(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-529038(P2018-529038A)
(43)【公表日】2018年10月4日
(54)【発明の名称】コーティングを施した粒子を含んでなるPERS
(51)【国際特許分類】
E01C 7/30 20060101AFI20180907BHJP
B32B 11/00 20060101ALI20180907BHJP
B32B 5/18 20060101ALI20180907BHJP
B32B 5/24 20060101ALI20180907BHJP
B32B 5/16 20060101ALI20180907BHJP
【FI】
E01C7/30
B32B11/00
B32B5/18 101
B32B5/24 101
B32B5/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-530475(P2018-530475)
(86)(22)【出願日】2016年8月31日
(85)【翻訳文提出日】2018年4月25日
(86)【国際出願番号】NL2016050606
(87)【国際公開番号】WO2017039443
(87)【国際公開日】20170309
(31)【優先権主張番号】2015377
(32)【優先日】2015年8月31日
(33)【優先権主張国】NL
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】518068051
【氏名又は名称】デュラ、フェルメール、ディビジ、インフラ、ベスローテン、フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】DURA VERMEER DIVISIE INFRA B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(72)【発明者】
【氏名】ラウレンティウス、アルフォンサス、マリア、スマル
(72)【発明者】
【氏名】ロベルトゥス、ビルヘルムス、マリヌス、ナウス
(72)【発明者】
【氏名】アウケ、ヘラルデュス、タルマ
(72)【発明者】
【氏名】レオナルドゥス、ベルナルドゥス、ゲルハルドゥス、マリア、ネイホフ
【テーマコード(参考)】
2D051
4F100
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
本発明は、鉱物質コアおよび弾性ポリマーコーティングを含んでなる摩耗層のためのコーティングを施した鉱物粒子に関する。さらに、本発明は、このような粒子を含んでなる、多孔質弾性路面または床に関する。さらに、本発明は、多孔質弾性路面または床の製造方法に関する。さらに、本発明は、交通騒音を低減した道路製造のための前記鉱物粒子の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
10mm以下のスクエアメッシュを有するふるいを用いてふるいにかけることにより決定できる大きさを有する摩耗層のためのコーティングを施した鉱物粒子であって、前記コーティングを施した鉱物粒子が鉱物質コアおよび第二ポリマーのマトリックス中の第一ポリマーの微粒子からなる、前記コーティングを施した鉱物粒子。
【請求項2】
前記第一ポリマーの前記微粒子がエラストマー粒子である、請求項1に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項3】
前記第一ポリマーが、ポリ(スチレン−ブタジエン−スチレン)[SBS]などのスチレンとブタジエンとの共重合体[SB];天然ゴム;エチレン−酢酸ビニル[EVA]およびマレイン酸無水物をグラフトしたEVA[MA−EVA]などのアルキレン−カルボン酸ビニル重合体;粉砕タイヤゴム[GTR]ならびにその組合せの群から選択される架橋エラストマーである、請求項1または2に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項4】
前記第一ポリマーの前記微粒子が粉砕タイヤゴム[GTR]を含んでなる、請求項3に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項5】
前記第二ポリマーがポリウレタンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項6】
前記第二ポリマーに対する前記第一ポリマーの重量/重量比が1:2〜5:1、好ましくは0.75:1〜4:1、特に1:1〜2:1、さらに特に約1.25:1である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項7】
前記粒子の鉱物含有率が、前記粒子の総重量に対して、60〜90重量%、好ましくは65〜85重量%、特に前記粒子の総重量に対して70〜80重量%である、請求項1〜6のいずれかに記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項8】
前記粒子の弾性ポリマーコーティング含有率が、前記粒子の総重量に対して、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、特に前記粒子の総重量に対して15〜35重量%である、請求項1〜7のいずれかに記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項9】
前記弾性ポリマーコーティングの外面上にバインダーが存在する、請求項1〜8のいずれかに記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項10】
前記バインダーがポリウレタン−ビチューメンである、請求項9に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項11】
前記鉱物質コアおよび前記弾性ポリマーコーティング間に接着層を含んでなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項12】
前記接着層がエポキシ系である、請求項11に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項13】
前記鉱物粒子が、堆積した石灰質岩(石灰岩、ドロマイト、砂利など)、火成岩、変成岩(花崗岩、玄武岩、珪岩など)、および人工骨材鉱物(製鋼スラグなど)の群から選択される鉱物骨材からなる鉱物骨材粒子であるが、または前記鉱物粒子が、特に耐火セラミック材料中、より特にアルミナ球などの耐火セラミック球中のセラミック材料である、請求項1〜12のいずれかに記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項14】
ランダム最密充填で充填した場合に、20%より多い、好ましくは22〜35%の間隙空隙率を有する、請求項1〜13のいずれかに記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項15】
ランダム最密充填で充填した場合に、24〜32%の間隙空隙率を有する、請求項14に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項16】
スクエアメッシュを有するふるいを用いてふるいにかけることにより決定される前記コーティングを施した粒子の大きさ分布が:
−前記粒子の体積の90%より多くを、1〜10mmの範囲の大きさを有する粒子により形成する、
−前記粒子の体積の80%より多くを、3〜9mmの範囲、好ましくは4〜7mmの範囲の大きさを有する粒子により形成する、
請求項1〜15のいずれか一項に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項17】
前記弾性ポリマーコーティングが約70ショアAの硬さを有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項18】
前記第一ポリマー粒子の前記微粒子が、(電子)顕微鏡により決定できる、1〜300μmの範囲、特に40〜150μmの範囲の「最長包絡円」径を有する、請求項1〜17のいずれか一項に記載のコーティングを施した鉱物粒子。
【請求項19】
前記第一ポリマーの前記微粒子を、前記第二ポリマーのマトリックス中に完全に埋め込む、コーティングを施した鉱物粒子。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれかに記載のコーティングを施した鉱物粒子および前記コーティングを施した粒子を一緒に固めるためのバインダーを含んでなる、摩耗層の製造用組成物。
【請求項21】
前記バインダーが、エポキシ化合物、特にエポキシビチューメンを含んでなる、請求項20に記載の摩耗層の製造用組成物。
【請求項22】
前記バインダーが、ポリウレタンを含んでなる、請求項20または21に記載の摩耗層の製造用組成物。
【請求項23】
請求項1〜10のいずれかに記載のコーティングを施した粒子または請求項20、21または22に記載の組成物からなる摩耗層。
【請求項24】
請求項23に記載の摩耗層を含んでなる多孔質弾性路面。
【請求項25】
請求項24に記載の摩耗層を含んでなる床。
【請求項26】
前記摩耗層が、1〜4cmの範囲、特に1〜3cmの範囲の平均厚さを有する、請求項24に記載の多孔質弾性路面または請求項25に記載の床。
【請求項27】
平均して、前記摩耗層の厚さが前記コーティングを施した粒子の大きさの2〜5倍、特に前記コーティングを施した粒子の大きさの2.5〜4倍である、請求項24もしくは26に記載の多孔質弾性路面または請求項25もしくは26に記載の床。
【請求項28】
前記摩耗層が、20%より大きい、好ましくは22〜35%、特に24〜32%の間隙空隙率を有する、請求項24、26もしくは27に記載の多孔質弾性路面または請求項25、26もしくは27に記載の床。
【請求項29】
前記表面が、
−50〜80重量%、好ましくは60〜75重量%;
−20〜40重量%、好ましくは25〜35重量%の有機ポリマー材料(弾性ポリマーコーティング材およびポリマーバインダー)
を含んでなる、請求項24、26、27もしくは28に記載の多孔質弾性路面または請求項25〜28のいずれかに記載の床。
【請求項30】
前記多孔質弾性路面、床、それぞれに、滑り抵抗を改良するための表面仕上げを提供する、請求項24もしくは26〜29のいずれかに記載の多孔質弾性路面または請求項25〜29のいずれかに記載の床。
【請求項31】
前記表面仕上げが、鉱物骨材、好ましくは砂を含んでなる、請求項30に記載の多孔質弾性路面または請求項30に記載の床。
【請求項32】
前記表面仕上げが、有機ポリマー繊維、好ましくはアラミド繊維を含んでなる、請求項30または31に記載の多孔質弾性路面または床。
【請求項33】
請求項1〜19のいずれかに記載のコーティングを施した粒子を含んでなる層または請求項20、21もしくは21に記載の組成物を含んでなる層を、路盤表面に適用し、前記粒子を固めて、前記路盤上に前記多孔質弾性路面、床をそれぞれ形成することを含む、請求項24もしくは26〜32のいずれかに記載の多孔質弾性路面または請求項25〜32のいずれかに記載の床の製造方法。
【請求項34】
交通騒音を低減するための請求項1〜19のいずれかに記載の粒子または請求項24もしくは26〜31のいずれかに記載の多孔質弾性路面の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、摩耗層のためのコーティングを施した鉱物粒子、摩耗層製造用組成物、舗装材、舗装材の製造方法、および交通騒音を低減するためのコーティングを施した鉱物粒子および/または舗装材の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
骨材およびポリマーからなる複合材料は、数十年、建築材料として使用されてきた。例えば、独国特許出願公開第3712461(A1)号(1987年に出版)は、ポリウレタンにより結合して、例えば、道路用の透水性構造を形成する骨材の硬質な被覆に関する。米国特許第5,262,240号は、骨材をラテックスでコーティングを施して高レベルな水による剥離耐性を有する骨材を提供する方法について記載している。これらの文書では、このような材料の騒音効果に注意を払っていない。
【0003】
引き続き、社会には、交通の騒音を低減する要望がある。騒音低減に寄与する1つの方法は、改良された音響性能を有する舗装材を提供することである。
【0004】
開放型多孔質弾性舗装材は、騒音低減のための有望な舗装材のタイプであると考えられ;開口構造および弾性は騒音低減に寄与する。従って、RubberRollpaveは、Dura Vermeer社により開発された。ゴム粒子、鉱物粒子およびポリマーバインダー(ポリウレタン)の混合物からなる。これはプレハブ材であり、すなわち、条件の整った環境下で製造され、輸送用リールに巻かれ、現場で巻き出される。この製品は、満足できる音響性能(80km/時で8dB(A))を有するが、道路建設に適用後、道路の下位の基層への接着が弱い。また、時間の経過でスカッフィングに悩まされ得る。従って、RubberRollpaveは、仮設道路の路面用に特に好適である。
【0005】
硬化性ポリマーマトリックス中のゴム粒子および鉱物骨材粒子の混合物も、道路建設の現場適用のための舗装材組成物として提案されている。その例は、欧州特許公開第1295912(A1)号に記載されている。
【0006】
しかしながら、例えば、中古タイヤから製造されたゴム粒子、および鉱物粒子をポリマーマトリックス中に均一に分散するのは困難であると分かった。さらに、このような組成物は、高間隙空隙率を有する摩耗層の製造に充分でないことが分かった。これは、少なくとも部分的に次の理由によるものだと考えられる。道路建設において、摩耗層を提供するための組成物は、通常、支持層(路盤)の最上部に層として敷均して、この後、前記組成物から形成された層を締固め(ローリング)する。圧の影響下、一部分のゴム粒子は、マトリックスから粒子間の空隙中に追い出される。これらのゴム粒子は(その上)騒音低減に寄与しないので、これにより、騒音低減に対するゴムの寄与は低下する。さらに、開放型多孔質弾性路面においてしばしば起こる問題は、ゴム粒子の不均一な分散が原因の過剰な応力および変形である。これにより、ポリマーマトリックスは損傷し得る。さらに、選択されたバインダーに関連して、開放型多孔質弾性路面において起こる問題は、粘弾性クリープである。
【0007】
良好な音響性能および良好な耐用年数を有する開放型多孔質弾性路面−当技術分野において、一般に、多孔質弾性路面[PERS]と呼ばれる−を製造するために使用することができる手段を提供することは難しいがやりがいのあるものである。一方、高間隙空隙容量および高弾性は騒音低減に有利であり;一方、高間隙空隙容量および高弾性は概して耐用年数に対する悪影響を有する。特に、PERS製造用の公知の組成物は、組成物の構成成分の不満足な適合性、組成物の適用中の問題または低強度の結果として、下位層との不満足な密着性、スカッフィング、引き裂きが原因でロバストネスの観点で不満足であると分かっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、PERS製造のための公知の材料の代替物、特に、上記欠点の1つ以上を克服または本明細書中以下に述べる利点の1つ以上を提供する代替物を提供することである。さらに詳細には、目的は、良好な音響特性および長期耐用年数を有する、または上記のような公知の舗装材と同様な耐用年数において改良された音響特性を有する舗装材を提供することである。
【0009】
さらに目的は、床、具体的には、公共建築物、ショッピングセンター、レジャーセンター、スポーツセンター、カルチャーセンターなど、大人数の人々が頻繁に出入りする建物の床の製造のための公知の材料の代替物を提供することである。また、このような建物は、改良された音響性能、改良された機械的性能または水に濡れた場合に滑る危険性を低減した床から恩恵を受けるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、特定の方法で舗装材用に鉱物粒子および弾性ポリマーを提供することが有利であることに気付いた。
【0011】
従って、本発明は、鉱物質コアおよび弾性ポリマーコーティングを含んでなる摩耗層のためのコーティングを施した鉱物粒子に関する。
【0012】
さらに、本発明は、本発明に記載のコーティングを施した鉱物粒子およびコーティングを施した粒子を一緒に結合するためのバインダーを含んでなる摩耗層の製造用組成物に関する。
【0013】
さらに、本発明は、本発明に記載のコーティングを施した粒子からなる、または本発明に記載の舗装材組成物から製造される摩耗層に関する。
【0014】
さらに、本発明は、本発明に記載のコーティングを施した粒子からなる、または本発明に記載の舗装材組成物から製造される摩耗層を含んでなる多孔質弾性路面に関する。
【0015】
さらに、本発明は、本発明に記載のコーティングを施した粒子を含んでなる層または本発明に記載の組成物を含んでなる層を、路盤の表面に適用し、粒子を結合することを含む、本発明に記載の摩耗層の製造方法に関する。
【0016】
さらに、本発明は、本発明に記載のコーティングを施した粒子を含んでなる層または本発明に記載の組成物を含んでなる層を、路盤の表面に適用し、粒子を結合して該路盤上に多孔質弾性路面を形成することを含む、本発明に記載の多孔質弾性路面の製造方法に関する。
【0017】
さらに、本発明は、交通騒音を低減するための、本発明に記載の粒子または本発明に記載の多孔質弾性路面の使用に関する。
【0018】
本発明は、満足できる耐用年数および音響特性を有するPERS、特に、これらの見地の少なくとも1つにおいて改良されたPERSを提供する方法を提供する。加えて、本発明に記載のPERSは、その開放型多孔質の性質のため、有利な水はけ特性を有する。
【0019】
コーティングを施した粒子は、PERS以外の他の表面の製造における使用にも好適である。原理上、それらはいずれの基礎構造表面にも使用してよい。特に、コーティングを施した粒子を、建造物または庭などの屋外の舗装された領域の床の摩耗層用に使用してもよい。特に、該粒子を、公共建築物、ショッピングモール、スポーツセンター、レジャーセンター、展示会場等の群から選択される建築物の床の構造物のために使用してもよい。音響性能、機械的性能または多孔質の様な有利な特性は、このような摩耗層にとって興味ある。多孔質は濡れた場合に滑りやすい床の危険性を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に従ったコーティングを施した粒子およびPERSを模式的に示す。PERSは、路盤(4)上に摩耗層(3)を備える。コーティングを施した粒子は、鉱物質コア(1)および弾性ポリマーコーティング(2a)を含んでなる。コーティング層(2a)は、必要に応じて接着層である。摩耗層を製造するため、コーティングを施した粒子を、通常、コーティングを施した鉱物粒子(2c)の外面にコーティングする弾性ポリマーバインダーと一緒に固める。層2cを、道路建設現場または工場(工場から、通常、2時間以内で、すなわち、シンダー層が完全に硬化する前に道路建設現場に輸送されるだろう)で適用することができる。
【
図2】本発明に従った路盤上のPERSの一部の写真を示す(上面図)。
【
図3】本発明に従った路盤上のPERSの一部の写真を示す(側面図)。
【
図4】本発明に従ったコーティングを施した鉱物の製造、PERSの製造方法を模式的に示す。
【
図5】一緒に固めたコーティングを施した鉱物粒子の概略構成詳細を模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書で使用するとき、「または(or)」は、特に規定されない限り、「および/または(and/or)」を意味する。
【0022】
本明細書で使用するとき、「1つ(a)」または「1つ(an)」は、特に規定されない限り、「少なくとも1つ(at least one)」を意味する。
【0023】
単数で「名詞」(例えば、化合物(a compound)、添加物(an additive)、その他)を表す場合、特に規定されない限り、複数も含まれるものとする。
【0024】
本明細書において、「実質的(に)」または「本質的(に)」という語は、規定されたものの全体的な特徴または機能を有することを示すために概して使用され、例えば、本質的に球状と言う場合、それは少なくとも球状物の全体的な印象を有することを意味する。定量可能な特徴を表す場合、これらの用語は、その特徴の最大の50%より多い、特に少なくとも75%、より特に少なくとも90%、さらにより特に少なくとも95%であることを示すために特に使用される。量(amount)に関連する特徴を表す場合、特に規定されない限り、重量の単位としての量を意味する。
【0025】
用語「約(about)」を使用する場合、これは、指定された値から10%以下、より特に5%以下、より特に3%以下、より特に2%以下の偏差を特に表す。
【0026】
大きさまたは径を表す場合、特に規定されない限り、スクエアメッシュを有するふるいを用いてふるいにかけることにより決定された大きさを意味する。
【0027】
本発明の関連の中において、ポリマーコーティング、それぞれ、摩耗層または路面は、特に、その表面に直交する方向(すなわち、水平路面の場合垂直方向)に力、通常、自動車道の通常使用中に印加される力に匹敵する力(道路上の乗用車およびトラックにより印加される力)が印加された場合の弾性挙動を少なくとも示す弾性である。好ましくは、弾性コーティングまたは路面は、どの方向にも弾性挙動を示す。
【0028】
明瞭かつ簡潔に説明するために、同じまたは別の実施形態の部分として特徴を本明細書において記載するが、本発明の範囲は記載された特徴の全てまたは部分の組合せを有する実施形態を包含し得ることは認識されるだろう。
【0029】
鉱物という語は、概して、当技術分野において、地球の気候(通常、100℃未満)において存在する温度条件下固体であり、道路などのインフラ要素の建設に使用するのに適切である無機鉱物に使用される。鉱物質コアは、通常、摩耗層製造用に公知の建設用骨材材料から選択される。適切な鉱物骨材粒子としては、堆積した石灰質岩の粒子、火成岩の粒子、変成岩の粒子および人工鉱物骨材であってもよい天然鉱物骨材が挙げられる。好ましい天然鉱物骨材は、石灰岩、ドロマイト、砂利、花崗岩、玄武岩、斑岩および珪岩鉱物である。鉱物質コアに適切な好ましい人工鉱物は、スラグ、特に製鋼スラグ、および耐火セラミック材料、特にアルミナである。セラミックは、好ましくは、セラミック球、特にアルミナ球の形態である。アルミナは、好ましくは、αアルミナである。セラミック球は、通常、窯焼成および焼結を用いて、冷間静水圧プレス成形および高温(例えば、約1480℃)により工業用アルミナおよび他の耐火原材料から製造される。適切なセラミック球は、例えば、高密度(3.6g/cm
3)、超高硬度(モース硬さスケール9)を有するアルミナ球を供給するHuaMing Alumina(中国)から市販されている。
【0030】
コーティングを施した鉱物粒子を、弾性ポリマーコーティングで少なくとも実質的にコーティングする。コーティングは、粒子に弾性を加える。発明者らは、コーティングが、一般に交通のハンマー効果と呼ばれる機械インピーダンスを特に改良することを見出した。機械インピーダンスは、交通騒音に対する重要な誘因のひとつである。機械インピーダンスの効果は、5cmの厚さで50cm×50cmの四角形コンクリートタイル上にPERS(またはインフラ要素の他の表面)を準備し、100〜800Hzの衝撃周波数で5.5kgハンマーを用いて20℃においてインピーダンスを測定することにより実際に試験する。あるいは、125〜4000Hzの範囲の周波数での測定のため、機械撹拌機を用いた方法を使用することができる。
【0031】
粒子の鉱物質コアが、プラス効果を有するために完全に被覆する必要がないことは予期されるが、より高い被覆の程度はより効果的であると概して考えられ、従って、コアはエラストマーコーティングで完全に被覆されていることが好ましい。
【0032】
当業者により理解されるように、弾性ポリマーコーティングは、粒子を適用する地域において概して直面する低温、特にこのような温度より低い少なくとも5℃より低いガラス転移温度を有することが好ましい。従って、好ましいガラス転移温度は、本発明を使用する気候に依存する。好ましくは、弾性ポリマーコーティングは、−20℃より低温、特に−30℃より低温、より特に−40℃より低温のガラス転移温度を有する。
【0033】
弾性ポリマーコーティングは、60〜80ショアA、好ましくは約70ショアAの範囲の硬さを通常有する。ショア硬さを、ASTM D2240に基づいて決定することができる。
【0034】
好ましくは、弾性ポリマーコーティングは、ポリ(スチレン−ブタジエン−スチレン)[SBS]などのスチレンとブタジエンとの共重合体[SB];天然ゴム;エチレン−酢酸ビニル[EVA]およびマレイン酸無水物をグラフトしたEVA[MA−EVA]などのアルキレン−カルボン酸ビニル重合体;粉砕タイヤゴム[GTR];ならびにその組合せの群から選択されるエラストマーの微粒子を含んでなる。良好な結果が、特に、GTR微粒子を用いて得られた。都合良い技術的特徴は別として、入手が容易であり、この廃棄物に有用な目的を付与するので、GTRは有利である。GTR微粒子を、例えば、極低温粉砕による市販のGTRから得ることができる。
【0035】
エラストマー微粒子は、1つ以上のフィラー、例えば、真実またはシリカなどのゴム製造の技術分野で概して公知の1つ以上の添加物を含んでもよい。
【0036】
エラストマー微粒子は、鉱物質コア間の付加的バリアの役目をさらに果たす。すなわち:エラストマー微粒子は、鉱物質コアが互いに接触するのを防止することにより、騒音低減に寄与する。エラストマー微粒子は、耐衝撃性改質剤としても作用し、コーティング層の靱性および機械的強度を向上させる。
【0037】
微粒子を、エラストマーを架橋した後、上記大きさの範囲の径を有する微粒子を得るために、該架橋エラストマーを粉砕してふるいにかけることにより製造することができる。
【0038】
特定のエラストマーに適切ないずれもの架橋技術を用いて、エラストマーを架橋することができる。例えば、従来の硫黄硬化技術により、SBを硬化することができる。EVAおよびMA−EVAを、過酸化物で処理することにより架橋することができる。この目的のための適切な過酸化物の例は、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4−ジ(tert−ブチルペルオキシ)吉草酸ブチル、ジ(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、およびジクミルペルオキシドである。
【0039】
機械的特性の寄与に加えて、エラストマーの微粒子は、周囲温度において粘着の少ないまたは粘着のないコーティングを施した鉱物粒子を得るのに寄与するので、コーティングを施した鉱物粒子の処理中の利点があることを見出した。従って、エラストマー微粒子の存在は、PERSまたは別のインフラ要素(の摩耗層)の形成における鉱物粒子の使用前に、望ましい流動特性を有するコーティングした鉱物粒子を提供するのに有利である。
【0040】
原理的に、例えば、Seeds Handbook Processing and Storage, B.W. Desai ISBN 082470042から、それ自体公知であるコーティング技術を用いて、コーティング方法を適用してもよい。特にドラムコーティングが適切である。
【0041】
実施形態では、鉱物粒子表面を、コーティング形成用モノマーまたはプレポリマーを含んでなる重合性組成物と一緒に準備し、この後、組成物を重合してコーティングを形成する。
【0042】
特に、鉱物粒子を、第一ポリマー、好ましくはエラストマー、特に架橋エラストマーの微粒子、および第二硬化性ポリマーもしくは硬化重合性組成物でコーティングし、この後、両者の分散液を硬化することにより、コーティングを形成する。代替の実施形態では、第一ポリマー微粒子を含まない前記硬化性ポリマーまたは硬化重合性組成物で、鉱物粒子をコーティングする。
【0043】
本明細書で使用するとき、微粒子は、(電子)顕微鏡により決定できる、500μmより小さい、特に1〜300μm、より特に40〜150μmの「包絡円」径を有する粒子である。
【0044】
従って、有利な実施形態では、コーティングを施した鉱物粒子は、第一ポリマーの微粒子、好ましくはエラストマー粒子、より好ましくは架橋エラストマー粒子、特に第二ポリマーマトリックス中のGTRを含んでなる弾性ポリマーコーティングを有する。従って、微粒子および第二ポリマーマトリックスは、複合材料を形成する。GTRの代替として、例えば、架橋したMA−EVAを使用してもよい。
【0045】
第二ポリマーを、第一ポリマー微粒子(満足できる分散性および接着性)および鉱物骨材材料と混合可能であるように通常選択する。必要に応じて、接着層(2a)、例えば、エポキシ層を、鉱物骨材(1)表面上に備えて弾性ポリマーコーティング(2b)との結合を改良する(
図1参照)。
【0046】
好ましい実施形態では、前記第二ポリマーはポリウレタンである。ポリウレタンは、反応ポリマーと呼ばれる化合物分類に属する。ポリウレタンは、良好な弾性特性を示し、鉱物骨材と非常によく結合する結果、鉱物骨材が複合材料から移動する傾向にある。ポリウレタンは、ホモ重合体でも共重合体でもよい。ポリウレタンエラストマーの特性を、分枝鎖構造ならびに硬質(ジイソシアネート)および軟質(ポリオール)セグメントの含有率の選択により目的に合わせて調整する。
【0047】
ポリウレタンの製造は周知である。触媒の存在下または紫外線で活性化することにより、分子当たり2つ以上のイソシアネート基を含有するイソシアネート(R−(N=C=O)n≧2)を、分子当たり平均2つ以上のヒドロキシ基を含有するポリオール(R’−(OH)n≧2)と反応させることによりポリウレタンを製造する。
【0048】
ポリオールが寄与する長く柔軟なセグメントは、軟質な弾性ポリマーを生じさせる。架橋量が多いことにより強靱または剛性ポリマーを得る。長鎖および低架橋は、非常に伸縮性のあるポリマーが結果としてでき;たくさんの架橋を有する短鎖は硬質ポリマーを生じさせるが、長鎖および中程度の架橋は発泡用に有用なポリマーが結果としてできる。
【0049】
適切なイソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびトルエンジイソシアネート(TDI)などの芳香族イソシアネート、ならびに1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)および4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(水素化MDI)などの脂肪族イソシアネートが挙げられる。2つ、3つ、4つ、またはそれより多いイソシアネート基を有する分子の混合物であるジフェニルメタンジイソシアネートポリマーなどの分子当たり2つより多いイソシアネート基を有するイソシアネートを使用することも可能である。
【0050】
連鎖延長剤(官能価=2)および架橋剤(官能価=3以上)は、通常、ポリウレタンの高分子形態を修飾するために使用することができるヒドロキシルまたはアミン末端化合物である。これらの物質のエラストマー特性をポリマーの硬質および軟質共重合体セグメントの相分離から誘導する結果、ウレタン硬質セグメントドメインがアモルファスポリエーテル(またはポリエステル)軟質セグメントドメイン間を架橋する役割を果たす。比較的高分子量のポリオールから形成される軟質セグメントは可動性であり、コイル状形態で通常存在するが、イソシアネートから生成される硬質セグメントおよび連鎖延長剤は硬く、動かない。硬質セグメントが軟質セグメントと共有結合しているので、それらはポリマー鎖の塑性流動を抑制し、従って、エラストマーの弾性を付与する。機械的変形時、軟質セグメントの部分の巻きをほどくことにより応力を加え、硬質セグメントは応力方向に配向する。硬質セグメントのこの再配向および結果として生じる強力な水素結合は、高引張強さ、伸び、および引裂強さの値に寄与する。連鎖延長剤の選択は、曲げ特性、熱特性、および耐薬特性も決定する。最も重要な連鎖延長剤は、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール(1,4−BDOまたはBDO)、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールおよびヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル(HQEE)である。これらのグリコールの全ては、十分に分相しているポリウレタンを生成し、構造の明確な硬質セグメントドメインを生成し、溶融加工可能である。ジエチルトルエンジアミンは、ポリウレタンエラストマー処方物に特に好適である。
【0051】
連鎖延長剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、HQEE、エタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、フェニルジエタノールアミン、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミンが挙げられる。
【0052】
架橋剤の具体例としては、グリセロール、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンが挙げられる。
【0053】
ポリオールの製造は周知である。適切なポリオールとしては、ポリエーテルポリオールおよびポリエステルポリオールが挙げられる。通常、酸化エチレン、酸化プロピレンまたは酸化ブチレンなどの1つ以上の酸化アルキレンの重合により、ポリエーテルポリオールを製造する。酸化エチレンおよび酸化プロピレンを適切なポリオール前駆体と共重合することにより、よく利用されるポリオールを得る。ポリエステルポリオールをポリエステル重合体と同様に製造する。剛性ポリウレタンを製造するために使用するポリオールは比較的短鎖であるが、柔軟なポリウレタンを製造するために使用するポリオールは比較的大きい鎖長を有する。
【0054】
ポリウレタン製造の重合反応を、概して、触媒により触媒し、または紫外線により促進する。
【0055】
ポリウレタンの製造で使用する典型的触媒を、アミン化合物および金属錯体などの金属系触媒の群から選択する。従来のアミン触媒は、トリエチレンジアミン(TEDA、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンまたはDABCO)などの第三級アミン、ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA)、およびジメチルエタノールアミン(DMEA)である。第三級アミン触媒を、ウレタン(ポリオール+イソシアネート、またはゲル)反応、尿素(水+イソシアネート、またはブロー)反応、またはイソシアネート三量体化反応(例えば、酢酸カリウムを用いてイソシアヌレート環構造を生成する)を誘導するかどうかに基づいて選択する。ポリマーマトリックスに反応するヒドロキシル基を含有する第二級アミンまたは第二級アミンも、触媒として使用することにより、ポリマーから得られ得るアミン量を低減することができる。
【0056】
ポリウレタン製造において触媒として使用するための好ましい金属錯体は、スズ錯体、特にジブチルスズジラウレート、およびビスマス錯体、特にオクタン酸ビスマスである。
【0057】
必要に応じて、界面活性剤を使用してポリウレタン重合体の特徴を改質する。その例としては、ポリジメチルシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体、シリコーンオイルおよびノニルフェノールルエトキシレートが挙げられる。界面活性剤を、例えば、脱泡剤として、消泡剤として、湿潤剤としてまたは表面欠陥を回避するために使用してもよい。
【0058】
エポキシビチューメン(歴青)は、コーティングを施した粒子を埋め込むマトリックス用の別の好ましい第二ポリマーである。
【0059】
前記第二ポリマー(マトリックスポリマー)に対する第一ポリマー(エラストマー微粒子)の重量/重量比は、好ましくは1:2〜5:1、より好ましくは0.75:1〜4:1、特に1:1〜2:1、より特に約1.25:1である。
【0060】
ポリウレタンなどの第二ポリマーおよび微粒子に加えて、前記弾性ポリマーコーティングは、鉱物粒子との接着性を改良し得るアミノプロピルシランを含有してもよい。コーティング層の機械強度を改良するために、繊維、例えば、アラミド繊維、ポリエステル繊維、またはレーヨン繊維も含んでもよい。このような繊維は、好ましくは約8mm以下、より好ましくは1〜6mm、特に3〜4mmの大きさを有する。前記繊維の大きさは、最長包絡円を用いて顕微鏡により決定する大きさである。
【0061】
微粒子は、微粒子と第二ポリマーの総重量に対して、好ましくは25〜75重量%、より好ましくは35〜70重量%、最も好ましくは45〜65重量%の重量分率で第二ポリマーのマトリックス中に存在する。微粒子を、通常、マトリックス中に本質的に完全に埋め込む。従って、コーティング外面は、概して、外面から実質的に突出する微粒子を少なくとも実質的に含まない。従って、有利に、微粒子は、コーティングの表面粗さを有意に変更しない。その観点において、好ましくは90〜100体積%の微粒子は、エラストマーコーティング層の厚さの半分未満、より好ましくはエラストマーコーティング層の厚さの3分の1未満、特にエラストマーコーティング層の厚さの4分の1未満である径を有する。
【0062】
微粒子が突出する実施形態では、突出の程度は、通常、微粒子径の50%未満、特に微粒子の20%未満である。
【0063】
鉱物粒子に対する弾性ポリマーコーティングの重量/重量比は、通常、25:75〜55:45の範囲、好ましくは30:70〜50:50の範囲、特に35:65〜45:55の範囲である。大ざっぱに言えば、鉱物骨材の密度が高いほど、コーティングで被覆する特定の程度およびコーティング厚さを得るために必要であるコーティングの重量分率は低い。特に製鋼スラグのため、鉱物粒子に対する弾性ポリマーコーティングの重量/重量比は、通常、10:90〜40:60の範囲、好ましくは15:85〜35:65の範囲、特に20:80〜30:70の範囲である。
【0064】
総重量に関して、粒子の鉱物含有率は、粒子の総重量に対して60〜90重量%、好ましくは65〜85重量%、特に粒子の総重量に対して70〜80重量%である。
【0065】
粒子の弾性ポリマーコーティング含有率は、通常、粒子の総重量に対して5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%、特に15〜35重量%、より特に粒子の総重量に対して20〜30重量%である。粒子の重量バランスは、たとえあったとしても、1つ以上の必要に応じた層、特に、コアとの接着層または接着エラストマーコーティングから選択される1つ以上の層、コーティングを施した鉱物粒子を互いに結合するための結合剤を含む層およびシーリング層を形成する成分などの1つ以上の必要に応じた成分から形成する。
【0066】
エラストマーコーティング層は、通常、1mm未満、特に10〜700μm、より特に80〜500μmの厚さを有する。
【0067】
実施形態では、エラストマーコーティング層を、例えば上記のような鉱物粒子の表面に直接結合する。
【0068】
特定の実施形態では、中間接着層(
図1中の層(2a))は、コアおよび弾性ポリマーコーティング間に存在する。コア材料および弾性ポリマー−特に第二ポリマーマトリックス−に依存して、適切な接着材料を公知の接着剤および本明細書に開示の情報に基づいて選択してもよい。特に、コアおよびエラストマー間の接着層のための好ましい接着材料は、シラン基またはアミンカップリング剤基と接着するエポキシである。
【0069】
エポキシ樹脂は周知である。有利な実施形態では、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂およびグリシジルアミンエポキシ樹脂からなる群から、エポキシ樹脂を選択する。
【0070】
脂肪族エポキシ樹脂は、通常、脂肪族アルコールまたはポリオールのグリシジル化により生成する。得られた樹脂は、単官能性(例えば、ドデカノールグリシジルエーテル)、二官能性(ブタンジオールグリシジルエーテル)、またはより高い官能性(例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル)であってもよい。脂肪族エポキシ樹脂を、通常、特に、他のエポキシ樹脂の粘度を改質(低減)するために、別のエポキシ樹脂と併用する。脂肪族エポキシ樹脂の部分集合を、分子内に1つ以上の環式脂肪族環(例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)を含有する環式脂肪族エポキシ樹脂により生成する。これらは、非環式脂肪族エポキシ樹脂より有意に高い耐熱性を示す。
【0071】
芳香族アミンをエピクロロヒドリンと反応する場合、グリシジルアミンエポキシ樹脂を生成する。具体例としては、トリグリシジル−p−アミノフェノール(官能価3)およびN,N,N,N−テトラグリシジル−4,4−メチレンビスベンジルアミン(官能価4)が挙げられる。
【0072】
強力な機械的、化学的および熱耐性特性のため、直鎖エポキシ樹脂を硬化して三次元架橋熱硬化構造を生成することができる。エポキシをそれ自体と反応(ホモ重合)または多官能性硬化剤(curatives)または硬化剤(hardener)との共重合体を生成することにより硬化を達成してもよい。原理的に、反応性水素を含むいずれの分子もエポキシ樹脂のエポキシド基と反応し得る。エポキシ樹脂のための硬化剤の共通分類としては、アミン類、酸類、酸無水物類、フェノール類、アルコール類およびチオール類が挙げられる。エポキシ硬化反応を、少量の加速剤の添加により加速してもよい。第三級アミン類、カルボン酸類およびアルコール類(特にフェノール類)は、効果的な加速剤である。
【0073】
摩耗層を製造する場合、特にPERSを製造する場合、コーティングを施した粒子を、通常、結合工程に付す。これのために、通常、バインダーを使用する。特定の実施形態で、バインダーは、コーティングを施した鉱物粒子と良好な親和性を有する。存在する場合、バインダーは、好ましくは、バインダーを含んでなる結合層(
図1中の層(2c))中に存在する。バインダー層は、弾性ポリマーコーティングよりコアからより離れている。鉱物骨材およびゴムを基材とした摩耗層組成物のための公知の結合剤から、バインダーを選択してもよい。概して、これらは、コーティングを施した粒子に十分に接着するバインダーから選択する。従って、特に、粒子のコーティング用に使用したポリマーと同じポリマー分類であるバインダーを使用してもよい。適切なバインダーとしては、ビチューメン系バインダーおよびポリウレタン系バインダーが挙げられる。好ましいビチューメン系バインダーは、エポキシ−ビチューメンである。ポリウレタンを、それ自体またはポリウレタン−ビチューメンバインダーなどの別のバインダーと併用して有利に適用してもよい。ポリウレタン−ビチューメンは、コーティングを施した粒子を結合するために特に好ましいバインダーである。
【0074】
有利な実施形態では、バインダーの結合特性を改質するための添加剤をさらに含んでなる組成物中に、バインダーは存在する。特に、接着促進剤が存在してもよい。このような薬剤は概して当技術分野において公知である。
【0075】
接着層(2a)および結合層(2c)は、系の強度;特に機械的摩擦、天候条件(例えば、凍結、雨、湿気)の結果としての層間剥離に対するその耐性の改良に有用であり得る。層間剥離に耐性を有するために、鉱物粒子およびコーティング層間の界面は非常に強力でなければならない。接着層および結合層は、この相互作用を改良することができる。
【0076】
1つ以上の添加剤を使用して、コーティングを施した粒子内の2つの材料相または特に本発明に従ったPERSのための摩耗層間の界面を改良(特に接着性)することも可能である。これらの界面を、
図5中に模式的に示す。
【0077】
鉱物粒子(1)および接着層(2a)または(層2aが存在しない場合)鉱物粒子(1)および弾性コーティング(2b)間の界面における接着性を、シランカップリング剤などのカップリング剤により改良することができる。特に鉱物およびポリウレタンまたはエポキシ系層間の界面のため、好ましいシランカップリング剤は、アミノ−アルキル(トリアルコキシ)シランなどのアミノシランおよびメルカプト−アルキル(トリアルコキシ)シランなどのメルカプトシランである(上記も参照)。特に、3−アミノプロピル(トリメトキシ)シラン;3−メルカプトプロピル(トリメトキシ)シラン、3−アミノプロピル(トリエトキシ)シラン;および3−メルカプトプロピル(トリエトキシ)シランが好ましい。
【0078】
接着層(2a)および弾性コーティング(2b)間の界面における接着性の改良のため、特に、ビスポリアミン、トリスポリアミン;ビスポリアルコール、トリスポリアルコール、ポリチオールおよびポリイソシアネートからなる群から選択される薬剤を使用してもよい。
【0079】
エラストマー微粒子(EP)および弾性コーティング(2b)間の界面における接着性の改良のため、特に、ビスポリアミン、トリスポリアミン;ビスポリアルコール、トリスポリアルコール、ポリチオールおよびポリイソシアネートからなる群から選択される薬剤を使用してもよい。
【0080】
バインダー(2c)および弾性コーティング(2b)間の界面における接着性の改良のため、特に、ビスポリアミン、トリスポリアミン;ビスポリアルコール、トリスポリアルコール、ポリチオールおよびポリイソシアネートからなる群から選択される薬剤を使用してもよい。
【0081】
添加カップリング剤の代替として、またはそれに加えて、2つのポリマー相の界面における相互作用を改良するため、界面における1つの相の残留官能基が、界面において他の相の残留官能基と反応することができるように、両相において過剰な1つの化合物を提供することができる。共通の一般知識と組み合わせて本明細書中に開示した情報に基づいて、どちらの成分を過剰に使用するかを如何に選択するか、当業者であれば分かるだろう。例えば、エポキシ樹脂およびポリウレタン系において、残留官能基は、他の系の架橋剤または樹脂と反応することができる。このように、系間の特性の段階的変化を得ることができる。
【0082】
特に、本発明に従ったPERSの有利な音響性能のため、概して、コーティングを施した鉱物粒子は、10mm以下のスクエアメッシュを有するふるいを用いてふるいにかけることにより決定した大きさを有する。通常、コーティングを施した鉱物粒子の大きさは、少なくとも1mmである。好ましくは、コーティングを施した鉱物粒子の大きさは、3〜9mmの範囲であり、特に4〜7mmの範囲である。
【0083】
特に、望ましい開放型多孔質特性を有するPERSのための摩耗層を敷設するのに適切な粒子を提供するために、本発明の複数のコーティングを施した鉱物粒子は、通常、ランダム最密充填(RCP)で一緒に充填した場合、20%より大きい、好ましくは22〜35%、特に24〜32%の間隙空隙率を有する。容器を粒子でランダムに充填してから、物体がさらに圧縮しなくなるまで容器を振盪または軽くたたくことにより、間隙空隙率をルーチン的に決定することができ、この点で充填状態はRCPである。それから、間隙容積を満たすために必要な流体体積を決定して、それを粒子で満たされた容器体積により割ることにより、間隙容積率を決定することができる。
【0084】
当業者は、共通の一般知識、本明細書に開示した情報、本明細書で引用した従来技術に開示された情報および必要に応じて限定された量のルーチン試験に基づいて、所望の間隙空隙率を有する複数の粒子を準備することができるだろう。比較的高間隙空隙率を有する複数の粒子を準備する1つ方法は、比較的均一な粒子径分布を有する粒子を準備することである。
【0085】
好ましくは、90〜100%の体積、より好ましくは95〜100%、特に99〜100%の体積の粒子を、1〜10mmの範囲の大きさを有する粒子により形成する。
【0086】
好ましくは、80〜100%の体積、より好ましくは90〜100%、特に98〜100%の体積の粒子を、3〜9mmの範囲の大きさを有する粒子により形成する。
【0087】
好ましくは、70〜100%の体積、より好ましくは80〜100%、特に90〜100%、より特に95〜100%の体積の粒子を、4〜7mmの範囲の大きさを有する粒子により形成する。
【0088】
コーティングを施した粒子の形状も、間隙空隙率に対して影響を及ぼし得る。特に、コアが押しつぶした天然または人工鉱物から製造されているコーティングを施した粒子は有利である。押しつぶしは概して、良好な間隙空隙容積に寄与する不規則な形状を有する複数の粒子を生じさせる。
【0089】
さらに、本発明は、本発明に従ったコーティングを施した鉱物粒子およびインフラ要素、好ましくはPERSの建設用途の1つ以上の他の構成要素を含んでなる摩耗層を製造するための組成物に関する。摩耗層に適切なさらなる構成要素は、当技術分野において公知である。このような構成要素は、特に、骨材粒子用バインダー、結合調整剤および顔料の群から選択され得る。
【0090】
好ましい実施形態では、摩耗層の製造用組成物は、本明細書中他の場所で記載のバインダーであってもよい別のバインダー(コーティングを施した粒子の部分を形成しない)を含んでなる。ポリウレタン−ビチューメンは、組成物中好ましいバインダーである。好ましくは、バインダーは、本明細書中他の場所で記載の1つ以上の結合調整剤と組み合わして存在する。存在する場合、コーティングを施した鉱物粒子に対するバインダー(コーティングを施した鉱物粒子の部分を形成する結合剤から分離)の重量/重量比は、好ましくは5:95〜15:85である。
【0091】
本発明に従ったインフラ要素のPERSまたは他の表面は、通常、本発明に従ったコーティングを施した粒子からなるまたは本発明に従った組成物で製造された開放型多孔質弾性層を含んでなる。
【0092】
良好な音響性能のため、別のインフラ要素のPERSまたは表面は、通常、10mmより大きい平均厚さを有する。厚さは、通常、約4cm以下である。4cmの厚さより大きいと、騒音低減へのさらなる寄与は、通常、たとえあったとしても、比較的小さくなる。好ましくは、厚さは、1〜3cmの範囲、特に1〜2cmの範囲である。良好な音響性能のため、平均して、摩耗層の厚さは、通常、コーティングを施した粒子の少なくとも1.5倍の大きさであり、好ましくはコーティングを施した粒子の少なくとも2.0倍の大きさ、特に、コーティングを施した粒子の少なくとも2.5〜4倍の大きさである。
【0093】
インフラ要素の表面、特にPERSは、通常、20%より大きい、好ましくは22〜35%、特に24〜32%、例えば、約28%の間隙空隙率を有する。通常、PERSは:
−50〜80重量%、好ましくは60〜75重量%の鉱物、
−20〜40重量%、好ましくは25〜35重量%の有機ポリマー(弾性ポリマーコーティング材料(エラストマー微粒子およびマトリックスポリマー)、バインダー)、
−0〜15重量%、好ましくは0.1〜5重量%の他の成分
を含んでなる。
【0094】
有利な実施形態では、PERSなどの本発明に従ったコーティングを施した粒子を用いて製造した表面は、別に本質的に同じ組成物を有するコーティングを施していない鉱物骨材粒子を用いて製造した比較可能な表面と比較して、改良された機械インピーダンスを有する。
【0095】
有利に、本発明に従った路面は、それぞれ115および85km/時で移動している85%の軽車両、および15%の重車両のトラフィックミックス(いわゆるInnovatieprogramma geluid(http://www.innovatieprogrammageluid.nl/)からのIPGミックス)に基づいて、参照路面(ISO 10844 0/8)と比較して、少なくとも約10dB騒音低減を示す。騒音低減は、AOT(音響最適化ツール、http://www.speron.net/index.html)を用いて決定可能である。
【0096】
必要に応じて、多孔質弾性路面などの本発明に従ったコーティングを施した粒子を用いて製造された表面の外面(上側の面)上に、さらなる材料を準備して、表面に対する滑り抵抗を改良する。このため、鉱物骨材、例えば、砂または人工骨材などの従来の最上部層材料を使用することができる。この最上部層用粒子は、通常、鉱物質コアよりずっと小さい。繊維材料、特に、アラミド繊維などの有機ポリマー繊維を使用して、滑り抵抗を改良することも可能である。
【0097】
コーティングを施した粒子を、道路の多孔質弾性面を敷設するために好適に使用する。音響性能の改良の観点で、特に、自動車道は本発明から恩恵を受けると考えられる。
【0098】
他のインフラ要素を、本発明のコーティングを施した粒子または組成物を用いて充分に提供することができる。特定の実施形態では、摩耗層を、駐車場、造船所および空港滑走路の摩耗層の群から選択する。さらに、特に、粒子は、ショッピングモール、スポーツセンター、展示会場、文化センター、レジャーセンター、公共建築物などの建築物の床など、床を提供するのに有用である。さらに、特に、粒子は、駐車場、庭、舗装されたスポーツコート、運動場などの屋外の舗装された場所を提供するのに有用である。
【0099】
上記のように、本発明は、多孔質弾性面、特に、多孔質弾性路面を有する道路の摩耗層の敷設方法にさらに関する。
【0100】
摩耗層は、車道、飛行場、造船所建築物、(他の)舗装された場所の上層または床の上層である。摩耗層を、通常、路床上に基礎を置く補助基層上に通常配置される路盤上に配置する。
【0101】
摩耗層を敷設するためのコーティングを施した粒子または組成物を、公知の技術に基づいて、敷均しにより適用することができ、これにより、粒子/組成物の表層を形成する。
【0102】
それから、適用した層を、通常、特に、これも周知の技術であるローリングにより締固めに付す。
【0103】
一旦、粒子を支持層上に適切に分配すれば、結合を行う。
【0104】
ここで、本発明を次の実施例により例証する。
【実施例】
【0105】
実施例1:エラストマーポリマー粒子(EP)のためのEVAの製造。
225重量部のEVA(Escorene ultra UL00328、Exxon Mobile)、75重量部のエチレンアクリレート系三元重合体(Lotader E−EA−MAH 4700、Arkema)および9重量部の過酸化物系硬化剤(Perkadox 14−40B−pd、AkzoNobel)の混合物を製造するためにAgila2本ロールミル(70/70℃)を使用した。Alpha Technologies MDR2000Eレオメーターで、180℃において硬化挙動を測定した。5mm厚の金型内で180℃、25分間、シートを圧縮成形した。極低温粉砕により造粒した(0.5mm未満の粒径に)。
【0106】
実施例2:GTRエラストマーポリマー粒子(EP)の製造。
市販のGTRを購入し、極低温粉砕に付して、GTR微粒子を得た。
【0107】
実施例3:本発明に従ったコーティングを施した鉱物粒子およびPERSの製造方法。
図4は、本発明に従ったPERSの製造方法(12)と組み合わせた本発明に従ったコーティングを施した鉱物粒子の現場から離れた製造方法(11)を模式的に図示する。道路建設現場においてコーティングを施した鉱物粒子の製造およびPERS(20)の製造方法を組み合わせることも可能である。
【0108】
粒子が熱風と接触するドラム乾燥機(13)内でコーティングを施していない鉱物粒子を乾燥することにより、コーティングを施した鉱物粒子(MP)の(事前)製造を行う。冷却前に、接着促進剤(AP)を添加するのが好ましく、鉱物粒子の表面に接着して(
図1の「1」)、接着層を形成する(
図1の「2a」)。コーティングユニット(14)、通常、バッチ式コーティングユニットでは、ポリウレタン(PU)または他のマトリックスポリマー(第二ポリマー)およびエラストマー微粒子(EP)を投入して、個々の鉱物粒子の周りに弾性コーティング(
図1の「2b」)を形成する。硬化ドラム(15)内での硬化後、コーティングを施した鉱物粒子(CMP)を、大量貯蔵(21)で貯蔵し、ここから、バルクトラック(造粒体運搬車)(16)に積むことができる。バルクトラック配送(16’)により、コーティングを施した鉱物粒子(CMP)を作業現場の仕上げユニットに輸送する。仕上げユニットは、コーティングを施した粒子を一緒に結合してPERSを形成するための、コーティングを施した鉱物粒子用投入および貯蔵ユニットならびに弾性バインダー(EB;
図1の「2c」)用投入および貯蔵ユニットを備える自走式ユニット(22)である。両方をミキサー(17)内に投入して、仕上げスクリード(19)の前の敷均しコンベヤ(19)により敷均す。スクリードは、締固めおよび仕上げスクリードを備える。
【0109】
実施例4:PERSの試験。
本発明に従ったPERSの性能を他の摩耗層と比較するため、様々な試験を利用できる。特に、公知の路面と比較した改良し得る対象の1つ以上の特性は:
・音響性能、
・滑り抵抗、
・ラベリングに対する耐性、
・下位層への接着性
である。これらの特徴に取り組むために、以下のような実験室試験をPERSサンプルについて行うことができる。
・機械的刺激(振盪機)を用いた衝撃周波数測定による機械インピーダンス、
・インピーダンス管法による吸音、
・Mueller−BBM測定方法による通気抵抗、
・レーザー表面形状測定装置を用いた表面性状測定、
・Aachenerラベリング試験機(ARTe)によるラベリング試験、
・界面試験装置(SR−ITD)を用いた滑り抵抗、
・水分誘導感度試験機(MIST)による間隙圧発生、
・凍結/解凍試験、
・接着強度試験(PATTI)。
PERS路面に対して現場試験を行うことができる。
・例えば、Close−Proximity(CPX)法およびSatistical Pass By(SPB)法による騒音低減、
・例えば、グリップテスターによる滑り抵抗(摩擦)。
【国際調査報告】