【実施例】
【0135】
実験手順
下記は、様々な本発明の化合物の合成を例示する。本発明の範囲内のさらなる化合物は、単独で、または、当技術分野で一般に知られている技術と組み合わせて、これらの実施例において例示した方法を使用して、調製し得る。
【0136】
特に、酸素または湿気に感受性の試薬または中間体が用いられた場合、実験は一般に不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で行った。市販の溶媒および試薬を一般にそれ以上精製することなく使用した。適切な場合には、無水溶媒、一般に、Acros Organicsの製品であるAcroSeal(登録商標)またはEMD Chamicalsの製品であるDriSolv(登録商標)を使用した。他の場合では、水に関する次のQC基準:a)ジクロロメタン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、およびテトラヒドロフランについては100ppm未満、b)メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、およびジイソプロピルアミンについては180ppm未満に達するまで、市販の溶媒を、4Å分子ふるいを充填したカラムに通した。非常に扱いにくい反応については、溶媒を金属ナトリウム、水素化カルシウム、または分子ふるいでさらに処理し、使用直前に蒸留した。さらなる反応に進めるか、または動物実験に供する前に、生成物を一般に真空下で乾燥した。質量分析法データは、液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)、大気圧化学イオン化(APCI)、またはガスクロマトグラフィー質量分析(GCMS)計器類から報告する。核磁気共鳴(NMR)データについての化学シフトは、用いた重水素化溶媒からの残留ピークを参照して百万分率(ppm、δ)で表す。いくつかの実施例において、キラル分離を実施して、本発明のある特定の化合物のエナンチオマーを分離することができた(いくつかの実施例において、分離されたエナンチオマーを、その溶離の順序に応じてENT−1およびENT−2と称する)。一部の例では、旋光計を使用してエナンチオマーの旋光度が測定された。その観測された旋光度データ(またはその比旋光度データ)に従って、時計回りの回転を有するエナンチオマーを(+)−エナンチオマーと称し、反時計回りの回転を有するエナンチオマーを(−)−エナンチオマーと称した。ラセミ化合物は、構造に隣接した(+/−)の存在によって示され、こうした場合、表示された立体化学は、化合物の置換基の(絶対というより)相対立体配置を表す。
【0137】
検出可能な中間体を介して進行する反応を一般に、LCMSによって追跡し、次の試薬を添加する前に、完全な変換まで進行させた。他の実施例または方法における手順を参照した合成について、反応条件(反応時間および温度)は変化し得る。一般に、反応に続いて、薄層クロマトグラフィーまたは質量分析を行い、適切な場合後処理に供した。精製は、実験の間で変化し得る。一般に、溶離液/勾配のために使用される溶媒および溶媒比は、適当なRfまたは保持時間を実現するために選択した。こうした調製例および実施例における全ての出発材料は、市販品として入手可能であるか、または当業界で知られているもしくは本明細書に記載のとおりの方法によって調製することができる。
【0138】
調製例P1:(3aR,5S)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)
【0139】
【化13】
ステップ1:(4S)−4−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−1−エン(C1)の合成
水素化ナトリウム(鉱油中60%、13.9g、0.348mol)のテトラヒドロフラン(350mL)懸濁液に、0℃で、(S)−ペンタ−4−エン−2−オール(10.0g、0.116mol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を加えた。反応液を室温に加温し、30分間撹拌し、その後、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(68.6g、0.348mol)を加え、反応混合物を18時間加熱還流した。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(300mL)と水(200mL)とに分配した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:30:1の石油エーテル/酢酸エチル)によって、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:17.4g、86.0mmol、74%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3), δ 5.76-5.85 (m, 1H), 5.02-5.09 (m, 2H), 4.58-4.60 (m, 1H), 3.66-3.74
(m, 2H), 3.43-3.61 (m, 5H), 2.29-2.36 (m, 1H), 2.13-2.20 (m, 1H), 1.21 (t,
J=7.2 Hz, 6H), 1.14 (d, J=6.4 Hz, 3H).
【0140】
ステップ2:N−ヒドロキシ−2−[(2S)−ペンタ−4−エン−2−イルオキシ]エタンイミン(C2)の合成
C1(17.4g、86.0mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、塩酸水溶液(2M、51.0mL、0.102mol)を加え、反応混合物を1時間75℃に加熱した。真空中で溶媒を除去した後、エタノール(100mL)および水(20mL)に続いて、酢酸ナトリウム(35.17g、0.429mol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(17.9g、0.257mol)を加えた。反応混合物を60℃で18時間撹拌し、その後、これを真空中で濃縮し、次いで、残渣を水とジクロロメタンとに分配した。水層をジクロロメタン(3×200mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10:1の石油エーテル/酢酸エチル)によって、生成物を黄色のオイルとして得、これをそれ以上精製せずに次のステップで使用した。収量:8.6g、60mmol、70%。
【0141】
ステップ3:(3aR,5S)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)の合成
C2(8.6g、60mmol)およびトリエチルアミン(0.455g、4.50mmol)の室温のジクロロメタン(150mL)溶液に、次亜塩素酸ナトリウムの水溶液(6%、90mL)を、内部反応温度が20℃〜25℃の間に保たれる速度でゆっくりと加えた。添加が完了した後、有機層を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:10:1の石油エーテル/酢酸エチル)によって、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:5.70g、40.4mmol、67%。LCMS m/z 142.1 [M+H]
+,
1H NMR (400 MHz, CDCl
3),
δ 4.68 (d, J=13.2 Hz, 1H), 4.59 (dd, J=10, 8 Hz, 1H),
4.18 (d, J=13.2 Hz, 1H), 3.76 (dd, J=12, 8 Hz, 1H), 3.59-3.66 (m, 1H),
3.39-3.50 (m, 1H), 2.14-2.19 (m, 1H), 1.42-1.51 (m, 1H), 1.25 (d, J=6 Hz, 3H).
【0142】
調製例P2:N−{[(3R,4R,6S)−3−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C6)
【0143】
【化14】
ステップ1:(3aR,5S,7aR)−7a−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)−5−メチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C4)の合成
2,4−ジブロモ−1,3−チアゾール(44.7g、184mmol)を、トルエンとテトラヒドロフランの混合物(10:1、900mL)に溶解し、−78℃に冷却した。この溶液に、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(21.9mL、177mmol)を加えた後、n−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、68.0mL、170mmol)を滴下で添加し、反応混合物を30分間撹拌した。次いで、C3(20g、140mmol)のトルエンとテトラヒドロフランの混合物(10:1、22mL)中の溶液を滴下で添加し、両方を添加する過程において、反応温度は、−72℃未満に保った。撹拌を−78℃で1時間継続し、その後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応物をクエンチした。水層を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0%〜100%のヘプタン中酢酸エチル)によって、生成物を粘着性の琥珀色のオイルとして得た。収量:36.34g、119.1mmol、85%。LCMS m/z 305.0, 307.0 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.22 (s, 1H), 3.97 (AB四重線, 高磁場二重線が広がっている, J
AB=12.6 Hz, Δν
AB=13.4 Hz, 2H), 3.67-3.76 (m, 3H),
3.38 (br ddd, J=11.8, 6.9, 4.6 Hz, 1H), 1.90 (ddd, J=14.1, 6.9, 2.1 Hz, 1H),
1.42 (ddd, J=14.1, 11.7, 11.7 Hz, 1H), 1.27 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0144】
ステップ2:[(2S,4R,5R)−5−アミノ−5−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C5)の合成
C4(15.12g、49.54mmol)のアセトニトリル(390mL)と水(20mL)の混合物溶液に、モリブデンヘキサカルボニル(98%、6.67g、24.8mmol)を加え、反応混合物を還流下で1時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を氷浴で冷やし、水素化ホウ素ナトリウム(7.50g、198mmol)で少しずつ処理し、0℃で1時間撹拌した。次いで、混合物を珪藻土パッドで濾過し、パッドをジクロロメタンで3回洗浄し、合わせた濾液と洗液の有機部分を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。メタノールを残渣に加え、次いで、減圧下で濃縮して除去した。このメタノール処理を繰り返し、得られた残渣をジクロロメタンに溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、真空中で濃縮して、生成物を褐色の固体として得た。収量:14.48g、47.13mmol、95%。LCMS m/z 307.0, 309.0 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.22 (s, 1H), 3.79 (d, AB四重線の半分, J=11.5 Hz, 1H), 3.64-3.75 (m, 3H), 3.54 (dd, ABXパターンの半分, J=11.5, 4.1 Hz, 1H), 2.46-2.54 (m, 1H), 1.82-1.94 (m, 1H),
1.67-1.74 (m,1H), 1.32 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0145】
ステップ3:N−{[(3R,4R,6S)−3−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C6)の合成
C5(14.48g、47.13mmol)のジクロロメタン(420mL)溶液に、イソチオシアン酸ベンゾイル(6.92g、42.4mmol)を滴下で添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。真空中で揮発性物質を除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0%〜50%のヘプタン中酢酸エチル)によって精製して、生成物を黄色の固体として得た。収量:14.7g、31.2mmol、66%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 11.70 (br s, 1H), 8.93 (br s, 1H), 7.86-7.90 (m, 2H), 7.62-7.67 (m,
1H), 7.51-7.56 (m, 2H), 7.25 (s, 1H), 5.47 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.91 (d, J=12.0
Hz, 1H), 3.83 (d, J=4.4 Hz, 2H), 3.74-3.81 (m, 1H), 2.44-2.52 (m, 1H),
1.80-1.87 (m, 2H), 1.33 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0146】
(実施例1)
N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(1)
【0147】
【化15】
ステップ1:N−((6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C7)の合成
N−(((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバモチオイル)ベンズアミド(C6)(1.0g、2.1mmol)、炭酸カリウム(734mg、5.31mmol)、およびヨウ化メチル(754mg、5.31mmol、0.331mL)のアセトニトリル(28mL)溶液を、室温で16時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた酢酸エチル抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜80%のヘプタン中酢酸エチル)によって、生成物を白色の固体として得た。収量:533mg、1.22mmol、57%。LCMS m/z 438.3 [M+H]
+、Br同位体パターンが認められた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.25 (d, J=7.4 Hz, 2H), 7.49 - 7.55 (m, 1H), 7.40 - 7.47 (m,
2H), 7.28 (s, 1H), 4.13 - 4.27 (m, 2H), 3.95 - 4.06 (m, 2H), 3.75 (m, J=11.3,
6.1, 2.3 Hz, 1H), 2.94 - 3.01 (m, 1H), 1.75 - 1.81 (m, 1H), 1.59 - 1.70 (m,
1H), 1.28 (d, J=6.3 Hz, 3H).
【0148】
ステップ2 N−((4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C8)の合成
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(58.3mg、61.1μmol)、tert−ブチルxphos(77.8mg、0.183mmol)、およびナトリウムtert−ブトキシド(293mg、3.05mmol)を含有するジオキサン(3.55mL)を装入したフラスコを、各パージ後に引き続き真空排気しながら、3回窒素でパージした。得られた溶液を5分間85℃〜90℃(内部反応温度)に加熱した。N−((6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C7)(533.0mg、1.22mmol)および2,4−ジメトキシベンジルアミン(347mg、2.08mmol、0.312mL)のジオキサン(2mL)溶液を加え、得られた溶液を90℃(内部反応温度)で10分間加熱した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とジクロロメタンとに分配し、分離した。水層をジクロロメタンで逆抽出した(2回)。合わせたジクロロメタン抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(定組成溶離液:50%のヘプタン中酢酸エチル)によって、生成物を琥珀色の固体として得た。収量:544mg、1.04mmol、85%。LCMS m/z 523.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ ppm 8.22 - 8.32 (m, 2H), 7.49 -
7.56 (m, 1H), 7.40 - 7.49 (m, 2H), 7.18 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.41 - 6.48 (m, 2H),
5.76 (s, 1H), 4.35 - 4.43 (m, 1H), 4.20 (s, 2H), 4.00 (s, 2H), 3.84 (s, 3H),
3.80 (s, 3H), 3.67 - 3.76 (m, 1H), 2.86 (br. s., 1H), 1.76 (m, J=13.8, 2.8 Hz,
1H), 1.58 - 1.66 (m, 1H), 1.26 - 1.29 (m, 3H).
【0149】
ステップ3:N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C10)の合成
C9(86.8mg、0.459mmol)およびトリエチルアミン(0.116g、1.15mmol、160μL)の酢酸エチル(1.4mL)中の混合物に、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスホリナン−2,4,6−トリオキシド(50重量%の酢酸エチル溶液、0.731g、1.15mmol、683μL)を加え、反応混合物を65℃で20分間加熱した。N−((4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミドC8(150.0mg、0.287mmol)を導入し、65℃で1時間撹拌し続けた。次いで、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、得られた溶液を、水(2回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた固体をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1640mg、14.4mmol、1.11mL)で処理し、反応混合物を室温で6時間撹拌し、その後、これを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合物でpH8に塩基性化し、分離した。水層をジクロロメタンで逆抽出し(2回)、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜100%のヘプタン中酢酸エチル)によって精製して、固体を得た。収量:92mg、0.169mmol、59%。LCMS m/z 544.4 [M+H]
+. 1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 12.02 (br. s, 1H), 10.43 (s, 1H), 8.48 (d, J=2.5
Hz, 1H), 8.29 (m, J=17.5, 7.9 Hz, 3H), 7.81 (s, 1H), 7.68 (dd, J=8.5, 2.2 Hz,
1H), 7.48 - 7.54 (m, 1H), 7.41 - 7.47 (m, 2H), 6.46 - 6.84 (m, 1H), 4.31 (d,
J=9.8 Hz, 1H), 4.17 (d, J=11.5 Hz, 1H), 4.03 (s, 2H), 3.75 (m, J=11.1, 6.1, 2.2
Hz, 1H), 2.89 (m, J=8.0 Hz, 1H), 1.76 - 1.83 (m, 1H), 1.63 - 1.74 (m, 1H), 1.30
(d, J=6.1 Hz, 3H).
【0150】
ステップ4:N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(1)の合成
ジクロロメタン(1.7mL)中のN−(2−((4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C10)(92.1mg、0.169mmol)に、ヒドラジン一水和物(92.8mg、1.19mmol、89.9μL)を加え、反応液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を1N塩酸とジクロロメタンとに分配し、分離した。水層をジクロロメタンで逆抽出した(2回)。合わせたジクロロメタン抽出物を、1N水酸化ナトリウム、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜10%のジクロロメタン中メタノール)によって、生成物を白色の固体として得た。収量:31mg、72μmol、42%。LCMS m/z 440.2 [M+H]
+. 1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ ppm 8.55 (d, J=2.7 Hz, 1H), 8.26 (d, J=8.6 Hz, 1H),
7.79 - 7.83 (m, 1H), 7.71 (s, 1H), 6.89 - 7.27 (m, 1H), 3.87 - 4.00 (m, 3H),
3.76 - 3.80 (m, 1H), 3.66 - 3.74 (m, 1H), 2.67 - 2.73 (m, 1H), 1.69 - 1.75 (m,
1H), 1.43 - 1.54 (m, 1H), 1.24 (d, J=6.3 Hz, 3H).
【0151】
(実施例2)
N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(2)
【0152】
【化16】
ステップ1:N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C12)の合成
3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸C11(101.1mg、0.452mmol)およびトリエチルアミン(0.114g、1.13mmol、157μL)の酢酸エチル(1.4mL)中の混合物に、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスホリナン−2,4,6−トリオキシド(50重量%の酢酸エチル溶液(0.719g、1.13mmol、672μL)を加え、反応混合物を65℃で20分間加熱した。N−((4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミドC8(150mg、0.287mmol)を導入し、65℃で1時間撹拌し続けた。次いで、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、得られた溶液を、水(2回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた固体をジクロロメタン(15mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.61g、14.1mmol、1.09mL)で処理し、反応混合物を室温で16時間撹拌し、その後、これを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合物でpH8に塩基性化し、分離した。水層をジクロロメタンで逆抽出し(2回)、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜100%のヘプタン中酢酸エチル)によって精製して、固体を得た。収量:69mg、0.119mmol、41%。LCMS m/z 478.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ ppm 10.40 (s, 1H), 8.42 (d, J=2.4
Hz, 1H), 8.26 (m, J=7.0 Hz, 2H), 7.84 (s, 1H), 7.70 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.50 (m,
J=7.2 Hz, 1H), 7.41 - 7.46 (m, 2H), 6.48 - 6.85 (m, 1H), 4.28 - 4.34 (m, 1H),
4.13 - 4.19 (m, 1H), 4.02 (s, 2H), 3.69 - 3.78 (m, 1H), 2.83 - 2.89 (m, 1H),
1.77 (m, J=2.3 Hz, 1H), 1.63 - 1.74 (m, 1H), 1.29 (d, J=6.1 Hz, 3H).
【0153】
ステップ2:N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(2)の合成
N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C12)(68.7mg、0.119mmol)、メトキシルアミン塩酸塩(101mg、1.19mmol)、およびピリジン(0.95g、11.8mmol、0.98mL)のエタノール(2mL)溶液を、3時間50℃に加熱した。溶液を真空中で体積の半分に濃縮し、次いで、ジクロロメタンと1N水酸化ナトリウムとに分配し、層を分離した。水層をジクロロメタンで逆抽出した(2回)。合わせたジクロロメタン抽出物を、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜10%のジクロロメタン中メタノール)に掛けると、固体が得られた。収量:29mg、0.06mmol、51%。LCMS m/z 474.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ ppm 8.48 - 8.49 (m, 1H), 7.88 - 7.89 (m, 1H), 7.70
(s, 1H), 6.92 - 7.29 (m, 1H), 3.86 - 4.01 (m, 3H), 3.76 - 3.80 (m, 1H), 3.63 -
3.72 (m, 1H), 2.66 - 2.72 (m, 1H), 1.68 - 1.74 (m, 1H), 1.42 - 1.52 (m, 1H),
1.23 (d, J=6.3 Hz, 3H).
【0154】
(実施例3)
N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(3)
【0155】
【化17】
ステップ1:N−((6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C7)の合成
N−(((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバモチオイル)ベンズアミドC6(36.62g、77.85mmol)のアセトニトリル(311mL)溶液に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(18.1g、94.2mmol)を加え、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。真空中で溶媒の半分を除去した後、これを、10.0g、21.3mmolスケールで行った先行反応と合わせた。合わせた混合物を酢酸エチルで希釈し、水(2回)、0.1N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。酢酸エチルおよびヘプタン中で摩砕して、生成物を白色の固体として得た。収量:34.99g、80.2mmol、81%。LCMS m/z 438.3 [M+H]
+、Br同位体パターンが認められた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 12.04 (br. s, 1H), 8.24 (d, J=7.2 Hz, 2H), 7.48 - 7.54 (m, 1H),
7.40 - 7.46 (m, 2H), 7.27 (s, 1H), 4.11 - 4.26 (m, 2H), 3.93 - 4.07 (m, 2H),
3.75 (m, J=11.2, 6.1, 2.4 Hz, 1H), 2.92 - 3.01 (m, 1H), 1.78 (m, J=13.9, 5.2,
2.3 Hz, 1H), 1.65 (m, J=13.3, 13.3, 11.3 Hz, 1H), 1.28 (d, J=6.1 Hz, 3H).
【0156】
ステップ2:N−((4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C8)の合成
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.09g、1.15mmol)、tert−ブチルxphos(1.46g、3.44mmol)、およびナトリウムtert−ブトキシド(5.51g、57.3mmol)を含有するジオキサン(54mL)を装入したフラスコを、各パージ後に引き続き真空排気しながら、3回窒素でパージした。得られた溶液を5分間85℃〜90℃(内部反応温度)に加熱した。N−((6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミドC7(10.0g、22.9mmol)および2,4−ジメトキシベンジルアミン(6.51g、39.0mmol、5.85mL)のジオキサン(50mL)溶液を加え、得られた溶液を90℃(内部反応温度)で10分間加熱した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とジクロロメタンとに分配し、分離した。水層をジクロロメタンで逆抽出した(2回)。合わせたジクロロメタン抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(定組成溶離液:50%のヘプタン中酢酸エチル)によって、生成物を琥珀色の固体として得た。収量:10.0g、19.2mmol、84%。LCMS m/z 523.5 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ ppm 8.24 - 8.29 (m, 2H), 7.50 (d,
J=7.2 Hz, 1H), 7.40 - 7.47 (m, 2H), 7.18 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.47 (d, J=2.4 Hz,
1H), 6.44 (dd, J=8.2, 2.4 Hz, 1H), 5.75 (s, 1H), 4.31 - 4.38 (m, 1H), 4.20 (s,
2H), 4.12 (m, J=7.2 Hz, 1H), 3.99 (s, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.64 -
3.77 (m, 1H), 2.82 - 2.89 (m, 1H), 1.73 (m, J=5.3, 2.2 Hz, 1H), 1.57 - 1.68 (m,
1H), 1.25 - 1.28 (m, 3H).
【0157】
ステップ3:N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(C14)の合成
5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリン酸(C13)(11.7g、57.8mmol)およびトリエチルアミン(14.6g、145mmol、20.1mL)の酢酸エチル(180mL)中の混合物に、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスホリナン−2,4,6−トリオキシド(50重量%の酢酸エチル溶液、92.0g、145mmol、86.1mL)を加え、反応混合物を65℃で20分間加熱した。酢酸エチル(50mL)に溶解したN−((4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミドC8(18.89g、33.88mmol)を導入し、65℃で1時間撹拌し続けた。次いで、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、得られた溶液を、水(2回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた固体をジクロロメタン(1.89L)に溶解し、トリフルオロ酢酸(139mL)で処理し、反応混合物を室温で16時間撹拌し、その後、これを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と1N水酸化ナトリウムの混合物でpH8に塩基性化し、分離した。水層をジクロロメタンで逆抽出し(2回)、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜100%のヘプタン中酢酸エチル)によって精製して固体を得、これをヘプタンおよび酢酸エチルで摩砕して、生成物を黄色の固体として得た。収量:10.9g、19.5mmol、54%。LCMS m/z 558.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ ppm 10.62 (s, 1H), 8.33 (d, J=2.5
Hz, 1H), 8.27 (d, J=7.2 Hz, 2H), 7.78 (s, 1H), 7.48 - 7.55 (m, 1H), 7.40 - 7.47
(m, 3H), 6.44 - 6.82 (m, 1H), 4.28 - 4.36 (m, 1H), 4.13 - 4.21 (m, 1H), 4.03
(s, 2H), 3.70 - 3.79 (m, 1H), 2.86 - 2.93 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 1.75 - 1.82
(m, 1H), 1.62 - 1.73 (m, 1H), 1.30 (d, J=6.3 Hz, 3H).
【0158】
ステップ4:N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(3)の合成
N−(2−((4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(C14)(22.84g、40.96mmol)および1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(95%、6.56g、41.0mmol、6.45mL)のメチルアルコール(660mL)溶液を、70℃で16時間加熱した。真空中で溶媒を除去した後、残渣をジエチルエーテル中で摩砕して、生成物を白色の固体として得た。収量:15.6g、34.4mmol、84%。LCMS m/z 454.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CD
3OD) δ ppm 8.37 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.67
(s, 1H), 7.58 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.86 - 7.25 (m, 1H), 3.85 - 4.00 (m, 4H), 3.74
- 3.80 (m, 1H), 3.64 - 3.74 (m, 1H), 2.75 (s, 3H), 2.65 - 2.72 (m, 1H), 1.68 -
1.75 (m, 1H), 1.42 - 1.54 (m, 1H), 1.23 (d, J=6.1 Hz, 3H).
【0159】
(実施例4および5)
N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−アミノ−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(5)およびN−(2−((5aR,7S,9aR)−2−アミノ−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(4)
【0160】
【化18】
ステップ1:ベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート:(C15)の合成
0℃の、((2S,4R,5R)−5−アミノ−5−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタノール(C5)(2.7g、8.8mmol)のDCM(48.8mL)および飽和NaHCO
3(48.8mL)中の溶液に、クロロギ酸ベンジル(1.95mL、13.2mmol)を加えた。氷浴が効かなくなるにつれ、きつく栓をした反応混合物はゆっくりと室温に加温され、これを18時間撹拌した。反応液を分液漏斗に注ぎ、相を分離した。水層をDCMで抽出した(1×)。合わせたDCM抽出物をブライン(1×)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、次いで、真空中で濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルで精製(勾配:0〜100%のヘプタン中酢酸エチル)して、2.17g(56%)を得た。LCMS m/z 443.3 [M-H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.31-7.46 (m, 5H), 7.18 (s, 1H),
6.82 (s, 1H), 5.15-5.24 (m, 1H), 5.05-5.13 (m, 1H), 4.82 (d, J=11.7 Hz, 1H),
3.56-3.82 (m, 4H), 2.52 (dd, J=2.5, 12.7 Hz, 1H), 2.07-2.18 (m, 1H), 1.76-1.90
(m, 1H), 1.61 (td, J=3.2, 13.6 Hz, 1H), 1.24-1.36 (m, 3H)
【0161】
ステップ2:ベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−ホルミル−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート:(C16)の合成
窒素中で0℃に冷却したベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート(C15)(800mg、1.81mmol)のDCM(12.9mL)溶液に、Dess−Martin試薬(950mg、2.18mmol)を加えた。反応液を0℃で30分間撹拌した後、室温に加温した。2時間後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)および飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(10mL)で反応物をクエンチした。混合物を20分間撹拌し、次いで分液漏斗に注いだ。層を分離し、水層をDCMで抽出した(2×)。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を、0〜100%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに掛けて、720mgの所望の生成物を得た(90%)。LCMS m/z 440.5 [M-H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 9.84 (br. s., 1H), 7.28-7.43 (m,
5H), 5.79 (br. s., 1H), 4.97-5.15 (m, 2H), 3.89-3.98 (m, 1H), 3.68-3.80 (m,
1H), 3.56-3.68 (m, 2H), 1.90-2.03 (m, 1H), 1.57-1.67 (m, 1H), 1.20-1.35 (m,
4H).
【0162】
ステップ3:ベンジル((3R,4S,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート:(C17)の合成
窒素中にて、メチルトリフェニルホスホニウムヨージド(2.07g、5.67mmol)のTHF(38mL)懸濁液に、THF中の1Mのカリウムtert−ブトキシド溶液(4.72mL、4.72mmol)を加えた。混合物を15分間撹拌した後、0℃に冷却した。次いで、最小量のTHF中のベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−ホルミル−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート(C16)(830mg、1.89mmol)を滴下で添加した。反応液を室温に加温し、1時間撹拌した。反応液を再び0℃に冷却し、飽和NH
4Cl水溶液でクエンチした。混合物を分液漏斗に注ぎ、相を分離した。水相をEtOAcで抽出し(2×)、合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶液を濃縮し、残渣を、0〜30%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカクロマトグラフィーに掛けて、530mgの所望の生成物を得た(64%)。LCMS m/z 439.2 [M-H
+].
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.31-7.51 (m, 5H), 7.19 (s, 1H),
5.55-5.73 (m, 1H), 5.21 (d, J=10.9 Hz, 2H), 4.97-5.16 (m, 4H), 3.98 (d, J=12.1
Hz, 1H), 3.68-3.83 (m, 1H), 3.11-3.26 (m, 1H), 1.68-1.80 (m, 1H), 1.47-1.63 (m,
1H), 0.91 (t, J=6.8 Hz, 3H).
【0163】
ステップ4:ベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート:(C18)の合成
ベンジル((3R,4S,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート(C17)(530mg、1.21mmol)をTHF(24.2mL)に溶解し、次いで9−BBN(4.85mL、2.42mmol)を滴下で添加した。反応液を室温で18時間撹拌し、次いで、水(6mL)および1N NaOH(3mL)でクエンチした。次いで、溶液を0℃に冷却し、H
2O
2(4mL)をゆっくりと加えた。反応液をジエチルエーテルと水とに分配し、相を分離し、次いで、水層をジエチルエーテルで抽出した(2×)。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、410mgの粗生成物を得た(74%)。LCMS m/z 455.3 [M-H
+].
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.84 (s, 1H), 7.31-7.46 (m, 5H),
7.21 (s, 1H), 5.74 (br. s., 1H), 5.18 (s, 1H), 5.03-5.12 (m, 1H), 4.46-4.64 (m,
1H), 3.71 (d, J=11.7 Hz, 3H), 2.68-2.83 (m, 1H), 2.09-2.23 (m, 1H), 1.74-1.91
(m, 2H), 1.59-1.69 (m, 1H), 1.31-1.47 (m, 1H), 1.22-1.31 (m, 3H).
【0164】
ステップ5:2−((2S,4R,5R)−5−アミノ−5−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタン−1−オール(C19)の合成
ベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート(C18)(410mg、0.9mmol)をトリフル酸(4.3mL、22.5mmol)で処理し、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をDCMおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶かした。水層をDCMで抽出した(3×)。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、285mgの粗生成物を得た(98%)。LCMS m/z 323.2 [M-H
+].
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.03-7.22 (m, 1H), 5.28 (s, 1H),
3.68 (s, 1H), 3.56-3.64 (m, 2H), 3.40-3.54 (m, 2H), 2.67 (tdd, J=4.3, 8.3, 12.5
Hz, 1H), 1.69-1.80 (m, 1H), 1.33 (s, 3H), 1.23 (d, J=6.3 Hz, 3H).
【0165】
ステップ6:N−((5aR,7S,9aR)−9a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−7−メチル−5,5a,6,7,9,9a−ヘキサヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−2−イル)ベンズアミド(C21)の合成
2−((2S,4R,5R)−5−アミノ−5−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタン−1−オール(C19)(280mg、0.87mmol)をDCM(8.72mL)に溶解し、イソチオシアン酸ベンゾイル(0.11mL、0.86mmol)を加えた。反応液を3時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をアセトニトリル(5.1mL)およびEDC(109mg、0.57mmol)に溶かした。反応液を室温で18時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。LCMS m/z 452.2 [M-H
+].
【0166】
ステップ7:N−((5aR,7S,9aR)−9a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−7−メチル−5,5a,6,7,9,9a−ヘキサヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−2−イル)ベンズアミド(C22)の合成
N
2中にて、炉乾燥したフラスコにおいて、Pd
2(dba)
3(19mg、0.02mmol)、tert−ブチルX−Phos(27mg、64μmol)、およびナトリウムtert−ブトキシド(99mg、1.03mmol)を無水ジオキサン(2.3mL)に溶解した。フラスコをN
2でパージし(3×)、95℃に加熱した。別のフラスコにおいて、N−((5aR,7S,9aR)−9a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−7−メチル−5,5a,6,7,9,9a−ヘキサヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−2−イル)ベンズアミド(C21)(185mg、0.41mmol)および2,4−ジメトキシベンジルアミン(0.1mL、0.69mmol)を最小量の無水ジオキサンに溶解した。この溶液を95℃のフラスコに加え、15分間撹拌した。反応液を室温に冷却し、次いで、Celiteおよび水を加えた。混合物を1分間撹拌し、次いで、DCMを溶離液として使用しながら、Celiteパッドで濾過した。パッドをDCMで洗浄した(3×)。合わせた有機層を、水(3×)、5%クエン酸水溶液(2×)、炭酸水素ナトリウム水溶液(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0〜100%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、90mgの白色の固体を得た(41%)。LCMS m/z 537.3 [M-H
+].
【0167】
ステップ8a:N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−ベンズアミド−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−メチルピコリンアミドの合成
5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリン酸(21mg、0.1mmol)のEtOAc(0.13mL)溶液を、TEA(0.035mL)およびT3P(EtOAc中50%wt、0.15mL、0.25mmol)で処理した。反応液を20分間60℃に加熱し、次いで、N−((5aR,7S,9aR)−9a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−7−メチル−5,5a,6,7,9,9a−ヘキサヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−2−イル)ベンズアミド(C22)(34mg、0.06mmol)を加え、反応液を1時間撹拌した。次いで、反応液を水およびEtOAcで希釈した。相を分離し、水相をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、45mgの粗生成物を得た(98%)。LCMS m/z 722.4 [M-H
+].
【0168】
ステップ9a:N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−ベンズアミド−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミドの合成
N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−ベンズアミド−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−メチルピコリンアミド(45mg、0.06mmol)をDCM(0.3mL)に溶解し、TFA(0.12mL、1.56mmol)で処理した。反応液を室温で48時間撹拌した。反応液を濃縮し、次いで、EtOAcおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶かした。水層をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、35mgの粗生成物を得た(98%)。LCMS m/z 572.3 [M-H
+].
【0169】
ステップ10a:N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−アミノ−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(5)の合成
N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−ベンズアミド−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(35mg、0.06mmol)をMeOH(1.2mL)に溶解し、DBU(11.6μL、74μmol)で処理した。反応液を2時間60℃に加熱した。反応液を濃縮し、残渣を、0〜10%のMeOH/DCMの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、13.5mgの生成物を得た(47%)。LCMS m/z 468.3 [M-H
+].
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 10.56 (br. s., 1H), 8.32 (d, J=2.0
Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.36-7.44 (m, 1H), 6.38-6.85 (m, 1H), 3.89-4.06 (m, 2H),
3.77 (d, J=10.9 Hz, 1H), 3.66-3.74 (m, 1H), 3.54 (d, J=10.9 Hz, 1H), 2.97-3.08
(m, 1H), 2.83 (s, 3H), 2.19-2.32 (m, 1H), 1.87 (dt, J=11.3, 13.1 Hz, 1H), 1.38-1.52
(m, 2H), 1.29 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0170】
ステップ8b:N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−ベンズアミド−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)ピコリンアミドの合成
5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(25mg、0.13mmol)のEtOAc(0.16mL)溶液を、TEA(0.046mL)およびT3P(EtOAc中50%wt、0.195mL、0.33mmol)で処理した。反応液を20分間60℃に加熱し、次いで、N−((5aR,7S,9aR)−9a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−7−メチル−5,5a,6,7,9,9a−ヘキサヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−2−イル)ベンズアミド(C22)(44mg、0.08mmol)を加え、反応液を1時間撹拌した。次いで、反応液を水およびEtOAcで希釈した。相を分離し、水相をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、55mgの粗生成物を得た(98%)。LCMS m/z 708.3 [M-H
+].
【0171】
ステップ9b:N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−ベンズアミド−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミドの合成
N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−ベンズアミド−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)ピコリンアミド(55mg、0.08mmol)をDCM(0.4mL)に溶解し、TFA(0.15mL、1.94mmol)で処理した。反応液を室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、次いで、EtOAcおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶かした。水層をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、42mgの粗生成物を得た(97%)。LCMS m/z 558.3 [M-H
+].
【0172】
ステップ10b:N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−アミノ−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド:4の合成
N−(2−((5aR,7S,9aR)−2−ベンズアミド−7−メチル−5,5a,6,7−テトラヒドロ−4H−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサゼピン−9a(9H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(42mg、75μmol)をMeOH(1.5mL)に溶解し、DBU(14.2μL、0.09mmol)で処理した。反応液を2時間60℃に加熱した。反応液を濃縮し、残渣を、0〜10%のMeOH/DCMの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、12.3mgの生成物を得た(36%)。LCMS m/z 454.3 [M-H
+].
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 10.39 (br. s., 1H), 8.46 (d, J=2.7 Hz, 1H), 8.31 (d,
J=8.6 Hz, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.66 (dd, J=2.5, 8.4 Hz, 1H), 6.41-6.88 (m, 1H),
3.87-3.99 (m, 1H), 3.72-3.81 (m, 1H), 3.64-3.72 (m, 1H), 3.53 (d, J=11.0 Hz,
1H), 2.92-3.08 (m, 1H), 2.17-2.34 (m, 1H), 1.79-1.97 (m, 1H), 1.39-1.57 (m,
2H), 1.14-1.33 (m, 4H).
【0173】
(実施例6)
N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−アミノ−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(6)
【0174】
【化19】
ステップ1:(2S)−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)ヘキサ−4−イン−2−オール(C23)の合成
−70℃の窒素雰囲気中にある撹拌した2−(2−プロピニルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(7.96g、56.8mmol)のTHF(60mL)溶液に、n−BuLi(24.8mL、62.0mmol)を滴下で添加した。30分後、最小量のTHF中のBF
3OEt
2(7.2mL、58.3mmol)および(S)−プロピレンオキシド(3g、51.6mmol)を加えた。反応液を−70℃で45分間撹拌した。−70℃で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。反応液を室温に加温し、ジエチルエーテルで希釈した。相を分離し、水相をジエチルエーテルで抽出した(3×)。合わせた有機層を、水、次いでブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0〜100%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカクロマトグラフィーに掛けて、6.58gの所望の生成物を得た(64%)。GCMS m/z 197.1 [M
-].
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 4.82 (t, J=3.5 Hz, 1H), 4.19-4.37 (m, 2H), 3.81-4.03
(m, 2H), 3.51-3.60 (m, 1H), 2.32-2.49 (m, 2H), 2.02-2.10 (m, 1H), 1.70-1.92 (m,
2H), 1.49-1.69 (m, 3H), 1.24-1.31 (m, 3H).
【0175】
ステップ2:2−(((S)−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−イン−1−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(C24)の合成
(2S)−6−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)ヘキサ−4−イン−2−オール(C23)(6.5g、32.8mmol)をTHF(33mL)に溶解し、0℃に冷却した。NaH(2.35g、58.8mmol)を数回に分けて加えた。反応液を30分間室温に加温し、次いで、再び0℃に冷却した。ヨードアセトアルデヒドジエチルアセタール(13.0g、53.3mmol)を滴下で添加し、次いで、反応液を18時間55℃に加熱した。反応液を再び0℃に冷却し、飽和NH
4Cl水溶液でゆっくりとクエンチした。層を分離し、水層をエーテルで抽出した(2×)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0〜100%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに掛けて、5.54gの所望の生成物を得た(54%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.80 (t, J=3.5 Hz, 1H), 4.58 (t, J=5.3 Hz, 1H), 4.13-4.34 (m, 2H),
3.83 (ddd, J=3.1, 8.8, 11.5 Hz, 1H), 3.46-3.75 (m, 7H), 2.52 (tdd, J=2.0, 4.8,
16.5 Hz, 1H), 2.32 (tdd, J=2.0, 7.4, 16.6 Hz, 1H), 1.67-1.90 (m, 2H), 1.46-1.67
(m, 4H), 1.26-1.32 (m, 1H), 1.25 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.21 (t, J=7.0 Hz, 6H).
【0176】
ステップ3:(S)−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−イン−1−オール(C25)の合成
2−(((S)−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−イン−1−イル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(C24)(5.0g、15.9mmol)をEtOH(30mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(285mg、1.8mmol)を加えた。反応液を室温で5時間撹拌した。次いで、反応液を、撹拌状態の炭酸水素ナトリウム(800mg、9.54mmol)の水(75mL)溶液中に注いだ。混合物を5分間撹拌し、次いで層を分離した。水層をエーテルで抽出した(2×)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、3.49gの粗生成物を得た(95%)。得られた材料を、それ以上精製せずに次のステップに進めた。
【0177】
ステップ4:(S)−(((5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−イン−1−イル)オキシ)メチル)ベンゼン(C26)の合成
窒素雰囲気中にある(S)−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−イン−1−オール(C25)(3.45g、15.0mmol)のTHF(60mL)溶液に、0℃でNaH(730mg、18.3mmol)を滴下で添加した。10分後、反応液に臭化ベンジル(2.88g、16.5mmol)およびヨウ化テトラブチルアンモニウム(500mg、1.35mmol)を加え、これを室温で18時間撹拌した。次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応をクエンチした。相を分離し、水相をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜100%のヘプタン中酢酸エチル)に掛けて、3.87gの生成物をオイルとして得た(81%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.30-7.41 (m, 5H), 4.60 (s, 2H), 4.18 (t, J=2.2 Hz, 2H), 3.64-3.79
(m, 3H), 3.56-3.63 (m, 2H), 3.54 (d, J=5.5 Hz, 2H), 2.50-2.62 (m, 1H),
2.32-2.45 (m, 1H), 1.31-1.34 (m, 1H), 1.30 (d, J=6.2 Hz, 3H), 1.18-1.26 (m,
6H).
【0178】
ステップ5:(S,Z)−(((5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)ベンゼン(C27)の合成:
リンドラー触媒(102mg、5mol%)およびキノリン(1.20g、9.29mmol)のヘキサン(20mL)およびオクテン(3mL)中の混合物に、(S)−(((5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−イン−1−イル)オキシ)メチル)ベンゼンC26(2.85g、8.89mmol)のヘキサン(7mL)溶液を加えた。H
2中(15PSI)にて、Parr反応器において反応液を5分間撹拌し、この時点で、圧力が0PSIに低下した。これを、圧力の低下が止むまで3回繰り返し、その時点で、反応液をもう45分間撹拌した。反応液を、ヘプタンを溶離液としながらCeliteで濾過し、次いで濃縮した。次いで、残渣を、0〜35%のEtOAc/ヘプタンの勾配で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、生成物を無色のオイル2.76gとして得た(96%)。
1H NMR (400 MHz, C
6D
6)
δ 7.24-7.34 (m, 2H), 7.12-7.20 (m, 2H), 7.00-7.11 (m, 1H),
5.69-5.82 (m, 1H), 5.52-5.62 (m, 1H), 4.56-4.64 (m, 1H), 4.33 (s, 2H),
3.93-4.03 (m, 2H), 3.33-3.61 (m, 6H), 3.19-3.32 (m, 1H), 2.14-2.28 (m, 1H),
1.96-2.10 (m, 1H), 1.03-1.14 (m, 6H), 0.97 (d, J=5.9 Hz, 3H).
【0179】
ステップ6:(Z)−2−(((S,Z)−6−(ベンジルオキシ)ヘキサ−4−エン−2−イル)オキシ)アセトアルデヒドオキシム(C28)の合成
(S,Z)−(((5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)ベンゼン(C27)(2.76g、8.53mmol)のEtOH(19mL)および水(4mL)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(870mg、12.5mmol)を加えた。反応液を80分間70℃に加熱し、次いで室温に冷却した。次いで、酢酸ナトリウム(142mg、17.3mmol)および水(3.2mL)を加え、10分間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。残渣を水およびDCMに再び溶かし、層を分離し、水相をDCMで抽出した(2×)。合わせた有機物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0〜50%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、生成物を無色のオイル2.05gとして得た(91%)。
【0180】
ステップ7:(3S,3aR,5S)−3−((ベンジルオキシ)メチル)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C29)の合成
(Z)−2−(((S,Z)−6−(ベンジルオキシ)ヘキサ−4−エン−2−イル)オキシ)アセトアルデヒドオキシム(C28)(2.34g、8.86mmol)のDCM(92mL)溶液に、Chlorox bleach(8.25%のNaOCl、10.5mL、12.9mmol)を滴下で添加し、反応液を10分間撹拌した。次いで、反応液を水およびDCMで希釈した。相を分離し、水相をDCMで抽出した(2×)。合わせた有機物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0〜50%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、生成物を無色のオイル1.60gとして得た(69%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.29-7.43 (m, 5H), 4.76-4.89 (m, 1H), 4.70 (d, J=13.7 Hz, 1H), 4.58
(q, J=12.0 Hz, 2H), 4.17 (dd, J=1.4, 13.5 Hz, 1H), 3.45-3.61 (m, 4H), 1.92-2.04
(m, 1H), 1.48-1.61 (m, J=10.9 Hz, 1H), 1.27 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0181】
ステップ8:(3S,3aR,5S,7aR)−3−((ベンジルオキシ)メチル)−7a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−5−メチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C30)の合成
2,4−ジブロモチアゾール(2.0g、8.2mmol)をトルエン:THF混合物(49.5mL、10:1のトルエン:THF)に溶解し、−78℃に冷却した。次いで、三フッ化ホウ素エーテラート(1mL、8.1mmol)を加えた後、nBuLi(3.0mL、7.5mmol、2.5M)を滴下で添加し、反応液を30分間撹拌した。(3S,3aR,5S)−3−((ベンジルオキシ)メチル)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C29)(1.6g、6.3mmol)を、5.5mLのトルエン:THF溶液に溶解し、反応混合物に滴下で添加した。反応液を−78℃で45分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。反応液を室温に加温し、水およびEtOAcで希釈した。相を分離し、水相をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜45%のヘプタン中酢酸エチル)に掛けて、所望の生成物を無色の固体2.05gとして得た(77%)。LCMS m/z 425.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.17-7.31 (m, 5H), 6.50 (s, 1H),
4.43-4.53 (m, 1H), 4.34-4.43 (m, 1H), 3.86-4.01 (m, 2H), 3.75-3.84 (m, 1H),
3.55-3.67 (m, 1H), 3.46-3.55 (m, 2H), 3.18-3.30 (m, 1H), 1.53-1.65 (m, 1H),
1.23-1.38 (m, 1H), 1.17 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0182】
ステップ9:(S)−1−((2S,4R,5R)−5−アミノ−5−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(ベンジルオキシ)エタン−1−オール(C31)の合成
(3S,3aR,5S,7aR)−3−((ベンジルオキシ)メチル)−7a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−5−メチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C30)(1.7g、4.0mmol)を、アセトニトリル(37mL)および水(3mL)に溶解した。溶液にMo(CO)
6(0.54g、2.0mmol)を加え、2時間80℃に加熱した。反応を0℃に冷却し、反応混合物にNaBH
4(2当量)を一度に加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌しておいた。得られた不均質な褐色の溶液をCeliteパッドで濾過して、褐色の固体を除去した。CeliteパッドをDCMで洗浄した(3×)。得られた有機濾液をブラインで洗浄し(1×)、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。黒色の固体が得られ、この固体をMeOHで処理した。得られた、有機粗生成物のメタノール溶液を、室温で10分間撹拌した後、減圧下で濃縮して、褐色の固体を得、これをMeOHで処理し(2×)、各回室温で10分間撹拌した後、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜100%のヘプタン中酢酸エチル)に掛けて、1.37gを得た(80%)。LCMS m/z 427.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.25-7.40 (m, 5H), 7.17-7.24 (m,
1H), 4.49 (s, 2H), 3.77-3.85 (m, 1H), 3.73 (d, J=11.3 Hz, 1H), 3.57-3.69 (m,
1H), 3.53 (d, J=11.3 Hz, 1H), 3.34-3.45 (m, 2H), 2.55-2.70 (m, 2H), 2.42-2.52
(m, 1H), 1.82 (s, 1H), 1.46-1.58 (m, 1H), 1.28 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0183】
ステップ10:N−(((3R,4R,6S)−4−((S)−2−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシエチル)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバモチオイル)ベンズアミド(C32)の合成
(S)−1−((2S,4R,5R)−5−アミノ−5−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(ベンジルオキシ)エタン−1−オール(C31)(1.37g、3.2mmol)をDCM(32mL)に溶解し、イソシアン酸ベンゾイル(0.43mL、3.1mmol)を加えた。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。粗生成物を、それ以上精製せずに次のステップにまわした。LCMS m/z 589.2 [M-H
+].
【0184】
ステップ11:N−((4S,4aR,6S,8aR)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C33)の合成
N−(((3R,4R,6S)−4−((S)−2−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシエチル)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバモチオイル)ベンズアミド(C32)(1.9g、3.2mmol)のアセトニトリル(32mL)溶液に、EDC(0.67g、3.5mmol)を加えた。反応液を18時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をEtOAcおよび水に溶かした。相を分離し、水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜50%のヘプタン中酢酸エチル)に掛けて、生成物1.25gを得た(71%)。LCMS m/z 558.2 [M-H
+].
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 12.08 (br. s., 1H), 8.26 (d, J=7.4
Hz, 2H), 7.25-7.56 (m, 7H), 4.56-4.63 (m, 1H), 4.44-4.54 (m, 1H), 4.37 (dt,
J=2.3, 6.4 Hz, 1H), 4.03-4.10 (m, 1H), 3.90-4.00 (m, 1H), 3.64-3.78 (m, 2H),
3.56-3.64 (m, 1H), 3.08 (s, 1H), 1.53-1.64 (m, 1H), 1.35-1.44 (m, 1H),
1.26-1.33 (m, 2H), 1.21-1.25 (m, 3H).
【0185】
ステップ12:N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C34)の合成
N−((4S,4aR,6S,8aR)−4−((ベンジルオキシ)メチル)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C33)(1.15g、1.82mmol)をDCM(15.2mL)に溶解し、トリフル酸(0.56mL、6.36mmol)を滴下で添加した。反応液を室温で20分間撹拌した後、0℃に冷却し、1N NaOHで、溶液が塩基性になるまで、ゆっくりとクエンチした。相を分離し、水相をDCMで抽出した(1×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜100%のヘプタン中酢酸エチル)に掛けて、0.8gを得た(94%)。LCMS m/z 468.2 [M+H
+].
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 12.01 (br. s., 1H), 8.15 (d, J=7.0
Hz, 2H), 7.44 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.32-7.40 (m, 2H), 7.20 (s, 1H), 4.20-4.27 (m,
1H), 3.95-4.01 (m, 1H), 3.85-3.93 (m, 2H), 3.59-3.70 (m, 2H), 2.95-3.04 (m,
1H), 2.33-2.48 (m, 1H), 1.59-1.69 (m, 1H), 1.31-1.44 (m, 1H), 1.14-1.25 (m,
3H).
【0186】
ステップ13:N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C35)の合成
窒素雰囲気中で、N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C34)(99mg、0.21mmol)をTHF(2.1mL)に溶解し、0℃に冷却した。TEA(0.27mL、1.91mmol)、TEA−3HF(0.1mL、0.64mmol)、およびペルフルオロブタンスルホニルフルオリド(74mg、0.64mmol)を順次加えた。反応液を室温に加温し、45分間撹拌した。次いで、Kryptofix(480mg、1.27mmol)およびKF(58mg、1.27mmol)を加え、反応液を5分間撹拌した。次いで、反応液をEtOAcおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。相を分離し、水相をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜50%のヘプタン中酢酸エチル)に掛けて、生成物81mgを得た(81%)。LCMS m/z 470.2 [M+H
+].
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 12.00-12.22 (m, 1H), 8.18-8.28 (m,
2H), 7.47-7.57 (m, 1H), 7.44 (d, J=7.8 Hz, 2H), 7.28 (s, 1H), 4.61 (d, J=10.2
Hz, 2H), 4.38-4.47 (m, 1H), 4.01-4.09 (m, 1H), 3.92-4.01 (m, 1H), 3.66-3.78 (m,
1H), 3.04-3.19 (m, 1H), 1.67-1.77 (m, 1H), 1.43-1.57 (m, 1H), 1.24-1.30 (m,
3H).
【0187】
ステップ14:N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシフェニル)アミノ)チアゾール−2−イル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C36)の合成
窒素雰囲気中にあるフラスコに、Pd
2(dba)
3(8.0mg、9μmol)、tブチルXPhos(12mg、0.027mmol)、およびNaOtBu(42mg、0.43mmol)を装入した。フラスコを窒素および真空でパージした(3×)。無水ジオキサン(1mL)を加え、反応液を95℃に加熱した。窒素雰囲気中にある別のフラスコに、N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C35)(81mg、0.17mmol)、2,4−ジメトキシベンジルアミン(50mg、0.29mmol)、およびジオキサン(1mL)を加えた。この溶液を、5分間撹拌した後、95℃の反応液に加えた。反応液を95℃で15分間撹拌し、次いで室温に冷却した。次いで、反応液にCeliteを加えた後、水を加えた。次いで、混合物をCeliteのパッドで濾過し、DCMを溶離液として使用した(3×)。得られた水層のpHが、pH12と測定された。層を単離し、得られた有機層を、抽出の結果として生じる水層のpHが中性になるまで、H
2Oで洗浄した(3×)。次いで、得られた有機層を5%クエン酸水溶液で洗浄した(2×)。得られた水層のpHが、最初の洗液についてはpH4、2番目の洗液についてはpH2と測定された。次いで、得られた有機層を、飽和NaHCO
3水溶液(2×)、ブライン(1×)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過した。材料90mg(94%)を、それ以上精製せずに次のステップに進めた。LCMS m/z 555.4 [M+H]
+.
【0188】
ステップ15:N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)ピコリンアミド(C37)の合成
5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(49mg、0.26mmol)をEtOAc(0.32mL)およびTEA(90μL、0.65mmol)に懸濁させた。T3P(EtOAc中50%wt、0.39mL、0.65mmol)を加え、反応液を60℃で20分間撹拌した。次いで、N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシフェニル)アミノ)チアゾール−2−イル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C36)(90mg、0.16mmol)を加え、反応混合物を60℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水でクエンチした。層を分離し、水相をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。材料を、それ以上精製せずに次のステップにまわした。LCMS m/z 726.4 [M+H]
+.
【0189】
ステップ16:N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C38)の合成
N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)ピコリンアミド(C37)(115mg、01.16mmol)をDCM(0.79mL)に溶解し、TFA(0.30mL、3.96mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を、EtOAcおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解し直した。水層をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜100%のヘプタン中酢酸エチル)に掛けて、42mgの無色のオイルを得た(46%)。LCMS m/z 576.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 12.09 (br. s., 1H), 10.44 (s, 1H),
8.46-8.51 (m, 1H), 8.29-8.34 (m, 1H), 8.21-8.29 (m, 1H), 7.83 (s, 1H),
7.63-7.74 (m, 1H), 7.49-7.57 (m, 1H), 7.40-7.48 (m, 2H), 6.45-6.85 (m, 1H),
4.69-4.77 (m, 1H), 4.57-4.67 (m, 1H), 4.47-4.56 (m, 1H), 4.04 (d, J=2.4 Hz,
1H), 3.65-3.80 (m, 1H), 3.03-3.11 (m, 1H), 1.69-1.88 (m, 1H), 1.50-1.63 (m,
2H), 1.22-1.35 (m, 4H).
【0190】
ステップ17:N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−アミノ−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C6)の合成
N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C38)(42mg、0.07mmol)をMeOH(1.46mL)に溶解し、DBU(14μL、0.09mmol)を加えた。反応混合物を2時間60℃に加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣を、0〜10%のMeOH/DCMの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、生成物を無色の固体17mgとして得た(50%)。LCMS m/z 472.3 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CD
3OD) δ 8.58 (d, J=2.7 Hz, 1H), 8.29 (d,
J=8.6 Hz, 1H), 7.83 (dd, J=2.7, 9.0 Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 6.89-7.31 (m, 1H),
4.57-4.64 (m, 1H), 4.45-4.53 (m, 1H), 4.12-4.23 (m, 1H), 3.89-3.98 (m, 1H),
3.77-3.86 (m, 1H), 3.62-3.73 (m, 1H), 2.83-2.95 (m, 1H), 1.58-1.70 (m, 1H),
1.29-1.43 (m, 1H), 1.25 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0191】
(実施例7)
N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−アミノ−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド
【0192】
【化20】
ステップ1:ベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4−((R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート(C39)の合成
窒素雰囲気中で、ベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4−ホルミル−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート(C16)(600mg、1.37mmol)をTHF(18mL)に溶解し、0℃に冷却した。(トリメチルシリル)トリフルオロメタン(529mg、3.68mmol)を加えた後、TBAF(0.50mL、0.5mmol、THF中の1M溶液)を滴下で添加した。反応液を室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をDCMおよび塩化アンモニウム水溶液に溶かした。層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0〜100%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、生成物を無色の固体231mgとして得た(33.2%)。LCMS m/z 511.1 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.25-7.36 (m, 5H), 7.15 (s, 1H),
6.11-6.26 (m, 1H), 4.94-5.15 (m, 2H), 4.22-4.43 (m, 2H), 3.63 (d, J=12.1 Hz,
2H), 2.79-2.97 (m, 1H), 2.54-2.69 (m, 1H), 1.67-1.89 (m, 2H), 1.15-1.27 (m,
3H).
【0193】
ステップ2:1−((2S,4R,5R)−5−アミノ−5−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2,2,2−トリフルオロエタン−1−オール(C40)の合成
ベンジル((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4−((R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバメート(C39)(228mg、0.45mmol)をDCM(1.5mL)に溶解し、トリフル酸(0.17mL、1.92mmol)で処理した。反応液を室温で15分間撹拌し、次いで、DCMおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。水層をDCMで抽出した(2×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。材料を、それ以上精製せずに次のステップにまわした。LCMS m/z 377.2 [M+H]
+.
【0194】
ステップ3:N−(((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバモチオイル)ベンズアミド(C41)の合成
窒素雰囲気中で、1−((2S,4R,5R)−5−アミノ−5−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2,2,2−トリフルオロエタン−1−オール(C40)(196mg、0.52mmol)をDCM(5.0mL)に溶解した。イソチオシアン酸ベンゾイル(60μL、0.45mmol)を一度に加え、反応混合物を35℃で18時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0〜45%のヘプタン中酢酸エチル)に掛けて、淡黄色の固体206mgを得た(73%)。LCMS m/z 538.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 11.85 (s, 1H), 8.82-9.01 (m, 1H),
7.79-7.96 (m, 2H), 7.59-7.73 (m, 1H), 7.47-7.58 (m, 2H), 7.28 (s, 1H), 5.00-5.08
(m, 1H), 4.93-5.00 (m, 1H), 3.74-3.84 (m, 2H), 3.25 (d, J=7.0 Hz, 1H), 2.88
(dd, J=4.1, 12.7 Hz, 1H), 1.86-2.10 (m, 2H), 1.35 (d, J=5.9 Hz, 3H).
【0195】
ステップ4:N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C42)の合成
N−(((3R,4R,6S)−3−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバモチオイル)ベンズアミド(C41)(200mg、0.37mmol)をアセトニトリル(0.34mL)に溶解し、EDC(85mg、0.44mmol)を加えた。反応液を18時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をEtOAcおよび水に溶かした。相を分離し、水相をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、0〜40%のEtOAc/ヘプタンの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、生成物を無色の固体142mgとして得た(76%)。LCMS m/z 506.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 11.96-12.06 (m, 1H), 8.14-8.26 (m,
2H), 7.44-7.52 (m, 1H), 7.39 (d, J=7.8 Hz, 2H), 7.25 (s, 1H), 4.38-4.47 (m,
1H), 3.93 (s, 2H), 3.62-3.72 (m, 1H), 3.21-3.31 (m, J=2.3, 5.1 Hz, 1H),
1.76-1.85 (m, 1H), 1.51-1.61 (m, 1H), 1.22 (d, J=6.2 Hz, 3H).
【0196】
ステップ5:N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C43)の合成
窒素雰囲気中にあるフラスコに、Pd
2(dba)
3(12.5mg、14μmol)、tブチルXPhos(18mg、42μmol)、およびNaOtBu(66mg、0.68mmol)を装入した。フラスコを窒素および真空でパージした(3×)。無水ジオキサン(1mL)を加え、反応混合物を95℃に加熱した。窒素雰囲気中にある別のフラスコに、N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C42)(138mg、0.27mmol)、2,4−ジメトキシベンジルアミン(78mg、0.46mmol)、およびジオキサン(1.5mL)を加えた。この溶液を、5分間撹拌した後、95℃の反応液に加えた。反応混合物を95℃で15分間撹拌し、次いで室温に冷却した。次いで、反応混合物にCeliteを加えた後、水を加えた。次いで、混合物をCeliteのパッドで濾過し、DCMを溶離液として使用した(3×)。得られた水層のpHが、pH12と測定された。層を単離し、得られた有機層を、抽出の結果として生じる水層が中性のpHになるまで、H
2Oで洗浄した(3×)。次いで、得られた有機層を5%クエン酸水溶液で洗浄した(2×)。得られた水層のpHが、最初の洗液についてはpH4、2番目の洗液についてはpH2と測定された。次いで、得られた有機層を、飽和NaHCO
3水溶液(2×)、ブライン(1×)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過した。材料97mg(60%)を、それ以上精製せずに次のステップに進めた。LCMS m/z 591.3 [M+H]
+.
【0197】
ステップ6:N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)ピコリンアミド(C44)の合成
5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(19mg、0.10mmol)をEtOAc(0.12mL)およびTEA(35μL、0.25mmol)に懸濁させた。T3P(EtOAc中50%wt、0.15mL、0.25mmol)を加え、反応液を60℃で20分間撹拌した。次いで、N−((4S,4aR,6S,8aR)−8a−(4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)チアゾール−2−イル)−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C43)(37mg、0.06mmol)を加え、反応液を60℃で1時間撹拌した。次いで、反応液を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水でクエンチした。層を分離し、水相をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。材料44mg(92%)を、それ以上精製せずに次のステップにまわした。LCMS m/z 762.3 [M+H]
+.
【0198】
ステップ7:N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C45)の合成
N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)ピコリンアミド(C44)(44mg、0.06mmol)をDCM(0.3mL)に溶解し、TFA(0.11mL、1.44mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣を、EtOAcおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解し直した。水層をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、34mgの粗生成物を得た(96%)。LCMS m/z 612.4 [M+H]
+.
【0199】
ステップ8:N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−アミノ−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(7)の合成
N−(2−((4S,4aR,6S,8aR)−2−ベンズアミド−6−メチル−4−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C45)(34mg、0.06mmol)をMeOH(1.11mL)に溶解し、DBU(10μL、0.07mmol)を加えた。反応液を2時間60℃に加熱した。反応液を濃縮し、残渣を、0〜10%のMeOH/DCMの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに掛けて、生成物を無色の固体21mgとして得た(74%)。LCMS m/z 508.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 10.48 (s, 1H), 8.55 (d, J=2.7 Hz,
1H), 8.33-8.43 (m, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.74 (dd, J=2.7, 8.6 Hz, 1H), 6.44-6.94
(m, 1H), 4.56 (br. s, 2H), 4.29-4.38 (m, 1H), 3.92-4.01 (m, 1H), 3.82-3.92 (m,
1H), 3.64-3.76 (m, 1H), 2.83-3.20 (m, 1H), 1.68-1.87 (m, 1H), 1.51-1.67 (m,
1H), 1.29-1.41 (m, 3H).
【0200】
調製例P3:5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリン酸(C13)
【0201】
【化21】
ステップ1:3−メチル−5−ニトロピコリノニトリル(C47)の合成
3−メチルピコリノニトリル(C46)(128g、1.08mol)および硝酸テトラブチルアンモニウム(363g、1.19mol)のtert−ブチルメチルエーテル(1.3L)中の混合物を、4℃に冷却した。トリフルオロ酢酸無水物(171mL、1.21mol)を加え、反応混合物を室温で60時間撹拌した。次いで、20%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、およそ7のpHに調整し、ジクロロメタン(3×1L)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0%〜10%の石油エーテル中酢酸エチル)によって精製して、3−メチル−5−ニトロピコリノニトリルを黄色の固体として得た。収量:70g、0.43mmol、40%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.31-9.36 (m, 1H), 8.47-8.52 (m, 1H), 2.74 (s, 3H).
【0202】
ステップ2:5−アミノ−3−メチルピコリノニトリル(C48)の合成
3−メチル−5−ニトロピコリノニトリル(C47)(40.0g、245mmol)のエタノール(630mL)および水(70mL)溶液に、塩化カルシウム(13.6g、123mmol)に続いて鉄粉(123g、2.20mol)を加え、反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を濾過した後、濾液を真空中で濃縮し、残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:10%〜50%の石油エーテル中酢酸エチル)によって精製した。5−アミノ−3−メチルピコリノニトリルを黄色の固体として得た。収量:20.0g、150mmol、61%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.94 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.81 (d, J=2.5 Hz, 1H), 4.07-4.19 (br s,
2H), 2.45 (s, 3H).
【0203】
ステップ3:5−ヒドロキシ−3−メチルピコリノニトリル(C49)の合成
0℃の、5−アミノ−3−メチルピコリノニトリル(C48)(18.0g、135mmol)の水(243mL)および濃硫酸(67.5mL)中の溶液に、亜硝酸ナトリウム(10.3gの亜硝酸ナトリウムを含有する1.6M水溶液、149mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温に加温し、100℃で3時間撹拌し、その後、これを冷却し、酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(2×75mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(2×75mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−ヒドロキシ−3−メチルピコリノニトリルを黄色の固体として得た。収量:16g、120mmol、89%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.07 (br s, 1H), 8.08 (d, J=2.6 Hz, 1H), 7.20 (d, J=2.3 Hz, 1H),
2.40 (s, 3H).
【0204】
ステップ4:5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリノニトリル(C50)の合成
5−ヒドロキシ−3−メチルピコリノニトリル(C49)(5.70g、42.5mmol)、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(13.0g、85.3mmol)、および炭酸カリウム(17.6g、127mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(175mL)中の混合物を、100℃で30分間撹拌した。次いで、反応混合物を酢酸エチル(400mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(3×200mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(3×200mL)で順次洗浄した。合わせた水層を酢酸エチル(200mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:5%〜15%の石油エーテル中酢酸エチル)によって、5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリノニトリルを無色のオイルとして得た。収量:3.9g、21mmol、49%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.39 (br d, J=2.1 Hz, 1H), 7.47-7.43 (m, 1H), 6.64 (t, J
HF=71.5
Hz, 1H), 2.59 (s, 3H).
【0205】
ステップ5:5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリン酸(C13)の合成
5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリノニトリル(C50)(7.60g、41.3mmol)のエタノール(200mL)溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(1M、124mL、124mmol)を加え、反応混合物を16時間70℃で撹拌した。次いで、これをtert−ブチルメチルエーテル(200mL)で希釈し、水(2×100mL)で抽出した。合わせた水層をtert−ブチルメチルエーテル(100mL)で洗浄し、1M塩酸水溶液でpH2に酸性化し、tert−ブチルメチルエーテル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した、5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリン酸を白色の固体として得た。収量:6.6g、32mmol、77%。LCMS m/z 203.7 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)
δ 8.32 (br d, J=2.1 Hz, 1H), 7.58-7.62 (m, 1H), 7.06
(t, J
HF=72.7 Hz, 1H), 2.64 (s, 3H).
【0206】
調製例P4:5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(C9)
【0207】
【化22】
ステップ1:メチル5−(ジフルオロメトキシ)ピコリネート(C52)の合成
メチル5−ヒドロキシピコリネート(C51)(20g、130mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(500mL)溶液に、炭酸カリウム(45.1g、326mmol)を添加し、反応混合物を室温で0.5時間撹拌した。クロロ(ジフルオロ)酢酸ナトリウム(63.7g、418mmol)を導入し、その結果生じた混合物を100℃で5時間加熱し、その後飽和塩化ナトリウム水溶液(300mL)および酢酸エチル(300mL)に分配した。水層を酢酸エチル(3×200mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×200mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:5/1の石油エーテル/酢酸エチル)によって、メチル5−(ジフルオロメトキシ)ピコリネートを淡黄色のオイルとして得た(17g、収率65%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.56 (s, 1H), 8.17 (d, J=8.7 Hz, 1H), 7.59 (br d, J=8.7 Hz, 1H),
6.64 (t, J
HF=71.9 Hz, 1H), 4.00 (s, 3H).
【0208】
ステップ2:5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(C9)の合成
メチル5−(ジフルオロメトキシ)ピコリネート(C52)(17g、84mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)中の溶液を、0℃に冷却し、水酸化リチウム(6.0g、250mmol)で処理した。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、1M塩酸水溶液でpH3に酸性化した。水層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸を白色の固体として得た(13g、収率82%)。LCMS m/z 189.8 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 8.52 (d, J=2.4 Hz, 1H), 8.29 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.73
(dd, J=8.6, 2.4 Hz, 1H), 6.68 (t, J
HF=71.5 Hz, 1H).
【0209】
調製例P5:3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(C11)
【0210】
【化23】
ステップ1:5,6−ジクロロピリジン−3−ジアゾニウムテトラフルオロボレート(C54)の合成
5,6−ジクロロピリジン−3−アミン(C53)(15g、92.02mmol)のテトラフルオロホウ酸(水中約45%、150mL)溶液に、0℃で、亜硝酸ナトリウム(6.67g、96.6mmol)の水(90mL)溶液を滴下で添加し、その間に、ジアゾニウム塩が沈殿した。添加後、混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークを石油エーテル(200mL×3)で洗浄し、室温で15時間真空乾燥して、粗5,6−ジクロロピリジン−3−ジアゾニウムテトラフルオロボレート(25.8g)を淡赤色の固体として得、これを精製せずに次のステップで使用した。
【0211】
ステップ2:5,6−ジクロロピリジン−3−イルアセテート(C55)の合成
粗5,6−ジクロロピリジン−3−ジアゾニウムテトラフルオロボレート(C54)(25.8g、92.02mmol)を無水酢酸(75mL)に溶解し、ゆっくりと70℃に加温した。N
2の発生が止んだとき、70℃で1時間撹拌し続け、次いで、溶媒を蒸発させた。残渣をtert−ブチルメチルエーテル(100mL)に溶解し、水(40mL×4)で洗浄した。合わせた水層を追加のtert−ブチルメチルエーテル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(20mL×5)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(40gシリカゲル、0〜25%の石油エーテル中酢酸エチル)によって精製して、5,6−ジクロロピリジン−3−イルアセテート(9.7g、収率51.2%−2ステップ)を黄色のオイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.33 (d, J=2.5 Hz, 1H), 8.18 (d, J=2.5 Hz, 1H), 2.32 (s, 3H).
【0212】
ステップ3:3−クロロ−5−ヒドロキシピコリノニトリル(C56)の合成
5,6−ジクロロピリジン−3−イルアセテート(C55)(9.7g、47.1mmol)のDMF(60mL)溶液に、室温で、シアン化亜鉛(2.6g、22.1mmol)、亜鉛粉末(145mg、2.21mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(1.72g、2.35mmol)を加えた。得られた混合物を、窒素中にて140℃で13時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって、反応が完了したことが示された。混合物をtert−ブチルメチルエーテル(200mL)および水(150mL)で希釈し、Celiteパッドで濾過した。濾液を分離し、水層を追加のtert−ブチルメチルエーテル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(50mL×8)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、3−クロロ−5−ヒドロキシピコリノニトリル(6.8g、収率93.4%)を褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.16 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.38 (d, J=2.5 Hz, 1H).
【0213】
ステップ4:3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリノニトリル(C57)の合成
3−クロロ−5−ヒドロキシピコリノニトリル(C56)(6.8g、44mmol)、クロロ(ジフルオロ)酢酸ナトリウム(20g、176mmol)、および炭酸カリウム(36.5g、264mmol)のDMF(70mL)中の混合物を、100℃で40分間(気体発生を認めることができなくなるまで)撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって、反応が完了したことが示された。混合物をtert−ブチルメチルエーテル(200mL)および水(150mL)で希釈し、分離した。水層を追加のtert−ブチルメチルエーテル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(50mL×8)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して褐色のオイル(7.2g)を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(40gシリカゲル、0%〜20%の石油エーテル中酢酸エチル)によって精製して、3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリノニトリル(5.55g、収率61.7%)を黄色のオイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.44-8.53 (m, 1H), 7.64-7.74 (m, 1H), 6.68 (t, J
HF=70.8
Hz, 1H).
【0214】
ステップ5:メチル3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリネート(C58)の合成
3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリノニトリル(C57)(4.82g、23.6mmol)の4N HCl/MeOH(75mL)溶液を、60℃で13時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって、出発材料の大部分が消費されたことが示された。混合物を水(50mL)で希釈し、室温で30分間撹拌した。混合物を濃縮し、残った水相を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)で中和し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(5.28g)を褐色のオイルとして得、これを、より小さいスケールからの先行回分(528mg)と合わせ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(40gシリカゲル、0%〜20%の石油エーテル中酢酸エチル)によって一緒に精製して、メチル3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリネート(3.4g、収率55.0%)を黄色のオイルとして得たが、室温で静置しておいた間に固化した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.41-8.50 (m, 1H), 7.65 (d, J=1.5 Hz, 1H), 6.64 (t, J
HF=71.3
Hz, 1H), 4.02 (s, 3H).
【0215】
ステップ6:3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(C11)の合成
メチル3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリネート(C58)(1g、4.21mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)および水(20mL)の溶液に、室温で水酸化リチウム一水和物(279mg、6.31mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌し、濃縮し、残った水相を2N塩酸水溶液でpH2〜3に調整し、酢酸エチル(20mL×7)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(720mg、収率75.2%)を淡黄色の固体として得た。LCMS m/z 222.0 [M-H]
-、塩素同位体パターンが認められた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.51 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.06 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.44 (t, J
HF=72.8
Hz, 1H).
【0216】
調製例P6:5,5−ジメチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(#C906)
【0217】
【化24】
ステップ1:4−(2,2−ジエトキシエトキシ)−4−メチルペンタ−1−エン(#C902)の合成
水素化ナトリウム(鉱油中60%、107g、2.67mol)のテトラヒドロフラン(1.5L)懸濁液に、2−メチルペンタ−4−エン−2−オール(89g、0.89mmol)を滴下で添加した。反応混合物を室温で45分間撹拌し、その後2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(90%、292g、1.33mol)をゆっくりと加えた。反応混合物を還流下で36時間加熱した後、これを氷水(2L)中に注ぎ、酢酸エチル(3×1L)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×1.5L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。アルミナでのクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル)によって精製して、生成物を黄色のオイルとして得た。
1H NMRによると、この材料は、かなりのパーセンテージの2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタンを含有しており、この材料の半分をそのまま次のステップにまわした。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3), 特徴的な生成物ピーク: δ 5.92-5.78 (m, 1H), 5.06 (s, 1H),
5.05-5.01 (m, 1H), 4.68 (t, J=5.5 Hz, 1H), 3.43 (d, J=5.3 Hz, 2H), 2.24 (br d,
J=7.3 Hz, 2H).
【0218】
ステップ2:N−ヒドロキシ−2−[(2−メチルペンタ−4−エン−2−イル)オキシ]エタンイミン(#C904)の合成。
#C902(先行ステップより、85.0g、≦445mmol)のエタノール(1.4L)および水(700mL)中の溶液に、室温(約12℃)でヒドロキシルアミン塩酸塩(81.9g、1.18mol)を加えた。反応混合物を50℃で15時間撹拌し、その後、これをジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×1L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0%〜10%の石油エーテル中酢酸エチル)によって、生成物を無色のオイルとして得た。
1H NMRによると、この生成物は、やや純度が低く、オキシムに関する幾何異性体の混合物からなっていた。収量:40.0g、254mmol、2ステップで57%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3), 生成物ピークのみ: δ [7.47 (t, J=5.4 Hz)および6.88 (t, J=3.4 Hz), 計1H], 5.90-5.76 (m, 1H),
5.09 (br s, 1H), 5.08-5.03 (m, 1H), [4.31 (d, J=3.6 Hz)および4.05 (d, J=5.5 Hz), 計2H], 2.27 (d, J=7.2 Hz,
2H), 1.19 (s, 6H).
【0219】
ステップ3:5,5−ジメチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(#C906)の合成。
#C904(40.0g、254mmol)のジクロロメタン(1.2L)溶液に、室温(約15℃)でトリエチルアミン(1.93g、19.1mmol)を加えた。次いで、内部反応温度を22℃〜25℃の間に保ちながら、次亜塩素酸塩ナトリウム水溶液(5%、1.2L)をシリンジでゆっくりと加えた。添加が完了した後、反応混合物を分離し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0%〜10%の石油エーテル中酢酸エチル)によって、生成物を無色のオイルとして得た。収量:18g、120mmol、47%。LCMS m/z 155.7 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 4.59 (dd, J=9.9, 7.9 Hz, 1H), 4.52 (d, AB四重線の半分, J=14.0 Hz, 1H), 4.36 (br dd, ABXパターンの半分,
J=14.0, 0.8 Hz, 1H), 3.75 (dd, J=11.6, 7.8 Hz, 1H), 3.62-3.50 (m, 1H), 2.05
(dd, J=13.0, 6.3 Hz, 1H), 1.61 (dd, J=12, 12 Hz, 1H), 1.33 (s, 3H), 1.28 (s,
3H).
【0220】
調製例P7:tert−ブチル(2−((3R,4R)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(#C928)
【0221】
【化25】
ステップ1:(3aR)−5,5−ジメチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(#C920)および(3aS)−5,5−ジメチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(#C922)の合成
#C906(710g)の、それを構成するエナンチオマーへの分離を、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiral Technologies Chiralpak IC、10μm;移動相:7:3の二酸化炭素/2−プロパノール)によって実施した。化合物#C920は、カラムから最初に溶離するエナンチオマーであり、褐色の固体として単離した。収量:270g、この単離について38%。化合物#C922は、カラムから2番目に溶離するエナンチオマーであり、同様に褐色の固体として単離した。収量:270g、この単離について38%。
【0222】
これら2種の生成物について表示した絶対立体化学は、次の根拠に基づいて割り当てた。化合物#C920は、どちらも実質的な生物活性を示した、本明細書における2つの実施例の合成で使用しており、このことから、#C920の絶対立体化学は、文献にある関連活性化合物の絶対立体化学に対応することが示唆される。C.R.Butlerら、J.Med.Chem.2015、58、2678〜2702、およびM.A.Brodney、J.Med.Chem.2015、58、3223〜3252を参照されたい。最終ステップにおいてそれを構成するエナンチオマーへと分離した以下の実施例の絶対立体化学の割当てにも、同じ論理的根拠を使用した。
【0223】
#C920:LCMS m/z 155.8 [M+H]
+.
1H
NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.59 (dd, J=9.9, 7.9
Hz, 1H), 4.51 (d, AB四重線の半分, J=14.0 Hz, 1H), 4.36 (dd,
ABXパターンの半分, J=14.0, 1.2 Hz, 1H), 3.74 (dd, J=11.6, 7.8
Hz, 1H), 3.62-3.49 (m, 1H), 2.05 (dd, J=12.9, 6.3 Hz, 1H), 1.60 (dd, J=12.4,
12.3 Hz, 1H), 1.33 (s, 3H), 1.28 (s, 3H).
【0224】
#C922:LCMS m/z 155.8 [M+H]
+.
1H
NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.60 (dd, J=10.0, 7.8
Hz, 1H), 4.52 (d, AB四重線の半分, J=14.0 Hz, 1H), 4.36 (dd,
AB四重線の半分, J=14.0, 1.4 Hz, 1H), 3.75 (dd, J=11.6, 7.8
Hz, 1H), 3.63-3.49 (m, 1H), 2.06 (dd, J=12.8, 6.3 Hz, 1H), 1.61 (dd, J=12.3,
12.3 Hz, 1H), 1.34 (s, 3H), 1.28 (s, 3H).
【0225】
ステップ2:(3aR,7aR)−7a−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)−5,5−ジメチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(#C924)の合成
−65℃の2,4−ジブロモ−1,3−チアゾール(5.63g、23.2mmol)のトルエン(50mL)スラリーに、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(3.00mL、23.7mmol)を加えた。次いで、n−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、10mL、25mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を−65℃で10分間撹拌した。#C920(3.0g、19mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を滴下で添加し、撹拌を−65℃で30分間継続し、その後、飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)を加えて反応物をクエンチし、温度を−10℃〜0℃に加温した。水層を酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:0%〜10%の石油エーテル中酢酸エチル)によって、生成物を黄色の固体として得た。収量:4.3g、13mmol、68%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.21 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 4.09 (d, J=13.0 Hz, 1H), 3.79-3.68 (m,
3H), 3.47-3.36 (m, 1H), 1.76 (dd, J=14.0, 6.6 Hz, 1H), 1.57 (br dd, J=13, 13
Hz, 1H), 1.42 (s, 3H), 1.30 (s, 3H).
【0226】
ステップ3:tert−ブチル{2−[(3aR,7aR)−5,5−ジメチルテトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−7a(7H)−イル]−1,3−チアゾール−4−イル}カルバメート(#C926)の合成。
#C924(4.30g、13.5mmol)、tert−ブチルカルバメート(2.37g、20.2mmol)、リン酸カリウム(10g、47mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2.47g、2.70mmol)、およびジ−tert−ブチル[2’,4’,6’−トリ(プロパン−2−イル)ビフェニル−2−イル]ホスファン(572mg、1.35mmol)のトルエン(100mL)中の混合物を、115℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、これを珪藻土で濾過し、フィルターパッドを酢酸エチル(200mL)で洗浄し、合わせた濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:0%〜25%の石油エーテル中酢酸エチル)によって、生成物を黄色の泡状物として得た。収量:2.95g、8.30mmol、61%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3), 特徴的なピーク: δ 7.24 (br s, 1H), 7.15 (br s, 1H), 6.36
(s, 1H), 4.03 (d, J=13.0 Hz, 1H), 3.79-3.69 (m, 3H), 3.33-3.23 (m, 1H), 1.72
(dd, ABXパターンの半分, J=13.9, 6.5 Hz, 1H), 1.52 (s, 9H),
1.38 (s, 3H), 1.30 (s, 3H).
【0227】
ステップ4:tert−ブチル{2−[(3R,4R)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−1,3−チアゾール−4−イル}カルバメート(#C928)の合成。
#C926(4.70g、13.2mmol)の2−プロパノール(30mL)およびテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、ラネーニッケル(1.94g、33.0mmol)を加えた。その結果生じた混合物を3サイクルの脱気および水素装入に掛け、次いで、水素バルーンを用いて50℃で4時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、これを、#C926(2.0g、5.6mmol)を使用して実施した同様の反応混合物と合わせ、珪藻土パッドで濾過した。濾過ケークを酢酸エチル(200mL)で洗浄し、合わせた濾液を真空中で濃縮して、生成物を黄色のゴム質として得た。収量:6.8g、19mmol、定量的。LCMS m/z 358.1 [M+H]
+.
【0228】
調製例P8
N−((4aR,8aR)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6,6−ジメチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C931)
【0229】
【化26】
ステップ1:tert−ブチル(2−((3R,4R)−3−(3−ベンゾイルチオウレイド)−4−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C929)の合成
tert−ブチル(2−((3R,4R)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C928)(2.95g、8.25mmol、1当量)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、室温で、イソチオシアン酸ベンゾイル(1.41g、8.67mmol、1.05当量)を一度に加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。TLC分析(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf 約0.45、UV)によって、出発材料が完全に消費されたこと、および極性のより弱い主スポットが示された。反応混合物を真空中で濃縮して濃黄色のオイル(6.7g)を得、次いで、フラッシュカラムクロマトグラフィー(80gシリカゲル、0%〜30%の石油エーテル中酢酸エチル)によって精製して、tert−ブチル(2−((3R,4R)−3−(3−ベンゾイルチオウレイド)−4−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(3.3g、収率:76.8%)を黄色の固体として得た。LCMS 543.1 [M+Na]
+ 1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 11.72 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 7.86 (d, J=7.5 Hz, 2H),
7.60-7.66 (m, 1H), 7.46-7.56 (m, 3H), 7.24 (br. s., 1H), 4.99 (d, J=12.0 Hz,
1H), 3.96 (d, J=12.6 Hz, 1H), 3.77-3.89 (m, 2H), 2.83 (br. s., 1H), 2.52 (qd, J=4.4,
13.0 Hz, 1H), 1.94 (t, J=13.8 Hz, 1H), 1.65 (dd, J=4.0, 14.0 Hz, 1H), 1.51 (s,
9H), 1.36 (s, 3H), 1.35 (s, 3H).
【0230】
ステップ2:tert−ブチル(2−((4aR,8aR)−2−ベンズアミド−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C930)の合成
tert−ブチル(2−((3R,4R)−3−(3−ベンゾイルチオウレイド)−4−(ヒドロキシメチル)−6,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C929)(2.71g、5.20mmol、1当量)のアセトニトリル(30mL)中の混合物に、室温で、EDCI(1.2g、6.25mmol、1.2当量)を一度に加えた。懸濁液を室温で15時間撹拌し、濃縮し、次いで、酢酸エチル(100mL)および水(50mL)で希釈した。相を分離し、水層を追加の酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機層を、0.1N塩酸水溶液(50mL)で洗浄した。水相を追加の酢酸エチル(50mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄した。水層(pH8〜9)を追加の酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(80mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、tert−ブチル(2−((4aR,8aR)−2−ベンズアミド−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(2.5g、収率:98.7%)を淡黄色の泡状物として得、これをそれ以上精製せずに次のステップに進めた。LCMS m/z 487.2 [M+H]
+
【0231】
ステップ3:N−((4aR,8aR)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6,6−ジメチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C931)の合成
黄色のtert−ブチル(2−((4aR,8aR)−2−ベンズアミド−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C930)(2.5g、5.14mmol、1当量)のジクロロメタン(5mL)溶液に、室温でトリフルオロ酢酸(5mL)を加えた。黄色の溶液を40℃で30分間撹拌した。混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、室温で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(80mL)中に注いだ。混合物を5分間撹拌し、次いで分離した。水相(pH7〜8)をジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色の泡状物(1.92g)を得た。これをジクロロメタン(30mL)および酢酸エチル(30mL)に溶解し、約20mLの体積に濃縮し、得られた懸濁液を室温で1時間静置しておき、濾過した。濾液を約10mLの体積に濃縮した。得られた懸濁液を室温で30分間静置しておき、濾過した。淡黄色の濾過ケークを合わせて、N−((4aR,8aR)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6,6−ジメチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(1.05g、収率:52.9%、LCMS m/z 387.1 [M+H]
+によって求めた純度87.63%)
【0232】
(実施例8)
キラルなN−((4aR,8aR)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6,6−ジメチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C931)からのN−(2−((4aR,8aR)−2−アミノ−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(8)
【0233】
【化27】
5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(92mg、0.486mmol、1.43当量)のジクロロメタン(20mL)溶液に、室温でHATU(188mg、0.493mmol、1.45当量)およびトリエチルアミン(60mg、0.593mmol、1.743当量)を加え、1時間撹拌した。N−((4aR,8aR)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6,6−ジメチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C931)(150mg、0.34mmol、1当量)を一度に加え、次いで、室温で2時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、ブライン溶液で洗浄した。有機抽出物を濃縮して、N−(2−((4aR,8aR)−2−ベンズアミド−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C932)(360mg、0.34mmol、LCMS m/z 580.1 [M+Na]
+)を橙色の固体として得、これを、エタノール(20mL)に懸濁させ、室温でメトキシルアミン塩酸塩(284mg、3.4mmol)およびピリジン(2.69g、34mmol)を加え、次いで、得られた溶液を60℃で12時間撹拌することによるベンゾイル脱保護に進めた。この混合物を別のベンゾイル脱保護反応液(1/9のスケール、0.045mmol)と合わせ、濃縮して粗生成物(680mg)を得、これを、アキラル分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250mm×21.2mm、5μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する34%の水中アセトニトリルから、10分かけて、0.05%のアンモニアを含有する54%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する54%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)によって精製した。凍結乾燥によって、純粋なN−(2−((4aR,8aR)−2−アミノ−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(85mg、収率:2つのステップ、および合わせた反応について全体で48.5%)を白色の固体として得た。LCMS m/z 453.9 [M+H]
+ 1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 10.40 (s, 1H), 8.49 (d, J=2.5 Hz, 1H), 8.32 (d, J=8.5
Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.68 (dd, J=2.5, 8.5 Hz, 1H), 6.65 (t, J
HF=72.0
Hz, 1H), 4.18 (br. s., 2H), 4.08 (d, J=11.5 Hz, 1H), 4.00-4.06 (m, 1H), 3.79 (d,
J=11.0 Hz, 1H), 3.65 (d, J=11.5 Hz, 1H), 2.76-2.84 (m, 1H), 1.77 (t, J=13.6 Hz,
1H), 1.50 (dd, J=4.8, 13.3 Hz, 1H), 1.44 (s, 3H), 1.34 (s, 3H).
【0234】
(実施例9)
キラルなN−((4aR,8aR)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6,6−ジメチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C931)からのN−(2−((4aR,8aR)−2−アミノ−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(9)
【0235】
【化28】

N−(2−((4aR,8aR)−2−アミノ−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(9)は、N−(2−((4aR,8aR)−2−アミノ−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミドについての手順に従い、アミド形成ステップではN−((4aR,8aR)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6,6−ジメチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C931)(150mg、0.34mmol、1当量)、5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリン酸(98mg、0.482mmol)、ジクロロメタン(20mL)、HATU(188mg、0.493mmol、1.45当量)、トリエチルアミン(60mg、0.593mmol、1.743当量)を、ベンゾイル脱保護ステップではエタノール(20mL)、メトキシルアミン塩酸塩(284mg、3.4mmol)、およびピリジン(2.69g、34mmol)を使用して、2ステップで合成した。これにより、粗N−(2−((4aR,8aR)−2−アミノ−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(9)(1/9のスケールでの同様の反応、すなわち追加の0.045mmolも合わせ、この順序から658mg)が得られ、これを、アキラル分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250mm×21.2mm、5μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する39%の水中アセトニトリルから、10分かけて、0.05%のアンモニアを含有する59%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する59%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)によって精製した。凍結乾燥によって、純粋なN−(2−((4aR,8aR)−2−アミノ−6,6−ジメチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(933)(62mg、収率:2つのステップ、および合わせた反応について全体で34.4%)を白色の固体として得た。LCMS m/z 468.0 [M+H]
+ 1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 10.57 (s, 1H), 8.30-8.37 (m, 1H), 7.68 (s, 1H),
7.38-7.46 (m, 1H), 6.63 (t, J
HF=72.3 Hz, 1H), 4.18 (br. s., 2H),
4.08 (d, J=12.0 Hz, 1H), 4.00-4.06 (m, 1H), 3.78 (d, J=10.5 Hz, 1H), 3.64 (d,
J=12.0 Hz, 1H), 2.84 (s, 3H), 2.76-2.83 (m, 1H), 1.72-1.82 (m, 1H), 1.49 (dd,
J=4.5, 13.0 Hz, 1H), 1.44 (s, 3H), 1.34 (s, 3H).
【0236】
調製例P9
ラセミの(+/−)−N−((4aR*,6R*,8aR*)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C65)
【0237】
【化29】
(+/−)−(3aR
*,5R
*)−5−(トリフルオロメチル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C59)は、市販品として入手可能なラセミの1,1,1−トリフルオロ−4−ペンテン−2−オールから出発して、当業界で知られている方法(例えば、US2010/0093999A1に記載の方法)によって調製した。
【0238】
ステップ1:(+/−)−(3aR
*,5R
*,7aR
*)−7a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C60)の合成
濃厚な2,4−ジブロモチアゾール(11g、45.3mmol、1.36当量)のトルエン(150mL)スラリーに、−65℃で、BF
3 Et
2O(6.78g、6mL、47.8mmol、1.435当量)を加えた後、n−BuLi(20mL、2.5Mヘキサン溶液、50mmol、1.5当量)をゆっくりと加えた。得られた黄色の溶液を、この温度で25分間撹拌し、次いで、(+/−)−(3aR
*,5R
*)−5−(トリフルオロメチル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C59)(6.5g、33.3mmol、1当量)のTHF(20mL)溶液を−65℃で滴下で添加した。褐色の溶液を、同じ温度でもう30分間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、Rf 約0.65、UV、次いでKMnO
4で染色)によって、出発材料の大部分が消費されたことが示された。混合物を飽和NH
4Cl水溶液(200mL)でクエンチし、温度を−10〜0℃に加温した。混合物の色が紫色、次いで黄色になった。混合物を酢酸エチル(150mL)で希釈し、分配し、分離した。水層を酢酸エチル(150mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(150mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製の褐色のオイル(16.1g)を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(40gシリカゲル、勾配:0%〜20%の石油エーテル中酢酸エチル)によって精製して、(+/−)−(3aR
*,5R
*,7aR
*)−7a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C60)(5.8g、黄色の固体、収率:48.5%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.40 (s, 1H), 3.98-4.18 (m, 3H), 3.85 (δ,
J=8.0 Hz, 1H), 3.78 (dd, J=5.0, 7.5 Hz, 1H), 3.46 (td, J=5.8, 11.5 Hz, 1H),
2.11 (ddd, J=2.0, 6.8, 13.8 Hz, 1H), 1.72-1.85 (m, 1H).
【0239】
ステップ2:(+/−)−tert−ブチル(2−((3aR
*,5R
*,7aR
*)−5−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール−7a(7H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C61)の合成
ラセミの(+/−)−(3aR
*,5R
*,7aR
*)−7a−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール(C60)(5.8g、16.1mmol、1当量)、tert−ブチルカルバメート(2.84g、24.2mmol、1.5当量)、K
3PO
4(12g、56.5mmol、3.5当量)、Pd
2(dba)
3(2.96g、3.23mmol、0.2当量)、およびt−BuXPhos(686mg、1.61mmol、0.1当量)のトルエン(120mL)中の混合物を、N
2中にて120℃で18時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、Celiteで濾過した。パッドを酢酸エチル(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、粗生成物(12.5g)を褐色の固体として得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(80gシリカゲル、勾配:0%〜20%の石油エーテル中酢酸エチル)によって精製して、(+/−)−tert−ブチル(2−((3aR
*,5R
*,7aR
*)−5−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール−7a(7H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C61)(4.6g、黄色の泡状物、収率:72.0%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.22 (br. S.,2H NH BocがNHイソオキサゾリンと重複している), 4.10 (d, J=12.6 Hz, 1H), 3.94-4.02 (m, 2H), 3.82 (d, J=7.5 Hz,
1H), 3.76 (dd, J=4.8, 7.8 Hz, 1H), 3.23-3.34 (m, 1H), 2.05-2.12 (m, 1H),
1.72-1.85 (m, 1H), 1.53 (s, 9H). LCMS m/z 418.1 [M+Na]
+
【0240】
ステップ3:(+/−)−tert−ブチル(2−((3R
*,4R
*,6R
*)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C62)の合成
アルゴン中にて、(+/−)−tert−ブチル(2−((3aR
*,5R
*,7aR
*)−5−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c]イソオキサゾール−7a(7H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C61)(4.60g、11.6mmol、1当量)のイソプロパノール(30mL)およびTHF(30mL)溶液に、室温(約16℃)で、ラネーNi(2.39g、40.7mmol、3.5当量)を加えた。得られた黒色の混合物を水素で3回脱気し、水素バルーンを用いながら45℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=2:1、Rf 約0.2、UV)によって、出発材料の大部分が消費されたことが示され、新たな主スポットも示された。混合物を室温に冷却し、Celiteパッドで濾過した。濾過ケークをTHF(200mL)および酢酸エチル(100mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、(+/−)−tert−ブチル(2−((3R
*,4R
*,6R
*)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C62)(4.7g、黄色の泡状物、収率:100%)を得、これをそれ以上精製せずに次のステップにまわした。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.29 (br. s., 1H), 7.20 (br. s., 1H), 3.93-4.03 (m, 1H), 3.75-3.80
(m, 1H), 3.72 (dd, J=3.0, 11.5 Hz, 1H), 3.63-3.69 (m, 1H), 3.51 (dd, J=3.3,
11.3 Hz, 1H), 2.07-2.58 (m, 4H), 1.91 (td, J=3.2, 13.7 Hz, 1H), 1.53 (s, 9H).
【0241】
ステップ4:(+/−)−tert−ブチル(2−((3R
*,4R
*,6R
*)−3−(3−ベンゾイルチオウレイド)−4−(ヒドロキシメチル)−6−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C63)の合成
粗(+/−)−tert−ブチル(2−((3R
*,4R
*,6R
*)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C62)(4.7g、11.6mmol、1当量)の酢酸エチル(40mL)溶液に、室温で、イソチオシアン酸ベンゾイル(2g、12.2mmol、1.055当量)を一度に加えた。LC/MSによって、完了したことが確認された後、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応懸濁液を濾過した。濾過ケークを酢酸エチル(100mL)で洗浄した。濾過ケークを真空乾燥して、純粋な(+/−)−tert−ブチル(2−((3R
*,4R
*,6R
*)−3−(3−ベンゾイルチオウレイド)−4−(ヒドロキシメチル)−6−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C63)(3.1g、白色の固体、収率:47.7%)を得た。濾液を濃縮して、純度のより低い追加の生成物(4.4g、黄色の固体、収率:52.3%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 11.73 (s, 1H), 8.94 (s, 1H), 7.83-7.92 (m, 2H), 7.60-7.69 (m, 1H),
7.49-7.59 (m, 2H), 7.33 (br. s., 1H), 5.75 (d, 11.73 (s, 1H), 8.94 (s, 1H),
7.83-7.92 (m, 2H), 7.60-7.69 (m, 1H), 7.49-7.59 (m, 2H), 7.33 (br. s., 1H),
5.75 (d, J=12.0 Hz, 1H), 3.99-4.10 (m, 1H), 3.80-3.97 (m, 3H), 2.31-2.41 (m,
1H), 2.14-2.28 (m, 2H), 1.99-2.09 (m, 1H), 1.52 (s, 9H). LCMS m/z 583.1 [M+Na]
+.分析データは、材料の最初の収穫について表すものである。
【0242】
ステップ5:(+/−)−tert−ブチル(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C64)の合成
純粋な(+/−)−tert−ブチル(2−((3R
*,4R
*,6R
*)−3−(3−ベンゾイルチオウレイド)−4−(ヒドロキシメチル)−6−(トリフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C63)(3.1g、5.53mmol、1当量)のアセトニトリル(50mL)溶液に、室温で、EDCI(1.27g、6.64mmol、1.2当量)を一度に加えた。懸濁液を室温で16時間、次いで25〜30℃で2時間、次いで30℃で16時間撹拌した。反応溶液を濃縮して白色の固体を得、これをジクロロメタン(200mL)に溶解し、次いで水(100mL×2)で洗浄した。水層を追加のジクロロメタン(100mL)で洗浄し、次いで、合わせた低有機抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、(+/−)−tert−ブチル(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C64)(2.85g、白色の泡状物、収率:97.9%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 12.11 (br. s., 1H), 8.25 (d, J=5.5 Hz, 2H), 7.49-7.56 (m, 1H),
7.41-7.48 (m, 2H), 7.23 (br. s., 1H), 4.27-4.34 (m, 1H), 4.08-4.23 (m, 2H),
3.98-4.08 (m, 2H), 2.82-2.92 (m, 1H), 1.95-2.08 (m, 2H), 1.53 (s, 9H). LCMS m/z
548.8 [M+Na]
+.
【0243】
ステップ6:(+/−)−N−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C65)の合成
黄色の(+/−)−tert−ブチル(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)カルバメート(C64)(2.35g、4.46mmol、1当量)のジクロロメタン(10mL)溶液に、室温でトリフルオロ酢酸(6mL)を加えた。黄色の溶液を45℃で25分間撹拌し、LCMS分析によって、完了したと判断された。反応溶液を、より小さいスケールでの先行反応溶液(0.95mmolの同じ限定試薬、2mLのジクロロメタン、2mLのトリフルオロ酢酸)と合わせ、その結果得られる、合わせた溶液をジクロロメタン(100mL)で希釈し、室温で、飽和NaHCO
3水溶液(100mL)中に注いだ。水相をジクロロメタン(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡黄色の粗固体(2.1g)を得、これをジクロロメタン:酢酸エチル(1:1 v:v、50mL)に溶解し、約10mLの溶媒が残るまで濃縮し、室温で20分間静置しておき、次いで濾過して、白色の固体(約1.4g)を得た。濾液を、約5mLの溶媒が残るまで濃縮し、次いで室温で終夜(約16時間)静置しておいた。さらなる白色の固体を濾過し、収穫された両方の白色固体を合わせ、真空乾燥して、(+/−)−N−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C65)(1.7g、白色の固体、両方の反応からの平均収率:73.6%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 12.06 (br. s., 1H), 8.25 (d, J=7.5 Hz, 2H), 7.49-7.56 (m, 1H),
7.40-7.48 (m, 2H), 5.99 (s, 1H), 4.35 (dd, J=2.8, 11.8 Hz, 1H), 4.16-4.23 (m, 1H),
3.99-4.16 (m, 5H), 2.95 (dd, J=7.5, 10.0 Hz, 1H), 1.94-2.08 (m, 2H). LCMS m/z
427.0 [M+H]
+
【0244】
(実施例10)
キラルなN−(2−((4aS,6S,8aS)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(10b)およびキラルなN−(2−((4aR,6R,8aR)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(10a)
【0245】
【化30】
【0246】
ステップ1:(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C66)の合成
市販品として入手可能な5−クロロピコリン酸(96mg、0.609mmol、1.4当量)の、撹拌状態のジクロロメタン(20mL)溶液に、約15℃で、HATU(240mg、0.631mmol、1.45当量)およびトリエチルアミン(75mg、0.741mmol、1.703当量)を加えた。30分後、(+/−)−N−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C65)(200mg、0.435mmol)を一度に加えた。得られた混合物を室温で17時間撹拌し、次いでジクロロメタン(50mL)で希釈し、ブライン溶液(30mL×2)で洗浄した。合わせた水層を追加のジクロロメタン(25mL)で洗浄した。合わせた有機層を、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C66)(430mg、塩素同位体パターンが認められたLCMS m/z 566.1 [M+H]
+によって求めた純度52.502%)をオフホワイト色の固体として得、これをそれ以上精製せずにそのまま次のステップに使用した。
【0247】
ステップ2:(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C67)の合成
粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C66)(430mg、0.435mmol、1当量)のエタノール(20mL)懸濁液に、室温で、メトキシルアミン塩酸塩(363mg、4.35mmol、10当量)およびピリジン(3.44g、43.5mmol、100当量)を加えた。反応混合物を60℃で16時間撹拌した。得られた溶液を濃縮して粗生成物を得、これをアキラル分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250mm×21.2mm×5μm、勾配:0.05%のアンモニアを含有する46%の水中アセトニトリルから0.05%のアンモニアを含有する66%の水中アセトニトリル、勾配時間:10分;0.05%のアンモニアを含有する66%の水中アセトニトリルで2分間保持、流量:30mL/分)によって精製して、凍結乾燥後に、(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C67)(64mg、2ステップで収率31.9%、塩素同位体パターンが認められたLCMS m/z 462.0 [M+H]
+による純度92.921%)を白色の固体として得た。
【0248】
ステップ3(キラル分離):
(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C67)(64mg)を、キラル超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiralpak AD、250mm×30mm、5μm;移動相:6/4の二酸化炭素/0.1%の水酸化アンモニウム水溶液を含有するエタノール;流量:50mL/分)に掛けた。凍結乾燥後、最初に溶離するエナンチオマーを白色の固体(13mg)として得、アキラル分取HPLCおよび凍結乾燥を2サイクル(カラム:Phenomenex Gemini C18 250mm×50mm、10μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する46%の水中アセトニトリルから、10分かけて、0.05%のアンモニアを含有する66%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する66%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)行って精製し直した。最終の凍結乾燥後(6mg、収率9.4%、白色の固体)、最初のエナンチオマーを、この化合物の生物活性(不活性)に基づき、N−(2−((4aS,6S,8aS)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(10b)に割り当てた。LCMS m/z 461.9 [M+H]
+、塩素同位体パターンが認められた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.39 (s, 1H), 8.53-8.62 (m, 1H), 8.24 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.88-7.93
(m, 1H), 7.76 (s, 1H), 4.29 (br. s., 2H), 3.85-4.08 (m, 5H), 2.75-2.83 (m, 1H),
1.84-1.96 (m, 2H).
【0249】
凍結乾燥後、2番目に溶離するエナンチオマーを白色の固体(11mg)として得、アキラル分取HPLCおよび凍結乾燥を2サイクル(カラム:Phenomenex Gemini C18 250mm×50mm、10μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する46%の水中アセトニトリルから、10分かけて、0.05%のアンモニアを含有する66%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する66%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)行って精製し直した。最終の凍結乾燥後(8mg、収率12%、白色の固体)、2番目のエナンチオマーを、この化合物の生物活性(活性)に基づき、N−(2−((4aR,6R,8aR)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(10a)に割り当てた。LCMS m/z 483.9 [M+Na]
+、塩素同位体パターンが認められた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.39 (br. s., 1H), 8.59 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.24 (d, J=8.0 Hz, 1H),
7.88-7.93 (m, 1H), 7.76 (s, 1H), 4.29 (br. s., 2H), 3.85-4.08 (m, 5H),
2.74-2.83 (m, 1H), 1.84-1.96 (m, 2H)
【0250】
(実施例11)
キラルなN−(2−((4aS,6S,8aS)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(11a)およびキラルなN−(2−((4aR,6R,8aR)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(11b)
【0251】
【化31】
ステップ1:(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(C68)の合成
このラセミ体は、粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C66)についての手順に従い、(+/−)−N−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C65)(200mg、0.435mmol)、5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリン酸(124mg、0.609mmol)、ジクロロメタン(20mL)、HATU(240mg、0.631mmol、1.45当量)、およびトリエチルアミン(75mg、0.741mmol、1.703当量)を使用して調製した。粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(C68)(445mg、LCMS m/z 612.1 [M+H]
+による純度80.85%)を濃厚な黄色のオイルとして取得し、それ以上精製せずにそのまま次のステップで使用した。
【0252】
ステップ2:(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(C69)の合成。このラセミ体は、(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミドC67について予め記載した手順に従い、粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(C68)(445mg)、エタノール(20mL)、メトキシルアミン塩酸塩(363mg、4.35mmol)、およびピリジン(3.44g、43.5mmol)を使用して調製した。アキラル分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250mm×21.2mm、5μm;勾配:0.05%のアンモニアを含有する46%の水中アセトニトリルから0.05%のアンモニアを含有する66%の水中アセトニトリル;勾配時間:10分;0.05%のアンモニアを含有する66%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)によって精製して、凍結乾燥後に、(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(C69)(61mg、2ステップで収率27.6%、LCMS m/z 508.1 [M+H]
+による純度90.93%)を白色の固体として得た。
【0253】
ステップ3(キラル分離):
ラセミ体(C69)(61mg)を、キラル超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiralpak AD、250mm×30mm、5um;移動相:75/25の二酸化炭素/0.1%の水酸化アンモニウム水溶液を含有するエタノール;流量:60mL/分)に掛けた。
【0254】
凍結乾燥後、最初に溶離するエナンチオマーを白色の固体(25mg)として得、アキラル分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 250mm×50mm、10μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する30%の水中アセトニトリルから、8分かけて、0.05%のアンモニアを含有する70%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する70%の水中アセトニトリルで1分間保持;流量:35mL/分)によって精製し直した。凍結乾燥後(15mg、収率25%、オフホワイト色の固体)、最初のエナンチオマーを、この化合物の生物活性に基づき、N−(2−((4aS,6S,8aS)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(11b)に割り当てた。LCMS m/z 508.0 [M+H]
+ 1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.58 (s, 1H), 8.33 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.40-7.45 (m,
1H), 6.64 (t, J
HF=72.3 Hz, 1H), 4.23 (br. s., 2H), 3.94-4.09 (m,
3H), 3.89 (d, J=11.5 Hz, 2H), 2.84 (s, 3H), 2.74-2.81 (m, 1H), 1.82-1.99 (m,
2H).
【0255】
凍結乾燥後、2番目に溶離するエナンチオマーを白色の固体(27mg、収率44%)として取得し、この化合物の生物活性に基づき、N−(2−((4aR,6R,8aR)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミド(11a)に割り当てた。LCMS m/z 508.0 [M+H]
+ 1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 10.57 (s, 1H), 8.31-8.35 (m, 1H), 7.71 (s, 1H),
7.40-7.44 (m, 1H), 6.64 (t, J
HF=72.3 Hz, 1H), 4.27 (br. s., 2H),
3.94-4.09 (m, 3H), 3.89 (d, J=11.0 Hz, 2H), 2.84 (s, 3H), 2.74-2.81 (m, 1H),
1.82-1.99 (m, 2H).
【0256】
(実施例12)
キラルなN−(2−((4aS,6S,8aS)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(12b)およびキラルなN−(2−((4aR,6R,8aR)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(12a)
【0257】
【化32】
ステップ1:(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C70)の合成
このラセミ体は、粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C66)についての手順に従い、(+/−)−N−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C65)(200mg、0.435mmol)、5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(115mg、0.609mmol)、ジクロロメタン(20mL)、HATU(240mg、0.631mmol、1.45当量)、およびトリエチルアミン(75mg、0.741mmol、1.703当量)を使用して調製した。粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C70)(395mg、LCMS m/z 620.0 [M+Na]
+による純度84.91%)を白色の固体として取得し、それ以上精製せずにそのまま次のステップで使用した。
【0258】
ステップ2:(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C71)の合成
このラセミ体は、(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C67)について予め記載した手順に従い、粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C70)(395mg)、エタノール(20mL)、メトキシルアミン塩酸塩(363mg、4.35mmol)、およびピリジン(3.44g、43.5mmol)を使用して調製した。アキラル分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250mm×21.2mm×5μm、勾配:0.05%のアンモニアを含有する41%の水中アセトニトリルから0.05%のアンモニアを含有する61%の水中アセトニトリル、勾配時間:10分、0.05%のアンモニアを含有する61%の水中アセトニトリルで2分間保持、流量:30mL/分)によって精製して、凍結乾燥後に、(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C71)(74mg、2ステップで収率34.5%、LCMS m/z 494.1 [M+H]
+による純度93.57%)を白色の固体として得た。
【0259】
ステップ5(キラル分離):
ラセミ体(C71)(74mg)を、キラル超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiralpak AD、250mm×30mm、5um;移動相:65/35の二酸化炭素/0.1%の水酸化アンモニウム水溶液を含有するエタノール;流量:50mL/分)に掛けた。
【0260】
凍結乾燥後、最初に溶離するエナンチオマーを白色の固体(30mg)として得、アキラル分取HPLC(カラム:DuraShell C18 150mm×25mm、5μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する38%の水中アセトニトリルから、10分かけて、0.05%のアンモニアを含有する58%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する58%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)によって精製し直した。凍結乾燥後(16mg、収率22%、白色の固体)、最初のエナンチオマーを、この化合物の生物活性に基づき、N−(2−((4aS,6S,8aS)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(12b)に割り当てた。LCMS m/z 493.9 [M+H]
+ 1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ 10.39 (s, 1H), 8.46-8.51 (m, 1H), 8.32 (d, J=8.5 Hz,
1H), 7.75 (s, 1H), 7.68 (dd, J=1.8, 8.8 Hz, 1H), 6.66 (t, J
HF=72.0
Hz, 1H), 4.24 (br. s., 2H), 3.94-4.08 (m, 3H), 3.85-3.93 (m, 2H), 2.73-2.82 (m,
1H), 1.82-1.99 (m, 2H).
【0261】
凍結乾燥後、2番目に溶離するエナンチオマーを白色の固体(29mg)として得、キラル超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiralpak AD、250mm×30mm、5μm;移動相:75/25の二酸化炭素/0.1%の水酸化アンモニウム水溶液を含有するエタノール;流量:60mL/分)、凍結乾燥、次いで、アキラル分取HPLC(カラム:DuraShell C18 150mm×25mm、5μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する38%の水中アセトニトリルから、10分かけて、0.05%のアンモニアを含有する58%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する58%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)に掛け直した。凍結乾燥後(14mg、収率19%、白色の固体)、2番目のエナンチオマーを、この化合物の生物活性に基づき、N−(2−((4aR,6R,8aR)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(12a)に割り当てた。LCMS m/z 493.9 [M+H]
+ 1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.39 (s, 1 H), 8.48 (d, J=2.5 Hz, 1H), 8.32 (d, J=8.5 Hz, 1H),
7.75 (s, 1H), 7.68 (dd, J=2.5, 8.0 Hz, 1H), 6.66 (t, J
HF=72.0 Hz,
2H), 4.24 (br. s., 2H), 3.94-4.08 (m, 3H), 3.85-3.93 (m, 2H), 2.73-2.82 (m,
1H), 1.82-1.99 (m, 2H).
【0262】
(実施例13)
キラルなN−(2−((4aS,6S,8aS)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(13b)およびキラルなN−(2−((4aR,6R,8aR)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(13a)
【0263】
【化33】
ステップ1:(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C72)の合成
このラセミ体は、粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C66)についての手順に従い、(+/−)−N−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−8a−(4−アミノチアゾール−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−2−イル)ベンズアミド(C65)(200mg、0.435mmol)、3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリン酸(122mg、0.544mmol)、ジクロロメタン(20mL)、HATU(240mg、0.631mmol、1.45当量)、およびトリエチルアミン(75mg、0.741mmol、1.703当量)を使用して調製した。(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C72)(460mg、塩素同位体パターンが認められたLCMS m/z 654.0 [M+Na]
+による純度88.25%)を濃厚な黄色のオイルとして取得し、それ以上精製せずにそのまま次のステップで使用した。
【0264】
ステップ2:(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C73)の合成
表題化合物(C73)は、(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−クロロピコリンアミド(C67)について予め記載した手順に従い、粗(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−ベンズアミド−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C72)(462mg)、エタノール(20mL)、メトキシルアミン塩酸塩(363mg、4.35mmol)、およびピリジン(3.44g、43.5mmol)を使用して調製した。アキラル分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18 250mm×21.2mm×5μm、勾配:0.05%のアンモニアを含有する44%の水中アセトニトリルから0.05%のアンモニアを含有する64%の水中アセトニトリル、勾配時間:10分、0.05%のアンモニアを含有する64%の水中アセトニトリルで2分間保持、流量:30mL/分)によって精製して、(+/−)−N−(2−((4aR
*,6R
*,8aR
*)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミド(C73)(163mg、2ステップで収率71.0%、塩素同位体パターンが認められたLCMS m/z 528.1 [M+H]
+による純度93.18%)を白色の固体として得た。
【0265】
ステップ9(キラル分離):
ラセミ体(C73)(163mg)を、キラル超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiralpak AD、250mm×30mm、5μm;移動相:75/25の二酸化炭素/0.1%の水酸化アンモニウム水溶液を含有するイソプロパノール;流量:60mL/分)に掛けた。
【0266】
凍結乾燥後、最初に溶離するエナンチオマーを白色の固体(52mg)として得、アキラル分取HPLC(カラム:DuraShell C18 150mm×25mm、5μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する41%の水中アセトニトリルから、10分かけて、0.05%のアンモニアを含有する61%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する61%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)によって精製し直した。凍結乾燥後(22mg、収率20.5%、白色の固体)、最初のエナンチオマーを、この化合物の生物活性に基づき、N−(2−((4aS,6S,8aS)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミドに割り当てた(13b)(不活性)。LCMS m/z 527.9 [M+H]
+、塩素同位体パターンが認められた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.34 (s, 1H), 8.42 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.70 (d, J=2.5
Hz, 1H), 6.67 (t, J
HF=71.3 Hz, 1H), 4.24 (br. s., 2H), 3.94-4.08 (m,
3H), 3.84-3.92 (m, 2H), 2.72-2.80 (m, 1H), 1.81-1.99 (m, 2H).
【0267】
凍結乾燥後、2番目に溶離するエナンチオマーを白色の固体(47mg)として得、アキラル分取HPLC(カラム:DuraShell C18 150mm×25mm、5μm;移動相:0.05%のアンモニアを含有する41%の水中アセトニトリルから、10分かけて、0.05%のアンモニアを含有する61%の水中アセトニトリル、0.05%のアンモニアを含有する61%の水中アセトニトリルで2分間保持;流量:30mL/分)によって精製し直した。凍結乾燥後(19mg、収率18%、白色の固体)、2番目のエナンチオマーを、この化合物の生物活性に基づき、N−(2−((4aR,6R,8aR)−2−アミノ−6−(トリフルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン−8a(8H)−イル)チアゾール−4−イル)−3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミドに割り当てた(13a)(活性)。LCMS m/z 527.9 [M+H]
+、塩素同位体パターンが認められた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.34 (s, 1H), 8.34 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.70 (d, J=2.0
Hz, 1H), 6.67 (t, J
HF=71.3 Hz, 1H), 4.23 (br. s., 2H), 3.94-4.08 (m,
3H), 3.85-3.93 (m, 2H), 2.72-2.80 (m, 1H), 1.82-1.99 (m, 2H).
【0268】
調製例P10
N−((4a’R,8a’R)−8a’−(4−アミノチアゾール−2−イル)−4a’,5’,8’,8a’−テトラヒドロ−4’H−スピロ[シクロブタン−1,6’−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン]−2’−イル)ベンズアミド(C84)
【0269】
【化34】
ステップ1.1−(プロパ−2−エン−1−イル)シクロブタノール(C74)の合成。
0℃のシクロブタノン(6.00g、85.6mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液に、塩化アリルマグネシウム(2.0Mテトラヒドロフラン溶液、85.6mL、171mmol)を滴下して添加した。反応混合物を0℃で1時間、次いで室温で1時間撹拌し、その後、飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)を添加した後、塩酸水溶液(6M、25mL)を加えた。その結果生じた混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3×150mL)で、水層に関して塩基性のpHが認められるまで洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルに吸着させた。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:0%〜60%のヘプタン中酢酸エチル)によって、生成物を無色のオイルとして得た。収量:5.13g、45.7mmol、53%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.94-5.83 (m, 1H), 5.22-5.20 (m, 1H), 5.20-5.16 (m, 1H), 2.39 (br
d, J=7.2 Hz, 2H), 2.10-2.04 (m, 4H), 1.81-1.71 (m, 1H), 1.61-1.49 (m, 1H).
【0270】
ステップ2.1−(2,2−ジメトキシエトキシ)−1−(プロパ−2−エン−1−イル)シクロブタン(C75)の合成。水素化ナトリウム(鉱油中60%、3.84g、96.0mmol)の1,4−ジオキサン(60mL)懸濁液に、C74(5.13g、45.7mmol)を滴下して添加した。反応混合物を室温で45分間撹拌した後、2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタン(10.8mL、91.4mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を100℃で16時間加熱し、その後、これを冷却し、氷水(800mL)中に注いだ。その結果生じた混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:0%〜70%のヘプタン中酢酸エチル)によって、生成物を無色のオイルとして得た。収量:3.45g、17.2mmol、38%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.91-5.80 (m, 1H), 5.17-5.12 (m, 1H), 5.12-5.08 (m, 1H), 4.46 (t,
J=5.2 Hz, 1H), 3.40 (s, 6H), 3.36 (d, J=5.2 Hz, 2H), 2.41 (br d, J=7.0 Hz, 2H),
2.17-2.07 (m, 2H), 1.97-1.89 (m, 2H), 1.80-1.70 (m, 1H), 1.61-1.48 (m, 1H).
【0271】
ステップ3.N−ヒドロキシ−2−{[1−(プロパ−2−エン−1−イル)シクロブチル]オキシ}エタンイミン(C76)の合成 C75(3.45g、17.2mmol)のエタノール(28mL)および水(5mL)溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.72g、24.8mmol)を加えた。反応混合物を90分間70℃に加熱し、その後、これを室温に冷却し、酢酸ナトリウム(97%、2.91g、34.4mmol)の水(5mL)溶液で処理した。その結果生じた混合物を室温で10分間撹拌し、真空中で濃縮し、残渣をジクロロメタン(100mL)と水(150mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×150mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を無色のオイルとして得た。
1H NMRによって、この材料は、オキシムに関する幾何異性体の混合物であると判断された。収量:2.72g、16.1mmol、94%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ [7.49 (t, J=5.6 Hz)および6.90 (br t, J=3 Hz), 計1H], 5.90-5.77 (m, 1H), 5.18-5.14 (m, 1H), 5.14-5.10 (m, 1H), [4.23
(br d, J=3.5 Hz)および3.99 (d, J=5.5 Hz), 計2H], 2.43 (br d, J=7 Hz, 2H), 2.18-2.07 (m, 2H), 2.00-1.92 (m, 2H),
1.83-1.73 (m, 1H), 1.65-1.51 (m, 1H).
【0272】
ステップ4.3a’,4’−ジヒドロ−3’H,7’H−スピロ[シクロブタン−1,5’−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール](C77)の合成。
C76(2.72g、16.1mmol)のジクロロメタン(76mL)溶液に、−10℃の内部温度で、次亜塩素酸塩ナトリウム溶液(5.6〜6%、21.2mL、18mmol)を、反応物の内部温度が決して0℃を越えて上昇することのないような速度で滴下して添加した。添加が完了した後、反応混合物を−10℃で3時間撹拌し、その後、これを16時間かけてゆっくりと室温に加温した。反応混合物を水(500mL)で希釈し、水層をジクロロメタン(2×250mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、シリカゲルに吸着させた。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:0%〜80%のヘプタン中酢酸エチル)によって、生成物を無色のオイルとして得た。収量:2.06g、12.3mmol、76%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.60 (dd, J=10.2, 7.9 Hz, 1H), 4.52 (d, J=13.6 Hz, 1H), 4.20 (dd,
J=13.6, 1.3 Hz, 1H), 3.80 (dd, J=11.6, 7.9 Hz, 1H), 3.52-3.40 (m, 1H), 2.40
(dd, J=12.9, 6.3 Hz, 1H), 2.30-2.20 (m, 1H), 2.19-2.02 (m, 2H), 2.00-1.83 (m,
2H), 1.76-1.57 (m, 2H).
【0273】
ステップ5.cis−7a’−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)テトラヒドロ−1’H,3’H−スピロ[シクロブタン−1,5’−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール](C78)の合成。
−76℃(内部温度)の、2,4−ジブロモ−1,3−チアゾール(3.78g、15.6mmol)のトルエンとテトラヒドロフランの混合物(10:1、80mL)中の溶液に、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.85mL、14.6mmol)を添加した後、n−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、5.74mL、14.4mmol)を滴下で添加した。このように加えている間はどちらも終始、反応混合物の内部温度を−70℃未満に保った。次いで、反応混合物を−76℃(内部温度)で30分間撹拌し、その後、C77(2.0g、12.0mmol)のトルエンとテトラヒドロフランの混合物(10:1、6mL)中の溶液を加えた。追加のトルエン/テトラヒドロフラン(10:1、6mL)を使用してC77フラスコをすすぎ、これも反応混合物に加えた。撹拌を−76℃で1時間継続し、この時点で、飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)を加えて反応物をクエンチし、次いで室温に加温した。その結果生じた混合物を酢酸エチル(200mL)と水(500mL)とに分配し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:0%〜80%のヘプタン中酢酸エチル)によって、生成物を黄色の固体として得た。収量:3.32g、10.0mmol、83%。LCMS m/z 331.3, 333.2 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ 7.21 (s, 1H), 3.96 (d, J=12.8 Hz,
1H), 3.76-3.70 (m, 3H), 3.41-3.34 (m, 1H), 2.31-2.09 (m, 4H), 2.02-1.93 (m,
1H), 1.91-1.80 (m, 1H), 1.74-1.59 (m, 2H).
【0274】
ステップ6.[rel−(7R,8R)−7−アミノ−7−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)−5−オキサスピロ[3.5]ノナ−8−イル]メタノール(C79)の合成。
C78のC79への変換を、実施例6においてC31からのC30の合成について記載した手順に従って実施した。生成物を橙色の固体として単離した。収量:3.2g、9.6mmol、96%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3), 特徴的なピーク: δ 7.20 (s, 1H), 3.75 (d, J=11.5 Hz, 1H),
3.70 (dd, J=11.4, 3.7 Hz, 1H), 3.51 (dd, J=11.4, 3.9 Hz, 1H), 3.30 (d, J=11.5
Hz, 1H), 2.49-2.41 (m, 1H), 2.27-1.80 (m, 6H), 1.74-1.61 (m, 1H).
【0275】
ステップ7.N−{[rel−(7R,8R)−7−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)−8−(ヒドロキシメチル)−5−オキサスピロ[3.5]ノナ−7−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C80)の合成。
C79(2.2g、6.6mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、イソチオシアン酸ベンゾイル(0.938mL、6.98mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、その後、これを真空中で濃縮して、生成物を黄色の固体(3.3g)として得た。この材料をそのまま次のステップで使用した。
【0276】
ステップ8.N−[cis−8a’−(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)−4a’,5’,8’,8a’−テトラヒドロ−4’H−スピロ[シクロブタン−1,6’−ピラノ[3,4−d][1,3]チアジン]−2’−イル]ベンズアミド(C81)およびN−((4a’R,8a’R)−8a’−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−4a’,5’,8’,8a’−テトラヒドロ−4’H−スピロ[シクロブタン−1,6’−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン]−2’−イル)ベンズアミド(C82)の合成。
C24(先行ステップより、3.3g、≦6.6mmol)とメトキシベンゼン(2.17mL、20.0mmol)の1,2−ジクロロエタン(44mL)中の混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸(1.74mL、19.7mmol)をすばやく加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、その後、これをジクロロメタン(100mL)で希釈し、1M水酸化ナトリウム水溶液(150mL)で処理した。その結果生じた二相の混合物を室温で15分間撹拌し、この時点で、水層をジクロロメタン(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(250mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。その結果生じた黄色の固体をヘプタン(15mL)で摩砕して、生成物81(1.08g)を白色の固体として得た。摩砕からの濾液を減圧下で濃縮し、ジクロロメタンとメタノール(9:1)の混合物に溶解し、シリカゲルに吸着させた。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:0%〜70%のヘプタン中酢酸エチル)によって、オフホワイト色の固体が得られ、これをヘプタンで摩砕して、追加の生成物(0.77g)を白色の固体として得た。合わせた収量:1.85g、3.87mmol、2ステップで59%。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.24-7.88 (br s, 2H), 7.60-7.52 (m, 1H), 7.52-7.40 (m, 2H), 7.23
(s, 1H), 3.82 (AB四重線, 低磁場二重線が広がっている, J
AB=11.6 Hz, Δν
AB=85.4 Hz, 2H), 3.23-3.14 (m, 1H), 3.14-3.02 (m, 1H), 2.61 (br d,
J=12.5 Hz, 1H), 2.31-2.11 (m, 3H), 2.11-1.95 (m, 2H), 1.93-1.80 (m, 2H),
1.75-1.61 (m, 1H). 少量のC82も、この反応から単離された。これは、他の同様の反応から得られた試料と合わせ、そのまま次のステップで使用した。LCMS m/z 464.3 [M+H]
+ 臭素同位体パターンが認められた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.20 - 8.30 (m, 2H), 7.51 (m, J=7.4 Hz, 1H), 7.41 - 7.48 (m,
2H), 7.27 (s, 1H), 4.16 - 4.34 (m, 2H), 4.00 (d, J=12.5 Hz, 1H), 3.78 (br. s.,
1H), 2.94 - 3.02 (m, 1H), 2.11 - 2.31 (m, 3H), 1.94 - 2.02 (m, 2H), 1.79 - 1.92
(m, 2H), 1.67 (m, J=11.5, 9.3, 9.3 Hz, 1H).
【0277】
ステップ9.N−((4a’R,8a’R)−8a’−(4−アミノチアゾール−2−イル)−4a’,5’,8’,8a’−テトラヒドロ−4’H−スピロ[シクロブタン−1,6’−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン]−2’−イル)ベンズアミド(C84)
C82(68mg、0.15mmol)を含有するフラスコに、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(96% 12.2mg、13.4μmol)、[1,1’−ビフェニル]−2−イルジ−tert−ブチルホスファン(John Phos)(9.30mg、0.0312mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(47.1mg、0.490mmol)、およびベンゾフェノンイミン(32.3mg、0.178mmol、29.8μL)に続いて、トルエン(0.94mL)を加えた。混合物を3回排気し、N
2で再充填した。混合物を60℃で1時間撹拌した。LCMSによる分析によって、出発材料が残っていないことが示され、イミンの所望の生成物分子量が認められた。LCMS m/z 563.7 [M+H]
+. 反応混合物をceliteで濾過し、次いで真空中で濃縮した。回収されたC83は、琥珀色のオイルであり、この材料をそのまま次のステップで使用した。C83(83.0mg、0.15mmol)をメタノール(2mL)に溶解し、ヒドロキシルアミンHCl(20.5mg、0.295mmol)および酢酸ナトリウム(24.2mg、0.295mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で約45分間撹拌した。LCMSによる分析によって、脱保護が完了したことが示された。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応物をクエンチし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、真空中で濃縮した。残渣を、0〜100%の酢酸エチル/ヘプタンの勾配で溶離する4g金カラムでのクロマトグラフィー(SIM)に掛けた。黄色の固体が回収された。収量:651mg、1.15mmol、55%。LCMS m/z 399.3 [M+H]
+ 1H NMR (400 MHz, CDCl
3)
δ ppm 8.22 - 8.27 (m, 2H), 7.46 - 7.53 (m, 1H), 7.38 -
7.45 (m, 2H), 5.94 (s, 1H), 4.33 (dd, J=11.7, 2.7 Hz, 1H), 3.97 - 4.17 (m, 4H),
3.72 (d, J=12.5 Hz, 1H), 2.82 - 2.90 (m, 1H), 2.21 (m, J=9.0 Hz, 3H), 1.78 -
2.01 (m, 4H), 1.60 - 1.73 (m, 1H)
【0278】
(実施例14)
N−(2−((4a’R,8a’R)−2’−アミノ−4a’,5’−ジヒドロ−4’H−スピロ[シクロブタン−1,6’−ピラノ3,4−d][1,3]オキサジン]−8a’(8’H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)ピコリンアミドの合成
【0279】
【化35】
C84の実施例14への変換を、C65の実施例10aへの変換について記載した手順に従って実施した。LCMS m/z 466.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ ppm 10.37 (s, 1H), 8.48 (d, J=2.7
Hz, 1H), 8.31 (dd, J=8.6, 0.8 Hz, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.67 (dd, J=8.6, 2.7 Hz,
1H), 6.45 - 6.83 (m, 1H), 4.15 (br. s., 2H), 4.03 (dd, J=11.0, 2.7 Hz, 1H),
3.78 - 3.88 (m, 2H), 3.62 (d, J=11.7 Hz, 1H), 2.65 - 2.73 (m, 1H), 2.11 - 2.31
(m, 3H), 1.93 - 2.02 (m, 1H), 1.75 - 1.91 (m, 3H), 1.61 - 1.73 (m, 1H).
【0280】
(実施例15)
N−(2−((4a’R,8a’R)−2’−アミノ−4a’,5’−ジヒドロ−4’H−スピロ[シクロブタン−1,6’−ピラノ[3,4−d][1,3]オキサジン]−8a’(8’H)−イル)チアゾール−4−イル)−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピコリンアミドの合成
【0281】
【化36】
C84の実施例15への変換を、C65の実施例10aへの変換について記載した手順に従って実施した。LCMS m/z 480.4 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz,
CDCl
3) δ ppm 10.54 (s, 1H), 8.27 - 8.38 (m,
1H), 7.67 (s, 1H), 7.39 - 7.42 (m, 1H), 6.43 - 6.81 (m, 1H), 4.15 (br. s., 2H),
4.03 (dd, J=11.0, 3.1 Hz, 1H), 3.78 - 3.88 (m, 2H), 3.62 (d, J=11.4 Hz, 1H),
2.83 (s, 3H), 2.65 - 2.73 (m, 1H), 2.10 - 2.32 (m, 3H), 1.93 - 2.02 (m, 1H),
1.75 - 1.90 (m, 3H), 1.62 - 1.73 (m, 1H).
【0282】
実施例16〜19の化合物は、一般式R
1CO
2Hの適切な酸をC84と結合させた後、脱保護およびキラル分離を行うことにより、実施例14および15の化合物の調製と似たようにして調製することができる。実施例20〜24の化合物は、一般式R
1CO
2Hの適切な酸をC65と結合させた後、脱保護およびキラル分離を行うことにより、実施例10〜13(より詳細には、10a、11a、12a、および13a)の化合物の調製と似たようにして調製することができる。
【0283】
【表1-1】
【0284】
【表1-2】
【0285】
【表1-3】
【0286】
【表1-4】
【0287】
生物学的アッセイ
BACE1無細胞アッセイ:β−セクレターゼ(BACE)は、アルツハイマー病患者のアミロイド斑において見出されるアミロイドβペプチドの産生に関与する酵素の1つである。β−セクレターゼ酵素は非天然ペプチドを切断するため、このアッセイはβ−セクレターゼ酵素の阻害を測定する。
【0288】
β−セクレターゼによって切断することができ、N−末端ビオチンを有し、かつCys残基におけるオレゴングリーンの共有結合によって蛍光性とされた合成APP基質を使用して、阻害性化合物の存在下または非存在下でβ−セクレターゼ活性をアッセイする。基質は、ビオチン−GLTNIKTEEISEISY^EVEFR−C[オレゴングリーン]KK−OHである。BACE1酵素は、可溶性BACEコンストラクト(BACE1δTM96His)をトランスフェクトされたCHO−K1細胞の条件培地からアフィニティー精製された材料である。化合物を、384ウェルブラックプレートにおいてBACE1酵素およびビオチン化蛍光性ペプチドと共に、100μMの最も高い濃度から半対数用量反応曲線においてインキュベートする(Thermo Scientific #4318)。30μLのアッセイ緩衝液[100mMの酢酸ナトリウム、pH4.5(酢酸によってpHとする)、および0.001%Tween−20]の反応容量中で、BACE1は0.1nMの最終濃度であり、ペプチド基質の最終濃度は150nMである。プレートを覆い、37℃で3時間インキュベートする。30μLのストレプトアビジン(1.5μM)(Pierce、#21125)を添加することによって反応を停止させる。室温にて10分のインキュベーション後に、プレートを、蛍光偏光についてPerkinElmer EnVision上で読み取る(Ex485nm/Em530nm)。β−セクレターゼ酵素の活性を、基質が酵素によって切断されたときに起こる蛍光偏光の変化によって検出する。化合物阻害剤の存在下でのインキュベーションは、合成APP基質のβ−セクレターゼ酵素的切断の特異的阻害を示す。
【0289】
以下の表2において示す、実施例1〜19についてのIC50データは、BACE1無細胞アッセイを使用して取得した。
【0290】
【表2-1】
【0291】
【表2-2】
【0292】
【表2-3】
【0293】
【表2-4】
【0294】
【表2-5】
【0295】
【表2-6】
【0296】
BACE1シンチレーション近接結合アッセイ(SPA):本BACE1結合アッセイでは、ベータ部位アミロイド前駆体タンパク質切断酵素(BACE)結合を、シンチレーション近接アッセイ(SPA)において結合する放射リガンドのカウントの減少として測定した。放射標識したBACE活性部位結合性低分子阻害剤と、全長BACE1を過剰発現するHEK細胞膜粗調製物を利用して、試験化合物による酵素の結合を、pH6.0で結合した比カウントの減少としてモニターした。HEK細胞において過剰発現される全長ヒトBACE1は、Pfizerの科学者らが調製した。27uLのアッセイ体積中に、3H−(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミンリガンド、SPAビーズ、および60μM〜600pMの試験化合物を含有する50mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH=6.0)において、凍結した保存細胞ペーストを反応させた。化合物プレートには、陽性(BACE阻害剤)および陰性(DMSO)対照ウェルも含まれていた。結合は、室温で30分間実施され、次いで、TriLux Microbetaリーダーでプレートを読み取って、結合したカウント数を求めた。生データを、陽性および陰性対照ウェルと比べた効果パーセントに変換し、化合物濃度および試験した化合物についての効果%値をプロットして、4パラメーターロジスティック用量反応式を用いて50%効果(IC50)を求めた。
【0297】
以下の表3において示す、実施例20〜24についてのIC50データは、BACE1シンチレーション近接アッセイ(SPA)を使用して取得した。
【0298】
【表3-1】
【0299】
【表3-2】