(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-536916(P2018-536916A)
(43)【公表日】2018年12月13日
(54)【発明の名称】仮想空間における仮想物体の位置を決定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20181116BHJP
G06F 3/0484 20130101ALI20181116BHJP
【FI】
G06T19/00 A
G06F3/0484 120
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-516786(P2018-516786)
(86)(22)【出願日】2016年3月16日
(85)【翻訳文提出日】2018年5月7日
(86)【国際出願番号】CN2016076541
(87)【国際公開番号】WO2017054420
(87)【国際公開日】20170406
(31)【優先権主張番号】201510638981.7
(32)【優先日】2015年9月30日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】516049766
【氏名又は名称】シェンチェン ドゥロドゥロ テクノロジーズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Shenzhen Dlodlo Technologies Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ロン,ショウルン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ガン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,フェンシュエ
(72)【発明者】
【氏名】シャオン,シュ
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050AA08
5B050BA09
5B050CA07
5B050EA26
5E555AA27
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC08
5E555BE17
5E555CA17
5E555CA44
5E555CB20
5E555DA08
5E555DC43
5E555FA00
(57)【要約】
仮想空間における仮想物体の位置を決定する方法及び装置が開示される。この方法は、周辺装置の移動の軌跡に基づいて、仮想空間における仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出し、所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得し、移動の軌跡がループを形成する場合に、サンプリング点が存在する現実空間平面を決定し、予め設定された変換関係に従って現実空間平面を仮想空間内の目標平面に変換し、目標平面上に仮想物体の指定された側面を置くことにより、仮想空間内の仮想物体の位置を決定することを含む。本発明に係る方法及び装置によれば、現実空間における現実物体の位置に基づいて、仮想空間における仮想物体の位置を決定することにより、仮想空間における仮想物体の位置を決定することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間における仮想物体の位置を決定する方法であって、
周辺装置の移動の軌跡に基づいて、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出することと、
前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得することと、
前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定することと、
予め設定された変換関係に従って、前記現実空間平面を仮想空間内の目標平面に変換することと、
前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記周辺装置の移動の軌跡に基づいて、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出することは、
前記周辺装置の測位コンポーネントが前記現実空間内の現実物体に接触しているかどうかを検出することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得することは、
前記測位コンポーネントが前記現実物体と接触する場合に、前記現実空間における測位コンポーネントの移動の軌跡をサンプリングすることにより、少なくとも3つのサンプリング点を取得することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定することは、
現実空間基準座標系における前記サンプリング点の座標値を決定することと、
前記移動の軌跡がループを形成する場合の前記サンプリング点の座標値に従って、現実の平面をフィッティングすることと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定することは、
前記仮想物体の指定された側面を前記目標平面上に置くことにより、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定し、前記仮想物体は現実物体に対応し、前記指定された側面の参照点は前記目標平面の基準点と一致する
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
仮想空間における仮想物体の位置を決定する装置であって、
周辺装置の移動の軌跡に基づいて、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出する検出部と、
前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得するサンプリング部と、
前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定する決定部と、
予め設定された変換関係に従って、前記現実空間平面を仮想空間内の目標平面に変換する変換部と、
前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定する位置決め部と、
を備える装置。
【請求項7】
前記検出部は、具体的には、前記周辺装置の測位コンポーネントが前記現実空間内の現実物体に接触しているかどうかを検出する請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記サンプリング部は、具体的には、前記測位コンポーネントが前記現実物体と接触する場合に、前記現実空間における測位コンポーネントの移動の軌跡をサンプリングすることにより、少なくとも3つのサンプリング点を取得する請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記決定部は、
現実空間基準座標系における前記サンプリング点の座標値を決定する座標値決定手段と、
前記移動の軌跡がループを形成する場合の前記サンプリング点の座標値に従って、現実の平面をフィッティングする平面フィッティング手段と、
を備える請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記位置決め部は、具体的には、前記仮想物体の指定された側面を前記目標平面上に置くことにより、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定し、前記仮想物体は現実物体に対応し、前記指定された側面の参照点は前記目標平面の基準点と一致する請求項6に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2015年9月30日に出願された中国出願第201510638981.7号の「仮想空間における仮想物体の位置を決定する方法及び装置」の利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、バーチャルリアリティの分野に関し、特に、仮想空間における仮想物体の位置を決定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
バーチャルリアリティ(略してVR)技術は、電子機器を介して仮想空間を構築し、その仮想空間に基づいてユーザに視覚や聴覚等の感覚的なシミュレーションを提供する技術である。VR技術により、ユーザは仮想空間内の仮想物体と対話し、現場の視覚体験、聴覚体験及びタッチ体験などをユーザに提供することができる。
【0004】
仮想空間の現実感を強化し、ユーザに現場の視覚体験を提供するために、バーチャルリアリティ装置は、現実空間内のシーンに応じて仮想空間内にバーチャルシーンを構築する必要がある。現実空間内のシーンに応じて仮想空間内のバーチャルシーンを構築する場合、現実空間における物体に応じて仮想空間内に対応する仮想物体を構築する必要がある。例えば、現実空間に机が存在する場合には、現実空間内の机に応じて、仮想空間に対応して仮想の机を構築する必要がある。したがって、現実空間における現実物体の位置に応じて、仮想空間における仮想物体の位置を決定する方法が必要となる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、仮想空間における仮想物体の位置を決定する方法及び装置を提供し、これにより、周辺装置の姿勢角の変化に応じて、仮想空間における仮想物体の姿勢角を調整する技術的要求に応えることができる。
【0006】
本発明の第1の態様は、仮想空間における仮想物体の位置を決定する方法であって、周辺装置の移動の軌跡に基づいて、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出することと、前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得することと、前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定することと、予め設定された変換関係に従って、前記現実空間平面を仮想空間内の目標平面に変換することと、前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定することと、を含む。
【0007】
第1の態様に関連して、第1の態様の第1の可能な実施態様において、前記周辺装置の移動の軌跡に基づいて、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出することは、前記周辺装置の測位コンポーネントが前記現実空間内の現実物体に接触しているかどうかを検出することを含む。
【0008】
第1の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第1の態様の第2の可能な実施態様において、前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得することは、前記測位コンポーネントが前記現実物体と接触する場合に、前記現実空間における測位コンポーネントの移動の軌跡をサンプリングすることにより、少なくとも3つのサンプリング点を取得することを含む。
【0009】
第1の態様に関連して、第1の態様の第3の可能な実施態様において、前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定することは、現実空間基準座標系における前記サンプリング点の座標値を決定することと、前記移動の軌跡がループを形成する場合の前記サンプリング点の座標値に従って、現実の平面をフィッティングすることと、を含む。
【0010】
第1の態様に関連して、第1の態様の第4の可能な実施態様において前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定することは、前記仮想物体の指定された側面を前記目標平面上に置くことにより、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定し、前記仮想物体は現実物体に対応し、前記指定された側面の参照点は前記目標平面の基準点と一致する。
【0011】
本発明の第2の態様は、仮想空間における仮想物体の位置を決定する装置であって、周辺装置の移動の軌跡に基づいて、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出する検出部と、前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得するサンプリング部と、前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定する決定部と、予め設定された変換関係に従って、前記現実空間平面を仮想空間内の目標平面に変換する変換部と、前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定する位置決め部と、を備える。
【0012】
第2の態様に関連して、第2の態様の第1の可能な実施態様において、前記検出部は、具体的には、前記周辺装置の測位コンポーネントが前記現実空間内の現実物体に接触しているかどうかを検出する。
【0013】
第2の態様の第2の可能な実施形態において、前記サンプリング部は、具体的には、前記測位コンポーネントが前記現実物体と接触する場合に、前記現実空間における測位コンポーネントの移動の軌跡をサンプリングすることにより、少なくとも3つのサンプリング点を取得する。
【0014】
第2の態様の第3の可能な実施形態では、前記決定部は、現実空間基準座標系における前記サンプリング点の座標値を決定する座標値決定手段と、前記移動の軌跡がループを形成する場合の前記サンプリング点の座標値に従って、現実の平面をフィッティングする平面フィッティング手段と、を備える。
【0015】
第2の態様に関連して、第2の態様の第4の可能な実施態様において、前記測位コンポーネントは、具体的には、前記仮想物体の指定された側面を前記目標平面上に置くことにより、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定し、前記仮想物体は現実物体に対応し、前記指定された側面の参照点は前記目標平面の基準点と一致する。
【0016】
本発明の実施形態では、周辺装置の移動の軌跡に基づいて、仮想空間における仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出し、前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得し、前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定し、予め設定された変換関係に従って前記現実空間平面を仮想空間内の目標平面に変換し、前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定する。本発明に係る方法及び装置によれば、現実空間における周辺装置の移動の軌跡に基づいて、現実空間における現実物体の位置が決定され、現実空間における現実物体の位置に応じて仮想空間における仮想物体の位置が決定されてよく、これにより、現実空間における現実物体の位置に応じて、仮想空間における仮想物体の位置を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施形態または従来技術の技術的解決策をより明確に示すために、実施形態または従来技術の説明に必要な図面を以下に簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における図面は、本発明の一部の実施形態に過ぎず、他の図面もまた、これらの図面に従った当業者によって創造的な作業なしに得られてもよい。
【
図1】本発明による仮想空間内の仮想物体の位置を決定する方法の実施形態の概略フローチャートである。
【
図2】本発明による仮想空間内の仮想物体の位置を決定する装置の一実施形態の構造表現である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態における技術的解決策は、本発明の実施形態における図面と併せて以下で明確にかつ完全に記載される。明らかに、記載された実施形態は、全実施形態ではなく、本発明の実施形態の一部に過ぎない。本発明の実施形態に基づく当業者が創造的な作業を行うことなく得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に関係する。
【0019】
図1を参照すると、本発明による仮想空間内の仮想物体の位置を決定する方法の一実施形態を示す概略フローチャートである。この方法は、バーチャルリアリティ(略してVR)装置で行われ、VR装置はVRグラスやVRヘルメットなどであり、周辺装置は、現実空間における姿勢角を取得して伝える能力を有する装置であってもよい。この方法は、以下のステップを含む。
【0020】
ステップ101:周辺装置の移動の軌跡に基づいて、仮想空間における仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出する。
【0021】
VR装置は、所定のトリガ条件が満たされているかどうかを周期的に検出してもよい。ここで、所定のトリガ条件は、必要に応じて技術者によって予め設定されてもよい。例えば、周辺装置の指定されたボタンが押されたか、周辺装置の測位コンポーネントが現実空間における現実物体に接触したのかなどである。ここで、周辺装置の測位コンポーネントが現実空間内の現実物体に接触するか否かの検出は、測位コンポーネント上の圧力センサによって伝えられる信号を介して決定される。
【0022】
ステップ102:前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得する。
【0023】
所定のトリガ条件を満たした場合、VR装置が仮想空間内の仮想物体の位置を決定する必要があることを示す。このとき、VR装置は、現実空間内の周辺装置の移動の軌跡を予め設定された周波数でサンプリングしてもよい。平面の位置を決定するためにはある平面上の少なくとも3つの点が必要であるため、VR装置は、移動の軌跡をサンプリングするときに、少なくとも3つのサンプリング点を取得してもよい。
【0024】
例えば、VR装置は、現実空間における測位コンポーネントの移動の軌跡を所定のサンプリング周波数でサンプリングすることにより、少なくとも3つのサンプリング点を取得してもよい。または、VR装置は、指定されたボタンが押されたときに所定のサンプリング周波数で現実空間内の測位コンポーネントの移動の軌跡をサンプリングすることにより、少なくとも3つのサンプリング点を取得してもよい。
【0025】
ステップ103:前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定する。
【0026】
計算誤差が存在するため、サンプリング点に応じて現実平面が決定されるときには、サンプリング点の分布が同一直線に近づくほど、サンプリング点に応じて決定される現実平面がより不正確になる。現実平面の決定をより正確にするために、VR装置は、移動の軌跡がループを形成する場合に、サンプリング点が存在する現実空間平面を決定してもよく、ループを形成する移動の軌跡は、形成された移動の軌跡が、現実空間において同じ座標点を2回通過することを指してもよい。例えば、隣接する2つのサンプリング点を接続する線と、隣接する他の2つのサンプリング点を接続する線との間に交点が存在することを検出すると、その移動の軌跡がループを形成しているとみなしてもよい。
【0027】
移動の軌跡がループを形成する場合、VR装置は、サンプリング点の座標に従ってサンプリング点が存在する現実平面にフィッティングしてもよい。ここで、サンプリング点の座標は、現実空間における所定の座標系におけるサンプリング点の座標であってもよく、また、現実平面は、所定の座標系の表現で表現されてもよい。例えば、A、B、C、Dの少なくとも1つの値が0でないAx+By+Cz+D=0で表示面が表現されてもよい。
【0028】
ステップ104:予め設定された変換関係に従って、前記現実空間平面を仮想空間内の目標平面に変換する。
【0029】
現実平面の現実位置が決定された後、現実空間平面は、予め設定された変換関係に従って仮想空間内の目標平面に変換される。 ここで、予め設定された変換関係は、固定の変換関係であってもよいし、スタンバイした変換関係から所定のトリガ条件に従って選択される変換関係であってもよい。
【0030】
例えば、Ax+By+Cz+D=0によって現実位置が表現される場合、目標位置はax+by+cz+d=0で表現され、a、b、c及びdは予め設定された変換関係を介して、VR装置によってA、B、C、Dに応じて計算される。同様に、a、b、c及びdの少なくとも1つは0ではない。
【0031】
ステップ105:前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定する。
【0032】
仮想物体は、一般に複数の側面を有するため、目標位置が決定された後、VR装置は、複数の側面のうち指定された側面を目標平面上に置いて、仮想空間における仮想物体の位置を決定してもよい。ここで、指定された側面は、仮想物体の表面上の任意の側面であってもよく、仮想物体内の任意の側面であってもよい。
【0033】
目標平面及び指定された側面は一般に無制限に伸びている平面であるので、仮想物体の指定された側面が目標平面上に置かれる場合には、まず目標平面内の1点を基準点として選択し、仮想物体の指定された辺の1点が参照点として選択され、仮想物体の側面が目標平面上に置かれ、参照点が基準点と一致させられる。ここで、基準点は、目標平面内の任意の点であってもよく、一般にVR装置によって自動的に選択されてもよい。指定された側面は一般的にはポリゴンであるため、通常の状態では参照点は指定された側面の任意の点であり、参照点は指定された側面の重心であってもよい。
【0034】
本実施形態によれば、VR装置は、現実空間における周辺装置の移動の軌跡に基づいて、現実空間における現実物体の位置を決定し、仮想空間における仮想物体の位置を決定してもよく、それにより現実空間における現実物体の位置に応じて、仮想空間における仮想物体の位置を決定する。
【0035】
本発明による仮想空間内の仮想物体の位置を決定する方法に対応して、本発明はさらに、仮想空間内の仮想物体の位置を決定するための装置を提供する。
【0036】
図2を参照すると、本発明による仮想空間内の仮想物体の位置を決定する装置の実施形態の構造表現である。この装置は、VR装置に設けられてもよい。
【0037】
図2に示すように、装置は、検出部201と、サンプリング部202と、決定部203と、変換部204と、位置決め部205とを含んでいてもよい。
【0038】
ここで、検出部201は、周辺装置の移動の軌跡に基づいて、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定するための所定のトリガ条件が満たされたか否かを検出する。サンプリング部202は、前記所定のトリガ条件が満たされた場合に、現実空間における前記周辺装置の移動の軌跡をサンプリングすることにより少なくとも3つのサンプリング点を取得する。決定部203は、前記移動の軌跡がループを形成する場合に、前記サンプリング点が存在する現実空間平面を決定する。変換部204は、予め設定された変換関係に従って、前記現実空間平面を仮想空間内の目標平面に変換する。位置決め部205は、前記目標平面上に前記仮想物体の指定された側面を置くことにより、前記仮想空間内の前記仮想物体の位置を決定する。
【0039】
必要に応じて、検出部201は、具体的には、前記周辺装置の測位コンポーネントが前記現実空間内の現実物体に接触しているかどうかを検出する。
【0040】
必要に応じて、サンプリング部202は、具体的には、測位コンポーネントが現実のコンポーネントに接触するときに、現実空間内の測位コンポーネントの移動の軌跡をサンプリングすることによって、少なくとも3つのサンプリング点を取得する。
【0041】
必要に応じて、決定部203は、現実空間基準座標系における前記サンプリング点の座標値を決定する座標値決定手段と、前記移動の軌跡がループを形成する場合の前記サンプリング点の座標値に従って、現実の平面をフィッティングする平面フィッティング手段と、を含む。
【0042】
必要に応じて、位置決め部205は、具体的には、前記仮想物体の指定された側面を前記目標平面上に置くことにより、前記仮想空間における前記仮想物体の位置を決定し、前記仮想物体は前記現実物体に対応し、前記指定された側面の参照点は前記目標平面の基準点と一致する。
【0043】
本実施形態によれば、現実空間における周辺物体の移動の軌跡に基づいて、現実空間における現実物体の位置を決定し、仮想空間における仮想物体の位置を決定するようにしてもよく、現実空間における現実物体の位置に対応させることができ、そのため現実空間における現実物体の位置に応じて、仮想空間における仮想物体の位置を決定することができる。
【0044】
当業者は、本発明が、ソフトウェア及び必要な汎用ハードウェアプラットフォームの助けによって実施され得ることを明らかに理解することができる。このような理解に基づいて、本発明の実施形態における技術的解決策の本質的部分、すなわち先行技術に寄与する部分は、ストレージに格納されるソフトウェア製品の形態で具体化することができるROM/RAM、磁気ディスクまたはコンパクトディスクなどの媒体を含み、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバまたはネットワーク装置などであってもよい)を、本発明の各実施形態またはその一部に適用することができる。
【0045】
本明細書における各実施形態は、ステップ状に記載されている。各実施形態間の同一または同様の部分については、相互に参照することができ、各実施形態は他の実施形態との相違点に焦点を合わせる特に、装置またはシステムの実施形態では、方法の実施形態と基本的に同様であるため、その説明は簡単であり、関連する部分についての方法の実施形態の図の部分を参照することができる。
【0046】
上記の説明は、本発明のいくつかの特定の実施形態を示しているに過ぎない。 当業者であれば、本発明の原理から逸脱することなく、いくつかの改良及び改変を行うことができ、これらの改良及び改変はすべて、本発明の保護範囲に入るとみなされるべきであることを指摘しておく。
【国際調査報告】