特表2018-534218(P2018-534218A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-534218プラークランプを用いる媒体位置合わせ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-534218(P2018-534218A)
(43)【公表日】2018年11月22日
(54)【発明の名称】プラークランプを用いる媒体位置合わせ
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/08 20060101AFI20181026BHJP
   B65H 9/00 20060101ALI20181026BHJP
【FI】
   B65H5/08 H
   B65H9/00 A
   B65H9/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-526112(P2018-526112)
(86)(22)【出願日】2015年12月9日
(85)【翻訳文提出日】2018年5月18日
(86)【国際出願番号】US2015064781
(87)【国際公開番号】WO2017099762
(87)【国際公開日】20170615
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】511076424
【氏名又は名称】ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.
【氏名又は名称原語表記】Hewlett‐Packard Development Company, L.P.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,ブルース・ジー
(72)【発明者】
【氏名】ダウニング,エリオット
(72)【発明者】
【氏名】ラスムセン,スティーヴ・オー
(72)【発明者】
【氏名】オルソン,アル
【テーマコード(参考)】
3F101
3F102
【Fターム(参考)】
3F101CA14
3F101CA17
3F101CB00
3F101CC16
3F101LA07
3F101LB03
3F102AA11
3F102AB01
3F102BA01
3F102BB02
3F102BB04
3F102DA02
3F102EA09
(57)【要約】
媒体位置合わせシステムは、プラークランプと、プラークランプを支持するプラートラックとを備える。プラートラックは、プラートラックに沿ってプラークランプを移動させることにより、プラークランプを開閉させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラークランプと、
前記プラークランプを支持するプラートラックであって、該プラートラックは、該プラートラックに沿って前記プラークランプを移動させることにより、前記プラークランプを開閉させる、プラートラックと
を備えてなる、媒体位置合わせシステム。
【請求項2】
前記プラートラックは、対向する溝を有し、前記プラークランプは、前記対向する溝内に嵌まり、前記プラートラックに沿って前記プラークランプをガイドして、該プラークランプを開閉させるピンを備える、請求項1に記載の媒体位置合わせシステム。
【請求項3】
前記プラークランプは、シャトルと、該シャトルに連結されるピボット部材とを備え、前記対向する溝内における前記ピンの摺動により、前記ピボット部材が旋回し、前記プラークランプを開閉させる、請求項2に記載の媒体位置合わせシステム。
【請求項4】
前記プラートラックは、直線部と、該直線部の端部における湾曲部とを有し、前記プラークランプは、前記湾曲部において、媒体を受け取るように開放し、前記直線部において、前記媒体を搬送するように閉鎖するものである、請求項1に記載の媒体位置合わせシステム。
【請求項5】
プラートラックと、
前記プラートラックによってガイドされるプラークランプと
を備えてなり、
前記プラークランプは、シャトルと、該シャトルにピボット連結し、該シャトルとの間でピンチを形成するピボット部材とを備え、前記ピンチは、前記プラートラックに沿って前記プラークランプを移動させることにより開閉する、媒体位置合わせシステム。
【請求項6】
前記ピンチは、前記シャトルによって支持される第1のローラと、前記ピボット部材によって支持される第2のローラとを備える、請求項5に記載の媒体位置合わせシステム。
【請求項7】
前記第1のローラは、スターホイールを含む、請求項6に記載の媒体位置合わせシステム。
【請求項8】
前記ピボット部材は、前記シャトルに向かって付勢され、前記ピンチを閉鎖する、請求項5に記載の媒体位置合わせシステム。
【請求項9】
前記ピボット部材は、前記プラートラックによって、前記シャトルから離れるように旋回し、前記ピンチを開放する、請求項8に記載の媒体位置合わせシステム。
【請求項10】
前記プラートラックによって回転可能に支持されるベルトを更に備え、
前記シャトルは、前記ベルトに伴って回転するように、該ベルトに固定される、請求項5に記載の媒体位置合わせシステム。
【請求項11】
プラートラックの受取り端部においてプラークランプの開放位置を確立することを含む、前記プラートラックの前記受取り端部に前記プラークランプを移動させるステップと、
前記プラークランプの前記開放位置において媒体を受け取るステップと、
前記プラークランプを閉鎖するとともに、前記媒体を前記プラークランプに伴って前記プラートラックに沿ってY方向に搬送するステップと、
Y方向位置合わせ壁を前記媒体に接触させるとともに、前記Y方向位置合わせ壁において前記媒体を解放することを含む、前記媒体を前記Y方向において位置合わせするステップと
を含んでなる、媒体位置合わせ方法。
【請求項12】
前記媒体を前記Y方向において位置合わせする前に、前記媒体が前記プラークランプ内にある状態で、前記プラートラック及び前記プラークランプをX方向に並進させるとともに、X方向位置合わせ壁を前記媒体に接触させることを含む、前記媒体を前記X方向において位置合わせするステップを更に含む、請求項11に記載の媒体位置合わせ方法。
【請求項13】
前記プラークランプの前記開放位置を確立することは、前記プラークランプを前記プラートラックの前記受取り端部に移動させることによって、前記プラークランプのピボット部材を前記プラークランプのシャトルに対して旋回させることを含む、請求項11に記載の媒体位置合わせ方法。
【請求項14】
前記プラークランプを移動させるステップは、前記ピボット部材のピン及び前記シャトルのピンの双方を、前記プラートラックの対向する溝内でガイドすることを含む、請求項13に記載の媒体位置合わせ方法。
【請求項15】
前記プラークランプにおいて媒体を受け取るステップは、前記プラークランプのピンチ間に前記媒体を受け取ることを含む、請求項11に記載の媒体位置合わせ方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
プリント後の動作には、プリントされた出力媒体のアライメント、ホチキス留め、及び/又は積重ねを含みうる。乾いていない又は部分的にしか乾いていないインクジェット出力媒体を含むインクジェット出力媒体でのプリント後の動作は、困難な場合がある。例えば、インクジェット出力媒体は、丸まったりしわが寄ったりすることで歪む場合があり、湿気量が増大することで剛性が低減する場合があり、及び/又は、表面粗さが増大する場合があるため、シート間の摩擦が増大する場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1】プリントシステムの一例を示すブロック図である。
図2】プリントシステムの媒体位置合わせシステムの一例の概略図である。
図3】媒体位置合わせシステムのプラークランプの一例を示す図である。
図4図3のプラークランプが開放位置にある場合の、媒体位置合わせシステムの一部の一例を示す図である。
図5図3のプラークランプが閉鎖位置にある場合の、媒体位置合わせシステムの一部の一例を示す図である。
図6】媒体位置合わせシステムの一部の一例を示す図である。
図7】媒体位置合わせシステムの一部の一例を示す図である。
図8A】媒体位置合わせの一例の概略図である。
図8B】媒体位置合わせの一例の概略図である。
図8C】媒体位置合わせの一例の概略図である。
図8D】媒体位置合わせの一例の概略図である。
図9】プリントシステムにおいて媒体を位置合わせするシーケンスの一例を示すフローチャートである。
図10A】プリントシステムにおいて媒体を位置合わせする方法の一例を示すフロー図である。
図10B】プリントシステムにおいて媒体を位置合わせする方法の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部をなす添付図面を参照し、添付図面では、例示として、本開示を実施することができる具体的な例が示される。他の例を利用することもでき、本開示の範囲から逸脱せずに構造的変更又は論理的変更を行うことが可能なことを理解されたい。
【0004】
図1は、インクジェットプリントシステム10等のプリントシステムの一例を示している。インクジェットプリントシステム10は、プリントヘッドアセンブリ12等の流体放出アセンブリと、プリント流体供給部14等の流体供給アセンブリとを備える。図示の例では、インクジェットプリントシステム10はまた、キャリッジアセンブリ16と、プリント媒体搬送アセンブリ18と、電子制御装置20とを備える。
【0005】
プリントヘッドアセンブリ12は、プリント流体又は他の流体の液滴を複数のオリフィス又はノズル13を通して放出する、少なくとも1つのプリントヘッド又は流体放出装置を備える。1つの例において、プリントヘッドアセンブリ12及びプリント媒体19が互いに対して移動する際に、プリント媒体19上に印刷を行うように、液滴がプリント媒体19等の媒体へと向けられる。プリント媒体19としては、例えば、紙、カード用紙、トランスペアレンシ(transparencies:透明フィルム)、マイラー、布等、包装材料、又は他のプリント可能な材料等の任意のタイプの好適なシート(sheet:用紙)材料が挙げられる。
【0006】
プリント流体供給部14は、プリントヘッドアセンブリ12にプリント流体を供給する。1つの例において、プリントヘッドアセンブリ12及びプリント流体供給部14は、インクジェット又は流体ジェットプリントカートリッジ又はペン内にともに収容される。別の例において、プリント流体供給部14は、プリントヘッドアセンブリ12とは別個であり、供給チューブ等の相互接続部を通して、プリントヘッドアセンブリ12にプリント流体を供給する。
【0007】
キャリッジアセンブリ16は、プリントヘッドアセンブリ12をプリント媒体搬送アセンブリ18に対して位置決めし、プリント媒体搬送アセンブリ18は、プリント媒体19をプリントヘッドアセンブリ12に対して位置決めする。したがって、プリントゾーン17が、ノズル13の付近でプリントヘッドアセンブリ12とプリント媒体19との間の領域に画定される。プリント媒体搬送アセンブリ18は、例えば、プリント媒体19をハンドリングする、及び/又は、プリント媒体19をインクジェットプリントシステム10に通すよう経路付けする、多様なガイド、ローラ、ホイール等を含みうる。これには、プリント媒体19を、プリントゾーン17に向けて及び/又はプリントゾーン17から離れるように、搬送する、ガイドする、及び/又は方向付けることを含む。
【0008】
1つの例において、プリント媒体搬送アセンブリ18は、インクジェットプリントシステム10内で媒体を位置合わせする、22で示されている媒体位置合わせシステムを備える。媒体の位置合わせは、積重ねアライメント、ホチキス留め、オフセット、及び他の仕上げ動作等のプリント後動作に対して有用とすることができる。
【0009】
1つの実施態様において、電子制御装置20は、プリントヘッドアセンブリ12と、プリント流体供給部14と、キャリッジアセンブリ16と、プリント媒体搬送アセンブリ18とに通信する。電子制御装置20は、コンピュータ等のホストシステムからデータ21を受信し、データ21を一時的に記憶するメモリを備えることがある。データ21は、例えば、プリントするドキュメント及び/又はファイルを表す。したがって、データ21は、インクジェットプリントシステム10のプリントジョブを形成し、プリントジョブコマンド及び/又はコマンドパラメータを含む。1つの例において、電子制御装置20は、ノズル13からのプリント流体液滴の放出のタイミング制御を含む、プリントヘッドアセンブリ12の制御を提供する。したがって、電子制御装置20は、プリント媒体19上に文字、記号、及び/又は他のグラフィック若しくは画像を形成する、放出されるプリント流体液滴のパターンを規定する。タイミング制御と、したがって、放出されるプリント流体液滴のパターンとは、プリントジョブコマンド及び/又はコマンドパラメータによって決まる。
【0010】
図2は、インクジェットプリントシステム10(図1)等のプリントシステムの媒体位置合わせシステム22(図1)の一例としての、媒体位置合わせシステム100の一例の概略図である。1つの実施態様において、媒体位置合わせシステム100は、プラートラック120と、それぞれのプラートラック120上にそれぞれ支持されるプラークランプ140と、プラートラック120に沿ってプラークランプ140を移動させるプラー駆動システム160とを備える。1つの例において、媒体位置合わせシステム100は、X軸におけるアライメントをもたらすX方向位置合わせ壁(複数の場合もある)182と、Y軸におけるアライメントをもたらすY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192とを備えるX方向位置合わせシステム180も備える。「壁」として記載しているが、X方向位置合わせ壁(複数の場合もある)182及びY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192は、表面又は他の特徴部によって形成することができる。
【0011】
図示の例では、各プラートラック120を備える媒体位置合わせシステム100は、一端部102と他端部104とを有する。1つの例において、端部102は、媒体位置合わせシステム100の「取入れ」又は受取り端部を表し、端部104は、媒体位置合わせシステム100の位置合わせ端部を表す。
【0012】
1つの実施態様において、それぞれのプラークランプ140を伴うプラートラック120は、互いに離間した一対のプラートラック120を含む。1つの例において、プラートラック120は、到来する媒体、例えば、プリント媒体の出力シートの中心線の各側に配置される。1つの例において、プラートラック120は、一端部において固定構造体に取り付けられ、他端部においてX方向位置合わせシステム180等の並進機構に取り付けられる。したがって、媒体シートは、プラークランプ140によって捕捉されると、Y方向等の一方向に搬送し、搬送方向に対して垂直なX方向等の別の方向に並進させることができる。この搬送と横方向並進との組合せにより、2方向、すなわち、X方向及びY方向における媒体シートの位置合わせがもたらされると同時に、このプロセス中にシートの制御が維持される。
【0013】
プラートラック120は、プラートラック120に沿ってプラークランプ140が移動又はガイドされる際、プラークランプ140をガイドし、プラークランプ140の開閉を制御する。例えば、1つの実施態様において、プラークランプ140は、媒体シートを受け取る又は捕捉するように開放され、媒体シートを搬送し、媒体シートを位置合わせするように閉鎖される。位置合わせには、より具体的には、本明細書において更に記載されるように、媒体シートをX軸においてアライメントし、媒体シートをY軸においてアライメントすることを含む。したがって、プラークランプ140は、媒体シートを位置合わせ領域に搬送し、X方向アライメント及びY方向アライメント中の媒体の制御を維持し、そして、位置合わせプロセスが完了した後、媒体を解放する。
【0014】
より具体的には、1つの例において、後述するように、プラークランプ140がプラートラック120内に(例えば、ベルトによって)移動する際、プラークランプ140は、プラートラック120の直進部及び湾曲部に対するプラークランプ140の位置(より具体的には、プラークランプ140のヒンジ部又はピボット部の位置を含む)に応じて開閉する。したがって、1つの実施態様において、プラークランプ140は、プラークランプ140(例えば、プラークランプ140のヒンジ部又はピボット部)がプラートラック120の湾曲部(例えば、プラートラック120の180度の湾曲部)の周りで回転するときに開放し、プラークランプ140(例えば、プラークランプ140のヒンジ部又はピボット部)がプラートラック120の直進部にあるときに閉鎖する。
【0015】
1つの例において、媒体位置合わせシステム100の入力又は取入れシーケンスは、媒体位置合わせシステム100の「取入れ」又は受取り端部102におけるプラークランプ140の位置決めを含む。例えば、1つの実施態様において、媒体シートが媒体位置合わせシステム100に接近する際に、プラークランプ140が開放位置又は「媒体受入れ」位置に保持されるように、プラークランプ140がプラートラック120に沿って位置決めされる。プラークランプ140が開放位置又は媒体受入れ位置にある場合、媒体シート、すなわち、シート媒体の前縁部が、プラークランプ140のスロート又はピンチに入ることができる。1つの実施態様において、プラー駆動システム160は、プラークランプ140の移動の速さをプリント媒体の出力の速さと同期し、それにより、媒体位置合わせシステム100への入力が、プリントシステムの出力と同期される。1つの例において、入力又は取入れシーケンスは、プリント(又はコピー)ジョブにおいてシートごとに繰り返される。
【0016】
図2に示されている例では、媒体位置合わせシステム100は、各プラートラック120上に2つのプラークランプ140を備える。各プラートラック120上に2つのプラークランプ140が示されているが、より多い又はより少ないプラークランプ140を、各プラートラック120において使用することができる。
【0017】
1つの実施態様において、また、図2図4図5とに示されているように、各プラートラック120は、向かい合う又は対向する表面又は側面124と、向かい合う又は対向する表面又は側面124に形成されたチャネル又は溝126とを有する、対向する側板122を備える。さらに、各プラートラック120は、側板122に対するプラートラック120の両端部間の直線移動のために、側板122間に支持されるベルト128を備える。したがって、プラークランプ140は、プラートラック120の両端部間におけるベルト128による移動のために、ベルト128に固定される又は取り付けられる。1つの実施態様において、ベルト128は、側板122間で回転するように支持される無端ベルトであり、複数のプラークランプ140(例えば、2つのプラークランプ140)が、ベルト128の長さにわたって(例えば、等距離に)離間しており、ベルト128が回転すると、矢印141によって示されているように、プラートラック120の両端部間において、プラークランプ140が移動(及び回転)するようになっている。
【0018】
1つの実施態様において、各プラートラック120は、上下の直進又は直線チャネル又は溝部1261を有する直進部又は直線部1201と、その両端部において、それぞれの湾曲チャネル又は溝部1262を有する湾曲部1202とを有する。1つの例において、湾曲チャネル又は溝部1262は、湾曲チャネル又は溝部1262が上下の直進又は直線チャネル又は溝部1261をつなげるように、180度部を有する。したがって、上下の直進又は直線チャネル又は溝部1261と湾曲チャネル又は溝部1262とは、プラートラック120の両端部間に及び両端部に向かう連続したチャネル又は溝を形成する。したがって、プラークランプ140がそれぞれのベルト128に取り付けられている場合、プラークランプ140は、2つの直進部と、プラークランプ140を180度にわたって回転させる2つの湾曲部とを含む経路内を辿る又は移動する。
【0019】
プラー駆動システム160は、プラートラック120に沿ってプラークランプ140を移動させる。より具体的には、プラー駆動システム160は、ベルト128と、ベルト128に取り付けられる場合にはプラークランプ140とを、プラートラック120に対して移動させる。1つの例において、プラー駆動システム160は、ベルト128を回転させて、ベルト128と、ベルト128に取り付けられる場合にはプラークランプ140とを、プラートラック120に対して移動させる。1つの実施態様において、プラー駆動システム160は、シャフト162と、シャフト162上(例えば、プラートラック120の側板122間)に装着され、ベルト128と係合又は噛合する歯車164(図5)とによって、ベルト128に回転運動を供給する。
【0020】
X方向位置合わせシステム180は、X軸におけるアライメントをもたらす。より具体的には、X方向位置合わせシステム180は、後述するように、プラートラック120をX方向(例えば、ベルトの搬送方向に対して垂直方向)においてシフト又は並進させ、X軸における媒体シートのアライメントを達成する。1つの実施態様において、X方向位置合わせシステム180は、2方向矢印186によって示されているように、ベルト128の駆動される方向に対して直交方向に、プラートラック120の横方向並進を行うX方向位置合わせ駆動部184を備える。さらに、1つの例において、X方向位置合わせシステム180は、X方向におけるシートの移動を制止して、X方向アライメントをもたらす表面(複数の場合もある)を提供するX方向位置合わせ壁(複数の場合もある)182を備える。
【0021】
1つの実施態様において、Y方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192は、Y方向(例えば、ベルトの搬送方向)における媒体シートの移動を制止して、Y方向アライメントをもたらすとともに、後述するように、Y軸における媒体シートの位置合わせを達成する表面(複数の場合もある)を提供する。
【0022】
図3は、媒体位置合わせシステム100のプラークランプ140の一例を示している。本明細書に記載のように、プラークランプ140は、到来する媒体シートを受け入れるように開放し、受け入れた媒体シート上で閉鎖して、媒体シートを搬送及び位置合わせする。
【0023】
1つの例において、プラークランプ140は、シャトル142と、シャトル142とピボット連結するピボット部材144とを備える。1つの例において、シャトル142は、シャトル142がベルト128に伴って移動するように、ベルト128に連結される又は取り付けられる(図4図5)。ピボット部材144がシャトル142にピボット連結されていることから、ピボット部材144も、ベルト128に伴って移動する。しかし、ピボット部材144がベルト128に伴って移動する際、ピボット部材144は、2方向矢印145によって示されているように、シャトル142に対して旋回もする。1つの例において、ピボット部材144がシャトル142に対して旋回することにより、後述するように、プラークランプ140の開放位置及び閉鎖位置がもたらされる又は確立される。1つの例において、ピボット部材144は、シャトル142に対して軸146周りに旋回する。
【0024】
1つの実施態様において、ピボット部材144は、閉鎖位置に向かって、例えば、矢印148によって示される方向に付勢される。1つの例において、ピボット部材144は、矢印148によって示される方向においてピボット部材144に付勢力を印加するように、シャトル142とピボット部材144との間に延在する又は配置される平ばね又は板ばね150によって付勢される。
【0025】
1つの例において、シャトル142及びピボット部材144は、プラートラック120のチャネル又は溝126内で相互作用し、シャトル142及びピボット部材144をプラートラック120内で保持及びガイドする、それぞれの特徴部を備える。例えば、1つの実施態様において、シャトル142及びピボット部材144は、プラートラック120のチャネル又は溝126内を摺動し、シャトル142及びピボット部材144をプラートラック120内で保持及びガイドする、それぞれのタブ又はピン152及び154を備える。1つの例において、シャトル142は、シャトル142の両側において突出又は延在する2組のピン152を備え、ピボット部材144は、ピボット部材144の両側から突出又は延在する1組のピン154を備える。したがって、ピン152及びピン154は、プラートラック120のチャネル又は溝126内を摺動し、プラークランプ140がプラートラック120に沿って又はプラートラック120の周りを移動する際に、プラークランプ140を開閉させる。より具体的には、また後述するように、ピン152及びピン154は、プラートラック120のチャネル又は溝126内を摺動し、(ピボット部材144がシャトル142にピボット連結されていることに起因して)シャトル142に対するピボット部材144の旋回をもたらし、プラークランプ140がプラートラック120に沿って又はプラートラック120の周りを移動する際に、プラークランプ140を開閉させる。
【0026】
1つの実施態様において、シャトル142及びピボット部材144は、それぞれ対向するローラ156及び158を備える。したがって、ローラ156及び158は、媒体シートを受け取って保持する、ニップ若しくはピンチゾーン、又はピンチ157を形成する。1つの実施態様において、ローラ158は、ソリッドホイールローラであり、ローラ156は、複数の重なり合ったスターホイールから構成されるスターホイールローラである。
【0027】
1つの例において、ピンチ157は、プラークランプ140がプラートラック120に沿って又はプラートラック120の周りを移動する際に開閉する。より具体的には、また後述するように、シャトル142及びピボット部材144がプラートラック120の湾曲部1202を通って移動する際、ピボット部材144は、シャトル142に対して旋回し、ピンチ157を開閉させる。例えば、シャトル142(より具体的には、シャトル142のピン152を含む)が溝126の下側直線部に達したとき、ピボット部材144(より具体的には、ピボット部材144のピン154を含む)は、まだ溝126の湾曲部にある。シャトル142(より具体的には、シャトル142のピン152を含む)とピボット部材144(より具体的には、ピボット部材144のピン154を含む)とのこの位置の差により、プラークランプ140の開閉挙動がもたらされる。
【0028】
図4は、開放位置におけるプラークランプ140の一例を示し、図5は、閉鎖位置におけるプラークランプ140の一例を示している。より具体的には、図4の例に示されているように、プラークランプ140(双方のプラートラック120上のプラークランプ140を代表する)は、媒体位置合わせシステム100の受取り端部102に位置し、ピボット部材144が、シャトル142に対して(すなわち、シャトル142から離れるように)旋回するようになっている。例えば、ベルト128の所定の移動により、シャトル142及びピボット部材144は、プラートラック120に沿って位置決めされ、シャトル142のピン152(図3)が溝126の下側直線部に位置し、ピボット部材144のピン154が溝126の湾曲部に位置するようになる。この場合、ローラ156及び158は、互いに離間し、それにより、ピンチ157が開放位置になる(又は開放位置に保持される)。ピンチ157が開放位置にある場合、プラークランプ140は、媒体シート、例えば、枠線で囲んだ媒体19によって概略的に示されているような、プリントされた出力媒体のシートを受け取ることができる。したがって、図4は、プラークランプ140の媒体受入れ位置の一例を示している。
【0029】
図5の例に示されているように、プラークランプ140が媒体位置合わせシステム100の受取り端部102から位置合わせ端部104(図2)に向かって移動する際、ピボット部材144は、シャトル142に対して(すなわち、シャトル142に向かって)旋回する。例えば、ベルト128の所定の移動により、シャトル142及びピボット部材144は、プラートラック120に沿って移動し、それにより、ピボット部材144のピン154が、溝126の湾曲部から溝126の下側直線部に移動する。これにより、シャトル142のピン152(図3)及びピボット部材144のピン154が、全て、溝126の下側直線部に位置する。この場合、ローラ156及び158は、互いに近付き、それにより、ピンチ157が閉鎖位置になる(又は閉鎖位置に保持される)。ピンチ157が閉鎖位置にある場合、枠線で囲んだ媒体19によって概略的に示されているような、受け取った媒体シートは、プラークランプ140内でクランプ又は保持することができ、それにより、後述するように、プラークランプ140が、媒体シートを搬送及び位置合わせすることができる。したがって、図5は、プラークランプ140の媒体搬送位置及び/又は媒体位置合わせ位置の一例を示している。
【0030】
1つの例において、媒体シートがプラークランプ140によってクランプされた又は受け入れられた後、媒体シートは、後述するように、プラートラック120に沿って、X方向及び/又はY方向におけるアライメントのためのX方向位置合わせ位置及び/又はY方向位置合わせ位置に搬送される。
【0031】
図6及び図7は、媒体位置合わせシステム100の位置合わせ端部104におけるプラークランプ140の例を示している。より具体的には、図6は、Y方向位置合わせ及び媒体シートの解放前の、プラークランプ140及びY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192の一例を示し、図7は、Y方向位置合わせ及び媒体シートの解放後の、プラークランプ140及びY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192の一例を示している。1つの例において、後述するように、Y方向位置合わせは、X方向位置合わせの後に、例えば、X方向位置合わせシステム180(図2)によって行われる。図7に示されている例では、プラークランプ140は、プラークランプ140が、例えば、端部104における「停止」位置(例えば、図2において示されている)に移動する際に、プラートラック120の湾曲部1202において、湾曲部1202の周りの回転を始めている。
【0032】
1つの例において、プラークランプ140がY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接近する際に、媒体シート(プラークランプ140によって保持されている)は、媒体支持表面194(一例として一部のみが示されている)の上に位置付けられる。したがって、シートの縁部(突端縁部(proud edge))がY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接触するまで、プラークランプ140は、Y方向におけるシートの搬送を続ける。プラークランプ140がY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192にあるとき、Y方向位置合わせ壁のうちの1つ、全て、又は全てよりも少ないY方向位置合わせ壁に接触する場合を含む、Y方向位置合わせ壁192に媒体シートが接触する程度は、シートの最初の傾きに依存する。
【0033】
1つの実施態様において、シートがY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接触することにより、シートは、プラークランプ140において抵抗力を生じ、それにより、プラークランプ140のローラ156及び158は、回転を始める。したがって、ローラ156及び158の回転により、シートをピンチ157から取り除く又は解放することが可能になり、したがって、Y方向位置合わせ後又はY方向位置合わせを完了するのに、プラークランプ140から取り除く又は解放することが可能になる。1つの例において、(シートをその場に引き付けるのに抗してY方向位置合わせする間)シートをローラ156及び158から引っ張り出し、プラークランプ140から解放するのに要する力の量は、ばね150の下にローラ158に接触して配置されている平ばね又は板ばね151(図3)によって設定される。
【0034】
1つの実施態様において、ローラ156及び158における抵抗力は、プラークランプ140のピンチ力(すなわち、ローラ156及び158のピンチ力)が、媒体シート(異なる媒体サイズ及び向きを含む)の搬送に十分でありながら、媒体シートを過度に押さえつけず、それにより、シートがローラ156及び158を回転させて、ローラ156及び158から解放され、したがって、シートがY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接触すると、プラークランプ140から解放されることを可能にするように、確立又は制御される。1つの実施態様において、ローラ156及び158における抵抗力は、シートがY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接触する際に、プラークランプ140のピンチ力により媒体シートが歪むことがなく、シートがローラ156及び158のニップ又はピンチを出る際に、媒体シートにエネルギー(すなわち、跳ね返り)を及ぼさないように、確立又は制御される。
【0035】
1つの例において、シートが位置合わせされた後、プラークランプ140は、引き続きプラートラック120の端部104の周りにある。1つの例において、プラークランプ140は、媒体位置合わせシステム100の取入れ又は受取り端部102(図2)に移動し、次の媒体シートを受け入れる準備で「ホーム」位置をとる。
【0036】
図8A図8B図8C図8Dは、媒体位置合わせシステム100等の媒体位置合わせシステムを用いる媒体位置合わせの一例の概略図である。この位置合わせは、より具体的には、X方向及びY方向における媒体19等の媒体シートの位置合わせを含む。
【0037】
1つの例において、図8Aに示されているように、媒体19をX方向及びY方向において位置合わせすることにおける媒体位置合わせシステム100のシーケンスを開始するために、媒体支持表面194上に位置する媒体19が、例えば、プラークランプ140(図2図4図5)及びプラートラック120(図2図4図5)によって、X方向アライメント位置に搬送される。1つの例において、X方向アライメント位置は、X方向位置合わせ位置及びY方向位置合わせ位置(すなわち、単数又は複数のX方向位置合わせ壁及びY方向位置合わせ壁)の双方の近くである。
【0038】
1つの例において、図8Bに示されているように、媒体19をX方向及びY方向において位置合わせすることにおける媒体位置合わせシステム100のシーケンスを継続するために、媒体19を、X方向位置合わせ位置、より具体的には、X方向位置合わせ壁(複数の場合もある)182を含むX方向位置合わせ位置に移動させる。1つの実施態様において、X方向位置合わせ壁(複数の場合もある)182は、媒体の異なるサイズ及び/又は向きに対応するように、複数の位置合わせ壁を含む。
【0039】
1つの実施態様において、X方向位置合わせは、プラートラック120(図2図4図5)に接続するX方向位置合わせ駆動部184(図2)によって達成される。X方向位置合わせ駆動部184は、プラートラック120と、プラートラック120によって支持されるプラークランプ140(図2図4図5)とを、2方向矢印186(図2)によって示されているようにX方向に並進させる。媒体19がプラークランプ140によって保持されていることから、媒体19も、プラートラック120の並進に伴って移動する。1つの例において、X方向位置合わせ駆動部184は、媒体19の縁部のX方向位置の入力を(例えば、センサから)受信し、媒体19を、プラートラック120の搬送方向に対して垂直に移動させ、位置決め又は確立されたX方向位置合わせ壁(複数の場合もある)182に接触させる。
【0040】
1つの例において、図8Cに示されているように、媒体19をX方向及びY方向において位置合わせすることにおける媒体位置合わせシステム100のシーケンスを継続するために、媒体19を、媒体19の縁部がY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接触するまで、Y方向に搬送する。より具体的には、Y方向位置合わせ壁のうちの1つ、全て、又は全てよりも少ないY方向位置合わせ壁に接触する場合を含む、Y方向位置合わせ壁192に媒体19が接触する程度は、媒体19の最初の傾きに依存する。
【0041】
1つの例において、図8Dに示されているように、媒体19をX方向及びY方向において位置合わせすることにおける媒体位置合わせシステム100のシーケンスを完了するために、媒体19を、最初の接触点及びプラークランプ140(図2図4図5)のY方向移動に基づき、Z方向(θ)に旋回させる。より具体的には、最初のY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192による媒体19の制止により、媒体が別のY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接触するまで、媒体19が最初の接触点を中心に回転することになる。したがって、媒体19のZ方向(θ)における回転は、既存のページの傾きを除去するのに役立つ。1つの実施態様において、媒体19の回転は、プラークランプ140のピンチ157(図3図7)によってもたらされる。より具体的には、媒体19がY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接触し、移動を止めると、媒体19は、プラークランプ140において抵抗力を生じ、これにより、プラークランプ140のローラ156及び158(図3図5図7)が回転し、ローラ156及び158の回転によってプラークランプ140から媒体19が解放され、媒体19のX方向位置合わせ及びY方向位置合わせが完了するようになっている。
【0042】
図9は、インクジェットプリントシステム10(図1)等のプリントシステムにおいて、媒体位置合わせシステム100等の媒体位置合わせシステムを用いて媒体を位置合わせするシーケンス200の一例を示すフローチャートである。したがって、図2図3図4図5図6図7図8A図8B図8C図8Dを参照すると、シーケンス200は、プラートラック120及びプラークランプ140を用いる媒体位置合わせを含む。
【0043】
1つの例において、202にて、プラークランプ140は、次の媒体シートに向けた準備で(プラークランプ140が開放している)「受入れ」位置に移動する。
【0044】
1つの例において、204にて、媒体シートが、開放したプラークランプ140、例えば、シャトル142とピボット部材144との間(すなわち、プラースロート)に入り、プラークランプ140が、プラートラック120に沿って移動を始め、それにより、プラークランプ140が閉鎖される。1つの実施態様において、プラートラック120に沿ったプラークランプ140の速さは、シートの入力速さと一致するように確立される。
【0045】
1つの例において、206にて、媒体シートは、X方向アライメント位置に搬送される。X方向アライメントは、固有の位置において達成することができ、又は、X方向アライメントのための移動は、Y方向におけるシートの搬送の一環として達成することができる(例えば、シートがY方向に搬送される際、シートがX方向及びY方向の双方に移動する)。
【0046】
1つの例において、208にて、媒体シートは、Y方向に前進し、シートの最も突端の縁部がY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192に接触する。
【0047】
1つの例において、210にて、プラークランプ140は、Y方向に移動を続け、それにより、媒体シートがZ方向(θ)に回転し、シートをX方向位置合わせ壁(複数の場合もある)182に対して直角に合わせる(square)ようになっている。
【0048】
1つの例において、212にて、プラークランプ140は、Y方向に移動を続け、それにより、媒体シートがプラークランプ140から解放される(例えば、上側のローラと下側のスターホイールとの間でプラークランプ140から引き出される)。
【0049】
1つの例において、214にて、プラークランプ140は、(例えば、プラートラック120の上側に沿って、位置合わせ端部104における)「停止」位置に移動する。
【0050】
1つの例において、216にて、次の媒体シートの到着通知を(例えば、媒体制御システムから)受信し、それにより、プラークランプ140は、次の媒体シートに向けた準備で取入れ又は受取り端部102における「受入れ」位置に移動する。
【0051】
図10A図10Bは、インクジェットプリントシステム10(図1)等のプリントシステムにおいて、媒体位置合わせシステム100等の媒体位置合わせシステムを用いて媒体を位置合わせする方法300の一例を示すフロー図である。
【0052】
1つの例において、図10Aに示されているように、302にて、方法300は、例えば、図2図4に示されているようなプラークランプ140等のプラークランプを、例えば、図2図4に示されているようなプラートラック120の端部102等のプラートラックの受取り端部に移動させることを含む。プラークランプを移動させることは、例えば、図4に示されているように、プラートラックの受取り端部においてプラークランプの開放位置を確立することを含む。
【0053】
したがって、304にて、方法300は、例えば、図4に概略的に示されているように、プラークランプの開放位置において媒体を受け取ることを含む。
【0054】
したがって、306にて、方法300は、例えば、図5図8Aに概略的に示されているように、プラークランプを閉鎖するとともに、媒体をプラークランプに伴ってプラートラックに沿ってY方向に搬送することを含む。
【0055】
したがって、308にて、方法300は、媒体をY方向において位置合わせすることを含み、Y方向における位置合わせには、例えば、図2図6図7図8Cに示されているようなY方向位置合わせ壁(複数の場合もある)192等のY方向位置合わせ壁を、媒体に接触させるとともに、例えば、図8Dに概略的に示されているように、Y方向位置合わせ壁において媒体を解放することを含む。
【0056】
1つの例において、図10Bに示されているように、310にて、方法300は、例えば、308において媒体をY方向において位置合わせする前に、X方向において媒体を位置合わせすることを含み、X方向における位置合わせには、媒体がプラークランプ内にある状態で、例えば、図2における2方向矢印186によって示されているように、プラートラック及びプラークランプをX方向に並進させるとともに、例えば、図2図8Bにおいて示されているようなX方向位置合わせ壁(複数の場合もある)182等のX方向位置合わせ壁を、媒体に接触させることを含む。
【0057】
本明細書に開示されているような媒体位置合わせシステムを用いると、プラークランプ及びプラートラックがともに、シートの搬送及びシートの位置合わせの双方を、双方の軸において提供することから、このシステムは、シートがより丸まりにくく、シート剛性及びシート間の摩擦に影響しにくい。より具体的には、本明細書に開示されているような媒体位置合わせシステムを用いると、X方向位置合わせプロセス及びY方向位置合わせプロセスが完了するまでシートが保持され、解放されないことから、与えられるページアライメント及び傾き制御を維持することができ、それにより、位置合わせプロセス中の再位置合わせを回避することができる。
【0058】
さらに、本明細書に開示されているような媒体位置合わせシステムを用いると、プラークランプ内にローラを使用することは、シートに対して、より具体的には、シートの前縁部を含めて、損傷を与える可能性を最小限に抑えるのに役立つ。さらに、本明細書に開示されているような媒体位置合わせシステムを用いると、許容可能なページアライメントを達成するのに、プリント後のシートの剛性に頼ることが減り又はなくなり、ページに湿気が加わることによって引き起こされる表面摩擦変化が影響する可能性が減少又は回避される。さらに、本明細書に開示されているような媒体位置合わせシステムを用いると、このシステムは、高レベルのシートの丸まり(例えば、30+mm)に対処することができ、広範な媒体のタイプ、サイズ、及び向きに対処することができる。さらに、本明細書に開示されているような媒体位置合わせシステムを用いると、X方向位置合わせシステムは、各シートのX方向移動が各シートのオフセットに固有であることを可能にし、位置合わせプロセスの速さは、プリントエンジンからの媒体の出力の速さとは独立することができる。
【0059】
本明細書において特定の例が図示及び記載されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、図示及び記載されている特定の例の代わりに、多様な代替及び/又は均等な実施態様を用いることができる。本願は、本明細書で述べた特定の例の任意の改変又は変形を包含するように意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10A
図10B
【国際調査報告】