特表2018-519995(P2018-519995A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-519995分配部材及びこれを含む垂直軸インパクトクラッシャー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-519995(P2018-519995A)
(43)【公表日】2018年7月26日
(54)【発明の名称】分配部材及びこれを含む垂直軸インパクトクラッシャー
(51)【国際特許分類】
   B02C 13/02 20060101AFI20180629BHJP
【FI】
   B02C13/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-567448(P2017-567448)
(86)(22)【出願日】2016年6月20日
(85)【翻訳文提出日】2017年12月21日
(86)【国際出願番号】KR2016006505
(87)【国際公開番号】WO2017003119
(87)【国際公開日】20170105
(31)【優先権主張番号】10-2015-0094557
(32)【優先日】2015年7月2日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】517447530
【氏名又は名称】許 弘淳
【氏名又は名称原語表記】HUR Hong−Soon
(71)【出願人】
【識別番号】517447541
【氏名又は名称】許 珍禧
【氏名又は名称原語表記】HUR Jin−Hee
(74)【代理人】
【識別番号】100104662
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智司
(72)【発明者】
【氏名】許 弘淳
(72)【発明者】
【氏名】許 珍禧
【テーマコード(参考)】
4D065
【Fターム(参考)】
4D065AA04
4D065AA06
4D065AA07
4D065BB02
4D065BB07
4D065BB11
4D065EB01
4D065EB03
4D065EC03
4D065ED06
4D065ED16
4D065EE02
(57)【要約】
垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材は、分配板、複数個の第1保護板、及び第2保護板を含むことができる。前記分配板は、垂直軸インパクトクラッシャーの垂直軸に連結できる。前記分配板は、円錐形状の第1分配面と第2分配面を有することができる。前記第1保護板は、前記分配板の第1分配面に付着できる。前記第2保護板は、前記分配板の第2分配面に付着できる。したがって、超硬合金材質である第1保護板と第2保護板が分配板の第1分配面と第2分配面の摩耗を防止することができる。特に、第1保護板は複数個からなっているので、第1保護板のうち、相対的により多く摩耗した第1保護板のみを新しいものに取り替えることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直軸インパクトクラッシャーの垂直軸が連結され、円錐形状の第1分配面と第2分配面を有する分配板と、
前記分配板の第1分配面に付着された複数個の第1保護板と、
前記分配板の第2分配面に付着された第2保護板と、
を含む、垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項2】
前記第2分配面は前記垂直軸の軸方向と直交し、前記第1分配面は前記第2分配面の外側端部から前記分配板の半径方向に沿って傾斜するように延長された、請求項1に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項3】
前記分配板は前記第1保護板と前記第2保護板を前記第1分配面と前記第2分配面の各々に固定させるためのボルトを収容する収容溝を有する、請求項1に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項4】
前記第1保護板と前記第2保護板に向ける前記ボルトの端部に保護チップが付着された、請求項3に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項5】
前記保護チップは超硬合金を含む、請求項4に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項6】
前記第1保護板は、
前記分配板の円周線方向に沿って配列されて、前記第2保護板の外側面に当接された内側面を有する複数個の内側保護板と、
前記分配板の円周線方向に沿って配列されて、前記内側保護板の外側面に当接された複数個の外側保護板を含む、請求項1に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項7】
前記内側保護板と前記外側保護板はラウンドされた上部面と下部面を有する、請求項6に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項8】
前記第2保護板は、前記分配板の第2分配面の円周線方向に沿って配列された複数個からなる、請求項1に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項9】
前記分配板の外側面に付着された第3保護板をさらに含む、請求項1に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項10】
前記分配板の外側面は勾配付けた形状を有し、前記分配胴体部の勾配付けた外側面に前記第3保護板の内側面が当接された、請求項9に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項11】
前記分配板の外側面に係止部が形成され、前記係止部が挿入される係止溝が前記第3保護板の内側面に形成された、請求項9に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項12】
前記第3保護板は、超硬合金を含む、請求項9に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項13】
前記分配板の内側面に付着された第4保護板をさらに含む、請求項1に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項14】
前記第4保護板は前記第2分配面より突出した上端を有し、前記第2保護板は前記第4保護板の上端を収容する収容溝を有する、請求項13に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項15】
前記第4保護板は、超硬合金を含む、請求項13に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項16】
前記第1保護板と前記第2保護板は超硬合金を含む、請求項1に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項17】
前記分配板を前記垂直軸に連結させるためのボルトをさらに含む、請求項1に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項18】
前記ボルトのヘッドに保護カバーが付着された、請求項17に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項19】
前記保護カバーは、超硬合金を含む、請求項18に記載の垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材。
【請求項20】
クラッシングハウジングと、
前記クラッシングハウジングの上部に配置されて、前記クラッシングハウジング内に骨材を提供するフィーディングホッパと、
前記クラッシングハウジング内に配置されて、前記フィーディングホッパから垂直方向に提供された骨材に遠心力を与えるローターと、
前記ローターに遠心力を提供する垂直軸と、
前記ローターの底面に配置され、前記垂直軸が連結され、円錐形状の第1分配面と第2分配面を有する分配板、前記分配板の第1分配面に付着された複数個の第1保護板、及び前記分配板の第2分配面に付着された第2保護板を含む分配部材と、
前記分配部材により分配された骨材が衝突するアンビルと、
を含む、垂直軸インパクトクラッシャー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は分配部材及びこれを含む垂直軸インパクトクラッシャーに関し、より詳しくは、骨材を粉砕して砂利及び砂を製造するための垂直軸インパクトクラッシャー内に垂直方向に投入された骨材を水平方向に分配する分配部材、及びこのような分配部材を含む垂直軸インパクトクラッシャーに関する。
【背景技術】
【0002】
自然骨材は種々の用途によって粉砕できる。このような粉砕工程に使われるクラッシャーのうちの一類型が垂直軸インパクトクラッシャーでありうる。垂直軸インパクトクラッシャーでは、高速で加速された骨材が衝突面に衝突されることによって、骨材を粉砕させることができる。このような垂直軸インパクトクラッシャーはアンビル(anvil)型とロックオンロック(rock on rock)型に区分できる。
【0003】
関連技術によれば、アンビル型インパクトクラッシャーは、クラッシングチャンバー(crushing chamber)、クラッシングチャンバーの上部に配置されたフィーディングホッパ(feeding hopper)を含むことができる。フィーディングホッパを通じて骨材がローター内に投入できる。骨材に遠心力を与えるローター(rotor)がクラッシングチャンバーの内部に配置できる。円錐形状の分配部材がローターの底面中央に配置できる。分配部材は、ローター内に垂直方向に沿って投入された骨材を水平方向に分配することができる。分配部材は、ローターを回転させる垂直軸に連結されて、ローターと共に回転できる。分配部材により水平方向に分配された骨材が衝突されるアンビルがクラッシングチャンバーの内壁に配置できる。
【0004】
ローターに投入された骨材は、分配部材に衝突された後、水平方向に向けて分配されるので、ローターと共に高速で回転する分配部材は骨材とひどく摩擦を起こすことがある。したがって、分配部材は容易に摩耗するので、周期的に取り替えることが要求できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は取替え周期を延長することができる分配部材を提供する。
【0006】
また、本発明は前記の分配部材を含む垂直軸インパクトクラッシャーも提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一見方に従う垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材は、分配板、複数個の第1保護板、及び第2保護板を含むことができる。前記分配板は、垂直軸インパクトクラッシャーの垂直軸に連結できる。前記分配板は、円錐形状の第1分配面と第2分配面を有することができる。前記第1保護板は、前記分配板の第1分配面に付着できる。前記第2保護板は、前記分配板の第2分配面に付着できる。
【0008】
例示的な実施形態において、前記第2分配面は前記垂直軸の軸方向と直交することができる。前記第1分配面は、前記第2分配面の外側端部から前記分配板の半径方向に沿って傾斜するように延長できる。
【0009】
例示的な実施形態において、前記分配板は前記第1保護板と前記第2保護板を前記第1分配面と前記第2分配面の各々に固定させるためのボルトを収容する収容溝を有することができる。
【0010】
例示的な実施形態において、前記第1保護板と前記第2保護板に向ける前記ボルトの端部に保護チップが付着できる。
【0011】
例示的な実施形態において、前記保護チップは超硬合金を含むことができる。
【0012】
例示的な実施形態において、前記第1保護板は前記分配板の円周線方向に沿って配列されて前記第2保護板の外側面に当接された内側面を有する複数個の内側保護板、及び前記分配板の円周線方向に沿って配列されて前記内側保護板の外側面に当接された複数個の外側保護板を含むことができる。
【0013】
例示的な実施形態において、前記内側保護板と前記外側保護板はラウンドした上部面と下部面を有することができる。
【0014】
例示的な実施形態において、前記第2保護板は前記分配板の第2分配面の円周線方向に沿って配列された複数個からなることができる。
【0015】
例示的な実施形態において、前記分配部材は前記分配板の外側面に付着された第3保護板をさらに含むことができる。
【0016】
例示的な実施形態において、前記分配板の外側面は勾配付けた形状を有することができる。前記分配胴体部の勾配付けた外側面に前記第3保護板の内側面が当接できる。
【0017】
例示的な実施形態において、前記分配板の外側面に係止部が形成できる。前記係止部が挿入される係止溝が前記第3保護板の内側面に形成できる。
【0018】
例示的な実施形態において、前記第3保護板は超硬合金を含むことができる。
【0019】
例示的な実施形態において、前記分配部材は前記分配板の内側面に付着された第4保護板をさらに含むことができる。
【0020】
例示的な実施形態において、前記第4保護板は前記第2分配面より突出した上端を有することができる。前記第2保護板は、前記第4保護板の上端を収容する収容溝を有することができる。
【0021】
例示的な実施形態において、前記第4保護板は超硬合金を含むことができる。
【0022】
例示的な実施形態において、前記第1保護板と前記第2保護板は超硬合金を含むことができる。
【0023】
例示的な実施形態において、前記分配部材は前記分配板を前記垂直軸に連結させるためのボルトをさらに含むことができる。
【0024】
例示的な実施形態において、前記ボルトのヘッドに保護カバーが付着できる。
【0025】
例示的な実施形態において、前記保護カバーは超硬合金を含むことができる。
【0026】
本発明の他の見方に従う垂直軸インパクトクラッシャーは、クラッシングハウジング、フィーディングホッパ、ローター、垂直軸、分配部材、及びアンビルを含むことができる。前記フィーディングホッパは前記クラッシングハウジングの上部に配置されて、前記クラッシングハウジング内に骨材を提供することができる。前記ローターは前記クラッシングハウジング内に配置されて、前記フィーディングホッパから垂直方向に提供された骨材に遠心力を与えることができる。前記垂直軸は、前記ローターに遠心力を提供することができる。前記分配部材は前記ローターの底面に配置され、前記垂直軸が連結され、円錐形状の第1分配面と第2分配面を有する分配板、前記分配板の第1分配面に付着された複数個の第1保護板、及び前記分配板の第2分配面に付着された第2保護板を含むことができる。前記アンビルは、記分配部材により分配された骨材と衝突することができる。
【発明の効果】
【0027】
前記の本発明によれば、超硬合金材質である第1保護板と第2保護板が分配板の第1分配面と第2分配面の摩耗を防止することができる。特に、第1保護板は複数個からなっているので、第1保護板のうち、相対的により多く摩耗した第1保護板のみを新しいものに取り替えることができる。したがって、第1保護板のうちの少なくともいずれか1つ及び/又は第2保護板を適期に取り替えてくれることによって、分配部材を半永久的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態に係る垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材を示す分解斜視図である。
図2図1に図示された分配部材を示す斜視図である。
図3図2に図示された分配部材を示す断面図である。
図4図2に図示された分配部材を示す平面図である。
図5図4のV−V’線に沿って示す断面図である。
図6図4のVI−VI’線に沿って示す断面図である。
図7】本発明の他の実施形態に係る垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材を示す断面図である。
図8】本発明の更に他の実施形態に係る垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材を示す断面図である。
図9図1に図示された分配部材を含む垂直軸インパクトクラッシャーを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0030】
本発明は多様な変更を加えることができ、種々の形態を有することができるところ、特定の実施形態を図面に例示し、本文に詳細に説明しようとする。しかしながら、これは本発明を特定の開示形態に対して限定しようとするものでなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものとして理解されなければならない。各図面を説明しながら類似の参照符号を類似の構成要素に対して使用した。
【0031】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明することに使用できるが、前記構成要素は前記用語により限定されてはならない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素として命名されることができ、類似するように、第2構成要素も第1構成要素として命名できる。
【0032】
本出願で使用した用語は単に特定の実施形態を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味を有しない限り、複数の表現を含む。本出願で、“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはその以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものとして理解されるべきである。
【0033】
異に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めて、ここで使われる全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により一般的に理解されるものと同一な意味を有している。一般的に使われる予め定義されているもののような用語は関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有するものとして解析されなければならず、本出願で明白に定義しない限り、理想的であるか、または過度に形式的な意味として解析できない。
【0034】
分配部材
図1は本発明の一実施形態に係る垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材を示す分解斜視図であり、図2図1に図示された分配部材を示す斜視図であり、図3図2に図示された分配部材を示す断面図であり、図4図2に図示された分配部材を示す平面図であり、図5図4のV−V’線に沿って示す断面図であり、図6図4のVI−VI’線に沿って示す断面図である。
【0035】
図1から図6を参照すると、本実施形態に係る垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材100は、分配板110、複数個の第1保護板140、第2保護板150、第3保護板160、及び第4保護板170を含むことができる。
【0036】
分配板110は、略円錐形状を有することができる。分配板110は、垂直軸インパクトクラッシャーの垂直軸が連結されるための軸孔113を有することができる。円錐形状の分配板110は、内側面116、外側面118、上部面、及び下部面を有することができる。骨材は、分配板110の上部面に衝突して水平方向に分配できる。したがって、分配板110の上部面が骨材を分配する分配面に該当できる。
【0037】
本実施形態において、分配板110の上部面は第1分配面112と第2分配面114に区分できる。第1分配面112は、略円錐形状を有することができる。第2分配面114は、水平方向と実質的に平行した扁平な形状を有することができる。第2分配面114は、分配板110の軸孔113に隣接することができる。第1分配面112は、第2分配面114の外側端部から分配板110の半径方向に沿って傾斜するように延長できる。したがって、第1分配面112は前述した円錐形状を有することができる。分配板110の外側面118は、軸孔113の軸方向に対して傾斜した勾配形状を有することができる。特に、分配板110の勾配付けた外側面118は分配板110の上端から下端に行くにつれて徐々に増える形状を有することができる。したがって、分配板110の中心から勾配付けた外側面118の上端までの半径は、分配板110の中心から勾配付けた外側面118の下端までの半径より短いことがある。
【0038】
第1保護板140は、分配板110の第1分配面112を保護することができる。第1保護板140は、分配板110の第1分配面112に当接できる。本実施形態において、第1保護板140は、複数個の内側保護板120及び複数個の外側保護板130を含むことができる。内側保護板120と外側保護板130の数は、特定の数字に限定されないことがある。
【0039】
内側保護板120は、分配板110の内側円周線に沿って配列できる。内側円周線は分配板110の第1分配面112のうち、上部部分を連結する線でありうる。したがって、内側保護板120は分配板110の第1分配面112の上部部分に当接できる。
【0040】
内側保護板120は、実質的に同一なサイズ及び形状を有することができる。内側保護板120の各々は、略等辺台形の形状を有することができる。したがって、内側保護板120の各々は、内側面122、外側面124、上部面126、及び下部面128を有することができる。内側保護板120の内側面122は、第2保護板150に当接できる。内側保護板120の外側面124は、外側保護板130に当接できる。内側保護板120の下部面128は分配板110の第1分配面112の上部部分に当接できる。前述したように、分配板110の第1分配面112は円錐形状を有しているので、第1分配面112も一定の曲率を有する湾曲した形状を有することができる。したがって、内側保護板120の下部面128も第1分配面112の曲率と実質的に同一な曲率に沿って湾曲、即ちラウンドされた形状を有することができる。内側保護板120の上部面126も下部面128と同様にラウンドされた形状を有することができる。
【0041】
外側保護板130は分配板110の外側円周線に沿って配列できる。外側円周線は、分配板110の第1分配面112のうち、下部部分を連結する線でありうる 。したがって、外側円周線を形成する半径は、内側円周線を形成する半径より長いことがある。外側保護板130は、分配板110の第1分配面112の下部部分に当接できる。
【0042】
外側保護板130は、実質的に同一なサイズ及び形状を有することができる。外側保護板130の各々は略等辺台形の形状を有することができる。したがって、外側保護板130の各々は、内側面132、外側面134、上部面136、及び下部面138を有することができる。外側保護板130の内側面132は、内側保護板120の外側面124に当接できる。外側保護板130の外側面134は、第3保護板160に当接できる。外側保護板130の下部面138は、分配板110の第1分配面112の下部部分に当接できる。前述したように、第1分配面112は一定の曲率を有する湾曲形状を有することができる。したがって、外側保護板130の下部面138も第1分配面112の曲率と実質的に同一な曲率に沿ってラウンドされた形状を有することができる。外側保護板130の上部面136も下部面138と同様にラウンドされた形状を有することができる。
【0043】
第1保護板140は、骨材の衝突から分配板110の第1分配面112を保護するためのタングステンカーバイドのような超硬合金材質を含むことができる。このように、第1保護板140が超硬合金材質の複数個の内側保護板120と外側保護板130を含むので、内側保護板120と外側保護板130のうち、ひどく摩耗した保護板のみを選択的に取り替えることができる。
【0044】
他の実施形態として、第1保護板140は内側保護板120と外側保護板130のうち、いずれか1つのみを含むこともできる。また、第1保護板140は内側保護板120と外側保護板130の間に介された少なくとも1列以上の中間保護板をさらに含むこともできる。
【0045】
第1保護板140は、分配板110の第1分配面112にボルト190により締結できる。ボルト190は、分配板110の下部面から第1保護板140に向けて締結できる。分配板110は、ボルト190を収容する収容溝119を有することができる。収容溝119は、分配板110の下部面から形成できる。したがって、ボルト190のヘッドは、収容溝119を通じて露出できる。一方、ボルト190の端部は第1保護板140の上部面を通じて露出できる。ボルト190の端部が骨材と衝突して摩耗することを防止するために、保護チップ192がボルト190の端部に付着できる。保護チップ192はブレージング工程を通じてボルト190の端部に付着できる。
【0046】
第2保護板150は、分配板110の第2分配面114を保護することができる。第2保護板150は、分配板110の第2分配面114に当接できる。本実施形態において、第2保護板150は略リング形状を有することができる。したがって、第2保護板150は、上部面、下部面、内側面152、及び外側面154を有することができる。第2保護板150の下部面が分配板110の第2分配面114に当接できる。収容溝156が第2保護板150の内側面152に形成できる。第2保護板150は、骨材の衝突から突出部130の第2分配面132を保護するためのタングステンカーバイドのような超硬合金材質を含むことができる。
【0047】
第2保護板150は、分配板110の第2分配面114にボルト190により締結できる。ボルト190は、分配板110の下部面から第2保護板150に向けて締結できる。したがって、ボルト190のヘッドは収容溝119を通じて露出できる。一方、ボルト190の端部は第2保護板150の上部面を通じて露出できる。ボルト190の端部が骨材と衝突して摩耗することを防止するために、保護チップ192がボルト190の端部に付着できる。保護チップ192は、ブレージング工程を通じてボルト190の端部に付着できる。
【0048】
第3保護板160は、分配板110の外側面118を保護することができる。第3保護板160は、分配板110の外側面118と当接できる。本実施形態において、第3保護板160は略リング形状を有することができる。したがって、第3保護板160は、上部面、下部面、内側面162、及び外側面164を有することができる。第3保護板160の上部面は、外側保護板130の外側面134に当接できる。第3保護板160の下部面は、分配板110の下部面と実質的に同一平面上に位置できる。第3保護板160の内側面162が分配板110の外側面118と当接できる。前述したように、分配板110の外側面118は上から下に行くにつれて徐々に増える勾配付けた形状を有しているので、第3保護板160の内側面162は逆に、下から上に行くにつれて徐々に増える勾配付けた形状を有することができる。第3保護板160は、骨材の衝突から分配板110の外側面118を保護するためのタングステンカーバイドのような超硬合金材質を含むことができる。
【0049】
第4保護板170は、分配板110の内側面116を保護することができる。第4保護板170は、分配板110の内側面116と当接できる。本実施形態において、第4保護板170は略リング形状を有することができる。したがって、第4保護板170は、上部面、下部面、内側面、及び外側面を有することができる。第4保護板170の内側面は、軸孔113を通じて露出できる。第4保護板170の外側面は、分配板110の内側面116に当接できる。第4保護板170の上部面は、第2分配面114より上に突出できる。第2分配面114より突出した第4保護板170の上端部位は、第2保護板150の収容溝156に収容できる。したがって、第4保護板170の上端部位が第2保護板150の収容溝156に収容されることによって、第4保護板170が分配板110と第2保護板150に堅固に組立できる。第4保護板170は、分配板110の内側面116を保護するためのタングステンカーバイドのような超硬合金材質を含むことができる。
【0050】
分配板110は、ボルト180により垂直軸に締結できる。ボルト180は、軸孔113を通じて進入して分配板110を垂直軸に固定させることができる。したがって、ボルト180のヘッドは軸孔113の内部で上に向かうことができる。骨材がボルト180のヘッドに衝突してボルト180と垂直軸との間の連結力を弱化させる虞があるので、保護カバー182がボルト180のヘッドに付着できる。保護カバー182は、タングステンカーバイドのような超硬合金材質を含むことができる。保護カバー182は、ブレージング工程を通じてボルト180のヘッドに付着できる。
【0051】
図7は、本発明の他の実施形態に係る垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材を示す断面図である。
【0052】
本実施形態に係る分配部材100aは分配板110と第3保護板160との間の連結構造を除いては、図1に図示された分配部材100の構成要素と実質的に同一な構成要素を含むことができる。したがって、同一な構成要素は同一な参照符号で示され、また同一な構成要素に対する反復説明は省略することができる。
【0053】
図7を参照すると、分配板110の外側面118aは勾配付けた形状を有しないことがある。一方、分配板110の外側面118aは軸孔113の軸方向と実質的に平行することができる。係止段142が分配板110の外側面118aに形成できる。特に、係止段142は分配板110の外側面118aの下部に形成できる。即ち、係止段142は分配板110の外側面118aの下端から上部に向けて延長できる。
【0054】
第3保護板160の内側面162aは、分配板110の外側面118aに当接できる。したがって、第3保護板160の内側面162aも分配板110の外側面118aと実質的に平行することができる。係止溝166が第3保護板160の内側面162aに形成できる。係止段142が係止溝166に掛かって支持されるので、係止溝166は第3保護板160の内側面162aの下端から上部に向けて形成できる。
他の実施形態として、第3保護板160と分配胴体部110は前記の連結構造の以外にも他の連結構造を用いて組み立てることもできることは当業者に自明である。
【0055】
図8は、本発明の更に他の実施形態に係る垂直軸インパクトクラッシャーの分配部材を示す断面図である。
【0056】
本実施形態に係る分配部材100bは第2保護板を除いては、図1に図示された分配部材100の構成要素と実質的に同一な構成要素を含むことができる。したがって、同一な構成要素は同一な参照符号で示され、また同一な構成要素に対する反復説明は省略することができる。
【0057】
図8を参照すると、第2保護板150bは複数個からなることができる。複数個の第2保護板150bは分配板110の第2分配面114に当接できる。第2保護板150bは、分配板110の第2分配面114の円周線に沿って配列できる。円周線は、分配板110の第2分配面114を連結する線でありうる。第2保護板150bは、実質的に同一なサイズ及び形状を有することができる。第2保護板150bの各々は略等辺台形の形状を有することができる。
【0058】
第2保護板150bは、ボルト190により分配板110に締結できる。したがって、第2保護板150bのうち、ひどく摩耗したいずれか1つのみを新しい第2保護板150bに取り替えることができる。第2保護板150bの取替えはボルト190を用いて容易に遂行できる。
【0059】
垂直軸インパクトクラッシャー
図9は、図1に図示された分配部材を含む垂直軸インパクトクラッシャーを示す断面図である。
【0060】
図9を参照すると、垂直軸インパクトクラッシャー200は、クラッシングチャンバー210、クラッシングチャンバー210の上部に配置されたフィーディングホッパ220、及びクラッシングチャンバー210の上部中央に配置されてフィーディングホッパ220と連通されたローター230を含むことができる。骨材は、フィーディングホッパ220を通じて垂直方向にローター230内に投入できる。ローター230は垂直軸250に連結されて、垂直軸250により回転できる。
【0061】
分配部材100がローター230の底面中央に配置できる。分配部材100は、ローター230内に垂直方向に沿って投入された骨材を水平方向に分配することができる。分配部材100は、ローター230を回転させるボルト180を媒介に垂直軸250に連結されて、ローター230と共に回転できる。
【0062】
分配部材100は、図1に図示された分配部材100の構成要素と実質的に同一な構成要素を含むことができる。したがって、同一な構成要素は同一な参照符号で示され、また同一な構成要素に対する反復説明は省略することができる。他の実施形態として、垂直軸インパクトクラッシャー200は、図7に図示された分配部材100aまたは図8に図示された分配部材100bを含むこともできる。
【0063】
分配部材100により水平方向に分配された骨材が衝突されるアンビル240がクラッシングチャンバー210の内壁に配置できる。
【0064】
骨材は、フィーディングホッパ220を通じてローター230内に垂直方向に投入できる。骨材はローター230内で分配部材100の第1保護板140と第2保護板150に衝突した後、水平方向に分配できる。ここで、第1保護板140と第2保護板150は超硬合金を含むので、骨材に対して優れる耐摩耗性を有する。したがって、第1保護板140と第2保護板150を適期に取り替えてくれることによって、分配板110を半永久的に使用することができる。特に、第1保護板140が超硬合金材質の複数個の内側保護板120と外側保護板130を含むので、内側保護板120と外側保護板130のうち、ひどく摩耗した保護板のみを選択的に取り替えることができる。
【0065】
水平方向に分配された骨材は、アンビル240に衝突して砂利と骨材に粉砕できる。砂利と骨材はクラッシングチャンバー210の下部に連結された出口を通じて外部に排出できる。
【0066】
前述したように、本実施形態によれば、超硬合金材質である第1保護板と第2保護板が分配板の第1分配面と第2分配面の摩耗を防止することができる。特に、第1保護板は複数個からなっているので、第1保護板のうち、相対的により多く摩耗した第1保護板のみを新しいものに取り替えることができる。したがって、第1保護板のうち、少なくともいずれか1つ及び/又は第2保護板を適期に取り替えてくれることによって、分配部材を半永久的に使用することができる。
【0067】
前述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者であれば、以下の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解することができる。
【符号の説明】
【0068】
110 分配板
113 軸孔
112 第1分配面
114 第2分配面
116 分配板の内側面
118 分配板の外側面
119 収容溝
120 内側保護板
122 内側保護板の内側面
124 内側保護板の外側面
126 内側保護板の上部面
128 内側保護板の下部面
130 外側保護板
132 外側保護板の内側面
134 外側保護板の外側面
136 外側保護板の上部面
138 外側保護板の下部面
140 第1保護板
150 第2保護板
152 第2保護板の内側面
154 第2保護板の外側面
156 収容溝
160 第3保護板
162 第3保護板の内側面
164 第3保護板の外側面
166 係止溝
170 第4保護板
180、190 ボルト
182 保護カバー
210 クラッシングチャンバー
220 フィーディングホッパ
230 ローター
240 アンビル
250 垂直軸
142 係止段
192 保護チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】