特表2018-537355(P2018-537355A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-537355翼端コネクタにより接合される共回転プロペラを使用する冗長航空機推進装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-537355(P2018-537355A)
(43)【公表日】2018年12月20日
(54)【発明の名称】翼端コネクタにより接合される共回転プロペラを使用する冗長航空機推進装置
(51)【国際特許分類】
   B64C 27/10 20060101AFI20181122BHJP
   B64C 1/00 20060101ALI20181122BHJP
   B64C 11/06 20060101ALI20181122BHJP
   B64C 11/20 20060101ALI20181122BHJP
   B64C 11/48 20060101ALI20181122BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20181122BHJP
   B64D 27/24 20060101ALI20181122BHJP
【FI】
   B64C27/10
   B64C1/00 B
   B64C11/06
   B64C11/20
   B64C11/48
   B64C39/02
   B64D27/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2018-531214(P2018-531214)
(86)(22)【出願日】2016年12月15日
(85)【翻訳文提出日】2018年6月14日
(86)【国際出願番号】US2016067005
(87)【国際公開番号】WO2017106546
(87)【国際公開日】20170622
(31)【優先権主張番号】14/973,610
(32)【優先日】2015年12月17日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】506329306
【氏名又は名称】アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス ハンペル ロバーツ
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク ティモシー シオサキ
(72)【発明者】
【氏名】リッキー ディーン ウェルシュ
(57)【要約】
複数のプロペラブレード(504、506)は、閉鎖型プロペラ装置を形成するために翼端コネクタ(508)により接合されることができる。翼端コネクタは、第1プロペラ及び第2プロペラの隣接する翼端間に連続構造を形成することができる。翼端コネクタの使用は、抗力を生じ、プロペラブレードの回転を減速させる、プロペラブレードの翼端付近に生成される渦を減少させることができる。また翼端コネクタは、プロペラブレードの回転により生じるノイズを減少させることができる。さらに、翼端コネクタは、本来であればプロペラブレードのたわみを引き起こす力に対抗する支持構造を形成することによりプロペラブレードのたわみを減少させる、または除去することにより、プロペラブレードの負荷を改善する。いくつかの実施形態において、翼端コネクタは、可鍛性材料から形成される、及び/またはプロペラのうちの少なくとも1つがプロペラブレードのピッチを変更することを可能にする1つ以上のジョイントを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1回転面と関連する第1プロペラの対向端部に設置される第1翼端及び第2翼端を含む前記第1プロペラと、
前記第1回転面に平行である第2回転面と関連する第2プロペラの対向端部に設置される第3翼端及び第4翼端を含む前記第2プロペラと、
前記第1翼端と前記第3翼端との間に延在する第1翼端コネクタと、
前記第2翼端と前記第4翼端との間に延在する第2翼端コネクタと、
を備え、
前記第1翼端コネクタ及び前記第2翼端コネクタが前記第1プロペラ及び前記第2プロペラを接合する連続構造を形成する、装置。
【請求項2】
前記第1及び第2プロペラの回転軸で前記第1プロペラを前記第2プロペラへ連結するドライブシャフトをさらに備える、請求項1に記載の前記装置。
【請求項3】
前記ドライブシャフトは、前記第1プロペラの第1側面から外方向へ延伸する第1部分、及び前記第1プロペラの前記第1側面に対向する前記第2プロペラの第2側面から外方向へ延伸する第2部分を備え、
前記ドライブシャフトの前記第1部分に連結される第1モーターと、
前記ドライブシャフトの前記第2部分に連結される第2モーターと、
をさらに備える、請求項2に記載の前記装置。
【請求項4】
前記第1モーターと前記ドライブシャフトとの間に連結され、前記第1モーターが動作不能であるときに前記第2モーターが前記ドライブシャフトを回転させることを可能にする第1ワンウェイクラッチベアリングと、
前記第2モーターと前記ドライブシャフトとの間に連結され、前記第2モーターが動作不能であるときに前記第1モーターが前記ドライブシャフトを回転させることを可能にする第2ワンウェイクラッチベアリングと、
をさらに備える、請求項3に記載の前記装置。
【請求項5】
前記第1プロペラを前記第2プロペラに連結するドライブシャフトと、
第1フレーム部材と、
前記ドライブシャフト及び前記第1フレーム部材に連結され、前記第1フレーム部材に関して前記ドライブシャフトの回転を引き起こす第1モーターと、
第2フレーム部材と、
前記ドライブシャフト及び前記第2フレーム部材に連結され、前記第2フレーム部材に関して前記ドライブシャフトの回転を引き起こす第2モーターと、
をさらに備え、
前記第1モーター及び前記第2モーターのうちの少なくとも1つは、前記第1プロペラと前記第2プロペラとの間に設置される、
請求項1、2、3または4のいずれかに記載の前記装置。
【請求項6】
前記第1プロペラは、ブレードのピッチを変えるように構成され、前記第1翼端コネクタ及び前記第2翼端コネクタは、前記第1プロペラ及び前記第2プロペラを接合する前記連続構造を維持しながら、前記ブレードの前記ピッチの移動を可能にするように構成される可鍛性材料から形成される、請求項1、2、3、4または5のいずれかに記載の前記装置。
【請求項7】
前記第1プロペラは、ブレードのピッチを変えるように構成され、前記第1翼端コネクタ及び前記第2翼端コネクタは、前記第1プロペラ及び前記第2プロペラを接合する前記連続構造を維持しながら、前記ブレードの前記ピッチの移動を可能にする1つ以上のジョイントを含む、請求項1、2、3、4、5または6のいずれかに記載の前記装置。
【請求項8】
前記第1プロペラは、前記第2プロペラの第2ブレード翼型と異なる第1ブレード翼型を有する、請求項1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の前記装置。
【請求項9】
前記第1プロペラは、前記第1プロペラの前記第1回転面において前記第2プロペラから角度オフセットを有し、前記角度オフセットが回転中に前記第1プロペラに前記第2プロペラを追尾させる、請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の前記装置。
【請求項10】
フレームと、
前記フレームに連結される電源と、
前記フレームに連結され、前記電源に接続される少なくとも1つの推進ユニットと、
を備え、
前記少なくとも1つの推進ユニットは、
第1プロペラの対向端部に設置される第1翼端及び第2翼端を含み、第1回転面と関連する前記第1プロペラと、
第2プロペラの対向端部に設置される第3翼端及び第4翼端を含み、第2回転面と関連する前記第2プロペラと、
前記第1翼端と前記第3翼端との間に延在する第1翼端コネクタと、
前記第2翼端と前記第4翼端との間に延在する第2翼端コネクタであって、前記第1翼端コネクタ及び前記第2翼端コネクタが前記第1プロペラ及び前記第2プロペラを接合する連続構造を形成する、前記第2翼端コネクタと、
前記第1プロペラを前記第2プロペラに連結するドライブシャフトと、
前記フレーム及び前記ドライブシャフトに連結されるモーターアセンブリと、
を備え、
前記モーターが前記電源により電力を供給され、前記ドライブシャフトを回転させるように構成される、無人航空機(UAV)。
【請求項11】
前記モーターアセンブリは、第1モーター及び第2モーターを含み、
前記ドライブシャフトは、前記第1プロペラの第1側面から外方向へ延伸する第1部分、及び前記第1プロペラの前記第1側面に対向する前記第2プロペラの第2側面から外方向へ延伸する第2部分を含み、
前記第1モーターは、前記ドライブシャフトの前記第1部分に連結され、
前記第2モーターは、前記ドライブシャフトの前記第2部分に連結される、
請求項10に記載の前記UAV。
【請求項12】
前記第1プロペラは、ブレードのピッチを変えるように構成され、前記第1翼端コネクタ及び前記第2翼端コネクタは、前記第1プロペラ及び前記第2プロペラを接合する前記連続構造を維持しながら、前記ブレードの前記ピッチの移動を可能にするように構成される可鍛性材料から形成される、請求項10または11のいずれかに記載の前記UAV。
【請求項13】
前記第1プロペラは、前記第2プロペラのブレードの第2ピッチと異なる第1ピッチを有するブレードを含む、請求項10、11または12のいずれかに記載の前記UAV。
【請求項14】
前記第1プロペラは、前記第1プロペラの前記第1回転面において前記第2プロペラから角度オフセットを有する、請求項10、11、12または13のいずれかに記載の前記UAV。
【請求項15】
前記第1プロペラは、前記第2プロペラの第2ブレード翼型と異なる第1ブレード翼型を有する、請求項10、11、12、13または14のいずれかに記載の前記UAV。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許は、「Redundant Aircraft Propulsion System Using Co−rotating Propellers Joined By Tip Connectors」と題する、2015年12月17日に出願された、米国特許出願第14/973,610号に優先権を主張し、その全体は、参照により本明細書に援用される。
【0002】
従来の回転翼航空機は、航空機の質量中心に関して対称に設置されるときがある、複数のプロペラ(すなわち、ローター)をときとして使用する。各プロペラは、異なるドライブシャフトに連結され、モーターの回転速度、したがってプロペラの回転速度を制御する電子速度制御(ESC)を使用する異なる単一のモーターにより電力を供給される。いくつかの回転翼航空機は、4、6、または8枚以上のプロペラを含む。
【0003】
複数のプロペラを回転翼航空機の推進力のために使用するときに、回転翼航空機は、モーターの故障、またはプロペラの破損の事例において、あるレベルの冗長性を有する可能性がある。たとえば、オクトコプターは、1枚のプロペラが完全に機能しなくなったときでさえ、残りの7枚のプロペラがオクトコプターの飛行を一般的に維持することが可能であるため、特定のプロペラを駆動する、または特定のプロペラに損害を与えるモーターのうちの1つの故障事象において制御された飛行を続けることができる。しかしながら、より少数のプロペラを含む回転翼航空機は、モーターの故障、またはプロペラの破損の事象において制御された飛行を維持することが不可能である可能性がある。
【0004】
翼のようなプロペラブレードは、プロペラブレードの回転中に渦を生成する。これらの渦は、プロペラを減速させ、非効率性の原因となる、抗力を生成する。加えて、プロペラブレードは、プロペラブレードの翼端周囲の気流に少なくとも部分的に起因する高い回転速度で動作中に望ましくないノイズをよく生成する。重い負荷がかかると、プロペラブレードは、たわむことができ、これはプロペラの効率を多少下げる可能性があり、たわみがプロペラの構造健全性を危うくする場合にプロペラの故障ももたらす可能性がある。
【0005】
発明を実施するための形態は、添付の図面を参照して説明される。図面において、参照番号の左端の数字(複数可)は、参照番号が最初に現れる図を特定する。異なる図面における同じ参照番号は、類似の、または同一のアイテムを示す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】プロペラに連結される単一のシャフトを駆動するために複数のモーターを使用する例示的な冗長航空機推進装置の斜視図である。
図1B図1に示される例示的な冗長航空機推進装置の分解斜視図である。
図2】プロペラに連結される単一のシャフトを駆動するために積み重ねられた複数のモーターを使用する例示的な冗長航空機推進装置の斜視図である。
図3】プロペラに連結される1つのシャフト上に1つの歯車を係合する複数の歯車を回転させる複数のモーターを使用する例示的な冗長航空機推進装置の斜視図である。
図4】モーターの故障を検出することに応答して冗長航空機推進装置のモーターに電力を供給する例示的な操作の流れ図である。
図5A】例示的な閉鎖型プロペラ装置に連結される単一のシャフトを駆動するために複数のモーターを使用する例示的な冗長航空機推進装置の斜視図である。
図5B図5Aに示される冗長航空機推進装置の側面図である。モーターは、閉鎖型プロペラ装置の対向側面上に位置決めされる。
図6】単一のモーターを含む冗長航空機推進装置の側面図である。
図7】プロペラ間に位置決めされるモーターを含む冗長航空機推進装置の側面図である。
図8】プロペラ間に位置決めされる単一のモーターを含む冗長航空機推進装置の側面図である。
図9】プロペラのうちの少なくとも1枚の可変ピッチ動作を可能にする複数のジョイントを含む冗長航空機推進装置の側面図である。
図10】(A)はプロペラの回転面において角度オフセットを有する例示的なコプロペラを示す。例示的な閉鎖型プロペラ装置の斜視図であり、(B)はプロペラの回転面において角度オフセットを有する例示的なコプロペラを示す。例示的な閉鎖型プロペラ装置の上面図であり、(C)はプロペラの回転面において角度オフセットを有する例示的なコプロペラを示す。例示的な閉鎖型プロペラ装置の側面図である。
図11】(A)は異なるプロペラブレード翼型を有し、閉鎖型構成に構成される例示的なコプロペラを示す。例示的な閉鎖型プロペラ装置の斜視図であり、(B)は異なるプロペラブレード翼型を有し、閉鎖型構成に構成される例示的なコプロペラを示す。例示的な閉鎖型プロペラ装置の上面図であり、(C)は異なるプロペラブレード翼型を有し、閉鎖型構成に構成される例示的なコプロペラを示す。例示的な閉鎖型プロペラ装置の側面図である。
図12】例示的な無人航空機(UAV)1200のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、航空機推進装置を対象とする。いくつかの実施形態において、航空機推進装置は、プロペラに連結される単一のシャフトを駆動する(回転させる)複数のモーターの使用に基づき冗長性を有することができる。ドライブシャフトに連結される第2モーターの故障の事象において、第1モーターがドライブシャフトを回転させることが可能であるようなモーターを選択することができる。ワンウェイクラッチベアリング、または同様の装置は、オーバーヒートが原因となる、または他の条件若しくは事象が原因となる故障に起因する位置におけるモーターフリーズまたはロックなどの、モーターが動作不能になる事象に際してドライブシャフトの自由回転を可能にするために、モーターとドライブシャフトとの間を連結することができる。第2モーターの使用は、ラジアル偏心荷重内でプロペラを支持することができるドライブシャフトの位置を固定することができる。
【0008】
さまざまな実施形態において、航空機推進装置は、閉鎖型プロペラ装置を形成するために翼端コネクタにより接合される複数のプロペラブレードを使用して、冗長性を有する、及び/または効率を達成することができる。翼端コネクタは、第1プロペラと第2プロペラとの隣接する翼端間に連続構造を形成することができる。翼端コネクタの使用は、抗力を生じ、プロペラブレードの回転を減速させる、プロペラブレードの翼端付近に生成される渦を減少させることができる。また翼端コネクタは、プロペラブレードの回転により生じるノイズを減少させることができる。さらに、翼端コネクタは、本来であればプロペラブレードのたわみを引き起こす力に対抗する支持構造を形成することによりプロペラブレードのたわみを減少させる、または除去することにより、プロペラブレードの負荷を改善する。両方のプロペラを共に連結するため、プロペラは、異なるプロペラの回転速度を一致させようとするいくつかの実施態様において使用される制御機能をなくす可能性がある、同一の速度で回転する。いくつかの実施形態において、翼端コネクタは、可鍛性材料から形成される、及び/またはプロペラのうちの少なくとも1つがプロペラブレードのピッチを変更することを可能にする1つ以上のジョイントを含むことができる。
【0009】
複数のモーターを使用し、電源、及びまたプロペラブレードと、ドライブシャフトと、他の物理的な構造とのような物理的な構造の両方において冗長性を生成する閉鎖型プロペラ装置を用いることができる。たとえば、閉鎖型プロペラ装置は、翼端コネクタによるプロペラのカップリングにより、場合によりドライブシャフトによるプロペラのカップリングにより構造上の剛性を増大させている。この増大した構造上の剛性は、プロペラブレードが別の物体と接触する事象においてプロペラブレードの耐久性を増大させることができる。モーターは、閉鎖型プロペラ装置の外面に隣接して設置されることができる、またはプロペラブレード間に設置されることができる。
【0010】
本明細書に記述される、これらの装置、システム、及び技術は、複数の方式において実施されることができる。図面を参照して例示的な実施態様を以下に提供する。
【0011】
図1Aは、例示的な冗長航空機推進装置100の斜視図である。冗長航空機推進装置100は、複数のモーター102を使用して、プロペラ106に連結されるドライブシャフト104を回転させることを備えることができる。2枚のブレードを含むようにプロペラ106を示すが、プロペラ106(及び本明細書に記述されるいずれかの他のプロペラ)は、3枚のブレード、4枚のブレード、または5枚以上のブレードのような、より多くのプロペラブレードを含むことができる。モーター102は、第1モーター102(1)、及び第2モーター102(2)を含むことができるが、冗長航空機推進装置100において追加のモーターも使用され、同様の結果を達成することができる。モーター102は、モーター102がフレーム108に関してドライブシャフト104及びプロペラ106の回転を伝えることを可能にする、モーター搭載スパーのような、フレーム108に連結されることができる。フレーム108は、プロペラ106を使用して垂直に、水平に、または両方に空気を介してフレームを推進させる、無人航空機(UAV)、ヘリコプター、または他の航空機のような、航空機のフレームであることができる。しかしながら、フレーム108は、地上車両、海上船舶、及び/またはファンなどの固定装置のような、他の装置のためのフレームであることができる。
【0012】
ベアリング110は、ドライブシャフト104に、及びモーター102及び/またはフレーム108のような他の構造に連結されることができる。いくつかの実施形態において、第1ベアリングセット110(1)は、第1モーター102(1)と、ドライブシャフト104との間に連結され、第2ベアリングセット110(2)は、第2モーター102(2)と、ドライブシャフト104との間に連結される。ベアリング110は、オーバーヒートが原因となる、または他の条件若しくは事象が原因となる故障に起因する位置における第1モーター102(1)のフリーズまたはロックのような、モーター102(たとえば、第1モーター102(1))のうちの1つが動作不能になる事象に際してドライブシャフト104の自由回転を可能にすることができる。いくつかの実施形態において、ベアリングは、フレーム108とドライブシャフト104との間に連結され、回転軸112にドライブシャフト104を固定することができる。さまざまな実施形態において、モーター102及び/またはベアリング110は、回転軸112にドライブシャフト104を固定することができる。たとえば、図1Aに示される構成内の第2モーター102(2)または第2ベアリング110(2)の使用は、ラジアル偏心荷重中に、ドライブシャフト104の位置を固定し、ドライブシャフト104を介してプロペラ106を支持することができる。
【0013】
図1Aに示されるように、第1モーター102(1)は、プロペラ106の第1側面114上に設置されることができ、第2モーター102(2)は、プロペラ106の第2側面116上に設置されることができる。しかしながら、モーター102は、フレーム108及びプロペラに関して他の位置に設置されることができる。たとえば、モーター102は、フレーム108の対向する構造間に設置されるように示されるが、モーター102は、たとえば、フレーム108の対向する構造の外側に設置されることができる。別の実施例として、2つ以上のモーターは、プロペラ106の同一側面上に積み重ねられることができる。
【0014】
動作中に、ドライブシャフト104は、空気、または他の気体、または流体を移動させるプロペラ106により引き起こされる抵抗に起因する、毎分回転数の閾値までの、及び閾値トルクまでの回転を受ける。第1モーター102(1)及び/または第2モーター102(2)は、動作中のモーター102の組み合わせが長期の動作(たとえば、所定の時間量までの、または無期限のドライブシャフト104及びプロペラ106の連続回転)についての設計要件に達する、またはこれらを超えるような、閾値トルクより小さい最大閾値トルクで動作するように選択されることができる。モーター102のうちの1つが動作不能になる事象において、動作可能なモーターは、ドライブシャフト104及びプロペラ106を回転させ続けることができるが、場合により所定の時間量より少ない時間で回転させる。たとえば、単一のモーターは、閾値の時間量を超えて継続する場合に、単一のモーターも故障させ、動作不能にさせる可能性がある、過剰な熱をもたらす容量で短期間動作することができる。したがって、単一のモーターに関する動作は、ピークの、またはピーク付近の出力を必要としない動作を実行することが可能になることができる(たとえば、高度で航空機を上昇させる(lifting)または上昇させる(climbing)必要はない)が、より低出力で使用されることができる(たとえば、巡航高度を維持する、及び/または航空機を無事に着陸させるために)。
【0015】
いくつかの実施形態において、3つ以上のモーターは、ドライブシャフト104に連結されることができる。モーターのうちの1つが動作不能になるときに、複数のモーターは、モーターの最大出力の合計が閾値トルクに達する、またはこれを超えるが、場合により冗長航空機推進装置100においてより少ないモーターを使用する実施態様より少ないものによる閾値トルクを超えるように、より少ない電力を有するモーターの使用を可能にすることができる、回転を引き起こすためになお動作していることができる。
【0016】
図1Bは、冗長航空機推進装置100の構成要素の例示的な組み立てを示す、図1に示される例示的な冗長航空機推進装置100の分解斜視図である。図1Bに示されるように、第1モーター102(1)は、ドライブシャフト104の第1部分104(1)に近接して設置されることができ、第2モーター102(2)は、ドライブシャフト104の第2部分104(2)に近接して設置されることができる。
【0017】
ベアリング110(1)及び110(2)は、ベアリングハウジング118と、一方向に自由に回転し、第1方向に対向する第2方向での回転を防止するように構成される、ワンウェイクラッチベアリング120とを備えることができる。したがって、ワンウェイクラッチベアリング120は、モーターがワンウェイクラッチベアリング120を介してドライブシャフト104へ回転力を与えることを可能にする、回転(第2方向において)を防止することができる。モーターが故障するときに、ベアリングは、残りのモーターがドライブシャフト104を回転させる場合に第1方向において自由回転する。ベアリング110(1)から(2)は、冗長航空機推進装置100のコンパクトアセンブリまたはフォームファクタを形成するために、樽型に成形される、または他の形状に形成されることができる。いくつかの実施形態において、ベアリング110は、カスタムモーター実施態様におけるモーター102と一体化されることができる。したがって、モーター102は、冗長航空機推進装置100の組み立て前に、モーターに連結され、場合によりモーターと一体化して形成されることができる、ワンウェイクラッチベアリング120を含むことができる。
【0018】
モーター102は、一般的な動作中に経験されるトルク(たとえば、最大動作トルク)でのドライブシャフトの所望の回転速度を生じた、ブラシレス直流(DC)モーター、及び/または他のタイプのモーターであることができる。しかしながら、DCブラシモーター、交流(AC)モーター、ガソリンエンジン、及び/または他のタイプの回転発生装置のような、他のタイプのモーターを使用することができる。いくつかの実施形態において、第1モーター102(1)は、第2モーター102(2)と異なるタイプのモーターであることができる。以下に考察されるように、モーターに含まれる、またはモーターにより駆動されることができる、ギヤシステムも使用することができる。
【0019】
冗長航空機推進装置100のさまざまな構成要素は、ねじ部品、接着剤、摩擦カップリング、及び/または他のタイプのカップリング機構/機能を含む、既知のカップリング機構及び/または機能のうちのいずれか1つを使用して連結されることができる。
【0020】
図2は、プロペラ106に連結されるドライブシャフト104を回転させるために複数のモーターの積み重ねられた構成を使用する例示的な冗長航空機推進装置200の斜視図である。第1モーター102(1)、及び第2モーター102(2)は、プロペラ106の第2側面116上のような、プロペラ106の同一側面上に設置されることができる。モーター102(1)から(2)は、場合によりカップリング支持装置202を使用して、フレーム108に連結されることができる。カップリング支持装置202は、第2モーター102(2)に関して、及び/またはフレーム108に関して第1モーター102(1)の位置を固定することができる。冗長航空機推進装置200は、それぞれのモーターとドライブシャフト104との間に設置され、モーターのうちの1つが動作不能になる事象においてドライブシャフト104の回転を可能にすることができる、ベアリング110(1)から(2)を含むことができる。モーター102(1)から(2)、及び/またはベアリング110(1)から(2)は、回転軸112にドライブシャフト104を固定することができる。
【0021】
冗長航空機推進装置200は、図2に示されるように、プロペラの第1側面114がフレーム108に隣接しない構成において使用されることができる。たとえば、航空機の翼または胴体の機首及び/またが機尾側にプロペラを使用するときに、そこで軸112が航空機の前方向飛行中に地平線に関して実質的にアライメントを取り、フレーム108は、プロペラ106の単一側面上に連結するためにのみ利用可能であることができる。
【0022】
図3は、例示的な冗長航空機推進装置300の斜視図である。冗長航空機推進装置300は、直接に、またはそれぞれの歯車に連結されるシャフトを使用して、それぞれ、第1歯車302(1)、及び第2歯車302(2)を回転させることができる、第1モーター102(1)、及び第2モーター102(2)を備えることができる。歯車302(1)から(2)は、モーター102(1)から(2)のうちの少なくとも1つが動作可能であるときに、ドライブシャフト歯車304を係合し、ドライブシャフト歯車304の回転を引き起こすことができる。ドライブシャフト歯車304は、プロペラ106に連結される、ドライブシャフト104に連結される。したがって、歯車302(1)から(2)のうちの1つ以上の回転は、プロペラの回転をもたらす。ドライブシャフト104は、フレーム108に連結されることができる、ベアリング306により回転軸112に固定されることができる。両方のモーターは、プロペラ106の第2側面116に近接して設置されるように図3に示されるが、これらのモーターは、いずれかの側面上に、または両方の側面上に(別のドライブシャフト歯車を使用して)、及び/またはプロペラ106またはフレーム108に関して他の位置に設置されることが可能である。
【0023】
歯車302(1)から(2)は、ドライブシャフト歯車304上に対応するドライブシャフト歯部310を係合する歯部308を含むことができる。歯部308は、第1方向312で歯車302(1)から(2)の回転中に、ドライブシャフト歯部310を係合するように、及び第1方向312に対向する第2方向で歯車302(1)から(2)の回転中にドライブシャフト歯部310を係合しないように構成されることができる(ドライブシャフト歯車304の観点から)。たとえば、歯部308は、第1方向での回転中に、ドライブシャフト歯部310を介して、ばね付勢されることができ、ドライブシャフト歯車304の回転のみを引き起こすことができるが、第2方向での回転中に、ドライブシャフト歯部310により圧縮され、ドライブシャフト歯車304の回転を引き起こさない可能性がある(ドライブシャフト歯車304の観点から)。ばね付勢された歯部を使用して、または同様の効果をもたらす他の機構を使用して、ドライブシャフト104は、モーター102(1)から(2)のうちの1つが動作不能になるときでも回転させることができる。他の機構は、クラッチ装置のような、ドライブシャフト歯車304の回転を対応する歯車が阻止するのを防止するために、動作不能なモーター、及び/または対応する歯車を移動させる機構のように、モーター102(1)から(2)のうちの1つが動作不能になるときでもドライブシャフト104が回転することができることを可能にすることができる。
【0024】
いくつかの実施形態において、歯車302(1)から(2)は、ワンウェイクラッチベアリングを使用して、第2モーターが動作不能になる事象において第1モーターの回転を可能にすることができる。ワンウェイクラッチベアリングは、それぞれのモーターと、それぞれの歯車を駆動させる対応するシャフトとの間で連結させることによりなどの、上記に説明されるように用いられることができる。
【0025】
いくつかの実施形態において、歯車302(1)、歯車302(2)、または両方のもののうちの少なくとも1つは、ギヤ付き装置を形成するためにドライブシャフト歯車304と異なる歯数を有する。このギヤ付き装置は、ギヤアップ、またはギヤダウンを可能にすることができるため、モーター102(1)から(2)の一方または両方の回転速度と比較してドライブシャフト104の回転速度を上げる、または下げることができる。
【0026】
図4は、モーターの故障を検出することに応答して冗長航空機推進装置のモーターに電力を供給する例示的なプロセス400の流れ図である。プロセス400は、プロペラに連結されるドライブシャフトを回転させるために、2つ以上のモーターを使用する本明細書に記述されるいずれかの冗長航空機推進装置により実行されることができる。プロセス400は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせにおいて実施されることが可能である一連の動作を表す、論理フローグラフにブロックの集合として図示される。また、本明細書のこのような他の箇所に、明示的に、かつ明確に別段に定められない限り、記述されたプロセス動作がいずれかの特定の順序で実行される必要があることを示すように、図4に描写される論理フローパスが解釈されるべきではないことを理解するであろう。代替に定められる、本明細書の論理フローパスは、ステップを実行することができる多くの可能な順序のうちのいくつかのみを表す。ソフトウェアのコンテキストにおいて、ブロックは、1つ以上のハードウェアプロセッサにより実行されるときに、列挙された動作を実行する1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体(たとえば、機械可読記憶媒体)上に格納されるコンピュータ実行可能インストラクションを表す。一般的に、コンピュータ実行可能インストラクションは、特定の機能を実行する、または特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、及び同様のものを含む。実施形態は、本明細書に記述されるプロセスまたは方法を実行するようにコンピュータ(または他の電子機器)をプログラミングするために使用されることができる、その上に格納されたインストラクション(圧縮または非圧縮形式において)を有する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品として提供されることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、限定されないが、電子インストラクションを格納するために適切である、ハードドライブ、フロッピーディスケット、光学ディスク、CD−ROM、DVD、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気若しくは光学カード、ソリッドステートメモリデバイス、または他のタイプの媒体/コンピュータ可読媒体を含むことができる。さらに、実施形態は、一時的な機械可読信号(圧縮または非圧縮形式において)を含むコンピュータプログラム製品として提供されることもできる。機械可読信号の実施例は、搬送波を使用して変調されるかどうかにかかわらず、限定されないが、ダウンロードされる信号を含む、コンピュータプログラムをホストする、または実行するコンピュータシステムまたはマシンがアクセスするように構成されることが可能である信号を含む。動作を記述する順序は、限定として解釈されることを意図されず、記述されたブロックのいずれかの数は、いずれかの順序で、及び/または並列で組み合わされ、プロセス400を実施することが可能である。
【0027】
402において、電子速度制御(ESC)などの1つ以上のコントローラは、上記に記述されるように、第1モーター102(1)、及び第2モーター102(2)に電力を供給し、ドライブシャフト104の回転、及びプロペラ106の回転を引き起こすことができる。第1電力設定において、モーターに電力を供給することができる。
【0028】
404において、1つ以上のコントローラ、フィードバック回路、及び/または他のデバイスは、第1モーター102(1)などのモーターの故障を検出することができる。しかしながら、プロセスは、第2モーター102(2)の故障時にも同様に動作する。モーターの故障は、モーターを動作不能にさせ、場合によりジャミングさせる、フリーズさせる、またはその他の方法により回転できなくさせる可能性がある。
【0029】
406において、1つ以上のコントローラは、動作404での検出に応答して第2モーター102(2)の電力設定を増加させることができる。この増加は、動作402において使用される第1電力設定より多い所与の入力についての毎分回転数で第2モーターを動作させることができる。第2モーターについての電力設定を増加させることにより、第2モーターは、たとえば、航空機の連続飛行のような、所望の動作を維持する回転速度でドライブシャフトを回転させ続けることができる。ドライブシャフトの回転速度を決定するためにフィードバックループを使用する、いくつかの実施形態において、動作406を省略することができる。
【0030】
408において、電子速度制御(ESC)などの1つ以上のコントローラは、第1モーター102(1)が動作不能である(たとえば、フリーズする、機能しなくなるなどの)ときでも、上記に記述されるように、ドライブシャフト104の回転、及びプロペラ106の回転を引き起こすために増加された電力設定において第2モーター102(2)に電力を供給することができる。上記に説明されるように、ワンウェイクラッチベアリング、または同様の効果をもたらす本明細書に記述される他のデバイスは、ドライブシャフトが第1モーターの動作不能にもかかわらず自由回転することを可能にすることができる。
【0031】
410において、1つ以上のコントローラは、モーターが航空機のプロペラを動作させるときに飛行計画を更新することができる。飛行計画の更新は、航空機に着陸を実行させること、及び/または航空機についての性能期待値及び/または閾値を制限すること、または更新すること(たとえば、上昇を制限すること、及び/または他の電力集中動作を制限すること)を備えることができる。いくつかの実施形態において、第2モーター102(2)は、第2モーター102(2)が閾値トルクより小さい最大閾値トルクで動作するように構成されるときなどに、飛行計画内でのいずれかの変更なしで、またはいずれかの著しい変更なしで、航空機の飛行を継続するのに十分に強力であることができ、そこでドライブシャフトは、毎分回転数の閾値までの、及び閾値トルクまでの回転を受ける。
【0032】
図5Aは、例示的な冗長航空機推進装置500の斜視図である。冗長航空機推進装置500は、第1翼端コネクタ508(1)、及び第2翼端コネクタ508(2)により第2プロペラ506(ときとして、本明細書で基部プロペラと言われる)に連結される第1プロペラ504(ときとして、本明細書で最上部プロペラと言われる)を含む、閉鎖型プロペラ装置502を含む。第1翼端コネクタ508(1)は、第1プロペラ504の第1翼端510を第2プロペラ506の第2翼端512に連結し、第1プロペラ504を第2プロペラ506に接合する連続構造を形成することができる。同様に、第2翼端コネクタ508(2)は、プロペラ504、506の隣接する翼端を連結することができる。翼端コネクタの断面は、構造上の剛性を有しながら、最小抗力を有するティアドロップまたは他の空気力学的翼型に類似することができる。
【0033】
2枚のブレードを含むように第1プロペラ504及び第2プロペラ506を示すが、プロペラ(及び本明細書に記述されるいずれかの他のプロペラ)は、対応する翼端コネクタを使用して同様の方式で共に連結されることができる、3枚のブレード、4枚のブレード、または5枚以上のブレードのような、より多くのプロペラブレードを含むことができる。第1プロペラ504と第2プロペラ506との間の距離は、それぞれのプロペラから最適な推力を生成するために選択されることができる。
【0034】
翼端コネクタ508(1)から(2)の使用は、抗力を生じ、プロペラブレードの回転を減速させる、プロペラ504、506の翼端510、512付近に生成される渦を減少させることができる。また翼端コネクタ508(1)から(2)は、プロペラの回転により引き起こされるノイズを減少させることができる。さらに、翼端コネクタ508(1)から(2)は、本来であればプロペラのたわみを引き起こす力に対抗する支持構造を形成することで、プロペラのたわみを減少させる、または除去することによりプロペラブレードの負荷を改善する。両方のプロペラを共に連結するため、プロペラは、異なるプロペラの回転速度を一致させようとするいくつかの実施態様において使用される制御機能を除去することができる、同一の速度で回転する。いくつかの実施形態において、翼端コネクタ508(1)から(2)は、可鍛性材料から形成される、及び/またはプロペラのうちの少なくとも1つがプロペラブレードのピッチを変更することを可能にする1つ以上のジョイントを含むことができる。
【0035】
図5Aに示されるように、第1プロペラ504、及び第2プロペラ506は、同軸112の周囲で回転することができ、互いに平行である回転面で回転することができる。閉鎖型プロペラ装置502は、閉鎖型プロペラ装置502に連結されることができ、場合により閉鎖型プロペラ装置502と一体化して形成されることができる、ドライブシャフト104を含むことができる。ドライブシャフト104は、閉鎖型プロペラ装置502のために支持構造も提供する、翼端コネクタ508(1)から(2)に加えて、閉鎖型プロペラ装置502のために追加の支持構造を形成することができる。
【0036】
ドライブシャフト104は、図1Aを参照して上記に考察されるように、場合によりワンウェイクラッチベアリング110(1)から(2)を介して、モーター102(1)から(2)に連結されることができる。いくつかの実施形態において、冗長航空機推進装置500は、ドライブシャフト104を回転させるために単一のモーターを含むことができるため、図1Aを参照して上記に説明されるようなモーター冗長性を有さないことができる。
【0037】
図5Bは、図5Aに示される冗長航空機推進装置500の側面図である。第1プロペラ504は、第1ピッチ514を有することができ、第2プロペラ506は、第2ピッチ516を有することができる。ピッチは、ドライブシャフトの接線に垂直である軸の周囲で回転するプロペラブレードの角度であることができる。ピッチが大きいほど、回転中にプロペラブレードが動かす空気が多くなる。
【0038】
いくつかの実施形態において、第1ピッチ514及び第2ピッチ516は、固定されたピッチであることができるため、スピナー(ハブ)または回転軸に関するプロペラブレードの動きのために構成されないことができる。第1ピッチ514及び第2ピッチ516は、均等物であってもよいし、均等物でなくてもよい。たとえば、第1ピッチ514は、第2ピッチ516より小さい角度を有する(したがって、より少ない空気を動かす)ことができる。しかしながら、第1ピッチ514は、いくつかの実施態様において第2ピッチ516より大きい場合がある。異なるブレード設計または翼型を有するプロペラの使用は、図11AからCを参照してより詳細に考察される。
【0039】
さまざまな実施形態において、第1プロペラ504、第2プロペラ506、または両方は、ドライブシャフトの接線に垂直である軸の周囲でブレードを機械的に回転させることにより、スピナー(ハブ)に関してプロペラブレードのピッチ(または角度)を変更させるアクチュエータの使用によるなどの、可変ピッチのために構成されることができる。これらのような実施形態において、翼端コネクタ508(1)から(2)は、第1プロペラ504、第2プロペラ506、または両方のブレードのピッチにおける変更を可能にすることができる、可鍛性部分518を含むことができる。可鍛性構造518は、それぞれのプロペラに対して圧縮力を提供しながら、及び曲線半径520などの設計翼型を全体的に維持しながら、ある程度の変形を可能にする、ゴム、プラスチック、及び/または他の可鍛性物質から形成されることができる。曲線半径520は、閉鎖型プロペラ装置502の回転中に引き起こされる、抗力を最小にするように、及び/またはノイズを最少にするように選択されることができる。したがって、可鍛性構造518は、第1プロペラ504及び第2プロペラ506を接合する連続構造を維持しながら、ブレードのピッチの移動を可能にする。さまざまな実施形態において、可鍛性構造518は、たとえば、閉鎖型プロペラ装置の回転速度に基づき実行されることができる、第1ブレード504と第2ブレード506との間のオフセットへ動的変更を可能にすることができる。アクチュエータは、プロペラを一緒に、または別々に移動させ、このオフセットを変えるために使用されることができる。
【0040】
図6は、単一のモーター602を含む冗長航空機推進装置600の側面図である。示されるように、冗長航空機推進装置600は、モーター602を固定するために部分的に使用される閉鎖型プロペラ装置502の第1側面上にフレーム108を含むことができる。ドライブシャフト104は、第1プロペラ504と第2プロペラ506との間に延在してもよいし、しなくてもよい。たとえば、ドライブシャフト104がプロペラ間に延在しないときに、翼端コネクタ508(1)から(2)は、モーター602が第2プロペラ506を回転させる場合に第1プロペラ504へモーター602により与えられる回転を伝えることができる。
【0041】
図7は、冗長航空機推進装置700の側面図である。冗長航空機推進装置700は、第1プロペラ504と第2プロペラ506との間に設置される、第1モーター102(1)及び第2モーター102(2)を含むことができる。プロペラ間のモーターの位置は、より小型形状の要因(またはエンベロープ)が冗長航空機推進装置700を含むことを可能にすることができる。いくつかの実施形態において、冗長航空機推進装置700は、モーターとプロペラとの間に設置されることができる、ワンウェイクラッチベアリング110(1)から(2)を含むことができる。
【0042】
冗長航空機推進装置700は、回転軸112沿いにドライブシャフト704を固定するためにベアリング702を含むことができる。ドライブシャフト704は、動かず、フレーム108にモーターを固定するために使用される、場合によりドライブシャフト704の回転可能な外装体内に、固定体を含むことができる。この固定体は、モーターに電力を供給するために使用されることができ、回転可能な外装体は、プロペラ及び/またはワンウェイクラッチベアリング110(1)から(2)に連結され、その回転を引き起こすことができる。しかしながら、回転する内装体の外側に固定体を含む構成などの、他の構成をドライブシャフト704のために使用することができる。
【0043】
図8は、共回転するプロペラ間に位置決めされる単一のモーター802を含む冗長航空機推進装置800の側面図である。いくつかの実施形態において、単一のモーターは、プロペラ504、506間ではなく、閉鎖型プロペラ装置502の外側に設置されることができる。これらのような実施例において、フレーム108は、閉鎖型プロペラ装置502の各側面上に支持体を含まないことができる。
【0044】
図9は、プロペラのうちの少なくとも1つの可変ピッチ動作を可能にする複数のジョイントを含む冗長航空機推進装置900の側面図である。さまざまな実施形態において、第1プロペラ504、第2プロペラ506、または両方は、ドライブシャフトの接線に垂直である軸の周囲でブレードを機械的に回転させることにより、プロペラブレードのピッチ(または角度)を変更させるアクチュエータの使用によるなどの、可変ピッチのために構成されることができる。これらのような実施形態において、第1ジョイント902は、翼端コネクタ508(1)に、または翼端コネクタ508(1)と第1翼端510との間に設置されることができる。第2ジョイント904は、翼端コネクタ508(2)に、または翼端コネクタ508(2)と第2翼端512との間に設置されることができる。追加のジョイントは、1枚以上のプロペラブレードのピッチの変更後であっても、翼端コネクタ508(1)から(2)の滑らかで連続した形状を可能にするために使用されることができる。また追加のジョイントを使用して、以下に考察されるようなリンク機構を形成することができる。いくつかの実施形態において、ジョイントは、多くの異なる可動部品を含む鎖状リンク機構を形成することができる。
【0045】
ジョイント902、904は、第1プロペラ504、第2プロペラ506、または両方のブレードのピッチにおける変更を可能にすることができる。ジョイント902、904は、曲線半径520などの閉鎖型プロペラ装置502の設計翼型をおおむね維持しながら、ブレードのピッチにおける変更を可能にすることができる。曲線半径520は、閉鎖型プロペラ装置502の回転中に引き起こされる、抗力を最小にするように、及び/またはノイズを最少にするように選択されることができる。したがって、ジョイント902、904は、第1プロペラ504及び第2プロペラ506を接合する連続構造を維持しながら、ブレードのピッチの移動を可能にする。いくつかの実施形態において、ジョイント902、904は、第1プロペラ504の単一のアクチュエータ、または複数のアクチュエータが第1プロペラ504から第2プロペラへピッチの変更を機械的に伝達することにより第2プロペラ506のブレードのピッチを変更することを可能にするリンク機構システムを作成することができる。
【0046】
いくつかの実施形態において、ジョイント902、904は、閉鎖型プロペラ装置502の回転速度を減速させるように作用することができる、エアブレイクの原因となる方式において翼端コネクタ508(1)、翼端コネクタ508(2)、または両方の回転を可能にすることができる。さまざまな実施形態において、プロペラ504、506に関する翼端コネクタの角度または方向の変更は、閉鎖型プロペラ装置502の回転中に発生する異なるノイズ量ももたらすことができる。さまざまな実施形態において、ジョイント902、904は、たとえば、閉鎖型プロペラ装置の回転速度に基づき実行されることができる、第1ブレード504と第2ブレード506との間のオフセットへ動的変更を可能にすることができる。アクチュエータは、プロペラを一緒に、または別々に移動させ、このオフセットを変えるために使用されることができる。
【0047】
図10Aから図10Cは、例示的な閉鎖型プロペラ装置1000を示す。図10Aは、閉鎖型プロペラ装置の斜視図である。図10Aに示されるように、閉鎖型プロペラ装置1000は、翼端コネクタ508(1)から(2)に類似して、連続構造を形成する、翼端コネクタ1002(1)及び1002(2)を介して翼端に接続される第1プロペラ504及び第2プロペラ506を含むことができる。
【0048】
第1プロペラ504は、第1長手方向軸1004を有することができ、第2プロペラ506は、第2長手方向軸1006を有することができる。閉鎖型プロペラ装置1000の上面図である図10Bに示されるように、第1長手方向軸1004は、第2プロペラ506が閉鎖型プロペラ装置1000の回転中に第1プロペラ504を追尾するような、角度オフセットα1008を有することができる。しかしながら、いくつかの実施形態において、角度オフセットα1008は、閉鎖型プロペラ装置1000の回転中に第1プロペラ504が第2プロペラ506を追尾するように構成されることができる。図10Cは、閉鎖型プロペラ装置1000の側面図である。定められた別の方式において、角度オフセットα1008は、プロペラの回転面における第1プロペラ504及び第2プロペラ506の角度差である。角度オフセットα1008が0より大きいときに、第1長手方向軸1004は、第2長手方向軸1006に平行ではない。
【0049】
角度オフセットα1008は、本来であれば角度オフセットを使用しない(たとえば、α=0)ときに発生するものより、完全に層状の、または「清浄な」空気を第2プロペラ506が移動させることができる。角度オフセットα1008は、90度までのいずれかの角度であることができるが、このような設計に伴われるこのような距離と余分な重量と複雑さに及ぶ、翼端コネクタ1002(1)から(2)のロングバージョンを形成する際の制約により45度を超える角度は実用的ではない可能性がある。角度オフセットα1008は、それぞれのプロペラから最適な推力を生成するために選択されることができる。また角度オフセットの使用は、直下に考察される、可変ピッチ、または異なるプロペラブレード翼型(または設計)の使用を有する、本明細書に考察される他の機能のいずれかを組み込まれることができる。
【0050】
図11Aから図11Cは、例示的な閉鎖型プロペラ装置1100を示す。閉鎖型プロペラ装置1100は、異なるプロペラブレード翼型を有する。図11Aは、閉鎖型プロペラ装置1100の斜視図である。図11Aに示されるように、閉鎖型プロペラ装置1100は、翼端コネクタ508(1)から(2)に類似して、連続構造を形成する、翼端コネクタ1102(1)及び1102(2)を介して翼端に接続される第1プロペラ504及び第2プロペラ506を含むことができる。
【0051】
第1プロペラ504は、第1ブレード翼型(または設計)1104を有することができ、第2プロペラ506は、第2ブレード翼型(または設計)1106を有することができる。ブレード設計は、適切に同調されるときに、閉鎖型プロペラ装置1100により発生する推力を増加させることができる、別の方式においてプロペラが空気を移動させることができる。
【0052】
図11Bは、閉鎖型プロペラ装置1100の上面図であり、図11Cは、閉鎖型プロペラ装置1100の側面図である。第1プロペラ504及び第2プロペラ506についてのブレード設計は、それぞれのプロペラから最適な推力を生成するために選択されることができる。いくつかの実施形態において、ブレード翼型は、ブレードのピッチ、ブレードの長さ、ブレードのピッチ部分の長さ、ブレード前縁部及び/または後縁部の半径、及び/またはプロペラブレードの他の設計要因を有することができる。
【0053】
図12は、例示的な無人航空機(UAV)1200のブロック図である。UAV1200は、上記に考察される、さまざまなシステム、装置、及び技術を実装するために使用されることができる。図示された実施態様において、UAV1200は、入出力(I/O)インタフェース1210を介して非一時的なコンピュータ可読媒体1220に連結される、1つ以上のプロセッサ1202を含む。またUAV1200は、プロペラモーターコントローラ1204、電源モジュール1206、及び/またはナビゲーションシステム1208を含むことができる。さらにUAV1200は、インベントリ係合機構コントローラ1212、ネットワークインタフェース1216、及び1つ以上の入出力デバイス1218を含む。
【0054】
さまざまな実施態様において、UAV1200は、1つのプロセッサ1202を含むユニプロセッサシステム、またはいくつかのプロセッサ1202(たとえば、2、4、8、または別の適切な数の)を含むマルチプロセッサシステムを使用して実装されることができる。プロセッサ(複数可)1202は、インストラクションを実行することが可能であるいずれかの適切なプロセッサであることができる。たとえば、さまざまな実施態様において、プロセッサ(複数可)1202は、x86、PowerPC、SPARC、若しくはMIPS インストラクションセットアーキテクチャ(ISA)、または任意の他の適切なISAなどの、さまざまなISAのうちのいずれかを実装する、汎用または埋め込みプロセッサであることができる。マルチプロセッサシステムにおいて、各プロセッサ(複数可)1202は、通常、必ずしも必要ではないが、同一のISAを実装することができる。
【0055】
非一時的なコンピュータ可読媒体1220は、プロセッサ(複数可)1202によりアクセス可能である、実行可能なインストラクション/モジュール、データ、飛行経路、及び/またはデータアイテムを格納するように構成されることができる。さまざまな実施態様において、非一時的なコンピュータ可読媒体1220は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュ型メモリ、またはいずれかの他のタイプのメモリなどの、いずれかの適切なメモリ技術を使用して実装されることができる。図示された実施態様において、上記に説明されるこれらのような、所望の機能を実装するプログラムインストラクション及びデータは、それぞれプログラムインストラクション1222、データストレージ1224及び飛行経路データ1226として非一時的なコンピュータ可読メモリ内に格納されるように示される。他の実施態様において、非一時的な媒体などの異なるタイプのコンピュータアクセス可能な媒体上で、または非一時的なコンピュータ可読媒体1220、若しくはUAV1200から分離する類似した媒体上で、プログラムインストラクション、データ及び/または飛行経路を受信する、送信する、または格納することができる。一般的に言えば、非一時的な、コンピュータ可読メモリは、I/Oインタフェース1210を介してUAV1200に連結される、フラッシュメモリ(たとえば、ソリッドステートメモリ)、磁気または光学媒体(たとえば、ディスク)などの、ストレージ媒体またはメモリ媒体を含むことができる。非一時的なコンピュータ可読媒体を介して格納されるプログラムインストラクション及びデータは、ネットワークインタフェース1216を介して実装されることができるような、ネットワーク及び/または無線リンクなどの通信媒体を介して搬送されることができる、電気、電磁気、またはデジタル信号などの伝送媒体または信号により伝送されることができる。
【0056】
1つの実施態様において、I/Oインタフェース1210は、プロセッサ(複数可)1202と、非一時的なコンピュータ可読媒体1220と、入出力デバイス1218などの、いずれかのペリフェラルデバイス、ネットワークインタフェースまたは他のペリフェラルインタフェースとの間のI/Oトラフィックを調整するように構成されることができる。いくつかの実施態様において、I/Oインタフェース1210は、一方のコンポーネント(たとえば、非一時的なコンピュータ可読媒体1220)からのデータ信号を他方のコンポーネント(たとえば、プロセッサ(複数可)1202)による使用のために適切なフォーマットに変換するために、いずれかの必要なプロトコル、タイミングまたは他のデータ変換を実行することができる。いくつかの実施態様において、I/Oインタフェース1210は、たとえば、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バス規格またはユニバーサルシリアルバス(USB)規格の変形のような、さまざまなタイプのペリフェラルバスを介して取り付けられるデバイスのための支援を有することができる。いくつかの実施態様において、I/Oインタフェース1210の機能は、たとえば、ノースブリッジ及びサウスブリッジなどの、2つ以上の別個のコンポーネントに分割されることができる。また、いくつかの実施態様において、非一時的なコンピュータ可読媒体1220へのインタフェースなどの、I/Oインタフェース1210のいくつかの、またはすべての機能性は、プロセッサ(複数可)1202に直接に組み込まれることができる。
【0057】
プロペラモーター(複数可)コントローラ1204は、ナビゲーションシステム1208と通信し、所定の飛行経路に沿ってUAVを誘導するように各プロペラモーターの電力を調整する。電源モジュール1206は、UAVの1つ以上の電力モジュール(たとえば、バッテリ)と関連する充電機能、及びいずれかのスイッチング機能を制御することができる。
【0058】
ナビゲーションシステム1208は、ある位置に、及び/またはある位置からUAVをナビゲートするために使用されることが可能であるGPSまたは他の同様のシステムを含むことができる。インベントリ係合機構コントローラ1212は、インベントリを係合する、及び/または係合解除するために使用される、アクチュエータ(複数可)、またはモーター(複数可)(たとえば、サーボモーター)と通信する。たとえば、UAVを水平面上の送達位置に位置決めするときに、インベントリ係合機構コントローラ1212は、インベントリを解放するようにインベントリ係合機構を制御するモーターへのインストラクションを提供することができる。
【0059】
ネットワークインタフェース1216は、UAV1200と、他のコンピュータシステムなどのネットワークに取り付けられる他のデバイスとの間で、及び/または他のUAVのUAV制御システムと、データを交換することを可能にするように構成されることができる。たとえば、ネットワークインタフェース1216は、複数のUAV間で無線通信を可能にすることができる。さまざまな実施態様において、ネットワークインタフェース1216は、Wi−Fiネットワークなどの無線の、一般のデータネットワークを介する通信を支援することができる。たとえば、ネットワークインタフェース1216は、セルラ通信ネットワーク、衛星ネットワーク、及び同様のものなどのテレコミュニケーションネットワークを介する通信を支援することができる。
【0060】
入出力デバイス1218は、いくつかの実施態様において、画像キャプチャデバイス、赤外線センサ、タイムオブフライトセンサ、加速度計、ライト、スピーカー、及び航空機で一般的に使用される他の入出力デバイスを含むことができる。複数の入出力デバイス1218は、存在し、UAV1200により制御されることができる。これらのセンサのうちの1つ以上は、飛行中の障害物を回避することと同様に、着陸に際し支援するために利用されることができる。
【0061】
さまざまな実施態様において、1つ以上のデータストア内に含まれているような、本明細書に図示されるパラメーター値及び他のデータは、記述されていない他の情報と組み合わされることができる、またはより多い、より少ない、若しくは異なるデータ構造に別にパーティション化されることができる。いくつかの実施態様において、データストアは、1つのメモリ内に物理的に設置されることができる、または2つ以上のメモリ間に分散されることができる。
【0062】
当業者は、UAV1200が例示に過ぎず、本開示の範囲を限定することを意図されないことを理解するであろう。特に、コンピューティングシステム及びデバイスは、コンピュータ、ネットワークデバイス、インターネットアプライアンス、PDA、無線電話機、ページャなどを含む、示された機能を実行することが可能であるハードウェアまたはソフトウェアのいずれかの組み合わせを有することができる。またUAV1200は、図示されない他のデバイスに接続されることができる、または代替に、スタンドアロンシステムとして動作することができる。加えて、図示されたコンポーネントにより提供される機能性は、いくつかの実施態様において、より少ないコンポーネントに組み合わされる、または追加のコンポーネントに分散されることができる。同様に、いくつかの実施態様において、図示されたコンポーネントのうちのいくつかの機能性は、提供されないことができる、及び/または他の追加の機能性は、利用可能であることができる。
【0063】
また当業者は、さまざまなアイテムが使用されながらメモリまたはストレージ内に格納されるように図示されるが、これらのアイテム、またはそれらの部分がメモリ管理及びデータ完全性のためにメモリと他のストレージデバイスとの間で伝達されることができることを理解するであろう。代替に、他の実施態様において、いくつかの、またはすべてのソフトウェアコンポーネントは、別のデバイス上のメモリ内に実行することができ、図示されたUAV1200と通信することができる。いくつかの、またはすべてのシステムコンポーネントまたはデータ構造(たとえば、インストラクションまたは構造化データとして)は、上記に説明されるさまざまな実施例を適切なドライブにより読み出されるように、非一時的な、コンピュータアクセス可能な媒体、またはポータブル物品上に格納されることもできる。いくつかの実施態様において、UAV1200から分離するコンピュータアクセス可能媒体上に格納されるインストラクションは、伝送媒体を介してUAV1200に伝送されることができる、または電気信号、電磁気信号、若しくはデジタル信号などの信号は、無線リンクなどの通信媒体を介して搬送されることができる。さまざまな実施態様は、コンピュータアクセス可能な媒体上に前述の説明に従い実装されるインストラクション及び/またはデータを受信すること、送信すること、または格納することをさらに備えることができる。その結果、本明細書に記載の技術は、他のUAV制御システム構成により実施されることができる。
【0064】
本明細書に開示される実施形態は、ドライブシャフトと、ドライブシャフトに連結され、最上部プロペラの対向端部に設置される最上部第1翼端及び最上部第2翼端を含む最上部プロペラと、ドライブシャフトに連結され、基部プロペラの対向端部に設置される基部第1翼端及び基部第2翼端を含む基部プロペラと、最上部第1翼端と基部第1翼端との間に延在する第1翼端コネクタと、最上部第2翼端と基部第2翼端との間に延在する第2翼端コネクタと、ドライブシャフト、最上部プロペラ、及び基部プロペラを回転させるためにドライブシャフトに連結されるモーターとのうちの1つ以上を含む推進装置を備えることができる。任意選択で、第1翼端コネクタ及び/または第2翼端コネクタは、最上部プロペラ及び基部プロペラを接合する連続構造を形成することができる。
【0065】
任意選択で、最上部プロペラまたは基部プロペラのうちの少なくとも1つは、ブレードのピッチを変えるように構成されることができる。任意選択で、第1翼端コネクタ及び/または第2翼端コネクタは、最上部プロペラ及び基部プロペラを接合する連続構造を維持しながらブレードのピッチの移動を可能にする構造の可鍛性部分、及び/または最上部プロペラ及び基部プロペラを接合する連続構造を維持しながらブレードのピッチの移動を可能にする1つ以上のジョイントのうちの1つ以上を含むことができる。任意選択で、最上部プロペラは、最上部長手方向軸を有することができ、基部プロペラは、最上部長手方向軸に平行ではない基部長手方向軸を有することができる。任意選択で、最上部プロペラは、基部プロペラの基部ブレード翼型と異なる最上部ブレード翼型を有することができる。任意選択で、モーターは、第1モーターであることができ、ドライブシャフトに連結される第2モーターをさらに含むことができ、その中で第1モーターは、最上部プロペラに近接して設置されることができ、第2モーターは、基部プロペラに近接して設置されることができる。
【0066】
本明細書に開示される実施形態は、第1プロペラの対向端部に設置される第1翼端及び第2翼端を含み、第1回転面と関連する第1プロペラ、第2プロペラの対向端部に設置される第3翼端及び第4翼端を含み、第1回転面に平行である第2回転面と関連する第2プロペラ、第1翼端と第3翼端との間に延在する第1翼端コネクタ、及び/または第2翼端と第4翼端との間に延在する第2翼端コネクタのうちの1つ以上を含む装置を備えることができ、第1翼端コネクタ及び第2翼端コネクタは、第1プロペラ及び第2プロペラを接合する連続構造を形成する。
【0067】
任意選択で、装置は、第1及び第2プロペラの回転軸において第1プロペラを第2プロペラに連結するドライブシャフトを備えることもできる。任意選択で、ドライブシャフトは、第1プロペラの第1側面から外方向へ延伸する第1部分、及び/または第1プロペラの第1側面に対向する第2プロペラの第2側面から外方向へ延伸する第2部分を備えることができる。任意選択で、装置は、ドライブシャフトの第1部分に連結される第1モーター、及び/またはドライブシャフトの第2部分に連結される第2モーターをさらに備えることができる。任意選択で、装置は、第1モーターとドライブシャフトとの間に連結される第1ワンウェイクラッチベアリングをさらに備えることができ、その中で第1ワンウェイクラッチベアリングは、第1モーターが動作不能であるときに第2モーターがドライブシャフトを回転させることを可能にすることができる。任意選択で、装置は、第2モーターとドライブシャフトとの間に連結される第2ワンウェイクラッチベアリングをさらに備えることができ、その中で第2ワンウェイクラッチベアリングは、第2モーターが動作不能であるときに第1モーターがドライブシャフトを回転させることを可能にすることができる。
【0068】
任意選択で、装置は、第1プロペラを第2プロペラへ連結するドライブシャフト、第1フレーム部材、第1フレーム部材に関してドライブシャフトの回転を引き起こすためにドライブシャフト及び第1フレーム部材に連結される第1モーター、及び/または第2フレーム部材のうちの1つ以上をさらに備えることができる。任意選択で、第2モーターは、第2フレーム部材に関してドライブシャフトの回転を引き起こすために、ドライブシャフト及び第2フレーム部材に連結されることができる。任意選択で、第1モーター及び第2モーターのうちの少なくとも1つは、第1プロペラと第2プロペラとの間に設置されることができる。任意選択で、第1プロペラは、ブレードのピッチを変えるように構成されることができる。任意選択で、第1翼端コネクタ及び第2翼端コネクタは、第1プロペラ及び第2プロペラを接合する連続構造を維持しながら、ブレードのピッチの移動を可能にするように構成される可鍛性材料から形成されることができる。任意選択で、第1プロペラは、ブレードのピッチを変えるように構成されることができる。任意選択で、第1翼端コネクタ及び/または第2翼端コネクタは、第1プロペラ及び第2プロペラを接合する連続構造を維持しながら、ブレードのピッチの移動を可能にする1つ以上のジョイントを含むことができる。任意選択で、第1プロペラは、第2プロペラの第2ブレード翼型と異なる第1ブレード翼型を有することができる。任意選択で、第1プロペラは、第1プロペラの第1回転面において第2プロペラから角度オフセットを有することができ、角度オフセットが回転中に第1プロペラに第2プロペラを追尾させる。
【0069】
本明細書に開示される実施形態は、フレーム、フレームに連結される電源、及び/またはフレームに連結され電源に接続される少なくとも1つの推進ユニットのうちの1つ以上を含む、無人航空機(UAV)を含むことができる。任意選択で、少なくとも1つの推進ユニットは、第1プロペラの対向端部に設置される第1翼端及び第2翼端を含み、第1回転面と関連することができる第1プロペラ、第2プロペラの対向端部に設置される第3翼端及び第4翼端を含み、第2回転面と関連することができる第2プロペラ、第1翼端と第3翼端との間に延在することができる第1翼端コネクタ、第2翼端と第4翼端との間に延在することができる第2翼端コネクタ、第1プロペラを第2プロペラへ連結することができるドライブシャフト、及び/またはフレーム及びドライブシャフトに連結されることができるモーターアセンブリのうちの1つ以上をさらに含むことができ、第1翼端コネクタ及び第2翼端コネクタは、第1プロペラ及び第2プロペラを接合する連続構造を形成することができ、モーターは、電源により電力を供給され、ドライブシャフトを回転させるように構成されることができる。
【0070】
任意選択で、モーターアセンブリは、第1モーター及び第2モーターを含むことができる。任意選択で、ドライブシャフトは、第1プロペラの第1側面から外方向へ延伸する第1部分、及び第1プロペラの第1側面に対向する第2プロペラの第2側面から外方向へ延伸する第2部分を備えることができる。任意選択で、第1モーターは、ドライブシャフトの第1部分に連結されることができる。任意選択で、第2モーターは、ドライブシャフトの第2部分に連結されることができる。任意選択で、第1プロペラは、ブレードのピッチを変えるように構成されることができ、その中で第1翼端コネクタ及び第2翼端コネクタは、第1プロペラ及び第2プロペラを接合する連続構造を維持しながら、ブレードのピッチの移動を可能にするように構成される可鍛性材料から形成されることができる。任意選択で、第1プロペラは、第2プロペラのブレードの第2ピッチと異なる第1ピッチを有するブレードを含むことができる。任意選択で、第1プロペラは、第1プロペラの回転面において第2プロペラから角度オフセットを有する。任意選択で、第1プロペラは、第2プロペラの第2ブレード翼型と異なる第1ブレード翼型を有することができる。
【0071】
発明の主題は、構造的特徴及び/または方法論的行為に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲で定義される発明の主題は、必ずしも説明されてきた特有の特徴または行為に限定されないことを理解するであろう。むしろ、特有の特徴及び行為は、特許請求の範囲を実施する例示的形態として開示される。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】