特表2018-534569(P2018-534569A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2018-534569大気汚染を予測する方法、プログラム、装置(超短期の大気汚染予測)
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-534569(P2018-534569A)
(43)【公表日】2018年11月22日
(54)【発明の名称】大気汚染を予測する方法、プログラム、装置(超短期の大気汚染予測)
(51)【国際特許分類】
   G01W 1/00 20060101AFI20181026BHJP
【FI】
   G01W1/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2018-522647(P2018-522647)
(86)(22)【出願日】2016年9月7日
(85)【翻訳文提出日】2018年5月1日
(86)【国際出願番号】CN2016098314
(87)【国際公開番号】WO2017080296
(87)【国際公開日】20170518
(31)【優先権主張番号】14/939,522
(32)【優先日】2015年11月12日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100108501
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 剛史
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】バイ、シンシン
(72)【発明者】
【氏名】ドン、ジン
(72)【発明者】
【氏名】ルェイ、シャオグァン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ハイフォン
(72)【発明者】
【氏名】イン、ウェンジュン
(57)【要約】
【課題】大気汚染を予測するためのメカニズムを提供する。
【解決手段】複数の大気汚染監視ステーションから、予測点に相関付けられる1つまたは複数の大気汚染監視ステーションが識別される。予測点に相関する1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについて、予測点の1つまたは複数のパターンと、予測点の1つまたは複数のパターンに関係する予測点の履歴パターンと、予測点の1つまたは複数のパターンに関係する大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとが識別される。予測点の1つまたは複数のパターンと、予測点の1つまたは複数のパターンに関係する予測点の履歴パターンと、予測点の1つまたは複数のパターンに関係する大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとに基づいて、汚染予測が提供される。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリとを備えるデータ処理システムにおける、大気汚染を予測する方法であって、
前記データ処理システムによって、複数の大気汚染監視ステーションから、予測点に相関付けられる1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについて、前記データ処理システムによって、前記予測点の1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとを識別することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、汚染予測を提供することとを含む方法。
【請求項2】
前記予測点に相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することが、複数の大気汚染監視ステーションと前記予測点とからの大気質データ、および、複数の気象監視ステーションからの気象データを利用する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記予測点に相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することが、
前記データ処理システムによって、前記複数の大気汚染監視ステーションから、前記予測点の周りの所定距離内にある1組の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記1組の大気汚染監視ステーションの各々につき、前記データ処理システムによって、風速wおよび風向wを利用して前記大気汚染監視ステーションMから前記予測点Mへの汚染物質の拡散速度sを識別することと、
前記データ処理システムによって、位置Mにおける前記風向wに基づいて前記監視ステーションMと前記予測点Mとの間の角度Θを計算することと、
前記データ処理システムによって、下式
v=s+w*cosΘ
を使用して、前記監視ステーションMから前記予測点Mへの前記拡散速度sを使用して前記汚染物質の動きの速度vを計算することと、
前記データ処理システムによって、下式
【数1】
を使用して前記監視ステーションMから前記予測点Mへの前記汚染物質の影響の程度Dを識別することであって、
上式で、QがMの汚染値であり、vが動きの速度であり、σがy軸の拡散パラメータ(一定値)であり、σがz軸の拡散パラメータ(一定値)であり、yがMとMとの間のy軸距離であり、zがMとMとの間のz軸距離であり、tが持続時間(例えば、1時間、2時間、3時間・・・など)であり、kが、事前定義済みの率であってよい減衰率である、前記識別することと、
前記データ処理システムによって、前記識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいかどうかを決定することと、
前記影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいことに応答して、前記データ処理システムによって、前記予測点Mに相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションに前記大気汚染監視ステーションMを追加することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンを識別することが、
前記データ処理システムによって、前記予測点Mについて、時間期間Tについての関連する気象データおよび汚染データを識別することと、
前記予測点Mの前記時間期間Tについて、前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンを検出することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンから形状パラメータを抽出することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンの形状に類似する形状のパターンを有しそれにより1組の類似する形状のパターンを形成する、前記予測点Mに関連する履歴汚染データを検索することと、
前記データ処理システムによって、前記1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smを算出することと、
前記データ処理システムによって、前記類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定することと、
前記類似度Smが前記所定の類似度しきい値SmTよりも高いことに応答して、前記データ処理システムによって、時間T+hにおける履歴汚染値phを前記履歴汚染データから識別することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記形状パラメータが、上昇の数、低下の数、上昇の程度、低下の程度、平均振幅、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、ならびに最小検出値、のうちの1つまたは複数を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンを識別することが、
前記データ処理システムによって、前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの各々につき、時間期間Tについての関連する気象データおよび汚染データを識別することと、
前記予測点Mの前記時間期間Tについて、前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンを検出することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンから形状パラメータを抽出することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンの形状に類似する形状のパターンを有しそれにより1組の類似する形状のパターンを形成する、前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの大気汚染監視ステーション・データを検索することと、
前記データ処理システムによって、前記1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smiを算出することと、
前記データ処理システムによって、前記類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定することと、
前記類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いことに応答して、前記データ処理システムによって、汚染値pが時間T+hにおける履歴汚染値phに近いと予測できるエリアに関連するものとして前記大気汚染監視ステーションを識別することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、前記汚染予測を提供することが、
前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの各々につき、前記データ処理システムによって、下式
【数2】
を使用して、時間期間Tjについての重みwを、前記時間期間Tjにおける類似度Sm(Smjを形成する)と、前記時間期間Tjにおける類似度Smi(Smijを形成する)とに従って算出することと、
前記データ処理システムによって、下式
【数3】
を使用して、時間T+hにおける前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについての汚染値pt+hを予測することと、
前記データ処理システムによって、大気汚染から自身を守るためまたは大気汚染を減らすためのアクションが講じられるように1つまたは複数の企業または個人に前記汚染予測を出力することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
コンピュータ可読プログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータ・プログラム製品であって、前記コンピュータ可読プログラムが、コンピューティング・デバイス上で実行されたとき、
複数の大気汚染監視ステーションから、予測点に相関付けられる1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについて、前記予測点の1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとを識別することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、汚染予測を提供することとを前記コンピューティング・デバイスに行わせる、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項9】
前記予測点に相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別する前記コンピュータ・プログラム製品が、複数の大気汚染監視ステーションと前記予測点とからの大気質データ、および、複数の気象監視ステーションからの気象データを利用することを前記コンピューティング・デバイスにさらに行わせる、請求項8に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項10】
前記予測点に相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別する前記コンピュータ・プログラム製品が、
前記複数の大気汚染監視ステーションから、前記予測点の周りの所定距離内にある1組の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記1組の大気汚染監視ステーションの各々につき、風速wおよび風向wを利用して前記大気汚染監視ステーションMから前記予測点Mへの汚染物質の拡散速度sを識別することと、
位置Mにおける前記風向wに基づいて前記監視ステーションMと前記予測点Mとの間の角度Θを計算することと、
下式
v=s+w*cosΘ
を使用して、前記監視ステーションMから前記予測点Mへの前記拡散速度sを使用して前記汚染物質の動きの速度vを計算することと、
下式
【数4】
を使用して前記監視ステーションMから前記予測点Mへの前記汚染物質の影響の程度Dを識別することであって、
上式で、QがMの汚染値であり、vが動きの速度であり、σがy軸の拡散パラメータ(一定値)であり、σがz軸の拡散パラメータ(一定値)であり、yがMとMとの間のy軸距離であり、zがMとMとの間のz軸距離であり、tが持続時間(例えば、1時間、2時間、3時間・・・など)であり、kが、事前定義済みの率であってよい減衰率である、前記識別することと、
前記識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいかどうかを決定することと、
前記影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいことに応答して、前記予測点Mに相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションに前記大気汚染監視ステーションMを追加することと
を前記コンピューティング・デバイスにさらに行わせる、請求項8に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項11】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンを識別する前記コンピュータ・プログラム製品が、
前記予測点Mについて、時間期間Tについての関連する気象データおよび汚染データを識別することと、
前記予測点Mの前記時間期間Tについて、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンを検出することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンから形状パラメータを抽出することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンの形状に類似する形状のパターンを有しそれにより1組の類似する形状のパターンを形成する、前記予測点Mに関連する履歴汚染データを検索することと、
前記1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smを算出することと、
前記類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定することと、
前記類似度Smが前記所定の類似度しきい値SmTよりも高いことに応答して、時間T+hにおける履歴汚染値phを前記履歴汚染データから識別することと
を前記コンピューティング・デバイスにさらに行わせる、請求項8に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項12】
前記形状パラメータが、上昇の数、低下の数、上昇の程度、低下の程度、平均振幅、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、ならびに最小検出値、のうちの1つまたは複数を含む、請求項11に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項13】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンを識別する前記コンピュータ・プログラム製品が、
前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの各々につき、時間期間Tについての関連する気象データおよび汚染データを識別することと、
前記予測点Mの前記時間期間Tについて、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンを検出することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンから形状パラメータを抽出することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンの形状に類似する形状のパターンを有する、前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの大気汚染監視ステーション・データを検索することと、
前記1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smiを算出することと、
前記類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定することと、
前記類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いことに応答して、汚染値pが時間T+hにおける履歴汚染値phに近いと予測できるエリアに関連するものとして前記大気汚染監視ステーションを識別することと
を前記コンピューティング・デバイスにさらに行わせる、請求項8に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項14】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、前記汚染予測を提供する前記コンピュータ・プログラム製品が、
前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの各々につき、下式
【数5】
を使用して、時間期間Tjについての重みwを、前記時間期間Tjにおける類似度Sm(Smjを形成する)と、前記時間期間Tjにおける類似度Smi(Smijを形成する)とに従って算出することと、
下式
【数6】
を使用して、時間T+hにおける前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについての汚染値pt+hを予測することと、
大気汚染から自身を守るためまたは大気汚染を減らすためのアクションが講じられるように1つまたは複数の企業または個人に前記汚染予測を出力することと
を前記コンピューティング・デバイスにさらに行わせる、請求項8に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項15】
装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリとを備え、前記メモリが命令を含み、前記命令が、前記プロセッサによって実行されたとき、
複数の大気汚染監視ステーションから、予測点に相関付けられる1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについて、前記予測点の1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとを識別することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、汚染予測を提供することと
を前記プロセッサに行わせる、装置。
【請求項16】
前記予測点に相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別するための前記命令が、複数の大気汚染監視ステーションと前記予測点とからの大気質データ、および、複数の気象監視ステーションからの気象データを利用することを前記プロセッサにさらに行わせる、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記予測点に相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別するための前記命令が、
前記複数の大気汚染監視ステーションから、前記予測点の周りの所定距離内にある1組の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記1組の大気汚染監視ステーションの各々につき、風速wおよび風向wを利用して前記大気汚染監視ステーションMから前記予測点Mへの汚染物質の拡散速度sを識別することと、
位置Mにおける前記風向wに基づいて前記監視ステーションMと前記予測点Mとの間の角度Θを計算することと、
下式
v=s+w*cosΘ
を使用して、前記監視ステーションMから前記予測点Mへの前記拡散速度sを使用して前記汚染物質の動きの速度vを計算することと、
下式
【数7】
を使用して前記監視ステーションMから前記予測点Mへの前記汚染物質の影響の程度Dを識別することであって、
上式で、QがMの汚染値であり、vが動きの速度であり、σがy軸の拡散パラメータ(一定値)であり、σがz軸の拡散パラメータ(一定値)であり、yがMとMとの間のy軸距離であり、zがMとMとの間のz軸距離であり、tが持続時間(例えば、1時間、2時間、3時間・・・など)であり、kが、事前定義済みの率であってよい減衰率である、前記識別することと、
前記識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいかどうかを決定することと、
前記影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいことに応答して、前記予測点Mに相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションに前記大気汚染監視ステーションMを追加することと
を前記プロセッサにさらに行わせる、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンを識別するための前記命令が、
前記予測点Mについて、時間期間Tについての関連する気象データおよび汚染データを識別することと、
前記予測点Mの前記時間期間Tについて、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンを検出することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンから形状パラメータを抽出することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンの形状に類似する形状のパターンを有する、前記予測点Mに関連する履歴汚染データを検索することと、
前記1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smを算出することと、
前記類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定することと、
前記類似度Smが前記所定の類似度しきい値SmTよりも高いことに応答して、時間T+hにおける履歴汚染値phを前記履歴汚染データから識別することと
を前記プロセッサにさらに行わせる、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記形状パラメータが、上昇の数、低下の数、上昇の程度、低下の程度、平均振幅、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、ならびに最小検出値、のうちの1つまたは複数を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンを識別するための前記命令が、
前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの各々につき、時間期間Tについての関連する気象データおよび汚染データを識別することと、
前記予測点Mの前記時間期間Tについて、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンを検出することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンから形状パラメータを抽出することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンの形状に類似する形状のパターンを有する、前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの大気汚染監視ステーション・データを検索することと、
前記1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smiを算出することと、
前記類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定することと、
前記類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いことに応答して、汚染値pが時間T+hにおける履歴汚染値phに近いと予測できるエリアに関連するものとして前記大気汚染監視ステーションを識別することと
を前記プロセッサにさらに行わせる、請求項15に記載の装置。
【請求項21】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、前記汚染予測を提供するための前記命令が、
前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの各々につき、下式
【数8】
を使用して、時間期間Tjについての重みwを、前記時間期間Tjにおける類似度Sm(Smjを形成する)と、前記時間期間Tjにおける類似度Smi(Smijを形成する)とに従って算出することと、
下式
【数9】
を使用して、時間T+hにおける前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについての汚染値pt+hを予測することと、
大気汚染から自身を守るためまたは大気汚染を減らすためのアクションが講じられるように1つまたは複数の企業または個人に前記汚染予測を出力することと
を前記プロセッサにさらに行わせる、請求項15に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、改善されたデータ処理装置および方法に関し、より詳細には、超短期の大気汚染予測(very short-term air pollution forecasting)のためのメカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
大気汚染は、粒子、生体分子、または他の有害物質が地球の大気に取り入れられて、疾患、人間の死、食用作物など他の生物体に対する損傷、または自然環境もしくは構築された環境に対する損傷を引き起こすことである。大気汚染は、人為的発生源、すなわち人間の活動によってもたらされる結果もしくは対象からくる場合もあり、または自然発生源からくる場合もある。主要な人為的発生源のいくつかは、交通、石炭燃焼、産業生産、および粉塵排出を含む。
【0003】
地球の大気は、惑星地球上の生命を支えるのに必須の、複雑な自然気体系である。大気汚染による成層圏オゾン減少は、人間の健康ならびに地球の生態系に対する脅威と認識されてきた。人為的な形の大気汚染を抑制するための現在の抑制対策のいくつかは、交通制御、産業生産の規制または制限、および技術向上を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
超短期の大気汚染予測のためのメカニズムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この「発明の概要」は、本明細書において「発明を実施するための形態」でさらに述べる概念の精選を、単純化した形で紹介するために提供するものである。この「発明の概要」は、特許請求される主題の重要なファクタまたは必須の特徴を識別するものとはせず、また、特許請求される主題の範囲を限定するのに使用されるものともしない。
【0006】
例証的な一実施形態では、大気汚染を予測するための、データ処理システムにおける方法が提供される。例証的な実施形態は、複数の大気汚染監視ステーションから、予測点に相関付けられる1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別する。予測点に相関する1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについて、例証的な実施形態は、予測点の1つまたは複数のパターンと、予測点の1つまたは複数のパターンに関係する予測点の履歴パターンと、予測点の1つまたは複数のパターンに関係する大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとを識別する。例証的な実施形態は、予測点の1つまたは複数のパターンと、予測点の1つまたは複数のパターンに関係する予測点の履歴パターンと、予測点の1つまたは複数のパターンに関係する大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとに基づいて、汚染予測を提供する。
【0007】
他の例証的な実施形態では、コンピュータ可読プログラムを有するコンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体を含む、コンピュータ・プログラム製品が提供される。コンピュータ可読プログラムは、コンピューティング・デバイス上で実行されたとき、方法の例証的実施形態に関して上で概説された動作のうちの様々な動作および動作の組合せをコンピューティング・デバイスに実施させる。
【0008】
さらに別の例証的な実施形態では、システム/装置が提供される。システム/装置は、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに結合されたメモリとを備えることができる。メモリは命令を含むことができ、命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、方法の例証的実施形態に関して上で概説された動作のうちの様々な動作および動作の組合せを1つまたは複数のプロセッサに実施させる。
【0009】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、本発明の例示的な実施形態に関する後続の詳細な記述において述べられ、また、後続の詳細な記述に鑑みれば当業者には明らかになるであろう。
【0010】
本発明は、また本発明の好ましい使用形態ならびにさらなる他の目的および利点は、添付の図面と共に読まれたときの、例証的な実施形態に関する後続の詳細な記述を参照することによって、最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】例証的な実施形態の態様を実装できる分散データ処理システムの例示的な図である。
図2】例証的な実施形態の態様を実装できるコンピューティング・デバイスの例示的なブロック図である。
図3】例証的な一実施形態による、超短期の大気汚染予測メカニズムの機能ブロック図である。
図4】例証的な一実施形態による、選択された時間期間中の予測点Mについての、汚染曲線および抽出された形状パラメータの一例を描く図である。
図5】例証的な一実施形態による、予測点Mについての履歴汚染曲線の一例を描く図である。
図6】例証的な一実施形態による、超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作の高レベル・フローチャートである。
図7】例証的な一実施形態による、複数の大気汚染監視ステーションのうちの大気汚染監視ステーションを予測点に相関付ける際に超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作を描く図である。
図8】例証的な一実施形態による、1つまたは複数のパターンを識別する際に超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作を描く図である。
図9】例証的な一実施形態による、1つまたは複数のパターンを識別する際に超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作を描く図である。
図10】例証的な一実施形態による、超短期の大気汚染予測を提供する際に超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作を描く図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
人々が加齢するにつれて、人々の身体は、環境の危険の影響に対処することがますますできなくなる。大気汚染は、心臓疾患および発作、慢性閉塞性肺疾患や喘息などの肺疾患、および糖尿病を悪化させる可能性がある。このような大気汚染は、薬物使用の増加、医療提供者への来診の増加、緊急治療室への搬送および入院、さらには死にもつながる。オゾンおよび粒子状物質(PM)(特に、PM2.5と呼ばれる、より小さい微粒子の汚染)は、高齢者の健康に影響を及ぼす可能性が最も高い。微粒子汚染は、早死に、心不整脈および心発作、喘息発作、ならびに慢性気管支炎の発症に結び付けられてきた。オゾンは、低レベルであっても、呼吸器疾患を悪化させる可能性がある。
【0013】
したがって、大気汚染予測は、大気汚染を減らすことや、常に低い大気質および高い大気汚染にさらされる都市の住人の生活の質を改善することなどのために重要である。現在の大気汚染データ、オゾン予測、公衆衛生に関する情報、および環境への大気汚染の影響は、日や週などの予測およびアクションを生み出すのに利用され、個人および企業は、大気汚染から自身を守るためまたは大気汚染を減らすために、これらの予測およびアクションを採用することができる。しかし、大気汚染は、風向、温度、現在の汚染レベルなどの変化に基づいて、分刻みで変化することがある。したがって、例証的な実施形態は、次の数時間、例えば1〜6時間の大気汚染レベルを予測する、超短期の大気汚染予測のためのメカニズムを提供する。例証的な実施形態のメカニズムは、モニタ・ステーション間の固有の気象関係および汚染拡散関係を活用して、時々刻々の大気汚染を予測する。複数の大気汚染監視ステーションによって検出された現在の大気汚染レベルを利用し、メカニズムは、各大気汚染監視ステーションに関連する気象関係および汚染拡散関係を活用して、相関大気汚染監視ステーションを識別する。1組の相関大気汚染監視ステーションが識別されると、メカニズムは、大気汚染パターン、より具体的には大気汚染イベントを識別する。すなわち、大気汚染の増加を引き起こす出火や、企業による、大気汚染を引き起こす化学物質の予期されない放出などを識別する。次いで、メカニズムは、汚染パターン発見によって、次の数時間に大気汚染の影響を受けるかもしれない識別されたエリアおよび他のエリアについての大気汚染の超短期予測を提供する。
【0014】
例証的な実施形態の様々な態様に関する議論を始める前に、本記述の全体を通して、様々な動作や機能などを実施する本発明の要素を指すのに「メカニズム」という用語が使用されることを最初に理解されたい。この用語が本明細書で使用される場合、「メカニズム」は、装置、手順、またはコンピュータ・プログラム製品の形の、例証的な実施形態の機能または態様の一実装形態であることがある。手順の場合は、手順は、1つまたは複数のデバイス、装置、コンピュータ、データ処理システムなどによって実装される。コンピュータ・プログラム製品の場合は、特定の「メカニズム」に関連する機能を実装するために、または特定の「メカニズム」に関連する動作を実施するために、コンピュータ・プログラム製品中にまたはコンピュータ・プログラム製品に対して組み入れられたコンピュータ・コードまたは命令によって表されるロジックが1つまたは複数のハードウェア・デバイスによって実行される。したがって、本明細書に記載のメカニズムは、特化ハードウェアとして、または汎用ハードウェア上で実行されるソフトウェアとして、または特化もしくは汎用ハードウェアによってすぐに実行可能なように媒体に記憶されたソフトウェア命令として、または機能を実行するための手順もしくは方法として、またはこれらのいずれかの組合せとして、実装される場合がある。
【0015】
本記述および請求項では、例証的な実施形態の特定の特徴および要素に関して、「a」、「at least one of(〜の少なくとも1つ)」、および「one or more of(〜の1つまたは複数)」という語を利用することがある。これらの語および句は、特定の例証的な実施形態で存在する特定の特徴または要素が少なくとも1つあるが、2つ以上存在する可能性もあることを述べるものとすることを理解されたい。すなわち、これらの語/句は、本記述または請求項を、単一の特徴/要素が存在することに限定するものとはせず、また、複数のそのような特徴/要素が存在することを必要とするものともしない。反対に、これらの語/句は、少なくとも単一の特徴/要素を必要とするにすぎず、複数のそのような特徴/要素も、本記述および請求項の範囲内である可能性がある。
【0016】
加えて、後続の記述では、例証的な実施形態の様々な要素に関する複数の様々な例を使用して、例証的な実施形態の例示的な実装形態をさらに示し、また例証的な実施形態のメカニズムの理解の助けとすることを理解されたい。これらの例は、非限定的なものとし、例証的な実施形態のメカニズムを実装するための様々な可能性を網羅するものではない。これらの様々な要素については、本発明の思想および範囲を逸脱することなく、本明細書で提供される例に加えてまたはそれに代えて利用できる多くの他の代替実装形態があることが、本記述に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0017】
したがって、例証的な実施形態は、多くの異なるタイプのデータ処理環境で利用することができる。例証的な実施形態の具体的な要素および機能に関する記述のためのコンテキストを提供するために、図1および2を、例証的な実施形態の態様をその中で実装できる例示的な環境として以下に提供する。図1および2は、例にすぎず、本発明の態様または実施形態を実装できる環境に関するどのような限定の主張も含意もしないことを理解されたい。本発明の思想および範囲を逸脱することなく、描かれる環境に対して多くの変更を加えることができる。
【0018】
図1は、例証的な実施形態の態様を実装できる例示的な分散データ処理システムの、絵による表現を描く。分散データ処理システム100は、例証的な実施形態の態様を実装できるコンピュータのネットワークを含むことができる。分散データ処理システム100は、少なくとも1つのネットワーク102を含み、ネットワーク102は、分散データ処理システム100内で共に接続される様々なデバイスおよびコンピュータの間の通信リンクを提供するのに使用される媒体である。ネットワーク102は、ワイヤ、ワイヤレス通信リンク、または光ファイバ・ケーブルなどの接続を含むことができる。
【0019】
描かれる例では、サーバ104およびサーバ106が、記憶ユニット108と共に、ネットワーク102に接続される。加えて、クライアント110、112、および114も、ネットワーク102に接続される。これらのクライアント110、112、および114は、例えば、パーソナル・コンピュータやネットワーク・コンピュータなどとすることができる。描かれる例では、サーバ104は、ブート・ファイルなどのデータ、オペレーティング・システム・イメージ、およびアプリケーションを、クライアント110、112、および114に提供する。クライアント110、112、および114は、描かれる例では、サーバ104に対するクライアントである。分散データ処理システム100は、図示されていない追加のサーバ、クライアント、および他のデバイスを含むこともできる。
【0020】
描かれる例では、分散データ処理システム100はインターネットであり、ネットワーク102は、伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル(TCP/IP)のプロトコル・スイートを使用して相互に通信するネットワークおよびゲートウェイの世界的な集まりを表す。インターネットの中心には、データおよびメッセージをルーティングする何千もの商用、行政用、教育用、および他のコンピュータ・システムからなる主要なノードまたはホスト・コンピュータの間の、高速データ通信回線のバックボーンがある。当然、分散データ処理システム100はまた、いくつかの異なるタイプのネットワーク、例えば、イントラネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)などを含むように実装されてもよい。上記のように、図1は、例とするものであり、本発明の種々の実施形態に対するアーキテクチャ上の限定とするものではない。したがって、図1に示される特定の要素は、本発明の例証的な実施形態を実装できる環境に関する限定と考えられるべきではない。
【0021】
図1に示されるように、コンピューティング・デバイスのうちの1つまたは複数、例えばサーバ104は、超短期の大気汚染予測メカニズムを実装するように特に構成されるものとすることができる。コンピューティング・デバイスを構成することは、例証的な実施形態に関して本明細書で記述される動作の実施および出力の生成を容易にするための、特定用途向けハードウェアやファームウェアなどを提供することを含む場合がある。コンピューティング・デバイスを構成することはさらに、または別法として、1つまたは複数の記憶デバイスに記憶されサーバ104などのコンピューティング・デバイスのメモリにロードされるソフトウェア・アプリケーションを提供し、それによりコンピューティング・デバイスの1つまたは複数のハードウェア・プロセッサにソフトウェア・アプリケーションを実行させることを含む場合があり、ソフトウェア・アプリケーションは、例証的な実施形態に関して本明細書で記述される動作を実施し出力を生成するように、プロセッサを構成する。さらに、例証的な実施形態の思想および範囲を逸脱することなく、特定用途向けハードウェア、ファームウェア、ハードウェア上で実行されるアプリケーション、などの任意の組合せが使用されてよい。
【0022】
コンピューティング・デバイスがこれらの方式のうちの1つで構成されると、コンピューティング・デバイスは、例証的な実施形態のメカニズムを実装するように特に構成された特化コンピューティング・デバイスになり、汎用コンピューティング・デバイスではなくなることを理解されたい。さらに、後述するように、例証的な実施形態のメカニズムの実装は、コンピューティング・デバイスの機能を改善し、また、超短期の大気汚染予測を容易にする有用かつ具体的な結果を提供する。
【0023】
前述のように、例証的な実施形態のメカニズムは、特に構成されたコンピューティング・デバイスまたはデータ処理システムを利用して、超短期の大気汚染予測のための動作を実施する。これらのコンピューティング・デバイスまたはデータ処理システムは、本明細書に記載のシステム/サブシステムのうちの1つまたは複数を実装するようにハードウェア構成、ソフトウェア構成、またはハードウェア構成とソフトウェア構成の組合せを通して特に構成された、様々なハードウェア要素を備えることができる。図2は、例証的な実施形態の態様を実装できる単なる一例のデータ処理システムのブロック図である。データ処理システム200は、図1のサーバ104などのコンピュータの例であり、このコンピュータ中では、本明細書に記載の例証的な実施形態の動作、出力、および外部効果を達成するために、本発明の例証的な実施形態のプロセスおよび態様を実装するコンピュータ使用可能コードまたは命令を、配置することまたは実行することあるいはその両方が可能である。
【0024】
描かれる例では、データ処理システム200は、ノース・ブリッジおよびメモリ・コントローラ・ハブ(NB/MCH)202とサウス・ブリッジおよび入出力(I/O)コントローラ・ハブ(SB/ICH)204とを含むハブ・アーキテクチャを採用する。処理ユニット206、メイン・メモリ208、およびグラフィックス・プロセッサ210が、NB/MCH202に接続される。グラフィックス・プロセッサ210は、AGP(accelerated graphics port)を介してNB/MCH202に接続されてよい。
【0025】
描かれる例では、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)アダプタ212が、SB/ICH204に接続される。オーディオ・アダプタ216、キーボードおよびマウス・アダプタ220、モデム222、読取専用メモリ(ROM)224、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)226、CD−ROMドライブ230、USB(universal serial bus)ポートおよび他の通信ポート232、ならびにPCI/PCIeデバイス234が、バス238およびバス240を介してSB/ICH204に接続される。PCI/PCIeデバイスは、例えば、ノートブック・コンピュータ用のイーサネット(R)・アダプタ、アドイン・カード、およびPCカードを含むことができる。PCIはカード・バス・コントローラを使用するが、PCIeは使用しない。ROM224は、例えば、フラッシュBIOS(basic input/output system)とすることができる。
【0026】
HDD226およびCD−ROMドライブ230は、バス240を介してSB/ICH204に接続される。HDD226およびCD−ROMドライブ230は、例えば、IDE(integrated drive electronics)またはSATA(serial advanced technology attachment)インタフェースを使用することができる。スーパーI/O(SIO)デバイス236が、SB/ICH204に接続されてよい。
【0027】
オペレーティング・システムが、処理ユニット206上で稼働する。オペレーティング・システムは、図2中のデータ処理システム200内の様々なコンポーネントの調和をとり、これらのコンポーネントの制御を提供する。クライアントとしては、オペレーティング・システムは、Microsoft(R)Windows7(R)などの市販オペレーティング・システムとすることができる。Java(TM)プログラミング・システムなどのオブジェクト指向プログラミング・システムが、オペレーティング・システムと共に稼働することができ、データ処理システム200上で実行されているJava(TM)プログラムまたはアプリケーションからオペレーティング・システムへの呼出しを提供する。
【0028】
サーバとしては、データ処理システム200は、例えば、Advanced Interactive Executive(AIX(R))オペレーティング・システムまたはLINUX(R)オペレーティング・システムを実行する、IBM eServer(TM)System p(R)コンピュータ・システム、Power(TM)プロセッサベースのコンピュータ・システムなどとすることができる。データ処理システム200は、処理ユニット206中に複数のプロセッサを含む対称型マルチプロセッサ(SMP)システムとすることができる。別法として、シングル・プロセッサ・システムが採用されてもよい。
【0029】
オペレーティング・システム、オブジェクト指向プログラミング・システム、およびアプリケーションまたはプログラムに対する命令は、HDD226などの記憶デバイス上に配置し、処理ユニット206による実行に向けてメイン・メモリ208にロードされてよい。本発明の例証的な実施形態についてのプロセスは、コンピュータ使用可能コードを使用して処理ユニット206によって実施されてよく、このコンピュータ使用可能コードは、メモリ、例えばメイン・メモリ208やROM224などの中に、または例えば1つもしくは複数の周辺デバイス226および230中に配置してよい。
【0030】
図2に示されるバス238やバス240などのバスは、1つまたは複数のバスからなるものとすることができる。当然、バス・システムは、ファブリックまたはアーキテクチャに取り付けられた種々のコンポーネントまたはデバイスの間のデータの転送を実現する、任意のタイプの通信ファブリックまたはアーキテクチャを使用して実装されてよい。図2のモデム222やネットワーク・アダプタ212などの通信ユニットは、データを送受信するのに使用される1つまたは複数のデバイスを含むことができる。メモリは、例えば、メイン・メモリ208、ROM224、または、図2のNB/MCH202中に見られるものなどのキャッシュ、とすることができる。
【0031】
上で言及したように、いくつかの例証的な実施形態では、例証的な実施形態のメカニズムは、特定用途向けハードウェアやファームウェアなどとして、または、HDD226などの記憶デバイスに記憶されて処理ユニット206などの1つもしくは複数のハードウェア・プロセッサによる実行に向けてメイン・メモリ208などのメモリにロードされるアプリケーション・ソフトウェアとして、またはその他として実装される場合がある。したがって、図2に示されるコンピューティング・デバイスは、例証的な実施形態のメカニズムを実装するように特に構成されるようになり、超短期の大気汚染予測に関して後述される動作を実施し出力を生成するように特に構成されるようになる。
【0032】
図1および2中のハードウェアは実装形態に応じて変動する場合があることを、当業者なら理解するであろう。フラッシュ・メモリ、等価な不揮発性メモリ、または光学ディスク・ドライブなど、他の内部ハードウェアまたは周辺デバイスが、図1および2に描かれるハードウェアに加えてまたはそれに代えて使用されてもよい。また、例証的な実施形態のプロセスは、本発明の思想および範囲を逸脱することなく、前に言及したSMPシステム以外のマルチプロセッサ・データ処理システムに適用されてもよい。
【0033】
さらに、データ処理システム200は、クライアント・コンピューティング・デバイス、サーバ・コンピューティング・デバイス、タブレット・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、電話機または他の通信デバイス、パーソナル・ディジタル・アシスタント(PDA)などを含めて、いくつかの異なるデータ処理システムのいずれかの形をとることができる。いくつかの説明的な例では、データ処理システム200は、例えばオペレーティング・システム・ファイルまたはユーザ生成データあるいはその両方を記憶するための不揮発性メモリを提供するようにフラッシュ・メモリ付きで構成された、ポータブル・コンピューティング・デバイスとすることができる。本質的に、データ処理システム200は、アーキテクチャ上の限定なしに、知られているかまたは後に開発される任意のデータ処理システムとすることができる。
【0034】
図3は、例証的な一実施形態による、超短期の大気汚染予測メカニズムの機能ブロック図を描く。超短期の大気汚染予測メカニズム300は、大気汚染データ収集ロジック302、気象データ収集ロジック304、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306、大気汚染パターン識別ロジック308、および大気汚染予測ロジック310を備える。大気汚染データ収集ロジック302は、複数の大気汚染監視ステーション312と、予測点M313とから、大気質データを収集する。予測点M313は、場所についての予測が要求された場所、すなわち、大気汚染監視ステーション312のうちの選択された1つである。この大気質データは、汚染を大気中に放出する施設、車両、および他の活動などの発生源からの、大気中に存在する汚染および他の物質の、具体的な汚染物質値を含む。汚染および他の物質は、一酸化炭素、鉛、窒素酸化物、揮発性有機化合物、粒子状物質、二酸化硫黄、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フッ化ガスなどを含む場合がある。大気汚染データ収集ロジック302は、個々の大気汚染監視ステーションに関する、取得時ベースの収集された大気質データを、ストレージ316中の大気質データ構造314に記憶する。同様に、気象データ収集ロジック304は、複数の気象監視ステーション318と、予測点M313とから、気象データを収集する。気象データは、風速および風向、気温、相対湿度、気圧、降水量、視程、露点、日射などを含む。気象データ収集ロジック304は、個々の気象監視ステーションに関する、取得時ベースの収集された気象データを、ストレージ316中の気象データ構造320に記憶する。
【0035】
収集されたデータを利用して、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、大気汚染監視ステーション312のうち、選択された予測点M313と相関付けられる2つ以上の大気汚染監視ステーションを、汚染影響モデルを使用して識別する。選択された予測点M313と相関付けられる2つ以上の大気汚染監視ステーションを識別するために、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、大気汚染監視ステーション312のうち、予測点M313の周りの距離D内にある特定の大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)を識別する。識別された大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)の各々につき、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、物理拡散モデルに基づいて、時間Tにおける汚染物質濃度、風速、風向などに従って、時間Tにおける予測点M313に対する影響の程度Dを推定する。より具体的には、識別された大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)の各々につき、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、風速wおよび風向wを利用して、大気汚染監視ステーションMから予測点M313への汚染物質の拡散速度sを識別する。拡散速度sは、大気汚染監視ステーションMにおける観測された風速w、ならびに、識別された風速wと気温とによって決定される1つまたは複数の渦係数に基づく。
【0036】
算出された拡散速度sを使用して、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、位置Mにおける風向に基づいて位置MとMとの間の角度Θを計算し、以下の式
v=s+w*cosΘ
を使用して、MからMへの拡散速度sを使用して汚染物質の動きの速度vを計算する。
次いで、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、以下の式
【数1】

を使用して、MからMへの汚染物質の影響の程度Dを識別する。
ここで、Qは、Mの汚染値であり、vは、動きの速度であり、σは、y軸の拡散パラメータ(一定値)であり、σは、z軸の拡散パラメータ(一定値)であり、yは、MとMとの間のy軸距離であり、zは、MとMとの間のz軸距離であり、tは、持続時間(例えば、1時間、2時間、3時間・・・など)であり、kは、減衰率であり、これは事前定義済みの率であってよい。
【0037】
識別された影響の程度Dを利用して、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいかどうかを決定する。識別された影響の程度影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きくない場合は、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、識別された次の大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)に進む。識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きい場合は、相関大気汚染監視ステーション識別ロジック306は、予測点M313に関係する相関大気汚染監視ステーションのリスト322に、大気汚染監視ステーションMを追加する。
【0038】
識別された相関大気汚染監視ステーションのリスト322を用いて、大気汚染パターン識別ロジック308は、予測点M313と、相関大気汚染監視ステーションのリスト322中の大気汚染監視ステーションとに関連するデータを分析して、1つまたは複数のパターンを識別する。予測点M313について、大気汚染パターン識別ロジック308は、気象データ構造320および大気質データ構造314から、時間期間Tにおける関連する気象データおよび汚染データをそれぞれ識別する。予測点M313の時間期間Tについて、大気汚染パターン識別ロジック308は、汚染データの現在の形状パターンを検出し、形状パラメータを抽出する。形状パラメータは、上昇の数、低下の数、上昇の程度、低下の程度、平均振幅、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、最小検出値などである。図4は、例証的な一実施形態による、選択された時間期間中の予測点Mについての、汚染曲線および抽出された形状パラメータの一例を描く。識別された汚染曲線402について、大気汚染パターン識別ロジック308は、上昇期間時間長および変化範囲404、低下期間長および変化範囲406、最大検出値408、ならびに最小検出値410など、形状パラメータを抽出する。
【0039】
抽出された形状パラメータを利用して、大気汚染パターン識別ロジック308は、識別された汚染曲線402の形状に類似する形状のパターンを有する、予測点M313に関連する履歴汚染データを、大気質データ構造314中で検索する。図5は、例証的な一実施形態による、予測点Mについての履歴汚染曲線の一例を描く。図示のように、大気汚染パターン識別ロジック308は、汚染曲線412から形状パラメータを抽出するが、この結果、上昇とその後に続く低下の、4つの識別可能な形状パターン414、416、418、および420が得られる。次いで、大気汚染パターン識別ロジック308は、形状パターン414、416、418、および420の各々の類似度Smを算出するが、これは、この例によれば、上昇期間時間長および変化範囲404、低下期間長および変化範囲406、最大検出値408、最小検出値410に対する、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、最小検出値に基づく類似度である。すなわち、大気汚染パターン識別ロジック308は、抽出された形状パラメータの各々、すなわち、形状パターン414、416、418、および420の上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、ならびに最小検出値と、汚染曲線402に関連する上昇期間時間長および変化範囲404、低下期間長および変化範囲406、最大検出値408、最小検出値410とについて、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、ならびに最小検出値の間の差を決定する。
【0040】
大気汚染パターン識別ロジック308は、差のパーセンテージを、100パーセントの完全一致から引く。この結果、例証的な実施形態では、形状パターン414については55パーセント、形状パターン416については45パーセント、形状パターン418については62パーセント、および形状パターン420については80パーセントの類似度Smが得られる。次いで、大気汚染パターン識別ロジック308は、計算された類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定する。類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高い1つまたは複数の形状パターンについて、大気汚染パターン識別ロジック308は、履歴汚染曲線412から、時間T+h422における履歴汚染値phを識別する。これは、後の予測に使用される。
【0041】
予測点M313が分析されると、次いで、大気汚染パターン識別ロジック308は、相関大気汚染監視ステーションのリスト322中の各大気汚染監視ステーションを分析する。すなわち、各大気汚染監視ステーションにつき、大気汚染パターン識別ロジック308は、気象データ構造320および大気質データ構造314から、時間Tにおける関連する気象データおよび汚染データをそれぞれ識別する。各大気汚染監視ステーションの時間期間Tについて、大気汚染パターン識別ロジック308は、汚染曲線402に関連する抽出された形状パラメータを利用して、相関大気汚染監視ステーションに関連するデータ中の対応する形状パターンを、大気質データ構造314中で検索する。識別された各形状パターンにつき、大気汚染パターン識別ロジック308は、類似度Smiを算出するが、これは、この例によれば、上昇期間時間長および変化範囲404、低下期間長および変化範囲406、最大検出値408、最小検出値410に対する、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、最小検出値に基づく類似度である。すなわち、大気汚染パターン識別ロジック308は、抽出された形状パラメータの各々、すなわち、相関大気汚染監視ステーションからの上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、ならびに最小検出値と、汚染曲線402に関連する上昇期間時間長および変化範囲404、低下期間長および変化範囲406、最大検出値408、最小検出値410とについて、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、ならびに最小検出値の間の差を決定する。大気汚染パターン識別ロジック308は、差のパーセンテージを、100パーセントの完全一致から引き、計算された類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定する。
【0042】
類似度Smiが所定の類似度しきい値よりも高い、相関大気汚染監視ステーションにおける1つまたは複数の形状パターンについて、大気汚染パターン識別ロジック308は、汚染値pが時間T+hにおける履歴汚染値phに近いと予測できるエリアに関連するものとして、大気汚染監視ステーションを識別する。大気汚染パターン識別ロジック308は、このプロセスを、相関大気汚染監視ステーションのリスト322中の各大気汚染監視ステーションに対して繰り返す。相関大気汚染監視ステーションのリスト322中のすべての大気汚染監視ステーションが分析されると、大気汚染パターン識別ロジック308は、類似度しきい値SmTよりも高い、履歴汚染曲線の計算された類似度Smと、類似度しきい値SmTよりも高い、相関大気汚染監視ステーションのリスト322中の識別された各大気汚染監視ステーションの類似度Smiと、時間T+hにおける汚染値phとを出力する。
【0043】
超短期の大気汚染予測を提供するために、大気汚染予測ロジック310は、予測点M313の検出された汚染曲線402に相関する、類似度しきい値SmTよりも高い履歴汚染曲線の類似度Smと、相関大気汚染監視ステーションのリスト322中の識別された各大気汚染監視ステーションの類似度Smiとを使用して、識別された各大気汚染監視ステーションに対する重みwを計算する。類似する時間期間Tjについての重みwを、時間期間Tjにおける類似度Sm(Smjを形成する)と、時間期間Tjにおける類似度Smi(Smijを形成する)とに従って算出するために、大気汚染予測ロジック310は、以下の式を使用する。
【数2】

次いで、大気汚染予測ロジック310は、以下の式
【数3】

を使用して、時間T+hにおける、相関大気汚染監視ステーション322についての汚染値pt+hを予測する。
したがって、現在検出された汚染値の加重平均に類似するパターンを有する履歴汚染曲線の検索を利用することで、大気汚染予測ロジック310は、識別された類似する履歴汚染曲線に基づいて、次の1時間、2時間、3時間などの汚染を予測することができる。例えば、大気汚染予測ロジック310が、現在の検出された汚染値(例えば、ph、ph、ph)に類似する過去の履歴汚染曲線を識別した場合は、1時間予測はphであり、2時間予測はphであり、以下同様である。これは、いずれか1つの特定の汚染パターンではなく任意の履歴汚染パターンへのマッチングを実現する。
【0044】
本発明は、システム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品、あるいはその組合せとすることができる。コンピュータ・プログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに遂行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体(1つまたは複数)を含むことができる。
【0045】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持および記憶できる有形デバイスとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、次のものに限定されないが、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、またはこれらの任意の適切な組合せとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的なリストは、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能な読取専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク読取専用メモリ(CD−ROM)、ディジタル多用途ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピー(R)・ディスク、機械的にエンコードされるデバイス(命令が記録された、パンチカード、または溝の中の隆起構造など)、およびこれらの任意の適切な組合せを含む。本明細書におけるコンピュータ可読記憶媒体は、電波もしくは他の自由伝搬する電磁波、導波管もしくは他の伝送媒体を介して伝搬する電磁波(例えば、光ファイバ・ケーブルの中を通る光パルス)、またはワイヤを介して伝送される電気信号など、一時的な信号自体であると解釈されるべきではない。
【0046】
本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスにダウンロードされてよく、あるいは、ネットワーク(例えば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、もしくはワイヤレス・ネットワーク、またはその組合せ)を介して外部コンピュータまたは外部記憶デバイスにダウンロードされてよい。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、ワイヤレス伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバ、あるいはその組合せを含むことができる。各コンピューティング/処理デバイス中の、ネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インタフェースが、コンピュータ可読プログラム命令をネットワークから受け取り、これらのコンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されるように転送する。
【0047】
本発明の動作を遂行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データであってよく、または、Java(R)やSmalltalk(R)やC++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および、「C」プログラミング言語や類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つもしくは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれたソース・コードとオブジェクト・コードとのいずれかであってよい。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で実行されるか、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして部分的にユーザのコンピュータ上で実行されるか、部分的にユーザのコンピュータ上で実行され部分的にリモート・コンピュータ上で実行されるか、または完全にリモート・コンピュータもしくはサーバ上で実行される場合がある。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、または、接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネット経由で)行われてもよい。いくつかの実施形態では、プログラマブル・ロジック回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)を、例えば含む電子回路が、本発明の態様を実施するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路を個人化するように、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【0048】
本明細書では、本発明の態様が、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品の、フローチャート説明またはブロック図あるいはその両方に関して記述される。フローチャート説明またはブロック図あるいはその両方の各ブロック、および、フローチャート説明またはブロック図あるいはその両方の中のブロックの組合せを、コンピュータ可読プログラム命令によって実装できることは理解されるであろう。
【0049】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロック中で指定される機能/行為を実装する手段を生み出すように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてマシンを作り出すものであってよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロック中で指定される機能/行為の態様を実装する命令を含む製造品を構成するように、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータ、プログラム可能なデータ処理装置、または他のデバイス、あるいはその組合せに、特定の方式で機能するよう指示することができるものであってもよい。
【0050】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、または他のデバイス上で実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロック中で指定される機能/行為を実装するように、コンピュータ実装プロセスを作り出すべく、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、または他のデバイスにロードされて、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、または他のデバイス上で一連の動作ステップを実施させるものであってもよい。
【0051】
図6は、例証的な一実施形態による、超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作の高レベル・フローチャートを描く。動作が開始されると、超短期の大気汚染予測メカニズムは、複数の大気汚染監視ステーションと、予測点とから、大気質データを収集する(ステップ502)。超短期の大気汚染予測メカニズムは、複数の気象監視ステーションから気象データも収集する(ステップ504)。超短期の大気汚染予測メカニズムは、予測点に対する、複数の大気汚染監視ステーションのうちの大気汚染監視ステーションの相関があるかどうかチェックする(ステップ506)。予測点に相関する大気汚染監視ステーションについて、超短期の大気汚染予測メカニズムは、予測点の1つまたは複数のパターンと、予測点の履歴パターンと、予測点パターンに関係する大気汚染監視ステーションのパターンとを識別する(ステップ508)。次いで、超短期の大気汚染予測メカニズムは、識別されたパターンに基づいて超短期汚染予測を提供し(ステップ510)、このプロセスは所定の予測周期に基づいて繰り返す。
【0052】
図7は、例証的な一実施形態による、図6のステップ506で記述されたように複数の大気汚染監視ステーションのうちの大気汚染監視ステーションを予測点に相関付ける際に超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作を描く。個々の大気汚染監視ステーションに関する取得時ベースの大気質データと、個々の気象監視ステーションに関する取得時ベースの気象データとを利用して、超短期の大気汚染予測メカニズムは、複数の大気汚染監視ステーションのうち、汚染影響モデルを使用して相互に相関付けられる2つ以上の大気汚染監視ステーションを識別する。動作が開始されると、超短期の大気汚染予測メカニズムは、複数の大気汚染監視ステーションのうち、予測点Mの周りの距離D内にある特定の大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)を識別する(ステップ602)。識別された大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)の各々につき、超短期の大気汚染予測メカニズムは、物理拡散モデルに基づいて、時間Tにおける汚染物質濃度、風速、風向などに従って、時間Tにおける予測点Mに対する影響の程度Dを推定する。より具体的には、識別された大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)の各々につき、超短期の大気汚染予測メカニズムは、風速wおよび風向wを利用して、大気汚染監視ステーションMから予測点Mへの汚染物質の拡散速度sを識別する(ステップ604)。拡散速度sは、大気汚染監視ステーションMにおける観測された風速w、ならびに、識別された風速wと気温とによって決定される1つまたは複数の渦係数に基づく。
【0053】
算出された拡散速度sを使用して、超短期の大気汚染予測メカニズムは、位置Mにおける風向に基づいて位置MとMとの間の角度Θを計算し(ステップ606)、以下の式
v=s+w*cosΘ
を使用して、MからMへの拡散速度sを使用して汚染物質の動きの速度vを計算する(ステップ608)。
次いで、超短期の大気汚染予測メカニズムは、以下の式
【数4】

を使用して、MからMへの汚染物質の影響の程度Dを識別する(ステップ610)。
上式で、Qは、Mの汚染値であり、vは、動きの速度であり、σは、y軸の拡散パラメータ(一定値)であり、σは、z軸の拡散パラメータ(一定値)であり、yは、MとMとの間のy軸距離であり、zは、MとMとの間のz軸距離であり、tは、持続時間(例えば、1時間、2時間、3時間・・・など)であり、kは、減衰率であり、これは事前定義済みの率であってよい。
【0054】
識別された影響の程度Dを利用して、超短期の大気汚染予測メカニズムは、識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいかどうかを決定する(ステップ612)。ステップ612で、識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きくない場合は、超短期の大気汚染予測メカニズムは、分析すべき別の識別された大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)があるかどうかを決定する(ステップ614)。ステップ614で、分析すべき別の識別された大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)がある場合は、動作はステップ604に戻る。ステップ612で、識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きい場合は、超短期の大気汚染予測メカニズムは、予測点Mに関係する相関大気汚染監視ステーションのリストに、大気汚染監視ステーションMを追加し(ステップ616)、その後、動作はステップ614に進む。ステップ614で、分析すべき識別された大気汚染監視ステーション(M,M,M,...,M)が他にない場合は、動作は終了する。
【0055】
図8および9は、例証的な一実施形態による、図6のステップ508で記述されたように1つまたは複数のパターンを識別する際に超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作を描く。動作が開始されると、予測点Mについて、超短期の大気汚染予測メカニズムは、気象データ構造および大気質データ構造から、時間期間Tにおける関連する気象データおよび汚染データをそれぞれ識別する(ステップ702)。予測点Mの時間期間Tについて、超短期の大気汚染予測メカニズムは、汚染データの現在の形状パターンを検出し(ステップ704)、上昇の数、低下の数、上昇の程度、低下の程度、平均振幅、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、最小検出値などの形状パラメータを抽出する(ステップ706)。抽出された形状パラメータを利用して、超短期の大気汚染予測メカニズムは、予測点Mに関連する現在の形状パターンの形状に類似する形状のパターンを有しそれにより1組の類似する形状のパターンを形成する、予測点Mに関連する履歴汚染データを、大気質データ構造中で検索する(ステップ708)。
【0056】
次いで、超短期の大気汚染予測メカニズムは、1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smを算出する(ステップ710)。超短期の大気汚染予測メカニズムは、差のパーセンテージを、100パーセントの完全一致から引き(ステップ712)、計算された類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定する(ステップ714)。ステップ714で、計算された類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高い場合は、超短期の大気汚染予測メカニズムは、履歴汚染曲線から、時間T+hにおける履歴汚染値phを識別し(ステップ716)、これは後の予測に使用される。ステップ714で、計算された類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高くない場合、またはステップ716から、超短期の大気汚染予測メカニズムは、分析すべき別の類似する形状のパターンが履歴汚染データ中にあるかどうかを決定する(ステップ718)。ステップ718で別の類似する形状のパターンがある場合は、動作はステップ708に戻る。
【0057】
ステップ718で類似する形状のパターンが他にない場合は、各大気汚染監視ステーションにつき、超短期の大気汚染予測メカニズムは、気象データ構造および大気質データ構造から、時間期間Tにおける関連する気象データおよび汚染データをそれぞれ識別する(ステップ720)。各大気汚染監視ステーションの時間期間Tについて、超短期の大気汚染予測メカニズムは、予測点Mに関連する現在の形状パターンに関連する抽出された形状パラメータを利用して、相関大気汚染監視ステーションに関連するデータ中の対応する形状パターンを、大気質データ構造中で検索する(ステップ722)。識別された各形状パターンにつき、超短期の大気汚染予測メカニズムは、類似度Smiを算出する(ステップ724)。超短期の大気汚染予測メカニズムは、差のパーセンテージを、100パーセントの完全一致から引き(ステップ726)、計算された類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定する(ステップ728)。
【0058】
ステップ728で類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高い場合は、超短期の大気汚染予測メカニズムは、汚染値pが時間T+hにおける履歴汚染値phに近いと予測できるエリアに関連するものとして、大気汚染監視ステーションを識別する(ステップ730)。ステップ728で類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高くない場合、またはステップ730から、超短期の大気汚染予測メカニズムは、分析すべき別の大気汚染監視ステーションがあるかどうかを決定する(ステップ732)。ステップ732で、分析すべき別の大気汚染監視ステーションがある場合は、動作はステップ720に戻る。ステップ732で、分析すべき大気汚染監視ステーションが他にない場合は、超短期の大気汚染予測メカニズムは、類似度しきい値SmTよりも高い、履歴汚染曲線の計算された類似度Smと、類似度しきい値SmTよりも高い、相関大気汚染監視ステーションのリスト中の識別された各大気汚染監視ステーションの類似度Smiと、時間T+hにおける履歴汚染値phとを出力し(ステップ734)、その後、動作は終了する。
【0059】
図10は、例証的な一実施形態による、図6のステップ510で記述されたように超短期の大気汚染予測を提供する際に超短期の大気汚染予測メカニズムによって実施される動作を描く。動作が開始されると、超短期の大気汚染予測メカニズムは、予測点Mの検出された汚染曲線に相関する、類似度しきい値SmTよりも高い履歴汚染曲線の類似度Smと、相関大気汚染監視ステーションのリスト中の識別された各大気汚染監視ステーションの類似度Smiとを使用して、識別された各大気汚染監視ステーションに対する重みwを計算する。超短期の大気汚染予測メカニズムは、以下の式
【数5】

を使用して、類似する時間期間Tjについての重みwを、時間期間Tjにおける類似度Sm(Smjを形成する)と、時間期間Tjにおける類似度Smi(Smijを形成する)とに従って算出する(ステップ802)。
次いで、超短期の大気汚染予測メカニズムは、以下の式
【数6】

を使用して、時間T+hにおける、相関大気汚染監視ステーションについての汚染値pt+hを予測する(ステップ804)。
次いで、超短期の大気汚染予測メカニズムは、大気汚染から自身を守るためまたは大気汚染を減らすためのアクションが講じられるように、1つまたは複数の企業または個人あるいはその両方に予測を出力し(ステップ806)、その後、動作は終了する。
【0060】
図中のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態の、アーキテクチャ、機能、および動作を示す。これに関して、フローチャートまたはブロック図の中の各ブロックは、モジュール、セグメント、または命令の一部を表す場合があり、これは、指定される論理機能を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含む。いくつかの代替実装形態では、ブロック中で示される機能は、図中で示される順序とは異なる順序で生じる場合がある。例えば、関連する機能に応じて、連続して示される2つのブロックが実際にはほぼ同時に実行される場合もあり、またはこれらのブロックが時には逆の順序で実行されることもある。また、ブロック図またはフローチャート説明あるいはその両方の各ブロック、および、ブロック図またはフローチャート説明あるいはその両方の中のブロックの組合せは、指定される機能もしくは行為を実施するかまたは専用ハードウェアおよびコンピュータ命令を組み合わせて遂行する、専用ハードウェアベースのシステムによって実装できることにも留意されるであろう。
【0061】
したがって、例証的な実施形態は、次の数時間、例えば1〜6時間の大気汚染レベルを予測する、超短期の大気汚染予測のためのメカニズムを提供する。これらのメカニズムは、監視ステーション間の固有の気象関係および汚染拡散関係を使用して、時々刻々の大気汚染を予測する。複数の大気汚染監視ステーションによって検出された現在の大気汚染レベルを利用し、メカニズムは、各大気汚染監視ステーションに関連する気象関係および汚染拡散関係を活用して、相関大気汚染監視ステーションを識別する。相関付けられる1組の大気汚染監視ステーションが識別されると、メカニズムは、大気汚染パターン、より具体的には大気汚染イベントを識別する。すなわち、大気汚染の増加を引き起こす出火や、企業による、大気汚染を引き起こす化学物質の予期されない放出などを識別する。次いで、メカニズムは、汚染パターン発見によって、次の数時間に大気汚染の影響を受けるかもしれない識別されたエリアおよび他のエリアについての大気汚染の超短期予測を提供する。
【0062】
前述のように、例証的な実施形態は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、または、ソフトウェアとハードウェアの両方の要素を含む実施形態の形をとる場合があることを理解されたい。例示的な一実施形態では、例証的な実施形態のメカニズムは、ソフトウェアまたはプログラム・コードにおいて実装され、これは、次のものに限定されないが、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む。
【0063】
プログラム・コードの記憶または実行あるいはその両方を行うのに適したデータ処理システムは、システム・バスを介してメモリ要素に直接または間接的に結合された少なくとも1つのプロセッサを備えることになる。メモリ要素は、プログラム・コードの実際の実行中に採用されるローカル・メモリと、バルク・ストレージと、キャッシュ・メモリとを含むことができ、キャッシュ・メモリは、実行中にコードがバルク・ストレージから取り出されなければならない回数を削減するために、少なくともいくらかのプログラム・コードの一時記憶を提供する。
【0064】
入出力またはI/Oデバイス(次のものに限定されないが、キーボード、ディスプレイ、ポインティング・デバイスなどを含む)が、直接、または介在するI/Oコントローラを介して、システムに結合されてよい。ネットワーク・アダプタをシステムに結合して、介在する私設または公衆ネットワークを介してデータ処理システムが他のデータ処理システムまたはリモート・プリンタもしくはストレージ・デバイスに結合されるのを可能にすることもできる。モデム、ケーブル・モデム、およびイーサネット(R)・カードは、現在利用可能なタイプのネットワーク・アダプタのうちの一部にすぎない。
【0065】
本発明の記述は、例証および説明の目的で提示したものであり、網羅的なもの、または開示された形の本発明に限定されるものとはしない。述べた実施形態の範囲および思想を逸脱することなく、多くの変更および変形が当業者には明らかであろう。実施形態は、本発明の原理および実際の応用を最もうまく説明するために、かつ、企図される特定の使用に適するような様々な変更を伴う様々な実施形態について本発明を他の当業者が理解できるようにするために、選ばれ記述されたものである。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の応用、もしくは市場で見られる技術に勝る技術的改善を最もうまく説明するために、または、本明細書で開示される実施形態を他の当業者が理解できるようにするために、選ばれたものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2018年6月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリとを備えるデータ処理システムにおける、大気汚染を予測する方法であって、
前記データ処理システムによって、複数の大気汚染監視ステーションから、予測点に相関付けられる1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについて、前記データ処理システムによって、前記予測点の1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとを識別することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、汚染予測を提供することとを含む方法。
【請求項2】
前記予測点に相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することが、複数の大気汚染監視ステーションと前記予測点とからの大気質データ、および、複数の気象監視ステーションからの気象データを利用する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記予測点に相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することが、
前記データ処理システムによって、前記複数の大気汚染監視ステーションから、前記予測点の周りの所定距離内にある大気汚染監視ステーションの集まりを識別することと、
前記1組の大気汚染監視ステーションの集まりの各々につき、前記データ処理システムによって、風速wおよび風向wを利用して大気汚染監視ステーションMら予測点Mへの汚染物質の拡散速度sを識別することと、
前記データ処理システムによって、位置Mにおける前記風向wに基づいて前記監視ステーションMと前記予測点Mとの間の角度Θを計算することと、
前記データ処理システムによって、下式
v=s+w*cosΘ
を使用して、前記監視ステーションMから前記予測点Mへの前記拡散速度sを使用して前記汚染物質の動きの速度vを計算することと、
前記データ処理システムによって、下式
【数1】
を使用して前記監視ステーションMから前記予測点Mへの前記汚染物質の影響の程度Dを識別することであって、
上式で、QがMの汚染値であり、vが動きの速度であり、σがy軸の拡散パラメータ(一定値)であり、σがz軸の拡散パラメータ(一定値)であり、yがMとMとの間のy軸距離であり、zがMとMとの間のz軸距離であり、tが持続時間(例えば、1時間、2時間、3時間・・・など)であり、kが、事前定義済みの率であってよい減衰率である、前記識別することと、
前記データ処理システムによって、前記識別された影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいかどうかを決定することと、
前記影響の程度Dが影響程度しきい値DTよりも大きいことに応答して、前記データ処理システムによって、前記予測点Mに相関付けられる前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションに前記大気汚染監視ステーションMを追加することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンを識別することが、
前記データ処理システムによって、前記予測点Mについて、時間期間Tについての関連する気象データおよび汚染データを識別することと、
前記予測点Mの前記時間期間Tについて、前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンを検出することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンから形状パラメータを抽出することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンの形状に類似する形状のパターンを有しそれにより1組の類似する形状のパターンを形成する、前記予測点Mに関連する履歴汚染データを検索することと、
前記データ処理システムによって、前記1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smを算出することと、
前記データ処理システムによって、前記類似度Smが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定することと、
前記類似度Smが前記所定の類似度しきい値SmTよりも高いことに応答して、前記データ処理システムによって、時間T+hにおける履歴汚染値phを前記履歴汚染データから識別することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記形状パラメータが、上昇の数、低下の数、上昇の程度、低下の程度、平均振幅、上昇期間時間長および変化範囲、低下期間長および変化範囲、最大検出値、ならびに最小検出値、のうちの1つまたは複数を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンを識別することが、
前記データ処理システムによって、前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの各々につき、時間期間Tについての関連する気象データおよび汚染データを識別することと、
前記予測点Mの前記時間期間Tについて、前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンを検出することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンから形状パラメータを抽出することと、
前記データ処理システムによって、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンの形状に類似する形状のパターンを有しそれにより1組の類似する形状のパターンを形成する、前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの大気汚染監視ステーション・データを検索することと、
前記データ処理システムによって、前記1組の類似する形状のパターン中の類似する形状の各パターンの類似度Smiを算出することと、
前記データ処理システムによって、前記類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いかどうかを決定することと、
前記類似度Smiが所定の類似度しきい値SmTよりも高いことに応答して、前記データ処理システムによって、汚染値pが時間T+hにおける履歴汚染値phに近いと予測できるエリアに関連するものとして前記大気汚染監視ステーションを識別することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、前記汚染予測を提供することが、
前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションの各々につき、前記データ処理システムによって、下式
【数2】
を使用して、時間期間Tjについての重みwを、前記時間期間Tjにおける類似度Sm(Smjを形成する)と、前記時間期間Tjにおける類似度Smi(Smijを形成する)とに従って算出することと、
前記データ処理システムによって、下式
【数3】
を使用して、時間T+hにおける前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについての汚染値pt+hを予測することと、
前記データ処理システムによって、大気汚染から自身を守るためまたは大気汚染を減らすためのアクションが講じられるように1つまたは複数の企業または個人に前記汚染予測を出力することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
プロセッサに、
複数の大気汚染監視ステーションから、予測点に相関付けられる1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについて、前記予測点の1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとを識別することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、汚染予測を提供することと、を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリとを備え、前記メモリが命令を含み、前記命令が、前記プロセッサによって実行されたとき、
複数の大気汚染監視ステーションから、予測点に相関付けられる1つまたは複数の大気汚染監視ステーションを識別することと、
前記予測点に相関する前記1つまたは複数の大気汚染監視ステーションについて、前記予測点の1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの1つまたは複数のパターンとを識別することと、
前記予測点の前記1つまたは複数のパターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記予測点の前記履歴パターンと、前記予測点の前記1つまたは複数のパターンに関係する前記大気汚染監視ステーションの前記1つまたは複数のパターンとに基づいて、汚染予測を提供することと
を前記プロセッサに行わせる、装置。
【国際調査報告】