特表2018-520050(P2018-520050A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-520050(P2018-520050A)
(43)【公表日】2018年7月26日
(54)【発明の名称】折り畳み式ワゴン
(51)【国際特許分類】
   B62B 3/02 20060101AFI20180629BHJP
   B62B 7/08 20060101ALI20180629BHJP
【FI】
   B62B3/02 B
   B62B7/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-500890(P2018-500890)
(86)(22)【出願日】2016年7月15日
(85)【翻訳文提出日】2018年2月13日
(86)【国際出願番号】US2016042421
(87)【国際公開番号】WO2017011724
(87)【国際公開日】20170119
(31)【優先権主張番号】62/234,368
(32)【優先日】2015年9月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/193,181
(32)【優先日】2015年7月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/210,413
(32)【優先日】2016年7月14日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】599122905
【氏名又は名称】ラジオ・フライヤー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Radio Flyer, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】フィッツウォーター,ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】エッカート,キャメロン
(72)【発明者】
【氏名】ボイル,マイケル・エス
【テーマコード(参考)】
3D050
3D051
【Fターム(参考)】
3D050AA01
3D050BB03
3D050CC05
3D050DD03
3D050EE08
3D050EE15
3D050GG04
3D051AA02
3D051AA08
3D051AA24
3D051BA14
3D051BB02
3D051BB40
3D051CA07
3D051CB02
3D051CG07
(57)【要約】
使用時の構成から収納又は輸送のための折り畳まれた構成へ転換する折り畳み式ワゴンが提供されている。折り畳み式ワゴンは、可倒式フレームと、折り畳み式床組立体と、リンク仕掛け組立体と、を有している。折り畳み式ワゴンは、更に、フレームの一部分を覆っている可撓性ハウジングを有することができる。可撓性ハウジングは格納可能の側壁を有することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式ワゴンにおいて、
第1端組立体及び反対側の第2端組立体を有するフレームと、
前記第1端組立体へ枢動可能に接続されている第1床組立体及び前記第2端組立体へ枢動可能に接続されている第2床組立体を備える床組立体であって、前記第1床組立体は前記第2床組立体へ枢動可能に接続されている、床組立体と、
前記第1端組立体及び前記第2端組立体へ接続されているリンク仕掛け組立体であって、前記第1端組立体へ枢動可能に接続されている第1リンク仕掛け及び前記第2端組立体へ枢動可能に接続されている第2リンク仕掛けを有しており、前記第1リンク仕掛けは更に前記第2リンク仕掛けへ枢動可能に接続されている、リンク仕掛け組立体と、
前記フレームの一部分を覆っている可撓性ハウジングと、
を備えている折り畳み式ワゴン。
【請求項2】
前記第1床組立体と前記第2床組立体を枢動可能に接続している中央ブレース、を更に備えている請求項1に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項3】
前記第1端組立体は第1垂直方向部材及び第2垂直方向部材を備え、前記第2端組立体は第1垂直方向部材及び第2垂直方向部材を備えている、請求項1に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項4】
前記リンク仕掛け組立体は二棒リンク仕掛けを備えている、請求項1に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項5】
前記床組立体は第1平面内で動き、前記リンク仕掛け組立体は第2平面内で動き、前記第1平面と前記第2平面は垂直である、請求項1に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項6】
前記折り畳み式ワゴンは、開かれた構成と折り畳まれた構成の間で可動であり、前記リンク仕掛け組立体は、前記開かれた構成及び前記折り畳まれた構成のどちらにおいても前記床組立体より下に位置付けられる、請求項1に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項7】
前記リンク仕掛け組立体から延びている受け器であって、前記床組立体に解放可能に係合する受け器、を更に備えている請求項1に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項8】
前記可撓性ハウジングは、第1側壁、第2側壁、第1端壁、及び第2端壁を有し、前記第1側壁と前記第2側壁と前記第1端壁と前記第2端壁はワゴンエンクロージャを形成しており、前記第1側壁は格納可能である、請求項1に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項9】
前記第2側壁は格納可能である、請求項8に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項10】
前記折り畳み式ワゴンは開かれた構成と閉じられた構成の間で可動であり、前記折り畳み式ワゴンの前記フレームは、前記開かれた構成では前記床組立体に垂直な平面内に側壁を備えていない、請求項8に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項11】
前記第1床組立体は、前記第1端組立体から下方に90度より大きい角度で当該第1端組立体から勾配を付けられている、請求項1に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項12】
折り畳み式ワゴンにおいて、
第1端組立体、反対側の第2端組立体、及び床組立体、を有するフレームであって、開かれた構成から折り畳まれた構成へ転換するフレームと、
前記開かれた構成及び前記折り畳まれた構成のどちらにおいても前記第1端組立体を前記第2端組立体へ枢動可能に接続しているリンク仕掛け組立体と、
前記フレームの一部分を覆っていて、第1側壁、第2側壁、第1端壁、及び第2端壁を有しているハウジングであって、前記第1側壁と前記第2側壁と前記第1端壁と前記第2端壁はワゴンエンクロージャを形成しており、前記第1側壁は格納可能である、ハウジングと、
を備えている折り畳み式ワゴン。
【請求項13】
前記床組立体は前記フレームの前記開かれた構成から前記折り畳まれた構成への転換中に第1平面内で動き、前記リンク仕掛け組立体は前記フレームの前記開かれた構成から前記折り畳まれた構成への転換中に第2平面内で動き、前記第1平面と前記第2平面は垂直である、請求項12に記載の折り畳み式ワゴン。
【請求項14】
折り畳み式ワゴンにおいて、
第1端組立体、前記第1端組立体とは反対側の第2端組立体、及び床組立体、を有するフレームであって、開かれた構成から折り畳まれた構成へ転換し、第1側と第2側を有しているフレームと、
前記開かれた構成と前記折り畳まれた構成のどちらにおいても前記第1端組立体を前記第2端組立体へ枢動可能に接続しているリンク仕掛け組立体であって、前記第1端組立体の前記第1側へ枢動可能に接続されている第1リンク仕掛けと、前記第2端組立体の前記第1側へ枢動可能に接続されている第2リンク仕掛けと、を有していて、当該リンク仕掛け組立体は前記フレームの前記第2側へは直接に接続されておらず、前記第1リンク仕掛けは更に前記第2リンク仕掛けへ枢動可能に接続されている、リンク仕掛け組立体と、
を備えている折り畳み式ワゴン。
【請求項15】
前記床組立体は、前記第1端組立体へ枢動可能に接続されている第1床組立体と、前記第2端組立体へ枢動可能に接続されている第2床組立体と、を備えており、前記第1床組立体は前記第2床組立体へ枢動可能に接続されている、請求項14に記載の折り畳み式ワゴン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001](関連出願の相互参照)
本願は、2015年7月16日出願の米国仮特許出願第62/193,181号、2015年9月29日出願の米国仮特許出願第62/234,368号、及び2016年7月14日出願の米国特許出願第15/210,413号の恩典を主張し、これら出願の各々をここに参考文献として明示的に援用し本明細書の一部となす。
【0002】
[0002](連邦政府後援の研究又は開発)
非該当
[0003]本開示は、概括的にはワゴンに関しており、より詳しくは、開かれた又は使用時の構成から輸送又は収納のための折り畳まれた構成へ転換する折り畳み式ワゴンに関する。
【背景技術】
【0003】
[0004]ワゴンは、折り畳み式ワゴンを含め、当技術ではよく知られている。先行技術によるその様なワゴンは、多数の利点を提供しはするが、それでも複雑で重く高価なフレームを有している場合が多いことを含め、或る特定の制限事項を有している。本発明は、先行技術のこれらの制限事項及び他の欠点の一部を克服すること、そしてこれまで利用できなかった新たな特徴を提供することに努めている。本発明の特徴及び利点の完全な論考は、添付図面を参照しながら進む後段の詳細な説明に委ねたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮特許出願第62/193,181号
【特許文献2】米国仮特許出願第62/234,368号
【特許文献3】米国特許出願第15/210,413号
【発明の概要】
【0005】
[0005]1つの実施形態によれば、開示されている主題の技術は、開かれた、展開された、又は使用時の位置(即ち開かれた構成)から、閉じられた又は折り畳まれた位置(即ち閉じられた構成)へ転換できる折り畳み式ワゴンに関する。1つの実施形態では、折り畳み式ワゴンは、可倒式フレームと、床組立体と、リンク仕掛け組立体と、を有している。代わりの実施形態では、折り畳み式ワゴンは、可倒式フレーム上への可撓性ハウジングを有している。
【0006】
[0006]開示されている主題の技術は、更に、ワゴンにおいて、第1端組立体及び反対側の第2端組立体を有するフレームと;第1端組立体へ枢動可能に接続されている第1床組立体及び第2端組立体へ枢動可能に接続されている第2床組立体を備える床組立体であって、第1床組立体は第2床組立体へ枢動可能に接続されている、床組立体と;第1端組立体及び第2端組立体へ接続されているリンク仕掛け組立体であって、第1端組立体へ枢動可能に接続されている第1リンク仕掛け及び第2端組立体へ枢動可能に接続されている第2リンク仕掛けを有し、第1リンク仕掛けは更に第2リンク仕掛けへ枢動可能に接続されている、リンク仕掛け組立体と;フレームの一部分を覆っている可撓性ハウジングと、を備えているワゴンに関する。
【0007】
[0007]開示されている主題の技術は、更に、折り畳み式ワゴンにおいて、折り畳み式ワゴンのフレームが床組立体に垂直な平面に側壁を備えていない、折り畳み式ワゴンに関する。
【0008】
[0008]開示されている主題の技術は、更に、第1端組立体へ接続されている前部車輪組立体と、第2端組立体へ接続されている後部車輪組立体と、に関する。
[0009]開示されている主題の技術は、更に、第1垂直方向部材及び第2垂直方向部材を備える第1端組立体と、第1垂直方向部材及び第2垂直方向部材を備える第2端組立体と、を備えている折り畳み式ワゴンに関する。
【0009】
[0010]開示されている主題の技術は、更に、フレームの開かれた構成から折り畳まれた構成への転換中に第1平面内で動く床組立体と、フレームの開かれた構成から折り畳まれた構成への転換中に第2平面内で動くリンク仕掛け組立体と、に関しており、ここに第1平面と第2平面は垂直である。
【0010】
[0011]開示されている主題の技術は、更に、第1床組立体と第2床組立体を枢動可能に接続している中央ブレースに関する。
[0012]開示されている主題の技術は、更に、二棒リンク仕掛けを備えているリンク仕掛け組立体を有する折り畳み式ワゴンに関する。代わりの実施形態では、リンク仕掛け組立体はV字形状をしている。代わりの実施形態では、リンク仕掛け組立体は、開かれた構成と折り畳まれた構成のどちらにおいても床組立体より下に位置付けられる。
【0011】
[0013]開示されている主題の技術は、更に、リンク仕掛け組立体から延びている受け器に関しており、受け器は床組立体を解放可能に係合する。
[0014]開示されている主題の技術は、更に、フレームの一部分上の可撓性ハウジングに関する。1つの実施形態では、可撓性ハウジングは、第1側壁、第2側壁、第1端壁、及び第2端壁を有している。第1側壁と第2側壁と第1端壁と第2端壁はワゴンエンクロージャを形成しており、第1側壁は、格納可能、開放可能、又は引き下げ可能である。或る代わりの実施形態では、第2側壁は、格納可能、開放可能、又は引き下げ可能である。
【0012】
[0015]開示されている主題の技術は、更に、折り畳み式ワゴンにおいて、第1端組立体、反対側の第2端組立体、及び床組立体、を有するフレームであって、開かれた構成から折り畳まれた構成へ転換するフレームと;開かれた構成及び折り畳まれた構成のどちらにおいても第1端組立体を第2端組立体へ枢動可能に接続しているリンク仕掛け組立体と;フレームの一部分を覆っていて、第1側壁、第2側壁、第1端壁、及び第2端壁を有しているハウジングであって、第1側壁と第2側壁と第1端壁と第2端壁はワゴンエンクロージャを形成しており、第1側壁は格納可能である、ハウジングと;を備えている折り畳み式ワゴンに関する。
【0013】
[0016]開示されている主題の技術は、更に、折り畳み式ワゴンにおいて、第1端組立体、反対側の第2端組立体、及び床組立体、を有するフレームであって、開かれた構成から折り畳まれた構成へ転換するフレームと;開かれた構成及び折り畳まれた構成のどちらにおいても第1端組立体を第2端組立体へ枢動可能に接続している二棒リンク仕掛け組立体であって、第1端組立体へ枢動可能に接続されている第1リンク仕掛け及び第2端組立体へ枢動可能に接続されている第2リンク仕掛けを有していて、第1リンク仕掛けは更に第2リンク仕掛けへ枢動可能に接続されている、二棒リンク仕掛け組立体と;を備えている折り畳み式ワゴンに関する。
【0014】
[0017]開示されている主題の技術は、更に、折り畳み式ワゴンにおいて、第1端組立体、第1端組立体とは反対側の第2端組立体、及び床組立体、を有するフレームであって、開かれた構成から折り畳まれた構成へ転換し、第1側及び第2側を有しているフレームと;開かれた構成及び折り畳まれた構成のどちらにおいても第1端組立体を第2端組立体へ枢動可能に接続しているリンク仕掛け組立体であって、第1端組立体の第1側へ枢動可能に接続されている第1リンク仕掛けと、第2端組立体の第1側へ枢動可能に接続されている第2リンク仕掛けと、を有していて、当該リンク仕掛け組立体はフレームの第2側へは直接に接続されておらず、第1リンク仕掛けは更に第2リンク仕掛けへ枢動可能に接続されている、リンク仕掛け組立体と;を備えている折り畳み式ワゴンに関する。
【0015】
[0018]主題の技術の他の実施形態及び他の構成は、主題の技術の様々な構成が実例として示され記述されている次の詳細な説明から当業者には容易に明らかになるものと理解している。認識されるように、主題の技術は他の構成及び異なる構成の余地があり、その幾つかの詳細事項は様々な他の点で修正の余地があり、それらはみな主題の技術の範囲から逸脱することなくなされ得る。従って、図面及び詳細な説明は本質的に例示的であり制限的ではないと考えられるべきである。
【0016】
[0019]本開示を理解するにあたり、開示の実施形態が描かれ以下の記述と併せて本開示の原理を解説するのに役立つ添付図面を参照しながら、これより本開示を実例により説明してゆく。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】[0020]1つの実施形態による折り畳み式ワゴンの斜視図であり、開かれた、展開された、又は使用時の構成にある折り畳み式ワゴンフレームを示している。
図2】[0021]折り畳み式ワゴンのフレームが開かれた、展開された、又は使用時の構成にある状態の図1の折り畳み式ワゴンの上面図である。
図3】[0022]図1の折り畳み式ワゴンの斜視図であり、折り畳まれた構成にある折り畳み式ワゴンフレームを示している。
図4】[0023]図3の折り畳み式ワゴンの上面図であり、折り畳まれた構成にある折り畳み式ワゴンフレームを示している。
図5】[0024]第2の実施形態による折り畳み式ワゴンの斜視図であり、開かれた、展開された、又は使用時の構成にある折り畳み式ワゴンフレームを示している。
図6】[0025]折り畳み式ワゴンフレームが開かれた、展開された、又は使用時の構成にあり尚且つ可撓性ハウジングが折り畳み式フレームへ接続されている状態の図1の折り畳み式ワゴンの斜視図である。
図7】[0026]図6の7−7線に沿った部分断面図である。
図8】[0027]折り畳み式ワゴンフレームが開かれた、展開された、又は使用時の構成にあり尚且つ可撓性ハウジングが折り畳み式フレームへ接続されている状態の図5の折り畳み式ワゴンの斜視図である。
図9】[0028]折り畳み式ワゴンフレームが開かれた、展開された、又は使用時の構成にあり尚且つ可撓性ハウジングが折り畳み式フレームへ接続されている状態の図5の折り畳み式ワゴンの或る代わりの実施形態の斜視図である。
図10】[0029]折り畳み式ワゴンフレームが開かれた、展開された、又は使用時の構成にあり尚且つ可撓性ハウジングが折り畳み式フレームへ接続されている状態の図5の折り畳み式ワゴンの或る代わりの実施形態の斜視図である。
図11】[0030]折り畳み式ワゴンフレームのための保持ブラケットの斜視図である。
図12】[0031]図11の保持ブラケットを使用して床組立体を開かれた位置に保持するための保持機構の或る代わりの実施形態の部分斜視図である。
図13】[0032]折り畳み式ワゴンの或る代わりの実施形態の上面斜視図である。
図14】[0033]図13の折り畳み式ワゴンの下面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0034]ここに論じられている折り畳み式ワゴンは、多くの異なる形式の実施形態が可能であり、好適な実施形態が図面に示されここに詳細に説明されているが、本説明は折り畳み式ワゴンの原理の一例示と考えられるべきであり開示の広範な態様を描かれている実施形態に限定しようとするものではない。
【0019】
[0035]これより図を参照してゆくが、まず図1図5を見ると、様々な実施形態では、折り畳み式ワゴン10は可倒式フレーム組立体14を含んでおり、折り畳み式ワゴン10と可倒式フレーム組立体14が、展開された、開かれた、使用時の構成(図1図2図5図6図8図10、及び図13図14)と閉じられた、倒された、又は折り畳まれた構成(図3及び図4)の間で動けるような具合になっている。1つの実施形態では、フレーム組立体14は、第1端組立体16と、第1端組立体16に対向する反対側の第2端組立体18と、床組立体と、リンク仕掛け組立体24と、を含んでいる。床組立体は、第1床組立体20と第2床組立体22を備えていてもよい。第1床組立体20は概して第1端組立体16へ枢動可能に接続されていてそこから延びており、第2床組立体22は概して第2端組立体18へ枢動可能に接続されていてそこから延びている。リンク仕掛け組立体24は概して第1端組立体16を第2端組立体18へ接続している。加えて、図6図10及び図13−図14に示されている様に、様々な実施形態では、折り畳み式ワゴン10は、折り畳み式フレーム組立体14へ接続されている可撓性ハウジング26を含んでいる。
【0020】
[0036]第1端組立体16は、概して、第1垂直方向部材30と第2垂直方向部材32を備えており、2つの垂直方向部材30と32は、それらの下部寄りで前方下部横支持体34によって接続されている。加えて、1つの実施形態では、前方上部横支持体36が垂直方向部材30、32の上部寄りで2つの垂直方向部材30と32を接続している。代わりの実施形態では前方上部横支持体36を省略することもできるものと理解している。図1図4の第1の実施形態では、前方上部横支持体36が使用されている場合、それは背もたれ36であってもよく、成形プラスチックで作られているのが望ましい。図5の第2の実施形態では、前方上部横支持体36は、中空管状又は細長中実の棒部材の様な構造部材であってもよい。代わりの実施形態では、上部横部材36は必要ではないこともある。更に、或る好適な実施形態では、ハンドル38が、第1端組立体16へ、好適には前方下部横部材34のところで接続されている。
【0021】
[0037]同様に、第2端組立体18は、概して、第1垂直方向部材40と第2垂直方向部材42を備えており、2つの垂直方向部材40と42は、それらの下部寄りで後方下部横支持体44によって接続されている。1つの実施形態では、後方上部横支持体46が垂直方向部材40、42の上部寄りで2つの垂直方向部材40と42を接続している。或る代わりの実施形態では、図1に示されている様に、後方上部横支持体46を省略することもできる。後方上部横支持体46が使用されている場合、それは背もたれ46であってもよく、成形プラスチックで作られているのが望ましい。図5の第2の実施形態では、後方上部横支持体46が提供されている場合、それは中空管状又は細長中実の棒部材の様な構造部材であってもよい。典型的に、上部横支持体のどちらか又は両方が省略されている場合には、可撓性ハウジング26が、機能上、図13及び図14に示されている様な上部横部材又は背もたれの働きをするようになっていてもよい。参考までに、フレーム14は、概して、フレーム14の第1垂直方向部材30、40(図1)が常在している側に第1側を有し、フレーム14は、概して、フレーム14の第2垂直方向部材32、42(図1)が常在している側に第2側を有する。
【0022】
[0038]様々な実施形態では、折り畳み式ワゴン10は、少なくとも1つの前部車輪組立体50と後部車輪組立体52を含んでいる。1つの実施形態では、前部車輪組立体50は第1端組立体16へ接続されている。前部車輪組立体50は、1つの実施形態では、キャスター組立体を備えているのが望ましい。1つの実施形態では、使用者によって引かれたときにワゴン10が方向転換できるように、前部車輪組立体50の車輪支持体54が枢動可能に第1端組立体16へ接続されている。前部車輪支持体54は、前部車輪組立体50の車軸組立体に被回転可能に取り付けられている前部車輪56を支持するように構成されている。1つの実施形態では、折り畳み式ワゴン10は、ワゴン10の操舵を支援するキャスター組立体である2つの前部車輪組立体50を含んでいる。図示されていない或る代わりの実施形態では、前部車輪組立体50は、片側ベントワイヤキャスター(single-sided bent wire caster)で構成されている。代わりに、前部車輪組立体50は、ワゴンを操舵するうえで後部車輪組立体52と同じく方向転換可能になっていなくてもよい。
【0023】
[0039]図1及び図5を参照して、様々な実施形態では、後部車輪組立体52は、第2端組立体18へ接続されている。一対の下向きに延びる後部車輪支持体60が後方下部横支持体44から下向きに延びている。後部車輪支持体60は、後部車輪組立体52を被回転可能に支持している。1つの実施形態では、後部車輪組立体52は、後部車軸62及び一対の後部車輪64を備えている。後部車軸62は後部車輪64を回転可能に支持するように後部車輪支持体60の間に後部車輪支持体60を通って延びている。図3及び図4からよく分かる様に、前部車輪56は、後部車輪64の外側寄りにあり、それによりワゴン10により大きな安定性を提供している。加えて、前部車輪56は後部車輪64の外側寄りにあるので、後部車輪64は中実後部車軸62へ接続されてはいてもワゴン10の折り畳み時にはなお前部車輪56を回避することができる。とはいえ、代わりに、別々の後部車輪用車軸が各後部車輪支持体60へ接続されていて個々の後部車輪64を別々に被回転可能に支持するようになっていてもよい。
【0024】
[0040]図1図5に示されている様に、様々な実施形態の第1床組立体20は、第1端組立体16へ枢動可能に接続されていて、そこから延びている。第1床組立体20は、概して、2つの側辺部材70、第1端部材72、第2端部材74、及び複数の中央支持部材76を備えている。1つの実施形態では、第1端部材72は、第1端組立体16の2つの垂直方向部材30と32の間に枢動可能に接続されている。第1端部材72を第1端組立体16の2つの垂直方向部材30と32の間でそれらへ枢動可能に接続するのに、ショルダーボルト又は他の回転可能な締結機構が使用されていてもよい。2つの側辺部材70は、第1端部材72の互いに反対側の端に隣接して取り付けられていてワゴン10の床の中央へ向かって延びているのが望ましい。第2端部材74と複数の中央支持部材76は第1床組立体20へ剛性を提供するために利用されている。図示されていない或る代わりの実施形態では、側辺部材70は垂直方向部材30、32へそれぞれ延びていてそれぞれの垂直方向部材30、32へ枢動可能に接続されている。その場合、第1端部材72は、垂直方向部材30、32へ接続される代わりに側辺部材70の間に接続されている。
【0025】
[0041]同様に、様々な実施形態の第2床組立体22は、第2端組立体18へ枢動可能に接続されていて、そこから延びている。第2床組立体22は、概して、2つの側辺部材80、第1端部材82、第2端部材84、及び複数の中央支持部材86を備えている。1つの実施形態では、第1端部材82は、第2端組立体18の2つの垂直方向部材40と42の間に枢動可能に接続されている。第1端部材82を第2端組立体18の2つの垂直方向部材40と42の間でそれらへ枢動可能に接続するのに、ショルダーボルト又は他の回転可能な締結機構が使用されていてもよい。2つの側辺部材80は、第2端部材82の互いに反対側の端に隣接して固定されていてワゴン10の床の中央へ向かって延びているのが望ましい。第2端部材84及び複数の中央支持部材86は第2床組立体22へ剛性を提供するために利用されている。1つの実施形態では、床パネル(図示せず)を床組立体20、22の上に固定してワゴン10のための土台又は床を提供させ、その上に可撓性ハウジング26を載せるようにしてもよい。図示されていない或る代わりの実施形態では、側辺部材80は垂直方向部材40、42へそれぞれ延びていてそれぞれの垂直方向部材40、42へ枢動可能に接続されている。その場合、第1端部材82は、垂直方向部材40、42へ接続される代わりに側辺部材80の間に接続されている。
【0026】
[0042]第1床組立体20と第2床組立体22は中央ブレース90にて接続されている。中央ブレース90は、第1床組立体20を第2床組立体22へ枢動可能に接続させられるように第1床組立体20及び第2床組立体22へ枢動可能に接続されているのが望ましい。1つの実施形態では、中央ブレース90は、丸又は他の形状をしている管状又は中実部材の様な細長い部材であって、第1床組立体20と第2床組立体22の各側辺部材70及び80をそれへ接続させるように延びている部材である。或る好適な実施形態では、第1床組立体20と第2床組立体22の各側辺部材70及び80はそれのワゴン10の中央に隣接する端寄りに側方開口部92を有している。側方開口部92は、側辺部材70、80それぞれの長手方向軸を横断する向きの軸を有しているのが望ましい。中央ブレース90は、第1床組立体20と第2床組立体22を枢動可能に接続するように4つの側辺部材70、80それぞれの側方開口部92を通って延びている。加えて、或る好適な実施形態では、クリアランスのために、第1床組立体20の側辺部材70が第2床組立体20の側辺部材80の内側になるように但し当該側辺部材80に隣接するように第1床組立体20の幅は第2床組立体22の幅より小さくされている。逆の構成を提供することもできる。第1床組立体20及び第2床組立体22はワゴン10の床を画定している。床組立体は、概して、開かれた又は展開された構成(図1)から閉じられた又は折り畳まれた構成(図3)へ移行するように第1平面内で動く。
【0027】
[0043]図1図5に分かり易く示されている様に、1つの実施形態では、リンク仕掛け組立体24は、開かれた構成と閉じられた構成のどちらにおいても、第1端組立体16を第2端組立体18へ接続していてワゴンへ剛性を提供しているだけではなく、更に第1端組立体16と第2端組立体18が互いに隣接するような具合にワゴン10を倒せる又は折り畳める(図3及び図4)ようにしている。1つの実施形態では、リンク仕掛け組立体24はフレーム14の第1側にて第1端組立体及び第2端組立体へ接続されており、リンク仕掛け組立体24はフレーム14の第2側へは直接に接続されていない。リンク仕掛け組立体24は、開かれた構成と折り畳まれた構成のどちらにおいても第1端組立体16を第2端組立体18へ枢動可能に接続しているのが望ましい。1つの実施形態では、リンク仕掛け組立体24は、第1リンク仕掛け100及び第2リンク仕掛け106を備えている。また、1つの実施形態では、リンク仕掛け組立体24は、フレームの開かれた構成時及び折り畳まれた構成時に、床組立体20、22より下に位置付けられている。第1リンク仕掛け100は第1端102及び第2端104を有している。第1リンク仕掛け100の第1端102は第1端組立体16へ枢動可能に接続されている。第2リンク仕掛け106は第1端108と第2端110を有している。第2リンク仕掛け106の第1端108は第2端組立体18へ枢動可能に接続されている。加えて、第1リンク仕掛け100は第2リンク仕掛け106へ枢動可能に接続されている。1つの実施形態では、リンク仕掛け組立体24はV形状をしているのが望ましい。
【0028】
[0044]1つの実施形態では、第1リンク仕掛け100の第1端102は、第1リンク仕掛け100を第1端組立体16へ枢動可能に固定するために第1端組立体16の周りに嵌合する外側ハウジング103を有する開口部を有している。或る好適な実施形態では、第1リンク仕掛け100の第1端102の外側ハウジング103を、第1端組立体16の垂直方向部材30のうちの1つの周りに枢動可能に嵌合する管状部材とし、それらの間にブッシング及び/又はベアリングを配して第1リンク仕掛け100が第1端組立体16の周りをより容易に回転/枢動できるようにしてもよい。同様に、第2リンク仕掛け106の第1端108は、第2リンク仕掛け106を第2端組立体18へ枢動可能に固定するために第2端組立体18の周りに嵌合する外側ハウジング103を有する開口部を有している。或る好適な実施形態では、第2リンク仕掛け106の第1端108の外側ハウジング103を第2端組立体18の垂直方向部材40のうちの1つの周りに枢動可能に嵌合する管状部材とし、それらの間にブッシング及び/又はベアリングを配して第2リンク仕掛け106が第1端組立体18の周りをより容易に回転/枢動できるようにしてもよい。外側ハウジング103は、或る好適な実施形態では概して管状又は円筒状の構造とされているものであって、ワゴン10のフレーム組立体40に追加の剛性を提供するには延長された長さを有しているのが望ましい。
【0029】
[0045]また、1つの実施形態では、第1リンク仕掛け100の第2端104は、第2リンク仕掛け106の第2端110へ枢動可能に接続されている。1つの実施形態では、第1リンク仕掛け100と第2リンク仕掛け106の間の枢軸接続部118は、クレビス・アンド・タング式配列のそれである。例えば、第1リンク仕掛け100の第2端104か又は第2リンク仕掛け106の第2端110の一方がクレビス120を有しており、第1リンク仕掛け100の第2端104か又は第2リンク仕掛け106の第2端110の他方はクレビス120内に嵌まるタング122を有している。ピン124がクレビス120とタング122を接合していて、第1リンク仕掛け100と第2リンク仕掛け106がワゴン10の開閉中に互いに対して枢動できるようにしている。第1リンク仕掛け100と第2リンク仕掛け106は、開かれた構成と折り倒された構成の両構成時はもとより開かれた構成と折り倒された構成の間の移行時にも第1端組立体16を第2端組立体18へ固定された状態に維持するのを支援する二棒リンク仕掛けを形成している。また、或る好適な実施形態では、第1リンク仕掛け100と第2リンク仕掛け106それぞれは、第1端組立体16及び第2端組立体18へ或る角度で延びている第1部分130と、ワゴン10の長手方向軸に概ね平行に延びている第2部分132と、を有している。第2部分132は、第1リンク仕掛け100と第2リンク仕掛け106の間の枢軸接続部118にて交わっている。リンク仕掛け組立体24は、概して、図1に示されている開かれた構成から図3に示されている折り畳まれた構成へ移行するには第2平面内で動く。第1平面内で動く床組立体の運動平面に関し、リンク仕掛け組立体24の第2運動平面は床組立体の第1運動平面に概ね垂直である。別の言い方をすれば、床組立体は第1平面内で動き、リンク仕掛け組立体は第2平面内で動き、第1平面と第2平面は垂直である。
【0030】
[0046]更に、図7に示されている様に、1つの実施形態では、リンク仕掛け組立体24は中央クランプ部材又は受け器136を有しており、当該クランプ部材又は受け器136は中央ブレース90に係合して、第1組立体20及び第2床組立体22を引き起こし中央ブレース90を中央クランプ部材136から係合解除するのに十分な力が加えられるまでは当該第1及び第2床組立体20、22を低い位置に保持するようになっている。従って受け器136はリンク仕掛け組立体24から延びていて床組立体に解放可能に係合する。中央ブレース90には織物のプルタブの様なタブ138が接続されていて、使用者が中央ブレース90を引いて中央クランプ部材136との係合から抜けさせ、ワゴン10の折り倒し/折り畳みを始められるようにしていてもよい。図10図12に示されている様に、或る代わりの実施形態では、1つ又はそれ以上の受け入れブロック170がリンク仕掛け組立体24へ接続されていてもよい。図11に示されている様に、第1受け入れブロック170が第1床組立体20の下で第1リンク仕掛け100へ接続されており、第2受け入れブロック170が第2床組立体22の下で第2リンク仕掛け102へ接続されている。また、1つの実施形態では、各受け入れブロック170は、それぞれの床組立体20、22のブレース168を受け入れるために、中央クランプ部材136と同様の受け器172を有している。図11に示されている様に、第1受け入れブロック170のスナップ式受け器172は第1床組立体20のブレース168に脱着可能に係合し、第2受け入れブロック170の受け器172は第2床組立体22のブレース168に脱着可能に係合する。この実施形態では両受け入れブロック170が受け器172を含んでいるが、受け器72に床組立体20、22を開かれた位置に適切に固定させるうえで受け入れブロック170は1つしか要求されていないと理解している。但し、受け入れブロック170は2つあった方が好ましい、というのも、床組立体20、22を所定位置に落とし込む際に、各受け入れブロック170が第1床組立体20及び第2床組立体22からの力をそれぞれ吸収するための増加した表面積を提供するのを支援するからである。
【0031】
[0047]1つの実施形態では、中央ブレース90を中央クランプ部材136から係合解除するには、又は(単数又は複数の)ブレース168を(単数又は複数の)スナップ式受け器172から係合解除するには、利用されている実施形態にも依るが少なくとも10lbs.(約4536グラム)の力が要求される。そのやり方では、床組立体20、22が中央クランプ部材136又は(単数又は複数の)スナップ式受け器172から意図せずして係合解除されてしまうことはないはずで、ワゴン10は折り畳まれた構成へ転換する動きをさせるべく意識的に操作されない限り開かれた構成に留まることになる。
【0032】
[0048]或る好適な実施形態では、第1床組立体20及び第2床組立体22はそれぞれ第1端組立体16及び第2端組立体18から僅かに下方及び内方に大凡1度乃至5度傾いているか又は勾配が付けられていて、第1床組立体20及び第2床組立体22をそれらが開かれた位置から意図的に動かされるまでは当該位置に留まらせるためのオーバーセンターロッキング機構を作り出していてもよい。従って、その様な実施形態では、第1床組立体は第1端組立体から下向きに90度より大きい角度で第1端組立体から勾配を付けられており、第2床組立体は第2端組立体から下向きに90度より大きい角度で第2端組立体から勾配を付けられている。
【0033】
[0049]1つの実施形態では、ワゴン10は更に、ワゴン10の側壁を、また好適にはワゴン10の底又は床を、画定しているハウジング組立体26を含んでいる。或る好適な実施形態では、ハウジング組立体26は織物又は他の可撓性材料で作られていて、可撓性ハウジング26と呼称されている。可撓性ハウジング26は、フレーム14の一部分を覆って提供されていてもよい。図6及び図8に示されている様に、可撓性ハウジング26は、側面部分又は側壁140と、端部分又は端壁142と、底壁144又は床144と、を含んでいるのが望ましい。ハウジング26は、第1側壁140及び第2側壁140と、第1端壁142及び第2端壁142と、を有しているのが望ましい。第1側壁と第2側壁と第1端壁と第2端壁はワゴンエンクロージャを形成している。ハウジング組立体26は、更に、ハウジング組立体26をワゴンフレーム14へ接続するタブを含んでいてもよい。図1に示されている様に、1つの実施形態では、折り畳み式ワゴン10のフレーム14は、開かれた構成では、床組立体に垂直な平面内に剛性な側壁を備えてもいなければ有してもいない。なぜなら、その様な実施形態ではハウジング26が側壁特徴を提供しているからである。
【0034】
[0050]図6図9図10、及び図13図14に示されている様に、様々な実施形態では、ハウジング組立体26はワゴンフレーム14と関連付けて提供されている。特定の実施形態ではハウジング組立体26が第1端組立体16と第2端組立体18のそれぞれに剛性な背もたれ36、46を含んでいるのに対して、代わりの実施形態では剛性な背もたれ36、46はハウジング組立体26の一部分になっておらず、背もたれは可撓性ハウジング26によって作り出されている。ハウジング組立体26の端部分142は、第1端組立体16及び第2端組立体18の周りに延びるスリーブを有していて、開放された端が背もたれ36を視認できるようにしている。代わりに、端部分142のスリーブの態様は、図8及び図13図14の組立体に示されている様な具合に背もたれ36を覆って延びていてもよいし、更には閉じられた上端146を有しているというのであってもよい。
【0035】
[0051]或る好適な実施形態では、側壁140のうちの1つ又はそれ以上は、高くなった側壁を提供するために独立に且つ分離可能に開くことができるようになっていてもよいし、又はワゴン10の側面を通ってのアクセスを提供するために下ろせるように又は格納できるようになっていてもよい。1つの実施形態では、側壁140のうちの一方だけが格納可能であるのに対し、他方の側壁140は端部分142へ固定されている。或る代わりの実施形態では、両方の側壁が格納可能であってもよい。1つの実施形態では、格納式側壁140の何れかは、側壁140を所定場所に保持するよう合わせ部材150に係合する締結具148を上部に有している。1つの実施形態では、締結具148と合わせ部材150は、スナップ式締結具又は他の脱着式固定部材であってもよいし、又は代わりに締結部148は突起に係合する開口部であってもよい。図9及び図10に示されている様に、或る代わりの実施形態では、合わせ部材150はボタン様の部材であり、締結具148は補強されたボタン穴であってもよい。図13図14に示されている様に、更なる実施形態では、締結具148はベルクロ(登録商標)条片であり、締結部176がベルクロ条片178の様な相手方の合わせ部材150へ付着するという具合であってもよい。1つの実施形態では、ベルクロ条片締結具176は、垂直方向部材30、32、40、42(図1図4及び図13図14を見られたし)から延びているタブ174へ接続されている。更に、側壁140の面を端部分142の面へ固定してそれらの間に接合部を作り出すためにジッパー152、ボタン、又は他の締結具などが提供されていてもよい。加えて、何れかの格納式側壁140は下げられるか又は格納されてから、図6及び図9に示されている様な具合にひとまとめにされるようになっていてもよく、側壁をひとまとめにした配列に維持するにはストラップやベルクロの使用などが含められるだろう。代わりに、図10に示されている様に、格納式側壁140は、独立に、下げられ/格納され及び折り畳まれ又はまとめられるようになっていてもよく、また側壁140は端部分142の下側部分の合わせ部材150に固定させることのできるストラップ149又は他の締結具を有していてもよい。また、側壁140は、端部分142へ固定される端部材151を有していてもよい。そうすると、第1側壁と第2側壁140のうちのどちらか又は両方は下げる/格納することができるようになっているので、ハウジング組立体26は、四方壁キャビティ(ワゴンモード時の両側壁と両端壁による)を形成することもできるし、三方壁キャビティ(ベンチモード時の両端壁及び一側壁による)を形成することもできるし、又は二方壁キャビティ(平床モード時の両端壁無側壁による(即ち、両側壁は格納された/下げられた位置にある))を形成することもできる。ハウジング組立体26の端部分142には図13及び図14に示されている様にカップホルダ143が提供されていてもよい。また、図13に示されている様に、ワゴン10の第1端の可撓性ハウジング26の端部分142に磁石180が縫い込まれていてもよい。磁石180は、ハンドル38のステム部に磁気的に係合してハンドル38を直立位置に保持するために使用される。
【0036】
[0052]1つの実施形態では、ハウジング組立体26の底壁144は、ワゴンフレーム14を倒せられるようにするタブ138が通って延びる開口部160を有していてもよい(図6図9を見られたし)。図10に示されている様に、或る代わりの好適な実施形態では、底壁144は、開口部160ではなく、底壁144へ接続されているプルハンドル139を有していてもよい。加えて、ハウジング組立体26の底壁144は、ハウジング組立体26の底壁144のポケットに縫い込まれるなどにより底壁144へ一体化されている一連の剛性なインサート又はパネル162を有していてもよい。様々なパネル162構成が提供され得る。図6の実施形態では、示されているように6枚のパネル162が提供されている。同様に、図8の実施形態では、ハウジング組立体26の床へ剛性を提供するために4枚のパネル162が提供されている。ハウジング組立体26の底壁144は、ハウジング組立体26内の剛性パネルを含め、概して、ワゴン10が開かれた/使用時の構成にあるときには第1床組立体20及び第2床組立体22上に載っている。
【0037】
[0053]更に、ワゴン10はハウジング組立体26無しでも動作され得るものと理解している。この配列では、使用者が所望するものが何であれそれを運ぶための構造を、ワゴンフレーム14が提供することになる。
【0038】
[0054]図10の実施形態に示されている様に、フレーム組立体14は、ワゴン10のキャノピー用のキャノピーポール166を受け入れるための受け器164を有していてもよい。受け器164は、第1端組立体16及び第2端組立体18の垂直方向部材30、32、40、42に設けられている開口部164であってもよい。代わりに、受け器164は、横部材36、46又は背もたれに設けることもできる。
【0039】
[0055]図6図8、及び図10に関連して、ワゴンを折り畳むには、中央ブレース90を概ね垂直方向に引き起こす。これを果たすために、タブ138(図6及び図8)が中央ブレース90へ付着されていて、ハウジング組立体26の底壁144の開口部160を通って延びていてもよい。代わりに、ハウジング組立体26の底壁144の下面のコネクタ(図示せず)が中央ブレース90へ接続されていて、ハウジング組立体26の底壁144の上面へハンドル139(図10)が接続されているというのであってもよい。ハンドル139を引き上げると、中央ブレース90もまた相応して、底壁から延びていて中央ブレース90へ接続されているコネクタを介して引き起こされ、ここに説明されている折り倒しプロセスが開始される。具体的には、スナップ式受け器172又は中央クランプ部材136の抵抗に打ち勝つだけの十分な力がブレース168に加えられたものと想定して、中央ブレース90が引き起こされると、第1床組立体20及び第2床組立体22はそれぞれの端組立体16、18の各自の第1端部材72、82及び垂直方向部材30、32及び40、42の間の各自の接続部周りに上方に枢動し、中央ブレース90へ接続されている床組立体20、22の第2端は垂直方向に枢動してゆく。加えて、第1床組立体20及び第2床組立体22が上向きに引き起こされてゆく際、リンク仕掛け組立体24の第1リンク仕掛け100及び第2リンク仕掛け106は、第1リンク仕掛け100の第2端104及び第2リンク仕掛け106の第2端110にて枢軸接続部118周りに枢動するとともに第1リンク仕掛け100の第1端102及び第2リンク仕掛け106の第1端108にて垂直方向部材30、32周りに枢動する。これは、図3及び図4に示されている様に、第1端組立体16及び第2端組立体18がワゴン10の中央に向かって内向に動いてゆくことで起こる。また、ワゴン10が折り畳まれてゆく際、前部車輪組立体50は回転し、それにより折り畳まれた構成で後部車輪64を入れ子にするためのクリアランスが提供される。中央ブレース90が動ける限界まで上方に移行されてしまったとき、ワゴン10は全体として図3及び図4の一杯まで折り畳まれた構成にある。加えて、ハンドル38は伸縮性能を有しており、ワゴン10が折り畳まれる前又は後に長さを縮ませることができる。ワゴン10を折り畳まれた構成にロックするには様々な構成要素の中でも特にオーバーセンターロッキング機構を採用することができる。
【0040】
[0056]ワゴン10を展開させるには、使用者が第1端組立体16及び第2端組立体18を掴んでそれらを互いから引き離せばよく、そうするとワゴン10が長手方向に延び、中央ブレース90が下向に動かされて第1床組立体20及び第2床組立体22を概して水平配列に置き戻そうとする。ワゴンが展開された構成に至ると、中央ブレース90はリンク仕掛け組立体24の中央クランプ部材136に係合して第1床組立体20及び第2床組立体22を低い/開かれた/使用時の位置に保持する。
【0041】
[0057]幾つかの代替的な実施例をここに説明し示してきた。当業者には、個々の実施形態の特徴並びに諸構成要素の実施可能な組合せ及び変形型が認識されるだろう。当業者には更に、実施例の何れかがここに開示されている他の実施例との何れかの組合せとして提供されることもあり得ることが認識されるであろう。加えて、ここでの使用に際し「第1」、「第2」、「第3」、及び「第4」という用語は、例示のみを目的とすることを意図しており、実施形態を如何様にも限定するものではない。また、ここでの使用に際し「複数の」という用語は、離接的にせよ連接的にせよ、1より大きい任意の数を指し、必要に応じ、無限数にまで及ぶ。加えて、ここでの使用に際し「有している」という用語は、本開示及び特許請求の範囲の両方において、無制限式に用いられている。
【0042】
[0058]本発明は、それの精神又は中心的な特性を逸脱することなく他の特定の形態に具現化され得るものと理解しておきたい。本実施例及び本実施形態は、従って、あらゆる点で例示的であり制限的ではないと考えられるべきであり、本発明はここに与えられている詳細事項に限定されるものではない。従って、特定の実施形態を例示し説明してきたが、本発明の精神から大きく逸脱することなく数多くの修正が想起されることであり、保護の範囲は、唯一、付随の特許請求の範囲の範囲によって限定される。
【符号の説明】
【0043】
10 折り畳み式ワゴン
14 フレーム組立体
16 第1端組立体
18 第2端組立体
20 第1床組立体
22 第2床組立体
24 リンク仕掛け組立体
26 ハウジング組立体、可撓性ハウジング
30 第1垂直方向部材
32 第2垂直方向部材
34 前方下部横支持体
36 前方上部横支持体
38 ハンドル
40 第1垂直方向部材
42 第2垂直方向部材
44 後方下部横支持体
46 後方上部横支持体
50 前部車輪組立体
52 後部車輪組立体
54 前部車輪支持体
56 前部車輪
60 後部車輪支持体
62 後部車軸
64 後部車輪
70 側辺部材
72 第1端部材
74 第2端部材
76 中央支持部材
80 側辺部材
82 第1端部材
84 第2端部材
86 中央支持部材
90 中央ブレース
92 側方開口部
100 第1リンク仕掛け
102 第1端
103 外側ハウジング
104 第2端
106 第2リンク仕掛け
108 第1端
110 第2端
118 枢軸接続部
120 クレビス
122 タング
124 ピン
130 第1部分
132 第2部分
136 中央クランプ部材
138 タブ
139 プルハンドル
140 側壁
142 端壁
143 カップホルダ
144 底壁
146 上端
148 締結具
149 ストラップ
150 合わせ部材
151 端部材
152 ジッパー
160 開口部
162 パネル
164 受け器
166 キャノピーポール
168 ブレース
170 受け入れブロック
172 スナップ式受け器
174 タブ
176 締結具
178 ベルクロ条片
180 磁石
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図14
【国際調査報告】