特表2019-511667(P2019-511667A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スタナダイン エルエルシーの特許一覧

特表2019-511667磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ
<>
  • 特表2019511667-磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ 図000003
  • 特表2019511667-磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ 図000004
  • 特表2019511667-磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ 図000005
  • 特表2019511667-磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ 図000006
  • 特表2019511667-磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ 図000007
  • 特表2019511667-磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ 図000008
  • 特表2019511667-磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2019-511667(P2019-511667A)
(43)【公表日】2019年4月25日
(54)【発明の名称】磁気的に直接制御された燃料ポンプ用吸気バルブ
(51)【国際特許分類】
   F02M 59/36 20060101AFI20190329BHJP
   F02M 63/00 20060101ALI20190329BHJP
   F02M 51/00 20060101ALI20190329BHJP
   F02M 59/44 20060101ALI20190329BHJP
   F02M 59/46 20060101ALI20190329BHJP
   F16K 31/06 20060101ALI20190329BHJP
【FI】
   F02M59/36 B
   F02M63/00 C
   F02M51/00 F
   F02M59/44 C
   F02M59/46 Y
   F16K31/06 305A
   F16K31/06 305E
   F02M59/36 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-546853(P2018-546853)
(86)(22)【出願日】2017年3月16日
(85)【翻訳文提出日】2018年10月5日
(86)【国際出願番号】US2017022735
(87)【国際公開番号】WO2017156552
(87)【国際公開日】20170914
(31)【優先権主張番号】15/411,142
(32)【優先日】2017年1月20日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】516312497
【氏名又は名称】スタナダイン エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100106541
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 信和
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス ロバート ジー
【テーマコード(参考)】
3G066
3H106
【Fターム(参考)】
3G066AD01
3G066BA19
3G066BA29
3G066BA35
3G066CA04U
3G066CE22
3H106DA02
3H106DA12
3H106DA23
3H106DB02
3H106DB12
3H106DB22
3H106DB32
3H106DC02
3H106DD02
3H106EE45
3H106GA01
3H106GA13
3H106KK18
(57)【要約】
開示された吸気バルブアセンブリの実施例は、弁アセンブリの流入路と、弁アセンブリの流出路と、前記流入路及び流出路の間に設けられて流体接続する磁気制御吸気バルブと、前記弁体に隣接する磁極と、磁極及び前記弁体を直接的に磁気的結合するための磁束を生成する選択的に励起可能なコイルと、を備える。前記弁体は、前記コイルが励起されることにより、前記流入路及び前記流出路の間の流体連結を開いたり閉じたりする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
低圧燃料を受けとるための吸気ポートと、
前記低圧燃料を加圧するために前記ハウジング内に配置されたポンプ室と、
加圧された燃料を放出するための排出ポートと、
前記ハウジングの内部に取り付けられ、前記吸気ポートから前記供給燃料を受けとる流入路と、前記供給燃料を前記ポンプ室に供給する供給通路と、前記流入路と前記供給路との間に配置された弁座と、第1の位置及び第2の位置の間で移動可能である弁体と、を有し、前記弁座に対向する前記第1の位置に前記弁体が移動すると燃料を供給通路に供給するための弁体が閉じ、前記弁座から離れた前記第2の位置に弁体が移動すると燃料を供給通路に供給するための弁体が開くように構成された、燃料供給モジュールと、
少なくとも一つの燃料供給モジュール及びハウジングに取り付けられ、前記弁体を前記第1の位置及び前記第2の位置の間で移動させるために使用される電磁コイルを含む、アクチュエーションモジュールと、を備え、
前記アクチュエーションモジュールは前記燃料供給モジュールから油圧により隔離される、燃料ポンプ。
【請求項2】
前記燃料供給モジュールは前記ハウジングの内部に配置され、前記アクチュエーションモジュールは前記ハウジングの外部に配置される、請求項1に記載の燃料ポンプ。
【請求項3】
前記燃料供給モジュールは前記ハウジングのボアに取り付けられ、前記ボアに対し油圧によって密封された下部を有し、
前記アクチュエーションモジュールは前記燃料供給モジュールの下部に接続する、請求項1に記載の燃料ポンプ。
【請求項4】
前記アクチュエーションモジュールは、第1の磁極と、周囲コイルと、導電ジャケットと、を備え、
前記弁体は強磁性であり、
前記燃料供給モジュールの下部には、第1磁極と磁気的に結合された第2の磁極が形成され、
前記ハウジングの一部、前記アクチュエーションモジュール、及び前記燃料供給モジュールは磁気回路を形成し、
前記電磁コイルを印加することにより、弁体を第1の位置及び第2の位置の間で移動させる力を発生する、請求項3に記載の燃料ポンプ。
【請求項5】
前記燃料供給モジュールは前記ハウジングの内部に配置され、前記ハウジングに対し油圧によって密封された下部を有し、
前記アクチュエーションモジュールは前記燃料供給モジュールの下部に取り付けられ、前記ハウジングの外部に全体的に突出する、請求項3に記載の燃料ポンプ。
【請求項6】
前記アクチュエーションモジュールは前記前記燃料供給モジュールに、スナップオフ機構によって取り付けられる、請求項4に記載の燃料ポンプ。
【請求項7】
前記導電ジャケットは、前記ハウジングの肩部と前記アクチュエーションモジュールの対肩部との間に配置されたリップ部を含む、請求項6に記載の燃料ポンプ。
【請求項8】
ポンプハウジングと、
前記ポンプハウジングに設けられ、供給燃料を前記ポンプハウジングの流入路に運ぶ供給通路と、
前記ポンプハウジングに設けられ、入口流路から吸気バルブアセンブリを通過した前記供給燃料を受け取り、前記供給燃料を加圧し、放出流路に前記供給燃料を供給する、ポンプ室及び関連するポンプ機構と、
前記ハウジングに接続し、排出バルブを通じて放出流路に流体連結する排出部と、を有し、
前記吸気バルブアセンブリは電磁コイルに磁気的に結合した吸気弁体を有し、前記コイルは、前記吸気弁体に磁気が直接伝達するように磁束を生成するように選択的に励起され、前記吸気弁体に磁力を与え、前記密封表面に対し、前記吸気弁体を選択的に開いたり閉じたりするように構成される、燃料ポンプ。
【請求項9】
前記コイルは、前記吸気弁体を閉じるように励起される、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項10】
前記コイルは、前記吸気弁体を開くように励起される、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項11】
前記吸気弁体は、前記密封表面と対である密封面を有し、前記密封面に前記磁力が与えられる、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項12】
前記吸気バルブアセンブリは前記コイルの内部に配置された磁極を有し、前記密封表面は前記磁極の一端に配置され、前記密封表面を通じて前記吸気弁体に前記磁力が与えられる、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項13】
前記密封表面は前記磁極の一端に一体的に形成され、前記入口流路の一部が前記磁極を通過する、請求項12に記載の燃料ポンプ。
【請求項14】
前記入口流路の一部は、前記磁極を介し、ラジアル方向に沿って中心ボアに移動し、前記磁極の一端の密封表面に移動させ、前記吸気弁体は切欠部を有する平板であり、前記切欠部は、前記吸気弁体が開くと前記入口流路を形成する、請求項12に記載の燃料ポンプ。
【請求項15】
前記吸気弁体の周辺部は、前記吸気弁体から横断する磁束を与えるリム部を有する、請求項14に記載の燃料ポンプ。
【請求項16】
前記吸気弁体は磁性素材から構成され、前記磁束は前記ポンプハウジングから伸びる、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項17】
非磁気素材から形成され、前記吸気弁体に隣接して配置される停止弁をさらに備え、前記吸気弁体の前記密封表面と前記入口流路の密封面との間に電磁的空隙が形成される、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項18】
前記吸気バルブアセンブリは電磁コイルアセンブリに配置されて突出するように形成された磁極を有し、前記入口流路の一部は、前記突出するように形成された前記磁極を介して、突出部の一端が開口部である前記中心ボアに移動し、前記密封表面は、前記中心ボアの開口部の周りにおいて、前記磁極と一体的に形成され、前記吸気弁体は前記密封面に対向する平板であり、磁気状の空隙を通じて密封面に対向する密封面を有し、周辺部は、前記吸気弁体から横断する磁束を与えるリム部と、前記吸気弁体が開いている時に前記入口流路の一部を形成する切欠部と、を有する、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項19】
前記コイルは、前記密封面を前記密封表面に引き寄せることにより、前記吸気弁体を閉じるよう励起し、
さらに、前記中心ボアに配置された前記密封面とは反対方向に前記吸気弁体を開く戻し力を与えるばねを有する、請求項18に記載の燃料ポンプ。
【請求項20】
前記吸気弁体は、前記コイルに対する補強材を構成する、請求項18に記載の燃料ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は高圧燃料ポンプに関し、特に、高圧ポンプ室に低圧燃料を供給するための吸気バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の直接噴射ガソリンエンジン及びディーゼルエンジンで必要とされている圧縮燃料を供給するために、単発ピストン及び複数ピストン型の燃料ポンプが使用されている。エンジンに取り付けられたポンプは容量制御されているため、寄生損失を最小限にしつつ、レール圧力を維持できる。容量制御は、比例電磁式制御バルブを使用したインレットスロットル、又は磁気アクチュエータによる吸気バルブのデジタル制御によって達成し得る。
いずれの方法においても、ECUからエンジンへの電気信号によって、ポンプが制御される必要がある。
【0003】
デジタル制御による吸気バルブ制御を行う場合には、各ピストンに個別のアクチュエータを設ける必要があることから、サイクル数及びコストの増加を回避するために、複数ピストン型のポンプについては、単体の吸気バルブスロットルを使用することが一般的となっている。現在の単体ピストンポンプの多くは、個別の電磁アーマチュアセンブリを別個設けた、吸気バルブアクチュエータを使用している。これらの装置は、一般的には吸気バルブ、電磁アーマチュア及び接続部という、3つの異なる構成を有する。このようなコンセプトのバリエーションは、米国特許第6,526,947号、第7,513,240号、第6,116,870号及び第7,819,637号に記載されている。これらの装置の複雑性及び精密性により、これらの機能は、単一ピストンのポンプのうち1/3のコストを占める。これらのデジタル装置は、励起時及び非励起時におけるアーマチュア及びバルブアセンブリへのインパクトによる、高い往復質量及びノイズの影響も受ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,526,947号
【特許文献2】米国特許第7,513,240号
【特許文献3】米国特許第6,116,870号
【特許文献4】米国特許第7,819,637号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
安全要求を満たすためには、衝突事故が起こった場合に破損したエンジンが吸気バルブを損傷し、燃料がポンプから流出し、火災が発生する事態を回避しなければならない。ポンプにおいては、吸気バルブの磁気アクチュエータが脆弱性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の主な観点は、燃料ポンプにおける電磁的制御された吸気バルブアクチュエータのコスト及びノイズを低減することである。加えて、入力弁の電磁アクチュエータに損傷が加えられた場合、入力弁から燃料が流出するリスクを低減することである。このような課題は、油圧液流路を含む供給モジュールから電磁コイルを含むアクチュエーションモジュールを油圧分離し、アクチュエーションモジュール及び燃料供給モジュールの接続を分離する機構を備えることによって達成できる。
【0007】
改善された吸気バルブアセンブリ及び関連するポンプは、コイルが励起された際に入力弁に磁気が直接伝達するように、磁束を構成する。その結果、吸気バルブの直接的なアクチュエーションを達成でき、アーマチュア及び吸気バルブの接続部の分離を減らし、コストを抑えることができる。アーマチュア及び接続弁を減らすことにより、関連する質量が低減する。質量の減少により、ノイズによって生じるインパクトを低減し、レスポンス時間が短縮されるため、制御が向上し、使用電力を減らすことができる。
【0008】
開示された吸気バルブアセンブリの実施例は、弁アセンブリの流入路と、弁アセンブリの流出路と、前記流入路及び流出路の間に設けられて流体接続する磁気制御吸気バルブと、前記弁体に隣接する磁極と、磁極及び前記弁体を直接的に磁気的結合するための磁束を生成する選択的に励起可能なコイルと、を備える。前記弁体は、前記コイルが励起されることにより、前記流入路及び前記流出路の間の流体連結を開いたり閉じたりする。
【0009】
開示された燃料ポンプの実施例は、ポンプハウジングと、前記ポンプハウジングに設けられ供給燃料を前記ポンプハウジングに運ぶ供給通路と、ポンプ室と、入口流路から吸気バルブアセンブリを通過して供給燃料を受け取って燃料に加圧し放出流路に燃料を供給するポンプ機構と、前記ハウジングに接続され排出バルブを通じて放出流路に流体連結する排出部と、を有する。吸気バルブアセンブリは、コイルに直接、磁気的に結合する弁体を有し、前記コイルは選択的に励起され入力弁を通じて磁束を生成し、弁体に磁力を与えることにより入口流路の密封表面に対して弁体を開いたり閉じたりするための磁力を与える。
【0010】
好ましくは、以下の要件を満たす。吸気バルブアセンブリは、電磁コイルアセンブリに配置されて突出するように形成された磁極を有する。入口流路の一部は、横断孔を通過して、突出部の一端が密封面と一体的に形成された中心ボアに移動する。密封表面は中心ボアの開口部を囲うように、磁極と一体的に形成される。弁体は、コイルに対する補強材を構成する平板であり、磁気状の空隙を通じて密封面に対向する密封面を有し、周辺部は、吸気弁体から横断する磁束を与えるリム部を有する。
【0011】
アクチュエーションモジュールは燃料供給モジュールの下部に取り付られることにより、ハウジングの外部に全体的に突出する。アクチュエーションモジュールを取付けるための、スナップオフ又は切断機構により、ポンプの流体一体性を保つ。
【0012】
一実施例において、吸気バルブはポンプハウジングの内部に取付可能が燃料供給モジュールを備え、吸気ポートから供給燃料を受けとる流入路と、前記供給燃料をポンプ室に供給する供給通路と、流入通路と供給通路との間に配置された弁座と、弁座に対向する第1の位置に移動すると弁体が閉じ弁座から離れた第2の位置に移動すると燃料を供給通路に供給するように構成された弁体と、を備える。アクチュエーションモジュールは燃料供給モジュールに取り付けられ、第1の位置及び第2の位置に弁体を移動させるために使用される電磁コイルを含む。アクチュエーションモジュールは燃料供給モジュールから油圧により隔離されるため、ポンプに損傷が起こっても制御弁から燃料が流出することは無い。
【0013】
他の実施例は、ハウジングと、低圧供給燃料を受けとるための吸気ポートと、前記供給燃料を加圧するためのポンプ室と、加圧燃料を放出するための排気ポートと、燃料供給モジュールと、アクチュエータモジュールと、を備える燃料ポンプに関する。燃料供給モジュールはハウジングに取り付けられ、ポンプ室への燃料供給を制御する、第1の位置及び第2の位置の間で移動可能な弁体を有する。アクチュエーションモジュールは、燃料供給モジュール及びハウジングのうち、少なくとも一方に取り付けられ、弁体を第1の位置及び第2の位置の間で移動させるために使用される電磁コイルを有する。アクチュエーションモジュールは、燃料供給モジュールから油圧により隔離される。
【0014】
アクチュエーションモジュールは、望ましくはスナップオフ機構により燃料供給モジュールに取り付けられ、擬制機構として機能し、燃料を備える燃料供給モジュールに伝達する衝突力を最小限に抑える。例えば、アクチュエーションモジュールは燃料供給モジュールにタック溶接される。
【0015】
本願発明は様々な種類の吸気バルブに使用できるが、特に、同時係属中の出願に記載された磁気駆動弁に最も容易に適用できる。本実施形態では、アクチュエーションモジュールは第1の磁極と、周囲コイルと、導電ジャケットと、を備える。燃料供給モジュールの弁体は強磁性であり、燃料供給モジュールの下部には、第1磁極と磁気的に結合された第2の磁極が形成される。ハウジング、アクチュエーションモジュール、燃料供給モジュールは磁気回路を形成し、電磁コイルを印加することにより、弁体を第1の位置及び第2の位置の間で移動させる力を発生する。燃料供給モジュールはハウジングの内部に配置され、下部がハウジングに対して油圧で封止されている。アクチュエーションモジュールは燃料供給モジュールの下部に取り付けられ、ハウジングの外部に全体的に突出するため、ハウジングが燃料供給モジュールを保護するにあたりスナップオフされる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本願発明の実施例について、以下の図面を参照しながら説明する。
図1】本願発明に適した一般的な単体ピストン型燃料ポンプの断面図である。
図2図1に係るポンプを異なる断面から見た断面図であり、本発明の吸気バルブアセンブリの実施例を示す。
図3図2の吸気バルブアセンブリの拡大断面図である。
図4図3に係る吸気バルブアセンブリを直交する位置から見たポンプの部分拡大図であり、インレットフィッティングから吸気バルブアセンブリへの流路を示す。
図5】弁体の斜視図であり、リム部を有し、弁体及び切欠部に横断する磁束を与え、弁体が開いているときに弁アセンブリの流出を構成する。
図6図1〜5に図示された制御弁の断面図であり、本発明の実施例を導入するために変形されている。
図7図6に係る制御弁の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の基本的な構造は、図1及び図2によって明らかにされる。ポンプのチャージフェーズ(pump charge phase)において、ピストン10がポンプ室7から離れた方向に移動すると、吸入フィッティング1を通して低圧燃料がポンプに入り込み、圧ダンパー2の周囲を通過し、ポンプハウジング3に流入し、低圧燃料が通過する。その後、直接的磁気制御弁アセンブリ5の入口環アセンブリ4に移動し、直接的に磁気制御を行う吸気弁体22を経由して通路6を通過し、ポンプ室7に移動する。チャージフェーズの完了後、カムシャフトはタペット12に作用し、ピストン10をピストンスリーブ11の内部に移動させる。電磁コイルアセンブリ15に電流が流れ直接的磁気制御弁アセンブリ5が励起されると、磁力が発生して吸気弁体22を閉じさせ、密封面20で密封することにより、ポンプ室7に閉じ込められた燃料が加圧され、圧を形成する。十分な圧が蓄積されると、排出バルブ9が解放され、高圧の放出流れがポンプ室7を通過して高圧通路8、排出バルブ9を通り、高圧ライン、レールに流れ込み、最終的には燃料噴射器に流れる。システムの誤作動に備え、ポンプには解放弁13が取り付けられている。
【0018】
図3及び図4は、適した実施形態の機能的側面をさらに詳しく説明する。ポンプのチャージフェーズ中において、直接的磁気制御弁アセンブリ5のエネルギーが低下すると、吸気弁体22が開き、燃料は液体の流入路19を通過することができる。チャージフェーズ中において、燃料は流路19aに沿って、インレットフィッティング1から入口環アセンブリ4に移動し、吸気バルブアセンブリ5を通過して、流路19bに沿って、通路6を通過してポンプ室7に移動する。開示された実施例においては、吸気バルブアセンブリ5はチェック弁及び絞り弁としての役割を果たす。チャージフェーズ中において、ピストンの下降移動によって、ポンプ室は流路19から流れた低圧液で満たされる。ピストンの高圧ポンプフェーズにおいて、加圧された燃料は、流路19’を通過してインレットフィッティング1に逆流するバックフローを起こさない。高圧ポンプフェーズ中、吸気弁体22は、コイルの励起及び吸気弁体22の表面に対する高圧燃料の両方によって、密封表面20に対して閉じられている。高圧でポンピングされる量(全体量)を制御するにあたり、コイルの励起は、カム/ピストンの上方向ストロークの特定位置に対応して吸気弁体22が閉じるようにタイミングを合わせている。弁を閉じる前に、ピストンが上方向に移動する際、低圧燃料がポンプ室から後ろ方向に押され、吸気弁体22を通過して、圧ダンパー2及びインレットフィッティング1に押し出される。ダンパーは逆流に関連する圧スパイクを吸収する。これは、ピストンの全体サイクルのうちの「ポンプバイパス」フェーズと呼ばれる。よって、全体のサイクルは、チャージフェーズと、ポンプバイパスフェーズと、高圧燃料ポンプフェーズと、を備える。
【0019】
既知の方法により、電磁コイルアセンブリ15は電磁石に似ており、複数の巻き取りコイルが軸方向に伸びる強磁性シリンダ又は棒21(以下、「磁極」という)の周囲に巻き付けられる。磁極の一端はコイルから延伸する。電磁コイルアセンブリ15から電流が流れると磁場が発生し、磁気回路がラジアル状空隙23を横断して磁束線に沿って磁気回路を横断し、空隙16を変動することにより吸気バルブ22の表面に軸力を生成する。磁力が吸気バルブを戻すばね24の戻し力を超えると、吸気弁体22は密封表面20を閉じる。磁極21は密封表面20を統合的に形成し、また磁束32の一部を形成する。好ましくは、停止弁14が吸気弁体22の位置決めを補助し、正確なストローク制御を実現する。
【0020】
第1電磁ブレーキ17及び第2電磁ブレーキ18は、密封表面20を囲い、正しい方向への磁力の流れを促し、ショート回路を防止する。第1電磁ブレーキ17及び第2電磁ブレーキ18は、最適な性能を得るためには、いずれも非磁気素材から形成されるべきであり、停止弁14も同様に、非磁気素材から形成されるべきである。第1電磁ブレーキ17及び第2電磁ブレーキ18は、磁極21の突出した部分を囲い、磁束が磁極21からハウジングに向けて放射状に移動し、弁体22の短絡を防止する。ブレーキは、磁束回路がコイル及び磁極21を通過し、密封表面20、電磁的空隙16、吸気弁体22、放射状の空隙23、導電環31、及びポンプハウジング3を通過し、電磁コイルアセンブリ15に戻ることを保障する。異なる実施形態では、密封表面20’は軸棒21と一体ではなく、第2電磁ブレーキ18と一体に形成されている。
【0021】
図5は、開示された吸気バルブアセンブリ5の性能の向上に貢献する追加機能を示す。吸気弁体22の周辺には、ラジアル状空隙23を制御する複数の磁気制御リム部26と、弁が開いた際に液体が流入路19に沿って適切に流れるように促す複数の切欠部25と、を含む。磁気制御リム部26はリム部直径(最大径)を有し、切欠部25は基礎直径(最小径)を有する。基礎直径は弁の密封表面20の内径よりも大きいため、ポンプ中に吸気弁体22が閉じていても、ポンプ室7から液体が吸気バルブ22を通過し、入口環アセンブリ4’に戻ることは無い。電磁的空隙16に十分な磁力を与えるには、基礎直径が密封表面20の直径と概ね同じであることを要する。チャージストローク時に吸気弁体22が開くと、燃料が入口環アセンブリ4’から切欠部25を通過し、ラジアル状空隙23に向かって移動する。ラジアル状空隙23の空間は最小限にし、十分な磁力を与えるために切欠部25が設けられている。その結果、環状の通路部はポンプ室に必要な燃料を流入させるには狭くなる。
【0022】
図3及び図4に示された、スタンドアロン型としての吸気バルブアセンブリ5は、入口流路19の全体に、制御した状態での中程度の流路を与える。磁気を放出する吸気弁体22は、中間流路に配置されている。中間流路は、入口環アセンブリ4から流入してインレット流路19aに流体連結する弁アセンブリ流入路19’と、吸気弁体22の下流から移動して通路6の流路19bに向かう弁アセンブリ流出路19”と、を有する。磁極21は電磁コイルアセンブリ15に軸状に配置された棒又は円筒等であり、一方の端部27が電磁コイルアセンブリ15から突出するように形成されている。弁アセンブリ流入路19’の一部は横断孔28を通過して、突出部の一端が密封面20と一体的に形成された中心ボア29に移動する。吸気弁体22は、電磁コイルアセンブリ15に対する補強材を構成する平板であり、磁気状の空隙16を通じて密封表面20に対向する密封表面30を有する。密封表面20を持ち上げると、吸気弁体22が開通し、弁アセンブリ流入路19’(密封面20の上流)から流出路19’’(密封面20の下流)への流体連結を構成する。吸気弁体22は周辺部には、弁体を横断する磁束を与えるリム部26と、弁体が開いているときに弁アセンブリの流れの一部を構成する切欠部25と、を有する。
【0023】
図6及び図7は、ポンプ実施例100に関し、図1〜5に示された吸気バルブの性能を改善し、当該吸気バルブは電磁コイルアセンブリを含むアクチュエータモジュールと、全体の吸気バルブに対する流体流路を含む燃料供給モジュールと、をその特徴としている。
【0024】
ポンプは、ハウジング102と、低圧供給燃料を受け入れる吸気ポート104と、供給された燃料をハウジング内で加圧するポンプ室108と、加圧された燃料を放出する排気ポート110と、を備える。燃料供給モジュール112はハウジングに取り付けられ、流入ポートから供給燃料を受け入れる流入路114と、供給燃料をポンプ室に運ぶ供給通路116と、流入路114及び供給通路116の間に配置された弁座118と、吸気弁体120と、を有し、弁体が弁座に対向する第1の位置に移動すると弁体が閉じ、弁体が弁座から離れた第2の位置に移動すると燃料が供給通路に供給される。アクチュエーションモジュール122は燃料供給モジュール112及びハウジング102の少なくとも1つに取り付けられ、弁体を第1の位置及び第2の位置の間で動かすために作動するための電磁コイルアセンブリ124を備える。アクチュエーションモジュールは、燃料供給モジュールから油圧により隔離されている。
【0025】
アクチュエーションモジュール122は、コイルハウジング128によって支持されたコイル126と、コイルハウジング128内に配置された中央軸130と、基部132と、コイルハウジング128及び基部132を包囲する導電ジャケット134と、を有する。
【0026】
燃料供給モジュール112はハウジング102の内部に配置されており、アクチュエーションモジュール122はハウジング102の外部に配置されている。燃料供給モジュール112は、ハウジング102内のボア155における環部136に取り付けられて封止されている。軸状の下部138は、アクチュエーションモジュールの122の中央軸130に軸的に対向する棒部と、外部封止環140と、を有し、外部封止環140はリップ部142及び肩部144によって中央軸130を密封するラジアル状の内側表面部、及びハウジングボア部146の壁面に対向して押付または溶接により封止される外側表面部を有する。燃料供給モジュールの棒部及び環部と、ハウジングボア部146の壁面によって、燃料供給モジュール112とアクチュエーションモジュール122とを油圧で分離する。
【0027】
図1〜5で表されている通り、ハウジング102、アクチュエーションモジュール122及び燃料供給モジュール112は磁気回路を構成し、電磁コイルを印加することにより加圧または減圧し、吸気弁体120を第1の位置及び第2の位置の間で移動させる。 アクチュエーションモジュール122は燃料供給モジュール112の下部138に取り付けられており、ハウジング102の外部から完全に突き出ている。アクチュエーションモジュール122は燃料供給モジュール112に、スナップオフ又は切断機構により取り付けられている。例えば、アクチュエーションモジュール122の中央軸130は外部138に溶接148されている。導電ジャケット134は、ハウジングの肩部152とコイルハウジングの対肩部154との間に配置されたリップ部150を含む。
コイル、コイルハウジング、導電ジャケット134、及び基部は、中央軸130に溶接156によって密着される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2019年1月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
低圧燃料を受けとるための吸気ポートと、
前記低圧燃料を加圧するために前記ハウジング内に配置されたポンプ室と、
加圧後に燃料を放出するための排出ポートと、
前記ハウジングの内部に取り付けられ、前記吸気ポートから前記供給燃料を受けとる流入路と、前記供給燃料を前記ポンプ室に供給する供給通路と、前記流入路と前記供給路との間に配置された弁座と、第1の位置及び第2の位置の間で移動可能である弁体と、を有し、前記弁座に対向する前記第1の位置に前記弁体が移動すると燃料を供給通路に供給するための弁体が閉じ、前記弁座から離れた前記第2の位置に弁体が移動すると燃料を供給通路に供給するための弁体が開くように構成された、燃料供給モジュールと、
少なくとも一つの燃料供給モジュール及びハウジングに取り付けられ、前記弁体を前記第1の位置及び前記第2の位置の間で移動させるために使用される電磁コイルを含む、アクチュエーションモジュールと、を備え、
前記アクチュエーションモジュールは前記燃料供給モジュールから油圧により隔離される、燃料ポンプ。
【請求項2】
前記燃料供給モジュールは前記ハウジングの内部に配置され、前記アクチュエーションモジュールは前記ハウジングの外部に配置される、請求項1に記載の燃料ポンプ。
【請求項3】
前記燃料供給モジュールは前記ハウジングのボアに取り付けられ、前記ボアに対し油圧によって密封された下部を有し、
前記アクチュエーションモジュールは前記燃料供給モジュールの下部に接続する、請求項1に記載の燃料ポンプ。
【請求項4】
前記アクチュエーションモジュールは、第1の磁極と、周囲コイルと、導電ジャケットと、を備え、
前記弁体は強磁性であり、
前記燃料供給モジュールの下部には、第1磁極と磁気的に結合された第2の磁極が形成され、
前記ハウジングの一部、前記アクチュエーションモジュール、及び前記燃料供給モジュールは磁気回路を形成し、
前記電磁コイルを印加することにより、弁体を第1の位置及び第2の位置の間で移動させる力を発生する、請求項3に記載の燃料ポンプ。
【請求項5】
前記燃料供給モジュールは前記ハウジングの内部に配置され、前記ハウジングに対し油圧によって密封された下部を有し、
前記アクチュエーションモジュールは前記燃料供給モジュールの下部に取り付けられ、前記ハウジングの外部に全体的に突出し、
前記弁体は前記電磁コイルに直接的に磁気的結合された密封面を有し、前記電磁コイルは、前記弁体の密封面及び前記弁座の密封表面を通じて選択的に励起できる磁束を生成する、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
【請求項6】
前記アクチュエーションモジュールは前記前記燃料供給モジュールに、スナップオフ機構によって取り付けられる、請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
【請求項7】
前記導電ジャケットは、前記ハウジングの肩部と前記アクチュエーションモジュールの対肩部との間に配置されたリップ部を含む、請求項6に記載の燃料ポンプ。
【請求項8】
ポンプハウジングと、
前記ポンプハウジングに設けられ、供給燃料を前記ポンプハウジングの流入路に運ぶ供給通路と、
前記ポンプハウジングに設けられ、入口流路から吸気バルブアセンブリを通過した前記供給燃料を受け取り、前記供給燃料を加圧し、流出路に前記供給燃料を供給する、ポンプ室及び関連するポンプ機構と、
前記ハウジングに接続し、排出バルブを通じて放出流路に流体連結する排出部と、を有し、
前記吸気バルブアセンブリは電磁コイルに磁気的に結合した吸気弁体を有し、前記コイルは、前記吸気弁体に磁気が直接伝達するように磁束を生成するように選択的に励起可能であり、前記吸気弁体に磁力を与え、前記密封表面に対し、前記吸気弁体を選択的に開く又は閉じるように構成される、燃料ポンプ。
【請求項9】
前記コイルは、前記吸気弁体を閉じるように励起される、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項10】
前記吸気弁体は、前記密封表面と対である密封面を有し、前記密封面に前記磁力が与えられる、請求項8又は9に記載の燃料ポンプ。
【請求項11】
前記吸気バルブアセンブリは前記コイルの内部に配置された磁極を有し、前記密封表面は前記磁極の一端に配置され、前記密封表面を通じて前記吸気弁体に前記磁力が与えられる、請求項8又は9に記載の燃料ポンプ。
【請求項12】
前記密封表面は前記磁極の一端に一体的に形成され、前記入口流路の一部が前記磁極を通過する、請求項11に記載の燃料ポンプ。
【請求項13】
前記入口流路の一部は、前記磁極を介し、ラジアル方向に沿って中心ボアに移動し、前記磁極の一端の密封表面に移動させ、前記吸気弁体は切欠部を有する平板であり、前記切欠部は、前記吸気弁体が開くと前記入口流路を形成する、請求項11に記載の燃料ポンプ。
【請求項14】
前記吸気弁体の周辺部は、前記吸気弁体から横断する磁束を与えるリム部を有する、請求項13に記載の燃料ポンプ。
【請求項15】
前記吸気弁体は磁性素材から構成され、前記磁束は前記ポンプハウジングから伸びる、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項16】
非磁気素材から形成され、前記吸気弁体に隣接して配置される停止弁をさらに備え、前記吸気弁体の前記密封表面と前記入口流路の密封面との間に電磁的空隙が形成される、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項17】
前記吸気バルブアセンブリは電磁コイルアセンブリに配置されて突出するように形成された磁極を有し、前記入口流路の一部は、前記突出するように形成された前記磁極を介して、突出部の一端が開口部である前記中心ボアに移動し、前記密封表面は、前記中心ボアの開口部の周りにおいて、前記磁極と一体的に形成され、前記吸気弁体は前記密封面に対向する平板であり、磁気状の空隙を通じて密封面に対向する密封面を有し、周辺部は、前記吸気弁体から横断する磁束を与えるリム部と、前記吸気弁体が開いている時に前記入口流路の一部を形成する切欠部と、を有する、請求項8に記載の燃料ポンプ。
【請求項18】
前記コイルは、前記密封面を前記密封表面に引き寄せることにより、前記吸気弁体を閉じるよう励起し、
さらに、前記中心ボアに配置された前記密封面とは反対方向に前記吸気弁体を開く戻し力を与えるばねを有する、請求項17に記載の燃料ポンプ。

【国際調査報告】