特表2018-537893(P2018-537893A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-537893無線ネットワークにおいてアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニングを行う方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-537893(P2018-537893A)
(43)【公表日】2018年12月20日
(54)【発明の名称】無線ネットワークにおいてアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニングを行う方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20181122BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20181122BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20181122BHJP
   H04W 72/08 20090101ALI20181122BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20181122BHJP
【FI】
   H04W16/28
   H04B7/06 956
   H04W74/08
   H04W72/08 110
   H04W24/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2018-521112(P2018-521112)
(86)(22)【出願日】2016年9月29日
(85)【翻訳文提出日】2018年6月1日
(86)【国際出願番号】CN2016100823
(87)【国際公開番号】WO2017067378
(87)【国際公開日】20170427
(31)【優先権主張番号】62/245,861
(32)【優先日】2015年10月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/277,257
(32)【優先日】2016年1月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/272,584
(32)【優先日】2016年9月22日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・シン
(72)【発明者】
【氏名】シェン・スン
(72)【発明者】
【氏名】オサマ・アボゥル−マグド
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH21
5K067KK02
(57)【要約】
複数のチャンネルを通じて複数のステーションに通信接続可能なアクセスポイントとの間のアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法を説明する。方法は、第1のチャンネルで第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、第2のチャンネルで第2のステーションから第2のSSWフレームを受信するステップと、対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するために第1および第2のSSWフレームを処理するステップと、第1および第2のSSWフィードバックフレームを第1および第2のステーションにそれぞれ送信するステップとを含み、第2のSSWフレームは第1のSSWフレームと直交してもよく、第1のSSWフレームを第1の分散化系列を用いて分散化してもよく、第2のSSWフレームを第2の分散化系列を用いて分散化してもよく、第1および第2の分散化系列は相互に直交する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のチャンネルを通じて複数のステーションに通信接続可能なアクセスポイントとの間のアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法であって、前記方法は、
第1のチャンネルで第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、
第2のチャンネルで第2のステーションから第2のSSWフレームを受信するステップと、
前記対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを前記第1および第2のステーションにそれぞれ送信するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
1つのアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第1のチャンネルで前記第1のステーションから前記第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、
前記アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第2のチャンネルで前記第2のステーションから前記第2のSSWフレームを受信するステップと、
前記アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを前記第1および第2のステーションにそれぞれ直交させて送信するステップと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するために前記第1および第2のSSWフレームを処理するステップ
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のSSWフィードバックフレームは前記第1のチャンネルで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは前記第2のチャンネルで前記第2のステーションに送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1および第2のSSWフレームは、同じSSWスロットで受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のSSWフィードバックフレームは第1のSSWスロットで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは第2のSSWスロットで前記第2のステーションに送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のSSWフィードバックフレームは前記同じSSWスロットで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは次に利用可能なSSWスロットで前記第2のステーションに送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
SSWスロットがビジー状態であるか否かを判断するために前記SSWスロットの第1のセクタスイープ(SSW)フレームでクリアチャンネル評価(CCA)機能を行うステップと、
ビジー状態でない場合に前記SSWスロット中でSSWフレームを送信するステップと、
前記SSWスロットがビジー状態である場合にSSWフレームを送信するために別のSSWスロットを選択するステップと
を備えるアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法。
【請求項9】
別のSSWスロットを選択するステップは、ランダムバックオフ手順を用いるステップを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記CCAは、バックオフカウントがゼロに等しいときに行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)中にセクタに用いる選択チャンネルを通信する方法であって、前記方法は、前記選択チャンネルを示すチャンネル選択サブフィールドを備えるフレームを送信するステップを備える、方法。
【請求項12】
前記チャンネル選択サブフィールドは、2または3ビットを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記フレームは、SSWまたはSSWフィードバックフレームを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
第1のステーションからセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、
第2のステーションから発展セクタスイープ(E−SSW)フレームを受信するステップであって、前記E−SSWフレームは前記SSWフレームと直交する、ステップと、
対応するセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するために前記SSWおよびE−SSWフレームを処理するステップと、
前記対応するSSWフィードバックフレームを前記第1および第2のステーションに送信するステップと
を備えるアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法。
【請求項15】
前記E−SSWフレームは、これを前記SSWフレームと直交させるために変調および符号化方法(MCS)に基づいて変調される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記E−SSWフレームは、これを前記SSWフレームと直交させるためにゴレイ系列を備えるショート・トレーニング・フィールド(STF)を備える、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記E−SSWフレームは、これを前記SSWフレームと直交させるためにゴレイ系列を備えるチャンネル評価フィールド(CEF)を備える、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記SSWおよびE−SSWフレームは同じチャンネルで受信される、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記SSWおよびE−SSWフレームは同じSSWスロットで受信される、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、
第2のステーションから第2のSSWフレームを受信するステップであって、前記第2のSSWフレームは前記第1のSSWフレームと直交する、ステップと、
前記対応するSSWフィードバックフレームを前記第1および第2のステーションにそれぞれ送信するステップと
を備え、
前記第1のSSWフレームは第1の分散化系列を用いて分散化され、前記第2のSSWフレームは第2の分散化系列を用いて分散化され、前記第1および第2の分散化系列は相互に直交する、
アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法。
【請求項21】
前記第1および第2の分散化系列は相互相関して少なくとも1つの中央箇所でゼロになる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の分散化系列は、左から右に送信される[+1+1+1+1+1−1+1−1−1−1+1+1+1−1−1+1+1+1−1−1+1−1−1+1−1−1−1−1+1−1+1−1]のように定められる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の分散化系列は、左から右に送信される[−1−1−1−1−1+1−1+1+1+1−1−1−1+1+1−1+1+1−1−1+1−1−1+1−1−1−1−1+1−1+1−1]のように定められる、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第1および第2の分散化系列はゼロ相関ゾーン中で相互に直交する、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の分散化系列は、左から右に送信される[+1+1+1−1+1+1−1+1−1−1−1+1+1+1−1+1+1+1+1−1+1+1−1+1+1+1+1−1−1−1+1−1]のように定められる、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第2の分散化系列は、左から右に送信される[−1+1−1−1−1+1+1+1+1−1+1+1−1+1+1+1−1+1−1−1−1+1+1+1−1+1−1−1+1−1−1−1]のように定められる、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記第1および第2のSSWフレームは同じチャンネルを用いて受信される、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記第1および第2のSSWフレームは同じSSWスロットで受信される、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記第2のSSWフレームは発展SSW(E−SSW)フレームを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のステーション向けの前記対応するSSWフィードバックフレームは第3の分散化系列を用いて分散化され、前記第2のステーション向けの前記対応するSSWフィードバックフレームは第4の分散化系列を用いて分散化され、前記第3および第4の分散化系列は相互に直交する、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記第1および第2のステーション向けの前記対応するSSWフィードバックフレームは前記同じチャンネルを用いて送信される、請求項19に記載の方法。
【請求項32】
前記第1および第2のステーション向けの前記対応するSSWフィードバックフレームは前記同じSSWスロットで送信される、請求項19に記載の方法。
【請求項33】
対応するセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するために前記第1および第2のSSWフレームを処理するステップをさらに備える、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「無線ネットワークにおいてアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニングを行う方法および装置」と題する2015年10月23日に出願された米国特許仮出願第62/245,861号、および「無線ネットワークにおいてアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニングを行う方法および装置」と題する2016年1月11日に出願された米国特許仮出願第62/277,257号の利益を主張するものであり、これらの全体を本明細書に参照により援用する。また、本特許出願は、「無線ネットワークにおいてアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニングを行う方法および装置」と題する2016年9月22日に出願された米国特許出願第15/272584号に基づく優先権を主張するものであり、これも全体が再現されるように本明細書に本参照により援用する。
本発明は、無線ネットワーク通信の分野に関し、特に、アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)中にレスポンダ・セクタ・スイープ(RSS)を行う方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デバイス間の無線パーソナル・エリア・ネットワークおよび無線ローカル・エリア・ネットワーク(WPAN/WLAN)通信を行う複数のWi−Fiプロトコルが存在する。アンテナを有するデバイスに関与するいくつかのプロトコルには、複雑な検出機能およびビームフォーミング機能を用いて所定の搬送周波数についての指向性リンクを確立することが必要であり、これにより、適切にアライメントされた送信器アンテナおよび受信器アンテナについて、リンク要求(すなわち、「リンクバジェット」)を満たすために十分な信号対雑音比(SNR)を実現する程度に十分なアンテナ利得が確保される。
【0003】
本背景情報は、本発明に関連する可能性があると出願人が考える情報を明らかにするために説明するものである。上記の情報のいずれかが本発明に対する先行技術を構成すると自認することを必ずしも意図することはないし、そのように解釈するべきではない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態の目的は、アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)のための方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態に係れば、複数のチャンネルを通じて複数のステーションに通信接続可能なアクセスポイント(AP)またはパーソナル・ベーシック・サービス・セット(PBSS)コントロールポイント(PCP)と間のアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法が提供される。方法は、第1のステーションがPCP/APに第1のSSWフレームを送る前に第1のSTAが第1のセクタスイープ(SSW)スロットおよび第1のチャンネルを選択するステップと、第2のステーションがPCP/APに第2のSSWフレームを送る前に第2のSTAが第2のセクタスイープ(SSW)スロットおよび第2のチャンネルを選択するステップと、第1のSSWスロットでかつ第1のチャンネルで第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを送信するステップと、第2のSSWスロットでかつ第2のチャンネルで第2のステーションから第2のセクタスイープ(SSW)フレームを送信するステップと、第1のチャンネルで第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、第2のチャンネルで第2のステーションから第2のSSWフレームを受信するステップと、対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するために第1および第2のSSWフレームを処理するステップと、第1および第2のSSWフィードバックフレームを第1および第2のステーションにそれぞれ送信するステップとを備える。
【0006】
本発明の実施形態に係れば、SSWスロットがビジー状態であるか否かを判断するためにSSWスロットの第1のセクタスイープ(SSW)フレームの期間中にクリアチャンネル評価(CCA)機能を(STAによって)行うステップと、ビジー状態でない場合にSSWスロット中でSSWフレームを送信するステップと、SSWスロットがビジー状態である場合にSSWフレームを送信するために別のSSWスロットを選択するステップとを備えるアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法が提供される。
【0007】
本発明の実施形態に係れば、アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)中にセクタに用いる選択チャンネルを通信する方法が提供される。方法は、選択チャンネルを示すチャンネル選択サブフィールドを備えるフレームを送信するステップを備える。
【0008】
本発明の実施形態に係れば、アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法が提供される。方法は、セクタスイープ(SSW)フレームを選択して第1のステーションから送信するステップと、発展セクタスイープ(E−SSW)フレームを選択して第2のステーションから送信するステップであって、E−SSWフレームはSSWフレームと直交する、ステップと、第1のステーションからセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、第2のステーションから発展セクタスイープ(E−SSW)フレームを受信するステップと、対応するセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するためにSSWおよびE−SSWフレームを処理するステップと、対応するSSWフィードバックフレームを第1および第2のステーションに送信するステップとを備える。
【0009】
本発明の実施形態に係れば、アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法が提供される。方法は、第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、第2のステーションから第2のSSWフレームを受信するステップであって、第2のSSWフレームは第1のSSWフレームと直交するステップと、対応するセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するために第1および第2のSSWフレームを処理するステップと、対応するSSWフィードバックフレームを第1および第2のステーションにそれぞれ送信するステップとを備えており、第1のSSWフレームは第1の分散化系列を用いて分散化され、第2のSSWフレームは第2の分散化系列を用いて分散化され、第1および第2の分散化系列は相互に直交する。
【0010】
以下に説明される添付の図面と組み合わせてなされる以下の詳細な説明から本発明のさらなる特徴および利点が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ステーション(STA)とパーソナル・ベーシック・サービス・セット・コントロール・ポイント/アクセスポイント(PCP/AP)との間のレスポンダ・セクタ・スイープ(RSS)ビームフォーミングを示す。
図2】ビーコン間隔中のアクセス期間例である。
図3】A−BFT期間中に行われる動作を示すタイミング図例である。
図4】所定のWi−Fiプロトコルに基づいて用いることができるセクタスイープ(SSW)およびセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームについてのフレームフォーマット例を示す。
図5】A−BFT期間中の3つのSTA間のアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)手順の例を示す。
図6】8つのSSWスロットがA−BFT中で割り付けられると仮定する場合において、PCP/APとともにRSSを行うときの、STAの数に対するSSWスロットコリジョンの確率を示すグラフ例である。
図7A】本発明の実施形態に係る、2つのチャンネルを用いて行われる3つのSTA間のA−BFT手順を示す。
図7B】本発明の実施形態に係る、2つのチャンネルを用いて行われる3つのSTA間のA−BFT手順を示す。
図8】本発明の実施形態に係る、8つのSSWスロットがA−BFT中で割り付けられると仮定する場合において、異なる数のチャンネルを用いて行われるときの、STAの数に対するSSWスロットコリジョンの確率を示すグラフ例である。
図9】本発明の実施形態に係る、クリアチャンネル評価(CCA)機能を備えるA−BFT手順を示す。
図10A】本発明の実施形態に係る、2ビットのチャンネル選択サブフィールドを備えるSSW/SSWフィードバックフレームでのセクタ・スイープ・フィードバック・フィールド・フォーマットである。
図10B】本発明の実施形態に係る、3ビットのチャンネル選択サブフィールドを備えるSSW/SSWフィードバックフレームに用いることになるセクタ・スイープ・フィードバック・フィールド・フォーマットである。
図11】本発明の実施形態に係る、SSW/SSWフィードバックフレームを直交化するのに用いることができる指向性マルチギガビット(DMG)変調および符号化方法(MCS)を示す。
図12A】本発明の実施形態に係る、E−SSWフレームのショート・トレーニング・フィールド(STF)を形成するのに用いることができる、Ga128と直交する128ビットゴレイ系列である。
図12B】本発明の実施形態に係る、E−SSWフレームのショート・トレーニング・フィールド(STF)を形成するのに用いることができる、Gb128と直交する128ビットゴレイ系列である。
図13A】本発明の実施形態に係る、単一チャンネルを用いてSSWおよびE−SSWフレームを送信する3つのSTA間のA−BFT手順を示し、SSWフィードバックフレームと、E−SSWフレームに対応するSSWフィードバックフレームとが、異なる複数のSSWスロットでそれぞれのSTAに送られる。
図13B】本発明の実施形態に係る、単一チャンネルを用いてSSWおよびE−SSWフレームを送信する3つのSTA間のA−BFT手順を示し、SSWフィードバックフレームおよびE−SSWフィードバックフレームが同じSSWスロットでそれぞれのSTAに送られる。
図13C】本発明の実施形態に係る、SSW/SSWフィードバックフレームを直交化するのに用いることができる、異なる分散化系列を適用する指向性マルチギガビット(DMG)変調および符号化方法(MCS)の機能チェーン図を示す。
図13D】本発明の実施形態に係る、単一チャンネルを用いてSSWおよびE−SSWフレームを送信する3つのSTA間のA−BFT手順を示し、異なる分散化系列を選択的に適用することでSSWおよびE−SSWフレームが直交化される。
図14A】本発明の実施形態に係る、2つのチャンネルを用いてSSWおよびE−SSWフレームを送信する5つのSTA間のA−BFT手順を示し、SSWフィードバックおよびE−SSWフィードバックフレームが、異なる複数のSSWスロットでそれぞれのSTAに送られる。
図14B】本発明の実施形態に係る、2つのチャンネルを用いてSSWおよびE−SSWフレームを送信する5つのSTA間のA−BFT手順を示し、SSWフィードバックおよびE−SSWフィードバックフレームが、同じSSWスロットでそれぞれのSTAに送られる。
図15】本発明の実施形態に係る、PCP/APまたはSTAを備えることができるハードウェアデバイスの実施形態を示す。
図16A】本発明の実施形態に係る、第1の分散化系列(Ga32(n))として用いることができる32ビットゴレイ系列であり、第1の分散化系列(Ga32(n))は、上下のチェーンから結果として生じるシンボルが互いに対して直交化させられる程度に、十分な相互相関特性を持つように決められる。
図16B】本発明の実施形態に係る、第2の分散化系列(Gb32(n))として用いることができる32ビットゴレイ系列であり、第2の分散化系列(Gb32(n))は、上下のチェーンから結果として生じるシンボルが互いに対して直交化させられる程度に、十分な相互相関特性を持つように決められる。
図16C図16A図16Bに示されている、Ga32(n)およびGb32(n)分散化系列間の相関特性を示すグラフ例である。
図17A】本発明の実施形態に係る、第1および第2の分散化系列(G1New(n)およびG2New(n))が、同じ系列長を持つゼロ相関ゾーン(ZCZ)中で相互に直交するような、第1の分散化系列(G1New(n))として用いることができる32ビットゴレイ系列である。
図17B】本発明の実施形態に係る、第1および第2の分散化系列(G1New(n)およびG2New(n))が、同じ系列長を持つゼロ相関ゾーン(ZCZ)中で相互に直交するような、第2の分散化系列(G2New(n))として用いることができる32ビットゴレイ系列である。
図17C図17A図17Bに示されている、G1New(n)およびG2New(n)分散化系列間の相関特性を示すグラフ例である。
図18】本発明の方法の実施形態である。
図19】本発明の方法の実施形態である。
図20】本発明の方法の実施形態である。
図21】本発明の方法の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ビームフォーミングは、様々なWi−Fiプロトコル、たとえばプロトコルIEEE802.11adに用いられる無線通信技術であるが、その理由は、それらのWi−Fiプロトコルについて、60GHzバンド関連のアンテナアレイのフォームファクタが比較的小さいからである。送信器側(たとえば、イニシエータ・セクタ・スイープ(ISS)を用いるもの)TXSSおよびレスポンダ・セクタ・スイープ(RSS)TXSSか、受信器側(たとえば、ISS RXSSおよびRSS RXSSを用いるもの)か、あるいはこれらの両方でビームフォーミングを行って、十分な利得を確保し、他のデバイスからの干渉を最小にするようにそれぞれのアンテナの放射を確実に調整することができる。
【0013】
図1は、ユーザ機器(UE)、電話器、ラップトップ、コンピュータ、またはIEEE802.11プロトコルを用いることができる任意のデバイスなどのステーション(STA)12と、パーソナル・ベーシック・サービス・セット・コントロール・ポイント/アクセスポイント(PCP/AP)14との間で行われるレスポンダ・セクタ・スイープ(たとえばRSS)ビームフォーミング10の図示例である。STAでは、1つ以上のセクタからPCP/APにセクタスイープ(SSW)フレームの形態をとるトレーニングフレームを異なる複数のアンテナ放射パターンにしたがってSTAが送るプロトコルが行われる。その後、PCP/APが、最良のセクタおよび測定品質に関するSTA情報をもたらすフィードバック(SSWフィードバック)を用いて応答する。SSWおよびSSWフィードバックフレームはデバイス間で単一チャンネルを用いて交換される(たとえばハーフデュプレックス)。その後、STAはSSWフィードバックを用いて、PCP/APに送信するのに用いる最良のセクタを選択する。ビームフォーミングを複数のSTA間で行うとき、異なるSTAからSSWフレームを同時に送信すると、コリジョンが生じる場合があり、コリジョンにより、実際に遅延が生じたり、効率が低下したり、ビームフォーミングプロセスが非効率になったりする場合がある。本課題について以下でより詳細に説明する。
【0014】
図2はビーコン間隔20中のチャンネルアクセス期間例であり、所定のWi−Fiプロトコル中にチャンネルを取得してアクセスするのに用いられるシグナリング構造を示す。図示の通り、ビーコン間隔は、ビーコン送信間隔(BTI)22、アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔(A−BFT)24、通知送信間隔(ATI)26およびデータ転送間隔(DTI)28を備え、これらは、ビーコンフレーム、制御フレーム、管理フレームおよびデータフレームの送信と、PCP/APとSTAとの間で行われるビームフォーミングとに用いるチャンネルアクセスを確立するのに用いられる。
【0015】
図2に示されているように、ビーコン送信間隔(BTI)22は、1つ以上の指向性マルチギガビット(DMG)ビーコンフレームが送信されるアクセス期間であり(BTI中に、DMG PCP/APがセクタレベルスイープ(SLS)ビームフォーミングを行って、DMGビーコンで情報を同報することができる)、アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)24期間は、先行するBTIでPCP/APがDMGビーコンフレームを送信していた場合にSLSビームフォーミングトレーニングが行われるアクセス期間であり(A−BFT中の送信フレームはSSWおよびSSWフィードバックフレームを含む)、通知送信間隔(ATI)26は、PCP/APと非PCP/非AP STAとの間の管理情報が交換されるアクセス期間であり(ATI中の送信フレームは管理フレーム(たとえば、情報要求/応答、アソシエーション要求/応答など)を含んでもよい)、DTI28は、フレーム交換がPCP/APと複数のSTAとの間で、または複数のSTA間で行われるアクセス期間である。ビーコン間隔毎に1つのDTIが存在する。さらに、DTIは、1つ以上のスケジューリングされたサービス期間(SP1,SP2)と、競合型アクセス期間(CBAP1,CBAP2)とを備える。
【0016】
様々なWi−Fiプロトコルに基づくビーコン間隔のA−BFT24期間中に行われるビームフォーミングは以下に説明される間隔にさらに細分される。図3を参照して、A−BFT期間中に行われるシグナリングを示すタイミング図例が示されている。A−BFTは複数のSSWスロット(図3のSSWスロット第0番30〜SSWスロット第A−BFT長さ−1番32)に細分され、それぞれは、PCP/APとともにレスポンダ・セクタ・スイープ(RSS)を行う1つのSTAによって選択可能である。SSWフレームをPCP/APに送るSTAと、STAに返されるSSWフィードバックフレームを用いて応答するPCP/APとによってRSSが行われる。図4は、所定のWi−Fiプロトコルに基づいて用いることができるSSWフレーム40とSSWフィードバックフレーム42との両方についてのフレームフォーマット例を示す。
【0017】
典型的には、1つ以上のSSWフレーム34は短ビームフォーミングフレーム間隔(SBIFS)36で区切られるSSWスロット期間中に送られる。各SSWフレーム36はSTAのアンテナ放射方向のセクタに対応する。図1に戻って、たとえば、STAは、各SSWフレームについてのセクタIDおよびDMGアンテナIDフィールドを、特定のセクタを一義的に特定する値に設定することができる。PCP/APは擬似オムニアンテナパターンを用いて各SSWフレームを受信して、最高品質を持つセクタIDおよびDMGアンテナIDフィールドを決定する。その後、PCP/APは、同じSSWスロット中の最後のSSWフレームの後の中ビームフォーミングフレーム間隔(MBIFS)44期間の後に、この情報とともにSSWフィードバックフレーム38をSTAに送り返す。その後、STAは今後の伝送のために最高品質を持つセクタIDおよびDMGアンテナIDを選択することができる。
【0018】
しかし、複数のSTAがA−BFT中にRSSを行おうとする場合、2つ以上のSTAが同じSSWスロットを選択する確率が高くなると、SSWスロットコリジョンの可能性が生じる。これは図5に示されており、図5は、8つのSSWスロット(スロット第0番〜第7番)を備えるA−BFT24期間のタイミング図例を示す。A−BFT24はランダムバックオフ手順を通じて開始される。STAは一様分布([0,A−BFT長さ−1])からSSWスロット51を選択することができる。たとえば、3つのDMG STA(STA A、STA B、STA C)は、ビーコン間隔制御フィールド(「isResponderTXSS=1」、「A−BFT長さ=8」および「FSS=8」)を含むDMGビーコンフレームをPCP/APから受信する。その後、3つのSTAはSSWスロットを([0,7]の範囲で)ランダムに選択することによってアクセスを求めて争い、この場合、各SSWスロットにより8つのSSWフレームの伝送が可能になる。STA AがSSWスロット第2番を選択する唯一のデバイスであるので、そのスロットではコリジョンは生じない。しかし、STA BとSTA Cとの両方がSSWスロット第5番を選択するので、その結果、そのスロットでコリジョンが生じる。
【0019】
SSWスロットコリジョンにより、STAからPCP/APに送られるコリジョンが生じたSSWフレームに誤受信が生じる。所定のWi−Fiプロトコルに基づいて、PCP/APは、各SSWスロットの終端の前でSSWフィードバックフレーム53を用いて応答する(MBIFS間隔によって緩衝部分が設けられている)。STAは、受信アンテナアレイを、PCP/APからSSWフィードバックを受信するように擬似オムニアンテナパターンに設定された状態にすることになる。SSWフィードバックフレームは、SSWスロットでSTAによって送られたSSWフレームに含まれる受信したセクタ選択フィールドおよびDMGアンテナ選択フィールドの値によって特定されるセクタを通じて送信され、同じSSWスロット中で受信したSSWフレームに基づく情報を含む。したがって、2つ以上のSTAが同じSSWスロットを選択する場合(たとえば、図3における、STA BとSTA Cとの両方がスロット第5番を選択するような場合)、STAはPCP/APから送られるSSWフィードバックを不正確に検出する場合がある。
【0020】
図6は、PCP/APとともにRSSを行う場合のSTAの数に対するSSWスロットコリジョンの確率を示すグラフ例60である。この例では、A−BFT中に最大数8つのSSWスロットが存在する。DMGベーシック・サービス・セット(BSS)は単一チャンネル上で動作するので、ビーコンフレームを受信した複数のSTAは互いに競合し、A−BFT期間中にSSWスロットを取得してRSSを行わなければならない。図6に示されているように、SSWスロットコリジョンの尤度は、PCP/APとともにRSSを行うためにチャンネルアクセスを求めて争うSTAの数とともに増加する。
【0021】
たとえば、802.11adにしたがうA−BFTに用いるランダムバックオフ手順に基づいて、図6で示すSSWスロットコリジョンの確率を以下のように計算することができ、
【数1】
ここで、LはA−BFT中のSSWスロットの数であり、mはチャンネルアクセスを求めて争うSTAの数である。
【0022】
したがって、本開示の目的は、たとえば、PCP/APとともにRSSを行う場合においてA−BFT期間中にチャンネルアクセスを求めて争う複数のSTAが存在するときのSSWスロットコリジョンの確率を低減することである。これは、PCP/APと異なる複数のSTAとの間で送られるSSWおよびSSWフィードバックフレームの直交伝送スキームを通じて実現してもよい。受信器が不要な信号を区別することができ、かつ指定された基本機能を用いて伝送から不要な信号を選択的にフィルタリングすることができるか、キャンセルすることができる場合、伝送スキームを直交的であると考える。さらに詳細に以下で説明されるように、異なる通信チャンネルの使用を通じて行ったり、変調技術(波形)を通じて行ったり、コーディングスキームを通じて(たとえばコード/シンボル分散化系列を通じて)行ったり、上記の組み合せを通じて行ったりして直交性を時間的に(たとえば、オーバーラップしないようにシーケンシャルにフレームを送信する場合)実現することができる。このように、SSWスロットコリジョンの確率を低減するか、避けつつ、リソースの所定のセットを用いてPCP/APと複数のSTAとの間でSSWおよびSSWフィードバックフレームを選択的に送信することができる。
【0023】
図7Aおよび図7Bは各々、本発明の実施形態に係るA−BFT動作を示すA−BFT24期間を示す。図7Aを参照して、図7AのA−BFT24期間中の伝送(すなわちSSW、SSWフィードバックフレーム71,73)は、STAとPCP/APとの間で複数のチャンネルを用いて伝送が行われる点を除いて図5のA−BFT期間のものと同様である。たとえば、今後登場するIEEE802.11の変種で提案されるもののような所定のWi−Fiプロトコルでは、STAおよびPCP/APは、複数のチャンネルを用いて通信するように構成されている発展指向性マルチギガビット(EDMG)デバイスであってもよい。したがって、EDMG STAおよびEDMG PCP/APにより、A−BFT期間中の複数のチャンネルを用いたSSWフレームおよびSSWフィードバックフレームの交換を可能にすることができる。
【0024】
EDMG BSSを備える特定の実施形態、たとえば、今後登場するIEEE802.11標準の変種で実施され得るものでは、EDMG PCP/APおよびEDMG STAは、第1の(たとえば1次)チャンネル75または第2の(たとえば2次)チャンネル77(たとえば2.16GHzの帯域幅を持つもの)を用いてSSWフレームおよびSSWフィードバックフレームを交換することができる。これに対して、従来のDMG STAは、単一チャンネルを用いてA−BFTを行うことしかしないといってよい。特定の実施形態では、EDMG PCP/APがビーコンで第1のチャンネルを示してもよい。A−BFT中、単一チャンネルに限定せずに複数のチャンネルで動作するEDMGデバイス(たとえば、IEEE802.11について今後提案されるものをサポートするデバイス)を選択してもよい。
【0025】
EDMG BSSを備える特定の実施形態、たとえば、今後登場するIEEE802.11標準の変種で実施され得るものでは、EDMG PCP/APおよびEDMG STAは、第1の(たとえば1次)チャンネル、または第2の(たとえば2次)チャンネル(2.16GHzの帯域幅を持つもの)を用いてSSWフレームおよびSSWフィードバックフレームを交換することができる。これに対して、従来のDMG STAは、単一チャンネルを用いてA−BFTを行うことしかしないといってよい。特定の実施形態では、EDMG PCP/APがビーコンで第1のチャンネルを示してもよい。A−BFT中、単一チャンネルに限定せずに複数のチャンネルで動作するEDMGデバイス(たとえば、IEEE802.11について今後提案されるものをサポートするデバイス)を選択してもよい。
【0026】
たとえばIEEE802.11標準について今後提案されるものにしたがう特定の実施形態では、ランダムバックオフ手順は、一様分布(たとえば[0,L]であり、ここで、LはA−BFT長さ−1以下の整数である)からSSWスロット番号を選択するEDMG STAを備えてもよい。EDMG STAは、利用可能なチャンネルの1つをランダムに選択することもできる。
【0027】
たとえばIEEE802.11標準について今後提案されるものにしたがう特定の実施形態では、EDMG PCP/APは、同じSSWスロット中で、または次に利用可能なSSWスロットで、対応するSSWフィードバックフレームをEDMG STAに送ることができる。いくつかの実施形態では、次に利用可能なSSWスロットはSSWフィードバックフレームのみを含んでもよい。
【0028】
特定の実施形態では、PCP/APはSTAから少なくとも1つのSSWフレームを受信するが、同じA−BFT中にSSWフィードバックフレームをそのSTAに送信することができない場合、PCP/APは、STAがRSSを完了するようにDTI中の後の時間をスケジューリングしてもよいし、次に利用可能なA−BFT期間中にSSWフィードバックフレームを送信してもよい。
【0029】
図7Aに戻って、3つのSTA(STA A、STA B、STA C)とPCP/APとの間でのA−BFT動作の実施形態を以下説明する。PCP/APは、第1の(1次)チャンネルおよび第2の(2次)チャンネルを用いて、たとえば、DMGビーコン中のビーコン間隔制御フィールドのA−BFT長さサブフィールド(3ビット)および/またはFSSサブフィールド(4ビット)で、A−BFT期間中のSSWスロットの数と各SSWスロット中のSSWフレームの数とを通知することができる。その後、ランダムバックオフ手順を用いて、STAはスロットおよびチャンネルをランダムに選択する。図示の通り、STA Aは第1のチャンネルのSSWスロット第2番を選択し、STA BおよびSTA Cはそれぞれ第1および第2のチャンネルで双方ともスロット第5番を選択する。STA BおよびSTA Cによってスロット第5番が同時に選択されると、通常はSSWスロットコリジョンが生じるが、ランダムにチャンネルを選択することで、これらは別々のチャンネルを用いてRSSを行うことができ、したがって、STA BおよびSTA Cから出る/に向かうSSW/SSWフィードバックフレームを区別する直交伝送スキームが実現され、これにより、いかなるコリジョンも避けられる/低減される。図7Aに示されているように、PCP/APは、第1および第2のチャンネルを用いてSTA BおよびSTA CからSSWフレームを同時に受信し、これに応じてこれらをデコードする。その後、PCP/APは同じSSWスロット(スロット第5番)で第1のチャンネルを用いてSTA Bに、対応するSSWフィードバックフレームを送り、続いて、次に利用可能なSSWスロット(第6番)で第2のチャンネルを用いてSTA C向けの対応するSSWフィードバックを送り、これにより、それぞれのSSWフィードバックフレーム伝送は時間的にさらに直交する。
【0030】
図7Bを参照して、図7Aに示されているものと同様の、3つのSTA(STA A、STA B、STA C)とPCP/APとの間でのA−BFT動作の別の実施形態が示されているが、ただし、PCP/APが同じSSWスロット(スロット第5番)でSTA BおよびSTA CにSSWフィードバックフレームを送る点が変更される。ただし、STA BおよびSTA C向けのSSWフィードバックフレームはこの場合も異なるチャンネルを用いて送信されるので(たとえばチャンネルを別々にした直交伝送スキーム)、これらは引き続きSTAによって区別可能であり、同じSSWスロット(スロット第5番)でこれらが同時に行われても、コリジョンは生じない。これは、STA BとSTA Cとが隣接したり、空間的に同じ位置に配置されたりする状況や、STA BおよびSTA Cが最良のそれぞれのPCP/AP Txアンテナセクタでカバーされ、PCP/APが複数のアンテナを同時に用いてSSWフィードバックフレームを送信するマルチアンテナ機能を持つ状況でも行うことができる。
【0031】
図8は、本発明の実施形態に係る、上記で図7Aに示されているA−BFT手順を用いてRSSを行う場合のSTAの数に対するSSWスロットコリジョンの確率を示すグラフ80である。図8では、1、2、3および4つの利用可能なチャンネルを用いて行われるA−BFTについて、実線は計算された(計算)確率を表し、破線はシミュレーションされた(シミュレーション)確率を表す。明確に示されているように、利用可能なチャンネルの数が増加すると、SSWスロットコリジョンの確率は大幅に減少する。
【0032】
図9は、本発明の実施形態に係るA−BFT動作を示すA−BFT期間24である。図9に示されているA−BFTは、バックオフカウントがゼロに等しいときにEDMG STAがSSWスロット90の第1のSSWフレーム94でクリアチャンネル評価(CCA)機能92を行う点を除いて、図3のA−BFTと同様である。これにより、DMG STAとEDMG STAとの間の伝送コリジョンの確率が低下し、オーバーラップした複数のBSS間の干渉が緩和される場合がある。EDMG STAは、(CCA機能の一部として)搬送波感知(CS)機能を行ってSSWスロットの媒体状態を判断することができる。SSWスロットがビジー状態である場合、EDMG STAはそのSSWスロット中でSSWフレームを送信しない。その後、EDMG STAは、別のランダムバックオフ手順を再開して、別のSSWスロットを同じビーコン間隔中の残りのSSWスロットからランダムに選択し、チャンネルをランダムに選択してもよい。CS機能が他のSSWスロットについての媒体アイドル状態を示す場合、EDMG STAは当該他のSSWスロットで複数のSSWフレーム(総数が最大FSS−1個のフレーム)を送信することができる。
【0033】
特定の実施形態では、第1のSSWフレーム期間中にCCA機能を行うEDMG STAの能力はSSWフレーム持続期間およびCCA検出時間によって向上する。たとえば、SSWフレーム持続期間は、全CCA検出時間(制御PHYで3μs)およびMBIFS(9μs)よりも長い14.9μsであってもよい。バックオフカウントがゼロに等しい場合のSSWスロット媒体状態に対するCCA機能は、第1のチャンネル、第2のチャンネルまたは双方で作用してもよい。
【0034】
これに対して、IEEE802.11adプロトコルでは、レスポンダ(STA)でのCS機能が媒体ビジー状態のSSWスロットを示す場合であっても、レスポンダ(STA)は各SSWスロットの終端でバックオフカウントを1だけ減少させる。バックオフカウントがSSWスロットの始端で0である場合、レスポンダはSSWスロットの開始時にRSSを開始することしかできない。
【0035】
図10Aおよび図10Bは、本発明の実施形態に係る、SSWおよびSSWフィードバックフレームに用いることができるセクタ・スイープ・フィードバック・フィールド・フォーマット100,105を示す。たとえば、複数のチャンネルを用いてSSWフレームを送信して、様々な実施形態で、チャンネルに応じたRSSを行うために、これらのセクタ・スイープ・フィードバック・フィールド・フォーマットを実施してもよい。図示の通り、セクタ・スイープ・フィードバック・フィールド・フォーマットは各々、特定のセクタに用いる選択チャンネルを示すのに用いることができるチャンネル選択サブフィールドを含む。
【0036】
たとえば、A−BFT中、EDMG STAは、上記のセクタ・スイープ・フィードバック・フィールドを用いてSSWフレームで特定の情報をPCP/APに提供することができ、これは、セレクタ選択、DMGアンテナ選択およびチャンネル選択サブフィールドを用いて対応する情報を提供することを含む。PCP/APも、セレクタ選択、DMGアンテナ選択およびチャンネル選択サブフィールドを含む上記のセクタ・スイープ・フィードバック・フィールドを同様に用いてSSWフィードバックフレームで対応する情報をSTAに提供することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、SSW/SSWフィードバックフレームは、7ビットの予約フィールドを含んでもよく、このビットの一部もしくは全部をチャンネル選択サブフィールドに割り付けて、特定のセクタに用いる選択チャンネを示してもよい。図10Aの実施形態では、チャンネル選択サブフィールド102に2ビットが割り付けられ、これにより、60GHzバンドで現行のチャンネル化プロトコルを満たす最大4チャンネルの選択が可能になる。図10Bの実施形態では、チャンネル選択サブフィールド107に3ビットが割り付けられて、60GHzバンドまたは他のバンドで今後登場するチャンネル化プロトコルに対応する最大8チャンネルの選択が可能になる。
【0038】
図11は、MCS0 110を用いたDMG変調および符号化方法(MCS)を示し、これは、A−BFT動作の実施形態でSSWまたはSSWフィードバックフレームを直交化するのに用いることができ、これをさらに詳細に以下で説明する。MCS0を用いて、制御PHYパケットのショート・トレーニング・フィールド(STF)、チャンネル評価フィールド(CEF)、ヘッダおよびデータ部分はBPSK変調される。図11に示されているように、ヘッダおよびデータ部分112に低密度パリティ検査(LDPC)114エンコーディングを行ってコード化ビットにし、その後、差分二位相偏移変調(DBPSK)機能116を用いて処理して変調シンボルを得る。その後、x32分散化機能118を用いて変調シンボルを処理して、分散化シンボルを生成する分散化系列を適用する。たとえば、IEEE802.11adプロトコルにしたがう場合、分散化系列は図11に示されているもののような32ビットゴレイ系列120であってもよい(Ga32(n)=+1+1+1+1+1−1+1−1−1−1+1+1+1−1−1+1+1+1−1−1+1−1−1+1−1−1−1−1+1−1+1−1(左から右に送信される))。PCP/APと通信する複数のSTAに関係する実施形態(さらに詳細に以下で説明される)では、異なる複数の分散化系列を用いて各STAに応じてSSW/SSWフィードバックフレームを一義的に変調してもよく、これにより、各SSW/SSWフィードバックフレームは直交し、コリジョンの発生が抑えられる。いくつかの実施形態では、SSWおよび/またはSSWフィードバックフレームをこの手順を用いて送信してもよいし、これの代わりに他のMCSスキームを利用してもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、SSWフレームは、EDMGデバイスによって送信することができる発展セクタスイープ(E−SSW)フレームであってもよい。E−SSWフレームは、図11の制御PHYパケット構造と同様の構造を持つが、ただし、STF、チャンネル評価フィールド(CEF)、ヘッダおよびデータフィールドは、IEEE802.11ad SSW物理レイヤー集中プロトコル(PLCP)プロトコルデータユニット(まとめて「PPDU」)に基づいて変調され、これにより、E−SSWフレームはSSWフレームに対して直交化され、SSWスロットコリジョンを生じさせずに単一チャンネルでE−SSWおよびSSWフレームを同時に伝送することができる。
【0040】
図12Aおよび図12Bは、本発明のいくつかの実施形態においてE−SSWフレームのSTFを形成するのに用いることができる128ビットゴレイ系列122,124を示す。STFおよびCEFパラメータについて、所望の相関を満たし、かつ/またはE−SSWフレームを直交させるゴレイ系列を選択してもよい。
【0041】
図12Aおよび図12Bの128ビットゴレイ系列122,124は、IEEE802.11ad標準で指定されるGa128およびGb128を有するゼロ相関ゾーン(ZCZ)特性をそれぞれ持つ。いくつかの実施形態では、異なるゴレイ系列(この場合もZCZを有する)を含む他の適当な系列を代わりに用いてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、E−SSWフレームのCEF−SC(単一搬送波)フィールドも、IEEE802.11ad標準における対応するCEF−SCフィールドとともにZCZ特性を持つ。
【0043】
たとえばIEEE802.11標準について今後提案されるものにしたがういくつかの実施形態では、ヘッダおよびデータフィールド中のすべての二位相偏移変調(BPSK)シンボルをπ/2だけ位相回転させることによって発展MCS0(E−MCS0)スキームを用いてもよい(すなわち、直交BPSK変調)。E−MCS0の誤り率特性はMCS0のものに当然等しい。QBPSKとBPSKとは信号空間で直交するので、E−MCS0を採用することで、E−SSWフレーム(E−MCS0を用いる)をSSWフレーム(MCS0を用いる)とともに同じチャンネル上の同じSSWスロット中で同時に送信することができる。
【0044】
たとえばIEEE802.11標準について今後提案されるものにしたがういくつかの実施形態では、PCP/APは、単一チャンネルを用いてSSWおよびE−SSWフレームを同時に検出してデコードするように擬似オムニアンテナパターンで構成されるアンテナを有してもよい。
【0045】
図13Aおよび図13Bは、単一チャンネルを用いて動作する、3つのSTA(STA A、STA B、STA C)とPCP/APとの間のA−BFT動作の実施形態を示す。
【0046】
図13Aの実施形態に示されているように、STA AおよびSTA BはSSWフレームを送信し、STA CはE−SSWフレームを送信し、すべてが単一チャンネルを用いる。ランダムバックオフ手順を用いて、STA AはSSWスロット第2番を選択し、STA BとSTA Cとの双方がSSWスロット第5番を求めて競合する。しかし、STA BはSSWフレーム132を送信し、STA Cは直交するE−SSWフレーム136を送信するので、これらのフレームはコリジョンせず、PCP/APはこれらのフレームの検出/デコードを正しく行うことができる。その後、PCP/APは、同じSSWスロット(スロット第5番)で、対応するSSWフィードバックフレーム134を用いてSTA Bに応答し、その後、受信したE−SSWフレームに対応するSSWフィードバックフレームを用いて、次に利用可能なSSWスロット(スロット第6番)でSTA Cに応答し、これにより、これらのフレーム伝送は時間的にさらに直交する。
【0047】
図13Bを参照して、上記の図13Aのものと同様の3つのSTA(STA A、STA B、STA C)とPCP/APとの間のA−BFT動作の別の実施形態が示されているが、ただし、PCP/APは、同じSSWスロット132(スロット第5番)中で、かつ同じチャンネルを用いてSSWフィードバックフレーム(STA Bに向かう)およびE−SSWフィードバックフレーム138(受信したE−SSWフレームに対応し、STA Cに向かう)を決定して送る点が異なる。E−SSWフィードバックフレーム138はSSWフィードバックフレーム134と直交するので、コリジョンすることなく、同じSSWスロット132(たとえばスロット第5番)中でかつ同じチャンネルを用いてこれらを同時に送信することができる。したがって、この場合、STA BおよびSTA CはそれぞれのSSWフィードバックおよびE−SSWフィードバックフレームを選択的に受信してデコードすることができる。これは、STA BとSTA Cとが隣接したり、空間的に同じ位置に配置されたりする状況や、STA BおよびSTA Cがそれぞれの最良のPCP/AP Txアンテナセクタでカバーされ、PCP/APが複数のアンテナを同時に用いてSSWフィードバックフレームを送信するマルチアンテナ機能を持つ状況でも行うことができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、異なる複数の分散化系列を適用することでSSW/SSWフィードバックフレーム132,134を直交化してもよい。これは、PCP/APと通信する複数のSTAが存在する状況で、SSW/SSWフィードバックフレームコリジョンの発生を抑えるか、避けるのに有用である場合がある。図13Cを参照して、A−BFT動作中に異なる複数のSTAから送信されるそれぞれのSSWフレームを直交化するのに用いることができる分散化系列機能を含むDMG変調および符号化方法(MCS)の機能チェーン図が示されている。たとえば、上のチェーン140はSTA Bによって送信されるSSWフレームに用いてもよく、下のチェーン142はSTA Cによって送信されるSSWフレームに用いてもよい。このようにして、この場合もPCP/APによって引き続き区別可能な状態で、同時にSTA BおよびSTA Cの各々によって(たとえば同じSSWスロットで)、同じリソースを用いて(たとえば同じチャンネルを用いて)、SSWフレームを送信することができる。
【0049】
引き続き図13Cを参照して、上のチェーンは、エンコーディングしてコード化ビットにするための低密度パリティ検査(LDPC)機能144と、コード化ビットを変調シンボルに変換する差分二位相偏移変調(DBPSK)機能146と、第1の分散化系列を適用して変調シンボルを分散化されたシンボルに変換する32倍分散化機能148とを含む。同様に、下のチェーン142も、LDPC機能144と、DBPSK機能146と、第2の分散化系列を適用するx32分散化機能150とを含む。十分な相互相関特性を持つように第1および第2の分散化系列148,150を選択的に決めることで、上下のチェーン140,142から結果として生じるシンボルは互いに対して直交化させられる。たとえば、第1の分散化系列160は図16Aに示されている32ビットゴレイ系列(Ga32(n)=+1+1+1+1+1−1+1−1−1−1+1+1+1−1−1+1+1+1−1−1+1−1−1+1−1−1−1−1+1−1+1−1(左から右に送信される))であってもよく、第2の分散化系列162は図16Bに示されている32ビットゴレイ系列(Gb32(n)=−1−1−1−1−1+1−1+1+1+1−1−1−1+1+1−1+1+1−1−1+1−1−1+1−1−1−1−1+1−1+1−1(左から右に送信される))であってもよく、これらの分散化系列が相互相関して1つの中央箇所でゼロになることが見てとれ、また、これらの分散化系列は、IEEE802.11adプロトコルに基づく本形式の系列化にしたがうDMGデバイスに適する場合がある。Ga32(n)およびGb32(n)分散化系列(図16A図16Bに示されている)間の相関特性は図16Cのグラフ164,166,168に示されている。
【0050】
いくつかの実施形態では、第1および第2の分散化系列が同じ系列長を持つゼロ相関ゾーン(ZCZ)中で相互に直交するように第1および第2の分散化系列を選択してもよい。たとえばこのケースでは、第1の分散化系列170は図17Aに示されている32ビットゴレイ系列(G1New(n)=+1+1+1−1+1+1−1+1−1−1−1+1+1+1−1+1+1+1+1−1+1+1−1+1+1+1+1−1−1−1+1−1(左から右に送信される))であってもよく、第2の分散化系列172は図17Bに示されている32ビットゴレイ系列(G2New(n)=−1+1−1−1−1+1+1+1+1−1+1+1−1+1+1+1−1+1−1−1−1+1+1+1−1+1−1−1+1−1−1−1(左から右に送信される))であってもよい。いくつかの状況では、IEEE802.11ayおよび後の変種にしたがうデバイスにZCZ中で相互に直交する分散化系列を用いることで、パフォーマンスが向上する場合がある。G1New(n)およびG2New(n)分散化系列(図17A図17Bに示されている)間の相関特性は図17Cのグラフ174,176,178に示されている。
【0051】
上記の実施形態では、2つの異なるSTA間で直交する2つの分散化系列を適用することが示されているが、他の実施形態(図示せず)では、直交する分散化系列の集合から任意の整数N個の分散化系列をN個の異なるSTA全体に適用してもよく、これにより、対応するそれぞれのSSWフレーム伝送も直交する。さらに、IEEE802.11プロトコルの所定の変種のプロトコルにおけるSSWフィードバックとE−SSW/E−SSWフィードバックフレームとに同様の分散化系列を適用してもよく、これは図13Dを参照して以下の例でさらに示される。
【0052】
図13Dに示されているように、STA AおよびSTA BはSSWフレーム152を送信し、STA CはE−SSWフレーム156を送信し、すべてが単一チャンネルを用いる。ランダムバックオフ手順を用いて、STA AはSSWスロット第2番を選択し、STA BとSTA Cとの双方がSSWスロット第5番を求めて競合する。しかし、第1および第2の分散化系列が互いに対して直交化される条件下で、STA Bは第1の分散化系列を用いて分散化されるSSWフレームを送り、STA Cは第2の分散化系列を用いて分散化されるE−SSWフレームを送るので、フレームはコリジョンせず、PCP/APはこれらのフレームの検出/デコードを一義的に行うことができる。
【0053】
その後、PCP/APは、同じSSWスロット(スロット第5番)で、対応するSSWフィードバックフレーム154を用いてSTA Bに応答し、その後、受信したE−SSWフレームに対応するSSWフィードバックフレームを用いて、次に利用可能なSSWスロット(スロット第6番)でSTA Cに応答することで、これらのフィードバックフレームは時間的に直交する。ただし、特定の実施形態(図示せず)では、PCP/APはSSWフィードバックフレーム(STA Bを目的とする)に第1の分散化系列を適用し、受信したE−SSWフレームに対応するSSWフィードバックフレーム(STA Cを目的とする)に第2の分散化系列を適用してこれらのフィードバックフレームを相互に直交させることもしてもよく、これにより、同じチャンネルを用いて同じSSWスロットで同時に伝送することができる。その後、STA BおよびSTA Cはこれに応じてそれぞれのSSWフィードバックおよびE−SSWフィードバックフレーム158を選択的に受信してデコードしてもよい。これは、STA BとSTA Cとが隣接したり、空間的に同じ位置に配置されたりする状況や、STA BおよびSTA Cがそれぞれの最良のPCP/AP Txアンテナセクタでカバーされ、PCP/APが複数のアンテナを同時に用いてSSWフィードバックフレームを送信するマルチアンテナ機能を持つ状況でも行うことができる。
【0054】
図13Cに戻って、図13Cは、変調SSWフレームを分散化する個々のSTAによって適用され得る機能MCS図を示すが、異なる複数のSTAを意図する変調SSWフィードバックフレームを分散化するPCP/APによって同様の機能MCS図を適用することもしてもよい。たとえば、PCP/APは、意図した受信にしたがってSSWフィードバックフレームに異なる分散化系列を適用してもよい。異なる複数のSTAを意図した最終的に得られる伝送が互いに対して直交するように、相互に直交する所定の分散化系列の集合から分散化系列を選択してもよい。
【0055】
図14Aおよび図14Bは、第1の(1次)チャンネルおよび第2の(2次)チャンネルを用いた5つのSTA(STA A、STA B、STA C、STA D、STA E)とPCP/APとの間のA−BFT24動作の実施形態を示す。図14Aを参照して、STA A、STA B、STA C、STA DはSSWフレームを送信し、STA Eは、E−SSWフレーム184を送信するEDMGデバイスである。A−BFT期間は8つのSSWスロット(スロット番号[0,7])を備える。ランダムバックオフ手順を用いて、STA Aは第1のチャンネル上のスロット第2番を選択し、STA Bは第1のチャンネル上のスロット第5番を選択し、STA Cは第2のチャンネル上のスロット第5番を選択し、STA Dは第2のチャンネル上のスロット第0番を選択し、STA Eは第1のチャンネル上のスロット第5番を選択する。STA BとSTA Eとの両方は第1のチャンネル上のスロット第5番を選択するが、STA BはSSWフレーム180をPCP/APに送信し、STA Eは直交するE−SSWフレーム184をPCP/APに送信するので、SSWスロットコリジョンは避けられる。さらに、STA BおよびSTA Cは異なる複数のチャンネルでSSWフレームを送信するので、(双方がスロット第5番を選択するにもかかわらず)STA BとSTA Cとの間のSSWスロットコリジョンは避けられる。その後、PCP/APは対応する複数のSSWフィードバックフレーム182を複数のデバイスに1つずつ提供する。STA B向けのSSWフィードバックは第1のチャンネル上の同じSSWスロット(スロット第5番)中で提供され、STA C向けのSSWフィードバックは第2のチャンネル上の次に利用可能なSSWスロット(スロット第6番)で提供され、E−SSWフィードバックは第1のチャンネル上の次に利用可能なSSWスロット(スロット第7番)でSTA Eに提供される。図14Bを参照して、上記とは異なり、PCP/APは、コリジョンのない状態でSTA BおよびSTA Cと同じスロット(スロット第5番)でSTA EにE−SSWフィードバックフレーム186を送ることができ、これは、STA E向けのE−SSWフィードバックフレームがSTA B向けのSSWフィードバックフレームと直交し、STA E向
けのE−SSWフィードバックフレームがSTA C向けのSSWフィードバックフレームと直交し、かつ異なるチャンネル上にあるからである。
【0056】
いくつかの実施形態では、STAは、MCS0を用いてSSWフレームを送信することができたり、E−MCS0を用いることで第1および第2のチャンネルのいずれかを用いてE−SSWフレームを送信することができたりするEDMGデバイスであってもよい。PCP/APも、SSWフレームとE−SSWフレームとの両方の受信/デコードを同時に行うことができるEDMGデバイスであってもよく、EDMG BSSにおいて複数のチャンネルを用いてE−SSW/SSWフィードバックフレームを送信することができる。
【0057】
たとえばIEEE802.11標準について今後提案されるものにしたがういくつかの実施形態では、STAは、SSWフレームの送信と、EDMG BSSでの単一チャンネルを用いたSSWフィードバックフレームの受信とに限定されるDMGデバイスであってもよい。
【0058】
図15は、本発明の実施形態に係る、PCP/APまたはSTAなどのアクセスポイント(AP)を備えることができるハードウェアデバイスの概略図200である。図示の通り、ハードウェアデバイスは、プロセッサ202、メモリ204、非一時的大容量ストレージ206、I/Oインタフェース208、ネットワークインタフェース210およびトランシーバ212を含み、これらのすべては双方向バス214を介して通信接続されている。特定の実施形態に係れば、図示されている要素のいずれかまたはすべてを利用してもよいし、要素のサブセットのみを利用してもよい。さらに、ハードウェアデバイスは、複数のプロセッサ、メモリまたはトランシーバなどの所定の要素の複数の例を含んでもよい。また、ハードウェアデバイスの要素は双方向バスを用いずに他の要素に直接接続されてもよい。
【0059】
メモリは、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、このようなものの任意の組み合せなどの任意のタイプの非一時的メモリを含んでもよい。大容量記憶要素は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光学的ディスクドライブ、USBドライブ、またはデータおよびマシン実行可能プログラムコードを記憶するように構成されている任意のコンピュータプログラムプロダクトなどの任意のタイプの非一時的ストレージデバイスを含んでもよい。特定の実施形態に係れば、メモリまたは大容量ストレージは、それ自体に、PCP/APまたはSTAの上記の機能およびステップを行うプロセッサによって実行可能なステートメントおよび指示を記録していてもよい。
【0060】
本発明の実施形態では、たとえば、標準のIEEE802.11の今後提案されるものに基づくビームフォーミングRSSに用いることができるA−BFT手順が開示される。いくつかの実施形態により、複数のチャンネルを用いた異なる複数のSTAからのSSWフレームの同時伝送が可能になり、いくつかの実施形態により、同じチャンネルを用いた異なる複数のSTAからのSSWおよびE−SSWフレームの同時伝送が可能になり、いくつかの実施形態はこれら両方の組み合せを備える。
【0061】
本発明の実施形態では、たとえば、指示されたチャンネル上でのトレーニングによって取得される選択アンテナセクタIDおよびアンテナIDを指示するのに用いることができる「チャンネル選択」サブフィールドを備える新規のSSW/SSWフィードバックフレームも開示される。
【0062】
上記の方法を通じて、本発明の実施形態により、たとえば、バックオフ手順中のSSWスロットコリジョンの確率を低減して、RSS中のビームフォーミング間隔およびエラーを減らすことができる。
【0063】
図18は、本発明の方法の実施形態300のフローチャートである。特に、実施形態300は、複数のチャンネルを通じて複数のステーションに通信接続可能なアクセスポイントとの間のアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法を対象とする。実施形態300は、第1のチャンネルで第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップ310と、その後、第2のチャンネルで第2のステーションから第2のSSWフレームを受信するステップ320と、その後、対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを第1および第2のステーションにそれぞれ送信するステップ330とを備える。
【0064】
図19は、本発明の方法の実施形態350のフローチャートである。特に、実施形態350はアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)を対象とし、SSWスロットがビジー状態であるか否かを判断するためにSSWスロットの第1のセクタスイープ(SSW)フレームでクリアチャンネル評価(CCA)機能を行うステップ360と、その後、ビジー状態でない場合にSSWスロット中でSSWフレームを送信するステップ370と、その後、SSWスロットがビジー状態である場合にSSWフレームを送信するために別のSSWスロットを選択するステップ380とを備える。
【0065】
図20は、本発明の方法の実施形態400のフローチャートである。特に、実施形態400はアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)を対象とし、第1のステーションからセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップ410と、その後、E−SSWフレームがSSWフレームと直交する状態で第2のステーションから発展セクタスイープ(E−SSW)フレームを受信するステップ420と、その後、対応するセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するためにSSWおよびE−SSWフレームを処理するステップ430と、その後、対応するSSWフィードバックフレームを第1および第2のステーションに送信するステップ440とを備える。
【0066】
図21は、本発明の方法の実施形態450のフローチャートである。特に、実施形態450はアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)を対象とし、第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップ460と、その後、第2のステーションから第2のSSWフレームを受信するステップであって、第2のSSWフレームは第1のSSWフレームと直交する、ステップ470と、その後、対応するSSWフィードバックフレームを第1および第2のステーションにそれぞれ送信するステップ480とを備える。実施形態450では、第1のSSWフレームは第1の分散化系列を用いて分散化され、第2のSSWフレームは第2の分散化系列を用いて分散化され、第1および第2の分散化系列は相互に直交する。
【0067】
上記の実施形態の説明を通じて、本発明はハードウェアのみを用いるか、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームとを用いて実施してもよい。このような理解に基づいて、本発明の技術的解決手段はソフトウェアプロダクトの形態で具体化してもよい。ソフトウェアプロダクトは不揮発性または非一時的記憶媒体に記憶してもよく、これは、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、USBフラッシュディスクまたはリムーバブルハードディスクであってもよい。ソフトウェアプロダクトは、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバまたはネットワークデバイス)が本発明の実施形態において提供される方法を実行するのを可能にする複数の指示を含む。たとえば、このような実行はここで説明されているような論理的動作のシミュレーションに対応してもよい。ソフトウェアプロダクトは、本発明の実施形態に係るデジタル論理装置を構成する、すなわちプログラムする動作をコンピュータデバイスが実行するのを可能にする複数の指示を、上記の指示に加えて含んでもよいし、上記の指示に代えて含んでもよい。
【0068】
本発明は特定の特徴およびその実施形態を参照して説明されているが、本発明を逸脱しない範囲でこれらに様々な修正および組み合せを行うことができることは明らかである。したがって、明細書および図面は、単に添付の請求項によって定められている本発明の例示とみなされるものであり、本発明の範囲に含まれる一切の修正例、変形例、組み合せまたは均等物をカバーするように考えられる。
【符号の説明】
【0069】
10 レスポンダ・セクタ・スイープ・ビームフォーミング
12 ステーション
14 パーソナル・ベーシック・サービス・セット・コントロール・ポイント/アクセスポイント
20 ビーコン間隔
22 ビーコン送信間隔
24 アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔、A−BFT期間
26 通知送信間隔
28 データ転送間隔
30 SSWスロット第0番
32 SSWスロット第A−BFT長さ−1番
34 1つ以上のSSWフレーム
36 短ビームフォーミングフレーム間隔
38 SSWフィードバックフレーム
40 SSWフレーム
42 SSWフィードバックフレーム
44 中ビームフォーミングフレーム間隔
51 SSWスロット
53 SSWフィードバックフレーム
60 STAの数に対するSSWスロットコリジョンの確率を示すグラフ例
71 SSWフィードバックフレーム
73 SSWフィードバックフレーム
75 第1のチャンネル
77 第2のチャンネル
80 グラフ
90 SSWスロット
92 クリアチャンネル評価機能
94 第1のSSWフレーム
100 セクタ・スイープ・フィードバック・フィールド・フォーマット
102 チャンネル選択サブフィールド
105 セクタ・スイープ・フィードバック・フィールド・フォーマット
107 チャンネル選択サブフィールド
110 MCS0
112 データ部分
114 低密度パリティ検査
116 差分二位相偏移変調機能
118 x32分散化機能
120 32ビットゴレイ系列
122 128ビットゴレイ系列
124 128ビットゴレイ系列
132 SSWスロット
134 SSWフィードバックフレーム
136 E−SSWフレーム
138 E−SSWフィードバックフレーム
140 上のチェーン
142 下のチェーン
144 低密度パリティ検査機能
146 差分二位相偏移変調機能
148 32倍分散化機能、第1の分散化系列
150 x32分散化機能、第2の分散化系列
152 SSWフレーム
154 SSWフィードバックフレーム
156 E−SSWフレーム
158 E−SSWフィードバックフレーム
160 第1の分散化系列
162 第2の分散化系列
164 グラフ
166 グラフ
168 グラフ
170 第1の分散化系列
172 第2の分散化系列
174 グラフ
176 グラフ
178 グラフ
180 SSWフレーム
182 SSWフィードバックフレーム
184 E−SSWフレーム
186 E−SSWフィードバックフレーム
200 ハードウェアデバイスの概略図
202 プロセッサ
204 メモリ
206 非一時的大容量ストレージ
208 I/Oインタフェース
210 ネットワークインタフェース
212 トランシーバ
214 双方向バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図15
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図17C
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2018年6月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のチャンネルを通じて複数のステーションに通信接続可能なアクセスポイントとの間のアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法であって、前記方法は、
第1のチャンネルで第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、
第2のチャンネルで第2のステーションから第2のSSWフレームを受信するステップと、
前記対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを前記第1および第2のステーションにそれぞれ送信するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
1つのアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第1のチャンネルで前記第1のステーションから前記第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、
前記アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第2のチャンネルで前記第2のステーションから前記第2のSSWフレームを受信するステップと、
前記アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを前記第1および第2のステーションにそれぞれ直交させて送信するステップと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するために前記第1および第2のSSWフレームを処理するステップ
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のSSWフィードバックフレームは前記第1のチャンネルで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは前記第2のチャンネルで前記第2のステーションに送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1および第2のSSWフレームは、同じSSWスロットで受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のSSWフィードバックフレームは第1のSSWスロットで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは第2のSSWスロットで前記第2のステーションに送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のSSWフィードバックフレームは前記同じSSWスロットで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは次に利用可能なSSWスロットで前記第2のステーションに送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
SSWスロットがビジー状態であるか否かを判断するために前記SSWスロットの第1のセクタスイープ(SSW)フレームでクリアチャンネル評価(CCA)機能を行うステップと、
ビジー状態でない場合に前記SSWスロット中でSSWフレームを送信するステップと、
前記SSWスロットがビジー状態である場合にSSWフレームを送信するために別のSSWスロットを選択するステップと
を備えるアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)方法。
【請求項9】
別のSSWスロットを選択するステップは、ランダムバックオフ手順を用いるステップを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記CCAは、バックオフカウントがゼロに等しいときに行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
複数のチャンネルを通じて複数のステーションに通信接続可能なアクセスポイントとの間のアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)のための装置であって、前記装置は、
第1のチャンネルで第1のステーションから第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信する第1のモジュールと、
第2のチャンネルで第2のステーションから第2のSSWフレームを受信する第2のモジュールと、
前記対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを前記第1および第2のステーションにそれぞれ送信する第3のモジュールと
を備える、装置。
【請求項12】
前記第1のモジュールは特に、1つのアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第1のチャンネルで前記第1のステーションから前記第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信し、
前記第2のモジュールは特に、前記アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第2のチャンネルで前記第2のステーションから前記第2のSSWフレームを受信し、
前記第3のモジュールは特に、前記アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング間隔中に前記第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを前記第1および第2のステーションにそれぞれ直交させて送信する、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームを決定するために前記第1および第2のSSWフレームを処理する第4のモジュール
をさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のSSWフィードバックフレームは前記第1のチャンネルで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは前記第2のチャンネルで前記第2のステーションに送信される、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記第1および第2のSSWフレームは、同じSSWスロットで受信される、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のSSWフィードバックフレームは第1のSSWスロットで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは第2のSSWスロットで前記第2のステーションに送信される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1のSSWフィードバックフレームは前記同じSSWスロットで前記第1のステーションに送信され、前記第2のSSWフィードバックフレームは次に利用可能なSSWスロットで前記第2のステーションに送信される、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
SSWスロットがビジー状態であるか否かを判断するために前記SSWスロットの第1のセクタスイープ(SSW)フレームでクリアチャンネル評価(CCA)機能を行う第1のモジュールと、
ビジー状態でない場合に前記SSWスロット中でSSWフレームを送信する第2のモジュールと、
前記SSWスロットがビジー状態である場合にSSWフレームを送信するために別のSSWスロットを選択する第3のモジュールと
を備えるアソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)のための装置。
【請求項19】
前記第3のモジュールが別のSSWスロットを選択することは特に、ランダムバックオフ手順を用いることを含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記CCAは、バックオフカウントがゼロに等しいときに行われる、請求項18に記載の装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
発明は、無線ネットワーク通信の分野に関し、特に、アソシエーション・ビームフォーミング・トレーニング(A−BFT)中にレスポンダ・セクタ・スイープ(RSS)を行う方法および装置に関する。
【国際調査報告】