(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-527136(P2018-527136A)
(43)【公表日】2018年9月20日
(54)【発明の名称】ゴルフボール
(51)【国際特許分類】
A63B 43/00 20060101AFI20180824BHJP
【FI】
A63B43/00 Z
A63B43/00 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-520035(P2018-520035)
(86)(22)【出願日】2016年7月8日
(85)【翻訳文提出日】2018年2月26日
(86)【国際出願番号】GB2016052068
(87)【国際公開番号】WO2017006132
(87)【国際公開日】20170112
(31)【優先権主張番号】1512038.9
(32)【優先日】2015年7月9日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】518004680
【氏名又は名称】ワールド ゴルフ システムズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョリフェ、デイヴィッド ヴィクター
(72)【発明者】
【氏名】ジョリフェ、スティーブン ポール
(57)【要約】
ボール競技装置の外部構成要素と通信するための通信アンテナ(40)を含む回路、リング形状の内部ホルダー部材(20)であって、前記回路の構成要素がリング内に位置付けられ、少なくとも1つのコイル要素(30)がリングの外部に位置付けられた、内部ホルダー部材(20)を含む、ゴルフボール(10)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボール競技装置において用いるためのボール(10)であって、
前記ボール競技装置の外部構成要素と通信するための通信アンテナ(40)を含む回路、
リング形状の内部ホルダー部材(20)であって、前記回路の構成要素が前記リング内に位置付けられ、少なくとも1つのコイル要素(30)が前記リングの外部に位置付けられた、内部ホルダー部材(20)を含む、ボール(10)。
【請求項2】
前記コイル要素(30)自体が前記通信アンテナ(40)であり、前記コイル要素(30)が、前記リングの周りに少なくとも部分的に巻回された、請求項1に記載のボール(10)。
【請求項3】
前記コイル要素(30)が、前記回路内に含まれた電池(22)を充電するための充電コイルである、請求項1または2に記載のボール(10)。
【請求項4】
前記ホルダー部材(20)が、略円形状の部材である、請求項1〜3のいずれかに記載のボール(10)。
【請求項5】
前記ボール(10)が、前記回路内に含まれたか、または前記回路に結合された1つ以上のセンサー要素を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のボール(10)。
【請求項6】
さらに1つ以上の釣り合いおもり(44)を備える、請求項1〜5のいずれかに記載のボール(10)。
【請求項7】
前記回路をオンおよびオフに切り替えるための磁気操作スイッチをさらに備える、請求項1〜6のいずれかに記載のボール(10)。
【請求項8】
前記回路が、前記それぞれのボールを識別するコードを記憶するためのメモリを含む、請求項1〜7のいずれかに記載のボール(10)。
【請求項9】
前記回路が、前記ボールが受けたアクションに関するデータを記憶するためのメモリを含む、請求項1〜8のいずれかに記載のボール(10)。
【請求項10】
前記メモリが、前記ボール競技装置の近辺から前記ボールを移動させようとする場合、そのデータを消去させるように構成される、請求項9に記載のボール(10)。
【請求項11】
ゴルフ設備を操作する方法であって、
ボール競技装置で用いるボール(10)を含めることを含み、前記ボールが、
前記ボール競技装置の外部構成要素と通信するための通信アンテナ(40)を含む回路、
リング形状の内部ホルダー部材(20)であって、前記回路の構成要素が前記リング内に位置付けられ、少なくとも1つのコイル要素(30)が前記リングの外部に位置付けられた、内部ホルダー部材(20)を含む、方法。
【請求項12】
前記ボール(10)が、前記ボール(10)が受けたアクションに関するデータを記憶するためのメモリを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記データが、前記ボール競技装置の近辺から前記ボール(10)を移動させようとする場合、消去される、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、競技用のボール、特にWO2013/156778において開示されるようなゴルフ競技などの、競技において用いるためのコード化されたボールに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
上記特許出願において開示されたボールは、多少概略的に示される。本発明の態様は、外観および挙動が従来型のボールにできるだけ近く類似するコード化されたボールを提供することを目指す。本発明のさらなる態様は、効率的および信頼できる様式でボール競技装置の他の構成要素と通信するアンテナを有するボールを提供することを目指す。本発明の他の態様は、効率的および信頼できる様式でボール内の電池を充電するために使用され得る、ボール内の充電コイルを提供することを目指す。加えて本発明の態様は、内部にある構成要素が適所にしっかりと位置付けられ、かつ使用中の強い衝撃および可能性のある酷使に堪え得る、ボールを提供することを目指す。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の第1の態様に従って、ボール競技装置の外部構成要素と通信するための通信アンテナを含む回路を備える、ボール競技装置において用いるためのボールが提供され、ボールは、リング形状の内部ホルダー部材を含み、回路の構成要素がリング内に位置付けられ、少なくとも1つのコイル要素がリングの外部に位置付けられている。
【0004】
コイル要素は、それ自体が通信アンテナとなってもよく、リングの周りに少なくとも部分的に巻回される。
【0005】
代替的に、コイル要素は、回路内に含まれた電池を充電するための充電コイルとなり得る。
【0006】
ボールはまた、回路内に含まれたか、または回路と結合された1つ以上のセンサー要素を含有し得る。
【0007】
ボールはまた、ボールが均一にバランスをとることを可能にするための1つ以上の釣り合いおもりも含み得る。
【0008】
本発明の第2の態様に従って、ボール競技装置の外部構成要素と通信するための通信アンテナ、リング内に回路が位置付けられている構成要素、およびリングの外部に位置付けられた少なくとも1つのコイル要素を有するリング形状の内部ホルダー部材を含む回路、を含むボール競技装置において用いるボールを含む、ゴルフ設備を操作する方法が提供される。
【0009】
ボールは、データを記憶するためのメモリを組み込むことができ、データはボールが設備から移動される場合消去可能である。
【0010】
本発明の好ましい実施形態を、これより添付の図面を参照して、単なる例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に従うボールの断面図である。
【
図2】
図1の図に対して直角の方向で見られる
図1のボールの断面図である。
【
図3】
図1および2のボールの実質的に中心に位置付けされる、使用中の、ホルダー部材のそれぞれ正面斜視図および背面斜視図である。
【
図4】
図1および2のボールの実質的に中心に位置付けされる、使用中の、ホルダー部材のそれぞれ正面斜視図および背面斜視図である。
【
図5】互いに直角で見られる
図3および4のホルダー部材の側面図である。
【
図6】互いに直角で見られる
図3および4のホルダー部材の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1および2は、ゴルフボール競技装置に用いるコード化されたゴルフボール10の形状のハウジングを示す。ボールは、間に中央キャビティ16を画定する2つの嵌合部12、14に成形される。キャビティ内に位置付けられるのは、ボール10内の様々な構成要素のための略円形の円筒状ホルダー20である。ホルダーは、真空成形のプラスチック材料からなり、ボール内の回路を操作するための再充電可能な電池22を囲む。電池は、ニッケル−金属−水素化物電池である。ハウジングは、従来型のゴルフボールの直径に対応する、42.8mmの直径を有し、ディンプル付きの外装を有する。回路は、pcb24上に取り付けられる。
【0013】
電池22は、ボールの外装から誘導技術によって充電され、充電コイル30は、ホルダー20の周りに巻回される。ブルートゥース(登録商標)または他のアンテナ40がまた、ホルダー20の周りに巻回され、ボール内の回路とボールが使用されるボール競技装置の他の構成要素との間の通信を容易にする。
【0014】
ホルダー20は、ゴルフボールの実質的に中心に取り付けられる。ボールはまた、WO2013/156778において開示されたタイプの1つ以上のセンサーを含有する。釣り合いおもり44は、ボールが均一にバランスをとり、従来型のゴルフボールのように転がるように提供される。ボールはまた、その回路をオンおよびオフに切り替えるための、磁気操作スイッチ46を有する。
【0015】
回路は、それぞれのボールを識別するコードを記憶するメモリデバイスを含む。さらなるメモリスペースは、ボールが受けてきたストロークまたはその他のアクションの履歴に関するデータを、少なくとも前回そのようなデータがボール競技装置の外部デバイスに保持された中央データベースにダウンロードされた以降の分を、一時的に記憶する。ボールの最新の動きに関するこのデータは、その動きの間のそれぞれの速度および方向についてのデータを含む。
【0016】
ボールが割り当てられた特定のプレーヤーの識別などの、ボールに関する他のデータは、外部データベースに記憶される。
【0017】
メモリのうちのいくつか、または全ては、例えば、許可されていない様式のボール競技装置の近辺からボールを移動させようとする場合など、そのデータを消去させるように構成され得る。
【0018】
ボールでプレイされた競技と競技との間に、ボールは、電池22を低率または高率で充電することが可能な電池−充電ラック内の充電配置に配置される。ボール内の回路は、その電池の充電状態を検出し、ラックが高率または低率で適切に電池を充電することを可能とするための手段を含む。
【0019】
データベース中のメモリスペースの一部は、各ボールの電池が受けてきたフル充電サイクルの数のカウントを記憶する。閾値に達するとき、電池は、その耐用寿命の限度に達したと判断される。電池の早期消耗を防止するために、充電手順は、電池がラック上に配置されるとき電池の充電がすでに所定の閾値より上にある場合、カウントされない。
【0020】
上記で記載された配置の利点は、ホルダー20に強固に取り付けられることによって、ボールの構成要素が、ゴルフボールの使用中に受ける衝撃による損傷から保護されることである。コイル30をホルダー20の周りに配置することによって、外部誘導領域は、ボールの全ての相対方位において効果的に結合することができ、ボール以外の他の構成要素は、そのような結合を遮蔽しない。類似のことが、アンテナ40との外部通信にも適用され、すなわち全方位性となる。
【0021】
ホルダー20の円形状および釣り合いおもり44と他の構成要素の構成により、ボールが均一にバランスをとることを確実とする。
【0022】
様々な修正が、上記で記載されたボールになされ得る。
【0023】
例えば、ボールが割り当てられたプレーヤーの識別などの、ボールに関する付加的なデータは、装置の中央データベースの代わりに、または装置の中央データベースに追加して、ボールそのものに記憶され得る。
【0024】
ホルダー20は、略四角または他の所望の形状となり得る。2つ以上の釣り合いおもり44が、提供され得る。1つ以上の釣り合いおもりは、ホルダー20に統合されるより、ホルダー20から分離されて位置付けられ得る。
【0025】
磁気スイッチ46は、省略され得る。この場合、回路は、代替的な方法によってオンおよびオフに切り替えられ得る。このことは、ボールが、例えば電圧増加が充電コイル30を介して検出されることによって、充電および/または起動デバイス内に配置されるときを検出することによってなされ得る。
【0026】
ボールの特徴は、その全ての内容が、参照によって本明細書に組み込まれる、WO2013/156778および/または同時係属中の特許出願第GB1512037.1号、名称Ball Game Apparatusにおいて開示された特徴のうちのいずれかによって組み合わせられ、または修正され得る。
【国際調査報告】