(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-534985(P2018-534985A)
(43)【公表日】2018年11月29日
    (54)【発明の名称】流量計の動的調整補償
(51)【国際特許分類】
   A47J  31/00        20060101AFI20181102BHJP        
   A47J  31/10        20060101ALI20181102BHJP        
【FI】
   A47J31/00 302
   A47J31/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
      (21)【出願番号】特願2018-520434(P2018-520434)
(86)(22)【出願日】2016年10月13日
    (85)【翻訳文提出日】2018年5月29日
      (86)【国際出願番号】US2016056744
    
      (87)【国際公開番号】WO2017069994
(87)【国際公開日】20170427
    
      (31)【優先権主張番号】14/887,562
(32)【優先日】2015年10月20日
(33)【優先権主張国】US
    (81)【指定国】
      AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
    
      
        
          (71)【出願人】
【識別番号】510053422
【氏名又は名称】シャークニンジャ  オペレーティング  エルエルシー
          (74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下  賢樹
        
      
      
        (72)【発明者】
          【氏名】ライリー、ジャスティン  ギャレット
              
            
        
      
    【テーマコード(参考)】
      4B104
    【Fターム(参考)】
      4B104AA11
      4B104BA14
      4B104CA02
      4B104CA07
      4B104CA09
      4B104DA40
    (57)【要約】
【解決手段】飲料抽出装置が与えられる。本飲料抽出装置は、タンクと、抽出バスケットと、加熱機構と、を含む。抽出バスケットは、抽出飲料を準備するための風味材料を内蔵するように構成される。加熱機構は、タンクと、抽出バスケットとに、流体的に結合される。流量計が、タンクから抽出バスケットに供給される液体を測定するように構成される。流量計は、飲料抽出装置の1つ以上の動作パラメータに応じて、動的に調整するように構成される。
【選択図】
図1
    
  【特許請求の範囲】
【請求項1】
  飲料抽出装置であって、
  タンクと、抽出バスケットと、加熱機構と、流量計と、を備え、
  前記抽出バスケットは、抽出飲料を準備するための風味材料を内蔵するように構成され、
  前記加熱機構は、前記タンクと、前記抽出バスケットとに、流体的に結合され、
  前記流量計は、前記タンクから前記抽出バスケットに供給される液体を測定するように構成され、
  前記流量計は、前記飲料抽出装置の1つ以上の動作パラメータに応じて、動的に調整するように構成される、
飲料抽出装置。
【請求項2】
  前記1つ以上の動作パラメータは、前記飲料抽出装置の電圧を含む、
請求項1に記載の飲料抽出装置。
【請求項3】
  前記1つ以上の動作パラメータは、液体の温度を含む、
請求項1に記載の飲料抽出装置。
【請求項4】
  流量計を動的に調整する方法であって、
  改良調整ロジックを形成するために調整量と流量計のパルスレートとの関係を特定するステップと、
  前記改良調整ロジックを前記流量計に適用するステップと、を備える、
方法。
【請求項5】
  前記改良調整ロジックは、前記流量計によって観測されたパルスの各々に適用される、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
  調整量とパルスレートとの関係は、一般に線形である、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
  調整量と前記流量計のパルスレートとの関係は、飲料抽出装置の動作中に収集されたデータを用いて決定される、
請求項4に記載の方法。
【請求項8】
  前記改良調整ロジックは、複数の飲料抽出装置から収集されたデータに基づく、
請求項4に記載の方法。
【請求項9】
  前記改良調整ロジックを形成するために、調整量と、前記流量計を通って流れる液体の流率との関係を特定するステップと、
  流率とパルスレートとの関係を決定するステップと、を更に備える、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
  複数の飲料抽出装置に関して、時間間隔あたりの平均パルスレートを計算するステップと、
  前記改良調整ロジックを前記平均パルスレートに適用するステップと、を更に備える、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
  複数の飲料抽出装置の少なくとも1つ以上の動作条件は異なっている、
請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
  本発明は流量計に関し、より具体的には飲料抽出装置のための流量計の動的調整に関する。
 
【背景技術】
【0002】
  一杯のコーヒーを抽出するとき、複数の要因が風味に影響を及ぼす。これらの要因は、コーヒーの量、水の品質、水温、及びコーヒーと水とが接する時間を含む。コーヒーのような飲料を抽出するために構成される多くのシステムでは、コーヒーに供給される水量をモニタするために流量計が使われる。一般に流量計は、極性が互いに逆の磁石を内蔵するロータを含む。ロータは、内部に水が流れたとき、中心軸の周りを自転するように構成される。流量計が回転すると、これらの磁石はホール効果センサを通過する。ホール効果センサは、磁石の磁界によって起動及び停止するスイッチとして機能する。ロータの各回転に関し、ホール効果センサによって、ハイ及びローの信号が観測される。
 
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
  定常条件下では、高品質の流量計は0.5%以内の精度を持つだろう。これは、流量計信号内の各トグルが直接水量に関係できることを意味する。例えば、システムが1000mLの水を供給するように意図されており、流量計がパルス毎に0.5mLの水を供給するように調整されている場合、単に制御部は合計2000個のパルスを観測するまで追跡するだろう。これらのシステムの精度は、システムの動作範囲における流量計の線形性に依存する。一般に飲料抽出システムの動作条件を制御するため、流率を調整するためのポンプが使われる。しかしながら動作条件が制御されないシステムでは、流量計を通過する液体の流率は、壁電圧、ボイラーのパワー、ボイラーの効率、水温その他の影響要因の変動に応じて変化するだろう。これらの要因により流率が目標正常値からずれると、流量計の性能も変動する。これにより、システムの精度が低下する。
 
【課題を解決するための手段】
【0004】
  一実施形態では、飲料抽出装置が与えられる。本飲料抽出装置は、タンクと、抽出バスケットと、加熱機構と、を含む。抽出バスケットは、抽出飲料を準備するための風味材料を内蔵するように構成される。加熱機構は、タンクと、抽出バスケットとに、流体的に結合される。流量計が、タンクから抽出バスケットに供給される液体を測定するように構成される。流量計は、飲料抽出装置の1つ以上の動作パラメータに応じて、動的に調整するように構成される。
【0005】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、1つ以上の動作パラメータは、飲料抽出装置の電圧を含む。
【0006】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、1つ以上の動作パラメータは、液体の温度を含む。
【0007】
  別の実施形態では、流量計を動的に調整する方法が与えられる。本方法は、改良調整ロジックを形成するために調整量と流量計のパルスレートとの関係を特定するステップと、改良調整ロジックを流量計に適用するステップと、を含む。
【0008】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、改良調整ロジックは、流量計によって観測されたパルスの各々に適用される。
【0009】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、調整量とパルスレートとの関係は、一般に線形である。
【0010】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、調整量と流量計のパルスレートとの関係は、飲料抽出装置の動作中に収集されたデータを用いて決定される。
【0011】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、改良調整ロジックは、複数の飲料抽出装置から収集されたデータに基づく。
【0012】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、本方法は、改良調整ロジックを形成するために、調整量と、流量計を通って流れる液体の流率との関係を特定するステップを含む。その後、流率とパルスレートとの関係が決定される。
【0013】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、複数の飲料抽出装置に関して、時間間隔あたりの平均パルスレートが計算される。その後、改良調整ロジックが平均パルスレートに適用される。
【0014】
  前述の1つ以上の特徴に加えて、又は代替的に、更なる実施形態では、複数の飲料抽出装置の少なくとも1つ以上の動作条件は異なっている。
 
 
【図面の簡単な説明】
【0015】
  本明細書に組み込まれ本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示のいくつかの態様を具現化し、本明細書の説明とともに本開示の原理を説明するのに役立つ。図面において、  
【
図2】単一の飲料抽出システムのために測定された、流率と量変動との関係を示すグラフである。
 
【
図3】単一の飲料抽出システムのための、設定時間内における流量計のパルスを示すグラフである。
 
【
図4】単一の飲料抽出システムのための、流率と調整量との関係を示すグラフである。
 
【
図5】単一の飲料抽出システムのための、パルスレートと調整量との関係を示すグラフである。
 
【
図6】単一の飲料抽出システムの測定データに基づく、流率とパルスレートとの関係を示すグラフである。
 
【
図7】固定ロジックを備える流量計により供給される液体量と、目標量に対する改良調整ロジックを備える流量計により供給される液体量を示すグラフである。
 
【
図8】異なる動作モードを有する複数の飲料抽出装置に関し、パルスレートと量変動との関係を示すグラフである。    以下の詳細な説明で、図面を参照しながら例示のみを用いて、本開示の実施形態、利点及び特徴を説明する。
 
 
【発明を実施するための形態】
【0016】
  以下
図1を参照して、例えばコーヒーメーカーのような基本的な自動飲料抽出装置20の一例を示す模式図を、より詳細に説明する。本装置は、筐体22と、タンク24と、加熱機構26と、シャワーヘッド28と、抽出バスケット30と、を含む。タンク24と、加熱機構26と、シャワーヘッド28と、抽出バスケット30と、は直列に流体連絡するように構成される。装置20が起動すると、タンク24内に貯められた水その他の液体が、加熱機構26に供給される。水は、所望の温度に加熱された後、シャワーヘッド28に供給される。抽出バスケットの上のシャワーヘッドは、抽出バスケットに対して位置調整されて垂直に配置される。水は、シャワーヘッド内に形成された1つ以上の穴を通して、抽出バスケット内に含まれるコーヒー粉その他の風味材料上に流入する。風味材料の一部を含む液体は、抽出バスケットの底部の近傍に形成された出口を介して、容器31に供給される。
 
【0017】
  図1に示される通り、流量計32が、水タンク24と加熱機構26との間に延びる導管内に配置されてもよい。図示される通り、水タンク24は、水がシステム20内に(より具体的には流量計32内に)重力によって供給されるように、流量計32に対して垂直に位置調整されてよい。流量計32は、通過する水量(これは一般にシャワーヘッド28に供給される水量を表す)をモニタするように構成される。様々なタイプの流量計が、本開示の範囲内に含まれる。例えば流量計32は、回転可能な水かき輪(paddle  wheel)であってよい。この場合各回転が、所定の水量が流量計32内を通過したことを表す信号を生成する。このタイプの飲料抽出装置20に関する更なる詳細が、米国特許出願14/568、471(2014年12月12日出願)や米国特許出願14/812、731(2015年7月29日出願)に開示されている。両特許文献の内容は、参照として本明細書に組み込まれる。しかしながら、これらに記載された飲料抽出装置20は例示に過ぎず、流量計を備える他の任意の装置も本発明の範囲内に含まれることを理解されたい。
 
【0018】
  図2から8を参照して、流量計32を、飲料抽出装置20の動作パラメータに基づいて動的に調整するためのソフトウェアアルゴリズム(本明細書では「改良調整ロジック」とも呼ばれる)について、より詳細に説明する。飲料抽出装置20は、第1のモードで動作したとき、所定の量の液体を供給するように構成される。改良調整ロジックとして流量計32の動作に適用される方程式を生成するために、パルスレートと、流量計32の調整量との関係を特定する必要がある。
 
【0019】
  供給される実際の液体量を測定し、システム20の1つ以上の動作パラメータをモニタすることにより、流量計32の動作と、システム20の1つ以上のパラメータとの関係が決まるだろう。例えば下記の表1に示されるように、流量計32に与えられる電圧と、所望の量の液体を供給するのに要する時間と、が測定される。  
  表1  記録された試験ユニット1からの測定値
【表1】
 
【0020】
  ここで説明する非制限実施形態では、プログラムされた供給液体量は1281mLであった。表1に示されるように、種々の試験実行の各々に関し、プログラムされた量と測定された量との違いは−1.7%と5.5%との間にあった。この実験により、システム20に与えられる電圧が変化すると、流量計32の流率に関する精度が変動することが分かった。
図2は、表1における流率(mL/s)と量変動との関係を示すグラフである。
 
【0021】
  システム20は、動作中、流量計32によって生成されたパルスのみを観測するように構成され、流率に関しては何の情報も得ない。
図3は、移動平均に基づいて、記録されたパルス、より具体的には設定時間内に記録されたパルス数を示す。本例の非制限実施形態では、2秒間の設定時間が使われた。しかし設定時間は、遅延が最小の正確なデータ表現を与えるものであれば、任意の長さであってよい。このパルス情報を用いることにより、平均流率を追跡し、調整倍率に変換することができる。
図3の50個のパルスについて記録されたデータの一例が、下記の表2に示される。  
  表2:記録されたパルスの時間列
【表2】
 
【0022】
  この電圧と温度範囲とに関するデータを解析することにより、
図4及び5に示される2つのグラフが作成された。
図4に示されるグラフは、流率と調整料との関係を特定するものである。
図5に示されるグラフは、パルスレートと調整料との関係を特定するものである。パルスレートと調整量との関係を示すグラフは、調整係数が、流量計32の回転速度によってどのように変動するかを表すために描かれる。
 
【0023】
  図5に示される関係は、流量計32から送信されて飲料抽出装置20の制御部によって受信される信号を、調整量に直接相関付ける。その結果、流量計32によってパルス毎に供給される総量を決定するための、調整係数を利用することができる。データセットの線形回帰で示される通り、この実施形態では、2秒の平均ウィンドウ内で記録されたパルス数が減少するにつれて調整量が2.64%増加する。この実施形態では、流量計を通過する水量に相当する標準調整係数は、標準条件下でのパルス毎の液体0.656ミリリットルであると特定された。2秒のウィンドウ内に平均10個のパルスが存在した場合、倍率は以下のように計算される。  
  倍率=−0.0264*(10.0)+1.3751=1.111  
従ってこのパルスは、0.656ミリリットル*1.111=0.7288ミリリットルの供給量を持つ。これが供給される総量に加算される。
この倍率は、供給される総量が所定の目標量(本実施例では1281mL)に達するまで、流量計32で観測されるすべてのパルスに適用される。
 
【0024】
  この倍率は、流量計32によって供給される流量をより正確に予測するために、記録されたデータセットに適用されてもよい。例えば
図7は、固定調整ロジックを用いたときの流量計32により供給される流量と、改良調整ロジックに基づく目標量に対する倍率を用いたときの流量計32により供給される流量との関係を示す。明確に示されるように、改良調整ロジックを用いたときの流量計32は、目標流量に関し、実質的により精度が高い。
 
【0025】
  図4及び
図5の両グラフが調整量を比較しているため、流率と平均パルスレートとの関係を確立することができる。
図6に、平均流率と平均パルスレートとの関係を示すグラフが示される。この関係により、量と時間のみが記録される試験を実行するときに、平均パルスレートを見積もることが可能となる。
 
【0026】
  表1、2及び
図2から7に記載されたデータは、単一の飲料抽出装置20を表す。大量生産される飲料抽出装置20の各ユニットは、実質的に同一のものが製造されるとはいえ、製造、組み立て又は利用条件の違いに起因して、性能にばらつきが発生する可能性がある。
図6に示されるように、大量生産された飲料抽出装置20のすべてのユニットに適用できる汎用的な調整係数を作成する目的で、平均パルスレートの平均流率に基づいて平均パルスレートを見積もるために、飲料抽出装置20の複数のユニットを用いて同様の実験が行われた。
 
【0027】
  複数のユニット(例えば14個のユニット)から収集されたデータに同様の変更を適用することにより、性能の分散が存在するとはいえ、大半のユニットは
図8に示される予測通りの傾向に従うことが分かった。
図8(平均パルスレートと量の変化との関係を示す)は、改良調整ロジックがない場合、システムに対する電力が変化すると、流量計32を介して供給される水量が劇的に増加する可能性あることを明確に示す。名目上の調整係数が約13.4平均パルス(これは120V電圧を用いて抽出されるときの、室温の水に相当する)に集中していることも分かる。しかしながら、米国全体で供給される電圧の範囲は107Vから128Vに及び、大半の飲料抽出装置20は冷水を使用することを指示されるため、動作の中立点は、供給電圧が117V、冷水温度が約3から5度(セ氏)であるとした平均的条件に設定されることが望ましい。この条件下では、2秒あたりの平均パルス数は約10.2パルスである。この平均条件からのずれを考慮して、
図8の直線の線形回帰方程式を調整することにより、以下の流量計の動的調整倍率が得られる。  
  倍率=−0.012305*n
pulses+1.25508  
 
【0028】
  この倍率を流量計調整係数に適用することにより、装置20の動作中に、流量計32によって測定された液体量を動的に調整して、飲料抽出のためのより正確な量の水を、定常的に供給することができる。
 
【0029】
  刊行物、特許出願、特許を含むすべての参考文献が、参照として本出願に組み込まれる。その程度は、各参考文献が、独立かつ特別に示され及び参照として組み込まれ、本明細書に記載のシステムを説明するかのごとく同程度である。
 
【0030】
  他に断りがない限り、あるいは文脈上明らかに矛盾しない限り、本開示(特に後述の請求項の文脈における)の説明の文脈における「a」「an」「the」という用語の使用及び同様の言及は、単数及ぶ複数の両方をカバーすると考えられる。特に断りのない限り、「備える」「有する」「含む」「包含する」という用語は、オープンエンド(すなわち「含むが、それに限定されない」)と考えられる。別段の断りのない限り、本明細書における数値範囲の記載は、別個の数値が当該範囲何あることを示すための簡略的な方法を意図したものに過ぎない。これらの別個の数値の各々は、あたかもこれらが個別に記載されたかのごとく、本明細書に組み込まれる。他に断りがない限り、あるいは文脈上明らかに矛盾しない限り、本明細書に記載のすべての方法は、任意の的確な順序で実施することができる。任意の及びすべての例の使用、あるいは本明細書で与えられる典型的な言語(例えば「のような」)の使用は、単に本開示をよりよく理解させることを意図したものであり、請求項に別段の記載がない限り、本開示の範囲を限定するものではない。本明細書のいかなる用語も、請求項に記載のないものは、本開示を実施するために必須の要素を表すものと考えるべきではない。
 
【0031】
  本明細書で、本開示の典型的な実施形態(本発明者が知る、本開示を実施するためのベストモードを含む)を説明した。上記の説明を読むことにより、当業者には、これらの実施形態の様々な変形が明らかとなる。本発明者は、これらの変形を当業者が的確に実現するだろうことを予期する。また本発明者は、本明細書に記載された特定の実施形態以外の形態で、本開示が実施されることを意図する。従って本開示は、添付の請求項に適法に記載された主題のあらゆる変形および均等物を含む。更に、他に断りがない限り、あるいは文脈上明らかに矛盾しない限り、前述の要素のすべての可能な変形における任意の組み合わせも、本開示に包含される。
 
 
【国際調査報告】