特表2018-538016(P2018-538016A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2018-538016改良型レバー機構を備える椎弓切除鉗子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-538016(P2018-538016A)
(43)【公表日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】改良型レバー機構を備える椎弓切除鉗子
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/285 20060101AFI20181130BHJP
   A61B 17/56 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   A61B17/285
   A61B17/56
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-518476(P2018-518476)
(86)(22)【出願日】2016年10月27日
(85)【翻訳文提出日】2018年5月18日
(86)【国際出願番号】EP2016075918
(87)【国際公開番号】WO2017072224
(87)【国際公開日】20170504
(31)【優先権主張番号】102015000067052
(32)【優先日】2015年10月29日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】518117681
【氏名又は名称】メロッツィ,アレッサンドロ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】メロッツィ,アレッサンドロ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160FF14
4C160GG05
4C160LL01
4C160LL24
(57)【要約】
椎弓切除鉗子(1)は:
固定ビーク(3)と、前記固定ビーク(3)に摺動可能に設けられる摺動トレイ(4)と、を備える切断装置(T)と;前記摺動トレイ(4)を作動させる作動レバー(5)と;前記作動レバー(5)に対向し、前記固定ビークに結合される外枠(19)に結合されるハンドル(2)と;前記作動レバー(5)及び前記摺動トレイ(4)に接続されて、直線状の棒部材として形成される第1のレバー(6)と;直線状の棒部材として形成され、支点(11)と第1の端部(7a)との間第1のアームと、前記支点(11)と、第2の端部(7b)との間の第2のアームとを備える第2のレバー(7)と、直線状の棒部材として形成され、前記摺動トレイ(4)を押圧するステム部(41)に接続される第3のレバー(8)とを備える。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎弓切除鉗子(1)であって:
固定ビーク(3)と、前記固定ビーク(3)に摺動可能に設けられる摺動トレイ(4)と、を備える切断装置(T)を備え;前記固定ビーク(3)は前記摺動トレイ(4)の切断部(40)に対する停止面として機能する停止部(30)を備え;
前記摺動トレイ(4)を作動させる作動レバー(5)と;
前記作動レバー(5)及び前記摺動トレイ(4)に接続されて前記作動レバー(5)に加わる力を増大させ、増大した力を前記摺動トレイ(4)に伝達するレバー機構と;
前記作動レバー(5)に対向し、前記固定ビークに結合される外枠(19)に結合されるハンドル(2)と、を備え;
前記増力レバー機構は:
直線状の棒部材として形成され、第1のピン(P1)により前記作動レバー(5)に蝶番結合される第1の端部(6a)及び第2のピン(P2)により前記第2のレバー(7)に蝶番結合される第2の端部(6b)を備える第1のレバー(6)と;
直線状の棒部材として形成され、前記外枠(19)に固定される支点(11)周囲に回転可能に設けられ:
前記支点(11)と、前記第2のピン(P2)により前記第1のレバー(6)に接続される前記第2のレバーの第1の端部(7a)との間第1のアームと
前記支点(11)と、第3のピン(P3)により前記第3のレバー(10)に蝶番結合される前記第2のレバーの第2の端部(7b)との間の第2のアームとを形成する第2のレバー(7)と;
直線状の棒部材として形成され、前記第3のピン(P3)により前記第2のレバー(7)に蝶番結合される第1の端部(8a)と、前記摺動トレイ(4)を押圧するステム部(41)に第4のピン(P4)により接続される第2の端部(8b)とを備える第3のレバー(8)と、を備える椎弓切除鉗子(1)。
【請求項2】
前記第1のレバー(6)及び前記第3のレバー(8)はH字形状の縦断面を有し、中央リブ(63、83)により接続されて前記第1の端部(6a、8a)に対応する第1の空隙及び前記第2の端部(6b、8b)に対応する第2の空隙を形成する2個の外壁(61、62、81、82)を備える、請求項1に記載の鉗子(1)。
【請求項3】
前記第1のレバー(6)及び前記第3のレバー(8)の各外壁(61、62、81、82)は前記第1のレバー(6)及び前記第3のレバー(8)の各空隙に対応する貫通孔(64a、64b、84a、84b)を有し;前記第2のレバーの第1の端部(7a)は前記第1のレバーの前記第2の端部(6b)に対応する前記孔(64b)と同心位置に設けられる孔(74a)を備え、前記第2のレバーの前記第2の端部(7b)は前記第3のレバーの前記第1の端部(8a)に対応する前記孔(84a)と同心位置に設けられる孔(74b)を備える、請求項2に記載の鉗子(1)。
【請求項4】
前記第2のレバー(7)は前記第1のレバー(6)より長くなるよう形成され、前記第3のレバー(8)は前記第1のレバー(6)より長く、且つ前記第2のレバー(7)より短くなるよう形成され;前記第2のレバー(7)の前記第1のアームは前記第2のレバー(7)の前記第2のアームより長くなるよう形成される、上記請求項のいずれか1つに記載の鉗子(1)。
【請求項5】
前記作動レバー(5)は前記ハンドル(2)に対して、前記作動レバーが前記ハンドルから大きく離れ、且つ前記摺動トレイの前記切断部(40)が前記固定ビークの前記停止部(30)から大きく離れる開放位置から、前記作動レバーが前記ハンドルに近接し、且つ前記摺動トレイの前記切断部(40)が前記固定ビークの前記停止部(30)に接触して停止する閉鎖位置に移動するよう構成され;前記鉗子(1)は前記作動レバー(5)を開放位置に保持する自動復帰手段(16)を備える、上記請求項のいずれか1つに記載の鉗子(1)。
【請求項6】
前記摺動トレイ(4)は前記レバー機構に接続される前記ステム部(41)に着脱可能に取付けられる近接端部(43)を備え、
前記固定ビーク(3)は、前記固定枠(19)に結合される連結器(9)に着脱可能に固定され、前記切断装置(T)を前記固定枠(19)から解放可能とする近接端部(31)を備える、上記請求項のいずれか1つに記載の手術用鉗子(1)。
【請求項7】
前記摺動トレイの前記近接端部(43)は球状であって、前記ステム部(41)の一方端において全方向性の球状接合部として設けられる球状収容部(44)に結合される、請求項6に記載の鉗子(1)。
【請求項8】
前記摺動トレイの前記近接端部(43)は円錐形であって、前記ステム部(41)の一方端に設けられる円錐形収容部(44)に係合する、請求項6に記載の鉗子(1)。
【請求項9】
閉鎖手段(C)を備え、前記閉鎖手段(C)は:
支点(196a)において前記連結器(9)に蝶番結合され、前記摺動トレイの前記近接端部(43)の停止面(43a)に係合して前記摺動トレイを前記連結器に保持及び固定する歯状端部(196b)を有する閉鎖レバー(196)と、
前記閉鎖レバー(196)に作用して前記閉鎖レバーを閉鎖位置に保持するばね(197)と、
作業者が作動させるよう前記連結器(9)から上方位置において突出し、前記閉鎖レバー(196)に作用して前記閉鎖レバーを、前記歯状端部(196b)が前記摺動トレイの前記近接端部の前記停止面(43a)を解放する前記開放位置に移動させるボタン(198)と、を備える、請求項8に記載の鉗子(1)。
【請求項10】
前記連結器(9)はバヨネット結合手段(96、32)により前記固定ビークの前記近接端部(31)に結合される、請求項6〜9のいずれか一項に記載の鉗子(1)。
【請求項11】
前記固定枠の前記連結器(9)に設けられて、前記連結器(9)及び前記ステム部(41)に対して前記切断装置(T)を固定/解放し、前記固定枠に結合される前記ハンドル(2)に対する前記切断装置(T)の角度を調節する調節手段(91)を備え、前記調節手段(91)は前記摺動トレイ(4)の移動の軸に直角な軸周囲を回転するつまみ部(92)を備える、請求項6〜10のいずれか一項に記載の鉗子(1)。
【請求項12】
前記連結器(9)は前記連結器周囲に均等な角度間隔で配置される複数の切欠き(95a)を備え、前記鉗子は、前記固定枠(19)に固定され、前記連結器(9)へ向かって半径方向に突出して前記切欠き(95a)の1つに係合する先端(119a)を有する板ばね(119)を備える、請求項6〜11のいずれか一項に記載の鉗子(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は椎弓切除鉗子に関連する。椎弓切除術は、椎弓板を少なくとも1個完全又は部分的に除去することにより椎骨の後弓を切除し、その結果脊椎チャネルを開く外科手術である。椎弓切除手術において、外科医は鉗子を用いて骨片を除去する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1が開示する椎弓切除鉗子は:固定ビークに結合されるハンドルと、前記固定ビークに摺動可能に設けられ、端部に切断端部を備える摺動トレイと、前記ハンドルに対して対向する位置に配置され、前記摺動トレイに接続されて前記摺動トレイを作動させる作動レバーとを備える。
【0003】
前記固定ビークは前記トレイの前記切断端部に対する停止面として機能し、切断領域を形成する切断後端部を備える。
【0004】
更に、前記鉗子は前記作動レバーと前記摺動トレイとの間に配置される増力レバー機構を備える。前記増力レバー機構は前記作動レバーが前記摺動トレイの摺動を決定するよう連結される複数のレバーを備える。
【0005】
前記増力レバーは、前記ハンドルに蝶番結合され、前記作動レバーにより作動するよう構成される第1のL字状レバーを備える。前記第1のL字状レバーは、前記作動レバーと相互作用するよう構成されるより長い部分と、第2のレバーに接続されるより短い部分とを形成する。
【0006】
前記第2のレバーは前記第1のL字状レバーに接続され、前記第1のL字状レバーに対して作動するよう構成される。
【0007】
前記増力レバーは、前記第2のレバーに接続され、前記第2のレバーに対して作動するよう構成される第3のL字状レバーを更に備える。前記第3のL字状レバーは前記ハンドルに蝶番結合され、前記摺動トレイを作動させるよう構成される。すなわち、前記第3のL字状レバーは前記摺動トレイに接続されるより長い部分と、前記第2のレバーに接続されるより短い部分とを形成する。
【0008】
特許文献1に記載の前記レバーは、外科医が前記作動レバーに加える力を前記増力レバー機構が増大させ、増大した力を前記トレイに伝達するよう構成されるが、前記L字状レバーは製造及び組立てが困難であり、非常に大型である。
【0009】
特許文献2は手術用鉗子を開示しており、前記手術用鉗子は固定ビークと、前記固定ビークに摺動可能に設けられるトレイとを備える切断装置を備える。前記固定ビークは前記摺動トレイの切断端部に対する止め具として機能する停止端を備える。前記鉗子は前記摺動トレイを作動させる作動レバーを備える。前記固定ビークに結合され、前記作動レバーに対向するハンドルが設けられる。更に、前記鉗子は前記作動レバー及び前記ハンドルに接続されて、前記作動レバー及び前記ハンドルに加わる力を前記摺動トレイ及び前記固定ビークに伝達するレバー機構を備える。
【0010】
当該レバー機構は:前記作動レバーに蝶番結合される第1の端部と、第2のレバーに蝶番結合される第2の端部とを備える第1のレバーと;直線状の棒部材として形成され、前記第1のレバーに接続される第1の端部と、前記摺動トレイに蝶番結合される第2の端部とを備える第2のレバーと;直線状の棒部材として形成され、前記第2のレバーに蝶番結合される第1の端部と、前記ハンドルに蝶番結合される第2の端部とを備える第3のレバーと、を備える。
【0011】
前記第2のレバーは前記摺動トレイに直接接続され、前記第3のレバーに中心点において軸支される。前記第3のレバーは前記固定枠に接続されるため、前記第3のレバーは前記第2のレバーを前記固定枠に接続するために用いられる。前記第2のレバーが前記トレイに直接接続され、前記第3のレバーが前記トレイに接続されていない当該形態のレバー機構では、効率よく増力することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】欧州特許第2326262号明細書
【特許文献2】独国実用新案第202005019304号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は耐久性に優れ、製造及び組立てが容易な椎弓切除鉗子を開示することにより先行技術の問題を解消することである。
【0014】
更なる目的は信頼性が高く、低価格な椎弓切除鉗子を開示することである。
【0015】
本発明の更なる目的は、効果的及び有効的な力の増加を保証できるレバー機構を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的は独立請求項1の特性を備える本発明により達成される。
【0017】
本発明の有益な実施の形態は従属請求項により示す。
【0018】
本発明による椎弓切除鉗子は固定ビークと、前記固定ビークに摺動可能に設けられる摺動トレイと、を備える切断装置を備える。前記固定ビークは前記摺動トレイの切断端部(40)に対する止め具として機能する停止端部を備える。
【0019】
前記椎弓切除鉗子は更に、前記摺動トレイを作動させる作動レバーと、前記作動レバー及び前記摺動トレイに接続されて前記作動レバーに加わる力を増大させ、増大した力を前記摺動トレイに伝達するレバー機構と、前記作動レバーに対向し、前記固定ビークに結合される外枠(19)に結合されるハンドル(2)と、を備える。
【0020】
前記増力レバー機構は:直線状の棒部材として形成され、第1のピンにより前記作動レバーに蝶番結合される第1の端部及び第2のピンにより前記第2のレバーに蝶番結合される第2の端部を備える第1のレバーと;直線状の棒部材として形成され、前記外枠に固定される支点周囲に回転可能に設けられ、前記支点と、前記第2のピンにより前記第1のレバーに接続される前記第2のレバーの第1の端部との間の第1のアームと;前記支点と、第3のピンにより前記第3のレバーに蝶番結合される前記第2のレバーの第2の端部との間の第2のアームとを形成する第2のレバーと;直線状の棒部材として形成され、前記第3のピンにより前記第2のレバーに蝶番結合される第1の端部と、前記摺動トレイを押圧するステム部に第4のピンにより接続される第2の端部とを備える第3のレバーとを備える。
【0021】
上記に鑑み、直線状の棒部材として形成されているため、前記レバーは製造が容易であり、低価格で耐久性に優れていることは明らかである。
【0022】
更に、前記第3のレバーが前記第2のレバーと前記摺動トレイを押圧する前記ステム部とに接続されているため、前記作動レバーを作動させる間に確実に増力できる。
【0023】
明瞭化を目的として、本発明による椎弓切除鉗子を説明のみを目的として限定を意図しない添付の図面を参照して更に説明する:
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明による鉗子の不等角投影図である。
図2図1に示す鉗子のカバーを除く側面図である。
図3図2の不等角投影図である。
図4図1に示す鉗子のレバー機構の分解不等角投影図である。
図5図1に示す鉗子の切断装置の側面図である。
図6図5に示す切断装置の部分側面図である。
図7図5に示す切断装置の部分側面図である。
図8図1に示す鉗子の縦断面図であって、調節手段は切断装置を引出す位置に配置される。
図8A図8の円Aで囲まれた部分の詳細を示す拡大図である。
図9図8と同一の図であって、調節手段が切断装置を回転する位置に配置される点のみが異なる。
図9A図9の円Aで囲まれた部分の詳細を示す拡大図である。
図10図8と同一の図であって、調節手段が切断装置を固定する位置に配置される点のみが異なる。
図10A図10の円Aで囲まれた部分の詳細を示す拡大図である。
図11】本発明による鉗子の変形例を部分的に遮断した断面図である。
図12】本発明による鉗子の別の変形例を部分的に遮断した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は椎弓切除鉗子(1)を開示する。前記鉗子(1)は切断装置(T)を備え、前記切断装置(T)は固定ビーク(3)と、前記固定ビーク(3)に摺動可能に設けられる摺動トレイ(4)とを備える。前記摺動トレイ(4)は作動レバー(5)により作動させる。前記作動レバー(5)はハンドル(2)に対向して設けられる。外科医は前記ハンドル(2)を自身の掌に載置し、それと同一の手の指で前記作動レバー(5)を作動させる。前記ハンドル(2)は前記固定ビーク(3)に結合される外枠(19)に結合される。
【0026】
前記固定ビーク(3)は停止部(30)を備え、前記摺動トレイは切断部(40)を備える。前記固定ビークの前記停止部(30)は前記摺動トレイ(4)の前記切断部(40)に対する止め具として機能し、外科医が切除する骨の切断部分を配置する切断領域を形成する。
【0027】
前記切断部(40)及び前記停止部(30)は対向する切断境界を有する。したがって、前記摺動トレイの前記切断部(40)が前記固定ビークの前記停止部(30)に向かって前方方向へ移動することにより、前記切断部(40)と前記停止部(30)との間に配置される骨片を、対向する位置に配置される前記切断装置(40)及び前記停止部(30)の切断境界により切断及び切除する。
【0028】
図2図4を参照して、前記作動レバー(5)は外科医が前記作動レバー(5)に加えた力を増大させるレバー機構を介して前記摺動トレイ(4)に接続され、増大した力を前記摺動トレイ(4)に伝達する。前記作動レバー(5)は第1の自由端と、前記ハンドル(2)に結合される外枠(19)(図1)に回転可能に接続されるピン(20)周囲を回転する第2の端部とを備える。
【0029】
前記作動レバー(5)は外科医に人間工学的快適性を与える波形形状を有し、良好な把持性を確保し、外科医の手の疲労を軽減する。前記作動レバー(5)は前記ハンドル(2)に対向し、前記作動レバーを前記レバー機構に接続する貫通孔(52)を備える剛性の翼状部材(51)を備える。
【0030】
前記レバー機構は:前記作動レバー(5)に蝶番結合される第1のレバー(6)、前記外枠(19)に蝶番結合される第2のレバー(7)、前記第2のレバーに蝶番結合され、前記摺動トレイ(4)に接続される第3のレバー(8)の3個のレバーからなる。
【0031】
前記第1のレバー(6)は直線状の棒部材として形成され、第1のピン(P1)により前記作動レバー(5)に蝶番結合される第1の端部(6a)と、第2のピン(P2)により前記第2のレバー(7)に蝶番結合される第2の端部(6b)とを備える。これにより、前記作動レバー(5)の移動で前記第1のレバー(6)が移動し、次に前記第2のレバー(7)が移動する。
【0032】
前記第1のレバー(6)は縦断面においてH字形状を有し、中央リブ(63)により接続されて前記第1のレバーの前記第1の端部(6a)に対応する第1のフォーク状空隙と、前記第1のレバーの前記第2の端部(6b)に対応する第2のフォーク状空隙とを形成する2個の外壁(61、62)を備える。前記第1のレバーの各外壁(61、62)は前記第1のレバーの各空隙に対応する貫通孔(64a、64b)を有する。同一の空隙において終端する前記貫通孔(64a、64b)は同心となる。
【0033】
前記第1のレバーの前記第1の空隙は、前記作動レバーの前記翼状部材の前記孔(52)と、前記第1の端部に対応する前記孔(64a)とが同心となるよう前記作動レバー(5)の前記翼状部材(51)を収容する。上記に鑑み、前記第1のピン(P1)は前記作動レバーの前記孔(52)及び前記第1のレバーの前記第1の端部(6a)に対応する前記孔(64a)に挿入されて、前記第1のレバー(6)を前記作動レバー(5)に接続する。
【0034】
前記第1のレバー(6)の前記第2の空隙は前記第2のレバー(7)の一方端を収容する。
【0035】
前記第2のレバー(7)は前記外枠(19)に固定される支点(11)周囲を回転可能に設けられる直線状の棒部材であって、2個のアームを形成する。前記第2のレバー(7)は:前記支点(11)と、前記第2のピン(P2)により前記第1のレバー(6)に接続される前記第2のレバーの第1の端部(7a)との間の第1のアームと、前記支点(11)と、第3のピン(P3)により前記第3のレバー(8)に蝶番結合される前記第2のレバーの第2の端部(7b)との間の第2のアームを備える。
【0036】
前記第1のアームは前記第2のアームより長くなるよう形成される。前記第2のレバー(7)は前記第1のレバー(6)より長くなるよう形成される。
【0037】
前記第2のレバーの第1の端部(7a)は、前記第1のレバーの前記第2の端部(6b)に対応する前記第1のレバーの前記孔(64b)に対して同心位置に配置される孔(74a)を備える。これにより前記第2のピン(P2)は前記第2のレバーの前記孔(74a)と、前記第1のレバーの前記第2の端部(6a)に対応する前記第1のレバーの前記孔(64a)に挿入されて前記第1のレバー(6)を前記第2のレバー(7)に接続する。
【0038】
前記第2のレバーの前記第2の端部(7b)は前記第3のレバー(8)との接続のための孔(74b)を備える。
【0039】
前記第3のレバー(8)は前記第1のレバー(6)より長く、前記第2のレバー(7)より短い直線状の棒部材として形成される。
【0040】
前記第3のレバー(8)は前記第3のピン(P3)により前記第2のレバー(7)に蝶番結合される第1の端部(8a)と、第4のピン(P4)により前記摺動トレイ(4)を押圧するステム部(41)に接続される第2の端部(8b)とを備える。
【0041】
前記第3のレバー(8)はH字形状の縦断面を有し、中央リブ(83)により接続されて、前記第1の端部(8a)に対応する第1のフォーク状空隙と、前記第2の端部(8b)に対応する第2のフォーク状空隙とを形成する2個の外壁(81、82)を備える。
【0042】
前記第3のレバーの各々の外壁(81、82)
は各空隙に対応する貫通孔(84a、84b)を備える。前記第3のレバーの前記第1の空隙は、前記第2のレバーの前記第2の端部の前記孔(74b)と前記第3のレバーの前記第1の端部(8a)に対応する前記孔(84a)とが同心となるよう前記第2のレバー(7)の前記第2の端部(7b)を収容する。上記に鑑み、前記第3のピン(P3)は、前記第2のレバーの前記第2の端部(7b)に対応する前記第2のレバー(7)の前記孔(74b)と、前記第3のレバーの前記第1の端部(8a)に対応する前記第3のレバーの前記孔(84a)に挿入されて、前記第2のレバー(7)を前記第3のレバー(8)に接続する。前記第3のレバーの前記第2の空隙は、前記摺動トレイ(4)に接続される前記ステム部(41)を収容する。
【0043】
前記ステム部(41)は、前記第2の端部(8b)に対応する前記第3のレバーの前記孔(84b)に対して同心位置に設けられる孔(42)を備える第1の端部と、前記摺動トレイ(4)に固定される第2の端部とを備える。前記第4のピン(P4)は前記ステム部(41)の前記孔(42)と、前記第2の端部(8b)に対応する前記第3のレバーの前記孔(84b)とを貫通して、前記第3のレバー(8)を前記摺動トレイ(4)を押圧する前記ステム部(4)に接続する。これにより、前記摺動トレイ(4)は前記固定ビーク(3)上で前後にのみ摺動可能である。
【0044】
前記作動レバー(5)は前記ハンドル(2)に対して、前記作動レバーが前記ハンドルから大きく離れ、前記摺動トレイの前記切断部(40)が前記固定ビークの前記停止部(30)から大きく離れる開放位置から、前記作動レバーが前記ハンドルに近接し、前記摺動トレイの前記切断部(40)が前記固定ビークの前記停止部(30)に接触して停止する閉鎖位置まで移動可能である。
【0045】
図2を参照して、前記作動レバー(5)が開放位置に位置する場合、前記第1のレバー(6)と前記第2のレバー(7)との間に形成される鈍角な第1の角度(α)は約95°〜110°となり;前記第2のレバー(7)と前記第3のレバー(8)との間に形成される鋭角な第2の角度(β)は約50°〜70°となる。
【0046】
前記作動レバー(5)を徐々に作動させると、前記第1の角度(α)が約50°〜70°の鋭角になるまで小さくなり;前記第2の角度(β)が約95°〜110°の鈍角になるまで大きくなる。この、前記作動レバー(5)が前記開放位置から前記閉鎖位置まで移動する間の前記第1の角度(α)及び前記第2の角度(β)の変化が増力として機能する。上記に鑑み、前記作動レバー(5)の移動の始点(骨は切断されない)では、前記作動レバー(5)を小さく動かすことにより前記摺動トレイ(4)を大きく動かすことが可能である。反対に、前記作動レバー(5)の移動の終点(骨が切断される)では、前記作動レバー(5)を大きく動かすことにより前記摺動トレイ(4)を小さく動かすことが可能となり、骨を切断するために外科医が前記作動レバー(5)に加える力が軽減される。
【0047】
前記鉗子(1)は前記作動レバー(5)を開放位置に保持する自動復帰手段(16)を更に備える。詳細には、前記自動復帰手段(16)は、板ばね又は梁ばねとして機能する弾性板(17)を備え、前記弾性板(17)は前記作動レバー(5)を手動で前記ハンドルに向かって、すなわち前記開放位置から前記閉鎖位置へ移動させると負荷状態となる。外科医が前記作動レバー(5)を解放すると、前記弾性板(17)は非負荷状態となり、前記作動レバー(5)を前記開放位置へ押圧する。すなわち、外科医が前記作動レバー(5)を解放すると、前記弾性板(17)は前記作動レバー(5)に圧力を加えて前記ハンドル(2)から分離させる。
【0048】
前記弾性板(17)は前記ハンドル(2)に固定される第1の端部と、車輪(18)に接続される第2の端部とを備える。前記車輪(18)は前記第2のレバー(7)上を摺動し、その際、前記第2のレバー(7)の前記第1のアームが前記ハンドル(5)に向かって移動し、前記第2のレバー(7)の前記第2のアームが前記作動レバー(5)に向かって回転すると、前記弾性板(17)が負荷状態となる。その後、外科医が前記作動レバー(5)を解放するとすぐに、前記弾性板(17)が非負荷状態となり、前記第2のレバーの前記第1のアームを前記作動レバーに向かって押圧する。その結果、前記第1のレバー(6)も前記ハンドル(2)から分離し、前記ハンドル(2)から前記作動レバー(5)を分離させる。
【0049】
図5図6及び図7に示す通り、前記固定ビーク(3)は前記固定枠(19)に結合される連結器(9)(図3)に着脱可能に固定され、断面が円形形状の近接端部(31)を備え、前記切断装置(T)は前記固定枠(19)から解放可能である。
【0050】
前記固定ビークの前記近接端部(31)は前記摺動トレイ(4)の近接端部(43)を収容する。前記摺動トレイ(4)の前記近接端部(43)は前記ステム部(41)に固定される。すなわち、前記ステム部(41)の前記第2の端部は球状収容部(44)(図4)を備え、前記近接端部(43)は球状であって、前記レバー機構に接続される前記ステム部(41)に着脱可能に固定され、全方向性の球状接合部を形成する。
【0051】
これにより、前記ステム部(41)が前記摺動トレイ(4)に向かって押圧されると、結果として前記摺動トレイ(4)が前記固定ビークの前記停止部(30)に向かって押圧される。
【0052】
図2に示すように、前記固定ビークの前記近接端部(31)は前記ステム部(41)に対応する前記外枠(19)に固定される前記連結器(9)に挿入され、その際:前記レバー機構により移動させるため前記摺動トレイ(4)は前記ステム部(41)に固定可能であり、前記固定ビーク(3)は前記連結器(9)に固定し、前記外枠(19)及び前記ハンドル(2)に結合可能である。
【0053】
図2及び図3に示すように、前記鉗子(1)は、前記固定枠の前記連結器(9)に設けられ、前記切断装置(T)を前記連結器(9)及び前記ステム部(41)に対して固定/解放し、前記固定枠に結合される前記ハンドル(2)に対する前記切断装置(T)の角度を調節する調節手段(91)を備える。
【0054】
図8図8A図9図9A図10及び図10Aに示すように、前記連結器(9)は前記固定ビーク及び前記摺動トレイの前記近接端部(31、43)周囲に配置される軸ざや(95)を備える。
【0055】
前記軸ざや(95)は、半径方向に内向きに突出する半径方向リブ(96)と、前記半径方向リブ(96)に対して対向する方向の直径方向に配置されるねじ穴(94)とを備える。
【0056】
前記固定ビークの前記近接端部(31)は前記半径方向リブ(96)に対応して配置される環状溝(32)を有する。これにより、前記半径方向リブ(96)は前記環状溝(32)内にバヨネット結合方式で係合可能であり、その結果、前記連結器に対する前記切断装置(T)の移動が固定される。
【0057】
前記調節手段(91)は、前記連結器の前記軸ざやの前記ねじ穴(94)にねじ込まれるねじステム部(93)を備えるつまみ部(92)を備える。これにより、前記つまみ部(92)は前記摺動トレイ(4)の移動の軸に直角な軸周囲を回転可能である。
【0058】
前記つまみ部(92)を回転させることにより、前記ねじステム部(93)は前記軸ざやの前記ねじ穴(94)にねじ込まれる。その結果、前記連結器の前記軸ざやの前記半径方向リブ(96)は前記固定ビークの前記環状溝(32)に係合するか、又は前記固定ビークの前記環状溝(32)から解放される。
【0059】
図8Aに示すように、前記つまみ部(92)を外すことにより前記軸ざや(95)の前記リブ(96)が前記固定ビークの前記環状溝(32)から外れ、これにより前記切断装置(T)が前記連結器(9)に固定されず前記連結器から引出し可能となる。
【0060】
図9Aに示すように、前記つまみ部(92)をわずかにねじ込むことにより前記軸ざや(95)の前記リブ(96)が前記固定ビークの前記環状溝(32)を貫通し、これにより前記切断装置(T)は前記固定ビークから引出し不可能となり、前記切断装置(T)は前記固定ビークの長さ方向の軸周囲を回転することにより前記切断部(30)及び前記停止部(40)の角度を変更可能である。
【0061】
図10Aに示すように、前記つまみ部の前記ステム部(93)を強制的にねじ込むことにより、前記軸ざや(95)の前記リブ(96)は強制的に前記固定ビークの前記環状溝(32)内にきつく係合し、これにより前記切断装置(T)は前記連結器(9)に強固に固定され、前記連結器(9)に対して回転不可能となる。
【0062】
図11は本発明の前記鉗子(1)の変形例を開示する。当該変形例において、前記自動復帰手段(16)は、前記第2のレバー(7)の前記支点(11)周囲に配置されて前記作動レバー(5)を前記開放位置に向かって押圧する前記第2のレバー(7)の回転に圧力を付与するねじりばね(117)を備える。
【0063】
本発明の前記鉗子(1)の当該変形例は、使用者が手動で作動させて前記摺動トレイ(4)を前記連結器(9)から解放可能な閉鎖手段(C)を提供する。この場合、前記摺動トレイの前記近接端部(43)は円錐形であって、停止面(43a)を有する。前記ステム部(41)の前記収容部(44)は、前記摺動トレイの前記近接端部(43)の形状に対して補完的な円錐形を有する。
【0064】
前記閉鎖手段(C)は、支点(196a)において前記連結器(9)に蝶番結合される閉鎖レバー(196)を備える。前記レバーは前記摺動トレイの前記近接端部(43)の停止面(43a)に係合する歯状端部(196b)を有し、これにより前記摺動トレイが前記連結器に保持及び固定される。
【0065】
ばね(197)は前記閉鎖レバー(196)に作用して前記閉鎖レバーを閉鎖位置に保持する。ボタン(198)は前記連結器(9)から上方位置において突出しており、これにより作業者が作動させ、前記閉鎖レバー(196)に作用して、前記閉鎖レバーを前記開放位置に移動させ、その際、前記歯状端部(196b)が前記摺動トレイの前記近接端部の前記停止面(43a)を解放する。
【0066】
図12は本発明の鉗子の別の変形例を開示する。この場合、前記連結器(9)の前記軸ざや(95)は前記軸ざや(95)周囲に均等な角度間隔で配置される複数の切欠き(95a)を備える。前記鉗子の前記固定枠(19)において、前記軸ざや(95)に向かって半径方向に突出する先端(119a)を有し、前記切欠き(95a)の1つに係合する板ばね(119)を設ける。これにより、前記連結器(9)の回転を調節し、結果として前記鉗子の前記切断装置(T)の角度位置を調節可能となる。
【0067】
次に、本発明の前記鉗子(1)の操作について説明する。外科医が前記作動レバー(5)を操作して前記作動レバーを前記ハンドル(2)に接近させると、前記作動レバー(5)が前記ピン(20)周囲を回転し、これにより前記第1のレバー(6)が前記ハンドル(2)に向かって移動する。
【0068】
その結果、前記第2のレバー(7)の前記第1のアームが前記ハンドル(2)に向かって移動し、これにより前記第2のレバー(7)が前記支点(11)周囲を回転する。前記第2のレバー(7)の前記第2のアームが前記作動レバー(5)に向かって移動することにより前記第3のレバー(8)を前記ビーク(3)に向かって押圧し、これにより前記摺動トレイ(4)が移動して前記切断部(40)を前記停止部(30)に接近させる。
【0069】
外科医が前記作動レバー(5)を解放すると、前記復帰手段(16)が前記第2のレバー(7)の前記第1のアームを前記作動レバー(5)に向かって移動させる。これにより前記第1のレバー(6)が前記作動レバー(5)に向かって移動し、その結果、前記作動レバー(5)が前記ハンドル(2)から分離する。
【0070】
同時に、前記第2のレバー(7)の前記第2のアームは前記ハンドル(2)に向かって移動し、更に前記第3のレバー(8)を前記ハンドル(2)に向かって移動させる。前記第3のレバー(7)は前記ステム部(41)を前記ハンドル(2)に向かって移動させ、更に前記摺動トレイ(4)を移動させる。これにより、前記摺動トレイ(4)の前記切断部(40)は前記固定ビーク(3)の前記停止端(30)から分離する。
【0071】
上記に鑑み、前記レバーは直線状の棒部材として形成されているため製造が容易であり、低価格で耐久性が高いため、上記したようなレバー機構を用いる利点は自明である。
【0072】
前記調節手段(91)を設けたことにより、前記鉗子を長期間使用したことにより前記切断装置(30)及び前記停止部(40)が磨滅し刃が鈍化した場合は前記切断装置のみを置換すればよく、前記鉗子全体を置換する必要が無いことは自明である。
【0073】
更に、前記調節手段(91)を設けたことにより、前記切断装置(T)の角度は、到達するのが困難又は不快な場所に到達できるよう調節可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図8A
図9
図9A
図10
図10A
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2017年10月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(補正後)
椎弓切除鉗子(1)であって:
固定ビーク(3)と、前記固定ビーク(3)に摺動可能に設けられる摺動トレイ(4)と、を備える切断装置(T)を備え;前記固定ビーク(3)は前記摺動トレイ(4)の切断部(40)に対する停止面として機能する停止部(30)を備え;
前記摺動トレイ(4)を作動させる作動レバー(5)と;
前記作動レバー(5)及び前記摺動トレイ(4)に接続されて前記作動レバー(5)に加わる力を増大させ、増大した力を前記摺動トレイ(4)に伝達するレバー機構と;
前記作動レバー(5)に対向し、前記固定ビークに結合される外枠(19)に結合されるハンドル(2)と、を備え;
前記増力レバー機構は:
直線状の棒部材として形成され、第1のピン(P1)により前記作動レバー(5)に蝶番結合される第1の端部(6a)及び第2のピン(P2)により第2のレバー(7)に蝶番結合される第2の端部(6b)を備える第1のレバー(6)と;
支点(11)周囲に回転可能に設けられる直線状の棒部材として形成され;第2のピン(P2)により前記第1のレバー(6)と、第3のピン(P3)により第3のレバー(8)とに接続される第2のレバー(7)と;
直線状の棒部材として形成され、前記第3のピン(P3)により前記第2のレバー(7)に蝶番結合される第1の端部(8a)と、第2の端部(8b)とを備える第3のレバー(8)と、を備え、
前記第2のレバーの前記支点(11)は前記外枠(19)に固定され;前記第2のレバー(7)の第1の端部(7a)と、前記第2のレバー(7)の第2の端部(7b)との間に配置されて:
前記支点(11)と、前記第1のレバー(6)に接続される前記第2のレバーの前記第1の端部(7a)との間第1のアームと
前記支点(11)と、前記第3のレバー(8)に蝶番結合される前記第2のレバーの第2の端部(7b)との間の第2のアームとを形成し;
前記第3のレバー(8)の第2の端部(8b)は前記摺動トレイ(4)を押圧するステム部(41)に第4のピン(P4)により接続され;
前記第1のレバー(6)及び前記第2のレバー(7)は、前記作動レバー(5)が開放位置に位置する場合は鈍角であり、前記作動レバー(5)を作動させると鋭角となる第1の角度(α)を形成し;
前記第2のレバー(7)及び前記第3のレバー(8)は、前記作動レバー(5)が開放位置に位置する場合は鋭角であり、前記作動レバー(5)を作動させると鈍角となる第2の角度(β)を形成し;
前記鈍角は95°〜110°の範囲であり
前記鋭角は50°〜70°の範囲であることを特徴とする、椎弓切除鉗子(1)。
【請求項2】
前記第1のレバー(6)及び前記第3のレバー(8)はH字形状の縦断面を有し、中央リブ(63、83)により接続されて前記第1の端部(6a、8a)に対応する第1の空隙及び前記第2の端部(6b、8b)に対応する第2の空隙を形成する2個の外壁(61、62、81、82)を備える、請求項1に記載の鉗子(1)。
【請求項3】
前記第1のレバー(6)及び前記第3のレバー(8)の各外壁(61、62、81、82)は前記第1のレバー(6)及び前記第3のレバー(8)の各空隙に対応する貫通孔(64a、64b、84a、84b)を有し;前記第2のレバーの第1の端部(7a)は前記第1のレバーの前記第2の端部(6b)に対応する前記孔(64b)と同心位置に設けられる孔(74a)を備え、前記第2のレバーの前記第2の端部(7b)は前記第3のレバーの前記第1の端部(8a)に対応する前記孔(84a)と同心位置に設けられる孔(74b)を備える、請求項2に記載の鉗子(1)。
【請求項4】
前記第2のレバー(7)は前記第1のレバー(6)より長くなるよう形成され、前記第3のレバー(8)は前記第1のレバー(6)より長く、且つ前記第2のレバー(7)より短くなるよう形成され;前記第2のレバー(7)の前記第1のアームは前記第2のレバー(7)の前記第2のアームより長くなるよう形成される、上記請求項のいずれか1つに記載の鉗子(1)。
【請求項5】
前記作動レバー(5)は前記ハンドル(2)に対して、前記作動レバーが前記ハンドルから大きく離れ、且つ前記摺動トレイの前記切断部(40)が前記固定ビークの前記停止部(30)から大きく離れる開放位置から、前記作動レバーが前記ハンドルに近接し、且つ前記摺動トレイの前記切断部(40)が前記固定ビークの前記停止部(30)に接触して停止する閉鎖位置に移動するよう構成され;前記鉗子(1)は前記作動レバー(5)を開放位置に保持する自動復帰手段(16)を備える、上記請求項のいずれか1つに記載の鉗子(1)。
【請求項6】
前記摺動トレイ(4)は前記レバー機構に接続される前記ステム部(41)に着脱可能に取付けられる近接端部(43)を備え、
前記固定ビーク(3)は、前記固定枠(19)に結合される連結器(9)に着脱可能に固定され、前記切断装置(T)を前記固定枠(19)から解放可能とする近接端部(31)を備える、上記請求項のいずれか1つに記載の手術用鉗子(1)。
【請求項7】
前記摺動トレイの前記近接端部(43)は球状であって、前記ステム部(41)の一方端において全方向性の球状接合部として設けられる球状収容部(44)に結合される、請求項6に記載の鉗子(1)。
【請求項8】
前記摺動トレイの前記近接端部(43)は円錐形であって、前記ステム部(41)の一方端に設けられる円錐形収容部(44)に係合する、請求項6に記載の鉗子(1)。
【請求項9】
閉鎖手段(C)を備え、前記閉鎖手段(C)は:
支点(196a)において前記連結器(9)に蝶番結合され、前記摺動トレイの前記近接端部(43)の停止面(43a)に係合して前記摺動トレイを前記連結器に保持及び固定する歯状端部(196b)を有する閉鎖レバー(196)と、
前記閉鎖レバー(196)に作用して前記閉鎖レバーを閉鎖位置に保持するばね(197)と、
作業者が作動させるよう前記連結器(9)から上方位置において突出し、前記閉鎖レバー(196)に作用して前記閉鎖レバーを、前記歯状端部(196b)が前記摺動トレイの前記近接端部の前記停止面(43a)を解放する前記開放位置に移動させるボタン(198)と、を備える、請求項8に記載の鉗子(1)。
【請求項10】
前記連結器(9)はバヨネット結合手段(96、32)により前記固定ビークの前記近接端部(31)に結合される、請求項6〜9のいずれか一項に記載の鉗子(1)。
【請求項11】
前記固定枠の前記連結器(9)に設けられて、前記連結器(9)及び前記ステム部(41)に対して前記切断装置(T)を固定/解放し、前記固定枠に結合される前記ハンドル(2)に対する前記切断装置(T)の角度を調節する調節手段(91)を備え、前記調節手段(91)は前記摺動トレイ(4)の移動の軸に直角な軸周囲を回転するつまみ部(92)を備える、請求項6〜10のいずれか一項に記載の鉗子(1)。
【請求項12】
前記連結器(9)は前記連結器周囲に均等な角度間隔で配置される複数の切欠き(95a)を備え、前記鉗子は、前記固定枠(19)に固定され、前記連結器(9)へ向かって半径方向に突出して前記切欠き(95a)の1つに係合する先端(119a)を有する板ばね(119)を備える、請求項6〜11のいずれか一項に記載の鉗子(1)。
【手続補正書】
【提出日】2018年6月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正の内容】
図2
【国際調査報告】