(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-531427(P2018-531427A)
(43)【公表日】2018年10月25日
(54)【発明の名称】サーマルイメージャのための光学システム
(51)【国際特許分類】
G02B 13/14 2 A20060101AFI20180928 2 C07C 275/
G02B 17/06 2 A20060101ALI20180928 2 C07C 275/
【FI】
G02B13/14
G02B17/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-519927(P2018-519927)
(86)(22)【出願日】2016年10月12日
(85)【翻訳文提出日】2018年6月4日
(86)【国際出願番号】FR2016052631
(87)【国際公開番号】WO2017068262
(87)【国際公開日】20170427
(31)【優先権主張番号】1560109
(32)【優先日】2015年10月22日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】518130325
【氏名又は名称】アイリンクス
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ウヴラール,サンドリーヌ
(72)【発明者】
【氏名】マーティンソンズ,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】タイーマンズ,ブノワ
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087RA32
2H087RA44
2H087TA01
2H087TA02
2H087TA04
2H087TA06
(57)【要約】
本発明は、同一平面内に配置され、平行な光軸(Oa、Ob)を有する、2つの対称な凹面鏡(20a、20b)と、鏡の前に配置され、2つの鏡の光軸にそれぞれ実質的に隣接する2つの相対する縁を有する、イメージセンサアレイ(24)とを備える、イメージセンサのための鏡を有する光学システムに関する。イメージセンサは不透明マスク(28)に取り付けることができ、不透明マスク(28)は、イメージセンサの周辺に、イメージセンサを越えて延びる鏡の表面内に包含される、各鏡(20)の前にある入口ひとみ(26)を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーマルイメージャのための光学システムであって、
・同一平面内に位置し、平行な光軸(Oa、Ob)を有する、2つの対称な凹面鏡(20a、20b)と、
・前記鏡の前に位置し、前記2つの鏡の光軸にそれぞれ実質的に隣接する2つの相対する縁を有する、イメージセンサアレイ(24)と、
・前記イメージセンサ(24)が取り付けられる、不透明マスク(28)であって、前記マスクが、前記イメージセンサの周辺に、前記イメージセンサを越えて延びる前記鏡の表面内に包含される、各鏡(20)の前にある入口ひとみ(26)を備える、不透明マスク(28)と、
を備える、光学システム。
【請求項2】
各ひとみ(26)及び対応する鏡(20)が、
・前記ひとみ(26)を通って前記鏡に到達する光軸に平行な光線(r1)が前記イメージセンサの最も近い縁の方へ反射され、
・前記ひとみを通って前記イメージセンサの下にある前記鏡の縁(22)に到達する限界角度にある光線(r2)が前記イメージセンサの対称軸の方へ反射される、
ように構成される、請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
前記ひとみ(26)が前記光軸にそれぞれ隣接する、請求項2に記載の光学システム。
【請求項4】
前記鏡(20)が、前記光学センサと実質的に同じフォームファクタを有し、且つ楕円面を有する、請求項2に記載の光学システム。
【請求項5】
・4つの隣接する象限に構成された、平行な光軸を有する、4つの凹面鏡(20a〜20d)であって、前記イメージセンサ(24)の4つの角部が4つの光軸にそれぞれ実質的に隣接している、凹面鏡(20a〜20d)と、
・前記イメージセンサの4つの角部にそれぞれ位置する、4つの入口ひとみ(26a〜26d)と、
を備える、請求項1に記載の光学システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーマルイメージャ、特に、このようなイメージャに適合された光学システムに関する。
【背景技術】
【0002】
サーマルイメージャは、イメージをセンサ上に合焦するための光学システムと共に設けられる、2μmを超える波長を感知するイメージセンサアレイを含む場合がある。光学システムは、レンズが熱放射を透過する材料を用いること以外は、可視放射のためのレンズと同様の構成を有する場合がある。このような材料は、高価であり、概して低い透過率を有する。
【0003】
図1は、特許出願WO2002−063872で説明される場合の熱放射に適合された例示的な低コストの光学システムの概略的な断面図である。光学システムは、グレゴリー式望遠鏡構成に配置された鏡を含む。観察されるシーンからの光線は、凹面主鏡10(普通は放物面)に到達し、副鏡12(一般に楕円凹面)へ反射される。鏡12は、光線を、主鏡10の中央開口の後ろに位置するイメージセンサ14へ反射させる。
【0004】
副鏡12は、シーンと主鏡10との間に位置する。この鏡は、入射放射をフィルタする支持体16に取り付けられる。支持体16は、イメージャの感度を損なわないように熱線に対しては高い透過性を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この光学システムは、望遠鏡構成を有するため、狭い視野を有し、屋内シーンには適していない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
同一平面内に位置し、平行な光軸を有する、2つの対称な凹面鏡と、鏡の前に位置し、2つの鏡の光軸にそれぞれ実質的に隣接する2つの相対する縁を有する、イメージセンサアレイとを備える、サーマルイメージャのための光学システムが概して提供される。
【0007】
イメージセンサは不透明マスクに取り付けられてよく、不透明マスクは、イメージセンサの周辺に、イメージセンサを越えて延びる鏡の表面内に包含される、各鏡の前にある入口ひとみを備える。
【0008】
各ひとみ及び対応する鏡は、ひとみを通って鏡に到達する光軸に平行な光線がイメージセンサの最も近い縁の方へ反射され、ひとみを通ってイメージセンサの下にある鏡の縁に到達する限界角度にある光線がイメージセンサの対称軸の方へ反射されるように構成されてよい。
【0009】
ひとみは、光軸にそれぞれ隣接してよい。
【0010】
鏡は、実質的に、光学センサと同じフォームファクタを有し、且つ楕円面を有してよい。
【0011】
光学システムは、4つの隣接する象限に構成された、平行な光軸を有する、4つの凹面鏡であって、イメージセンサの4つの角部が4つの光軸にそれぞれ実質的に隣接する、凹面鏡と、イメージセンサの4つの角部にそれぞれ位置する、4つの入口ひとみと、をさらに備えてよい。
【0012】
他の利点及び特徴は、例示の目的のためだけに提供され添付図に表される本発明の特定の実施形態の以下の説明からより明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】前述の、サーマルイメージャのための鏡を有する従来の光学システムの概略的な断面図である。
【
図2】鏡を用いる広視野光学システムの一実施形態の概略的な断面図である。
【
図3】鏡を用いる広視野光学システムの一実施形態の概略的な正面図である。
【
図5A】
図3の光学システムによりイメージセンサアレイ上に投影されたイメージ、及びその処理の観点でのイメージの変換の例を示す図である。
【
図5B】
図3の光学システムによりイメージセンサアレイ上に投影されたイメージ、及びその処理の観点でのイメージの変換の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図2では、鏡を用いる2つの光学サブシステムの対称な組立体により、広視野光学システムの一実施形態が形成される。2つの光学サブシステムの鏡20a及び20bは、凹面であり、見られるシーンの方へ配向される平行な光軸Oa及びObを有する。2つの鏡は、同一平面内にあり、光学システムの対称面内に位置する共通のリッジ22に沿って隣接してよい。
【0015】
イメージセンサアレイ24は、鏡とシーンとの間の、鏡の平面に平行な平面内に位置し、光軸に関してオフセットされる。センサ24は、リッジ22の上に重なり、好ましくは図示したように2つの光軸に達する。鏡の焦点面に対するセンサ平面の位置が、焦点距離を決める。焦点面は、鏡の光学焦点Fa及びFbを通る。遠い被写体に関して、焦点面とセンサの平面は同化されることになる。監視される室内などの数メートル離れたところに位置する被写体に関して固定焦点の光学システムで実質的に鮮明なイメージを得るには、センサの平面は、焦点面に対してシーンの方へオフセットされてよい。
【0016】
この構成により、鏡20aに関して図示したように、光軸Oaに沿って方向づけられた入射光線は、イメージセンサ24の最も近い縁をかすって通り、鏡の中心に到達し、光軸と位置が合った状態でセンサの縁へ反射される。光軸Oaに平行な、且つセンサ24の縁からオフセットされた、入射光線r1は、焦点Faを通過し、センサの縁の付近に当たる。
【0017】
開示を明快にするために、物理イメージセンサの縁は、センサの感知領域の縁と一致するとみなされる。実際には、感知領域は、センサの縁よりも後退している場合がある。ここで説明される原理は、実際にはセンサの感知領域にあてはまる。
【0018】
共通のリッジ22に当たる斜光線r2は、鏡20a上の光線の入射角に依存する角度で反射される。図示した光線r2は、光軸Oaと光学サブシステムの視野を画定する、すなわち、光線r2は、鏡20aによってセンサの方へ反射された光線のなかで最も大きい角度を有する。
【0019】
この構成では、図示したように、光線r2はセンサ24の対称軸の方へ反射されることが望ましい。次に、光線r3のように光線r2の角度よりも小さい角度でリッジ22に当たるあらゆる光線は、センサ24の同じ上半分の方へ反射される。この制約は、例えば、光学システムの寸法に適合された楕円鏡によって満たされ得る。
【0020】
限界光線r2の角度よりも大きい角度でリッジ22に到達する光線は、センサ24の第2の、下半分の方へ反射されることになる。これは、センサの第2の半分は鏡20bに関連する第2の光学サブシステムによって対称に用いられるため、望ましいことではない。このような光線を遮断するために、用いられる放射に対して不透明なマスク28に形成される適切にサイズ設定されたオリフィスの形態の軸外れ入口ひとみ26aが設けられてよい。この場合、対称なひとみ26bが、第2の光学サブシステムのために設けられる。
【0021】
マスク28は、光軸に沿った大きいラチチュードに配置されてよく、ひとみ26aのサイズ及び位置は、光軸Oaと限界光線r2によって形成される母線により定められる。好ましくは、図示したように、マスク28は、センサを取り付けるための支持体として直接役立つことができるように、イメージセンサ24の平面内に配置される。
【0022】
ひとみ26aは、リッジ22を渡って第2の鏡20bに到達する斜光線は遮断しない。このような光線は、鏡20bによりセンサ24の外部へ反射されるので、イメージャに影響を及ぼさない。
【0023】
このように2つの軸外れ対称光学サブシステムを関連付けることにより、イメージャの視野を光軸の平面において2倍にすることができる。全方向の視野を2倍にするために、後述するように4つの軸外れ光学サブシステムが一緒に組み立てられてよい。
【0024】
図3は、全方向に広視野を有する光学システムの一実施形態の概略的な正面図である。平行な光軸を有する4つの凹面鏡20a乃至20dが、4つの隣接する象限Q1乃至Q4に構成される。イメージセンサ24は、4つの象限の上の中央に配置されてよく、その4つの角部は、好ましくは、鏡の4つの光軸にそれぞれ隣接する。鏡は、センサと同じフォームファクタを有し、且つ光学システムの2つの直交する対称面内に包含されるリッジに沿って隣接してよい。鏡及びセンサは、ここでは正方形であるが、長方形とすることもできる。
【0025】
4つの入口ひとみ26a乃至26dは、4つの鏡20a乃至20dとそれぞれ関連する。ひとみは、この実施形態ではそれら自体がセンサ24の4つの角部に隣接する、4つの光軸にそれぞれ隣接してよい。ひとみ26はさらに、イメージセンサの対角線上に存在し、したがって、
図2は、
図3のシステムの対角線に沿った断面図と考えることができる。
【0026】
ひとみ26は円形の形態で図示されている。それらは、イメージセンサと同じフォームファクタを有する長方形とすることもできる。しかしながら、円形のひとみはダイヤフラムとして働き、光軸に沿ったひとみの位置に依存するひとみの直径は、光学システムの被写界深度と、センサに伝送される放射の量に影響を及ぼす。好ましくは、図示したように、各ひとみは、イメージセンサを越えて延びる鏡面領域内に包含される。この構成により、光軸に平行な、ひとみを通過するすべての光線が、鏡に到達する。
【0027】
点線領域は、ひとみ26a及び26dによりイメージセンサ24の平面上に投影されたイメージに対応する。これらのイメージは、イメージセンサの象限を区切る対称軸で断ち切られる実質的に円である。断ち切られた円の直径は、原則としてセンサの対角線の半分に等しく、ゆえに、4つの鏡間の共通点に到達する対角限界光線(
図2でのr2)はイメージセンサの中央の方へ反射される。
【0028】
隣接するリッジでの鏡面の品質が、円のイメージの断ち切られた縁の品質を定める。実際には、一定の品質のリッジを作製するのは難しい。したがって、4つの象限に形成されたイメージは、センサの対称軸に沿った不鮮明な縁を有する場合がある。これは、後で開示するように、問題ではない。
【0029】
図4は、
図3の4象限光学システムの斜視図である。この図は、
図3の図には例示されないマスク28を最前面に示す。センサのいくつかの要素が、マスク28を透かして示される。マスク28は、イメージセンサ24の安定した支持を保証するのに役立つ特定の厚さを有し得るので、入口ひとみ26は、光軸と対応する限界光線r2(
図2)によって形成される母線により画定された円錐に従う、好ましくは円錐台形である。それらが正確に円錐台形ではない場合、ひとみは、円錐台形の形状に近い異なる半径のいくつかの円筒形部分によって形成されてもよい。
【0030】
図5A及び
図5Bは、イメージセンサ24上の
図3又は4の光学システムにより投影されたイメージ、及びその処理の観点でのイメージの変換の例を示す。見られる被写体は、イメージャの視野の中央に置かれた円である。
【0031】
2つの鏡の光学システムに関して
図2に例示したように、見られるシーンの中央から生じる、光軸に平行な光線は、センサの縁の方へ反射され、一方、シーンの縁から来る光線は、センサの中央の方へ反射されることを想起されたい。したがって、シーンの中央はセンサの縁の方へ反射され、シーンの縁はセンサの中央の方へ反射される。したがって、イメージセンサの2つの一半により生成される各半分イメージを交換することにより、有用な最終的なイメージが得られる。
【0032】
図5Aでは、
図3及び
図4のタイプの4つの鏡の光学システムにおいて、シーンの中央がセンサの角部の方へ反射され、シーンの角部がセンサの中央の方へ反射される。したがって、視野の中央における円は、イメージセンサにより、図示したようにセンサの4つの角部で各4分円として感知される。
【0033】
図5Bでは、円の用いることができるイメージを再構築するべく、センサにより与えられるイメージの4つの象限が、
図5Aに矢印で示されるように対角に交換されている。したがって、象限Q1は象限Q3と交換され、象限Q2は象限Q4と交換されている。
【0034】
したがって、最終的なイメージの縁は、センサの対称軸に最初に位置していた部分、すなわち、隣接する鏡間のリッジにより反射された光線によって形成された部分を受け取り、これはリッジの表面品質により劣化することがある。それゆえ、リッジに起因する不完全性が最終的なイメージの縁で見受けられ、実際には縁はあまり有用な情報を伝達しない。
【0035】
最終的なイメージの中央は、センサによって隠される部分に対応するブラインドゾーンを有する。しかしながら、このブラインドゾーンは、光軸に平行に通り抜ける光線間に画定され、それにより、ブラインドゾーンは、視野の中央における被写体上のセンサのサイズの投影されるゾーンに対応する。被写体が十分に遠い場合、投影されるゾーンは、センサの画素よりもはるかに小さく、したがって、まったく感知できないほどであり得る。
【0036】
単なる例として、イメージャは、0.199の円錐定数及び12.067mmの曲率半径を有する楕円鏡により約80°の視野を有する状態で実現された。鏡とイメージセンサアレイは、約13.6mmの同じ対角線を有した。イメージセンサは、楕円のくぼみから約5.7mmの、鏡の光学焦点面内に配置された。ひとみは、3.8mmの直径を有した。これらの寸法により、0.2から20メートルまでの満足のいく鮮明さのイメージを得ることができた。
【0037】
本明細書で説明される実施形態の多くの変形及び修正が当業者には分かるであろう。例えば、鏡は互いに接触している必要はない。2つの隣接する鏡の縁間に隙間が存在してよく、これは結果的にイメージセンサの情報をもたない中央帯域を生じる。イメージの縁に対応するこの帯域は、一般に、有用な情報を伝達しない。
【0038】
すべての4つの象限をカバーする単一のイメージセンサを設ける代わりに、各象限ごとに独立したイメージセンサが設けられてもよく、この方策は、単一のセンサを設けるよりも高価であろう。
【0039】
好ましくは、センサの縁、又はより正確にはセンサの感知領域の縁は、光軸に隣接する。もちろん、この構成は、許容差限界内を遵守し得る。縁が光軸よりも後退している場合、視野の中央帯域において情報が失われる場合がある。縁が光軸を越えて突き出ている場合、センサの突き出ている部分は照射されず、再構築されたイメージの中央に黒色帯域を生じる。この後者の事例は、黒色帯域はイメージを後処理することにより除去することができ、情報の損失がないため、前者の事例よりも好ましい。
【国際調査報告】