特表2018-532400(P2018-532400A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-532400コンデンサーを備えたエアロゾル発生システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-532400(P2018-532400A)
(43)【公表日】2018年11月8日
(54)【発明の名称】コンデンサーを備えたエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20181012BHJP
【FI】
   A24F47/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-515521(P2018-515521)
(86)(22)【出願日】2016年9月23日
(85)【翻訳文提出日】2018年3月23日
(86)【国際出願番号】EP2016072766
(87)【国際公開番号】WO2017051011
(87)【国際公開日】20170330
(31)【優先権主張番号】15186770.2
(32)【優先日】2015年9月24日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】リーヴェル トニー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC14
4B162AC23
4B162AC34
4B162AD08
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル発生物品(10)とエアロゾル発生装置(30)とを備えるエアロゾル発生システムが提供される。エアロゾル発生物品(10)は、エアロゾル発生基体(12)と、第一の電極(24)と、多孔性基体材料および多孔性基体材料に吸収された液体を含む誘電体材料(26)とを含む。エアロゾル発生装置(30)は、電源(40)と、少なくとも1つのヒーター(32)と、エアロゾル発生物品(10)を受けるためのくぼみ(33)とを備える。装置(30)はさらに、エアロゾル発生物品(10)がくぼみ(33)内に受けられた時に第一の電極(24)と接触する第一の電気接点(44)と、コントローラ(42)と、第二の電極(28)とを備える。エアロゾル発生物品(10)がくぼみ(33)内に受けられた時、誘電体材料(26)は、第一の電極(24)と第二の電極(28)との間に位置し、その結果、第一の電極(24)、誘電体材料(26)および第二の電極(28)がコンデンサー(22)を形成する。コントローラ(42)は、第一の電極(24)と第二の電極(28)との間の測定された静電容量に基づいて電源(40)から少なくとも1つのヒーター(32)への動力供給を制御するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムであって、
エアロゾル発生基体、第一の電極、ならびに多孔性基体材料および前記多孔性基体材料に吸収された液体を含む誘電体材料を含むエアロゾル発生物品と、
エアロゾル発生装置と、
を備え、
であって、
前記エアロゾル発生装置が
電源と、
少なくとも1つのヒーターと、
前記エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみと、
前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに前記第一の電極と接触するための第一の電気接点と、
コントローラと、および
第二の電極とを備え、
前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたとき、前記誘電体材料が、前記第一の電極と前記第二の電極との間に位置され、これにより、前記第一の電極、前記誘電体材料および前記第二の電極がコンデンサーを形成し、
前記コントローラが、前記エアロゾル発生基体および前記誘電体材料を加熱するために、さらに、前記電源から前記コンデンサーへの動力供給を制御するために、前記電源から前記少なくとも1つのヒーターへの動力供給を制御するように構成され、
前記コントローラが、前記コンデンサーの静電容量を測定するように構成され、前記コントローラが、前記測定された静電容量が所定のしきい値を超えたときに前記電源から前記少なくとも1つのヒーターへの前記動力供給源を終えるように構成される、エアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記エアロゾル発生物品がさらに、前記エアロゾル発生基体に巻かれたラッパーを含み、前記第一の電極および前記誘電体材料が、前記ラッパーの外側表面に提供される、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記第一の電極が、前記ラッパーの少なくとも一部分の上にあり、前記誘電体材料が、前記第一の電極の第一の部分の上にあり、前記第二の電極が、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに前記誘電体材料の少なくとも一部分の上にあり、前記第一の電極は、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに前記第一の電極の第二の部分が前記第一の電気接点と接触するように前記誘電体材料および前記第二の電極の両方の下にない前記第二の部分を含む、請求項2に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記エアロゾル発生物品がさらに、前記エアロゾル発生基体に巻かれたラッパーを含み、前記第一の電極が、前記ラッパーの少なくとも一部分の下にあり、前記第二の電極が、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに前記ラッパーの少なくとも一部分の上にあり、前記第一の電極と前記第二の電極との間に位置する前記ラッパーの前記部分が、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたとき
に前記誘電体材料を形成する、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記エアロゾル発生物品がさらに、前記エアロゾル発生基体に巻かれたラッパーを含み、前記第一の電極および前記誘電体材料が、前記ラッパーと前記エアロゾル発生基体との間に位置する、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記エアロゾル発生基体が、実質的な円筒形状を有し、前記第一の電極が、実質的な環状形状を有し、前記エアロゾル発生基体の少なくとも一部分を囲み、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに、前記第二の電極が、実質的な環状形状を有し、前記エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を囲む、請求項1〜5のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項7】
前記エアロゾル発生物品がさらに、前記エアロゾル発生基体が受けられる区画を画定するカプセルを含み、前記第一の電極および前記誘電体材料が、前記カプセルの外側表面に提供される、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記カプセルが、基部と、前記基部から延びる実質的に円筒形の壁と、前記基部に対向する開端部とを含み、前記エアロゾル発生物品がさらに、前記カプセルに接続され、かつ前記開端部にわたって延び前記区画内の前記エアロゾル発生基体をシールするシールを含み、前記第一の電極および前記誘電体材料は、前記カプセルの前記基部に提供される、請求項7に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記基部が、実質的に円形であり、前記第一の電極が、前記基部の少なくとも一部分の上にあり、前記誘電体材料が、前記第一の電極の第一の部分の上にあり、前記第二の電極が、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに前記誘電体材料の少なくとも一部分の上にあり、かつ前記実質的に円形の基部の中心の上にあり、前記第一の電極は、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに前記第一の電極の第二の部分が前記第一の電気接点と接触するように前記誘電体材料および前記第二の電極の両方の下にない前記第二の部分を含み、前記第二の部分が、前記実質的に円形の基部の前記中心から間隔をおく、請求項8に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記第一の電極が、実質的な円形状を有し、同心で前記基部の少なくとも一部分の上にあり、前記誘電体材料が、実質的な円形状を有し、同心で前記第一の電極の前記第一の部分の上にあり、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに前記第二の電極が、実質的な円形状を有し、同心で前記誘電体材料の少なくとも一部分の上にあり、前記第一の電極の直径は、前記第一の電極の前記第二の部分が前記実質的に円形の基部上に同心で提供された環状形状を有するように前記誘電体材料の直径と前記第二の電極より長い、請求項9に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記誘電体材料が、紙シートと前記紙シートに吸収された少なくとも1つの液体とを含む、請求項1〜10のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記エアロゾル発生基体の少なくとも一部分は、前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられたときに前記第一の電極と前記第二の電極との間に位置する前記エアロゾル発生基体の前記部分が前記誘電体材料を形成するように、前記第一の電極と前記第二の電極との間に位置する、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記エアロゾル発生基体がたばこを備える、請求項1〜12のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項14】
前記エアロゾル発生基体が、室温で非液状である、請求項1〜13のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンデンサーを備えるエアロゾル発生システムに関連する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生システムの1つのタイプは、電気的に作動する喫煙システムである。既知の手持ち式の電気的に作動する喫煙システムは、一般的に、電池と、制御電子回路と、エアロゾル発生装置と併用するために特に設計されたエアロゾル発生物品を加熱するための電気ヒーターとを備えたエアロゾル発生装置を備える。一部の例では、エアロゾル発生物品は、たばこロッドまたはたばこプラグなどのエアロゾル発生基体を含み、エアロゾル発生装置内に収容されるヒーターは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置に挿入される際にエアロゾル発生基体にまたはその周りに挿入される。代替の電気的に作動する喫煙システムでは、エアロゾル発生物品は、容器に入っていないたばこなどのエアロゾル発生基体を含むカプセルを含んでもよい。
【0003】
たばこなどのエアロゾル発生基体は、一般的にはエアロゾル発生装置内で加熱された時にエアロゾルを形成する1つ以上の揮発性化合物を含む。エアロゾル発生装置内で連続的に加熱されている間、揮発性化合物は、エアロゾル発生基体内に残留する揮発性化合物のレベルが消費者に喫煙の体験の減少をもたらしうる適切なエアロゾル発生を支持するのに不十分な状態になりうるまで、エアロゾル発生基体から涸渇する。
【0004】
したがって、エアロゾル発生基体の加熱の間、エアロゾル発生基体に残留する揮発性化合物のレベルを監視することができるエアロゾル発生システムを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第一の態様によれば、エアロゾル発生物品およびエアロゾル発生装置を備える、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体と、第一の電極と、多孔性基体材料および多孔性基体材料に吸収された液体を含む誘電体材料とを含む。エアロゾル発生装置は、電源と、少なくとも1つのヒーターと、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみとを備える。装置はさらに、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に第一の電極と接触する第一の電気接点と、コントローラと、第二の電極とを備える。エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時、誘電体材料は、第一の電極と第二の電極との間に位置し、その結果、第一の電極、誘電体材料および第二の電極がコンデンサーを形成する。コントローラは、エアロゾル発生基体および誘電体材料を加熱するための、また電源からコンデンサーへの動力供給を制御するための電源から少なくとも1つのヒーターへの動力供給を制御するように構成される。コントローラは、コンデンサーの静電容量を測定し、測定された静電容量が所定のしきい値を超えた時に電源から少なくとも1つのヒーターへの動力供給源を終えるように構成される。すなわち、コントローラは、測定された静電容量が所定のしきい値を超えた時にエアロゾル発生基体のさらなる加熱を防ぐように構成される。
【0006】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生物品」という用語は、加熱された際にエアロゾルを形成しうる揮発性化合物を放出するエアロゾル発生基体を含む物品を意味する。エアロゾル発生基体は室温で非液状であり、室温は摂氏20度であることが好ましい。好ましい実施形態で、エアロゾル発生基体はたばこを含む。
【0007】
本発明によるエアロゾル発生システムは有利には、そこにおいて誘電体材料が多孔性基体材料および多孔性基体材料に吸収された液体を含むコンデンサーを備える。有利には、エアロゾル発生物品が使用時にエアロゾル発生装置を用いて加熱された時、多孔性基体材料に吸収された液体は蒸発する。誘電体材料からの液体の蒸発は、誘電体材料の誘電率の変化をもたらし、次に第一の電極と第二の電極との間の静電容量の変化をもたらす。第一の電極と第二の電極との間の静電容量の変化は有利には、エアロゾル発生基体に残留する1つ以上の揮発性化合物の量の表示を与えるために用いられる。
【0008】
以下でより詳細に説明するように、誘電体材料は、エアロゾル発生基体から分離されてもよい。そのような実施形態では、第一の電極と第二の電極との間の静電容量の変化を測定することは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置を用いて加熱された時の誘電体材料からの液体の損失のレートとエアロゾル発生基体からの揮発性化合物の損失のレートとの間の周知な相関関係に基づくエアロゾル発生基体に残留する1つ以上の揮発性化合物の量の間接的な測定を提供しうる。
【0009】
別の方法として、以下でより詳細に説明するように、エアロゾル発生基体の少なくとも一部分は、誘電体材料を形成しうる。そのような実施形態では、第一の電極と第二の電極との間の静電容量の変化を測定することは、エアロゾル発生基体に残留する1つ以上の揮発性化合物の量のより直接的な測定を提供しうる。
【0010】
コンデンサーを用いてエアロゾル発生基体に残留する1つ以上の揮発性化合物の量を監視することは有利には、エアロゾル発生基体に対する適切な長さの加熱サイクルの使用を容易にする。したがって、エアロゾル発生装置は、静電容量または静電容量の変化がエアロゾル発生基体からの1つ以上の揮発性化合物の実質的な涸渇を示す所定のしきい値に到達した時にエアロゾル発生物品の加熱を終えるように構成される。1つ以上の揮発性化合物がエアロゾル発生基体から涸渇した時にエアロゾル発生物品の加熱を防ぐことはさらに、消費者のための喫煙の体験の減少の発生を防ぎうる。1つ以上の揮発性化合物がエアロゾル発生基体から涸渇した時にエアロゾル発生物品の加熱を防ぐことはさらに、エアロゾル発生基体が乾燥するのにつれて過熱されることによるエアロゾル発生基体の偶発的な燃焼のリスクを減少しうる。
【0011】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体に巻かれたラッパーを含み、第一の電極および誘電体材料は、ラッパーの外側表面に提供されてもよい。第一の電極および誘電体材料をラッパーの外側表面に提供することは、既存の高速製造装置およびプロセスに対する最小の変更で第一の電極および誘電体材料の既存のエアロゾル発生物品への付加を容易にしうる。例えば、一部の実施形態では、エアロゾル発生基体はたばこプラグまたはたばこロッドを備えていてもよく、ラッパーはたばこの周りに紙巻たばこ用紙を備えていてもよい。そのような実施形態では、第一の電極および誘電体材料は、エアロゾル発生物品の製造の最終的な段階においてラッパーの外側表面に対する単一なユニットとして前もって形成され、オフラインプロセスで組み合わされ、また連続的に固定されてもよい。別の方法として、第一の電極および誘電体材料は、第一の電極および誘電体材料がラッパー上の原位置(in situ)で組み合わされるように別個に提供され、エアロゾル発生物品に固定されてもよい。
【0012】
第一の電極は、ラッパーの少なくとも一部分の上にあり、誘電体材料は、第一の電極の第一の部分の上にあり、第二の電極は、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に誘電体材料の少なくとも一部分の上にあり、第一の電極は、第一の電極の第二の部分が、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に第一の電気接点と接触するように誘電体材料および第二の電極の両方の下にない第二の部分を含むことが好ましい。
【0013】
本明細書で使用される、「内部」、「外部」、「下にある」、および「上にある」という用語は、エアロゾル発生システムの構成要素の相対的な位置またはエアロゾル発生システムの構成要素の部分について言及するために使用される。例えば、構成要素の内側表面は、システムの内部に向かって面し、構成要素の外側表面は、システムの外部に向かって面する。同様に、第一の構成要素が第二の構成要素の下にある実施例では、第一の構成要素は、第二の構成要素よりもシステムの内部に近接して位置する。こうした実施例では、第二の構成要素は、第一の構成要素の上にある。
【0014】
別の方法として、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体に巻かれたラッパーを備え、第一の電極は、ラッパーの少なくとも一部分の上にあり、第二の電極は、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時にラッパーの少なくとも一部分の上にあり、第一の電極と第二の電極との間に位置するラッパーの部分は、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に誘電体材料を形成してもよい。そのような実施形態では、ラッパーの少なくとも一部分を用いて誘電体材料を形成することは、別個の誘電体材料を提供してコンデンサーを形成する必要性を省く。
【0015】
ラッパーは、紙などのセルロース系材料から形成されてもよい。例えば、ラッパーは紙巻たばこ用紙であってもよい。それらの実施形態では、セルロース系材料の固体の構成要素は、多孔性基体材料を形成する。多孔性基体材料に吸収された液体は、ラッパーが湿式塗布プロセスなどの従来の製紙プロセスを用いて形成された後にセルロース系材料の残留含水量を含んでいてもよい。追加的に、または別の方法として、液体は、紙が形成された後に紙に添加されてもよい。液体は水を含んでもよい。
【0016】
さらなる代替例では、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体に巻かれたラッパーを含み、第一の電極および誘電体材料は、ラッパーとエアロゾル発生基体との間に位置していてもよい。ラッパーとエアロゾル発生基体との間に第一の電極および誘電体材料を位置決めすることは、エアロゾル発生物品のプレ製造取扱い時に第一の電極および誘電体材料を損傷から保護しうる。
【0017】
エアロゾル発生装置上の第一の電気接点への第一の電極の接続を容易にするために、第一の電極の少なくとも一部分は、露出していることが好ましい。例えば、ラッパーは、それを通って第一の電極の少なくとも一部分がエアロゾル発生装置上の第一の電気接点によって接触されうる少なくとも1つの開口部を含んでもよい。
【0018】
上述の任意の実施形態では、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に、エアロゾル発生基体は、実質的な円筒形状を有し、第一の電極は、実質的な環状形状を有し、エアロゾル発生基体の少なくとも一部分を囲み、第二の電極は、実質的な環状形状を有し、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を囲んでいてもよい。実質的な環状形状をそれぞれ有する第一および第二の電極を提供することにより、有利には、エアロゾル発生装置内への挿入後にエアロゾル発生物品の特定の回転配向を維持する必要性を省くことができる。すなわち、環状の第一および第二の電極は、エアロゾル発生物品の任意の回転配向において、エアロゾル発生装置上の第一の電気接点への第一の電極の接続を容易にしうる。
【0019】
実施形態のなおさらなる代替のセットでは、エアロゾル発生基体の少なくとも一部分は、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に第一の電極と第二の電極との間に位置するエアロゾル発生基体の部分が誘電体材料を形成するように、第一の電極と第二の電極との間に位置していてもよい。こうした実施形態は有利には、別個の誘電体材料を提供する必要性を省く。こうした実施形態は有利には、第一の電極と第二の電極との間の静電容量の変化を測定することによるエアロゾル発生基体からの揮発性化合物の涸渇のより直接的な測定を容易にする。
【0020】
上述の任意の実施形態では、エアロゾル発生基体は固体のエアロゾル発生基体であることが好ましい。エアロゾル発生基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含む、たばこ含有材料を含むことが好ましい。エアロゾル発生基体は非たばこ材料を含みうる。エアロゾル発生基体は、たばこ含有材料および非たばこ含有材料を備えうる。
【0021】
固体のエアロゾル発生基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこおよび均質化したたばこのうち1つ以上を含む、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、より糸、細片またはシートのうち1つ以上を含みうる。
【0022】
随意に、固体のエアロゾル発生基体は、たばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含んでもよく、それは固体のエアロゾル発生基体の加熱に応じて放出される。また、固体のエアロゾル発生基体は、例えば、さらなるたばこ揮発性風味化合物または非たばこ揮発性風味化合物を含む1つ以上のカプセルを含んでもよく、このようなカプセルは、固体のエアロゾル発生基体の加熱の間に溶解してもよい。
【0023】
随意に、固体のエアロゾル発生基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもまたはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、より糸、細片またはシートの形態をとってもよい。固体のエアロゾル発生基体は、例えば、シート、泡、ゲルまたはスラリーの形態で担体の表面上に沈着してもよい。固体のエアロゾル発生基体は、担体の全表面上に沈着してもよく、または代わりに、使用中、均一でない風味送達を提供するために一定のパターンにおいて沈着してもよい。
【0024】
用語「均質化したたばこ材料」は本明細書で使用される時、粒子状たばこを凝集することによって形成される材料を意味する。
【0025】
本明細書に使用される「シート」という用語は、実質的にその厚さより大きい幅および長さを有する薄層状の要素を意味する。
【0026】
本明細書に使用される「集められた」という用語は、巻き込まれ、折り畳まれ、または別途エアロゾル発生物品の長手方向軸に対して実質的に横方向に圧縮され、または収縮したシートを記述するために使用される。
【0027】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は均質化したたばこ材料のきめのあるシートの集合体を含む。
【0028】
本明細書で使用される「きめのあるシート」という用語は、捲縮され、型押しされ、デボス加工され、穿孔され、または別途変形されたシートを意味する。エアロゾル発生基体は、複数の間隔をおいたへこみ、突起、穿孔またはそれらの組み合わせを含む均質化したたばこ材料のきめのあるシートの集合体を含んでもよい。
【0029】
特に好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。
【0030】
均質化したたばこ材料のきめのあるシートの使用は、均質化したたばこ材料シートの集結を都合よく容易にしてエアロゾル発生基体を形成してもよい。
【0031】
本明細書に使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行した隆起または波型形状を有するシートを意味する。実質的に平行した隆起または波型形状は、エアロゾル発生物品の長手方向軸に沿って、またはそれに平行に延びることが好ましい。これは、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合を都合良く容易にしてエアロゾル発生物品を形成する。しかし、エアロゾル発生物品に含めるための均質化したたばこ材料の捲縮したシートが、別の方法としてまたは追加的に、エアロゾル発生物品の長手方向軸に鋭角または鈍角で配置される複数の実質的に平行した隆起または波型形状を有してもよいことが認識される。
【0032】
本明細書で使用される「エアロゾル形成体」という用語は、使用において、エアロゾルの形成を容易にし、実質的にエアロゾル発生物品の使用温度にて熱分解に対して抵抗性である任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物を記述するために使用される。
【0033】
適切なエアロゾル形成体は、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオールおよびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノ−、ジ−またはトリアセテートなど)、およびモノ−、ジ−またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。
【0034】
好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(例えばプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオールおよび最も好ましくはグリセリン)である。
【0035】
エアロゾル発生基体は単一のエアロゾル形成体を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル発生基体は、2つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。
【0036】
エアロゾル発生基体は、乾燥質量ベースにおいて5パーセントを超えるエアロゾル形成体の含有量を有しうる。
【0037】
エアロゾル発生基体は、乾燥質量ベースにおいておよそ5パーセント〜およそ30パーセントの間のエアロゾル形成体の含有量を有してもよい。
【0038】
エアロゾル発生基体は、乾燥質量ベースで20パーセントを超えるエアロゾル形成体の含有量を有しうる。
【0039】
実施形態のさらなる代替のセットでは、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体が受けられる区画を画定するカプセルを含み、第一の電極および誘電体材料は、カプセルの外側表面に提供されてもよい。
【0040】
カプセルは、基部、基部から延びる実質的な円筒形の壁、および基部に対向する開端部を含むことが好ましい。エアロゾル発生物品はさらに、カプセルに接続され、かつ開端部にわたって延び区画内のエアロゾル発生基体をシールするシールを含み、第一の電極および誘電体材料は、カプセルの基部に提供される。
【0041】
そのようなカプセルの基部に第一の電極および誘電体材料を提供することにより、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時のエアロゾル発生装置における第一の電極と第一の電気接点との間の信頼性のあるかつ確実な接触を容易にすることができる。
【0042】
例えば、基部は、実質的に円形であり、第一の電極は、基部の少なくとも一部分の上にあり、誘電体材料は、第一の電極の第一の部分の上にあり、第二の電極は、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に誘電体材料の少なくとも一部分の上にあり、かつ実質的に円形の基部の中心の上にあり、第一の電極は、第一の電極の第二の部分が、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に第一の電気接点と接触するように誘電体材料および第二の電極の両方の下にない第二の部分を含み、第二の部分は、実質的に円形の基部の中心から間隔をおくことが好ましい。
【0043】
エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置のくぼみ内に挿入された時に実質的に円形の基部の回転配向にかかわらず第一の電極と第一の電気接点との間の接触を容易にするために、第一の電気接点は、同心円状のまたは同心環状の電気接点であってもよい。
【0044】
追加的に、または別の方法として、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に、第一の電極は、実質的な円形状を有し、同心で基部の少なくとも一部分の上にあり、誘電体材料は、実質的な円形状を有し、同心で第一の電極の第一の部分の上にあり、第二の電極は、実質的な円形状を有し、同心で誘電体材料の少なくとも一部分の上にあり、第一の電極の直径は、第一の電極の第二の部分が実質的に円形の基部上に同心で提供された環状形状を有するように誘電体材料の直径と第二の電極より長くてもよい。そのような実施形態は、エアロゾル発生装置に対してエアロゾル発生物品の任意の回転配向を可能にしうる同心の第一の電極を設けることによってエアロゾル発生装置上の同心の第一の電気接点を設ける必要性を省きうる。
【0045】
エアロゾル発生物品が、エアロゾル発生基体が受けられる区画を画定するカプセルを備えるそれらの実施形態では、エアロゾル発生基体は、たばこを含むことが好ましく、パイプたばこ、カットフィラー、再構成たばこ、均質化したたばこ、およびそれらの組合せのうちの少なくとも1つを含むことがより好ましい。
【0046】
エアロゾル発生基体は、エアロゾル形成剤を含みうる。エアロゾル発生基体は、均質化したたばこ材料と、エアロゾル形成体と、水とを含むことが好ましい。均質化したたばこ材料を提供することで、エアロゾル発生物品の加熱の間に発生したエアロゾルのエアロゾル発生、ニコチン含有量および風味プロフィールが改善されうる。特に、均質化したたばこを作るプロセスは、たばこ葉を粉砕するプロセスが関与しており、これにより、加熱によってより効果的なニコチンおよび風味の放出が可能になる。
【0047】
均質化したたばこ材料は、折り畳まれた、捲縮された、または細片に切断されたのうちの1つのシートで提供されることが好ましい。特に好ましい実施形態では、シートは、約0.2ミリメートル〜約2ミリメートル、より好ましくは約0.4ミリメートル〜約1.2ミリメートルの幅を持つ細片に切断される。一つの実施形態では、細片の幅は約0.9ミリメートルである。
【0048】
別の方法として、均質化したたばこ材料は、球形化を使用して球形に形成してもよい。球形の平均直径は、約0.5ミリメートル〜約4ミリメートルであることが好ましく、約0.8ミリメートル〜約3ミリメートルであることがより好ましい。
【0049】
エアロゾル発生基体は、約55〜約75重量パーセントの均質化したたばこ材料と、約15〜約25重量パーセントのエアロゾル形成体と、約10〜約20重量パーセントの水とを含むことが好ましい。
【0050】
エアロゾル発生基体の試料を測定する前に、相対湿度50パーセント、22℃で、48時間にわたり平衡化させた。均質化したたばこ材料の含水量を決定するためにKarl Fischer技法が使用された。
【0051】
エアロゾル発生基体はさらに、約0.1〜約10重量パーセントの風味剤を含みうる。風味剤は、メントールなど、当技術で周知の適切な任意の風味剤としうる。
【0052】
カプセルを含むエアロゾル発生物品における使用のための均質化したたばこ材料のシートは、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉茎のうちの一方または両方を粉砕またはその他の方法で細分することによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。
【0053】
カプセルを含むエアロゾル発生物品で使用するための均質化したたばこ材料のシートは、粒子状たばこの凝集を補助するために、たばこ内因性結合剤である1つ以上の内因性結合剤、たばこ外来性結合剤である1つ以上の外因性結合剤、それはまたはそれらの組み合わせを含んでもよい。別の方法として、または加えて、均質化したたばこ材料のシートは、たばこおよび非たばこ繊維、風味剤、充填剤、水性および非水性の溶媒およびこれらの組み合わせを含むが限定されないその他の添加剤を含んでもよい。
【0054】
カプセルを含むエアロゾル発生物品で使用するための均質化したたばこ材料のシートに含める適切な外因性結合剤は、当業界で周知であり、例えばグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴムおよびローカストビーンガムなどのゴム、例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびエチルセルロースなどのセルロース結合剤、例えばデンプン、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、寒天および30ペクチンなどの有機酸の共役塩基塩などの多糖類、およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0055】
均質化したたばこ材料シートを製造するための多数の再構成プロセスが当業界で周知である。これらには、例えばUS−A−3,860,012号に記載されているタイプの製紙プロセス、例えばUS−A−5,724,998号に記載されているタイプのキャスティングまたは「キャストリーフ」プロセス、例えばUS−A−3,894,544号に記載されているタイプの軟塊再構成プロセス、および例えばGB−A−983,928号に記載されているタイプの押出プロセスが含まれるが、これらに限定されない。一般に、押出プロセスおよび軟塊再構成プロセスにより製造された均質化したたばこ材料シートの密度は、キャスティングプロセスにより製造した均質化したたばこ材料シートの密度よりも大きい。
【0056】
カプセルを含むエアロゾル発生物品において使用するための均質化したたばこ材料のシートは、粒子状たばこおよび1つ以上の結合剤を含むスラリーをコンベヤーベルトまたはその他の支持表面上にキャスティングし、キャストスラリーを乾燥させて均質化したたばこ材料のシートを形成し、均質化したたばこ材料のシートを支持表面から除去することを一般的に含むタイプのキャスティングプロセスにより形成されることが好ましい。
【0057】
均質化したたばこシート材料は、異なるタイプのたばこを使用して生成されうる。例えば、たばこシート材料は、数多くの異なる種類のたばこ、またはたばこ植物の異なる部位(葉や茎など)からのたばこを使用して形成されうる。処理後に、シートは一貫した属性と均質化した風味を持つ。単一シートの均質化したたばこ材料は、特定の風味を持つように生成されうる。異なる風味を持つ製品を生成するには、異なるたばこシート材料が生成される必要がある。多数の異なるきざみたばこを従来的な紙巻たばこに混合することによって生成される一部の風味は、単一の均質化したたばこシートで複製するのが困難な場合がある。例えば、バージニア種たばこおよびバーレー種たばこは、個別の風味を最適化するために異なる方法で処理される必要がありうる。特定ブレンドのバージニア種およびバーレー種のたばこを単一シートの均質化したたばこ材料内に複製することは可能でないかもしれない。そのため、エアロゾル発生基体は第一の均質化したたばこ材料および第二の均質化したたばこ材料を備えうる。2つの異なるシートのたばこ材料を単一のエアロゾル発生基体に組み合わせることにより、単一シートの均質化したたばこでは生成できない新しいブレンドを創出しうる。
【0058】
エアロゾル形成体は、少なくとも一つの多価アルコールを含むことが好ましい。好ましい一つの実施形態では、エアロゾル形成体は、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコール、およびグリセリンのうち少なくとも一つを含む。
【0059】
上述の任意の実施形態では、誘電体材料は、紙シートおよび紙シートに吸収された少なくとも1つの液体を含んでもよく、特に、エアロゾル発生物品がラッパーを含む上述のそれらの実施形態では、ラッパーの少なくとも一部分は、誘電体材料を形成する。
【0060】
紙シートの固体の構成要素は、多孔性基体材料を形成する。多孔性基体材料に吸収された液体は、紙が湿式塗布プロセスなどの従来の製紙プロセスを用いて形成された後に紙の残留含水量を含んでいてもよい。追加的に、または別の方法として、液体は、紙が形成された後に紙に添加されてもよい。液体は水を含んでもよい。
【0061】
一部の実施形態、およびエアロゾル発生基体がたばこ材料のプラグまたはロッドを含む特定のそれらの実施形態では、少なくとも1つのヒーターは、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時にエアロゾル発生基体内への挿入のために構成された細長いヒーターを含むことが好ましい。細長いヒーターは、任意の適切な形状を有して、エアロゾル発生基体への挿入を容易にすることができる。例えば、細長いヒーターはヒーターブレードであってもよい。
【0062】
追加的に、または別の方法として、少なくとも1つのヒーターは、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時にエアロゾル発生物品の外側表面に隣接して位置するヒーターを含んでもよい。こうした実施形態は、エアロゾル発生物品が、エアロゾル発生基体が受けられる区画を画定するカプセルを含むそれらの実施形態に特に適していてもよい。例えば、少なくとも1つのヒーターは、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時にエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を囲むように構成された実質的に環状のヒーターを含んでもよい。追加的に、または別の方法として、少なくとも1つのヒーターは、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時にエアロゾル発生物品の端部に隣接して位置する実質的に平面のヒーターを含んでもよい。
【0063】
上述した任意の実施形態において、少なくとも1つのヒーターは、電気抵抗性の材料を含むことが好ましい。適切な電気抵抗性の材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料と金属材料とでできた複合材料が挙げられるが、これに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープシリコン炭化物が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例は、ステンレス鋼、ニッケル−、コバルト−、クロミウム−、アルミニウム−チタン−ジルコニウム−、ハフニウム−、ニオビウム−、モリブデン−、タンタル−、タングステン−、スズ−、ガリウム−、マンガン−および鉄を含有する合金、およびニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)および鉄−マンガン−アルミニウム系の合金を含む。複合材料では、電気抵抗性の材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的性質に応じて、随意に断熱材料に埋め込み、封入、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。適切な化合物ヒーター要素の例は、第US−A−5,498,855号、第WO−A−03/095688号および第US−A−5,514,630号に開示されている。
【0064】
上述の任意の実施形態では、第一の電気接点はくぼみの端部壁に提供されてもよい。一部の実施形態では、第一の電気接点は、端部壁上に同心で提供されて、エアロゾル発生物品の回転配向にかかわらず第一の電極との接触を容易にすることができる。例えば、第一の電気接点は、実質的に環状であってもよく、または実質的に円形であってもよい。
【0065】
別の方法として、第一の電気接点はくぼみの長手方向に延びる壁の内側表面に提供されうる。一部の実施形態では、第一の電気接点は、環状であり、かつくぼみの周囲に延びて、エアロゾル発生物品の回転配向にかかわらず第一の電極との接触を容易にすることができる。
【0066】
本発明はまた、上述の任意の実施形態に従う本発明の第一の態様によるエアロゾル発生システムでの使用のためのエアロゾル発生物品に及ぶ。したがって、本発明の第二の態様によれば、エアロゾル発生基体、第一の電極および第一の電極と隣接して位置する誘電体材料を含むエアロゾル発生物品が提供される。誘電体材料は、多孔性基体材料および多孔性基体材料に吸収された液体を含む。エアロゾル発生物品は、本発明の第一の態様に関する任意の上述の選択的なまたは好ましい特徴をさらに含んでもよい。
【0067】
本発明はまた、上述の任意の実施形態に従う本発明の第一の態様によるエアロゾル発生システムでの使用のためのエアロゾル発生装置に及ぶ。したがって、本発明の第三の態様によると、電源、少なくとも1つのヒーター、および電源から少なくとも1つのヒーターへの電気エネルギーの供給を制御するように構成されたコントローラを含むエアロゾル発生装置が提供される。エアロゾル発生装置はさらに、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみと、コントローラに接続されかつエアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時にエアロゾル発生物品上の第一の電極と接触するように配置された第一の電気接点と、コントローラに接続されかつエアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時にエアロゾル発生物品に隣接して位置されるように配置された第二の電極とを含む。エアロゾル発生装置は、本発明の第一の態様に関する任意の上述の選択的なまたは好ましい特徴をさらに含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
ここで、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明するが、これは例証としてのみである。
図1図1は、本発明によるエアロゾル発生物品を示す。
図2図2は、エアロゾル発生装置内に挿入されて、本発明によるエアロゾル発生システムを形成する図1のエアロゾル発生物品を示す。
図3図3図6は、図1のエアロゾル発生物品の代替的な実施形態を示す。
図4】同上。
図5】同上。
図6】同上。
図7図7は、本発明による代替的なエアロゾル発生物品を示す。
図8図8は、エアロゾル発生装置内に挿入されて、本発明による代替的なエアロゾル発生システムを形成する図7のエアロゾル発生物品を示す。
図9図9は、本発明によるさらなる代替的なエアロゾル発生物品を示す。
図10図10は、エアロゾル発生装置内に挿入されて、本発明によるさらなる代替的なエアロゾル発生システムを形成する図9のエアロゾル発生物品を示す。
図11図11は、図9のエアロゾル発生物品の代替的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
図1は、エアロゾル発生基体12と、中空のアセテートチューブ14と、高分子フィルター16と、マウスピース18と、外側ラッパー20とを備えるエアロゾル発生物品10を示す。エアロゾル発生基体12はたばこのプラグを含み、マウスピース18はセルロースアセテートファイバーのプラグを含む。
【0070】
エアロゾル発生物品10はさらに、エアロゾル発生基体12に隣接した外側ラッパー20に固定された第一の電極24、および第一の電極24の第一の部分の上にある誘電体材料26を含む。誘電体材料26は、紙のシートおよび紙のシートに吸収された液体を含む。第一の電極24は、図2を参照して詳細に説明するような、誘電体材料26の下にない第二の部分29を含み、第二の部分29は、エアロゾル発生物品10がエアロゾル発生装置内に受けられた時に第一の電極24の電気接点に対する接続を容易にする。
【0071】
明瞭さのために、第一の電極24および誘電体材料26の厚さは、図1(および図2図11)において強調されている。
【0072】
図2は、電気加熱式エアロゾル発生装置30内に挿入されたエアロゾル形成物品10を示す。装置30は、エアロゾル発生物品10を受けるためのくぼみ33を画定するハウジング31を備える。装置30は、基部部分34と、エアロゾル発生物品10がくぼみ33内に挿入された時にエアロゾル発生基体12を貫通するヒーターブレード36とを備えたヒーター32を含む。ヒーターブレード36は、エアロゾル発生物品10の上流端を抵抗加熱するための抵抗加熱コイル38を含む。コントローラ42は、電池40からヒーターブレード36の抵抗加熱コイル38への電流の供給を含めた、装置30の動作を制御する。
【0073】
エアロゾル発生装置30はさらに、エアロゾル発生物品10がくぼみ33内に完全に挿入された時に第一の電極24と接触するように配置された第一の電気接点44を含む。第一の電気接点44は、環状であり、その結果、それは、くぼみ33内のエアロゾル発生物品10の回転配向にかかわらず第一の電極24と接触する。
【0074】
エアロゾル発生装置30はまた、エアロゾル発生物品10がくぼみ33内に完全に挿入された時に誘電体材料26および第一の電極24の上に重なるように配置された第二の電極28を含む。第二の電極28は、環状であり、その結果、それは、くぼみ33内のエアロゾル発生物品10の回転配向にかかわらず誘電体材料26および第一の電極24の上に重なる。エアロゾル発生物品10がくぼみ33内に受けられた時、第一の電極24、誘電体材料26、および第二の電極28は、互いにコンデンサー22を形成する。
【0075】
使用時に、コントローラ42は、電池40から抵抗加熱コイル38へ電流を供給して、エアロゾル発生基体12およびコンデンサー22を加熱する。加熱サイクルの間、誘電体材料26の紙シートに吸収された少なくともある量の液体は、蒸発し、第一の電気接点44および第二の電極28を介してコントローラ42によって測定された第一の電極24と第二の電極28との間の静電容量の変化をもたらす。測定された静電容量がエアロゾル発生基体12からの揮発性化合物の有意な涸渇を示す所定のレベルに到達した時、コントローラ42は、電池40から抵抗加熱コイル38への電流の供給を終え、エアロゾル発生基体12のさらなる加熱を防ぐ。
【0076】
図3図6は、エアロゾル発生物品10の代替的な実施形態を図示し、それぞれがコンデンサーの異なる構成を含む。同様の部品を指定するために、同様の参照符号が使用される。
【0077】
図3に示すエアロゾル発生物品100は、外側ラッパー20の内側表面に提供された第一の電極124を含む。物品100がエアロゾル発生装置のくぼみ内に受けられた時、第二の電極は、第一の電極124の上にあり、その間に外側ラッパー20の一部分が存在する。この実施形態では、誘電体材料126は、第一の電極と第二の電極との間に位置する外側ラッパー20の部分によって形成される。第一の電極124の第二の部分129は、エアロゾル発生物品100の上流端から突出し、第一の電極124のエアロゾル発生装置における第一の電気接点への接続を容易にする。
【0078】
図4に示すエアロゾル発生物品200は、エアロゾル発生基体12内に提供された第一の電極224と、第一の電極224の第一の部分の上にあり、かつ外側ラッパー20の下にある誘電体材料226とを含む。物品200がエアロゾル発生装置のくぼみ内に受けられた時、第二の電極は、第一の電極224および誘電体材料226の上にあり、その間に外側ラッパー20の一部分が存在する。第一の電極224の第二の部分229は、エアロゾル発生物品200の上流端から突出し、第一の電極224のエアロゾル発生装置における第一の電気接点への接続を容易にする。
【0079】
図5に示すエアロゾル発生物品300は、外側ラッパー20の外側表面に提供された環状の第一の電極324と、第一の電極324の第一の部分の上にある誘電体材料326とを含む。第一の電極324の第二の部分329は、誘電体材料326の下になく、第一の電極324のエアロゾル発生装置における第一の電気接点への接続を容易にする。環状の第一の電極324を用いることは、エアロゾル発生装置における環状の第一の電気接点を提供する必要性を省くことができる一方で、任意の回転配向におけるエアロゾル発生物品300のエアロゾル発生装置内への挿入をなおも可能にする。
【0080】
図6に示すエアロゾル発生物品400は、外側ラッパー20の外側表面に提供された第一の電極424を含む。エアロゾル発生物品400がエアロゾル発生装置のくぼみ内に受けられた時、図6において架空の状態で示す第二の電極428は、エアロゾル発生物品400の対向する側上の外側ラッパー20の外側表面の上に重なる。この実施形態では、誘電体材料426は、エアロゾル発生物品400がエアロゾル発生装置のくぼみ内に受けられた時に第一の電極424と第二の電極428との間に位置するエアロゾル発生基体12の部分によって形成される。
【0081】
図7は、外側ラッパー520に巻かれたエアロゾル発生基体512を含む代替的なエアロゾル発生物品500を示す。エアロゾル発生基体512はたばこロッドである。
【0082】
エアロゾル発生物品500はさらに、エアロゾル発生基体512に隣接した外側ラッパー520に固定された第一の電極524、および第一の電極524の第一の部分の上にある誘電体材料526を含む。誘電体材料526は、紙のシートおよび紙のシートに吸収された液体を含む。第一の電極524は、図8を参照して詳細に説明するような、誘電体材料526の下にない第二の部分529を含み、第二の部分529は、エアロゾル発生物品500がエアロゾル発生装置内に受けられた時に第一の電極524の電気接点に対する接続を容易にする。
【0083】
図8は、電気加熱式エアロゾル発生装置600内に挿入されたエアロゾル形成物品500を示す。装置600は、エアロゾル発生物品500を受けるためのくぼみ633を画定するハウジング631を備える。取り外し可能な端部キャップ602は、取り外されてエアロゾル発生物品500のくぼみ633内への挿入を可能にし、取り外し可能な端部キャップ602は、使用時に空気をくぼみ633内に入れるための空気吸込み口604を含む。装置600は、その中にエアロゾル発生物品500が受けられる環状のヒーター632を含む。コントローラ642は、電池640から環状のヒーター632への電流の供給を含めた、装置600の動作を制御する。装置600の下流端にあるマウスピース606は、空気出口608を含み、使用時に消費者が空気をエアロゾル発生物品500および装置600を通じて引き出すことを可能にする。
【0084】
エアロゾル発生装置600はさらに、エアロゾル発生物品500がくぼみ633内に完全に挿入された時に第一の電極524と接触するように配置された第一の電気接点644を含む。第一の電気接点644は、環状であり、その結果、それは、くぼみ633内のエアロゾル発生物品500の回転配向にかかわらず第一の電極524と接触する。
【0085】
エアロゾル発生装置600はまた、エアロゾル発生物品500がくぼみ633内に完全に挿入された時に誘電体材料526および第一の電極524の上に重なるように配置された第二の電極628を含む。第二の電極628は、環状であり、その結果、それは、くぼみ633内のエアロゾル発生物品500の回転配向にかかわらず誘電体材料526および第一の電極524の上に重なる。エアロゾル発生物品500がくぼみ633内に受けられた時、第一の電極524、誘電体材料526、および第二の電極628は、互いにコンデンサー622を形成する。
【0086】
使用時に、コントローラ642は、電池640から環状のヒーター632へ電流を供給して、エアロゾル発生基体512およびコンデンサー622を加熱する。加熱サイクルの間、誘電体材料526の紙シートに吸収された少なくともある量の液体は、蒸発し、第一の電気接点644および第二の電極628を介してコントローラ642によって測定された第一の電極524と第二の電極628との間の静電容量の変化をもたらす。測定された静電容量がエアロゾル発生基体512からの揮発性化合物の有意な涸渇を示す所定のレベルに到達した時、コントローラ642は、電池640から環状のヒーター632への電流の供給を終え、エアロゾル発生基体512のさらなる加熱を防ぐ。
【0087】
当業者は、図3図6と関連して説明されたいくつかの代替的なコンデンサー構成が図7に示すエアロゾル発生物品500と同様に適用されうることを認識されよう
【0088】
図9は、エアロゾル発生基体712が提供される区画を画定するカプセル702を含むさらなる代替的なエアロゾル発生物品700を示す。エアロゾル発生基体712は容器に入っていないたばこを含む。カプセル712は、基部を含み、シール704は、カプセル702に接続されて基部に対向する区画の開端部をシールする。
【0089】
第一の電極724は、カプセル702の基部に固定され、誘電体材料726は、第一の電極724の第一の部分の上に重なる。誘電体材料726は、紙のシートおよび紙のシートに吸収された液体を含む。第一の電極724は、図10を参照して詳細に説明するような、誘電体材料726の下にない第二の部分729を含み、第二の部分729は、エアロゾル発生物品700がエアロゾル発生装置内に受けられた時に第一の電極724の電気接点に対する接続を容易にする。
【0090】
図10は、電気加熱式エアロゾル発生装置800内に挿入されたエアロゾル形成物品700を示す。装置800は、エアロゾル発生物品700を受けるためのくぼみ833を画定するハウジング831を備える。取り外し可能なマウスピース802は、取り外されて、エアロゾル発生物品700のくぼみ833内への挿入を可能にし、取り外し可能なマウスピース802は、取り外し可能なマウスピース802がハウジング831に再び取り付けられた時にエアロゾル発生物品700のシール704を破壊するための貫通要素803を含む。取り外し可能なマウスピース802はさらに、空気をくぼみ833内に通すための空気吸込み口804を含み、空気出口805は、貫通要素803を通じて延び、使用時に消費者が空気をくぼみ833の中から外へ引き出すことを可能にする。
【0091】
装置800は、環状のヒーター832を含み、その中にエアロゾル発生物品700が受けられる。コントローラ842は、電池840から環状のヒーター832への電流の供給を含めた、装置800の動作を制御する。
【0092】
エアロゾル発生装置800はさらに、エアロゾル発生物品700がくぼみ833内に完全に挿入された時に第一の電極724と接触するように配置された第一の電気接点844を含む。第一の電気接点844は、環状であり、その結果、それは、くぼみ833内のエアロゾル発生物品700の回転配向にかかわらず第一の電極724と接触する。
【0093】
エアロゾル発生装置800はまた、エアロゾル発生物品700がくぼみ833内に完全に挿入された時に誘電体材料726および第一の電極724の上に重なるように配置された第二の電極828を含む。エアロゾル発生物品700がくぼみ833内に受けられた時、第一の電極724、誘電体材料726、および第二の電極828は、互いにコンデンサー822を形成する。
【0094】
使用時に、コントローラ842は、電池840から環状のヒーター832へ電流を供給して、エアロゾル発生基体712およびコンデンサー822を加熱する。加熱サイクルの間、誘電体材料726の紙シートに吸収された少なくともある量の液体は、蒸発し、第一の電気接点844および第二の電極828を介してコントローラ842によって測定された第一の電極724と第二の電極828との間の静電容量の変化をもたらす。測定された静電容量がエアロゾル発生基体712からの揮発性化合物の有意な涸渇を示す所定のレベルに到達した時、コントローラ842は、電池840から環状のヒーター832への電流の供給を終え、エアロゾル発生基体712のさらなる加熱を防ぐ。
【0095】
図11は、エアロゾル発生物品700の代替的な実施形態を示し、ここにおいて、同様の参照符号が用いられ、それは同様の部分を示す。
【0096】
図11に示すエアロゾル発生物品900は、どちらもカプセル702の基部上に同心で提供された第一の電極924および誘電体材料926を含む。第一の電極924の直径は、誘電体材料926の直径よりも長く、その結果、第一の電極は、環状の第二の部分929を含み、それは第一の電極924のエアロゾル発生装置における第一の電気接点への接続を容易にする。第一の電極924の環状の第二の部分929を形成することは、エアロゾル発生装置における環状の第一の電気接点を提供する必要性を省くことができる一方で、任意の回転配向におけるエアロゾル発生物品900のエアロゾル発生装置内への挿入をなおも可能にする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】