(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-531715(P2018-531715A)
(43)【公表日】2018年11月1日
(54)【発明の名称】貯蔵及び投与装置
(51)【国際特許分類】
A61M 35/00 20060101AFI20181005BHJP
【FI】
A61M35/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2018-521076(P2018-521076)
(86)(22)【出願日】2016年10月21日
(85)【翻訳文提出日】2018年6月22日
(86)【国際出願番号】US2016058010
(87)【国際公開番号】WO2017070408
(87)【国際公開日】20170427
(31)【優先権主張番号】62/244,616
(32)【優先日】2015年10月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】515136856
【氏名又は名称】メリアル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【弁理士】
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】ソトロー クリストフ
【テーマコード(参考)】
4C167
【Fターム(参考)】
4C167AA61
4C167BB32
4C167BB33
4C167BB37
4C167CC01
(57)【要約】
大気圧下で局所医薬液の貯蔵及び手動投与を行う装置を開示する。この装置は、貯蔵中に、溶液を制御された安定環境に保持する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液の貯蔵及び投与を行う装置であって、
A)内部空間を定めて該内部空間内に前記薬液を保持するように構成された実質的に硬質の細長い容器であって、それぞれの開口部を含む近位端及び遠位端と、前記開口部間に延びる通路とを有し、前記近位開口部は容器シールによって閉じられ、前記容器の前記遠位端は、該遠位端と一体になった塗布器先端に向かってテーパ付けされている、前記容器と、
B)前記容器の前記近位端に密封結合された空気弁と、
を備え、
前記空気弁は、前記容器シールを穿刺することによって前記容器の内部と外部環境との間に前記弁を通じた空気連通が形成されるのを可能にすることができる貫通先端を有し、前記弁は、前記シールが前記貫通先端によって穿刺されない貯蔵位置と、前記シールが前記貫通先端によって穿刺されて前記空気連通が形成される投与位置と、前記シールが前記貫通先端によって穿刺されるとともに気密シールが形成されて空気連通が形成されるのを妨げる密封位置とに位置することができ、前記塗布器先端を通じた前記薬液の投与は、前記空気連通によって制御される、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記弁は、前記貫通先端を前記容器シールから離すように付勢するばねをさらに含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記空気弁は、頂部と、内部が概ね円筒形状であって直径が前記容器の前記近位端の外径よりもわずかに大きな側壁とを有する、前記容器の前記近位端に密封結合されたキャップと、該キャップの前記頂部が前記容器に向かって押された場合に開いて空気連通が形成されるのを可能にし、前記キャップの前記頂部が前記容器から離れるように動いた場合に閉じて空気連通を妨げる空気入口とをさらに含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記空気入口は、前記キャップが押された場合に弾性的に変形することによって開いて前記キャップ内に裂け目を生じて空気連通を形成し、前記キャップが押されていない場合に自己再閉鎖によって閉じて前記裂け目の対向する縁部を実質的に接触した閉鎖状態に戻して空気連通を妨げるように構成される、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記貫通先端は、前記キャップの前記内部に位置して前記キャップの頂部から概ね軸方向に延び、前記キャップが前記容器に向かって押された場合に前記容器シールを穿刺する、
請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記貫通先端は、前記キャップの前記内部に位置する前記容器の前記近位端に結合されて、前記キャップが前記容器に向かって押された場合に前記容器に向かって移動して前記容器シールを穿刺する、
請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記空気弁は、上端部及び下端部を有する弁本体をさらに含み、前記弁本体の前記下端部と前記容器の前記近位端とは、気密コネクタによって密封結合され、前記弁本体の前記上端部は、弁座を有し、前記弁本体は、該弁本体の前記上端部から前記下端部に延びる貫通穴を有し、該貫通穴は、前記弁本体を通る通路を定める内壁を有する、
請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記空気弁は、実質的に硬質の弁ステムをさらに含み、前記弁ステムの一端に前記貫通先端が取り付けられ、前記弁ステムの他端にキャップが取り付けられる、
請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記弁ステムは、前記貫通穴内に摺動可能に収容可能であるとともに、前記貫通穴内で前記容器シールの前記外面に向かって、及び該容器シールの該外面から離れるように軸方向に移動可能である、
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記貫通先端は、前記容器シールの前記外面に対して垂直に移動可能である、
請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記弁座は、該弁座から前記貫通穴開口部の前記周縁部に沿って上向きに突出して前記貫通穴の延長部を形成する円筒カラーをさらに含む、
請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記弁ステム及び前記貫通穴は、互いに気密シールを形成する手段を有する、
請求項7に記載の装置。
【請求項13】
前記貫通穴の前記内壁は、前記弁ステムに対して気密シールを形成する手段を有する、
請求項7に記載の装置。
【請求項14】
弁ステムは、前記貫通穴の前記内壁に対して気密シールを形成する手段を有する、
請求項7に記載の装置。
【請求項15】
前記弁ステムと前記貫通穴との間に気密シールを形成する前記手段は、少なくとも1つの環状隆起部と、該環状隆起部に密封接続する少なくとも1つの対応する環状溝とを含む、
請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記弁ステムと前記貫通穴との間に気密シールを形成する前記手段は、前記弁ステム上に、前記貫通穴の前記内壁の対応するシールに当接して気密シールを形成するシールを有する周縁エッジを含む、
請求項12に記載の装置。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の装置を用いて、患者に対して局所的に薬液を塗布する、
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
局所用薬液の貯蔵及び投与を行う装置であって、
A)前記薬液を内部に保持するように構成された実質的に硬質の細長い容器であって、それぞれの開口部を含む近位端及び遠位端と、前記開口部間に延びる通路とを有し、前記容器の前記近位端は、外部半径方向表面を有し、前記近位開口部は容器シールによって閉じられ、前記容器の前記遠位端は、塗布器先端に向かってテーパ付けされ、前記遠位開口部は、閉鎖手段によって閉じられる、前記容器と、
B)空気弁と、
を備え、
前記空気弁は、
(a)上端部及び下端部を有する弁本体と、
(b)上端部及び下端部を有する実質的に硬質の弁ステムと、
ii)前記ステムの上端部における、頂部及び側壁を有するキャップと、
を含み、
前記弁本体の前記下端部と前記容器の前記近位端とは、共に密封され、前記弁本体は、周辺フランジを有し、
前記弁本体の前記上端部は、前記弁本体の前記上端部から前記下端部に延びる貫通穴を定める領域を含む弁座を有し、
前記貫通穴は、内壁と、該内壁から突出するシールとを有し、
前記弁座は、前記弁座から上向きに突出する2つの異なる高さの弾性係合手段を含み、
前記弁座は、該弁座から前記貫通穴開口部の前記周縁部に沿って上向きに突出して前記貫通穴の延長部を形成する円筒カラーをさらに含み、
前記ステムは、前記貫通穴内で該貫通穴の上端部及び下端部に向かって移動可能であり、前記弁ステムは、周縁エッジを有するとともに、該周縁エッジ上に、前記貫通穴の前記内壁の対応するシールに当接できるシールを有し、
前記弁ステムは、該ステムの下端部に、前記容器シールに向かって移動した場合に前記容器シールを穿刺することによって前記容器の前記内部と前記外部環境との間に前記弁を通じた空気連通を形成する貫通先端をさらに含み、
前記側壁は、前記弁座上の対応する係合手段に係合する弾性係合手段を有し、
前記弁は、前記貫通先端を前記容器シールから離すように付勢するばねを有し、
前記弁は、貯蔵位置、投与位置又は密閉位置にある構成を有し、
前記弁は、前記貯蔵位置にある場合は、前記容器シールが前記貫通先端によって穿刺されないように構成され、
前記弁は、前記投与位置にある場合は、前記貫通先端が前記容器シールを穿刺して、前記弁ステム上の前記シールと前記貫通穴の前記内壁とが気密シールを形成せず、前記容器の前記内部と前記外部環境との間に前記弁を通じた空気流通が形成される結果、前記容器から前記薬液が投与されることを可能にするように構成され、
前記弁は、前記密封位置にある場合は、前記貫通先端が前記容器から離れるように移動し、前記弁ステム上の前記シールが前記貫通穴の前記内壁の前記対応するシールに当接して気密シールを形成することによって、前記容器の前記内部と前記外部環境との間に前記弁を通じた空気連通が形成されるのを妨げる結果、前記容器から薬液が投与されないように構成され、
前記弁が前記貯蔵位置又は前記密封位置にある場合は、前記キャップの前記係合手段と前記弁座の前記係合手段とが互いに係合して前記貫通先端を適所に保持し、
前記塗布器先端は、前記容器の前記遠位端に近接する近位端と、前記容器の前記遠位開口部に近接して前記塗布器の前記壁内に環状凹溝を有する遠位端とを有し、
前記閉鎖手段は、前記凹溝内に位置する破断接合部において前記塗布器先端の前記遠位端と共に一体部品を形成するように前記遠位端と一体に成形されることによって前記破断接合部が前記容器の遠位開口部から離れるように窪んだ破断先端部である、
ことを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置を用いて患者に対して局所的に薬液を塗布する方法であって、
a)前記塗布器先端上の前記閉鎖手段を取り除くステップと、
b)前記フランジの各々に人差し指と中指とを掛けて前記キャップ上に親指を置くことによって前記装置を片手で把持するステップと、
c)前記キャップに下向きに圧力を加えて、前記貫通先端が前記容器シールを穿刺して前記貫通穴と前記容器との間に空気連通を形成して前記容器内に空気が流入するようにすることにより、前記塗布器先端を通じて前記患者に薬液が投与されるようにするステップと、
d)前記キャップから前記加えた圧力を除去することにより、前記貫通先端が前記ばね付勢によって前記容器シールから離れる方向に移動し、前記弁ステム上の前記シールが前記貫通穴の前記内壁の前記対応するシールに当接して前記弁を通じた前記容器の前記内部と前記外部環境との間の前記空気連通を中断することによって、前記塗布器先端を通じた前記患者への前記薬液の投与が中止されるようにするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2015年10月21日に出願された米国仮特許出願第62/244616号の優先権を主張するものであり、その全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
〔関連出願/引用による組み入れ〕
上述の出願、並びにこれらの出願において又はこれらの出願の手続き中に引用された全ての文献(「出願引用文献」)及び出願引用文献において引用又は参照された全ての文献、並びに本明細書で引用又は参照される全ての文献(「本明細書の引用文献」)及び本明細書の引用文献において引用又は参照される全ての文献は、本明細書で言及するあらゆる製品の、又は引用により本明細書に組み入れられるあらゆる文献における製造者の指示、説明、製品仕様書及び製品シートと共に引用により本明細書に組み入れられ、本発明の実施において使用することができる。本出願におけるこのようなあらゆる文献の引用又は識別は、このような文献を本発明の先行技術として利用できることを認めるものではない。
【0003】
本発明は、大気圧下で薬液を投与するための貯蔵及び手動投与装置に関する。この装置は、貯蔵中に、制御された安定環境に液体を保持する。
【背景技術】
【0004】
多くの既知の局所塗布器では、ピペット型、圧搾容器型又は注射器型塗布器が使用される。塗布器装置を用いて動物の皮膚又は毛の上の標的域に殺虫剤などの薬液を塗布する場合、装置のユーザは、動物の急な動き又はユーザが液体を塗布する際の緊張感に起因して、液体を一様に確実に塗布する上での数多くの問題点に直面する。これらの装置は、液体の投与を制御することができないので、これらの問題点によって適正量の液体が部分的にしか又は全く塗布されず、或いは標的域に均一に塗布されなくなる。薬液の塗布が不十分又は不正確であると、疾患が最適に治療できなくなってしまうこともある。
【0005】
多くの既知の塗布器装置は、薬液の投与を制御する簡単な手段を有しておらず、或いは一旦容器が開封されると液体の塗布を断続的に中断する機構を有していない。既知の塗布器では、一旦液体容器が開封されると、一例としてユーザが制御できずに全ての薬液を押し出してしまったり、或いは液体の塗布を断続的に中断させる機構を装置が有していなかったりという問題に直面する。穴が1つしかない容器を有する装置から液体を投与する際には、流出した液体の体積を空気で補えるように液体の排出と容器内への空気の侵入とがその穴を通じて同時に行われなければならない。この結果、一般に「腹鳴(gurgling)」として知られている状態で液体が投与されることにより、投与時に液体が飛び散って液体の分散が不均一になってしまう。
【0006】
当業で周知の投与器としては、英国特許出願公開第2156949号明細書、欧州特許出願公開第0046754号明細書、米国特許出願公開第2008/0179763号明細書、米国特許出願公開第2007/0189835号明細書、及び米国特許第5638872号明細書に記載されている投与器が挙げられる。当業で周知のチップ塗布器としては、英国特許出願公開第1444848号明細書、英国特許出願公開第2120630号明細書、米国特許第7219816号明細書、米国特許第4688703号明細書、米国特許第7810680号明細書及び米国特許第8272522号明細書に記載されているチップ塗布器が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】英国特許出願公開第2156949号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0046754号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2008/0179763号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2007/0189835号明細書
【特許文献5】米国特許第5638872号明細書
【特許文献6】英国特許出願公開第1444848号明細書
【特許文献7】英国特許出願公開第2120630号明細書
【特許文献8】米国特許第7219816号明細書
【特許文献9】米国特許第4688703号明細書
【特許文献10】米国特許第7810680号明細書
【特許文献11】米国特許第8272522号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このため、これらの欠点を克服して1又は2以上の有利な特徴を提供できる、局所用組成物などのための塗布器装置を含む貯蔵及び塗布器装置が必要とされている。
【0009】
従って、本発明の目的は、液体の貯蔵、投与及び断続的な投与中断のための3つの構成を有し、患者の標的域に薬液を投与するための使い易くコスト効率の良い装置を提供することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、ユーザが片手で使用できるとともに、装置上の弁を手動制御することによって液体の投与を容易に制御できる投与装置及びその使用方法を提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、重力下で液体を投与するように制御できる投与装置を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、薬学的に容認できる期間にわたって薬液を貯蔵する貯蔵装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
付随例を参照しながら以下の詳細な説明を検討することにより、本発明の特定の特徴がさらに明らかになるであろう。以下の説明では、本発明によって提案する問題点及び解決策を、獣医学的用途に関するものとして引き続き考察する。
【0014】
なお、本発明は、本出願人(ら)が権利を留保することによって、以前に記載された製品、製品の製造方法又は製品の使用過程の特許権放棄を開示するように、USPTO(米国特許法第112条、第1段落)又はEPO(欧州特許条約の第83条)の記載要件及び実施可能要件を満たす以前に開示された製品、製品の製造工程又は製品の使用方法を一切範囲内に含まないように意図される。
【0015】
さらに、本開示、特に特許請求の範囲及び/又は段落における、「備える(comprises、comprised、comprising)」という用語及び同様の用語は、米国特許法のものに帰する意味を有することができ、例えばこれらの用語は、「含む(includes、included、including)」及び同様のものを意味することができ、また「基本的に〜から成る(consistig essentially of、consists essentially of)」などの用語は、米国特許法のものに帰する意味を有することができ、例えばこれらの用語は、明示されていない要素を考慮するものではあるが、先行技術に見られる、或いは本発明の基本的な又は新規の特徴に影響を与える要素を排除するものである。
【0016】
これらの及びその他の実施形態は、以下の詳細な説明に開示され、又は以下の詳細な説明から明らかであり、以下の詳細な説明に含まれる。
【0017】
図面には、本発明を例示する目的で、以下で開示する様々な形態を示す。しかしながら、本発明は、具体的に示す正確な構成及び手段に限定されるものではないと理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図3A】本発明による投与位置にある装置の側面図である。
【
図3B】本発明による投与位置にある弁の断面図である。
【
図3C】本発明による投与位置にある弁の、
図3Bの破線円Dで強調した部分の拡大断面図である。
【
図4A】本発明による密封位置にある弁の断面図である。
【
図4B】本発明による密封位置にある弁の、
図4Aの破線円Cで強調した部分の拡大断面図である。
【
図5B】本発明による、
図5Aの平面B−Bを通して見た弁座の側面断面図である。
【
図5F】本発明による弁座のさらに別の側面図である。
【
図5G】本発明による、
図5Aの平面A−Aを通して見た弁座の側面断面図である。
【
図6B】本発明による、
図6Aの平面B−Bを通して見たキャップの断面図である。
【
図6C】本発明による、
図6Aの平面A−Aを通して見たキャップの断面図である。
【
図7B】本発明による、破線円Bで強調した
図7Aの部分の拡大図である。
【
図9】本発明の別の実施形態による弁の上面図である。
【
図10】本発明の別の実施形態による、
図9の平面B−Bを通して見た貯蔵位置にある弁の断面図である。
【
図11】本発明の別の実施形態による、
図9の平面B−Bを通して見た密封位置にある弁の断面図である。
【
図12】本発明の別の実施形態による、
図9の平面B−Bを通して見た投与位置にある弁の断面図である。
【
図13】本発明の別の実施形態による弁座の上面図である。
【
図14】本発明の別の実施形態による、
図13の平面A−Aを通して見た弁座の断面図である。
【
図15】本発明による、破線円Bで強調した
図14の部分の拡大図である。
【
図16】本発明による、破線円Cで強調した
図14の部分の拡大図である。
【
図17】本発明による、破線円Dで強調した
図14の部分の拡大図である。
【
図18】本発明の別の実施形態によるキャップを示す底面図である。
【
図19】本発明の別の実施形態による、
図18の平面B−Bを通して見た弁座の断面図である。
【
図20】本発明の別の実施形態による、
図18の平面A−Aを通して見た弁座の断面図である。
【
図21】本発明の別の実施形態によるラグの正面図である。
【
図22】本発明の別の実施形態によるラグの側面図である。
【
図23】本発明の別の実施形態による、
図21の平面A−Aを通して見たラグの断面図である。
【
図24】本発明の別の実施形態による、
図21の平面C−Cを通して見たラグの断面図である。
【
図25】本発明による、破線円Bで強調した
図23の部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1Aは、貯蔵位置にある本発明の装置を示す正面図であり、
図1Bはその側面図である。局所用薬液の貯蔵及び投与を行う装置(1)は、実質的に硬質の細長い容器(2)と、空気弁(6)と、周辺フランジ(7)と、キャップ(9)とを有し、容器(2)は、内部に液体を保持するように構成されるとともに、それぞれの開口部を含む近位端(3)及び遠位端(4)を有し、容器の遠位端は、塗布器先端に向かってテーパ付けされ、遠位開口部は、ラグ(34)を有する閉鎖手段(5)によって閉じられる。
【0020】
図2Aは、本発明の弁を示す上面図である。空気弁(6)は、周辺フランジ(7)と、弁座(8)と、キャップ(9)とを有する。
【0021】
図2Bは、貯蔵位置にある本発明の弁を示す断面図である。空気弁(6)は、周辺フランジ(7)と、弁座(8)と、キャップ(9)とを有する。弁本体は、上端部(10)及び下端部(11)と、弁本体の上端部(10)から下端部(11)に延びる貫通穴(12)とを有する。弁座(8)は、弾性係合手段(13)を含むとともに、弁座から貫通穴開口部の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴の延長部を形成する円筒カラー(14)をさらに含む。実質的に硬質の弁ステム(15)は、上端部(16)及び下端部(17)を有する。弁ステム(15)は、その下端部に、容器(20)の近位端の環状部分(21)に融合する容器シール(19)を穿刺する貫通先端(18)をさらに含む。
【0022】
図3Aは、本発明による、投与位置にある本発明の装置を示す側面図である。局所用薬液の貯蔵及び投与を行う装置(1)は、内部に液体を保持するように構成された、それぞれの開口部を含む近位端(3)及び遠位端(4)を有する実質的に硬質の細長い容器(2)を有し、容器の遠位端は塗布器先端(21)に向かってテーパ付けされ、近位端は、フランジ(7)とキャップ(9)とを有する空気弁(6)を有する。
【0023】
図3Bは、本発明による、投与位置にある本発明の弁を示す断面図である。空気弁(6)は、周辺フランジ(7)と、弁座(8)と、キャップ(9)とを有する。弁本体は、上端部(10)及び下端部(11)を有し、弁本体は、弁本体の上端部(10)から下端部(11)に延びる貫通穴(12)を有する。弁座(8)は、弾性係合手段(13)を含むとともに、弁座から貫通穴開口部の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴の延長部を形成する円筒カラー(14)をさらに含む。実質的に硬質の弁ステム(15)は、上端部(16)及び下端部(17)を有する。弁ステム(15)は、その下端部に、容器(20)の近位端の環状部分(21)に融合する容器シール(19)を穿刺した貫通先端(18)をさらに含む。
【0024】
図3Cは、本発明による投与位置にある弁の、
図3Bの破線円Dで強調した部分を示す拡大断面図である。弁ステム(15)は、貫通穴(12)の内壁(23)に対して気密シール(22)を形成する手段を有する。弁ステム(15)は、その下端部に、容器シール(19)を穿刺して、弁を通じて容器の内部と外部環境との間を方向(24)に空気が流れることができる空気連通を構築する貫通先端(18)をさらに含む。
【0025】
図4Aは、本発明による密封位置にある弁を示す断面図である。弁ステム(15)は、その下端部に、容器シール(19)を穿刺した貫通先端(18)を有する。弁ステム(15)は、貫通穴(12)の内壁(23)に対して気密シールを形成して弁を通じた容器の内部と外部環境との間の空気連通を妨げるシール(22)を有する。
【0026】
図4Bは、本発明による密封位置にある弁の、
図4Aの破線円Cで強調した部分を示す拡大断面図である。弁ステム(15)は、その下端部に、容器シール(19)を穿刺した貫通先端(18)を有する。弁ステム(15)は、貫通穴(12)の内壁(23)に対して気密シールを形成して弁を通じた容器の内部と外部環境との間の空気連通を妨げるシール(22)を有する。
【0027】
図5Aは、本発明による弁座を示す底面図である。弁本体(11)の下端部は、周辺フランジ(7)と、弁本体の上端部から下端部に延びる貫通穴(12)とを有する。
【0028】
図5Bは、
図5Aの平面B−Bを通して見た弁座を示す側面断面図である。弁座(8)は、高さが異なる弾性係合手段(13)を含むとともに、弁座から貫通穴開口部の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴(12)の延長部を形成する円筒カラー(14)をさらに含む。貫通穴は、その内壁に環状シール(25)を有する。
【0029】
図5Cは、本発明による弁座を示す上面図であり、
図5D、
図5E及び
図5Fは、本発明の弁座を示す異なる側面図である。弁座は、高さが異なる弾性係合手段(13)と、周辺フランジ(7)とを含む。弁座は、貫通穴(12)を有する。
【0030】
図5Gは、
図5Aの平面A−Aを通して見た弁座を示す側面断面図である。弁座(8)は、高さが異なる弾性係合手段(13)を含むとともに、弁座から貫通穴開口部の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴(12)の延長部を形成する円筒カラー(14)をさらに含む。貫通穴は、その内壁にシール(25)を有する。
【0031】
図6Aは、本発明によるキャップを示す底面図である。キャップ(9)は、弁座上の対応する係合手段に係合する弾性係合手段(28)を有する側壁(27)を有する。弁ステム(15)は、その下端部に貫通先端(18)を有する。
【0032】
図6Bは、
図6Aの平面B−Bを通して見たキャップを示す断面図であり、
図6Cは、
図6Aの平面A−Aを通して見たキャップを示す断面図である。キャップ(9)は、頂部(26)と、弁座上の対応する係合手段に係合する弾性係合手段(28)を有する側壁(27)とを有する。弁ステム(15)は、その下端部に貫通先端(18)を有する。弁ステム(15)は、気密シール(22)を形成する手段と、ステムの下端部の、容器シールを穿刺することができる貫通先端(18)とを有する。
【0033】
図7Aは、本発明による容器の一部の断面図である。細長い容器(2)は、内部に液体を保持するように構成されるとともに、近位端(3)と、塗布器先端(21)に向かってテーパ付けされた遠位端(4)とを有する。容器の近位端は、開口部(29)を有し、容器の遠位開口部は、閉鎖手段(5)によって閉じられる。
【0034】
図7Bは、本発明による、
図7Aの破線円Bで強調した部分の拡大図である。塗布器先端(21)は、凹溝(32)内に位置する破断接合部(breakaway junction)(31)において塗布器先端(21)の遠位端と共に一体部品を形成するように遠位端と一体に成形されることによって破断接合部が容器の遠位開口部(33)から離れるように窪んだ閉鎖手段(5)を有する。
【0035】
図8は、本発明によるラグの側面図である。ラグ(34)は、破断先端部(図示せず)に取り付けられて、破断先端部を手動で取り除くのに役立つことができる。
【0036】
図9は、本発明の弁を示す上面図である。空気弁(40)は、周辺フランジ(41)と、弁座(42)と、キャップ(43a)とを有する。
【0037】
図10は、
図9の平面B−Bを通して見た貯蔵位置にある弁の断面図である。空気弁(40)は、周辺フランジ(41)と、弁座(42)と、キャップ(43a)とを有する。弁本体は、上端部(43)及び下端部(44)と、弁本体の上端部(43)から下端部(44)に延びる貫通穴(45)とを有する。弁座(42)は、弾性係合手段(46)を含むとともに、弁座から貫通穴開口部の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴の延長部を形成する円筒カラー(47)をさらに含む。実質的に硬質の弁ステム(48)は、上端部(49)及び下端部(50)を有する。弁ステム(48)は、その下端部に、容器シール(53)の平面から貫通先端に向かって突出する突出部(52)を押し下げる貫通先端(51)をさらに含み、投与中に貫通先端が突出部を押し下げると、容器(20)の近位端の環状部分(54)に融合する容器シール(53)が穿刺されるようになる。
【0038】
図11は、
図9の平面B−Bを通して見た密封位置にある弁の断面図である。弁ステム(48)は、その下端部に、容器シール(53)を穿刺した貫通先端(51)を有する(この図では穿刺部が見えない)。弁ステム(48)の上端部は、キャップ(43a)を有する。弾性係合手段(46)は、キャップ(43a)の内壁(61)に係合する。容器シール(53)の平面からは、ヒンジ部(59)と折れた破断接合部(58)とによって容器シール(53)に接合された突出部(52)が貫通先端に向かって突出する。弁ステム(48)は、貫通穴(45)の内壁(56)に対して気密シールを形成して弁を通じた容器(57)の内部と容器の外側の外部環境との間の空気連通を妨げるシール(55)を有する。
【0039】
図12は、
図9の平面B−Bを通して見た投与位置にある弁の断面図である。空気弁(40)は、周辺フランジ(41)と、弁座(42)と、キャップ(43(a))とを有する。弁本体は、上端部(43)及び下端部(44)と、弁本体の上端部(43)から下端部(44)に延びる貫通穴(45)とを有する。弁座(42)は、キャップ(43a)の内壁(61)に係合する弾性係合手段(46)を含む。弁座は、弁座から貫通穴の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴の延長部を形成する円筒カラー(47)をさらに含む。実質的に硬質の弁ステム(48)は、上端部(49)及び下端部(50)を有する。弁ステム(48)は、その下端部に貫通先端(51)をさらに含む。容器シール(53)及び突出部(図示せず)上の折れた破断接合部(58)は、容器(57)の内部に位置する。
【0040】
図13は、本発明による弁座を示す上面図である。弁座(42)は、高さが異なる弾性係合手段(46)を含む。弁座は、その上端部(43)から下端部(図示せず)に延びる貫通穴(45)を有する。弁座の下端部の貫通穴(45)の端部は、容器シール(53)で密封される。組み立て時には、弁座(42)の環状部分が容器の近位端(図示せず)に密封される。容器シール(53)の中心には、容器シールの平面から突出する突出部(52)が存在する。突出部(52)は、容器シール(53)への一方の取り付け点にヒンジ部(59)を有する破断接合部(58)によって容器シール(53)に接合される。
【0041】
図14は、本発明による、
図13の平面A−Aを通して見た弁座を示す側面断面図である。弁座(42)は、弾性係合手段(46)を含む。弁座は、その上端部(43)から下端部(44)に延びる貫通穴(45)を有する。弁座の下端部の貫通穴(45)の端部は、容器シール(53)で密封される。組み立て時には、弁座(42)の環状部分が容器の近位端(図示せず)に密封される。容器シール(53)の中心には、容器シール(53)の平面から突出する突出部(52)が存在する。突出部(52)は、容器シール(53)への一方の取り付け点にヒンジ部(59)を有する破断接合部(58)によって容器シール部(53)に結合される。弁座(42)は、この弁座から貫通穴の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴の延長部を形成する円筒カラー(47)をさらに含む。
【0042】
図15は、本発明による、
図14の破線円Bで強調した部分の拡大図である。突出部(52)は、容器シール(53)への一方の取り付け点にヒンジ部(59)を有する破断接合部(58)によって容器シール部(53)に結合される。
【0043】
図16は、本発明による、
図14の破線円Cで強調した部分の拡大図である。組み立て時には、弁座(42)の環状部分が容器の近位端(図示せず)に密封される。
【0044】
図17は、本発明による、
図14の破線円Dで強調した部分の拡大図である。弾性係合手段(46)は、キャップ上の弾性係合手段(図示せず)に係合するように意図された外向き突出部(60)を有する。
【0045】
図18は、本発明によるキャップを示す下面図である。キャップ(43a)は、弁座上の対応する係合手段(図示せず)に係合する弾性係合手段(62)を有する側壁(61)を有する。弁ステム(48)は、その下端部に貫通先端(51)を有するとともに、密封位置(図示せず)において貫通穴の内壁に対して気密シールを形成する半径方向シール(55)を有する。
【0046】
図19は、本発明による、
図18の平面B−Bを通して見た弁座を示す側面断面図である。キャップ(43a)は、密封位置において貫通穴(図示せず)の内壁(図示せず)に対して気密シールを形成する弾性係合手段シール(55)を有する側壁(61)を有する。弁ステム(48)は、その下端部に貫通先端(51)を有するとともに、密封位置(図示せず)において貫通穴の内壁に対して気密シールを形成する半径方向シール(図示せず)を有する。
【0047】
図20は、本発明による、
図18の平面A−Aを通して見た弁座を示す側面断面図である。キャップ(43a)は、密封位置において貫通穴(図示せず)の内壁(図示せず)に対して気密シールを形成する弾性係合手段(55)を有する側壁(61)を有する。弁ステム(48)は、その下端部に貫通先端(51)を有するとともに、密封位置(図示せず)において貫通穴の内壁に対して気密シールを形成する半径方向シール(図示せず)を有する。
【0048】
図21は、本発明によるラグの正面図である。ラグ(63)は、破断先端部(図示せず)に取り付けられて、破断先端部を手動で取り除くのに役立つことができる。ラグ(63)は、ユーザの指によってラグを把持するのに役立つ一連の陥凹部(64)を有する。
【0049】
図22は、
図21に示す本発明によるラグの側面図である。ラグ(63)は、ユーザの指によってラグを把持するのに役立つ一連の陥凹部(64)を有する。
【0050】
図23は、本発明による、
図21の平面A−Aを通して見たラグを示す側面断面図である。ラグは、凹溝(66)内に位置する破断接合部(65)を有する。
【0051】
図24は、本発明による、
図21の平面C−Cを通して見たラグを示す側面断面図である。ラグは、ユーザの指によってラグを把持するのに役立つ一連の刻み目(64)を有する。
【0052】
図25は、本発明による、
図23の破線円Bで強調した部分の拡大図である。ラグは、凹溝(66)内に位置する破断接合部(65)を有する。
【0053】
本発明の一実施形態は、細長い容器を有する装置であって、容器が、内部空間を定めて内部空間内に薬液を保持するように構成されるとともに、それぞれの開口部を含む近位端及び遠位端と、開口部間に延びる通路とを有し、近位開口部が容器シールによって閉じられ、遠位端が、遠位端と一体になった塗布器先端に向かってテーパ付けされた装置である。この装置は、容器の近位端に密封結合された空気弁を有し、この空気弁は、容器シールを穿刺することができる貫通先端を有し、弁は、シールが貫通先端によって穿刺されない貯蔵位置で示される。空気弁は、貫通先端を容器シールから離すように付勢するばねを有する。空気弁は、頂部と、内部が概ね円筒形状であって直径が容器の近位端の外径よりもわずかに大きな側壁とを有する、容器の近位端に密封結合されたキャップと、キャップの頂部が容器に向かって押された場合に開いて空気連通が形成されるのを可能にする空気入口とをさらに有する。容器の遠位開口部は、ラグを有する閉鎖手段によって閉じられる。
【0054】
本発明の一実施形態は、細長い容器を有する装置であって、容器が、内部空間を定めて内部空間内に液体を保持するように構成されるとともに、容器シールによって閉じられた開口部を含む近位端を有する装置である。この装置は、容器の近位端に密封結合された空気弁を有し、この空気弁は、容器シールを穿刺することができる貫通先端を有し、弁は、シールが貫通先端によって穿刺されない貯蔵位置で示される。空気弁は、貫通先端を容器シールから離すように付勢するばねを有する。空気弁は、頂部と、内部が概ね円筒形状であって直径が容器の近位端の外径よりもわずかに大きな側壁とを有するキャップと、キャップの頂部が容器に向かって押された場合に開いて空気連通が形成されるのを可能にする空気入口とをさらに有する。
【0055】
本発明の一実施形態は、細長い容器を有する装置であって、容器が、内部空間を定めて内部空間内に液体を保持するように構成されるとともに、容器シールによって閉じられた開口部を含む近位端を有する装置である。この装置は、容器の近位端に密封結合された空気弁を有し、この空気弁は、容器シールを穿刺することができる貫通先端を有し、弁は、シールが貫通先端によって穿刺されない貯蔵位置で示される。空気弁は、貫通先端を容器シールから離すように付勢するばねを有する。空気弁は、頂部と、内部が概ね円筒形状であって直径が容器の近位端の外径よりもわずかに大きな側壁とを有するキャップと、キャップの頂部が容器に向かって押された場合に開いて空気連通が形成されるのを可能にする空気入口とをさらに有する。
【0056】
本発明の一実施形態は、細長い容器を有する装置であって、容器が、内部空間を定めて内部空間内に液体を保持するように構成されるとともに、容器シールによって閉じられた開口部を含む近位端と、ラグを有する閉鎖手段によって閉じられた開口部を有する遠位端とを有する装置である。装置は、容器の近位端に結合された空気弁を有する。空気弁は、頂部と、容器の近位端に摺動可能に結合された側壁とを有するキャップを有する。弁は、シールが貫通先端によって穿刺されない貯蔵位置にある。キャップと容器シールとの間の内部空間内には、容器の近位端に密封結合され、貫通先端を容器シールから離すように付勢する弾性材料で形成され、内部に貫通先端を有するばねが存在する。内部が概ね円筒形状であって直径が容器の近位端の外径よりもわずかに大きなばねは、キャップの頂部が容器に向かって押された場合に開いて空気連通が形成されるのを可能にする空気入口を有する。ばねは、その内部に、キャップが容器シールに向かう方向に押し下げられた場合に容器シールを穿刺することができる、ばねの頂部から突出する貫通先端(90)を有する。
【0057】
本発明の一実施形態は、細長い容器を有する装置であって、容器が、内部空間を定めて内部空間内に液体を保持するように構成されるとともに、容器シールによって閉じられた開口部を含む近位端を有する装置である。この装置は、容器の近位端に結合された空気弁を有する。空気弁は、頂部と、容器の近位端に摺動可能に結合された側壁とを有するキャップを有する。キャップは、その内部に、キャップが容器シールに向かう方向に押し下げられた場合に容器シールを穿刺することができる、キャップの頂部から突出する貫通先端を有する。弁は、シールが貫通先端によって穿刺されない貯蔵位置にある。キャップと容器シールとの間の内部空間内には、容器の近位端に密封結合されるとともにキャップの内部に結合されたばねが存在する。ばねは、キャップ及び貫通先端を容器シールから離すように付勢する弾性材料で形成される。内部が概ね円筒形状であって直径が容器の近位端の外径よりもわずかに大きなばねは、キャップの頂部が容器に向かって押された場合に開いて空気連通が形成されるのを可能にする空気入口を有する。
【0058】
本発明の一実施形態は、薬液の貯蔵及び投与を行う装置であって、A)内部空間を定めて内部空間内に薬液を保持するように構成されるとともに、それぞれの開口部を含む近位端及び遠位端と、開口部間に延びる通路とを有する実質的に硬質の細長い容器と、B)容器の近位端に密封結合された空気弁とを備え、近位開口部が容器シールによって閉じられ、容器の遠位端が、遠位端と一体になった塗布器先端に向かってテーパ付けされ、空気弁が、容器シールを穿刺することによって容器の内部と外部環境との間に弁を通じた空気連通が形成されるのを可能にすることができる貫通先端を有し、弁が、シールが貫通先端によって穿刺されない貯蔵位置と、シールが貫通先端によって穿刺されて空気連通が形成される投与位置と、シールが貫通先端によって穿刺されるとともに気密シールが形成されて空気連通が形成されるのを妨げる密封位置とに位置することができ、塗布器先端を通じた液体の投与が空気連通によって制御される装置である。
【0059】
本発明の一実施形態では、弁が、貫通先端を容器シールから離すように付勢するばねをさらに含む装置を提供する。
【0060】
本発明の一実施形態では、弁座の係合手段が、貫通先端を容器シールから離すように付勢するばねとしての機能も果たす。
【0061】
本発明の一実施形態では、空気弁が、容器の近位端に密封結合されたキャップと空気入口とをさらに含み、キャップが、頂部と、内部が概ね円筒形状であって直径が容器の近位端の外径よりもわずかに大きな側壁とを有し、空気入口が、キャップの頂部が容器に向かって押された場合に開いて空気連通が形成されるのを可能にし、キャップの頂部が容器から離れるように動いた場合に閉じて空気連通を妨げる装置を提供する。
【0062】
本発明の一実施形態では、空気入口が、キャップが押された場合に弾性的に変形することによって開いてキャップ内に裂け目を生じて空気連通を形成し、キャップが押されていない場合に自己再閉鎖によって閉じて裂け目の対向する縁部を実質的に接触した閉鎖状態に戻して空気連通を妨げるように構成された装置を提供する。
【0063】
本発明の一実施形態では、キャップが弾性材料で形成された装置を提供する。
【0064】
本発明の一実施形態では、貫通先端が、キャップの内部に位置してキャップの頂部から概ね軸方向に延び、キャップが容器に向かって押された場合に容器シールを穿刺する装置を提供する。
【0065】
本発明の一実施形態では、貫通先端が、キャップの内部に位置する容器の近位端に結合されて、キャップが容器に向かって押された場合に容器に向かって移動して容器シールを穿刺する装置を提供する。
【0066】
本発明の一実施形態では、空気弁が、上端部及び下端部を有する弁本体をさらに含み、弁本体の下端部と容器の近位端とが、気密コネクタによって密封結合され、弁本体の上端部が弁座を有し、弁本体が、弁本体の上端部から下端部に延びる貫通穴を有し、貫通穴が、弁本体を通る通路を定める内壁を有する装置を提供する。
【0067】
本発明の一実施形態では、空気弁が実質的に硬質の弁ステムをさらに含み、弁ステムの一端に貫通先端が取り付けられ、弁ステムの他端にキャップが取り付けられた装置を提供する。
【0068】
本発明の一実施形態では、弁ステムが貫通穴内に摺動可能に収容可能であるとともに、貫通穴内で容器シールの外面に向かって、及び容器シールの外面から離れるように軸方向に移動可能である装置を提供する。
【0069】
本発明の一実施形態では、貫通先端が容器シールの外面に対して垂直に移動可能である装置を提供する。
【0070】
本発明の一実施形態では、弁座が、弁座から貫通穴開口部の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴の延長部を形成する円筒カラーをさらに含む装置を提供する。
【0071】
本発明の一実施形態では、弁ステム及び貫通穴が、互いに気密シールを形成する手段を有する装置を提供する。
【0072】
本発明の一実施形態では、貫通穴の内壁が、弁ステムに対して気密シールを形成する手段を有する装置を提供する。
【0073】
本発明の一実施形態では、弁ステムが、貫通穴の内壁に対して気密シールを形成する手段を有する装置を提供する。
【0074】
本発明の一実施形態では、弁ステムと貫通穴との間に気密シールを形成する手段が、少なくとも1つの環状隆起部と、環状隆起部に密封接続する少なくとも1つの対応する環状溝とを含む装置を提供する。
【0075】
本発明の一実施形態では、弁ステムと貫通穴との間に気密シールを形成する手段が、弁ステム上に、貫通穴の内壁の対応するシールに当接して気密シールを形成するシールを有する周縁エッジを含む装置を提供する。
【0076】
本発明の一実施形態では、液体が低粘度である装置を提供する。
【0077】
本発明の一実施形態では、弁が貯蔵位置及び投与位置にある場合に容器の内部と外部環境とがほぼ大気圧である装置を提供する。
【0078】
本発明の一実施形態では、液体が局所用獣医液体である装置を提供する。
【0079】
本発明の一実施形態では、液体が薬学的に容認できる期間のためのものである装置を提供する。
【0080】
本発明の一実施形態では、容器が予め満たされた使い捨て容器である装置を提供する。
【0081】
本発明の一実施形態では、容器の近位端がスナップ式接続又は機械的接続によって弁の下端部に接続された装置を提供する。
【0082】
本発明の一実施形態では、気密コネクタがシールリングである装置を提供する。
【0083】
本発明の一実施形態では、弁がその投与位置にあって容器がほぼ垂直配向に保持されている場合に、容器内の実質的に全ての液体が塗布器先端を通じて排出される装置を提供する。
【0084】
本発明の一実施形態では、容器シールの外縁部が隣接する容器の環状部分に融合する又は溶接された装置を提供する。
【0085】
本発明の一実施形態では、容器シールが、弾性的に膨張して貫通先端を容器シール内の裂け目に通し、貫通先端を裂け目から離脱させた後に裂け目の対向する縁部を実質的に接触した閉鎖状態に戻すことによって自己再閉鎖するように構成された装置を提供する。
【0086】
本発明の一実施形態では、塗布器先端が、点滴器先端、尿ジェット(Uro−Jet)先端、無針先端、雄ルアーロック先端、雌ルアーロック先端、脱脂綿先端、吸収性バンド先端、吸収発泡体先端、多穴式分配器又はブラシ先端から成る群から選択された装置を提供する。
【0087】
本発明の一実施形態では、塗布器先端に向かってテーパ付けされた容器の遠位端が、塗布器先端が下方に向けられて容器シールが貫通先端によって穿刺されていない時、又は弁が密封位置にある場合に液体が重力によって流れないような小型の非閉塞開口部(unobstructed opening)である装置を提供する。
【0088】
本発明の一実施形態では、塗布器先端が使用時に下方に向けられる装置を提供する。
【0089】
本発明の一実施形態では、塗布器先端の内径が液滴のサイズを制御する装置を提供する。
【0090】
本発明の一実施形態では、塗布器先端を通じた液体の投与が重力流下及び大気圧下で行われる装置を提供する。
【0091】
本発明の一実施形態では、弁が密封位置にある場合に塗布器先端からの液体の重力流を手動で調整して中断する装置を提供する。
【0092】
本発明の一実施形態では、空気連通を形成する前に貫通先端が容器の外側に存在し、キャップに加わる力による弁ステムの動きが容器シールと貫通先端との間に空気連通を形成するのに十分な接触をもたらす装置を提供する。
【0093】
本発明の一実施形態では、キャップが、弁本体に係合可能な周辺リムをさらに有する装置を提供する。
【0094】
本発明の一実施形態では、キャップ周縁部が弾性材料で形成された装置を提供する。
【0095】
本発明の一実施形態では、弁ステムが、貫通シールを容器シールから離すように付勢するばねに結合された装置を提供する。
【0096】
本発明の一実施形態では、弁本体が、ユーザの人差し指及び中指のための把持部として使用される周辺フランジを有する装置を提供する。
【0097】
本発明の実施形態では、弁座が、弁座から上向きに突出する2つの異なる高さの弾性係合手段を含む装置を提供する。
【0098】
本発明の一実施形態では、容器の遠位開口部が閉鎖手段によって閉じられた装置を提供する。
【0099】
本発明の一実施形態では、容器内の液体を酸素及び/又は湿気から保護するように、弁が貯蔵位置にある場合に容器シールと閉鎖手段とが密封される装置を提供する。
【0100】
本発明の一実施形態では、貫通先端が容器シールに向かって移動して容器と貫通穴との間に空気連通を構築する装置を提供する。
【0101】
本発明の一実施形態では、弁が手動操作弁である装置を提供する。
【0102】
本発明の一実施形態では、弁座上に便利に設けられたフランジ間に弁座を保持しながら親指を用いてキャップ上を手動で押圧することによって弁を操作できる装置を提供する。
【0103】
本発明の一実施形態では、弁が、投与位置にある場合に弁を通じた容器内への空気の流入を可能にして弁を通じた容器からの液体の流出を妨げる一方向弁である装置を提供する。
【0104】
本発明の一実施形態では、弁が密封位置にある場合に容器の内部が部分的真空下にあることによって容器内の溶液を重力に抗して保持する装置を提供する。
【0105】
本発明の一実施形態では、塗布器先端が、手動で開かれるように適合された閉鎖手段をさらに含む装置を提供する。
【0106】
本発明の一実施形態では、閉鎖手段が破断先端部である装置を提供する。
【0107】
本発明の一実施形態では、貫通先端を有する弁ステムが、貫通穴内で容器シールの外面に向かって軸方向に移動可能である装置を提供する。
【0108】
本発明の一実施形態では、シールが穿刺されると、貫通先端を有する弁ステムが貫通穴内で容器シールの外面から離れるように軸方向に移動可能である装置を提供する。
【0109】
本発明の一実施形態では、弁ステムが、弁本体に一体的に形成された貫通穴内に摺動可能に収容可能である装置を提供する。
【0110】
本発明の一実施形態では、貫通穴が、弁本体を通る空気通路を定める装置を提供する。
【0111】
本発明の一実施形態では、貫通穴が、容器シールの表面に対して基本的に垂直な貫通管状円筒(through tubular cylinder)の形態である装置を提供する。
【0112】
本発明の一実施形態では、貫通穴が、中心軸と、外面と、弁ステムを導く内部空間を定める内面とを有する貫通管状円筒の形態である装置を提供する。
【0113】
本発明の一実施形態では、貫通先端を有する弁ステムが、容器シールの外面に対して垂直に移動可能であるとともに、貫通穴内で容器シールの外面に向かって軸方向に移動可能である装置を提供する。
【0114】
本発明の実施形態では、シールが穿刺されると、貫通先端を有する弁ステムが貫通穴内で容器シールの外面から離れるように軸方向に移動可能である装置を提供する。
【0115】
本発明の一実施形態では、塗布器先端が、容器の遠位端に近接する近位端と、容器の遠位開口部に近接して塗布器の壁内に環状凹溝を有する遠位端とを有し、凹溝内に位置する破断接合部において塗布器先端の遠位端と共に一体部品を形成するように遠位端と一体に破断先端部が成形されることによって破断接合部が容器の遠位開口部から離れるように窪んだ装置を提供する。
【0116】
本発明の一実施形態では、容器が、熱可塑性環状オレフィン重合体又は共重合体と熱可塑性エラストマとを含む高分子組成物で形成された装置を提供する。
【0117】
本発明の一実施形態では、弁が、熱可塑性環状オレフィン重合体又は共重合体と熱可塑性エラストマとを含む高分子組成物で形成された装置を提供する。
【0118】
本発明の一実施形態では、容器シールが、熱可塑性環状オレフィン重合体又は共重合体と熱可塑性エラストマとを含む高分子組成物で形成された装置を提供する。
【0119】
本発明の一実施形態では、容器がノルボルネン共重合体で形成された装置を提供する。
【0120】
本発明の一実施形態では、弁がエラストマ材料で形成された装置を提供する。利用できるエラストマ材料の例としては、以下に限定されるわけではないが、ポリウレタン、ポリプロピレン−EPDM、その他のポリプロピレン、ポリシロキサン及び/又はシリコーン材料、ブチル材料、イソプレン、ネオプレン、ポリエチレン及びこれらの材料の様々な共重合体、合成物、混合物又はその他の組み合わせが挙げられる。弁ステム及び/又は弁本体に利用できるプラスチックの例としては、以下に限定されるわけではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリシクロオレフィン、ポリ塩化ビニル(PVC)、(脂肪族及び芳香族変異体を含む)ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸塩、ポリウレタン、これらの共重合体、混合物、合成物及び組み合わせが挙げられる。
【0121】
本発明の一実施形態では、容器シールが、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニールフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ハロゲン化ポリマーフィルム、非ハロゲン化ポリイソブチレン−イソブレーンゴムフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、環状オレフィン共重合体フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、シリコーン酸化物被覆重合体フィルム、酸化アルミニウム被覆重合体フィルム、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されたバリア膜で形成された装置を提供する。
【0122】
本発明の一実施形態では、実質的に添付図面を参照しながら上述したような、添付図面に示すような装置を提供する。
【0123】
本発明の一実施形態では、局所用薬液の貯蔵及び投与を行う装置であって、A)実質的に硬質の細長い容器と、B)空気弁とを備え、容器が、液体を内部に保持するように構成されるとともに、それぞれの開口部を含む近位端及び遠位端と、開口部間に延びる通路とを有し、容器の近位端が外部半径方向表面を有し、近位開口部が容器シールによって閉じられ、容器の遠位端が塗布器先端に向かってテーパ付けされ、遠位開口部が閉鎖手段によって閉じられ、空気弁が、(a)上端部及び下端部を有する弁本体と、(b)上端部及び下端部を有する実質的に硬質の弁ステムと、ii)ステムの上端部における、頂部及び側壁を有するキャップとを含み、弁本体の下端部と容器の近位端とが共に密封され、弁本体が周辺フランジを有し、弁本体の上端部が、弁本体の上端部から下端部に延びる貫通穴を定める領域を含む弁座を有し、貫通穴が、内壁と、内壁から突出するシールとを有し、弁座が、弁座から上向きに突出する2つの異なる高さの弾性係合手段を含み、弁座が、弁座から貫通穴開口部の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴の延長部を形成する円筒カラーをさらに含み、ステムが貫通穴内で貫通穴の上端部及び下端部に向かって移動可能であり、弁ステムが、周縁エッジを有するとともに、周縁エッジ上に、貫通穴の内壁の対応するシールに当接できるシールを有し、弁ステムが、ステムの下端部に、容器シールに向かって移動した場合に容器シールを穿刺することによって容器の内部と外部環境との間に弁を通じた空気連通を形成する貫通先端をさらに含み、側壁が、弁座上の対応する係合手段に係合する弾性係合手段を有し、弁が、貫通先端を容器シールから離すように付勢するばねを有し、弁が、貯蔵位置、投与位置又は密閉位置にある構成を有し、弁が、貯蔵位置にある場合は、容器シールが貫通先端によって穿刺されないように構成され、弁が、投与位置にある場合は、貫通先端が容器シールを穿刺して、弁ステム上のシールと貫通穴の内壁とが気密シールを形成せず、容器の内部と外部環境との間に弁を通じた空気流通が形成される結果、容器から液体が投与されることを可能にするように構成され、弁が、密封位置にある場合は、貫通先端が容器から離れるように移動し、弁ステム上のシールが貫通穴の内壁の対応するシールに当接して気密シールを形成することによって、容器の内部と外部環境との間に弁を通じた空気連通が形成されるのを妨げる結果、容器から液体が投与されないように構成され、弁が貯蔵位置又は密封位置にある場合は、キャップの係合手段と弁座の係合手段とが互いに係合して貫通先端を適所に保持し、塗布器先端が、容器の遠位端に近接する近位端と、容器の遠位開口部に近接して塗布器の壁内に環状凹溝を有する遠位端とを有し、閉鎖手段が、凹溝内に位置する破断接合部において塗布器先端の遠位端と共に一体部品を形成するように遠位端と一体に成形されることによって破断接合部が容器の遠位開口部から離れるように窪んだ破断先端部である、装置を提供する。
【0124】
本発明の一実施形態では、本発明の装置を用いて患者に対して局所的に薬液を塗布する方法であって、a)塗布器先端上の閉鎖手段を取り除くステップと、b)フランジの各々に人差し指と中指とを掛けてキャップ上に親指を置くことによって装置を片手で把持するステップと、c)キャップに下向きに圧力を加えて、貫通先端が容器シールを穿刺して貫通穴と容器との間に空気連通を形成して容器内に空気が流入するようにすることにより、塗布器先端を通じて患者に薬液が投与されるようにするステップと、d)キャップから加えた圧力を除去することにより、貫通先端がばね付勢によって容器シールから離れる方向に移動し、弁ステム上のシールが貫通穴の内壁の対応するシールに当接して弁を通じた容器の内部と外部環境との間の空気連通を中断することによって、塗布器先端を通じた患者への薬液の投与が中止されるようにするステップとを含む方法を提供する。
【0125】
本発明の一実施形態では、局所用薬液の貯蔵及び投与を行う装置であって、A)実質的に硬質の細長い容器と、B)空気弁とを備え、容器が、液体を内部に保持するように構成されるとともに、それぞれの開口部を含む近位端及び遠位端と、開口部間に延びる通路とを有し、容器の近位端が外部半径方向表面を有し、近位開口部が容器シールによって閉じられ、容器の遠位端が塗布器先端に向かってテーパ付けされ、遠位開口部が閉鎖手段によって閉じられ、空気弁が、(a)上端部及び下端部を有する弁本体と、(b)上端部及び下端部を有する実質的に硬質の弁ステムと、ii)ステムの上端部における、頂部及び側壁を有するキャップとを含み、弁本体の下端部が容器シールを含み、容器シールの平面から突出部が突出し、突出部(52)が、ヒンジ部と破断接合部とによって容器シールに接合され、バルブ本体の下端部と容器の近位端とが共に密封されて気密容器を形成し、弁本体が周辺フランジを有し、弁本体の上端部が、弁本体の上端部から下端部に延びる貫通穴を定める領域を含む弁座を有し、貫通穴が、内壁と、内壁の周辺部に沿って突出するシールとを有し、弁座が、弁座から上向きに突出する弾性係合手段を含み、弁座が、弁座から貫通穴開口部の周縁部に沿って上向きに突出して貫通穴の延長部を形成する円筒カラーをさらに含み、ステムが貫通穴内で貫通穴の上端部及び下端部に向かって移動可能であり、弁ステムが、周縁エッジを有するとともに、周縁エッジ上に、貫通穴の内壁の対応するシールに当接できるシールを有し、弁ステムが、ステムの下端部に、容器シールに向かって移動した場合に容器シールの平面から突出する突出部を押すことによって破断シールに沿って容器シールを穿刺して容器の内部と外部環境との間に弁を通じた空気連通を形成する貫通先端をさらに含み、側壁が、弁座上の対応する係合手段に係合する弾性係合手段を有し、弁が、貫通先端を容器シールから離すように付勢するばねを有し、弁が、貯蔵位置、投与位置又は密閉位置にある構成を有し、弁が、貯蔵位置にある場合は、容器シールが貫通先端によって穿刺されないように構成され、弁が、投与位置にある場合は、貫通先端が容器シールを穿刺して、弁ステム上のシールと貫通穴の内壁とが気密シールを形成せず、容器の内部と外部環境との間に弁を通じた空気流通が形成される結果、容器から液体が投与されることを可能にするように構成され、弁が、密封位置にある場合は、貫通先端が容器から離れるように移動し、弁ステム上のシールが貫通穴の内壁の対応するシールに当接して気密シールを形成することによって、容器の内部と外部環境との間に弁を通じた空気連通が形成されるのを妨げる結果、容器から液体が投与されないように構成され、弁が貯蔵位置又は密封位置にある場合は、キャップの係合手段と弁座の係合手段とが互いに係合して貫通先端を適所に保持し、塗布器先端が、容器の遠位端に近接する近位端と、容器の遠位開口部に近接して塗布器の壁内に環状凹溝を有する遠位端とを有し、閉鎖手段が、凹溝内に位置する破断接合部において塗布器先端の遠位端と共に一体部品を形成するように遠位端と一体に成形されることによって破断接合部が容器の遠位開口部から離れるように窪んだ破断先端部である、装置を提供する。
【0126】
本発明の一実施形態では、容器シールが、ヒンジ部と破断接合部とによって容器シールに接合された突出部を含むことによって、貫通先端が突出部を押し下げた場合に破断接合部が折れてヒンジ部が突出部をシールに結合されたままにし、弁を通じて容器の内部と外部環境との間を空気が流れることができる空気連通を形成する装置を提供する。
【0127】
以上、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明は、上述した特定の詳細によって限定されるものではなく、本発明の趣旨又は範囲を逸脱することなく多くの明白な変形が可能であると理解されたい。
【国際調査報告】