特表2019-502710(P2019-502710A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特表2019502710-ニンニク組成物 図000006
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-502710(P2019-502710A)
(43)【公表日】2019年1月31日
(54)【発明の名称】ニンニク組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/8962 20060101AFI20190104BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 7/02 20060101ALI20190104BHJP
   A61K 31/4375 20060101ALI20190104BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20190104BHJP
   A61K 31/198 20060101ALI20190104BHJP
   A61K 38/05 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 3/02 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 17/18 20060101ALI20190104BHJP
   A61P 39/06 20060101ALI20190104BHJP
   A23L 33/105 20160101ALI20190104BHJP
   A23L 2/52 20060101ALI20190104BHJP
   A23L 2/38 20060101ALI20190104BHJP
   A23K 10/30 20160101ALI20190104BHJP
   A23L 19/00 20160101ALN20190104BHJP
【FI】
   A61K36/8962
   A61P43/00 121
   A61P7/02
   A61K31/4375
   A61K31/05
   A61K31/198
   A61K38/05
   A61P9/00
   A61P37/02
   A61P19/08
   A61P19/02
   A61P21/00
   A61P3/02
   A61P3/00
   A61P17/18
   A61P39/06
   A61P43/00 107
   A23L33/105
   A23L2/00 F
   A23L2/38 C
   A23K10/30
   A23L19/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-535160(P2018-535160)
(86)(22)【出願日】2017年1月6日
(85)【翻訳文提出日】2018年7月5日
(86)【国際出願番号】MY2017000002
(87)【国際公開番号】WO2017119808
(87)【国際公開日】20170713
(31)【優先権主張番号】PI2016700060
(32)【優先日】2016年1月8日
(33)【優先権主張国】MY
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】516080507
【氏名又は名称】インキューファーム グループ エスディーエヌ ビーエイチディー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(72)【発明者】
【氏名】ペン リ ヴェルン
(72)【発明者】
【氏名】デ コスタ パトリシア
(72)【発明者】
【氏名】ベア ジ ミン
(72)【発明者】
【氏名】ラウ キアン ザップ
【テーマコード(参考)】
2B150
4B016
4B018
4B117
4C084
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
2B150AB10
2B150DD37
2B150DD57
4B016LC07
4B016LG09
4B016LP02
4B016LP04
4B018LB08
4B018LB10
4B018MD55
4B018ME14
4B018MF01
4B018MF02
4B117LC04
4B117LG07
4B117LP01
4C084AA01
4C084AA02
4C084BA14
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4C084MA17
4C084MA22
4C084MA23
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4C086MA43
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4C088MA41
4C088MA43
4C088MA52
4C088MA59
4C088MA60
4C088MA63
4C088MA65
4C088MA66
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4C088ZA54
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4C088ZC22
4C088ZC37
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4C206MA56
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4C206ZC21
4C206ZC22
4C206ZC37
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(57)【要約】
本発明は、一般に少なくとも2つの異なるニンニク抽出物を含む組成物、並びに対象における血流の改善及び/又は血小板凝集の低減及び/又は循環系の全般的健康の維持及び/若しくは改善のための前記組成物の使用に関する。例えば、当該組成物はまた、1つ又は複数の心疾患、脳血管性又は脳疾患、免疫疾患、骨、関節及び筋肉の疾患、疲労並びに細胞酸化の発症を治療するか若しくは低減するか若しくは予防するためにも使用され得る。当該組成物はまた、活力を増加し、栄養分送達及び/又は代謝廃棄物除去を改善し、同様に細胞保護及び活性の修復を改善するためにも使用され得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のニンニク抽出物、及び
第1のニンニク抽出物とは異なる第2のニンニク抽出物、
を含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記ニンニク抽出物、例えば、前記第1及び/又は第2のニンニク抽出物が、生ニンニク、水性ニンニク抽出物、非水性ニンニク抽出物、アルコール性ニンニク抽出物、ニンニク濃縮物、ニンニク油、ニンニク浸漬、ニンニク粉末若しくはニンニク細粒又はこれらの2つ以上の任意の組み合わせに由来する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ニンニク抽出物成分、例えば、前記第1のニンニク抽出物及び第2のニンニク抽出物が、血小板凝集の阻害に関して相乗効果を有する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物による血小板凝集の阻害%が、個々のニンニク抽出物成分による血小板凝集の阻害%の総計、例えば第1及び第2のニンニク抽出物の血小板凝集の阻害%の総計より高い、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物による血小板凝集の阻害%が、個々のニンニク抽出物成分による血小板凝集の阻害%の総計、例えば第1及び第2のニンニク抽出物の血小板凝集の阻害%の総計より、少なくとも約5%高く、例えば少なくとも約10%高い、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物の最大半量の阻害濃度(IC50)が、個々のニンニク抽出物の組み合わせの期待IC50、例えば第1及び第2のニンニク抽出物の組み合わせの期待IC50より低い、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物のIC50が、最低IC50を有するニンニク抽出物成分のIC50、例えば最低IC50を有する第1又は第2のニンニク抽出物のIC50より低い、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
第1及び第2のニンニク抽出物の1つが、熟成ニンニク抽出物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記熟成ニンニク抽出物が、黒ニンニク抽出物、カラメル化ニンニク抽出物及び/又は発酵性ニンニク抽出物、例えば黒ニンニク粉末抽出物(BGPE)である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
第1及び第2のニンニク抽出物の1つが、非熟成ニンニク抽出物である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記非熟成ニンニク抽出物が、臭気除去ニンニク抽出物、例えば臭気除去ニンニク粉末抽出物(DGPE)である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記第1のニンニク抽出物が、黒ニンニク抽出物であり、及び前記第2のニンニク抽出物が、臭気除去ニンニク抽出物である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比が、1:99〜99:1、例えば1:10〜10:1の範囲である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記第1のニンニク抽出物が、黒ニンニク抽出物であり、及び前記第2のニンニク抽出物が、臭気除去ニンニク抽出物であり、前記第1のニンニク抽出物対前記第2のニンニク抽出物の質量比が、約1:2又は約3:7である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、アリシン、ポリフェノール、アリイン、γ−グルタミルシステイン、S−アリル−L−システイン、他のチオスルフィネート、硫黄化合物又はこれらの任意の組み合わせを含み、例えば前記組成物が、アリシン、ポリフェノール、アリイン、γ−グルタミルシステイン、S−アリル−L−システイン、他のチオスルフィネート及び硫黄化合物を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物が:
a)約0.5%(質量/質量)以上、例えば約1.5%(質量/質量)以上のアリシン;及び/又は
b)約0.5%(質量/質量)以上、例えば約1.5%(質量/質量)以上のポリフェノール;及び/又は
c)約0.5%(質量/質量)以上、例えば約1.5%(質量/質量)以上の合計チオスルフィネート;及び/又は
d)約1.5%(質量/質量)以上、例えば約3.2%(質量/質量)以上のアリイン;及び/又は
e)約1.5%(質量/質量)以上、例えば約3.0%(質量/質量)以上のγ−グルタミルシステイン;及び/又は
f)約0.3%(質量/質量)以上、例えば約0.6%(質量/質量)以上の合計硫黄;及び/又は
g)約0.05%(質量/質量)以上、例えば約0.1%(質量/質量)以上のS−アリル−L−システイン
を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記第1及び第2のニンニク抽出物とは異なる第3のニンニク抽出物を更に含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
食材、栄養補助食品、飲料、飲料補助食品、食餌補助食品、健康補助食品、食事補充製品、食品添加物、動物用の飼料又は飼料添加物である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物並びに薬学的に許容され得る賦形剤及び/又は担体及び/又は希釈剤を含む、医薬組成物。
【請求項20】
対象における血流の改善、例えば増加に使用するための、及び/又は対象における血小板凝集の低減に使用するための、及び/又は対象における循環系の全般的健康の維持及び/又は改善に使用するための、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物又は請求項19に記載の医薬組成物。
【請求項21】
対象における血流の改善、例えば増加のための、及び/又は対象における血小板凝集の低減のための、及び/又は対象における循環系の全般的健康の維持及び/又は改善のための医薬製造における、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物又は請求項19に記載の医薬組成物の使用。
【請求項22】
対象における血流の改善、例えば増加のための、及び/又は対象における血小板凝集の低減のための、及び/又は対象における循環系の全般的健康の維持及び/又は改善のための治療的方法であって、前記方法が、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物又は請求項19に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、治療的方法。
【請求項23】
対象における血流の維持若しくは改善、例えば増加のための、及び/又は対象における血小板凝集の低減のための、及び/又は対象における循環系の全般的健康の維持及び/又は改善のための非治療的方法であって、前記方法が、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物又は請求項19に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、非治療的方法。
【請求項24】
前記組成物又は医薬組成物が、心疾患の発症の治療又は低減又は予防のためのものである、請求項20に記載の使用のための組成物又は使用のための医薬組成物、請求項21に記載の使用又は請求項22若しくは23に記載の方法。
【請求項25】
前記組成物又は医薬組成物が、脳血管性又は脳疾患の発症の治療又は低減又は予防のためのものである、請求項20に記載の使用のための組成物若しくは使用のための医薬組成物、請求項21に記載の使用又は請求項22若しくは23に記載の方法。
【請求項26】
前記組成物又は医薬組成物が、免疫疾患の発症の治療又は低減又は予防のためのものである、請求項20に記載の使用のための組成物若しくは使用のための医薬組成物、請求項21に記載の使用又は請求項22若しくは23に記載の方法。
【請求項27】
前記組成物又は医薬組成物が、骨、関節及び/又は筋肉の疾患の発症の治療又は低減又は予防のためのものである、請求項20に記載の使用のための組成物若しくは使用のための医薬組成物、請求項21に記載の使用又は請求項22若しくは23に記載の方法。
【請求項28】
前記組成物又は医薬組成物が、対象における活力の増加及び/又は疲労の発症の低減若しくは予防のためのものである、請求項20に記載の使用のための組成物若しくは使用のための医薬組成物、請求項21に記載の使用又は請求項22若しくは23に記載の方法。
【請求項29】
前記組成物又は医薬組成物が、栄養分送達及び/又は代謝廃棄物除去の改善のためのものである、請求項20に記載の使用のための組成物若しくは使用のための医薬組成物、請求項21に記載の使用又は請求項22若しくは23に記載の方法。
【請求項30】
前記組成物又は医薬組成物が、細胞酸化の低減若しくは予防及び/又は細胞保護の改善及び活性の修復のためのものである、請求項20に記載の使用のための組成物若しくは使用のための医薬組成物、請求項21に記載の使用又は請求項22若しくは23に記載の方法。
【請求項31】
前記方法が、第1のニンニク抽出物及び第2のニンニク抽出物並びに任意に薬学的に許容され得る賦形剤及び/又は担体及び/又は希釈剤を組み合わせることを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物又は請求項19に記載の医薬組成物を作製する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの異なるニンニク抽出物を含む組成物、並びに血流の改善(例えば増加)のための前記組成物の使用及び/又は血小板凝集の低減のための前記組成物の使用に関する。当該組成物は、循環系の全般的健康の維持及び/若しくは改善のために、例えば1つ又は複数の循環系関連の疾患若しくは障害の発症を治療するか若しくは低減するか若しくは予防するために、及び/又は健康な血流の維持若しくは改善を介して、例えば対象の代謝系等の対象に有益な効果を提供するために使用され得る。
【背景技術】
【0002】
血液は、適切な機能性のために身体器官に必要とされる全ての栄養分及び酸素を運搬する。十分な量の血液供給は、個体が健康であるために必要である。血液は、標的組織に酸素及び栄養分を運搬し、組織から二酸化炭素及び代謝廃棄生成物を除去し、及び例えば免疫原性細胞及びタンパク質を感染部位に送達することにより免疫学的機能を支持する。付加的に、血液はまた、身体pH及び体温の調節も援助する。細胞中の酸素及び他の栄養分の濃度は、最良の健康指標の1つであり得て、これらのパラメータは、血流量と密接に関連している(Jayanthy、2011年)。従って、血流は、循環系に関連するものを含み、広範囲の健康問題と関係がある。
【0003】
血流に影響を及ぼし得る1つの要因は、血小板凝集である。例えば、血小板凝集は血管壁に付着し得て、これはその血管の部分的又は全体的な遮断を引き起こす恐れがある。これは、標的器官への不十分な血流へとつながり、従って特別な疾患の発症の一因となるか又は結果としてもたらすこともあり得る。従って、血小板凝集レベルは、血流の指標となり得る。
【0004】
従って、血流を維持するか又は改善し(例えば増加させる)及び/又は血小板凝集を低減する代替的及び/又は改善された組成物が望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第1の態様に基づいて、第1のニンニク抽出物及び第1のニンニク抽出物とは異なる第2のニンニク抽出物を含む組成物を提供する。特定の実施形態では、当該組成物は、第1のニンニク抽出物及び第1のニンニク抽出物とは異なる第2のニンニク抽出物から本質的に成るか又はこれらから成る。
【0006】
第2の態様に基づいて、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物(例えば、第1のニンニク抽出物及び第2のニンニク抽出物を含む、これらから本質的に成るか又はこれらから成る組成物)並びに薬学的に許容される賦形剤及び/又は担体及び/又は希釈剤を含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態では、当該組成物は、栄養補助組成物である。
【0007】
第3の態様に基づいて、対象における血流の改善(例えば血流の増加)に使用するための、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を提供する。
【0008】
第4の態様に基づいて、対象における血小板凝集の低減に使用するための、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を提供する。
【0009】
第5の態様に基づいて、対象における循環系の全般的健康の維持及び/又は改善に使用するための、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を提供する。
【0010】
第6の態様に基づいて、対象における血流の改善(例えば血流の増加)のための医薬製造における、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物の使用を提供する。
【0011】
第7の態様に基づいて、対象における血小板凝集の低減のための医薬製造における、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物の使用を提供する。
【0012】
第8の態様に基づいて、対象における循環系の全般的健康の維持及び/又は改善のための医薬製造における、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物の使用を提供する。
【0013】
第9の態様に基づいて、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における血流の改善(例えば血流の増加)のための治療的方法を提供する。
【0014】
第10の態様に基づいて、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における血小板凝集の低減のための治療的方法を提供する。
【0015】
第11の態様に基づいて、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の循環系の全般的健康の改善及び/又は維持のための治療的方法を提供する。
【0016】
第12の態様に基づいて、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における血流の維持又は改善(例えば血流の増加)のための非治療的方法を提供する。
【0017】
第13の態様に基づいて、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における血小板凝集の維持又は低減のための非治療的方法を提供する。
【0018】
第14の態様に基づいて、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の循環系の全般的健康の維持及び/又は改善のための非治療的方法を提供する。
【0019】
第15の態様に基づいて、第1のニンニク抽出物及び第2のニンニク抽出物並びに任意選択で薬学的に許容される賦形剤及び/又は担体及び/又は希釈剤を組み合わせることを含む、本発明の任意の態様又は実施形態に基づく組成物又は医薬組成物を作製する方法を提供する。
【0020】
本発明の実施形態は、発明を実施するための形態に更に記載される。本明細書に記載の任意の実施形態又は本明細書に記載の実施形態の任意の組み合わせは、文脈に明らかに矛盾しない限り、本発明の任意の1つ又は複数の態様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】臭気除去ニンニク粉末抽出物(IQP−J)、黒ニンニク粉末抽出物(IQP−K)及び本発明の実施形態の1つに記載されるニンニク組成物(IQP−A)を含む、ニンニク抽出物の種々の試料による血小板凝集阻害効果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、種々のニンニク抽出物の組み合わせは対象における血流を改善することができるという驚くべき知見に少なくとも部分的に基づく。例えば、本発明の実施形態は、種々のニンニク抽出物は相乗的に作用して対象における血流を改善し得るという驚くべき知見に基づく。理論に束縛されることは望まないが、ニンニク抽出物は血小板凝集の低減を補助し、これが血流改善に寄与すると考えられている。
【0023】
当該組成物又は医薬組成物は、第1のニンニク抽出物及び第1のニンニク抽出物とは異なる第2のニンニク抽出物を含む。当該組成物又は医薬組成物はまた、第1及び第2のニンニク抽出物とは異なり得る1つ又は複数の更なるニンニク抽出物も更に含んでもよい。例えば、当該組成物又は医薬組成物は、第3のニンニク抽出物を更に含むか、又は第3及び第4のニンニク抽出物を更に含むか、又は第3、第4及び第5のニンニク抽出物を更に含むか、又は第3、第4、第5及び第6のニンニク抽出物を更に含んでもよい。特定の実施形態では、当該組成物は、ニンニク抽出物から本質的に成るか又はこれから成る。例えば、当該組成物は、第1のニンニク抽出物及び第2のニンニク抽出物から本質的に成るか又はこれらから成ってもよい。例えば、当該組成物は、第1のニンニク抽出物、第2のニンニク抽出物及び第3のニンニク抽出物から本質的に成るか又はこれらから成ってもよい。
【0024】
「ニンニク抽出物」という用語は、水性ニンニク抽出物、非水性ニンニク抽出物(溶媒ニンニク抽出物)、アルコール性ニンニク抽出物、ニンニク濃縮物、ニンニク油、ニンニク浸漬、ニンニク粉末、ニンニク細粒、及びこれらの2つ以上の任意の組み合わせを包含する。以下、本発明は水性ニンニク抽出物に関して記載され得ることが多い。しかしながら、本発明はこのような実施形態に制限されると解釈されるべきではない。各ニンニク抽出物は、例えば生ニンニク又は非熟成ニンニクに由来し得る。代替的に、各ニンニク抽出物は、例えば熟成ニンニクに由来し得る。
【0025】
各ニンニク抽出物は、独立して、現在公知の又は後に見出される任意の亜種及び様々なネギ属(Allium)種、詳細にはニンニク(アリウム・サチバム(Allium sativum))に由来し得る。その上、本組成物における使用を目的とするニンニク抽出物はまた、アリウム・ウルシヌム(Allium ursinum)、アリウム・フィスツロスム(Allium fistulosum)、及びアリウム・トリコックム(Allium tricoccum)等の他のネギ属種から得ることもできる。例えば、各ニンニク抽出物は、独立して、ニンニク亜種のオフィオスコロドン(ophioscorodon)(ハードネックニンニク)及びサチバム(ソフトネックニンニク)に由来し得る。例えば、各ニンニク抽出物は、独立して、ポルセラインガーリック(porcelain garlic)、ヒメニンニク(rocambole garlic)、パープルストライプガーリック(purple stripe garlic)、マーブルパープルストライプガーリック(marbled purple stripe garlic)、グレーズパープルストライプガーリック(glazed purple stripe garlic)、アーティチョークガーリック(artichoke garlic)、シルバースキンガーリック(silverskin garlic)、アジアチックガーリック(asiatic garlic)、ターバンガーリック(turban garlic)及びクレオールガーリック(creole garlic)に由来し得る。
【0026】
各ニンニク抽出物は、独立して、任意の形態のニンニクに由来し得る。例えば、各ニンニク抽出物は、生ニンニク、水性ニンニク抽出物、非水性ニンニク抽出物、アルコール性ニンニク抽出物、ニンニク濃縮物、ニンニク油、ニンニク浸漬、ニンニク粉末又はニンニク細粒に由来し得る。本発明の実施形態の1つに基づいて、各ニンニク抽出物は、独立して、抽出物が得られる前に処理若しくは加工されたニンニク、すなわち熟成ニンニク;又は抽出物が得られる前に処理若しくは加工されていないニンニク、すなわち生ニンニク若しくは非熟成ニンニクに由来し得る。
【0027】
例えば、各ニンニク抽出物は、独立して、「熟成ニンニク」又は「黒ニンニク」に由来し得る。一般に、熟成ニンニク(黒ニンニクを含む)は、ニンニク球根を制御条件にて保存し及び特定の温度、湿度及び溶媒下で例えば数日又は数週間に亘り加熱し、鱗片がメイラード反応又は褐変反応を経た後に色が濃くなると得ることができる。例えば、一般に「熟成ニンニク」という用語で公知の種類のニンニク抽出物は、ニンニク球根をアルコールと共に数週間(例えば2週間)約2年まで(例えば20か月間)保存することにより得られる。反対に、黒ニンニクの製造プロセスは、アルコール熟成工程を含まない。黒ニンニクは、ニンニク球根を水と共におよそ1か月間、相対的に高温下(例えば50℃超)で保存することにより得られる。
【0028】
生ニンニク又は非熟成ニンニクの抽出物は、意図的にその構成要素を異なる化合物に変形させるか又は変換する、特別な処理又は加工を経ていないニンニク球根由来の抽出物を指す。特定の実施形態では、各ニンニク抽出物は、独立して、「熟成ニンニク」又は「黒ニンニク」を作製するために使用される以外の方法により処理されるか又は加工され得た、生ニンニク又は非熟成ニンニクに由来し得る。例えば、生ニンニク又は非熟成ニンニクの抽出物は、加工されるか又は処理されて、ニンニク臭を低減するか又は除去することができる。このようなニンニク抽出物は、一般に臭気除去ニンニク抽出物として公知である。一般に、カプセル化又はコーティングプロセスを適用して、ニンニク臭を遮蔽するか又は低減することができる。代替的に、緑茶、パセリ、バジル、ホウレンソウ等の味覚遮蔽原料を添加して、組成物中のニンニク臭を遮蔽するか又は低減することができる。
【0029】
以下、本発明では、少なくとも1つの熟成ニンニク抽出物及び少なくとも1つの非熟成ニンニク抽出物に関して論じられることが多い。特定の実施形態では、熟成ニンニク抽出物は、黒ニンニク抽出物、カラメル化ニンニク抽出物及び/又は発酵性ニンニク抽出物、例えば黒ニンニク粉末抽出物(BGPE)であり得る。特定の実施形態では、非熟成ニンニク抽出物は、臭気除去ニンニク抽出物、例えば臭気除去ニンニク粉末抽出物(DGPE)であり得る。
【0030】
代替的に又は付加的に、本発明では、少なくとも1つの黒ニンニク抽出物及び少なくとも1つの臭気除去ニンニク抽出物に関して論じられることが多い。例えば、本発明では、少なくとも1つの黒ニンニク粉末抽出物(BGPE)及び少なくとも1つの臭気除去ニンニク粉末抽出物(DGPE)に関して論じられることが多い。しかしながら、本発明はこのような実施形態に制限されると解釈されるべきではない。
【0031】
第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、約1:99〜約99:1の範囲であり得る。例えば、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、約1:90〜約90:1、例えば約1:80〜約80:1、例えば約1:75〜約75:1、例えば約1:70〜約70:1、例えば約1:60〜約60:1、例えば約1:50〜約50:1、例えば約1:40〜約40:1、例えば約1:30〜約30:1、例えば約1:20〜約20:1、例えば約1:15〜約15:1、例えば約1:10〜約10:1、例えば約1:9〜約9:1、例えば約1:8〜約8:1、例えば約1:7〜約7:1、例えば約1:6〜約6:1、例えば約1:5〜約5:1、例えば約1:4〜約4:1、例えば約1:3〜約3:1、例えば約1:2〜約2:1の範囲であり得る。
【0032】
例えば、第1のニンニク抽出物は熟成ニンニク抽出物であり得て、第2のニンニク抽出物は非熟成ニンニク抽出物であり得て、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、約1:10〜約10:1、例えば約1:8〜約8:1、例えば約1:5〜約5:1、例えば約1:3〜約3:1、例えば約1:2〜約2:1の範囲であり得る。例えば、第1のニンニク抽出物は熟成ニンニク抽出物であり得て、第2のニンニク抽出物は黒ニンニク抽出物であり得て、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、約1:10〜約10:1、例えば約10:1〜約1:1、例えば約8:1〜約1:1、例えば約5:1〜約1:1、例えば約3:1〜約1:1、例えば約2:1〜約1:1、例えば約2:1の範囲であり得る。例えば、第1のニンニク抽出物は非熟成ニンニク抽出物であり得て、第2のニンニク抽出物は熟成ニンニク抽出物であり得て、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、約1:10〜約10:1、例えば約10:1〜約1:1、例えば約8:1〜約1:1、例えば約5:1〜約1:1、例えば約3:1〜約1:1、例えば約2:1〜約1:1、例えば約2:1の範囲であり得る。
【0033】
例えば、第1のニンニク抽出物はBGPEであり得て、第2のニンニク抽出物はDGPEであり得て、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、約1:10〜約10:1、例えば約1:8〜約8:1、例えば約1:5〜約5:1、例えば約1:3〜約3:1、例えば約1:2〜約2:1の範囲であり得る。例えば、第1のニンニク抽出物はBGPEであり得て、第2のニンニク抽出物はDGPEであり得て、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、約1:1〜約10:1、例えば約1:1〜約5:1、例えば約1:1〜約3:1、例えば約1:1〜約2:1、例えば約2:1又は約7:3の範囲であり得る。
【0034】
例えば、第1のニンニク抽出物は熟成ニンニク抽出物であり得て、第2のニンニク抽出物はDGPEであり得て、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物のる質量比は、約1:10〜約10:1、例えば約1:8〜約8:1、例えば約1:5〜約5:1、例えば約1:3〜約3:1、例えば約1:2〜約2:1の範囲であり得る。例えば、第1のニンニク抽出物は熟成ニンニク抽出物であり得て、第2のニンニク抽出物はDGPEであり得て、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、約1:1〜約10:1、例えば約1:1〜約5:1、例えば約1:1〜約3:1、例えば約1:1〜約2:1、例えば約2:1又は約3:7の範囲であり得る。
【0035】
特定の実施形態では、第1のニンニク抽出物はBGPEであり得て、第2のニンニク抽出物はDGPEであり得て、第1のニンニク抽出物対第2のニンニク抽出物の質量比は、1:2又は3:7である。
【0036】
各ニンニク抽出物は、1つ又は複数のアリシン、ポリフェノール、アリイン、γ−グルタミルシステイン、S−アリル−L−システイン、他のチオスルフィネート、硫黄化合物を含み得る。例えば、各ニンニク抽出物は、アリシン、ポリフェノール、アリイン、γ−グルタミルシステイン及びS−アリル−L−システインの全てを含み得る。例えば、各ニンニク抽出物は、アリシン、ポリフェノール、アリイン、γ−グルタミルシステイン、S−アリル−L−システイン、他のチオスルフィネート及び硫黄化合物の全てを含み得る。特定の実施形態では、例えばBGPE等の熟成ニンニク抽出物のような第1のニンニク抽出物は、主にポリフェノールを含有し;一方、例えばDGPE等の非熟成ニンニク抽出物のような第2のニンニク抽出物は、主にアリシンを含有する。当技術分野で周知のように、アリシンは無処理のニンニク球根、ニンニク粉末又は水性ニンニク粉末中に存在しないため、アリシンの量は、アリシン収量又はアリシン潜在性に基づいて標準化される。アリシンは、生ニンニクをつぶした時か又はニンニク粉末抽出物を水に溶解した時にのみ存在する。
【0037】
当該組成物又は医薬組成物は、1つ又は複数のアリシン、ポリフェノール、アリイン、γ−グルタミルシステイン、S−アリル−L−システイン、他のチオスルフィネート、硫黄化合物を含み得る。例えば、当該組成物又は医薬組成物は、アリシン、ポリフェノール、アリイン、γ−グルタミルシステイン及びS−アリル−L−システインの全てを含み得る。例えば、当該組成物又は医薬組成物は、アリシン、ポリフェノール、アリイン、γ−グルタミルシステイン、S−アリル−L−システイン、他のチオスルフィネート及び硫黄化合物の全てを含み得る。
【0038】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約0.5%(質量/質量)以上のアリシンを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物成分)の組み合わせ)は、約1.0%(質量/質量)以上のアリシンを共に含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約1.5%(質量/質量)以上、例えば約2.0%(質量/質量)以上、例えば約2.5%(質量/質量)以上、例えば約3.0%(質量/質量)以上、例えば約3.5%(質量/質量)以上、例えば約3.5%(質量/質量)以上、例えば約4.0%(質量/質量)以上、例えば約4.5%(質量/質量)以上、例えば約5.0%(質量/質量)以上のアリシンを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約10.0%(質量/質量)までのアリシン、例えば約8.0%(質量/質量)までのアリシン、例えば約6.0%(質量/質量)までのアリシンを含み得る。
【0039】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約0.5%(質量/質量)以上のポリフェノールを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物成分)の組み合わせ)は、約1.0%(質量/質量)以上のポリフェノールを共に含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約1.5%(質量/質量)以上、例えば約2.0%(質量/質量)以上、例えば約2.5%(質量/質量)以上、例えば約3.0%(質量/質量)以上、例えば約3.5%(質量/質量)以上、例えば約3.5%(質量/質量)以上、例えば約4.0%(質量/質量)以上、例えば約4.5%(質量/質量)以上、例えば約5.0%(質量/質量)以上のポリフェノールを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約10.0%(質量/質量)までのポリフェノール、例えば約8.0%(質量/質量)までのポリフェノール、例えば約6.0%(質量/質量)までのポリフェノールを含み得る。
【0040】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約0.5%(質量/質量)以上の合計チオスルフィネートを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物成分)の組み合わせ)は、約1.0%(質量/質量)以上の合計チオスルフィネートを共に含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約1.5%(質量/質量)以上、例えば約2.0%(質量/質量)以上、例えば約2.5%(質量/質量)以上、例えば約3.0%(質量/質量)以上、例えば約3.5%(質量/質量)以上、例えば約3.5%(質量/質量)以上、例えば約4.0%(質量/質量)以上、例えば約4.5%(質量/質量)以上、例えば約5.0%(質量/質量)以上の合計チオスルフィネートを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約10.0%(質量/質量)までの合計チオスルフィネート、例えば約8.0%(質量/質量)までの合計チオスルフィネート、例えば約6.0%(質量/質量)までの合計チオスルフィネートを含み得る。
【0041】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約1.5%(質量/質量)以上のアリインを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物成分)の組み合わせ)は、約2.0%(質量/質量)以上のアリインを共に含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約2.5%(質量/質量)以上、例えば約2.7%(質量/質量)以上、例えば約3.2%(質量/質量)以上、例えば約3.5%(質量/質量)以上、例えば約4.0%(質量/質量)以上、例えば約4.5%(質量/質量)以上、例えば約5.0%(質量/質量)以上、例えば約5.5%(質量/質量)以上、例えば約6.0%(質量/質量)以上、例えば約6.5%(質量/質量)以上、例えば約7.0%(質量/質量)以上のアリインを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約12.0%(質量/質量)までのアリイン、例えば約10.0%(質量/質量)までのアリイン、例えば約8.0%(質量/質量)までのアリインを含み得る。
【0042】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約1.5%(質量/質量)以上のγ−グルタミルシステインを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物成分)の組み合わせ)は、約2.0%(質量/質量)以上のγ−グルタミルシステインを共に含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約2.5%(質量/質量)以上、例えば約3.0%(質量/質量)以上、例えば約4.0%(質量/質量)以上、例えば約4.5%(質量/質量)以上、例えば約5.0%(質量/質量)以上、例えば約5.5%(質量/質量)以上、例えば約6.0%(質量/質量)以上、例えば約6.5%(質量/質量)以上、例えば約7.0%(質量/質量)以上、例えば約7.5%(質量/質量)以上のγ−グルタミルシステインを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約12.0%(質量/質量)までのγ−グルタミルシステイン、例えば約10.0%(質量/質量)までのγ−グルタミルシステイン、例えば約8.0%(質量/質量)までのγ−グルタミルシステインを含み得る。
【0043】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約0.3%(質量/質量)以上の合計硫黄を含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物成分)の組み合わせ)は、約0.6%(質量/質量)以上の合計硫黄を共に含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約1.0%(質量/質量)以上、例えば約1.5%(質量/質量)以上、例えば約2.0%(質量/質量)以上、例えば約2.5%(質量/質量)以上、例えば約3.0%(質量/質量)以上、例えば約3.5%(質量/質量)以上、例えば約4.0%(質量/質量)以上、例えば約4.5%(質量/質量)以上の合計硫黄を含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約10.0%(質量/質量)までの合計硫黄、例えば約8.0%(質量/質量)までの合計硫黄、例えば約6.0%(質量/質量)までの合計硫黄を含み得る。
【0044】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約0.05%(質量/質量)以上のS−アリル−L−システインを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物成分)の組み合わせ)は、約0.1%(質量/質量)以上のS−アリル−L−システインを共に含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約0.2%(質量/質量)以上、例えば約0.3%(質量/質量)以上、例えば約0.5%(質量/質量)以上、例えば約0.7%(質量/質量)以上、例えば約1.0%(質量/質量)以上、例えば約1.2%(質量/質量)以上、例えば約1.5%(質量/質量)以上、例えば約1.7%(質量/質量)以上、例えば約2.0%(質量/質量)以上の合計S−アリル−L−システインを含み得る。例えば、当該組成物(例えばニンニク抽出物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物)の組み合わせ)は、約10.0%(質量/質量)までのS−アリル−L−システイン、例えば約8.0%(質量/質量)までのS−アリル−L−システイン、例えば約6.0%(質量/質量)までのS−アリル−L−システイン、例えば約5.0%(質量/質量)までのS−アリル−L−システインを含み得る。
【0045】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約0.5%(質量/質量)以上のアリシン及び/又は約0.5%(質量/質量)以上のポリフェノール及び/又は約0.5%(質量/質量)以上の合計チオスルフィネート及び/又は約1.5%(質量/質量)以上のアリイン及び/又は約1.5%(質量/質量)以上のγ−グルタミルシステイン及び/又は約0.3%(質量/質量)以上の合計硫黄及び/又は約0.05%(質量/質量)以上のS−アリル−L−システインを含み得る。
【0046】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約0.7%(質量/質量)以上のアリシン及び/又は約0.7%(質量/質量)以上のポリフェノール及び/又は約0.7%(質量/質量)以上の合計チオスルフィネート及び/又は約1.6%(質量/質量)以上のアリイン及び/又は約1.5%(質量/質量)以上のγ−グルタミルシステイン及び/又は約0.3%(質量/質量)以上の合計硫黄及び/又は約0.05%(質量/質量)以上のS−アリル−L−システインを含み得る。
【0047】
当該組成物(例えば第1及び第2のニンニク抽出物等のニンニク抽出物の組み合わせ)は、約1.5%(質量/質量)以上のアリシン及び/又は約1.5%(質量/質量)以上のポリフェノール及び/又は約1.5%(質量/質量)以上の合計チオスルフィネート及び/又は約3.2%(質量/質量)以上のアリイン及び/又は約3.0%(質量/質量)以上のγ−グルタミルシステイン及び/又は約0.6%(質量/質量)以上の合計硫黄及び/又は約0.1%(質量/質量)以上のS−アリル−L−システインを含み得る。
【0048】
当該組成物又は医薬組成物は、植物及び/又は非植物起源の食物繊維を更に含み得る。本明細書で使用される「食物繊維」という用語は、この用語の通常の意味を有する。食物繊維とは、植物に由来する食物の消化されにくい部分と一般に考えられる。典型的には、食物繊維には2つの主要な成分:水に溶解する可溶性繊維、及び水に溶解しない不溶性繊維がある。可溶性繊維として、イヌリン、キトサン、アカシアゴム、グアーゴム、低メトキシペクチン及び高メトキシペクチン、オートムギ及び/又はオオムギのベータグルカン、カラギーナン、サイリウム、シクロデキストリン並びにこれらの誘導体が挙げられる。不溶性繊維として、オートムギ外皮繊維、エンドウ外皮繊維、ダイズ外皮繊維、ダイズ子葉繊維、サトウダイコン繊維、セルロース、トウモロコシ糠及びこれらの誘導体が挙げられる。当該組成物は、組成物又は医薬組成物の総質量を基準として、約0.1%〜約90質量%の食物繊維、例えば、約1%〜約80質量%、又は約1%〜約70質量%、又は約1%〜約60質量%、又は約1%〜約50質量%、又は約5%〜約50質量%、又は約10%〜約50質量%、又は約20%〜約50%質量%の食物繊維を含み得る。
【0049】
当該組成物又は医薬組成物は、植物又は果実抽出物等の天然由来の有効成分、例えば葉抽出物(例えばクルクマ属(Curcuma)種、アンドログラフィス属(Andrographis)種等の草本類)、果実抽出物(例えばメロン抽出物、マンゴー抽出物、ブドウ抽出物等)、種子抽出物(例えばブドウ種子抽出物、ガラナ抽出物等)を更に含み得る。特定の実施形態では、当該組成物又は医薬組成物は、フラボノイド、ビオフラボノイド(例えばケルセチン、ルチノシド)又はファイトニュートリエントを更に含み得る。他の有効成分(植物又は果実抽出物に由来しても又はしなくてもよい)は、本発明の組成物又は医薬組成物と組み合わせることもでき、クロレラ、コラーゲンスピルリナ、ヒアルロン酸、CoQ−10、植物ステロール、ベータグルカン、紅麹、レスベラトロール、アスタキサンチン、ルテイン、グルタチオン、アントシアニジン、クランベリー、ビルベリー、ブルーベリー、リコピン、亜麻仁、脂肪酸、レシチン、メラトニン、グルコサミン、コンドロイチン、アシュワガンダ、アスパラガス抽出物、サフラン抽出物、タルトチェリー粉末、コウスイボク抽出物、トウガラシ種(capsicum spp.)、ヤクヨウニンジン、緑茶抽出物、ビートの根、ショウガ抽出物、ホスファチジルコリン、ローズマリー抽出物、マツブサ属抽出物、グアバの葉抽出物、ベントナイト、イチョウ、アミノ酸、カフェイン、オリーブ抽出物、クコ(goji)抽出物、ザクロ、アストラガルス、霊芝(reishi mushroom)、ウキアゼナ属、初乳、GABA及びエキナシア(echinaceae)が挙げられる。当該組成物は、組成物又は医薬組成物の総質量を基準として、約0.1%〜約90質量%、例えば、約1%〜約80質量%、又は約1%〜約70質量%、又は約1%〜約60質量%、又は約1%〜約50質量%、又は約5%〜約50質量%、又は約10%〜約50質量%、又は約20%〜約50質量%のこのような付加的な有効成分を含み得る。
【0050】
当該組成物は、他の生物活性剤、例えば、血流の改善及び/又は血小板凝集の低減及び/又は血流に関連する任意の疾患の治療若しくは予防に好適な生物活性剤を更に含み得る。例えば、生物活性剤は、抗凝固薬(例えばヘパリン又はワルファリン)、抗血小板薬(例えばアスピリン)、コレステロール低下薬、高血圧薬、血餅を予防する医薬及び血糖を制御する医薬から成る群から選択され得る。特定の実施形態では、生物活性剤又は生物活性剤(複数)は、組成物の総質量を基準として、約0.001質量%〜約50質量%、例えば、約0.1質量%〜約15質量%、又は約0.5質量%〜約10質量%、又は約0.5質量%〜約5質量%、又は約0.1質量%〜約3質量%、又は約0.1質量%〜約2質量%、又は約0.1質量%〜約1質量%、又は約0.001質量%〜約5質量%、又は約0.001質量%〜約2質量%、又は約0.001質量%〜約1質量%、又は約0.001質量%〜20約0.5質量%、又は約0.001質量%〜約0.1質量%、又は約0.001質量%〜約0.01質量%の範囲の量で当該組成物又は医薬組成物中に存在する。
【0051】
当該組成物又は医薬組成物は、ビタミン及びミネラル、並びにこれらの組み合わせから成る群から選択される栄養成分を更に含み得る。ビタミンは、任意の1つ又は複数のビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、チアミン、リボフラビン、ピリドキシン、シアノコバラミン、カロテノイド(ベータカロチン、ゼアキサンチン、ルテイン及びリコピンを含む)、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC、コリン、イノシトール、並びにこれらの塩及び誘導体であってもよい。ミネラルは、任意の1つ又は複数のカルシウム、リン、マグネシウム、鉄、亜鉛、マンガン、銅、コバルト、ホウ素、ヨウ素、ナトリウム、カリウム、モリブデン、セレン、クロム、フッ素及び塩化物であってもよい。存在する場合は、当該組成物は、組成物の総質量を基準として、約0.0001%〜約50質量%のビタミン(複数可)及び/又はミネラル(複数可)、組成物又は医薬組成物の総質量を基準として、例えば約0.01%〜約45質量%、約0.1%〜約40質量%、又は約0.5%〜約30質量%、又は約0.5%〜約20質量%、又は約0.5%〜約10質量%、又は約0.5%〜約5%、又は20約0.5%〜約3%、又は約0.1%〜約2%、又は約0.1〜約1%のビタミン(複数可)及び/又はミネラル(複数可)を含み得る。当該組成物は、組成物又は医薬組成物の総質量を基準として、約0.0001%〜約5質量%、例えば約0.0001%〜約2質量%、又は約0.0001%〜約1質量%、又は約0.0001%〜約0.5質量%、又は約0.0001%〜約0.1質量%、又は約0.0001%〜約0.01質量%のビタミン(複数可)及び/又はミネラル(複数可)を含み得る。
【0052】
本発明の組成物は、任意の好適な付加的成分を含む組成物の形態で投与され得る。当該組成物は、例えば、経口、経鼻、局所的、坐薬、静脈内又は皮内の投与に好適な医薬組成物(医薬)であり得る。当該組成物は、代替的に栄養補助組成物、例えば食材、栄養補助食品、食餌補助食品、健康補助食品、食事補充製品、飲料、飲料補助食品、食品添加物、動物用の飼料又は飼料添加物であってもよい。
【0053】
本発明の文脈における「医薬組成物」又は「医薬」という用語は、(薬学的有効量の)ニンニク抽出物並びに付加的に1つ又は複数の薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤を含む組成物を意味する。医薬組成物は、投与方式及び剤形の性質に応じて、例えば、希釈剤、助剤、賦形剤、溶剤、保存剤、充填剤、結合剤、崩壊作用剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味剤、着香剤、芳香剤、抗菌剤、抗真菌剤、滑沢剤、コーティング剤、被包剤及び分散剤から選択される原料を更に含有し得る。医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット、糖衣錠、薬用ドロップ、細粒、粉末、ペレット、ビーズ及びカシェー剤を含む固体調製剤;並びにエリキシル剤、シロップ、懸濁液、スプレー、エマルション、ローション、クリーム及び溶液を含む液体調製剤のような形態を取り得る。技術及び製剤は、Remington,The Science and Practice of Pharmacy,Mack Publishing Co.,Easton,Pa,最新版に一般に見出され得る。
【0054】
経口投与用の本発明の固体剤形において、有効成分(複数可)は、1つ又は複数の薬学的に許容される、リン酸二カルシウム等の担体及び/又は以下の任意のもの:デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、微結晶性セルロース及び/又はケイ酸等の希釈剤、充填剤又は増量剤;例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、酢酸ポリビニル、スクロース及び/又はアカシア等の結合剤;例えば、ジャガイモ又はタピオカデンプンのようなデンプン、ナトリウムデンプングリコレート、クロスポリビニルピロリドン、炭酸カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸等のデンプン誘導体、及び特定のシリケート等の崩壊作用剤;タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、硫酸ナトリウムステアリルフマレート、固体ポリエチレングリコール等の滑沢剤、硫酸ラウリルナトリウム等の可溶化剤、着香剤及び色素剤並びにこれらの混合物と混合されてもよい。
【0055】
本発明の医薬組成物の錠剤、及び他の固体剤形は、任意選択で、腸溶コーティング及び医薬製剤分野で周知の他のコーティング等のコーティング及びシェルを用いて調製され得る。これらはまた、それらの使用における有効成分(複数可)の低速放出又は制御放出を提供するために、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースメタクリレート、メタクリル酸コポリマー(例えばメチルアクリレート−メタクリル酸コポリマー及びメチルメタクリレート−メタクリル酸コポリマー)、セラック、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリト酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸コハク酸セルロース、酢酸コハク酸セルロースメチルプロピルヒドロキシル、アルギン酸ナトリウム、ワックス、脂肪酸、ゼイン等の天然及び合成のポリマーを製剤化し得て、それぞれ変動する比率で、所望の放出プロファイルを提供するために、他のポリマーマトリックス、リポソーム及び/又は小球体もまた使用され得る。これらの組成物はまた、任意選択で着色料及び/又は乳白剤も含有してもよく、有効成分(複数可)のみを放出するか、又は優先的に消化管の特定の部分で任意選択で遅延様式で放出するような組成物であってもよい。
【0056】
当該医薬組成物は、約50質量%以下の薬学的に許容される担体及び/若しくは賦形剤、例えば、約45質量%以下の薬学的に許容される担体及び/若しくは賦形剤、又は約40質量%以下の薬学的に許容される担体及び/若しくは賦形剤、又は約35質量%以下の薬学的に許容される担体及び/若しくは賦形剤を含み得る。例えば、当該医薬組成物は、少なくとも約1質量%、又は少なくとも約10質量%、又は少なくとも約15質量%、又は少なくとも約20質量%、又は少なくとも約25質量%、又は少なくとも約30質量%の薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤を含み得る。
【0057】
液体型調製剤は、例えば、経口投与用の水又は水−プロピレングリコール溶液のような溶液、懸濁液、及びエマルションを含む。液体調製剤はまた、ポリエチレングリコール水溶液の溶液にも製剤化され得る。特定の実施形態では、有効成分(複数可)、すなわちニンニク抽出物は、1つ又は複数の薬学的に許容される、水等の担体及び/又は以下の任意のもの:プロピレングリコール、アルコール等の溶媒;グリセリン等の保水剤;液体グルコース、コーンシロップ及びスクロース等の甘味料;アスパルテーム、ステビア及びスクラロース等の人工甘味料;安息香酸及びパラベン等の防腐剤;ゴム及びアルギネート等の粘度調整剤/増粘剤;緩衝剤;着香剤及び色素剤と混合されてもよい。
【0058】
使用直前に、経口投与用の液体型調製剤に変換されることを目的とする固体型調製剤、例えば、錠剤、カプセル剤、細粒及び粉末もまた含まれる。このような液体型として、溶液、懸濁液、及びエマルションが挙げられる。これらの特別な固体型調製剤は、最も簡便に単回投薬形態で提供され、従って単回の液体薬用量単位を提供するように使用される。代替的に、所定の体積の固体型調製剤を匙又は他の計測装置を用いて測定することにより、必要とされる場合は複数の個々の液体投薬が再構成され得るように、十分な固体が提供され得る。液体型に変換されることを目的とする固体型調製剤は、有効材料に加えて、着香剤、着色料、安定剤、緩衝剤、人工及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含有してもよい。液体型調製剤を調製するために利用される液体は、水、等張水、果汁、乳、エタノール等と同様にこれらの混合物であってもよい。
【0059】
本明細書で使用される「食物」、「食材」、「栄養補助食品」、「食餌補助食品」、「健康補助食品」、「食事補充製品」、「飲料」及び「飲料補助食品」という用語は、これらの用語の通常の意味を有し、医薬調製に限定されない。他の組成物形態もまた、本発明内に含まれる。これらは、例えば,再水和可能な粉末等の食材前物質又は水、乳又は他の液体に分散可能な粉末等の飲料前物質も含み得る。
【0060】
経口摂取の前に食物又は食材と組み合わせることを目的とする固体型調製剤もまた含まれる。固体型調製剤は、食物若しくは食材に混合されるか、又は例えば食物若しくは食材に振りかけることにより食物若しくは食材に加えられてもよい。このような固体型として、粉末、細粒、ペレット等が挙げられる。このような食材の食物は、調製食事(調理済み又は生)、スープ、乳系生成物(例えば、ヨーグルト、クリーム、フレッシュクリーム)、パン及びパスタ等の小麦粉系製品、スナックバー(例えばチョコレートバー)等のスナック又は利便品、菓子製品等を限定されることなく含む。
【0061】
特定の実施形態では、食物又は食材等は、食物又は食材の総質量を基準として、約0.1質量%〜約50質量%の本明細書に記載の本発明の組成物、例えば、約0.1質量%〜約40質量%、又は約0.1質量%〜約30質量%、又は約0.1質量%〜約20質量%、又は約0.1質量%〜約15質量%、又は約0.1質量%〜約10質量%、又は約0.1質量%〜約8質量%、又は約0.1質量%〜約6質量%、又は約0.1質量%〜約4質量%、又は約0.1質量%〜約2質量%の本明細書に記載の本発明の組成物を含む。特定の実施形態では、食物又は食材等は、食物又は食材の総質量を基準として、少なくとも約0.2質量%の本明細書に記載の本発明の組成物、例えば、少なくとも約0.5質量%、又は少なくとも約1質量%、又は少なくとも約5質量%の本明細書に記載の本発明の組成物を含む。
【0062】
特定の実施形態では、当該組成物は、対象に毎日、経口的に投与される。理論に束縛されることは望まないが、当該組成物は、例えば血小板凝集を低減することにより血流を改善すると考えられている。
【0063】
投与される組成物量は、対象の必要性に応じて変動し得る。治療的及び非治療的適用の両方に対して、投与される組成物量は、所望の結果、対象の必要性及び治療される状態の重症度に応じて変動し得る。特別な状況に関する適当量/薬用量の決定は、当技術分野内である。例えば、治療的適用に関して、当技術分野における通常の力量を有する医師又は獣医師は、必要とされる医薬組成物の有効量を容易に決定し処方することができる。合計の1日量/薬用量は、所望ならば1日中で分けられ、分割して投与され得る。
【0064】
一般に、本発明に基づく組成物中の活性剤の好適な1日投薬量は、所望の効果、例えば治療効果を生み出すために及び/又は血流を改善する(例えば増加させる)ために及び/又は血小板凝集を低減するために効果的な最低投薬量である量である。組成物の無毒性に起因して、広範囲の投薬量が使用され得ると考えられる。好適な投薬量又は薬用量は、典型的には対象から対象へと変動し、組成物の投与最初における対象の血流及び/又は健康状態の重症度等の要因に依存することを、当業者は理解するであろう。例えば、健康な血流及び/又は血小板凝集レベルを維持しようと努力している対象は、自身の血流及び/又は血小板凝集レベルを改善しようと努力している対象より少量の組成物を摂取する必要があり得る。例えば、組成物中の活性剤(すなわちニンニク抽出物)の投薬量は、1日当たり15gまで、例えば、1日当たり約10gまで、又は1日当たり約5gまでであり得る。特定の実施形態では、組成物中の活性剤の薬用量は、1日当たり100mg〜約3gの範囲であり、これは2回又は3回又はより多くの回のサブ投薬で1日中適切な間隔で分けて、任意選択で単位剤形で投与され得る。特定の実施形態では、組成物中の活性剤の投薬量は、1日当たり約200mg〜約3gの各ニンニク抽出物成分、例えば、1日当たり約500mg〜約3gの各成分、又は1日当たり約750mg〜約2.5gの各成分、又は1日当たり約1000mg〜約2000mgの各成分であり得る。特定の実施形態では、当該組成物は、1日2回又は3回、任意選択で食前、食事と共に、又は食後に投与され得る。特定の実施形態では、活性剤の各投薬量は、約5g以下、例えば約3g以下、例えば約2.5g以下である。組成物中のニンニク抽出物の各投薬は、血流及び/又は血小板凝集レベルの維持及び/又は改善のために、他の従来の薬剤と組み合わせられ得る。
【0065】
本明細書に記載される組成物及び医薬組成物は、様々な治療的及び非治療的適用に使用され得る。例えば、本明細書に記載される組成物及び医薬組成物は、1つ又は複数の有益な効果を患者に提供するために使用され得る。例えば、本明細書に記載される組成物及び医薬組成物は、血流を改善するため及び/又は血小板凝集を低減するために使用され得る。例えば、本明細書に記載される組成物及び医薬組成物は、血流を増加させるために使用され得る。例えば、本明細書に記載される組成物及び医薬組成物は、インビトロの方法又はインビボの方法において使用され得る。当該方法は、本明細書に記載される組成物又は医薬組成物を対象に投与することを含み得る。
【0066】
特定の実施形態では、当該組成物は、循環系の全般的健康の維持及び/若しくは改善のために、例えば1つ又は複数の循環系関連の疾患若しくは障害の発症を治療するか若しくは低減するか若しくは予防するために、及び/又は健康な血流の維持若しくは改善を介して、代謝系に有益な効果を提供するために使用され得る。これは、例えば、本明細書に記載される2つ以上の有益な効果を提供することを含み得る。
【0067】
生理系への十分な量の血液供給は、個体にとって健康であるために必要である。血液は、標的組織に酸素及び栄養分を運搬し、組織から二酸化炭素及び代謝廃棄生成物を除去し、系の免疫学的機能を支持する。付加的に、血液はまた、身体pH及び体温の調節も助ける。細胞中の酸素及び他の栄養分の濃度は、最良の健康指標の1つであり得て、これらのパラメータは、血流量と密接に関連している。
【0068】
改善された血流を有することにより、細胞又は組織への栄養分送達が改善された生理系において、本明細書に記載の組成物はまた、コレステロール制御、及び血圧制御を含み、心血管又は心臓の健康を改善又は促進するためにも使用され得る。
【0069】
本明細書に記載の組成物はまた、健康な血流の維持を介して、焦点、集中及び記憶の支持を改善する等の脳血管又は脳の健康改善のためにも使用され得る。
【0070】
特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物はまた、追加免疫としても使用され得る。例えば、当該組成物は、抗感染、抗炎症及び抗酸化剤(細胞保護を提供する)としても使用され得る。
【0071】
特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物はまた、骨、関節及び筋肉の健康改善のためにも使用され得る。
【0072】
特定の実施形態では、ニンニク抽出物成分は、血流の改善(例えば増加)及び/又は血小板凝集の阻害に関して相乗効果を有する。
【0073】
特定の実施形態では、当該組成物又は医薬組成物による血小板凝集の阻害%は、当該組成物又は医薬組成物中に存在する個々のニンニク抽出物成分による血小板凝集の阻害%の総計より高い。例えば、当該組成物又は医薬組成物による血小板凝集の阻害%は、組成物又は医薬組成物中に存在する個々のニンニク抽出物成分による血小板凝集の阻害%の総計より、少なくとも約5%高く、例えば少なくとも約10%高く、例えば少なくとも約15%高く、例えば少なくとも約20%高く、例えば少なくとも約25%高く、例えば少なくとも約30%高く(絶対値)あり得る。例えば、当該組成物又は医薬組成物による血小板凝集の阻害%は、組成物又は医薬組成物中に存在する個々のニンニク抽出物成分による血小板凝集の阻害%の総計より、約100%まで高く(絶対値)あり得る。
【0074】
特定の実施形態では、当該組成物又は医薬組成物のIC50は、組成物中の個々のニンニク抽出物の組み合わせの期待IC50より低い。例えば、当該組成物又は医薬組成物のIC50は、第1及び第2のニンニク抽出物の組み合わせの期待IC50より低い。例えば、当該組成物のIC50は、少なくとも約5μg/mL、例えば少なくとも約10μg/mL、例えば少なくとも約15μg/mL、例えば少なくとも約20μg/mL、例えば少なくとも約25μg/mL、例えば少なくとも約30μg/mL、例えば少なくとも約25μg/mL、例えば少なくとも約35μg/mL、例えば少なくとも約40μg/mL、例えば少なくとも約45μg/mL、例えば少なくとも約50μg/mL、個々のニンニク抽出物成分の組み合わせの期待IC50より低くあり得る。例えば、当該組成物のIC50は、約300μg/mLまで、個々のニンニク抽出物成分の組み合わせの期待IC50より低くあり得る。特定の実施形態では、当該組成物又は医薬組成物のIC50は、最低IC50を有するニンニク抽出物成分(例えば第1又は第2のニンニク抽出物)のIC50より低くあり得る。組成物に関する期待IC50は、以下の式を使用して理論的に算出することができる:
【0075】
期待IC50=(A+B)/[(第1のニンニクのA/IC50)+(第2のニンニクのB/IC50)]
【0076】
式中、A=混合物中の第1のニンニクの絶対量;及びB=混合物中の第2のニンニクの絶対量。
【0077】
特定の実施形態では、当該組成物の相乗効果は、組み合わせ指数(CI)により決定することができ、それにより、CI<1は相乗作用を示し、CI=1は加算性を示し、CI>1は拮抗作用を示す。CIに関する式は:
【0078】
CI=(第1のニンニクのX/IC50)+(第2のニンニクのY/IC50
【0079】
式中、X=混合物中の、50%阻害を生み出す第1のニンニク濃度;及び
Y=混合物中の、50%阻害を生み出す第2のニンニク濃度である。
【0080】
本明細書に記載の組成物及び医薬組成物は、様々な非治療的適用において使用され得る。
【0081】
例えば、当該組成物は、対象における血流維持の方法に使用され得る。例えば、対象が健康であるか又は正常な血流レベルを有し及び例えば血流及び/又は血小板凝集に関連する任意の疾患を発症する特別のリスクを持つ恐れがない場合、対象は、正常な血流レベルを維持するために本明細書に開示される組成物を摂取してもよい。例えば、対象が健康であり及び例えば血流及び/又は血小板凝集に関連する任意の疾患を発症する特別のリスクを持つ恐れがない場合、対象は、健康的な生活の一部として本明細書に開示される組成物を摂取してもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、例えば活力レベルを増加させるか又は高めることにより対象における活力レベルを改善するために使用され得る。例えば、本明細書に記載の組成物は、対象における疲労を低減するか又は除去するために使用され得る。例えば、本明細書に記載の組成物は、対象の持久力を改善するために(例えば運動中(対象の心拍数を正常な安静時心拍数を上回るように増加させる))使用され得る。持久力は、例えば、対象が一定の時間内に行い得る合計運動量(例えば、対象が走ることができる合計距離)を測定することによるか又は対象が一定量の運動を行うのにかかる合計時間(例えば、設定された距離を走るのにかかる時間)を測定することにより、測定され得る。当該組成物を摂取する前及び後の持久力における差異は、改善があったかどうかを示した。これは、対象により当該組成物が最初に摂取された例えば5時間後、例えば12時間後、例えば16時間後、例えば24時間後、例えば48時間後、例えば3日後、例えば4日後、例えば7日後、例えば14日後、例えば21日後、例えば28日後、例えば35日後、例えば42日後、例えば48日後、例えば56日後に決定され得る。当該組成物は、持久力における差異が測定されるまでの間、対象により一定間隔で摂取され得る。
【0083】
例えば、本明細書に記載の組成物は、対象の回復時間を改善するために(例えば運動後)使用され得る。回復時間は、運動後に個々の心拍数が正常な安静時心拍数に戻るのにかかる時間であると考えられ得る。代替的に又は付加的に、回復時間は、乳酸又は乳酸塩が血液から除去されるのにかかる時間であると考えられ得る。
【0084】
別の例では、本明細書に記載の組成物及び医薬組成物は、細胞若しくは組織への栄養分送達を改善する(例えば増加させる)ために及び/又は細胞若しくは組織からの代謝廃棄物除去を改善する(例えば増加させる)ために(例えば解毒作用プロセスにおける補助)使用され得る。
【0085】
特定の実施形態では、本明細書に記載の組成物はまた、細胞の保護、修復及び再生のためにも使用され得る。当該組成物はまた、老化防止(例えば加齢中の良好な健康の維持、例えば健康的な血液循環を提供することにより老化細胞を修復又は再生する)のためにも使用され得る。
【0086】
本明細書に開示される組成物及び医薬組成物は、様々な治療的適用において使用され得る。例えば、本明細書に開示される組成物及び医薬組成物は、例えば、正常な又は健康的な範囲であると考えられる範囲外の血流レベルを有する対象における、対象の血流を改善する(例えば増加させる)ために及び/又は血小板凝集を減少させるために使用され得る。例えば、本明細書に開示される組成物及び医薬組成物は、対象における血流(例えば循環系)及び/又は血小板凝集に関連する任意の疾患又は障害を治療するか又は予防するために使用され得る。例えば、対象は、血流及び/又は血小板凝集に関連する1つ又は複数の疾患又は障害を発症しやすい恐れがある。
【0087】
本明細書で使用される「治療するか又は予防すること」という表現及び類似の用語は、予防的及び治療的管理を含み、広く行われている医療行為に基づいて得られる任意の試験に基づき判断して、障害を除去するか若しくは回避するか又はその症状を軽減することを目的とする全ての形態の健康管理を指す。合理的な予測を伴い特別な結果を達成することを目指すが、常に達成するとは限らない介入は、「治療するか又は予防すること」という表現内に含まれる。障害の進行を遅らせるか又は停止させることに成功する介入は、「治療するか又は予防すること」という表現内に含まれる。
【0088】
本明細書で使用される「しやすい」という表現及び類似の用語は、詳細には,個体又は例えば、低血流、血小板凝集の増加、高コレステロール、高血圧、喫煙、糖尿病、坐業の生活、肥満及び遺伝的因子のような疾患に関する公知のリスク要因を使用して評価するような、例えば、心疾患、脳血管性若しくは脳疾患、免疫疾患並びに/又は骨、関節及び/若しくは筋肉の疾患のような疾患を発症するリスクが正常より高い個体を指す。そのような個体は、例えば、その個体に対し、薬物療法が処方され、及び/又は特別な食品、生活若しくは同様の推奨がなされる程度まで疾患を発症する実質的なリスクを有すると分類され得る。
【0089】
血流及び/又は血小板凝集に関連する疾患及び障害として、例えば、心疾患、脳血管性又は脳疾患、免疫疾患、骨、関節及び/又は筋肉の疾患、並びに疲労性疾患が挙げられる。
【0090】
心疾患及び障害として、例えば、冠動脈疾患、冠動脈心疾患、アンギナ、心筋梗塞、高血圧性心疾患、心不全、肺心症、不整脈、炎症性心臓疾患、リウマチ性心臓疾患、心筋症、心房性筋症、先天性心臓疾患、心内膜炎、炎症性心肥大、心筋炎、弁心臓疾患、大動脈瘤、静脈血栓症、リウマチ性血管炎、アテローム性動脈硬化末梢血管疾患及び腎動脈狭窄が挙げられる。
【0091】
脳血管性疾患及び脳疾患として、例えば、脳卒中(例えば微小脳卒中、出血性脳卒中、虚血性脳卒中)、一過性脳虚血発作(TIA)、くも膜下出血及び血管性認知症が挙げられる。
【0092】
免疫の疾患及び障害として、例えば、対象の免疫応答が正常の健康的な個体より低い任意の疾患、例えば免疫不全疾患(例えば原発性、続発性、体液性、T細胞、好中球減少症、無脾症及び補体欠損疾患)、免疫系が損なわれた対象における低免疫応答(例えば、化学療法及び/又は放射線療法を経験した対象、HIVに感染した対象、脾臓、扁桃腺、リンパ節等の免疫機能に関連する1つ又は複数の器官を欠損している対象)が挙げられる。例えば、免疫の疾患として、毛細血管拡張性運動失調症、チェディアック−東症候群、複合免疫不全疾患、補体欠損症、ディジョージ症候群、低ガンマグロブリン血症、ヨブ症候群、白血球粘着欠損、汎低γグロブリン血症、ブルトン疾患、先天性無ガンマグロブリン血症、選択的IgA欠損症、ウィスコット−アルドリッチ症候群及び重度複合免疫不全障害(SCID)が挙げられる。例えば、免疫健康に関する感染又は症状として、上気道及び下気道感染症、枯草熱、洞及び咽頭炎が挙げられる。
【0093】
関節の疾患及び障害として、例えば、関節、移動度、筋肉及び骨の健康に関する任意の疾患、例えば関節炎(例えば、変形性関節症、関節リウマチ、乾癬性関節炎、化膿性関節炎)、滑液包炎、骨壊死、脱臼、ペルテス病及び骨ページェット病が挙げられる。
【0094】
疲労性の疾患及び障害として、例えば、単純な疲労及び/又は疲労が症状である任意の疾患が挙げられる。例えば、疲労性の疾患及び障害として、慢性疲労症候群、貧血、うつ状態、鉄欠乏(貧血以外)、睡眠障害、甲状腺機能不全、甲状腺機能亢進、アジソン病、神経性食欲不振症又は他の摂食障害、ループス等の自己免疫疾患、糖尿病、線維筋痛症、腎疾患、肝疾患及び栄養障害が挙げられる。
【0095】
特定の実施形態では、対象はヒトである。他の実施形態では、対象は、非ヒトの霊長類(例えば類人猿、サル及びキツネザル)等のヒト以外の哺乳類、ネコ又はイヌ等の伴侶動物、イヌ、ウマ及びポニー等の使役動物及びスポーツ動物、ブタ、ヒツジ、ヤギ、シカ、雄ウシ及びウシ等の家畜、並びにげっ歯類等の実験動物(例えばウサギ、ラット、マウス、ハムスター、スナネズミ又はモルモット)である。
【0096】
本明細書に開示される組成物及び医薬組成物の特性(例えば、血流を改善する(例えば増加させる)能力及び/又は血小板凝集を低減する能力及び/又は栄養分送達を改善する(例えば増加させる)能力及び/又は代謝廃棄物を除去する能力)は、インビボ又はインビトロで決定され得る。本発明の組成物の血小板凝集の阻害%を決定するためのインビトロ方法は、以下の実施例部分に記載される。血小板凝集はまた、例えば、放射標識した血小板及び外部検出プローブを使用して、インビボでも測定され得る。血流は、例えば、超音波又は電磁気流動のプローブ又はセンサーを使用してインビボで測定され得る。代替的に、血流は、例えば、レーザードップラー、赤外線、光分光法、超音波(ultrasound)、流量依存性血管拡張、末梢動脈緊張(PAT)、脈波分析、プレチスモグラフィー、磁気共鳴画像法、陽電子放射断層撮影スキャン又はコンピューター断層撮影(CT)スキャンを使用して、測定され得る。
【0097】
当該組成物中の合計ニンニク抽出物のIC50(血小板凝集の阻害%に関して)は、例えば、約1000μg/mL以下であり得る。例えば、当該組成物中の合計ニンニク抽出物のIC50は、約900μg/mL以下、例えば約800μg/mL以下、例えば約700μg/mL以下、例えば約600μg/mL以下であり得る。
【0098】
当該組成物及び/又は医薬組成物の血小板凝集阻害効果は、血小板凝集の種々の機構を模倣する種々の型の試験を使用して、例えば、アラキドン酸、トロンボキサン、トロンビン、アデノシン二リン酸、エピネフリン及びコラーゲン等を指標として種々の型のアゴニストを使用することにより測定することができる。血小板凝集試験の一例は、アラキドン酸がアゴニストとして使用される実施例1で詳述する。
【0099】
本明細書に記載の組成物及び医薬組成物は、第1のニンニク抽出物及び第2のニンニク抽出物並びに任意選択で、1つ又は複数の更なるニンニク抽出物、食物繊維、栄養分、生物活性剤並びに医薬的な賦形剤及び/又は担体及び/又は希釈剤等の本明細書に記載の任意の1つ又は複数の他の原料を組み合わせることにより調製され得る。成分は好適な量で組み合わせられ、各成分の所望量を有する組成物を得る。各成分は、所望の生成物を得るのに好適な任意の順序及び組み合わせで、1つ又は複数の他の成分と組み合わせられ得る。例えば、各成分は、混合により組み合わせられ得る(例えば、第1及び第2のニンニク抽出物は混合により組み合わせられ得る)。このような方法は、例えば食品産業で公知の方法(例えば、健康食品バー等の調製で使用される方法)並びに医薬品産業で公知の方法のように当技術分野で周知である。当該組成物は、乾燥固体形態、例えば粉末形態で調製され得て、目的とする最終生成物の製剤の種類に応じて更なる加工工程が施される。当該方法は、成形工程を更に含み得て、混合物は、型成形され、圧縮され、噴霧乾燥されるか又はそうでない場合は、好ましくは、本明細書に記載される種類のヒト又は他の哺乳動物による摂取に好適な寸法及び/又は質感を有する形状(例えば、バー、ボール、ペレット、クラスター、錠剤)に成形される。
【0100】
本発明は、ここで以下の非限定的な実施例にのみ参照として詳細が記載される。
【実施例】
【0101】
アラキドン酸により誘起される血小板凝集に関する様々な試料の阻害効果を、インビトロで決定した。この試験では、ヒトの全血を遠心分離にかけ、多血小板血漿(PRP)(mL当たり約6×108の血小板)を得る。多血小板血漿上澄み液は、光学的凝集測定器により測定して、アラキドン酸により37℃において最適の凝集が施される。
【0102】
試験を繰り返して実行した。各キュベットにPRPを入れた。以下の試験試料(水、インドメタシン及び試験化合物)をそれぞれキュベットに入れ、5分間インキュベートした。続いて、アラキドン酸を添加し、試験溶液を5分間更にインキュベートした。
1.水(溶媒)を負の対照として使用し、最大凝集応答を確立した。
2.インドメタシンを正の対照として使用し、アラキドン酸−誘起の血小板凝集の阻害応答を得た。
3.試験化合物を、多くの濃度(例えば8mg/mL、4mg/mL、1mg/mL、500μg/mL、300μg/mL)において試験して、IC50決定のための凝集値を得た。
試験した試料を以下の表1に示す。
【0103】
【表1】
血小板凝集試験の結果を、以下の表2及び図1に示す。
【0104】
【表2】
【0105】
IQP−J、IQP−K及びIQP−AのIC50データをプロットし、図1に例示した。試料IQP−Aの期待阻害(理論的に、IQP−JとIQP−Kとの試料間の2:1比における組み合わせ)は、表2のIC50値に基づく図1の阻害グラフから導くことができる。
【0106】
IQP−AのIC50値が640μg/mLである時、試料IQP−A中のニンニク成分の個々の濃度は、427μg/mLのIQP−J及び213μg/mLのIQP−Kであると予測される。
【0107】
【表3】
【0108】
表3は、IQP−J及びIQP−Kの期待阻害百分率は、すなわちそれぞれ14%及び0%と示す。従って、IQP−Aに関して予測されたこれらの値の総計(14+0=14%)は、驚いたことに、試料IQP−Aのこの濃度において得られた(50%)実際の血小板阻害百分率より低い。従って、試料IQP−Jと試料IQP−Kとの組み合わせは、驚いたことに、血小板凝集の阻害に関して相乗効果を有する。
【0109】
付加的に、相乗効果は、本発明の実施形態の1つに記載されるCI式により決定することができる:
【0110】
当該組成物(IQP−A)のCI=(427/695)+(213/4600)=0.66
【0111】
CI<1である時、当該組成物は、血小板凝集の阻害に関して相乗効果を有することが示される。
図1
【国際調査報告】