特表2018-525672(P2018-525672A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2018-525672視力矯正を決定するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-525672(P2018-525672A)
(43)【公表日】2018年9月6日
(54)【発明の名称】視力矯正を決定するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G02C 7/08 20060101AFI20180810BHJP
   G02C 7/04 20060101ALI20180810BHJP
   G02C 5/20 20060101ALI20180810BHJP
   G02C 5/04 20060101ALI20180810BHJP
【FI】
   G02C7/08
   G02C7/04
   G02C5/20
   G02C5/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2018-504654(P2018-504654)
(86)(22)【出願日】2016年7月27日
(85)【翻訳文提出日】2018年3月2日
(86)【国際出願番号】US2016044264
(87)【国際公開番号】WO2017019771
(87)【国際公開日】20170202
(31)【優先権主張番号】62/198,656
(32)【優先日】2015年7月29日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ウィドマン・マイケル・エフ
(72)【発明者】
【氏名】デイビス・ジェームズ・ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】ラフェリエール・ジャスミン
【テーマコード(参考)】
2H006
【Fターム(参考)】
2H006AB05
2H006AC03
2H006BC01
2H006BC02
2H006BC07
2H006BD00
2H006DA05
(57)【要約】
患者の光学矯正ニーズを判断するためのシステム及び方法。本システムは、コンピュータシステムであって、少なくとも屈折ソフトウェアアプリケーションをその上で実行するように適合されたプロセッサ、プロセッサと通信し、ユーザからの入力を受信するように適合された入力機器、及びプロセッサと通信し、情報を表示するように適合された変位機器を含む、コンピュータシステムと、それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するように選択的に制御可能な電気的に調整可能な左右のレンズを含み、プロセッサと通信する屈折眼鏡と、を含む。屈折ソフトウェアアプリケーションは、入力機器及び眼鏡コントローラからの入力を受信し、選択的に、左右のレンズの球面度数を調整し、ディスプレイ機器上に表示された情報を制御し、左右のレンズのそれぞれの球面度数に関する情報を格納する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の光学矯正ニーズを判断するためのシステムであって、
コンピュータシステムであって、少なくとも屈折ソフトウェアアプリケーションをその上で実行するように適合されたプロセッサ、前記プロセッサと通信し、ユーザからの入力を受信するように適合された入力機器、及び前記プロセッサと通信し、情報を表示するように適合された変位機器を含む、コンピュータシステムと、
患者によって装着されるように適合された屈折眼鏡であって、それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能なように各々適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含み、前記屈折眼鏡が前記プロセッサと通信する、屈折眼鏡と、
前記プロセッサと通信する少なくとも第1及び第2の入力機器を有する眼鏡コントローラであって、前記第1及び第2の入力機器が、それぞれの左右のレンズの前記球面度数を選択的に調整するように適合されている、眼鏡コントローラと、を備え、
前記屈折ソフトウェアアプリケーションが、前記入力機器を介して入力を受信し、前記眼鏡コントローラを介して入力を受信し、前記入力機器及び/又は眼鏡コントローラからの入力に基づいて前記電気的に調整可能な左右のレンズの前記球面度数を選択的に調整し、前記ディスプレイ機器上に表示された情報を制御し、前記それぞれの左右のレンズの前記球面度数に関する情報を格納するように適合されている、システム。
【請求項2】
屈折眼鏡及び眼鏡コントローラが、それらの間で通信するために前記コンピュータシステムに無線連結されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記屈折ソフトウェアアプリケーションが、前記入力機器を介して前記患者のための円柱及び軸入力データを受信するように、かつ前記眼鏡コントローラを介して前記患者によって調整される前記左右のレンズの前記球面度数並びに前記円柱及び軸データを出力として生成するように更に適合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記屈折ソフトウェアアプリケーションが、前記出力された球面度数並びに円柱及び軸データに基づいたカスタムコンタクトレンズのための設計を生成するように更に適合されている、請求項3に記載にシステム。
【請求項5】
前記屈折眼鏡が、第1及び第2の電気的に調整可能なレンズをそれぞれ覆うような位置で、第1及び第2の眼鏡レンズを適所に係合して保持するように適合された複数のクリップを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記電気的に調整可能な左右のレンズが、可変光学液体レンズであり、前記左右のレンズの前記球面度数が、前記それぞれの液体レンズにわたって適用される電界を変動させることによって調整される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記屈折眼鏡が、瞳孔間調整機器を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記屈折眼鏡が、瞳孔間調整スケールを更に備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記屈折眼鏡が、鼻ブリッジ部の高さ調整機器を更に含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記屈折眼鏡が、左右のつると、前記左右のつるの長さをそれぞれ調整するための左右つる距離調整機器と、を更に含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記屈折眼鏡が、左右つる角度調整機器を更に含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
患者の光学矯正ニーズを判断するための方法であって、
屈折眼鏡を患者の頭部にフィッティングすることであって、前記屈折眼鏡が、それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能であるように適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含む、フィッティングすることと、
眼鏡コントローラを前記患者に提供することであって、前記眼鏡コントローラが、前記それぞれの左右のレンズの前記球面度数を選択的に制御するように適合された少なくとも第1及び第2の入力機器を有する、提供することと、
前記患者が前記屈折眼鏡を装着している間に、前記患者に対して不鮮明な画像をディスプレイ機器上に表示することと、
前記患者にとって前記画像がもはや不鮮明でなくなるまで、前記患者が、前記左右の入力機器をそれぞれ使用して、前記左右のレンズの前記球面度数を調整することを可能にすることと、
前記患者による調整の完了後に、前記調整可能なレンズの前記球面度数を記録することと、
各眼に対する前記記録された球面度数に最も厳密に一致する球面度数を有する、前記患者の左右の眼のためのフィッティングレンズを選択することと、
前記患者が前記フィッティングレンズを装着している間に、前記患者において他覚的検査を実施して、各眼に対する前記患者の円柱及び軸の誤差データを取得することと、
前記屈折眼鏡を前記患者の頭部に戻すことと、
前記患者が前記屈折眼鏡及び選択されたフィッティングレンズを装着している間に、前記患者に対して不鮮明な画像をディスプレイ機器上に表示することと、
前記画像がもはや不鮮明でなくなるまで、前記患者が、前記左右の入力機器をそれぞれ使用して、前記左右のレンズの前記球面度数を調整することを可能にすることと、
第2の調整する工程の完了後に、前記調整可能なレンズの前記球面度数を記録することと、
前記患者用のカスタムコンタクトレンズのための設計を生成する目的で、第2の記録する工程からの前記球面度数並びに前記円柱及び軸の誤差データを伝達することと、を含む、方法。
【請求項13】
患者の光学矯正ニーズを判断するための方法であって、
それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能であるように適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含む屈折眼鏡を患者にフィッティングすることと、
前記左右のレンズのそれぞれの前記球面度数を選択的に調整するように適合された第1及び第2の入力機器を有する眼鏡コントローラを前記患者に提供することと、
前記患者を評価する際に使用される屈折力測定アプリケーションソフトウェアを起動させることであって、前記屈折力測定アプリケーションソフトウェアが、コンピュータシステム内のプロセッサ上に常駐し、前記コンピュータシステムが、前記プロセッサと通信し、ユーザからの入力を受信するように適合された入力機器、及び前記プロセッサと通信し、情報を表示するように適合された変位機器を更に含み、前記起動させる工程が、前記屈折力測定アプリケーションソフトウェアと、前記屈折眼鏡及び前記眼鏡コントローラとの間の通信を確立することを更に含む、起動させることと、
前記患者に対して不鮮明な画像を前記ディスプレイ機器上に示すことによって、前記患者に対してベース眼球屈折力測定を実施し、前記画像がもはや不鮮明でなくなるまで、前記患者が、前記眼鏡コントローラ上の前記左右の入力機器を使用して、前記左右のレンズの前記球面度数を調整することを可能にすることと、
前記屈折眼鏡の前記調整された球面度数に最も厳密に一致する、前記患者のためのフィッティングレンズを選択することと、
前記選択されたフィッティングレンズを装着するように前記患者に指示することと、
前記患者が前記フィッティングレンズを装着している間に、他覚的検査を実施して、前記患者に対する円柱及び軸の誤差データを取得することと、
前記患者が前記フィッティングレンズを装着している間に、前記患者に対して不鮮明な画像を前記ディスプレイ機器上に示すことによって、前記患者に対して第2の眼球屈折力測定を実施し、前記画像がもはや不鮮明でなくなるまで、前記患者が、前記眼鏡コントローラ上の前記左右の入力機器を使用して、前記左右のレンズの前記球面度数を調整することを可能にすることと、を含む、方法。
【請求項14】
第2の眼球屈折力測定工程の後に、前記屈折眼鏡の前記左右のレンズの前記球面度数を取得し、前記球面度数並びに前記取得された円柱及び軸データを利用して、前記患者のためのカスタムコンタクトレンズを処方する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
位置合わせインジケータを含む位置合わせフィッティングレンズを選択することと、
前記患者が前記位置合わせフィッティングレンズを装着している間に、光学撮像機器を含む測定機器を使用して、他覚的検査を実施することと、
前記光学撮像機器を使用して、前記患者の眼の上の前記位置合わせフィッティングレンズの光学画像を取得することと、
前記光学画像から前記位置合わせフィッティングレンズの偏心及び/又は回転情報を決定することと、
前記偏心及び/又は回転情報を前記球面度数並びに前記取得された円柱及び軸データと共に利用して、前記患者のためのカスタムレンズを処方することと、を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記フィッティングレンズ及び前記位置合わせフィッティングレンズが、同じレンズである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記フィッティングレンズ及び前記位置合わせフィッティングレンズが、異なるレンズである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記位置合わせインジケータが、位置合わせマーク又はレンズのエッジ特徴である、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国仮出願第62/198,656号(2015年7月29日に出願)の優先権を主張するものであり、当該出願の内容をその全体において援用するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、コンタクトレンズの分野に関し、より具体的には、患者の視力矯正ニーズを決定するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
今日の世界では、視力の矯正にコンタクトレンズを用いることは一般的である。現在、大量生産で低コストのコンタクトレンズを製造するいくつかの従来の方法が存在する。これらの方法としては、注型成形、スピンキャスト、旋盤加工、及び産業界において「Lightstream Technology」として既知である技術の使用、並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0004】
従来の注型成形は、ダイヤモンドポイント旋削技術を使用して金属製工具(インサートとも称される)を製造することを含み、製造された工具は、雄型及び雌型のプラスチックレンズ成形型を製造する射出成形プロセスにおいて使用される。液体モノマーが、対の雄型と雌型との間に配置され、硬化される。その後、硬化したレンズは、成形型対から取り外され、後処理工程(水和、遊離、滅菌、検査、測定、包装などを含む)を経て、使用可能な製品となる。
【0005】
典型的には、スピンキャストもまた、ダイヤモンドポイント旋削技術を使用して金属製工具を製造することを含み、製造された工具は、雌型のプラスチックレンズ成形型を製造する射出成形プロセスにおいて使用され、この成形型に液体モノマーが注入される。次いで、成形型及びモノマーは硬化放射線に曝された状態で中心軸のまわりを回転し、レンズを形成する。注型成形の場合と同様に、硬化したレンズは、レンズ成形型から取り外され、後処理工程(水和、遊離、滅菌、検査、測定、包装などを含む)を経て、使用可能な製品となる。
【0006】
典型的には、旋盤加工は、ダイヤモンドポイント旋削技術を使用して、予備水和されたレンズをレンズブランク(ボタンとも呼称される)から直接製造することを含む。次いで、予備水和されたレンズは、水和、滅菌、検査、測定、包装などの後処理工程を経て、使用可能な製品となる。
【0007】
ダイヤモンドポイント旋削はまた、レンズ成形型を直接製造するために使用することもでき、これらのレンズ成形型は、前述の注型成形又はスピンキャストで使用される。
【0008】
「Lightstream Technology」は、Duluth、GAのCiba Vision Corporation(現Alcon)によって使用される技術であり、再利用可能なガラス成形型対がプラスチック成形型の代わりに使用される。各ガラス成形型対は、レンズモノマーに浸漬される凹面成形型と凸面成形型からなり、これらの成形型は、2つの曲面の間の隙間が所望の予備水和されたコンタクトレンズの外形と対応するように、互いに近接して配置される。モノマーは、ガラス成形型を通して紫外光を使用して硬化され、離型され、次いで、レンズは、水和、滅菌、検査、測定、包装などの段階を経て、使用可能な製品となる。
【0009】
現在製造及び販売されているほとんどのコンタクトレンズは、離散的なパラメーター範囲内にあり、これには、制限されたベースカーブ、直径、及び度数が含まれる。球面度数の提供値は、製造業者によって異なるが、通常、−20.00D〜+20.00Dの範囲内、より可能性が高いのは−12.00D〜+8.00Dの範囲内である。典型的には、これらの範囲内の度数は、−6.00D〜+6.00Dの範囲内では0.25D刻みで、±6.00Dの範囲外では0.50D刻みでのみ提供される。現在、ほとんどの円柱度数の提供値もまた、離散的に刻まれており、各製造業者は独自の範囲を有する。例えば、Jacksonville,FLのJohnson & Johnson Vision Careが製造及び販売している、Acuvue(登録商標)ブランドの乱視レンズは、現在、−0.75D、−1.25D、−1.75D、及び−2.25Dの乱視矯正のみを提供している。乱視レンズの使用可能な度数軸もまた、低い円柱度数では0°〜180°の範囲に、典型的には10°刻みで、制限され、高い円柱度数ではいくつかの製造業者によって、例えば、80°、90°、100°、170°、180°、及び190°(180°及び190°はそれぞれ0°及び10°の角度として示されることもある)の提供値に更に制限される。
【0010】
製造業者がコンタクトレンズのパラメーターに離散的な刻みのみを提供する理由には多くが存在するが、これには、工具及び成形型の製造費、多数の在庫管理単位(stock keeping unit、SKU)の工具を保管するための在庫管理費、大量のレンズを保管するための在庫管理費、度数の高い矯正を必要とする患者が少ないことなどが挙げられ得る。一例として、ベースカーブの提供値1と直径の提供値1とを有する「BrandX」と称される架空の乱視製品のためのSKUの数を考慮されたい。BrandXの球面度数の範囲が−6.00D〜+6.00Dで0.25D刻みの場合、49の異なるSKUとなる。円柱度数の提供値が、例えば、1軸のみで−0.75D、−1.25D、−1.75D、及び−2.25Dであると、SKU数は4倍に増えて196になる。BrandXの軸の提供値が、例えば、10°刻みであり、それぞれの円柱度数に適用されると、SKU数は18倍に増えて3528 SKUになる。10°刻みの軸のそれぞれの円柱度数の提供値が1つ増加するたびに、BrandXのポートフォリオには882 SKUが追加される。円柱度数が−0.25Dから−2.25Dまで0.25D刻みで提供されたとすると、BrandXの合計SKU数は7938となる。ベースカーブの提供値を1つだけ追加すると、SKUは2倍に増えて15,876になり、更に直径を1つだけこの組み合わせに追加すると、合計は更に2倍の31,752 SKUになる。BrandXの軸を10°刻みの代わりに5°刻みで提供すると、SKU数は更に2倍の63,504になる。また、BrandXを代替材料でも提供すると、SKU数は大幅に増加する。
【0011】
レンズ設計、すなわち、度数、ベースカーブ、直径、及び形状の提供値が異なるときは常に、異なる工具が作製される必要がある。金属製工具1つあたり$100〜$500の費用範囲において、とりわけ、各成形型ブロック内で同一設計の工具が複数使用される多数個取り技術が用いられるときは、SKU数の大きい注型成形は非常に高価な計画である。そのため、製造業者は、製造するコンタクトレンズ設計オプションの種類数に関して慎重に選択を行い、この設計オプションは、典型的には、最も一般的な視力ニーズ/発注された処方と一致するように選択される。このことは、当然のことながら、製造業者から提供される処方範囲の間又は外側となる処方を有する人は、特定の視力矯正又はフィットニーズにおいて最適とは言えないレンズを購入しなければならないことを意味する。
【0012】
最近になって、コンタクトレンズを製造するための新しいシステム及び方法が開示されており、この開示では、無数の異なるレンズ形状及びレンズパラメーター(レンズ度数を含む)をカスタマイズによって製造することができる。内容全体を参照によって本願明細書に援用したものとする、米国特許第8,317,505号は、光学マンドレルを通して液体ポリマーの浴に化学線を選択的に投射することによって、単一の雄型光学マンドレルの上にボクセル単位でレンズ前駆体型を成長させるための方法を開示している。その後、光学マンドレル及びレンズ前駆体型は浴から取り出され、光学マンドレルの凸面が正立するように反転される。レンズ前駆体型の上に残る、浴由来の未硬化の残留液体モノマーが重力によってレンズ前駆体型の上で流動する休止時間の後、この液体は硬化されて最終レンズを形成する。そこに記載されるように、任意の所与の眼に対してカスタムレンズを製造することができる。
【0013】
高精度で真のカスタムコンタクトレンズを製造する能力は、患者に対して真に正確なカスタム処方を生成することができる限り、当該患者にとって真に有益であるであろう。
【0014】
患者の矯正ニーズの初期決定を実施するための従来の方法は、患者からの自覚的入力に依存する公知の自覚検眼機機器を活用して、彼又は彼女の眼の前に配置された種々のレンズのうちのどれがより良好な矯正視力を提供するかについて眼科施術者に助言する。しかしながら、自覚検眼機は、通常それぞれ0.125及び0.25ジオプタの焦点誤差及び円柱誤差に対する離散的な階段状の解像度を典型的に有するが、いくつかのより新しい機器は、より高い0.01ジオプタの解像度を達成することができる。自覚検眼機を使用する患者に対して正確な矯正ニーズをゼロにすることは、時間を要するプロセスであり、各工程において、施術者は、次の提案レンズを選択して、手動で行う判定を使用しなければならず、患者は、一方の選択を他方と比較し、フィードバックを施術者に提供しなければならない。焦点誤差、円柱度数、及び円柱軸という、3つの独立した変数を用いると、時間的制約により最終結果の精度が制限される場合がある。患者及び施術者の両方の人的ミスが必然的に存在する。更に、円柱軸の自覚的決定は、わずかな差異でも円柱矯正への大きな影響を有し得るため、困難である。更に、示されるように、決定された矯正ニーズの精度は、使用の自覚検眼機の解像度によって制限される。自覚検眼機は、球面、円柱、及び軸を決定することができるが、高次収差を決定することはできない。
【0015】
客観的測定機器及び技術もまた、患者の眼を測定し、続いてその患者の矯正ニーズを決定するために使用されてきた。屈折計及び収差計として既知であるこれらの機器は、典型的に、球面度数データを最も近い100分の1ジオプタで、軸の度数を最も近い整数で表示する。屈折計及び収差計を使用して実施される検査は、意思決定プロセスに患者がほとんど又は全く関与せず、機器が数値及び図表値を返すことから、一般的に「他覚的検査」と呼称される。自動屈折計の一例は、Nidek ARK−10000 Refractive Power/Corneal Analyzer(Nidek Inc.of Freemont,CA)である。屈折計及び収差計の0.01Dの度数解像度及び1°の軸解像度は、それらがカスタムレンズを処方するプロセス内での使用にとって理想的であることを示唆している。しかしながら、他覚的検査は、眼球系によって脳に提示された画像を脳がいかに知覚し分析するかを考慮しておらず、したがって、すべての患者に対して常に最良の処方データを提供するとは限らない。他覚的データに基づいて処方されたレンズと比較して自覚的データの使用によって処方されたレンズでフィッティングすると、一部の患者は「自覚的レンズ」を好み、他の患者は「他覚的レンズ」を好む。ただし、他覚的検査から得られた球面データ、円柱データ、及び軸データは、単独で使用することも、自覚的検査から得られたデータと組み合わせて、可能な限り最良のカスタムレンズ設計を患者に提供することもできる。
【0016】
自覚検眼機を使用して取得した自覚的フィードバックを、収差計から取得したデータなどの他覚的データと組み合わせるいくつかの試みがなされた。かかる一例が、米国特許公開第2014/0368795号に記載されている。この方法は他覚的データと自覚的データとの組み合わせを活用することを説明しているが、上で説明した自覚検眼機の欠点、とりわけ時間を要するプロセス、施術者のプロセスへの関与、及び各工程において、患者の前でレンズが後及び前にばたばた動くときに2つの選択のうちのどちらがより良好であるかを選択する際の患者の困難がいまだに面倒である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0017】
患者の光学矯正ニーズを判断するためのシステムであって、コンピュータシステムであって、少なくとも屈折ソフトウェアアプリケーションをその上で実行するように適合されたプロセッサと、プロセッサと通信し、ユーザからの入力を受信するように適合された入力機器と、プロセッサと通信し、情報を表示するように適合された変位機器と、を含む、コンピュータシステムを含む、システムを提供する。本システムは、患者によって装着されるように適合された屈折眼鏡であって、それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能であるように各々適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含む、屈折眼鏡を更に含む。屈折眼鏡は、プロセッサと通信し、眼鏡コントローラは、プロセッサと通信する少なくとも第1及び第2の入力機器を有する。第1及び第2の入力機器は、左右のレンズのそれぞれの球面度数を選択的に調整するように適合されている。屈折ソフトウェアアプリケーションは、入力機器を介して入力を受信し、眼鏡コントローラを介して入力を受信し、入力機器及び/又は眼鏡コントローラからの入力に基づいて電気的に調整可能な左右のレンズの球面度数を選択的に調整し、ディスプレイ機器上に表示された情報を制御し、左右のレンズのそれぞれの球面度数に関する情報を格納するように適合されている。
【0018】
一実施形態では、屈折眼鏡及び眼鏡コントローラは、それらの間で通信するためにコンピュータシステムに無線連結されている。
【0019】
更に別の実施形態では、屈折ソフトウェアアプリケーションは、入力機器を介して患者のための円柱及び軸入力データを受信するように、かつ眼鏡コントローラを介して患者によって調整される左右のレンズの球面度数並びに円柱及び軸データを出力として生成するように更に適合されている。屈折ソフトウェアアプリケーションは、出力された球面度数並びに円柱及び軸データに基づいたカスタムコンタクトレンズのための設計を生成するように更に適合され得る。
【0020】
屈折眼鏡は、第1及び第2の電気的に調整可能なレンズをそれぞれ覆うような位置で、第1及び第2の眼鏡レンズを適所に係合して保持するように適合された複数のクリップを更に含み得る。
【0021】
更に別の実施形態では、電気的に調整可能な左右のレンズは、可変光学液体レンズであり、左右のレンズの球面度数は、それぞれの液体レンズにわたって適用される電界を変動させることによって調整される。
【0022】
屈折眼鏡は、瞳孔間調整機器を更に含み得、また、瞳孔間調整スケールも含み得る。屈折眼鏡はまた、鼻ブリッジ部の高さ調整機器を更に含み得る。
【0023】
更に別の実施形態では、屈折眼鏡は、左右のつると、左右のつるの長さをそれぞれ調整するための左右つる距離調整機器とを更に含み、また、左右つる角度調整機器も含み得る。
【0024】
また、患者の光学矯正ニーズを判断するための方法も提供され、本方法は、屈折眼鏡を患者の頭部にフィッティングすることであって、それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能であるように適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含む、フィッティングすることと、左右のレンズのそれぞれの球面度数を選択的に制御するように適合された少なくとも第1及び第2の入力機器を有する眼鏡コントローラを患者に提供することと、患者が屈折眼鏡を装着している間、患者に対して不鮮明な画像をディスプレイ機器上に表示することと、患者にとって画像がもはや不鮮明でなくなるまで、患者が、左右の入力機器をそれぞれ使用して、左右のレンズの球面度数を調整することを可能にすることと、患者による調整の完了後に、調整可能なレンズの球面度数を記録することと、各眼について記録された球面度数に最も厳密に一致する球面度数を有する、患者の左右の眼のためのフィッティングレンズを選択することと、患者がフィッティングレンズを装着している間に、患者において他覚的検査を実施して、各眼に対する患者の円柱及び軸の誤差データを取得することと、屈折眼鏡を患者の頭部に戻すことと、患者が屈折眼鏡及び選択されたフィッティングレンズを装着している間に、患者に対して不鮮明な画像をディスプレイ機器上に表示することと、画像がもはや不鮮明でなくなるまで、患者が、左右の入力機器をそれぞれ使用して、左右のレンズの球面度数を調整することを可能にすることと、第2の調整する工程の完了後に、調整可能なレンズの球面度数を記録することと、患者用のカスタムコンタクトレンズのための設計を生成する目的で、第2の記録する工程からの球面度数並びに円柱及び軸の誤差データを伝達することとを含む。
【0025】
一実施形態では、方法は、それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能であるように適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含む屈折眼鏡を患者にフィッティングすることと、左右のレンズのそれぞれの球面度数を選択的に調整するように適合された第1及び第2の入力機器を有する眼鏡コントローラを患者に提供することと、患者を評価する際に使用される屈折力測定アプリケーションソフトウェアを起動させることであって、屈折力測定アプリケーションソフトウェアが、コンピュータシステム内のプロセッサ上に常駐し、コンピュータシステムが、プロセッサと通信し、ユーザからの入力を受信するように適合された入力機器と、プロセッサと通信し、情報を表示するように適合された変位機器とを更に含み、起動させる工程が、屈折力測定アプリケーションソフトウェアと、屈折眼鏡及び眼鏡コントローラとの間の通信を確立すること更に含む、起動させることと、患者に対して不鮮明な画像をディスプレイ機器上に示すことによって、患者に対してベース眼球屈折力測定を実施し、画像がもはや不鮮明でなくなるまで、患者が、眼鏡コントローラ上の左右の入力機器を使用して、左右のレンズの球面度数を調整することを可能にすることと、屈折眼鏡の調整された球面度数に最も厳密に一致する、患者のためのフィッティングレンズを選択することと、選択されたフィッティングレンズを装着するように患者に指示することと、患者がフィッティングレンズを装着している間に、他覚的検査を実施して、患者に対する円柱及び軸の誤差データを取得することと、患者がフィッティングレンズを装着している間に、患者に対して不鮮明な画像をディスプレイ機器上に示すことによって、患者に対して第2の眼球屈折力測定を実施し、画像がもはや不鮮明でなくなるまで、患者が、眼鏡コントローラ上の左右の入力機器を使用して、左右のレンズの球面度数を調整することを可能にすることとを更に含む。
【0026】
更に別の実施形態では、本方法は、第2の眼球屈折力測定の工程の後に、屈折眼鏡の左右のレンズの球面度数を取得し、球面度数並びに取得された円柱及び軸データを利用して、患者のためのカスタムコンタクトレンズを処方することを更に含む。
【0027】
別の実施形態では、本方法は、位置合わせインジケータを含む位置合わせフィッティングレンズを選択することと、患者が位置合わせフィッティングレンズを装着している間に、光学撮像機器を含む測定機器を使用して、他覚的検査を実施することと、光学撮像機器を使用して、患者の眼の上の位置合わせフィッティングレンズの光学画像を取得することと、光学画像から位置合わせフィッティングレンズの偏心及び/又は回転情報を決定することと、偏心及び/又は回転情報を球面度数並びに取得された円柱及び軸データと共に利用して、患者のためのカスタムレンズを処方することとを更に含む。
【0028】
フィッティングレンズ及び位置合わせフィッティングレンズは、代替的に、同じレンズ又は異なるレンズであってもよい。更に、位置合わせインジケータは、位置合わせマーク又はレンズのエッジ特徴であり得る。
【0029】
本発明のこれら及びその他の目的、特徴及び利点は、添付の図面と関連づけて解釈されるべき、その例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】患者の光学ニーズを測定するための例示的なシステムを示す。
図2】患者にフィッティングされた例示的な屈折眼鏡を示す正面図である。
図2a図2の屈折眼鏡の正面図である。
図2b図2の屈折眼鏡の側面図及び斜視図である。
図2c図2の屈折眼鏡の側面図及び斜視図である。
図2d図2の屈折眼鏡上のコントローラの斜視図である。
図2e図2の屈折眼鏡上の一調整機構の側面図である。
図3】患者の光学矯正ニーズを決定するための例示的な方法を示す。
図4】コンタクトレンズを装着中の患者の眼の一デジタル画像を示す。
図5a】コンタクトレンズが重ねられた及び重ねられていない患者の眼の種々の図である。
図5b】コンタクトレンズが重ねられた及び重ねられていない患者の眼の種々の図である。
図5c】コンタクトレンズが重ねられた及び重ねられていない患者の眼の種々の図である。
図5d】コンタクトレンズが重ねられた及び重ねられていない患者の眼の種々の図である。
図5e】レンズ装着時の眼の経時的なデジタル画像を表すデータチャートを示す。
図6】患者の眼から離れて示されるレンズローブ(lens lobe)を有する例示的なレンズを示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
ここで図1を参照すると、患者100の光学矯正ニーズを判断するためのシステムの好ましい一実施形態は、屈折力測定ソフトウェアアプリケーションがその上に搭載されたタブレット、ラップトップ、又はデスクトップなどのコンピュータ110を含むコンピュータシステム102と、コンピュータモニタなどの高解像度ディスプレイ108、患者によって装着される屈折眼鏡104と、屈折眼鏡104のレンズの少なくとも球面度数を調整する眼鏡コントローラ106とを含む。図示される実施形態では、コンピュータ110は、ディスプレイ機器108に無線接続され、患者に提示されるディスプレイを制御する屈折ソフトウェアアプリケーションを実行する。コンピュータ110は、Bluetooth Low Energy通信リンクなどにより、屈折眼鏡104に、及び同様に眼鏡コントローラ106に、更に無線接続される。記載される実施形態が好ましいが、以下で更に説明されるように、アプリケーションソフトウェアを実行し、画像及び情報を患者及び施術者に表示することができる任意の好適なコンピュータシステムを実装することができ、無線又はそうでない任意の好適な接続手段もまた実装することができることを、当業者は容易に理解するであろう。
【0032】
屈折ソフトウェアアプリケーションは、ディスプレイ機器108上に種々の画像を表示し、眼鏡コントローラ106を介して患者からの入力を受領し、この入力に従って屈折眼鏡を制御し、また、タブレット機器110を介して施術者からの入力を受信して、ディスプレイ及び屈折眼鏡を制御することもできる。屈折ソフトウェアアプリケーションはまた、指示又はヘルプを与えるように患者に種々の音声又は視覚的プロンプトを提供することができる。
【0033】
眼鏡コントローラ106は、好ましくは、屈折力測定眼鏡104の左右のレンズをそれぞれ調整するための回転調整ノブ107a、107bなどの第1及び第2の入力機器と、3つの入力ボタンと、を含む。ボタンは、好ましくは、第1のボタン108aを押すことにより、屈折ソフトウェアアプリケーションによって確立された手順の中でユーザが1つ前の工程に戻ることができ、第2のボタン108bを押すことにより、ユーザが手順の中で1つ前の工程へ進むことができ、第3のボタン108cを押すことにより、ユーザがプロセスについてヘルプを要求することを可能にするように割り当てられる。
【0034】
屈折眼鏡104を、図2及び2a〜2eにおいてより詳細に示す。眼鏡104は、特大の眼鏡のセットと外観が類似しており、可変光学レンズであり、好ましくは+/−10ジオプタの間の屈折球面矯正を可能にするように選択的に調整可能であり、0.02〜0.03のジオプタ刻みが好ましい右レンズ120及び左レンズ122を含む。可変光学レンズは、当該技術分野において既知であり、1つのタイプでは、「液体」レンズにわたって電界を適用することによって調整可能な屈折矯正を可能にする。矯正の規模は、レンズにわたって適用される電界の規模にほぼ比例し、人間の眼/脳が検知することができるよりもはるかに大きい0.02〜0.03ジオプタの解像度に適応させることができる。使用することができる1つの例示的な好適な可変光学レンズは、Varioptic,Inc.(Lyon,France)によって製造及び販売されているArtic 39N0である。より大きな口径を有する追加モデルもまた、入手可能である。示されるように、眼鏡コントローラは、眼鏡のそれぞれのレンズに求められた電界/矯正を適用するように、アプリケーションソフトウェアを介して通信する2つの回転調整ノブを含み、アプリケーションソフトウェアは、適用された矯正を追跡する。
【0035】
屈折眼鏡は、特定の患者の頭部の固有のサイズ及び形状に機器をフィットさせるための多数の機械的調整機構を更に含む。図2aを参照すると、瞳孔間距離(瞳孔間の距離)調整機器124、好ましくは回転可能なノブは、患者により良好にフィットさせるための瞳孔間距離「d」の調整を可能にし、好ましくは、少なくとも54〜70mmの範囲に及ぶ。眼鏡は、設定距離を示す瞳孔間距離スケール126を更に含む。屈折眼鏡の鼻ブリッジ部の高さもまた、鼻ブリッジ部の高さ調整機構128、好ましくは鼻ブリッジ部の高さを上昇又は下降させる回転可能なノブを使用して調整することができる。
【0036】
左のつる(図示せず)及び右のつる111(図2b及び2c)もまた、調整することができる。両側のつる角度調整機器113は、角度調整ゲージ117によって示された角度調整を用いて、それぞれのつるを水平から最大約5度まで上下に選択的に調整することを可能にする。また、曲線部分119の自然曲線までの距離は、距離調整機器114を介してつる111を前又は後に摺動させることによって、最大約30mmまで調整することができる。左右のつる111は、以下で更に説明されるコントローラ140a、140bの位置とは無関係に調整される。
【0037】
図2に戻って参照すると、屈折眼鏡は、以下で更に説明されるような検査中の円柱及び軸の誤差データを説明するために使用され得る任意選択の標準固定レンズにも適応するように設計されている。固定レンズは、クリップ123によって適所に保持することができる。更に、外辺部周囲の角度スケール124を使用して、以下でも更に説明されるような標準固定レンズの軸を調整することができる。
【0038】
屈折眼鏡の種々の他の特徴は、屈折ソフトウェアアプリケーションと通信して、電気的に調整可能なレンズ120、122の球面屈折を制御する左右の無線レンズコントローラ140a、140bを示す図2dにおいて最もよく見ることができる。充電インジケータライト(すなわち、LED)127a、127b、及びUSBバッテリ充電ポートなどの充電ポート129a、129bは、左右のコントローラの両方に存在する。眼鏡はまた、好ましくは、両側に状態インジケータ131a、131b、及び復帰ボタン133a、133bを含む。
【0039】
先に示されるように、眼鏡コントローラ106は、ユーザが屈折眼鏡の左右の調整可能なレンズ120、122への球面屈折の変更をそれぞれ手動で制御することを可能にする特徴を含む第1及び第2の回転可能なノブ107a、107bを含む。ノブは、任意選択で、それぞれのノブを押すことにより、手順を前又は後にそれぞれ誘導させるか、又は先に記載のこれらの誘導機能のための別個のボタン108a、108bを含み得る二重機能であってもよい。追加のボタン108cは、ユーザが手順についての支援を必要としたときには「ヘルプ」ボタンとして機能し、また、コントローラがスリープモードに入った場合には復帰ボタンとしても機能し得る。
【0040】
システムのセットアップ及び手順
ここで図3を参照しながら、システムのセットアップ及び手順についてここで詳細に説明する。施術者は、屈折ソフトウェアアプリケーション310を起動させることによって、アプリケーションをタブレット又はパーソナルコンピュータ機器上で開始する。アプリケーションの起動により、屈折眼鏡及び眼鏡コントローラのそれぞれのつるの両方のコントローラがオンになり、これにより、これらの機器の状態インジケータLED 131a、131b、及び108dが緑色に変わるはずである。コントローラ上のLEDが緑色でない場合、コントローラ上の「ヘルプ」ボタン108cを押すことにより、コントローラが手動でオンになる。屈折眼鏡のコントローラ上のLEDが緑色でない場合、施術者は同様に復帰ボタン133a、133bを押して、コントローラを手動でオンにすることができる。LEDは、好ましくは、アプリケーションに能動的に接続したときには点灯したままで、待機モードのときには約5秒ごとに点滅し、まったく点灯しないときには電池切れを示すように設計されている。更に、LEDはまた、異なる色、例えば、バッテリ寿命の残りが25%未満であることを示す黄色、及びバッテリ寿命の残りが5%未満であることを示す赤色を組み込むことができる。
【0041】
その起動プロセスの一部として、ソフトウェアアプリケーションは、眼鏡コントローラ並びに左のレンズコントローラ140a及び右のレンズコントローラ140bとの無線接続を確立する。これらの機器との通信が一旦確立されると(数秒かかる場合がある)、アプリケーションは、動作準備ができていることを安定した緑色のライトで示す。
【0042】
システムのセットアップに続いて、眼科施術者は、屈折眼鏡を患者315に適切にフィットさせる。患者の上に配置される前に、つる距離調整機器114を使用して左右のつるをそれらの最も可能な遠い範囲まで伸長させることと、回転可能なノブ128を操作することによって鼻ブリッジ部121をその最も高いポイントに調整することと、瞳孔間距離の初期推定を設定することと、によって、予備的な調整が行われる。
【0043】
次いで、屈折眼鏡を患者の上に置き、側面スケール140(図2e参照)上にゼロとして示される、眼鏡レンズと患者の瞳孔との間の距離が12.3mmになるまで摺動させる。ゼロポイントでの整合が不可能な場合、施術者は、側面スケール上の各目盛りが1mmのずれを表す状態で、側面スケールからの実際の距離を記録する。次に、左右のつるは、耳が捕捉され、ヘッドギアが鼻に滑り落ちずに頭部上に静止するまで、左右のつるを前方に摺動させることによってフィッティングされる。次いで、患者は、ディスプレイ108を視認して、レンズの面(又は屈折眼鏡の前方面)がディスプレイの面にほぼ平行であることを検証するように指示される。必要に応じて、つる角度調整機器113を使用して、レンズの面を可能な限り平行に近づけるように調整することができる。次いで、鼻ブリッジ部の高さは、患者の瞳孔の中心が屈折眼鏡レンズの中心と垂直に整合するように調整される。次いで、瞳孔間距離は、瞳孔の中心が屈折眼鏡レンズの中心と水平に整合するように微調整することができる。
【0044】
一旦屈折眼鏡が患者に適切にフィッティングされると、患者は、眼鏡コントローラを与えられ、その動作について指示され、評価手順を開始する準備が整う。初期、グロス、又はベース眼球屈折力測定を最初に実施(320)し、施術者は最初に、ディスプレイが患者にとって完全に不鮮明になるまで、タブレット110を介して電気的に調整可能なレンズ120、122を調整する。次いで、患者は、眼鏡コントローラ106の左右のノブ107a、107bを、ディスプレイ上の画像が合焦するまで一度に1回ずつ調整し、屈折眼鏡からのそれぞれの球面データを屈折力測定ソフトウェアアプリケーションによって記録する。
【0045】
一旦ベースラインの球面屈折が確立されると、次いで、施術者は、工程325において、工程320で取得した球面値に最も厳密に一致する利用可能な「トライアル」又は「フィッティング」コンタクトレンズを選択することになる。次に、フィッティングレンズを装着したまま、患者の円柱値及び軸値が任意の好適な手段によって取得される330。先で説明されるように、わずかな差異でも円柱への大きな影響を有し得るため、自覚的手段(すなわち、自覚検眼機)を使用して円柱を正確に決定することは困難である。したがって、好ましい一実施形態では、他覚的な円柱及び軸の測定値は、Nidek,Inc.(Freemont,CA)によって製造及び販売されているOPD Scan IIIなどの波面収差計を使用して取得される。
【0046】
円柱及び軸の誤差データは、施術者によって屈折ソフトウェアアプリケーションに入力される。次いで、施術者は、軸の誤差に最も近づくように角度スケール124を使用して、円柱及び軸の誤差を最も厳密に矯正する利用可能な眼鏡レンズを選択し、それらを屈折眼鏡のクリップ123内に配置する。
【0047】
かかるトライアル若しくは眼鏡レンズが利用可能でない場合、又は誤差が最小である場合、施術者は、患者がフィッティングレンズを装着し続けている間に患者が再び屈折眼鏡を使用して各眼に対してより正確な球面屈折を決定する工程340へと直接進む。施術者は、例えば、左眼から開始して、それが患者にとって完全に不鮮明であるように、ソフトウェアアプリケーションを介して電気的に調整可能な右のレンズ122を調整し、次いで、上で決定されたベースラインの球面測定値から約2ジオプタなど、わずかに不鮮明であるように、左眼のためのレンズ120を調整する。次いで、患者は、左眼について画像が最も合焦するまでノブ107aを調整する。次いで、他方の眼に対する球面屈折が、同じ様式で決定される。これらの2つの工程(左眼及び/又は右眼を測定)は、任意選択で、屈折数が一貫して繰り返されるまで、2〜3回又はそれ以上繰り返すことができる(工程341)。
【0048】
この時点で、施術者は、最初に屈折眼鏡を使用して、次いで、選択されたフィッティングレンズの上に更に適用しながら、他覚的検査からの円柱及び軸データ並びに非常に正確な球面値を取得している。
【0049】
ここで、軸、球面、及び円柱のデータを使用して、患者350のためのカスタム処方を生成することができる。好ましくは、カスタムレンズは、例えば、内容全体を参照によって本願明細書に援用したものとする、米国特許第8,313,828号に詳細に記載されているように製造されたFree Formカスタムレンズであるであろう。より好ましくは、フィッティングレンズはまた、Free Formレンズであり、究極のカスタムレンズ処方は、内容全体を参照によって本願明細書に援用したものとする、2014年11月5日出願の「Customized Lens Device and Method」と題する同時係属中の米国特許出願第14/534,106号に記載の様式で得られた球面、円柱、及び軸のデータを使用して決定されるであろう。
【0050】
代替の一実施形態では、施術者は、フィッティングレンズが患者の眼の上で実際にどのように作用するかを表す並進誤差データ及び回転誤差データなど、患者のためのカスタムコンタクトレンズの処方を生成するために使用され得る追加のデータを収集することができる。任意の所与のコンタクトレンズの並進誤差及び回転誤差の存在及び程度は、患者の眼及び眼瞼などの周囲構造の固有の物理的特性のために、特定の患者に固有のものである。特定のレンズが眼の上にあるときにどのように作用するかを測定することができる場合、その情報を使用して、この作用を説明し、光学矯正を更に最適化するであろう次のレンズをより良好に設計することができる。
【0051】
位置合わせマークを有するフィッティングレンズと組み合わせたスリットランプを使用して、患者の眼の上のレンズの位置又は動きを判断することができることは公知である。スリットランプは、典型的に、細いビームに集束させることができる高輝度光源と組み合わせた低倍率の顕微鏡として説明される。いくつかのスリットランプは、眼の異なる部分の拡大三次元図を提供することができる。カメラを使用して、これらの異なる画像を捕捉することができる。スリットランプを使用して、眼科施術者は、スリットランプからの光ビームを介して位置合わせマークを参照することによってレンズの位置の誤差を計測する。光ビームの物理的な歪み及びビームがレンズに向けられる角度は、眼科施術者が、経験及び判断力を使用して、位置の誤差を視認し、最初のレンズで見られた位置の誤差をより良好に説明するであろう患者のために別のレンズが選択されるべきか否かを決定することを可能にする。
【0052】
いくつかのレンズは、レンズ上の位置合わせマークではなく、眼の上のレンズのフィッティングを判断するように、スリットランプと共に使用することができるエッジ特徴を有するように構成され得る。例えば、内容全体を参照によって本願明細書に援用したものとする、米国特許公開第2014/0055744号に記載のものなどのレンズ構成は、かかるレンズ設計を開示している。スリットランプを用いた検査中のレンズのエッジ特徴の可視化は、レンズを患者の眼に対して照明するように、フルオレセインによって画質を高めることができる。
【0053】
しかしながら、上述のように、精密な矯正は、精密な測定値を必要とする。視覚的判定が眼科施術者によって使用されるスリットランプの方法ゆえ、真に精密なレンズについて、位置の誤差の検出精度が不足する場合がある。これを克服するために、他覚的な波面測定を使用して、位置の誤差を決定するように位置合わせマークを視認するためのスリットランプよりも良好な精度を提供することができる。
【0054】
これに関して並びにここで図4及び5a〜5eを参照すると、位置合わせマーク又はエッジ特徴を有するトライアルレンズのデジタル画像が、光学撮像機器を使用して撮影される。ここで図4を参照すると、デジタル画像には、撮像機器が撮像データを抽出する基準ポイントが重ね合わされている。401において、レンズ回転軸は、患者の眼の上でレンズがそれ自体で定位するときのレンズの回転を表す。回転のないレンズは、0度のレンズ回転軸を有するであろう。参照番号402及び403は、レンズ回転軸に対して時計回り及び反時計回りの両方の1度のインデックスポイントを表す。これらのインデックスポイントはまた、地理的なフィードバックのためのレンズ整合表示軸として機能する例示的なレンズ「ローブ」などの、レンズエッジの突出部分の形状であってもよい。これらのレンズ「ローブ」は、図4の参照番号404及び405、並びに眼から離れて示される図6の例示的なレンズ600内の601及び602によって示される。参照番号406は眼の輪部の境界を表し、407は眼の輪部の中心を表し、408は眼の瞳の境界を表し、409はレンズが眼の上に当接するときのレンズの境界を表す。
【0055】
ここで図5a〜5eを参照すると、図5aは、垂直(v)及び水平(h)の軸基準を有する患者の眼520の代表的な画像を示す。図5bは、この例示的な実施形態では非円形レンズとして示されているフィッティングレンズ522の代表的な画像を示す。図5cは、偏心誤差又は回転誤差を有さない理想的なフィットを有する眼520の画像の上に重ね合わされたコンタクトレンズ522の描写を示す。図5dは、実際に患者の眼520の上に配置されたときに、フィッティングレンズ522が偏心誤差及び回転誤差の両方を経験するレンズ装着時の眼のシステムの例示的な描写である。
【0056】
図5eは、光学撮像機器から回収されたデジタル撮像データから導出されるデータチャートを示す。この例示的な実施形態では、データは、図5dに示されるものなどの、レンズの回転及び偏心(並進)の両方の形態で示される。更に、デジタル撮像データは、時間の関数としてプロットされる。参照番号506は、レンズが時計回り又は反時計回りのいずれかで回転した瞬間を表す回転チャートに沿った時点を示す。線507は、時間の関数としてプロットされたY軸に沿ったレンズの偏心を表し、線508は、同様に時間の関数としてプロットされたX軸に沿ったレンズの偏心を表す。
【0057】
得られた偏心誤差及び回転誤差のデータを用いて、誤差をより良好に説明するように、光学域をレンズ内で再配置することができる。
【0058】
システム及び方法をコンタクトレンズの処方と共に本明細書に説明したが、システム及び方法を眼鏡レンズの処方にも適用することができることを当業者は容易に理解するであろう。
【0059】
更に、本発明の例示的な実施形態を添付図面を参照して本明細書で説明したが、本発明はこれらの厳密な実施形態に限定されるわけではなく、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、当業者によって本明細書において種々の他の変更及び修正が達成され得ることを理解されたい。
【0060】
〔実施の態様〕
(1) 患者の光学矯正ニーズを判断するためのシステムであって、
コンピュータシステムであって、少なくとも屈折ソフトウェアアプリケーションをその上で実行するように適合されたプロセッサ、前記プロセッサと通信し、ユーザからの入力を受信するように適合された入力機器、及び前記プロセッサと通信し、情報を表示するように適合された変位機器を含む、コンピュータシステムと、
患者によって装着されるように適合された屈折眼鏡であって、それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能なように各々適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含み、前記屈折眼鏡が前記プロセッサと通信する、屈折眼鏡と、
前記プロセッサと通信する少なくとも第1及び第2の入力機器を有する眼鏡コントローラであって、前記第1及び第2の入力機器が、それぞれの左右のレンズの前記球面度数を選択的に調整するように適合されている、眼鏡コントローラと、を備え、
前記屈折ソフトウェアアプリケーションが、前記入力機器を介して入力を受信し、前記眼鏡コントローラを介して入力を受信し、前記入力機器及び/又は眼鏡コントローラからの入力に基づいて前記電気的に調整可能な左右のレンズの前記球面度数を選択的に調整し、前記ディスプレイ機器上に表示された情報を制御し、前記それぞれの左右のレンズの前記球面度数に関する情報を格納するように適合されている、システム。
(2) 屈折眼鏡及び眼鏡コントローラが、それらの間で通信するために前記コンピュータシステムに無線連結されている、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記屈折ソフトウェアアプリケーションが、前記入力機器を介して前記患者のための円柱及び軸入力データを受信するように、かつ前記眼鏡コントローラを介して前記患者によって調整される前記左右のレンズの前記球面度数並びに前記円柱及び軸データを出力として生成するように更に適合されている、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記屈折ソフトウェアアプリケーションが、前記出力された球面度数並びに円柱及び軸データに基づいたカスタムコンタクトレンズのための設計を生成するように更に適合されている、実施態様3に記載にシステム。
(5) 前記屈折眼鏡が、第1及び第2の電気的に調整可能なレンズをそれぞれ覆うような位置で、第1及び第2の眼鏡レンズを適所に係合して保持するように適合された複数のクリップを更に備える、実施態様1に記載のシステム。
【0061】
(6) 前記電気的に調整可能な左右のレンズが、可変光学液体レンズであり、前記左右のレンズの前記球面度数が、前記それぞれの液体レンズにわたって適用される電界を変動させることによって調整される、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記屈折眼鏡が、瞳孔間調整機器を更に備える、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記屈折眼鏡が、瞳孔間調整スケールを更に備える、実施態様7に記載のシステム。
(9) 前記屈折眼鏡が、鼻ブリッジ部の高さ調整機器を更に含む、実施態様8に記載のシステム。
(10) 前記屈折眼鏡が、左右のつると、前記左右のつるの長さをそれぞれ調整するための左右つる距離調整機器と、を更に含む、実施態様9に記載のシステム。
【0062】
(11) 前記屈折眼鏡が、左右つる角度調整機器を更に含む、実施態様10に記載のシステム。
(12) 患者の光学矯正ニーズを判断するための方法であって、
屈折眼鏡を患者の頭部にフィッティングすることであって、前記屈折眼鏡が、それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能であるように適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含む、フィッティングすることと、
眼鏡コントローラを前記患者に提供することであって、前記眼鏡コントローラが、前記それぞれの左右のレンズの前記球面度数を選択的に制御するように適合された少なくとも第1及び第2の入力機器を有する、提供することと、
前記患者が前記屈折眼鏡を装着している間に、前記患者に対して不鮮明な画像をディスプレイ機器上に表示することと、
前記患者にとって前記画像がもはや不鮮明でなくなるまで、前記患者が、前記左右の入力機器をそれぞれ使用して、前記左右のレンズの前記球面度数を調整することを可能にすることと、
前記患者による調整の完了後に、前記調整可能なレンズの前記球面度数を記録することと、
各眼に対する前記記録された球面度数に最も厳密に一致する球面度数を有する、前記患者の左右の眼のためのフィッティングレンズを選択することと、
前記患者が前記フィッティングレンズを装着している間に、前記患者において他覚的検査を実施して、各眼に対する前記患者の円柱及び軸の誤差データを取得することと、
前記屈折眼鏡を前記患者の頭部に戻すことと、
前記患者が前記屈折眼鏡及び選択されたフィッティングレンズを装着している間に、前記患者に対して不鮮明な画像をディスプレイ機器上に表示することと、
前記画像がもはや不鮮明でなくなるまで、前記患者が、前記左右の入力機器をそれぞれ使用して、前記左右のレンズの前記球面度数を調整することを可能にすることと、
第2の調整する工程の完了後に、前記調整可能なレンズの前記球面度数を記録することと、
前記患者用のカスタムコンタクトレンズのための設計を生成する目的で、第2の記録する工程からの前記球面度数並びに前記円柱及び軸の誤差データを伝達することと、を含む、方法。
(13) 患者の光学矯正ニーズを判断するための方法であって、
それぞれのレンズの少なくとも球面度数を調整するために、選択的に制御可能であるように適合された電気的に調整可能な左右のレンズを含む屈折眼鏡を患者にフィッティングすることと、
前記左右のレンズのそれぞれの前記球面度数を選択的に調整するように適合された第1及び第2の入力機器を有する眼鏡コントローラを前記患者に提供することと、
前記患者を評価する際に使用される屈折力測定アプリケーションソフトウェアを起動させることであって、前記屈折力測定アプリケーションソフトウェアが、コンピュータシステム内のプロセッサ上に常駐し、前記コンピュータシステムが、前記プロセッサと通信し、ユーザからの入力を受信するように適合された入力機器、及び前記プロセッサと通信し、情報を表示するように適合された変位機器を更に含み、前記起動させる工程が、前記屈折力測定アプリケーションソフトウェアと、前記屈折眼鏡及び前記眼鏡コントローラとの間の通信を確立することを更に含む、起動させることと、
前記患者に対して不鮮明な画像を前記ディスプレイ機器上に示すことによって、前記患者に対してベース眼球屈折力測定(base spherical eye refraction)を実施し、前記画像がもはや不鮮明でなくなるまで、前記患者が、前記眼鏡コントローラ上の前記左右の入力機器を使用して、前記左右のレンズの前記球面度数を調整することを可能にすることと、
前記屈折眼鏡の前記調整された球面度数に最も厳密に一致する、前記患者のためのフィッティングレンズを選択することと、
前記選択されたフィッティングレンズを装着するように前記患者に指示することと、
前記患者が前記フィッティングレンズを装着している間に、他覚的検査を実施して、前記患者に対する円柱及び軸の誤差データを取得することと、
前記患者が前記フィッティングレンズを装着している間に、前記患者に対して不鮮明な画像を前記ディスプレイ機器上に示すことによって、前記患者に対して第2の眼球屈折力測定を実施し、前記画像がもはや不鮮明でなくなるまで、前記患者が、前記眼鏡コントローラ上の前記左右の入力機器を使用して、前記左右のレンズの前記球面度数を調整することを可能にすることと、を含む、方法。
(14) 第2の眼球屈折力測定工程の後に、前記屈折眼鏡の前記左右のレンズの前記球面度数を取得し、前記球面度数並びに前記取得された円柱及び軸データを利用して、前記患者のためのカスタムコンタクトレンズを処方する、実施態様13に記載の方法。
(15) 位置合わせインジケータを含む位置合わせフィッティングレンズを選択することと、
前記患者が前記位置合わせフィッティングレンズを装着している間に、光学撮像機器を含む測定機器を使用して、他覚的検査を実施することと、
前記光学撮像機器を使用して、前記患者の眼の上の前記位置合わせフィッティングレンズの光学画像を取得することと、
前記光学画像から前記位置合わせフィッティングレンズの偏心及び/又は回転情報を決定することと、
前記偏心及び/又は回転情報を前記球面度数並びに前記取得された円柱及び軸データと共に利用して、前記患者のためのカスタムレンズを処方することと、を更に含む、実施態様14に記載の方法。
【0063】
(16) 前記フィッティングレンズ及び前記位置合わせフィッティングレンズが、同じレンズである、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記フィッティングレンズ及び前記位置合わせフィッティングレンズが、異なるレンズである、実施態様15に記載の方法。
(18) 前記位置合わせインジケータが、位置合わせマーク又はレンズのエッジ特徴である、実施態様15に記載の方法。
図1
図2
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図6
【国際調査報告】