特表2018-524070(P2018-524070A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-524070(P2018-524070A)
(43)【公表日】2018年8月30日
(54)【発明の名称】IMD用ヘッダコア固定デザイン
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/375 20060101AFI20180803BHJP
   A61B 5/01 20060101ALI20180803BHJP
   A61N 1/39 20060101ALI20180803BHJP
【FI】
   A61N1/375
   A61B5/01 250
   A61N1/39
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2017-564831(P2017-564831)
(86)(22)【出願日】2016年8月19日
(85)【翻訳文提出日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】US2016047922
(87)【国際公開番号】WO2017031480
(87)【国際公開日】20170223
(31)【優先権主張番号】62/207,909
(32)【優先日】2015年8月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/307,099
(32)【優先日】2016年3月11日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】505003528
【氏名又は名称】カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ボブガン、ジーン エム.
(72)【発明者】
【氏名】イングリッシュ、ジェームズ エム.
(72)【発明者】
【氏名】スティーパー、デイビッド ピー.
(72)【発明者】
【氏名】パーシー、リチャード
(72)【発明者】
【氏名】バリー、パトリック ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ボーデ、エルネスト
(72)【発明者】
【氏名】クーリ、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ランバーティ、マーク エイ.
【テーマコード(参考)】
4C053
4C117
【Fターム(参考)】
4C053JJ12
4C053JJ15
4C053JJ23
4C117XA01
4C117XB04
4C117XB06
4C117XC21
4C117XD24
4C117XE17
4C117XE62
4C117XH02
4C117XH12
(57)【要約】
本発明の諸側面は、ヘッダ、コア組立体、および支持構造組立体を備えた医療装置を備え得る装置、システム、方法に関する。支持構造組立体は、コア組立体と連結し得るとともに、1つ以上の回路部品を1つ以上の他の回路部品に対して位置決めし、支持し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッダ内に配置された第1の回路部品および第2の回路部品と、
前記第1の回路部品を前記第2の回路部品に対して位置決めして支持する支持構造組立体と
を備えている医療装置。
【請求項2】
請求項1に記載の医療装置において、ヘッダとコア組立体とをさらに備え、前記支持構造組立体は、前記ヘッダ内に配置されるとともに前記コア組立体と連結し、前記コア組立体は、第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と第2の端部との間にある中間部とを備えている医療装置。
【請求項3】
請求項2に記載の医療装置において、前記コア組立体の前記第1の端部は、第1の嵌合機構を備え、前記支持構造組立体は、第2の嵌合機構を備え、前記第1の嵌合機構は、前記第2の嵌合機構と互いに嵌合する医療装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の医療装置において、前記コア組立体の前記第1の端部は、当該コア組立体の中間部に少なくとも1つの導電体を備えている医療装置。
【請求項5】
請求項4に記載の医療装置において、前記コア組立体の前記中間部内に実装された集積回路と少なくとも1つの電気コネクタとをさらに備え、前記少なくとも1つの導電体は、前記少なくとも1つの電気コネクタ用の電流導入端子を提供し、前記少なくとも1つの電気コネクタは、前記第1の回路部品と前記第2の回路部品の1つを前記集積回路に電気的に接続する医療装置。
【請求項6】
請求項2に記載の医療装置において、前記ヘッダは、内部と外部とを備えており、前記内部は、第1の表面および第2の表面を備えている医療装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の医療装置において、前記第1の回路部品は、アンテナを備えており、前記第2の回路部品は、離脱タブを介して離脱可能に固定された離脱体を有する電極を備えており、前記離脱体は、前記支持構造組立体に形成された芯出しノッチと芯合わせされる医療装置。
【請求項8】
請求項7に記載の医療装置において、前記支持構造組立体は、前記電極を前記ヘッダの内部の第1の表面と同一平面上に支持して位置決めし、前記離脱体は、前記電極から、折ったり切り離したりする操作ができる医療装置。
【請求項9】
請求項7に記載の医療装置において、前記支持構造組立体は、正面部と背面部とを含み、前記正面部は、電極を支持し、前記背面部は、前記ヘッダの内部の第2の表面と接触する医療装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の医療装置において、前記支持構造組立体は、前記第1の回路部品が前記第2の回路部品を少なくとも部分的に囲繞するべく配置される医療装置。
【請求項11】
ヘッダおよびコア組立体と、前記ヘッダ内に配置されてデータを通信するアンテナおよび前記ヘッダ内に配置されてデータを収集する電極と、前記ヘッダ内に配置されて前記コア組立体と連結するとともに前記アンテナを位置決めして支持する支持構造組立体と、を備え、患者の体内に移植可能に構成された医療装置である埋込型医療装置を備えているシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムにおいて、前記埋込型医療装置から通信されたデータを受信する受信装置をさらに備えており、前記支持構造組立体は、正面部、背面部、上部、および下部を含み、前記正面部は、前記電極を支持し、前記背面部は、前記ヘッダの前記内部の第2の表面に接触し、前記上部は、前記アンテナを支持するシステム。
【請求項13】
請求項12に記載のシステムにおいて、前記下部は、前記コア組立体と連結する嵌合機構を含んでいるシステム。
【請求項14】
請求項13に記載のシステムにおいて、前記嵌合機構は、前記支持構造組立体の前記背面部に沿って配置されているシステム。
【請求項15】
請求項11から14のいずれか一項に記載のシステムにおいて、前記埋込型医療装置は、前記コア組立体内に配置された集積回路をさらに備え、前記集積回路は、前記受信装置と通信するように前記アンテナに作用するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理学的パラメータを検出することおよび治療を施すことの少なくともいずれか一方のための医療装置およびシステムに関する。より具体的には、本発明は、埋込型医療装置におけるヘッダコア固定のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
埋込型医療装置(IMD)は、生理学的パラメータの検出や加療の少なくともいずれか一方のために構成される場合があり、これらの機能の諸局面を実行するための1つ以上の電極を含む場合がある。IMDはまた、他の装置と通信するためのアンテナを含む場合がある。従来、プログラマ及びワンドのような装置は、IMDに様々な動作、例えば、生理学的パラメータの検出や記録、他の装置との通信の開始等といった動作を実行するように使用されてきた。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様における医療機器は、ヘッダ内に配置された第1の回路部品および第2の回路部品と、前記第1の回路部品を前記第2の回路部品に対して位置決めして支持するように構成された支持構造組立体(scaffold assembly)とを備えている。
【0004】
第2の態様における前記第1の態様に係る医療装置は、ヘッダとコア組立体とをさらに備え、前記支持構造組立体は、前記ヘッダ内に配置されるとともに前記コア組立体と連結するように構成されており、前記コア組立体は、第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と第2の端部との間にある中間部とを備えている。
【0005】
第3の態様における前記第2の態様に係る医療装置は、前記コア組立体の前記第1の端部は、第1の嵌合機構を備え、前記支持構造組立体は、第2の嵌合機構を備え、前記第1の嵌合機構は、前記第2の嵌合機構と互いに嵌合するものである。
【0006】
第4の態様における前記第2の態様から前記第3の態様のいずれかに係る医療装置において、前記コア組立体の前記第1の端部は、当該コア組立体の中間部に少なくとも1つの導電体(conduit)を備えている。
【0007】
第5の態様における前記第4の態様に係る医療装置は、前記コア組立体の前記中間部内に実装された集積回路と少なくとも1つの電気コネクタとをさらに備え、前記少なくとも1つの導電体は、前記少なくとも1つの電気コネクタ用の電流導入端子(feedthrough)を提供するように構成されており、前記少なくとも1つの電気コネクタは、前記第1の回路部品と前記第2の回路部品の1つを前記集積回路に電気的に接続する。
【0008】
第6の態様における第2の態様に係る医療装置は、前記ヘッダは、内部と外部とを備えており、前記内部は、第1の表面および第2の表面を備えている。
第7の態様における第1の態様から第6の態様のいずれかの医療装置において、前記第1の回路部品は、アンテナを備えており、前記第2の回路部品は、離脱タブを介して離脱可能に固定された離脱体を有する電極を備えており、前記離脱体は、前記支持構造組立体に形成された芯出しノッチと芯合わせされるように構成されている。
【0009】
第8の態様における前記第7の医療装置において、前記支持構造組立体は、前記電極を前記ヘッダの内部の第1の表面と同一平面上に支持して位置決めするように構成されており、前記離脱体は、前記電極から、折ったり切り離したりする操作ができるように構成されている。
【0010】
第9の態様における前記第7の態様に係る医療装置において、前記支持構造組立体は、正面部と背面部とを含み、前記正面部は、電極を支持するように構成され、前記背面部は、前記ヘッダの内部の第2の表面と接触する。
【0011】
第10の態様における前記第1の態様から前記第9の態様のいずれかに係る医療装置において、前記支持構造組立体は、前記第1の回路部品が前記第2の回路部品を少なくとも部分的に囲繞するべく配置されるように構成されている。
【0012】
第11の態様におけるシステムは、ヘッダおよびコア組立体と、前記ヘッダ内に配置されてデータを通信するように構成されたアンテナおよび前記ヘッダ内に配置されてデータを収集するように構成された電極と、前記ヘッダ内に配置されて前記コア組立体と連結するとともに前記アンテナを位置決めして支持するように構成された支持構造組立体と、を備え、患者の体内に移植可能に構成された医療装置である埋込型医療装置を備えている。
【0013】
第12の態様における前記第11の態様に係るシステムは、前記埋込型医療装置から通信されたデータを受信するように構成された受信装置をさらに備えており、前記支持構造組立体は、正面部、背面部、上部、および下部を含み、前記正面部は、前記電極を支持するように構成され、前記背面部は、前記ヘッダの前記内部の前記第2の表面に接触し、前記上部は、前記アンテナを支持するように構成されている。
【0014】
第13の態様における前記第12の態様に係るシステムにおいて、前記下部は、前記コア組立体と連結するように構成された嵌合機構を含んでいる。
第14の態様における前記第13の態様に係るシステムにおいて、前記嵌合機構は、前記支持構造組立体の前記背面部に沿って配置されている。
【0015】
第15の態様における第11から14のいずれかのシステムにおいて、前記埋込型医療装置は、前記コア組立体内に配置されて、前記受信装置と通信するべくアンテナに作用するように構成された集積回路をさらに備えている。
【0016】
第16の態様における埋込型医療装置は、ヘッダとコア組立体と、前記ヘッダ内に配置された第1の回路部品及び第2の回路部品と、ヘッダ内に配置されて前記コア組立体と連結するように構成されているとともに、前記第1の回路部品を前記第2の回路部品に対して位置決めして支持するように構成された支持構造組立体とを備えている。
【0017】
第17の態様における前記第16の態様に係る埋込型医療装置において、前記コア組立体は、第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と第2の端部との間にある中間部とをさらに備えており、前記電極は、離脱タブを介して離脱可能に電極に固定された離脱体を備えており、該離脱体は、該支持構造組立体に形成された芯出しノッチと位置合わせするように構成される。
【0018】
第18の態様における第17の態様に係る埋込型医療装置において、前記コア組立体の第1の端部は、第1の嵌合機構を含み、前記支持構造組立体が第2の嵌合機構を備え、前記第1の嵌合機構は、第2の嵌合機構と互いに嵌合するものであり、前記離脱体は、電極から折れ、または分離するよう操作されるように構成されている。
【0019】
第19の態様における第16の態様に係る埋込型医療装置において、前記コア組立体の第1の端部は、当該コア組立体の中間部に少なくとも1つの導電体を備えている。
第20の態様における第19の態様に係る埋込型医療装置において、前記支持構造組立体は、正面部と背面部とを含み、前記少なくとも1本の導電体は、前記支持構造組立体の背面部側に配置されており、前記第2の回路部品は、前記支持構造組立体の正面部側に配置されている。
【0020】
第21の態様における第19の態様に係る埋込型医療装置は、少なくとも1つの電気コネクタをさらに備え、前記少なくとも1つの導電体は、少なくとも1つの電気コネクタ用の電流導入端子を提供するように構成されている。
【0021】
第22の態様における前記コア組立体の前記中間部内に配置された集積回路をさらに備え、前記少なくとも1つの電気コネクタが、前記第1の回路部品と前記第2の回路部品の一方を集積回路に電気的に接続している。
【0022】
第23の態様における第16の態様に係る埋込型医療装置において、前記ヘッダは、内部および外部を備えており、前記内部が第1の表面および第2の表面を備えている。
第24の態様における第23の態様に係る埋込型医療装置において、前記第1の回路部品は、アンテナを備えており、前記第2の回路部品が電極を備えている。
【0023】
第25の態様における第24の態様に係る医療装置において、前記支持構造組立体は、前記電極を前記ヘッダの内部の第1の表面と同一平面上に支持して位置決めするように構成されている。
【0024】
第26の態様における第24の態様に係る医療装置において、支持構造組立体は、正面部と背面部とを含み、前記正面部は、電極を支持するように構成され、前記背面部は、前記内部の第2表面と接触する。
【0025】
第27の態様におけるシステムは、ヘッダおよびコア組立体と、前記ヘッダ内に配置されてデータを通信するように構成されたアンテナおよび前記ヘッダ内に配置されてデータを収集するように構成された電極と、前記ヘッダ内に配置されて前記コア組立体と連結するとともに前記アンテナを位置決めして支持するように構成された支持構造組立体と、通信されたデータを受信するように構成された受信装置と、を備え、患者の体内に移植可能に構成された医療装置である埋込型医療装置を備えている。
【0026】
第28の態様における第26の態様に係るシステムにおいて、前記埋込型医療装置は、埋込型診断モニタ(IDM)、心臓ペースメーカ、埋込型除細動器(ICD)装置、および心臓再同期治療(CRT)装置のうちの少なくとも1つを備えている。
【0027】
第29の態様における第26の態様に係るシステムにおいて、前記支持構造組立体は、正面部、背面部、上部および下部を含み、前記正面部は、前記電極を支持するように構成されており、前記背面部は、前記ヘッダの内部の第2の表面に接触し、上部は、アンテナを支持するように構成されている。
【0028】
第30の態様における第26の態様に係るシステムにおいて、前記下部は、前記コア組立体と連結するように構成された嵌合機構を含んでいる。
第31の態様における第30の態様に係るシステムにおいて、前記嵌合機構は、前記支持構造組立体の背面部に沿って配置されている。
【0029】
第32の態様における第27の態様に係るシステムにおいて、前記埋込型医療装置は、前記コア組立体内に配置された集積回路をさらに備え、前記集積回路は、前記受信装置と通信するように前記アンテナに作用するように構成されている。
【0030】
第33の態様における方法は、支持構造組立体を埋込型医療装置内のコア組立体と嵌合する工程と、第1の回路部品を第2の回路部品に対して位置決めして支持するように構成されている前記支持構造組立体の要所に、前記第1の回路部品と前記第2の回路部品とを配置する工程と、前記支持構造組立体にヘッダ組立体を冠着し、前記ヘッダ組立体と前記コア組立体とを連結する工程とを備えている。
【0031】
第34の態様における第33の態様に係る方法は、前記第1の回路部品と前記第2の回路部品とをコア組立体内に配置された集積回路に電気的に接続する工程をさらに備えている。
【0032】
第35の態様における第34の態様に係る方法において、前記第1の回路部品と前記第2の回路部品とを電気的に接続する工程において、前記第1の回路部品と前記第2の回路部品とを、前記集積回路に電気的に接続されたそれぞれの電気コネクタに溶接する工程をさらに備えている。
【0033】
複数の実施形態が開示されているが、本発明のさらに他の実施形態は、本発明の例示的実施形態を示し、説明する以下の詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の実施形態による埋込型医療装置(IMD)および受信装置を有するシステムの概略図。
図2】本発明の実施形態によるIMDの斜視図。
図3A】本発明の実施形態による、ヘッダおよび支持構造組立体を正面側斜視図。
図3B】本発明の実施形態による、図3Aに示したヘッダおよび支持構造組立体の背面側斜視図。
図4A】本発明の実施形態による、別の支持構造組立体およびコア組立体を正面側斜視図。
図4B】本発明の実施形態による、図4Aに示した支持構造組立体およびコア組立体の背面側斜視図。
図5A】本発明の実施形態による別の支持構造組立体を正面側斜視図。
図5B】本発明の実施形態による、図5Aに示した支持構造組立体を背面側斜視図。
図6】本発明の実施形態による、支持構造組立体を含むIMDの組立方法の一例を示すフローチャート。
図7A】本発明の実施形態による、別の支持構造組立体および電極の正面図。
図7B】本発明の実施形態による、図7Aに示した支持構造組立体および電極を背面図。
図7C】本発明の実施形態による、ヘッダをさらに含む図7Aおよび図7Bに示した支持構造組立体および電極の正面図。
図8A】本発明の実施形態による、別の支持構造組立体の正面図。
図8B】本発明の実施形態による、図8Aに示した支持構造組立体の背面図。
図9】本発明の実施形態による、例示的な電極の斜視図。
図10】本発明の実施形態による、別の例示的な電極の斜視図。
図11】本発明の実施形態による、別の例示的な電極の斜視図。
図12】本発明の実施形態による、別の例示的な電極の斜視図。
図13】本発明の実施形態による、別の例示的な電極の斜視図。
図14】本発明の実施形態による、別の例示的な電極の斜視図。
図15】本発明の実施形態による、別の例示的な電極の斜視図。
図16A】本発明の実施形態による、電極の1つを支持構造組立体に組み付けるために、金属ストリップに固定された電極と支持構造組立体とを示す図。
図16B】本発明の実施形態による、図16Aに示した電極の1つに組み付けられた支持構造組立体を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ここに開示された発明は、様々な修正および代替形態に修正可能であり、特定の実施形態は、図面の例として、本明細書に示され、以下で詳細に説明される。しかしながら、その意図は、開示された本発明を記載された特定の実施形態に限定することではない。そうではなく、開示された本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される開示された本発明の範囲内に入る全ての修正、等価物、および代替物を包摂することが意図されている。
【0036】
「ブロック」という用語は、本明細書では、例示的に使用される様々な要素を暗示するために使用している場合があるが、この用語は、個々の工程の順序を明示的に参照する場合を除いて、および本明細書で開示された様々な工程の間のなんらかの要件または特定の順序を暗示するものであると解釈されるべきではない。
【0037】
図1は、患者の身体104内に移植されているとともに、受信装置106と通信するように構成された埋込型医療装置(IMD)102を含むシステム100の概略図である。いくつかの実施形態において、IMD102は、患者の胸部または腹部内の移植位置すなわちポケット内に皮下移植されるとともに、患者の心臓108に関連する生理的パラメータを監視(例えば、感知および記録の少なくともいずれか一方)するように構成され得る。いくつかの実施形態において、IMD102は、例えば、1つ以上の心臓活動信号、心音、血圧測定値、酸素飽和度などといった生理学的パラメータを記録するように構成された埋込型心臓モニタ(ICM)(例えば、埋込型診断モニタ(IDM)、埋込型ループレコーダ(ILR)など)であってもよい。いくつかの実施形態において、IMD102は、患者の身体活動レベルおよび代謝レベルの少なくともいずれか一方を示す加速度信号のような1つ以上の信号を含み得る生理学的パラメータを監視するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、IMD102は、1つ以上の他の臓器、およびシステムなどの少なくともいずれか1つに関連する生理的パラメータを監視するように構成されていてもよい。IMD102は、定期的に、連続的に、もしくは検出イベントに応答して、または定期的かつ連続的に検出イベントに応答して、検出し、もしくは記録し、または検出しかつ記録するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、そのような検出イベントは、本IMD102、別のIMD(図示せず)、または外部装置(例えば、受信装置106)の少なくともいずれか1つからの1つ以上のセンサによって検出され得る。加えて、IMD102は、様々な診断、治療、または監視の具体化の少なくともいずれか1つに関連して使用され得る様々な生理学的信号を検出するように構成されていてもよい。例えば、IMD102は、呼吸器系信号、心臓系信号、または患者活動の少なくともいずれか1つに関連する信号を検出するためのセンサまたは回路を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、IMD102は、例えば、呼吸1回当たりの換気量および分当たりの換気量を含む様々な呼吸パラメータを導出し得る胸腔内インピーダンスを検出するように構成されていてもよい。センサおよびその回路は、身体の動きもしくは身体の姿勢または位置の少なくともいずれか1つ以上に関連する信号を検出するために、IMD102に関連して組み込まれていてもよい。例えば、患者の活動、患者の位置、身体の向き、または胴体の位置の少なくともいずれか1つを検出するために、加速度計またはGPS装置の少なくともいずれか一方を使用してもよい。
【0038】
限定ではなく説明のために、生理学的パラメータを記録するために使用し得る本発明による装置の様々な実施形態が、患者の胸部領域の皮下に埋め込まれ得るIMDとして本明細書に記載される。
【0039】
図示の通り、IMD102は、それに連結された2つの電極112および114を有するハウジング110を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、IMD102は、いくつかの様々な形式に構成されているいくつかの電極(または、例えば、温度計、気圧計、圧力センサ、もしくは光センサなど、別のタイプのセンサの少なくともいずれか1つ)を含んでいてもよく、さらにハウジング110は、異なる形状、寸法、または機構であってもよい。いくつかの実施形態において、IMD102は、生理学的パラメータを検出し、当該生理学的パラメータを記録するように構成されていてもよい。例えば、IMD102は、(例えば、周期的に、連続的に、またはイベント検出時の少なくともいずれか1つの場合に)稼動し、特定の量のデータ(例えば、生理学的パラメータ)をメモリに記録し、記録された信号を受信装置106に通信し得る。例えば、IDMの場合、IMD102は、起動して一定期間心臓の信号を記録し、稼動停止してから、起動し、記録された信号を受信デバイス106に通信してもよい。
【0040】
様々な実施形態において、受信装置106は、例えば、プログラマ、コントローラ、患者監視システムなどの少なくともいずれか1つであってもよい。図1に外部装置として示されているが、受信装置106は、IMD102と通信するように構成され、例えば、制御装置、別の監視装置、ペースメーカ、埋込型除細動器、心臓再同期治療(CRT)装置の少なくともいずれか1つであり得る埋込型装置であってもよく、さらには、加療するために、または患者やIMD102の少なくともいずれか一方に関する診断データを提供するために、当技術分野で既知のあるいは将来開発される埋込型医療装置であってもよい。様々な実施形態において、IMD102は、ペースメーカ、埋込型除細動器(ICD)装置、または心臓再同期治療(CRT)であってもよい。様々な実施形態において、IMD102は、除細動機能とペーシング/CRT機能(例えば、CRT−D装置)との両方を含んでいてもよい。
【0041】
本システム100は、本発明の実施形態に則って、患者の協調測定(coordinated patient measuring)を具体化するために使用されてもよく、または監視、診断、もしくは治療の少なくともいずれか1つを具体化するために使用されてもよい。本システム100は、例えば、IMD102などの1つ以上の体内医療装置や、受信装置106などの1つ以上の体外医療装置を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、受信装置106は、監視または診断の少なくともいずれか一方を実行するように構成されていてもよく、あるいは患者の体外で(すなわち、患者の体内に侵襲的に埋め込まれないで)治療機能を実行するように構成されていてもよい。受信装置106は、患者に接触させて配置してもよく、患者の近くに配置してもよく、患者の体外のいずれかの場所に配置してもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、IMD102および受信装置106は、無線リンクを介して通信し得る。例えば、IMD102および受信装置106は、ブルートゥース(登録商標)、IEEE802.11、または独自のワイヤレスプロトコルのような短距離無線リンクの少なくともいずれか1つを介して接続されていてもよい。通信リンクは、IMD102と受信装置106との間の単方向通信や双方向通信を容易にし得る。データや制御信号の少なくともいずれか一方がIMD102と受信装置106との間で伝送され、IMD102や受信装置106の少なくともいずれか一方の機能の協調が図られる。いくつかの実施形態において、患者データは、1つ以上のIMD102および受信装置106から定期的にまたは命令によってダウンロードされ得る。医師または患者の少なくともいずれか一方は、例えば、患者データを取得するため、または記録および治療の少なくともいずれか一方を開始、終了、または変更するために、IMD102および受信装置106と通信し得る。
【0043】
図1に示す例示的なシステム100は、本発明を通じて開示された本発明の実施形態の使用または機能の範囲に関する限定を示唆することを意図したものではない。また、例示的なシステム100は、図1に示されたいずれかの単一の部品または部品の組立品に関する何らかの依存性または要件を有するものと解釈されるべきではない。例えば、いくつかの実施形態において、例示的なシステム100は、追加的な部品を含んでいてもよい。加えて、図1に示されたいずれかの1つ以上の部品は、いくつかの実施形態において、図示された(または図示してしない)様々な別の部品の少なくともいずれか1つと一体化されていてもよい。いずれかの数の別の部品または部品の組立品は、図1に示す例示的なシステム100と統合可能であり、そのすべてが本発明の範囲内にあるものと考えられる。
【0044】
図2は、本発明の一実施形態による埋込型医療装置(IMD)200の斜視図である。本IMD200は、図1に示すIMD102であってもよいし、同等品であってもよい。図示の通り、IMD200は、コア組立体204の端部(第1の部分)またはその近傍に配置されたヘッダ202を含んでいてもよい。ヘッダ202はまた、回路部品を位置決めし、支持するように構成された支持構造組立体212を含んでいてもよい。加えて、支持構造組立体212は、IMD200のコア組立体204に連結または固定されていてもよい。コア組立体204は、IMD200の中間部を形成する。さらに、IMD200は、コア組立体204の端部(第2の部分)の近傍に配置されたバッテリ206を含んでいてもよい。
【0045】
ヘッダ202は、内部領域202Bを囲繞する外表面202Aを含んでいる。ヘッダ202は、その内部に様々な回路部品を収容し得る。外表面202Aは、IMD200が患者の胸または腹部の移植位置すなわちポケットに皮下移植されたときに、患者の身体組織に接触し得る。ヘッダ202の内部領域202Bは、空間を提供し得るものであり、コア組立体204と、支持構造組立体212によって位置決めされ支持されている回路部品とを収容し得る。図示の通り、IMD202は、ヘッダ208内の1つの電極208を含む電極208,210を含んでいてもよい。患者内の生理的パラメータの検出を可能にするために、電極208は、ヘッダ202の内部領域202Bと同一平面に位置するように位置決めされていてもよい。他の具体例において、ヘッダ202の外表面202Aの一部分を形成するために電極208を支持構造組立体212によって位置決めしてもよい。
【0046】
いくつかの具体例において、ヘッダ202内に収容された回路部品の機能は、ヘッダ202内の回路部品の配置または位置決めに依拠するものであってもよい。より具体的には、1つ以上の回路部品の不随意のまたは制御されない移動は、IMD200のコア組立体204内に収容された(制御)回路の(バッテリ206によって電力供給される)全体構成から当該回路部品を遮断し得る(以下でさらに詳細に説明する)。さらに、いくつかの具体例において、1つ以上の回路部品は、電極208に加えてアンテナ220を含んでいてもよい。その場合、ヘッダ202内の回路部品の所望の配置または位置決めの少なくともいずれか一方が必要となり得る。例えば、いくつかの具体例において、電極208は、ヘッダ202の面上にあり、かつ、組織と接触していなければならない。さらに、アンテナ220をヘッダ202の皮膚側(例えば患者の体外側)に近づけるように位置決めすることが有益であり、その場合、電波が通過する体組織が少なくなる。加えて、電極208およびアンテナ220の短絡を回避するために、支持構造組立体212は、電極208とアンテナ220との間に適切な間隔を設けてもよい。これは、アンテナ220の性能を制御された予測可能なものとし得る。いくつかの具体例において、アンテナ222と電極208との間の容量結合を避けるために、非導電性または絶縁性の材料で支持構造組立体212を形成することが有益であるといえる。
【0047】
図2に示すように、支持構造組立体212は、ヘッダ200内に設けられ、電極208を支持している。支持構造組立体212もまた、電極208やアンテナ220といった、電極208とともに1つ以上の追加の回路部品を支持し、位置決めする。支持構造組立体212は、コア組立体204の一部分214と嵌合している。加えて、支持構造組立体212は、相互接続部216,218のための置き場所(throughput)すなわち通路を提供していてもよい。相互接続部216,218は、支持構造組立体212によって位置決めされ、かつ、支持された電極208やアンテナ220といった複数の回路部品をIMD200のコア組立体204内に含まれる集積回路に接続するように構成され得る。
【0048】
図3Aは、本発明の実施形態による、ヘッダ300および支持構造組立体302を正面部側斜視図である。支持構造組立体302は、図3Bにさらに詳細に示すように、第1の表面302Aおよび第2の表面302Bを含んでいる。図3Aはまた、コア組立体304の一部を示している。図2を参照して上述したように、ヘッダ300、支持構造組立体302、およびコア組立体304は、IMDの一部を形成し得る。このように、コア組立体304の一端部と中間部の一部とが図3Aに示されている。さらに、IMDの追加的な要素は、コア組立体304の他端部(図示せず)に含まれていてもよい。これらの要素は、電池および電極を含んでいてもよい。
【0049】
ヘッダ300は、(例えば、図2に示し、上述したように)ヘッダ300と支持構造組立体302とがIMDの一部として患者の体内に移植された場合に、当該支持構造組立体302を含むヘッダ300の内部を患者の組織から分離するハウジング306を含んでいる。ハウジング306は、第1の表面308と第2の表面310からなる2つの内面を含んでいる。支持構造組立体302は、上部312と、中間部314と、下部316とを含んでいる。
【0050】
支持構造組立体302の上部312は、1つ以上の回路部品を支持し位置決めするように構成されていてもよい。図3Aに示すように、支持構造組立体302の上部312は、アンテナ318を支持し位置決めする。いくつかの具体例において、アンテナ318の位置決めは、当該アンテナ318と通信するように構成された受信装置に対し、(複数の)通信方向を空間的に拡げることによって、その機能性を高める。その場合、図3Aに示すように、アンテナ318は、支持構造組立体302の上部312の外部周りに少なくとも部分的に円周方向沿いに配置されていてもよい。いくつかの具体例において、アンテナ318のこのような位置決めは、コア組立体304内に含まれて当該アンテナ318の通信を制御する集積回路から生じ得る干渉を最小限に抑えつつ、アンテナの指向性通信性能を最大にし得る。アンテナ318の他の構成も想定される。例えば、アンテナ318は、支持構造組立体302の上部312よりも小さい表面領域上に、または支持構造組立体302の上部312より大きい表面領域上に設けられていてもよい。さらに、支持構造組立体302によるアンテナ318のさらなる保護を可能にするために、アンテナ318は、支持構造組立体302の上部312に嵌め込まれていてもよい。さらに、アンテナ318は、支持構造組立体302の中間部314の側面に沿って配置されていてもよい。アンテナ318は、連続的または断続的な構造体として形成されてもよい。
【0051】
上部312と同様に、支持構造組立体302の中間部314は、回路部品を支持し位置決めするように構成されていてもよい。図3Aに示したように、支持構造組立体302の中間部314は、電極320を支持し位置決めする。例示的な実施形態において、電極320は、支持構造組立体302の第1の表面302A上に設けられる。いくつかの実施形態において、電極320(図3A)は、押込接続によって支持構造組立体302上の適所に固定してもよい。押込接続は、電極320を固定する1つ以上の押込コネクタ324,326,328の使用によって達成され得る。押込コネクタ324,326,328は、電極320の外側部分を囲んでいる。他の実施形態における支持構造組立体302は、押込コネクタ324,326,328を含んでいなくてもよい。むしろ、電極320は、延長部を含んでいてもよく、支持構造組立体302は、延長部に適合する有底穴すなわち間隙を含んでいてもよい。摩擦嵌合接続が電極320の上述した要素と支持構造組立体302との間に形成され、両者を共に固定することになる。
【0052】
支持構造組立体302は、アンテナ318に対して電極320を位置決めし支持し得る。いくつかの具体例において、アンテナ318は、その一部が電極320を外周回りに囲繞していてもよい。さらにいくつかの具体例において、電極320の機能性は、電極をハウジング306の第1の表面308と接触するように位置決めすることにより、または同一平面に配置することにより、強化され得る。
【0053】
図3Bは、本発明の実施形態による、図3Aに示したヘッダ300および支持構造組立体302の背面側斜視図である。いくつかの具体例において、支持構造組立体302の下部316は、コア組立体304と連結するように構成されている。下部316は、第1の嵌合機構330を含んでいてもよく、コア組立体304は、第2の嵌合機構332を含んでいてもよい。第1の嵌合機構330および第2の嵌合機構332は、支持構造組立体302とコア組立体304とを連結するために嵌合する1つ以上の適合する面を含んでいる。いくつかの具体例において、第1の嵌合機構330と第2の嵌合機構332とは、コア組立体304と支持構造組立体302とを連結するために連結し、摩擦嵌合し得る。加えて、支持構造組立体302をコア組立体304とともに固定するために、1つ以上の第1の嵌合機構330および第2の嵌合機構332に接着剤を用いてもよい。
【0054】
コア組立体304は、少なくとも1つの電気コネクタまたは相互接続部のための電流導入端子として機能する1つ以上の導電体334,336を含んでいてもよい。図示の通り、2つの相互接続部338,340が設けられ、導電体334,336を通って支持構造組立体302の第2の表面302Bに沿って導通する。相互接続部338,340の各々は、支持構造組立体302によって位置決めされ、支持された回路部品を、コア組立体304内に含まれる集積回路に電気的に接続する。いくつかの具体例において、図3Bに示すように、相互接続部338,340は、支持構造組立体302の背面上の回路部品と電気的に接続する。より具体的には、一の相互接続部338は、支持構造組立体302の正面部から支持構造組立体302の背面部に回り込む電極320の一部分322と電気的に接続し、別の相互接続部340は、アンテナ318とコア組立体304内に含まれる集積回路とを接続する。アンテナ318の機能は、コア組立体304内に収容された集積回路によって制御される。アンテナ318は、相互接続部340を介してコア組立体304内に収容されている集積回路に電気的に接続される。同様に、電極320の機能は、コア組立体304内に収容されている集積回路によって制御され、電極320は、相互接続338を介して集積回路に電気的に接続される。
【0055】
いくつかの具体例において、支持構造組立体302の第2の表面302Bは、ハウジング306の第2の表面と接触していてもよい。図示の通り、支持構造組立体302は、ハウジング306の第2の表面310に接触するために設けられた延長部342を含んでいる。延長部342は、ハウジング306の第2の表面310に対して支持構造組立体302を支持する単一のブロック構造を含んでいてもよく、(図示の通り)2つに分離されたブロック構造を含んでいてもよく、あるいは3つ以上に分離されたブロック構造を含んでいてもよい。延長部342は、電極320を位置決めし、支持する上で支持構造組立体302の性能を向上する。加えて、前記支持構造組立体の中間部314および下部316の少なくともいずれか一方は、1つ以上の側面支持部材344および上部支持部材346を含んでいてもよい。側面支持部材344および上部支持部材346は、患者の体内に移植され、体内に処置されている間、正常な身体運動に起因する移動に支持構造組立体302が抗することをさらに確実にする。側面支持部材344および上部支持部材346は、アンテナ318の保護および位置決めの少なくともいずれか一方をさらに容易にし得る。
【0056】
図3Aおよび図3Bに示した例示的な部品は、開示された本発明の実施形態の使用または機能の範囲に関するいずれかの限定を示唆することを意図したものではない。また、例示的な部品は、開示されたいずれかの単一の部品または部品の組立品に関する何らかの依存性または要件を有するものとして解釈されるべきではない。加えて、(以下にさらに詳細に説明する)図4Aおよび図4Bに示すいずれかの1つ以上の部品は、いくつかの実施形態において、図示された(または図示してしない)様々な別の部品の少なくともいずれか1つと一体化されていてもよく、本発明の範囲内にあるものと考えられる。例えば、電極320は、クリップを使用して支持構造組立体302に固定されてもよい。支持構造組立体302は、ハウジング306の一部の支持と接触とを補助するさらなる延長部を含んでいてもよい。支持構造組立体302は、場合によっては代替的に、追加の回路部品(追加的な電極など)および相互接続を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、支持構造組立体302の各要素は、一体構造として形成してもよい。そのような構造は、射出成形工程、予め成形されたプラスチックもしくは同等の材料からの成形、または同様の工程の少なくともいずれか1つを用いて形成されてもよい。
【0057】
図4Aは、本発明の実施形態による、別の支持構造組立体400およびコア組立体402の正面部側斜視図である。支持構造組立体400は、コア組立体402と連結しており、両者とも例えば図1および図2を参照して上述したように、IMDの一部として設けられ得る。図4Aに示すように、支持構造組立体400は、(図4Bに示され、以下でさらに詳細に説明されるように)正面部404および背面部406を含んでいる。加えて、支持構造組立体400は、上部408、下部410、および中間部412を含んでいてもよい。
【0058】
支持構造組立体400は、様々な回路部品を支持し位置決めし得る。例えば、支持構造組立体400は、アンテナ414および電極416を支持するように構成されていてもよい。アンテナ414は、図示の通り、支持構造組立体400の上部408に配置されており、電極416は、図示の通り、支持構造組立体400の中間部412のところで、当該支持構造組立体400の正面部404に配置されている。加えて、電極416は、支持構造組立体400の正面部404から背面部406に延びる部分418,432を含んでいてもよい。これらの部分418,432は、電極416を支持構造組立体400に固定する機能を奏し得る。より具体的には、電極416の部分418,432は、当該電極416を支持構造組立体400に固定するクリップとして機能し得る。電極416の部分418,432は、正面部404から背面部406に巻着し、支持構造組立体400に電極416を固定する摩擦嵌合を電極416と当該支持構造組立体400との間に形成し得る。いくつかの具体例において、支持構造組立体400は、単一のクリップまたは複数のクリップを含んでいてもよい。
【0059】
いくつかの具体例において、支持構造組立体400の上部408および中間部412のいずれかは、回路部品を支持し位置決めするために備え得る機構を含んでいてもよい。図示の通り、支持構造組立体400に対するアンテナ414の配置は、当該支持構造組立体400の上部408と中間部412の周囲である。アンテナ414を適切な位置に保つために、支持構造組立体400は、1つ以上の留め具420,422,424,426,428,430を含んでいてもよい。留め具420,422,424,426,428,430は、製造中に支持構造組立体400に対してアンテナ414の位置決めを補助し、アンテナ414の移動を防止し得る。
【0060】
図4Bは、本発明の実施形態による、図4Aに示した支持構造組立体400およびコア組立体402の背面部側斜視図である。図示の通り、アンテナ414は、支持構造組立体400の中間部412に巻着し、さらに、少なくとも部分的に電極416にも回り込んでいる。いくつかの具体例において、アンテナ414と電極416とは、当該アンテナ414と電極416とが支持構造組立体400に沿って垂直に整列されるように、同一平面にあってもよい。加えて、アンテナ414は、支持構造組立体400の下部410と中間部412との間の境目に沿って長手方向にコア組立体402の方へ延びている。アンテナ414は、相互接続部436によってコア組立体402内に収容されている集積回路(図示せず)と電気的に接続されている。コア組立体402内に収容されている集積回路は、受信装置(図1に示す)と通信するべくアンテナ414に作用するように構成されていてもよい。相互接続部434は、同様に電気的に電極416を集積回路に接続するために設けられる。いくつかの具体例において、電極416の部分418もまた、電気的に導通性があるとともに、電極416を支持構造組立体400に固定する機械的構造と、電極416を集積回路に電気的に接続することを可能にする導電性部分との双方の機能を奏し得る。相互接続部434,436は、スポット溶接、パラレルギャップ溶接、または同等の処理の少なくともいずれか1つによって回路部品に接続し得る。
【0061】
支持構造組立体400の背面部406はまた、当該支持構造組立体400の構造的安定性を向上させる延長部438,440を含んでいてもよい。支持構造組立体400が(例えば、図2A図2Bに示すように)ヘッダのハウジング内に設けられる場合、延長部438,440は、ハウジングの内面に接触し得る。他の具体例において、延長部438,440は、支持構造組立体400の正面部404に設けられた要素と釣り合い得る。
【0062】
図4Aおよび図4Bに示した例示的な部品は、開示された本発明の実施形態の使用または機能の範囲に関するいずれかの限定を示唆することを意図したものではない。また、例示的な部品は、開示されたいずれかの単一の部品もしくは部品の組立品に関する何らかの依存性または要件を有するものとして解釈されるべきではない。加えて、図3Aおよび図3Bに示すいずれかの1つ以上の部品は、いくつかの実施形態において、図示された(または図示してしない)様々な別の部品の少なくともいずれか1つと一体化し得るものであり、本発明の範囲内にあるものと考えられる。例えば、支持構造組立体302は、ハウジング306の一部分を支持し、接触することを補助するさらなる延長部を含んでいてもよく、あるいは、支持構造組立体302は、(追加の電極といった)追加的な回路部品や相互接続部を含んでいてもよい。例えば、支持構造組立体400の上方に配置し得るハウジング306、押込式デザインを含み得る電極416、図3Aおよび図3Bを参照して説明したような導電体を含み得るコア組立体402の少なくともいずれか1つであってもよい。
【0063】
図5Aは、本発明の実施形態による支持構造組立体500の正面側斜視図である。支持構造組立体500の正面部(表面)502は、1つ以上の回路要素を位置決めし支持して、支持構造組立体500に回路要素を固定し得る数々の異なる機構を含んでいてもよい。例えば、正面部502は、1つ以上の凹部506,508を備えていてもよい。1つ以上の凹部506,508は、(例えば、図3A及び図3Bを参照して上述したように)押込式固定デザインを有する電極などの回路部品を支持構造組立体500に取り付けることを可能にする。回路部品は、当該回路部品を支持構造組立体500に固定するために凹部506,508内に摩擦嵌合する複数の適合する延長部または構造体を含んでいてもよい。凹部506,508は、図示の通り長方形であってもよく、または凹部506,508は、円筒形、細長い長方形(oblong)、三角形などであってもよい。さらに、支持構造組立体500の正面部502は、回路部品を支持構造組立体500に固定するように機能する境目凹部510を含んでいてもよい。支持構造組立体500に対して回路部品を固定する工程は、凹部506,508または境目凹部510内に接着剤を塗布することによって強化されてもよい。
【0064】
支持構造組立体500はまた、1つ以上のヒンジ512,514を含んでいてもよい。凹部506,508,510と同様に、ヒンジ512,514は、(例えば、図4Aおよび図4Bを参照して上述したように)押込式固定デザインを有する電極などの回路部品の装着を可能にする。回路部品は、1つ以上のヒンジ512,514に摩擦嵌合するブラケットなどの構造体を含んでいてもよい。特定の回路部品の設計によって、支持構造組立体500は、1つ以上の凹部506,508,510と1つ以上のヒンジ512,514とを含んでいてもよく、1つ以上の凹部506,508,510のみを含んでいてもよく、あるいは、1つ以上のヒンジ512,514のみを含んでいてもよい。
【0065】
いくつかの具体例において、支持構造組立体500の底部516は、(上述の通り)コア組立体と連結するように設けられていてもよい。加えて、支持構造組立体500の底部516は、支持構造組立体500の残りの部分が延出する基部を有していてもよい。
【0066】
図5Bは、本発明の実施形態による、図5Aに示した支持構造組立体の背面部側斜視図である。支持構造組立体500の背面部(裏面)504は、部品の生産性および機能性を高めることを可能にする様々な機構を含んでいる。例えば、支持構造組立体500の底部516は、嵌合機構すなわち嵌合面518を含んでいてもよい。嵌合機構すなわち嵌合面518は、図示の通り独特の何らかの形状に形成されていてもよく、あるいは、対称な湾曲形状、非対称な湾曲形状、対称なボックス形状、非対称なボックス形状などの少なくともいずれか1つに形成されていてもよい。いくつかの具体例において、嵌合機構すなわち嵌合面518は、(図3Aおよび図3Bを参照して上述したように)コア組立体と締結された適合する第2の嵌合機構すなわち嵌合面を有していてもよい。コア組立体と締結された第2の嵌合機構すなわち嵌合面は、嵌合機構すなわち支持構造組立体500に関連する嵌合面518よりも浅い深さと、低い高さとを含んでいてもよい。その場合、嵌合機構すなわち嵌合面518は、コア組立体と連結された第2の嵌合機構すなわち嵌合面を覆って摺動し、配置され得る。
【0067】
より詳細には、図5Bに示すように、嵌合機構すなわち嵌合面518は、リップすなわちフランジ520を含んでおり、コア組立体と締結した第2の嵌合機構すなわち嵌合面に設けられた適合するリップすなわちフランジと嵌合するように構成されている。前記リップすなわちフランジ520は、嵌合機構すなわち嵌合面518の端部にのみ設けられていてもよく、あるいは、リップすなわちフランジ520は、嵌合機構すなわち嵌合面518の全周に沿って設けられていてもよい。
【0068】
いくつかの具体例において、支持構造組立体の上部522は、支持構造組立体の背面部504から偏倚した面524を含んでいてもよい。加えて、支持構造組立体500の中間部526は、支持構造組立体の背面部504から偏倚した面528を含んでいてもよい。面528は、回路部品(アンテナなど)を装着するための凹部を形成していてもよい。回路部品は、面528の一部または全部に沿って設けられていてもよい。
【0069】
支持構造組立体500の各実施形態は、IMDに関連して使用される場合、反復可能な製造および組立を可能にする。支持構造組立体500は、回路部品を(相互に)有利な位置に位置決めし支持し得るとともに、不利な機能をもたらす移動や位置ずれを防止し得る。
【0070】
図6は、本発明の実施形態による、支持構造組立体を含む埋込型医療装置(IMD)の組立方法600の一例を示すフローチャートである。ブロック602において、方法600は、支持構造組立体をIMDのコア組立体と連結する工程を含んでいる。図5Aおよび図5Bを参照して、上述したように、支持構造組立体およびコア組立体のそれぞれは、それぞれの嵌合機構を含んでいてもよい。嵌合機構は、それぞれの嵌合機構が支持構造組立体およびコア組立体を互いに固定するために互いに接触し、摩擦嵌合し得るように適合した、すなわち鏡映しになった面を含んでいてもよい。いくつかの具体例において、コア組立体は、収容される集積回路を含め、完全に組み立ててもよい。上述したように、集積回路を支持構造組立体によって支持され位置決めされた回路部品に電気的に接続するために、1つ以上の相互接続部を設けてもよい。このように、いくつかの具体例において、支持構造組立体は、コア組立体を貫通して設けられる相互接続部をコア組立体に設けることにより、当該コア組立体と連結され得る。
【0071】
ブロック604において、方法600は、第1の回路部品および第2の回路部品を支持構造組立体の一部に配置する工程を含んでいる。支持構造組立体は、第1の回路部品を第2の回路部品に対して位置決めし支持するように構成されていてもよい。いくつかの具体例において、ブロック604に示す工程は、支持構造組立体をコア組立体と連結する前に実施されてもよい。加えて、ブロック602およびブロック604に示す工程は、同じ製造工程の一部として実施されてもよい。いくつかの具体例において、ブロック604に示す工程は、第1の回路部品と第2の回路部品とをコア組立体内に配置された集積回路に電気的に接続する工程をさらに含んでいる。この工程は、第1の回路部品および第2の回路部品を、集積回路に接続されたそれぞれの電気コネクタに溶接する工程を含んでいてもよい。
【0072】
ブロック606において、方法600は、支持構造組立体の上方部分と周囲にヘッダ組立体を冠着し、ヘッダ組立体をコア組立体と連結する工程を含んでいる。ヘッダは、外表面および内表面を含んでいてもよく、内表面は、支持構造組立体用の内部空間を形成する。いくつかの具体例において、ヘッダ組立体を配置する工程は、ヘッダの外表面と同一平面に位置するように回路要素の1つ以上を配置する工程を含んでいてもよい。このようにして、1つ以上の回路要素がヘッダの外表面の一部を形成してもよい。より具体的には、1つ以上の回路要素は電極であってもよい。前記電極は、IMDが患者に移植された際に、電極が患者の体内生理に接触することを可能とするために、ヘッダの外表面と同一平面上に配置されていてもよい。
【0073】
図7Aは、本発明の実施形態による、別の支持構造組立体700組立体および電極702の正面図である。支持構造組立体700は、例えば図3Aおよび図3Bまたは、図4Aおよび図4Bを参照して詳述したコア組立体(図示せず)と連結する。支持構造組立体700、コア組立体、および電極702は、例えば、図1および図2を参照して上述したように、IMDの一部として設けられていてもよい。図7Aに示すように、支持構造組立体700は、(図7Bに示され、以下でさらに詳細に説明されるように)正面部704および背面部706を含んでいる。
【0074】
いくつかの具体例において、電極702は、離脱体708備えていてもよい。離脱体708は、電極702の芯出しや組立時の一助となり得る。上述したように、支持構造組立体700が追加的な他の様々な回路部品(アンテナなど)を支持し位置決めし得るものであるため、電極702の精緻な芯出しおよび位置決めが重要となり得る。電極702および他の様々な回路部品(図7Aには図示せず)の位置決めと支持は、IMDの性能に影響を及ぼす。例えば、電極702と他の様々な回路部品との間の適切な間隔と正確な間隔は、素子間の容量性カップリングを回避(または最小限に抑える)し、さらには短絡を回避することにより、回路部品の制御された予測可能な性能を提供し得る。このため、支持構造組立体700上に電極702を位置決めする際に、離脱体708は、支持構造体702上の芯出しノッチ710に芯出しされ得る。図示の通り、芯出しノッチ710は、支持構造組立体700の輪郭部714に沿った上部712に形成されている。芯出し部710は、支持構造組立体700の上部712の輪郭部714にいずれかの部分に沿って形成してもよい。
【0075】
電極702を支持構造組立体700上に位置決めする際に、図7Aおよび図7Bに示すように、離脱体708は、芯出しノッチ710内に芯合わせされ得る。離脱体708は、離脱タブ738を介して電極702に取り外し可能に固定すなわち連結される。離脱タブ738は、離脱体708とは異なる材料(例えば、接着剤)であってもよく、あるいは、離脱タブ738は、離脱体708と同じ材料ではあるが、より小さく構造上強度の低いものであってもよい。このようにして、電極702を支持構造組立体700に位置決めした後、製造業者は、離脱タブ738を電極702から壊したり、離脱したりして、離脱体708を操作し、離脱タブ738は、電極702から除去される。支持構造組立体700の離脱体708および芯出しノッチ710は、支持構造組立体700に対する電極702の芯出しを容易にするのに役立ち得る視覚的インジケータとして機能する。
【0076】
支持構造組立体700の追加的な留め具718,720,722,724,726,728は、製造中に支持構造組立体700対してアンテナまたは他の回路要素を配置することを補助し、アンテナの移動を防止し得る。加えて、クリップ716は、電極702の一部として形成されているものであるが、電極702を支持構造体702の所定位置に固定する。クリップ716は、図7Aおよび図7Bの両方に見ることができる。支持構造体700は、クリップ716の形状に適合するエッジ(クリップ716に覆われて隠れている)を含んでいてもよい。しかしてクリップ716は、支持構造体700のエッジ上に摺接し、それによって電極702は一体的に保持され得る。接続点730は、電極702の一部分として形成されたものであり、図7Aおよび図7Bの両方に示されている。電極702のこの部分730は、電極702をIMDの集積回路に接続する接続点として機能し得る。
【0077】
図7Bは、図7Aに示した支持構造組立体700および電極702の背面図である。支持構造組立体700の芯出しノッチ710と芯合わせされている離脱体708が看取される。加えて、クリップ716は、背面部706(および前面部704)に摩擦嵌合で接続されることによって、支持構造組立体700に電極702を固定する。さらに、支持構造組立体700は、当該支持構造組立体700の構造的安定性を向上させる延長部732,734を含んでいてもよい。支持構造組立体400がヘッダのハウジング内に設けられる場合(図7に示す通り)延長部732,734は、ハウジングの内面と接触し得る。別の具体例において、延長部732,734は、支持構造組立体700の正面部704に設けられた要素と釣り合い得る。また、図7Bに示されているのは、嵌合機構すなわち嵌合面736である。嵌合機構すなわち嵌合面736は、いずれの形状にも形成し得る。いくつかの具体例において、嵌合機構すなわち嵌合面736は、(図3Aおよび図3Bを参照して上述したように)コア組立体と締結されて、適合する第2の嵌合機構すなわち嵌合面を有していてもよい。嵌合機構すなわち嵌合面736は、上方からコア組立体と連結されている第2の嵌合機構すなわち嵌合面に摺接し、すなわち配置されて、支持構造組立体700をコア組立体に摩擦嵌合し得る。
【0078】
図7Cは、本発明の実施形態による、(透明なものとして示された)ヘッダハウジング738をさらに含む図7Aおよび図7Bに示した支持構造組立体700および電極702の正面図である。図7Cは、完全に組み立てられたIMDヘッダの一部を示す。支持構造組立体700上に組み立てられた電極702は、離脱体708がなく、クリップ716によって適所に保持されて示されている。支持構造組立体700の芯出しノッチ710も図7Cに示されている。さらに、支持構造組立体700もまた、アンテナ740を支持している状態が示されている。図示のアンテナ740は、支持構造体702の追加的な留め具718,720,722,724,726,728によって支持され、位置決めされている。ヘッダハウジング738は、支持構造組立体700(電極702およびアンテナ740を含む)を覆い、コア組立体746と連結する。
【0079】
図2を参照して)注釈したように、コア組立体746は、集積回路を含んでいてもよい。集積回路は、電極702およびアンテナ740の機能を制御し得る。相互接続部748,748は、電極702およびアンテナ740を、コア組立体746内に含まれる集積回路に接続するように構成されていてもよい。相互接続部748,748は、アンテナ740の一部分744、および正面部704から背面部706にわたる電極702の一部分730を接続している。
【0080】
図8Aは、本発明の実施形態による、別の支持構造組立体800の正面図である。加えて、図8Bは、本発明の実施形態による、図8Aに示した支持構造組立体800の背面図である。加えて、これらの態様の各々は、(図9から図15に示されているもののように)異なる形状や寸法を有する様々に異なる電極を収容するために、いくつもの異なる形状および寸法を含んでいてもよい。
【0081】
図8Aおよび図8Bに示すように、支持構造組立体800の上部804の輪郭部802は、図7Aから図7Cを参照して詳細に上述したように、芯出しノッチ816を含んでいる。芯出しノッチ816は、支持構造組立体800の上部804の輪郭部802に沿ったいずれの部分にも配置し得る。芯出しノッチ816は、電極の離脱体と芯合わせされるので、(図7Aから図7Bに示す垂直方向とは反対に)電極が図11に示すように水平方向に突出する離脱体を有する場合、芯出しノッチ816は、輪郭部802の(上下とは反対に)側方に沿って配置される。
【0082】
支持構造組立体800はまた、追加的な有底穴(void)すなわち開口部806を含んでいてもよい。追加的な有底穴すなわち開口部806は、電極を支持構造組立体800に固定するための追加的な機構を提供し得る。例えば、追加的な有底穴すなわち開口部806は、(図12から図13に示すような)電極の取付突起と連結され得る。支持構造組立体800はまた、(図7Aから図7Cに示すような)クリップ状部分を有する電極が接触することを許容する一部分814を含んでいてもよい。さらに図10に示すように、電極は、複数のクリップ状部分を含んでいてもよい。その場合、支持構造組立体800は、追加的なクリップ状部分と連結する追加的な一部分824を含んでいてもよい。支持構造組立体800の両一部分814,824は、各部分814,824が電極のクリップ状部分に適合する限り、輪郭部802のいずれの部分に沿って配置されてもよい。支持構造組立体800はまた、電極の輪郭に適合する溝812を含んでいてもよい。
【0083】
さらに、支持構造組立体800は、上部804を下部822に接続する垂直支持部808を含んでいてもよい。垂直支持部808は、電極の要素が支持構造組立体800に形成された開口部810を挿通することを許容するように、配置され、かつ、幅を有している。しかしながら、いくつかの具体例においては、支持構造組立体800開口部810を含んでいなくてもよい。さらに、支持構造組立体800に追加的に形成された延長部818、820は、(図8Bに示すように)支持構造組立体800の水平軸と芯合わせされていてもよい。
【0084】
図9は、本発明の実施形態による、例示的な電極900の斜視図である。図9に示す電極900は、(例えば、図7Aおよび図7Bに示すように)支持構造組立体の正面から支持構造組立体の背面を通るように設けられた一部分902を含んでいる。一部分902は、電極900が固定される支持構造組立体の適合する部分と摩擦嵌合し得る。
【0085】
図10は、本発明の実施形態による、別の例示的な電極1000の斜視図である。電極1000は、2つのクリップ状部分1002,1004を含んでいる。クリップ状部分1002,1004は、図8Aから図8Bの要素814および824のような支持構造組立体上の一部分と連結し得る。加えて、1つ以上のクリップ状部分1002,1004は、集積回路に電気的に接続された相互接続のための電気接触点として機能し得る。
【0086】
図11は、本発明の実施形態による、別の例示的な電極1100の斜視図である。電極1100は、離脱体1102、クリップ状部分1104、および集積回路に電気的に接続された相互接続のための電気接触点を提供する追加部1106を含んでいる。図7Aから図7Cを参照して詳細に上述したように、例えば、離脱体1102は、電極1100を支持構造組立体に位置決めし芯合わせするように構成されていてもよい。加えて、クリップ状部分1104は、離脱体1102が電極1100から除去された以降において、支持構造組立体に芯合わせした位置に電極1100を維持するように構成されていてもよい。
【0087】
図12は、本発明の実施形態による、別の例示的な電極1200の斜視図である。電極1200は、取付突起1202と、集積回路に電気的に接続された相互接続のための電気接触点を提供する追加部1204とを含んでいる。取付突起1202は、図8Aから図8Bに記載されているように、電極1200を支持構造組立体に対し、有底穴を介して固定されるように構成されていてもよい。図13は、本発明の実施形態による、別の例示的な電極1300の斜視図である。電極1300は、取付突起1302と、集積回路に電気的に接続された相互接続のための電気接触点を提供する追加部1302とを含んでいる。図12と比較して、追加部1302は、電極1200の輪郭部1206に沿った追加部1202の位置と比較して、電極1300の輪郭部1306に沿って横方向に偏倚している。図12に示された電極と同様に、取り付け突起1302は、図8Aおよび図8Bに示され記載されているように、有底穴を介して電極1300を支持構造組立体に固定するように構成されていてもよい。
【0088】
図14は、本発明の実施形態による、別の例示的な電極1400の斜視図である。電極1400は、電極1400を支持構造組立体に固定するための2つのクリップ状部分1402,1404を含んでいる。加えて、電極1400は、集積回路に電気的に接続される相互接続の電気接触点を提供する追加部1406を含んでいる。図14と対比して、図15は、本発明の実施形態による、別の例示的な、クリップ状部分1502と、集積回路に電気的に接続された相互接続のための電気接触点を提供する追加部1504とを有する電極1500の斜視図である。
【0089】
図16Aは、本発明の実施形態による、製造補助具1600に連結した電極1602,1608と、電極の1つを支持構造組立体に組み付けるための支持構造組立体1614とを示している。電極1602,1608は、製造補助具1600によって一緒に担持されている状態に図示されている。製造補助具1600は、電極1602,1608と同一または同等の材料を備えていてもよく、あるいは、異なる(例えば、絶縁材料)を備えていてもよい。さらに、製造補助具1600と電極1602,1608とは、同じ材料片から形成されていてもよい。さらに、2つの電極1602,1608が図16Aには示されているが、製造補助具1600に数々の追加の電極を設けてもよい。本実施形態によれば、製造補助具1600は、例えば順送金型を使用して電極が順次打ち抜かれる金属ストリップの一部であってもよい。
【0090】
各電極1602,1608には、離脱体1606,1612が設けられている。離脱体1606,1612は、一端が製造補助具1600に連結され、他端が、電極1602,1608と連結している離脱タブ1604,1612に連結されている。複数の支持構造組立体を備え得るが、簡略化のために、単一の支持構造組立体1614を図16Aに示している。支持構造組立体1614は、電極1602,1608の1つを支持構造組立体1614上に位置決めするのを補助するための芯出し部1616を含んでいる。
【0091】
図16Bは、本発明の実施形態による、図16Aに示した支持構造組立体1614と連結された電極1612を示している。電極1612と支持構造体1614との位置合わせの後、離脱体1608と離脱タブ1610とを電極1612から除去可能である。離脱体1608と離脱タブ1610とは、製造補助具1600に残存する。いくつかの具体例において、離脱タブ1610は、離脱体1608に対して相対的に薄く形成されていることから、「V」形状またはくぼみを有している。これらの具体例において、離脱体1608および離脱タブ1610は、電極1612を支持構造体1614から除去するために、(例えば、約45度から約90度の間)屈曲することによって除去してもよい。複数の支持構造組立体に対し複数の電極が同時に位置決めされることを理解されたい。各支持構造組立体に設けられた芯出し部は、製造業者が、手動での目視検査または自動化された手順のいずれかを用いることにより、複数の支持構造組立体と電極とを同時に芯合わせすることを可能にする。
【0092】
開示された本発明の範囲から逸脱することなく、上述した例示的な各実施形態に対して様々な修正および追加が可能である。例えば、上述の実施形態は特定の特徴を指すが、本発明の範囲は、記載された特徴の全てを含まない特徴の異なる組合せおよび実施形態を有する実施形態も含んでいる。したがって、開示された本発明の範囲は、そのようなすべての均等物とともに、請求項の範囲内にあるそのような代替物、改変物および変形物のすべてを包含することを意図する。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
【国際調査報告】