端末は、第1充電モードの起動を同意しない。電池が正常に戻り、段階1の要求を満足してから、端末は、急速充電を再開するために急速充電の起動に同意する。この時、停止された急速充電過程は回復可能停止と判断される。
【0152】
特に説明しなければならないことは、以上
図6に示された通信ステップ又は操作は、単に例示的なものである。例えば、段階1においては、端末がアダプタに接続された後、端末とアダプタの間のハンドシェイク通信が端末により開始され、端末は、命令1を送信してアダプタが第1充電モード(又はフラッシュ充電と呼ぶ)を起動するか否かを問い合わせし、端末は、電源アダプタの応答命令を受信して電源アダプタに第1充電モードの起動を同意するように指示した場合、急速充電過程は起動することとしてもよい。
【0153】
特に説明しなければならないことは、以上
図6に示された通信ステップ又は操作は、単に例示的なものである。例えば、段階5の後、定電圧充電段階を含むことができる。即ち、段階5では、端末が電源アダプタに端末電池の現在の電圧をフィードバックし、端末電池の電圧が徐々に上昇して、前記端末電池の現在の電圧が定電圧充電電圧閾値に達すると、定電圧充電段階に変換し、制御ユニット107がこの電圧基準値(即ち、定電圧充電電圧閾値)によりPWM信号のデューティ比を調節して、電源アダプタの出力電圧を端末充電電圧のニーズを満たすようにし、電圧が一定的に変化するように保持することとしてもよい。定電圧充電段階では、充電電流が徐々に減少し、電流がある閾値までに低下すると充電が停止して、電池が既に充電満了と識別される。定電圧充電とは、第3リップル波形のピーク電圧が基本的に一定に保持されることを意味する。
【0154】
本発明の実施例では、電源アダプタの出力電圧の取得は、第3リップル波形のピーク電圧又は電圧平均値の取得であり、電源アダプタの出力電流の取得は、第3リップル波形のピーク値電流又は電流平均値の取得である、と理解される。
【0155】
本発明の一つの実施例では、
図7Aに示すように、電源アダプタ1は、直列連結された制御可能なスイッチ108とフィルターユニット109とを更に含む。直列連結された制御可能なスイッチ108とフィルターユニット109は第2整流ユニット104の第1出力端に接続される。制御ユニット107は、充電モードが第2充電モードであると判定されると、制御可能なスイッチ108が閉じるように制御し、充電モードが第1充電モードであることが判定されると、制御可能なスイッチ108を切るように制御する。また、第2整流ユニット104の出力端は一組又は複数組の小電気容量に並列連結されるので、ノイズ低減効果があるだけではなく、サージ現象の発生も減少させることができる。第2整流ユニット104の出力端にLCフィルタ回路又はπ型フィルタ回路を接続し、リップル干渉をフィルタリングするようにすることもできる。
図7Bに示すように、第2整流ユニット104の出力端には、LCフィルタ回路が接続されている。なお、LCフィルタ回路又はπ型フィルタ回路の電気容量は、全て小電気容量であり、スペースがが少なくてすむ。
【0156】
フィルターユニット109は、フィルタコンデンサを含む。このフィルタコンデンサは、5∨の標準充電をサポートする。即ち、第2充電モードに対応し、制御可能なスイッチ108は、半導体スイッチングデバイス、例えば、MOSトランジスタからなる。電源アダプタは、第2充電モード(又は標準充電)を利用して端末の電池を充電する場合、制御ユニット107は、制御可能なスイッチ108が閉じるように制御し、フィルターユニット109を回路にアクセスする。これにより、直流充電技術との互換性を向上させるために、第2整流ユニットの出力をフィルタリングし、即ち、直流を端末の電池に印加して、電池に直流充電する。例えば、一般的に、フィルターユニットは並列連結の電解コンデンサと普通電気容量、即ち、5∨標準充電をサポートする小電気容量(例えば、固体コンデンサ)を含む。電解コンデンサがは比較的大きな体積を占めるため、電源アダプタの小型化を図るには、電源アダプタ内の電解コンデンサを取り除き、容値が小さい電気容量を残すことができる。第2充電モードを利用する場合、この小電気容量がある分岐路が導通するように制御することができ、電流をフィルタリングして小電力で安定した出力を実現し、電池に直流充電することができる。第1充電モードを利用する場合には、小電気容量がある分岐路を切断するように制御し、第2整流ユニット104の出力がフィルタリングされることなく、リップル波形の電圧/電流直接に出力して電池に印加し、電池の急速充電を実現することができる。
【0157】
本発明の一つの実施例によると、制御ユニット107は、充電モードが第1充電モードであると判定された場合、端末の状態情報に基づいて第1充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、第1充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧に基づいて、制御信号、例えば、PWM信号のデューティ比を調節する。つまり、現在の充電モードが第1充電モードであると判定された場合、制御ユニット107は、取得された端末の状態情報、例えば、電池の電圧、電量、温度、端末の運転パラメータ、及び端末上で動作されているアプリケーションの消費電気量情報等により第1充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、その後、取得された充電電流及び/又は充電電圧に基づいて制御信号のデューティ比を調節することで、電源アダプタの出力は充電ニーズを満たし、電池の急速充電を実現することができる。
【0158】
端末の状態情報は、電池の温度を含む。また、電池の温度が、第1の予め設定された温度の閾値より大きく、又は、電池の温度が、第2の予め設定された温度の閾値より小さい場合、現在の充電モードが第1充電モードである場合に、第1充電モードを第2充電モードに切り替える。第1の予め設定された温度の閾値は、第2の予め設定された温度の閾値より大きい。即ち、電池の温度が低すぎる(例えば、対応する第2の予め設定された温度の閾値より小さい)又は高過ぎる(例えば、対応する第1の予め設定された温度の閾値より大きい)場合、いずれも急速充電が適用されていないので、第1充電モードを第2充電モードに切り替える必要がある。本発明の実施例では、第1の予め設定された温度の閾値と第2の予め設定された温度の閾値とは実際の状況に応じて設定され又は制御ユニット(例えば、電源アダプタMCU)のメモリに書き込むことができる。
【0159】
本発明の一つの実施例では、制御ユニット107は、電池の温度が予め設定された高温保護閾値より大きい場合に、スイッチユニット102を閉じるように制御する。即ち、電池の温度が高温保護閾値を超えた場合、制御ユニット107は、高温保護ストラテジを利用する必要があるので、スイッチユニット102を閉じるように制御して、電源アダプタが電池を充電しないようにし、電池が高温となることから保護し、充電の安全性を向上させる。前記高温保護閾値は前記第1温度の閾値と異なってもよいし、同じでもよい。好ましくは、前記高温保護閾値は前記第1温度の閾値より大きい。
【0160】
本発明の他の実施例では、前記コントローラは、前記電池の温度を取得することに用いられ、前記電池の温度が予め設定された高温保護閾値より大きい場合、前記充電制御スイッチを閉じるように制御する。即ち、端末側から充電制御スイッチを閉じることにより、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0161】
また、本発明の一つの実施例では、前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースの温度を取得することに用いられ、前記第1充電インタフェースの温度が予め設定された保護温度より大きい場合、前記スイッチユニットを閉じるように制御する。即ち、充電インタフェースの温度が一定温度を超えた場合、制御ユニット107は高温保護ストラテジを実行する必要があるので、スイッチユニット102を切るように制御して、電源アダプタが電池を充電しないようにすることで、充電インタフェースが高温となることから保護し、充電の安全性を向上させる。
【0162】
勿論、本発明の他の実施例では、前記コントローラは、前記制御ユニットと双方向通信して前記第1充電インタフェースの温度を取得し、前記第1充電インタフェースの温度が予め設定された保護温度より大きい場合に、前記充電制御スイッチ(
図13と
図14を参照)が閉じるように制御し、端末側から充電制御スイッチを閉じることで、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を向上させる。
【0163】
具体的には、本発明の一つの実施例では、
図8に示すように、電源アダプタ1は、駆動ユニット110、例えば、MOSFETドライブを更に含む。駆動ユニット110は、スイッチユニット102と制御ユニット107の間に接続され、駆動ユニット110は、制御信号に基づいてスイッチユニット102を切るか又は閉じるように駆動する。勿論、本発明の他の実施例では、駆動ユニット110は制御ユニット107に集成することがもできる。
【0164】
また、
図8に示すように、電源アダプタ1は、隔離ユニット111を更に含み、隔離ユニット111を、駆動ユニット110と制御ユニット107の間に接続することで、電源アダプタ1の一次と二次の間の信号(又はトランス103の一次巻線と二次巻線の間の信号)を隔離する。隔離ユニット111は、オプトカプラ隔離方法を利用することができるが、他の隔離方法を利用することもできる。隔離ユニット111を設けることにより、制御ユニット107は、電源アダプタ1の二次側(又はトランス103の二次巻線側)に設けられてもよく、これにより、端末2と便利に通信することができ、電源アダプタ1の空間デザインをより簡易にすることができる。
【0165】
勿論、本発明の他の実施例では、制御ユニット107も、駆動ユニット110も一次側に設けることとしてもよい。この時、制御ユニット107とサンプリングユニット106の間に隔離ユニット111を設けることにより、電源アダプタ1の一次と二次の間の信号を隔離することができる、と理解される。
【0166】
また、本発明の実施例では、制御ユニット107が二次側に設けられた場合には、隔離ユニット111を設ける必要があるが、隔離ユニット111を制御ユニット107に集成することもできる。つまり、一次から二次へ信号を伝達する又は二次から一次へ信号を伝達する場合、通常、隔離ユニットを設けることにより信号隔離を行う必要がある。
【0167】
本発明の一つの実施例では、
図9に示すように、電源アダプタ1は、補助巻線と給電ユニット112とを更に含む。補助巻線は、変調された第1リップル波形の電圧に基づいて第4リップル波形の電圧を生成する。給電ユニット112は、補助巻線に接続されており、給電ユニット112(例えば、フィルタリングレギュレータモジュールと、電圧変換モジュール等)は第4リップル波形の電圧を変換して直流を出力するよう、それぞれ駆動ユニット110及び/又は制御ユニット107に給電する。給電ユニット112は、フィルタリング小電気容量、レギュレータチップ等のデバイスからなり、第4リップル波形の電圧を処理して変換し、3.3∨又は5∨等低電圧直流を出力する。
【0168】
つまり、駆動ユニット110の給電電源は、給電ユニット112が第4リップル波形の電圧を変換することで取得することができ、制御ユニット107を一次側に設けた場合、その給電電源は給電ユニット112が第4リップル波形の電圧を変換して取得することができる。
図9に示すように、制御ユニット107を一次側に設けた場合、給電ユニット112は、駆動ユニット110と制御ユニット107とにそれぞれ2つの直流出力を給電する。制御ユニット107とサンプリングユニット106の間にオプトカプラ隔離ユニット111を設けることにより、電源アダプタ1の一次と二次の間の信号を隔離することができる。
【0169】
制御ユニット107は、一次側に設けられ、駆動ユニット110が集成されている場合、給電ユニット112は、制御ユニット107に個別に給電する。制御ユニット107が二次側に設けられ、駆動ユニット110が一次側に設けられた場合、給電ユニット112は、駆動ユニット110に個別に給電し、制御ユニット107の給電が二次から提供され、例えば、一つの給電ユニットを介して第2整流ユニット104から出力された第3リップル波形の電圧を直流電力に変換して制御ユニット107に供給する。
【0170】
また、本発明の実施例では、第1整流ユニット101の出力端は複数の小電気容量に並列連結され、フィルタリングが行われる。或いは、第1整流ユニット101の出力端にLCフィルタ回路が接続される。
【0171】
本発明の他の実施例では、
図10に示すように、電源アダプタ1は第1電圧検出ユニット113を更に含む。第1電圧検出ユニット113は、補助巻線と制御ユニット107とにそれぞれ接続される。第1電圧検出ユニット113は、第4リップル波形の電圧を検出して電圧検出値を生成するためのものであり、制御ユニット107は、電圧検出値に基づいて制御信号のデューティ比を調節するためのものであり。
【0172】
つまり、制御ユニット107は、第1電圧検出ユニット113により検出された補助巻線の出力電圧に基づいて、第2整流ユニット104の出力電圧を反映することができ、その後電圧検出値に基づいて、制御信号のデューティ比を調節し、第2整流ユニット104の出力を電池の充電ニーズに一致させる。
【0173】
具体的には、本発明の一つの実施例では、
図11に示すように、サンプリングユニット106は、第1電流サンプリング回路1061と第1電圧サンプリング回路1062とを含む。第1電流サンプリング回路1061は、第2整流ユニット104から出力された電流をサンプリングして電流サンプリング値を取得するためのものであり、第1電圧サンプリング回路1062は、第2整流ユニット104から出力された電圧をサンプリングして電圧サンプリング値を取得するためのものである。
【0174】
好ましくは、第1電流サンプリング回路1061は、第2整流ユニット104の第1出力端の抵抗(電流検出抵抗)に接続された電圧をサンプリングして第2整流ユニット104出力の電流をサンプリングする。第1電圧サンプリング回路1062は、第2整流ユニット104の第1出力端と第2出力端の間の電圧をサンプリングして第2整流ユニット104から出力された電圧をサンプリングする。
【0175】
また、本発明の一つの実施例では、
図11に示すように、第1電圧サンプリング回路1062は、ピーク電圧サンプリング保持ユニットと、ゼロ交差サンプリングユニット、リーケージユニットとADサンプリングユニットとを含む。ピーク電圧サンプリング保持ユニットは、第3リップル波形の電圧のピーク電圧をサンプリングして保持し、ゼロ交差サンプリングユニットは、第3リップル波形の電圧のゼロ交差点をサンプリングし、リーケージユニットは、ゼロ交差点した際にピーク電圧サンプリング保持ユニットをリーケージし、ADサンプリングユニットは、ピーク電圧サンプリング保持ユニットのピーク電圧をサンプリングして電圧サンプリング値を取得する。
【0176】
第1電圧サンプリング回路1062に、ピーク電圧サンプリング保持ユニットと、ゼロ交差サンプリングユニットと、リーケージユニットとADサンプリングユニットとを設けることにより、第2整流ユニット104から出力された電圧を正確にサンプリングすることができる。電圧サンプリング値と第1リップル波形の電圧とを同期し、即ち、位相が同期することで、振幅変化傾向が一致する。
【0177】
本発明の一つの実施例によると、
図12に示すように、電源アダプタ1は、第2電圧サンプリング回路114を更に含む。第2電圧サンプリング回路114は、第1リップル波形の電圧をサンプリングするためのものである。第2電圧サンプリング回路114は、制御ユニット107に接続され、第2電圧サンプリング回路114によりサンプリングされた電圧値が第1の予め設定された電圧値より大きい場合、制御ユニット107はスイッチユニット102が第1の予め設定された時間を切るように制御して第1リップル波形のサージ電圧、スパイク電圧等に放電する。
【0178】
図12に示すように、第2電圧サンプリング回路114は、第1整流ユニット101の第1出力端と第2出力端とに接続して、第1リップル波形の電圧をサンプリングし、制御ユニット107は、第2電圧サンプリング回路114によりサンプリングされた電圧値を判断する。第2電圧サンプリング回路114によりサンプリングされた電圧値が第1の予め設定された電圧値より大きい場合には、電源アダプタ1は、落雷干渉を受けて、サージ電圧が現れたと判断し、この時、サージ電圧をリーケージして、充電の安全性と信頼性を確保する。制御ユニット107は、スイッチユニット102が一定時間に開くように制御し、リーケージ通路を形成して、落雷によるサージ電圧をリーケージし、電源アダプタが端末を充電する際に発生した落雷による干渉を防止し、端末を充電する際の安全性と信頼性とを向上させる。第1の予め設定された電圧値は実際の状況により決定される。
【0179】
本発明の一つの実施例では、電源アダプタ1により端末2の電池202を充電する過程において、制御ユニット107は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値が第2の予め設定された電圧値より大きい場合、スイッチユニット102を閉じるように制御する。即ち、制御ユニット107は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値の大きさを判断し、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値が第2の予め設定された電圧値より大きい場合には、電源アダプタ1から出力された電圧が高すぎると判断し、制御ユニット107は、スイッチユニット102を閉じるように制御して、電源アダプタ1による端末2の電池202への充電を停止する。即ち、制御ユニット107は、スイッチユニット102を閉じるよう制御して電源アダプタ1が過電圧となることから保護し、充電の安全性を保証する。
【0180】
勿論、本発明の一つの実施例では、前記コントローラ204は、前記制御ユニット107と双方向通信して前記サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値を取得し(
図13と
図14)、前記サンプリングユニット106によりサンプリングされた電圧値が第2の予め設定された電圧値より大きい場合に、前記充電制御スイッチ203が閉じるように制御し、即ち、端末2側から充電制御スイッチ203を閉じることで、電池202の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0181】
また、制御ユニット107は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値が予め設定された電流値より大きい場合に、スイッチユニット102を閉じるように制御する。即ち、制御ユニット107は、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値の大きさを判断し、サンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値が予め設定された電流値より大きい場合には、電源アダプタ1から出力された電流が大きすぎると判断して、制御ユニット107が、スイッチユニット102を閉じるように制御し、電源アダプタ1の端末への充電を停止させる。即ち、制御ユニット107がスイッチユニット102を閉じるよう制御することで、電源アダプタ1が過電流となることから保護し、充電の安全性を保証する。
【0182】
同様に、前記コントローラ204は、前記制御ユニット107と双方向通信してサンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値を取得し(
図13と
図14)、前記サンプリングユニット106によりサンプリングされた電流値が予め設定された電流値より大きい場合に、前記充電制御スイッチ203を閉じるように制御する。即ち、端末2側から充電制御スイッチ203を閉じることで、電池202の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0183】
第2の予め設定された電圧値と予め設定された電流値とはいずれも実際の状況により設定され又は制御ユニット(例えば、電源アダプタ1の制御ユニット107の、マイクロコントローラユニットMCUなど)のメモリに書き込むことができる。
【0184】
本発明の実施例では、端末は携帯電話などの移動端末、充電器などの移動電源、マルチメディアプレーヤー、ラップトップ、ウェアラブル機器等であってもよい。
【0185】
本発明の実施例による端末用充電システムによると、電源アダプタが第3リップル波形の電圧を出力するように制御して、電源アダプタから出力された第3リップル波形の電圧を直接端末の電池に印加することにより、リップルの出力電圧/電流は直接に電池を急速充電する。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変化するので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタからリップル波形の電圧が出力されるので、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。
【0186】
図15は本発明の実施例による端末用充電方法のフローチャートである。
図15に示すように、この端末用充電方法は、以下のようなステップを含む。
【0187】
S1:電源アダプタの第1充電インタフェースが端末の第2充電インタフェースに接続されると、電源アダプタに入力された交流を一次整流して第1リップル波形の電圧を出力する。
【0188】
即ち、電源アダプタの第1整流ユニットにより入力された交流(即ち、220∨、50Hz又は60Hzなどの主電源)の交流電を整流し、第1リップル波形の電圧(例えば、100Hz又は120Hz)の饅頭形波電圧を出力する。
【0189】
S2:スイッチユニットを制御して前記第1リップル波形の電圧を変調させ、トランスの変換により第2リップル波形の電圧を出力する。
【0190】
スイッチユニットはMOSトランジスタからなり、MOSトランジスタをPWM制御して饅頭形波の電圧をチョッピング変調する。その後、トランスにより変調された第1リップル波形の電圧カップリングを二次側にカップリングし、二次巻線により第2リップル波形の電圧を出力する。
【0191】
本発明の実施例では、高周波トランスを利用して変換してトランスの体積を小さくすることができ、これにより、電源アダプタを大電力化、小型化することができる。
【0192】
S3:前記第2リップル波形の電圧を二次整流して第3リップル波形の電圧を出力する。前記第2充電インタフェースにより前記第3リップル波形の電圧を直接端末の電池に印加して、端末電池を充電する。
【0193】
本発明の一つの実施例では、第2整流ユニットにより第2リップル波形の電圧を二次整流する。第2整流ユニットは、ダイオード又はMOSトランジスタからなり、二次同期整流することで、変調された第1リップル波形と第3リップル波形とを同期させる。
【0194】
S4:二次整流された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得する。
【0195】
S5:電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、1次サンプリング電圧、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいてスイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比を調節し、第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たす。
【0196】
なお、第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすとは、第3リップル波形の電圧と電流とが電池充電を満たす必要がある場合の充電電圧と充電電流を指す。つまり、サンプリングされた、電源アダプタから出力された電圧及び/又は電流、並びに1次サンプリング電圧に基づいて制御信号、例えばPWM信号のデューティ比を調節し、リアルタイムに第2整流ユニット104の出力を調整し、閉ループ調節制御を実現する。これにより、第3リップル波形の電圧は端末の充電ニーズを満たし、電池が安全で信頼的に充電することを保証する。具体的には、
図3に示すように、PWM信号のデューティ比により電池に出力した充電電圧波形を調節し、
図4に示すように、PWM信号のデューティ比により電池に出力した充電電流波形を調節する。
【0197】
従って、本発明の実施例では、スイッチユニットを制御することにより、整流された第1リップル波形の電圧、即ち饅頭形波電圧を直接PWMチョッピング変調し、高周波トランスに送り、高周波トランスにより第一次カップリングから二次まで、そして、同期整流した後に饅頭形波電圧/電流を還元し、電池に直接的に送り込み、電池を急速充電する。饅頭形波の電圧振幅は、PWM信号のデューティ比に基づいて調節されて、電源アダプタの出力は電池の充電ニーズを満たす。これより、電源アダプタの一次、二次の電解コンデンサをキャンセルすることができ、饅頭形波電圧を直接電池に充電することができるので、電源アダプタの体積を減少させ、電源アダプタの小型化を実現し、大幅にコストダウンすることができる。
【0198】
本発明の一つの実施例によると、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調節して1次サンプリング電圧を取得するステップは、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断されると、調節信号を出力して、調節モジュールが前記調節信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調節して前記1次サンプリング電圧を出力するステップを含むこととしてもよい。
【0199】
前記調節モジュールは、オペアンプと、デジタルポテンショメータと、を含む。前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや小さい場合には、前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節することにより、前記オペアンプの拡大倍率を大きくし、前記1次サンプリング電圧が大きくなり、前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比が大きくなり、2次整流された後の電圧及び/又は電流を大きくする。前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや大きい場合、前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節することにより前記オペアンプの拡大倍率を小さくし、前記1次サンプリング電圧が小さくなり、前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比が小さくなり、2次整流された後の電圧及び/又は電流を小さくする。
【0200】
つまり、本発明の実施例では、先ず、サンプリングユニットによりサンプリングされた電圧(V)及び電流(I)を取得し、サンプリングされた電圧又は電流が予め設定された要求に適合するか否かを判断する。予め設定された要求に適合する場合には、第1制御チップは、第2制御チップに情報を送信せず、予め設定された要求に適合しない場合には、第2制御チップに情報を送信する。例えば、電圧(又は電流)が小さすぎる/大きすぎるという情報、即ち、調節命令を送信し、送信された情報は、隔離通信機により隔離された後、第2制御チップに送信される。第2制御チップは、受信された情報、即ち、調節命令に基づいてデジタルポテンショメータの抵抗値を調節し、オペアンプの拡大倍率が増加/減少するようにする。したがって、第2制御モジュールの1次サンプリング端Vsenピンの電圧がそれに応じて増大/減少するので、制御信号PWM波のデューティ比が増大/減少し、最終的に、スイッチング電源の出力電圧(又は電流)が増加/減少する。Vsenピン電圧は、Vlineの変化に従って変化し、出力電圧/電流の波形が入力電圧/電流の波形に従う。そのため、本発明は、2次出力電圧及び/又は電流の数値をサンプリングすることにより、Vlineをサンプリングして得られる数値を変更して、2次出力が1次入力の電流電圧波形に従うとともに、所定の電圧/電流振幅を出力する。これにより、AC-DCの適用において、電源アダプタなどの適用において、良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【0201】
本発明の一つの実施例では、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて制御信号の周波数を調節することにより、スイッチユニットに出力されるPWM信号を一定時間出力させてからしばらく出力を停止させ、所定時間停止した後に再びPWM信号の出力を起動する。これにより、電池に断続的に電圧を印加させることができ、電池の断続的な充電を実現する。したがって、電池が連続的に充電する際に生じる深刻な発熱に起因するセキュリティリスクを回避することができ、電池充電の信頼性と安全性とを向上させることができる。スイッチユニットに出力された制御信号は
図5に示したとおりである。
【0202】
更に、上記端末用充電方法は、第1充電インタフェースにより端末と通信を行って端末の状態情報を取得し、端末の状態情報と、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて制御信号のデューティ比を調節する。
【0203】
つまり、第2充電インタフェースが第1充電インタフェースに接続された場合に、電源アダプタと端末との間で互いに信問い合わせ命令を送信し、対応する応答命令を受信した後、電源アダプタと端末との間に通信接続を作ることで端末の状態情報を取得する。これにより、充電モードと充電パラメータ(如充電電流、充電電圧)とを端末とネゴシエーションし、充電過程を制御する。
【0204】
本発明の一つの実施例によると、トランスの変換により第4リップル波形の電圧を生成し、第4リップル波形の電圧を検出して電圧検出値を生成し、電圧検出値に基づいて制御信号のデューティ比を調節する。
【0205】
具体的には、トランスに補助巻線が更に設けられており、補助巻線は、変調された第1リップル波形の電圧に基づいて第4リップル波形の電圧を生成する。このように、第4リップル波形の電圧を検出することにより電源アダプタの出力電圧を反映することで、電圧検出値に基づいて制御信号のデューティ比を調節し、電源アダプタの出力を電池の充電ニーズに一致させる。
【0206】
本発明の一つの実施例では、二次整流された電圧をサンプリングして電圧サンプリング値を取得するステップは、前記2次整流された後の電圧のピーク電圧をサンプリングして保持し、前記二次整流された電圧のゼロ交差点をサンプリングするステップと、前記ゼロ交差の際に前記ピーク電圧をサンプリングして保持されたピーク電圧サンプリング保持ユニットをリーケージするステップと、前記ピーク電圧サンプリング保持ユニットのピーク電圧をサンプリングして前記電圧サンプリング値を取得するステップとを含む。これにより、電源アダプタから出力された電圧を正確にサンプリングし、電圧サンプリング値と第1リップル波形の電圧とを同期させ、位相と振幅変化傾向とを一致させる。
【0207】
更に、本発明の一つの実施例では、上記端末用充電方法は、前記第1リップル波形の電圧をサンプリングし、サンプリングされた電圧値が第1の予め設定された電圧値より大きい場合に前記スイッチユニットが第1の予め設定され時間開くように制御し、第1リップル波形のサージ電圧を放電させる。
【0208】
第1リップル波形の電圧をサンプリングした後に、サンプリングされた電圧値を判断することにより、サンプリングされた電圧値が第1の予め設定された電圧値より大きい場合、電源アダプタが落雷干渉を受けたためにサージ電圧が現れたと判断される。充電の安全性と信頼性を保証するために、この際のサージ電圧をリーケージする必要があるので、スイッチユニットは一定時間開くように制御して、リーケージ通路を形成し、落雷によるサージ電圧をリーケージする。これにより、落雷により電源アダプタが端末を充電した際に発生する干渉を防止し、端末を充電する際の安全性と信頼性を有効に向上させる。第1の予め設定された電圧値は実際の状況により決定される。
【0209】
本発明の一つの実施例では、第1充電インタフェースが端末と通信を行って充電モードを判定し、充電モードが第1充電モードであると判定された場合に、端末の状態情報に基づいて第1充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、第1充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧に基づいて、制御信号のデューティ比を調節することとしてもよい。充電モードは第1充電モードと第2充電モードとを含む。
【0210】
つまり、現在の充電モードが第1充電モードであると判定された場合、取得された端末の状態情報、例えば、電池の電圧、電量、温度、端末の運転パラメータ、及び端末上で動作するアプリケーションの消費電気量情報等により、第1充電モードに対応する充電電流及び/又は充電電圧を取得し、その後、取得された充電電流及び/又は充電電圧に基づいて制御信号のデューティ比を調節し、電源アダプタの出力は充電ニーズを満たし、電池の急速充電を実現する。
【0211】
端末の状態情報は、電池の温度を含む。また、電池の温度が第1の予め設定された温度の閾値より大きく、又は電池の温度が第2の予め設定された温度の閾値より小さい場合、現在の充電モードが第1充電モードである場合、第1充電モード切換を第2充電モードに切り替える。第1の予め設定された温度の閾値は、第2の予め設定された温度の閾値より大きい。即ち、電池の温度が低すぎる(例えば、対応する第2の予め設定された温の度閾値より小さい)又は高過ぎる(例えば、対応する第1の予め設定された温度の閾値より大きい)場合、いずれも急速充電が適用されていないので、第1充電モードを第2充電モードに切り替える必要がある。本発明の実施例では、第1の予め設定された温度の閾値と第2の予め設定された温度の閾値とは実際の状況により決定される。
【0212】
本発明の一つの実施例では、電池の温度が予め設定された高温保護閾値より大きい場合に、スイッチユニットを閉じるように制御する。即ち、電池の温度が高温保護閾値を超えた場合、高温保護ストラテジを利用する必要があるので、スイッチユニットを閉じるように制御し、電源アダプタの電池への充電を停止して、電池が高温となることから保護し、充電の安全性を向上させる。前記高温保護閾値は、前記第1温度の閾値と異なってもよいし、同じでもよい。好ましくは、前記高温保護閾値は、前記第1温度の閾値より大きい。
【0213】
本発明のもう一つの実施例では、前記端末は、前記電池の温度を取得することに用いられ、前記電池の温度が予め設定された高温保護閾値より大きい場合、前記電池の充電を停止させるように制御する。即ち、端末側から充電制御スイッチを閉じることにより、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証することができる。
【0214】
また、本発明の一つの実施例では、この端末に用いられる方法は、前記第1充電インタフェースの温度を取得するステップを更に含み、前記第1充電インタフェースの温度が予め設定された保護温度より大きい場合に、前記スイッチユニットを閉じるように制御する。即ち、充電インタフェースの温度が一定温度を超えた場合には、制御ユニットも高温保護ストラテジを実行する必要があるため、スイッチユニットを切るように制御し、電源アダプタが電池を充電しないよう制御して、充電インタフェースが高温となることから保護し、充電の安全性を向上させる。
【0215】
勿論、本発明の他の実施例では、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して前記第1充電インタフェースの温度を取得し、前記第1充電インタフェースの温度が予め設定された保護温度より大きい場合に、前記電池の充電を停止するように制御する。、即ち、端末側から充電制御スイッチを閉じることで、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を向上させる。
【0216】
また、電源アダプタが端末を充電する過程において、電圧サンプリング値が第2の予め設定された電圧値より大きい場合に、スイッチユニットを閉じるように制御する。即ち、電源アダプタが端末を充電する過程において、電圧サンプリング値の大きさを判断し、電圧サンプリング値が第2の予め設定された電圧値より大きい場合には、電源アダプタから出力された電圧が高すぎると判断して、スイッチユニットを制御して閉じ、電源アダプタの端末への充電を停止させる。即ち、スイッチユニットを閉じるように制御して電源アダプタが過電圧となることから保護し、充電の安全性を保証する。
【0217】
勿論、本発明の一つの実施例では、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して前記電圧サンプリング値を取得し、前記電圧サンプリング値が第2の予め設定された電圧値より大きい場合に、前記電池への充電を停止するように制御する。即ち、端末側から充電制御スイッチを閉じることで、電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0218】
本発明の一つの実施例では、電源アダプタが端末を充電する過程において、前記電流サンプリング値が予め設定された電流値より大きい場合に、前記スイッチユニットを閉じるように制御する。即ち、電源アダプタが端末を充電する過程において、電流サンプリング値の大きさを判断し、電流サンプリング値が予め設定された電流値より大きい場合には、電源アダプタから出力された電流が大きすぎることを意味するので、制御スイッチユニットを制御して閉じ、電源アダプタが端末への充電を停止する。即ち、スイッチユニットを閉じるように制御することにより電源アダプタが過電流となることから保護し、充電の安全性を保証する。
【0219】
同様に、前記端末は、前記第2充電インタフェースにより前記電源アダプタと双方向通信して前記電流サンプリング値を取得し、前記電流サンプリング値が予め設定された電流値より大きい場合に、前記電池への充電を停止するように制御する。即ち、端末側から充電制御スイッチを閉じることができ、これにより電池の充電過程を閉じ、充電の安全性を保証する。
【0220】
第2の予め設定された電圧値も予め設定された電流値も実際の状況により決定される。
【0221】
本発明の実施例では、前記端末の状態情報は、前記電池の電量、前記電池の温度、前記端末の電圧/電流、前記端末のインタフェース情報、前記端末の通路抵抗の情報等を含む。
【0222】
具体的には、前記電源アダプタは、端末にUSBインターフェースを介して接続される。このUSBインターフェースは、通常のUSBインターフェースであってもよいし、Micro USBインターフェースであってもよい。USBインターフェースのデータ線、即ち、第1充電インタフェースのデータ線は、前記電源アダプタと前記端末との双方向通信を行うためのものである。このデータ線は、USBインターフェースのD+線及び/又はD−線であってもよく、双方向通信とは、電源アダプタと端末との両方で情報交換を行うことを意味している。
【0223】
前記電源アダプタは、前記USBインターフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定する。
【0224】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタは、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行って前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定された場合、前記電源アダプタは、前記端末に第1命令を送信する。前記第1命令は、前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせるためのものである。前記電源アダプタは、前記端末から前記第1命令の応答命令を受信する。前記第1命令の応答命令は、前記端末が前記第1充電モードを起動するように前記端末を指示するものである。
【0225】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記端末に前記第1命令を送信する前に、前記電源アダプタは、前記端末との間に前記第2充電モードで充電し、前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定された後、前記電源アダプタは前記端末に前記第1命令を送信する。
【0226】
なお、電源アダプタが前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定された後、電源アダプタ自身が端末であると識別され、急速充電問い合わせ通信を起動することができる、と理解される。
【0227】
好ましくは、一つの実施例として、前記スイッチユニットを制御して、充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプタを制御する。前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流で前記端末を充電する前に、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定し、前記電源アダプタが充電電圧を前記第1充電モードに対応する充電電圧に調整するように制御する。
【0228】
好ましくは、一つの実施例として、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定したステップは、前記電源アダプタが前記端末に、前記電源アダプタの現在の出力電圧が前記第1充電モードの充電電圧として適切であるか否かを問い合わせる第2命令を送信するステップと、前記電源アダプタが、前記端末から送信された、前記電源アダプタの現在の出力電圧が適切か、やや高いか又はやや低いかを指示する前記第2命令の応答命令を受信するステップと、前記電源アダプタが、前記第2命令の応答命令に基づいて、前記第1充電モードの充電電圧を判定するステップとを含む。
【0229】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整するように制御する前に、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電流を判定する。
【0230】
好ましくは、一つの実施例として、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電流を判定するステップは、前記電源アダプタが、前記端末に、前記端末の現在サポートする最大充電電流を問い合わせる第3命令を送信するステップと、前記電源アダプタが、前記端末から送信された、前記端末の現在サポートする最大充電電流を指示する前記第3命令の応答命令を受信するステップと、前記電源アダプタが、前記第3命令の応答命令に基づいて、前記第1充電モードの充電電流を判定するステップとを含む。
【0231】
電源アダプタは、上記最大充電電流を直接第1充電モードの充電電流と判定するか、又は充電電流をこの最大充電電流のある電流値より小さくすることができる。
【0232】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整する。
【0233】
電源アダプタは、端末の現在の状態情報を連続的に問い合わせることができる。例えば、端末の電池電圧や、電池電量等を問い合わせることで、充電電流を断続的に調整することができる。
【0234】
好ましくは、一つの実施例として、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整するステップは、電源アダプタが、前記端末に、前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を送信するステップと、電源アダプタが、前記端末から送信された、前記端末内の電池の現在の電圧を指示する前記第4命令の応答命令を受信するステップと、電源アダプタが、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより充電電流を調整するステップとを含む。
【0235】
好ましくは、一つの実施例として、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより前記充電電流を調整するステップは、前記電池の現在の電圧、及び予め設定されたの電池電圧値と充電電流値の対応関係に基づいて、前記スイッチユニットを制御することにより、前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を前記電池の現在の電圧に対応する充電電流値に調整するステップを含む。
【0236】
具体的には、電源アダプタは、電池電圧値と充電電流値の対応関係を予め記憶することができる。
【0237】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定することとしてもよい。前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生されたと判定されると、前記電源アダプタは、前記第1充電モードを終了するように制御する。
【0238】
好ましくは、一つの実施例として、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生されたと判定される前に、前記電源アダプタは、前記端末から前記端末の通路抵抗を指示するための情報を受信して、前記電源アダプタが前記端末に、前記端末内の電池の電圧を問い合わせる第4命令を送信し、
前記電源アダプタは、前記端末から送信された、前記端末内の電池を指示する前記第4命令の応答命令を受信し、前記電源アダプタの出力電圧と前記電池の電圧とに基づいて、前記電源アダプタから前記電池までの通路抵抗を判定し、
前記電源アダプタから前記電池までの通路抵抗と、前記端末までの通路抵抗と、前記電源アダプタと前記端末との間の充電線線路の通路抵抗とに基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定する。
【0239】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードを終了するように制御する前に、前記端末に、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示する第5命令を送信する。
【0240】
電源アダプタは、第5命令を送信完了すると、第1充電モードを終了するか、又はリセットすることができる。
【0241】
以上、電源アダプタの観点から本発明の実施例による急速充電過程を詳しく説明したが、以下に、端末の観点から本発明の実施例による急速充電過程を説明する。
【0242】
本発明の実施例では、前記端末は、第2充電モードと第1充電モードとをサポートする。前記第1充電モードの充電電流は、前記第2充電モードの充電電流より大きく、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信して前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定する。前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流に従って出力し、前記端末内の電池を充電する。
【0243】
好ましくは、一つの実施例として、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信をおこなって前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電するステップは、前記端末が、前記電源アダプタから送信された、前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせる第1命令を受信するステップと、前記端末が、前記電源アダプタに、前記端末が前記第1充電モードの起動を同意する前記第1命令の応答命令を送信するステップとを、含む。
【0244】
好ましくは、一つの実施例として、前記端末が前記電源アダプタから送信された第1命令を受信する前に、前記端末と前記電源アダプタとの間に前記第2充電モードで充電し、前記電源アダプタが前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より長いことを判定した後、前記端末は、前記電源アダプタから送信された前記第1命令を受信する。
【0245】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタは、前記第1充電モードに対応する充電電流によって出力し、前記端末内の電池を充電する前に、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信を行い、前記電源アダプタが、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定する。
【0246】
好ましくは、一つの実施例として、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信を行い、前記電源アダプタが前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定するステップは、前記端末が、前記電源アダプタから送信された、前記電源アダプタの現在の出力電圧が前記第1充電モードの充電電圧として適切するか否かを問い合わせる第2命令を受信するステップと、前記端末が、前記電源アダプタに、前記電源アダプタの現在の出力電圧が適切か、やや高いか又はやや低いかを指示する前記第2命令の応答命令を送信するステップとを含む。
【0247】
好ましくは、一つの実施例として、前記端末が前記電源アダプタから前記第1充電モードに対応する充電電流を受信して、前記端末内の電池を充電する前に、前記端末は前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信を行い、前記電源アダプタにより前記第1充電モードに対応する充電電流を判定することとしてもよい。
【0248】
前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信を行い、前記電源アダプタが前記第1充電モードに対応する充電電流を判定するステップは、前記端末が前記電源アダプタから送信された、前記端末の現在サポートしている最大充電電流を問い合わせる第3命令を受信するステップと、前記端末が、前記電源アダプタに、前記端末の現在サポートしている最大充電電流を指示して、前記電源アダプタが前記最大充電電流により前記第1充電モードに対応する充電電流を判定する前記第3命令の応答命令を送信するステップとを含む。
【0249】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信を行い、前記電源アダプタは前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整させることとしてもよい。
【0250】
前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信を行い、前記電源アダプタは前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を連続的に調整するステップは、前記端末が、前記電源アダプタから送信された、前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を受信ステップと、前記端末が、前記電源アダプタに、前記端末内の電池の現在の電圧を指示し、前記電池の現在の電圧に基づいて、前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整する前記第4命令の応答命令を送信するステップとを含む。
【0251】
好ましくは、一つの実施例として、前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程において、前記端末が前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信を行い、前記電源アダプタが前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良があるか否かを判定することとしてもよい。
【0252】
前記端末は、前記第2充電インタフェースを介して前記電源アダプタと双方向通信を行い、前記電源アダプタが前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定するステップは、前記端末が、前記電源アダプタから送信された、前記端末内の電池の現在の電圧を問い合わせる第4命令を受信するステップと、前記端末が、前記電源アダプタに、前記端末内の電池の現在の電圧を指示して、前記電源アダプタが前記電源アダプタの出力電圧と前記電池の現在の電圧に基づいて、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間に接触不良が発生したか否かを判定する前記第4命令の応答命令を送信するステップとを含む。
【0253】
好ましくは、一つの実施例として、前記端末は、前記電源アダプタから送信された、前記第1充電インタフェースと前記第2充電インタフェースとの間の接触不良を指示する第5命令を受信することとしてもよい。
【0254】
第1充電モードを起動して使用するために、電源アダプタは端末との間で急速充電通信を行うことができ、一回又は数回のハンドシェーク通信により、電池を急速充電する。以下、具体的に、
図6を参照して、本発明の実施例による急速充電通信過程、及び急速充電過程に含まれる各段階について詳しく説明する。
図6に示された通信ステップ又は操作は、単に例示的なものであり、本発明の実施例は、他の操作又は
図6に示された様々な操作の変形を更に実行することができる。また、
図6の各段階は、
図6に示されたような順序と異なる順序で実行することもでき、
図6の全部の操作を実行しないこととすることもできる。
【0255】
以上、本発明の実施例による端末用充電方法は、電源アダプタが充電ニーズを満たす第3リップル波形の電圧を出力するように電源アダプタを制御しする。電源アダプタから出力された第3リップル波形の電圧を直接端末の電池に印加することにより、リップルの出力電圧/電流は直接電池を急速充電する。リップルの出力電圧/電流の大きさは定期的に変化するので、従来の定電圧定電流と比較して、リチウム電池のリチウム析出を低減させ、電池の使用寿命を向上させ、充電インタフェースの接点のアーク放電の確率と強度とを減少させ、充電インタフェースの寿命を向上させ、及び電池の分極効果を低減させ、充電速度を向上させ、電池の発熱を減少させ、端末の充電時の安全性と信頼性を保証することができる。また、電源アダプタからリップル波形の電圧が出力されるので、電源アダプタに電解コンデンサを設ける必要はなく、電源アダプタを簡略化して小型化させるだけではなく、大幅にコストダウンすることもできる。また、電源アダプタが作動する際に、2次整流された後に出力された電圧及び/又は電流をサンプリングすることにより、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、1次サンプリング電圧、電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて、制御信号のデューティ比を調節することにより、出力された電流電圧の波形を調節する。これにより、2次出力が1次入力の電流電圧の波形に従って変化するとともに、安定した出力電流電圧の波形を取得することができ、電源アダプタが端末の充電ニーズを満たすだけではなく、さらに良好な力率を取得することができ、適用範囲を拡大することができる。
【0256】
本発明の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚み」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「逆時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「周方向」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を簡便に説明するために使用されるものであり、指定された装置又は部品が特定の方位にあり、特定の方位において構造され操作されると指示又は暗示するものではなく、本発明に対する限定と理解してはならない。
【0257】
一方、「第1」、「第2」との用語は、単に説明の目的のために用いられており、相対的な重要性を指示又は暗示したり、或いは指定された技術的特徴の数量を暗黙的に指定すると理解してはならない。よって、「第1」、「第2」と限定されている特徴は、少なくとも一つの当該特徴を含んでいることを、明示又は暗黙的に指定している。本発明の説明において特に明確で具体的に限定されない限り、「複数」との意味は少なくとも二つであり、例えば、二つ、三つなどである。
【0258】
なお、本発明の説明において、明確な規定や限定がない限り、「取り付け」、「互いに接続」、「接続」、「固定」の用語の意味は広く理解されるべきである。例えば、固定接続や、着脱可能な接続、あるいは、一体的な接続でもかまわない。機械的な接続や、電気的な接続も可能である。直接的に接続することや、中間媒体を介して間接的に接続することや、二つの部品の内部が連通することや、あるいは二つの部品の間に相互の作用関係があることも可能である。当業者にとって、具体的な場合により上記用語の本発明においての具体的な意味を理解することができる。
【0259】
本発明において、明確な規定と限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」にあることは、第1特徴と第2特徴とが直接的に接触することを含んでもよいし、第1特徴と第2特徴とが直接的に接触することではなく、それらの間の別の特徴を介して接触することを含んでもよい。また、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」又は「上面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、或いは、単に第1特徴の水平高さが第2特徴より高いことだけを表す。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」又は「下面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真下及び斜め下にあることを含むか、或いは、単に第1特徴の水平高さが第2特徴より低いことだけを表す。
【0260】
本明細書の説明において、「一つの実施形態例」、「一部の実施形態例」、「例」、「具体的な示例」、或いは「一部の示例」などの用語を参考した説明とは、該実施形態例或いは示例に結合して説明された具体的な特徴、構成、材料、或いは特徴が、本発明の少なくとも一つの実施形態例、或いは示例に含まれることである。本明細書において、上記用語に対する例示的な説明描写は、必ずしも同じ実施形態例、或いは示例を示すことではない。又、説明された具体的な特徴、構成、材料、或いは特徴は、いずれか一つ、或いは複数の実施形態例又は示例において適切に結合することができる。なお、互いに矛盾しない場合、当業者は本明細書で描写された異なる実施例、或いは示例、及び異なる実施例、或いは示例の特徴を結合したり組み合わせることができる。
【0261】
本文に記載された実施例により説明された各例のユニット及び計算方法ステップの組み合わせは、電子ハードウェア、或いはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせに基づいて実現されることは、当業者に意識されるべきである。これらの機能は、ハードウェアの方式に基づいて実行されるか、又はソフトウェアの方式に基づいて実行されるかは、技術案の特定の応用及びデザイン制限条件次第である。プロの技術者は各特定された応用について異なる方法で説明された機能を実現することができるが、この実現は本発明の範囲を超えるべきではない。
【0262】
簡便に説明するために、上記説明されたシステムと、装置とユニットとの具体的な作動過程は、前記方法実施例における対応的な過程を参照することができるため、ここでは詳細に説明しないことは、当業者に明確に理解されるべきである。
【0263】
本願に提供されたいくつの実施例では、記載されたシステムと、装置と方法は、他の方式により実現されると理解される。例えば、以上説明された装置は、単に例示的なものにすぎず、例えば、前記ユニットの分割は、単なるロジック機能の分割であり、実際に実現される際に他の分割方式としてもよい。例えば、複数のユニット又は組立品を組み合わせて別のシステムに集成したり、一部の特徴が無視されたり、実行されなかったりしてもかまわない。なお、表示又は検討された相互カップリング又は直接カップリング又は通信接続は、一部のインタフェースや、装置又はユニットを介した間接的なカップリング又は通信接続であってもよく、電気的、機械的又は他の形でもよい。
【0264】
前記分離部品として説明されたユニットは、物理的に分離していてもよいし、物理的に分離されていなくてもよい。ユニットとして表示された部品は、物理的なユニットでもよいし、物理的なユニットでなくてもよく、即ち、一つの場所に位置してもよいし、複数のネットワークユニットに分配してもよい。実際の必要に応じてその中の一部または全ユニットにより、本実施例の方案の目的を実現する。
【0265】
また、本発明の各実施例の各機能ユニットは、一つの処理ユニットに集約することもできるし、物理的に単独したユニットとして存在してもよく、また、2つ以上のユニットを一つのユニットに集約することもできる。
【0266】
前記機能はソフトウェア機能ユニットの形で実現されて独立した製品として販売又は使用された場合、コンピュータ読み取り可能な記憶メディアに記憶されることができる。このような理解に基づいて、本発明の技術案は本質的に又は従来技術に貢献した部分又はこの技術案の一部は、ソフトウェア製品の形で体現することができる。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶メディアに記憶され、若干の命令を含んで一つのコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイス等)により本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行する。前記記憶メディアは、USB、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、ディスク、またはディスク等各種の、プログラムコードを記憶するための媒体を含む。
【0267】
以上、本発明の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示的なものであり、本発明を限定するものであると理解してはならない。当業者は、本発明の範囲内で、上記実施例に対して各種の変化、修正、切り替え及び変形を行うことができる。
【手続補正書】
【提出日】2017年12月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング電源であって、
入力された交流を整流して第1リップル波形の電圧を出力する第1整流ユニットと、
制御信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を変調させるスイッチユニットと、
変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力するトランスと、
前記第2リップル波形の電圧を整流して第3リップル波形の電圧を出力する第2整流ユニットと、
前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得するサンプリングユニットと、
前記サンプリングユニットと前記スイッチユニットとにそれぞれ接続され、前記制御信号を前記スイッチユニットに出力し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記制御信号のデューティ比を調節し、前記第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすよう制御する制御ユニットと、を含むことを特徴とするスイッチング電源。
【請求項2】
前記制御ユニットは、
前記サンプリングユニットに接続され、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断し、及び前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断する場合、調節信号を出力する第1制御モジュールと、
前記第1制御モジュールに接続され、前記調節信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調節して前記1次サンプリング電圧を出力する調節モジュールと、
フィードバック端が前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を受信し、1次サンプリング端が前記調節モジュールの出力端に接続され、前記1次サンプリング電圧を受信し、駆動出力端が前記スイッチユニットに接続され、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比を調節する第2制御モジュールと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
【請求項3】
前記調節モジュールは、
出力端が前記第2制御モジュールの1次サンプリング端に接続され、逆相入力端が第1抵抗を介して接地され、同相入力端が第2抵抗を介して前記第1整流ユニットの正出力端に接続されるオペアンプと、
一端が前記オペアンプの同相入力端に接続され、他端が接地される第3抵抗と、
調節端が前記第1制御モジュールに接続され、且つ前記オペアンプの逆相入力端と前記オペアンプの出力端との間に接続され、抵抗値が調節可能であるデジタルポテンショメータと、を含むことを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源。
【請求項4】
前記第1制御モジュールは、
2次側に設置され、前記サンプリングユニットに接続され、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合するか否かを判断し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断する場合、調節命令を生成する第1制御チップと、
1次側に設置され、前記調節命令を受信し、前記調節命令に基づいて前記調節信号を前記デジタルポテンショメータに出力して前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節し、前記オペアンプの拡大倍率を変化させる第2制御チップと、
前記第1制御チップと前記第2制御チップとの間に設置される隔離通信機と、を含むことを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源。
【請求項5】
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや小さい場合、前記第2制御チップは、前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節することにより、前記オペアンプの拡大倍率を大きくし、前記1次サンプリング電圧を大きくするとともに、前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記第2制御モジュールから出力された制御信号のデューティ比を大きくし、前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流を大きくすることを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源。
【請求項6】
前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値がやや大きい場合、前記第2制御チップは、前記デジタルポテンショメータの抵抗値を調節することにより、前記オペアンプの拡大倍率を小さくし、前記1次サンプリング電圧を小さくするとともに、前記第1リップル波形の電圧に従って変化し、前記第2制御モジュールから出力された制御信号のデューティ比を小さくし、前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流を小さくすることを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源。
【請求項7】
前記第2制御モジュールのフィードバック端には、前記第3リップル波形の電圧をフィードバックして2次フィードバック電圧を前記第2制御モジュールに出力し、前記第2制御モジュールが前記1次サンプリング電圧と、前記2次フィードバック電圧とに基づいて前記スイッチユニットに出力された制御信号のデューティ比を調節するフィードバックモジュールが接続されることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源。
【請求項8】
前記フィードバックモジュールは、第2デジタルポテンショメータを含み、
前記第2デジタルポテンショメータが前記第1制御モジュールに接続され、
前記第1制御モジュールは、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値が予め設定された要求に適合しないと判断する場合に、さらに、前記第2デジタルポテンショメータを調節して前記フィードバックモジュールの参考電圧が変化させて、前記2次フィードバック電圧を調節することを特徴とする請求項7に記載のスイッチング電源。
【請求項9】
前記サンプリングユニットは、
前記第2整流ユニットから出力された電流をサンプリングして前記電流サンプリング値を取得する第1電流サンプリング回路と、
前記第2整流ユニットから出力された電圧をサンプリングして前記電圧サンプリング値を取得する第1電圧サンプリング回路と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
【請求項10】
電源アダプタであって、
入力された交流を整流して第1リップル波形の電圧を出力する第1整流ユニットと、
制御信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を変調させるスイッチユニットと、
変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力するトランスと、
前記第2リップル波形の電圧を整流して第3リップル波形の電圧を出力する第2整流ユニットと、
前記第2整流ユニットから出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得するサンプリングユニットと、
前記サンプリングユニットと前記スイッチユニットとにそれぞれ接続され、前記制御信号を前記スイッチユニットに出力し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記制御信号のデューティ比を調節し、前記第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすよう制御する制御ユニットと、 前記第2整流ユニットに接続され、端末の第2充電インタフェースに接続される場合、前記第2充電インタフェースにより前記第3リップル波形の電圧を前記端末の電池に印加する第1充電インタフェースと、を含み、 前記第2充電インタフェースが、前記電池に接続されることを特徴とする電源アダプタ。
【請求項11】
前記第1充電インタフェースは、
前記電池を充電する電源線と、
前記端末と通信するデータ線と、を含み、
前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースを介して前記端末と通信して充電モードを判定し、
前記充電モードは、第1充電モードと第2充電モードとを含むことを特徴とする請求項10に記載の電源アダプタ。
【請求項12】
前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信し、前記第1充電モードで前記端末を充電すると判定された場合、
前記制御ユニットは、前記端末に前記端末が前記第1充電モードを起動するか否かを問い合わせる第1命令を送信し、
前記制御ユニットは、前記端末から、前記端末が前記第1充電モードの起動を同意することを指示する前記第1命令の返信命令を受信し、
前記制御ユニットは、前記端末に前記第1命令を送信する前に、前記電源アダプタと前記端末との間に前記第2充電モードで充電し、前記制御ユニットにより前記第2充電モードの充電時間が予め設定された閾値より大きいと判定された後、前記端末に前記第1命令を送信することを特徴とする請求項11に記載の電源アダプタ。
【請求項13】
前記制御ユニットは、さらに、前記スイッチユニットを制御することにより、充電電流を前記第1充電モードに対応する充電電流に調整するように前記電源アダプタを制御し、前記電源アダプタにより前記第1充電モードに対応する充電電流で前記端末を充電する前に、
前記制御ユニットは、前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記第1充電モードに対応する充電電圧を判定し、充電電圧を前記第1充電モードに対応する充電電圧に調整するように前記電源アダプタを制御することを特徴とする請求項12に記載の電源アダプタ。
【請求項14】
前記電源アダプタが前記第1充電モードで前記端末を充電する過程に、前記制御ユニットが前記第1充電インタフェースのデータ線を介して前記端末と双方向通信を行い、前記スイッチユニットを制御することにより前記電源アダプタが電池に出力した充電電流を断続的に調整することを特徴とする請求項12に記載の電源アダプタ。
【請求項15】
充電システムであって、
電池と、
入力された交流を整流して第1リップル波形の電圧を出力する第1整流ユニットと、
制御信号に基づいて前記第1リップル波形の電圧を変調させるスイッチユニットと、
変調された前記第1リップル波形の電圧に基づいて第2リップル波形の電圧を出力するトランスと、
前記第2リップル波形の電圧を整流して第3リップル波形の電圧を出力する第2整流ユニットと、
前記第2整流ユニットにより出力された電圧及び/又は電流をサンプリングして電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値を取得するサンプリングユニットと、
前記サンプリングユニットと前記スイッチユニットとにそれぞれ接続され、前記制御信号を前記スイッチユニットに出力し、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記第1リップル波形の電圧を調整することで1次サンプリング電圧を取得し、前記1次サンプリング電圧、前記電圧サンプリング値及び/又は電流サンプリング値に基づいて前記制御信号のデューティ比を調節し、前記第3リップル波形の電圧が充電ニーズを満たすようにする制御ユニットと、を含むことを特徴とする充電システム。
【国際調査報告】