(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-523265(P2018-523265A)
(43)【公表日】2018年8月16日
(54)【発明の名称】電気リレー構造体
(51)【国際特許分類】
H01H 47/22 20060101AFI20180720BHJP
【FI】
H01H47/22 B
H01H47/22 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-563587(P2017-563587)
(86)(22)【出願日】2016年6月22日
(85)【翻訳文提出日】2018年1月25日
(86)【国際出願番号】IB2016000877
(87)【国際公開番号】WO2016207713
(87)【国際公開日】20161229
(31)【優先権主張番号】102015000026761
(32)【優先日】2015年6月23日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517423718
【氏名又は名称】ヴィマー エス.ピー.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ザンピシニーニ,ジョルジョ
【テーマコード(参考)】
5G057
【Fターム(参考)】
5G057AA02
5G057AA09
5G057AA10
5G057BB03
5G057BC03
5G057KK18
5G057KK33
5G057RR01
5G057RS01
(57)【要約】
機械部材及び電気部材を備え、機械部材は使用者が操作するプッシュボタン手段を備え、電気部材は動作可能に相互接続されるコイル手段、コンデンサ手段、抵抗器手段、及びダイオード手段を備える双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体において、コイル手段は相互に並行に接続される2個のコイル、又は分極化又はバイアスにより2個の極性を有する単一コイルのいずれかを備え、使用者がプッシュボタン手段を操作してリレー構造の少なくとも1個の接点をスイッチング又は交換することにより、2個のコイルの一方が短絡、又は単一コイルの2個の極性が相互に逆転することにより、電気リレー構造体に理論セット機能及び理論リセット機能を与える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械部材及び電気部材を備え、前記機械部材は使用者が操作するプッシュボタン手段(P.P.)を備え、前記電気部材は動作可能に相互接続されるコイル手段、コンデンサ手段(C1、C2、C3)、抵抗器手段(R1−R4)、及びダイオード手段(R−S)を備える双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体であって、前記コイル手段(A又はB)は相互接続される2個のコイル(A及びB)、又は分極化又はバイアスにより2個の極性を有する単一コイル(A又はB)のいずれかを備え、前記使用者が前記プッシュボタン手段を操作して前記リレー構造の少なくとも1個の接点をスイッチング又は交換することにより、前記コンデンサ(R1−R3を介したC1、C2、C3又はC1)が荷電され、前記2個のコイル(A及びB)の一方(A又はB)が短絡、又は前記単一コイル(A又はB)の前記2個の極性が相互に逆転することにより、前記電気リレー構造体に理論セット機能及び理論リセット機能を与えることを特徴とする、双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体。
【請求項2】
請求項1に記載の電気リレー構造体において、前記コンデンサ手段は各々の一方端が第1の抵抗器(R1)の第1の端部に接続される第1のコンデンサ(C1)及び第2のコンデンサ(C2)を備え、前記第1の抵抗器(R1)の他方端は供給電圧端子(220Vac)に接続され、前記コンデンサの各々の他方端は前記2個のコイル(A、B)の一方端の各々に接続され、前記2個のコイル(A、B)の他方端は接地され、前記コンデンサ(C1、C2)の各々の前記他方端の各々には第1のダイオード(R)及び第2のダイオード(S)の各陰極が接続され、前記第1のダイオード(R)及び前記第2のダイオード(S)の各々の陽極は前記プッシュボタン手段(P.P.)に接続され、前記抵抗手段(R1−R3)は、前記コンデンサの前記端部の各々及び前記供給電圧に接続されて前記コンデンサ(C1、C2)の荷電電流を制限する前記第1の抵抗器(R1)と、前記供給電圧及び接地間に接続されて前記プッシュボタン手段(P.P.)の一コマンドから他コマンドへの経過時間を調節する第2の抵抗器(R2)と、一方端が接地され、他方端が前記コンデンサ(C1、C2)の各々の前記各端部に接続されてバウンス又はバックスイッチの発生を防止する第3の抵抗器(R3)及び第4の抵抗器(R4)とを含むことを特徴とする、電気リレー構造体。
【請求項3】
請求項1に記載の電気リレー構造体において、前記電気リレー構造体は更に、前記2個のコイルの接地されていない前記2個の端部を接続して、短絡した前記コイル(A又はB)の状態保持を向上させる別のコンデンサ(C3)を含むことを特徴とする、電気リレー構造体。
【請求項4】
請求項1に記載の電気リレー構造体において、前記2個のコイル(A、B)の端部の各々は相互及び第1のダイオードの前記陰極に接続され、前記第1のダイオードの陽極は前記プッシュボタンに接続され、前記2個のコイル(A、B)の他方端の各々は第1のコンデンサ(3)を介して相互接続され、前記第1のコンデンサ(3)の一方端は2個の抵抗器(R1、R2)を介して前記1個のコイル(B)及び前記供給電圧(220Vac)に接続され、前記第1のコンデンサ(3)の他方端は第3の抵抗器(R3)の一方端に接続され、前記第3の抵抗器(R3)の他方端は別の前記コンデンサ(C1)の一方端に接続され、前記コンデンサ(C1)の他方端は前記供給電圧に接続され、前記抵抗器(R2及びR3)の各端部は直接相互接続されることを特徴とする、電気リレー構造体。
【請求項5】
請求項1に記載の電気リレー構造体において、前記分極化又はバイアスした単一コイル(A、B)の第1の端部は前記第1の抵抗器(R2)の第1の端部に接続され、前記第1の抵抗器(R2)の第2の端部は前記第2の抵抗器(R1)の第1の端部に接続され、前記第2の抵抗器(R1)の第2の端部は前記供給電圧(220Vac)に接続され、前記コイルの前記第1の端部(A)は更に前記第3の抵抗器(R4)の第1の端部に接続され、前記第3の抵抗器(R4)の第2の端部は第1の位置(R)から第2の位置(S)へスイッチング可能な交換接点の端子(C)に接続され、前記端子(C)は前記第1のダイオードの陰極に接続され、前記第1のダイオードの陽極は第1のプッシュボタン(P.P.)に接続され、前記交換又はスイッチング接点の前記端子(C)は、切位置から入位置にスイッチング可能な別の交換又はスイッチング接点(C1)の端子(Com)に、第1のコンデンサ(C3)に接続される前記単一コイルに並列に機械的に接続され、前記第1のコンデンサ(C3)の一方端は前記第3の抵抗器(R4)の前記第1の端部に接続され、前記第1のコンデンサ(C3)の他方端は前記単一コイル(A、B)の前記第2の端部(B)及び第5の抵抗器(R5)の一方端に接続され、前記第5の抵抗器(R5)の他方端は前記第1のダイオードの前記陰極に接続され、前記単一コイル(A、B)の前記第2の端部(B)は第4の抵抗器(R3)の第1の端部に接続され、前記第4の抵抗器(R3)の第2の端部は第2のコンデンサ(C1)の第1の端部に接続され、前記第2のコンデンサ(C1)の第2の端部は前記供給電圧(220Vac)に接続され、前記第1の抵抗器(R2)の前記第2の端部は前記第4の抵抗器(R3)の前記第2の端部に短絡し、前記第1の抵抗器(R2)の前記第1の端部は第2のダイオード(R)の前記陰極に直接接続され、前記第2のダイオード(R)の陽極は第2のプッシュボタンに接続され、前記第5の抵抗器(R5)の前記一方端は第3のダイオード(S)の前記陰極に接続され、前記第3のダイオード(S)の陽極は第3のプッシュボタン及び前記スイッチング接点の端子(R)に接続され、前記スイッチング接点の別の端子(S)は前記単一コイルの前記端子(A)及び前記第1のコンデンサ(C3)の前記第1の端部に接続されることを特徴とする、電気リレー構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の通り、リレーは、電源又は駆動回路における変動を検知するとこれに対応して少なくとも1個の被駆動回路を変動させることにより、小電力の駆動信号でより大電力の被駆動回路を動作させることを可能とする装置である。
【0003】
また、上述のリレーは電気リレー、電気機械リレー、及び電子リレーの3種類に分類可能であることも公知の通りである(熱リレー、電極等を除く)。
【0004】
電気リレーは電気的な電源回路及び被駆動回路のみを用いる:このような電気リレーには利点がいくつかあり、繊細な能動電子部材を必要とせず、消費電力の小さい抵抗、コンデンサ及びダイオードのみを用いる点もその1つである。
【0005】
また、電気リレーはノイズが非常に少なく、220Vacで直接動作させることも可能であり、更に従来の電気機械型3線式ステップ・バイ・ステップ式リレーとして接続することも可能である。
【0006】
また、電気リレーは「明快(clean)」な、すなわち非半導体型の接点を有し、スイッチング能力が非常に高く、短絡に対して耐性を有する点でも実用的である。
【0007】
次に、電気機械リレーは供給電流の強度変動に敏感な電磁石を備える電気リレーであり、軟鉄可動電機子で動作し、少なくとも1個の接点を開放又は閉鎖する。
【0008】
このような電気機械リレーは構造的強度が高く、スイッチング電流の大小に関わらず十分に動作するよう構成されるが、大型で動作ノイズが大きく、スイッチング動作における電力消費が大きいため、動作電力が大きくなる。
【0009】
最後に、電子リレーはシリコン制御トランジスタ及びダイオード等の半導体電子部材を用いた小型のリレーであり、動作が柔軟でノイズが少ない。
【0010】
しかしながら、このような電子リレーはピーク電圧及び高電流に非常に敏感で、端部に半導体を含むため、例えば接続される負荷が短絡すると「焼け付く」場合がある。
【0011】
電子リレーの上述のような欠点にも関わらず、今日のリレー技術は電子リレーを引続き開発する方向へ進んでいるようであり、これは電気機械リレーとって、更には電気リレーにとっても(明らかな)損失であり、電子リレーと比べた場合の電気リレーの上述の大きな利点及びその他の利点の観点から、本願出願人には妥当ではないと思われる。
【発明の概要】
【0012】
したがって、本発明の課題は、電気リレーの上述の利点全て及び電子リレーの上述の利点を略全て統合し、電子リレーの上述の欠点全てを解消した改良型電気リレー構造体を提供することである。
【0013】
上述の課題の範囲内として、本発明の主たる目的は、動作が非常に安定し、小型でノイズが無く、能動電子部材を備えず、非常に少ない数の受動素子を備えるステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、セット及びリセット機能を更に有し、ホームオートメーション分野の例のような当該機能を実行するための外部ユニットを必要としないステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体を提供することである。
【0015】
本発明の更に別の目的は、複数の対応する又は類似のリレーに接続することにより、単一コマンドで駆動可能な電気リレー構体を構成可能なステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体を提供することである。
【0016】
本発明の更に別の目的は、従来の電気装置の遮断器及びスイッチの全てに代替し、従来の方法で制御されるプッシュボタン構体を介して容易に制御できるよう構成されるステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体を提供することである。
【0017】
本発明の更に別の目的は、メモリ又は記憶能力を更に備えることにより、例えば、ブラインド/シャッター等に用いられる電気モータ用の小型の中央制御装置を構成可能なステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体を提供することである。
【0018】
本発明の更に別の目的は、広く市販されている材料から構成でき、大がかりなメンテナンスを必要とせず、単に経済的観点からも非常に優位なステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体を提供することである。
【0019】
本発明の様態によれば、以下に更に説明する上述の課題及び目的、及びその他の目的は、機械部材及び電気部材を備え、前記機械部材は使用者が操作するプッシュボタン手段を備え、前記電気部材は動作可能に相互接続されるコイル手段、コンデンサ手段、ダイオード手段、及び抵抗器手段を備える双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体であって、前記コイル手段は相互に並列に接続される2個のコイル、又は分極化又はバイアスにより2個の極性を有する単一コイルのいずれかを備え、前記使用者が前記プッシュボタン手段を操作して前記リレー構造の少なくとも1個の接点をスイッチング又は交換することにより、前記コイルのうち一方が短絡、又は前記単一コイルの前記2個の極性が相互に逆転し、前記電気リレー構造体にセット及びリセット論理機能を与えることを特徴とする、双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体により達成される。
【0020】
本発明による電気リレー構造体の更なる特性及び利点を、説明のみを目的として限定を意味しない例示としての添付の図面により、現時点での好ましい実施形態を参照して以下により詳細に説明する:
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は本発明の電気リレー構造体の可能な好ましい実施形態の拡大斜視図であり、前記電気リレー構造体が極小型(数ミリメータ程度)であることを明確に示す。
【
図2】
図2は本発明の電気リレー構造体の実施形態の詳細な回路図を示す。
【
図3】
図3は本発明の電気リレー構造体の別の可能な実施形態の詳細な回路図を示す。
【
図4】
図4は本発明の電気リレー構造体の更に別の好ましい実施形態の詳細な回路図を示す。
【
図5】
図5は本発明の電気リレー構造体の別の好ましい実施形態の詳細な回路図を示す。
【
図6】
図6は本発明の電気リレー構造体の動作を理解するための原理電気回路図を示す。
【
図7】
図7は本発明の電気リレー構造体の動作を理解するためのオシロスコープ波形の写真である。
【
図8】
図8は本発明の電子リレー構造の動作をより理解するための原理電気回路図を示す。
【
図9】
図9は本発明の電子リレー構造の動作をより理解するための原理電気回路図を示す。
【
図10】
図10は本発明の電気リレー構造体のセット位置へのスイッチング動作ステップに関するオシロスコープ波形の写真である。
【
図11】
図11は本発明の電気リレー構造体のリセット状態へのスイッチング動作ステップに関するオシロスコープ波形の写真である。
【
図12】
図12は分極化単一コイルを備える電気リレー構造体に関するオシロスコープ波形の写真2枚であり、左の写真は正のセット・パルスを示し、右の写真は負のリセット・パルスを示す。
【
図13】
図13は本発明の電気リレー構造体の動作をより理解するための原理電気回路図を示す。
【
図14】
図14は本発明の電気リレー構造体の動作をより理解するための原理電気回路図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
上述の図を参照して、特に
図1において本発明による電気リレー構造体を参照番号1で概略示し、含まれる本発明による前記電気リレー構造体が(従来の電子リレーの寸法に略対応する)数十ミリメータ程度の極小型であることを明確に示す。
【0023】
本実施形態において、図に明記した通り、筐体2は本発明による前記電気リレー構造体の主電気部材を収容し、参照番号4で概略示す外部コンデンサ構体3及び外部駆動構体を備える。
【0024】
図2は、本発明による前記電気リレー構造体の可能な実施形態の詳細な電気回路
図Aを示す。
【0025】
本図において、抵抗器R1は負荷電流を制限してプッシュボタンが損傷するのを防止する。
【0026】
より詳細には、プッシュボタンP.P.が押圧されるとコンデンサC1及びコンデンサC2の荷電が同時に開始されるが動作は異なり、すなわち交換を実行すべきコンデンサ(C1)がコイルAに電流を流すと共に、交換接点が動作すべきではないコイルBを短絡させるため他方のコンデンサ(C2)が略即時に荷電される。
【0027】
抵抗器又は抵抗R3、R4は、スイッチング動作間に前記コンデンサC1、C2が完全に荷電されず未荷電分の残留電荷が発生した場合の、その他バウンス又はバックスイッチの発生を防止する。
【0028】
抵抗R2は、前記コンデンサC1、C2との組合せにより、コマンドPPから他コマンドへの経過時間の秒数を調節する。
【0029】
本願出願人が提供する利点の一つは0.1秒から15秒のスイッチング時間であり、当業者には自明の通り、当該スイッチング時間は前記抵抗R2、前記コンデンサC1、C2の数値を適切に選択することにより適切に選択可能である。
【0030】
したがって、Rを押圧することにより、接点の位置に関わらずいつでも切状態へのスイッチング動作が可能である。
【0031】
反対に、Sを押圧することにより、接点の位置に関わらずいつでも入状態へのスイッチング動作が可能である。
【0032】
本発明の利点の一つは動作電圧が160Vacから260Vacの範囲であることである。
【0033】
本願出願人が実際の電気リレーに対して行った試験より、220Vで1,700Wの電力を通電することが可能であると確認された。
【0034】
したがって、前記リレーの前記コイルA、B、及び前記複数の構成部材は比較的高いインピーダンスを有するため、従来の1.5mm
2の電線を用いて数キロメートル程度の距離から装置を駆動可能である。
【0035】
次に、
図2に記載の前記電気リレー構造体の回路接続の詳細な様態を開示するが、前記構造は、各々が、第1の抵抗器R1を介して供給電圧(220Vac)の電極に接続される一方端と、各々他方端が接地される2個のコイル(A、B)の一方端の各々に接続される他方端とを有する第1のコンデンサ(C1)及び第2のコンデンサ(C2)と、各々が、前記コンデンサ(C1、C2)の各々の前記他方端の間に接続される陰極と、各々がプッシュボタン手段(N)に接続される陽極を有する第1のダイオード(R)及び第2のダイオード(S)と、前記コンデンサ(C1、C2)の前記端部の各々及び前記供給電圧(220Vac)に接続されて前記コンデンサ(C1、C2)の荷電電流を制限する前記第1の抵抗器(R1)、一方端が前記第1の抵抗器(R1)の端部に接続され、他方端が接地されて一コマンドから他コマンドへのスイッチング時間を調節する第2の抵抗器(R2)、前記プッシュボタン手段(PP)、及び各々一方端が接地され、他方端が前記コンデンサ(C1、C2)の前記端部の各々に接続(R4がC1に、及びR3がC2に)されてバウンス及びバックスイッチを防止する第3の抵抗器(R3)及び第4の抵抗器(R4)を備える抵抗手段と、を備える。
【0036】
図3は本発明による前記電気リレー構造体の別の実施形態の詳細な電気回路
図B1を示し、電気回路
図B1は上述の回路Aの理論構成に略基づきコンデンサC3を追加したものであり、前記コンデンサC3は交換動作の終了時に、その極性を逆転させることにより、非活又は無効状態に保持されるべきコイルの状態保持(lock)を更に向上させる。
【0037】
より詳細には、前記プッシュボタンP.P.が押圧されると、前記コンデンサC1、C2の荷電が開始される。
【0038】
内部交換によりパルスは前記コイル(A)のみを流れ、他方の前記コイル(B)は短絡する。
【0039】
交換動作の終了時に前記コンデンサC1、C2は略荷電され、C3が自身の極性を逆転させて前記コイルAを放電させることにより残留電荷を防止するため、前記コイルAの状態は更に保持される。
【0040】
C3は更に、製造者毎に異なると思われるリレー構造の機械的反応時間の問題を解決する。
【0041】
前記コンデンサC3は更に内部接点の(20を超える)バウンスを抑制し、これによりリレーのスイッチング動作が抑制される。
【0042】
前記プッシュボタンP.P.が解除されると、前記コンデンサC1、C2は、好ましくは0.1秒から15秒から選択されるR1が確保した時間放電される。
【0043】
当該時間が経過すると、本発明による前記リレー構造は次の動作を実行可能な状態となる。
【0044】
電気的接続を詳細に参照して、
図3の前記電気リレー構造体の実施形態は、各々が、共に前記コンデンサC3に接続される第1の端部、すなわち
図3における上端を有する2個の前記コイルA、Bを備える。
【0045】
前記コイルAの前記第1の端部(前記上端)はコンデンサC1の第1の端部に接続され、コンデンサC1の他方端は抵抗器(R1)を介して電源電圧220Vacに接続される。
【0046】
前記コンデンサC1の他方端は抵抗器R2の一方端に接続され、前記抵抗器R2の他方端は前記抵抗器R1に接続され;C1の他方端は更にダイオードRの陰極に接続され、前記ダイオードRの陽極はプッシュボタン(N)の一方端に接続される。
【0047】
前記コンデンサC2の一方端は前記抵抗器R1の前記端部に接続され、前記コンデンサC2の他方端は前記コイルBの前記第1の端部(前記上端)に接続され、前記コイルBの第1の端部は別なダイオードSの陰極に接続され、前記ダイオードSの陽極は別のプッシュボタン(N)の一方端に接続される。
【0048】
前記コイルA、Bは、交換接点Cに連結するCbにおいて相互接続される2個の第2の端部(下端)を有し、前記交換接点Cは前記コイルBの前記端部に直接接続される端子Rと、前記コイルAの前記端部に直接接続される端子Sとの間でスイッチング可能である。
【0049】
前記交換接点Cは、切位置(R1)と入位置(S1)との間でスイッチング可能な別の交換接点に機械的に接続される。
【0050】
図4は、本発明による前記電気リレー構造体の別の実施形態B2を示す。
【0051】
より詳細には、
図B2は、前記回路Aにおいて単一コンデンサC1を前記抵抗器R1、R2、R3間で動作させることにより大きく単純化したものである。
【0052】
当該単一コンデンサを用いることにより、スイッチング動作終了時にC1が更に交換を実行するための十分な電力又はエネルギを有さないため、パルスの自動調節(0.002秒)が可能となる。
【0053】
すなわち、前記プッシュボタンP.P.が押圧されるとC1の荷電が開始され、内部交換又はスイッチング動作によりパルスが一方の単一コイルに伝達され、一方で他方は短絡するため、2個のコイルが分離され、短絡電流が抑制される。
【0054】
スイッチング動作終了時において、C1はほぼ放電されて次のコマンド動作を実行する容量を有さない。
【0055】
前記プッシュボタンP.P.が解除されると、C1はR1が確保する好ましくは0.1秒から15秒の間の時間、放電される。
【0056】
当該スイッチング動作の後、本発明による前記リレーは次の動作を実行可能な状態となる。
【0057】
C3は、リレー毎(リレー製造者毎)に異なると思われる機械的反応時間の問題を解決する。
【0058】
実際の動作において、C3はスイッチング動作を行う際に極性を逆転させ、これにより交換されるべきコイル上のパルスを更に向上させる。
【0059】
また、(20を超える数の)内部接点のバウンスを減衰させることにより、前記リレーのスイッチング動作を防止できる。
【0060】
図4に記載の前記電気リレー構造体B2の別の実施形態において、前記2個のコイル(A、B)の各々は、相互接続され、且つ第1のダイオードの陰極に接続される(下方)端部を有し、前記第1のダイオードの陽極は前記プッシュボタン P.P.に接続され、前記コイルA、Bの他方(上方)端部の各々は第1のコンデンサ(C3)を介して相互接続され、前記第1のコンデンサ(C3)の一方端は前記コイルA、及び2個の抵抗器R2、R1を介して前記供給電圧(220Vac)に接続され、他方端は第3の抵抗器(R3)の一方端に接続され、前記第3の抵抗器(R3)の他方端は別のコンデンサC1の一方端に接続され、前記コンデンサC1の他方端は前記電源電圧に接続され、前記抵抗器(R2、R3)各々の2個の共有端部の各々は相互に直接接続される。
【0061】
図5は、本発明による前記電気リレー構造体の更に別の実施形態の詳細な電気回路
図B3を示し、本発明の主な様態によれば、異なる極性(−及び+)で分極される単一コイルが設けられ、上述の
図A、B1、B2のものとは異なる相補型理論回路が形成される。
【0062】
当該リレーの実施形態は、前記単一コイルA−Bの極性(−及び+)を逆転させることによりスイッチング動作を一方側又は他方側で実行するよう構成される。
【0063】
すなわち、前記プッシュボタンP.P.が押圧されると、前記コンデンサC1の荷電が開始され、内部交換又はスイッチング動作によりA及びB上のパルスが短絡する。
【0064】
スイッチング動作においてコイルの極性が逆転し、前記コンデンサC1が略放電され、R4及びR5が残留電荷を吸収するため次のスイッチング動作を実行できない。
【0065】
再度前記プッシュボタンP.P.が押圧されると、内部交換により今度はAが短絡するため、上記動作モードがコイル極性(+及び−)逆転した状態で再度実行される。
【0066】
前記プッシュボタンP.P.が更に押圧されると、前記コンデンサC1はR1、及びC1自身の静電容量により確保された好ましくは0.1秒から15秒から選択される放電時間で放電される。
【0067】
当該時間が経過すると、本発明による前記リレー構造は次の動作を実行可能な状態となる。
【0068】
その際、前記コンデンサC3は極性を安定させる。
【0069】
すなわち、
図5に記載の単一コイルによる実施形態の電気的接続を参照して、前記単一コイル(A、B)の第1の端部(A)は第1の抵抗器(R2)の第1の端部に接続され、前記第1の抵抗器(R2)の第2の端部は第2の抵抗器(R1)の第1の端部に接続され、前記第2の抵抗器(R1)の第2の端部は前記電源電圧(220Vac)に接続され、前記コイルの前記第1の端部(A)は更に第3の抵抗器(R4)の第1の端部に接続され、前記第3の抵抗器(R4)の第2の端部は第1の位置(R)から第2の位置(S)にスイッチング可能な交換接点の一端子(C)に接続され、前記端子(C)は第1のダイオードの陰極に接続され、前記第1のダイオードの陽極は第1のプッシュボタン(P.P.)に接続され、前記交換接点の前記端子(C)は切位置から入位置にスイッチング可能な別の交換接点(C1)の端子(Com)に、第1のコンデンサ(C3)に接続される前記単一コイルと並列に機械的に接続され、前記第1のコンデンサ(C3)の一方端は前記第3の抵抗器(R4)の前記第1の端部に接続され、前記第1のコンデンサ(C3)の他方端は前記単一コイル(A、B)の第2の端部(B)及び第5の抵抗器(R5)の一方端に接続され、前記第5の抵抗器(R5)の他方端は前記第1のダイオードの前記陰極に接続され、前記単一コイル(A、B)の前記第2の端部(B)は第4の抵抗器(R3)の第1の端部に接続され、前記第4の抵抗器(R3)の第2の端部は第2のコンデンサ(C1)の第1の端部に接続され、前記第2のコンデンサ(C1)の第2の端部は前記電源電圧(220Vac)に接続され、前記第1の抵抗器(R2)の前記第2の端部は前記第4の抵抗器(R3)の前記第2の端部に短絡し、前記第1の抵抗器(R2)の前記第1の端部は第2のダイオード(R)の陰極に直接接続され、前記第2のダイオード(R)の陽極は第2のプッシュボタンに接続され、前記第5の抵抗器(R5)の前記端部は陽極が第3のプッシュボタンに接続される第3のダイオード(S)の陰極及び前記交換接点の端子(R)に接続され、前記交換接点別の端子(S)は前記単一コイルの前記第1の端子(A)及び前記第1のコンデンサ(C3)の前記第1の端部に接続される。
【0070】
図6から
図14(より詳細には
図6;
図8:
図9;
図13及び
図14に記載の原理電気回路図)を参照して、上述の
図2から
図5に記載の電気回路図に示す本発明による前記電気リレー構造体の実施形態の動作を詳述する。
【0071】
上述の通り、前記電気リレーは双安定型であり、2個のコイル又は直流分極される単一コイルを備え、スイッチング時間は0.001秒であり、二重交換接点(C−No−Nc)を備える。
【0072】
公知の通り、2個のコイルを備えるリレーは最後のスイッチング動作において入状態に保持できる機能を備える。
【0073】
すなわち、プッシュボタンを介して前記コイルAを与えると接点はセット(SET)に配置され常に当該位置に保持され、前記コイルBを与えると接点はリセット(RESET)に配置され保持される。
【0074】
したがって、前記リレーをスイッチングするためには2個の個別のプッシュボタンが必要となる。
【0075】
この問題は、スイッチング動作を実行するために単一プッシュボタンが用いられている場合、更に複雑である。
【0076】
原理図(
図6)に示す通り、内部交換接点を用いて関与するコイルを有効にすることにより、交換又はスイッチング動作が可能となる。
【0077】
なお、当該接続において、前記リレーは約1/1000秒で入状態となり、前記リレーの接点において約 4/1000秒間に約20回のバウンスが発生し、通常、作業者はプッシュボタンを少なくとも250/1000秒以上押圧状態に保持する:これにより前記リレーが発振し、スイッチング動作が1回のみならずかなりの多数回行われる。
【0078】
上記に関して、
図7に示すオシロスコープ波形を参照する。
【0079】
図から分かる通り、セットからリセットへの交換又はスイッチング動作により、Aにおいて接触が開始され、0.0008秒でBに到達し、次に不定領域において少なくとも20回バウンスして0.0045秒後に安定する。
【0080】
交換を安定して行うためには、装置にAB間で動作させる必要がある。
【0081】
上記問題を防止するためには、例えば少なくとも数十個の異なる電子部材を設け、その全てに安定電圧を供給することにより、(プッシュボタンの押圧時間に関わらず)1/1000秒より短い単一パルスを生成させればよい。
【0082】
上記に追記するが、電子回路は、付随する制限も含めた上で、過熱を避けるために半導体リレーのみを駆動させてもよい(LED電球等)。
【0083】
従来の接点(すなわち非半導体接点)を備えるステップ・バイ・ステップ式電子リレー構造は市販されているが、それらは連続的に電力供給しなければならず、すなわち3線式ではなく4線式配列でなければならないため、停止状態において少なくとも1ワット消費し、電圧の切動作を行う場合、蓄積容量を失ってゼロに戻り、リセットされる。
【0084】
したがって、本発明は次の2つの課題を達成する:1)本発明のリレーを220Vacで直接動作させる;2)パルスを自動調節するリレー構造を提供する。
【0085】
理論的には:単一駆動又はコマンド、単一交換又はスイッチング動作である。
【0086】
上記に関連して、リレー構造の各々は、たとえ同一製造者による同一バッチのものであっても全く異なるスイッチング時間及び構造パラメータを有する。
【0087】
したがって、本願出願人は交換動作において所定時間で作動しないコイルを「無効化」又は切動作することにより上記問題を解決し、これを非常に少ない数の構成部材で実現した。
【0088】
すなわち、本発明による前記リレー構造は、交換動作に関与しないコイルを短絡させることにより電気部材及び機械部材を連動させ、装置全体としてスイッチング動作から次の動作へ移る時間及びモードの自動調節を可能とするものである(
図8及び
図9等参照)。
【0089】
上記は単に、本発明の前記電気リレー構造体が動作するための動作原理である。
【0090】
上記原理の有効性を検証するため、本願出願人は、2個のコイルに印加される2つの電圧を同時検出するため、2チャネルのオシロスコープを用いて、作成した電気リレー構造体を実証試験した。
【0091】
図10を参照して、波形Aはリレーのセット又は入状態にスイッチングされる前記コイルAに関する。
【0092】
また、波形Bはリレーのリセット又は切状態にスイッチングされる前記コイルBに関する。
【0093】
図10に示す波形により、前記プッシュボタンP.P.が押圧されると前記コイルAに電圧が印加され、前記コイルBは短絡するため電圧が印加されないことは、当業者に自明である。
【0095】
その結果、前記コイルAがスイッチング動作を実行し、約0.001秒後、前記コイルBが動作可能となり次に再度スイッチングを試みる:しかしながら、実際の動作において回路の無効化によりパルスは大きく減衰されるため、交換が更に補償又は無効化された後、かなりの回数のバウンスが発生する。
【0096】
20ミリ秒(すなわち、主電源電圧の周波数50Hzに対応する時間)後、自由状態の前記コイルBはスイッチングを再度試みるが、今度は短絡電気装置がプッシュボタンにより供給されたエネルギを確実に無効化するため、プッシュボタンを長時間押圧したとしても前記リレーは確実に安定化する。
【0097】
プッシュボタンが更に押圧されると、
図11に示すように、今度は前記コイルBに対して上述の方法が再度実行される。
【0098】
すなわち、図から分かる通り、磁石のS極及びN極に係るヒステリシス磁気現象により2個のコイルは(インピーダンスが同一であっても)異なる様態で動作するため、パルスは2個のコイルに対して非対称である。
【0099】
より詳細には、
図11はリセットするためのスイッチング・ステップ(B)を示し、
図12は分極化単一コイルからなるリレーに関する波形である:当該波形から、パルスはセット状態(
図11)において正であり、リセット状態(
図12)において負であることが分かる。
【0100】
図13及び
図14を参照して、各コイルに更に2個の駆動又はコマンド端子を追加することにより、電気接点の位置に関わらず、本発明のリレー構造にセット条件及びレスト条件を直接適用することが可能となる。
【0101】
したがって、本発明が提供する新規な電気リレー構造体は電圧220Vacで電力が直接供給される単一小型装置に設けられ、その他の駆動カードから完全に独立しており、ステップ・バイ・ステップ、セット及びリセット機能を備える。
【0102】
上記した、本発明による前記電気リレー構造体の複数の実施形態に係る詳細な電気回路図及び原理電気回路図より、本発明のリレー構造は新規で発明的な回路構想に基づいて動作することは明らかであり、すなわち、従来の2個のコイルを備えるリレー構造を変形させて動作しないコイル又は一方側を短絡させることにより、又は分極化又はバイアスした単一コイルの極性を逆転させることにより、極小型で動作ノイズが発生せず、電子部材を必要とせず、非常に少ない数の受動素子のみ備える非常に安定したステップ・バイ・ステップ式リレー構造である。
【0103】
すなわち、本発明はホームオートメーション分野の例のような外部制御装置を必要とせず、セット及びリセット機能を更に有するステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体を提供する。
【0104】
したがって、本発明は現在も広く用いられている従来のステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体を大きく改良するものである。
【0105】
したがって、本発明は意図する課題及び目的を完全に達成するものである。
【0106】
本発明の電気リレー構造体を現時点での好ましい実施形態を参照して説明したが、本発明の着想範囲において、いかなる変形及び変更も可能であるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2017年3月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械部材及び電気部材を備え、前記機械部材は使用者が操作するプッシュボタン手段(P.P.)を備え、前記電気部材は動作可能に相互接続されるコイル手段、コンデンサ手段(C1、C2、C3)、抵抗器手段(R1−R4)、及びダイオード手段(R−S)を備える双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体であって、前記コイル手段(A又はB)は相互接続される2個のコイル(A及びB)を備え、前記使用者が前記プッシュボタン手段を操作して前記リレー構造の少なくとも1個の接点をスイッチング又は交換することにより、前記コンデンサ(C1、C2、C3又はC1)がR1−R3を介して充電され、前記2個のコイル(A及びB)の一方(A又はB)が短絡することにより、前記電気リレー構造体にロジックセット機能及びロジックリセット機能を与えることを特徴とする、双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体。
【請求項2】
請求項1に記載の電気リレー構造体において、前記コンデンサ手段は各々の一方端が第1の抵抗器(R1)の第1の端部に接続される第1のコンデンサ(C1)及び第2のコンデンサ(C2)を備え、前記第1の抵抗器(R1)の他方端は供給電圧端子(220Vac)に接続され、前記コンデンサの各々の他方端は前記2個のコイル(A、B)の一方端の各々に接続され、前記2個のコイル(A、B)の他方端は接地され、前記コンデンサ(C1、C2)の各々の前記他方端の各々には第1のダイオード(R)及び第2のダイオード(S)の各陰極が接続され、前記第1のダイオード(R)及び前記第2のダイオード(S)の各々の陽極は前記プッシュボタン手段(P.P.)に接続され、前記抵抗手段(R1−R3)は、前記コンデンサの前記端部の各々及び前記供給電圧に接続されて前記コンデンサ(C1、C2)の充電電流を制限する前記第1の抵抗器(R1)と、前記供給電圧及び接地間に接続されて前記プッシュボタン手段(P.P.)の一コマンドから他コマンドへの経過時間を調節する第2の抵抗器(R2)と、一方端が接地され、他方端が前記コンデンサ(C1、C2)の各々の前記各端部に接続されてバウンス又はバックスイッチの発生を防止する第3の抵抗器(R3)及び第4の抵抗器(R4)とを含むことを特徴とする、電気リレー構造体。
【請求項3】
請求項1に記載の電気リレー構造体において、前記電気リレー構造体は更に、前記2個のコイルの接地されていない前記2個の端部を接続して、短絡した前記コイル(A又はB)の状態保持を向上させる別のコンデンサ(C3)を含むことを特徴とする、電気リレー構造体。
【請求項4】
請求項1に記載の電気リレー構造体において、前記2個のコイル(A、B)の端部の各々は相互及び第1のダイオードの前記陰極に接続され、前記第1のダイオードの陽極は前記プッシュボタンに接続され、前記2個のコイル(A、B)の他方端の各々は第1のコンデンサ(3)を介して相互接続され、前記第1のコンデンサ(3)の一方端は前記1個のコイル(B)および2個の抵抗器(R1、R2)を介して前記供給電圧(220Vac)に接続され、前記第1のコンデンサ(3)の他方端は第3の抵抗器(R3)の一方端に接続され、前記第3の抵抗器(R3)の他方端は別の前記コンデンサ(C1)の一方端に接続され、前記コンデンサ(C1)の他方端は前記供給電圧に接続され、前記抵抗器(R2及びR3)の各端部は直接相互接続されることを特徴とする、電気リレー構造体。
【請求項5】
機械部材及び電気部材を備え、前記機械部材は使用者が操作するプッシュボタン手段(P.P.)を備え、前記電気部材は動作可能に相互接続されるコイル手段、コンデンサ手段(C1、C2、C3)、抵抗器手段(R1−R4)、及びダイオード手段(R−S)を備える双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体であって、前記コイル手段(A又はB)は分極化又はバイアスにより2個の極性を有する単一コイル(A又はB)を備え、前記使用者が前記プッシュボタン手段を操作して前記リレー構造の少なくとも1個の接点をスイッチング又は交換することにより、前記コンデンサ(C1、C2、C3又はC1)がR1−R3を介して充電され、前記単一コイル(A又はB)の前記2個の極性が相互に逆転することにより、前記電気リレー構造体にロジックセット機能及びロジックリセット機能を与えることを特徴とする、双安定型ステップ・バイ・ステップ式電気リレー構造体。
【請求項6】
請求項5に記載の電気リレー構造体において、前記分極化又はバイアスした単一コイル(A、B)の第1の端部は前記第1の抵抗器(R2)の第1の端部に接続され、前記第1の抵抗器(R2)の第2の端部は前記第2の抵抗器(R1)の第1の端部に接続され、前記第2の抵抗器(R1)の第2の端部は前記供給電圧(220Vac)に接続され、前記コイルの前記第1の端部(A)は更に前記第3の抵抗器(R4)の第1の端部に接続され、前記第3の抵抗器(R4)の第2の端部は第1の位置(R)から第2の位置(S)へスイッチング可能な交換接点の端子(C)に接続され、前記端子(C)は前記第1のダイオードの陰極に接続され、前記第1のダイオードの陽極は第1のプッシュボタン(P.P.)に接続され、前記交換又はスイッチング接点の前記端子(C)は、切位置から入位置にスイッチング可能な別の交換又はスイッチング接点(C1)の端子(Com)に、第1のコンデンサ(C3)に接続される前記単一コイルに並列に機械的に接続され、前記第1のコンデンサ(C3)の一方端は前記第3の抵抗器(R4)の前記第1の端部に接続され、前記第1のコンデンサ(C3)の他方端は前記単一コイル(A、B)の前記第2の端部(B)及び第5の抵抗器(R5)の一方端に接続され、前記第5の抵抗器(R5)の他方端は前記第1のダイオードの前記陰極に接続され、前記単一コイル(A、B)の前記第2の端部(B)は第4の抵抗器(R3)の第1の端部に接続され、前記第4の抵抗器(R3)の第2の端部は第2のコンデンサ(C1)の第1の端部に接続され、前記第2のコンデンサ(C1)の第2の端部は前記供給電圧(220Vac)に接続され、前記第1の抵抗器(R2)の前記第2の端部は前記第4の抵抗器(R3)の前記第2の端部に短絡し、前記第1の抵抗器(R2)の前記第1の端部は第2のダイオード(R)の陰極に直接接続され、前記第2のダイオード(R)の陽極は第2のプッシュボタンに接続され、前記第5の抵抗器(R5)の前記一方端は第3のダイオード(S)の陰極および前記スイッチング接点の端子(R)に接続され、前記第3のダイオード(S)の陽極は第3のプッシュボタンに接続され、前記スイッチング接点の別の端子(S)は前記単一コイルの前記端子(A)及び前記第1のコンデンサ(C3)の前記第1の端部に接続されることを特徴とする、電気リレー構造体。
【国際調査報告】