特表2018-532394(P2018-532394A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニムの特許一覧

特表2018-532394可視的な液体容器を有する電子たばこ
<>
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000003
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000004
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000005
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000006
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000007
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000008
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000009
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000010
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000011
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000012
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000013
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000014
  • 特表2018532394-可視的な液体容器を有する電子たばこ 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-532394(P2018-532394A)
(43)【公表日】2018年11月8日
(54)【発明の名称】可視的な液体容器を有する電子たばこ
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20181012BHJP
   A61M 15/06 20060101ALI20181012BHJP
【FI】
   A24F47/00
   A61M15/06 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-513609(P2018-513609)
(86)(22)【出願日】2016年8月26日
(85)【翻訳文提出日】2018年3月14日
(86)【国際出願番号】EP2016070241
(87)【国際公開番号】WO2017045898
(87)【国際公開日】20170323
(31)【優先権主張番号】15185563.2
(32)【優先日】2015年9月16日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】リーヴェル トニー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC16
4B162AC17
4B162AD20
4B162AD32
(57)【要約】
エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体(24)を保持するための容器(10)を備える。容器(10)は、液体エアロゾル形成基体(24)を分与するための開口部(22)を有し、かつユーザーが容器(10)内の液体レベルを視覚的にモニターすることができるように、少なくとも1つの透明壁部分を備える。容器(10)は、液体エアロゾル形成基体(24)が容器(10)の連続する容積エリア内に保持されるようにさらに構成され、連続する容積内のエアロゾル形成基体(24)は、液体貯蔵部分の向きにかかわらず容器(10)の分与開口部(22)の近くに閉じ込められたままになる。本発明は、こうした液体貯蔵部分を形成するための方法も対象とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分であって、前記液体貯蔵部分が、
液体エアロゾル形成基体(24)を保持するための容器(10)を備え、
前記容器(10)が、前記液体エアロゾル形成基体(24)を分与するための開口部(22)を有し、
前記容器(10)が、前記容器(10)内の液体レベルをモニターすることができるように、少なくとも1つの透明壁部分を備え、
前記容器(10)が、前記容器(10)の連続する容積エリア内に前記液体エアロゾル形成基体(24)が保持されるように構成され、前記連続する容積内の前記エアロゾル形成基体(24)が、前記液体貯蔵部分の向きにかかわらず前記容器(10)の前記分与開口部(22)の近くに閉じ込められたままになる、液体貯蔵部分。
【請求項2】
前記容器(10)が、毛細管力によって前記液体エアロゾル形成基体(24)が前記連続する容積エリア内に保持されるような幅寸法を持つセクションを備える、請求項1に記載の液体貯蔵部分。
【請求項3】
前記容器(10)の形状が長方形状または円筒状であり、かつ前記容器(10)の少なくとも1つのセクションは、前記液体エアロゾル形成基体(24)が毛細管力によって前記連続する容積エリア内に保持されるような幅寸法を持つ、請求項1〜2のいずれか1項に記載の液体貯蔵部分。
【請求項4】
前記容器(10)の前記少なくとも1つのセクションは、2ミリメートル未満、0.5ミリメートル未満、または0.25ミリメートル未満の幅寸法を持つ、請求項2または3に記載の液体貯蔵部分。
【請求項5】
前記容器(10)は、前記分与開口部(22)から延びる1つ以上の毛細管チャネル(52)を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体貯蔵部分。
【請求項6】
前記容器(10)が、前記容器(10)の前記分与開口部(22)から延びる曲がりくねった液体経路を画定する単一の毛細管チャネル(60)から成る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体貯蔵部分。
【請求項7】
前記単一の毛細管チャネル(60)が、前記毛細管チャネル(60)の前記長さにわたって分布された拡大したポケット(62)を備える、請求項6に記載の液体貯蔵部分。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体貯蔵部分を備えるエアロゾル発生システム。
【請求項9】
使用時に前記液体貯蔵部分を包囲するハウジングを備え、前記容器(10)内の液体レベルを視覚的にモニターすることができるように、前記ハウジングが透明部分を備える、請求項8に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記ハウジングの前記透明部分または前記容器(10)の前記透明部分が、前記容器(10)内の液体含有量を視覚的に判定するための目盛り(48)を備える、請求項8または9に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記容器(10)内の前記液体エアロゾル形成基体(24)の前記液体充填レベルの読み取りを容易にするために、拡大表示エリア(74、76)を備える、請求項8〜10のいずれか1項に記載の液体エアロゾル発生システム。
【請求項12】
エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法であって、前記方法は、
分与開口部(22)を持つ容器(10)を形成する工程と、
液体エアロゾル形成基体(24)を前記容器(10)へと提供する工程と、を備え、
前記容器(10)は、前記液体エアロゾル形成基体(24)が前記容器(10)内の連続する容積エリア内に保持されるように設計され、前記連続する容積内の前記エアロゾル形成基体(24)は、前記液体貯蔵部分の前記向きに非依存的に前記容器(10)の前記分与開口部(22)の近くに閉じ込められたままになる、エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【請求項13】
前記容器(10)は、前記液体エアロゾル形成基体(24)が毛細管力によって前記連続する容積エリア内に保持されるような幅寸法を持つ少なくとも1つのセクションを備える、請求項12に記載のエアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【請求項14】
前記容器(10)が射出成形または押出成形によって形成される、請求項12または13に記載のエアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【請求項15】
中央容器部分(50)の全長に沿って延びる複数の平行なチャネル(52)を有する前記中央容器部分(50)を提供する工程と、
端部セクション(54、56)を提供し、かつ隣接する平行なチャネル(52)が相互に線形的に接続され、これによって前記容器(10)の前記分与開口部(22)から連続的に延びる単一の曲がりくねった液体経路が形成されるように、前記端部セクション(54、56)を前記中央容器部分(50)へと取り付ける工程と、を備える、請求項12〜14のいずれか1項に記載のエアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【請求項16】
単一の液体経路(60)および前記液体経路(60)の長さに沿って提供される複数の拡大したポケットセクション(62)を画定する中央容器部分(64)を提供する工程と、
前部カバープレート(67)および後部カバープレート(68)を提供し、かつ複数の拡大したポケット(62)を備える単一の毛細管チャネル(60)を有する容器(10)が画定されるように、これらのカバープレート(67、68)を前記中央容器部分(64)に取り付ける工程と、を含む、請求項12〜14のいずれか1項に記載のエアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分に関し、液体貯蔵部分は液体エアロゾル発生基体を保持するための容器と、液体エアロゾル発生基体を分与するための開口部とを備える。液体貯蔵部分は、手持ち式の電気的に作動する喫煙システムに対して特に適切である。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生システムの1つのタイプは、電気的に作動する喫煙システムである。電池および制御電子回路を備える装置部分と、液体貯蔵部分内に保持されるエアロゾル形成基体の供給を備えるカートリッジ部分と、電気的に作動する気化器とから成る、手持ち式の電気的に作動する喫煙システムが周知である。液体貯蔵部分内に保持されるエアロゾル形成基体の供給と気化器との両方を備えるカートリッジは、時々「カトマイザー」と呼ばれる。気化器は一般に、液体貯蔵部分内に保持される液体エアロゾル形成基体内に浸された細長い芯の周りに巻かれたヒーターワイヤーのコイルを備える。カートリッジ部分は一般に、エアロゾル形成基体の供給および電気的に作動する気化器だけでなく、ユーザーが使用時にエアロゾルを自分の口の中へと引き出すために吸うマウスピースも備える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の喫煙物品容器とは対照的に、電子喫煙システムのユーザーにとって、電子たばこの液体貯蔵部分内のエアロゾル発生基体の残りの量を判定することは時々、困難であり得る。
【0004】
米国特許第8,528,569 B1号は、液体エアロゾル形成基体を貯蔵するための液体貯蔵部分、液体エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターコイルを備える電気ヒーターを備える電気的に作動するエアロゾル発生システムを開示している。液体エアロゾル発生基体をヒーターコイルへと運ぶ芯が提供される。ユーザーが電子たばこを吸煙するとき、ヒーターコイルを起動する電気回路が提供される。液体貯蔵部分は、ユーザーが液体エアロゾル発生基体の残りの充填レベルを視覚的に調べることができるようにする窓を備える。残りの充填レベルを判定するためには、電子たばこを特定の向きに保持する必要がある。
【0005】
従って、ユーザーが任意の時に、電子たばこを特定の向きに保持する必要なく、液体貯蔵部分内のエアロゾル形成基体の残りの量を判定することができるエアロゾル発生システムを提供することが望ましいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分が提供され、液体貯蔵部分は液体エアロゾル形成基体を保持するための容器を備える。容器は、液体エアロゾル形成基体を分与するための開口部を有し、かつ容器内の液体レベルを視覚的にモニターすることができるように、少なくとも1つの透明壁部分をさらに備える。容器は、液体エアロゾル形成基体が液体容器内の連続する容積エリア内に保持されるように構成され、連続する容積内のエアロゾル形成基体は、液体貯蔵部分の向きに非依存的に液体容器の分与開口部の近くに閉じ込められたままになる。
【0007】
「連続する容積エリア」という用語は、容器内に含まれる液体エアロゾル形成基体によって占められる連続的かつ密着した容積エリアを意味する。本発明の容器は、液体基体が自由に動き回れず、連続する容積エリア内に捕捉されるようなやり方で形成される。この連続する容積エリアのサイズは、液体エアロゾル形成基体の消費量の進捗とともに減少する。本発明の中心となる考えは、この連続する容積エリアが容器部分の分与開口部から延び、また連続する容積エリアの延長部エリアが容器部分内に含まれる液体エアロゾル形成基体の残りの量を示す、というものである。
【0008】
本発明の一実施形態において、容器は、液体エアロゾル形成基体が毛細管力によって、連続する容積エリア内に保持されるように形成される。この目的のために、容器の少なくとも1つのセクションは所定の値未満の幅寸法を持つ。この所定の値は、容器のために使用される材料、ならびに液体エアロゾル形成基体の物理的および化学的特性に依存する。一部の実施形態において、幅寸法は2ミリメートル未満、0.5ミリメートル未満、または0.25ミリメートル未満である。毛細管力の使用は、明確に画定された連続する容積エリア内に液体エアロゾル形成基体を保持するための単純かつ信頼性のある方法を意味する。
【0009】
容器内に収容される液体エアロゾル形成基体は、液体エアロゾル形成基体が容器の分与開口部の近くに保持されるような粘性を有してもよい。より詳細には、液体エアロゾル形成基体の粘性は、17〜86mPa・s、または25〜70mPa・s、または35〜55mPa・s、または約45mPa・sであってもよい。前述の幅寸法を有する容器を提供することとともに、このような粘性を有する液体エアロゾル形成基体を提供することによって、液体エアロゾル発生基体は容器の分与開口部の近くに閉じ込められたままになり、また容器内で前後にバチャバチャと動かない。
【0010】
容器を激しく振盪することによって毛細管力に打ち勝ち、容器の中で液体が分散される場合があることが理解される。しかし、通常の取り扱い条件下において毛細管力は、液体エアロゾル形成基体を連続する容積エリア内に保持するほど十分に強い。本発明では、こうした通常の取り扱い条件が仮定される。
【0011】
本発明の一実施形態において、容器の形状は、長方形状または円筒状であり、また容器のセクションは、液体エアロゾル形成基体が毛細管力によって、連続する容積エリア内に保持されるような幅寸法を持つ。一部の実施形態において、幅寸法は2ミリメートル未満、0.5ミリメートル未満、または0.25ミリメートル未満である。
【0012】
容器は最大約5ミリリットル、最大約2.5ミリリットル、または最大約1ミリリットルの総内容積を有してもよい。
【0013】
容器はまた、分与開口部から延びる1つ以上の毛細管チャネルから成ってもよい。液体エアロゾル形成基体は、分与開口部から延びる1つ以上の毛細管チャネルの容積エリア内に貯蔵される。個々のチャネル断面が低減すると、容器内に貯蔵されたエアロゾル形成基体に作用する毛細管力の強度は増加する。平行なチャネルは、液体基体がすべての毛細管チャネルから均一に分与されて、容器が均一に空になるように、容器の分与開口部の近くで、すべて相互に接続されてもよい。この場合もやはり、液体エアロゾル形成基体は分与開口部を通して気化器装置へと放出される。液体エアロゾル形成基体が消費されると、毛細管チャネル(複数可)内の液体エアロゾル形成基体の「充填レベル」は減少する。毛細管チャネル(複数可)内の液体エアロゾル形成基体の充填レベルの目視検査によって、ユーザーはエアロゾル発生物品の容器部分の残りの含有量についての情報を得ることができる。
【0014】
液体貯蔵部分は、容器の開口部から延びる液体経路を画定する単一の毛細管チャネルを備えてもよい。単一の毛細管チャネルは、蛇行しているまたは曲がりくねった液体経路を画定し得る。毛細管チャネルの断面がより小さいほど、毛細管チャネル内の液体エアロゾル形成基体の充填レベルの変化がより顕著になる。
【0015】
毛細管チャネルの断面は、円形状、長円状、三角形状、長方形状、または任意の他の適切な形状とすることができる。毛細管チャネルの断面積は、十分に強い毛細管力が存在するように、十分に小さくされる必要がある。同時に、毛細管チャネルの断面積は、容器内に適切な量の液体エアロゾル形成液体を貯蔵することができるように十分に大きい必要がある。上述のように、容器部分の最適なサイズは、エアロゾル発生システムの寸法要件、および使用される液体基体の特性などの複数の要因に依存する場合がある。しかし、一般に毛細管チャネルの断面積は、4平方ミリメートル未満、1平方ミリメートル未満、または0.5平方ミリメートル未満である。
【0016】
充填レベルの読みやすさを高めるために、液体貯蔵部分の毛細管チャネルは、毛細管チャネルの長さにわたって分布された拡大したポケットを備えてもよい。充填されたポケットの数を数えることによって、ユーザーは容器内の液体エアロゾル形成基体の残りの含有量を容易に判定することができる。
【0017】
本発明のさらなる態様によると、上記に説明した通り、液体貯蔵部分を備えるエアロゾル発生システムも提供される。
【0018】
エアロゾル発生システムは、使用時に液体貯蔵部分を包囲するハウジングを備えてもよく、ハウジングは、容器内の液体レベルを外側から視覚的にモニターすることができるように透明部分を備える。液体は連続する容積エリア内に保持されるので、ユーザーがエアロゾル発生システムを所定の向きに保持する必要はない。その代わり、エアロゾル発生物品の現在の向きにかかわらず、液体エアロゾル形成基体の実際の充填レベルを判定することができる。
【0019】
ハウジングの透明部分または容器の透明部分は、容器内の液体エアロゾル形成基体の充填レベルの判定のために目盛りを備えてもよい。
【0020】
目盛りの代わりに、または目盛りに加えて、エアロゾル発生システムは、容器の液体充填レベルの読み取りを容易にするために拡大表示エリアも備えてもよい。これらの拡大表示エリアは、容器部分の透明部分またはハウジングの透明部分に提供される。拡大表示エリアは、任意の形状を持つことができ、また容器またはハウジングの透明部分に取り付けられる適切なレンズ形状、凸状、または凹状部分である。拡大表示エリアは、さらに円形状構造または細長い半円筒状のバーとすることができる。
【0021】
本発明のさらなる態様において、エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法が提供される。方法は、分与開口部を持つ容器を形成する工程と、液体エアロゾル形成基体を容器へと提供する工程と、を含む。容器は、液体エアロゾル形成基体が、液体貯蔵部分の向きにかかわらず、容器の開口部から延びる容器の連続する容積エリア内に保持されるような構成である。
【0022】
容器は、液体エアロゾル形成基体が毛細管力によって、連続する容積エリア内に保持されるような幅寸法を持つセクションを呈するように形成される。
【0023】
容器は任意の適切な材料で製造されてもよく、合成材料で作成されることが好ましく、また射出成形または押出成形によって形成されてもよい。
【0024】
液体貯蔵部分は、中央容器部分の全長に沿って延びる複数の平行なチャネルを有する中央容器部分を提供することによって製造されてもよい。端部セクションは、隣接する平行なチャネルが線形的に相互に接続されるように中央容器部分に取り付けられ、これによって、容器部分の分与開口部から連続的に延びる単一の蛇行する液体経路が形成される。
【0025】
液体貯蔵部分は、液体経路の長さに沿って提供される複数の拡大したポケットセクションを有する単一の液体経路を画定する中央容器部分を提供することによって製造されてもよい。複数の拡大したポケットを備える単一の毛細管チャネルを有する容器部分が画定されるように、前部カバープレートおよび後部カバープレートは中央容器部分に取り付けられてもよい。
【0026】
容器の個々の部品は、接着によってまたは超音波溶接によって相互に接続されてもよい。
【0027】
システムは、ヒーター組立品および電源に接続された電気回路をさらに備えてもよく、電気回路は、ヒーター組立品の、またはヒーター組立品の1つ以上のフィラメントの電気抵抗をモニターし、ヒーター組立品または1つ以上のフィラメントの電気抵抗に依存してヒーター組立品への電力供給を制御するように構成される。
【0028】
電気回路はマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラム可能なマイクロプロセッサでもよい。電気回路はさらなる電子構成要素を備えてもよい。電気回路はヒーター組立品への電力供給を調節するように構成されてもよい。電力はシステムの起動後、ヒーター組立品に連続的に供給されてもよく、または断続的に供給(例えば、吸入ごとに毎回供給)されてもよい。電力は、電流パルスの形態でヒーター組立品に供給されてもよい。
【0029】
システムはハウジングの本体内に電源(一般的には電池)を有利に備える。別の方法として、電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は、再充電を必要とする場合があり、また1回以上の喫煙の体験のために十分なエネルギーの貯蔵が許容される容量を有することができる。例えば、電源は約6分間、または6分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な生成を許容するのに十分な容量を有してもよい。別の例では、電源は所定の回数の吸煙、またはヒーター組立品の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
【0030】
エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を持つ基体である。揮発性化合物はエアロゾル形成基体の加熱によって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体はたばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は少なくとも1つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0031】
エアロゾル発生システムは、主要ユニットと、主要ユニットに取り外し可能に結合されたカートリッジとを備えてもよく、液体貯蔵部分およびヒーター組立品はカートリッジ内に提供され、また主要ユニットは電源を備える。
【0032】
エアロゾル発生システムは、電気的に作動する喫煙システムであってもよい。エアロゾル発生システムは携帯型であることが好ましい。エアロゾル発生システムは従来型の葉巻たばこや紙巻たばこと匹敵するサイズであってもよい。喫煙システムの全長は、およそ30ミリメートル〜およそ150ミリメートルであってもよい。喫煙システムの外径は、およそ5ミリメートル〜およそ30ミリメートルであってもよい。
【0033】
一態様に関連して説明した特徴は、本発明の他の態様に等しく適用されてもよい。
【0034】
本発明を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、幅の狭い長方形状容器を有する液体貯蔵部分を示す。
図2図2は、複数の平行な狭いチャネルを持つ長方形状容器を有する液体貯蔵部分を示す。
図3図3は、円筒状容器を有する液体貯蔵部分を示し、液体は幅の狭いセクション内に保持される。
図4図4は、たばこハウジングの一部または全長にわたって延びる目盛りを有する電子たばこを示す。
図5a図5aは、単一の蛇行する毛細管チャネルと、充填レベルを判定するための対応する目盛りとを画定する、中央容器部分と2つの端部セクションとを有する液体貯蔵部分を示す。
図5b図5bは、単一の蛇行する毛細管チャネルと、充填レベルを判定するための対応する目盛りとを画定する、中央容器部分と2つの端部セクションとを有する液体貯蔵部分を示す。
図5c図5cは、単一の蛇行する毛細管チャネルと、充填レベルを判定するための対応する目盛りとを画定する、中央容器部分と2つの端部セクションとを有する液体貯蔵部分を示す。
図6a図6aは、拡大したポケットを有する単一の蛇行する毛細管チャネルと、充填レベルを判定するための対応する目盛りとを画定する、中央容器部分とカバープレートとを有する液体貯蔵部分を示す。
図6b図6bは、拡大したポケットを有する単一の蛇行する毛細管チャネルと、充填レベルを判定するための対応する目盛りとを画定する、中央容器部分とカバープレートとを有する液体貯蔵部分を示す。
図6c図6cは、拡大したポケットを有する単一の蛇行する毛細管チャネルと、充填レベルを判定するための対応する目盛りとを画定する、中央容器部分とカバープレートとを有する液体貯蔵部分を示す。
図7a図7aは、狭い幅および充填レベルの容易な読みやすさのための拡大レンズを持つ長方形状容器を有する液体貯蔵部分を示す。
図7b図7bは、狭い幅および充填レベルの容易な読みやすさのための拡大レンズを持つ長方形状容器を有する液体貯蔵部分を示す。
図8図8は、本発明の液体貯蔵部分を備える電子たばこの様々な概略的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1では、エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の容器の第一の実施形態が図示される。容器10は、立方体形状を有し、前部壁12、後部壁14、側壁16、底部壁18、および上部壁20を備える。側壁は、容器10の内容積がわずか1ミリメートルの狭い幅を持つように形成される。容器10は、約1ミリリットルまたは1000立方ミリメートルの内容積を持つような寸法にされる。容器10の底部壁18では、分与開口部22が提供され、これを通して液体エアロゾル形成基体24を気化器装置(図示せず)へと放出することができる。液体エアロゾル形成基体24は、毛細管作用によって液体エアロゾル形成基体24が分与開口部22の近くに保持されるように、約45mPa・sの粘性を持つ。
【0037】
この実施形態において、液体エアロゾル形成基体24の充填レベルを外側からモニターすることができるように、容器10のすべての壁12、14、16、18、20は透明材料で作成される。
【0038】
図1の左側には、充填レベルがやや高い容器10が示される。毛細管力のため、液体エアロゾル形成基体24は、容器10の中で自由に動くことができないが、分与開口部22から容器10の内容積の中へと延びる連続する容積エリアの中に保持される。液体エアロゾル形成基体24の消費の際に、充填レベルは連続的に減少する。図1の右側には、充填レベルが低減した容器10が図示される。充填レベルが減少する一方で、容器10の残りの含有量は、容器10の底部壁18にある分与開口部22から延びる連続する容積の中に常に保たれる。液体エアロゾル形成基体24は毛細管力によって保持され、従って基本的に重力の影響を受けない。それ故、液体エアロゾル形成基体24は、容器10が保持される向きには非依存的に、連続する容積エリア内に残存する。従って、容器10がe‐シガレットで使用される場合、ユーザーはe‐シガレットを必要な向きに位置付ける必要なしに、容器10の残りの含有量をいつでもチェックし得る。
【0039】
図2では、図1の容器の修正が図示され、ここで容器10の内容積は複数の平行な毛細管チャネル26へとさらに分離される。容器10の内容積の断面積が小さいほど、容器10内に貯蔵される液体エアロゾル形成基体24に作用する毛細管力がより大きい。平行なチャネル26は、容器10の底部側で、すべて相互に接続される。この場合もやはり、容器10の底部壁18には分与開口部22が提供され、これを通して液体エアロゾル形成基体24が気化器装置(図示せず)へと放出される。
【0040】
図3は、容器10が円筒状形状を持つ本発明の実施形態を示す。液体エアロゾル形成基体24は、内側円筒状壁32と同心の外側円筒状壁34との間に位置する容積エリア30内に貯蔵される。同心の内側円筒状壁32と外側円筒状壁34との間の距離は十分に小さく、その結果、円筒状容器10内に貯蔵される液体エアロゾル形成基体24は毛細管力によって保持される。容器10の下側で分与開口部22が提供され、これを通して気化器装置(図示せず)へと基体24が放出される。
【0041】
図示された実施形態において、同心の内側円筒状壁32と外側円筒状壁34との間の距離は約1ミリメートルである。これは十分に高い毛細管力につながり、その結果、容器10が高い充填レベル(図3の左側)を持つか、または容器10が低い充填レベル(図3の右側)を持つかのいずれであるかに非依存的であり、液体エアロゾル形成基体24は、容器10の底部にある分与開口部22から延びる連続する容積エリア内に常に保持される。
【0042】
図4では、従来的に使用されるe‐シガレット40の2つのタイプが概略的に図示される。上部には、電子回路および電源を含む装置部品42と、液体貯蔵部分および気化器組立品を備える交換可能なカートリッジ部品44と、を備える、いわゆるカトマイザーが図示される。カートリッジは透明窓46を有し、これを通して容器10の充填レベルを視覚的に調べることができる。容器10の残りの液体含有量の読みやすさを高めるために、カートリッジの透明窓46には目盛り48が提供される。
【0043】
図4の下部では、一体型の一部品ハウジングを有するe‐シガレット40が図示される。この装置では、液体貯蔵部分はe‐シガレット40の全長にわたって延びてもよい。これは、増加した量のエアロゾル形成基体24を貯蔵できるようにするだけでなく、目盛り48の読みやすさもさらに高める。
【0044】
図5は、容器10が中央容器部分50の全長に沿って延びる複数の平行なチャネル52を有する中央容器部分50を備える、本発明のさらなる実施形態を示す。容器10は、2つの端部セクション54、56をさらに備える。図5aの左側には、これらの3つの要素が分解組立図で図示される。端部セクション54、56は、接着または超音波溶接によって中央容器部分50に取り付けられ、図5aの右側部に図示される通り容器10を形成する。端部セクション54、56は、陥凹部58を備え、これによって隣接する平行なチャネル52は相互に連続して互いに接続される。下側端部部分54は、分与開口部22をその右側に提供し、これを通して液体エアロゾル形成基体24を放出することができる。さらに、下方端部部分54は中央容器部分50に取り付けられる時、中央容器部分50の左側に提供される最も外側の毛細管チャネル52に対して閉鎖を提供する。図5aに図示される容器10は組み立てられた時、単一の蛇行する毛細管チャネル60を備え、その中に液体エアロゾル形成基体24が保持される。
【0045】
図5bでは、液体エアロゾル形成基体24が充填された後の(図5bの左側)、および液体エアロゾル形成基体24の一部が消費された後の(図5bの右側)、図5aの容器10が図示される。
【0046】
容器10の毛細管チャネル60の蛇行する液体経路はまた、こうした容器10で使用される目盛り48の外観に反映される場合がある。図5cでは、e‐シガレットのカトマイザーのデザインのための目盛り48が図示される。目盛り48は蛇行する液体経路をたどり、充填レベルのより精密な読み取りを可能にする。
【0047】
図6aでは、本発明のさらなる実施形態が図示され、ここでもやはり容器10は、蛇行する毛細管チャネル60を備える。しかし、容器10の容量を増加するために、拡大したポケット62が毛細管チャネル60の長さにわたって分布される。図6aでは、こうした容器10を製造するための好都合なやり方が図示される。この場合もやはり、容器10は、中央容器部分64の1つの側面から延びる連続的なスリット70の形態の蛇行するチャネルを画定する中央容器部分64を備える。蛇行する経路に沿って、中央容器部分64内に円形状の通し穴66が提供される。カバープレート67、68を中央容器部分64の前側と後側に取り付けることによって、図6aの右側に図示されるように、容器10が得られる。液体は分与開口部22を介して放出される。
【0048】
図6bでは、液体エアロゾル形成基体24が完全に充填された後の(図6bの左側)、および液体エアロゾル形成基体24の一部が消費された後の(図6bの中央および右側)、図6aの容器が図示される。毛細管力は、連続する容積エリア内の液体エアロゾル形成基体24を保持し、これは液体エアロゾル形成基体24が消費されると減少するが、容器10の分与開口部22から常に延びる。
【0049】
残りの液体24の量は、消費者が容器10の充填されたポケット62の数を単純に数えることによって簡単に判定することができる。これに関する適切な目盛り48が図6cに図示され、これはポケットエリア62のみを見ることを可能にする。ポケットエリア62は順番に使い尽くされ、消費者は充填されたポケット62の量を目盛り48上で視覚的にチェックすることによって残りの液体含有量を容易に判定することができる。
【0050】
目盛り48の読みやすさを高めるための別の可能な方法は、容器10の透明セクションに拡大表示エリア74、76を提供することである。対応する実施形態が図7aおよび図7bに図示される。これは図1に示される実施形態の修正を表す。容器10の透明前部壁12に、拡大レンズとして作用する平行な半円筒状バーが提供される。図7aで見られるように、これらの拡大表示エリア74、76は、消費者が容器10の充填レベルをより簡単にチェックすることができるように、より強い可視的なコントラストを作り出す。
【0051】
図7bでは、拡大表示エリア74、76を有する、図4および図5cの目盛りが図示される。拡大表示エリア74、76は、任意の所望の形状を持つことができる。図7bの実施形態において、拡大表示エリア74、76は、容器10の透明窓の全長にわたって均一に分布した平行なストライプまたは小さい円形状の点である。残りの充填レベルの下方に位置するそれらの拡大表示エリア74、76は、より高いコントラストとともに現れ、消費者が充填レベルを識別するのを助ける。
【0052】
図8では、本発明の液体容器部分を組み込むe‐シガレット40の様々な実施形態が図示される。e‐シガレット40は一般的に、カトマイザーとして設計されてもよく、カトマイザーは電子回路86と電源84とが再利用可能な主要装置部分44内に位置する。液体容器10、気化器80、82、およびマウスピースは、カートリッジ部分42内に位置する。これらの図では、いわゆる芯およびコイルアトマイザー組立品が採用され、その中で液体エアロゾル形成基体が容器10から毛細管芯80を介して電気ヒーター82へと運ばれる。この実施形態において、電気ヒーター82は電熱線のコイルであり、これは芯80の一部分の周りを包む。図8に図示した通り、容器10は、容器10の一端部に分与開口部22を備える。芯80は、容器10の分与開口部22の中へと延び、液体エアロゾル形成基体を毛細管作用によって電気ヒーターコイル82へと運ぶ。図8の下方部に図示されるように、容器10は2つの分与開口部22を有し、かつ芯80の両端はこれらの容器開口部22へと挿入され得る。しかし、液体エアロゾル形成基体を中に保持している連続する容積エリアが両方の開口部22から延びるように、これらの開口部22が容器10の同一の端部に提供されることは重要である。当然ながら、液体容器部分はまた、その他のe‐シガレット設計、特に芯とコイルの配列以外のアトマイザー装置を採用するe‐シガレット40に関連して使用されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図6c
図7a
図7b
図8
【手続補正書】
【提出日】2018年3月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分であって、前記液体貯蔵部分が、
液体エアロゾル形成基体(24)を保持するための容器(10)を備え、
前記容器(10)が、前記液体エアロゾル形成基体(24)を分与するための開口部(22)を有し、
前記容器(10)が、前記容器(10)内の液体レベルをモニターすることができるように、前記容器(10)の前記分与開口部(22)から延びる曲がりくねった液体経路を画定する単一の毛細管チャネル(60)と、少なくとも1つの透明壁部分と、を備え、
前記容器(10)が、前記容器(10)の連続する容積エリア内に前記液体エアロゾル形成基体(24)が保持されるように構成され、前記連続する容積内の前記エアロゾル形成基体(24)が、前記液体貯蔵部分の向きにかかわらず前記容器(10)の前記分与開口部(22)の近くに閉じ込められたままになる、液体貯蔵部分。
【請求項2】
前記容器(10)が、毛細管力によって前記液体エアロゾル形成基体(24)が前記連続する容積エリア内に保持されるような幅寸法を持つセクションを備える、請求項1に記載の液体貯蔵部分。
【請求項3】
前記容器(10)の形状が長方形状または円筒状であり、かつ前記容器(10)の少なくとも1つのセクションは、前記液体エアロゾル形成基体(24)が毛細管力によって前記連続する容積エリア内に保持されるような幅寸法を持つ、請求項1〜2のいずれか1項に記載の液体貯蔵部分。
【請求項4】
前記容器(10)の前記少なくとも1つのセクションは、2ミリメートル未満、0.5ミリメートル未満、または0.25ミリメートル未満の幅寸法を持つ、請求項2または3に記載の液体貯蔵部分。
【請求項5】
前記単一の毛細管チャネル(60)が、前記毛細管チャネル(60)の前記長さにわたって分布された拡大したポケット(62)を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体貯蔵部分。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体貯蔵部分を備えるエアロゾル発生システム。
【請求項7】
使用時に前記液体貯蔵部分を包囲するハウジングを備え、前記容器(10)内の液体レベルを視覚的にモニターすることができるように、前記ハウジングが透明部分を備える、請求項6に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記ハウジングの前記透明部分または前記容器(10)の前記透明部分が、前記容器(10)内の液体含有量を視覚的に判定するための目盛り(48)を備える、請求項6または7に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記容器(10)内の前記液体エアロゾル形成基体(24)の前記液体充填レベルの読み取りを容易にするために、拡大表示エリア(74、76)を備える、請求項6〜9のいずれか1項に記載の液体エアロゾル発生システム。
【請求項10】
エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法であって、前記方法は、
分与開口部(22)、前記容器(10)の前記分与開口部(22)から延びる曲がりくねった液体経路を画定する単一の毛細管チャネル(60)、および前記容器(10)内の液体レベルをモニターすることができるような少なくとも1つの透明壁部分と、を持つ容器(10)を形成する工程と、
液体エアロゾル形成基体(24)を前記容器(10)へと提供する工程と、を備え、
前記容器(10)は、前記液体エアロゾル形成基体(24)が前記容器(10)内の連続する容積エリア内に保持されるように設計され、前記連続する容積内の前記エアロゾル形成基体(24)は、前記液体貯蔵部分の前記向きに非依存的に前記容器(10)の前記分与開口部(22)の近くに閉じ込められたままになる、エアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【請求項11】
前記容器(10)は、前記液体エアロゾル形成基体(24)が毛細管力によって前記連続する容積エリア内に保持されるような幅寸法を持つ少なくとも1つのセクションを備える、請求項10に記載のエアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【請求項12】
前記容器(10)が射出成形または押出成形によって形成される、請求項10または11に記載のエアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【請求項13】
中央容器部分(50)の全長に沿って延びる複数の平行なチャネル(52)を有する前記中央容器部分(50)を提供する工程と、
端部セクション(54、56)を提供し、かつ隣接する平行なチャネル(52)が相互に線形的に接続され、これによって前記容器(10)の前記分与開口部(22)から連続的に延びる前記単一の曲がりくねった液体経路が形成されるように、前記端部セクション(54、56)を前記中央容器部分(50)へと取り付ける工程と、を備える、請求項10〜12のいずれか1項に記載のエアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【請求項14】
単一の液体経路(60)および前記液体経路(60)の長さに沿って提供される複数の拡大したポケットセクション(62)を画定する中央容器部分(64)を提供する工程と、
前部カバープレート(67)および後部カバープレート(68)を提供し、かつ複数の拡大したポケット(62)を備える単一の毛細管チャネル(60)を有する容器(10)が画定されるように、これらのカバープレート(67、68)を前記中央容器部分(64)に取り付ける工程と、を含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載のエアロゾル発生システムのための液体貯蔵部分の製造方法。
【国際調査報告】