(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-508720(P2019-508720A)
(43)【公表日】2019年3月28日
(54)【発明の名称】単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム、テラヘルツ発生装置、及び、テラヘルツ検出装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/01 20060101AFI20190301BHJP
G02F 1/35 20060101ALI20190301BHJP
H01S 1/02 20060101ALI20190301BHJP
H04B 10/80 20130101ALI20190301BHJP
【FI】
G02F1/01 Z
G02F1/35 501
H01S1/02
H04B10/80
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-524759(P2018-524759)
(86)(22)【出願日】2017年10月16日
(85)【翻訳文提出日】2018年5月9日
(86)【国際出願番号】CN2017106256
(87)【国際公開番号】WO2018072661
(87)【国際公開日】20180426
(31)【優先権主張番号】201610912891.7
(32)【優先日】2016年10月18日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518162119
【氏名又は名称】深▲セン▼市太赫▲茲▼科技▲創▼新研究院有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN INSTITUTE OF TERAHERTZ TECHNOLOGY AND INNOVATION CO., LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】518162120
【氏名又は名称】▲華▼▲訊▼方舟科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA COMMUNICATION TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100105050
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲田 公一
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼渚
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼彬
(72)【発明者】
【氏名】丁▲慶▼
【テーマコード(参考)】
2K102
5K102
【Fターム(参考)】
2K102AA05
2K102AA15
2K102AA36
2K102BA01
2K102BA13
2K102BA20
2K102BB01
2K102BC02
2K102BC04
2K102BD01
2K102CA18
2K102DA06
2K102DD07
2K102EB01
2K102EB22
5K102AA61
5K102AH26
5K102PA01
5K102PB20
5K102PH13
5K102PH14
5K102PH31
5K102PH49
5K102RB01
(57)【要約】
【課題】高パワー、高レートのテラヘルツパルス信号通信を実現する。
【解決手段】本発明は単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムに関するものである。単一走行キャリア光検出器のテラヘルツ発生システムは、ピコ秒パルスレーザーと、伝送モジュールと、ビームスプリッターと、振幅変調モジュールと、単一走行キャリア光検出器と、テラヘルツ検出装置と、を備える。ピコ秒パルスレーザーが繰返し周波数の高いピコ秒レベルのパルスレーザー光を発射して、伝送モジュールの伝送を経て、かつピコ秒パルスレーザー光のスペクトルの広がりを実現することで、パルス幅は数十から数百フェムト秒であるものを得ることができる。続いて振幅変調モジュールで変調された後、単一走行キャリア光検出器に入力する。単一走行キャリア光検出器が大光度、高レート伝送特性を実現できるため、高パワー、高レートのテラヘルツパルス信号を励起することで、高パワー、高レートのテラヘルツパルス信号通信を実現することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムであって、
繰返し周波数が10GHz以上のピコ秒パルスレーザー光を発射するピコ秒パルスレーザーと、
前記ピコ秒パルスレーザー光を伝送し、前記ピコ秒パルスレーザー光の広がりを実現する伝送モジュールと、
広がったピコ秒パルスレーザー光をポンプ光とプローブ光とに分けるビームスプリッターと、
前記ポンプ光と前記プローブ光をそれぞれ受け、前記ポンプ光に対してスイッチ信号変調を行い、前記プローブ光に対して光強度変調を行う振幅変調モジュールと、
前記ポンプ光の伝搬方向に設け、前記ポンプ光を励起して、テラヘルツパルス信号を放射する単一走行キャリア光検出器と、
前記プローブ光を受け、前記テラヘルツパルス信号を検出するテラヘルツ検出装置と、を備えることを特徴とする、
テラヘルツ発生システム。
【請求項2】
前記伝送モジュールが、ピコ秒パルスレーザー光を伝送し、前記ピコ秒パルスレーザー光を広がる高非線形ファイバを備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項3】
前記伝送モジュールが、前記高非線形ファイバと接続し、前記広がり処理のピコ秒パルスレーザー光に対して分散補償を行うシングルモードファイバをさらに備えることを特徴とする、
請求項2に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項4】
前記振幅変調モジュールが、前記ポンプ光の伝搬方向に設け、スイッチ変調信号をロードする第1振幅変調器と、前記プローブ光の伝搬方向に設け、前記プローブ光に対して光強度変調を行う第2振幅変調器と、を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項5】
前記テラヘルツ検出装置が、前記ポンプ光と前記プローブ光の時間遅延を調節する光学遅延線モジュールと、前記テラヘルツパルス信号を検出する光伝導アンテナと、を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項6】
前記テラヘルツ検出装置が、前記ポンプ光と前記プローブ光の時間遅延を調節する光学遅延線モジュールと、前記テラヘルツパルス信号を検出する包絡線検波器と、を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項7】
前記ピコ秒パルスレーザーと伝送モジュールとの間に設け、ピコ秒パルスレーザー光に対して増幅処理を行うエルビウム添加ファイバ増幅器を、さらに備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項8】
前記ビームスプリッターが光ファイバスプリッターであり、前記光ファイバスプリッターの入力側が前記シングルモードファイバと接続し、前記光ファイバスプリッターの第1出力側が前記ポンプ光を出力し、前記光ファイバスプリッターの第2出力側が前記プローブ光を出力することを特徴とする、
請求項3に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項9】
前記ビームスプリッターがビームスプリッターミラーであることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はテラヘルツの技術分野に関し、特に、単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
テラヘルツ帯域について、そのデバイス面で光学帯域に匹敵する巨大な帯域幅の資源のため、次世代通信の目標帯域の一つとみなされている。テラヘルツ帯域では、連続波(点搬送波)を使う通信システムについて、十分な研究がなされて、光学帯域の通信と類比すると、連続波に対する変調や信号発射方式のほか、パルス発射の使用も主流の方式になり、連続波変調発射と対比すると、パルス発射では帯域幅がもっと大きくて、通信速度がもっと高くて、パルス保持距離がもっと長くなるというメリットがある。
【0003】
現在、テラヘルツ帯域で、連続波変調は信号ロードの主流の方式であり、パルス変調では、繰返し率(repetition rate)が低く、パルスパワーが小さいなどの問題で高速伝送の実現が困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、繰返し率が高く、パルスパワーが大きい単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムであって、
ピコ秒パルスレーザー光を発射するピコ秒パルスレーザーと、
前記ピコ秒パルスレーザー光を伝送し、前記ピコ秒パルスレーザー光の広がりを実現する伝送モジュールと、
広がったピコ秒パルスレーザー光をポンプ光とプローブ光とに分けるビームスプリッターと、
前記ポンプ光と前記プローブ光をそれぞれ受け、前記ポンプ光に対してスイッチ信号変調を行い、前記プローブ光に対して光強度変調を行う振幅変調モジュールと、
前記ポンプ光の伝搬方向に設け、前記ポンプ光を励起して、テラヘルツパルス信号を放射する単一走行キャリア光検出器と、
前記プローブ光を受け、前記テラヘルツパルス信号を検出するテラヘルツ検出装置と、を備えることを特徴とするテラヘルツ発生システム。
【0006】
一つの実施例では、前記伝送モジュールが、ピコ秒パルスレーザー光を伝送し、前記ピコ秒パルスレーザー光を広がる高非線形ファイバを備える。
【0007】
一つの実施例では、前記伝送モジュールが、前記高非線形ファイバと接続し、前記広がり処理のピコ秒パルスレーザー光に対して分散補償を行うシングルモードファイバをさらに備える。
【0008】
一つの実施例では、前記振幅変調モジュールが、前記ポンプ光の伝搬方向に設け、スイッチ変調信号をロードする第1振幅変調器と、
前記プローブ光の伝搬方向に設け、前記プローブ光に対して光強度変調を行う第2振幅変調器と、を備える。
【0009】
一つの実施例では、前記テラヘルツ検出装置が、前記ポンプ光と前記プローブ光の時間遅延を調節する光学遅延線モジュールと、前記テラヘルツパルス信号を検出する光伝導アンテナと、を備える。
【0010】
一つの実施例では、前記テラヘルツ検出装置が、前記ポンプ光と前記プローブ光の時間遅延を調節する光学遅延線モジュールと、前記テラヘルツパルス信号を検出する包絡線検波器と、を備える。
【0011】
一つの実施例では、前記ピコ秒パルスレーザーと伝送モジュールとの間に設け、ピコ秒パルスレーザー光に対して増幅処理を行うエルビウム添加ファイバ増幅器を、さらに備える。
【0012】
一つの実施例では、前記ビームスプリッターが光ファイバスプリッターであり、前記光ファイバスプリッターの入力側が前記シングルモードファイバと接続し、前記光ファイバスプリッターの第1出力側が前記ポンプ光を出力し、前記光ファイバスプリッターの第2出力側が前記プローブ光を出力する。
【0013】
一つの実施例では、前記ビームスプリッターがビームスプリッターミラーである。
【0014】
一つの実施例では、前記ピコ秒パルスレーザーの繰返し周波数が10GHz以上である。
【発明の効果】
【0015】
上記の単一走行キャリア光検出器のテラヘルツ発生システムは、ピコ秒パルスレーザーと、伝送モジュールと、ビームスプリッターと、振幅変調モジュールと、単一走行キャリア光検出器と、テラヘルツ検出装置と、を備える。ピコ秒パルスレーザーが繰返し周波数の高いピコ秒レベルのパルスレーザー光を発射して、伝送モジュールの伝送を経て、かつピコ秒パルスレーザー光のスペクトルの広がりを実現することで、パルス幅は数十から数百フェムト秒であるものを得ることができる。続いて振幅変調モジュールで変調された後、単一走行キャリア光検出器に入力する。単一走行キャリア光検出器が大光度、高レート伝送の特性を実現できるため、高パワー、高レートのテラヘルツパルス信号を励起することで、高パワー、高レートのテラヘルツパルス信号通信を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムの光路図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を理解するために、以下の図面を参照して、本発明をより全面的に説明する。図に本発明の好ましい実施例を示す。しかし、本発明は、かかる実施例に限らず、多くの異なる形式で実現することができる。逆に、これらの実施例を提供する目的は、本発明の公開内容への理解をさらに全面的に明確にするためである。
【0018】
別に定義しない限り、本明細書で使用されているすべての技術と科学用語は、本発明の技術分野の技術者が一般的に理解する意味と同じである。本説明書で使用されている用語は、具体的な実施例を説明するためであり、本発明を制限するものではない。本明細書で使用されている用語「および/または」は、一つまたは複数の関連項目の任意の組み合わせとすべての組み合わせを含む。
【0019】
図1に単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムの光路図を示す。単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムは、ピコ秒パルスレーザー1と、伝送モジュール3と、ビームスプリッター4と、振幅変調モジュール5と、単一走行キャリア光検出器6と、テラヘルツ検出装置7と、を備える。ピコ秒パルスレーザー1が繰返し周波数の高いピコ秒レベルのパルスレーザー光を発射して、伝送モジュール3の伝送を経て、かつピコ秒パルスレーザー光のスペクトルの広がりを実現することで、パルス幅は数十から数百フェムト秒であるものを得ることができる。続いて振幅変調モジュール5で変調された後、単一走行キャリア光検出器6に入力する。単一走行キャリア光検出器6が大光度、高レート伝送の特性を実現できるため、高パワー、高レートのテラヘルツパルス信号を励起することで、高パワー、高レートのテラヘルツパルス信号通信を実現することができる。また、テラヘルツ検出装置7は、放射されたテラヘルツパルス信号を検出することができる。
【0020】
ピコ秒パルスレーザー1はピコ秒パルスレーザー光を発射する。ピコ秒パルスレーザー1はパルス幅がピコ秒であるレーザーである。ピコ秒レベルの超短パルス幅、繰り返し周波数が調整可能、パルスエネルギーが高いなどの特徴がある。一つの実施例で、ピコ秒パルスレーザー1の繰返し周波数が10GHz以上であり、そのパルス幅が約1.5ピコ秒(ps)である。
【0021】
一つの実施例で、単一走行キャリア光検出器6に基づくテラヘルツ発生システムは、ピコ秒パルスレーザー1と伝送モジュール3との間に設け、ピコ秒パルスレーザー光に対して増幅処理を行うエルビウム添加ファイバ増幅器(Erbium Doped Fiber Application Amplifier,EDFA)2を、さらに備える。入力されたピコ秒パルスレーザー光にとって、パルス幅が一定である場合で、明らかにそのピークパワーが高いほど、スペクトルの広がりの効果もよくなり、パルスがエルビウム添加ファイバ増幅器2により増幅されると、そのピークパワーを高めることができる。
【0022】
ほかの実施例で、光ファイバラマン増幅器(Optical Fiber Raman Amplifier,OFRA)を用いて、パルスレーザー光の増幅を実現し、ピコ秒パルスレーザー光のピークパワーを提供するようにしてよい。
【0023】
伝送モジュール3は、前記ピコ秒パルスレーザー光を伝送し、前記ピコ秒パルスレーザー光の広がりを実現する。前記伝送モジュール3は、ピコ秒パルスレーザー光を伝送し、前記ピコ秒パルスレーザー光を広がる高非線形ファイバ(High Nonlinear Fiber,HNLF)3−1を備える。小さいポンプ光パワーと短い高非線形ファイバ3−1だけで、高効率の非線形効果を達成することができる。該高非線形ファイバ3−1の超連続スペクトル(Supercontinuum、SC)の発生効率を高めることで、パルススペクトルの広がりを実現することができる。
【0024】
前記伝送モジュール3は、前記高非線形ファイバ3−1と接続し、前記広がり処理のピコ秒パルスレーザー光に対して色分散補償を行うシングルモードファイバ(Single Mode Fiber,SMB)3−2をさらに備える。
【0025】
エルビウム添加ファイバ増幅器2で増幅されたピコ秒パルスレーザー光が高正常色分散の高非線形ファイバ3−1により、スペクトルの広がりの線形正チャープSCパルスを得た後、相応の長さの基準シングルモードファイバ3−2によりチャープ補償圧縮を行うことで、パルスのピークパワーを再び高めるとともに、分散補償を行うことができる。このように、パルス幅は数十から数百フェムト秒であり、繰返し周波数が10GHz以上にもあるピコ秒パルスレーザー光を得、スペクトルの広がりを実現することができる。
【0026】
本実施例で、単一走行キャリア光検出器6に基づくテラヘルツ発生システムにおいて、ビームスプリッター4、振幅変調モジュール5、単一走行キャリア光検出器6およびテラヘルツ検出装置7の間で、ピコ秒パルスレーザー光を伝送するように、高非線形ファイバ3−1を設けるようにしてもよい。伝送スペースのサイズを大幅に縮小することができ、小型化と同時に、インストールやデバッグに便利である。
【0027】
ビームスプリッター4は、広がったピコ秒パルスレーザー光をポンプ光とプローブ光とに分ける。一つの実施例では、ビームスプリッター4が光ファイバスプリッター(Splitter)4であり、前記光ファイバスプリッター4の入力側が前記シングルモードファイバ3−2と接続し、前記光ファイバスプリッター4の第1出力側が前記ポンプ光を出力し、前記光ファイバスプリッター4の第2出力側が前記プローブ光を出力する。
【0028】
ほかの実施例で、前記ビームスプリッター4がビームスプリッターミラーであってよい。具体的なビームスプリッター4の選択は実際のニーズに応じて設定することができる。
【0029】
振幅変調モジュール5は、前記ポンプ光と前記プローブ光をそれぞれ受け、前記ポンプ光に対してスイッチ信号変調を行い、前記プローブ光に対して光強度変調を行う。前記振幅変調モジュール5は、第1振幅変調器(Amplitude Modulation,AM)5−1と、第2振幅変調器5−2と、を備える。第1振幅変調器5−1および第2振幅変調器5−2が、ピコ秒パルスレーザー光の時間と同期する。
【0030】
前記第1振幅変調器5−1が前記ポンプ光の伝搬方向に設け、スイッチ変調信号をロードし、オンオフキーイング(On Off Keying,OOK)とも呼ばれる。即ち、ポンプ光の振幅は、デジタルベースバンド信号(デジタルベースバンド信号がバイナリーである)によって変化するデジタル変調であり、それは単極の非ゼロ復帰シーケンスにより、ポンプ光のオンとオフを制御する。
【0031】
第1振幅変調器5−1から出力されたピコ秒パルスレーザー光が、単一走行キャリア光検出器6(Uni Traveling Carrier Photo−detector,UTC−PD)に入力し、単一走行キャリア光検出器6に設けたリアアンテナにより、テラヘルツパルス信号を放射することができる。単一走行キャリア光検出器6が高い応答度を持ち、大強度入射光と大電流の高レート出力を実現することができ、即ち、プローブ光が単一走行キャリア光検出器6に伝送することだけで、高パワー、高レートのテラヘルツパルス信号を励起することができる。
【0032】
ピコ秒パルスレーザー光のパワーが大きすぎて、テラヘルツ検出モジュールのデバイスを損害することを避けるために、前記プローブ光の伝搬方向に前記第2振幅変調器5−2が設けられる。第2振幅変調器5−2は、前記プローブ光に対して光強度変調を行う。第2振幅変調器5−2は、検出側のパルス繰返し周波数を数桁低減し、検出側のパワーを小さくすることができる。
【0033】
第2振幅変調器5−2で変調されたプローブ光がテラヘルツ検出装置7に入るとともに、放射されたテラヘルツパルス信号もテラヘルツ検出装置7に輸送され、さらに放射されたテラヘルツパルス信号を検出する。
【0034】
一つの実施例では、前記テラヘルツ検出装置7が、前記ポンプ光と前記プローブ光の時間遅延を調節する光学遅延線モジュール7−1と、前記テラヘルツパルス信号を検出する光伝導アンテナ(Photoconductive Antenna,PCA)7−2と、を備える。
【0035】
もう一つの実施例では、前記テラヘルツ検出装置が、前記ポンプ光と前記プローブ光の時間遅延を調節する光学遅延線モジュールと、前記テラヘルツパルス信号を検出する包絡線検波器と、を備える。また、包絡線検波器は線形/非線形の大バンド幅の包絡線検波器である。もちろん、実際の応用シーンによって適切な検出器を選択することができ、例えば、線形/非線形の大バンド幅の包絡線検波器や光伝導アンテナであるが、これに限らない。
【0036】
上記の単一走行キャリア光検出器6に基づくテラヘルツ発生システムによると、高繰返し率のピコ秒パルス発生装置を利用して10GHz以上のパルスを発生させるとともに、単一走行キャリアフォトダイオード(UTC−PD)を利用してテラヘルツ発射のパワーを確保し、高レートのテラヘルツパルス通信を実現することができる。
【0037】
上記の実施例の各構成要件が任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記の実施例の各構成要件の可能なすべての組合せを説明していないが、これらの構成要件の組み合わせは矛盾しない限り、本明細書に記載された範囲と考えるべきである。
【0038】
以上の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を表し、その説明は比較的に具体的かつ詳細であるが、それによって特許の範囲の制限として理解することはできない。本技術分野の一般技術者にとって、本発明の構想を逸脱しない前提で、いくつかの変形と改善を行うことができ、これらは本発明の保護範囲に属している。よって、本発明特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲を基準とするべきである。
【符号の説明】
【0039】
1:ピコ秒パルスレーザー
2:エルビウム添加ファイバ増幅器
3−1:高非線形ファイバ
3−2:シングルモードファイバ
4:光ファイバスプリッター
5−1:第1振幅変調器
5−2:第2振幅変調器
6:単一走行キャリア光検出器
7−1:光学遅延線モジュール
7−2:光伝導アンテナ
【手続補正書】
【提出日】2018年7月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システムであって、
ピコ秒パルスレーザー光を発射するピコ秒パルスレーザーと、
前記ピコ秒パルスレーザー光を伝送し、前記ピコ秒パルスレーザー光の広がりを実現する伝送モジュールと、
広がったピコ秒パルスレーザー光をポンプ光とプローブ光とに分けるビームスプリッターと、
前記ポンプ光と前記プローブ光をそれぞれ受け、前記ポンプ光に対してスイッチ信号変調を行い、前記プローブ光に対して光強度変調を行う振幅変調モジュールと、
前記ポンプ光の伝搬方向に設け、前記ポンプ光を励起して、テラヘルツパルス信号を放射する単一走行キャリア光検出器と、
前記プローブ光を受け、前記テラヘルツパルス信号を検出するテラヘルツ検出装置と、を備えることを特徴とする、
テラヘルツ発生システム。
【請求項2】
前記伝送モジュールが、ピコ秒パルスレーザー光を伝送し、前記ピコ秒パルスレーザー光を広がる高非線形ファイバを備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項3】
前記伝送モジュールが、前記高非線形ファイバと接続し、前記広がり処理のピコ秒パルスレーザー光に対して分散補償を行うシングルモードファイバをさらに備えることを特徴とする、
請求項2に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項4】
前記振幅変調モジュールが、前記ポンプ光の伝搬方向に設け、スイッチ変調信号をロードする第1振幅変調器と、前記プローブ光の伝搬方向に設け、前記プローブ光に対して光強度変調を行う第2振幅変調器と、を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項5】
前記テラヘルツ検出装置が、前記ポンプ光と前記プローブ光の時間遅延を調節する光学遅延線モジュールと、前記テラヘルツパルス信号を検出する光伝導アンテナと、を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項6】
前記テラヘルツ検出装置が、前記ポンプ光と前記プローブ光の時間遅延を調節する光学遅延線モジュールと、前記テラヘルツパルス信号を検出する包絡線検波器と、を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項7】
前記ピコ秒パルスレーザーと伝送モジュールとの間に設け、ピコ秒パルスレーザー光に対して増幅処理を行うエルビウム添加ファイバ増幅器を、さらに備えることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項8】
前記ビームスプリッターが光ファイバスプリッターであり、前記光ファイバスプリッターの入力側が前記シングルモードファイバと接続し、前記光ファイバスプリッターの第1出力側が前記ポンプ光を出力し、前記光ファイバスプリッターの第2出力側が前記プローブ光を出力することを特徴とする、
請求項3に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項9】
前記ビームスプリッターがビームスプリッターミラーであることを特徴とする、
請求項1に記載の単一走行キャリア光検出器に基づくテラヘルツ発生システム。
【請求項10】
前記パルスレーザー光の繰返し周波数が10GHz以上であることを特徴とする、
請求項1から9のいずれか1項に記載のテラヘルツ発生システム。
【請求項11】
ピコ秒オーダのパルスレーザー光を発射するパルスレーザーと、
前記パルスレーザー光を伝送し、前記パルスレーザー光のスペクトル幅を非線形光学効果によって拡大するファイバ伝送モジュールと、
前記スペクトル幅が拡大された前記パルスレーザー光をポンプ光とプローブ光とに分けるビームスプリッターと、
前記ポンプ光に対して送信デジタル信号に応じたスイッチ変調を行う第1変調器と、
前記プローブ光に対して光強度変調を行う第2変調器と、
前記第1変調器によって前記スイッチ変調を受けた前記ポンプ光をテラヘルツオーダのパルス信号に変換して放射する単一走行キャリア光検出器と、
前記第2変調器によって前記光強度変調を受けた前記プローブ光を受信し、受信した前記プローブ光を用いて前記テラヘルツオーダのパルス信号を検出するテラヘルツ検出装置と、を備えることを特徴とする、
テラヘルツ発生システム。
【請求項12】
ピコ秒オーダのパルスレーザー光を発射するパルスレーザーと、
前記パルスレーザー光を伝送し、前記パルスレーザー光のスペクトル幅を非線形光学効果によって拡大するファイバ伝送モジュールと、
前記スペクトル幅が拡大された前記パルスレーザー光をポンプ光とプローブ光とに分けるビームスプリッターと、
前記ポンプ光に対して送信デジタル信号に応じたスイッチ変調を行う第1変調器と、
前記第1変調器によって前記スイッチ変調を受けた前記ポンプ光をテラヘルツオーダのパルス信号に変換して放射する単一走行キャリア光検出器と、
前記単一走行キャリア光検出器から放射された前記テラヘルツオーダのパルス信号の検出に用いられる前記プローブ光に対して光強度変調を行う第2変調器と、を備えることを特徴とする、
テラヘルツ発生装置。
【請求項13】
テラヘル発生装置においてピコ秒オーダのパルスレーザー光を基に生成されたテラヘルツオーダのパルス信号とプローブ光とを受信し、前記プローブ光を用いて前記テラヘルツオーダのパルス信号を検出する検出器を備え、
前記テラヘルツオーダのパルス信号は、
前記パルスレーザー光が、非線形光学効果によってスペクトル幅を拡大するファイバ伝送モジュールを伝送された後、ビームスプリッターにおいてポンプ光と前記プローブ光とに分けられ、前記ポンプ光が、第1変調器によって送信デジタル信号に応じたスイッチ変調を受けて単一走行キャリア光検出器に入力されることによって生成された信号であり、
前記プローブ光は、第2変調器によって光強度変調を受けた光である、ことを特徴とする、
テラヘルツ検出装置。
【国際調査報告】