(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-510147(P2019-510147A)
(43)【公表日】2019年4月11日
(54)【発明の名称】軌道の2本のレールを溶接する溶接アセンブリ
(51)【国際特許分類】
E01B 29/17 20060101AFI20190315BHJP
【FI】
E01B29/17
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-551457(P2018-551457)
(86)(22)【出願日】2017年3月6日
(85)【翻訳文提出日】2018年9月28日
(86)【国際出願番号】EP2017000300
(87)【国際公開番号】WO2017167433
(87)【国際公開日】20171005
(31)【優先権主張番号】GM68/2016
(32)【優先日】2016年4月1日
(33)【優先権主張国】AT
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】514318345
【氏名又は名称】プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Plasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ ミュールライトナー
【テーマコード(参考)】
2D057
【Fターム(参考)】
2D057BA21
(57)【要約】
軌道の2本のレール(2)を溶接する溶接アセンブリ(1)は、アセンブリ長手方向(4)に互いに対して移動可能な2つのレールクランプユニット(5)を備える。電流伝送のために設けられた電流レール(10)は、2つのレールクランプユニット(5)を相互に結合する、摺動駆動装置(11)から離反された、アセンブリ長手方向(4)に延在するアセンブリガイド(3)として構成されている。電流レール(10)は、冷却装置を有し、かつ電流レール接触接続部(8)を有するレールクランプユニット(5)に対して相対的にアセンブリ長手方向(4)に摺動可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道の2本のレール(2)を溶接する溶接アセンブリ(1)であって、
摺動駆動装置(11)によってアセンブリ長手方向(4)に互いに対して移動可能な複数のレールクランプユニット(5)を備え、該レールクランプユニット(5)は、それぞれ、駆動装置によって対を成して前記レール(2)に当接可能なクランプジョー(6)を有し、
電流伝送のために設けられた前記クランプジョー(6)は、2つの前記レールクランプユニット(5)のうちの1つのレールクランプユニット(5)において、電流線路(7)を介して、固定駆動装置(9)により電流レール(10)に当接可能かつ該電流レール(10)に対して相対的に摺動可能な電流レール接触接続部(8)に接続されている、溶接アセンブリ(1)において、
a)前記電流レール(10)は、2つの前記レールクランプユニット(5)を相互に結合する、前記摺動駆動装置(11)から離間された、前記アセンブリ長手方向(4)に延在するアセンブリガイド(3)として構成されており、
b)前記電流レール(10)は、冷却装置(13)を有し、かつ前記電流レール接触接続部(8)を有する前記レールクランプユニット(5)に対して相対的に前記アセンブリ長手方向(4)に摺動可能であることを特徴とする、溶接アセンブリ(1)。
【請求項2】
電流伝送のために設けられた前記クランプジョー(6)は、レールをクランプするために設けられた前記クランプジョー(6)から分離されていて、専用のクランプ駆動装置(15)によって、前記アセンブリ長手方向(4)に対して直交方向に前記レール(2)と接触するように変位可能であることを特徴とする、請求項1記載の溶接アセンブリ。
【請求項3】
2つの前記電流レール接触接続部(8)は、共通の1つの接触接続スライダ(16)に配置されていて、かつ共通の1つの前記固定駆動装置(9)によって前記電流レール(10)に当接可能であることを特徴とする、請求項1または2記載の溶接アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道の2本のレールを溶接する溶接アセンブリであって、アセンブリガイドに沿ってアセンブリ長手方向に互いに対して移動可能な2つのレールクランプユニットを備え、これらのレールクランプユニットは、それぞれ、駆動装置によって対を成してレールに当接可能なクランプジョーを有し、電流伝送のために設けられたクランプジョーは、2つのレールクランプユニットのうちの1つのレールクランプユニットにおいて、電流線路を介して、固定駆動装置により電流レールに当接可能かつ電流レールに対して相対的に摺動可能な電流レール接触接続部に接続されている、溶接アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
フラッシュ溶接のためのこの種の溶接アセンブリは、米国特許第8907242号明細書において公知である。電流伝送のために、互いに分離された2本の電流レールと、2つの電流レール接触接続部とが設けられている。同時に、電流レールは、レールクランプユニットの摺動のための液圧シリンダの機能も有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明の課題は、電流伝送を改善することが可能な、冒頭で述べたタイプの溶接アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、本発明によれば、冒頭で述べたタイプの溶接アセンブリにおいて、独立請求項の特徴部に記載された構成によって解決される。
【0005】
単一の電流レールしか使用しないことにより、構造上の手間を軽減可能である。さらに、電流伝送と並行して、2つのレールクランプユニット用のガイドとしてしか使用されない電流レールは、導電率に関してだけではなく冷却に関しても最適化可能である。
【0006】
本発明のさらなる利点は、従属請求項および図面の記載から明らかである。
【0007】
以下に、本発明を、図示された態様に基づき詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】電流伝送のためのクランプジョーの概略図である。
【
図3】電流伝送のために設けられた部材が太線で示された、溶接アセンブリの全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1〜
図3に示された溶接アセンブリ1は、軌道の2本のレール2を溶接するように構成されていて、3つのアセンブリガイド3に沿ってアセンブリ長手方向4に互いに対して移動可能な複数のレールクランプユニット5を備える。これらのレールクランプユニット5は、それぞれ、対を成してレール2に当接可能なクランプジョー6を有する。特に
図2において看取可能なように、レール2の両側に位置決めされた2つの下側のアセンブリガイド3は、複数のレールクランプユニット5を互いに対して変位可能な2つの液圧式の摺動駆動装置11として構成されている。
【0010】
電流伝送のために設けられた複数のクランプジョー6は、レールをクランプするために設けられた複数のクランプジョー6から分離されており(
図1参照)、2つのレールクランプユニット5のうちの1つのレールクランプユニット5において、それぞれ1本の電流線路7を介して電流レール接触接続部8に接続されている。これらの電流レール接触接続部8は、1つの固定駆動装置9によって、横断面で見て管状の電流レール10に当接可能である。
【0011】
電流レール10は、2つのレールクランプユニット5を相互に結合する、2つの摺動駆動装置11から離間された、アセンブリ長手方向4に延在する、電流レール接触接続部8と電流供給部12との間の領域に設けられたアセンブリガイド3と同一である。この区分において、アセンブリガイド3または電流レール10は、銅から成る拡大された横断面と冷却装置13とを有する(
図3参照)。
【0012】
電流レール10またはアセンブリガイド3は、電流供給部12用の変圧器14を有するレールクランプユニット5にしか結合されておらず、したがって、電流レール接触接続部8を有するレールクランプユニット5に対して相対的に、アセンブリ長手方向4に摺動可能である。
【0013】
図2から看取可能なように、電流供給のために設けられた2つのクランプジョー6は、専用の1つのクランプ駆動装置15によって、レール2と接触するために、アセンブリ長手方向4に対して直交方向に変位可能である。半円形に構成された2つの電流レール接触接続部8は、共通の1つの接触接続スライダ16に配置されていて、共通の1つの固定駆動装置9によって電流レール10に当接可能である。接触接続スライダ16は、対応して配置されたレールクランプユニット5に対して相対的に、アセンブリ長手方向4に摺動可能に支持されている。
【0014】
溶接プロセスを導入するために、前述のレール2(
図1の右側)は、変圧器14を有する第1のレールクランプユニット5により、クランプジョー6を用いて緊締される。このクランプジョー6は、まくらぎに対して相対的に摺動されない。
【0015】
反対側の第2のレールクランプユニット5によって、第2のレール2は、対応して配置された、電流伝送のために設けられたものではないクランプジョー6を押し付けて、かつ摺動駆動装置11を励起して、溶接プロセスの導入に必要なレール遊間が約30mm〜35mmに達するまで反対側の第1のレール2へ牽引される。
【0016】
次のステップとして、電流伝送のために設けられたクランプジョー6が前述の第2のレール2に押し付けられ、2つの電流レール接触接続部8が電流レール10に押し付けられる。さらにこれに続き、前述の第2のレールクランプユニット5は、緊締された第2のレール2とともに、第1のレール2に向かってさらに移動される。同時に、変圧器14と、電流レール10と、電流レール接触接続部8と、電流線路7と、接続されたクランプジョー6とを介して、持続的な電流供給が行われる。
【0017】
その際、第2のレールクランプユニット5における、電流レール10と、緊締された電流レール接触接続部8との間の相対的な摺動に起因して、可撓性の2本の電流線路7がわずかに撓曲される。溶接プロセスの終了後、2つの電流レール接触接続部8は、再び電流レール10から離間される(
図2参照)。その際、接触接続スライダ16は、その前側の出発位置に、ばね付勢によって自動的に戻し摺動される。
【国際調査報告】