(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-520768(P2018-520768A)
(43)【公表日】2018年8月2日
(54)【発明の名称】医療用スコープ装置用継手
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20180706BHJP
A61B 1/01 20060101ALI20180706BHJP
A61B 1/31 20060101ALI20180706BHJP
【FI】
A61B1/00 715
A61B1/01
A61B1/31
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】68
(21)【出願番号】特願2017-566739(P2017-566739)
(86)(22)【出願日】2016年6月24日
(85)【翻訳文提出日】2018年1月26日
(86)【国際出願番号】US2016039326
(87)【国際公開番号】WO2016210306
(87)【国際公開日】20161229
(31)【優先権主張番号】62/263,148
(32)【優先日】2015年12月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2015/037737
(32)【優先日】2015年6月25日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517377916
【氏名又は名称】メディヴェーターズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】シュライナー,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ベンデル,トラヴィス アンリ
(72)【発明者】
【氏名】ナス,アヌーパム
(72)【発明者】
【氏名】ヘミンク,デービッド シー.
(72)【発明者】
【氏名】スチュワート,ダニエル
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA03
4C161AA04
4C161FF35
4C161GG22
(57)【要約】
継手は長手軸を画定する本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する突起を備える円筒部を有し、各突起は、組織を係合するための外縁部を有し、任意選択により(i)内部はその上に配置された複数の隆起面を備え、かつ/または(ii)各突起はその上に配置された複数の隆起面を有する底面を有する、医療用スコープ装置用継手が提供される。また継手の作成方法および使用方法も開示される。
【選択図】
図38A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手軸を画定する本体を備え、前記本体は第1および第2の領域、ならびに前記長手軸に沿って前記医療用スコープ装置を受領するための開口を有する内部を有し、前記本体の前記第1および第2の領域はそれぞれ突起を備え、各突起は内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して半径方向に配列され、前記継手の前記本体から延在し、各突起は各突起の前記内端部から前記外縁部に変化する可撓性を有する、医療用スコープ装置用継手。
【請求項2】
(i)前記突起は第1および第2の列に配置され、前記第1の列は前記継手の前記第1の領域とともに配置され、前記第2の列は前記継手の前記第2の領域とともに配置される、(ii)前記医療用スコープ装置は内視鏡、小腸内視鏡、S状結腸鏡、胃カメラ、結腸鏡、もしくは尿道膀胱鏡を備える、(iii)前記突起の各外縁部を前記本体に対して上方もしくは下方に曲げることができる、(iv)前記本体は上部を備え、各突起は前記本体の前記長手軸に対して90度未満に傾斜され、また各突起は前記本体の前記上部に対して概して下方に傾斜される、または(v)前記本体は上部および底部を備え、前記突起の各外縁部は前記本体の前記長手軸に対して0度〜180度の角度で曲げることができ、各突起は前記本体の前記上部に対して概して下方に傾斜される、請求項1に記載の継手。
【請求項3】
(i)前記第1の列の前記突起は互いから離間され、前記第2の列の前記突起は互いから離間され、前記第1および第2の列は互いに対して互い違いである、または(ii)前記継手は内視鏡用被覆もしくはキャップを備える、請求項2に記載の継手。
【請求項4】
(i)前記第1の列の前記突起は、前記内端部から前記外縁部までの長さが前記第2の列の前記突起の長さより短い、または(ii)前記第1の列の前記突起は前記第2の列の前記突起の角度より大きい角度で付勢される、請求項2に記載の継手。
【請求項5】
(i)各突起は前記内端部および前記外縁部において第1の程度の可撓性の面積を含み、前記内端部と前記外縁部との間の中間部において第2の程度の可撓性の面積を含み、前記第2の程度の可撓性は前記第1の程度の可撓性より大きい、(ii)各突起は各突起の前記内端部に対して前記外縁部の可撓性を増加させる凹部を有する中間部を備える、または(iii)各突起は前記内端部と前記外縁部との間に配置された中間部を有し、前記中間部は前記外縁部もしくは前記内端部の幅もしくは表面積より小さい幅もしくは表面積を有する、請求項1に記載の継手。
【請求項6】
(i)前記継手の前記本体は単体である、(ii)前記継手は前記第1の領域を備える第1の円筒部および前記第2の領域を備える第2の円筒部を備え、前記第1の円筒部は前記第2の円筒部から分離可能である、または(iii)前記継手は前記第1の領域を備える第1の円筒部および前記第2の領域を備える第2の円筒部を備え、前記第1の円筒部は前記第2の円筒部から分離可能であり、前記第1の円筒部は前記第2の円筒部より柔軟である、請求項1に記載の継手。
【請求項7】
前記第1の円筒部は前記第2の円筒部を保持するように構成され、前記第1の円筒部は前記第2の円筒部の内面を係合するために少なくとも1つの係止部材を含む、請求項6に記載の継手。
【請求項8】
前記突起の厚さは前記突起に沿って変化する可撓性の領域を提供するために変化する、請求項1に記載の継手。
【請求項9】
(i)各突起の前記内端部は強化部を含む、(ii)各突起は前記内端部と前記外縁部との間に延在する窓、および各突起の前記外縁部に向かって延在する傾斜部を含む、(iii)各突起の前記外縁部は各突起の前記内端部に対して増加された幅を備える、(iv)各突起の前記内端部は、各突起の前記外縁部の幅に対して同じ幅もしくは増加された幅を含む、(v)各突起は前記内端部と前記外縁部との間に狭窄部を含む、(vi)各突起は、前記内端部と前記外縁部との間に配置された凹部もしくは切り欠きを備える、または(vii)前記突起の各外縁部は、組織と接触するときに前記組織の損傷を低減するように構成される、請求項1に記載の継手。
【請求項10】
(i)前記突起は静止位置に付勢され、少なくとも前記医療用スコープ装置が生体管腔の中を遠位に前進するときの第1の位置と、前記医療用スコープ装置が前記生体管腔から近位に引き抜かれるときの第2の位置との間で移動可能であり、前記静止位置にあるときに前記突起は前記継手の長手軸に対して傾斜する、または(ii)前記継手は使い捨て可能である、請求項1に記載の継手。
【請求項11】
(i)前記突起は前記第1の位置にあるとき、前記継手の遠位端から延在する透明もしくは半透明の円筒部材をさらに備える、または(ii)前記突起は、前記医療用スコープ装置が生体管腔の中に遠位に前進するとき、前記本体に対して半径方向内方に移動可能であり、前記突起は、前記医療用スコープ装置が生体管腔から近位に前進するとき、組織を係合するために前記本体に対して半径方向外方に移動可能である、請求項10に記載の継手。
【請求項12】
長手軸を画定する本体を備え、前記本体は前記長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、前記本体は第1の円筒部および前記第1の円筒部から分離可能な第2の円筒部を有し、前記第1の円筒部は、互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記第1の円筒部から延在する突起を備え、前記第2の円筒部は、互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記第2の円筒部から延在する突起を備え、前記突起のそれぞれは内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は各突起の前記内端部から前記外縁部に変化する可撓性を有する、内視鏡用継手。
【請求項13】
前記第1の円筒部の前記突起は第1の列に配置され、前記第2の円筒部の前記突起は第2の列に配置され、前記第1および第2の列は互いに対して互い違いである、請求項12に記載の継手。
【請求項14】
(i)前記第1の列の前記突起は、前記内端部から前記外縁部までの長さが前記第2の列の前記突起の長さより長い、または(ii)前記第1の列の前記突起は前記第2の列の前記突起の角度より大きい角度で付勢される、請求項13に記載の継手。
【請求項15】
(i)各突起は、前記内端部および前記外縁部において第1の程度の可撓性の面積を含み、前記内端部と前記外縁部との間の中間部において第2の程度の可撓性の面積を含み、前記第2の程度の可撓性は前記第1の程度の可撓性より大きい、または(ii)各突起は、各突起の前記内端部に対して前記外縁部の可撓性を増加させる凹部を有する中間部を備える、請求項12に記載の継手。
【請求項16】
前記第1の円筒部は前記第2の円筒部を保持するように構成され、前記第1の円筒部は、前記第2の円筒部の内面を係合するために少なくとも1つの係止部材を含む、請求項12に記載の継手。
【請求項17】
前記突起の厚さは、前記突起に沿って変化する可撓性の領域を提供するために変化する、請求項12に記載の継手。
【請求項18】
(i)各突起の前記内端部は強化部を含む、(ii)各突起は前記内端部と前記外縁部との間に延在する窓、および各突起の前記外縁部に向かって延在する傾斜部を含む、(iii)各突起の前記外縁部は各突起の前記内端部に対して増加された幅を備える、(iv)各突起の前記内端部は各突起の前記外縁部に対して同じ幅もしくは増加された幅を含む、(v)各突起は前記内端部と前記外縁部との間に狭窄部を含む、(vi)各突起は前記内端部と前記外縁部との間に配置された凹部もしくは切り欠きを備える、または(vii)前記突起の各外縁部は組織と接触するときに前記組織の損傷を低減するように丸みを帯びている、請求項12に記載の継手。
【請求項19】
(i)前記突起は前記第1の位置にあるとき、前記継手の遠位端から延在する透明もしくは半透明の円筒部材をさらに備える、または(ii)前記突起は、前記医療用スコープ装置が生体管腔の中に遠位に前進するとき、前記本体に対して半径方向内方に移動可能であり、前記突起は、前記医療用スコープ装置が前記生体管腔から近位に前進するとき、組織を係合するために前記本体に対して半径方向外方に移動可能である、請求項12に記載の継手。
【請求項20】
前記継手の遠位端から延在する透明または半透明の円筒部材をさらに備える、請求項12に記載の継手。
【請求項21】
前記継手は使い捨て可能である、請求項12に記載の継手。
【請求項22】
内視鏡の遠位端上に内視鏡キャップを配置することであって、前記キャップは長手軸を画定する本体を備え、前記本体は第1および第2の領域、ならびに前記長手軸に沿って前記内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記本体の前記第1および第2の領域はそれぞれ突起を備え、各突起は内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記内視鏡の前記本体から延在し、各突起は各突起の前記内端部から前記外縁部に変化する可撓性を有する、配置することと、前記突起を前記キャップの前記本体に対して半径方向内方に動かすために、前記内視鏡の前記遠位端を生体管腔の中に挿入することと、前記突起を前記キャップの前記本体に対して半径方向外方に動かすために、前記内視鏡を前記生体管腔内で近位に一定距離を動かすこととを含む、内視鏡検査を行う方法。
【請求項23】
前記突起が前記キャップの前記本体に対して半径方向内方にあるとき、前記突起は圧縮構成にあり、前記突起が前記キャップの前記本体に対して半径方向外方にあるとき、前記突起は前記生体管腔内の襞に接触する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、熱可塑性材料を鋳型に加えることと、前記継手を形成することとを含む、請求項1に記載の医療用スコープ装置用継手の作成方法。
【請求項25】
使い捨て可能な内視鏡キャップであって、前記キャップは長手軸を画定する本体を備え、前記本体は第1および第2の領域、ならびに前記長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記本体の前記第1および第2の領域はそれぞれ突起を備え、各突起は内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記キャップの前記本体から延在し、各突起は各突起の前記内端部から前記外縁部に変化する可撓性を有する、使い捨て可能な内視鏡キャップと、前記キャップに対して気密封止を提供するように構成された殺菌された包装と、を備える、内視鏡検査を行うためのキット。
【請求項26】
長手軸を画定する本体を備え、前記本体は外面、および前記長手軸に沿って前記内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記本体の前記外面は突起を備え、各突起は内端部、中間部、および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記継手の前記本体から延在し、前記中間部は、各突起の前記内端部に対して前記外縁部の可撓性を増加させる凹部を備える、内視鏡用継手。
【請求項27】
長手軸を画定する本体を備え、前記本体は外面、および前記長手軸に沿って前記内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記本体の前記外面は突起を備え、各突起は内端部、中間部、および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記継手の前記本体から延在し、(i)各突起の前記内端部は各突起の前記外縁部に対して同じもしくは増加された幅もしくは表面積を有し、前記中間部は前記突起の前記内端部もしくは前記外縁部の幅に対して低減された幅もしくは表面積を有する、(ii)各突起の前記内端部は、前記突起の前記中間部および前記外縁部の厚さに対して増加された厚さを有する強化領域を有する、または(iii)各突起の前記内端部は、各突起の前記外縁部に対して低減された幅もしくは表面積を有する、内視鏡用継手。
【請求項28】
前記本体は360度の弧長を有し、前記突起は、前記結腸を通過するときに結腸壁由来のデブリが前記継手を通過することができるように、360度未満の全弧長を有する、請求項25に記載の内視鏡用継手。
【請求項29】
長手軸を画定する本体を備え、前記本体は外面、および前記長手軸に沿って前記内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記本体の前記外面は突起を備え、各突起は内端部、中間部、および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記継手の前記本体から延在し、各突起の前記外縁部は組織を係合するように構成された隆起面を備え、前記係合により前記継手の形状が変化する、内視鏡用継手。
【請求項30】
長手軸を画定する本体を備え、前記本体は前記長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記円筒部から延在する突起を備える円筒部を有し、各突起は組織を係合するための外縁部を有し、(i)前記内部はその上に配置された複数の隆起面を備える、かつ/または(ii)各突起はその上に配置された複数の隆起面を有する底面を有する、内視鏡用継手。
【請求項31】
(i)前記複数の隆起面は互いに対して傾斜して内部上に配置され、または(ii)前記本体の前記外部は各突起に隣接して配置された空洞を備える、請求項30に記載の継手。
【請求項32】
各突起は内端部を有し、各突起は前記内端部から前記外縁部まで程度が変化する可撓性を有する、請求項30に記載の継手。
【請求項33】
(i)各突起は同じ長さ、幅および奥行きを有する、(ii)前記突起の少なくとも2つは異なる長さを有する、(iii)前記突起の少なくとも2つは異なる長さを有するが、同じ奥行きおよび幅を有する、(iv)前記突起の少なくとも2つは異なる長さを有するが、同じ奥行きおよび幅を有し、交互の形態である、または(v)各突起は互いから均一に離間される、請求項30に記載の継手。
【請求項34】
(i)前記突起は中間部を備え、前記突起の前記内端部は、前記突起の前記中間部および前記外縁部に対して同じもしくは増加された幅もしくは表面積を有する、または(ii)前記突起は中間部を備え、前記突起の前記内端部は前記突起の前記外縁部に対して低減された幅もしくは表面積を有する、請求項30に記載の継手。
【請求項35】
前記突起は、(i)前記外縁部と内縁部との間に配置された窓、(ii)前記外縁部付近の傾斜部、または(iii)外縁部付近で前記突起に垂直に下方に約90度から前記突起の前記残余部と面一である約180度まで角度の傾斜部、を有する、請求項30に記載の継手。
【請求項36】
前記空洞は、長円形、四角形、気泡形状、または前記突起の形状に対応する形状を備える、請求項31に記載の継手。
【請求項37】
前記本体は遠位部、近位部および中間部を備え、前記本体は、(i)前記中間部に比べて前記遠位部においてより厚い領域、(ii)前記遠位部および前記近位部に比べて前記中間部においてより厚い領域、または(iii)前記中間部および遠位部に比べて前記近位部においてより厚い領域、を有する、請求項30に記載の継手。
【請求項38】
各突起は内端部を有し、各突起は前記内端部から前記外縁部まで程度が変化する可撓性を有し、弾性率は、約0.01GPa〜約1000GPa、または0.01GPa〜約200GPa、または0.01GPa〜0.1GPa、または0.1GPa〜1GPa、または1GPa〜10GPa、または10GPa〜50GPa、また約50GPa〜100GPa、または1MPa〜約50MPa、または1MPa〜約5MPa、または5MPa〜約10MPa、または10MPa〜約15MPa、または15MPa〜約20MPa、または20MPa〜約25MPa、または25MPa〜約30MPa、または30MPa〜約35MPa、または35MPa〜約40MPa、または40MPa〜約45MPa、または45MPa〜約50MPaである、請求項30に記載の継手。
【請求項39】
各突起は内端部を有し、各突起は前記内端部から前記外縁部まで程度が変化する硬度を有し、程度が変化する硬度は約1〜約50デュロメータ、または約50デュロメータ〜約100デュロメータのショアAまたはショアDである、請求項30に記載の継手。
【請求項40】
長手軸を画定する本体を備え、前記本体は前記長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記内部は前記内部内で長手方向に延在する複数のリブを有し、前記本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記円筒部から延在する突起を備える円筒部を有し、前記突起のそれぞれは内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起の前記内端部は強化領域を備える、内視鏡用継手。
【請求項41】
前記強化領域は正方形または気泡形状を備える、請求項40に記載の内視鏡用継手。
【請求項42】
内視鏡の遠位端上に内視鏡キャップを配置することであって、前記キャップは長手軸を画定する本体を備え、前記本体は前記長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する突起を備える前記円筒部を備え、前記突起のそれぞれは組織を係合するための外縁部を有し、(i)前記内部はその上に配置された複数の隆起面を備え、かつ/または(ii)各突起はその上に配置された複数の隆起面を有する底面を有する、配置することと、前記突起を前記キャップの前記本体に対して半径方向内方に動かすために、前記内視鏡の前記遠位端を生体管腔の中に挿入することと、前記突起を前記キャップの前記本体に対して半径方向外方に動かすために、前記内視鏡を前記生体管腔内で近位に一定距離を動かすこととを含む、内視鏡検査を行う方法。
【請求項43】
長手軸を画定する細長い本体を備え、前記本体は前記長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、前記内部は前記内部内で長手方向に延在する複数のリブを有し、前記本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する細長い可撓性の突起を備える前記円筒部を有し、各細長い可撓性の突起は組織を係合するために底面を有する、内視鏡用継手。
【請求項44】
各細長い可撓性の突起は内端部および外縁部を有し、各細長い可撓性の突起は前記内端部から前記外縁部まで程度が変化する可撓性を有する、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項45】
前記底面は滑面である、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項46】
前記継手は約70デュロメータの硬度を含む材料を備える、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項47】
前記継手は前記継手の近位端から延在するタブを備え、前記継手および/またはタブは前記細長い本体上に配置され、前記長手軸に沿って位置合わせされたミシン線を有し、前記ミシン線は前記内視鏡から前記継手を除去するために引裂しやすくするように構成される、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項48】
前記継手は前記継手の近位端から延在するタブを備え、前記タブは前記内視鏡から前記継手を除去するように構成される、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項49】
前記継手またはタブは、前記細長い本体上に配置され、前記長手軸に沿って位置合わせされたミシン線を備え、前記ミシン線は前記内視鏡から前記継手を引裂し除去しやすくするように構成される、請求項48に記載の内視鏡用継手。
【請求項50】
前記継手またはタブは、前記細長い本体上に配置され、前記長手軸に沿って位置合わせされた第1のミシン線および第2のミシン線を備え、前記第1のミシン線は前記第2のミシン線に平行である、請求項48に記載の内視鏡用継手。
【請求項51】
前記第1のミシン線および前記第2のミシン線は、前記細長い本体の外面から画定された空洞の両側に配置される、請求項50に記載の内視鏡用継手。
【請求項52】
前記タブは前記継手の単一使用を促す、請求項47に記載の内視鏡用継手。
【請求項53】
前記タブは前記内視鏡から破壊的に除去される、請求項47に記載の内視鏡用継手。
【請求項54】
前記継手は第1のタブおよび第2のタブを備え、前記第2のタブは前記第1のタブの反対側に配置される、請求項47に記載の内視鏡用継手。
【請求項55】
前記継手は、前記細長い本体および前記長手軸に沿って配置された第1の壁および第2の壁を備えるタブを備え、前記第1の壁および前記第2壁は前記本体の厚さより薄い厚さを有し、前記タブは前記継手の近位から外方に延在する突出部を有し、前記タブは、前記内視鏡から前記継手を除去しやすくするために前記本体から剥離される、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項56】
前記継手またはタブは前記細長い本体および前記長手軸に沿って配置された壁を備え、前記壁は、前記内視鏡から前記継手を除去しやすくするために前記本体の厚さより薄い厚さを有する、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項57】
前記継手またはタブは、前記細長い本体および前記長手軸に沿って配置された第1の壁および第2の壁を備え、前記第1の壁および前記第2壁は、前記内視鏡から前記継手を除去しやすくするために前記本体の厚さより薄い厚さを有する、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項58】
前記第1の壁および前記第2の壁は、前記細長い本体の外面から画定された空洞の両側に配置される、請求項55に記載の内視鏡用継手。
【請求項59】
前記タブは前記継手の単一使用を促す、請求項55に記載の内視鏡用継手。
【請求項60】
前記継手は第1のタブおよび第2のタブを備え、前記第2のタブは前記第1のタブの反対側に配置される、請求項55に記載の内視鏡用継手。
【請求項61】
前記継手は前記本体の遠位端上に配置された管をさらに備える、請求項43に記載の内視鏡用継手。
【請求項62】
前記管は透明であり、前記本体の前記遠位端に融合される、請求項61に記載の内視鏡用継手。
【請求項63】
前記管は透明プラスチック材料である、請求項61に記載の内視鏡用継手。
【請求項64】
長手軸を画定する細長い本体を備え、前記本体は前記長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、前記内部は前記内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、前記本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する細長い可撓性の突起を備える前記円筒部を有し、各突起は、遠位端上に配置された第1の隆起面および第2の隆起面を有する底面を有する、内視鏡用継手。
【請求項65】
前記第1の隆起面および前記第2の隆起面は丸みを帯びている、請求項64に記載の内視鏡用継手。
【請求項66】
各突起は内端部および外縁部を有し、各突起は前記内端部から前記外縁部に程度が変化する可撓性を有する、請求項64に記載の内視鏡用継手。
【請求項67】
前記第1の隆起面および前記第2の隆起面は丸みを帯びた凸部である、請求項64に記載の内視鏡用継手。
【請求項68】
前記継手は約70デュロメータの硬度を含む、請求項64に記載の内視鏡用継手。
【請求項69】
長手軸を画定する細長い本体を備え、前記本体は前記長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、前記内部は前記内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、前記本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する細長く狭い可撓性の突起を備える前記円筒部を有し、各突起は、組織を係合するために滑らかな底面を有する、内視鏡用継手。
【請求項70】
各狭い可撓性の突起は、各狭い可撓性の突起の内端部から外縁部まで程度が変化する可撓性を有する、請求項69に記載の内視鏡用継手。
【請求項71】
前記継手は回腸末端部に使用するように構成される、請求項69に記載の内視鏡用継手。
【請求項72】
長手軸を画定する細長い本体を備え、前記本体は前記長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、前記本体は円筒部を有し、前記円筒部は、互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記円筒部から延在する第1の組の突起を備え、前記第1の組の突起は、それぞれが遠位端上に配置された第1の隆起面および第2の隆起面を有する底面、内端部ならびに組織を係合するための外縁部を備え、前記細長い本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、前記細長い本体から延在する第2の組の突起をさらに備え、前記第2の組の各突起は、それぞれが内端部および組織を係合するための外縁部、ならびに前記第2の組の突起の前記外縁部と前記内縁部との間に配置された窓を有する、内視鏡用継手。
【請求項73】
前記第1の組の突起および前記第2の組の突起は互いに位置合わせされる、請求項72に記載の内視鏡用継手。
【請求項74】
各第1の組の突起の前記内端部は強化領域を備える、請求項72に記載の内視鏡用継手。
【請求項75】
各突起は、各突起の前記内端部から前記外縁部まで程度が変化する可撓性を有する、請求項72に記載の内視鏡用継手。
【請求項76】
前記継手は約70デュロメータの硬度を含む、請求項72に記載の内視鏡用継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年6月25日に出願された国際特許出願PCT/US第2015/037737号の優先権を主張し、また2015年12月4日に出願された米国特許仮出願第62/263,148号の優先権も主張する。これらの出願はそれらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、医療診断および治療において重量な役割を果たす。内視鏡を使用して、隠れた疾病の診断および治療を促すために接近が困難な領域および他の身体部位を照射し、診察し、記録することができることが多い。また内視鏡は、侵襲手術の計画および準備を高める手助けもできる。内視鏡は、食道、胃、十二指腸、小腸、結腸、および大腸の全長の内腔などの内部の生体管腔のリアルタイムの可視化を様々な型の内視鏡で可能にするためにカメラを含む。
【0003】
内視鏡処置には様々な型がある。例えば小腸内視鏡検査は小腸の内視鏡検査である。結腸内視鏡検査は、結腸および小腸の遠位部の内視鏡検査である。可撓性のS状結腸鏡検査は、直腸および腸の下部の検査である。内視鏡のこれらの形は、消化管の目視診断ができ、疑わしい病変の生体検査および除去に役立つことが可能である。内視鏡検査は腸の健康状態を評価するための有効な技法であるが、内視鏡検査は不便で不快で高額であり、合併症の可能性に関連する。
【0004】
結腸の内腔は、襞および凹凸から構成されている。内視鏡が内腔の中を前進するにつれて、襞により医師が粘膜の全面を見ることができない、また具体的には抜管中に襞の間に押し込まれた前悪性および悪性の病変を検出することができない恐れがある。さらに病変またはポリープを検出した瞬間からあらゆる治療手段の完了まで、内視鏡の先端部の位置を維持するのは困難であることがある。医師が内視鏡を前進または後退させている間、具体的には結腸または他の生体管腔の屈曲を横切るときに、内腔および襞の形状により内視鏡の先端部が急に動いて滑ることがある。内視鏡が後方に滑ったとすると、医師は自身の位置を見失い、再度苦労してその場所を見出そうとすることがある。これは、病変、癌、またはポリープを識別するときに、医師はそれを再度見つけるためにその時に内視鏡を再配置しなければならないので、特に重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって処置中に合併症の危険性を低減する医療用スコープ装置(例えば内視鏡)用継手(例えばカバー、キャップなど)が必要とされている。生体管腔(例えば結腸、小腸など)の可視性を改良できる医療用スコープ装置の継手は有益であるはずである。また生体管腔の内膜の可視化を改良するために、生体管腔の前述の襞を広げる医療用スコープ装置の継手を提供することも有益であるはずである。さらに生体管腔のより狭い部分に接近でき、内腔由来のデブリが継手を通過できるように圧縮可能な、使い捨て可能な医療用スコープ装置の継手を提供することは有益であるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一部の実施形態では、処置中の合併症の危険性を低減する医療用スコープ装置用継手が提供される。生体管腔(例えば結腸、小腸など)の可視化を改良できる医療用スコープ装置の継手が提供される。一部の実施形態では、生体管腔の内膜の可視性を改良するために生体管腔の襞を広げる、医療用スコープ装置の継手が存在する。一部の実施形態では、生体管腔のより狭い部分に接近でき、継手が内腔由来のデブリを通過できるために圧縮可能な、使い捨て可能な医療用スコープ装置の継手が存在する。
【0007】
一部の実施形態では、長手軸を画定する本体を備え、本体は第1および第2の領域、ならびに長手軸に沿って医療用スコープ装置を受領するための開口を有する内部を有し、本体の第1および第2の領域はそれぞれ突起を備え、各突起は内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して半径方向または円周に配列され、継手の本体から延在し、各突起は各突起の内端部から外縁部に変化する可撓性を有する、医療用スコープ装置用継手が存在する。
【0008】
別の実施形態では、長手軸を画定する本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、本体は第1の円筒部および第1の円筒部から分離可能な第2の円筒部を有し、第1の円筒部は、互いから離間され互いに対して半径方向または円周に配列され、第1の円筒部から延在する突起を備え、第2の円筒部は、互いから離間され互いに対して半径方向または円周に配列され、第2の円筒部から延在する突起を備え、各突起は内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は各突起の内端部から外縁部に変化する可撓性を有する、内視鏡用継手が存在する。
【0009】
一例示的実施形態では、内視鏡の遠位端上に内視鏡キャップを配置することであって、キャップは長手軸を画定する本体を備え、本体は第1および第2の領域、ならびに長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、本体の第1および第2の領域はそれぞれ突起を備え、各突起は内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して半径方向または円周に配列され、内視鏡の本体から延在し、各突起は各突起の内端部から外縁部に変化する可撓性を有する、配置することと、突起をキャップの本体に対して半径方向内方に動かすために、内視鏡の遠位端を生体管腔の中に挿入することと、突起をキャップの本体に対して半径方向外方に動かすために、内視鏡を生体管腔内で一定距離を近位に動かすこととを含む、内視鏡検査を行う方法が存在する。
【0010】
別の例示的実施形態では、使い捨て可能な内視鏡キャップであって、キャップは長手軸を画定する本体を備え、本体は第1および第2の領域、ならびに長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、本体の第1および第2の領域はそれぞれ突起を備え、各突起は内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して半径方向または円周に配列され、キャップの本体から延在し、各突起は各突起の内端部から外縁部に変化する可撓性を有する、使い捨て可能な内視鏡キャップと、キャップに対して気密封止を提供するように構成された殺菌された包装とを備える、内視鏡検査を行うためのキットが存在する。
【0011】
さらに別の実施形態では、長手軸を画定する本体を備え、本体は外面、および長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、本体の外面は突起を備え、各突起は内端部、中間部、および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して半径方向または円周に配列され、継手の本体から延在し、中間部は、各突起の内端部に対して外縁部の可撓性を増加させる凹部を備える、内視鏡用継手が存在する。
【0012】
一実施形態では、長手軸を画定する本体を備え、本体は外面、および長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、本体の外面は突起を備え、各突起は内端部、中間部、および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して半径方向または円周に配列され、継手の本体から延在し、(i)各突起の内端部は各突起の外縁部に対して同じもしくは増加された幅もしくは表面積を有し、中間部は突起の内端部もしくは外縁部の幅に対して低減された幅もしくは表面積を有する、(ii)各突起の内端部は、突起の中間部および外縁部の厚さに対して増加された厚さを有する強化領域を有する、または(iii)各突起の内端部は、各突起の外縁部に対して低減された幅もしくは表面積を有する、内視鏡用継手が存在する。
【0013】
別の実施形態では、長手軸を画定する本体を備え、本体は外面、および長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、本体の外面は突起を備え、各突起は内端部、中間部、および組織を係合するための外縁部を有し、各突起は互いから離間され互いに対して半径方向または円周に配列され、継手の本体から延在し、各突起の外縁部は組織を係合するように構成された隆起面を備え、該係合により継手の形状が変化する、内視鏡用継手が存在する。
【0014】
一部の実施形態では、長手軸を画定する本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する突起を備える円筒部を有し、各突起は組織を係合するための外縁部を有し、(i)内部はその上に配置された複数の隆起面を備える、かつ/または(ii)各突起はその上に配置された複数の隆起面を有する底面を有する、内視鏡用継手が存在する。
【0015】
一部の実施形態では、長手軸を画定する本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、内部は、内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する突起を備える円筒部を有し、各突起は内端部および組織を係合するための外縁部を有し、各突起の内端部は強化領域を備える、内視鏡用継手が存在する。
【0016】
一部の実施形態では、内視鏡の遠位端上に内視鏡キャップを配置することであって、キャップは長手軸を画定する本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するための開口を有する内部を有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する突起を備える円筒部を有し、各突起は組織を係合するための外縁部を有し、(i)内部はその上に配置された複数の隆起面を備える、かつ/または(ii)各突起はその上に配置された複数の隆起面を有する底面を有する、配置することと、突起をキャップの本体に対して半径方向内方に動かすために、内視鏡の遠位端を生体管腔の中に挿入することと、突起をキャップの本体に対して半径方向外方に動かすために、内視鏡を生体管腔内で近位に一定距離を動かすこととを含む、内視鏡検査を行う方法が存在する。
【0017】
一実施形態では、長手軸を画定する細長い本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、内部は内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する細長い可撓性の突起を備える円筒部を有し、各細長い可撓性の突起は組織を係合するために底面を有する、医療用スコープ装置用継手が存在する。
【0018】
別の実施形態では、継手は継手の近位端から延在するタブを備え、継手および/またはタブは細長い本体上に配置され、長手軸に沿って位置合わせされたミシン線を有し、ミシン線は内視鏡から継手を除去するために引裂しやすくするように構成される。
【0019】
さらに別の実施形態では、継手は、細長い本体および長手軸に沿って配置された第1の壁および第2の壁を備えるタブを備え、第1の壁および第2壁は本体の厚さより薄い厚さを有し、タブは継手の近位から外方に延在する突出部を有し、タブは、内視鏡から継手を除去しやすくするために、本体から剥離される。
【0020】
一部の実施形態では、継手またはタブは細長い本体および長手軸に沿って配置された壁を備え、壁は内視鏡から継手を除去しやすくするために本体の厚さより薄い厚さを有する。
【0021】
一部の実施形態では、継手またはタブは、細長い本体および長手軸に沿って配置された第1の壁および第2の壁を備え、第1の壁および第2壁は、内視鏡から継手を除去しやすくするために本体の厚さより薄い厚さを有する。
【0022】
一実施形態では、継手は本体の遠位端上に配置された管をさらに備える。一実施形態では、管は透明であり、本体の遠位端に融合される。別の実施形態では、管は透明プラスチック材料である。
【0023】
一実施形態では、長手軸を画定する細長い本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、内部は内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する細長い可撓性の突起を備える円筒部を有し、各突起は、遠位端上に配置された第1の隆起面および第2の隆起面を有する底面を有する、医療用スコープ装置用継手が存在する。
【0024】
一実施形態では、長手軸を画定する細長い本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、内部は内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する細長く狭い可撓性の突起を備える円筒部を有し、各突起は組織を係合するための滑らかな底面を有する、医療用スコープ装置用継手が存在する。
【0025】
一実施形態では、長手軸を画定する細長い本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、本体は円筒部を有し、円筒部は、互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する第1の組の突起を備え、第1の組の突起は、それぞれが遠位端上に配置された第1の隆起面および第2の隆起面を有する底面、内端部および組織を係合するための外縁部を備え、細長い本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、細長い本体から延在する第2の組の突起をさらに備え、第2の組の突起は、それぞれが内端部および組織を係合するための外縁部、ならびに第2の組の突起の外縁部と内縁部との間に配置された窓を有する、医療用スコープ装置用継手が存在する。
【0026】
様々な実施形態の追加の特徴および利点は、以下の記載に一部が説明され、また一部は記載から明らかになり、または様々な実施形態の実施によってわかることがある。様々な実施形態の目的および他の利点は、記載および添付の特許請求の範囲に具体的に指摘された要素および組合せによって理解され達成される。
【0027】
一部では、実施形態の他の態様、特徴、利益および利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付図面に関して明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、突起の外縁部のより高い可撓性を可能とするために、中央窓および凹部または切り欠きを有する2列の突起を含む。
【
図3】組織の損傷を低減するために突起が外縁部で丸みを帯び、第1の列における突起の外縁部は第2の列における突起に対して低減された面積を有する、継手の別の実施形態の側断面図である。
【
図4】突起が内端部内に強化部を含む、継手の別の実施形態の側断面図である。
【
図4A】
図4に示された継手の側面図であり、医療用スコープ装置の先端部が生体管腔から出て近位に移動するときに、突起が外方に屈曲することが多い。
【
図4B】
図4に示された継手の拡大側面図であり、突起は外縁部、および組織の損傷を低減し外縁部に可撓性を追加できる、外縁部に隣接した傾斜を有する。
【
図4C】
図3に示された継手の側面図であり、医療用スコープ装置の先端部が生体管腔から出て近位に移動するときに、突起が外方に屈曲することが多い。
【
図5】より長くより薄い突起を有する継手の別の実施形態の上面図である。
【
図6】本開示の原理による、
図5に示された医療用スコープ装置の継手の一実施形態の斜視図である。示された継手は、可撓性をカスタマイズする、または変えるために、中央窓および薄くされた外部を有する2列の突起を含む。
【
図7】
図5に示された継手の側面図であり、突起が静止位置にある。
【
図9】本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手の一実施形態の斜視図である。示された継手は単体であり、中央窓を有する2列の突起を含み、継手の外縁部は突起の内縁部に対して低減された表面積を有する。
【
図11】
図9に示された継手の底面図である。示された継手は、内視鏡上に適切な位置付けを促すためにオーバーモールド部を含み、突起は本体から外方に円周に配列されて示されている。
【
図12】本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手の一実施形態の斜視図である。示された継手は、突起の外縁部の低減された表面積および幅と比べると、増加された表面積および幅を有する幅の広い内端部を有する2列の突起を含む。
【
図13】
図12に示された継手の側面図であり、この図に示された切り欠きまたは凹部は突起の外縁部の可撓性を増加させる。
【
図15】本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手の一実施形態の斜視図である。示された継手は、幅の広い内端部、狭い中間部、および末広がりの外端部を有する2列の突起を含む。
【
図16】
図15に示された継手の側面図であり、この図に示された切り欠きまたは凹部は突起の外縁部の可撓性を増加させる。
【
図17B】
図15に示された継手の底面図であり、この図に示された切り欠きまたは凹部は突起の外縁部の可撓性を増加させ、突起は継手の本体を中心に360度よりわずかに少なく広がる。
【
図18】本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手の一実施形態の斜視図である。示された継手は、線形に広くなる輪郭を有する2列の突起を含む。
【
図19】
図18に示された継手の側面図である。示された継手は、突起の内端部の低減された表面積および幅と比べると、増加された表面積および幅を有する幅の広い外縁部を有する2列の突起を含み、この図に示された切り欠きまたは凹部は突起の外縁部の可撓性を増加させる。
【
図20】
図18に示された継手の上面図であり、突起は継手の本体を中心に360度よりわずかに少なく広がる。
【
図21】本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手の一実施形態の斜視図である。示された継手は、1列の突起、ならびに透明または半透明の拡張部材を含む。
【
図24】本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手の一実施形態の側面図である。継手の突起は、摩擦力が生体管腔の襞を動かす役に立つように、複数の隆起面を外縁部に備える。
【
図24A】医療用スコープ装置の遠位端に取り付けられた、
図24に示された継手の斜視図である。継手は、生体管腔を通過できるために低い輪郭構成である圧縮可能な部材を含む。
【
図24B】医療用スコープ装置の遠位端に取り付けられた、
図24に示された継手の斜視図である。継手は、生体管腔の内径を増加するために拡張した構成である圧縮可能な部材を含む。
【
図27】医療用スコープ処置の過程で本出願の医療用スコープ装置の継手の概略的な身体構造の一部を示す図である。
図27は、内視鏡処置を受けている人の結腸への医療用スコープ装置の挿入を示す。継手の突起は、継手が結腸に入る際に半径方向内方に動き、突起は結腸壁によって圧縮される。
【
図28】医療用スコープ処置の過程で
図27に示された本出願の医療用スコープ装置の継手の概略的な身体構造の一部を示す図であり、ここでは突起は、医療用スコープ装置が結腸から引き抜かれる際に半径方向外方に動き、突起は結腸内膜の可視化を向上するために結腸内膜を開き、別法としてこれは空気吸込によって達成することができ、結腸壁は継手の周囲に潰れるまたは巻き付く。
【
図29A】本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手の一実施形態の斜視図である。示された継手は2つの構成要素システムであり、システム内に2列の突起が存在し、継手を簡単に組み立てることができる。
【
図29B】
図29Aに示された、部分的に組み立てられた医療用スコープ装置の継手の斜視図である。
【
図29C】
図29Aに示された、組み立てられた医療用スコープ装置の継手の斜視図である。
【
図30A】本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手の一実施形態の斜視図である。示された継手は、二重の突起長さを有する1列の突起、外壁上に様々な形状の空洞を備える円筒形本体、ならびにリブおよび2つのリブの間に1つのパターンの隆起面を有する内壁を含む。
【
図30C】長い突起および短い突起を有する継手の別の実施形態の上面図である。
【
図31A】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、1列の突起、外壁上に空洞を備える本体部材、ならびにリブおよび2つのリブの間に1つのパターンの隆起面を有する内壁を含む。
【
図32A】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、各突起から垂直に延在する1つのパターンの隆起面を有する1列の突起、外壁上に空洞を備える本体部材、ならびにリブおよび2つのリブの間に1つのパターンの隆起面を有する内壁を含む。
【
図33A】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、各突起から垂直に延在する1つのパターンの隆起面を有する内端部に強化領域を備える1列の突起、外壁上に空洞を備える本体部材、ならびにリブおよび2つのリブの間に1つのパターンの隆起面を有する内壁を含む。
【
図34A】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、各突起から垂直に延在する1つのパターンの隆起面を有する突起の内端部に強化領域を備える1列の突起、外縁部に比べてより狭い内端部に先細の広い外縁部、中央窓、および本体部材から離れた外縁部における傾斜部を有する1列の突起、外壁上に空洞を備える本体部材、ならびにリブおよび2つのリブの間に1つのパターンの隆起面を有する内壁を含む。
【
図35】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、本体部材から離れた外縁部に傾斜部を有する突起の内端部に気泡形状の強化領域を備える1列の突起、ならびにリブおよび2つのリブの間に1つのパターンの隆起面を有する内壁を含む。
【
図36】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、突起の内端部付近により狭い部分を有する突起の内端部に強化領域を備える1列の突起、ならびに円筒形本体部材より広く厚い遠位端および近位端部を含む。
【
図37】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、各突起から垂直に延在する1つのパターンの隆起面を有する突起の内端部に強化領域を備える1列の突起、円筒形本体部材より広く厚い遠位端部、円筒形本体の幅広部、ならびにリブおよび2つのリブの間に1つのパターンの隆起面を有する内壁を含む。
【
図38A】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、長手軸を画定する細長い本体を含み、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、内部は内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され円筒部から延在する細長い可撓性の突起を備える円筒部を有し、各細長い可撓性の突起は組織を係合するために底面を有する。
【
図38G】第1のタブおよび第2のタブを画定する、
図38Dに示された継手の側面図である。
【
図38L】第1のタブおよび第2のタブを画定する、
図38Hに示された継手の側面図である。
【
図39A】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、長手軸を画定する細長い本体を含み、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、内部は内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する細長い可撓性突起を備える円筒部を有し、各突起は遠位端上に配置された第1の隆起面および第2の隆起面を有する底面を有する。
【
図40A】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、長手軸を画定する細長い本体を含み、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、内部は内部で長手方向に延在する複数のリブを有し、本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する細長く狭い可撓性突起を備える円筒部を有し、各突起は組織を係合するための滑らかな底面を有する。
【
図41A】本開示の原理による医療用スコープ装置の継手(例えば内視鏡)の一実施形態の斜視図である。示された継手は、長手軸を画定する細長い本体を含み、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、本体は円筒部を有し、円筒部は、互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部から延在する第1の組の突起を備え、第1の組の突起はそれぞれが、遠位端上に配置された第1の隆起面および第2の隆起面を有する底面、内端部、ならびに組織を係合するための外縁部を備え、細長い本体は互いから離間され互いに対して円周に配列され、細長い本体から延在する第2の組の突起をさらに備え、第2の組の突起はそれぞれが、内端部および組織を係合するための外縁部、ならびに外縁部と内端部との間に配置された窓を有する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
同じ参照番号は図面を通して同様の部分を示す。図面は一定の縮尺で描かれてはいないことを理解されたい。さらに図面における対象間の関係は一定の縮尺でないことがあり、大きさについて実際には逆の関係を有することがある。図面は、示された各対象の構造を理解させ明確にさせることが意図されており、したがって一部の図面は構造の特定の特徴を示すために誇張されていることがある。
【0030】
一部の実施形態では、処置中に合併症の危険性を低減する医療用スコープ装置用継手が提供される。生体管腔(例えば結腸、小腸など)の可視化を改良できる医療用スコープ装置の継手が提供される。一部の実施形態では、生体管腔の内膜の可視性を改良するために、生体管腔の襞を広げる医療用スコープ装置の継手が存在する。一部の実施形態では、生体管腔のより狭い部分に接近でき、内腔由来のデブリが継手を通過できるように圧縮可能な、使い捨て可能な医療用スコープ装置の継手が存在する。
【0031】
継手は、本体に対して外方または内方に突出するように構成された複数の突起を備える。突起または突出部は、例えば指部、翼、剛毛、スパイク、棘、フィン、楔、パドル、錐体、または生体管腔と接触し開くために可撓性特性を有する同様のものを含む。突起または突出部(例えば指部、翼、剛毛、スパイク、棘、フィン、楔、パドル、錐体など)は、生体管腔の壁に存在する襞を真っすぐにするために生体管腔の壁に対して拡張力を掛ける。突起の可撓性により、継手は組織を損傷することなく生体管腔の様々な大きさの部分に十分な拡張力を提供することができる。このようにして、本開示の方法および装置は、医療用スコープ処置(例えば結腸内視鏡検査または内視鏡検査)中に生体管腔(例えば結腸、食道など)の可視化を増加するために使用される。本出願の突起は、継手の本体から広がり(例えば外方に移動し)、医療用スコープ装置上に配置された継手が生体管腔で近位に移動する際に生体管腔(例えば結腸)に接触するために開くように構成される。このようになっているのは、継手が生体管腔で近位に移動する際に、突起は内腔の組織からの抵抗および摩擦に遭遇するためである。突起は生体管腔内の襞に接触し、生体管腔の可視化をより容易にするように襞を開くことができる。
【0032】
継手は医療用スコープ装置用キャップまたは被覆を含むことが理解されよう。
【0033】
本出願の突起は、医療用スコープ装置が生体管腔で遠位に移動する際に、折り畳む、平らになる、または継手の本体に対して内方に動くように構成される。
【0034】
一部の実施形態では、継手は、突起が突起の一端から他端までの可撓性の傾斜モーメントを含むように構成される。すなわち突起は、その長さに沿って可撓性の様々な程度を有するように構成される。一部の実施形態では、可撓性の変化は段階的である。
【0035】
一部の実施形態では、突起は、低い可撓性領域に直接隣接した高い可撓性領域を有する。一部の実施形態では、可撓性の変化は突起の厚さによってカスタマイズされる、または変えられる。突起の可撓性は、とりわけ突起上に1つもしくは複数の枢支点を生成するために突起の離散的領域の厚さを増減すること、突起の離散的領域に異なる切り欠きもしくは凹部を配置すること、突起の離散的領域における幅もしくは表面積を増減すること、突起の離散的領域における窓もしくは切抜部を増減すること、かつ/または突起の離散的領域における弾性を制御することによって増減することができる。一部の実施形態では、内腔壁との接点および摩擦を制御することは、突起の角度を増減すること、突起の縁部に異なる外形を有すること、かつ/または突起の上または内部に異なる隆起面もしくは傾斜を有することによって達成することができる。
【0036】
一部の実施形態では、処置中に可視性を増加するために、標準の継手/キャップの突起より長い突起/翼を含む内視鏡用継手/キャップが提供される。一部の実施形態では、処置中に可視性を増加するために、標準の継手/キャップの突起より長い突起/翼を含む内視鏡用継手/キャップが提供される。継手/キャップは、足部などの突起/翼の下に2つの隆起面を含む。2つの足部は突起/翼の端部に位置付けられ、丸みを帯びている。一部の実施形態では、デブリを通過するように開いた通路を有するために(デブリを押さないように)、上の列/組の突起/翼と一直線である第2の列/組の突起/翼を含む内視鏡用継手/キャップが提供される。継手/キャップは、変更した突起/指部の長さを有さないが、丸みを帯びた第1の列/組の突起の底面上の2つの足部などの隆起面を含む。一部の実施形態では、内視鏡からより容易に取り除かれる、70デュロメータの硬度の継手/キャップが提供される。一部の実施形態では、細い輪郭の継手/キャップが提供される。
【0037】
これらの実施形態は、本開示の一部を形成する添付図面に関連して取り込まれた実施形態の以下の詳述を参照して、より容易に理解され得る。本出願は、本明細書に説明された、かつ/または示された具体的な装置、方法、条件もしくはパラメータに限定されず、本明細書に使用される専門用語は例示のみのために特定の実施形態を説明することが目的であり、限定を意図しないことを理解されたい。また一部の実施形態では、本明細書に使用される場合、また添付の特許請求の範囲を含み、単数形「a」、「an」および「the」は複数を含み、特定の数値の言及は、文脈が明らかにそうでないと指定しない限り、少なくともその特定の値を含む。本明細書では範囲は、「about(約)」もしくは「approximately(約)」1つの特定の値から、および/または「about」もしくは「approximately」別の特定の値までとして表されることがある。かかる範囲が表現される場合、別の実施形態はその一方の具体的な値から、および/または他方の具体的な値までを含む。同様に先行詞「about」を用いて近似値を表す場合、特定の値は別の実施形態を形成することが理解されよう。また例えば水平、垂直、上位、上部、下部、底位、左および右などのすべての空間的参照は例示目的に過ぎず、本開示の範囲内で変更することができることも理解される。例えば参照「上位」および「底位」は相対であり、他方に対しての文脈でしか使用されず、必ずしも「上部」および「下部」ではない。
【0038】
継手
以下の検討は、本開示の原理による医療用スコープ装置用継手の説明を含む。代替実施形態も開示されている。添付図面に示されている本開示の例示的実施形態を詳細に参照する。継手は、例えば医療用スコープ装置用カバー、キャップまたは上部を含む。一部の実施形態では、継手は、医療用スコープ装置から解放される、かつ/または除去される。一部の実施形態では、継手を除去する際、継手は再利用を防ぐために裂かれるまたは損傷されることが可能である。一部の実施形態では、継手は、継手を損傷させるまたは破壊して除去することなく、使用者が医療用スコープ装置から継手を除去することができる。
【0039】
本明細書に検討する装置の構成要素は、合成重合体を含む医学的応用に適切な生物学的に許容される材料から組み立てることができる。例えば装置の構成要素は、個々にまたは集合的にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)およびポリエーテルケトン(PEK)を含むポリアリールエーテルケトン(PAEK)、カーボンPEEK複合材、PEEK−BaS04重合ゴム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、織物、シリコン、ポリウレタン、シリコンポリウレタン共重合体、重合ゴム、ポリオレフィンゴム、半硬質および硬質材料、エラストマー、ゴム、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、エラストマー複合材、ポリフェニレン、ポリクロロペン、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、エポキシ、部分的吸収性材料、全体的吸収性材料、ポリグリコライド、ポリチロシンカーボネート、ポリカプロラクトン、シリコン系ゴム、液状シリコンゴム、高粘度ゴム、シリコン、TPE、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ABSもしくはそれらのあらゆる組合せなどの、機械加工または射出成形された熱可塑性プラスチックなどの材料から組み立てることができる。
【0040】
また装置の構成要素は、個々にまたは集合的に上述の材料の2つ以上の組合せなどの、異質の材料から組み立てられてもよい。装置10の構成要素は、単体に形成されてもよく、一体的に連結されてもよく、または本明細書に説明されたような要素および/または機器を締結することを含んでもよい。本明細書に説明されたような装置は、可撓性、弾性、および変形性などの様々な望ましい特性を付与するために、適切な生体適合材料から構成されることが好ましい。
【0041】
本明細書に開示された装置の構成要素は、生体管腔の中への継手の挿入を促し、該内腔を通って前進するために潤滑剤で覆われてもよい。適切な潤滑剤は、これに限定されないが、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)(PHEMA)およびComfortCoat(登録商標)などの高分子ヒドロゲル、これに限定されないが、シリコン、グリセリン、オリーブ油、ヒマシ油、クロロトリフルオロエチレン(CTFE油)およびポリフェニルエーテルを含む適切な疎水化剤、またはそれらの混合物を含む。潤滑剤は開示された装置の外面上に噴射されてもよく、またはブラシで塗られてもよい。一部の実施形態では、潤滑剤は、継手の遠位端の外面のみが潤滑剤で覆われるように、装置の遠位端上のみが覆われる。
【0042】
一部の実施形態では、継手は、約1×10
2〜約6×10
5dyn/cm
2、または2×10
4〜約5×10
5dyn/cm
2、または5×10
4〜約5×10
5dyn/cm
2、または約1×10
2〜約6×10
5dyn/cm
2、または2×10
4〜約5×10
5dyn/cm
2、または5×10
4〜約5×10
5dyn/cm
2の範囲内の弾性係数を有してもよい。
【0043】
本明細書で使用される場合、用語「医療用スコープ装置」は、任意のまたはすべての内視鏡、小腸内視鏡、S状結腸鏡、胃カメラ、結腸鏡、および尿道膀胱鏡、または生体管腔の中に挿入し、その中を可視化するための他の適切な装置を指す。医療用スコープ装置は相互交換可能に使用され、身体/臓器/組織空洞の中に直接通っても、またはカニューレを通じて通ってもすべてのスコープ機器を含むことを意図する。内視鏡検査とは、身体または身体の空洞の内部を検査するものであり、関節鏡検査、膀胱鏡検査、胃カメラ検査、子宮鏡検査および結腸鏡検査を含むのに対して、小腸鏡検査は、十二指腸、空腸、および回腸を含む小腸の検査である。どの場合においても、内視鏡は細長い可撓性のプローブであり、本発明のカバーは前述の内視鏡のすべてと連動して使用されてもよいことを意図する。
【0044】
一部の実施形態では、本明細書に開示された装置の構成要素は使い捨て可能である。したがって継手10は使用の後に廃棄されるように構成される。さらに本明細書に説明された装置は、洗浄および加圧滅菌に関連する労働およびコストを回避するように、低コストの使い捨て可能な材料で作成されてもよい。
【0045】
したがって「内視鏡処置」は、以上に記載される内視鏡を使用するものである、あらゆる医療処置または検査を含むことを意図する。
【0046】
本明細書に開示されたように、継手10の遠位端は、レンズ、または空気吸入、導管、生検チャネル、および光ガイドなどのチャネルを備える、内視鏡の軸の遠位端に相当する。内視鏡の遠位端は医師から最も離れており、したがって患者の生体管腔内の最も奥深くにある内視鏡の端部である。したがって遠位端は生体管腔の内膜および環状区画の襞と接触することになる。その結果、内視鏡の遠位運動は患者の腸の中への前進運動である。逆に内視鏡の近位端は、操作者に最も近く置かれた端部である。したがって内視鏡の近位運動は操作者に向かう逆行運動である。内視鏡は挿管中に遠位に動かされ、抜管中に近位に動かされ、次いで継手は生体管腔の襞に接触する。
【0047】
次に
図1〜
図5を参照すると、内視鏡用継手10の構成要素が示されている。一部の実施形態では、継手10は内視鏡の遠位端に置かれるように構成されたキャップまたは被覆である。
図1に示されたように、継手10は遠位端12と近位端14との間を長手軸Lに沿って延在する。継手10は長手軸Lに沿って同軸上に延在する中心チャネル16を含む。チャネル16は内視鏡の側壁を受領し係合するように構成される。チャネル16の内壁は、継手10と内視鏡の側壁との間の摩擦嵌合を増加させるために複数のリブ18を含む。リブ18は、内視鏡に対して継手10の意図しない回転運動を防ぐために、長手軸に沿って延在する。一部の実施形態では、継手10は、変化する直径を有する種々の内視鏡と係合するために、伸張を促す弾性材料から作成される。一部の実施形態では、継手10は内視鏡の遠位先端部を係合するように構成される。一部の実施形態では、継手10は遠位先端部に隣接した内視鏡の遠位端を係合するように構成される。例えば継手10は内視鏡の遠位端を中心に位置付けられてもよいが、内視鏡の遠位先端部から1mm〜約30mm離間されてもよい。
【0048】
継手10は、例えば第1の円筒部材20などの第1の領域、および例えば第2の円筒部材30などの第2の領域を含む。円筒部材20は、例えば突起22などの少なくとも1つの可撓性翼を含む。
図1〜
図5に示されたように、円筒部材20は4個の突起22を含む。しかし一部の実施形態では、円筒部材20は4個より多いまたは少ない突起22を有してもよい。例えば円筒部材20は1個、2個、3個、5個、6個、7個、8個、9個、10個またはそれより多い突起22を有してもよい。突起22は一列に並んで配置され、円筒部材20から外方に内端部と外縁部との間に延在する。突起22は、それぞれが互いから均等に離間され、円筒部材20の外面を中心に半径方向に配置される。
図1に示されたように、突起22は、内端部に比べてより狭い外縁部に向かって先細になる広い内端部を含む。この構成は、突起22の基部に支えを加えることにより突起22に安定性を提供する。
【0049】
円筒部材20と同様に、円筒部材30は突起32などの少なくとも1つの可撓性翼を含む。図面に示されたように、円筒部材30は4個の突起32を備える。しかし一部の実施形態では、円筒部材20は4個より多いまたは少ない突起22を有してもよい。例えば円筒部材20は1個、2個、3個、5個、6個、7個、8個、9個、10個またはそれより多い突起22を有してもよい。突起22と同様に、突起32は一列に並んで配置され、それぞれは円筒部材30から外方に内端部と外縁部との間に延在する。加えて突起22は、それぞれが互いから均等に離間され、円筒部材20の外面を中心に半径方向に配置される。部材20は、突起22が突起32からずれるように部材30に対して配向される。
【0050】
一部の実施形態では、部材20は例えば
図3に示されたように部材30から分離可能である。部材30は部材20を受領するように構成された周状凹部を含む。部材20は、部材20と部材30との間の摩擦嵌合を促すために、凹部によって画定された外径を補完する内径を含む。一部の実施形態では、
図4に示されたように、部材30は、部材20内の補完的溝を係合するように構成された少なくとも1つの係止部材38を含む。係止部材38は、部材30に対する部材20の回転を制限するまたは防ぐように構成される。
図3に示されたように、部材30は内視鏡の挿入を促すためにチャネル16の末広がりの唇端を含んでもよい。また部材30は内視鏡の先端部と係合するための遠位端12に先端部も含む。したがって唇部は、継手10がチャネル16全体を通る内視鏡を係合することを確保し、また継手10が内視鏡の遠位先端部を超えて摺動しないことも確保するために停止機構を提供する。
【0051】
一部の実施形態では、部材20は、部材30の突起の量と異なる突起の量を含む。例えば一部の実施形態では、部材20は、生体管腔の中への内視鏡の挿入および遠位への前進を促すために、部材30より1つ少ない突起を含んでもよい。様々な実施形態において、部材20を部材30から分離することにより、内視鏡処置の必要性に従って様々に構成された突起22、32を混合し整合させることができる。
【0052】
一部の実施形態では、部材30と係合するように構成された追加の周辺部材が存在してもよい。例えば部材30は、1列の突起を有する追加の円筒部材を受領するために追加の周状凹部を含んでもよい。加えて一部の実施形態では、部材20、30は1列のみの突起より多い突起を含んでもよい。例えば部材20、30は2列、3列、4列、5列、6列、7列、8列、9列または10列の突起を含んでもよい。部材20、30上の列は、隣接する列の突起が互いに対して互い違いになるように配置されてもよい。別法として突起の列は、隣接する列の突起が互いに対して位置合わせされるように配置されてもよい。部材20、30は、隣接する突起を邪魔することなく突起が完全な範囲で可撓性の動きができるために、多数の列の突起を収容するように細長くてもよい。
【0053】
図1〜
図5に示されたように、突起22、32は中心窓24、34を含み、中心窓24、34は突起の内端部から外縁部202に向かって延在する。突起は本体204から出て突出する。突起22、32を弧部206によって互いから離間することができる。窓24、34は、生体管腔を通って前進または後退するときに、突起22、32の可撓性を追加させることができる。窓または切抜部は突起に沿って長手軸内を走り、また継手10が生体管腔内で近位に移動する際に、生体管腔の襞を開く助けをする、ある程度の堅さも提供する。加えて窓24、34の存在により、突起を左右に曲げることができ、これにより医師は、組織を損傷させる恐れなしに内視鏡を生体管腔内で回転させ、後退させ、または前進させることができる。さらに一部の実施形態では、突起22、32は、例えば凹部または切り欠き26、36などの切り欠きを含んでもよい。凹部または切り欠き26、36は突起26、36の長さに沿って容易に曲がる点を提供し、この点は突起の残余部が曲がる前に曲がるように構成される。凹部または切り欠き26、36は、これらの領域の厚さが枢支点を提供するために低減されているので所望の可撓性を提供する。一部の実施形態では、凹部または切り欠き26、36は突起の中間部208内に配置され、突起の外縁部を左右に曲げることができるように枢支点を提供し、これにより医師は、組織を損傷させる恐れなしに内視鏡を生体管腔内で回転させ、後退させ、または前進させることができる。1つの凹部または切り欠きが各突起上に示されているが、所望の可撓性を有するために2個、3個、4個、5個、6個またはそれ以上の凹部または切り欠きを1つの突起上に備えることができることが当業者には理解されよう。
【0054】
図1には、本体を取り囲む第2の列の突起を支持するために下縁部214が存在し、第1の列の突起を支持するために上縁210が存在している。継手10の遠位端12は、生体管腔の中に挿入しやすさいように滑らかである(凹部または突出部がない)。同様に側壁212も、生体管腔の中に挿入しやすくするように滑らかである(凹部または突出部がない)。医療用スコープ装置は継手10によって覆われる、またはキャップを被せられる。医療用スコープ装置はLで示された継手10の長手軸に沿って医療用スコープ装置上に継手10を置かれる。継手10は医療用スコープ装置の視界を損ねることはない。外縁部202は内端部200に比べると幅および表面積が低減されて示されている。一部の実施形態では、生体管腔の内部を損傷しないように、外縁部202に丸みをつけ、または鋭い縁部もしくは点をなくすことができる。
図1には、下縁部を中心に4個の突起、および上縁部を中心に4個の突起が存在する。継手10は列毎にまたは継手毎に約4個から約18個の突起を有することができることが理解されよう。例えば継手10を中心に周囲に配置された約4個から、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、約18個までの突起が存在することが可能である。一部の実施形態では、突起は互いから約0.25cm〜約2.5cmだけ離間される。
【0055】
図2は、
図1に示された継手10の側面図を示す。突起が円周を内方に動き、継手10の長手軸の上部から突起の上部までの角度AAは約100度〜約150度であり、突起の底部から継手10の底部までの角度BBは約30度〜約80度である継手10が示されている。
【0056】
一部の実施形態では、突起は、継手10の長手軸の上部から突起の上部までの角度AAが約100度〜115度、120度〜130度、135度〜140度、145度〜約160に位置付けられる。一部の実施形態では、突起は、突起の底部から継手10の長手軸の底部までの角度BBが約30度から、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、約80度までに位置付けられる。これらの角度は、突起が突起の静止位置、突起の円周の内方位置、および突起の円周の外方位置にある際に変化することが可能である。
【0057】
一部の実施形態では、
図4〜
図4Bに示されたように、突起22、32は突起の可撓性に影響を与えるために突起の長さに沿って可変の厚さを含んでもよい。例えば
図4および
図4Aに示されたように、各突起22は強化部28を含み、各突起32は同様の強化部38を含む。強化部28、38は突起の根部にバットレスを備え、これは機械的安定性を増し、突起の内端部200の可撓性を減らす。一部の実施形態では、強化領域は約3.2×10
3〜約9.8×10
3psi、または5.2×10
3〜約9.5×10
3psi、または7.2×10
3〜約8.868×10
3psiのフォン・ミーゼス応力または引張応力の最大値を有する。示された実施形態では、強化領域28、38は、突起の中間部または外縁部に比べて増加された厚さを有する領域であることが可能である。
【0058】
一部の実施形態では、
図4Cに示されたように、突起151、155は、突起の長さに沿ってすべての点でより大きい可撓性があることが可能であるように、突起の長さに沿ったそれらの本体に沿って均一の厚さを含む。突起151は継手の第1の領域とともに配置され、突起155は継手の第2の領域とともに配置されている。突起151は内端部153を含み、突起155は内端部157を含む。内端部153、157は継手の外部本体から延在し、突起151、155の全長に沿って均一である厚さを含む。突起22、32と違って、突起151、155はいかなる強化部も含まない。したがって突起151、155は突起151、155の全長に沿ってまたは実質的に全長に沿って均一な可撓性があるように構成される。一部の実施形態では、内端部153、157は、約1.0×10
3〜約2.0×10
4psi、または約1.3×10
3〜約1.8×10
4psi、または1.0×10
4〜約1.7×10
4psiのフォン・ミーゼス応力または引張応力の最大値を有する。
【0059】
一部の実施形態では、突起の外縁部202は、先端部が曲がらないように増加された厚さも含む。様々な実施形態において、突起の外縁部は、本明細書に論じたように生体管腔の内膜と接触する摩擦面を提供する、平坦な把持部を提供するために屈曲に耐性があることが望ましい。
図4に示されたように、突起22、32が本明細書に論じたように半径方向外方の位置または開いた位置に動かされると、可撓性は内端部と外縁部との間の部分に集中する。一部の実施形態では、1つまたは複数の突起は、
図4Bに示されたように、窓34に隣接した勾配部または傾斜部37を含む。勾配部または傾斜部は突起の底面から上面に、表面に対して傾斜して延在する。勾配部または傾斜部37は生体管腔の内膜のより大きい表面積を把持できるように構成される一方で、突起のより厚い外縁部202より大きく屈曲することが可能でもある。一部の実施形態では、突起32のみが勾配部または傾斜部37を含む。一部の実施形態では、突起22および突起32のどちらも勾配部または傾斜部37を含む。
【0060】
一部の実施形態では、突起は内端部から外側先端部までの長さが約2〜約20mmである。一部の実施形態では、突起は約4〜約18mm、約7〜約16mmまたは約10〜約15mmの長さを有することができる。様々な実施形態において、各突起は約1mmから、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、約20mmまでの長さであることが可能でもある。
【0061】
様々な実施形態において、各突起は、約0.25mmから、0.5mm、0.75mm、1mm、1.25mm、1.5mm、1.75mm、2mm、2.25mm、2.5mm、2.75mm、3.0mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、4.25mm、4.5mm、4.75mm、約5mmまでの幅を有する。幅は所望の可撓性に到達するために継手10全体を通して、かつ/または突起に沿って変化することが可能である。
【0062】
様々な実施形態において、継手、本体、突起は約0.25mmから、0.5mm、0.75mm、1mm、1.25mm、1.5mm、1.75mm、2mm、2.25mm、2.5mm、2.75mm、3.0mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、4.25mm、4.5mm、4.75mm、約5mmまでの幅の範囲の厚さを有することができる。厚さは所望の可撓性に到達するために継手、本体全体を通して、かつ/または突起に沿って変化することが可能である。例えば突起に所望の可撓性を提供するために、突起の内縁部では厚さが約1mm〜約1.5mmであることが可能であり、次いで中間部では厚さが凹部または切り欠きにより約0.5mmであることが可能であり、次いで外縁部では厚さが約0.75mmであることが可能である。
【0063】
様々な実施形態において、突起の列または個々の突起は様々な大きさであってよい。例えば突起32の列は突起22の列より長くてもよい。一部の実施形態では、突起32は約14mmの長さを含み、突起22は約11mmの長さを含む。
図1〜
図5に示されたように、突起の幅は内端部から外縁部まで先細である。この先細は特定の内視鏡処置の必要性に従って変化してもよい。一部の実施形態では、突起は内端部に向かって約5mm〜約20mmの幅、および外縁部において約1mm〜約10mmの幅を有する。一部の実施形態では、突起32は突起22より幅が広い。例えば一部の実施形態では、突起32は内端部において約11mmの幅、および外縁部において約6mmの幅を有する。
【0064】
一部の実施形態では、各突起22、32の厚さは突起の長さに沿って変化する。例えば一部の実施形態では、
図1〜
図5に示されたように、各突起は、内端部および外縁部において第1の程度の可撓性の領域を含み、内端部と外縁部との間の中間部において第2の可撓性の領域を含み、第2の程度の可撓性は第1の程度の可撓性より大きい。例えば各突起は、内端部において約2mm〜約8mmの厚さを有してもよい。一部の実施形態では、各突起は、内端部において約4mm〜約5mmの厚さを有してもよい。一部の実施形態では、各突起は、外縁部において約1mm〜約3mmの厚さを有してもよい。一部の実施形態では、各突起は、内端部と外縁部との間の中間部において約1mm〜約2mmの厚さを有してもよい。一部の実施形態では、突起の厚さは様々に構成されてもよい。例えば突起22の列は、内端部および外縁部において突起32の列より大きい厚さを含んでもよい。別法として、個々の突起は隣接した突起に比べて変化した厚さを有してもよい。
【0065】
突起は継手10の本体204を中心に半径方向の配列で配置される。
図1〜
図5に示されたように、各突起が本体204を中心に半径方向の空間が90度未満を占めるように、各列に4個の突起が存在する。それぞれの間の距離は弧部206として示されており、距離は突起が延在し生体管腔の内膜を係合できるように構成される。一部の実施形態では、突起は約0.1mm〜約10mm、約1mm〜約7mm、または約3mm〜約6mmの距離だけ離間される。他の実施形態では、4個の突起より多い量を含む実施形態を収容するために突起間の空間はより少なくてもよい。各外縁部が本体を中心に半径方向の空間が30度未満を占めるように、突起は先細である。一部の実施形態では、各外縁部が本体を中心に半径方向の空間が約90度を占めるように、突起はそれらの長さに沿って広がる。
【0066】
様々な実施形態において、突起22、32は継手10の長手軸Lに対して傾斜している。示されたように、例えば
図3および
図4に示されたように、突起22、32は長手軸に対して約45度の角度で傾斜している。一部の実施形態では、例えば突起が強化部28、38を含む実施形態では、突起の基部における角度は、本明細書に論じたように突起が外力によって曲げられたときに変わらない。例えば突起が強化部を含まない実施形態では、突起の基部における角度は、突起に加えられる力の程度に依存してある程度変化する。
【0067】
様々な実施形態において、突起22、32が静止位置にあるとき、突起22、32は継手10の本体204に対して鋭角に傾斜する。一部の実施形態では、突起22、32は継手10の長手軸Lに対して約5度〜約85度の角度で位置付けられる。一部の実施形態では、突起22、32は、カバーの中心の長手軸から約35度〜75度、45度〜70度、50度〜65度、または55度〜60度の角度で位置付けられる。一部の実施形態では、突起22、32は、長手軸Lに対して約5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。一部の実施形態では、部材20から延在する突起22は、部材30から延在する突起32より鋭角で傾斜する。
【0068】
一部の実施形態では、
図4Aおよび
図4Cに示されたように、突起は拡張した構成に動くことができる。本明細書に論じたように、突起は長手軸Lに対して外方に末広がりに構成される。例えば
図4Cに示されたように、突起151、155は、静止位置に動くことができ、静止位置における突起の配向の角度より大きい角度である。突起151は第1の角度EEに動くことができ、突起155は第2の角度FFに動くことができる。一部の実施形態では、角度EE、FFは約10度〜180度、45度〜135度、または約85度〜95度である。一部の実施形態では、突起151、155は、拡張した構成にあるとき、長手軸Lに対して約10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、160度、165度、170度、175度、または180度の角度に位置付けられる。一部の実施形態では、角度EE、FFは、拡張した構成にあるとき、同じ角度に動くことができる。他の実施形態では、角度EE、FFは、拡張した構成にあるとき、異なる角度に動くことができる。
【0069】
一部の実施形態では、各突起22、32は、各突起が可撓性などの共通の物理的性質を所有するように共通の弾性材料から形成される。一部の実施形態では、他の突起に比べて長い突起を備える突起は、比較的短い長さの突起より柔軟な弾性材料から形成される。
【0070】
一部の実施形態では、突起22、32は継手10の本体から実質的に真っすぐに延在する。一部の実施形態では、1つまたは複数の突起は、生体管腔の内部を損傷しないように、鋭い縁部または点がない丸みを帯びた外縁部を含む。さらに丸みを帯びた縁部は、継手10が生体管腔内で近位に動くとき、捕捉部として作用する。丸みを帯びた縁部は、突起と内膜との間に摩擦が生じたとき、突起が本体から半径方向外方に動き、生体管腔内の襞を開くようにより大きい直径に拡大するように、最初の組織接触面を提供する。
【0071】
一部の実施形態では、突起22、32は静止位置に付勢される。
図1〜
図5に示されたように、突起22、32は、突起22、32の外縁部が継手10の近位端14に向くように、静止位置に傾けられる。突起22、32の可撓性により、突起22、32を近位方向または遠位方向のいずれにも曲げることができる。突起22、32は、突起22、32が圧縮された構成すなわち半径方向内方に本体204に向かう平坦構成にある第1の位置と、突起22、32が拡大された構成すなわち本体204から半径方向外方に突出する第2の位置との間を動くことができる。第1の位置では、突起22、32は、突起22、32の外縁部が内方に動くように継手10の本体に向かって押圧される。第1の位置にあるとき、継手10は、生体管腔を通って内視鏡を容易に前進させることができるために平坦または薄い輪郭を有する。
【0072】
第2の位置では、突起22、32は、突起22、32の外縁部が本体から遠位に動くように、継手10の本体から半径方向外方に広げられる。第2の位置にあるとき、継手10は、生体管腔の内膜との接触を促し、見るために生体管腔内の襞を開くことができる、より広い輪郭を有する。突起22、32は、第2の位置にあるとき、内膜内に存在する接触した襞を緩やかに押し開くように、生体管腔の内膜上に摩擦力を掛ける。
【0073】
一部の実施形態では、突起22、32のそれぞれの外縁部は、生体管腔の内膜を係合するように構成された組織接触面を含む。突起22、32は、表面と内膜との間に生じた摩擦を最大にすることにより、内膜との係合を促すためにゴム状把持面を有する弾性材料を備える。
【0074】
生体管腔を通って前進するとき、突起22、32が配置された継手10との角度により、内視鏡は少ない抵抗で生体管腔を通って滑ることができる。しかし内視鏡が後退し近位方向に動くとき、突起22、32の外縁部は生体管腔の内膜に接触し、第2の位置に外方に裾が広がる。突起22、32の外縁部は、第1の位置から第2の位置に移行中は組織を損傷しないように鈍的である。突起22、32は静止位置に付勢されるので、突起22、32が第2の位置にあるとき、突起22、32は生体管腔の内膜上に外方に向かう力を掛け、内視鏡が可視化するためにより広い面積を生成する。
【0075】
図6〜
図8は、
図1〜
図5に示された継手10と同様の継手10を示す。第1の円筒部材20aは第2の円筒部材30aに取り付けられる。円筒部材20aは突起22aを含み、円筒部材30aは突起32aを含む。突起22a、32aは列状に配置され、円筒部材20a、30aのそれぞれから外方に内端部と外縁部との間に延在する。突起22a、32aは、それぞれ均等に互いから離間され、継手10の本体を中心に列状に半径方向に配置される。突起22a、32aの列は、隣接した列の突起が
図7に示されたように互いに対して互い違いになるように配置されてもよい。別法として、突起の列は、隣接した列の突起が互いに位置合わせされるように(図示せず)配置されてもよい。
【0076】
図6〜
図8に示されたように、突起22a、32aは、突起22a、32aの可撓性に影響を及ぼすために突起22a、32aの長さに沿って変化する厚さを含む。例えば
図6および
図7に示されたように、各突起22aは狭められた部分26aを含み、各突起32aは同様に狭められた部分36aを含む。狭められた部分26a、36aは内端部と外縁部との間の突起22a、32aの中間部または中間部付近から始まり、低減された厚さの領域を備える。低減された厚さにより、突起22a、32aの外縁部の可撓性をより大きくすることができる。したがって突起22a、32aの構成により、突起22a、32aの外端部に向かってより大きい程度の可撓性が可能である可撓性をカスタマイズし、異なるまたは変化する可撓性をもたらす。したがって曲げるために必要な力すなわち屈曲モーメントを所望通りに増加または低減することができる。一部の実施形態では、突起22a、32aの離散した領域における厚さを増加することにより、
図4および
図4Aの強化領域28、38に示されたように強化領域を作成することができる。この領域は突起22a、32aの中間部および外縁部に比べて厚さを増加させることができる。
図6〜
図8に示された実施形態では、突起22a、32aは、突起22a、32aの狭い外縁部202に比べて増大された表面積をもつ広い内端部200を有する。
【0077】
図9〜
図11は、
図1〜
図5に示された継手10と同様の継手10を示す。突起22bの第1の列は突起32bの第2の列の上に位置付けられる。
図9〜
図11に示されたように、すべての突起22a、32aは単体である。一部の実施形態では、すべての突起22a、32aは同じ材料から成形され、突起22b、32bは互いから分離していない。突起22b、32bは列状に配置され、継手10の本体から外方に内端部200と外縁部202との間に延在する。突起22b、32bはそれぞれ均等に互いから離間され、継手10の本体を中心に列状に半径方向に配置される。突起22b、32bの列は、隣接した列の突起22b、32bが互いに対して互い違いになるように(図示せず)配置されてもよい。別法として、突起22b、32bの列は、隣接した列の突起22b、32bが互いに位置合わせされるように(図示せず)配置されてもよい。
図9〜
図11に示された実施形態では、突起22b、32bは、突起22b、32bの狭い外縁部202に比べて増大された表面積をもつ広い内端部200を有する。
【0078】
図9および
図10に最もよく示されたように、突起32bは、幅が広い縁部が存在する外縁部に末広がりの縁部203を含む。
図9および
図10は、突起22b、32bに外力が加えられないその静止位置における突起22b、32bを示す。末広がりの縁部203は、内視鏡を抜管中または近位に移動中に生体管腔の内膜の把持の役に立つ。詳細には末広がりの縁部は、継手10が生体管腔内で近位に移動するときに捕捉部として作用し、これにより突起22b、32bの外端部は本明細書に開示されたように第2の位置に外方に延在する。末広がりの縁部は、内視鏡が移動中および突起22b、32bの第1の位置と第2の位置との間を移行中に、組織を損傷しないように弾性材料から作成される。突起22b、32bは、突起22a、32aと同様に突起22b、32bの可撓性に影響を与えるようにそれらの長さに沿って可変の厚さを含む。例えば各突起22bは狭められた部分26bを含み、各突起32bは同様に狭められた部分36bを含む。狭められた部分26b、36bは内端部200と外縁と間の中点または中点付近で始まり、低減された厚さの領域を備える。低減された厚さにより、突起22b、32bの外端部202でより大きい可撓性が可能になる。したがって突起22b、32bの構成により、突起22b、32bの外端部に向かってより大きい程度の可撓性が可能である可撓性をカスタマイズし、異なるまたは変化する可撓性をもたらす。
【0079】
図11に最もよく示されているように、一部の実施形態では、継手10は本体の遠位端に唇部19を含む。唇部19は内視鏡を受領するためにチャネルの上に内方に延在するオーバーモールドを備える。唇部19は内視鏡の遠位先端部のための停止部として役立つ。医師は、先端部が唇部19に接触して確実に継手10を内視鏡に固定するまで、チャネル214を通って内視鏡を挿入する。継手10内の開口は内視鏡のカメラの視野を損なわない。一部の実施形態では、突起22b、32bは継手10の唇部19または遠位端から約1〜約20mm、または約5〜約15mmの距離だけ離間される。
【0080】
図12〜
図14は、
図1〜
図5に示された継手10と同様の継手10を示す。第1の円筒部材20cは第2の円筒部材30cに取り付けられる。円筒部材20cは突起22cを含み、円筒部材30cは突起32cを含む。突起22c、32cは列状に配置され、円筒部材20c、30cのそれぞれから外方に内端部200と外縁部202との間に延在する。突起22c、32cは、それぞれ均等に互いから離間され、継手10の本体を中心に列状に半径方向に配置される。突起22c、32cの列は、隣接した列の突起22c、32cが互いに対して互い違いになるように配置されてもよい。別法として、突起22c、32cの列は、隣接した列の突起22c、32cが互いに位置合わせされるように配置されてもよい。
【0081】
図12〜
図14に示されたように、突起22c、32cはそれらの内端部200で広く、またそれらの外縁部202におけるより狭い領域に先細である。突起22、32と違い、突起22c、32cは中心窓を含まない。突起22c、32cは、より大きい構造的安定性の性質を付与するために中実であるように構成される。さらに一部の実施形態では、突起22c、32cは、例えば凹部または切り欠き26c、36cなどの切り欠きを含む。凹部または切り欠き26c、36cは、枢支点を提供するために、これらの領域の厚さが低減される際に所望の可撓性を提供する。一部の実施形態では、切り欠きは突起22c、32cの中間部208に配置され、突起22c、32cの外縁部202を左右に曲げることができるように枢支点を提供し、これにより医師は、組織を損傷させる恐れなく内視鏡を生体管腔内で回転させ、後退させ、または前進させることができる。1つの凹部または切り欠きが各突起上に示されているが、所望の可撓性を有するために2個、3個、4個、5個、6個またはそれ以上の凹部または切り欠きを1つの突起上に有することができることが当業者には理解されよう。
【0082】
図15〜
図17Aおよび
図17Bは、
図1〜
図5に示された継手10と同様の継手10を示す。第1の円筒部材20dは第2の円筒部材30dに取り付けられる。円筒部材20dは突起22dを含み、円筒部材30dは突起32dを含む。突起22d、32dは列状に配置され、円筒部材20d、30dのそれぞれから外方に内端部200と外縁部202との間に延在する。突起22d、32dは、それぞれ均等に互いから離間され、継手10の本体を中心に列状に半径方向に配置される。突起22d、32dの列は、隣接した列の突起22d、32dが互いに対して互い違いになるように配置されてもよい。別法として、突起22d、32dの列は、隣接した列の突起22d、32dが互いに位置合わせされるように配置されてもよい。突起22d、32dのそれぞれの列は6個の突起を含む。しかし他の実施形態では、各列に6個より多くまたは少なく存在してもよい。突起22d、32dの内端部200は中間部201に、次いで外縁部202に延在する。突起22d、32dの中間部201は内端部200および外縁部202に比べて幅および/または表面積が狭く、内端部200および外縁部202はより大きい幅および/または表面積を有する。一部の実施形態では、突起22d、32dは、内端部200がより大きい幅および/または表面積を有し、次いで中間部201における幅および/または表面積がより狭くなり、次いで外縁部202における幅および/または表面積が増加するように設計される。この一因は、突起22d、32dの外縁部が接触する表面積を増加させることにより、生体管腔壁の内膜上の面積当たりの力の量が低減することである。壁に対する継手10の摩擦は、医療用スコープ装置が単に突起22d、32dをより堅固に壁に押圧させるより、むしろ引き抜かれる際に、生体管腔を開く助けとなる。
【0083】
様々な実施形態において、突起22d、32dの内端部200は中間部201より広い幅を有する。内端部200は、約1mmから、1.25mm、1.5mm、1.75mm、2mm、2.25mm、2.5mm、2.75mm、3.0mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、4.25mm、4.5mm、4.75mm、約5mmまでの幅を有する。幅は所望の可撓性に到達するために継手10全体を通して、かつ/または突起22d、32dに沿って変化することが可能である。
【0084】
様々な実施形態において、突起22d、32dの中間部201は突起22d、32dの内端部200より狭い幅を有する。中間部201は、約0.25mmから、0.5mm、0.75mm、1mm、1.25mm、1.5mm、1.75mm、2mm、2.25mm、2.5mm、2.75mm、3.0mmまでの幅を有する。幅は所望の可撓性に到達するために継手10全体を通して、かつ/または突起22d、32dに沿って変化することが可能である。
【0085】
様々な実施形態において、突起22d、32dの外縁部202は中間部201より広いまたは狭い幅を有する。外縁部202は、約0.25mmから、0.5mm、0.75mm、1mm、1.25mm、1.5mm、1.75mm、2mm、2.25mm、2.5mm、2.75mm、3.0mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、4.25mm、4.5mm、4.75mm、約5mmまでの幅を有する。幅は所望の可撓性に到達するために継手10全体を通して、かつ/または突起22d、32dに沿って変化することが可能である。
【0086】
一部の実施形態では、特に継手10の本体に最も近い突起22d、32dの幅は継手10の外周より狭い。例えば継手10の弧長は360度あり、本体における突起22d、32dは例えば弧長の90度未満であってもよい。一部の実施形態では、突起の外縁部において、全360が覆われることが好ましい。この理由の1つは、生体管腔壁に接触するために表面積および幅は増加するが、継手10の本体において、医療用スコープ装置を挿入する際に結腸のデブリが通過する余地があることである。
【0087】
図15〜
図17Aに示されたように、突起22d、32dはそれらの内端部および外縁部において広く、内端部と外縁部との間の中間部において狭い。突起22d、32dの内端部および外縁部は構造的安定性のより大きい特性を付与するためにより広い幅である。加えて外縁部の幅は、生体管腔の内膜を把持するためにより大きい表面積を提供するように構成される。さらに突起22d、32dの外縁部が接触する表面積を増加させることにより、生体管腔壁の内膜上の面積当たりの力の量が低減する。壁に対する継手10の摩擦は、医療用スコープ装置が単に突起22d、32dをより堅固に壁に押圧させるより、むしろ引き抜かれる際に、生体管腔を開く助けとなる。
【0088】
突起22d、32dは外縁部にリッジ28d、38dを備える。リッジ28d、38dは、突起22d、32dの生体管腔の内膜との係合を高める隆起面である。リッジ28d、38dは、把持特性を高めた材料から形成された曲面を含む。さらに一部の実施形態では、突起22d、32dは、例えば凹部または切り欠き26d、36dなどの切り欠きを含む。凹部または切り欠き26d、36dは、突起26d、36dの長さに沿って容易に曲げられる点を提供し、これらは突起22d、32dの残余部が曲がる前に曲がるように構成される。
【0089】
突起22d、32dは、各外縁部が本体204を中心に半径方向の空間が30度未満を占めるように、外方に先細である。一部の実施形態では、各外縁部が本体204を中心に半径方向の空間が約30度〜約60度を占めるように、突起はそれらの長さに沿って広がる。一部の実施形態では、外縁部が本体204を中心に360度の半径方向の空間を取り囲むように、外縁部は隣接した外縁部に接触する。
【0090】
図17Aは、
図15に示された継手10の上面図を示す。
図17Bは
図15に示された継手10の底面図を示し、突起22d、32dの中間領域でこの図面に示された切り欠きまたは凹部31は、突起22d、32dの外縁部の可撓性を増加させ、突起22d、32dは継手10の本体35を中心に360度よりわずかに少なく広がる。これにより使用時に結腸のデブリが継手10を通過でき得る。
【0091】
突起22d、32dの外縁部39は突起22d、32dの中間部および突起22d、32dの内端部41に比べて幅および/または表面積が大きく、これにより生体管腔の内膜との接触が増加する。生体管腔の内膜の損傷を減らすために、突起22d、32dの外縁部39は丸みを帯びている。開口45は医療用スコープ装置の遠位端を受領するように構成される。継手10の本体35は、一部の実施形態では、医療用スコープ装置の遠位端と滑合できるリブ37を有してもよい。一部の実施形態では、開口45は、継手10が医療用スコープ装置の遠位端上に置かれると継手10が医療用スコープ装置の遠位端を越えて滑合するように、医療用スコープ装置の直径と同じまたはわずかに大きい直径を有してもよい。継手10は、列毎または継手10毎に約4個〜約18個の突起を有することができることが理解されよう。例えば継手10を中心に周囲に配列された約4個から、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、約18個までの突起が存在することが可能である。
図17Aには、列毎に6個の突起が示されている。
【0092】
図18〜
図20は、
図1〜
図5に示された継手10と同様の継手10を示す。第1の円筒部材20eは第2の円筒部材30eに取り付けられる。円筒部材20eは突起22eを含み、円筒部材30eは突起32eを含む。突起22e、32eは列状に配置され、円筒部材20e、30eのそれぞれから外方に内端部と外縁部との間に延在する。突起22e、32eは、それぞれ均等に互いから離間され、継手10の本体を中心に列状に半径方向に配置される。突起22e、32eの列は、隣接した列の突起22e、32eが互いに対して互い違いになるように配置されてもよい。別法として、突起22e、32eの列は、隣接した列の突起22e、32eが互いに位置合わせされるように配置されてもよい。
【0093】
図18〜
図20に示されたように、突起22e、32eはそれらの外縁部202でより広く、内端部200における最も狭い部分までそれらの中間部201においてより狭くなる構成に先細である。突起22e、32eの内端部200は中間部201に延在し、次いで外縁部202に延在する。突起22e、32eの内端部200は中間部201および外縁部202に比べて幅および/または表面積は狭く、中間部201および外縁部202は幅および/または表面積がより大きくなる。一部の実施形態では、突起22e、32eは、内端部200がより小さい幅および/または表面積を有し、次いで中間部201において幅および/または表面積がより広くなり、次いで外縁部202において幅および/または表面積が増加するように設計される。一部の実施形態では、特に継手10の本体204に最も近い突起の幅は継手10の外周より狭い。例えば継手10の弧長は360度あり、本体における突起22e、32eは例えば弧長の90度未満であるべきである。一部の実施形態では、突起22e、32eの外縁部は好ましくは末広がりであり、弧長の360が覆われる。この理由の1つは、生体管腔壁に接触するために表面積および幅は増加するが、継手10の本体204では、医療用スコープ装置を挿入する際に結腸のデブリが通過する余地があることである。
図20に示された実施形態では、突起22e、32eは開き、継手10の本体を中心に半径方向に360度配列される。
【0094】
突起22、32と違い、突起22e、32eは中心窓を含まない。突起22e、32eは、内端部から外縁部に線形に広がり、より大きい構造的安定性の性質を付与するために中実であるように構成された形状を有する。さらに一部の実施形態では、突起22e、32eは、例えば凹部または切り欠き26e、36eなどの切り欠きを含む。凹部または切り欠き26e、36eは、突起の残余部が曲がる前に曲がるように構成された突起26e、36eに沿って容易に曲がることができる点を提供する。突起は、示された実施形態では本体に対して下方向に傾斜している。一部の実施形態では、突起は、継手が静止位置にある(例えば生体管腔の内膜により突起に加えられる外力がない)とき、本体204に対して下方に約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。
【0095】
図21〜
図23は、
図1〜
図5に示された継手10と同様の継手10を示す。円筒本体20fは突起22fを含み、突起22fは列状に配置され、円筒本体20fから外方に内端部と外縁部との間に延在する。突起22fは、それぞれ均等に互いから離間され、継手10の本体を中心に列状に半径方向に配置される。一部の実施形態では、継手10は、継手10の遠位端に円筒延長部40も備える。円筒延長部40は、内視鏡が生体管腔を通って前進する際に、組織を広げるための手段を提供するように構成される。一部の実施形態では、円筒延長部40はその表面を通して可視化できるように透明または半透明である。
【0096】
円筒延長部40は継手10の残余部と一体(例えば1片)であることが可能であり、別法として円筒延長部40は、その中に医療用スコープ装置の頭部を有する継手10の上に篏合することができる直径を有することができる。別法として2つの分離した片(例えば継手10および円筒延長部40)が存在するように、継手10はまず内視鏡の遠位端を超えることができ、次いで円筒延長部40は継手10に当接するまたは接触することができる。
【0097】
継手10は、生体管腔の内膜を損傷しないように柔軟であることが可能である。継手10は、生体管腔の内膜がさらに可視化を増加させるために継手10を中心に潰れることができるように吸引とともに使用することができ、次いで他の要素を継手10(例えば組織を除去する(例えば粘膜内層の切除)、または組織、生体組織などを焼灼するための外科用切断器具)と連動して使用することができる。
【0098】
突起22fは、内端部および外縁部、ならびに可撓性を高めるために突起22fの中間部に配置された厚さが低減された切り欠き26fの凹部を有してもよい。
【0099】
図24は、本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の側面図を示す。
図24は継手10の側面図を示し、継手10は長手軸Lを有する。継手10の上部44は、
図24Aおよび
図24Bに示されたように内視鏡の遠位端を係合するように構成される。一部の実施形態では、上部44は、内視鏡の遠位先端部のための停止部として役立つように構成された内面上の唇部を含む。医師は、先端部が唇部に接触して継手10が確実に内視鏡に固定されるまで、内視鏡を継手10のチャネル60を通って挿入する。チャネル60は継手10の全長を通してまたは実質的に全長を通して延在し、医療用スコープ装置の遠位端を係合し受領するように構成される。一部の実施形態では、継手10の本体は、本体が医療用スコープ装置の遠位端から分離しないように、医療用スコープ装置の周囲に滑合を提供するために医療用スコープ装置の周囲で拡大することができる。
【0100】
一部の実施形態では、上部44の先端42は生体管腔の中に入りやすくするために柔軟で滑らかである。継手10は、継手10の近位端と遠位端との間に延在する側壁43をさらに含む。一部の実施形態では、側壁43は滑らかに仕上げられている。継手10の本体は、低背構造と拡張構造との間を動くように構成された複数の圧縮性部材52を含む。一部の実施形態では、継手10は凹部51によって分離された5個の圧縮性部材52を含む。しかし他の実施形態では、継手10はより多いまたはより少ない圧縮性部材52を含んでもよい。例えば継手10は1個、2個、3個、4個、6個、7個、8個、9個または10個の圧縮性部材52を含んでもよい。
【0101】
圧縮性部材52は継手10の長手軸Lに沿って延在する。圧縮性部材52は、
図24に示されたように、内部切抜部を有する中間区画50を含む。中間区画50の切抜部は、可撓性が増大した帯域を提供するために圧縮性部材52の包囲部より少ない厚さを画定する。したがって低背構造から拡張構造に動く際、圧縮性部材52は中間区画50を畳む傾向を有する。一部の実施形態では、圧縮性部材52は側壁43に隣接した近端端に第2の切抜部48を備える。切抜部48は、拡張構造にあるとき、畳むために近位方向に向かって圧縮性部材52に付勢する。
【0102】
本体の下端は、生体管腔の壁と係合するように構成された突起54を備える。各突起54の表面は、突起54から横に延在する1つまたは複数の隆起面58を有する。突起54は1個、2個、3個、4個、5個、6個またはそれ以上の隆起面を突起54上に有してもよいことが理解されよう。隆起面58は、生体管腔の内膜との摩擦接触の役に立つ。隆起面58が組織を係合し、内視鏡が遠位に後退するとき、継手10の形状を変えるために隆起面58に力が加えられる。各突起54は丸みを帯びた表面56を有し、これにより突起54が生体管腔の内膜と接触するときに生体管腔の内膜への損傷が低減する。
【0103】
図24Aおよび
図24Bは、低背構造と拡張構造との間の継手10の動きを示す。
図24Aに示されたように、低背構造にあるとき、圧縮性部材52は、内視鏡50の表面に対して水平に位置するように延ばされる。この構成にあるとき、内視鏡50および継手10は生体管腔を通って容易に摺動することができる。
図24Bに示されたように、拡張構造にあるとき、圧縮性部材52は継手10を大きい外周にするために外方に広がる。一部の実施形態では、中間区画50および切抜部48は可撓性を増加させるために厚さがより薄い領域を含む。拡張構造にあるとき、圧縮性部材52は中間区画50で曲がり、切抜部48に向かった方向に曲がる。他の実施形態では、圧縮性部材52はそれらの全長に沿って均一な厚さおよび可撓性を含む。
図24Bでは、隆起面58は先端42により接近して小型にされ、または圧縮されている。このようにして突起54は生体管腔の内膜に対して摩擦を生じることができ、生体管腔の内膜を見られるように生体管腔の内膜を開くことができる。継手10の長さは、この実施形態では、小型にされたまたは圧縮された構成に低減され、したがって継手10は
図24Bに示されたようにその形状または構成を変える。
【0104】
図25は
図24に示された継手10の底面図を示す。継手10の底部は開口60を有し、開口60は内視鏡を受領するように構成される。継手10は、内視鏡の遠位端を支持し、内視鏡の遠位端の周囲に滑合を提供するように構成された、円筒部材64およびリブ62を有する。各突起は弧部68内で一定距離だけ離間され、突起は丸みを帯びた縁66を有することができ、丸みを帯びた縁66も生体管腔の内膜への損傷を防ぐ。内部61は医療用スコープ装置を受領するように構成される。外部63は外部63上に配置された突起を有する。
【0105】
図26は
図24に示された継手の上面図を示す。突起の内端部74は、突起が継手10の本体と平坦であるときを示されている。継手10の上部44は開口70を有し、開口70は内視鏡の遠位端を受領するように構成されている。継手10の直径Dは、内視鏡の遠位端よりわずかに大きい直径を有するので、継手10は内視鏡の遠位端を覆うことができ、カメラの可視化または内視鏡内の作業領域を妨害しない。継手10の上部の先端42は挿入しやすくするために滑らかである。継手10の周囲の円形要素72は内視鏡に支持を提供し、継手10が内視鏡に滑合することができる。
【0106】
図29Aは、本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、上部部材100および下部部材114を有する2つの構成要素システムであり、その中に2列の突起が存在し、継手10を簡単に組み立てることができる。上部部材100は下部部材114より柔軟であることが可能である。上部部材100の直径D2は、下部部材114が開口102を通って上部部材100を係合できるように下部部材114の直径D3より大きいので、下部部材114が上部部材100内に滑合できる。上部部材100は、上部部材100を中心に半径方向に配置された1列の突起を備える。各突起は所望の可撓性および継手10の支持のために窓110を備える。各突起は内縁部104を有することができ、内縁部104はこの実施形態では突起の外縁部106より広い。突起の中間部には、突起の所望の可撓性が可能であるために凹部または切り欠き108が存在する。各突起は互いから離間され、下部部材114のリッジ116に接触すると係合し適所に係止できるリッジ112を有する。
【0107】
継手10の下部部材114は、上部部材100より剛性で可撓性が少ないことが可能である。下部部材104は、下部部材104を中心に半径方向に配置された1列の突起を備える。各突起は所望の可撓性および継手10の支持のために窓120を備える。各突起は、下部部材104が上部部材100の開口102の中に摺動するとき、リッジ112に接触するリッジ116を有することができる。下部部材114のリッジ118は下部部材114に構造的支持を提供することができる。突起の中間部には、突起の所望の可撓性を可能とするために凹部または切り欠き122が存在する。医療用スコープ装置の遠位端は、上部部材100および下部部材114が一旦組み立てられ位置合わせされると、開口103および102の中に入れられる。下部部材114はリブ124を含み、リブ124は内視鏡を係合する。
【0108】
図29Bは、
図29Aに示された、部分的に組み立てられた医療用スコープ装置の継手10の斜視図を示し、ここでは上部部材100は下部部材114の上を摺動する。
図29Cは、
図29Aに示された、組み立てられた医療用スコープ装置の継手の斜視図を示し、ここでは上部部材100は下部部材114の上にあり、上部部材100がリッジ118を通過して位置付けられないように下部部材114のリッジ118で停止する。上部部材100と下部部材114との間は滑合し、下部部材114は、上部部材100を下部部材114から引き離すために変形させなければならないはずである。
【0109】
図30A〜
図30Cを参照すると、
図30Aは本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、長手軸Lおよび二重の突起の長さをもつ1列の突起を有する単一の円筒部材105を備える。長い突起22gおよび短い突起22hは円筒部材の遠位端12付近に広がり、均一に交互に並んでいる。各突起は、結腸の内腔の内膜を係合する外縁部13および内端部15を備える。内端部15および外縁部13はそれぞれが異なる可撓性を有し、一部の実施形態では、内端部15は、通常より柔軟であり堅さが少ない外縁部13より堅く可撓性が少ない。長短の突起は、医療用スコープ装置によって結腸組織の内膜がより良好に見えるように、継手10により近くに結腸組織の内膜を引っ張るように設計されている。短い突起22hは継手10を安定させ、結腸の内腔組織を開くのをより安全にする。1列の突起が示されていることが理解されよう。しかし2列、3列、4列、5列、6列、7列またはそれ以上の列の突起が存在してもよい。一部の実施形態では、少なくとも2個の突起が異なる長さを有する。例えば長い突起22gおよび短い突起22hは異なる長さであるが、同じ奥行および幅を有する。突起は、長い突起22gおよび短い突起22hの交互の構成が存在する、交互構成で配置される。突起は互いから均一に離間して示されている。
【0110】
円筒部材105はその外部に多数の空洞20bを含む。これらの空洞は、一部の実施形態では、突起が本体に沿って下方に圧縮される際に、突起が継手10をさらに安定させるために空洞20bを係合することができるように、短いまたは長い突起の形状に対応する。
【0111】
一部の実施形態では、円筒部材105は中間部に比べて遠位部においてより厚い領域を有する。
【0112】
一部の実施形態では、円筒部材105の内部は、複数の隆起面18aおよびその内部を長手方向に走るリブ18を備える。隆起面18aは互いに対して、長手軸もしくはリブ18に対して魚の骨の型で、または約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、または約90度までの角度で傾斜することができる。隆起面18aの角度は、装置が動く際に変化しない。これは、継手10が動く際に突起の隆起面の角度が、突起が結腸の内膜に接触すると変わるのとは異なる。隆起面18aは内視鏡の頭部との接触点を提供し、継手10を内視鏡の表面と一致させ、摩擦または滑合を提供することができる。リブ18は円筒部材の内部を長手方向に走り、継手10にさらなる支持を提供することができる。リブ18および隆起面18aを、交互に並ぶ隆起面18aと、継手10の内部に長手方向に配列されたリブ18との間の型で配置することができる。
【0113】
図30Bは
図30Aに示された医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の側面図を示す。突起は示された実施形態では本体に対して下方に傾斜しており、継手10の長手軸の上部から突起の上部までの角度AAは、約95度〜約175度であり、突起の底部から継手10の底部までの角度BBは、約5度〜約85度である。
【0114】
一部の実施形態では、継手10が静止位置にある(例えば生体管腔の内膜により突起に加えられる外力がない)とき、突起は、円筒部材に対して下方に約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。これらの角度は、突起がそれらの静止位置、周囲の内方位置、および周囲の外方位置にある際に変化することが可能である。
【0115】
円筒部材は、近位領域320、遠位領域310および中間領域315を有することができる。示されたように、中間領域315は、医療用スコープ装置との篏合に依存して近位領域320または遠位領域310より幅が広いことが可能である。中間領域315、近位領域320および遠位領域310は同じ厚さおよび直径であることが可能であることを理解されよう。別法として、中間領域315は近位領域320または遠位領域310より小さいことが可能である。別法として、中間領域315および遠位領域310は近位領域320より小さいことが可能である。別法として、中間領域315および近位領域320は、医療用スコープ装置との篏合に依存して遠位領域310より小さいことが可能である。一部の実施形態では、中間領域315に比べて遠位領域310が厚い領域であることが可能であり、または遠位部310および近位部320に比べて中間部315が厚い領域であることが可能であり、または中間部315および遠位部310に比べて近位部320が厚い領域であることが可能である。
【0116】
図30Cは
図30Aに示された医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の上面図を示す。継手10のチャネル16は内視鏡を受領するように構成され、通常チャネル16は内視鏡の頭部を係合し、内腔の内膜の視界を妨げないように開いている。
【0117】
図31A〜
図31Cを参照すると、
図31Aは、本開示の原理による医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、円筒部材の遠位端12の近くで均一に広がる1列の突起22をもつ単一の円筒部材を備える。円筒部材は外壁上に多数の空洞20bを含み、内壁はリブ18および2つのリブの間の隆起面18aの型を含む。継手10の突起は、一部の実施形態では、
図31Aに示されたものと同じ長さ、幅および奥行きを有することができる。
【0118】
各突起の内端部および外縁部は変化する可撓性を有することができ、一部の実施形態では、内端部は、通常、より柔軟であり堅くない外縁部より堅く可撓性がない。1列の突起が示されていることが理解されよう。しかし2列、3列、4列、5列、6列、7列またはそれ以上の列の突起が存在してもよい。突起は互いから均一に離間して示されている。
【0119】
円筒部材はその外部に多数の空洞20bを含む。これらの空洞は、一部の実施形態では、突起が本体に沿って下方に圧縮されるとき、突起が空洞20bを係合して継手10をさらに安定させることができるように、突起の形状に対応する。一部の実施形態では、突起は空洞に接触することができる。
【0120】
一部の実施形態では、円筒部材の内部は、複数の隆起面18aおよびその内部を長手方向に走るリブ18を備える。隆起面18aは、互いに対して、長手軸もしくはリブ18に対して魚の骨の型で、または約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、または約90度までの角度で傾斜することができる。隆起面18aの角度は、装置が動く際に変化しない。これは、継手10が動く際に突起の隆起面の角度が、突起が結腸の内膜に接触すると変わるのとは異なる。隆起面18aは内視鏡の頭部との接触点を提供し、継手10を内視鏡の表面と一致させ、摩擦または滑合を提供することができる。リブ18は円筒部材の内部を長手方向に走り、継手10にさらなる支持を提供することができる。リブ18および隆起面18aを、交互に並ぶ隆起面18aと、継手10の内部に長手方向に配列されたリブ18との間の型で配置することができる。
【0121】
図31Bは
図31Aに示された医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の側面図を示す。突起は示された実施形態では本体に対して下方に傾斜しており、継手10の長手軸の上部から突起の上部までの角度AAは、約95度〜約175度であり、突起の底部から継手10の底部までの角度BBは、約5度〜約85度である。
【0122】
一部の実施形態では、継手10が静止位置にある(例えば生体管腔の内膜により突起に加えられる外力がない)とき、突起は、本体に対して下方に約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。これらの角度は、突起がそれらの静止位置、周囲の内方位置、および周囲の外方位置にある際に変化することが可能である。
【0123】
図31Cは、
図31Aに示された医療用スコープ装置の継手10の上面図を示し、1列の突起22は円筒部材20の遠位端12付近に均一に広がる。
【0124】
図32A〜
図32Cを参照すると、
図32Aは、本開示の原理による医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、円筒部材20の遠位端12付近に均一に広がる1列の突起22をもつ単一の円筒部材を備える。各突起22は上面25および底面23を有する。底面23は、各突起の底面23に垂直にまたは実質的に垂直に延在する多数の隆起面22iを含む。隆起面22iは突起22の底面上で互いに対して魚の骨の型で、または約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、または約90度までの角度で傾斜することができる。隆起面22iは、結腸組織の内膜とのより良好な摩擦および係合を提供し、これにより結腸の内膜の襞内の組織を見る助けとなる。突起22は本体に近づくと幅が広く、突起22の外縁部に接近すると狭くなる。
【0125】
継手10は隆起面18aを有することができ、隆起面18aも互いに対して、長手軸もしくはリブ18に対して魚の骨の型で、または約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、または約90度までの角度で傾斜することができる。隆起面18aの角度は、装置が動く際に変化しない。これは、継手10が動く際に突起の隆起面の角度が、突起が結腸の内膜に接触すると変わるのとは異なる。隆起面18aは内視鏡の頭部との接触点を提供し、継手10を内視鏡の表面と一致させ、摩擦または滑合を提供することができる。リブ18は円筒部材の内部を長手方向に走り、継手10にさらなる支持を提供することができる。リブ18および隆起面18aを、交互に並ぶ隆起面18aと、継手10の内部に長手方向に配列されたリブ18との間の型で配置することができる。
【0126】
円筒部材はその外部に多数の空洞20bを含む。これらの空洞は、一部の実施形態では、装置が結腸に入るときに起きることが可能である、突起が本体に沿って下方に圧縮される際、突起が空洞20bを係合して継手10をさらに安定させることができるように長円形状である。一部の実施形態では、突起は空洞に接触することができる。
【0127】
図32Bは
図32Aに示された医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の側面図を示す。突起は示された実施形態では本体に対して下方に傾斜しており、継手10の長手軸の上部から突起の上部までの角度AAは、約95度〜約175度であり、突起の底部から継手10の底部までの角度BBは、約5度〜約85度である。
【0128】
一部の実施形態では、継手10が静止位置にある(例えば生体管腔の内膜により突起に加えられる外力がない)とき、突起は、本体に対して下方に約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。これらの角度は、突起がそれらの静止位置、周囲の内方位置、および周囲の外方位置にある際に変化することが可能である。継手10の突起は、一部の実施形態では、
図32Aに示されたものと同じ長さ、幅および奥行きを有することができる。
【0129】
図32Cは、
図32Aに示された医療用スコープ装置の継手10の上面図を示す。
【0130】
図33A〜
図33Cを参照すると、
図33Aは本開示の原理による医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、円筒部材20の遠位端12付近に均一に広がる1列の突起22をもつ単一の円筒部材を備える。各突起22は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部材から延在し、各突起22は内端部および組織を係合するための外縁部を有する。各突起22の内端部は強化領域28を備える。一部の実施形態では、強化領域28は、約3.2×10
3〜約9.8×10
3psi、または5.2×10
3〜約9.5×10
3psi、または7.2×10
3〜約8.868×10
3psiのフォン・ミーゼス応力または引張応力の最大値を有する。示された実施形態では強化領域28は、突起22の中間部または外縁部に比べて増加された厚さを有する領域であることが可能である。これにより、中間部および外縁部により大きい程度の可撓性が可能になる。通常、強化領域28は、突起22の中間部および/または外縁部より堅く、厚く、可撓性が少ない。
【0131】
各突起22は、各突起22から垂直に延在する多数の隆起面22iも含む。隆起面22iは、結腸組織の内膜とのより良好な摩擦および係合を提供し、これにより結腸の内膜の襞内の組織を見る助けとなる。突起22は本体に近づくと強化領域28によって幅が広く、突起22の外縁部に接近すると狭くなる。強化領域28は長円形、四角形、または気泡形状を含むあらゆる形状であることが可能である。
【0132】
円筒部材は、外壁上の多数の空洞20bならびにリブ18および2つのリブの間に隆起面18aの型を備える内壁を含む。これらの空洞は、一部の実施形態では、突起22が本体に沿って下方に圧縮される際、突起22が空洞20bを係合して継手10をさらに安定させることができるように、突起22の形状に対応する。空洞20bは、これに限定されないが、長円形、四角形、気泡形状または突起22の形状に対応する形状を含む、あらゆる形状であることが可能である。一部の実施形態では、突起22は空洞に接触することができる。
【0133】
図33Bは、
図33Aに示された医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の側面図を示す。突起は示された実施形態では円筒本体に対して下方に傾斜しており、継手10の長手軸の上部から突起の上部までの角度AAは、約95度〜約175度であり、突起の底部から継手10の底部までの角度BBは、約5度〜約85度である。
【0134】
一部の実施形態では、継手10が静止位置にある(例えば生体管腔の内膜により突起に加えられる外力がない)とき、突起は、本体に対して下方に約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。これらの角度は、突起がそれらの静止位置、周囲の内方位置、および周囲の外方位置にある際に変化することが可能である。
【0135】
図33Cは、
図33Aに示された医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の上面図を示す。
【0136】
図34A〜
図34Cを参照すると、
図34Aは、本開示の原理による医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、2列の突起22をもつ単一の円筒部材を備え、一方の列は遠位端12付近に均一に広がり、他方の列は円筒部材20の遠位端12より低い区画を中心に均一に広がる。遠位端12付近の各突起22は、各突起22から垂直に延在する多数の隆起面22iを含む。突起22の底部上の隆起面22iは、継手10を安定化させ、突起22が跳ね返らないように結腸の緩やかな動きを促す。
【0137】
各突起22は遠位端12付近に強化領域28も含む。強化領域28は長円形、四角形、または気泡形状を含むあらゆる形状であることが可能である。円筒部材20の下部区画を中心とする各突起22は、外縁部と内縁部との間に配置された窓24、および突起22の外縁部に向かう傾斜部37aを含む。窓24は、通過できる材料を遮断せずに継手10を安定させる。一部の実施形態では、外縁部付近の傾斜部37aは突起22に下方に垂直に約90度から、突起22の残余部と面一である約180度までの角度を有することができる。円筒部材は、外壁上17の多数の空洞20b、ならびにリブ18および2つのリブの間の隆起面18aの型をもつ内壁を含む。空洞20bは、これに限定されないが、長円形、四角形、気泡形状または突起22の形状に対応する形状を含む、あらゆる形状であることが可能である。一部の実施形態では、突起22は空洞20bに接触することができる。継手10は示された2列の突起22を有する。
【0138】
図34Bは、
図34Aに示された医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の側面図を示す。突起は示された実施形態では本体に対して下方に傾斜しており、継手10の長手軸の上部から突起の上部までの角度AAは、約95度〜約175度であり、突起の底部から継手10の底部までの角度BBは、約5度〜約85度であり、継手10の長手軸の上部から突起の第2の列の上部までの角度DDは、約95度〜約175度であり、突起の第2の列の底部から継手10の底部までの角度CCは、約5度〜約85度である。
【0139】
一部の実施形態では、継手10が静止位置にある(例えば生体管腔の内膜により突起に加えられる外力がない)とき、突起は、本体に対して下方に約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。これらの角度は、突起がそれらの静止位置、周囲の内方位置、および周囲の外方位置にある際に変化することが可能である。
【0140】
示されたように、突起22の第1の列は、窓24を有する突起22の第2の列と長手方向に位置合わせされない。したがって突起22の第1の列は突起22の第2の列と交互に形成されることができる。示されたような突起22は空洞20bと長手方向に位置合わせすることができる。空洞20bは、空洞20bが継手10の本体を中心に周囲に配列されると、窓24を有する突起22の第2の列と交互にあることが可能である。
【0141】
図34Cは、
図34Aに示された医療用スコープ装置の継手10の上面図を示す。突起22の第1の列は、継手10の本体を中心に周囲に窓24を有する突起22の第2の列と交互にあることが可能である。
【0142】
図35は、本開示の原理による医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、円筒部材の遠位端12付近で均一に広がる1列の突起22をもつ単一の円筒部材である。各突起22は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部材から延在し、各突起22は内端部および組織を係合するための外縁部を有する。各突起22の内端部は強化領域28を備える。一部の実施形態では、強化領域28は、約3.2×10
3〜約9.8×10
3psi、または5.2×10
3〜約9.5×10
3psi、または7.2×10
3〜約8.868×10
3psiのフォン・ミーゼス応力または引張応力の最大値を有する。示された実施形態では強化領域28は、突起22の中間部または外縁部に比べて増加された厚さを有する領域であることが可能である。これにより、中間部および外縁部により大きい程度の可撓性が可能になる。通常、強化領域28は、突起22の中間部および/または外縁部より堅く、厚く、可撓性が少ない。強化領域28は長円形、四角形、または気泡形状28aを含むあらゆる形状であることが可能である。
【0143】
各突起22は、突起22の外縁部に向かう傾斜部37bを含む。一部の実施形態では、外縁部付近の傾斜部37aは突起22に下方に垂直に約90度から、突起22の残余部と面一である約180度の角度を有することができる。隆起面18aは内視鏡の頭部との接触点を提供し、継手10を内視鏡の表面と一致させ、摩擦または滑合を提供することができる。リブ18は円筒部材の内部を長手方向に走り、継手10にさらなる支持を提供することができる。リブ18および隆起面18aを、交互に並ぶ隆起面18aと、継手10の内部に長手方向に配列されたリブ18との間の型で配置することができる。
【0144】
図36を参照すると、
図36は本開示の原理による医療用スコープ装置(例えば内視鏡)の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、円筒部材20の遠位端12付近に均一に広がる1列の突起22をもつ単一の円筒本体を備える。各突起22は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部材から延在し、各突起22は内端部および組織を係合するための外縁部を有する。各突起22の内端部は強化領域28を備える。示された実施形態では強化領域28は、突起22の中間部または外縁部に比べて増加された厚さを有する領域であることが可能である。これにより、中間部および外縁部により大きい程度の可撓性が可能になる。通常、強化領域28は、突起22の中間部および/または外縁部より堅く、厚く、可撓性が少ない。強化領域28は長円形、四角形、または気泡形状を含むあらゆる形状であることが可能である。
【0145】
一部の実施形態では、突起22は、中間部を含む狭窄部26を含み、突起22の内端部は突起22の外縁部に比べて低減した幅または表面積を有する。継手10は、近位端においてより広く厚い領域30bも含む。近位部の領域は中間部および遠位部に比べて厚い。これにより、装置に取り外し可能に取り付けられると、より良好な係合および安定性が可能になる。継手10の内壁はリブ18を含む。
【0146】
図37は、本開示の原理による医療用スコープ装置(例えば内視鏡)の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、単一の円筒本体であり、円筒部材の遠位端12付近で均一に広がる1列の突起22を含む。各突起22は互いから離間され互いに対して円周に配列され、円筒部材から延在し、各突起22は内端部および組織を係合するための外縁部を有する。各突起22の内端部は強化領域28を備える。示された実施形態では強化領域28は、突起22の中間部または外縁部に比べて増加された厚さを有する領域であることが可能である。これにより、中間部および外縁部により大きい程度の可撓性が可能になる。通常、強化領域28は、突起22の中間部および/または外縁部より堅く、厚く、可撓性が少ない。強化領域28は長円形、四角形、または気泡形状28aを含むあらゆる形状であることが可能である。
【0147】
一部の実施形態では、突起22は中間部を備え、突起22の内端部は突起22の中間部および外縁部に比べて同じまたはより増加された幅もしくは表面積を有する。継手10は、突起22から垂直に延在する隆起面22iを有する突起22、中間部における領域が遠位部および近位部に比べて厚い円筒本体における厚い部分30b、ならびにリブ18および2つのリブの間の隆起面18aの型を有する内壁も含む。
【0148】
図38A〜
図38Cを参照すると、
図38Aは、本開示の原理による医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、細長い円筒部材/本体20の遠位端12付近で周囲に配列された1列の細長い突起22を備える、単一の細長い円筒部材である。細長い突起22は可撓性があり、処置中に可視性を増加させるために、細長いまたは広げられた長さを有する。例えば細長い突起22は、デブリを通過させ、医療用スコープ装置から離れて内腔壁内に存在する襞を開くことにより、可視性の増加を促す。各細長い突起22は上面25および底面23を有する。底面23は
図38Aおよび
図38Bに示されたように平滑である。細長い突起22は本体に近づくと幅が広く、細長い突起22の外縁部29に接近すると狭くなる。細長い突起22は1列に配置され、細長い円筒部材20から外方に内端部27と外縁部29との間に延在する。一部の実施形態では、各細長い突起22は内端部27から外縁部29まで程度が変化する可撓性を有する。一部の実施形態では、細長い突起22はヒンジを含まない。一部の実施形態では、外縁部29は、組織への外傷を低減するように、
図38Aに示されたように丸みを帯びて滑らかに仕上げられる。
【0149】
一部の実施形態では、細長い突起22は、医療用スコープ装置が挿入された身体通路および開口から医療用スコープ装置を滑らかに除去できるように個々に独立して動く。一部の実施形態では、細長い突起22は一緒に動き、個々に独立して動かない。
【0150】
一部の実施形態では、細長い円筒部材20は約4mm〜約50mmの長さを有することができる。様々な実施形態において、各突起22は約4mmから、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、30mm、31mm、32mm、33mm、34mm、35mm、36mm、37mm、38mm、39mm、40mm、41mm、42mm、43mm、44mm、45mm、46mm、47mm、48mm、49mmまたは約50mmまでの長さであることが可能である。
【0151】
一部の実施形態では、細長い突起22は、内端部27から外縁部29までの長さが約2mm〜約40mmである。一部の実施形態では、細長い突起22は、約2mm〜約5mm、約4mm〜約18mm、約7mm〜約16mm、約10mm〜約15mm、約13mm〜約18mm、約16mm〜約21mm、約19mm〜約24mm、約21mm〜約27mm、約24mm〜約30mm、約27mm〜約33mm、約30mm〜約37mmまたは約33mm〜約40mmの長さを有することができる。様々な実施形態において、各細長い突起22は、約1mmから、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、30mm、31mm、32mm、33mm、34mm、35mm、36mm、37mm、38mm、39mmまたは約40mmまでの長さであることが可能である。
【0152】
様々な実施形態において、各細長い突起22は約0.25mmから、0.5mm、0.75mm、1mm、1.25mm、1.5mm、1.75mm、2mm、2.25mm、2.5mm、2.75mm、3.0mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、4.25mm、4.5mm、4.75mm、約5mmまでの幅を有する。幅は所望の可撓性に到達するために継手10全体を通して、かつ/または細長い突起22に沿って変化することが可能である。
【0153】
継手10は隆起面18aを有することができ、隆起面18aは互いに対して、長手軸もしくはリブ18に対して魚の骨の型で、または約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、または約90度までの角度で傾斜することができる。隆起面18aの角度は、装置が動く際に変化しない。これは、継手10が動く際に突起22の隆起面18aの角度が、突起22が結腸の内膜に接触すると変わるのとは異なる。隆起面18aは内視鏡の頭部との接触点を提供し、継手10を内視鏡の表面と一致させ、摩擦または滑合を提供することができる。リブ18は細長い円筒部材20の内部を長手方向に走り、継手10にさらなる支持を提供することができる。リブ18および隆起面18aを、交互に並ぶ隆起面18aと、継手10の内部に長手方向に配列されたリブ18との間の型で配置することができる。
【0154】
細長い円筒部材20はその外部に多数の空洞20bを含む。これらの空洞20bは、一部の実施形態では、装置が結腸に入るときに起きることが可能である、細長い可撓性の突起22が本体に沿って下方に圧縮される際、細長い可撓性の突起22が空洞20bを係合して継手10をさらに安定させることができるように長円形状である。一部の実施形態では、細長い可撓性の突起22は空洞20bに接触することができる。この実施形態では、突起22は使用者と結腸の様子との間の可視性を増加させるためにより長くより狭い。
【0155】
図38Bは、
図38Aに示された医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の側面図を示す。細長い突起22は示された実施形態では本体に対して下方に傾斜している。一部の実施形態では、継手10が静止位置にある(例えば生体管腔の内膜により突起に加えられる外力がない)とき、細長い突起22は、本体に対して下方に約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。これらの角度は、細長い突起22がそれらの静止位置、周囲の内方位置、および周囲の外方位置にある際に変化することが可能である。継手10の細長い突起22は、一部の実施形態では、
図32Aに示されたものと同じ幅および奥行きを有することができる。
【0156】
図38Cは、
図38Aに示された医療用スコープ装置の継手10の上面図を示す。
【0157】
図38D〜
図38Gを参照すると、
図38Dは、本開示の原理による、
図38Aに示されたような医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。継手10は、継手10の近位端14から延在するタブ300を含む。継手10および/またはタブ300は、近位端306と遠位端308との間に延在するミシン線304を含み、これは細長い円筒部材/本体20上に配置される。タブ300は、継手10の細長い本体上に配置され、長手方向に沿って位置合わせされる。遠位端308は細長い円筒部材20で終了し、近位端306は継手10の近位端14で終了する。
【0158】
一部の実施形態では、継手10および/またはタブ300は、第1のミシン線304および第2のミシン線304を含む。第1のミシン線304は第2のミシン線304に平行であり、第1および第2のミシン線304は空洞20bの両側に配置される。一部の実施形態では、継手10および/またはタブ300は、ミシン線304を含まない。一部の実施形態では、継手10は
図38Gに示されたように第1のタブ300および第2のタブ300を備え、第2のタブ300は第1のタブ300の反対側に配置される。一部の実施形態では、継手10は1個、2個、3個、4個または5個のタブ300を備える。
【0159】
タブ300はハンドル、例えば継手10の近位端14から外方に延在するが、圧縮されない構成で細長い突起22より離れていない突起302などを含む。タブ300は、継手10を内視鏡上に組み立て、また継手10を内視鏡から除去する助けとなるために、突起部302を使用者の親指と他の指で把持される。内視鏡から継手10を除去しやすくするために、タブ300を使用者が引き裂き、上方遠位方向に(例えば内視鏡から離れて)1つの動きで除去する。したがって継手10は引き裂くことができる区画または細片を有し、これにより継手10を単一使用にするように使用者が継手10を除去して破壊することができる。
【0160】
一部の実施形態では、タブ300は、細長い突起22を備えて周囲に配置される方法で継手10全体を通して連続して走る、または
図38Dに示されたように継手10の近位端14の離散した位置に走ることができる。一部の実施形態では、タブ300は継手10と一体になっている。一部の実施形態では、タブ300は継手10から分離し、突起22に干渉しないような方法で継手10に取り付けられる。一部の実施形態では、タブ300は、細長い突起22、細長い円筒部材/本体20、および/もしくは継手10の厚さより厚いまたは薄い厚さを有する。一部の実施形態では、タブ300は、約1mm〜約10mmの厚さを有する。一部の実施形態では、タブ300は、約1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmの厚さを有する。一部の実施形態では、継手10からタブ300を引き剥がし除去させるための脆弱性を提供するように、細長い突起22、細長い円筒部材/本体20、および/もしくは継手10の厚さより薄い厚さを有する。
【0161】
一部の実施形態では、ミシン線304は、継手10の長手軸に沿って円筒部材/本体20またはタブ300を引き剥がすことができるために、高分子などが埋め込まれた材料を含む。
【0162】
一部の実施形態では、1つまたは複数のミシン線304は、使用者が内視鏡から継手10を除去できるために、継手10の円筒部材/本体20またはタブ300に沿って引裂線を提供し、継手10は永久に破壊され、したがって単一使用のみになる。これにより、異なる患者との交差汚染を防止するために継手10の不注意な再利用の可能性を回避する。またこれにより、継手10を特定の内視鏡と使用することが可能になり、その特定の内視鏡を追跡することができる。一部の実施形態では、継手10またはタブ300により、使用者は継手10またはタブ300を損傷するまたは破壊して除去することなく、継手10を内視鏡から除去することができる。
【0163】
図38H〜
図38Lを参照すると、
図38Hは、本開示の原理による、
図38Aに示されたような医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。継手10はタブ400を含む。継手10またはタブ400は、近位端406および遠位端408から延在する壁404を含む。遠位端408は細長い円筒部材/本体20の遠位端12で終了し、近位端406は近位端14で終了する。壁404は細長い円筒部材/本体20および長手軸に沿って配置され、壁404は、内視鏡から継手10を除去しやすくするために、細長い円筒部材/本体20の厚さより薄い厚さを有する。壁の例には、これに限定されないが、面、線、またはリッジが含まれる。
【0164】
一部の実施形態では、継手10またはタブ400は、細長い円筒部材/本体20および長手軸に沿って配置された第1の壁404および第2の壁404を備える。一部の実施形態では、第1の壁404および第2の壁404は、内視鏡から継手10を除去しやすくするために、細長い円筒部材/本体20の厚さより薄い厚さを有する。一部の実施形態では、第1の壁404は第2の壁404に平行であり、第1の壁404および第2の壁404は空洞20bの両側に配置される。これらの壁は、継手10が単一使用であるように使用者が継手10を除去し破壊できる、引き剥がし可能な区画または細片を作成することができる。
【0165】
一部の実施形態では、継手10は、
図38Lに示されたように第1のタブ400および第2のタブ400を備え、ここでは第2のタブ400は第1のタブ400の反対側に配置されている。一部の実施形態では、継手10は1個、2個、3個、4個または5個のタブ400を備える。
【0166】
一部の実施形態では、1つまたは複数の壁404は、細長い円筒部材/本体20の厚さより5倍、4倍、3倍、2倍または1倍薄い。一部の実施形態では、タブ400は約1mm〜約10mmの厚さを有する。一部の実施形態では、タブ400は約1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmの厚さを有する。一部の実施形態では、タブ400は継手10からタブ400を引き剥がし除去するために脆弱性を提供するために、細長い突起22、細長い円筒部材/本体20、および/または継手10より薄い厚さを有する。
【0167】
タブ400は、ハンドル、例えば外方に延在するが、継手10の近位端14から圧縮されない構成における細長い突起22より離れていない突起402などを含む。タブ400は、継手10を内視鏡に付け、また継手10を内視鏡から除去する助けとなるために、突出部402を使用者の親指と他の指で把持される。内視鏡から継手10を除去しやすくするために、タブ400を使用者が引き裂き、上方遠位方向に1つの動きで取り除く。一部の実施形態では、タブ400は継手10から剥がされる。
【0168】
一部の実施形態では、タブ400は、細長い突起22を備えて周囲に配置される方法で継手10全体を通して連続して走る、または
図38Hに示されたように継手10の近位端14の離散した位置に走ることができる。一部の実施形態では、タブ400は継手10と一体になっている。一部の実施形態では、タブ400は継手10から分離され、突起22に干渉しないような方法で継手10に取り付けられる。一部の実施形態では、タブ400は、細長い突起22、細長い円筒部材/本体20、および/もしくは継手10の厚さより厚いまたは薄い厚さを有する。一部の実施形態では、タブ400は、約1mm〜約10mmの厚さを有する。一部の実施形態では、タブ400は、約1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmの厚さを有する。一部の実施形態では、タブ40は継手10からタブ400を引き剥がし除去させるための脆弱性を提供するように、細長い突起22、細長い円筒部材/本体20、および/もしくは継手10の厚さより薄い厚さを有する。
【0169】
一部の実施形態では、壁404は、継手10の長手軸に沿って円筒部材/本体20またはタブ400を引き剥がすことができるために、高分子などが埋め込まれた材料を含む。
【0170】
一部の実施形態では、1つまたは複数の壁404は、使用者が内視鏡から継手10を除去できるために、継手10の円筒部材/本体20またはタブ400に沿って引裂線を提供し、継手10は永久に破壊され、したがって単一使用のみになる。これにより、異なる患者との交差汚染を防止するために継手10の不注意の再利用の可能性を回避する。またこれにより、継手10を特定の内視鏡と使用することが可能になり、その特定の内視鏡を追跡することができる。一部の実施形態では、継手10またはタブ400により、使用者は継手10またはタブ400を損傷するまたは破壊して除去することなく、継手10を内視鏡から除去することができる。
【0171】
図38Mを参照すると、
図38Mは、本開示の原理による、
図38Aに示されたような医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。継手10はタブ300および400と同様に作用する、1つまたは複数の埋め込まれたプラスチックの細片600を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の埋め込まれた細片600は、細長い本体および継手10の長手軸に沿って配置される。一部の実施形態では、1つまたは複数の細片600は、内視鏡から継手10を除去しやすくするために本体から剥ぎ取られる。1つまたは複数の細片600が係合され、内視鏡から継手10を除去しやすくするために使用者により上方遠位方向に剥がされる。一部の実施形態では、1つまたは複数の細片600は、様々な長さおよび厚さの様々なプラスチックまたはスレッドから組み立てられる。
【0172】
一部の実施形態では、1つまたは複数の細片600は、細長い突起22を備えて周囲に配置される方法で継手10全体を通して連続して走る、または継手10の離散した位置に走ることができる。一部の実施形態では、1つまたは複数の細片600は継手10と一体になっている。一部の実施形態では、1つまたは複数の細片600は継手10から分離し、突起22に干渉しないような方法で継手10に取り付けられる。
【0173】
一部の実施形態では、1つまたは複数の細片600は、継手10の長手軸に沿って円筒部材/本体20または細片600を引き剥がすことができるために、高分子などが埋め込まれた材料を含む。
【0174】
一部の実施形態では、1つまたは複数の細片600は、使用者が内視鏡から継手10を除去できるために、継手10の円筒部材/本体20または細片に沿って引裂線を提供し、継手10は永久に破壊され、したがって単一使用のみになる。これにより、異なる患者との交差汚染を防止するために継手10の不注意の再利用の可能性を回避する。またこれにより、継手10を特定の内視鏡と使用することが可能になり、その特定の内視鏡と追跡することができる。一部の実施形態では、継手10は第1の細片600および第2の細片600を備え、ここでは第2細片600は第1の細片600の反対側に配置されている。一部の実施形態では、継手10は1個、2個、3個、4個または5個の細片600を備える。
【0175】
図38Nを参照すると、
図38Nは、本開示の原理による、
図38Aに示されたような医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。継手10は処置場所の視覚を高めることができる管500を含む。管500は継手10の遠位端12上に配置される。一部の実施形態では、管500は継手10の遠位端12に融合される。一部の実施形態では、管500は単体であるか、または接着剤で継手10に接着される。一部の実施形態では、管500は半球形状であり、組織への外傷を低減するように滑らかに仕上げられる。管500は近位端502および遠位端504を備える。近位端502は継手10の遠位端12を係合する。管500は使用者が処置場所をナビゲートする助けとなるように構成される。例えば細長い突起22は、内視鏡粘膜切除術(EMR)または回腸挿管を係合し観察するために管500から離間される。管500は透明であることが可能であり、一部の実施形態では透明のプラスチック材料である。一部の実施形態では、管500は、約1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmの長さを有する。一部の実施形態では、管500は約1mm〜約8mmの長さを有する。一部の実施形態では、管500は約1mm〜約4mm、約1mm〜約6mm、約1mm〜約8mm、または約1mm〜約10mmの長さを有する。
【0176】
図39A〜
図38Cを参照すると、
図39Aは、
図38A〜
図38Cと同様に本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、細長い円筒部材20の遠位端12付近で周囲に配列された1列の細長い突起22を備える、単一の細長い円筒部材である。細長い突起22は可撓性があり、処置中に可視性を増加するために、細長いまたは拡張された長さを有する。例えば細長い突起22は、デブリを通過させ、医療用スコープ装置から離れて内腔壁内に存在する襞を開くことにより、可視性の増加を促す。
【0177】
一部の実施形態では、細長い突起22は、医療用スコープ装置が挿入された身体通路および開口から医療用スコープ装置を滑らかに除去できるように個々に独立して動く。一部の実施形態では、細長い突起22は一緒に動き、個々に独立して動かない。
【0178】
各細長い突起22は上面25および底面23を有する。底面23は、細長い突起22の遠位端/外縁部29上に配置された第1の隆起面22iおよび第2の隆起面22iを備える、多数の隆起面を含む。一部の実施形態では、隆起面22iは各細長い突起22の底面23に垂直に、または実質的に垂直に延在する。隆起面22iは細長い突起22の底面23上で互いに対して魚の骨の型で、または約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、または約90度までの角度で傾斜することができる。隆起面22iは、結腸組織の内膜とのより良好な摩擦および係合を提供し、これにより結腸の内膜の襞内の組織を見る助けとなる。
【0179】
隆起面22iは組織への外傷を回避するために丸みを帯びており、また一部の実施形態では、隆起面22iは凸部である。一部の実施形態では、隆起面22iは、長円形、円形、正方形、長方形、三角形、不規則な形状、およびそれらのあらゆる組合せなどの様々な形状に構成される。
【0180】
細長い突起22は本体に近づくと幅が広く、細長い突起22の外縁部29に接近すると狭くなる。細長い突起22は1列に配置され、細長い円筒部材20から外方に内端部27と外縁部29との間に延在する。一部の実施形態では、各細長い突起22は内端部27から外縁部29まで様々な程度の可撓性を有する。継手10は、
図38A〜
図38Cに関して上述と同様に隆起面18aおよびリブ18を有することができる。一部の実施形態では、外縁部29は、組織への外傷を低減するように、
図39Aに示されたように丸みを帯びて滑らかに仕上げられている。
【0181】
図40A〜
図40Cを参照すると、
図40Aは、
図38A〜
図38Cと同様に本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手10は、細長い円筒部材20の遠位端12付近で周囲に配列された1列の細長く狭い突起22を備える、単一の細長い円筒部材である。細長く狭い突起22は、細長い円筒部材20上で
図38A〜
図38Cに示された細長い突起より下部に位置付けられる。細長く狭い突起22は可撓性があり、処置中に可視性を増加するために、細長いまたは拡張された長さを有する。例えば細長く狭い突起22は、デブリを通過させ、医療用スコープ装置から離れて内腔壁内に存在する襞を開くことにより、可視化の増加を促す。
【0182】
一部の実施形態では、細長く狭い突起22は、医療用スコープ装置が挿入された身体通路および開口から医療用スコープ装置を滑らかに除去できるように個々に独立して動く。一部の実施形態では、細長く狭い突起22は一緒に動き、個々に独立して動かない。
【0183】
各細長く狭い突起は上面25および底面23を有する。底面23は
図40Aおよび
図40Bに示されたように平滑である。細長く狭い突起22は本体に近づくと幅が広く、細長く狭い突起22の外縁部29に接近すると狭くなる。細長く狭い突起22は1列に配置され、細長い円筒部材20から外方に内端部27と外縁部29との間に延在する。一部の実施形態では、各細長く狭い突起22は内端部27から外縁部29まで様々な程度の可撓性を有する。一部の実施形態では、外縁部29は、組織への外傷を低減するように、
図40Aに示されたように丸みを帯びて滑らかに仕上げられている。
【0184】
一部の実施形態では、細長く狭い突起22は、内端部27から外縁部29までの長さが約2mm〜約40mmである。一部の実施形態では、細長く狭い突起22は、約2mm〜約5mm、約4mm〜約18mm、約7mm〜約16mm、約10mm〜約15mm、約13mm〜約18mm、約16mm〜約21mm、約19mm〜約24mm、約21mm〜約27mm、約24mm〜約30mm、約27mm〜約33mm、約30mm〜約37mmまたは約33mm〜約40mmの長さを有することができる。様々な実施形態において、各細長く狭い突起22は、約1mmから、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、30mm、31mm、32mm、33mm、34mm、35mm、36mm、37mm、38mm、39mmまたは約40mmまでの長さであることが可能である。
【0185】
様々な実施形態において、細長く狭い突起のそれぞれは、約0.25mmから、0.5mm、0.75mm、1mm、1.25mm、1.5mm、1.75mm、2mm、2.25mm、2.5mm、2.75mm、3.0mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、4.25mm、4.5mm、4.75mm、約5mmまでの幅を有する。一部の実施形態では、細長く狭い突起22のそれぞれは、約0.5mm〜約4mm、約0.5mm〜約3.0mm、約0.5mm〜約2.0mm、約0.5mm〜約1.0mm、約1.0mm〜約4mm、約1.0mm〜約3mm、約1.0mm〜約2.0mm、約2.0mm〜約4.0mm、または約2.0mm〜約3.0mmの幅を有する。幅は所望の可撓性に到達するために継手全体を通して、かつ/または細長く狭い突起22に沿って変化することが可能である。一部の実施形態では、継手10は回腸末端部に使用するように構成される。継手10は、
図38A〜
図38Cに関して上述したのと同様に隆起面18aおよびリブ18を有することができる。
【0186】
図41A〜
図41Cを参照すると、
図41Aは本開示の原理による、医療用スコープ装置の継手10の一実施形態の斜視図を示す。示された継手は、2組の突起22を備える単一の円筒部材であり、第1の組は遠位端12付近で周囲に配列され、第2の組は円筒部材/本体20の下部を中心に周囲に配列される。第1の組の突起22は、各突起22から垂直に延在し、突起22の遠位端/外縁部29上に配置された、第1の隆起面22iおよび第2の隆起面22iを備える、多数の隆起面を含む。一部の実施形態では、外縁部29は、組織への外傷を低減するように、
図41Aに示されたように丸みを帯びて滑らかに仕上げられている。
【0187】
突起22の底面上の隆起面22iは継手を安定化させ、突起22が跳ね返らないように結腸の緩やかな動きを促す。隆起面22iは丸みを帯びている。
【0188】
一部の実施形態では、各突起22は、医療用スコープ装置が挿入された身体通路および開口から医療用スコープ装置を滑らかに除去できるように個々に独立して動く。一部の実施形態では、突起22は一緒に動き、個々に独立して動かない。
【0189】
各突起22は遠位端12付近に強化部28も含む。強化領域は長円形、四角形、または気泡形状を含むあらゆる形状であることが可能である。円筒部材/本体20の下部を中心とした第2の組における各突起22は、外縁部29と内端部27との間に配置された切抜部または窓24、ならびに突起22の外縁部29に向かう傾斜部37aを含む。窓24はそれを通過できる材料を遮断せずに継手10を安定させる。一部の実施形態では、傾斜部37aは外縁部29付近で突起に下方に垂直に約90度から、突起の残余部と面一である約180度までの角度を有することができる。円筒部材は、外壁上の多数の空洞20b、ならびにリブ18および2つのリブの間の隆起面18aの型をもつ内壁を含む。空洞20bは、これに限定されないが、長円形、四角形、気泡形状または突起の形状に対応する形状を含む、あらゆる形状であることが可能である。一部の実施形態では、突起22は空洞に接触することができる。継手10は示された2列の突起22を有する。突起22の第1および第2の組は、水平であり互いに対して平行に位置合わせされる。
【0190】
図41Bは、
図41Aに示された医療用スコープ装置の継手の一実施形態の側面図を示す。一部の実施形態では、突起22は示された実施形態では本体に対して下方に傾斜しており、継手の長手軸の上部から突起22の上部までの角度は、約95度〜約175度であり、突起22の底部から継手10の底部までの角度は、約5度〜約85度であり、継手の長手軸の上部から突起22の第2の列の上部までの角度は、約95度〜約175度であり、突起22の第2の列の底部から継手の底部までの角度は、約5度〜約85度である。
【0191】
一部の実施形態では、突起22は、継手が静止位置にある(例えば生体管腔の内膜により突起に加えられる外力がない)とき、本体に対して下方に約5度から、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、または85度の角度で位置付けられる。これらの角度は、突起22がそれらの静止位置、周囲の内方位置、および周囲の外方位置にある際に変化することが可能である。
【0192】
一部の実施形態では、継手10は医療用スコープ装置に解放可能に取り付けられ、継手は医療用スコープ装置の上に配置するように構成された細長い円筒部材/本体を備え、継手は医療用スコープ装置の遠位端の長さの少なくとも一部に沿って延在し、細長い円筒部材/本体は、医療用スコープ装置の少なくとも一部を把持し、継手を適所に保持する内面を備え、細長い円筒部材/本体は、内端部および外縁部を有する複数の可撓性で弾性的に変形可能な離間された突起を備える外面を備え、外縁部は、静止位置と突起の外縁部が医療用スコープ装置の長手軸に実質的に平行な位置、および突起が医療用スコープ装置を挿入して通過する本体の内腔壁と接触し、支持を提供し拡張するために扇型に広がるように、医療用スコープ装置の長手軸にほぼ垂直な角度である位置との間で移動可能であり、突起は0.2〜6.0mmの直径を有し、医療用スコープ装置の長手軸にほぼ垂直な角度を越えて移動可能であり、外縁部が医療用スコープ装置の遠位端に向かうように最大の可撓性の臨界点で弾かれ、突起は突起の外縁部上に配置された第1の隆起面および第2の隆起面をさらに備える。
【0193】
一部の実施形態では、継手は本体から様々な弾性率を有し、かつ/または突起は突起の内端部27から外縁部29まで約0.01GPa〜約1000GPa、または0.01GPa〜約200GPa、または0.01GPa〜0.1GPa、または0.1GPa〜1GPa、または1GPa〜10GPa、または10GPa〜50GPa、または50GPa〜100GPa、または1MPa〜約50MPa、または1MPa〜約5MPa、または5MPa〜約10MPa、または10MPa〜約15MPa、または15MPa〜約20MPa、または20MPa〜約25MPa、または25MPa〜約30MPa、または30MPa〜約35MPa、または35MPa〜約40MPa、または40MPa〜約45MPa、または45MPa〜約50MPaの範囲で走り、約0〜約100デュロメータ、または0デュロメータ〜約5+/−4デュロメータ、または5+/−5デュロメータ〜約10+/−5デュロメータ、または10+/−5デュロメータ〜約15+/−5デュロメータ、または15+/−5デュロメータ〜約20+/−5デュロメータ、または20+/−5デュロメータ〜約25+/−5デュロメータ、または25+/−5デュロメータ〜約30+/−5デュロメータ、または30+/−5デュロメータ〜約35+/−5デュロメータ、または35+/−5デュロメータ〜約40+/−5デュロメータ、または40+/−5デュロメータ〜約45+/−5デュロメータ、または45+/−5デュロメータ〜約50+/−5デュロメータ、または50+/−5デュロメータ〜約55+/−5デュロメータ、または55+/−5デュロメータ〜約60+/−5デュロメータ、または60+/−5デュロメータ〜約65+/−5デュロメータ、または65+/−5デュロメータ〜約70+/−5デュロメータ、または70+/−5デュロメータ〜約75+/−5デュロメータ、または75+/−5デュロメータ〜約80+/−5デュロメータ、または80+/−5デュロメータ〜約85+/−5デュロメータ、または85+/−5デュロメータ〜約90+/−5デュロメータ、または90+/−5デュロメータ〜約95+/−5デュロメータの異なるショアAおよびショアD硬度を有する。一部の実施形態では、継手は約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85または90デュロメータのショアAおよびショアD硬度を有する。
【0194】
身体通過装置およびその1つまたは複数の構成要素を殺菌して再利用できることが当業者には理解されよう。別法として、また好ましくは身体通過装置の1つまたは複数の構成要素は使い捨て可能であり単一使用後に捨てることが可能である。
【0195】
本出願の継手は、継手を使用して既存の医療用スコープ装置の軸の上に篏合し得るように様々な直径で構成することができることが理解されよう。例えば小児用スコープ装置は約11mmの直径の軸を備えるのに対して、成人用スコープ装置の軸の直径はおよそ12mmであり、本出願の継手は使用者の要望に従って適切な直径で構成されてもよい。
【0196】
本出願の継手の各突起は様々な直径で構成することができることが理解されよう。一部の実施形態では、突起は約0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、および/または10mmの直径を有する。一部の実施形態では、直径は突起の全体を通して変化することが可能である。
【0197】
使用方法
使用時に開示された継手は、生体管腔の内膜を拡大するように構成された突起を備える。内視鏡処置中に結腸または他の生体管腔の可視化を増加するために、内視鏡とともに継手10などの装置を使用するための方法が本明細書に説明される。継手は、組織にいかなる損傷も起こすことなく生体管腔の上を掴み拡張するように構成された、突起の配列を含む。内視鏡処置の前に、医師は内視鏡を入手し、継手10を該内視鏡の遠位先端部に、または遠位先端部付近に取り付ける。これは手でまたは手工具で行うことができる。内視鏡は、内視鏡を受領するように構成された継手10のチャネル16の中を通過する。リブ18はチャネル16の長さに沿って延在し、継手10と内視鏡の側壁との間の摩擦嵌合を増加させる。
【0198】
一旦内視鏡が継手10に取り付けられると、内視鏡は患者の生体管腔の中に挿入される。内視鏡を挿入する際、突起22、32は静止位置から突起が継手の近位端に向かって平らにされる第1の位置に移動される。第1の位置にあるとき、継手10は、内視鏡が生体管腔を通って容易に前進することができる薄い輪郭を有する。挿管中、突起22、32は、開口を通って括約筋などの生体管腔の中に挿入中に装置の中で潰れるように構成される。生体管腔を通って前進するとき、突起22、32が継手10と配置される角度により、内視鏡は少ない抵抗で生体管腔を滑らかに通ることができる。詳細には、突起の最前列は容易に挿入するのに役立つために近位方向により鋭角に傾斜されてもよい。加えて突起の最前列は、遠位方向の動きに対する抵抗を最小にするために突起の最後列より短い長さを含んでもよい。一部の実施形態では、突起の最前列は、生体管腔の内膜に対する摩擦を少なくする材料から形成される。
【0199】
内視鏡の可撓性の軸は、医師が可視化を高めることが望まれる地点に達するまで、生体管腔を通って遠位に前進される。一旦医師が所望の場所に達すると、内視鏡の遠位への前進は止まる。これにより突起22、32は静止位置に戻る。医師は、突起と生体管腔の内膜との間に摩擦の閾値をもたらすように、必要に応じた量を近位に内視鏡を引く。内視鏡を後退させ近位方向に動かすとき、突起22、32の外縁部は内腔の内膜を握り、第2の位置に外方に裾を広げる。突起の外縁部は鈍角であり、第1の位置から第2の位置に移動中に組織を損傷しないように弾性材料から作成される。一旦第2の位置に至ると、突起22、32の裏面上の組織接触面は、内視鏡を適位置に固定するために生体管腔の内膜を把持するように構成される。第2の位置にあるとき、継手10は、生体管腔の内膜の中への固定を促すためにより広い輪郭を有する。突起は、第2の位置にあるときに内腔壁内に存在するあらゆる襞を離間させるように、生体管腔の内膜に機械的力を加える。突起22、32は静止位置に付勢されるので、突起が第2の位置にあるとき、突起は内腔の内膜上に外方に向かう力を加え、内視鏡が可視化する領域をより広くすることができる。
【0200】
一旦広がると、医師は必要に応じて生体管腔の一部を可視化させてもよい。医師は、次いで所望通りに他の部分をさらに見るために内視鏡を遠位に前進させてもよい。可視化が完了した後、医師は、内視鏡を患者の生体管腔から完全に除去するまで、内視鏡を近位に動かすことにより内視鏡を引く。
【0201】
図27は、医療用スコープ処置の過程において本出願の医療用スコープ装置の継手の概略的解剖学的切片を示す。
図27は、内視鏡処置を受けている個人の結腸90の中への医療用スコープ装置の挿入を示す。突起(86と示されている)は平坦であり、継手87(キャップとして示されている)が結腸の中に入る際に、継手87の底部84に向かって半径方向内方に動き、突起86は結腸壁によって圧迫される。継手87は内視鏡80を覆う。継手の上部82には、内視鏡が結腸内の襞88に接近する際の内視鏡のカメラのための開口が存在する。
【0202】
図28は、医療用スコープ処置の過程において
図27に示された本出願の医療用スコープ装置の継手の概略的解剖学的切片を示し、内視鏡80を結腸から引き抜く際に突起86は半径方向外方に動き、突起86は結腸の内膜92の継手の上部82の外の可視化を高めるために結腸内の襞88を広げ、別法として、これは、空気吸込が結腸壁を潰し、または継手の周囲に巻き付かせることによって達成することができる。継手の底部84は、静止位置にある突起85などの継手に取り付けられた他の突起を有する。
【0203】
一部の実施形態では、内視鏡検査を実行する方法が提供され、この方法は内視鏡の遠位端上に内視鏡キャップを配置することであって、キャップは長手軸を画定する本体を備え、本体は長手軸に沿って内視鏡を受領するために開口を有する内部を有し、本体は互いから離間され互いに対して周囲に配列され、円筒部から延在する突起を備える円筒部を有し、各突起は組織を係合するための外縁部を有し、(i)内部はその上に配置された複数の隆起面を備え、かつ/または(ii)各突起はその上に配置された複数の隆起面を有する底面を有する、配置することと、突起をキャップの本体に対して半径方向内方に動かすために内視鏡の遠位端を生体管腔の中に挿入することと、突起をキャップの本体に対して半径方向外方に動かすために内視鏡を生体管腔内で近位に一定距離を動かすこととを含む。
【0204】
継手の作成方法
一部の実施形態では、継手10は、射出成形、圧縮成形、ブロー成形、熱成形、型押、スリップキャスト成形、電解加工、レーザ切断、ウォータージェット加工、電気泳動法、粉末射出成形、砂型鋳造、シェル型鋳造、石膏鋳造、インベストメント鋳造、真空鋳造、金型鋳造、スラッシュ鋳造、圧迫鋳造、ダイカスト、遠心鋳造、スクイズ鋳造、圧延、鍛造、スエージング、押出成形、剪断加工、回転加工、またはそれらの組合せによって作成されてもよい。
【0205】
一部の実施形態では、継手は、三次元印刷によって形成されてもよい。本明細書に開示されたあらゆる実施形態を網羅する概略図の形における指示は、三次元印刷機によって実行されるためにコンピュータに与えられてもよい。シリコン系エラストマーなどのエラストマー材料が、継手を形成するために使用される容器の中に注がれてもよい。一部の実施形態では、継手の構成要素が、様々な物理特性を表すために色分けされてもよい。例えば異なる色を使用して、構成要素間で変化する量の摩擦または可撓性の間を区別してもよい。一旦材料が選択されると、エラストマー材料は平坦な製造プラットフォームの上に1度に1層が堆積される。一旦第1の層が堆積されると、第2の層が第1の層の上部に堆積される。継手を指示に列挙された仕様に合わせて生成するために、必要に応じてこの工程が繰り返される。
【0206】
継手10を製造する別の形は、鋳型内にエラストマー材料を成形するものである。エラストマー材料は、三日月形、四角形、長方形、円筒形、プラグ、またはあらゆる他の形状などの鋳型の形状を取ることができる。加えて鋳型の表面は滑らかであってもよく、または継手10に特徴を付与するために、隆起した形体もしくは刻み目、例えば凹部もしくは切り欠きを生成するための刻み目を含んでもよい。鋳型に由来する形体を、鋳型内のエラストマー材料を乾燥させる際に継手10に付与することができる。具体的な態様では、粗面または摩擦係合面を、継手本体の上面および/または下面上に形成することができる。一部の実施形態では、突起または隆起部を、鋳型から上面および/または下面上に付与することができる。
【0207】
キット
開示された継手および内視鏡は殺菌可能であってもよい。様々な実施形態において、継手および/または内視鏡の1つまたは複数の構成要素は、最終包装において最終殺菌ステップで放射によって殺菌されてもよい。製品の最終殺菌は、個々の製品構成要素を別個に殺菌し、最終包装を殺菌環境内で組み立てる必要がある無菌処理などの工程による殺菌より、確実に優れた殺菌を提供する。
【0208】
通常様々な実施形態において、最終殺菌ステップにガンマ線が使用され、このステップは装置に深く浸透するガンマ線からのイオン化エネルギーを利用するものである。ガンマ線は微生物を死滅させるのに非常に有効であり、ガンマ線は装置に放射を付与するために残留物を残さない、または大きなエネルギーを有さない。ガンマ線は、装置が包装内にあるときにガンマ線を利用することができ、ガンマ線殺菌は高圧または真空条件を必要としないので、包装シールおよび他の構成要素にストレスがかからない。加えてガンマ線は透過性の包装材料を必要としない。
【0209】
一部の実施形態では、継手の1つまたは複数の構成要素は耐湿性包装に包装され、次いでガンマ線によって最終殺菌されてもよい。使用時に内視鏡処置を行う医師は、使用するために殺菌包装から1つまたはすべての構成要素を取り除く。
【0210】
様々な実施形態において、電子ビーム(eビーム)放射線を使用して継手の1つまたは複数の構成要素を殺菌してもよい。eビーム放射線はイオン化エネルギーの形を備え、これは概して浸透性が低く線量率が高いことを特徴とする。eビーム放射線は、接触すると微生物の再生細胞を含む様々な化学結合および分子結合を改変するという点で、ガンマ処理と同様である。eビーム殺菌用に生成されたビームは、電気の加速および変換によって発生させた集中高電荷電子流である。
【0211】
これに限定されないが、例えばエチレンオキシドまたは蒸気消毒などによるガス殺菌を含む他の方法を使用して、継手および/または継手の1つもしくは複数の構成要素を殺菌してもよい。
【0212】
様々な実施形態において、継手の構成要素および内視鏡を備えるキットが提供される。キットは継手に加えて突起の追加の組などの追加の構成要素を含んでもよい。キットは第1の構成要素内に継手を含んでもよい。第2の構成要素は内視鏡を含んでもよい。第3の構成要素は突起の追加の組、ならびに取扱説明書を含んでもよく、取扱説明書はインストールの方法および継手の使用方法を示す図を含んでもよい。キットのカバーは、インストールおよび内視鏡処置の説明を含んでもよく、殺菌を維持するために透明プラスチックカバーを構成要素の上に置いてもよい。
【0213】
実施例
体内の動物モデル試験
使用者は、内視鏡の継手/キャップの詳細の設計特性に関する質問を尋ねられた。それらの回答は、最も重大であると考えられる設計特性を決定した。ブタの被験体を試験中、使用者は先入観を避けるために「盲検」研究に切り替えた。使用者が処置の制御を試験する前に、継手を内視鏡の上に置き結腸の中に入れた。使用者は、取付、挿管、引抜きおよび内視鏡からの除去についての質問に、より高い数がより肯定的な性能に匹敵し、より低い数がより否定的な性能に匹敵する1〜5の数目盛りで回答した。数1が与えられると失敗または使用できないことに匹敵し、数2が与えられると改善が必要であることに匹敵し、数3が与えられると満足/使用できることに匹敵し、数4が与えられると予想より良好であることに匹敵し、数5が与えられると極めて優れていることに匹敵する。種々のモデルを生成するために、重要な特性を4個の設計にまとめた。
【0214】
使用者の回答に基づいて、継手/キャップの鍵となる特性を結論付けた。鍵となる特性には、1.継手/キャップは通常の結腸内視鏡処置中に見られる以上にいかなる外傷も生じるべきではない、2.継手/キャップは引き抜く間に襞を巧みに扱うべきである、3.輪郭が細いほど良好である、4.内視鏡からの除去により手を緊張させるべきではない、および5.使用者は肯定的な視覚フィードバックのために突起/指部を見ることが可能であるべきである、が含まれた。
【0215】
上の結論について、設計は非侵襲性であるべきであり、通常の結腸内視鏡処置より多くの外傷を結腸に生じるべきではないと使用者は結論付けた。さらに硬度70デュロメータが試験中に最良の点数を獲得した。細い輪郭が所望され、輪郭は細いほど良好であった。さらに内視鏡を取り除く間、内視鏡は手が緊張することなく取り除かれるべきであると判定され、高度70デュロメータを有する継手/キャップが最良の得点を獲得した。視覚フィードバックは重要であり、使用者は、視覚フィードバックが肯定的な視覚フィードバックである際に突起/指部を見ることができるべきであると判定された。突起の底部上の溝形は、襞の取り扱いに違いをもたらさないが、溝形は独自の形体であると判定された。
【0216】
体内の試験結果に基づいて、
図38A〜38C、
図39A〜
図39C、
図40A〜
図40Cおよび
図41A〜
図41Cに関して統合された継手/キャップが形成された。これらの継手/キャップは、外傷を避けるために70デュロメータの材料を含み、突起/指部が襞の取り扱いに役立ち指先端の可視化を向上させるためにわずかに長くし、輪郭が細く、溝形を1つの設計から取り除き、外傷を避けるために別の溝形上の凸部に丸みをつけ、デブリを押さないように2列の設計の突起/指部を一直線にしたことを含む、使用者によって望ましいと考えられた特徴が含まれた。
【0217】
様々な修正および変形が、本明細書の教示の精神または範囲から逸脱することなく、本明細書に説明された様々な実施形態に行うことができることが当業者には明らかになろう。したがって様々な実施形態が、本教示の範囲内で様々な実施形態の他の修正および変形を網羅することが意図される。
【国際調査報告】