(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-506107(P2019-506107A)
(43)【公表日】2019年2月28日
(54)【発明の名称】フィードバックシグナリングの管理
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20190201BHJP
H04W 72/02 20090101ALI20190201BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W72/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2018-555306(P2018-555306)
(86)(22)【出願日】2016年3月11日
(85)【翻訳文提出日】2018年7月11日
(86)【国際出願番号】FI2016050149
(87)【国際公開番号】WO2017153628
(87)【国際公開日】20170914
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】プラサード アトゥル
(72)【発明者】
【氏名】リー ゾーァシエン
(72)【発明者】
【氏名】ウーシタロ ミッコ
(72)【発明者】
【氏名】ルンデン ヤリ ペッテリ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本発明の例示の側面によれば、受信した情報を記憶するよう構成されたメモリと、前記情報が受信されたときの品質レベルを判断し、品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択し、選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定するように構成された少なくとも1つの処理コアと、を備える装置が提供される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
・ 受信した情報を記憶するよう構成されたメモリと;
・ 前記情報が受信されたときの品質レベルを判断し、前記品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択し、前記選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定するように構成された少なくとも1つの処理コアと;
を備える装置。
【請求項2】
前記選択されたフィードバックリソースは、時間リソース、周波数リソースおよび符号のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの処理コアは、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングに少なくとも部分的に基づいて前記フィードバックリソースを選択するように構成される、請求項1〜2のいずれかに記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの処理コアは、前記品質レベルが低いことに応じて早いフィードバックリソースを、前記品質レベルが高いことに応じて遅いフィードバックリソースを選択するよう構成される、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの処理コアは、
前記品質レベルが最低閾値品質レベル未満であることに応じて最も早いフィードバックリソースを選択すること;
前記品質レベルが最高閾値品質レベルよりも高いことに応じてフィードバックを送らないこと;
のうちの少なくとも1つを実行するよう構成される、請求項3または4に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの処理コアは、コンテンションベースのメカニズムを使用して前記フィードバックの送信を生じさせるように構成される、請求項1〜5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの処理コアは、前記装置がアイドルモードである間に、前記フィードバックを受信する通信ネットワークに対して前記フィードバックの送信を発生させるように構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの処理コアは、前記通信ネットワークからのリクエストを処理し、前記リクエストに応答して、前記通信ネットワークに対して接続状態に移行するように構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの処理コアは、前記判断された品質レベルよりも劣る品質レベルに関連付けられたフィードバックリソースを使用して別の装置がフィードバックを送信したと判断することに応じて、前記フィードバックの送信の抑制を決定するように構成される、請求項1〜8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
フィードバックリソースがサービス依存である、及び/又は、品質レベルがサービス依存である、請求項1〜9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの処理コアは、変更された無線パラメータを前記装置において受信することに応じて前記フィードバックの送信の抑制を決定するよう構成される、請求項1〜10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記フィードバックは、ブロードキャストサービスまたはマルチキャストサービスに関するフィードバックを備える、請求項1〜11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
少なくとも1つの処理コアと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つの処理コアに実行されると、前記装置に少なくとも、
・ 情報をデバイスに送信することと;
・ 前記デバイスから前記情報の受信に関するフィードバックを受信すること、ただし、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、前記受信することと;
・ 前記受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定することと;
をさせるように構成される、装置。
【請求項14】
前記装置は、フィードバックが前記第1のフィードバックリソース上で受信されれば前記第2のフィードバックリソース上のフィードバックをリッスンしないように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つの処理コアに実行されると、前記装置に、前記第1のフィードバックリソースに関する干渉対雑音比を推定することにより前記第1のフィードバックリソース上でフィードバックを送信するデバイスの数を推定させるように構成される、請求項13または14に記載の装置。
【請求項16】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つの処理コアに実行されると、前記装置に、少数のユーザ機器のみが劣悪な受信品質に遭遇することを前記フィードバックが示すことに応じて、前記送信パラメータが変更される周期性を変更させるように構成される、請求項13〜15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つの処理コアに実行されると、前記装置に、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングを前記デバイスに提供させるように構成される、請求項13〜16のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
・ 受信した情報を装置において記憶することと;
・ 前記情報が受信されたときの品質レベルを判断することと;
・ 前記品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択することと;
・ 前記選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定することと;
を含む方法。
【請求項19】
前記選択されたフィードバックリソースは、時間リソース、周波数リソースおよび符号のうちの少なくとも1つを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記フィードバックリソースは、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングに少なくとも部分的に基づいて選択される、請求項18〜19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記品質レベルが低いことに応じて早いフィードバックリソースが選択され、前記品質レベルが高いことに応じて遅いフィードバックリソースが選択される、請求項18〜20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記判断された品質レベルが最低閾値品質レベル未満であることに応じて最も早いフィードバックリソースが選択される、前記品質レベルが最高閾値品質レベルよりも高い場合はフィードバックが送られない、のうちの少なくとも1つを含む、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記フィードバックの送信は、コンテンションベースのメカニズムを使用して発生させられる、請求項18〜22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記フィードバックの送信は、前記装置がアイドルモードである間に、前記フィードバックを受信する通信ネットワークに対して発生させられる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記通信ネットワークからのリクエストを処理することと、前記リクエストに応答して前記通信ネットワークに対して接続状態に移行することとをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記判断された品質レベルよりも劣る第1の品質レベルに関連付けられたフィードバックリソースを使用して別の装置がフィードバックを送信したと判断することに応じて、前記フィードバックの送信の抑制を決定することを含む、請求項18〜25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
フィードバックリソースがサービス依存である、及び/又は、品質レベルがサービス依存である、請求項18〜26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
変更された無線パラメータを受信することに応じて、前記フィードバックの送信の抑制を決定することをさらに含む、請求項18〜27のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
前記フィードバックは、ブロードキャストサービスまたはマルチキャストサービスに関するフィードバックを備える、請求項18〜28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
・ 情報を装置からデバイスに送信することと;
・ 前記デバイスから前記情報の受信に関するフィードバックを受信すること、ただし、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、前記受信することと;
・ 前記受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定することと;
を含む方法。
【請求項31】
フィードバックが前記第1のフィードバックリソース上で受信されれば前記第2のフィードバックリソース上のフィードバックをリッスンしないことをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のフィードバックリソースに関する干渉対雑音比を推定することにより前記第1のフィードバックリソース上でフィードバックを送信するデバイスの数を推定することをさらに含む、請求項30または31に記載の方法。
【請求項33】
少数のユーザ機器のみが劣悪な受信品質に遭遇することを前記フィードバックが示すことに応じて、前記送信パラメータが変更される周期性を変更することをさらに含む、請求項30〜32のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
前記装置に、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングを前記デバイスに提供させることをさらに含む、請求項30〜33のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
・ 受信した情報を装置において記憶する手段と;
・ 前記情報が受信されたときの品質レベルを判断する手段と;
・ 前記品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択する手段と;
・ 前記選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定する手段と;
を備える装置。
【請求項36】
・ 情報をデバイスに送信する手段と;
・ 前記デバイスから前記情報の受信に関するフィードバックを受信する手段であって、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、前記受信する手段と;
・ 前記受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定する手段と;
を備える装置。
【請求項37】
コンピュータ可読命令のセットが記憶された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると装置に少なくとも、
・ 受信した情報を装置において記憶することと;
・ 前記情報が受信されたときの品質レベルを判断することと;
・ 前記品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択することと;
・ 前記選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定することと;
をさせる、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項38】
コンピュータ可読命令のセットが記憶された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると装置に少なくとも、
・ 情報をデバイスに送信することと;
・ 前記デバイスから前記情報の受信に関するフィードバックを受信すること、ただし、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、前記受信することと;
・ 前記受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定することと;
をさせる、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項39】
請求項18〜34の少なくとも1つに記載の方法の実行を生じさせるように構成されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークにおけるフィードバックシグナリングの管理に関する。
【0002】
ケーブルまたは無線チャネルなどの通信媒体上での情報の伝達は、いくつかの課題を伴う。第1に、情報が、利用される用途に適した品質レベルで受信機にて受信可能である必要がある。例えば、情報がデジタルビデオである場合、通信レート、つまりビットレートは、典型的には相対的に高く、個々のビット誤りは、ユーザがそれに気づく可能性が低いため許容可能と見なされることもある。他方で、情報が送信機から受信機にコピーされるデジタルファイルを備える場合、ビット誤りは、それによりファイルが送信中に破損状態になるであろうことから許容されない。誤り訂正符号化が、個々のビット誤りを検出および訂正するために適用される場合もある。例えば、ビットエラーレート(BER)がゼロでないのにブロックエラーレート(BLER)がゼロであるようなビット誤りを、検出および訂正するために、誤り訂正符号化が適用される場合がある。
【0003】
第2に、情報の伝達に使用されるエネルギーは、十分な品質レベルであるが過度な品質レベルではない品質レベルでの通信を可能にするのに十分でなければならない。例えばワイヤレス通信では、過度な電力を通信に使用すると、無線リソースにおける干渉を生じることがあり、これはワイヤレス通信システムの全体的な能力を制限する。例えば、符号分割多元接続、CDMA(code−division multiple access)、に基づくワイヤレスシステムでは、多数の送信局および受信局が同じ周波数帯を共有し、直交符号を使用して達成される通信は、他の局には背景雑音のように見える。この雑音レベルは、使用される電力が高いほど強く他の各局に出現し、他の各局にはその個々の通信においてより強い電力を使用する必要が生じ、さらに干渉レベルが増大する。当然、通信を行う局が電池式の場合、過度な送信電力を使用すると、電池リソースも不必要に速く枯渇する。したがって、十分であるが過度ではない電力レベルを使用することが好ましい。
【0004】
第3に、送信機がその送信に変更を加えられるように、フィードバックが受信機から送信機に提供されることもある。例えば受信機は、情報が不必要に強い電力で送信されていると判断すると、フィードバックを使用して、送信電力が低下されてもよいことを送信機に通知することもある。他方、受信機は、ビットエラーレートやブロックエラーレートが高すぎると判断した場合、フィードバックを提供して送信機に送信電力を増大するよう通知することもある。
【0005】
送信電力を適応のほかに、またはその代わりに、他の送信パラメータもフィードバックに応じて変更可能である。例えば変調および符号化パラメータを、受信された信号品質によりよく一致するように変更できる。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、独立クレームの特徴により定義される。一部の特定の実施形態は、従属クレームにおいて定義される。
【0007】
本発明の第1の側面によれば、受信した情報を記憶するよう構成されたメモリと、前記情報が受信されたときの品質レベルを判断し、品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択し、選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定するように構成された少なくとも1つの処理コアと、を備える装置が提供される。
【0008】
第1の側面の様々な実施形態は、以下の箇条書きの一覧からの少なくとも1つの特徴を備えてもよい:
・ 選択されたフィードバックリソースは、時間リソース、周波数リソースおよび符号のうちの少なくとも1つを備える
・ 少なくとも1つの処理コアは、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択するように構成される
・ 少なくとも1つの処理コアは、品質レベルが低いことに応じて早いフィードバックリソースを、品質レベルが高いことに応じて遅いフィードバックリソースを選択するよう構成される
・ 少なくとも1つの処理コアは、次のこと:品質レベルが最低閾値品質レベル未満であることに応じて最も早いフィードバックリソースを選択することと、品質レベルが最高閾値品質レベルよりも高いことに応じてフィードバックを送らないことと、のうちの少なくとも1つを実行するよう構成される
・ 少なくとも1つの処理コアは、コンテンションベースのメカニズムを使用してフィードバックの送信を生じさせるように構成される
・ 少なくとも1つの処理コアは、フィードバックを受信する通信ネットワークに対して装置がアイドルモードである間にフィードバックの送信を発生させるように構成される
・ 少なくとも1つの処理コアは、通信ネットワークからのリクエストを処理し、リクエストに応答して通信ネットワークに対して接続状態に移行するように構成される
・ 少なくとも1つの処理コアは、判断された品質レベルよりも劣る品質レベルに関連付けられたフィードバックリソースを使用して別の装置がフィードバックを送信したと判断することに応じて、フィードバックの送信を抑制することを決定するように構成される
・ フィードバックリソースはサービス依存である、品質レベルはサービス依存である、のうちの少なくとも1つ
・ 少なくとも1つの処理コアは、変更された無線パラメータを装置において受信することに応じてフィードバックの送信の抑制を決定するよう構成される
・ フィードバックは、ブロードキャストサービスまたはマルチキャストサービスに関するフィードバックを備える
・ 装置は、基地局において受信されたフィードバックに関連付けられた最低品質レベルの指示を基地局から受信するように構成され、少なくとも1つの処理コアは、判断された品質レベルが指示された品質レベルよりも劣ると判断することに応じて、フィードバックを送信するのに使用される送信電力を増大させるように構成される。
【0009】
本発明の第2の側面によれば、少なくとも1つの処理コアと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つの処理コアとともに、装置に少なくとも、情報をデバイスに送信することと、デバイスから情報の受信に関するフィードバックを受信すること、ただし、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、受信することと、受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定することと、をさせるように構成される、装置が提供される。
【0010】
第2の側面の様々な実施形態は、以下の箇条書きの一覧からの少なくとも1つの特徴を備えてもよい:
・ 装置は、フィードバックが第1のフィードバックリソース上で受信されれば第2のフィードバックリソース上のフィードバックをリッスンしないように構成される
・ 少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つの処理コアとともに、装置に、第1のフィードバックリソースに関する干渉対雑音比を推定することにより少なくとも1つのフィードバックリソース上でフィードバックを送信するデバイスの数を推定させるように構成される
・ 少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つの処理コアとともに、装置に、少数のユーザ機器のみが劣悪な受信品質に遭遇することをフィードバックが示すことに応じて、送信パラメータが変更される周期性を変更させるように構成される
・ 少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つの処理コアとともに、装置に、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングをデバイスに提供させるように構成される。
【0011】
本発明の第3の側面によれば、受信した情報を装置において記憶することと、前記情報が受信されたときの品質レベルを判断することと、品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択することと、選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定することと、を含む方法が提供される。
【0012】
第3の側面の様々な実施形態は、第1の側面に関連して提示した前述の箇条書きの一覧からの特徴に対応する少なくとも1つの特徴を備えてもよい。
【0013】
本発明の第4の側面によれば、情報を装置からデバイスに送信することと、デバイスから情報の受信に関するフィードバックを受信すること、ただし、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、受信することと、受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定することと、を含む方法が提供される。
【0014】
第4の側面の様々な実施形態は、第2の側面に関連して提示した前述の箇条書きの一覧からの特徴に対応する少なくとも1つの特徴を備えてもよい。
【0015】
本発明の第5の側面によれば、受信した情報を装置において記憶する手段と、前記情報が受信されたときの品質レベルを判断する手段と、品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択する手段と、選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定する手段と、を備える装置が提供される。
【0016】
本発明の第6の側面によれば、情報をデバイスに送信する手段と、デバイスから情報の受信に関するフィードバックを受信する手段であって、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、受信する手段と、受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定する手段と、を備える装置が提供される。
【0017】
本発明の第7の側面によれば、コンピュータ可読命令のセットが記憶された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、コンピュータ可読命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると装置に少なくとも、受信した情報を装置において記憶することと、前記情報が受信されたときの品質レベルを判断することと、品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択することと、選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定することとをさせる、非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。
【0018】
本発明の第8の側面によれば、コンピュータ可読命令のセットが記憶された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、コンピュータ可読命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると装置に少なくとも、情報をデバイスに送信することと、デバイスから情報の受信に関するフィードバックを受信すること、ただし、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、受信することと、受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定することとをさせる、非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。
【0019】
本発明の第9の側面によれば、第3および第4の側面のうちの少なくとも1つによる方法を実行させるように構成されたコンピュータプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の少なくとも一部の実施形態による例示のシステムを示す。
【0021】
【
図2】品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングを示す。
【0022】
【
図3】本発明の少なくとも一部の実施形態をサポートできる例示の装置を示す。
【0023】
【
図4】本発明の少なくとも一部の実施形態によるシグナリングを示す。
【0024】
【
図5】本発明の少なくとも一部の実施形態による方法のフローグラフである。
【0025】
【
図6】本発明の少なくとも一部の実施形態による方法のフローグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ワイヤレスネットワーク上で通信するデバイスの数が増加するのに伴い、受信信号の品質についてフィードバックを送るための改善された方法に対するニーズがある。
【0027】
受信品質レベルに基づき選択されたフィードバックリソース上でフィードバックを提供することで、送信機が、それぞれのフィードバックすべてを復号することなく、或る品質レベルの受信側の数を推定できるようになってもよい。同じく、劣悪な受信品質レベルに関連付けられたフィードバックリソースのほうが時間的により早い場合、送信パラメータの変更を必要とするフィードバックが他の受信側デバイスにより既に送信されたと判断すれば、一部の受信側デバイスはそのフィードバックの送信を差し控えてもよい。
【0028】
図1は、本発明の少なくとも一部の実施形態による例示のシステムを示す。
図1は、セルラまたは非セルラ基地局を備えてもよい基地局140を示す。非セルラ基地局は、代わりに、例えばアクセスポイントと呼ばれてもよい。したがって、基地局140は、セルラまたは非セルラ通信技術に従って作動するように構成されてもよい。セルラ通信技術の例としては、ワイヤレス符号分割多元接続、WCDMA(登録商標)、ロングタームエボリューション(LTE;long term evolution)、暫定標準95、IS−95(interim standard 95)、および第5世代セルラ技術が挙げられる。非セルラ通信技術の例は、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク、WLAN(wireless local area network)、およびワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス、WiMAX(登録商標)、を含む。
【0029】
デバイス110、120および130は、基地局140から情報を受信するように準備されたデバイスを備えてもよい。これらは、人とのやり取りを必要とするデバイス(UEデバイスと呼ばれることが多い)、または様々なタイプのマシンタイプ通信、MTC(machine type communication)、デバイスなどの人とのやり取りを必要としないデバイスとすることができる。デバイス110、120および130は、基地局140が情報の送信に使用するのと同じ通信技術に従って情報を受信するよう構成され、それによって相互運用性を実現する。例えば、デバイス110、120および130のそれぞれは、電波などの電磁波を使用して基地局140からワイヤレスインターフェース上で情報を受信してもよい。
【0030】
基地局140とデバイス110、120および130それぞれとの通信は、双方向であってもよく、その場合この通信は、基地局140からデバイスに向かって情報を搬送するためのダウンリンクと、デバイス110、120および130から基地局140に向かって情報を搬送するアップリンクとを備える。例えばダウンリンクは、基地局140から情報を送信するために使用されてもよく、アップリンクは、情報の受信に関するフィードバックを基地局140に向かって搬送するために使用されてもよい。
【0031】
基地局140は、セルを制御するように構成されてもよい。そのようなセルのカバレッジエリアの境界が、
図1において輪郭線141として概略的に示されている。さらに基地局140は、ネットワークノード150に結合されてもよく、さらにネットワークノード150は、さらなるネットワークノード160に結合されてもよい。さらなるネットワークノード160は、例えばさらなるネットワークへの接続性を有してもよい。そのようなさらなるネットワークは、
図1に示されていない。ネットワークノード150は、例えば基地局コントローラまたはモビリティ管理エンティティを備えてもよい。さらなるネットワークノード160は、例えばスイッチまたはゲートウェイを備えてもよい。基地局140は、ネットワークノード150およびさらなるネットワークノード160を介して、例えば基地局140により制御されたセルにアタッチされたデバイスなどに、インターネットへの接続性を提供できてもよい。
【0032】
基地局140は、例えばユニキャスト、マルチキャストまたはブロードキャストなどによってデバイス110、120および130に情報を送信してもよい。ユニキャストでは、情報は、例えばデバイス120などの単一の受信デバイスに送信される。受信デバイスは、フィードバック情報を基地局140に提供してもよく、その結果、ハイブリットARQ、HARQ(hybrid−ARQ)、プロセスがユニキャスト通信のスペクトル効率を高めるために利用されてもよい。HARQにおいて基地局140は、初期の復号が失敗した場合、デバイス120が受信ブロックの復号に成功するよう支援するために増分冗長情報を送信してもよい。したがって、ユニキャストにおいてフィードバックチャネルは、送信機および受信機がエネルギー効率のよい形で情報配信において連係できるようにするために提供される。
【0033】
マルチキャストおよびブロードキャストにおいて、情報は複数の受信側に送信される。この情報は例えば、異なる種類のマルチメディア情報、設定情報、アラートおよびその他任意のタイプの情報を備えてもよい。受信側の数は、例えば500、1000またはより多くなど、多数であってもよい。マルチキャストまたはブロードキャストは、各受信機用に別々のアップリンク方向の専用フィードバックチャネルを欠くこともある。よって、ユニキャストで利用可能なHARQがスペクトル効率を高め、ひいては特定の最大許容伝送電力を使用したより長い距離にわたる通信を可能にするので、マルチキャストまたはブロードキャストの伝送範囲は、ユニキャストの場合よりも短いかもしれない。マルチキャストまたはブロードキャスト送信を受信するデバイスは、情報のブロックを受信した品質レベルを識別するフィードバックを提供してもよい。そのようなフィードバック送信は、例えば共有無線チャネルを備えてもよい共有されたフィードバックリソースを使用して行われてもよい。
【0034】
図1において、基地局140からデバイス110、120および130に送信される情報は、基地局140からデバイスへの実線の矢印により示される。フィードバックは、デバイスから基地局140への破線矢印により示される。一部の実施形態において、デバイスは、他のデバイスにより送信されるフィードバックに関しリッスンすることが可能である。例えば、例としてデバイス110がそれ自体のフィードバックをデバイス120とは異なるタイミングで送信する事例において、デバイス110はデバイス120により送信されたフィードバックをリッスンすることができる。受信デバイスの数が非常に多い場合、それらが基地局140に返送するフィードバックは、フィードバックの搬送に使用されるリソース、またはより広く通信システムに対して負担を生じるかもしれない。フィードバックの搬送に使用されるリソースは、フィードバックリソースと呼ばれてもよい。フィードバックリソースは無線リソースを備えてもよく、これは、周波数、符号、時間、またはこれらの様々な組み合わせの点で定義されてもよい。例えば、周波数および/または符号のセットが、タイムスロットにさらに時分割多重化される用途のために提供されてもよい。そのようなタイムスロットは、場合によっては周波数および/または符号とともに、フィードバックリソースのセットと考えられてもよい。
【0035】
多次元フィードバックリソースは、異なる次元を基準にフィードバックを区別してもよい。例えば、特定の周波数リソースが特定のサービスに関するフィードバックを送るために使用されてもよく、特定の時間リソースが特定の品質レベルに関するフィードバックを送るために使用されてもよい。時間および周波数は例でしかなく、異なる実施形態においては、直交プリアンブルなど、他のタイプの直交リソースを、品質閾値レベルおよび/またはサービスを区別するために使用できる。しかし、品質レベルを区別するためにタイムスロットを使用するのが好適な実施形態である。これは、より劣悪な品質レベルに遭遇しているデバイスが最初にそのフィードバックを送信できるからである。
【0036】
基地局140に送信されるフィードバックの量を削減できれば、全体的に有利であろう。接続状態への移行はさらなるシグナリングを伴うであろうから、デバイスがフィードバックを送信するために基地局に対して接続状態に移行する必要がない場合には、さらなる利点が得られるであろう。
【0037】
例えばデバイス110などの受信デバイスが基地局140から情報のブロックを受信すると、受信デバイスは、少なくとも一時的に情報のブロックを記憶してもよい。デバイスは、情報を受信した品質レベルを、記憶された情報から判断してもよい。品質レベルは、BER、BLER、または信号対干渉比などのその他の基準、または複数基準の組み合わせに基づき判断されてもよい。一部の実施形態において、巡回冗長検査、CRC(cyclic redundancy check)、アルゴリズムが、情報のブロックが正確に受信されたかどうかを評価するために用いられる。デバイス110は、品質レベルに基づいて、フィードバックを基地局140に送信するかについて決定してもよい。そのような決定は、フィードバックを送信するかまたはフィードバックを送信しないかを決定することを含んでもよい。例えば、品質が適切と見なされれば、デバイスはフィードバックを送信する必要がなくてもよく、品質が悪ければ、デバイスはフィードバックの送信を少なくとも検討してもよい。
【0038】
フィードバックが送信される場合、フィードバックは、選択されたフィードバックリソース上で送信されてもよい。
【0039】
フィードバックリソースは、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングに基づき選択されてもよい。詳しくは、デバイス110は、判断された品質レベルが含まれる品質レベル範囲を判断してもよく、次にマッピングにより、この品質レベル範囲に関連付けられたフィードバックリソースを選択してもよい。マッピングは、同様に、より早いフィードバックリソースと、より低い品質レベル範囲とを関連付けてもよい。すなわちマッピングは、劣悪な受信品質レベルを示すフィードバックを、より早いフィードバックリソースを使用して送信させてもよい。例えば、品質レベルが低いときには周波数時間フィードバックリソースセットの中のより早いほうのタイムスロットが選択されてもよい。同様に、マッピングは、より遅いフィードバックリソースとより高い品質レベル範囲とを関連付けてもよい。
【0040】
特にマッピングは、例えば第1のタイムスロットなどの最も早いフィードバックリソースと、最低閾値品質レベルとを関連付けてもよい。言い換えれば、閾値より下のすべての品質レベルと定義されてもよい最低の群に品質レベルが入る場合、それに応じて最も早いフィードバックリソースが選択されてもよい。
【0041】
フィードバックリソースは、追加としてまたは代わりに、特定のサービスに依存して選択されてもよい。例えば、特定のサービスに関するフィードバックを特定の周波数リソース上で送ることができる。したがって、選択される時間周波数リソースは、特定のサービスに関して遭遇した品質レベルを識別してもよい。
【0042】
フィードバックを送信することについての決定は、デバイス110と同じタイプのさらなるデバイスまたはデバイス110と同じサービスを使用しているさらなるデバイスにより基地局140へ向かって送信されるフィードバックに、少なくとも部分的に基づいてもよい。詳しくは、デバイス110は、他のデバイスにより送信されるフィードバックをリッスンして、デバイス110がそれ自体のフィードバックを送信する必要があるかどうかを判断してもよい。
【0043】
一部の実施形態において、基地局は、一部のデバイスからフィードバックを受信した後、他のデバイスに、さらなるフィードバックは不要であると直接または間接的に指示してもよい。
【0044】
一部の実施形態において、基地局は、一部のデバイスからフィードバックを受信した後、変更された無線パラメータを送る。他のデバイスは、向上した品質に気がつき、フィードバックを送る必要はない。あるいは、各デバイスは、変更した無線パラメータをネットワークが送ることを、さらなるフィードバックが必要ないことを示す、ネットワークからの確認であると理解することができる。
【0045】
フィードバックを送信することについての決定は、他のデバイスがデバイス110において判断されたよりも低い品質レベルを示すフィードバックを送信したかどうかについての判断に少なくとも部分的に基づいてもよい。そのようなより低い品質レベルは、1つのデバイス110が使用するはずのリソースよりも早いフィードバックリソースを使用してレポートできるので、デバイス110は、当該リソースの使用を、選択したフィードバックリソースが使用可能になる前に検出してもよい。そのようなより低い品質レベルが他のデバイスによりレポートされた場合、基地局140はいずれにしても他の受信デバイスが既にレポートした、より低い品質レベルに反応するであろうから、デバイス110は、それ自体のフィードバックの送信の抑制を決定してもよい。本事例では、デバイス110からのフィードバックは、基地局140において使用された送信パラメータに影響を与えず、ネットワークリソースを消費するだけであろう。
【0046】
一部の実施形態において、受信デバイスは、品質レベル閾値を有し、受信の品質レベルがこの閾値よりも高い場合、受信デバイスは常にフィードバックの送信の抑制を決定する。
【0047】
一部の実施形態において、フィードバックを送信するデバイスは、デバイスの位置および/またはデバイスの識別子に関する指示をそこに含めてもよい。
【0048】
フィードバックは、デバイスが基地局140および/または基地局140により制御されるセルに対してアイドル状態である間に、コンテンションベースのメカニズムを使用してデバイス110、120および/または130から送信されてもよい。前述したとおり、アイドル状態にとどまることは、デバイスの電力およびネットワークリソースを節約し、受信デバイスの数がセル内に増加するのに伴いますます有用になる。フィードバックは、ランダムアクセス手順に類似したメカニズムで提供されてもよく、それがネットワークへの実際のアクセスを求めるものではないことの指示を備えてもよい。フィードバックリソースは、基地局140に伝達される品質レベルに関連付けられているので、一部の実施形態においてフィードバックは、品質レベルの別個の指示を備える必要はない。基地局140は、使用されているフィードバックリソースから、どの品質レベルが受信デバイスにおいて判断されたかを判断してもよい。特定のリソースに関するフィードバックを受信した後、基地局はさらに、特定の品質レベルに遭遇しているデバイスの数を推定してもよい。よって、基地局140は、フィードバックの具体的な項目を送るデバイスのアイデンティティを知る必要はなく、むしろ基地局140は、どのフィードバックリソースが使用されたかマッピングおよび判断をすることに基づき、フィードバックの項目に関連付けられた品質レベルを判断してもよい。一部の事例において、コンテンションベースのメカニズムを使用する利点は、基地局がフィードバックを復号する必要がなく、フィードバックリソースにエネルギーが存在することを単に検出することができることである。
【0049】
基地局140は、個々の受信デバイスに、セル内におけるそれらの位置に関する情報などの追加情報を提供するようリクエストしてもよい。そのようなリクエストに応答して、デバイスは、接続状態に移行してリクエストされた情報を提供してもよい。
【0050】
一部の実施形態において、基地局140は、前のラウンドにおいてフィードバックを受信したものに関し最低品質レベルの指示を、例えばブロードキャストまたはマルチキャストなどにより送信するよう構成される。受信デバイスは、この指示を受信して、それと、前のラウンドで当該受信デバイスがレポートした品質レベルとを比較してもよい。基地局140により指示された品質レベルが前のラウンドにおいて特定の受信デバイスがレポートしたのものよりも高い場合、特定の受信デバイスは、将来のフィードバックを提供する電力を増大させることを決定してもよい。その理由は、この事例において、基地局140が、前のラウンドで特定のデバイスがレポートしたフィードバックを認識していないことが分かるからである。
【0051】
一方、基地局140は、受信するフィードバックに関連付けられた品質レベルを判断してもよく、その品質レベルに応じて、フィードバックへの応答として少なくとも1つの送信パラメータを変更してもよい。例えば、主としてフィードバックが低品質レベルに関連付けられたフィードバックリソース上で搬送される場合、基地局140は、送信電力を増大させ、かつ/またはより単純な変調および/または符号化の使用に切り替えてもよい。逆に、品質レベルが高ければ、基地局140は、送信電力を低下させ、かつ/またはよりロバストな変調および/または符号化の使用に切り替えてもよい。
【0052】
基地局140は、一定の品質レベルに遭遇しているデバイスの数を、特定のフィードバックリソース上の干渉対雑音値を推定することにより推定してもよい。したがって、フィードバックを送信するデバイスの数の推定を干渉対雑音値を使用して推定できれば、フィードバック自体を復号することは不必要かもしれない。
【0053】
低品質レベルをレポートする受信デバイスが少数にすぎない場合、それに応じて基地局140は、フィードバックの提供および送信パラメータの変更が行われる周期性を変更してもよい。その理由は、デバイスが基地局140から送信される情報を難なく受信しているようであるから、フィードバック提供が行われる頻度をより低くできるからである。これもやはり、システムにおけるフィードバックの量を削減し、場合によっては他の用途に向けてリソースを空けること、および/または通信に使用する電力を低減することになる。
【0054】
基地局140は、どのフィードバックリソースをどの品質レベル範囲とともに使用するかを決定するために使用される、マッピングを設定してもよい。この設定は、基地局140が受信デバイスにマッピングを提供することを含んでもよく、この提供は、物理レイヤ上で、またはアプリケーションレイヤシグナリングを介した搬送によって、行われてもよい。
【0055】
図2は、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングを示す。縦軸には品質レベル閾値が配置されている。この軸には3つの範囲が配置されている。第1に、品質レベルQ1よりも劣る品質レベル、第2に、品質レベルQ1と品質レベルQ2との間の品質レベル、および第3に、品質レベルQ2と品質レベルQ3との間の品質レベルである。
【0056】
横軸には、3つのフィードバックリソースR1、R2およびR3が示されている。R1の黒い棒は、フィードバックリソースR1を使用して送信されることになるフィードバックに関連付けられた品質レベルを示し、つまり品質レベルは、閾値Q1よりも低い。R2の黒い棒は、フィードバックリソースR2を使用して送信されることになるフィードバックに関連付けられた品質レベルを示し、つまり品質レベルは、閾値Q1よりも高く、閾値Q2よりも低い。R3の黒い棒は、フィードバックリソースR3を使用して送信されることになるフィードバックに関連付けられた品質レベルを示し、つまり品質レベルは、閾値Q2よりも高く、閾値Q3よりも低い。
図2のフィードバックリソースの数は例でしかなく、本発明の様々な実施形態において、品質レベル範囲およびフィードバックリソースの数は、
図2に示された3の代わりに例えば1つ、2つ、5つまたは7つであってもよい。一部の実施形態では、定義済みの品質閾値Q1、…Q_Nに対して、最高閾値Q_Nよりも高い品質レベルに遭遇しているデバイスは、それらの遭遇する品質レベルは許容可能と見なされるので、フィードバックを送る必要はないかもしれない。
【0057】
図2のフィードバックリソースは、例えばタイムスロットであってもよい。したがって、時間領域においてR1がR2の前に発生する。この場合、閾値Q1未満の品質レベルに遭遇しているユーザは、そのフィードバックを最初に送ってもよく、その後、Q1とQ2との間の品質レベルに遭遇しているユーザからのフィードバックが続く可能性がある。一部の実施形態において、最悪の品質に遭遇しているデバイスからフィードバックを受信した後、ネットワークは送信パラメータを変更することになる。定義済みの最高の閾値未満の品質に遭遇したがそのフィードバックはまだ送っていない他のデバイスは、フィードバックを送る必要はない。このように、最悪の品質に遭遇しているユーザのみが、そのフィードバックを送る。
【0058】
品質レベルに関して使用されるフィードバックリソースは、例えば符号、周波数リソースまたは直交プリアンブルなど他のリソースとすることもできる。一般に、どの種類のリソースが使用されるかは重要ではない。主な原則は、使用されるリソースが、別々の品質レベル範囲に関するフィードバックを区別しなければならないという意味で、直交でなければならないということである。
【0059】
さらに、または代わりに、異なるサービスを別のタイプのリソースにより区別されてもよい。例えば、同じマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス、MBMS(multimedia broadcast multicast service)、ベアラ/サービスフローに多重化される種々のサービスが、フィードバックを送るために種々の周波数リソースを使用して差別化されることが可能である。
【0060】
異なる品質レベルを区別する(1つのタイプ中の)フィードバックリソースは、種々のサービスにわたって同じであってもよく、またはそれらは異なってもよい。異なる品質レベルを区別するために使用されるリソース(例えば時間リソース)が種々のサービスにわたって同じであれば、異なるサービスを区別するために別のフィードバックリソース次元(例えば周波数リソースなど)が使用されてもよい。一方、異なる品質レベルを区別するために使用される(1つのタイプ中の)リソースが異なるサービスにわたって異なれば、ネットワークは、第1のタイプのフィードバックリソースに基づいて、それが対応する品質レベルおよびサービスの両方を既に知っているであろうから、第2のフィードバックリソース次元は必ずしも必要ではない。しかしながら、後者は、(タイムスロットの場合)さらなる遅延をもたらす。
【0061】
品質レベルは、種々のサービスにわたって共通であってもよく、あるいは、品質レベルは特定のサービスそれぞれに対して別々に定義されてもよい。ネットワークはさらに、無線状態によりよく適合するように、品質閾値レベルを適応的に再設定してもよい。品質閾値レベルがよりよく設定されるほど、ネットワークはより早くフィードバックを受信してもよい。
【0062】
品質閾値がQ1,…,Q_Nであり、品質レベルのレポートにタイムスロットが使用される場合、ネットワークは常に、遭遇されている最悪の品質を、受信された第1セットのフィードバックに基づいて既に知っている。例えば、第1のフィードバックがT_Nになって初めて受信されれば、ネットワークには、遭遇されている最悪の品質が、Q_(N−1)とQ_Nとの間の品質範囲内であると分かる。ネットワークはさらに、そのような品質レベルに遭遇しているデバイスの数を推定してもよい。この情報に基づいて、ネットワークは適宜、MCSを適合させてもよい。
【0063】
第5世代セルラネットワークでは、マルチキャストブロードキャストサービスが、システム情報ブロック、マスタ情報ブロックなどの基本的なシグナリング情報をネットワーク内のすべてのデバイスに提供して、より高い周波数帯において限られているカバレッジ、および当該情報を送るためのリソース利用を改善することが期待されている。そうした送信技術はさらに、展開密度が高いマッシブMTCデバイスに様々なメッセージを提供するために使用されることが提案されている。必要なフィードバックの量を最適化することによりそのようなサービスを効率的な形で提供することが、上記のネットワークにおいては必須であろう。
【0064】
図3は、本発明の少なくとも一部の実施形態をサポートできる例示の装置を示す。示されているのはデバイス300であり、これは例えば、
図1のデバイス110などのモバイル通信デバイス、または適用可能な部分において基地局140を備えてもよい。デバイス300は、プロセッサ310を備え、プロセッサ310は、例えばシングルまたはマルチコアプロセッサを備えてもよく、シングルコアプロセッサは、1つの処理コアを備え、マルチコアプロセッサは、2つ以上の処理コアを備える。プロセッサ310は、2つ以上のプロセッサを備えてもよい。処理コアは、例えばARMホールディングスにより製造されたCortex−A8処理コア、またはアドバンスト・マイクロ・デバイシズ社により生産されたSteamroller処理コアを備えてもよい。プロセッサ310は、少なくとも1つのクアルコムSnapdragonおよび/またはIntel Atomプロセッサを備えてもよい。プロセッサ310は、少なくとも1つの特定用途向け集積回路、ASIC(application−specific integrated circuit)、を備えてもよい。プロセッサ310は、少なくとも1つのフィールドプログラマブルゲートアレイ、FPGA(field−programmable gate array)、を備えてもよい。プロセッサ310は、デバイス300において方法ステップを実行する手段であってもよい。プロセッサ310は、少なくとも部分的に、コンピュータ命令によってアクションを実行するよう構成されてもよい。
【0065】
デバイス300は、メモリ320を備えてもよい。メモリ320は、ランダムアクセスメモリおよび/または永続メモリを備えてもよい。メモリ320は、少なくとも1つのRAMチップを備えてもよい。メモリ320は例えばソリッドステート、磁気、光学、および/またはホログラフィックメモリを備えてもよい。メモリ320は、少なくとも部分的にプロセッサ310がアクセスできてもよい。メモリ320は、少なくとも部分的にプロセッサ310に含まれてもよい。メモリ320は、情報を記憶する手段であってもよい。メモリ320は、プロセッサ310が実行するよう構成されているコンピュータ命令を備えてもよい。プロセッサ310に特定のアクションを実行させるよう構成されたコンピュータ命令がメモリ320に記憶されていて、デバイス300全体がメモリ320からのコンピュータ命令を使用してプロセッサ310の指令のもとで実行するよう構成されている場合、プロセッサ310および/またはその少なくとも1つの処理コアが前記特定のアクションを実行するよう構成されていると考えられてもよい。メモリ320は、少なくとも部分的にプロセッサ310に含まれてもよい。メモリ320は、少なくとも部分的にデバイス300の外部にあり、ただしデバイス300がアクセスできてもよい。
【0066】
デバイス300は、送信機330を備えてもよい。デバイス300は、受信機340を備えてもよい。送信機330および受信機340はそれぞれ、情報の送信および受信を少なくとも1つのセルラまたは非セルラ標準に従ってするように構成されてもよい。送信機330は、2つ以上の送信機を備えてもよい。受信機340は、2つ以上の受信機を備えてもよい。送信機330および/または受信機340は、例えば、GSM(登録商標)、広帯域符号分割多元接続、WCDMA(登録商標)、ロングタームエボリューション(LTE)、IS−95、ワイヤレスローカルエリアネットワーク、WLAN、イーサネット(登録商標)、および/またはワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス、WiMAX(登録商標)、の各標準に従って動作するように構成されてもよい。
【0067】
デバイス300は、近距離無線通信、NFC(near−field communication)、送受信機350を備えてもよい。NFC送受信機350は、NFC、Bluetooth(登録商標)、Wibree(登録商標)または類似の技術など、少なくとも1つのNFC技術をサポートしてもよい。
【0068】
デバイス300は、ユーザインターフェース、UI(user interface)、360を備えてもよい。UI360は、ディスプレイ、キーボード、タッチスクリーン、デバイス300を振動させることによりユーザにシグナリングするように準備されたバイブレータ、スピーカおよびマイクロフォンのうちの少なくとも1つを備えてもよい。ユーザは例えば、ブロードキャストまたはマルチキャストされたコンテンツを受け入れ消費するために、UE360を介してデバイス300を動作させることができてもよい。
【0069】
デバイス300は、ユーザアイデンティティモジュール370を備えてもよく、または収容するように準備されてもよい。ユーザアイデンティティモジュール370は、例えば、デバイス300にインストール可能な加入者識別モジュール、SIM(subscriber identity module)、カードを備えてもよい。ユーザアイデンティティモジュール370は、デバイス300のユーザのサブスクリプションを識別する情報を備えてもよい。ユーザアイデンティティモジュール370は、デバイス300を介して生じる通信のために、デバイス300のユーザのアイデンティティを検証するために使用可能な暗号情報を備えてもよい。またユーザアイデンティティモジュール370は、デバイス300を介して生じる通信について、伝達情報の暗号化や、デバイス300のユーザへの課金に使用可能な暗号情報を備えてもよい。
【0070】
プロセッサ310は、デバイス300内部の導線を介してデバイス300が備える他のデバイスにプロセッサ310からの情報を出力するように準備された送信機を備えてもよい。そのような送信機は、例えば、メモリ320での記憶のためにメモリ320への少なくとも1つの導線を介して情報を出力するように準備されたシリアルバス送信機を備えてもよい。シリアルバスの代わりに、送信機はパラレルバス送信機を備えてもよい。同じくプロセッサ310は、デバイス300内部の導線を介してデバイス300が備える他のデバイスからプロセッサ310において情報を受信するように準備された受信機を備えてもよい。そのような受信機は、例えば、プロセッサ310における処理のために受信機340から少なくとも1つの導線を介して情報を受信するように準備されたシリアルバス受信機を備えてもよい。シリアルバスの代わりに、受信機はパラレルバス受信機を備えてもよい。
【0071】
デバイス300は、
図3に示されていないさらなるデバイスを備えてもよい。例えば、デバイス300がスマートフォンを備える場合、デバイス300は少なくとも1つのデジタルカメラを備えてもよい。一部のデバイス300は、後ろ向きのカメラおよび前向きのカメラを備えてもよく、後ろ向きのカメラは、デジタル写真向けであってもよく、前向きのカメラは、テレビ電話向けであってもよい。デバイス300は、デバイス300のユーザを少なくとも部分的に認証するように準備された指紋センサを備えてもよい。一部の実施形態において、デバイス300は、上述した少なくとも1つのデバイスを欠く。例えば一部のデバイス300は、NFC送受信機350および/またはユーザアイデンティティモジュール370を欠いてもよい。
【0072】
プロセッサ310、メモリ320、送信機330、受信機340、NFC送受信機350、UI360、および/またはユーザアイデンティティモジュール370は、多数の異なる形でデバイス300内部の導線により相互接続されてもよい。例えば前述したデバイスのそれぞれは、個々にデバイス300内部のマスタバスに接続されて、デバイスが情報をやり取りできてもよい。なお、当然のことながらこれは一例でしかなく、実施形態に応じて、本発明の範囲から逸脱することなく上述したデバイスのうちの少なくとも2つを相互接続する様々な形が選択され得る。
【0073】
図4は、本発明の少なくとも一部の実施形態によるシグナリングを示す。縦軸には、左側に基地局140、右側に受信デバイス110、120および130が配置されている。時間は上から下へ向かって進む。
【0074】
集合的な段階410において、基地局140は、情報を受信デバイス110、120および130に送信する。この送信は、例えばマルチキャストまたはブロードキャスト送信であってもよい。この送信は、各受信デバイスに別々のメッセージ、または代わりに、複数受信デバイス宛てもしくは複数受信デバイス向けに単一メッセージを送信することを備えてもよい。
【0075】
段階420、430、および440において、それぞれデバイス110、デバイス120およびデバイス130は、情報が受信された品質レベルを判断する。
図4の例では、デバイス110は高品質レベルで情報を受信し、デバイス120および130は低品質レベルで情報を受信する。これらの段階において、受信デバイスはさらにフィードバックリソースを選択してもよく、デバイス120および130は、低品質レベルを判断したので、早いフィードバックリソースを選択し、デバイス110は、高品質レベルを判断したので、遅いフィードバックリソースを選択する。
【0076】
段階450において、デバイス130は、選択されたフィードバックリソースを使用してフィードバックを送信する。段階460および470において、それぞれデバイス110および120は、デバイス130により使用されたフィードバックリソース上で送信された段階450のフィードバックを検出する。詳細には、段階460において、デバイス110は、或るデバイスが、デバイス110において段階420において判断されたよりも低い品質レベルに関連付けられたフィードバックリソースを使用したことを検出する。
【0077】
段階480において、デバイス120は、選択されたフィードバックリソースを使用してフィードバックを送信する。段階490において、デバイス110は、デバイス120により使用されたフィードバックリソース上で送信された段階480のフィードバックを検出する。詳細には、段階490において、デバイス110は、デバイス110において段階420において判断されたよりも低い品質レベルに関連付けられたフィードバックリソースを或るデバイスが使用したことを検出する。段階490において、デバイス110は、段階450および480において既に提供されたフィードバックを考慮して、デバイス110自体のフィードバックが基地局140での決定に影響することはおそらくないであろうから、フィードバックを送信する必要はないと決定する。
【0078】
段階4100において、基地局140は、段階410の送信への応答として、受信したフィードバックを評価する。詳しくは、段階450および480のフィードバックは低品質レベルを示すので、基地局140は、段階4100において、例えば送信電力を増大させてもよい。その後、段階4110において、次のラウンドの送信が増大した送信電力レベルを使用して実行される。
【0079】
図5は、本発明の少なくとも一部の実施形態による方法のフローグラフである。示される方法の各段階は、デバイス110、またはそれに移植されるとその機能を制御するよう構成された制御デバイスにおいて実行されてもよい。
【0080】
段階510は、装置において受信した情報を記憶することを含む。段階520は、前記情報が受信されたときの品質レベルを判断することを含む。段階530は、品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択することを含む。最後に段階540は、選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定することを含む。この決定は、送信を行わせると決定することを含んでもよい。この決定は、例えば判断された品質レベルよりも低い品質レベルに関係するフィードバックが検出された場合に、フィードバックの送信の抑制を決定することを含んでもよい。
【0081】
図6は、本発明の少なくとも一部の実施形態による方法のフローグラフである。示される方法の各段階は、デバイス110、またはそれに移植されるとその機能を制御するよう構成された制御デバイスにおいて実行されてもよい。
【0082】
段階610は、装置において受信した情報を記憶することを含む。段階620は、前記情報が受信されたときの品質レベルを判断することを含む。段階630は、フィードバックを考慮するかどうかを決定することを含む。上述のとおり、品質レベルが閾値を上回っている場合、デバイスは、フィードバックの送信を全体的に差し控えることに決定してもよい。フィードバックを考慮すると決定された場合、処理は段階640に進む。その他の場合、処理は段階630において終了する。段階640は、品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択することを含む。最後に段階650は、選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせることについて決定することを含む。この決定は、送信を行わせると決定することを含んでもよい。この決定は、例えば判断された品質レベルよりも低い品質レベルに関係するフィードバックが検出された場合に、フィードバックの送信の抑制を決定することを含んでもよい。
【0083】
当然のことながら、開示された本発明の実施形態は、本願明細書において開示された特定の構造、プロセスステップまたは材料に限定されず、関連技術分野の当業者により認識されるであろうその等価物に及ぶ。さらに当然のことながら、本願明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、限定的であることは意図されない。
【0084】
本明細書全体にわたる、一実施形態または実施形態への言及は、実施形態に関連して記載された特定の機能、構造、または特徴が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な箇所における「一実施形態において」または「実施形態において」の表現の出現は、すべて必ずしも同じ実施形態を参照しているとは限らない。例えば約またはほぼなどの用語を用いて数値に言及する場合、その正確な数値も開示の対象である。
【0085】
本願明細書で使用される、複数の項目、構造上の構成要素、構成上の要素および/または材料は、便宜のために共通の一覧において提示されることもある。しかしながら、これらの一覧は、一覧の各要素が個別かつ一意の要素として個々に識別されたかのように解釈されるべきである。したがって、そのような一覧の個々の要素を同じ一覧の他の任意の要素の事実上の等価物であると見なすことが、そうでないことの指示なしにそれらが共通グループに出現していることのみに基づいて行われてはならない。さらに、本発明の様々な実施形態および例が、本願明細書においてその様々なコンポーネントの代替物とともに言及されることもある。当然のことながら、そのような実施形態、例および代案は、互いの事実上の等価物と解釈されてはならず、本発明の、別々の独立した表現と見なされるべきである。
【0086】
さらに、記載された機能、構造または特徴が、1つ以上の実施形態において任意の適切な形で組み合わされてよい。前述の説明では、本発明の実施形態の完全な理解をもたらすために、長さ、幅、形などの例の多数の具体的な詳細が示された。なお、当業者には当然のことながら、本発明は、この具体的な詳細のうちの1つ以上を用いずに実施すること、または他の方法、コンポーネント、材料などを用いて実施することができる。他の場合には、本発明の側面を分かりにくくすることを避けるために、周知の構造、材料または動作は詳細に図示または記載されていない。
【0087】
前述の例は、1つ以上の特定の応用における本発明の原理を例示するが、当業者には当然のことながら、発明の能力を行使することなく、かつ本発明の原理および概念から逸脱することなく、実装の形式、使用および細部において多数の変更を加えることができる。よって、本発明が添付の特許請求の範囲による場合を除き限定されることは意図されていない。
【0088】
動詞「備える」および「含む」は、本文書において、同様に列挙されていない特徴の存在を除外も要求もしない、排他的でない限定として使用される。従属クレームに列挙される特徴は、別段のことが明確に記載されない限り、自由に相互に組み合わせ可能である。さらに、当然のことながら、本文書全体にわたる「或る(a)、(an)」、すなわち単数形の使用は、複数を除外するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明の少なくとも一部の実施形態には、通信ネットワークにおいて通信を管理することにおける産業上の用途がある。
【0090】
ARQ 自動再送要求
BER ビットエラーレート
BLER ブロックエラーレート
CDMA 符号分割多元接続
CRC 巡回冗長検査
HARQ ハイブリットARQ
IS−95 暫定標準95
LTE ロングタームエボリューション
WLAN ワイヤレスローカルエリアネットワーク
【符号の説明】
【0091】
110、120、130 受信デバイス
140 基地局
141 基地局140により制御されるセルの縁
150 ネットワークノード
160 さらなるネットワークノード
R1、R2、R3 フィードバックリソース(
図2)
Q1、Q2、Q3 品質レベル閾値(
図2)
300〜370
図3の装置の構成
410〜4110
図4の方法の各段階
510〜540
図5の方法の各段階
【手続補正書】
【提出日】2018年7月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
・ 受信した情報を装置において記憶することと;
・ 前記情報が受信されたときの品質レベルを判断することと;
・ 前記品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択することと;
・ 前記選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定することと;
を含む方法。
【請求項2】
前記選択されたフィードバックリソースは、時間リソース、周波数リソースおよび符号のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フィードバックリソースは、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングに少なくとも部分的に基づいて選択される、請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記品質レベルが低いことに応じて早いフィードバックリソースが選択され、前記品質レベルが高いことに応じて遅いフィードバックリソースが選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記判断された品質レベルが最低閾値品質レベル未満であることに応じて最も早いフィードバックリソースが選択される、前記品質レベルが最高閾値品質レベルよりも高い場合はフィードバックが送られない、のうちの少なくとも1つを含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記フィードバックの送信は、コンテンションベースのメカニズムを使用して発生させられる、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記フィードバックの送信は、前記装置がアイドルモードである間に、前記フィードバックを受信する通信ネットワークに対して発生させられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記通信ネットワークからのリクエストを処理することと、前記リクエストに応答して前記通信ネットワークに対して接続状態に移行することとをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記判断された品質レベルよりも劣る第1の品質レベルに関連付けられたフィードバックリソースを使用して別の装置がフィードバックを送信したと判断することに応じて、前記フィードバックの送信の抑制を決定することを含む、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
フィードバックリソースがサービス依存である、及び/又は、品質レベルがサービス依存である、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
変更された無線パラメータを受信することに応じて、前記フィードバックの送信の抑制を決定することをさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記フィードバックは、ブロードキャストサービスまたはマルチキャストサービスに関するフィードバックを備える、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
・ 情報を装置からデバイスに送信することと;
・ 前記デバイスから前記情報の受信に関するフィードバックを受信すること、ただし、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、前記受信することと;
・ 前記受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定することと;
を含む方法。
【請求項14】
フィードバックが前記第1のフィードバックリソース上で受信されれば前記第2のフィードバックリソース上のフィードバックをリッスンしないことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のフィードバックリソースに関する干渉対雑音比を推定することにより前記第1のフィードバックリソース上でフィードバックを送信するデバイスの数を推定することをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
少数のユーザ機器のみが劣悪な受信品質に遭遇することを前記フィードバックが示すことに応じて、前記送信パラメータが変更される周期性を変更することをさらに含む、請求項13〜15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記装置に、品質レベル範囲のセットからフィードバックリソースのセットへのマッピングを前記デバイスに提供させることをさらに含む、請求項13〜16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
・ 受信した情報を装置において記憶する手段と;
・ 前記情報が受信されたときの品質レベルを判断する手段と;
・ 前記品質レベルに少なくとも部分的に基づいてフィードバックリソースを選択する手段と;
・ 前記選択されたフィードバックリソース上でフィードバックの送信を生じさせるかについて決定する手段と;
を備える装置。
【請求項19】
・ 情報をデバイスに送信する手段と;
・ 前記デバイスから前記情報の受信に関するフィードバックを受信する手段であって、第1の受信品質を示すフィードバックは第1のフィードバックリソース上で送信され、第2の受信品質を示すフィードバックは第2のフィードバックリソース上で送信される、前記受信する手段と;
・ 前記受信したフィードバックに少なくとも部分的に基づいて送信パラメータを変更するかについて決定する手段と;
を備える装置。
【請求項20】
処理手段及び記憶手段を備える装置であって、前記記憶手段はプログラム命令を格納し、前記プログラム命令は、前記処理手段に実行されると、前記装置に、請求項1から12のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成される、装置。
【請求項21】
装置の処理手段に実行されると、前記装置に、請求項1から12のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成されるプログラム命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項22】
処理手段及び記憶手段を備える装置であって、前記記憶手段はプログラム命令を格納し、前記プログラム命令は、前記処理手段に実行されると、前記装置に、請求項13から17のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成される、装置。
【請求項23】
装置の処理手段に実行されると、前記装置に、請求項13から17のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成されるプログラム命令を備える、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】