特表2018-521948(P2018-521948A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-521948(P2018-521948A)
(43)【公表日】2018年8月9日
(54)【発明の名称】鉱物結合材用の新規な減収縮剤
(51)【国際特許分類】
   C04B 24/32 20060101AFI20180713BHJP
   C04B 24/02 20060101ALI20180713BHJP
   C04B 24/08 20060101ALI20180713BHJP
   C04B 28/02 20060101ALI20180713BHJP
   B28C 7/04 20060101ALI20180713BHJP
   C08G 65/26 20060101ALI20180713BHJP
   C04B 103/60 20060101ALN20180713BHJP
【FI】
   C04B24/32 Z
   C04B24/02
   C04B24/08
   C04B28/02
   B28C7/04
   C08G65/26
   C04B103:60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2018-501329(P2018-501329)
(86)(22)【出願日】2016年7月6日
(85)【翻訳文提出日】2018年3月6日
(86)【国際出願番号】EP2016065939
(87)【国際公開番号】WO2017012873
(87)【国際公開日】20170126
(31)【優先権主張番号】15177467.6
(32)【優先日】2015年7月20日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】501073862
【氏名又は名称】エボニック デグサ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 エッセン レリングハウザー シュトラーセ 1−11
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
(71)【出願人】
【識別番号】504274505
【氏名又は名称】シーカ・テクノロジー・アーゲー
【住所又は居所】スイス・CH−6340・バール・ツーゲルシュトラッセ・50
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】特許業務法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フランク シューベルト
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 47506 ノイキルヒェン フリュン ヴィースフルトシュトラーセ 2エー
(72)【発明者】
【氏名】アンケ レインシュミット
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 45326 エッセン ラドホフシュトラーセ 5
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス フェッター
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 45355 エッセン ゲリッヒツシュトラーセ 3シー
(72)【発明者】
【氏名】サビーナ クルチュク
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 45276 エッセン ローミューレンタール 65
(72)【発明者】
【氏名】ディーター ホナート
【住所又は居所】中華人民共和国 215021 チャンスー スーチョウ エスアイピー 1 チョンシン ダーダオ シー マリーナ コーブ ガーデン アパートメント 402 ブロック 27
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ミュラー
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 69115 ハイデルベルク バーンホーフシュトラーセ 25
(72)【発明者】
【氏名】インナ ケーニッヒ
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 69250 シェーナウ イム リンデングルント 6
(72)【発明者】
【氏名】オリバー ブラスク
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 68723 オフタースハイム ケーテ コルヴィッツ シュトラーセ 12
(72)【発明者】
【氏名】アルント エーベルハルト
【住所又は居所】スイス 8400 ヴィンタートゥール アム シュッツェンヴァイアー 5
【テーマコード(参考)】
4G056
4G112
4J005
【Fターム(参考)】
4G056AA06
4G056CB23
4G056CB27
4G112PA02
4G112PB15
4G112PB16
4G112PB36
4G112PC01
4G112PE01
4J005AA04
4J005AA11
(57)【要約】
本発明は、鉱物結合材における低放出の減収縮剤としてのカルボン酸系ポリオキシアルキレンの使用、収縮を低減する方法および対応する組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】
式(I)
(式中、Rは、独立に、炭素原子3〜38個を有する、a価の、直鎖または分枝の、飽和、1価不飽和または多価不飽和の、脂肪族、脂環式または芳香族ヒドロカルビル基であり、ヒドロカルビル基はポリオキシアルキレン基Aによって置換されており、
a=1〜4、
n=0〜40、
m=0〜40であり、
ただし、nとmの合計が4〜80であり、nとmが表す単位がブロックでまたはランダムにポリエーテル鎖中に分布しており、nとmが表す単位が、実際に存在する構造の可能な統計的分布の平均値を構成する)
のポリオキシアルキレンの、収縮低減剤としての使用。
【請求項2】
式(I)において、R基が、独立に、炭素原子3〜38個、好ましくは、炭素原子5〜17個を有する脂肪族ヒドロカルビル基であり、炭素鎖は1または2個のポリオキシアルキレン基Aによって末端置換されており、aはポリオキシアルキレン基Aの数であり、1または2であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
R基が、脂肪酸または脂肪酸二量体から誘導されることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の使用。
【請求項4】
R基が、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、2−エチルヘキサンカルボン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサンカルボン酸、ネオデカン酸、イソトリデカンカルボン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、リノレン酸、安息香酸、ケイ皮酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、または前述の不飽和カルボン酸から誘導される脂肪酸二量体から誘導されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
式(I)において、aが、3未満、好ましくは、1であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
【請求項6】
式(I)において、m=2〜30、好ましくは、4〜20であり、n=2〜30、好ましくは、4〜20であり、nとmの合計が、6〜40、好ましくは、8〜20であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
式(I)のポリオキシアルキレンが、重量平均モル質量300〜15000g/mol、好ましくは、400〜5000g/mol、より好ましくは、500〜2500g/molであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
式(I)のポリオキシアルキレンが、担持体に付けられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の使用。
【請求項9】
請求項1〜8に記載の式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンが、未硬化の建築材料混合物に添加されることを特徴とする、鉱物結合材、特にセメント質結合材を含む建築材料、好ましくは、モルタル、スクリード、コンクリートまたはスラリーの収縮を低減する方法。
【請求項10】
式(I)のポリオキシアルキレンが、鉱物結合材の乾燥重量に対して0.001重量%〜6.0重量%の量で、好ましくは、0.1重量%〜3重量%の量で建築材料混合物に添加されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
建築材料混合物が、通例の混和材料および/または添加剤および/または骨材を含むことを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
i)式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレン、鉱物結合材、混和材料、添加剤および/または骨材が、水を添加することなく混合され、水が、このようにして得られた予備混合物に後続時点で添加される、または
ii)個別の成分が、水と一緒に混合される
ことを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンが、建築材料の製造または送達のプロセス中に鉱物結合材および/または岩石粉と混合されることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
i)少なくとも1つの鉱物結合材、好ましくは、セメント質結合材と、
ii)請求項1〜8の1項に記載の式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンとを含む建築材料組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉱物結合材、特に、セメント質結合材用の新規な低放出収縮低減剤としてのカルボン酸系ポリオキシアルキレン、およびそれから作製される建築材料、例えば、モルタル、スクリード、コンクリートおよびスラリーを提供する。
【背景技術】
【0002】
鉱物結合材、特に、セメント質結合材が、凝結および乾燥プロセス中に体積収縮することは当業者にとって古くから公知である。この収縮は、しばしば、クラックの形成、スクリードのディッシングおよびさらなる損傷の原因になるので、使用に対する適性、長期の耐用年数、および硬化建築材料の強度という点で非常に重要である。こうした原因で、例えば、鉄筋コンクリート構造物において、例えば、水、溶解塩分および空気がコンクリート、モルタル、スクリードまたはスラリーの内部までクラックから浸透し、腐食を促進する。さらには、建築材料内への水の望ましくない浸透を伴う凍結および融解が引き起こす繰り返しの負荷によって、機械的負荷および早期の材料破壊がもたらされる。
【0003】
したがって、建設業界は、極めて多種多様な手段によって収縮を最小限にするべく努力している。収縮に対抗しようとする試みは、建築が実施される方法および最適化されたセメント質結合材組成物の選定によってのみならず、近年では、有機添加剤の添加によってもなされており、こちらが増加している。1980年代の初期、最初の減収縮剤が日本において開発され、成功裡に使用された(P. Schaffel、Betontechnische Berichte 2007〜2009、頁19〜37)。それ以来、混和材料としての多様な減収縮剤の使用が拡大し、また作用機構に関する科学的調査の主題にもなっている(P. Schaffel、Thesis、University of Weimar、2009)。
【0004】
従来技術として、減収縮剤として使用される、多様な種類のグリコールおよびポリオキシアルキレンが挙げられる。例えば、米国特許第4,547,223号には、ポリオキシアルキレンの使用が開示されており、これは、炭素原子1〜7個を有するアルカノールまたは炭素原子5もしくは6個を有するOH官能性脂環式化合物から出発して調製され、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの単量体単位1〜10個を含む。英国特許第2305428号には、2−メチルペンタン−2,4−ジオールなどの多様なグリコールおよびこれから調製される、エチレンオキシドおよび/または、プロピレンオキシドの単量体単位2〜10個を有するアルコキシル化生成物の収縮低減効果が記載されている。欧州特許第1024120号は、対照的に、N−プロピルアミノプロパノールやN−ブチルアミノプロパノールなどの特定のアルカノールアミンに依存している。400〜8000g/molのモル質量を有するポリエチレングリコールが、減収縮剤として特許出願公開第2011246286号に特許請求されているが、中国特許第100347139号には、C12〜C18脂肪族アルコールとエチレンオキシ単位15〜17個とから形成される脂肪族アルコールエトキシラートが記載されている。特許出願公開第2010229015号では、OH基少なくとも3個を有するポリオールから誘導され、OH基当りオキシアルキレン単位30〜50個を有するポリオキシアルキレンが、水硬性結合材における収縮の低減用に使用されている。数種の特許権、例えば、特許出願公開第2004091259号(オキシエチレンまたはオキシプロピレン単位1〜20個)およびオキシプロピレン単位のみを含む中国特許第102020432号の文献が、ブタノール系ポリオキシアルキレンの使用と関連している。
【0005】
加えて、グリコールおよびポリオキシアルキレンは、粉末状で、通常担持された形態でセメント質系に添加できることが公知である。特許出願公開第2011184236号に記載された方法は、炭素原子1〜8個を有するアルカノールに結合したオキシアルキレン単位1〜100個を有するポリオキシアルキレンを無機粉末状担持材料に付けることに基づいている。例えば、担持材料160g上の有効成分80gが、吸収によって固体に付けられた形態に転換される。
【0006】
こうした減収縮剤はすべて、1つまたは複数の欠点を有している。これらの減収縮剤は、高添加量および/またはその製造コストのために非経済的であり、その表面活性のために空気細孔形成剤の作用を妨害し、その可燃性/引火点のために建設現場で実際に使用することができず、またはセメント質システムの強度発現を遅延させる。
【0007】
今日までに公知の有機減収縮剤に関する今日まで未解決のさらなる課題は、その蒸気圧である。例えば、スクリードでは、大面積にわたる処理中および処理後、揮発性物質のガス放出がある。旧来の減収縮剤は、したがって揮発性有機化合物(VOC)である。住居で用いられた場合、こうした減収縮剤は、呼吸可能な空気の汚染に寄与し、絨毯、家具およびプラスチックの場合と同様に許容される程度は今までより少なくなっている。特に低分子量のグリコールおよびポリオキシアルキレンのみならず、その製造プロセスのため、低分子量成分を含む広いモル質量分布を有するか、または低分子量の副生物を含むポリオキシアルキレンもまたVOCの供給源となり得る。建築材料から永続的に徐々にガスが放出されることは、長期間で建築材料の機械的特性を低下させる可能性がある。
【0008】
室内空気中の揮発性有機化合物の潜在的な健康への悪影響のために、床カバーおよび床カバー接着剤は、数年間、規定の試験方法によって試験され、特に低放出性である材料は、品質シールが授与される。例えば、EMICODE EC1およびthe Blaue Engelの厳格な基準に合格する材料は、格別な低放出製品である。近年、同様な潜在的VOC供給源である、有機混和材料を含むスクリード打設屋内に対してより多くの注意が払われている。例えば、EMICODE EC1または類似の試験規格の要件に通例の濃度で合格する水硬性結合材用の有機減収縮剤は、今日まで知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,547,223号
【特許文献2】英国特許第2305428号
【特許文献3】欧州特許第1024120号
【特許文献4】特許出願公開第2011246286号
【特許文献5】中国特許第100347139号
【特許文献6】特許出願公開第2010229015号
【特許文献7】特許出願公開第2004091259号
【特許文献8】特許出願公開第2011184236号
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】P. Schaffel、Betontechnische Berichte 2007〜2009、頁19〜37
【非特許文献2】P. Schaffel、Thesis、University of Weimar、2009
【非特許文献3】Ausschuss zur gesundheitlichen Bewertung von Bauprodukten(AgBB、建築製品の健康関連評価のための独国委員会(German Committee for Health−related Evaluation of Building Products))、2015年2月版
【非特許文献4】http://www.umweltbundesamt.de/sites/default/files/medien/355/dokumente/agbb−bewertungsschema_2015_2.pdf
【非特許文献5】GEV(Gemeinschaft Emissionskontrollierte Verlegewerkstoffe, Klebstoffe und Bauprodukte e.V.[床設備、接着剤および建築材料用の製品における放出制御のための独国協会(German Association for the Control of Emissions in Products for Flooring Installation, Adhesives and Building Materials)])試験方法(15.4.2013 年4月13日版)
【非特許文献6】Eberhardt 2011; “On the mechanisms of shrinkage reducing admixtures in self consolidating mortars and concretes”; ISBN 978−3−8440−0027−6
【非特許文献7】N. Schonfeldt, Surface Active Ethylene Oxide Adducts, Pergamon Press, 1969
【非特許文献8】European Standard EN 197
【非特許文献9】Deutsche Gesellschaft fur Fettwissenschaft [脂肪科学のための独国協会(German Society for Fat Science)]の方法DGF C−V 17 a (53)
【非特許文献10】German Association for the Control of Emissions in Products for Flooring Installation, Adhesives and Building Materials (GEV)、2013年4月15日版による試験方法「Bestimmung fluchtiger organischer Verbindungen zur Charakterisierung emissionskontrollierter Verlegewerkstoffe, Klebstoffe, Bauprodukte und Parkettlacke」 [放出のキャラクタリゼーションのための揮発性有機化合物の決定−制御された敷設材料、接着剤、建築製品およびパルケットワニス(Determination of Volatile Organic Compounds for Characterization of Emissions−Controlled Laying Materials, Adhesives, Construction Products and Parquet Varnishes)]
【非特許文献11】DIN EN ISO 11890−2「塗料およびワニス−揮発性有機化合物(VOC)含量の決定(Paints and varnishes −− Determination of volatile organic compound (VOC) content)」
【非特許文献12】DAfStb [German Committee for Structural Concrete]ガイド「Herstellung und Verwendung von zementgebundenem Vergussbeton und Vergussmortel」 [セメントで結合された注入コンクリートおよび注入モルタル(Production and Use of Cement−Bound Pouring Concrete and Pouring Mortar)]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明によって対処される課題は、水硬性結合材用の低放出のおよび実質的にVOCを含まない収縮低減剤を提供するという課題であった。対処される特定の課題は、Ausschuss zur gesundheitlichen Bewertung von Bauprodukten(AgBB、建築製品の健康関連評価のための独国委員会(German Committee for Health−related Evaluation of Building Products))、2015年2月版の基準に合格する減収縮剤を提供するという課題であった。
【0012】
本発明によって対処されるさらなる課題は、TVOC≦10mg/m、TVOC28≦1.0mg/mおよびSVOC28≦0.1mg/mのAgBB基準に合格し、したがって使用、特に詳細には屋内での使用にも特に適している減収縮剤を用いて作製される建築材料を提供するという課題である。(TVOC=3または28日目の全揮発性有機化合物)、SVOC=28日目の準揮発性有機化合物。
【0013】
本発明による減収縮剤は、適用時の最大の適応性を可能にするために、液体形態(無希釈または希釈)または固体形態、例えば、担持形態のいずれかで生成可能であり使用可能でなければならない。同時に、減収縮剤はまた、さらなる物質を含む生成物配合物の一構成成分として使用することもできる。
【0014】
本発明によって対処されるさらなる課題は、前述の定義の意味で放出が小さく、安価に生成可能であり、および容易に処理可能であるのみならず、また従来技術によって公知である生成物によって実現されるのと少なくとも同等に良好な収縮低減作用も示す新規な種類の減収縮剤を提供するという課題である。化合物の範囲、一般式または種類が以下で規定される場合、これらは、明示的に記述される化合物の対応範囲または群のみならず、個別の値(範囲)または化合物を除外することによって誘導できる化合物の部分範囲および部分群のすべても包含することが意図される。文書が、本発明を記載するために引用される場合、こうした文書の全内容が、本発明の開示の一部分であることが意図される。下記でパーセンテージ数値が与えられる場合、別段の指示のない限り、重量%での数値である。組成物の場合、パーセンテージ数値は、別段の指示のない限り、全体の組成物に対するものである。下記で平均値が与えられる場合、別段の指示のない限り、質量平均(重量平均)である。下記で測定値が与えられる場合、別段の指示のない限り、こうした測定値は、圧力101325パスカルおよび温度25℃で決定された。
【課題を解決するための手段】
【0015】
驚くべきことに、ポリマー鎖中に1つまたは複数のカルボキシル基および1つまたは複数の末端ヒドロキシル基を有する特定のポリオキシアルキレンは低放出減収縮剤として格別に適していることが見出された。液体または固体形態いずれかであり、所望であれば無機吸収基材上に担持されたこの種のポリオキシアルキレンは、多様な方式で、例えば、モルタル、セメントおよびコンクリートまたはスラリー中で使用することができ、かかる鉱物結合材組成物中で優れた収縮低減作用を示す。DIN 52450に記載の調査では、本発明による減収縮剤を含むセルフレベリングセメントスクリードは14日後、m当り0.4mm未満という非常に小さい収縮を示すことが実際に示されている。
【0016】
本発明の文脈では、低放出およびVOC不含減収縮剤は、German Committee for Health−related Evaluation of Building Products(AgBB)、2015年2月版の基準に合格するものであると考えられている。こうした基準は、当業者に公知である。こうした基準は、German Environment Ministryによってそのウエブページ:
http://www.umweltbundesamt.de/sites/default/files/medien/355/dokumente/agbb−bewertungsschema_2015_2.pdfで公開されている。
【0017】
本発明によるこうした減収縮剤は、揮発性有機化合物(VOC)ではない。こうした減収縮剤は、それ自体がVOCとして分類されるいずれの成分または副生物も含まない。したがって、スクリードおよびこれを用いて作製される他の建築材料も望ましくないVOCを同様に実質的に含まず、AgBB基準に合格する。
【0018】
用語「VOC」の単一の定義は存在せず、分析による決定方法は、したがって多様である。VOCの広く普及した定義は、物質または物質混合物の揮発性(沸点)に由来する。したがって、用語「VOC」は、沸点が250℃以下である物質を指す。GC系の試験方法を用いた迅速VOC試験は、特に試料数が膨大である場合に格別に適しており、この試験によって、放出の特徴の迅速および有意義なキャラクタリゼーションおよび試料相互間の比較が可能になる。標準としてのテトラデカンに対するGC法によるVOC測定によって、本発明による減収縮剤は、VOCではなく、揮発性構成成分の割合は極度に小さいことが実際に示される。ネオペンチルグリコールやヘキシレングリコールなどの旧来の減収縮剤は、対照的にVOC100%である。
【0019】
こうした結果は、混和材料として本発明によるポリオキシアルキレンを含むモルタルの放出特性が試験される高価で不便な28日試験チャンバ法で確認される。GEV(Gemeinschaft Emissionskontrollierte Verlegewerkstoffe, Klebstoffe und Bauprodukte e.V.[床設備、接着剤および建築材料用の製品における放出制御のための独国協会(German Association for the Control of Emissions in Products for Flooring Installation, Adhesives and Building Materials)])試験方法(15.4.2013 年4月13日版)にしたがって、規定の屋内気候条件が23℃で模倣された大容積試験チャンバ中の新たに調製されたモルタル試料は、清浄空気を連続的に流され、チャンバ内空気は特定の間隔で交換された。数日間の間隔で、空気試料が試験チャンバから採取され、揮発性有機構成成分がGC−MSおよびHPLCで同定され、累積された。かかる試験において、以下の式(I)の減収縮剤で改質された結合材組成物は、試験された従来技術の混和材料と比較して放出が極めて小さいことが知見される。
【0020】
本発明による化合物のさらなる利点は、容易に処理可能であることである。硬化結合材システムの凝結速度および機械的指数に関しては、驚くべきことに、本発明によるポリオキシアルキレンが、中立的であることが知見される。以下の式(I)の低放出減収縮剤のさらなる大きな利点は、また、それを使用する場合において、セメント質スクリードが石こう系スクリードと同じ特性を有すること、すなわち、セメント質スクリードは、放出が小さく、いかなる収縮も示さず、同時に機械的強度もより良好であり、耐水性もより大きいことである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明による低放出減収縮剤の組成
したがって、本発明は、式(I)
【0022】
【化1】
【0023】
(式中、Rは、炭素原子3〜38個、好ましくは、炭素原子5〜17個を有する、a価の、直鎖または分枝の、飽和、1価不飽和または多価不飽和の、脂肪族、脂環式または芳香族ヒドロカルビル基であり、ヒドロカルビル鎖はポリオキシアルキレン基Aによって、好ましくは、直鎖ヒドロカルビル鎖の場合末端位で(すなわち、直鎖ヒドロカルビル鎖の一方または両方の終端で)置換されており、本発明に関して「置換されている」は、各場合においてヒドロカルビル基Rの1つの水素原子がポリオキシアルキレン基Aによって置き換えられていることを意味し、
好ましくは、Rは、炭素原子3〜38個、好ましくは、炭素原子5〜17個を有する、直鎖または分枝の、飽和、1価不飽和または多価不飽和の脂肪族ヒドロカルビル基であり、ヒドロカルビル鎖は、1個または2個(a=1または2)、好ましくは1個のポリオキシアルキレン基Aによって末端置換されており、
より好ましくは、Rは、炭素原子5〜17個を有する、直鎖の、飽和または不飽和の脂肪族ヒドロカルビル基であり、ヒドロカルビル鎖は、ポリオキシアルキレン基Aによって末端置換されており(a=1)、
a=1〜4、好ましくは、3未満、さらに好ましくは、1〜2、特に好ましくは、1であり、
n=0〜40、好ましくは、2〜30、特に好ましくは、4〜20であり、
m=0〜40、好ましくは、2〜30、特に好ましくは、4〜20であり、
ただし、nとmの合計が4〜80、好ましくは、6〜40、より好ましくは、8〜20であり、nとmが表す単位がブロックでまたはランダムにポリエーテル鎖中に分布しており、nとmが表す単位が、実際に存在する構造の可能な統計的分布の平均値を構成する)
のポリオキシアルキレンの、収縮低減剤(減収縮剤)としての使用を提供する。
【0024】
ポリオキシアルキレン基Aは、式(I)中の指数aを有するフラグメントに対応する。
【0025】
放出が小さく、前述のAgBB基準に合格することが、式(I)の減収縮剤の特別の特徴である。
【0026】
本発明の文脈における収縮低減剤は、水硬性結合材の収縮を低減する有機化合物である。収縮は、内部の化学的収縮の結果としてまたは外部の非常に低い空気中湿度の場合に発生する毛細管吸引によって乾燥操作中に発生する。減収縮剤の使用は、応力を低減し、クラック発生を抑制または限定する。作用の機能およびモードは、文献(Eberhardt 2011; “On the mechanisms of shrinkage reducing admixtures in self consolidating mortars and concretes”; ISBN 978−3−8440−0027−6)で多数回および詳細に記載されている。
【0027】
統計的分布は、任意の数のブロックおよび任意の順序を有するブロック様構造を有してもよく、ランダム化分布に従っていてもよい;また統計的分布は、交互構造を有してもよく、他では鎖に沿って傾斜を形成してもよい;詳細には、また統計的分布は、異なる分布の群が相互に続いてもよい任意の混合形態を形成してもよい。
【0028】
R基が、独立に、炭素原子3〜38個、好ましくは、炭素原子5〜17個を有する脂肪族ヒドロカルビル基であり、炭素鎖が、1または2個のポリオキシアルキレン基Aによって末端置換されており、したがって、aがポリオキシアルキレン基Aの数であり、1または2であり、R基が、より好ましくは、炭素原子5〜17個を有する分枝であり、指数aが1である、式(I)のポリオキシアルキレンの使用が好ましい。
【0029】
式(I)のポリオキシアルキレンは、式(II)
【0030】
【化2】
【0031】
(式中、Rは、式(I)で定義された有機カルボン酸のa価基である)
のカルボン酸とエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドとのアルコキシル化反応によって調製することができる。
【0032】
式(I)および式(II)のための好ましいR基は、1塩基性または多塩基性のカルボン酸、芳香族カルボン酸または脂環式カルボン酸の群からの化合物から誘導されるものである。脂肪酸または脂肪酸二量体から誘導されるR基が特に好ましい。ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、2−エチルヘキサンカルボン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサンカルボン酸、ネオデカン酸、イソトリデカンカルボン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、リノレン酸、安息香酸、ケイ皮酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、または前述の不飽和カルボン酸から誘導される脂肪酸二量体から誘導されるR基が特に好ましい。前述の群から、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、2−エチルヘキサンカルボン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサンカルボン酸、ネオデカン酸、イソトリデカンカルボン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、リノレン酸または前述の不飽和カルボン酸から誘導される脂肪酸二量体から誘導されるR基がさらに特に好ましく、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、2−エチルヘキサンカルボン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサンカルボン酸、ネオデカン酸、イソトリデカンカルボン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸またはリノレン酸から誘導されるR基が格別に好ましく、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサンカルボン酸、ネオデカン酸、イソトリデカンカルボン酸、オレイン酸から誘導されるR基が特別に好ましい。
【0033】
R基が前述のカルボン酸から誘導される式(I)のポリオキシアルキレンは、減収縮剤として格別に適しており、処理性に関して特に良好な特性を有しており、減収縮剤として使用された場合、所望の特性を有する建築材料を実現する。
【0034】
加えて、式(II)の芳香族カルボン酸、例えば、安息香酸、ケイ皮酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸またはシクロヘキサンカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸またはメチルテトラヒドロフタル酸などの脂環式カルボン酸を使用することも可能である。
【0035】
本明細書で重要なポリオキシアルキレンは、しばしば短縮してポリエーテルまたはポリエーテロールとも呼ばれるポリエーテルアルコールである。従来技術として、アルコール、カルボン酸またはアミンがアルコキシル化反応用の出発化合物として使用される多様な文書が挙げられる。ポリオキシアルキレンおよびポリオキシアルキレンを調製するための方法の良好な概括が、「N. Schonfeldt, Surface Active Ethylene Oxide Adducts, Pergamon Press, 1969」によって与えられている。
【0036】
本発明によるポリオキシアルキレンは、好ましくは、重量平均モル質量300〜15000g/mol、より好ましくは、400〜5000g/molおよび特に好ましくは、500〜2500g/molを有する。
【0037】
n=0〜20、m=0〜20およびm+nの合計=6〜20を有する本発明によるポリオキシアルキレンが特に好ましい。
【0038】
Rが炭素原子5〜17個を有し、n=0〜20、m=0〜20およびm+nの合計=6〜20である一価(a=1)の分枝ヒドロカルビル基である本発明によるポリオキシアルキレンが特別に好ましい。
【0039】
減収縮剤として使用される本発明による化合物として、好ましくは、また、多様なカルボン酸の混合物、例えば、多様な天然脂肪酸の混合物および単量体/二量体/三量体脂肪酸の混合物から出発したポリオキシアルキレンも挙げられる。複数の出発化合物が混合物として使用される場合、指数aもまた統計的分布にしたがってもよい。
【0040】
本発明によるポリオキシアルキレンは、好ましくは、無色〜黄色/橙色生成物であり、透明であっても不透明であってもよい。ポリオキシアルキレン鎖の構造にしたがって、生成物は、室温で液体、ワックス状または固体である。1000ミリパスカル(25℃)未満の液体および低粘度生成物が好ましい。
【0041】
式(I)の本発明による低放出減収縮剤は、従来技術で公知の方法によって調製することができる;これは、好ましくは、以下の方法によって調製される。第1の段階では、式(II)の出発化合物が、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはこうしたエポキシドの任意の所望の混合物と触媒を用いて反応する。任意選択の第2の段階では、残留単量体は、真空蒸留で除去され、反応生成物は、乳酸、酢酸、プロピオン酸またはリン酸などの酸で中和され、形成された塩は、任意選択で、ろ過によって除去される。
【0042】
本発明の文脈では、出発化合物は、調製すべきポリオキシアルキレンの開始(出発)を形成する化合物を意味すると理解され、そのポリオキシアルキレンは、アルキレンオキシドの付加によって得られる。
【0043】
エポキシド単量体は、純粋または混合形態で使用することができる。反応混合物中にすでに存在するエポキシド内にさらなるエポキシドをある時間にわたり計量しながら連続添加することによって連続添加エポキシドの濃度勾配を上昇させることも可能である。したがって、形成されるポリオキシアルキレンは、最終生成物においてランダム分布に従うことになる。計量添加と生成物構造との間の相関関係は、当業者には公知である。
【0044】
アルコキシル化反応用に使用される触媒は、水酸化カリウム、水酸化カリウム溶液、ナトリウムメトキシドまたはカリウムメトキシドなど、当業者に公知であるアルカリ触媒である。出発化合物および触媒は、最初に、アルキレンオキシドの計量添加の前、プロセスの出発時に反応器に装入されるが、この触媒量を調整してプロセスに対する十分な触媒活性を与えることが必要であるからである。第1段階での反応温度は、好ましくは、80〜220℃、より好ましくは、100〜180℃である。第1段階での圧力は、好ましくは、0.5バール〜20バール、好ましくは、1.0バール〜12バール(絶対)である。
【0045】
エポキシドの添加が終了した後、好ましくは、転換を完結させるために、さらなる反応期間が続く。さらなる反応は、例えば、反応体を添加することなく反応条件(つまり、例えば、温度および圧力の維持)下で連続反応によって実施することができる。好ましくは、さらなる反応は、好ましくは、反応混合物の混合下で、特に撹拌下で実施される。
【0046】
未反応エポキシドおよび任意のさらなる揮発性構成成分は、例えば、真空蒸発、蒸気またはガスストリッピング、または他の脱臭方法によって第1段階の終点で直接除去することができる。
【0047】
第1のプロセスの工程でのアルコキシル化用に使用される反応器は、原理的に、反応およびその発熱性に対する制御が可能である任意の適切な反応器型であってよい。第1のプロセスの工程は、化学工学で公知である方式において、連続式で、半連続式で、またはその他ではバッチ式で実施することができる。
【0048】
低放出減収縮剤の使用
本発明は、鉱物結合材、特にセメント質結合材を含む建築材料の収縮を低減する方法をさらに提供する。建築材料は、好ましくは、モルタル、スクリード、コンクリートまたはスラリーである。本方法の文脈では、上に記載の式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンが、未硬化または未凝結建築材料混合物に添加される。建築材料は、好ましくは、水硬性結合材、より好ましくは、無希釈形態での、または潜在水硬性結合材、好ましくは、フライアッシュ、高炉スラグ、燃焼オイルシェール、天然ポゾランまたはフュームドシリカまたは岩石粉などの天然フィラーとのブレンドとしてのEuropean Standard EN 197に記載のセメントである。記載の方法の文脈では、式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンが、結合材の乾燥重量に対して0.001重量%〜6.0重量%の量、好ましくは、1重量%〜3重量%の量で未硬化建築材料の混合物に添加される場合がさらに好ましい。「未硬化建築材料の混合物」という用語は、本文脈では、添加の時点における混合物がその後の建築材料の構成成分すべてを必ずしも含んでいない;換言すれば、例えば、水や骨材など、所望の建築材料に必要なさらなる成分が、式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンの添加後に添加されることが可能であると解釈すべきである。「未硬化」という用語は、鉱物結合材が未凝結または少なくとも不完全な凝結形態であるので混合物は自由流動性、好ましくは、ポンプ輸送可能であると解釈すべきである。
【0049】
式(I)のポリオキシアルキレンは、液体形態で、粉末として、例えば、水および/または非水性溶媒中の担持された、分散されたまたはエマルジョン化された形態で、あるいは水および/または非水性溶媒中に溶解されて使用することができる。式(I)のポリオキシアルキレンを少なくとも1つの水硬性結合材中に予備混合することまたは式(I)のポリオキシアルキレンを乾燥モルタルまたはコンクリート中で用いることのいずれかが可能である。式(I)のポリオキシアルキレンの結合材中への混合は、工場における結合材の製造における粉砕の前、間または後で実施することができる。
【0050】
担持操作では、式(I)の1つまたは複数のポリオキシアルキレンは、担持体に吸収、カプセル化または吸着されるかあるいは担持材料と混合されるが、担持材料は、無機または有機材料またはその混合物、好ましくは、シリカ、アルミナ、砂、セメント、火山岩、例えば、玄武岩または軽石、フライアッシュ、ベントナイト、ゾノトライトまたは石灰、あるいはデンプン、セルロース、木材ペレットあるいはタンパク質、プラスチックペレットから選択することができ、コストの理由から無機担持材料を使用することが特に好ましい。より特に好ましい担持材料は、シリカ、アルミナおよび軽石であり、シリカが特に好ましい。
【0051】
式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレン、鉱物結合材、混和材料、添加剤および/または骨材が、水の添加なしで最初に混合され、水は、このようにして得られた予備混合物に後続時点でのみ添加されるのが適切である場合がある。しかし、あるいは、個々の成分、すなわち、式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレン、鉱物結合材、混和材料、添加剤および/または骨材を水と直接混合することも可能である。加えて、式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンは、建築材料の製造または送達のプロセス中に鉱物結合材および/または岩石粉末と混合することができる。このためには、式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンは、混合物に、例えば、乾燥形態である、または工場で、建築現場で、ミキサー内で、送達ポンプ内で、あるいは粉末計量ユニットまたは液体計量ユニットを備えた静置ミキサーを介して水と混合された結合材、モルタルまたはコンクリートに直接添加することができる。
【0052】
本発明の文脈では、「建築材料」は、1つまたは複数の鉱物結合材および水、好ましくは、1つまたは複数の鉱物結合材、骨材および水からなる混合物を指す。建築材料は、より好ましくは、コンクリート、モルタル、スクリードまたはスラリーである。「鉱物結合材」という表現は、水の存在下水和反応中で反応して固体水和物または水和物相をもたらす結合材を意味すると特に理解されたい。この「鉱物結合材」は、例えば、水硬性結合材(例えば、セメントまたは水硬性石灰)、潜在水硬性結合材(例えば、鋳物砂)、ポゾラン性結合材(例えば、フライアッシュ)、非水硬性結合材(例えば、石こう、白漆喰)またはこうした結合材の2つ以上の混合物を含むことができる。「セメント」または「セメント質結合材」は、少なくとも5重量%、特に、少なくとも20重量%、好ましくは、少なくとも35重量%、詳細には少なくとも65重量%の割合のセメントクリンカーを有する結合材または結合材組成物を意味すると専ら理解されたい。セメントクリンカーは、好ましくは、ポルトランドセメントクリンカーである。本発明は、例えば、EN 197−1標準に記載のセメント、特に、CEM I、CEM II、CEM III、CEM IVおよび/またはCEM V 型セメントに適している。もちろん、また、別の標準で分類されているまたは分類されていない型のセメント(例えば、高アルミナセメント、カルシウムスルホアルミネートセメント、ビーライトセメント、ジオポリマー、およびそのブレンド)も適している。
【0053】
建築材料または前述の建築材料混合物は、本発明による式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンはいうに及ばず、通例の混和材料も含むことができる。例は、コンクリート流動化剤、高流動化剤、防食剤、消泡剤、空気細孔形成剤、ポリマー分散剤、促進剤、遅延剤、安定剤、粘度調整剤、再分散粉末、水保持補助剤、繊維(例えば、鋼またはポリマー繊維)、シーラントである。加えて、建築材料または建築材料混合物は、通例の混和材料、例えば、フライアッシュ、鋳物砂、岩石粉(例えば、石英/石灰石粉)、繊維(例えば、鋼またはポリマー繊維)、顔料、トラス、ポリマー分散剤を含むことができる。加えて、建築材料または建築材料混合物は、骨材、例えば、砂、砂利、砕石および/または石材を含むことができる。本明細書では、鉱物結合材、混和材料、添加剤、骨材などが、「乾燥ミックス」の形態で予備混合され、これが後続時点で水とブレンドされても、個別の成分が水と一緒に混合されても問題ではない。
【0054】
本発明のさらなる態様は、
i)少なくとも1つの鉱物結合材、好ましくは、セメント質結合材と、
ii)上記の式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレンとを含む建築材料に関する。式(I)の少なくとも1つのポリオキシアルキレン、組成物中のその含量および建築材料組成物のさらなる成分の構成に関する好ましい実施形態では、本発明による建築材料組成物に対して同様に適用可能である、建築材料および建築材料混合物に関する詳細を含めての上記詳細が参照される。
【0055】
以降に提示される実施例には、実施例によって本発明が記載されているが、本発明をその実施例で具体化された実施形態に限定するいかなる意図も存在せず、本発明の応用の範囲は、詳細な説明と特許請求の範囲との全体によって明白である。
【0056】
本発明による低放出ポリオキシアルキレン、それを調製するためのプロセスおよび減収縮剤としての本発明による使用は、実施例によって記載されているが、本発明をこうした例示的な実施形態に限定するいかなる意図も存在しない。
【実施例】
【0057】
GPC測定:
多分散性および平均モル質量Mwを決定するためのGPC測定を、以下の測定条件:SDV1000/10000Åカラム組合せ(長さ65cm)、温度30℃、移動相としてのTHF、流速1ml/分、試料濃度10g/l、RI検出器、ポリプロピレングリコール標準に対する評価、で実施した。
【0058】
OH価の決定:
Deutsche Gesellschaft fur Fettwissenschaft [脂肪科学のための独国協会(German Society for Fat Science)]の方法DGF C−V 17 a (53)にしたがってヒドロキシル価を測定した。これには、ピリジンの存在下で無水酢酸によって試料をアセチル化し、フェノールフタレインを使用して0.5n水酸化カリウムエタノール溶液による滴定によって無水酢酸の消費を決定することが必要である。
【0059】
粘度の決定:
Haake RV12回転式粘度計を用いてDIN 53019にしたがって25℃で粘度を測定した。
【0060】
VOC含量の決定:
a)試験チャンバ実験
German Association for the Control of Emissions in Products for Flooring Installation, Adhesives and Building Materials (GEV)、2013年4月15日版による試験方法「Bestimmung fluchtiger organischer Verbindungen zur Charakterisierung emissionskontrollierter Verlegewerkstoffe, Klebstoffe, Bauprodukte und Parkettlacke」 [放出のキャラクタリゼーションのための揮発性有機化合物の決定−制御された敷設材料、接着剤、建築製品およびパルケットワニス(Determination of Volatile Organic Compounds for Characterization of Emissions−Controlled Laying Materials, Adhesives, Construction Products and Parquet Varnishes)]にしたがって試験チャンバ実験を実施した。それぞれの収縮低減剤を含むモルタル試料を水で希釈し、金属皿に導入し、30l試験チャンバ内に置いた。23℃、相対湿度50%で時間当り0.5で空気を交換しながら貯蔵した。3、10および28日後、それぞれ2つの試料:GC−MS(Tenax)による揮発の分析用の1つの試料、HPLC(DNPH)によるアルデヒドの決定用のもう1つの試料を試験チャンバのガス空間から採取した。
【0061】
b)GCによる迅速法
マーカー物質として標準条件下で沸点251℃を有するテトラデカンを使用してガスクロマトグラフィー法によってDIN EN ISO 11890−2「塗料およびワニス−揮発性有機化合物(VOC)含量の決定(Paints and varnishes −− Determination of volatile organic compound (VOC) content)」にしたがってVOC測定を実施した。マーカー物質未満の保持時間を有する化合物すべてをVOCと考える。ピーク面積からの計算によってVOC含量を決定し、分析された試料全量に対するパーセントで揮発性有機構成成分の質量割合を表す。
【0062】
建築材料(建築材料混合物)の混合:
混合物の製造をDIN EN 206−1にしたがって実施した。セメントおよび任意の混和材料、添加剤および骨材をミキサー、例えば、パンミキサーで予備混合した。水の添加終了後および高流動化剤またはコンクリート流動化剤の続いての添加後、混合物をそれぞれの場合再度混合した。
【0063】
新鮮な建築材料混合物のコンシステンシーの決定:
DIN EN 12350−5またはDIN EN 13395−1にしたがってスランプフローを決定した。スランプの決定をDIN EN 12350−8にしたがって実施した。「スランプコーン」ではなくて、「Hagermannコーン」を使用した。用いたさらなる方法をDAfStb [German Committee for Structural Concrete]ガイド「Herstellung und Verwendung von zementgebundenem Vergussbeton und Vergussmortel」 [セメントで結合された注入コンクリートおよび注入モルタル(Production and Use of Cement−Bound Pouring Concrete and Pouring Mortar)]に記載する。
【0064】
新鮮な建築材料混合物の空気細孔含量の決定:
空気細孔含量を、DIN EN 12350−7にしたがって決定した。空気含量試験器具の容積は、1リットルまたは5リットルであった。
【0065】
早期収縮の決定:
建築材料試料における凝結プロセス中の収縮および膨張行動を収縮チャネルによって測定した。新鮮なモルタルを、ステンレス鋼製の金属チャネル内に導入した。チャネルの一方側に可動様式で取り付けられたラムは、長さ変化を高感度変換器に伝達する。チャネルの壁面に試料を保持する返し付フックがチャネルの他端に存在する。同一のフックが変換器ラム上に存在する。試料を、チャネル内に垂直無摩擦方式で保持する。
【0066】
固化建築材料混合物の長期収縮の決定:
DIN 52450(1985)にしたがって収縮を実施した。代替の方法は、この標準に基づいている。相違は、寸法100mm×100mm×500mmの供試体および対応する試験器具を使用したことである。
【0067】
固化建築材料混合物の圧縮および曲げ引張強度の決定:
DIN EN 12390−3、DIN EN 12390−5、DIN EN 196−1およびDIN EN 13892−2にしたがって、圧縮および曲げ引張強度を試験した。
【0068】
減収縮剤のための合成実施例:
【実施例1】
【0069】
3,5,5−トリメチルヘキサン酸およびPO8モルからのポリオキシアルキレンの調製
5リットルオートクレーブ中の初期装入量3,5,5−トリメチルヘキサン酸806gおよびKOH18.5gを撹拌しながら130℃まで加熱した。反応器を内部圧30ミリバールまで脱気することによって存在するいかなる揮発性成分も蒸留によって除去し、窒素によって不活性化した。内部温度130℃および内部圧3〜4バール(絶対)でプロピレンオキシド2367gを4時間以内に計量投入した。130℃における1.5時間のさらなる反応後、130℃減圧下で蒸留によって揮発性成分を除去した。90℃未満までアルコキシル化生成物を冷却し、リン酸で中和し、フィルター経由で反応器から排出した。生成物は、ほとんど無色であり、室温で低粘度であった。OH価は101mgKOH/g、酸価は、0.1mgKOH/gであった。GPC分析によれば、生成物は、重量平均モル質量Mは680g/mol、多分散性M/Mは1.11である。
【実施例2】
【0070】
3,5,5−トリメチルヘキサン酸およびEO12モルからのポリオキシアルキレンの調製
5リットルオートクレーブ中の初期装入量3,5,5−トリメチルヘキサン酸806gおよびKOH12.5gを撹拌しながら130℃まで加熱した。反応器を内部圧30ミリバールまで脱気することによって存在するいかなる揮発性成分も蒸留によって除去し、窒素によって不活性化した。内部温度160℃および内部圧最大4.5バール(絶対)でエチレンオキシド2689gを2時間40分以内に計量投入した。160℃における1時間のさらなる反応後、160℃減圧下で蒸留によって揮発性成分を除去した。90℃未満までアルコキシル化生成物を冷却し、リン酸で中和し、フィルター経由で反応器から排出した。生成物は、ほとんど無色であり、室温で低粘度であった。OH価は88.5mgKOH/g、酸価は、0.3mgKOH/gであった。GPC分析によれば、生成物の重量平均モル質量Mは680g/mol、多分散性M/Mは1.12である。
【実施例3】
【0071】
ネオデカン酸およびEO8モルからのポリオキシアルキレンの調製
5リットルオートクレーブ中の初期装入量ネオデカン酸689gおよび水酸化カリウム溶液(45%)3.6gを撹拌しながら130℃まで加熱した。反応器を内部圧30ミリバールまで脱気することによって存在するいかなる揮発性成分も蒸留によって除去し、窒素によって不活性化した。内部温度170℃および内部圧最大4.5バール(絶対)でエチレンオキシド1408gを3.5時間以内に計量投入した。170℃における0.5時間のさらなる反応後、減圧下で蒸留によって揮発性成分を除去した。90℃未満までアルコキシル化生成物を冷却し、乳酸で中和し、フィルター経由で反応器から排出した。生成物は、ほとんど無色であり、室温で低粘度であった。OH価は101.9mgKOH/g、酸価は、0.1mgKOH/gであった。GPC分析によれば、生成物の重量平均モル質量Mは540g/mol、多分散性M/Mは1.09である。
【実施例4】
【0072】
3,5,5−トリメチルヘキサン酸、PO8モルおよびEO8モルからのポリオキシアルキレンの調製
オートクレーブに3,5,5−トリメチルヘキサン酸403gおよびカリウムメトキシド5.8gを最初に装入し、プロピレンオキシド1182gとエチレンオキシド897gの均一混合物を130℃で計量投入した点を除いて実施例1に記載の調製。リン酸中和したアルコキシル化生成物は、ほとんど無色であり、室温で低粘度であった。OH価は58.2mgKOH/g、酸価は、0.2mgKOH/gであった。GPC分析によれば、生成物の重量平均モル質量Mは935g/mol、多分散性M/Mは1.12である。
【実施例5】
【0073】
安息香酸およびEO5モルおよびPO5モルからのポリオキシアルキレンの調製
オートクレーブに安息香酸488gおよびナトリウムメトキシド7.5gを最初に装入し、第1番目にエチレンオキシド880g次いでプロピレンオキシド1160gを130℃で計量投入した点を除いて実施例1に記載の調製。ブロック様構造を有するリン酸中和したアルコキシル化生成物は、淡黄色であり、室温で低粘度であった。OH価は90.1mgKOH/g、酸価は、0.1mgKOH/gであった。GPC分析によれば、生成物の重量平均モル質量Mは610g/mol、多分散性M/Mは1.14である。
【実施例6】
【0074】
オレイン酸およびEO12モルからのポリオキシアルキレンの調製
オートクレーブにオレイン酸561gおよび水酸化カリウム溶液(45%)2.5gを最初に装入し、エチレンオキシド1056gを150℃で計量装入した点を除いて実施例3に記載の調製。非中和アルコキシル化生成物は、茶色であり、室温で低粘度であった。OH価は71.3mgKOH/g、酸価は、0.0mgKOH/gであった。GPC分析によれば、生成物の重量平均モル質量Mは785g/mol、多分散性M/Mは1.16である。
【実施例7】
【0075】
担持形態における粉末の調製
強力ミキサー(例えば、Eirisch製)の攪拌機槽にシリカ333gおよび実施例1(3,5,5−トリメトキシヘキサン酸+8PO)に記載のポリオキシアルキレン67gを最初に装入した。この後に、5分間2000rpmで混合した。
【0076】
VOC含量の分析:
記載の迅速試験によってガスクロマトグラフィーで純ポリオキシアルキレンのVOC含量を分析した。
【0077】
【表1】
【0078】
選択された試料に対して、多様な減収縮剤で改質されたモルタル試料についての試験チャンバ試験(上記のもの)をGEV法によって実施した。添加量は、全モルタルに対して0.3%の有効成分であった。
【0079】
VOC放出を評価するために、TVOC(全揮発性有機含量;保持範囲C6−C16)と呼ばれるものを導入し、トルエン相当量で報告する。
【0080】
【表2】
【0081】
旧来の減収縮剤は、低放出建築材料に対する現況技術を現在代表するいかなるGEV基準にも合格しない。対照的に、本発明の減収縮剤(実施例1)を含むモルタルは、GEV基準より数倍低い水準を実現する。実施例2〜7に記載の本発明のさらなる化合物も、匹敵する低いTVOC値を実現する。
【0082】
とりわけセメント330kg/m、岩石粉および骨材1700kg/m、ならびに水210kgからなる建築材料混合物配合物において、本発明による物質の収縮低減特性の検証を実施した。比較混合物との間の相違は、収縮低減成分のみであった。
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
以下の組成:セメント647kg/m、岩石粉260kg/m、粒径0〜2mmの砂1293kg/mおよび水453kg/mであるさらなる建築材料配合物(表6)において本発明による化合物の収縮低減特性を試験した。使用された参照は、減収縮剤を含まず、ネオペンチルグリコールを含む混合物であった。寸法400mm×400mm×1600mmの供試体についてDIN 52450(1985)にしたがって収縮測定を実施した。
【0087】
【表6】
【国際調査報告】