(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2018-538768(P2018-538768A)
(43)【公表日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】テレビメインボード装置及びテレビシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/41 20110101AFI20181130BHJP
H04N 21/436 20110101ALI20181130BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20181130BHJP
H04B 1/08 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
H04N21/41
H04N21/436
H04N5/64 551Z
H04B1/08 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-546730(P2018-546730)
(86)(22)【出願日】2016年9月18日
(85)【翻訳文提出日】2018年5月30日
(86)【国際出願番号】CN2016099185
(87)【国際公開番号】WO2017152616
(87)【国際公開日】20170914
(31)【優先権主張番号】201610128661.1
(32)【優先日】2016年3月7日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG
(71)【出願人】
【識別番号】518190466
【氏名又は名称】合一智能科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】任廷明
(72)【発明者】
【氏名】高博
(72)【発明者】
【氏名】安慎華
(72)【発明者】
【氏名】蘇文華
(72)【発明者】
【氏名】姚鍵
(72)【発明者】
【氏名】潘柏宇
(72)【発明者】
【氏名】王冀
【テーマコード(参考)】
5C164
5K016
【Fターム(参考)】
5C164FA04
5C164GA10
5C164TA02S
5C164UA01P
5C164UB71P
5K016AA03
5K016AA13
5K016BA14
5K016CF02
5K016DA02
5K016GA01
5K016GA08
(57)【要約】
本発明は、テレビメインボード装置及びテレビシステムに関する。前記テレビメインボード装置は、少なくとも1つの開口部を有するケースと、前記ケースに収容されているテレビメインボードと、開口部を介してケースから露出され、第1の電源電力を受けるために電源に接続可能な第1のインターフェースと、開口部を介してケースから露出され、テレビへ前記第1の電源電力及び前記テレビメインボードからのマルチメディア信号を伝送するとともに、テレビから第2の電源電力を受けて前記テレビメインボードに供給するために、テレビに接続可能な第2のインターフェースと、前記第1のインターフェースと前記第2のインターフェースとの間で前記第1の電源電力を伝送するために、前記第1のインターフェースと前記第2のインターフェースを接続するインターフェース接続部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビメインボード装置であって、
少なくとも1つの開口部を有するケースと、
前記ケースに収容されているテレビメインボードと、
開口部を介してケースから露出され、第1の電源電力を受けるために電源に接続可能な第1のインターフェースと、
開口部を介してケースから露出され、テレビへ前記第1の電源電力及び前記テレビメインボードからのマルチメディア信号を伝送するとともに、テレビから第2の電源電力を受けて前記テレビメインボードに供給するために、テレビに接続可能な第2のインターフェースと、
前記第1のインターフェースと前記第2のインターフェースとの間で前記第1の電源電力を伝送するために、前記第1のインターフェースと前記第2のインターフェースを接続するインターフェース接続部と、を備えるテレビメインボード装置。
【請求項2】
前記インターフェース接続部は、前記ケースにおける前記テレビメインボードが位置する側とは反対側に位置し、かつ前記反対側の周縁に沿って配置されている、請求項1に記載のテレビメインボード装置。
【請求項3】
前記第1のインターフェースはプラグ型インターフェースであり、前記第2のインターフェースはソケット型インターフェースである、請求項1に記載のテレビメインボード装置。
【請求項4】
前記第2の電源電力は、テレビにより前記第1の電源電力を変換したものであり、前記テレビメインボード装置への給電に用いられる、請求項1に記載のテレビメインボード装置。
【請求項5】
前記第2のインターフェースには、第1の電源電力を伝送するための端子、第2の電源電力を伝送するための端子、及びマルチメディア信号を伝送するための端子が集積されている、請求項1に記載のテレビメインボード装置。
【請求項6】
前記第2の電源電力を伝送するための端子及び前記マルチメディア信号を伝送するための端子は、前記テレビメインボードと電気的に接続され、前記第1の電源電力を伝送するための端子は、前記インターフェース接続部を介して前記第1のインターフェースにおける第1の電源電力を伝送するための端子と電気的に接続されるとともに、前記テレビメインボードと電気的に分離される、請求項5に記載のテレビメインボード装置。
【請求項7】
前記第2のインターフェースは、高精細度マルチメディアインターフェース(HDMI)を有し、前記HDMIのピンの一部は、高精細度マルチメディア信号を伝送するためのもので、他の一部は、第2の電源電力を伝送するためのものである、請求項1に記載のテレビメインボード装置。
【請求項8】
前記インターフェース接続部を被覆する絶縁被覆部をさらに備える、請求項1に記載のテレビメインボード装置。
【請求項9】
テレビシステムであって、
請求項1〜8のいずれか1項に記載のテレビメインボード装置と、
テレビと、
前記テレビメインボード装置と前記テレビを接続する接続装置と、
を備えるテレビシステム。
【請求項10】
前記接続装置は、
テレビメインボード装置からテレビに供給されるマルチメディア信号及び第1の電源電力を伝送可能で、かつテレビからテレビメインボード装置に供給される第2の電源電力を伝送可能な接続ケーブルと、
前記接続ケーブルの一端に位置し、テレビメインボード装置の第2のインターフェースに接続可能な第1の接続部と、
前記接続ケーブルの他端に位置し、テレビに接続可能な第2の接続部と、
を備える、請求項9に記載のテレビシステム。
【請求項11】
前記第1の接続部及び前記第2の接続部にはそれぞれ、第1の電源電力を伝送するための端子、第2の電源電力を伝送するための端子、及びマルチメディア信号を伝送するための端子が集積されている、請求項10に記載のテレビシステム。
【請求項12】
前記第1の接続部及び前記第2の接続部はそれぞれ、高精細度マルチメディアインターフェース(HDMI)を有し、前記HDMIのピンの一部は、高精細度マルチメディア信号を伝送するためのもので、他の一部は、第2の電源電力を伝送するためのものである、請求項10に記載のテレビシステム。
【請求項13】
前記テレビは、
テレビメインボード装置からのマルチメディア信号を受信して再生するとともに、テレビメインボード装置からの第1の電源電力を受けて電源盤に供給するアダプタ装置と、
第1の電源電力を第2の電源電力に変換して前記アダプタ装置に供給することにより前記アダプタ装置を介してテレビメインボード装置へ出力し、前記第1の電源電力を第3の電源電力に変換してテレビのバックライトシステムに給電する電源盤と、
を備える、請求項9に記載のテレビシステム。
【請求項14】
前記電源盤は、第1の電源電力を第4の電源電力に変換して前記アダプタ装置に給電する、請求項13に記載のテレビシステム。
【請求項15】
タイミングコントローラ(T−CON)をさらに備え、
前記アダプタ装置は、マルチメディア信号を前記タイミングコントローラに供給する、請求項13に記載のテレビシステム。
【請求項16】
前記アダプタ装置は、前記接続装置に接続可能なインターフェース部を備え、
前記インターフェース部には、第1の電源電力を伝送するための端子、第2の電源電力を伝送するための端子、及びマルチメディア信号を伝送するための端子が集積されている、請求項13に記載のテレビシステム。
【請求項17】
前記インターフェース部は、高精細度マルチメディアインターフェース(HDMI)を有し、前記HDMIのピンの一部は、高精細度マルチメディア信号を伝送するためのもので、他の一部は、第2の電源電力を伝送するためのものである、請求項16に記載のテレビシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2016年3月7日に出願された中国特許出願第201610128661.1号に基づく優先権を主張するものであり、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、視聴覚機器の分野に関し、特にテレビメインボード装置及びテレビシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来のテレビメインボードは一般的にテレビの後部ケースに内蔵されている。
図1aは、従来の技術におけるテレビメインボード及びこれとテレビ内の他の関連部との接続関係を示す模式図である。
図1aにおいて、テレビメインボードはテレビの後部ケースに内蔵され、220Vの電源電力は電力線を介してテレビの電源盤に入力され、電源盤は、電源電力の一部を12Vの直流電力に変換してテレビメインボードに給電し、電源電力の他の一部をライトバーの駆動電圧に変換してバックライトバーに供給することでスクリーンを点灯させる。テレビメインボードは、処理後のマルチメディア信号を出力して、例えばスクリーン表示を制御するタイミングコントローラ(T−CON)などの後段部に伝送する。
【0004】
図1bは、従来の技術におけるテレビメインボードを内蔵したテレビを示す背面図である。
【0005】
これから分かるように、従来の技術では、テレビメインボードがテレビの後部ケースに内蔵され、メインボードの外部接続用ポートが多いため、テレビの後部ケースから数多くの周辺機器接続用ケーブルを引き出す必要があり(例えば
図1b参照)、外見に影響を与えるだけでなく、周辺機器の取付けや設置も不便である。また、このようなテレビメインボードは取り外しや交換が不便であるため、一旦破損すると、または交換が必要な場合は、テレビ全体を交換することしかできないおそれがある。
【0006】
これに対して、従来の技術では、テレビメインボードを独立した装置として、テレビケース外に配置する解決策が提案されている。しかし、このようにすると、テレビ及びメインボードに対してそれぞれ給電配線を行う必要があり、またテレビとメインボードを接続する配線も必要になるため、配線が煩雑になり、使用及び取付けが相変わらず不便で、外見も綺麗とはいえない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記に鑑み、本発明は、テレビメインボード装置及びテレビシステムを提案し、従来の技術における上記した問題に対して、使用及び取付けがより簡便になる解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一側面として、少なくとも1つの開口部を有するケースと、前記ケースに収容されているテレビメインボードと、開口部を介してケースから露出され、第1の電源電力を受けるために電源に接続可能な第1のインターフェースと、開口部を介してケースから露出され、テレビへ前記第1の電源電力及び前記テレビメインボードからのマルチメディア信号を伝送するとともに、テレビから第2の電源電力を受けて前記テレビメインボードに供給するために、テレビに接続可能な第2のインターフェースと、前記第1のインターフェースと前記第2のインターフェースとの間で前記第1の電源電力を伝送するために、前記第1のインターフェースと前記第2のインターフェースを接続するインターフェース接続部と、を備えるテレビメインボード装置を提供する。
【0009】
別の側面として、前記テレビメインボード装置と、接続装置と、テレビとを備え、前記接続装置は、前記テレビメインボード装置と前記テレビを接続するテレビシステムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の各側面において、テレビメインボードを独立した装置として、テレビとは別体に配置することにより、テレビから外部接続用ケーブルを多く引き出す必要がなく、またテレビメインボードのメンテナンス及び交換が容易になる。また、本発明の各側面において、テレビ及びメインボードに対してそれぞれ給電配線を行う必要がなく、使用する際にテレビメインボードの第1のインターフェースを電源に接続し、第2のインターフェースをテレビに接続すれば、テレビメインボード装置及びテレビへの給電、およびテレビメインボード装置とテレビとの間の信号伝送を実現することができ、システムの複雑性が大幅に削減され、全体の外見が綺麗になるとともに、使用及び取付けが便利になる。
【0011】
本発明の他の特徴や側面は、以下、図面を参照して例示的実施例を詳しく説明することにより明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
明細書に含まれて明細書の一部をなす図面は、明細書とともに本発明の例示的実施例、特徴及び側面を示し、本発明の原理を解釈するものである。
【
図1a】
図1aは、従来の技術におけるテレビメインボード及びこれとテレビ内の他の関連部との接続関係を示す模式図である。
【
図1b】
図1bは、従来の技術におけるテレビメインボードを内蔵したテレビを示す背面図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例によるテレビメインボード装置を示す構成模式図である。
【
図3a】
図3aは、第2のインターフェースの例を示す構成模式図である。
【
図3b】
図3bは、第2のインターフェースの例を示す構成模式図である。
【
図3c】
図3cは、第2のインターフェースの例を示す構成模式図である。
【
図3d】
図3dは、第2のインターフェースの例を示す構成模式図である。
【
図4】
図4は、インターフェース接続部の例を示す構成模式図である。
【
図5a】
図5aは、インターフェース接続部の例を示す構成模式図である。
【
図5b】
図5bは、インターフェース接続部の例を示す構成模式図である。
【
図6a】
図6aは、一つの例による絶縁被覆部を示す構成模式図である。
【
図6b】
図6bは、一つの例による絶縁被覆部を示す構成模式図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施例によるテレビシステムを示す構成模式図である。
【
図8】
図8は、一つの例による接続装置を示す構成模式図である。
【
図9】
図9は、一つの例による接続ケーブルの横断面を示す構成模式図である。
【
図10】
図10は、一つの例によるテレビを示す構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の種々の例示的実施例、特徴及び側面を詳細に説明する。図面における同じ符号は、同一又は類似する機能を有する素子を示す。図面には実施例の種々の側面が示されているが、特記されていない限り、その比例どおりに図面を描く必要はない。
【0014】
ここでの「例示的」という専用語は、「例、実施例として用いられるか、または説明のためのものである」ことを意味する。ここで「例示的」に説明した実施例はいずれも他の実施例よりも好ましいか、または良いと解釈する必要はない。
【0015】
また、本発明をより良く説明するために、以下の具体的な実施形態において具体的な細部を多く記載した。本発明は、何らかの具体的な細部が無くとも同様に実施できることは、当業者が理解すべきことである。本発明の主旨を際立たせるために、一部の実施例では、当業者に良く知られている方法、手段、素子、および回路について詳細に記述しない。
【0016】
実施例1
図2は、本発明の一実施例によるテレビメインボード装置200を示す構成模式図である。
図1に示すように、このテレビメインボード装置200は主に、少なくとも1つの開口部を有するケース201を備える。このテレビメインボード装置200は、ケース201に収容されているテレビメインボード202をさらに備える。前記テレビメインボード装置は、第1のインターフェース203と、第2のインターフェース204と、インターフェース接続部205とをさらに備え、第1のインターフェース203及び第2のインターフェース204はそれぞれ、各々の開口部を介してケース201から露出する。第1のインターフェース203は、第1の電源電力を受けるために電源に接続可能であり、第2のインターフェース204は、テレビへ第1の電源電力及びテレビメインボードからのマルチメディア信号を伝送するとともに、テレビから第2の電源電力を受けて前記テレビメインボードに供給するために、テレビに接続可能である。インターフェース接続部205は、第1のインターフェース203と第2のインターフェース204との間で第1の電源電力を伝送するために、第1のインターフェース203と第2のインターフェース204を接続する。
【0017】
この実施例では、テレビメインボードを独立した装置として、テレビとは別体に配置することにより、テレビから外部接続用ケーブルを多く引き出す必要がなく、またテレビメインボードのメンテナンス及び交換が容易になる。また、この実施例では、テレビ及びメインボードに対してそれぞれ給電配線を行う必要がなく、テレビメインボード装置は第2のインターフェースを介してテレビに第1の電源電力を供給することによりテレビに給電することができるとともに、第2のインターフェースを介してテレビから第2の電源電力を受けてテレビメインボード装置に給電することができる。このようにして、使用する際に第1のインターフェースを電源に接続し、第2のインターフェースをテレビに接続すれば、テレビメインボード装置及びテレビへの給電、およびテレビメインボード装置とテレビとの間の信号伝送を実現することができ、システムの複雑性が大幅に削減され、全体の外見が綺麗になるとともに、使用及び取付けが便利になる。
【0018】
一つの例において、ケース201は直方体、立方体などの任意の必要な形状としてもよく、本発明では特に限定しない。開口部は主に、ケース内部のインターフェース(例えば電源インターフェース、オーディオ・ビデオインターフェース、ケーブルテレビインターフェース、USBインターフェース等)をケースから露出させ、また、ボタン、リモコン信号受信部、表示部等の各部を収容するためのものである。開口部の用途、形状、数、位置等は実際の必要に応じて配置することができ、本発明では特に限定しない。
【0019】
一つの例において、第1のインターフェース203を収容する開口部及び第2のインターフェース204を収容する開口部は、ケース201の同一側面に位置してもよい。ただし、開口部は、ケースの他の部位(例えばケースの対向する2つの側面)に位置してもよく、本発明では特に限定しない。
【0020】
第1のインターフェース203は、第1の電源電力を受けるために電源に接続可能である。一つの例において、第1の電源電力は、220Vの交流電力であってもよい。
【0021】
第2のインターフェース204は、テレビへマルチメディア信号及び第1の電源電力を伝送するとともに、テレビから第2の電源電力を受けるために、テレビに接続可能である。一つの例において、マルチメディア信号は、外部から入力された、又はテレビメインボード装置に内蔵されたオーディオ、ビデオ、テキスト等の種々の信号がテレビメインボードにより変換されたマルチメディア信号、例えば高精細度マルチメディアインターフェース(HDMI(登録商標))信号であってもよい。
【0022】
一つの例において、第2の電源電力は、テレビにより第1の電源電力を変換したもの、例えば220Vの交流電力をAC−DC(交流から直流へ)変換して得られる直流電力であってもよい。第2の電源電力は、テレビメインボード装置への給電に用いることができる。第2の電源電力の電圧値は、テレビメインボード装置への給電の必要に応じて任意に(例えば5Vに)設定することができる。
【0023】
一つの例において、第1のインターフェースは、第1の電源電力を伝送するための端子、例えばライブライン端子及びニュートラルライン端子を有してもよい。
【0024】
一つの例において、第2のインターフェース204には、第1の電源電力を伝送するための端子、第2の電源電力を伝送するための端子、及びマルチメディア信号を伝送するための端子が集積されていてもよい。このような集積化した配置により、テレビメインボード装置とテレビとの間は1本の接続ケーブルのみで、テレビメインボード装置及びテレビへの給電、およびマルチメディア信号の伝送を実現することができ、システム全体の外見が綺麗になるとともに、取付け及び使用が便利になる。
【0025】
一つの例において、第2のインターフェース204において第2の電源電力を伝送するための端子及びマルチメディア信号を伝送するための端子は、前記テレビメインボードと電気的に接続され、第1の電源電力を伝送するための端子は、インターフェース接続部205を介して第1のインターフェース203における第1の電源電力を伝送するための端子と電気的に接続されるとともに、前記テレビメインボード202と電気的に分離されてもよい。これにより、第1の電源電力がテレビメインボードを通過しないようにして、テレビメインボードの動作に影響を与え、ひいてはテレビメインボードが破損することを避けることができる。
【0026】
一つの例において、第1のインターフェース203は、プラグ型インターフェース(オスコネクタともいう)で、第2のインターフェース204は、ソケット型インターフェース(メスコネクタともいう)であってもよい。これにより、第1のインターフェース203に第1の電源電力が投入されるとき、第2のインターフェースはメスコネクタとして、その導電部分(例えば各端子)が露出しないので、安全性が確保される。
【0027】
一つの例において、第1のインターフェース203及び第2のインターフェース204の各端子は、各々のインターフェース受け部に固定され、第1のインターフェース203のインターフェース受け部は、ケース201に固定的に接続され、第2のインターフェース204のインターフェース受け部は、ケース201又はテレビメインボード202に固定的に接続されてもよい。
【0028】
一つの例において、第2のインターフェースは、高精細度マルチメディアインターフェース(HDMI)を有してもよい。HDMIは例えば、19個より多いピン(PINともいう)を有してもよく、例えば29個又は30個のピンを有するのが好ましい。ピンの一部(例えば13個、又は必要に応じる他の任意の個数のピン)はHDMI信号を伝送するためのもので、他の一部(例えば6個、又は必要に応じる他の任意の個数のピン)は第2の電源電力(例えば5Vの直流電源電力)を伝送するためのものとするのが好ましい。さらに、制御信号等の他の必要な信号を伝送するためのピンを有してもよい。
【0029】
第2のインターフェースの各端子は必要に応じて、任意の輪郭形状の配列で配置することができる。
【0030】
第2のインターフェース204は、第1の電源電力(例えば220Vの電源電力)を伝送するためのライブライン端子及びニュートラルライン端子をさらに有してもよい。
【0031】
また、HDMIとライブライン端子及びニュートラルライン端子との位置関係及び第2のインターフェースの外輪郭なども、必要に応じて設定することができ、本発明では特に限定しない。
【0032】
図3a〜
図3dは、第2のインターフェース204のいくつかの例を示す構成模式図である。
図3aにおいて、ライブライン端子302及びニュートラルライン端子303はそれぞれHDMI301の両側に位置する。
図3bにおいて、ライブライン端子302及びニュートラルライン端子303はそれぞれHDMI301の上方及び下方に位置する。
図3cにおいて、ライブライン端子302及びニュートラルライン端子303はいずれもHDMI301の下方(又は上方)に位置する。
図3dにおいて、ライブライン端子302及びニュートラルライン端子303の一方は、HDMI301の上方(又は下方)に位置し、他方は、HDMI301の左側(又は右側)に位置する。また、図示されていないが、ライブライン端子302及びニュートラルライン端子303はいずれもHDMI301の左側又は右側に位置してもよい。
図3a〜
図3dに示す例は、第2のインターフェース204の例に過ぎず、第2のインターフェースの具体的な構造は、当業者が実際の必要に応じて設計することができ、テレビへマルチメディア信号及び第1の電源電力を伝送するとともにテレビから第2の電源電力を受けることができるものであればよいことは、当業者には理解されるであろう。
【0033】
図4、5a及び
図5bは、インターフェース接続部の例を示す構成模式図である。
図4は、テレビメインボード装置の上面図である。
図4に示すように、インターフェース接続部はシート状の金属接続線であってもよく、ライブライン401及びニュートラルライン402を含んでもよい。ライブライン401及びニュートラルライン402の一端がそれぞれ、第1のインターフェース203のライブライン端子2031及びニュートラルライン端子2032に接続され、ライブライン401及びニュートラルライン402の他端がそれぞれ、第2のインターフェース204のライブライン端子2041及びニュートラルライン端子2042に接続されることにより、第1のインターフェース203と第2のインターフェース204との間で第1の電源電力を伝送することができる。
【0034】
図5a及び5bは、第2のインターフェースから見た側面図である。
図5aは分解図であり、
図5bは組立図である。
図4及び
図5a、
図5bに示す例において、インターフェース接続部205は、ケース201におけるテレビメインボード202が位置する側(例えば下側)とは反対側(例えば上側)に位置し、かつ前記反対側の周縁に沿って配置されている。このような配置により、インターフェース接続部205がテレビメインボードから離れるようにして、テレビメインボードの信号への妨害が避けられる。一つの例において、ライブライン401及びニュートラルライン402はそれぞれ、端部4011、4021及び接続部4012、4022を含んでもよい。端部は、第1のインターフェース及び第2のインターフェースの対応する端子(例えばライブライン端子及びニュートラルライン端子)と電気的に接続され、接続部は、端部と電気的に接続され、かつケース201におけるテレビメインボード202が位置する側とは反対側の周縁に沿って配置されている。この周縁において、ライブライン401の接続部4012及びニュートラルライン402の接続部4022は平行に配置されてもよい。
【0035】
図6a及び
図6bは、一つの例による絶縁被覆部を示す構成模式図である。
図6aは、ケースの内部からインターフェース接続部が位置する側(例えば上側)を見たものである。
図6bは、絶縁被覆部601の模式図である。
図6a及び
図6bに示すように、テレビメインボード装置は、インターフェース接続部が露出されないように、更にインターフェース接続部とメインボード装置とを離間させて、テレビメインボード装置の安全性を向上させるためにインターフェース接続部205を被覆する絶縁被覆部601をさらに備えてもよい。絶縁被覆部は、インターフェース接続部を封止的に被覆してもよい。絶縁被覆部は、例えばプラスチックなどの任意の適切な絶縁材料で製造されてもよい。絶縁被覆部601は、その形状及びサイズをインターフェース接続部205に合わせたもので、例えば都合よくインターフェース接続部を封止的に被覆できるカバー板状の絶縁被覆部であってもよい。絶縁被覆部601は、穴6011をさらに備えてもよく、インターフェース接続部がこの穴を介して第1のインターフェース及び第2のインターフェースにおける第1の電源電力を伝送するための端子を電気的に接続するようにする。
【0036】
実施例2
図7は、本発明の一実施例によるテレビシステムを示す構成模式図である。
図7に示すように、このテレビシステムは、実施例1のテレビメインボード装置701、接続装置702、及びテレビ703を備え、接続装置702は、テレビメインボード装置701とテレビ703を接続する。
【0037】
図8は、一つの例による接続装置を示す構成模式図である。
図8に示すように、この接続装置800は、テレビメインボード装置からテレビに供給されるマルチメディア信号及び第1の電源電力を伝送可能で、かつテレビからテレビメインボード装置に供給される第2の電源電力を伝送可能な接続ケーブル801を備える。この接続装置800は、前記接続ケーブルの一端に位置し、テレビメインボード装置に接続可能な第1の接続部802と、前記接続ケーブルの他端に位置し、テレビに接続可能な第2の接続部803とをさらに備える。
【0038】
この実施例による接続装置は、マルチメディア信号、第1の電源電力及び第2の電源電力の伝送を統合し、見かけ上の1本の接続ケーブルによって、テレビ及びテレビメインボード装置への給電、およびマルチメディア信号の伝送を実現することができ、システムの複雑性が大幅に削減され、全体の外見が綺麗になるとともに、使用及び取付けが便利になる。
【0039】
第1の電源電力、第2の電源電力及びマルチメディア信号についての説明は、実施例1を参照してよい。ここでは、簡潔のために省略する。
【0040】
一つの例において、第1の接続部802は、実施例1におけるテレビメインボード装置の第2のインターフェース204に適合させて接続してもよい。第2の接続部803は、テレビの対応するインターフェース部に適合させて接続してもよい。
【0041】
一つの例において、第1の接続部802及び第2の接続部803にはそれぞれ、第1の電源電力を伝送するための端子、第2の電源電力を伝送するための端子、及びマルチメディア信号を伝送するための端子が集積されていてもよい。これに対応して、接続ケーブル801は、第1の電源電力を伝送するための接続線、第2の電源電力を伝送するための接続線、及びマルチメディア信号を伝送するための接続線を備えてもよい。
【0042】
例えば、第1の接続部及び第2の接続部は、
図3a〜
図3dに示すものと類似する構造を有してもよい。第1の接続部及び第2の接続部についての説明は、上記した
図3a〜
図3dの説明及び第2のインターフェースについての説明を参照してよい。ここでは省略する。第1の接続部及び第2の接続部の両者の構造は同じでもよいし、異なってもよく、本発明では特に限定しない。
【0043】
図9は、一つの例による接続ケーブルの横断面を示す構成模式図である。この例において、接続ケーブルは、マルチメディア信号及び第2の電源電力を伝送するためのHDMI伝送線群901と、第1の電源電力を伝送するためのライブライン902及びニュートラルライン903とを有してもよい。ライブライン及びニュートラルラインは、シールド部904で取り囲まれてもよい。
【0044】
図9に示すものは、接続ケーブルの1つの例に過ぎず、接続ケーブルの具体的な構造は、当業者が実際の必要に応じて設定することができ、マルチメディア信号、第1及び第2の電源電力を伝送することができるものであればよいことは、当業者には理解されるであろう。
【0045】
接続ケーブルにおける各伝送線は、第1の接続部及び第2の接続部における各端子に対応して設けられ、電気的に接続されてもよい。
【0046】
図10は、一つの例によるテレビを示す構成模式図である。
図10に示すように、このテレビは、テレビメインボード装置からのマルチメディア信号を受信して再生するとともに、テレビメインボード装置からの第1の電源電力を受けて電源盤1002に供給するアダプタ装置1001を備える。このテレビは電源盤1002をさらに備え、前記電源盤1002は、第1の電源電力を第2の電源電力に変換して前記アダプタ装置1001に供給することにより前記アダプタ装置1001を介してテレビメインボード装置へ出力し、前記第1の電源電力を第3の電源電力に変換してテレビのバックライトシステムに給電する。
【0047】
この実施例のテレビには、テレビメインボードが内蔵されていない。その一方、テレビメインボード装置はテレビとは別体に配置されることで、テレビから外部接続用ケーブルを多く引き出す必要がなく、またテレビメインボードのメンテナンス及び交換が容易になる。また、この実施例において、アダプタ装置によって、テレビ及びテレビメインボード装置への給電およびマルチメディア信号の伝送を実現することができる。このようにして、使用する際にテレビにテレビメインボード装置を接続すればよく、余計な電力線を必要としないので、システムの複雑性が大幅に削減され、全体の外見が綺麗になるとともに、使用及び取付けが便利になる。
【0048】
第1の電源電力、第2の電源電力及びマルチメディア信号についての説明は、実施例1を参照してよい。ここでは、簡潔のために省略する。
【0049】
一つの例において、電源盤1002は、第1の電源電力を第4の電源電力に変換して前記アダプタ装置に給電してもよい。第4の電源電力は、例えば220Vの交流電力(第1の電源電力)をAC−DC変換して得ることができる。第4の電源電力の電圧値は、アダプタ装置への給電の必要に応じて任意に(例えば12Vに)設定することができる。
【0050】
一つの例において、電源盤1002は、第1の電源電力を第2の電源電力又は第4の電源電力に変換するためにAC−DC変換器を備えてもよい。
【0051】
一つの例において、テレビのバックライトシステムは、バックライトバーであってもよい。この場合、第3の電源電力は、バックライトバーの駆動電圧であってもよい。当業者は実際の適用場面に応じて、第3の電源電力の電圧値を設定することができる。
【0052】
一つの例において、このテレビは、タイミングコントローラ(T−CON)をさらに備えてもよい。アダプタ装置は、表示を行うようにディスプレイを駆動するためにマルチメディア信号(例えばビデオ信号)を前記タイミングコントローラに供給することができる。例えば、アダプタ装置は、マルチメディア信号をタイミングコントローラに供給するために、VBO(V−by−One、信号伝送インターフェース規格)又は51Pin LVDS(Low−Voltage Differential Signaling、低電圧差動信号)インターフェースを有してもよい。
【0053】
一つの例において、アダプタ装置1001は、インターフェース部をさらに有してもよい。このインターフェース部は、前記接続装置の第2の接続部803に適合させて接続してもよい。このインターフェース部には、第1の電源電力を伝送するための端子、第2の電源電力を伝送するための端子、及びマルチメディア信号を伝送するための端子が集積されていてもよい。インターフェース部は、
図3a〜
図3dと類似する構造を有してもよい。インターフェース部についての説明は、上記した
図3a〜
図3dの説明及び第2のインターフェースについての説明を参照してよい。ここでは、簡潔のために省略する。これら構造は、インターフェース部の構造の例に過ぎず、インターフェース部の構造は実際の必要に応じて設計することができ、第1の電源電力を伝送するための端子、第2の電源電力を伝送するための端子、及びマルチメディア信号を伝送するための端子が集積されているものであればよいことは、当業者には理解されるであろう。
【0054】
適用例
本発明をより良く理解させるために、以下は、1つの例示的な適用場面における本発明の実施例の作動過程を示す。この例は、理解を容易にするためのものに過ぎず、本発明を限定するものではないことは、当業者には理解されるであろう。
【0055】
図7に示すテレビシステムを例とする。テレビメインボード装置701の第1のインターフェースは、電力線を介して220Vの交流電源に接続することができる。この電源で供給される220Vの電源電力(第1の電源電力)は、テレビメインボード装置701によって接続装置702を介してテレビ703に供給することができる。テレビ703におけるアダプタ装置は、この220Vの電源電力を受けて電源盤に供給し、電源盤は、この電源電力の一部をバックライトバーの駆動電圧に変換してバックライトバーを駆動し、この電源電力の他の一部を12Vの直流電力である第4の電源電力に変換してアダプタ装置に給電し、また他のもう一部を5Vの直流電力である第2の電源電力に変換し、アダプタ装置は、この第2の電源電力をテレビメインボード装置701に供給して給電する。電源を入れたテレビメインボード装置701は、変換後のHDMI信号を、さらに接続装置702を介してテレビ703に供給し、電源を入れたアダプタ装置は、このHDMI信号をT−CONなどの他の部に供給してマルチメディア信号を再生することができる。
【0056】
以上は、本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の権利範囲はこれらに限定されるものではない。当業者が本発明に開示される技術の範囲内で容易に想到できる変形や変更はいずれも、本発明の権利範囲に含まれる。したがって、本発明の権利範囲は、添付の特許請求の範囲によるものである。
【0057】
実用性
本発明の各側面において、テレビメインボードを独立した装置として、テレビとは別体に配置することにより、テレビから外部接続用ケーブルを多く引き出す必要がなく、またテレビメインボードのメンテナンス及び交換が容易になる。また、本発明の各側面において、テレビ及びメインボードに対してそれぞれ給電配線を行う必要がなく、使用する際にテレビメインボードの第1のインターフェースを電源に接続し、第2のインターフェースをテレビに接続すれば、テレビメインボード装置及びテレビへの給電、およびテレビメインボード装置とテレビとの間の信号伝送を実現することができ、システムの複雑性が大幅に削減され、全体の外見が綺麗になるとともに、使用及び取付けが便利になる。
【国際調査報告】